JP4092237B2 - Fiber rope for rope - Google Patents

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Description

【０００１】
【技術分野】
この発明は，クレーン用の動索，エレベータ用の動索，その他の用途に用いられる動索用繊維ロープに関する。
【０００２】
【従来技術】
動索として，ワイヤロープが使用されている。一般的に動索に使用するワイヤロープは，中心に繊維束を配置し，その周りに鋼製のストランドを撚り合わせた構造のものである。繊維束は，その周りに撚り合わせたストランドを支えてワイヤロープの形状を保つとともに，グリースをストランドに補給してストランドの損傷，腐食を防ぐ。鋼製のストランドがワイヤロープの主構成要素であるから，軽量化を図ることが難しい。
【０００３】
一方，繊維ロープは，鋼製の同径のワイヤロープに比べ，軽量であり，柔軟性があり，繰り返し引張りおよび曲げに対する疲労強度があるが，損傷等の検出または劣化の診断が困難であるため，動索として使用することが困難である。
【０００４】
【発明の開示】
この発明は，損傷等の検出または劣化の診断が容易にできる動索用繊維ロープを提供することを目的とする。
【０００５】
第１の発明による動索用繊維ロープは，少なくとも一本の複合ストランドと少なくとも一本の繊維ストランドとが撚り合わされて繊維裸ロープが構成され，この繊維裸ロープの外側周囲を覆うように被覆層が形成され，上記複合ストランドは，少なくとも一束の複合繊維束と少なくとも一束の繊維束とが撚り合わされて，または複数束の複合繊維束が撚り合わされて構成され，上記複合繊維束には，繊維よりも伸びの大きい，寿命検知用金属線，または複数本の金属線が撚り合わされてなる寿命検知用金属撚り線が含まれているものである。
【０００６】
撚り合わされて繊維裸ロープを構成する複合ストランドと繊維ストランドとの本数および配置は動索用繊維ロープの径の大きさ，要求される強度等に応じて定められる。少なくとも一本の複合ストランドと少なくとも一本の繊維ストランドとが含まれていればよい。複合ストランドおよび繊維ストランドの撚り方，形状および径の大きさは，動索用繊維ロープの形状，径の大きさ，要求される引張り，曲げに対する強度等に応じて定められる。
【０００７】
繊維裸ロープの外側周囲にこれを覆うように形成される被覆層は，合成樹脂を繊維裸ロープの外周面に溶着するまたは密着させる，合成樹脂テープを繊維裸ロープの外周に巻回する，合成繊維によって編組する，これらを組合せる等の方法によって形成することができる。さらに被覆層の厚さは動索用繊維ロープの径の大きさ，要求される被覆層の強度等に応じて定められる。被覆層により，動索用繊維ロープの摩擦による外傷または腐食を防ぐことができる。
【０００８】
複合ストランドは，少なくとも一束の複合繊維束と少なくとも一束の繊維束とが撚り合わされて，または複数束の複合繊維束が撚り合わされて構成される。撚り合わされる複合繊維束および繊維束の束数および配置はそれぞれ要求される径，強度等に応じて定められる。
【０００９】
繊維ストランドは，複数束の繊維束が撚り合わされて構成される。繊維束は，アラミド繊維等の合成繊維または天然繊維等の多数本のフィラメント（繊維）を束ね合わせたものである。
【００１０】
これらの複合ストランドまたは繊維ストランドを構成するための複合繊維束または繊維束の撚り方，形状および径の大きさは，動索用繊維ロープの形状，径の大きさ，要求される引張り，曲げに対する強度等に応じて定められる。
【００１１】
複合ストランドの構成要素である複合繊維束は，寿命検知用金属線（１本もしくは複数本），または複数本の金属線が撚り合わされてなる寿命検知用金属撚り線（１本もしくは複数本）が，アラミド繊維等の合成繊維または天然繊維等の多数本のフィラメント（繊維）とともに束ねられているものである。寿命検知用金属線または寿命検知用金属撚り線は，多数本のフィラメントのどこに（中央でも，周辺でも）位置していてもよい。
【００１２】
寿命検知用金属線は，スチールワイヤ等を含む電導性の金属線である。寿命検知用金属撚り線は，複数本の金属線を撚り合わせたものである。寿命検知用金属線の，または寿命検知用金属撚り線を構成する金属線の材質，断面形状，径の大きさおよび本数は，動索用繊維ロープの損傷，劣化等により動索用繊維ロープを交換すべき時期（動索用繊維ロープの寿命がきた時期）に断線するような，または断線が検知されるような強度をもつように設定される。
【００１３】
いずれにしても，寿命検知用金属線または寿命検知用金属撚り線は，動索用繊維ロープの一端から他端までとぎれることなく（断線していることなく）連続的につながった状態で複合繊維束内に設けられる。
【００１４】
