JP4093122B2

JP4093122B2 - Coated paper for web offset printing

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Publication number: JP4093122B2
Application number: JP2003164124A
Authority: JP
Inventors: 由紀子鈴木; 幸雄谷; 大輔渡辺; 哲也平林
Original assignee: Oji Holdings Corp; Oji Paper Co Ltd
Current assignee: New Oji Paper Co Ltd; Oji Holdings Corp
Priority date: 2002-06-07
Filing date: 2003-06-09
Publication date: 2008-06-04
Anticipated expiration: 2023-06-09
Also published as: JP2004060138A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明はオフセット輪転印刷用塗被紙に関し、特にオフセット輪転印刷に際して印刷後の乾燥工程で発生しがちであったオフ輪じわ（印刷業界ではひじわと称することがある）の発生を防止することができる印刷用塗被紙に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年の印刷業界では省力化や高速化に伴って、印刷方式がオフセット枚葉印刷方式よりオフセット輪転印刷方式（以下、オフ輪印刷と称する）に移行する傾向にある。オフ輪印刷は、印刷速度が速く後工程の省力化等も可能であることから、オフセット枚葉印刷（以下、枚葉印刷と称する）と比較して生産性が遥かに高い。
しかし、オフ輪印刷には、印刷直後に熱風乾燥を行うために枚葉印刷には見られない幾つかの品質上の問題点がある。なかでも、最も重要で解決が困難な問題は、オフ輪じわが発生することである。オフ輪じわは、印刷後に紙の流れ方向に発生する筋状のしわであって、このオフ輪じわは特に良好な印刷仕上がりが要求される塗被紙で発生し易い。しわの程度がひどいものは、印刷物が波板の様に波うち、その商品価値を大きく損なうものである。従って、オフ輪印刷においては、オフ輪じわの発生しない印刷用塗被紙が強く要望されている。
【０００３】
上記オフ輪じわの発生は、オフ輪印刷の乾燥工程において、画線部と非画線部の乾燥収縮量の差によりしわが発生するという考え方がある（非特許文献１参照）。
従来提案されているオフ輪じわの発生を抑制するための具体的手段の一つは、オフ輪印刷用塗被紙における原紙のパルプのフリーネスを特定範囲に保持すると共に、当該原紙の透気度をも特定の通気性がよい領域に規定してオフ輪じわの発生を抑制するものである（特許文献１参照）。しかし、オフ輪印刷用塗被紙は、パルプ調成、抄紙、塗工、キャレンダによる加圧仕上、および巻取り等の一連の工程を経て製品化するものであるから、単純にパルプのフリーネスや原紙の透気度を調整しただけでは、オフ輪じわの解消という点で満足できるような製品を得ることができていないのが現状である。
【０００４】
また、原紙のマイクロ波測定法によるマイクロ波透過強度の最大値と最小値との比、抄紙方向に対して直角な方向のフェンチェル浸水伸度、および透気度を紙厚で除した値が特定された原紙を使用することで、オフセット輪転印刷時に発生するひじわを解消しようとする方法も提案されている（特許文献２参照。）。しかし、ひじわの発生要因がパルプ繊維の配向のみではないため、必ずしも満足しうるほどの効果が得られない。
また、巻取り水分と原紙の内部層間強度を特定の関係式で規定することにより、オフ輪じわを解消若しくは軽減する技術が提案されている（特許文献３参照）。しかし、この関係式を満足するには、塗被紙水分を低くしておく必要があるが、水分低下はその後の折り工程で塗被紙の表面が割れてしまう現象、いわゆる「折り割れ」を発生させる虞れがある。
【０００５】
さらに、基紙上にポリビニルアルコールまたはポリビニルアルコールと顔料を主成分とするポリビニルアルコール含有塗被層を設け、その上に顔料塗被層を設けることにより、得られる塗被紙の乾燥収縮力や透気度等を特定範囲に調整し、オフ輪じわの発生がほとんどなく、またグラビア印刷やフレキソ印刷でも、見当ずれを起こすことが少ない印刷用塗被紙が提案されている（特許文献４参照）。上記提案は、オフ輪印刷の乾燥工程において、オフ輪印刷された塗被紙の画線部は、インキ層でカバーされるため紙層中の水分の蒸発が妨げられるのに対して、インキ層でカバーされない非画線部は、紙層中水分の蒸発が妨げられないので、画線部と非画線部とで乾燥収縮量に差が生じ、これに原因してオフ輪じわが発生するとの考えのもとに、塗被紙にポリビニルアルコール含有塗被層を予め設け、好ましくは塗被紙の透気度を８万秒以上とすることで、非画線部（白紙部分）領域からの水分の蒸発を、画線部と同様に抑止したものである。しかしながら、上記提案では、オフ輪じわの発生を大幅に低減ないしは解消することができるものの、ポリビニルアルコール含有塗被層をある程度厚くする必要があり、生産設備に制約が生じるという難点がある。
そして、このようなポリビニルアルコールの被膜を形成することでオフ輪じわを解消する方法は、塗被紙の米坪が７３ｇ／ｍ²を越える場合には顕著な効果を発揮するが、それより薄い場合には必ずしも充分な抑制効果を発揮しないという難点があり、薄物の印刷用塗被紙のオフ輪じわを解消する技術が強く望まれている。
【０００６】
一方、機械パルプを用いた原紙上に顔料塗被層を設けた印刷用塗被紙は古くから知られており、多数の提案がなされている。例えば、繊維フラクションが特定された高歩留パルプを配合した原紙に特定の比表面積を有する重質炭酸カルシウムを配合した塗被組成物を塗被することでヒートセットラフニングを改良する方法（特許文献５参照）、機械パルプを含む原紙の両面に塗工量が異なる顔料塗工層を設けてヒートセットオフ型インキとコールドセットオフ型インキの両方に対応した塗工紙を得る方法（特許文献６参照）、フリーネスが特定された機械パルプを含有する原紙上に特定の沈降容積を有するカオリンを含有する塗工組成物を塗工することでインキ着肉性を改良する方法（特許文献７参照）、特定量の無定形シリケートと機械パルプを含有する原紙上に塗工層を形成し、ソフトカレンダーで処理することで低密度で印刷光沢度と表面強度に優れた艶消し塗工紙を得る方法（特許文献８参照）、特定の体積分布粒径を持つ顔料を特定量使用することで優れた白紙外観と印刷適性を有する塗工紙を得る方法（特許文献９参照）、機械パルプを含む原紙上に中空有機顔料を特定量配合することで光沢性を改善する方法（特許文献１０参照）などが提案されている。
しかしながら、これらの文献には、オフ輪印刷後の乾燥工程で発生するオフ輪じわの改善方法については、全く開示されていない。
【０００７】
【非特許文献１】
山崎岳志，「紙パルプ技術協会研究発表会要旨集」，１９８２，Ｖo１．４９，ｐ．１１０〜１１３
【特許文献１】
特開昭５８−１８６７００号公報
【特許文献２】
特開平６−５７６８６号公報
【特許文献３】
特開平９−２９１４９６号公報
【特許文献４】
特開２０００−４５１９９号公報
【特許文献５】
特公昭６３−２７４７９号公報
【特許文献６】
特開平３−１９９４９０号公報
【特許文献７】
特開平５−９８５９６号公報
【特許文献８】
特開平１１−２７９９８８号公報
【特許文献９】
特開２０００−３３６５９３号公報
【特許文献１０】
特開２００２−２２０７９５号公報
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、特に塗被紙の米坪が７３ｇ／ｍ²以下といった薄物の塗被紙において、上記の如き難点を伴うことがなく、それでいてオフ輪じわをほとんど発生することがないオフセット輪転印刷用塗被紙を提供することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
本発明において、原紙の少なくとも片面に顔料および接着剤を主成分とする顔料塗被層を１層以上設けてなるオフセット輪転印刷用塗被紙において、該原紙がパルプ成分として５〜７０重量％の機械パルプを含有し、かつパルプ成分１００重量部に対して０．０５〜０．７重量部の割合で紙力増強剤が内添されており、さらにサイズプレス処理されていないか又は澱粉の乾燥塗布量が両面で０．８ｇ／ｍ^２以下となるようにサイズプレス処理された原紙で、該顔料塗被層が平均粒子径０．１５〜０．５μｍのカオリンを顔料の５０〜１００重量％の範囲で含有する塗被紙であって、該塗被紙の層間強度が０．２５〜０．５４ｋＪ／ｍ ^２であることを特徴とするオフセット輪転印刷用塗被紙である。
