JP4093865B2 - 解凍機能付き冷却貯蔵庫 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷凍食品などの冷凍物品を解凍する機能を備えた冷却貯蔵庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来よりコンビニエンスストアなどの店舗においては、食品を冷蔵する冷却貯蔵庫が設置されている。また、近年では冷凍された弁当などの冷凍物品を解凍して顧客に提供する店舗も見られるようになって来ている。
【0003】
このような冷凍物品の解凍を行う場合、従来では解凍専用の解凍庫を設置しておき、この解凍庫内に冷凍物品を収納して解凍するものであった(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−224626号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、係る解凍専用の解凍庫は生産コストが高騰する。また、店舗としては通常の冷却貯蔵庫の他に解凍庫を設置しなければならないため、結果として設備コストが大きく高騰してしまう問題があった。
【0006】
本発明は、係る従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、係る設備コストを削減できる解凍機能付きの冷却貯蔵庫を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の解凍機能付き冷却貯蔵庫は、断熱箱体内に構成された貯蔵室を冷却装置により冷却して成るものであって、貯蔵室内を加熱するための解凍ヒータと、この解凍ヒータにて加熱された空気を貯蔵室内に循環するための解凍ファンと、冷凍物品と共に凍結されて貯蔵室内に収納される当該冷凍物品の模擬負荷と、この模擬負荷の中心温度を検出する解凍用温度センサと、冷却装置、解凍ヒータ及び解凍ファンの運転を制御する制御装置とを備え、この制御装置は、所定の解凍開始スイッチの操作による切換操作入力に基づき、冷却装置を停止し、解凍ヒータ及び解凍ファンによる解凍運転を開始し、切換操作入力があった時点から所定の最短時間が経過するまで解凍運転を継続し、解凍用温度センサの出力に基づき、模擬負荷の中心温度が所定の解凍終了温度まで上昇した場合、解凍運転を終了して冷却装置による冷蔵運転を開始すると共に、切換操作入力があった時点から所定の最長時間が経過した場合は、解凍用温度センサの出力に拘わらず解凍運転を終了し、冷却装置による冷蔵運転を開始することを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、断熱箱体内に構成された貯蔵室を冷却装置により冷却して成る冷却貯蔵庫であって、貯蔵室内を加熱するための解凍ヒータと、この解凍ヒータにて加熱された空気を貯蔵室内に循環するための解凍ファンとを備えているので、既存の冷却貯蔵庫を利用して解凍機能を付加し、冷凍物品の解凍にかかる設備コストを著しく削減することが可能となる。
【0009】
また、制御装置が、所定の解凍開始スイッチの操作による切換操作入力に基づき、冷却装置を停止し、解凍ヒータ及び解凍ファンによる解凍運転を開始するようにしたので、簡単な操作で冷却貯蔵庫の貯蔵室内での解凍運転を開始することができるようになり、使用性が著しく改善されるものである。
【0010】
更に、冷凍物品と共に凍結されて貯蔵室内に収納される当該冷凍物品の模擬負荷と、この模擬負荷の中心温度を検出する解凍用温度センサとを備え、制御装置は、解凍用温度センサの出力に基づき、模擬負荷の中心温度が所定の解凍終了温度まで上昇した場合、解凍運転を終了して冷却装置による冷蔵運転を開始するようにしたので、冷凍物品の中心が解凍するのに近いタイミングで解凍運転を終了させ、その後冷蔵運転を開始することができるようになり、的確な冷凍物品の解凍を実現することができるようになるものである。
