JP4095764B2 - Metal material member for film forming apparatus and film forming apparatus using the same - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、CVD装置、スパッタ装置、真空蒸着装置等の真空気相成膜装置に関し、さらに詳しくはパーティクルの発生を抑制し、ハロゲンエッチングガスに対する耐食性に優れた金属材料部材及びそれを使用した成膜装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
太陽電池、LSI(大規模集積回路)、LCD(液晶ディスプレイ)等に使用される半導体装置の多くは、真空装置を使用して蒸着法、スパッタリング法あるいはCVD(化学気相析出)法などの手段によって、基板上にシリコン、アルミニウム、タンタル、タングステン、モリブデン等の金属薄膜、酸化シリコン等の酸化物薄膜あるいは窒化シリコン等の窒化物薄膜などを形成することによって製造されている。例えば、太陽電池等に多用されるアモルファスシリコンの成膜には、図1に一例を示すようなプラズマCVD装置が使用される。
【0003】
図1に示すプラズマCVD装置は、ガス供給系4からガス供給管5を通して反応ガスを導入し排気管3を通して反応後のガスを排出する排気系2を有する真空チャンバー1と、該真空チャンバー1内に収容された接地電極を兼ねた基板ヒーター10、基板ヒーターカバー8、防着容器7、バイアス電極を兼ねた成膜表面ヒーター11、反応ガス噴出孔を兼ねたガスパイプ電極9、及び各種電極・ヒーターに電力を供給するための電源6−1,6−2,6−3とパイプ電極ケーブル12、成膜表面ヒーターケーブル13及び基板ヒーターケーブル14等から構成されている。通常装置全体は耐熱・耐食性のステンレス鋼で造られている。
【0004】
真空チャンバー1内には、基板ヒーターカバー8が有り、基板ヒーターカバー8の平板部には基板20が固定されている。基板ヒーターカバー8の裏面には基板20を加熱するための基板ヒーター10が配置されており、電源6−3から電力を供給して、例えば基板温度が100℃〜300℃の温度になるように加熱する。
真空チャンバー1の上方から挿入されているガス供給管5は、原料ガスをガス供給系4から反応系内に導入し、ガスパイプ電極9を通して基板表面に供給するためのものである。ガスパイプ電極9は、反応原料ガスを基板表面に均一に分散させて基板上に均質な膜を得るために、基板両側に微細孔を一定間隔で配しており、パイプ電極内を通じて供給されたガスが微細孔から均一に雰囲気内へ放出される。さらに膜の均質化を進めるために、基板上方に多数のパイプを配列してある。
防着用器7は、真空チャンバー内壁に析出物が沈着するのを防止するためのカバー容器である。
【0005】
さらに、ガスパイプ電極9にはプラズマ放電させるために高周波の電源6−1に接続してあり、ガスパイプ電極9はアノードとして機能する。また、基板ヒーターカバー8は、真空チャンバー1とともに設置されカソードとして機能する。基板20とガスパイプ電極9の間には成膜表面ヒーター11が配置されており、成膜表面ヒーター11も電源6−2に接続されていて、プラズマを制御するとともに、膜の表面に熱エネルギーを与えて良質の膜を製造する機能を有している。
【0006】
図1に示すこのようなプラズマ装置を使用して、例えば太陽電池用のアモルファスシリコン半導体膜を成膜するには、真空チャンバー内を減圧に排気し、基板20を100℃〜300℃の所定の温度に加熱したところに、原料ガスとしてモノシラン(SiH4 )、ジボラン(B2H6)、フォスフィン(PH3 )、水素ガス(H2 )等を所定流量の流量で導入し、ガスパイプ電極9と基板ヒーター10間に、例えば13.56MHzの高周波電力を、3〜7W/cm2 程度印加してプラズマ状態を励起させる。これによって原料ガスが分解して反応し、基板20上に目的とするシリコン半導体薄膜が沈着する。
【0007】
このようにして半導体薄膜を成膜する時には、目的とする基板表面以外の真空チャンバー内に併設される各種の構造部材表面にも析出物が沈着するが、基板を交換して成膜成膜操作を繰り返すうちに厚い堆積物に成長し、ついには剥離脱落して真空チャンバー内に飛散し、基板表面に落下すると半導体装置の製品歩留まりを悪化させる結果となる。
この構造部材表面の析出物が剥離脱落するのを防ぐ対策として、析出物が剥離し易い構造部材の表面に、直径及び深さがともに1〜2mmの窪みを設ける方法(特開平9−12563公報参照)や、析出物が剥離し易い構造部材をアルミニウム系材料で構成し、その表面の酸処理を施す技術(特開平8−277460公報参照)等が提案されている。
【0008】
上記のような剥離防止手段を講じた上で、さらに適当な間隔を置いて成膜操作を中止して真空装置内をクリーニングして、強制的に構造部材表面の析出物を除去する操作が行われている。クリーニング方法としては、機械的に除去する手段の他に、作業能率を上げるためにドライエッチングに使用するハロゲン系ガスを利用したガスクリーニング法が行われている。使用するハロゲン系ガスとしては、例えば三フッ化窒素(NF3 )、六フッ化硫黄(SF6 )、四フッ化炭素(CF4 )、フロン13(CCl13)等がある。ガスクリーニング法は、ハロゲン系ガスを真空チャンバー内に導入し、温度を上げて高周波電力を印加してプラズマを発生させ、ハロゲン系ガスが分解して生じるハロゲンのラジカルやイオンを構造部材表面の析出物と反応させて、これらを気体として装置外に排出するものである。ガスクリーニング法は、成膜装置を大気解放する必要はなく、析出物の除去に人手を要しない等の利点があることから広く利用されている。
【0009】
これらのガスクリーニングで使用するハロゲン系ガスのプラズマによって生じるハロゲンラジカルやハロゲンイオン等の活性種は、除去目的の析出物以外の成膜装置を構成する金属部材との反応性も大きく、成膜装置を構成する金属部材を腐食させるものである。特に、金属部材の表面粗さが粗い場合には、凹凸の尖頭部から急速に腐食が進行する。ガスクリーニングの際に、表面の析出物が脱落した箇所は金属部材の表面がむき出しになり、腐食が進行して肉厚が薄くなり、やがては部品交換が必要となる。このような事態が頻発するとメンテナンスに要する時間が長くなり、設備稼働率が低下して生産効率を大幅に低下させることとなる。
特に従来のように構成部材がステンレス鋼で造られている場合、がスクリーニング時に250℃以上に加熱される部分の腐食が顕著であり、実質的にはガスクリーニングを採用することが困難で、大気解放して機械的に除去する手段をとらざるを得ない状況にあった。
【0010】
ハロゲン系ガスに対する耐食性を備えるため、成膜装置を構成する金属部材としてはステンレス鋼、ニッケル系金属、アルミニウム系金属あるいはチタン系金属を使用した上で、なおかつこれら金属材料の表面に耐食処理を施す方法が提唱されている。例えば特開平9−10577号公報には、ニッケル基耐食合金の表面をアルミニウムで被覆して、そのアルミニウムの表面に陽極酸化皮膜又はフッ化アルミニウム皮膜を形成して耐食性を高める技術が開示されている。また、特開平1−156496号公報には、ステンレル鋼の表面にアルミニウムを溶射した後、酸化させて表面を酸化アルミニウムで被覆する技術が開示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、気相成膜装置において製品歩留まりを高め、かつ生産能率を高めるためには、成膜時に成膜装置を構成する金属部材表面に沈着した析出物が剥離してパーティクルとして飛散しないように、強いアンカー効果を持たせること、及び成膜装置の内部を構成する部材を、ガスクリーニングするに際して耐食性の高い部材とすることが重要となる。
前述の通り、アンカー効果を高めるためには、構成部材表面の表面粗さを粗くすれば良いが、逆に構成部材表面の表面粗さが粗くなると耐食性が悪化するという問題点がある。
この相反する性質を考慮して、適度なアンカー効果を有し、かつガスクリーニングにも耐える優れた耐食性を有する成膜装置の構成部材は、未だ満足できるものが見当たらない。また、成膜装置内部の最高到達温度は幅広く分布しているので、装置内部全体をいたづらに高価な材料で構成するのは経済的にも得策ではない。
そこで本発明は、成膜中の析出物に対するアンカー効果に優れ、かつハロゲンエッチングガスに対する耐食性に優れた金属材料部材を提供し、あわせてそれらの部材を適材適所に使用した、優れたアンカー効果を有し、ガスクリーニング間隔が長く、しかも部材寿命の長い稼働率の高い成膜装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、金属材料の表面を適正な表面粗さに加工することにより、析出シリコンに対する良好なアンカー効果とハロゲンエッチングガスに対する耐食性を兼ね備えた金属材料部材とし、成膜装置の温度環境に応じて最適な材質を選択して成膜装置を構成することとした。