寿命検知用金属線または寿命検知用金属撚り線は動索用繊維ロープに加わる負荷（主に引張り荷重）を負担する必要はない。むしろ，寿命検知用金属線または寿命検知用金属撚り線が動索用繊維ロープに加わる負荷を負担しないようにすることが望ましい。このために寿命検知用金属線または寿命検知用金属撚り線は，負荷を負担する繊維（繊維束，複合繊維束，繊維ストランドまたは複合ストランドを構成するもの）よりも伸びが大きいものとする。もちろん，寿命検知用金属線または寿命検知用金属撚り線は動索用繊維ロープと一緒に曲がるもの（曲げやすいもの）であることが前提である。
【００１５】
寿命検知用金属線を繊維よりも伸びの大きなものにするために，一実施態様では，寿命検知用金属線の外周面に，長手方向に沿って凹溝または凸条を螺旋状に形成する（クリンプ加工）。寿命検知用金属撚り線は，短い撚りピッチで撚ることにより（好ましくは，複合ストランドの撚りピッチよりも短く），伸びやすくすることができる。
【００１６】
以上のように動索用繊維ロープは，基本的には（負荷を負担する部分についていうと），繊維ロープであるから，同径の鋼製のロープよりも軽量であり，弾性係数が小さく，疲労強度がある。すわなち，動索用繊維ロープは軽量であり，曲げやすく，繰返し引張りおよび曲げに対して疲労しにくい。また動索用繊維ロープには，その長手方向に沿って一または複数本の寿命検知用金属線または寿命検知用金属撚り線が入っているので，ワイヤロープの損傷検出器（その一例が実開平６−８７８６１号に示されている）を使用して寿命検知用金属線または寿命検知用金属撚り線の損傷等による断線の箇所を容易に検出することができる。寿命検知用金属線または寿命検知用金属撚り線の断線が検出されたときには，動索用繊維ロープにも損傷等が生じている，劣化している，または損傷等が生じるであろう，劣化の時期にきているであろう，したがって動索用繊維ロープには寿命がきており，交換すべき時期であると予測できる。これにより，動索用繊維ロープの交換時期を誤ることなく，安全性を確保できる。
【００１７】
第２の発明による動索用繊維ロープは，複数本の複合ストランドが撚り合わされて繊維裸ロープが構成され，この繊維裸ロープの外側周囲を覆うように被覆層が形成され，上記複合ストランドは，少なくとも一束の複合繊維束と少なくとも一束の繊維束とが撚り合わされて，または複数束の複合繊維束が撚り合わされて構成され，上記複合繊維束には，繊維よりも伸びの大きい，寿命検知用金属線，または複数本の金属線が撚り合わされてなる寿命検知用金属撚り線が含まれているものである。
【００１８】
本願第２発明による動索用繊維ロープと，第１の発明による動索用繊維ロープとの違いは，第１の発明による動索用繊維ロープが少なくとも一本の複合ストランドと少なくとも一本の繊維ストランドを含むのに対して，第２の発明による動索用繊維ロープは，複数本の複合ストランドを撚り合わせて繊維裸ロープが構成される点にある。第２の発明による動索用繊維ロープは，複数本の複合ストランドにより構成されており，複合ストランドは，少なくとも１束の複合繊維束を含でいる。複合繊維束には，寿命検知用金属線（１本もしくは複数本）または寿命検知用金属撚り線（１本もしくは複数本）が入っているので，寿命検知用金属線または寿命検知用金属撚り線の断線検知により，動索用繊維ロープ全体の損傷等の検出または劣化の診断が容易に可能となる。さらに主要構成が繊維ロープであるため，軽量化を図り，曲げ，引張りに対して疲労強度を高めることができる。
【００１９】
第３の発明による動索用繊維ロープは，少なくとも一束の複合繊維束と少なくとも一束の繊維束とが撚り合わされて複合ストランドが構成され，この複合ストランドの外側周囲を覆うように被覆層が形成され，上記複合繊維束には，繊維よりも伸びの大きい，寿命検知用金属線，または複数本の金属線が撚り合わされてなる寿命検知用金属撚り線が含まれているものである。
【００２０】
第１または第２の発明による動索用繊維ロープが，複数の繊維ストランドまたは複合ストランドを含むものであり，比較的大径の動索用繊維ロープに適しているのに対して，第３の発明による動索用繊維ロープは１つの複合ストランドを含むものであるから，比較的小径の動索用繊維ロープに適している。第３の発明による動索用繊維ロープは，１つの複合ストランドにより構成されており，複合ストランドは，少なくとも１束の複合繊維束を含でいる。複合繊維束には，寿命検知用金属線（１本もしくは複数本）または寿命検知用金属撚り線（１本もしくは複数本）が入っているので，寿命検知用金属線または寿命検知用金属撚り線の断線検知により，動索用繊維ロープ全体の損傷等の検出または劣化の診断が容易に可能となる。さらに主要構成が繊維ロープであるため，軽量化を図り，曲げ，引張りに対して疲労強度を高めることができる。
【００２１】
第４の発明による動索用繊維ロープは，複数束の複合繊維束が撚り合わされて複合ストランドが構成され，この複合ストランドの外側周囲にこれを覆うように被覆層が形成され，上記複合繊維束には，繊維よりも伸びの大きい，寿命検知用金属線，または複数本の金属線が撚り合わされてなる寿命検知用金属撚り線が含まれているものである。