【0011】
更にまた、制御装置は、切換操作入力があった時点から所定の最短時間が経過するまで解凍運転を継続するようにしたので、例えば模擬負荷に解凍用温度センサをセットし忘れたなどの場合にも、所定の最短時間だけは解凍運転が実行されることになり、冷凍物品の解凍を少しでも進行させることができるようになる。
【0012】
また、制御装置は、切換操作入力があった時点から所定の最長時間が経過した場合は、解凍用温度センサの出力に拘わらず解凍運転を終了し、冷却装置による冷蔵運転を開始するので、例えば解凍用温度センサが故障したなどの場合に、強制的に解凍運転を終了することができるようになるものである。
【0013】
請求項2の発明の解凍機能付き冷却貯蔵庫は、上記において制御装置は、最短時間の経過以前に模擬負荷の中心温度が解凍終了温度まで上昇した場合、所定の警報動作を実行することを特徴とする。
【0014】
請求項2の発明によれば、上記に加えて制御装置は、最短時間の経過以前に模擬負荷の中心温度が解凍終了温度まで上昇した場合、所定の警報動作を実行するので、使用者に解凍用温度センサのセットし忘れなどの異常の発生を報知して迅速に対処させることが可能となるものである。
【0015】
請求項3の発明の解凍機能付き冷却貯蔵庫は、請求項1又は請求項2の発明において制御装置は、最長時間の経過により解凍運転を終了した場合、所定の警報動作を実行することを特徴とする。
【0016】
請求項3の発明によれば、請求項1又は請求項2の発明に加えて制御装置は、最長時間の経過により解凍運転を終了した場合、所定の警報動作を実行するので、使用者に解凍用温度センサの故障などの異常の発生を報知して迅速に対処させることが可能となるものである。
【0017】
請求項4の発明の解凍機能付き冷却貯蔵庫は、請求項1、請求項2又は請求項3の発明において制御装置は、冷却装置による冷蔵運転中に所定の警報動作を実行すると共に、解凍運転中には当該警報動作を禁止することを特徴とする。
【0018】
請求項4の発明によれば、請求項1、請求項2又は請求項3の発明に加えて制御装置は、冷却装置による冷蔵運転中に所定の警報動作を実行すると共に、解凍運転中には当該警報動作を禁止するようにしたので、解凍運転中に冷却装置による冷蔵運転における警報が行われてしまう不都合を未然に回避することができるようになるものである。
【0019】
請求項5の発明の解凍機能付き冷却貯蔵庫は、上記において制御装置は表示装置を備え、解凍運転における警報と冷蔵運転における警報を表示装置にて切換表示することを特徴とする。
【0020】
請求項5の発明によれば、上記に加えて制御装置は表示装置を備え、解凍運転における警報と冷蔵運転における警報を表示装置にて切換表示するので、冷蔵運転中の異常と解凍運転中の異常を的確に使用者に警告することができるようになるものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の一実施形態を詳述する。図1は本発明を適用した冷却貯蔵庫Rの斜視図、図2は冷却貯蔵庫Rの縦断側面図、図3は冷却貯蔵庫Rの平断面図を示している。冷却貯蔵庫Rは冷凍物品(冷凍した弁当等)の解凍機能を備えたものであり、例えばコンビニエンスストアなどの店舗に設置され、前面に開口する断熱箱体18により構成されている。
【0022】
この断熱箱体18内に構成された貯蔵室20内上部には、冷却装置24の冷却器35が取り付けられており、この冷却器35及びその近傍に取り付けられる冷却ファン36により、貯蔵室20内は所定の冷蔵温度に冷却される。尚、図中において、冷却器35及び冷却ファン36の下方に取り付けられた37は、冷却器35が取り付けられる冷却室38と貯蔵室20内を区画するための仕切板である。この仕切板37は後方が開口されている。これにより、冷却ファン36より貯蔵室20から冷却室38に吸い込まれた冷気は、冷却器35と熱交換された後、冷却室38後方から吐出される。