すなわち、本発明の第1は、ハロゲン系ガスを利用したガスクリーニング法が行われる成膜装置に用いられる成膜装置用金属材料部材であって、金属材料表面に表面積増加率で定義される値が1.1を超え4以下に相当する表面起伏付加処理を施した成膜装置用金属材料部材である。金属材料としてはオーステナイト系ステンレス鋼、純ニッケル、ニッケル合金、純アルミニウム、アルミニウム合金のうちから選ばれたいずれか1種が使用できる。
【0013】
ここで表面積増加率とは、滑らかな表面を持つ供試材に対し、ブラスト処理や目の粗いペーパー等による仕上げ処理を行って表面に微小な起伏を設け、金属部材断面の表面の総延長を測定して、仕上げ処理後の断面起伏総延長を仕上げ処理前の断面起伏総延長で除した値を二乗して求めた値である。このようにして求めた表面積増加率の値が1.1を超え4以下の時に、表面に析出するシリコンに対するアンカー効果に優れ、かつハロゲンエッチングガスに対する耐食性に優れた金属材料部材が得られる。
このような表面起伏付加材処理を施したオーステナイト系ステンレス鋼、純ニッケル、ニッケル合金、純アルミニウム、アルミニウム合金のなかから、使用される環境温度に応じた材料を選択すればよい。
【0014】
本発明の第2は、ハロゲン系ガスを利用したガスクリーニング法が行われる成膜装置内の各種電極に電力を供給するためのケーブル用の金属材料部材であって、銅芯線の表面を純アルミニウム又はアルミニウム合金で被覆し、該被覆した純アルミニウム又はアルミニウム合金の表面に適正な表面粗さに加工を施すことにより、析出シリコンに対する良好なアンカー効果とハロゲンエッチングガスに対する耐食性を兼ね備えた電力供給ケーブル用の金属材料部材である。ケーブル用の金属材料部材にあっても、その表面に表面積増加率の値が1.1を超え4以下である表面起伏付加材処理を施しておけば、表面に析出するシリコンに対するアンカー効果に優れ、かつハロゲンエッチングガスに対する耐食性に優れた電力供給ケーブル用の金属材料部材が得られる。これらの成膜装置用金属材料部材は、CVD装置、スパッタ装置、真空蒸着装置といった真空気相成膜装置に広く使用することができる。
【0015】
本発明の第3は、ハロゲン系ガスを利用したガスクリーニング法が行われる成膜装置であって、500℃以下に曝される装置構成部材の少なくとも一部に、表面積増加率で定義される値が1.1を超え4以下に相当する表面起伏付加処理を施したニッケル、純アルミニウムのうち少なくとも1種の材料を使用した成膜装置である。これらの材料を使用すれば、耐熱強度、耐食性に優れかつ析出シリコンに対して強いアンカー効果を有する成膜装置とすることができる。
本発明の第4は、ハロゲン系ガスを利用したガスクリーニング法が行われる成膜装置であって、450℃以下に曝される装置構成部材の少なくとも一部に、表面積増加率で定義される値が1.1を超え4以下に相当する表面起伏付加処理を施したニッケル、ニッケル合金、純アルミニウムもしくはアルミニウム合金のうちから選ばれた少なくとも1種の材料を使用した成膜装置である。環境温度が最高450℃に低下したので、新たにニッケル合金とアルミニウム合金が使用可能となる。これらの材料を使用すれば、耐熱強度、耐食性に優れかつ表面に析出するシリコンに対して強いアンカー効果を有する成膜装置とすることができる。
【0016】
本発明の第5は、ハロゲン系ガスを利用したガスクリーニング法が行われる成膜装置であって、250℃以下に曝される装置構成部材の少なくとも一部に、表面積増加率で定義される値が1.1を超え4以下に相当する表面起伏付加処理を施したオーステナイト系ステンレス鋼を使用した成膜装置である。オーステナイト系ステンレス鋼でもこのような表面起伏付加処理を施すことにより、析出シリコンに対して強いアンカー効果を有し、ハロゲンエッチングガスに対する耐食性にも優れた材料となるので、真空チャンバーのように大きな部材で圧力のかかる構造部材に使用すると有利である。
【0017】
本発明の第6は、ハロゲン系ガスを利用したガスクリーニング法が行われる成膜装置であって、真空チャンバーの少なくとも一部もしくは排気管の少なくとも一部を、表面積増加率で定義される値が1.1を超え4以下に相当する表面起伏付加処理を施した、オーステナイト系ステンレス鋼、純ニッケル、ニッケル合金、純アルミニウム、アルミニウム合金のうちいずれかで構成した成膜装置である。真空チャンバーや排気管は温度環境が比較的低いので、このような表面起伏付加処理を施した部材を使用すれば、析出シリコンに対して強いアンカー効果を有し、ハロゲンエッチングガスに対する耐食性にも優れた成膜装置とすることができる。
【0018】
本発明の第7は、ハロゲン系ガスを利用したガスクリーニング法が行われる成膜装置であって、ガスパイプ電極、基板ヒーターカバー,成膜表面ヒーター,基板ヒータ、ガス供給管の各部材の少なくとも一部を、表面積増加率で定義される値が1.1を超え4以下に相当する表面起伏付加処理を施した、純ニッケル、ニッケル合金、純アルニウム、アルミニウム合金のいずれかで構成した成膜装置である。成膜装置の内部でも最も高温度になる部分であるが、このような表面起伏付加処理を施した部材を使用すれば、析出シリコンに対して強いアンカー効果を有し、ハロゲンエッチングガスに対する耐食性にも優れた成膜装置とすることができる。
【0019】
本発明の第8は、ハロゲン系ガスを利用したガスクリーニング法が行われる成膜装置であって、ヒーターへ電力を供給するケーブルの少なくとも一部を、表面積増加率で定義される値が1.1を超え4以下に相当する表面起伏付加処理を施した、アルミニウム被覆銅線で構成した成膜装置である。このような部材を使用することにより、真空チャンバー内に配線したケーブルでも、表面に析出するシリコンに対して強いアンカー効果を有し、ハロゲンエッチングガスに対する耐食性にも優れた成膜装置とすることができる。
【0020】
本発明の第9は、ハロゲン系ガスを利用したガスクリーニング法が行われる成膜装置の各構成部材に最適な材料を使用したものである。すなわち、プラズマCVD装置の該排気管及び該真空チャンバーはオーステナイト系ステンレス鋼で構成し、該ガスパイプ電極、該成膜表面ヒーター、該ガス供給管、該基板ヒーター及び該基板ヒーターカバーはニッケル合金で構成し、該防着容器は純アルミニウムで構成し、該ケーブルが純アルミニウム被覆銅線から構成されていて、各構成部材の表面には表面積増加率で定義される値が1.1を超え4以下に相当する表面起伏付加処理を施こした部材から構成したプラズマCVD装置である。
このように適材適所の部材を使用すれば、表面に析出するシリコンに対して強いアンカー効果を有するので、クリーニング作業をする間隔が長くなるので設備稼働率が飛躍的に向上し、また、ハロゲンエッチングガスに対する耐食性も優れているのでメンテナンス費用も大幅に削減することができ、より安価な材料を使用するので設備価格も下げることが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
プラズマCVD装置のような半導体薄膜成膜装置において、基板以外の装置部材に付着した析出物が、いわゆるパーティクルとなって真空チャンバー内に飛散し基板上に沈着すると素子不良となるので、成膜中はクリーニング時期が来るまで析出物が基板以外の装置部材に付着したまま脱落しないようにしなければならない。それには装置部材の表面に表面起伏付加処理を施し、表面に微細な凹凸を設けていわゆるアンカー効果を具備させるのが有効である。このアンカー効果は部材表面の凹凸が深くなるほど大きくなる。しかし、析出物が脱落した装置部材の表面の凹凸の起伏があまり激しいと、クリーニング工程で凹凸の尖頭部からハロゲンガスによるエッチングが進み、部材の肉厚が減少して装置寿命が短くなる。また、ハロゲンガスによるエッチングは部材の環境温度や部材の材質によっても大きく影響される。従って、成膜不良の発生を防止し、かつクリーニング周期を長くし、しかも装置寿命を長くするには、部材表面の凹凸は適度の大きさにしなければならない。
【0022】
本発明者らは、先ず金属材料部材の表面粗さとハロゲンエッチングガスに対する耐食性を検討し、成膜装置内の各部所で使用可能な材質を明らかにする試験を行った。試験は以下のようにして行った。
( ガスクリーニング条件 )
濃度調整したNF3 ガスをプラズマCVD成膜装置内に流し、高周波電力を印加してプラスマを発生させた。装置構成部材上に堆積したSiのガスクリーニングを想定して、400℃におけるクリーニング速度が0.3μm/minになるようにガス濃度、ガス流量、高周波印加条件等を設定した。腐食程度の判断基準は、装置構成部材の耐用年数(10年を想定)や部材交換までの時間等のメンテナンスを考慮して、減肉厚量10μm以下を使用可能と判断した。