【００２２】
本願第４発明による動索用繊維ロープと，第３の発明による動索用繊維ロープとの違いは，第３の発明による動索用繊維ロープを構成する複合ストランドが少なくとも一束の複合繊維束と少なくとも一束の繊維束を含むのに対して，第４の発明による動索用繊維ロープは，複数束の複合繊維束を撚り合わせて１つの複合ストランドが構成される点にある。第４発明による動索用繊維ロープは１つの複合ストランドにより構成され，複合ストランドはそのすべてが複数束の複合繊維束により構成される。複合繊維束には，寿命検知用金属線（１本もしくは複数本）または寿命検知用金属撚り線（１本もしくは複数本）が入っているので，寿命検知用金属線または寿命検知用金属撚り線の断線検知により，動索用繊維ロープ全体の損傷等の検出または劣化の診断が容易に可能となる。さらに主要構成が繊維ロープであるため，軽量化を図り，曲げ，引張りに対して疲労強度を高めることができる。
【００２３】
【実施例の説明】
第１実施例の動索用繊維ロープを図１および図２に示す。図１は動索用繊維ロープの断面図であり，図２は動索用繊維ロープの構成要素である複合ストランドの拡大断面図である。
【００２４】
動索用繊維ロープ１は，１本の複合ストランド20Ａと複数本の繊維ストランド20とが撚り合わされて繊維裸ロープが構成され，この繊維裸ロープの外側周囲にこれを覆うように被覆層４が形成されているものである。
【００２５】
繊維裸ロープは，径が 3.5ｍｍの６本の繊維ストランド20と，径が 3.5ｍｍの１本の複合ストランド20Ａとを，複合ストランド20Ａを中心に配置して，撚りピッチ60ｍｍで撚り合わせて，径が10ｍｍに構成されている。繊維ストランド20は，径が 1.2ｍｍの７束の繊維束21を，撚りピッチ24ｍｍで撚り合わせて構成されている。複合ストランド20Ａは，図２に示すように，径が 1.2ｍｍの４束の繊維束21と，径が 1.2ｍｍの３束の複合繊維束21Ａとを，複合繊維束21Ａが隣り合うことなく，各々の複合繊維束21Ａの間に繊維束21を配置して，撚りピッチ24ｍｍで撚り合わせて構成されている。
【００２６】
繊維束21は，径が12μｍの数千本のアラミド系繊維のフィラメント22を束ねたものである。また，複合繊維束21Ａは，１本の寿命検知用スチールワイヤ撚り線31Ａが，中央の位置で，数千本のフィラメント22とともに束ねられて構成されている。スチールワイヤ撚り線31Ａは，径が 0.365ｍｍの３本のスチールワイヤ32Ａを，撚りピッチ７ｍｍ（繊維裸ロープの撚りピッチ60ｍｍ，複合ストランドの撚りピッチ24ｍｍよりも小さく）で，撚り合わせて構成されている。スチールワイヤ撚り線31Ａは，繊維よりも伸びやすくするために複合ストランド20Ａの撚りピッチ以下の撚りピッチで撚り合わされている。
【００２７】
動索用繊維ロープ１の外周には，その全周囲にわたって，厚さ１ｍｍでポリエチレン被覆が施され，被覆層４が形成されている。たとえば，被覆層４は，繊維裸ロープを筒状体に挿通して移動させながらこの筒状体内に加熱して軟化（流動化）させたポリエチレンを圧入してポリエチレンを繊維裸ロープの外周面に付着させ，繊維裸ロープの周囲に付着したポリエチレンの外形をダイス等に通して整え，冷却させることにより形成される。合成樹脂被覆層４により，動索用繊維ロープ１の摩擦による外傷または腐食を防ぐことができる。
【００２８】
表１に，図１に示す第１実施例の動索用繊維ロープ１および従来のワイヤロープ（従来例）についての疲労試験結果を示す。従来例のワイヤロープは，中心に配置されたポリプロピレンの繊維束の周りに鋼製のストランドを撚り合わしたもので，６×Ｆｉ（29）の構造を有する。従来例のワイヤロープの径は10ｍｍ，撚りピッチは60ｍｍである。
【００２９】
【表１】

Figure 0004092237
【００３０】
疲労試験は，図４に示すように，被試験ロープ（第１実施例の動索用繊維ロープ１または従来例のワイヤロープ）を駆動シーブ10に掛け，さらに２つの同じ径の試験シーブ12，13に掛け（Ｓ曲げして），テンションシーブ11に掛ける。テンションシーブ11に重り14を吊下げることにより被試験ロープに張力を与える。駆動シーブ10は，５サイクル／分で往復回転する。１サイクルのストロークは，3000ｍｍである。疲労試験は，安全率６で，試験シーブ12，13の径Ｄと被試験ロープの径ｄとの比Ｄ／ｄが10，16，および20の場合について行った。動索用繊維ロープ１については，動索用繊維ロープ１内に入れられたスチールワイヤ撚り線31Ａが断線するまでの総ストロークと動索用繊維ロープ１が破断するまでの総ストローク（１サイクルのストロークとサイクル数との積）とを測定した。また従来例のワイヤロープについては，ワイヤロープが破断するまでの総ストロークを測定した。