【0023】
更に、断熱箱体18の天面には前面パネル25及び両側面及び後面を構成するパネル26によって機械室27が画成されており、この機械室27内には冷却装置24を構成するコンプレッサ28や凝縮器29などが設置され、冷却器35と共に冷却装置24の周知の冷媒回路を構成している。尚、図2において、30は凝縮器用送風機である。
【0024】
一方、貯蔵室20の前面開口22には、横方向の中仕切23によって中央部にて上下に仕切られている。そして、該中仕切23によって仕切られた貯蔵室20の上下の開口22は二組の観音開き式の扉(断熱扉)第1の扉2、第2の扉3によって開閉自在に閉塞される。また、上下の開口22の中央部にそれぞれ位置する貯蔵室20の天面及び中仕切23の下面には、案内部材11がそれぞれ取り付けられている。
【0025】
ここで、向かって右側に位置する第1の扉2の内面側には、保持部材71が取り付けられる。この保持部材71は上端及び下端が図示しないネジにより固定され、係る保持部材71には、仕切体70が取り付けられる。仕切体70は、扉2の長手方向に延在していると共に、この延在している軸を中心として保持部材71に回動自在に枢支されている。保持部材71は、内方に向けて突出して形成されるものである。
【0026】
仕切体70の前面には鋼板製の前面板72が取り付けられており、仕切体70の上端にはそれぞれ前記案内部材11を案内するための案内溝(案内部材11が係合する)が形成されたキャップ73が嵌合されている。係る構成で、扉2を開くと案内部材11と前記案内溝との係合によって仕切体70は案内され、前面板72が他方の扉3方向に向くように時計回りに回動される。これによって、仕切体70は他方の扉3を避けて前方に移動可能となり、両扉2、3は独立して開閉可能となる。尚、各扉2、3は、前面に取り付けられるハンドル50、50を手前に引くことにより開閉自在とされている。
【0027】
一方、前記貯蔵室20の背面中央部には、上下に渡って後棚支柱12が設けられる。更に、貯蔵室20の両側面には、前部及び後部に位置してそれぞれ上下に渡って棚支柱13が設けられる。これら後棚支柱12及び棚支柱13には、それぞれ上下に渡って複数の係合孔12A及び13Aが穿設されており、これら後棚支柱12及び棚支柱13に、実施例では冷凍物品としての弁当Bを複数載置する棚15が貯蔵室20の上下に複数段架設される。また、これら後棚支柱12及び棚支柱13の下端は、最下段に位置する棚15が取付可能とされる位置、例えば前記中仕切23により区画される下方の貯蔵室20の中央付近まで延在されている。
【0028】
ここで、貯蔵室20の背面には、後棚支柱12の両側に位置して、間隔子40が設けられる。該間隔子40は、後棚支柱12及び棚支柱13の上端よりも上方から後棚支柱12及び棚支柱13の下端よりも下方に延在して形成される上下が開口する内部中空の硬質合成樹脂製の柱部材である。前記棚15は、外周を形成する枠部材15Aと、この枠部材15Aに固定された前後に渡る複数の線条15Bから構成されている。この棚15の後辺中央部に位置する枠部材15A、即ち、貯蔵室20に取り付けられた場合に、前記後棚支柱12に当接する位置の枠部材15Aには、後方に突出する突出部16が形成されている。
【0029】
尚、図中において、14は、棚15を各支柱12、13に架設するための係合爪であり、該係合爪14は、各支柱12、13に形成される係合孔12A及び13Aに係合する図示しない係合部と、上面に棚15を載置し、係止させるための係止部により構成されるものである。
【0030】
棚15を貯蔵室20内に架設する場合には、先ず、後棚支柱12及び棚支柱13の棚15を架設する位置に係合爪14を後棚支柱12及び棚支柱13の係合孔12A及び13Aに取り付ける。そして、棚15の突出部16を後棚支柱12に取り付けられた係合爪14の係止部に係合させた後、棚15の側辺を構成する枠部材15Aを棚支柱13に取り付けられた係合爪14の係止部に係合させる。