また、前記オフセット輪転印刷用塗被紙の横方向の引張弾性率が０．５〜３．５ＧＰａであるとより好ましい。
【００１２】
本発明者らは、塗被紙の米坪が７３ｇ／ｍ^２以下であるような薄物であってもオフ輪じわの発生が少ないオフセット輪転印刷用塗被紙について、さらに検討を重ねた結果、塗被紙の層間強度よりも寧ろ原紙を構成するパルプ成分に占める機械パルプの含有率、内添される紙力増強剤の量、および顔料塗被層を構成する顔料の粒子径が、オフ輪じわの発生に大きく関与していることを見出した。本発明においては、原紙を構成するパルプ成分として５〜７０重量％が機械パルプであること、パルプ成分１００重量部に対して０．０５〜０．７重量部の割合で紙力増強剤が内添されていること、サイズプレス処理を施さないか又は澱粉の乾燥塗布量が両面で０．８ｇ／ｍ^２以下となるようにサイズプレス処理された原紙であることが極めて重要であって、平均粒子径０．１５〜０．５μｍのカオリンを顔料塗被層を構成する顔料の５０〜１００重量％の範囲で使用することが重要である。なお、このような特定の原紙構成がオフ輪じわの改善に顕著な効果を発揮する理由については、定かではないが、化学パルプに比べて比較的緩い繊維間結合を形成する機械パルプがある程度配合されていることと、紙力を維持するために必要な最低限の内添紙力増強剤が使用されていることと、サイズプレス処理が制限されていることとが相俟って、そのような特異な効果を発揮するものと推測される。このような原紙処方における３つの要素を満足することで、オフ輪じわの発生を効率よく防止できることは、従来知られていなかったものである。
【００１３】
本発明において使用される機械パルプとしては、例えばストーングランドパルプ（ＧＰ）、加圧ストーングランドパルプ（ＰＧＷ）、リファイナーグランドパルプ（ＲＧＰ）、ケミグランドパルプおよびサーモメカニカルパルプ（ＴＭＰ）等の未晒、半晒し、あるいは晒しパルプが使用できる。また、機械パルプ以外のパルプ成分としては、広葉樹晒クラフトパルプ、針葉樹晒クラフトパルプのほか、脱墨古紙パルプを適宜配合することができる。しかし、針葉樹晒クラフトパルプを過度に配合すると、オフ輪じわの改善効果を損なう虞があるため、その配合率はパルプ成分の４５重量％以下とするのが望ましい。また、脱墨古紙パルプの配合率についても、同様に、「上白、カード」、「模造、色上」、「雑誌」に区分される古紙を原料とする脱墨古紙パルプの場合は、パルプ成分の１５重量％以下となるように、また「特白、中白、白マニラ」、「新聞」に区分される古紙を原料とする脱墨古紙パルプを使用する場合は、パルプ成分の３０重量％以下となるように配合するのが好ましい。因みに、機械パルプの配合割合がパルプ成分の５重量％未満ではオフ輪じわの改善効果が発揮されず、一方、その配合割合が７０重量％を超えると、オフ輪じわの改善効果は発揮されるものの、平滑性が低下して印刷用塗被紙としての性能を満足しなくなってしまう。
【００１４】
内添紙力増強剤としては、澱粉、酸化澱粉、カチオン化澱粉、カルボキシメチル化澱粉、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、アニオン性，カチオン性または両性ポリアクリルアミド等を使用することができるが、特にカチオン化澱粉が好適である。本発明では、かかる紙力増強剤が、成紙中のパルプ成分１００重量部に対して０．０５〜０．７重量部の割合で内添されていることが重要で、０．０５重量部未満では紙力増強剤としての効果が発揮されず、サイズプレスあるいは顔料塗被液を塗布する際に断紙が発生し、逆に０．７重量部を超えると却ってオフ輪じわの発生を助長してしまう。
【００１５】
本発明において、原紙を抄造する際の紙料に配合する填料としては特に限定されるものではなく、例えば、クレー、焼成クレー、ケイソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、デラミカオリン、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、非晶質シリカ、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛等の無機填料、尿素−ホルマリン樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、微小中空粒子などの有機填料を、単独もしくは適宜２種類以上を組み合わせて使用される。填料の添加率についても特に限定するものではないが、層間強度への影響が大きいため、本発明では塗被紙の層間強度の数値が前記の範囲の収まるように調節する必要がある。かかる添加率は、パルプ配合や内添紙力増強剤の種類・添加量等に応じて調節すべきであるが、一般には紙灰分として５〜１５重量％の範囲となるように配合すればよい。
【００１６】
本発明の原紙には、上記の如き内添填料に加えて、繊維間結合低減薬品を含んでいることも好ましい。ここでいう繊維間結合低減薬品とは、分子内に疎水基と親水基の両方を有するもので、具体的には高級アルコールのエチレンオキサイド付加物、高級アルコールのプロピレンオキサイド付加物、高級アルコールのブチレンオキサイド付加物、多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物です。脂肪酸のエステル化合物等のノニオン界面活性剤、脂肪族ポリアミドアミン、ポリアルキレングリコールなどを例示することができる。
これらの薬品は、通常、紙力を低減させると同時に基紙を低密度化する効果を併せ持つものが多い。現在販売されている薬品の中で繊維間結合低減薬品として機能するものとして、薬品の組成は同一ではないが、ＢＡＳＦ社のスルゾールＶＬ、Ｂａｙｅｒ社のバイボリュームＰリキッド、三晶（株）のリアクトペイク、花王(株)のＫＢ−１１０、ＫＢ−１１５といったものや、ポリアルキレングリコール類としてポリエチレングリコール等がある。いずれも、パルプ繊維の繊維間に入り込み、パルプ繊維間の結合距離を増加させることにより、繊維間結合を低減し、紙にした場合に紙力が低下するものと推定される。
繊維間結合低減薬品を原紙に含有させる方法には、内添する方法と、サイズプレス等で塗工する方法があり、いずれを採用することもできる。
繊維間結合低減薬品の添加量についても特に限定されるものではないが、内添填料の添加率と同様に、塗被紙の層間強度の数値が前記特定の範囲に収まるように使用する必要があり、一般にはパルプ成分に対して０．１〜５．０重量％の範囲で調節すればよい。
紙料中には、さらにサイズ剤、定着剤、蛍光増白剤、着色染料等を必要に応じて適宜添加することができる。
【００１７】
原紙の抄紙方法についても特に限定はなく、酸性抄紙法あるいは中性ないしはアルカリ性抄紙法が任意に採用でき、抄紙設備としては、長網、オントップ、ツインワイヤー等の各種タイプの抄紙機が使用できる。抄紙時の条件としては、ドローを弱めにするとオフ輪じわに対してよい傾向にある。また、原紙の配向も低い方が、オフ輪じわに対してよい傾向にある。
【００１８】
本発明において、原紙へのサイズプレス処理は必ずしも必須ではなく、塗被紙の層間強度の数値が前記特定の範囲にあれば、サイズプレス処理を施さなくてもよい。サイズプレス処理を施す場合の薬品としては、従来から用いられている例えば各種澱粉、ポリビニルアルコール、アクリルアミド系重合体等が使用できる。しかし、サイズプレス薬品として澱粉を使用する場合には、澱粉の乾燥塗布量が両面で０．８ｇ／ｍ^２以下、好ましくは０．５ｇ／ｍ^２以下となるようにサイズプレス処理を行う必要がある。因みに、澱粉の乾燥塗布量が両面で０．８ｇ／ｍ^２を越えると、オフセット印刷時の強制乾燥で発生した皺が、クーリングロール等の後工程を経たあとも固定されたまま残り、結果としてオフ輪じわが解消できない。澱粉をサイズプレスした場合に、そのような影響がある理由については必ずしも明らかではないが、澱粉はポリビニルアルコールなどに比べて硬いためではないかと推定される。
なお、サイズプレス液中には、ワックス、スチレン系樹脂、オレフィン系樹脂、スチレン・アクリル酸系樹脂、スチレン・マレイン酸系樹脂、スチレン・マレイン酸・アクリル系樹脂、高級脂肪酸系樹脂、アミン・エピクロルヒドリン樹脂等のサイズ剤を添加することもできる。
【００１９】