【００３１】
表１の寿命比は，Ｄ／ｄ＝10の場合において従来例のワイヤロープが破断するまでの総ストロークを基準（すなわち１）として表わしている。すなわち，動索用繊維ロープ１内に入れられたスチールワイヤ撚り線31Ａが断線するまでの総ストローク，動索用繊維ロープ１が破断するまでの総ストローク，または従来例のワイヤロープが破断するまでの総ストロークを，Ｄ／ｄ＝10の場合において従来例のワイヤロープが破断するまでの総ストロークで除算して，小数点以下を切り捨てて，整数値としてそれぞれの寿命比を求めた。疲労試験の結果，動索用繊維ロープ１内に入れられたスチールワイヤ撚り線31Ａの断線検知までの総ストロークは，Ｄ／ｄが10，16，および20のいずれの場合も，従来のワイヤロープの破断までの総ストロークの２倍以上であった（寿命比はそれぞれ２，８および12）。また動索用繊維ロープ１の破断までの総ストロークは，Ｄ／ｄが10，16，および20のいずれの場合においても，従来例のワイヤロープの破断までの総ストロークの４倍以上であった（寿命比はそれぞれ４，16および24）。したがって，動索用繊維ロープ１は，ワイヤロープよりも疲労強度が高いことが確認できた。また，スチールワイヤ撚り線31Ａの断線検知までの総ストロークの方が，動索用繊維ロープ１の破断までの総ストロークよりも小さいことが確認できた。すなわち，スチールワイヤ撚り線31Ａの断線は，動索用繊維ロープ１が破断するよりも早期に生じるので，スチールワイヤ撚り線31Ａの断線を検知することにより，動索用繊維ロープ１が破断する前にその交換時期を判断することができる。
【００３２】
第１実施例の動索用繊維ロープにおいては，寿命検知用スチールワイヤ撚り線31Ａが動索用繊維ロープ１の一端から他端まで連続的に複合繊維束21Ａ内に設けられているので，損傷検出器等の機器を使用してスチールワイヤ撚り線31Ａの損傷等による断線の有無および断線の箇所を検出することができる。スチールワイヤ撚り線31Ａの断線が検出されたときには，動索用繊維ロープ１にも損傷等が生じている，劣化している，または損傷等が生じるであろう，劣化の時期にきているであろう，したがって動索用繊維ロープ１には寿命がきており，交換すべき時期であると予測できる。これにより，動索用繊維ロープ１の交換時期を誤ることなく，安全性を確保できる。
【００３３】
複合ストランドは，図３に示す複合ストランド20Ｂのように，繊維束を用いることなく複数束の複合繊維束21Ａのみを撚り合わせて構成してもよい。
【００３４】
複合繊維束は，寿命検知用スチールワイヤ撚り線を用いるものではなく，一または複数本の単線の寿命検知用スチールワイヤと，数千本のフィラメントとを束ね合わて構成したものであってもよい。寿命検知用スチールワイヤを繊維よりも伸びやすくするために，その外周面に，長手方向に沿って，複合ストランドの撚りピッチよりも短いピッチで，凹溝または凸条を螺旋状に形成する（クリンプ加工）。
【００３５】
第１実施例の動索用繊維ロープの変形例を図５および図６に示す。図５は動索用繊維ロープの断面図である。図６は動索用繊維ロープの構成要素である複合ストランドの拡大断面図である。第１実施例の動索用繊維ロープ１においては，１本の複合ストランド20Ａを中心に配置して６本の繊維ストランド20を撚り合わせて繊維裸ロープが構成されているのに対し，動索用繊維ロープ１Ｂの繊維裸ロープは，１本の繊維ストランド20を中心に配置して，その周りに５本の繊維ストランド20と１本の複合ストランド20Ｃとを撚り合わせて構成されている。複合ストランド20Ｃは，１束の繊維束21を中心に配置して，３束の繊維束21と３束の複合繊維束21Ｂとがその周りに撚り合わされて構成されている。複合繊維束21Ｂは，２本の単線の寿命検知用スチールワイヤ32Ｂが互いに間隔をあけてフィラメント22とともに束ね合わされている。２本の単線の寿命検知用スチールワイヤ32Ｂの外側周囲には，長手方向に沿って螺旋状にクリンプが形成されている。このように複合ストランド20Ｃは，繊維裸ロープにおいていずれの位置に配置してもよい。また，スチールワイヤの本数および配置する位置も動索用ロープの損傷，劣化等により動索用繊維ロープを交換する時期に断線が検知されるように定めればよい。
【００３６】
図７は，第１実施例の動索用繊維ロープの他の変形例の断面図である。図１に示す第１実施例の動索用繊維ロープ１においては，１本の複合ストランド20Ａを中心に配置して６本の繊維ストランド20を撚り合わせて繊維裸ロープが構成されているのに対し，図７に示す動索用繊維ロープ１Ｃの繊維裸ロープは，１本の複合ストランド20Ａを中心に配置してその周りに６本の複合ストランド20Ａを撚り合わせて構成されている。すなわち，繊維ストランドを用いることなく複合ストランド20Ａのみを撚り合わせて繊維裸ロープが構成されている。複合ストランド20Ａは，１束の繊維束21を中心に配置して，３束の繊維束21と３束の複合繊維束21Ａとがその周りに撚り合わされて構成されている。複合繊維束21Ａは１本の寿命検知用スチールワイヤ撚り線31Ａを中央に配置して数千本のフィラメント22とともに束ね合わされて構成されている。スチールワイヤ撚り線31Ａは，３本のスチールワイヤ32Ａを，複合ストランド20Ａの撚りピッチよりも短いピッチで，撚り合わせて構成されている。