【0031】
これにより、棚15後辺と貯蔵室20の背面間に間隔を構成しながら棚15を安定的に架設することができる。また、棚15は、貯蔵室20の側面に取り付けられた棚支柱13の他に棚15の後辺中央部を後棚支柱12により支持するため、棚15を安定して支持することができる。尚、51は貯蔵室20の底面に設けられた底敷である。
【0032】
一方、貯蔵室20の一方の側面(実施例では向かって左側面)には、ダクト板41が取り付けられている。従って、向かって左側の棚支柱13はこのダクト板41に取り付けられている。ダクト板41は内部中空であり、断熱箱体18との間に上下に渡るダクト42を構成する。このダクト42は中仕切23の高さの位置で上下に仕切られており、この仕切られた上下それぞれのダクト42の領域内に解凍ヒータ(電気ヒータ)43及び解凍ファン44が配設されている。更に、上下に仕切られたダクト42のそれぞれの領域の上下に対応する位置のダクト板41には、それぞれ暖気吐出口46と暖気吸込口47が開口形成されている。
【0033】
また、図2において48は模擬負荷である。この模擬負荷48は冷凍物品としての弁当Bと略同等の熱容量を有したものであり、使用する際には弁当Bと共に凍結し、貯蔵室20内の上部に収納する。また、49は解凍用温度センサとしての芯温センサであり、上記模擬負荷48内に差し込んで使用される。更に、55は庫内温度センサであり、冷却ファン36の吸込側近傍の貯蔵室20内に取り付けられている。
【0034】
他方、図4は冷却貯蔵庫Rの制御装置52の構成図を示している。制御装置52は2枚のI/O基盤53、54(これらは同一構成の基板)と、コントロール基盤56とから構成され、I/O基盤54とコントロール基盤56が通信線でI/O基盤53に接続された構成とされている。図中58は解凍リレーであり、この解凍リレー58に前記解凍ヒータ43、43及び解凍ファン44、44を制御する図示しないPID制御装置が接続される。また、61は前記芯温センサ49が接続されるソケットである。
【0035】
I/O基盤54において、64は前記庫内温度センサ55が接続されるソケットであり、62は前記冷却ファン36が接続されるソケットである。また、63は図示しない除霜ヒータのソケットである。更に、59はコンプレッサ28の制御用のリレーである。57は解凍開始スイッチであり、I/O基盤53に接続されている。コントロール基盤56には表示装置を構成するLED表示器66、67が設けられており、LED表示器66で庫内温度センサ55が検出する冷蔵温度が、LED表示器67で芯温センサ49が検出する解凍温度がそれぞれ表示される。
【0036】
尚、LED表示器66で冷蔵温度を表示している間はLED表示器67は消灯され、LED表示器67で解凍温度を表示している間はLED表示器66は消灯される。そして、これらはI/O基盤53に設けられた汎用のマイクロコンピュータ68(制御手段)により制御されるものである。
【0037】
以上の構成で次に図5のタイミングチャートを参照しながら実施例の冷却貯蔵庫Rの動作を説明する。
【0038】
(1)冷蔵運転
前記解凍開始スイッチ57が操作されていない場合、マイクロコンピュータ68は庫内温度センサ55が検出する貯蔵室20内の温度(庫内温度)に基づき、冷却装置24のコンプレッサ28の運転を制御する。この場合、冷蔵設定値(例えば+6℃)+2℃の上限温度でコンプレッサ28を運転し、冷蔵設定値−2℃の下限温度でコンプレッサ28を停止する。尚、冷却ファン36はコンプレッサ28の起動後所定期間運転され、その後所定期間停止される間欠運転が行われる。
【0039】