( 供試材 )
供試材としては、非磁性鋼の代表例としてオーステナイト系ステンレス鋼であるJIS SUS304、純ニッケル(JIS NW2201)、ニッケル合金の代表例としてInconel alloy 600合金( INCO社商品名)、純アルミニウム(JIS 1050 )及びアルミニウム合金の代表例としてJIS 2219 合金を使用した。
【0023】
( 表面起伏付加処理と表面積増加率 )
供試材の表面には、市販の滑らかな表面を持つ供試材に対し、アルミナ質ブラスト材を使用したブラスト処理や目の粗いペーパーによる研磨仕上げ等を行って、各材料毎に処理条件を変えて表面に微小な起伏を付ける処理を施した。
表面積増加率は、滑らかな表面を持つ市販の供試材の表面に対して表面起伏付加処理を施して微小な起伏を付けることにより、どの程度表面積が増加したかを示す指標である。表面積増加率の値は表面近傍の断面組織の顕微鏡観察より表面起伏の総延長を求め、一定視野内で起伏の総延長が表面起伏付加処理前後でどの程度増加したかで表わすこととした。すなわち、下記の(1)式で示すように、処理後の断面起伏の総延長を処理前の断面起伏の総延で割り、得られた値を二乗して求めることとする。
表面積増加率 =
( 処理後の断面起伏総延長/処理前の断面起伏総延長 )2 ・・・・・(1)
得られた結果を表1に示す。なお、表1において表面増加率が1.0の供試材は表面起伏付加処理をしていない、市販の材料である。
【0024】
【表1】
【0025】
エッチング用のハロゲンガスに対する耐食性の点から材質を判断すると、表1の結果から各材料とも表面積増加率が大きくなるほど減肉厚量が大きくなることが判かる。また、環境温度が高くなるほど減肉厚量が大きくなることも判かる。そこで減肉厚量10μm以下を目途に、適用可能温度範囲を設定すると表1の通りとなる。各材料とも表面積増加率が1.1を超え4以下になるように表面起伏付加処理を施しておけば、急激な肉厚減少は起こさないことが判る。表面積増加率が1.1を超え4以下になる表面起伏付加処理を施した材料につき、適用可能温度を見てみると、SUS304に代表例されるオーステナイト系ステンレス鋼は、250℃以下の環境温度で使用することができる。図1に示すプラズマCVD装置では、真空チャンバー1や排気管3に使用可能である。
純ニッケルは、500℃以下の環境温度で使用することができる。従って、プラズマCVD装置にはほとんどの部材に使用可能であるが、高価であることからプラズマに曝されしかも最も温度が高くなる各電極部分、すなわちガスパイプ電極9、成膜表面ヒーター11,基板ヒーター10及び基板ヒーターカバー8に使用するのが有利である。
G4901 に代表されるニッケル合金では、450℃以下の環境温度で使用することができる。許容温度がやや低下するので、低いガスクリーニング温度で使用する場合は、各電極部分に純ニッケッルに変えて使用することが可能である。
【0026】
純アルミニウムは500℃以下の環境温度で使用することができる。また、JIS 2219合金に代表されるアルミニウム合金は、450℃以下の環境温度で使用することができる。温度的にも耐食性の点においても純ニッケルあるいはニッケル合金と同等の性能を有し素材コストも安いが、融点が低いので高温強度の点で難がある。そこで、比較的荷重が掛からない部分である防着容器といったような構造物に使用するのが有利である。
【0027】
次に、上記腐食試験に供したと同じ供試材について、アンカー効果を評価した。評価方法は、供試材表面にプラズマCVD法によりSi皮膜を厚さ5μm及び10μmに沈着させ、JIS H8504 に規定される「めっきの密着性試験方法」の引きはがし試験方法のうち、テープ試験方法に準じて試験を行い、試験後のテープをルーペを用いて観察して、テープを付着させた部分の1/50以上が剥離したものを×印(不適)、1/50以下の剥離の場合は△印(使用可)、剥離が認められなかったものを○印(良)として評価した。結果を表2に示す。
【0028】
【表2】
【0029】
表2に示したとおり、各材料とも表面積増加率が大きくなるに従ってアンカー効果も大きくなることが判る。そして少なくとも表面起伏付加処理を施しておけば、5μm厚さの析出物は強固に部材表面に付着していることが判る。
【0030】
以上、腐食試験及びアンカー効果の評価試験の結果から、各材料とも表面にショットブラストやペーパー研磨処理を施して、表面積増加率で定義される値が1を超え4以下になるように、微小な起伏を与えておけば、ハロゲンエッチングガスを使用したクリーニングに際しても良好な耐食性を有し、成膜中の析出物に対するアンカー効果を兼ね備えた成膜装置用の構成部材とすることができる。このような表面起伏付加処理を施した部材から、使用温度に適した材料を選択し、より安価な材料を選択して成膜装置を構成すれば良い。
【0031】
次に、真空チャンバー内に付設された電力供給用のケーブルについても、表面に沈着した析出物が脱落しないようにアンカー効果を持たせるとともに、ハロゲンエッチングガスに対して耐食性を持たせるようにしなければならない。電力供給用のケーブルには導電率の高い銅を使用していることから、ハロゲンガスに対する耐食性が極端に悪い。そこでハロゲンガスに対する耐食性の良いアルミニウムを使用して銅線を被覆し、表面のアルミニウムに表面起伏付加処理を施して一層耐食性を高めることを試みた。
【0032】
供試材としては、直径0.6mmの銅線に0.1mm厚さのアルミニウムを被覆した直径0.8mmのアルミニウム被覆銅ワイヤーを使用した。上記ワイヤーに前記と同じ表面起伏付加処理を施し、表面積増加率を1〜4.6の範囲で制御した試料を準備した。この試料について前記と同じガスクリーニング条件にて腐食試験を行った。試験結果を表3に示す。
【0033】
【表3】
【0034】
表3に示すとおり、アルミニウム被覆銅ワイヤーについても表面積増加率が1.1を超え4以下成るような処理を施しておけば、500℃以下の環境温度で使用することができる。
さらに、アンカー効果についても上記と同様にして評価した。結果を表4に示した。
【0035】
【表4】
【0036】
表4に示すように、アルミニウム被覆銅ワイヤーについても、先の純アルミニウムと同様に表面積増加率が大きくなるに従ってアンカー効果も大きくなることが判る。
【0037】
【作用】
本発明は、成膜装置に使用する金属部材の表面に適度の表面起伏付加処理を施して、部材表面に沈着する析出物に対して強いアンカー効果を有し、しかもクリーニング用のハロゲンガスに対する耐食性も兼ね備えた金属部材としたものである。表面起伏付加の程度は、従来のように表面粗さあるいは凹凸の深さや直径で規定するのではなくて、部材表面近傍の断面の総延長で示される表面積増加率で規定することとした。
【0038】
【実施例】
以下実施例を用いて説明する。
(実施例1)
図1に示す基本構成のアモルファスシリコン太陽電池製造用のプラズマCVD装置を製作した。すなわち、プラズマCVD装置の基本構成は、ガス供給管を通して反応ガスを導入し排気管を通して反応後のガスを排出手段を有する真空チャンバーと、該真空チャンバー内に収容された接地電極を兼ねた基板ヒーター、基板ヒーターカバー、防着容器、バイアス電極を兼ねた成膜表面ヒーター、反応ガス噴出孔を兼ねたガスパイプ電極、及び基板ヒーター、成膜表面ヒーター、ガスパイプ電極に高周波電力を印加するための電源とケーブルを具備したプラズマCVD装置である。このプラズマCVD装置は、原料ガスとしてモノシラン(SiH4 )、ジボラン(B2H6)、フォスフィン(PH3 )、水素ガス(H2 )を使用して、絶縁基板上に100℃〜300℃の基板温度でpni型のアモルファスシリコン膜を成膜するためのものである。そして基板以外のプラズマCVD装置の構成部材表面に沈着したSi析出物を定期的に強制除去するために、装置内を最高温度450℃に昇温し、NF3 を流してクリーニング速度0.3μm/min〜1μm/minでガスクリーニングするプロセスを想定して製作したものである。各部品の最高到達温度、Siの付着程度は表5に示すとおりである。
【0039】
【表5】
【0040】
このプラズマCVD装置の主要な各部所には、表5に示すような表面積増加率を有する SUS304オーステナイト系ステンレス鋼、Inconel Alloy600ニッケル合金、JIS 1050純アルミニウム及びJIS 1050 純アルミニウムで被覆した銅ケーブルを使用した。材料の決定にあたっては、各部材が到達する最高温度を基準として、まず耐食性の観点から使用可能なものを選定し、次いで素材コストを考慮して決定を行った。ただし、部品によっては構造上ある程度の荷重を支えるために高温強度が必要なものもあり、長期の使用にあたっての変形等が少なくなるように考慮して使用材料を決定したものである。例えば基板ヒーターカバーには、耐食性の観点から純ニッケル、ニッケル合金、純アルミニウム、アルミニウム合金が使用可能であり、素材コストは純アルミニウムが最も安いが、高温強度が不足して使用時に変形する可能性が高いため、高い高温強度を有するニッケル合金を採用した。