本発明のオフセット輪転印刷用塗被紙においては、横方向（紙の流れ、即ち抄紙方向に対して直角の方向）の引張弾性率が０．５ＧＰａ〜３．５ＧＰａの範囲にあると、オフ輪じわがより確実に改善されるため好ましい。因みに、横方向の引張弾性率が０．５ＧＰａ未満では、印刷時の操業が不安定になりやすく、一方、引張弾性率が３．５ＧＰａを超えると、オフ輪じわの改善度合が不充分となる場合がある。これは、印刷時の乾燥工程で発生した皺が、クーリングロール等の後工程において、伸ばされ難くなるためと推定される。なお、横方向の引張弾性率を上記範囲にする方法としては、原紙の調製時に使用する澱粉の種類、サイズ剤、界面活性剤、紙力増強剤等の種類の選択、それらの添加量の調整、さらには抄紙時のドローや顔料塗被液の塗布時のドローの調節等が挙げられる。また、本発明においては、塗被紙の米坪が７３ｇ／ｍ^２以下である場合に特に顕著なオフ輪じわ改善効果を発揮する。また、このように原紙米坪が低いと、原紙中に存在する水分の絶対量が少なく、印刷後の乾燥工程時でブリスタ（いわゆる火ぶくれ）が発生し難いという利点もある。
【００２０】
本発明において、原紙上に形成される顔料塗被層には、従前の印刷用塗被紙を製造する場合と同様に、顔料と接着剤を主成分として含有する顔料組成物の水分散液が使用される。
かかる顔料としては、例えば、クレー、カオリン、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、二酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、サチンホワイト、硫酸カルシウム、タルク、プラスチックピグメント等の１種または２種以上を使用することができる。これらの顔料のうちでも、Ｘ線透過式の粒度分布測定器（セディグラフ５１００、マイクロメトリックス社製）で測定した平均粒子径が０．１５〜０．５μｍ、より好ましくは０．１５〜０．３μｍのカオリンを、顔料全体の５０〜１００重量％の範囲で含有せしめると、オフ輪じわの発生がより改善されるため望ましい。
また、接着剤としては、例えば、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス、スチレン−メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス等の共役ジエン系共重合体ラテックス、アクリル酸エステルおよび／またはメタクリル酸エステルの重合体または共重合体ラテックス等のアクリル系重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル重合体ラテックス等のビニル系重合体ラテックス、あるいはこれらの各種重合体ラテックスをカルボキシル基等の官能基含有単量体で変性した重合体または共重合体ラテックス等の水分散性接着剤、ポリビニルアルコール、オレフィン−無水マレイン酸樹脂等の合成樹脂系接着剤、酸化澱粉、陽性澱粉、エステル化澱粉、デキストリン等の澱粉類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体等の水溶性接着剤が例示される。接着剤としては、これら水分散性および／または水溶性接着剤から１種または２種以上を適宜選択して使用できる。
なお、顔料と接着剤の配合比率は、一般に顔料１００重量部に対して５〜２５量部の接着剤が使用される。
【００２１】
本発明において、顔料塗被組成物の塗被層は、単層であっても、複層であっても差し支えない。しかし、塗被層が単層であるか複層であるかに拘わりなく、当該塗被層の形成に際し、塗被層全体の接着剤として顔料１００重量部当たり接着剤が５〜２５重量部になるように調整すれば良い。なお、接着剤量が５重量部未満ではオフセット印刷に耐えられる顔料塗被層強度が得られず、一方、接着剤量が２５重量部を超える場合、オフセット輪転印刷の乾燥過程でのブリスタ発生やインキ乾燥不良となるおそれがある。
また、水溶性接着剤を含有する顔料塗被組成物を使用する場合には、塗被層全体の水溶性接着剤の量は、塗被層全体の顔料成分１００重量部あたり２．５重量部以下であることが好ましい。顔料塗被組成物には、必要に応じて、分散剤、耐水化剤、流動性変性剤、着色剤、蛍光増白剤等の各種助剤を添加することができる。
【００２２】
顔料塗被組成物の水分散液を原紙に塗工するに当たっては、塗被紙製造に一般に使用される塗工装置が使用でき、例えば、ブレードコータ、エアーナイフコータ、ロールコータ、リバースロールコータ、バーコータ、カーテンコータ、ダイスロットコータ、グラビアコータ、チャンプレックスコータ、２本ロールサイズプレスコータ、ゲートロールサイズプレスコータ、フィルムメタリングサイズプレスコータ等の塗工装置を使用して、オンマシン方式またはオフマシン方式で原紙の少なくとも片面に、単層または多層で塗工される。塗工時の顔料塗被組成物の固形分濃度は、一般に４０〜７５重量％の範囲で選ぶことができるが、操業性を考慮すると４５〜７０％の範囲であることが好ましい。塗工量は乾燥重量で一般に片面当たり５〜２０ｇ／ｍ^２の範囲で選ばれる。
【００２３】
また、湿潤塗被層を乾燥する方法としては、例えば蒸気加熱シリンダー、加熱熱風エアードライヤー、ガスヒータードライヤー、電気ヒータードライヤー、赤外線ヒータードライヤー、高周波ヒータードライヤー等、あるいは、レーザー加熱、電子線加熱、誘電加熱等各種の方法が単独または併用して採用される。乾燥時の乾燥条件としては、湿潤状態の塗被層の温度が、接着剤として使用しているラテックスのガラス転移温度以上となることが必要であり、例えば、加熱熱風ドライヤーの場合、熱風温度１２０〜１８０℃、熱風の流速２０〜６０ｍ／秒の範囲が好ましく使用される。なお、乾燥時に湿潤塗被層の温度が接着剤として使用しているラテックスのガラス転移温度以下の場合、すなわち、ラテックスのガラス転移温度以下で乾燥した場合、ラテックスが接着剤として機能しないまま乾燥される結果、乾燥後の高温キャレンダー処理時に塗被層が高温のロールによって剥離され、高温キャレンダーの操業性が著しく低下する。
【００２４】
顔料塗被組成物の塗工層形成後は、通常、キャレンダに通紙して製品として仕上げられる。その際のキャレンダとしては、例えば、スーパーキャレンダ、グロスキャレンダ、ソフトコンパクトキャレンダ等の金属ロールまたは金属ドラムと弾性ロールよりなる各種キャレンダが、オンマシンまたはオフマシン仕様で、適宜使用される。
【００２５】
上述のようにして得られた本発明の印刷用塗被紙のＪ．ＴＡＰＰＩ紙パルプ試験方法Ｎｏ.５（Ｂ）の試験方法に準じて測定した透気度が２００００秒以下であることが望ましい。その理由は定かではないが、透気度が２００００秒以下であると、印刷後の乾燥工程で失った水分が戻りやすく、水分が戻ることによって乾燥工程で生じた皺による歪が戻りやすくなるためと推測される。
【００２６】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は、それらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例および比較例中の「部」および「％」は特に断らない限り、それぞれ「重量部」および「重量％」を示す。
【００２７】
実施例および比較例で調製されたオフセット輪転印刷用塗被紙の評価方法は、下記のとおりである。なお、得られた結果を表１に示した。
［オフ輪じわ評価方法−１］
オフセット輪転印刷機（三菱リソピアL-BT3-1100/三菱重工製）を用いて、両面が４色ベタ図柄と、一方の面が４色ベタ図柄で他方の面がピンクの淡い図柄としたと組み合わせ図柄で、印刷速度６００ｒｐｍ、乾燥機出口での紙面温度は１２０℃とし、乾燥機通過後の冷却ロールには１０℃の冷却水を通して印刷と連続して折り加工した。
●オフ輪じわ評価基準−１
両面4色ベタ印刷部のオフ輪じわ発生レベルを以下の基準で評価した。
◎：オフ輪じわの発生が認められない。
○：軽度なオフ輪じわの発生が認められる。
×:きついオフ輪じわの発生が認められ、製本した場合など波うち状態になり実用に適さないレベル。
［オフ輪じわ評価方法−２］
オフ輪じわ評価方法−１の印刷条件を、乾燥機出口での紙面温度を１４０℃、印刷速度を６００ｒｐｍに変更して印刷した。
●オフ輪じわ評価基準−２
両面4色ベタ印刷部のオフ輪じわ発生レベルを以下の基準で評価した。
ＡＡ：オフ輪じわが発生しない。
Ａ：幅の広いオフ輪じわが一部発生するが、しわの深さは比較的浅く、全く問題ないレベル。
Ｂ：幅の広いオフ輪じわが全体に発生するが、しわの深さは比較的浅く、問題ないレベル。
Ｃ：幅の広いオフ輪じわが全体に多数発生し、しわの深さは中程度であるが、問題ないレベル。