【００３７】
図８は，第２実施例の動索用繊維ロープの断面図である。動索用繊維ロープ１Ｄの繊維裸ロープは，１本の繊維ストランド20を中心に配置して，その周りに５本の繊維ストランド20と１本の複合ストランド20Ａとを撚り合わせ，さらにその外側には11本の繊維ストランド20と１本の複合ストランド20Ａとを撚り合わせて構成されている。複合ストランド20Ａは，１束の繊維束21を中心に配置して，３束の繊維束21と３束の複合繊維束21Ａとがその周りに撚り合わされて構成されている。複合繊維束21Ａは，１本の寿命検知用スチールワイヤ撚り線31Ａを中央に配置して数千本のフィラメント22とともに束ねられて構成されている。スチールワイヤ撚り線31Ａは，３本のスチールワイヤ32Ａを，複合ストランド20Ａの撚りピッチよりも小さい撚りピッチで，撚り合わせて構成されている。動索用繊維ロープ１Ｄの繊維裸ロープは，１＋６＋12の三層構造からなり，繊維裸ロープの第２層目と３層目とにそれぞれ複合ストランド20Ａが１本ずつ配置されている。このように動索用繊維ロープを構成する繊維裸ロープの構造は，要求される径，強度等に応じてさまざまな形態とすることができる。
【００３８】
図９は，第３実施例の動索用繊維ロープの断面図である。第３実施例の動索用繊維ロープ１Ｅの繊維裸ロープは，１束の繊維束21を中心に配置して，その周りに３束の繊維束21と３束の複合繊維束21Ａとを撚り合わせて構成されている。すなわち，繊維裸ロープは複合ストランド20Ａである。複合繊維束21Ａは，１本の寿命検知用スチールワイヤ撚り線31Ａを中央に配置して数千本のフィラメント22とともに束ね合わされて構成されている。スチールワイヤ撚り線31Ａは，３本のスチールワイヤ32Ａを，複合ストランド20Ａの撚りピッチよりも短いピッチで，撚り合わせて構成されている。第１，２実施例の動索用繊維ロープ１，１Ｂ，１Ｃおよび１Ｄが比較的大径の動索用繊維ロープに適しているのに対して，第３実施例の動索用繊維ロープ１Ｅは，比較的小径の動索用繊維ロープに適している。
【００３９】
図10は，第３実施例の動索用繊維ロープの変形例の断面図である。図９に示す動索用繊維ロープ１Ｅにおいては１束の繊維束21を中心に配置してその周りに３束の繊維束21と３束の複合繊維束21Ａとを撚り合わせて繊維裸ロープ（複合ストランド20Ａ）が構成されているのに対して，図10に示す動索用繊維ロープ１Ｆの繊維裸ロープは，１束の複合繊維束21Ａを中心に配置して，その周りに６束の複合繊維束21Ａを撚り合わせて構成されている。すなわち，繊維裸ロープは複合ストランド20Ｂであり，複合ストランド20Ｂは繊維束を用いることなく複合繊維束21Ａのみを撚り合わせて構成されている。複合繊維束21Ａは，１本の寿命検知用スチールワイヤ撚り線31Ａを中央に配置して数千本のフィラメント22とともに束ね合わされて構成されている。スチールワイヤ撚り線31Ａは，３本のスチールワイヤ32Ａを，複合ストランド20Ａの撚りピッチよりも短いピッチで，撚り合わされて構成されている。
【図面の簡単な説明】
【図１】第１実施例の動索用繊維ロープの断面図である。
【図２】第１実施例の動索用繊維ロープの構成要素である複合ストランドの拡大断面図である。
【図３】複合ストランドの変形例の拡大断面図である。
【図４】疲労試験装置の構成を示す。
【図５】第１実施例の変形例の動索用繊維ロープの断面図である。
【図６】第１実施例の変形例の動索用繊維ロープの構成要素である複合ストランドの拡大断面図である。
【図７】第１実施例の動索用繊維ロープの他の変形例の断面図である。
【図８】第２実施例の動索用繊維ロープの断面図である。
【図９】第３実施例の動索用繊維ロープの断面図である。
【図１０】第３実施例の動索用繊維ロープの変形例の断面図である。
【符号の説明】
１，１Ｂ，１Ｃ，１Ｄ，１Ｅ，１Ｆ 動索用繊維ロープ
４ 被覆層
20 繊維ストランド
20Ａ，20Ｂ，20Ｃ 複合ストランド
21 繊維束
21Ａ，21Ｂ 複合繊維束
22 繊維フィラメント
31Ａ 寿命検知用スチールワイヤ撚り線
32Ｂ 寿命検知用スチールワイヤ[0001]
【Technical field】
The present invention relates to a moving rope for a crane, a moving rope for an elevator, and a fiber rope for a moving rope used for other purposes.