このように構成したプラズマCVD装置を使用して太陽電池用アモルファスシリコの成膜運転を行った結果、Siパーティクルの飛散もなく歩留まりが向上し、真空チャンバーを解放してのクリーニングの間隔も従来のオールステンレス製のプラズマCVD装置と比較して約20倍に伸び、設備稼働率を大幅に向上させることができた。
【0041】
(実施例2)
実施例1と同様に、図1に示す基本構造のプラズマCVD装置を製作した。実施例2においては、ガスクリーニング時の装置内の最高到達温度を500℃の設定し、クリーニング速度を0.9μm/minと3倍にする運転条件を想定して製作した。そのため各部品を構成する材料は表6に示すように選定した。最高到達温度が高くなるので、実施例1と比較してガスパイプ電極、基板ヒーターカバー、成膜表面ヒーター及びガス供給管の材料を、ニッケル合金から純ニッケルに変更して耐食性を高めた。
材料を変更した部品は、その一部あるいは全部が最高到達温度が500℃まで高まるため、耐食性の観点から純ニッケル、純アルミニウムしか使用できない。また、本実施例に用いた装置では、これらの部分は構造上ある程度の加重を支える必要があるため、これに耐えうる高温強度を有する純ニッケルを採用している。
このように構成したプラズマCVD装置を使用して太陽電池用アモルファスシリコンの成膜運転を行った結果、Siパーティクルの飛散もなく歩留まりが向上し、真空チャンバーを解放してのクリーニングの間隔も従来のオールステンレス製のプラズマCVD装置と比較して約20倍に伸び、なおかつクリーニングに要する時間も従来の3分に1に短縮することができたため、設備稼働率を大幅に向上させることができた。
【0042】
【表6】
【0043】
【発明の効果】
以上詳説したとおり、本発明によれば各構成部材の析出物に対するアンカー効果が優れているので、従来1〜2日に1回の割合で真空チャンバー内の解放クリーニングを行っていたのに対して、ガスクリーニングが採用できるようになりクリーニングの間隔を1ヶ月に1回程度と大幅に延長することが可能となる。
また、エッチングガスに対する耐食性にも優れているので、高速ガスクリーニングにも対応でき、ガスクリーニングに要する時間自体も従来の3分の1以下に短縮することが可能になる。
従って、設備稼働率が大幅に向上し、生産性を格段に向上させることが可能となる。その結果、メンテナンスコストの大幅な低減と併せて、太陽電池のコストダウンに大きく貢献することができるようになる。
【0044】
また、本発明によれば、環境温度に応じて使用可能な材料を明らかにしたので、より安価な材料を選択することが容易となり、設備コストの低減に寄与するところが大きい。
なお、本明細書ではプラズマCVD装置の例を取りあげて説明したが、本発明はプラズマCVD装置に限らず、スパッタ装置、真空蒸着装置等の真空気相成膜装置にも広く適用できることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 プラズマCVD製膜装置の基本構成を説明する図である。
【符号の説明】
1・・・・・真空チャンバー、2・・・・・排気系、3・・・・・排気管、4・・・・・ガス供給系、5・・・・・ガス供給管、6−1,6−2,6−3・・・・・電源、7・・・・・防着容器、8・・・・・基板ヒーターカバー、9・・・・・ガスパイプ電極、10・・・・・基板ヒーター、11・・・・・成膜表面ヒーター、12・・・・・パイプ電極ケーブル、13・・・・・成膜表面ヒーターケーブル、14・・・・・基板ヒーターケーブル、20・・・・・基板[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a vacuum vapor deposition apparatus such as a CVD apparatus, a sputtering apparatus, and a vacuum evaporation apparatus. More specifically, the present invention relates to a metal material member that suppresses generation of particles and has excellent corrosion resistance against halogen etching gas, and a component using the same. The present invention relates to a membrane device.
[0002]
[Prior art]
Many semiconductor devices used in solar cells, LSIs (Large Scale Integrated Circuits), LCDs (Liquid Crystal Displays), etc., use vacuum devices, such as vapor deposition, sputtering, or CVD (Chemical Vapor Deposition). Thus, a metal thin film such as silicon, aluminum, tantalum, tungsten, and molybdenum, an oxide thin film such as silicon oxide, or a nitride thin film such as silicon nitride is formed on the substrate. For example, a plasma CVD apparatus as shown in FIG. 1 is used to form amorphous silicon frequently used in solar cells and the like.
[0003]
A plasma CVD apparatus shown in FIG. 1 includes a vacuum chamber 1 having an exhaust system 2 for introducing a reaction gas from a gas supply system 4 through a gas supply pipe 5 and exhausting a gas after reaction through an exhaust pipe 3. A substrate heater 10 also serving as a ground electrode, a substrate heater cover 8, an adhesion prevention container 7, a deposition surface heater 11 also serving as a bias electrode, a gas pipe electrode 9 also serving as a reactive gas ejection hole, and various electrodes / heaters The power source 6-1, 6-2, 6-3 for supplying electric power, the pipe electrode cable 12, the film-forming surface heater cable 13, the substrate heater cable 14, and the like. The entire device is usually made of heat and corrosion resistant stainless steel.
[0004]
A substrate heater cover 8 is provided in the vacuum chamber 1, and a substrate 20 is fixed to a flat plate portion of the substrate heater cover 8. A substrate heater 10 for heating the substrate 20 is disposed on the back surface of the substrate heater cover 8, and power is supplied from the power source 6-3 so that the substrate temperature becomes, for example, 100 ° C. to 300 ° C. Heat.