Ｄ：幅の細いオフ輪じわが全面に多数発生し、しわの深さも深いため、製本した場合には波打って問題となるレベル。
【００２８】
〔層間強度〕
Ｊ．ＴＡＰＰＩ紙パルプ試験方法Ｎｏ.５４の試験方法に準じて測定した。なお、試料の調湿は、２３℃、相対湿度５０％の雰囲気下に３時間放置して行い、同雰囲気中で層間強度を測定した。
〔透気度〕
Ｊ．ＴＡＰＰＩ紙パルプ試験方法Ｎｏ.５（Ｂ）の試験方法に準じて測定した。
〔引張弾性率〕
ＪＩＳＰ８１１３（１９９８）の試験方法に準じて測定した。
【００２９】
実施例１
Ａ．原紙の製造
▲１▼原紙の調製
ＬＢＫＰ９０部（フリーネス４８０ｍｌ/ｃｓｆ）、新聞古紙を原料とする脱墨古紙パルプ１０部（フリーネス２００ｍｌ/ｃｓｆ）からなるパルプスラリに、填料として軽質炭酸カルシウムを紙灰分が６.５重量％となるように添加し、さらにパルプ固形分に対して、内添サイズ剤としてＡＫＤサイズ剤（商品名：サイズパインＫ−９０２／荒川化学製）０．１％(固形分換算)、予め糊化したカチオン澱粉(商品名：エースＫ／王子コーンスターチ)０．５％(固形分換算)および硫酸アルミニウム０．５％(固形分換算)をそれぞれ添加して得た紙料を調成し、この紙料を抄紙して坪量４０ｇ／ｍ²、水分５．０重量％の原紙を調製した。
【００３０】
Ｂ．印刷用塗被紙の製造
▲１▼顔料塗被層用塗被液の調製
重質炭酸カルシウム（商品名：ＦＭＴ９０／ファイマテック製）４０部、エンジニアードカオリン（商品名：ミラクリプスＰＧ／平均粒子径０．４６μｍ／エンゲルハード製）６０部からなる顔料をコーレス分散機で水中に分散して顔料スラリーを得た。このスラリーにスチレン−ブタジエン共重合体ラテックス（商品名：ＰＡ−９０００／日本エイアンドエル製）１０部（固形分）、予め糊化した酸化澱粉（商品名：エースＡ／王子コーンスターチ製）３．５部（固形分）、消泡剤、蛍光増白染料、印刷適性向上剤を添加し、最終的に固形分濃度６4％の顔料塗被層用塗被液を調製した。
【００３１】
▲２▼顔料塗被層用塗被液の塗布および印刷用塗被紙への仕上げ
上記顔料塗被層用塗被液を、上記で得た原紙に、両面合計の乾燥塗布量が１６ｇ／ｍ²になるようにゲートロールコータで塗工、乾燥して両面塗被紙を得た。次いで、この両面塗被紙を、金属ロールと樹脂ロールよりなるスーパーカレンダーで緊度が１．１ｇ／ｃｍ^３となるように平滑化処理を施し、オフセット輪転印刷用塗被紙を得た。
【００３２】
実施例２
実施例１の原紙の製造において、パルプ配合をＬＢＫＰ８０部、ＲＧＰ１５部（フリーネス１５０ｍｌ／ｃｓｆ）、新聞古紙を原料とする脱墨古紙パルプ５部とした以外は実施例１と同様にして、オフセット輪転印刷用塗被紙を得た。
【００３３】
実施例３
実施例２の原紙の製造において、パルプスラリー中に繊維間結合低減薬品（ＫＢ−１１０／花王製）を、パルプ固形分に対して０．５％添加し、さらに抄紙時に２本ロールサイズプレスでポリビニルアルコール（商品名：ＰＶＡ１０５／クラレ製）を両面合計の乾燥塗布量が０．６ｇ／ｍ^２となるように塗布・乾燥した以外は実施例２と同様に行ってオフセット輪転印刷用塗被紙を得た。
【００３４】
実施例４
実施例１の原紙の製造において、パルプ配合をＮＢＫＰ２０部（フリーネス５００ｍｌ／ｃｓｆ）、ＬＢＫＰ７０部、ＲＧＰ１０部（フリーネス１５０ｍｌ／ｃｓｆ）とした以外は実施例１と同様にして方法でオフセット輪転印刷用塗被紙を得た。
【００３５】
実施例５
実施例１において、原紙のパルプ配合をＮＢＫＰ３８部（フリーネス５００ｍｌ／ｃｓｆ）、ＬＢＫＰ１７部、ＲＧＰ１０部（フリーネス１５０ｍｌ／ｃｓｆ）、新聞古紙を原料とする脱墨古紙パルプ３５部（フリーネス２００ｍｌ／ｃｓｆ）とし、さらに抄紙時に２本ロールサイズプレスで予め糊化した酸化澱粉（商品名：エースＣ／王子コーンスターチ製）を、両面合計の乾燥塗布量が０．２ｇ／ｍ^２となるように塗布・乾燥した以外は、実施例１と同様に行ってオフセット輪転印刷用塗被紙を得た。
【００３６】
実施例６
Ａ．原紙の製造
▲１▼原紙の調製
ＬＢＫＰ３５部（フリーネス５５０ｍｌ/ｃｓｆ）、ＮＢＫＰ３０部（フリーネス５７０ｍｌ/ｃｓｆ）、ＧＰ３５部（フリーネス１２０ｍｌ/ｃｓｆ）からなるパルプスラリに、填料として軽質炭酸カルシウムを紙灰分が１０重量％となるように添加し、さらにパルプ固形分に対して、内添サイズ剤としてＡＫＤサイズ剤（商品名：サイズパインＫ−９０２／荒川化学製）０．１％(固形分換算)、予め糊化したカチオン澱粉(商品名：エースＫ／王子コーンスターチ)０．４％(固形分換算)および硫酸アルミニウム０．５％(固形分換算)をそれぞれ添加して得た紙料を調成し、この紙料を抄紙し、２本ロールサイズプレスで予め糊化した酸化澱粉（商品名：エースＣ／王子コーンスターチ製）を両面合計の乾燥塗布量が０．４ｇ／ｍ^２となるように塗布・乾燥して坪量４6ｇ／ｍ²、水分５．０重量％の原紙を調製した。
【００３７】
Ｂ．印刷用塗被紙の製造
▲１▼顔料塗被層用塗被液の調製
重質炭酸カルシウム（商品名：ＦＭＴ９０／ファイマテック製）１０部、エンジニアードカオリン（商品名：ミラグロスＯＰ／平均粒子径０．２５μｍ／エンゲルハード製）９０部からなる顔料をコーレス分散機で水中に分散して顔料スラリーを得た。このスラリーにスチレン−ブタジエン共重合体ラテックス（商品名：ＰＡ−９０００／日本エイアンドエル製）１０部（固形分）、予め糊化した酸化澱粉（商品名：エースＡ／王子コーンスターチ製）３．５部（固形分）、消泡剤、蛍光増白染料、印刷適性向上剤を添加し、最終的に固形分濃度６4％の顔料塗被層用塗被液を調製した。
【００３８】
▲２▼顔料塗被層用塗被液の塗布および印刷用塗被紙への仕上げ
上記顔料塗被層用塗被液を、上記で得た原紙に、ブレードコータで乾燥塗布量が片面あたり９ｇ／ｍ²になるように両面に塗工、乾燥して両面塗被紙を得た。次いで、この両面塗被紙を、金属ロールと樹脂ロールよりなるスーパーカレンダーで緊度が１．１ｇ／ｃｍ^３となるように平滑化処理を施し、オフセット輪転印刷用塗被紙を得た。
【００３９】
実施例７
実施例６において、パルプ配合をＮＢＫＰ４０部、ＧＰ１５部、ＰＧＷ４５部（フリーネス７０ｍｌ）とした以外は、実施例６と同様な方法で、オフセット輪転印刷用塗被紙を得た。
【００４０】
実施例８
実施例２において、原紙の抄紙時に２本ロールサイズプレスで予め糊化した酸化澱粉（商品名：エースＣ／王子コーンスターチ製）を、両面合計の乾燥塗布量が０．６ｇ／ｍ^２となるように塗布・乾燥した以外は、実施例２と同様に行ってオフセット輪転印刷用塗被紙を得た。
【００４１】
実施例９
実施例６において、実施例２と同様にして調製した原紙を用いた以外は、実施例６と同様にしてオフセット輪転印刷用塗被紙を得た。
【００４２】
比較例１
実施例３の原紙の製造において、パルプ配合をＮＢＫＰ４０部、ＬＢＫＰ６０部とし、紙力増強剤（商品名：ＰＳ−４６３／荒川化学工業製）を０．１部（対パルプ固形分換算）添加し、サイズプレスに酸化澱粉（商品名：エースＡ／王子コーンスターチ製）を両面合計の乾燥塗布量が２．５ｇ／ｍ^２となるように塗布・乾燥した以外は実施例３と同様にしてオフセット輪転印刷用塗被紙を得た。
【００４３】
比較例２
実施例６において、パルプ配合をＮＢＫＰ２０部、ＧＰ８０部、カチオン化澱粉の配合量を１．5％とした以外は実施例６と同様な方法で、オフセット輪転印刷用塗被紙を得た。
【００４４】
比較例３
実施例２において、カチオン化澱粉を添加せずに原紙を抄紙したところ、顔料塗被層用塗被液の塗布工程で断紙が発生し、オフセット輪転印刷用塗被紙を得ることができなかった。
【００４５】
【表１】

【００４６】
【発明の効果】
表１の結果から明らかなように、本発明のオフセット輪転印刷用塗被紙は、オフ輪じわの発生がなく、極めて優れた印刷用塗被紙であった。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
BACKGROUND OF THE INVENTION 1. Field of the Invention The present invention relates to a coated paper for rotary offset printing, and in particular, prevents the occurrence of off-rotation wrinkles (sometimes referred to as elbows in the printing industry) that tend to occur in a drying process after printing. It relates to a coated paper for printing.