コンプレッサ28が運転されると冷却器35が冷却作用を発揮する。冷却室38にて冷却器35と熱交換し、冷却された冷気は冷却ファン36により仕切板37の後方に形成された開口から貯蔵室20に吐出される。冷却室38から吐出された冷気は、一部は貯蔵室20の背面に取り付けられた間隔子40より構成される棚15と貯蔵室20背面との間を降下する。残りの冷気は、そのまま貯蔵室20内に循環される。
【0040】
これにより、貯蔵室20内は冷蔵設定温度±2℃の範囲の冷蔵温度に維持される。この場合、貯蔵室20内の温度はLED表示器66にて表示される(この場合、LED表示器67は消灯)。尚、マイクロコンピュータ68は庫内温度センサ55の出力に基づき、庫内温度が異常低温(例えば冷蔵設定値−3℃以下が90分継続した場合等)となった場合にはLED表示器66にて所定の低温警報表示を行う。これにより、例えば庫内温度センサ55の故障などで貯蔵室20内が異常に低温となった場合の警報を行う。また、マイクロコンピュータ68は庫内温度センサ55の出力に基づき、庫内温度が異常高温(例えば冷蔵設定値+10℃が120分継続した場合等)となった場合にはLED表示器66にて所定の高温警報表示を行う。これにより、例えばコンプレッサ28の故障などで貯蔵室20内が異常に高温となった場合の警報を行う。
【0041】
(2)解凍運転
次に、例えばコンビニエンスストアに配送されて来る冷凍された弁当Bの解凍を行う場合には、これら弁当Bを棚15上の貯蔵室20内に積み重ねて収納する。また、弁当Bと同様に凍結された前記模擬負荷48も用意し(例えばこれも弁当Bと共に配送されてくる)、この模擬負荷48の内部中心に芯温センサ49を差し込む。そして、模擬負荷48は貯蔵室20内の上部に収納する。
【0042】
次に、使用者が解凍開始スイッチ57を押すと、マイクロコンピュータ68には解凍開始を指示する切換操作入力が入る。マイクロコンピュータ68はこの切換操作入力に基づき、コンプレッサ28、凝縮器用送風機30、冷却ファン36を停止して冷却装置24の冷蔵運転を停止する。次に、解凍リレー58をONして解凍運転を開始する。
【0043】
この解凍リレー58はONされると、前記PID制御装置が制御動作を開始する。この制御動作では庫内温度センサ55の出力に基づき、所定のPID設定値(庫内温度例えば+20℃)と庫内温度の偏差eにより、比例・積分・微分計算が行われ、この計算結果から得られる制御量により解凍ヒータ43、43に通電が成される。尚、解凍ファン44、44は連続運転である。
【0044】
解凍ヒータ43により加熱された空気は解凍ファン44により暖気吐出口46から貯蔵室20内に吐出され、暖気吸込口47から吸い込まれる循環を行う。これにより、貯蔵室20内の温度は+20℃に正確に制御される。係る温度に貯蔵室20内が維持されることによって弁当Bは徐々に解凍されていき、その芯温(中心温度)も徐々に上昇していく。同様に模擬負荷48も解凍されていき、その芯温(中心温度)も上昇していく。この温度は芯温センサ49により検出されており、マイクロコンピュータ68はこの変化を把握している。
【0045】
そして、マイクロコンピュータ68は係る芯温センサ49が検出する芯温をLED表示器67に表示する(LED表示器66は消灯)。そして、芯温センサ49が検出する芯温が例えば+3℃などの解凍終了温度まで上昇すると、マイクロコンピュータ68は解凍リレー58はOFFして解凍ヒータ43、43の発熱と解凍ファン44、44の運転を停止し、解凍運転を終了する。
【0046】
模擬負荷48の芯温は弁当Bの芯温とみなすことができるので、これにより、貯蔵室20内に収納された弁当Bの中心が解凍するのに近いタイミングで解凍運転を終了させ、的確な解凍を実現することができるようになる。尚、解凍運転が終了した後は、マイクロコンピュータ68は引き続き冷蔵運転を再開して貯蔵室20内を冷蔵温度に維持し、解凍後の弁当Bを冷蔵する。
【0047】
ここで、マイクロコンピュータ68は係る解凍運転中、冷蔵運転において述べた貯蔵室20内の低温警報並びに高温警報の発生は禁止する。これにより、無用な警報の発生が回避される。