A gas supply pipe 5 inserted from above the vacuum chamber 1 is for introducing a source gas into the reaction system from the gas supply system 4 and supplying it to the substrate surface through the gas pipe electrode 9. The gas pipe electrode 9 has fine holes arranged at regular intervals on both sides of the substrate in order to uniformly disperse the reaction raw material gas on the substrate surface and obtain a homogeneous film on the substrate. Are uniformly released into the atmosphere from the micropores. In order to further homogenize the film, a large number of pipes are arranged above the substrate.
The wear preventer 7 is a cover container for preventing deposits from being deposited on the inner wall of the vacuum chamber.
[0005]
Further, the gas pipe electrode 9 is connected to a high frequency power source 6-1 for plasma discharge, and the gas pipe electrode 9 functions as an anode. The substrate heater cover 8 is installed together with the vacuum chamber 1 and functions as a cathode. A film-forming surface heater 11 is disposed between the substrate 20 and the gas pipe electrode 9, and the film-forming surface heater 11 is also connected to the power source 6-2 to control the plasma and to apply thermal energy to the film surface. And has the function of producing a good quality film.
[0006]
In order to form an amorphous silicon semiconductor film for solar cells, for example, using such a plasma apparatus shown in FIG. 1, the inside of the vacuum chamber is evacuated to a predetermined pressure of 100 ° C. to 300 ° C. When heated to a temperature, monosilane (SiH Four ), Diborane (B 2 H 6 ), Phosphine (PH Three ), Hydrogen gas (H 2 ) Etc. are introduced at a predetermined flow rate, and high frequency power of 13.56 MHz, for example, is 3 to 7 W / cm between the gas pipe electrode 9 and the substrate heater 10. 2 The plasma state is excited by applying a certain amount. As a result, the source gas is decomposed and reacted, and a target silicon semiconductor thin film is deposited on the substrate 20.
[0007]
When a semiconductor thin film is formed in this manner, precipitates are deposited on the surfaces of various structural members provided in the vacuum chamber other than the target substrate surface. When the process is repeated, it grows into a thick deposit, eventually peels and drops, scatters in the vacuum chamber, and falls onto the substrate surface, resulting in a deterioration in the product yield of the semiconductor device.
As a measure for preventing the precipitate on the surface of the structural member from peeling off, a method of providing a recess having a diameter and a depth of 1 to 2 mm on the surface of the structural member where the precipitate is easily peeled (Japanese Patent Laid-Open No. 9-12563) For example, a technique (see Japanese Patent Laid-Open No. 8-277460) in which a structural member from which precipitates are easily peeled is made of an aluminum-based material and its surface is subjected to acid treatment has been proposed.
[0008]
After taking the above peeling prevention means, the film forming operation is stopped at an appropriate interval and the inside of the vacuum apparatus is cleaned to forcibly remove the deposit on the surface of the structural member. It has been broken. As a cleaning method, in addition to a mechanical removal means, a gas cleaning method using a halogen-based gas used for dry etching is performed in order to increase work efficiency. As the halogen-based gas to be used, for example, nitrogen trifluoride (NF Three ), Sulfur hexafluoride (SF) 6 ), Carbon tetrafluoride (CF Four ), Freon 13 (CCl13), and the like. In the gas cleaning method, a halogen-based gas is introduced into a vacuum chamber, a plasma is generated by raising the temperature and applying high-frequency power, and halogen radicals and ions generated by the decomposition of the halogen-based gas are deposited on the surface of the structural member. It is made to react with a thing, and these are discharged | emitted out of an apparatus as gas. The gas cleaning method is widely used because it does not require the film forming apparatus to be opened to the atmosphere and does not require manpower to remove precipitates.
[0009]
The active species such as halogen radicals and halogen ions generated by the plasma of the halogen-based gas used in these gas cleanings have a high reactivity with the metal member constituting the film forming apparatus other than the deposit for the purpose of removal, and the film forming apparatus. It corrodes the metal member which comprises. In particular, when the surface roughness of the metal member is rough, corrosion proceeds rapidly from the ridges of the irregularities. At the time of gas cleaning, the surface of the metal member is exposed at the location where the deposits on the surface have fallen off, the corrosion progresses and the thickness becomes thin, and eventually the parts need to be replaced. When such a situation occurs frequently, the time required for maintenance becomes longer, the equipment operation rate is lowered, and the production efficiency is greatly reduced.
In particular, when the structural member is made of stainless steel as in the conventional case, the corrosion of the portion heated to 250 ° C. or higher during the screening is remarkable, and it is substantially difficult to employ gas cleaning. There was no choice but to take the means to release and mechanically remove.
[0010]
In order to provide corrosion resistance against halogen-based gas, the metal member constituting the film forming apparatus is made of stainless steel, nickel-based metal, aluminum-based metal, or titanium-based metal, and the surface of these metal materials is subjected to corrosion resistance treatment. A method has been proposed. For example, Japanese Patent Laid-Open No. 9-10777 discloses a technique for enhancing the corrosion resistance by coating the surface of a nickel-based corrosion resistant alloy with aluminum and forming an anodized film or an aluminum fluoride film on the surface of the aluminum. . Japanese Laid-Open Patent Publication No. 1-156496 discloses a technique in which aluminum is sprayed on the surface of stainless steel and then oxidized to coat the surface with aluminum oxide.
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, in order to increase the product yield and increase the production efficiency in the vapor deposition apparatus, the deposit deposited on the surface of the metal member constituting the deposition apparatus does not separate and scatter as particles. As described above, it is important to provide a strong anchor effect and to make a member constituting the inside of the film forming apparatus a member having high corrosion resistance when performing gas cleaning.
As described above, in order to enhance the anchor effect, the surface roughness of the surface of the component member may be increased. However, when the surface roughness of the surface of the component member is increased, the corrosion resistance is deteriorated.
In consideration of these contradictory properties, there are still no satisfactory constituent members of the film forming apparatus having an appropriate anchor effect and excellent corrosion resistance that can withstand gas cleaning. In addition, since the maximum temperature reached in the film forming apparatus is widely distributed, it is not economically advantageous to construct the entire apparatus with an expensive material.
Therefore, the present invention provides a metal material member that is excellent in anchoring effect on precipitates during film formation and excellent in corrosion resistance against halogen etching gas, and also has excellent anchoring effect by using these members at appropriate places. An object of the present invention is to provide a film forming apparatus having a high operation rate and a long gas cleaning interval and a long member life.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
The present invention has been made to solve the above-described problems, and has a good anchoring effect on precipitated silicon and corrosion resistance against a halogen etching gas by processing the surface of a metal material to an appropriate surface roughness. A metal material member is used, and an optimum material is selected according to the temperature environment of the film forming apparatus to constitute the film forming apparatus.
That is, the first of the present invention is A metal material member for a film forming apparatus used in a film forming apparatus in which a gas cleaning method using a halogen-based gas is performed, Metal material surface to surface product It is a metal material member for a film forming apparatus that has been subjected to a surface undulation adding process in which the value defined by the increase rate exceeds 1.1 and corresponds to 4 or less. As the metal material, any one selected from austenitic stainless steel, pure nickel, nickel alloy, pure aluminum, and aluminum alloy can be used.
[0013]
Surface here product The rate of increase means that the specimen with a smooth surface is subjected to a finish treatment with blasting or rough paper to provide minute undulations on the surface, and the total length of the cross section of the metal member is measured. The value obtained by squaring the value obtained by dividing the total cross-sectional undulation after finishing by the total cross-sectional undulation before finishing. Surface obtained in this way product When the value of the increase rate exceeds 1.1 and is 4 or less, a metal material member excellent in the anchor effect for silicon deposited on the surface and excellent in corrosion resistance against the halogen etching gas can be obtained.
A material corresponding to the ambient temperature to be used may be selected from austenitic stainless steel, pure nickel, nickel alloy, pure aluminum, and aluminum alloy that have been subjected to such surface undulation additive treatment.