[0002]
[Prior art]
In the printing industry in recent years, the printing method tends to shift from an offset sheet-fed printing method to an offset rotary printing method (hereinafter referred to as “off-wheel printing”) with labor saving and speeding up. Off-wheel printing has a much higher productivity than offset sheet-fed printing (hereinafter referred to as sheet-fed printing) because the printing speed is high and labor saving of the post-process is possible.
However, off-wheel printing has several quality problems that are not seen in sheet-fed printing because hot air drying is performed immediately after printing. Among them, the most important and difficult problem to solve is the occurrence of off-ring wrinkles. The off-wrinkle is a streak-like wrinkle generated in the paper flow direction after printing, and this off-wrinkle is likely to occur in coated paper that requires a particularly good print finish. If the wrinkle level is severe, the printed product will be corrugated like a corrugated sheet, which greatly impairs the product value. Accordingly, in the off-ring printing, a coated paper for printing that does not generate off-ring wrinkles is strongly demanded.
[0003]
There is an idea that the occurrence of the off-ring wrinkles is caused by the difference in the amount of drying shrinkage between the image area and the non-image area in the drying process of the off-ring printing (see Non-Patent Document 1).
One of the specific means for suppressing the occurrence of off-ring wrinkles that has been proposed in the past is that the freeness of the pulp of the base paper in the coated paper for off-wheel printing is maintained within a specific range, and the air permeability of the base paper is The degree is also defined as a specific region with good air permeability to suppress the occurrence of off-ring wrinkles (see Patent Document 1). However, coated paper for off-wheel printing is a product that goes through a series of processes such as pulp preparation, papermaking, coating, pressurizing with a calendar, and winding. At present, it is not possible to obtain a product that is satisfactory in terms of eliminating off-wrinkles only by adjusting the air permeability of the base paper.
[0004]
In addition, the ratio of the maximum and minimum values of microwave transmission intensity by the microwave measurement method of the base paper, the Fenchel water immersion elongation in the direction perpendicular to the paper making direction, and the value obtained by dividing the air permeability by the paper thickness are specified. There has also been proposed a method for eliminating wrinkles that occur during web offset printing by using the obtained base paper (see Patent Document 2). However, since the cause of generation of wrinkles is not only the orientation of the pulp fibers, a satisfactory effect cannot always be obtained.
In addition, a technique for eliminating or reducing off-wrinkles has been proposed by defining the winding moisture and the internal interlayer strength of the base paper with a specific relational expression (see Patent Document 3). However, in order to satisfy this relational expression, it is necessary to reduce the moisture content of the coated paper. However, the decrease in moisture causes a phenomenon that the surface of the coated paper is cracked in the subsequent folding process, so-called “folding”. There is a possibility of generating.
[0005]
Furthermore, by providing a polyvinyl alcohol-containing coating layer mainly composed of polyvinyl alcohol or polyvinyl alcohol and a pigment on the base paper, and providing a pigment coating layer thereon, the drying shrinkage force and air permeability of the resulting coated paper A coated paper for printing, in which the degree or the like is adjusted to a specific range, almost no off-wrinkles are generated, and even in gravure printing or flexographic printing, is less likely to cause misregistration (see Patent Document 4). . According to the above proposal, in the drying process of the off-wheel printing, the image area of the coated paper printed with the off-wheel printing is covered with the ink layer, so that the evaporation of moisture in the paper layer is prevented. The non-image area that is not covered with water does not prevent the evaporation of moisture in the paper layer, so there is a difference in the amount of drying shrinkage between the image area and the non-image area. Based on this idea, a coating layer containing polyvinyl alcohol is preliminarily provided on the coated paper, preferably by setting the air permeability of the coated paper to 80,000 seconds or more, so that the non-image area (white paper portion) can be removed. Evaporation of water was suppressed in the same manner as in the image area. However, although the above proposal can significantly reduce or eliminate the occurrence of off-roll wrinkles, the polyvinyl alcohol-containing coating layer needs to be thickened to some extent, and there is a problem that production facilities are restricted.
And the method of eliminating such a wrinkle by forming such a film of polyvinyl alcohol is that the basis weight of the coated paper is 73 g / m.²If it is over the range, it will show a remarkable effect, but if it is thinner than that, there is a problem that it does not necessarily exhibit a sufficient suppression effect, and the technology to eliminate off-wrinkles in thin printing coated paper is strong It is desired.
[0006]
On the other hand, coated paper for printing in which a pigment coated layer is provided on a base paper using mechanical pulp has been known for a long time, and many proposals have been made. For example, a method for improving heat set roughing by applying a coating composition containing a heavy calcium carbonate having a specific surface area to a base paper containing a high yield pulp with a specified fiber fraction (Patent Document) 5), a method of obtaining a coated paper corresponding to both a heat set-off type ink and a cold set-off type ink by providing pigment coating layers having different coating amounts on both sides of a base paper containing mechanical pulp (Patent Document 6) Reference), a method for improving ink inking properties by applying a coating composition containing kaolin having a specific sedimentation volume on a base paper containing mechanical pulp with specified freeness (see Patent Document 7) A matte layer with a specific amount of amorphous silicate and mechanical pulp is formed on a base paper and treated with a soft calender to create a matte finish with low density and excellent surface gloss. A method of obtaining a processed paper (see Patent Document 8), a method of obtaining a coated paper having excellent white paper appearance and printability by using a specific amount of a pigment having a specific volume distribution particle size (see Patent Document 9), A method of improving glossiness by blending a specific amount of a hollow organic pigment on a base paper containing mechanical pulp (see Patent Document 10) has been proposed.
However, these documents do not disclose any method for improving off-wheel wrinkles generated in the drying process after off-wheel printing.
[0007]
[Non-Patent Document 1]
Takeshi Yamazaki, “Abstracts of Papers from the Paper and Pulp Technology Association”, 1982, Vo 1.49, p. 110-113
[Patent Document 1]
JP 58-186700 A
[Patent Document 2]
JP-A-6-57686
[Patent Document 3]
JP-A-9-291696
[Patent Document 4]
JP 2000-45199 A
[Patent Document 5]
Japanese Examined Patent Publication No. 63-27479
[Patent Document 6]
Japanese Patent Laid-Open No. 3-199490
[Patent Document 7]
JP-A-5-98596
[Patent Document 8]
Japanese Patent Laid-Open No. 11-279988
[Patent Document 9]
JP 2000-336593 A
[Patent Document 10]
Japanese Patent Laid-Open No. 2002-22095
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
The problem with the present invention is that the coated paper has a basis weight of 73 g / m.²An object of the present invention is to provide a coated paper for rotary offset printing that does not involve the above-mentioned drawbacks in the thin coated paper as described below and that hardly generates off-wrinkles.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
  In the present invention, in the coated paper for offset rotary printing in which at least one pigment coating layer mainly composed of a pigment and an adhesive is provided on at least one side of the base paper, the base paper is 5 to 70% by weight as a pulp component. It contains mechanical pulp and contains a paper strength enhancer at a ratio of 0.05 to 0.7 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the pulp component, and is not subjected to size press treatment or dried starch Application amount 0.8 g / m on both sides²Base paper that has been size-pressed so thatsoThe pigment coating layer contains kaolin having an average particle size of 0.15 to 0.5 μm in the range of 50 to 100% by weight of the pigment.Coated paper, the interlayer strength of the coated paper being 0.25 to 0.54 kJ / m ² IsThis is a coated paper for offset rotary printing.