[0002]
[Prior art]
A wire rope is used as the moving cable. Generally, a wire rope used for a moving cord has a structure in which a fiber bundle is arranged at the center and steel strands are twisted around the fiber bundle. The fiber bundle supports the strands twisted around it to maintain the shape of the wire rope, and replenishes the strands with grease to prevent strand damage and corrosion. Since the steel strand is the main component of the wire rope, it is difficult to reduce the weight.
[0003]
Fiber ropes, on the other hand, are lighter and more flexible than steel wire ropes of the same diameter, and have fatigue strength against repeated pulling and bending, but it is difficult to detect damage or diagnose deterioration. It is difficult to use as a moving cord.
[0004]
DISCLOSURE OF THE INVENTION
It is an object of the present invention to provide a moving rope fiber rope that can easily detect damage or diagnose deterioration.
[0005]
The fiber rope for moving cords according to the first invention comprises at least one composite strand and at least one fiber strand twisted to form a bare fiber rope, and a coating layer so as to cover the outer periphery of the bare fiber rope The composite strand is formed by twisting at least one bundle of composite fiber bundles and at least one bundle of fiber bundles, or by twisting a plurality of bundles of composite fiber bundles. A life detection metal wire or a life detection metal stranded wire formed by twisting a plurality of metal wires, which is larger than the fiber, is included.
[0006]
The number and arrangement of the composite strands and the fiber strands that are twisted together to form the bare fiber rope are determined according to the size of the rope for the rope, the required strength, and the like. It is sufficient that at least one composite strand and at least one fiber strand are included. The twisting method, shape, and diameter of the composite strand and fiber strand are determined according to the shape, diameter, required tensile strength, bending strength, and the like of the moving rope.
[0007]
The coating layer is formed to cover the outer periphery of the bare fiber rope. The synthetic resin is welded or adhered to the outer periphery of the bare fiber rope. The synthetic resin tape is wound around the outer periphery of the bare fiber rope. It can be formed by a method of braiding with fibers or combining them. Furthermore, the thickness of the coating layer is determined according to the size of the diameter of the moving rope, the required strength of the coating layer, and the like. The coating layer can prevent trauma or corrosion due to friction of the moving rope.
[0008]
The composite strand is constituted by twisting at least one bundle of composite fiber bundles and at least one bundle of fiber bundles, or twisting a plurality of bundles of composite fiber bundles. The number and arrangement of the composite fiber bundle and fiber bundle to be twisted are determined according to the required diameter, strength, and the like.
[0009]
The fiber strand is formed by twisting a plurality of fiber bundles. The fiber bundle is a bundle of a large number of filaments (fibers) such as synthetic fibers such as aramid fibers or natural fibers.
[0010]
The twist, shape and diameter of the composite fiber bundles or fiber bundles that make up these composite strands or fiber strands are determined according to the shape, diameter, required tension, and bending of the rope for the rope. It is determined according to strength.
[0011]
The composite fiber bundle which is a component of the composite strand has a life detection metal wire (one or more) or a life detection metal strand (one or more) formed by twisting a plurality of metal wires. , Bundled together with a large number of filaments (fibers) such as synthetic fibers such as aramid fibers or natural fibers. The life detection metal wire or the life detection metal stranded wire may be located anywhere (in the center or the periphery) of a large number of filaments.
[0012]
The life detection metal wire is a conductive metal wire including a steel wire. The life detection metal stranded wire is formed by twisting a plurality of metal wires. The material, cross-sectional shape, diameter, and number of metal wires constituting the life detection metal strand or the life detection metal stranded wire are determined by the rope cable rope being damaged or deteriorated. It is set so that the wire breaks at the time of replacement (the time when the life of the rope for ropes has reached the end of its life) or has such a strength that breakage is detected.
[0013]
In any case, the metal wire for life detection or the metal strand for life detection is a composite fiber in a state where it is continuously connected without being disconnected from one end to the other end of the fiber rope for moving cable (without being disconnected). Provided in the bundle.
[0014]
The life detection metal wire or the life detection metal strand does not need to bear a load (mainly tensile load) applied to the moving fiber rope. Rather, it is desirable that the life detection metal wire or the life detection metal strand does not bear the load applied to the moving rope fiber rope. For this reason, the life detection metal wire or the life detection metal stranded wire is assumed to have a larger elongation than the fiber bearing the load (a fiber bundle, a composite fiber bundle, a fiber strand or a composite strand). Of course, it is a premise that the life detection metal wire or the life detection metal stranded wire bends (is easily bent) together with the moving fiber rope.