[0014]
The second of the present invention is Gas cleaning method using halogen gas It is a metal material member for cables for supplying power to various electrodes in the film forming apparatus, and the surface of the copper core wire is coated with pure aluminum or an aluminum alloy, and the surface of the coated pure aluminum or aluminum alloy is appropriate. It is a metal material member for a power supply cable that has a good anchoring effect on precipitated silicon and corrosion resistance against a halogen etching gas by processing the surface roughness. Even if it is a metal material member for cables, product If the surface roughness addition material treatment with an increase rate of more than 1.1 and 4 or less is applied, the anchoring effect for silicon deposited on the surface is excellent and the corrosion resistance against halogen etching gas is excellent. A metal material member is obtained. These metal material members for film forming apparatuses can be widely used in vacuum vapor deposition apparatuses such as CVD apparatuses, sputtering apparatuses, and vacuum evaporation apparatuses.
[0015]
The third aspect of the present invention is A film forming apparatus in which a gas cleaning method using a halogen-based gas is performed, The surface of at least a part of the device components exposed to 500 ° C. or lower product This is a film forming apparatus using at least one material selected from nickel and pure aluminum which have been subjected to surface relief adding treatment in which the value defined by the increase rate exceeds 1.1 and corresponds to 4 or less. If these materials are used, it is possible to provide a film forming apparatus that has excellent heat resistance and corrosion resistance and has a strong anchoring effect on precipitated silicon.
The fourth aspect of the present invention is A film forming apparatus in which a gas cleaning method using a halogen-based gas is performed, The surface of at least part of the apparatus component exposed to 450 ° C. or lower product A composition using at least one material selected from nickel, nickel alloy, pure aluminum or aluminum alloy which has been subjected to surface relief adding treatment with a value defined by the increase rate exceeding 1.1 and corresponding to 4 or less. It is a membrane device. Since the environmental temperature has dropped to a maximum of 450 ° C., nickel and aluminum alloys can be newly used. When these materials are used, a film forming apparatus having excellent heat resistance and corrosion resistance and having a strong anchor effect against silicon deposited on the surface can be obtained.
[0016]
The fifth aspect of the present invention is A film forming apparatus in which a gas cleaning method using a halogen-based gas is performed, The surface of at least a part of the apparatus component exposed to 250 ° C. or less product This is a film forming apparatus using austenitic stainless steel that has been subjected to surface undulation addition treatment in which the value defined by the increase rate exceeds 1.1 and corresponds to 4 or less. Even with austenitic stainless steel, by applying such surface undulation treatment, it has a strong anchoring effect on precipitated silicon and has excellent corrosion resistance against halogen etching gas. It is advantageous to use it for a structural member under pressure.
[0017]
The sixth of the present invention is A film forming apparatus in which a gas cleaning method using a halogen-based gas is performed, At least part of the vacuum chamber or at least part of the exhaust pipe product The composition defined by any one of austenitic stainless steel, pure nickel, nickel alloy, pure aluminum, and aluminum alloy that has been subjected to surface undulation addition processing corresponding to a value defined by the increase rate exceeding 1.1 and corresponding to 4 or less. It is a membrane device. Since vacuum chambers and exhaust pipes have a relatively low temperature environment, using a material that has been subjected to such surface relief treatment has a strong anchoring effect on precipitated silicon and excellent corrosion resistance against halogen etching gas. It can be set as the film-forming apparatus.
[0018]
The seventh of the present invention is A film forming apparatus in which a gas cleaning method using a halogen-based gas is performed, At least a part of each member of the gas pipe electrode, substrate heater cover, film formation surface heater, substrate heater, gas supply pipe product The film forming apparatus is made of pure nickel, nickel alloy, pure alnium, or aluminum alloy, which has been subjected to a surface undulation adding process in which the value defined by the increase rate exceeds 1.1 and corresponds to 4 or less. Although it is the part where the temperature is highest even inside the film forming apparatus, if a member that has been subjected to such surface roughness addition treatment is used, it has a strong anchoring effect on the deposited silicon and is resistant to corrosion by the halogen etching gas. In addition, an excellent film forming apparatus can be obtained.
[0019]
The eighth of the present invention is A film forming apparatus in which a gas cleaning method using a halogen-based gas is performed, At least part of the cable that supplies power to the heater product It is a film-forming apparatus comprised of an aluminum-coated copper wire that has been subjected to a surface undulation adding process in which the value defined by the increase rate exceeds 1.1 and corresponds to 4 or less. By using such a member, even a cable wired in a vacuum chamber has a strong anchor effect against silicon deposited on the surface, and a film forming apparatus having excellent corrosion resistance against halogen etching gas can be obtained. it can.
[0020]
The ninth of the present invention is Gas cleaning method using halogen gas The optimum material is used for each component of the film forming apparatus. That is, the exhaust pipe and the vacuum chamber of the plasma CVD apparatus are made of austenitic stainless steel, and the gas pipe electrode, the film-forming surface heater, the gas supply pipe, the substrate heater, and the substrate heater cover are made of nickel alloy. The anti-adhesion container is made of pure aluminum, and the cable is made of pure aluminum-coated copper wire. product It is a plasma CVD apparatus comprised from the member which gave the surface relief addition process corresponding to the value defined by the increase rate exceeding 1.1 and 4 or less.
By using the right material in the right place, it has a strong anchoring effect on the silicon deposited on the surface, so the interval between cleaning operations becomes longer, so the equipment operation rate is dramatically improved and halogen etching is performed. Since the gas has excellent corrosion resistance, the maintenance cost can be greatly reduced, and the equipment price can be reduced because cheaper materials are used.
[0021]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In a semiconductor thin film deposition apparatus such as a plasma CVD apparatus, deposits attached to apparatus members other than the substrate become so-called particles that are scattered in the vacuum chamber and deposited on the substrate, resulting in element failure. In this case, it is necessary to prevent the deposits from dropping off while adhering to the apparatus members other than the substrate until the cleaning time comes. For this purpose, it is effective to apply a surface undulation treatment to the surface of the apparatus member and provide a so-called anchor effect by providing fine irregularities on the surface. This anchor effect becomes greater as the unevenness of the member surface becomes deeper. However, if the undulations on the surface of the device member from which the precipitate has dropped off are too severe, etching with halogen gas proceeds from the top of the concavo-convex portion in the cleaning process, the thickness of the member is reduced, and the device life is shortened. Etching with halogen gas is also greatly affected by the environmental temperature of the member and the material of the member. Accordingly, in order to prevent the occurrence of defective film formation, increase the cleaning cycle, and extend the life of the apparatus, the unevenness of the member surface must be appropriately sized.
[0022]
The inventors of the present invention first examined the surface roughness of the metal material member and the corrosion resistance against the halogen etching gas, and conducted a test to clarify the materials that can be used at various parts in the film forming apparatus. The test was conducted as follows.
(Gas cleaning conditions)
Concentration adjusted NF Three Gas was allowed to flow through the plasma CVD film forming apparatus, and high frequency power was applied to generate plasma. Assuming gas cleaning of Si deposited on the apparatus constituent members, the gas concentration, gas flow rate, high frequency application conditions, etc. were set so that the cleaning rate at 400 ° C. was 0.3 μm / min. As a criterion for determining the degree of corrosion, it was determined that a thickness reduction of 10 μm or less could be used in consideration of maintenance such as the service life of the device constituent members (assuming 10 years) and the time until replacement of the members.
(Sample material)
As test materials, JIS SUS304, pure nickel (JIS NW2201), which is austenitic stainless steel as a representative example of nonmagnetic steel, Inconel alloy 600 alloy (INCO company name), pure aluminum (JIS) as a representative example of nickel alloy 1050) and JIS 2219 alloy as a representative example of aluminum alloy.
[0023]
(Surface relief treatment and surface area increase rate)
On the surface of the test material, a commercially available test material with a smooth surface is subjected to blasting using an alumina blasting material or polishing finish with coarse paper, and the processing conditions for each material are determined. Changed to give the surface a slight undulation.
The surface area increase rate is an index indicating how much the surface area has increased by applying a surface undulation treatment to the surface of a commercially available test material having a smooth surface to give a minute undulation. The surface area increase rate was determined by calculating the total length of the surface relief by microscopic observation of the cross-sectional structure in the vicinity of the surface and expressing how much the total length of the relief was increased before and after the surface relief treatment within a fixed visual field. That is, as shown by the following equation (1), the total length of the cross-sectional undulation after processing is divided by the total length of the cross-sectional undulation before processing, and the obtained value is squared.