【0048】
また、マイクロコンピュータ68は解凍開始スイッチ57が押されてからの解凍運転の経過時間を積算しており、例えば2時間(最短時間)は芯温センサ49の出力に拘わらず解凍運転を継続する。これにより、例えば模擬負荷48に芯温センサ49をセットし忘れたなどの場合にも、2時間は解凍運転が実行されることになり、弁当Bの解凍を少しでも進行させることができるようになる。
【0049】
尚、マイクロコンピュータ68は解凍運転の開始から2時間以内に芯温センサ49が検出する温度が+3℃まで上昇した場合、LED表示器67にて警報表示を行う。これにより、使用者に芯温センサ49のセットし忘れなどの異常の発生を報知して迅速に対処させることが可能となる。
【0050】
また、マイクロコンピュータ68は解凍運転が開始されてから例えば8時間(最長時間)が経過しているにも拘わらず、芯温センサ49の検出する温度が+3℃に達しない場合、当該芯温センサ49の出力に拘わらず、8時間が経過した時点で解凍運転を強制終了する。これにより、例えば芯温センサ49が故障したなどの場合に、強制的に解凍運転を終了することができるようになる。尚、この場合もマイクロコンピュータ68はLED表示器67にて警報表示を行う。
【0051】
尚、実施例では模擬負荷を設けてその芯温により解凍終了を行わせたが、それに限らず、請求項1及び請求項2の発明では、時間により解凍を終了させてもよい。その場合は、弁当の量で時間を調整する。また、その場合には解凍終了までの残り時間をLED表示器にて表示してもよい。
【0052】
【発明の効果】
以上詳述した如く本発明によれば、断熱箱体内に構成された貯蔵室を冷却装置により冷却して成る冷却貯蔵庫であって、貯蔵室内を加熱するための解凍ヒータと、この解凍ヒータにて加熱された空気を貯蔵室内に循環するための解凍ファンとを備えているので、既存の冷却貯蔵庫を利用して解凍機能を付加し、冷凍物品の解凍にかかる設備コストを著しく削減することが可能となる。
【0053】
また、制御装置が、所定の解凍開始スイッチの操作による切換操作入力に基づき、冷却装置を停止し、解凍ヒータ及び解凍ファンによる解凍運転を開始するようにしたので、簡単な操作で冷却貯蔵庫の貯蔵室内での解凍運転を開始することができるようになり、使用性が著しく改善されるものである。
【0054】
更に、冷凍物品と共に凍結されて貯蔵室内に収納される当該冷凍物品の模擬負荷と、この模擬負荷の中心温度を検出する解凍用温度センサとを備え、制御装置は、解凍用温度センサの出力に基づき、模擬負荷の中心温度が所定の解凍終了温度まで上昇した場合、解凍運転を終了して冷却装置による冷蔵運転を開始するようにしたので、冷凍物品の中心が解凍するのに近いタイミングで解凍運転を終了させ、その後冷蔵運転を開始することができるようになり、的確な冷凍物品の解凍を実現することができるようになるものである。
【0055】
更にまた、制御装置は、切換操作入力があった時点から所定の最短時間が経過するまで解凍運転を継続するようにしたので、例えば模擬負荷に解凍用温度センサをセットし忘れたなどの場合にも、所定の最短時間だけは解凍運転が実行されることになり、冷凍物品の解凍を少しでも進行させることができるようになる。
【0056】
また、制御装置は、切換操作入力があった時点から所定の最長時間が経過した場合は、解凍用温度センサの出力に拘わらず解凍運転を終了し、冷却装置による冷蔵運転を開始するので、例えば解凍用温度センサが故障したなどの場合に、強制的に解凍運転を終了することができるようになるものである。
【0057】
また、請求項2の発明によれば、上記に加えて制御装置は、最短時間の経過以前に模擬負荷の中心温度が解凍終了温度まで上昇した場合、所定の警報動作を実行するので、使用者に解凍用温度センサのセットし忘れなどの異常の発生を報知して迅速に対処させることが可能となるものである。
【0058】