  Also,SaidIt is more preferable that the tensile elastic modulus in the lateral direction of the coated paper for offset rotary printing is 0.5 to 3.5 GPa.
[0012]
  The inventors of the present invention have a coated paper with a basis weight of 73 g / m.²As a result of further investigations on coated paper for rotary offset printing, which is less likely to cause off-roll wrinkles even with thin materials such as the following, the pulp component constituting the base paper rather than the interlaminar strength of the coated paper It has been found that the content of the mechanical pulp occupied, the amount of the paper strength enhancer added internally, and the particle diameter of the pigment constituting the pigment coating layer are greatly involved in the generation of off-wrinkles.The present invention, The pulp component constituting the base paper is 5 to 70% by weight of mechanical pulp, and the paper strength enhancer is internally added at a ratio of 0.05 to 0.7 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the pulp component. No size press treatment, or the dry coating amount of starch is 0.8 g / m on both sides.²It is very important that the base paper has been subjected to size press treatment so as to be as follows, and kaolin having an average particle diameter of 0.15 to 0.5 μm is in the range of 50 to 100% by weight of the pigment constituting the pigment coating layer. It is important to use in. The reason why such a specific base paper composition exerts a remarkable effect in improving off-roll wrinkles is not clear, but some mechanical pulp forms a relatively loose interfiber bond compared to chemical pulp. Combined with the blending, the use of the minimum internal paper strength enhancer necessary to maintain paper strength, and the limited size press treatment, It is estimated that such a unique effect is exhibited. It has not been conventionally known that the occurrence of off-roll wrinkles can be efficiently prevented by satisfying these three factors in the base paper formulation.
[0013]
  The present inventionExamples of mechanical pulp used in the present invention include unexposed and semi-exposed such as Stone Grand Pulp (GP), Pressurized Stone Grand Pulp (PGW), Refiner Grand Pulp (RGP), Chemi Grand Pulp and Thermomechanical Pulp (TMP). Or bleached pulp can be used. In addition to hard pulp bleached kraft pulp and softwood bleached kraft pulp, deinked waste paper pulp can be appropriately blended as pulp components other than mechanical pulp. However, excessive blending of softwood bleached kraft pulp may impair off-roll wrinkle improvement effect, so the blending ratio is preferably 45% by weight or less of the pulp component. Similarly, regarding the mixing ratio of deinked waste paper pulp, in the case of deinked waste paper pulp made from waste paper classified as “upper white, card”, “imitation, color” and “magazine” 30% by weight of the pulp component when using deinked waste paper pulp made from waste paper classified as “special white, medium white, white Manila” or “newspaper” so that it is 15% by weight or less of the component It is preferable to blend so as to be not more than%. Incidentally, when the blending ratio of mechanical pulp is less than 5% by weight of the pulp component, the effect of improving off-roll wrinkles is not exhibited, whereas when the blending ratio exceeds 70% by weight, the effect of improving off-roll wrinkles is exerted. However, the smoothness is lowered and the performance as a coated paper for printing is not satisfied.
[0014]
As the internal paper strength enhancer, starch, oxidized starch, cationized starch, carboxymethylated starch, carboxymethylcellulose, polyvinyl alcohol, anionic, cationic or amphoteric polyacrylamide can be used. Starch is preferred. In the present invention, it is important that the paper strength enhancer is internally added at a ratio of 0.05 to 0.7 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the pulp component in the finished paper. If it is less than 0.7, the effect as a paper strength enhancer is not exhibited, and a paper break occurs when applying a size press or a pigment coating liquid. It will encourage you.
[0015]
  In the present invention, there is no particular limitation on the filler to be blended with the base material for paper making, for example, clay, calcined clay, diatomaceous earth, talc, kaolin, calcined kaolin, deramikaolin, heavy calcium carbonate , Light calcium carbonate, magnesium carbonate, barium carbonate, titanium dioxide, zinc oxide, silicon oxide, amorphous silica, aluminum hydroxide, calcium hydroxide, magnesium hydroxide, zinc hydroxide and other inorganic fillers, urea-formalin resin, Organic fillers such as polystyrene resin, phenolic resin, and fine hollow particles are used alone or in appropriate combination of two or more. The addition rate of the filler is not particularly limited, but has a great influence on the interlayer strength.The present inventionTherefore, it is necessary to adjust the value of the interlayer strength of the coated paper so that it falls within the above range.Ru. Such an addition rate should be adjusted according to the pulp blending and the type / addition amount of the internally added paper strength enhancer, but generally, it may be blended so as to be in the range of 5 to 15% by weight as the paper ash content. .
[0016]
In addition to the internal filler as described above, the base paper of the present invention preferably contains an interfiber bond reducing chemical. The inter-fiber bond reducing chemical herein has both a hydrophobic group and a hydrophilic group in the molecule, and specifically includes higher alcohol ethylene oxide adduct, higher alcohol propylene oxide adduct, higher alcohol butylene. Oxide adduct, polyhydric alcohol and fatty acid ester compound. Nonionic surfactants such as fatty acid ester compounds, aliphatic polyamidoamines, polyalkylene glycols and the like can be exemplified.
Many of these chemicals usually have the effect of reducing the paper strength and simultaneously reducing the density of the base paper. Among the currently sold chemicals, the chemical composition is not the same as the one that functions as an interfiber bonding reducing chemical. However, BASF's Sulsol VL, Bayer's Bi-Volume P Liquid, Sanki's React Pake Examples of such products include KB-110 and KB-115 of Kao Corporation, and polyalkylene glycols such as polyethylene glycol. In any case, it is estimated that the paper strength decreases when the paper is made into paper by reducing the fiber-to-fiber bond by entering between the fibers of the pulp fiber and increasing the bond distance between the pulp fibers.
There are two methods for incorporating the interfiber bonding reducing chemical into the base paper: an internal addition method and a coating method using a size press or the like, either of which can be adopted.
The addition amount of the interfiber bonding reducing chemical is not particularly limited, but it must be used so that the numerical value of the interlaminar strength of the coated paper falls within the specific range, similarly to the addition rate of the internal filler. In general, it may be adjusted in the range of 0.1 to 5.0% by weight with respect to the pulp component.
In the paper material, a sizing agent, a fixing agent, a fluorescent brightening agent, a coloring dye, and the like can be appropriately added as necessary.
[0017]
There is also no particular limitation on the paper making method of the base paper, and an acidic paper making method or a neutral or alkaline paper making method can be arbitrarily adopted, and various types of paper machines such as long net, on-top, twin wire, etc. can be used as paper making equipment. . The papermaking conditions tend to be good against off-wrinkles when the draw is weakened. In addition, the lower the orientation of the base paper, the better the off-wrinkles.
[0018]
In the present invention, the size press process on the base paper is not necessarily required, and the size press process may not be performed if the numerical value of the interlayer strength of the coated paper is in the specific range. As chemicals for the size press treatment, for example, various starches, polyvinyl alcohols, acrylamide polymers and the like conventionally used can be used. However, when starch is used as a size press chemical, the dry coating amount of starch is 0.8 g / m on both sides.²Or less, preferably 0.5 g / m²It is necessary to perform a size press process so as to be as follows. Incidentally, the dry coating amount of starch is 0.8 g / m on both sides.²If it exceeds, wrinkles generated by forced drying during offset printing remain fixed even after a subsequent process such as a cooling roll, and as a result, off-roll wrinkles cannot be resolved. The reason why such influence is exerted when the starch is size-pressed is not necessarily clear, but it is presumed that starch is harder than polyvinyl alcohol or the like.
In the size press solution, wax, styrene resin, olefin resin, styrene / acrylic acid resin, styrene / maleic acid resin, styrene / maleic acid / acrylic resin, higher fatty acid resin, amine / epichlorohydrin A sizing agent such as a resin can also be added.
[0019]
  In the coated paper for rotary offset printing of the present invention, the tensile elastic modulus in the transverse direction (paper flow, that is, the direction perpendicular to the paper making direction) is 0.5 GPa to3.5When it is within the range of GPa, off-roll wrinkles are more reliably improved, which is preferable. Incidentally, if the tensile modulus in the transverse direction is less than 0.5 GPa, the operation during printing tends to become unstable, while the tensile modulus is3.5When it exceeds GPa, the improvement degree of off-wheel wrinkles may be insufficient. This is presumably because wrinkles generated in the drying process at the time of printing are not easily stretched in a subsequent process such as a cooling roll. In addition, as a method of bringing the tensile modulus in the transverse direction into the above range, the type of starch used at the time of preparing the base paper, the selection of the type of sizing agent, surfactant, paper strength enhancer, etc., and the adjustment of the addition amount thereof Furthermore, the drawing can be adjusted at the time of paper making or at the time of applying the pigment coating solution. In the present invention, the coated paper has a basis weight of 73 g / m.²A particularly remarkable off-wrinkle improving effect is exhibited in the following cases. In addition, such a low base paper basis weight also has the advantage that the absolute amount of moisture present in the base paper is small and blisters (so-called blisters) are difficult to occur during the drying process after printing.