Surface area increase rate =
(Total cross-sectional undulation after treatment / Total cross-sectional undulation before treatment) 2 (1)
The obtained results are shown in Table 1. In Table 1, the specimen having a surface increase rate of 1.0 is a commercially available material that has not been subjected to surface undulation addition treatment.
[0024]
[Table 1]
[0025]
Judging from the corrosion resistance against the halogen gas for etching, it can be seen from the results in Table 1 that the thickness reduction amount increases as the surface area increase rate increases for each material. It can also be seen that the thickness reduction increases as the environmental temperature increases. Therefore, when the applicable temperature range is set with the thickness reduction thickness of 10 μm or less, it is as shown in Table 1. It can be seen that if the surface roughness addition treatment is applied so that the surface area increase rate exceeds 1.1 and is 4 or less for each material, no sudden thickness reduction occurs. Looking at the applicable temperature of the material that has been subjected to surface relief addition treatment with a surface area increase rate exceeding 1.1 and 4 or less, the austenitic stainless steel represented by SUS304 has an environmental temperature of 250 ° C. or less. Can be used in The plasma CVD apparatus shown in FIG. 1 can be used for the vacuum chamber 1 and the exhaust pipe 3.
Pure nickel can be used at an environmental temperature of 500 ° C. or lower. Therefore, although it can be used for most members in the plasma CVD apparatus, since it is expensive, each electrode portion exposed to plasma and having the highest temperature, that is, the gas pipe electrode 9, the film formation surface heater 11, and the substrate heater 10 is used. And the substrate heater cover 8 is advantageously used.
Nickel alloys represented by G4901 can be used at an ambient temperature of 450 ° C. or lower. Since the allowable temperature is slightly lowered, when using at a low gas cleaning temperature, it is possible to use each electrode portion in place of a pure nickel.
[0026]
Pure aluminum can be used at an environmental temperature of 500 ° C. or lower. An aluminum alloy represented by JIS 2219 alloy can be used at an environmental temperature of 450 ° C. or lower. In terms of temperature and corrosion resistance, the performance is equivalent to that of pure nickel or nickel alloy and the material cost is low. However, since the melting point is low, there is a difficulty in high temperature strength. Therefore, it is advantageous to use it for a structure such as an anti-adhesion container which is a relatively unloading portion.
[0027]
Next, the anchor effect was evaluated about the same test material used for the corrosion test. The evaluation method consists of depositing a Si film on the surface of the specimen by plasma CVD to a thickness of 5 μm and 10 μm, and among the peeling test methods defined in JIS H8504, the tape test method. In the case where the tape after the test is observed with a magnifying glass and 1/50 or more of the part to which the tape is attached is peeled off is x (unsuitable), and the peeling is 1/50 or less. Was evaluated as △ (good), and ◯ (good) when no peeling was observed. The results are shown in Table 2.
[0028]
[Table 2]
[0029]
As shown in Table 2, it can be seen that the anchor effect increases as the surface area increase rate increases for each material. It can be seen that if at least surface undulation treatment is performed, the 5 μm thick precipitate is firmly attached to the surface of the member.
[0030]
As described above, from the results of the corrosion test and the anchor effect evaluation test, the surface of each material is subjected to shot blasting or paper polishing treatment so that the value defined by the surface area increase rate exceeds 1 and becomes 4 or less. If the undulation is given, it is possible to obtain a constituent member for a film forming apparatus that has good corrosion resistance during cleaning using a halogen etching gas and also has an anchoring effect on precipitates during film formation. A material suitable for the operating temperature may be selected from the members subjected to such surface undulation addition treatment, and a cheaper material may be selected to configure the film forming apparatus.
[0031]
Next, the power supply cable attached in the vacuum chamber must also have an anchor effect so that the deposits deposited on the surface do not fall off, and must have corrosion resistance against the halogen etching gas. Don't be. Since copper having high conductivity is used for the power supply cable, the corrosion resistance against the halogen gas is extremely poor. Therefore, an attempt was made to further increase the corrosion resistance by covering the copper wire with aluminum having good corrosion resistance against halogen gas and applying surface relief treatment to the surface aluminum.
[0032]
As a test material, an aluminum-coated copper wire having a diameter of 0.8 mm obtained by coating a copper wire having a diameter of 0.6 mm with aluminum having a thickness of 0.1 mm was used. A sample was prepared by subjecting the wire to the same surface undulation addition treatment as described above, and controlling the surface area increase rate within a range of 1 to 4.6. This sample was subjected to a corrosion test under the same gas cleaning conditions as described above. The test results are shown in Table 3.
[0033]
[Table 3]
[0034]
As shown in Table 3, the aluminum-coated copper wire can be used at an environmental temperature of 500 ° C. or lower if the surface area increase rate exceeds 1.1 and is 4 or less.
Further, the anchor effect was evaluated in the same manner as described above. The results are shown in Table 4.
[0035]
[Table 4]
[0036]
As shown in Table 4, it can be seen that the anchor effect increases as the surface area increase rate increases in the case of the aluminum-coated copper wire as in the case of pure aluminum.
[0037]
[Action]
The present invention provides an appropriate surface undulation treatment on the surface of a metal member used in a film forming apparatus, has a strong anchoring effect on deposits deposited on the surface of the member, and is resistant to halogen gas for cleaning. Further, it is a metal member having both. The degree of surface undulation addition is not defined by the surface roughness or the depth or diameter of the irregularities as in the prior art, but by the surface area increase rate indicated by the total extension of the cross section in the vicinity of the member surface.
[0038]
【Example】
This will be described below with reference to examples.
Example 1
A plasma CVD apparatus for manufacturing an amorphous silicon solar cell having the basic structure shown in FIG. 1 was manufactured. That is, the basic structure of the plasma CVD apparatus is that a substrate heater also serves as a vacuum chamber having means for introducing a reactive gas through a gas supply pipe and discharging a gas after reaction through an exhaust pipe, and a ground electrode accommodated in the vacuum chamber. A substrate heater cover, a deposition vessel, a deposition surface heater that also serves as a bias electrode, a gas pipe electrode that also serves as a reactive gas ejection hole, and a power source for applying high-frequency power to the substrate heater, the deposition surface heater, and the gas pipe electrode This is a plasma CVD apparatus equipped with a cable. This plasma CVD apparatus uses monosilane (SiH) as a source gas. Four ), Diborane (B 2 H 6 ), Phosphine (PH Three ), Hydrogen gas (H 2 ) Is used to form a pni-type amorphous silicon film on an insulating substrate at a substrate temperature of 100 ° C. to 300 ° C. And in order to forcibly remove the Si deposits deposited on the surface of the components of the plasma CVD apparatus other than the substrate, the inside of the apparatus is heated to a maximum temperature of 450 ° C., and NF Three And a gas cleaning process at a cleaning speed of 0.3 μm / min to 1 μm / min. Table 5 shows the maximum temperature reached and the degree of Si adhesion for each component.
[0039]
[Table 5]
[0040]
The main parts of this plasma CVD equipment use SUS304 austenitic stainless steel, Inconel Alloy 600 nickel alloy, JIS 1050 pure aluminum, and copper cable coated with JIS 1050 pure aluminum having the surface area increase rate shown in Table 5. did. In determining the material, based on the maximum temperature reached by each member, a usable material was first selected from the viewpoint of corrosion resistance, and then the material cost was taken into consideration. However, some parts require high-temperature strength to support a certain load structurally, and the materials used are determined in consideration of reducing deformation and the like during long-term use. For example, pure nickel, nickel alloy, pure aluminum, and aluminum alloy can be used for the substrate heater cover from the viewpoint of corrosion resistance, and the material cost is the cheapest with pure aluminum, but there is a possibility that it will deform during use due to insufficient high-temperature strength Therefore, a nickel alloy having high high-temperature strength was adopted.
As a result of performing the film formation operation of the amorphous silicon for solar cells using the plasma CVD apparatus configured in this way, the yield is improved without scattering of Si particles, and the cleaning interval after releasing the vacuum chamber is also conventional. Compared to the plasma CVD equipment made of all stainless steel, the growth rate was about 20 times, and the equipment operation rate was greatly improved.