また、請求項3の発明によれば、請求項1又は請求項2の発明に加えて制御装置は、最長時間の経過により解凍運転を終了した場合、所定の警報動作を実行するので、使用者に解凍用温度センサの故障などの異常の発生を報知して迅速に対処させることが可能となるものである。
【0059】
また、請求項4の発明によれば、請求項1、請求項2又は請求項3の発明に加えて制御装置は、冷却装置による冷蔵運転中に所定の警報動作を実行すると共に、解凍運転中には当該警報動作を禁止するようにしたので、解凍運転中に冷却装置による冷蔵運転における警報が行われてしまう不都合を未然に回避することができるようになるものである。
【0060】
また、請求項5の発明によれば、上記に加えて制御装置は表示装置を備え、解凍運転における警報と冷蔵運転における警報を表示装置にて切換表示するので、冷蔵運転中の異常と解凍運転中の異常を的確に使用者に警告することができるようになるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例の解凍機能付きの冷却貯蔵庫の斜視図である。
【図2】 図1の冷却貯蔵庫の縦断側面図である。
【図3】 図1の冷却貯蔵庫の横断平面図である。
【図4】 図1の冷却貯蔵庫の制御装置の構成図である。
【図5】 図4の制御装置による冷蔵運転と解凍運転の制御を説明するタイミングチャートである。
【符号の説明】
R 冷却貯蔵庫
15 棚
18 断熱箱体
20 貯蔵室
24 冷却装置
28 コンプレッサ
35 冷却器
36 冷却ファン
43 解凍ヒータ
44 解凍ファン
48 模擬負荷
49 芯温センサ(解凍用温度センサ)
52 制御装置
57 解凍開始スイッチ
66、67 LED表示器
Claims (5)
- 断熱箱体内に構成された貯蔵室を冷却装置により冷却して成る冷却貯蔵庫において、
前記貯蔵室内を加熱するための解凍ヒータと、
該解凍ヒータにて加熱された空気を前記貯蔵室内に循環するための解凍ファンと、
冷凍物品と共に凍結されて前記貯蔵室内に収納される当該冷凍物品の模擬負荷と、
該模擬負荷の中心温度を検出する解凍用温度センサと、
前記冷却装置、解凍ヒータ及び解凍ファンの運転を制御する制御装置とを備え、
該制御装置は、所定の解凍開始スイッチの操作による切換操作入力に基づき、前記冷却装置を停止し、前記解凍ヒータ及び解凍ファンによる解凍運転を開始し、前記切換操作入力があった時点から所定の最短時間が経過するまで解凍運転を継続し、
前記解凍用温度センサの出力に基づき、前記模擬負荷の中心温度が所定の解凍終了温度まで上昇した場合、前記解凍運転を終了して前記冷却装置による冷蔵運転を開始すると共に、
前記切換操作入力があった時点から所定の最長時間が経過した場合は、前記解凍用温度センサの出力に拘わらず前記解凍運転を終了し、前記冷却装置による冷蔵運転を開始することを特徴とする解凍機能付き冷却貯蔵庫。 - 前記制御装置は、前記最短時間の経過以前に前記模擬負荷の中心温度が前記解凍終了温度まで上昇した場合、所定の警報動作を実行することを特徴とする請求項1の解凍機能付き冷却貯蔵庫。
- 前記制御装置は、前記最長時間の経過により前記解凍運転を終了した場合、所定の警報動作を実行することを特徴とする請求項1又は請求項2の解凍機能付き冷却貯蔵庫。
- 前記制御装置は、前記冷却装置による冷蔵運転中に所定の警報動作を実行すると共に、前記解凍運転中には当該警報動作を禁止することを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3の解凍機能付き冷却貯蔵庫。
- 前記制御装置は表示装置を備え、前記解凍運転における警報と前記冷蔵運転における警報を前記表示装置にて切換表示することを特徴とする請求項4の解凍機能付き冷却貯蔵庫。
Priority Applications (1)
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