[0015]
In order to make the metal wire for life detection larger than the fiber, in one embodiment, a groove or a ridge is formed in a spiral shape along the longitudinal direction on the outer peripheral surface of the metal wire for life detection ( Crimping). The life detection metal stranded wire can be easily stretched by twisting at a short twist pitch (preferably shorter than the twist pitch of the composite strand).
[0016]
As mentioned above, the fiber rope for moving cords is basically a fiber rope (in terms of the load bearing part), so it is lighter than the steel rope of the same diameter, has a smaller elastic modulus, There is fatigue strength. In other words, the fiber rope for moving cords is lightweight, easy to bend, and is not easily fatigued by repeated pulling and bending. Also, the fiber rope for moving rope contains one or more life detection metal wires or life detection metal strands along the longitudinal direction. 6-87861) can be used to easily detect the location of breakage due to damage or the like of the life detection metal wire or the life detection metal stranded wire. When a disconnection of a life detection metal wire or a life detection metal strand is detected, the fiber rope for the rope is also damaged, deteriorated, or damaged, etc. It is likely that it is time, so the fiber rope for the rope is at the end of its life and can be expected to be replaced. As a result, safety can be ensured without mistaken replacement timing of the moving rope rope.
[0017]
The fiber rope for moving cords according to the second invention comprises a bare fiber rope formed by twisting a plurality of composite strands, and a covering layer is formed so as to cover the outer periphery of the bare fiber rope. At least one bundle of composite fibers and at least one bundle of fiber bundles are twisted together, or a plurality of bundles of composite fiber bundles are twisted together. A metal wire for life detection or a metal strand for life detection formed by twisting a plurality of metal wires is included.
[0018]
The difference between the fiber rope for rope according to the second invention of the present application and the fiber rope for rope according to the first invention is that the fiber rope for rope according to the first invention is at least one composite strand and at least one fiber. In contrast to a strand, the moving rope fiber rope according to the second invention is that a bare fiber rope is formed by twisting a plurality of composite strands. The fiber rope for moving cords according to the second invention is composed of a plurality of composite strands, and the composite strand includes at least one composite fiber bundle. The composite fiber bundle contains a life detection metal wire (one or more) or a life detection metal strand (one or more), so a life detection metal wire or a life detection metal strand By detecting this disconnection, it becomes possible to easily detect damage or diagnosis of deterioration of the entire fiber rope for moving cords. Furthermore, since the main structure is a fiber rope, the weight can be reduced and the fatigue strength against bending and tension can be increased.
[0019]
According to a third aspect of the present invention, there is provided a moving rope fiber rope, wherein at least one bundle of composite fiber bundles and at least one bundle of fiber bundles are twisted together to form a composite strand. The formed composite fiber bundle includes a life detection metal wire having a greater elongation than the fiber or a life detection metal strand formed by twisting a plurality of metal wires.
[0020]
The moving rope rope according to the first or second invention includes a plurality of fiber strands or composite strands, and is suitable for a relatively large diameter moving rope rope. Since the fiber rope for ropes according to the invention includes one composite strand, it is suitable for a fiber rope for ropes having a relatively small diameter. The fiber rope for moving cords according to the third invention is composed of one composite strand, and the composite strand includes at least one composite fiber bundle. The composite fiber bundle contains a life detection metal wire (one or more) or a life detection metal strand (one or more), so a life detection metal wire or a life detection metal strand By detecting this disconnection, it becomes possible to easily detect damage or diagnosis of deterioration of the entire fiber rope for moving cords. Furthermore, since the main structure is a fiber rope, the weight can be reduced and the fatigue strength against bending and tension can be increased.
[0021]
According to a fourth aspect of the present invention, there is provided a moving rope fiber rope in which a plurality of bundles of composite fibers are twisted to form a composite strand, and a coating layer is formed on the outer periphery of the composite strand to cover the composite strand. Includes a life detection metal wire having a larger elongation than that of a fiber or a life detection metal strand formed by twisting a plurality of metal wires.
[0022]
The difference between the fiber rope for moving cords according to the fourth invention of the present application and the fiber rope for moving ropes according to the third invention is that a composite fiber bundle comprising at least one bundle of composite strands constituting the fiber rope for moving cords according to the third invention is provided. And at least one bundle of fiber bundles, the moving rope fiber rope according to the fourth invention is characterized in that one composite strand is formed by twisting a plurality of bundles of composite fiber bundles. The fiber rope for moving cords according to the fourth invention is composed of one composite strand, and all the composite strands are composed of a plurality of bundles of composite fibers. The composite fiber bundle contains a life detection metal wire (one or more) or a life detection metal strand (one or more), so a life detection metal wire or a life detection metal strand By detecting this disconnection, it becomes possible to easily detect damage or diagnosis of deterioration of the entire fiber rope for moving cords. Furthermore, since the main structure is a fiber rope, the weight can be reduced and the fatigue strength against bending and tension can be increased.
[0023]
[Explanation of Examples]
The fiber rope for moving cords according to the first embodiment is shown in FIGS. FIG. 1 is a cross-sectional view of a moving rope fiber rope, and FIG. 2 is an enlarged cross-sectional view of a composite strand that is a constituent element of the moving rope rope.