[0020]
In the present invention, the pigment coating layer formed on the base paper has an aqueous dispersion of a pigment composition containing a pigment and an adhesive as main components, as in the case of manufacturing a conventional printing coated paper. used.
Examples of the pigment include one or more of clay, kaolin, aluminum hydroxide, calcium carbonate, titanium dioxide, barium sulfate, zinc oxide, satin white, calcium sulfate, talc, and plastic pigment. it can. Among these pigments, the average particle size measured with an X-ray transmission type particle size distribution measuring instrument (Cedigraph 5100, manufactured by Micrometrics) is 0.15 to 0.5 μm, more preferably 0.15 to 0.00. When 3 μm of kaolin is contained in the range of 50 to 100% by weight of the whole pigment, the generation of off-ring wrinkles is further improved, which is desirable.
Examples of the adhesive include conjugated diene copolymer latex such as styrene-butadiene copolymer latex, methyl methacrylate-butadiene copolymer latex, styrene-methyl methacrylate-butadiene copolymer latex, acrylic acid ester, and the like. // Acrylic polymer latex such as polymer or copolymer latex of methacrylic acid ester, vinyl polymer latex such as ethylene-vinyl acetate polymer latex, or these various polymer latexes with functional groups such as carboxyl groups Water-dispersible adhesives such as polymers or copolymer latex modified with the containing monomer, synthetic resin adhesives such as polyvinyl alcohol and olefin-maleic anhydride resin, oxidized starch, positive starch, esterified starch, dextrin Starches, etc. Carboxymethylcellulose, water-soluble adhesive such as cellulose derivatives such as hydroxyethyl cellulose and the like. As the adhesive, one or more of these water-dispersible and / or water-soluble adhesives can be appropriately selected and used.
In addition, the blending ratio of the pigment and the adhesive is generally 5 to 25 parts by weight of the adhesive with respect to 100 parts by weight of the pigment.
[0021]
In the present invention, the coating layer of the pigment coating composition may be a single layer or a multilayer. However, regardless of whether the coating layer is a single layer or a multi-layer, when the coating layer is formed, the adhesive is 5 to 25 parts by weight per 100 parts by weight of the pigment as the adhesive of the entire coating layer. It may be adjusted so that In addition, when the amount of the adhesive is less than 5 parts by weight, the strength of the pigment coating layer that can withstand offset printing cannot be obtained. On the other hand, when the amount of the adhesive exceeds 25 parts by weight, There is a risk of ink drying failure.
In the case of using a pigment coating composition containing a water-soluble adhesive, the amount of the water-soluble adhesive in the entire coating layer is 2.5 parts by weight per 100 parts by weight of the pigment component in the entire coating layer. The following is preferable. Various auxiliary agents such as a dispersant, a water resistant agent, a fluidity modifier, a colorant, and a fluorescent brightening agent can be added to the pigment coating composition as necessary.
[0022]
In applying the aqueous dispersion of the pigment coating composition to the base paper, a coating device generally used for coating paper production can be used, for example, a blade coater, an air knife coater, a roll coater, a reverse roll coater, On-machine method or off using coating equipment such as bar coater, curtain coater, die slot coater, gravure coater, chanplex coater, two roll size press coater, gate roll size press coater, film metering size press coater, etc. It is coated in a single layer or multiple layers on at least one side of the base paper by a machine method. The solid content concentration of the pigment coating composition at the time of coating can generally be selected in the range of 40 to 75% by weight, but it is preferably in the range of 45 to 70% in consideration of operability. The coating amount is generally 5 to 20 g / m per side in dry weight.²Is selected within the range.
[0023]
In addition, as a method for drying the wet coating layer, for example, a steam heating cylinder, a heated hot air air dryer, a gas heater dryer, an electric heater dryer, an infrared heater dryer, a high frequency heater dryer, or the like, or laser heating, electron beam heating, dielectric Various methods such as heating may be employed alone or in combination. As drying conditions at the time of drying, it is necessary that the temperature of the wet coating layer be equal to or higher than the glass transition temperature of the latex used as the adhesive. For example, in the case of a heated hot air dryer, the hot air temperature is 120. A range of ˜180 ° C. and a hot air flow rate of 20 to 60 m / sec is preferably used. In addition, when the temperature of the wet coating layer is lower than the glass transition temperature of the latex used as the adhesive during drying, that is, when the temperature is lower than the glass transition temperature of the latex, the latex is dried without functioning as an adhesive. As a result, the coating layer is peeled off by the high-temperature roll during the high-temperature calendar treatment after drying, and the operability of the high-temperature calendar is significantly reduced.
[0024]
After forming the coating layer of the pigment coating composition, it is usually finished as a product by passing paper through a calendar. As the calendar at that time, for example, a metal roll such as a super calendar, a gloss calendar, and a soft compact calendar or various calendars composed of a metal drum and an elastic roll are appropriately used in an on-machine or off-machine specification.
[0025]
J. of the coated paper for printing of the present invention obtained as described above. The air permeability measured according to the test method of TAPPI paper pulp test method No. 5 (B) is20000Desirably less than a second. The reason is not clear, but the air permeability is20000If it is less than 2 seconds, it is presumed that the moisture lost in the drying process after printing tends to return, and the distortion caused by wrinkles generated in the drying process easily returns due to the return of moisture.
[0026]
【Example】
EXAMPLES The present invention will be specifically described below with reference to examples, but the present invention is not limited to these examples. In the examples and comparative examples, “parts” and “%” represent “parts by weight” and “% by weight”, respectively, unless otherwise specified.
[0027]
The evaluation method of the coated paper for rotary offset printing prepared in Examples and Comparative Examples is as follows. The obtained results are shown in Table 1.
[Off-ring wrinkle evaluation method-1]
Using an offset rotary printing press (Mitsubishi Lisopia L-BT3-1100 / Mitsubishi Heavy Industries), combining both sides with a 4-color solid design, one side with a 4-color solid design, and the other side with a light pink design The design was such that the printing speed was 600 rpm, the paper surface temperature at the outlet of the dryer was 120 ° C., and the cooling roll after passing through the dryer was folded continuously with printing through 10 ° C. cooling water.
● Off-ring wrinkle evaluation criteria-1
The off-wrinkle generation level of the double-sided four-color solid printing part was evaluated according to the following criteria.
A: No generation of off-ring wrinkles is observed.
○: Mild off-ring wrinkles are observed.
X: A level where wrinkle-off wrinkles are observed and is not suitable for practical use due to wave-like conditions such as bookbinding.
[Off-ring wrinkle evaluation method-2]
Printing was carried out under the printing conditions of Off-Wrinkle Evaluation Method-1 by changing the paper surface temperature at the outlet of the dryer to 140 ° C. and the printing speed to 600 rpm.
● Off-ring wrinkle evaluation criteria-2
The off-wrinkle generation level of the double-sided four-color solid printing part was evaluated according to the following criteria.
AA: Off-ring wrinkles do not occur.
A: A part of wide off wrinkles is generated, but the wrinkle depth is relatively shallow, and there is no problem at all.
B: Wide off-ring wrinkles occur throughout, but the wrinkle depth is relatively shallow, and there is no problem.
C: A large number of wide off-wrinkles are generated throughout, and the wrinkle depth is moderate, but there is no problem.
D: Since many narrow wrinkles are generated on the entire surface and the wrinkle depth is deep, a level that causes a wave when a book is bound.
[0028]
[Interlayer strength]
J. et al. Measured according to the test method of TAPPI paper pulp test method No. 54. The sample was conditioned at 23 ° C. and 50% relative humidity for 3 hours, and the interlayer strength was measured in the same atmosphere.
[Air permeability]
J. et al. Measured according to the test method of TAPPI paper pulp test method No. 5 (B).
[Tensile modulus]
It measured according to the test method of JISP8113 (1998).