[0041]
(Example 2)
As in Example 1, a plasma CVD apparatus having the basic structure shown in FIG. In Example 2, the maximum temperature reached in the apparatus at the time of gas cleaning was set to 500 ° C., and the manufacturing conditions were assumed assuming that the cleaning speed is 0.9 μm / min, which is tripled. Therefore, the material constituting each part was selected as shown in Table 6. Since the maximum temperature reached was higher, the materials of the gas pipe electrode, the substrate heater cover, the film formation surface heater and the gas supply pipe were changed from nickel alloy to pure nickel as compared with Example 1 to improve the corrosion resistance.
Some or all of the parts whose materials have been changed have a maximum ultimate temperature of 500 ° C., so that only pure nickel and pure aluminum can be used from the viewpoint of corrosion resistance. Further, in the apparatus used in the present embodiment, since these portions need to support a certain amount of load due to the structure, pure nickel having high-temperature strength that can withstand this is adopted.
As a result of performing a film formation operation of amorphous silicon for solar cells using the plasma CVD apparatus configured as described above, the yield is improved without scattering of Si particles, and the cleaning interval after releasing the vacuum chamber is also conventional. Compared to a plasma CVD apparatus made of all stainless steel, the length of the operation was increased by about 20 times, and the time required for cleaning could be shortened to 1 in 3 minutes. Therefore, the equipment operation rate could be greatly improved.
[0042]
[Table 6]
[0043]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the present invention, the anchor effect on the deposits of the constituent members is excellent, whereas the conventional cleaning of the inside of the vacuum chamber has been performed once a day or two days. Gas cleaning can be adopted, and the cleaning interval can be extended to about once a month.
In addition, since it has excellent corrosion resistance against etching gas, it can cope with high-speed gas cleaning, and the time required for gas cleaning itself can be shortened to one-third or less of the conventional one.
Therefore, the facility operation rate is greatly improved, and the productivity can be remarkably improved. As a result, it is possible to greatly contribute to the cost reduction of the solar cell, together with a significant reduction in the maintenance cost.
[0044]
In addition, according to the present invention, since usable materials are clarified according to the environmental temperature, it is easy to select a cheaper material, which greatly contributes to a reduction in equipment cost.
In this specification, an example of a plasma CVD apparatus has been described. However, the present invention is not limited to a plasma CVD apparatus, but can be widely applied to vacuum vapor deposition apparatuses such as a sputtering apparatus and a vacuum evaporation apparatus. Nor.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram illustrating a basic configuration of a plasma CVD film forming apparatus.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Vacuum chamber, 2 ... Exhaust system, 3 ... Exhaust pipe, 4 ... Gas supply system, 5 ... Gas supply pipe, 6-1 6-2, 6-3... Power source, 7... Anti-adhesion vessel, 8... Substrate heater cover, 9. Substrate heater, 11 ... deposition surface heater, 12 ... pipe electrode cable, 13 ... deposition surface heater cable, 14 ... substrate heater cable, 20 ... ··substrate
Claims (11)
金属材料の表面に、表面積増加率で定義される値が1.1を超え4以下に相当する表面起伏付加処理を施したことを特徴とする成膜装置用金属材料部材。 A metal material member for a film forming apparatus used in a film forming apparatus in which a gas cleaning method using a halogen-based gas is performed,
The surface of the metal material, a metal material member for a film-forming apparatus characterized by having been subjected to surface undulations additional treatment value defined by the surface area increase rate is equivalent to the following 4 exceed 1.1.
銅芯線の表面を純アルミニウム又はアルミニウム合金で被覆し、該被覆した純アルミニウム又はアルミニウム合金の表面に、表面積増加率で定義される値が1.1を超え4以下に相当する表面起伏付加処理を施したことを特徴とする成膜装置用金属材料部材。 A metal material member for a film forming apparatus used in a film forming apparatus in which a gas cleaning method using a halogen-based gas is performed,
The surface of the copper wire coated with pure aluminum or an aluminum alloy, the surface of the pure aluminum or aluminum alloy overturned該被, topographical additional treatment value defined by the surface area increase rate is equivalent to 4 or less than 1.1 A metal material member for a film forming apparatus.
500℃以下に曝される装置構成部材の少なくとも一部が、金属材料の表面に表面積増加率で定義される値が1.1を超え4以下に相当する表面起伏付加処理を施したニッケル、純アルミニウムのうち少なくとも1種の材料で構成されてなることを特徴とする成膜装置。 A film forming apparatus in which a gas cleaning method using a halogen-based gas is performed,
At least a portion of the device components which are exposed to 500 ° C. or less, subjected to surface undulations additional treatment value defined by the surface area increase rate on the surface of the metal material corresponding to the following 4 exceeded 1.1 nickel, A film forming apparatus comprising at least one material of pure aluminum.
450℃以下に曝される装置構成部材の少なくとも一部が、金属材料の表面に表面積増加率で定義される値が1.1を超え4以下に相当する表面起伏付加処理を施したニッケル、ニッケル合金、純アルミニウムもしくはアルミニウム合金のうちから選ばれた少なくとも1種の材料で構成されてなることを特徴とする成膜装置。 A film forming apparatus in which a gas cleaning method using a halogen-based gas is performed,
At least a portion of the device components which are exposed to 450 ° C. or less, subjected to surface undulations additional treatment value defined by the surface area increase rate on the surface of the metal material corresponding to the following 4 exceeded 1.1 nickel, A film forming apparatus comprising at least one material selected from nickel alloy, pure aluminum, and aluminum alloy.
250℃以下に曝される装置構成部材の少なくとも一部が、金属材料の表面に表面積増加率で定義される値が1.1を超え4以下に相当する表面起伏付加処理を施したオーステナイト系ステンレス鋼で構成されてなることを特徴とする成膜装置。 A film forming apparatus in which a gas cleaning method using a halogen-based gas is performed,
At least a portion of the device components which are exposed to 250 ° C. or less, austenitic value defined by the surface area increase rate on the surface is subjected to surface undulations addition processing corresponding to 4 or less than 1.1 of the metal material A film forming apparatus comprising stainless steel.
真空チャンバーの少なくとも一部もしくは排気管の少なくとも一部の表面が、表面積増加率で定義される値が1.1を超え4以下に相当する表面起伏付加処理を施した、オーステナイト系ステンレス鋼、純ニッケル、ニッケル合金、純アルミニウム、アルミニウム合金のうちのいずれかで構成されてなることを特徴とする成膜装置。 A film forming apparatus in which a gas cleaning method using a halogen-based gas is performed,
At least a portion of the surface of at least a portion or the exhaust pipe of the vacuum chamber, the value defined by the surface area increase rate is subjected to a surface relief additional process corresponding to 4 or less than 1.1, austenitic stainless steel, A film forming apparatus comprising any one of pure nickel, nickel alloy, pure aluminum, and aluminum alloy.
ガスパイプ電極、基板ヒーターカバー,成膜表面ヒーター,基板ヒータ、ガス供給管の各部材の少なくとも一部の表面が、表面積増加率で定義される値が1.1を超え4以下に相当する表面起伏付加処理を施した、純ニッケル、ニッケル合金、純アルニウム、アルミニウム合金のうちいずれかで構成されてなることを特徴とする成膜装置。 A film forming apparatus in which a gas cleaning method using a halogen-based gas is performed,
Gas pipe electrodes, substrate heater cover, the deposition surface heater, the substrate heater, at least a portion of the surface of each member of the gas supply pipe, the surface of the value defined by the surface area increase rate is equivalent to the following 4 exceed 1.1 A film forming apparatus comprising a nickel or nickel alloy, pure aluminum or an aluminum alloy which has been subjected to an undulating treatment.
ヒーターへ電力を供給するケーブルの少なくとも一部の表面が、表面積増加率で定義される値が1.1を超え4以下に相当する表面起伏付加処理を施した、アルミニウム被覆銅線で構成されてなることを特徴とする成膜装置。 A film forming apparatus in which a gas cleaning method using a halogen-based gas is performed,
At least a portion of the surface of the cable supplying power to the heater, a value defined by the surface area increase rate is subjected to a surface relief additional process corresponding to 4 or less than 1.1, it is made of aluminum-coated copper wire A film forming apparatus characterized by comprising:
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