[0029]
Example 1
A. Manufacture of base paper
(1) Preparation of base paper
A pulp slurry composed of 90 parts of LBKP (freeness 480 ml / csf) and 10 parts of deinked waste paper pulp (freeness 200 ml / csf) made from newspaper waste paper, and light calcium carbonate as a filler so that the paper ash content is 6.5% by weight. Furthermore, AKD sizing agent (trade name: Size Pine K-902 / manufactured by Arakawa Chemical Co., Ltd.) 0.1% (converted to solid content) as an internal sizing agent with respect to pulp solid content, pre-gelatinized cationic starch Product name: Ace K / Oji Corn Starch) 0.5% (converted to solid content) and 0.5% aluminum sulfate (converted to solid content) were prepared, and the paper was made. The basis weight is 40 g / m²A base paper having a water content of 5.0% by weight was prepared.
[0030]
B. Manufacture of coated paper for printing
(1) Preparation of coating liquid for pigment coating layer
A pigment composed of 40 parts of heavy calcium carbonate (trade name: FMT90 / manufactured by Phimatech) and 60 parts of engineered kaolin (trade name: Miracrips PG / average particle size 0.46 μm / manufactured by Engelhard) is submerged in water using a coreless disperser. Dispersion gave a pigment slurry. To this slurry, 10 parts of styrene-butadiene copolymer latex (trade name: PA-9000 / manufactured by Nippon A & L) (solid content), pre-gelatinized oxidized starch (trade name: Ace A / manufactured by Oji Cornstarch) 3.5 parts (Solid content), antifoaming agent, fluorescent whitening dye, and printability improver were added to finally prepare a coating solution for a pigment coating layer having a solid content concentration of 64%.
[0031]
(2) Application of coating liquid for pigment coating layer and finishing on coated paper for printing
The above-mentioned pigment coating layer coating solution was applied to the base paper obtained above with a total dry coating amount of 16 g / m on both sides.²Then, coating with a gate roll coater and drying were performed to obtain a double-sided coated paper. Next, this double-sided coated paper was super-calendered with a metal roll and a resin roll, and the tension was 1.1 g / cm.³A smoothing process was performed to obtain a coated paper for offset rotary printing.
[0032]
Example 2
In the production of the base paper of Example 1, the offset rotation was performed in the same manner as in Example 1 except that the pulp composition was 80 parts of LBKP, 15 parts of RGP (freeness 150 ml / csf), and 5 parts of deinked waste paper pulp made from newspaper waste paper. A coated paper for printing was obtained.
[0033]
Example 3
In the production of the base paper of Example 2, 0.5% of interfiber bond reducing chemical (KB-110 / manufactured by Kao) is added to the pulp slurry with respect to the pulp solid content, and at the time of paper making, a two-roll size press is used. Polyvinyl alcohol (trade name: PVA105 / manufactured by Kuraray) has a dry coating amount of 0.6 g / m on both sides.²A coated paper for rotary offset printing was obtained in the same manner as in Example 2 except that coating and drying were performed.
[0034]
Example 4
In the production of the base paper of Example 1, coating for offset rotary printing was carried out in the same manner as in Example 1 except that the pulp composition was NBKP 20 parts (freeness 500 ml / csf), LBKP 70 parts, RGP 10 parts (freeness 150 ml / csf). A paper was obtained.
[0035]
Example 5
In Example 1, the pulp composition of the base paper was NBKP 38 parts (freeness 500 ml / csf), LBKP 17 parts, RGP 10 parts (freeness 150 ml / csf), and deinked waste paper pulp 35 parts (freeness 200 ml / csf) made from newspaper waste paper. Further, oxidized starch (trade name: Ace C / manufactured by Oji Corn Starch) pregelatinized with a two-roll size press at the time of paper making, the total dry coating amount on both sides is 0.2 g / m.²A coated paper for rotary offset printing was obtained in the same manner as in Example 1 except that coating and drying were performed.
[0036]
Example 6
A. Manufacture of base paper
(1) Preparation of base paper
To a pulp slurry consisting of 35 parts of LBKP (freeness 550 ml / csf), 30 parts of NBKP (freeness 570 ml / csf) and 35 parts of GP (freeness 120 ml / csf), light calcium carbonate as a filler is added so that the paper ash content becomes 10% by weight, Furthermore, AKD sizing agent (trade name: Size Pine K-902 / Arakawa Chemical Co., Ltd.) 0.1% (in terms of solid content) as an internal sizing agent for pulp solids, pre-gelatinized cationic starch (trade name: Ace K / Oji Corn Starch) 0.4% (in terms of solid content) and 0.5% aluminum sulfate (in terms of solid content) were added to prepare a stock. Oxidized starch (trade name: Ace C / manufactured by Oji Cornstarch) pregelatinized with a roll size press has a total dry coating amount of 0.4 g / m.²Apply and dry so that the basis weight is 46g / m²A base paper having a water content of 5.0% by weight was prepared.
[0037]
B. Manufacture of coated paper for printing
(1) Preparation of coating liquid for pigment coating layer
Pigment consisting of 10 parts of heavy calcium carbonate (trade name: FMT90 / Pimatec) and 90 parts of engineered kaolin (trade name: Milagros OP / average particle size 0.25 μm / Engelhard) is put into water with a Coreless disperser. Dispersion gave a pigment slurry. To this slurry, 10 parts of styrene-butadiene copolymer latex (trade name: PA-9000 / manufactured by Nippon A & L) (solid content), pre-gelatinized oxidized starch (trade name: Ace A / manufactured by Oji Cornstarch) 3.5 parts (Solid content), antifoaming agent, fluorescent whitening dye, and printability improver were added to finally prepare a coating solution for a pigment coating layer having a solid content concentration of 64%.
[0038]
(2) Application of coating liquid for pigment coating layer and finishing on coated paper for printing
The above-mentioned pigment coating layer coating solution was applied to the base paper obtained above with a blade coater and the dry coating amount was 9 g / m per side.²Then, coating on both sides and drying were carried out to obtain a double-sided coated paper. Next, this double-sided coated paper was super-calendered with a metal roll and a resin roll, and the tension was 1.1 g / cm.³A smoothing process was performed to obtain a coated paper for offset rotary printing.
[0039]
Example 7
In Example 6, a coated paper for rotary offset printing was obtained in the same manner as in Example 6, except that the pulp composition was NBKP 40 parts, GP 15 parts, and PGW 45 parts (freeness 70 ml).
[0040]
Example 8
In Example 2, oxidized starch (trade name: Ace C / manufactured by Oji Corn Starch) pregelatinized with a two-roll size press at the time of base paper making, the total dry coating amount on both sides was 0.6 g / m.²A coated paper for rotary offset printing was obtained in the same manner as in Example 2 except that coating and drying were performed.
[0041]
Example 9
In Example 6, a coated paper for rotary offset printing was obtained in the same manner as in Example 6 except that the base paper prepared in the same manner as in Example 2 was used.
[0042]
Comparative Example 1
In the production of the base paper of Example 3,NBKP40 copies,LBKP60 parts, 0.1 parts of a paper strength enhancer (trade name: PS-463 / Arakawa Chemical Industries) (vs. pulp solid content conversion) is added, and oxidized starch (trade name: Ace A / Oji Corn Starch) is added to the size press. The total dry coating amount on both sides is 2.5 g / m²A coated paper for rotary offset printing was obtained in the same manner as in Example 3 except that coating and drying were performed.
[0043]
Comparative Example 2
In Example 6, a coated paper for rotary offset printing was obtained in the same manner as in Example 6, except that the pulp formulation was NBKP 20 parts, GP 80 parts, and the cationized starch content was 1.5%.
[0044]
Comparative Example 3
In Example 2, when the base paper was made without adding cationized starch, a paper break occurred in the coating step of the pigment coating layer coating solution, and a coated paper for offset rotary printing could not be obtained. It was.
[0045]
[Table 1]

[0046]
【The invention's effect】
As apparent from the results in Table 1, the coated paper for offset rotary printing of the present invention was an excellent coated paper for printing with no generation of off-roll wrinkles.

Claims

An offset rotary printing coated paper comprising at least one pigment coating layer mainly composed of a pigment and an adhesive on at least one side of the base paper, the base paper containing 5 to 70% by weight of mechanical pulp as a pulp component And a paper strength enhancer is internally added at a ratio of 0.05 to 0.7 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the pulp component, and is not subjected to size press treatment, or the dry coating amount of starch is double-sided. containing in a size press treated base paper so that 0.8 g / ^{m 2} or less, in the range of kaolin of 50 to 100 wt% of the pigments of the pigment coating layer is an average particle diameter 0.15~0.5μm to a coated paper, offset rotary printing coated paper, wherein the interlaminar strength of the coating to be paper is 0.25~0.54kJ / ^{m 2.}

The coated paper for offset rotary printing according to claim 1 , wherein the coated paper has a tensile modulus in the transverse direction of 0.5 to 3.5 GPa.