[0024]
The fiber rope 1 for moving ropes is composed of one composite strand 20A and a plurality of fiber strands 20 twisted to form a bare fiber rope, and a covering layer 4 is formed so as to cover the outer circumference of the bare fiber rope. Is formed.
[0025]
The bare fiber rope is composed of 6 fiber strands 20 having a diameter of 3.5 mm and one composite strand 20A having a diameter of 3.5 mm arranged around the composite strand 20A and twisted at a twist pitch of 60 mm. The diameter is 10 mm. The fiber strand 20 is formed by twisting seven fiber bundles 21 having a diameter of 1.2 mm at a twist pitch of 24 mm. As shown in FIG. 2, the composite strand 20A is composed of four bundles of fiber bundles 21 having a diameter of 1.2 mm and three bundles of composite fibers 21A having a diameter of 1.2 mm without the adjacent bundles of composite fibers 21A. The fiber bundles 21 are arranged between the respective composite fiber bundles 21A and twisted together at a twist pitch of 24 mm.
[0026]
The fiber bundle 21 is a bundle of thousands of aramid fiber filaments 22 having a diameter of 12 μm. In addition, the composite fiber bundle 21A is configured such that one steel wire stranded wire 31A for life detection is bundled together with thousands of filaments 22 at the center position. The steel wire stranded wire 31A is formed by twisting three steel wires 32A having a diameter of 0.365 mm at a twist pitch of 7 mm (less than the strand pitch of the bare fiber rope is 60 mm and the strand pitch of the composite strand is 24 mm). Yes. The steel wire stranded wire 31A is twisted at a twist pitch equal to or less than the twist pitch of the composite strand 20A in order to make it easier to stretch than the fiber.
[0027]
The outer periphery of the moving rope 1 is coated with a polyethylene coating with a thickness of 1 mm over the entire circumference to form a coating layer 4. For example, the covering layer 4 is made by inserting polyethylene that has been heated and softened (fluidized) into the tubular body while the bare fiber rope is inserted and moved into the tubular body, and the polyethylene is applied to the outer peripheral surface of the bare fiber rope. It is formed by adhering, adjusting the outer shape of the polyethylene adhering to the periphery of the bare fiber rope through a die or the like and cooling. The synthetic resin coating layer 4 can prevent damage or corrosion due to friction of the moving rope 1.
[0028]
Table 1 shows the fatigue test results for the fiber rope 1 for moving cords of the first embodiment shown in FIG. 1 and the conventional wire rope (conventional example). The wire rope of the conventional example is obtained by twisting steel strands around a polypropylene fiber bundle arranged in the center, and has a structure of 6 × Fi (29). The diameter of the conventional wire rope is 10 mm, and the twist pitch is 60 mm.
[0029]
[Table 1]
Figure 0004092237
[0030]
In the fatigue test, as shown in FIG. 4, the rope to be tested (the fiber rope 1 for moving rope of the first embodiment or the wire rope of the conventional example) is hung on the drive sheave 10, and two test sheaves 12 having the same diameter, Hang on 13 (S bend) and hung on tension sheave 11. Tension is applied to the rope under test by suspending the weight 14 from the tension sheave 11. The drive sheave 10 reciprocates at 5 cycles / minute. The stroke of one cycle is 3000mm. The fatigue test was conducted with a safety factor of 6, and the ratio D / d between the diameter D of the test sheaves 12 and 13 and the diameter d of the rope to be tested was 10, 16, and 20. For the rope cable 1, the total stroke until the steel wire stranded wire 31 </ b> A inserted in the rope fiber 1 is broken and the stroke until the rope cable 1 breaks (one cycle). The product of the stroke and the number of cycles). For the conventional wire rope, the total stroke until the wire rope broke was measured.
[0031]
The life ratios in Table 1 are expressed with reference to the total stroke until the wire rope of the conventional example breaks when D / d = 10 (ie, 1). That is, the total stroke until the steel wire stranded wire 31A put in the moving rope 1 is broken, the total stroke until the moving rope 1 is broken, or until the conventional wire rope is broken. Was divided by the total stroke until the conventional wire rope broke in the case of D / d = 10, the fractional part was rounded down, and each life ratio was obtained as an integer value. As a result of the fatigue test, the total stroke up to the detection of the breakage of the steel wire stranded wire 31A placed in the fiber rope 1 for moving cords is the conventional wire rope when D / d is 10, 16, or 20. It was more than twice the total stroke up to rupture (life ratios were 2, 8 and 12 respectively). In addition, the total stroke until the breaking of the rope 1 for the rope is 4 times or more than the total stroke until the breakage of the wire rope of the conventional example, regardless of whether the D / d is 10, 16, or 20. (Life ratios are 4, 16 and 24, respectively). Therefore, it was confirmed that the fiber rope 1 for moving cord has higher fatigue strength than the wire rope. Further, it was confirmed that the total stroke until the breakage of the steel wire stranded wire 31A was smaller than the total stroke until the moving rope fiber rope 1 was broken. That is, the breakage of the steel wire stranded wire 31A occurs earlier than the moving rope fiber rope 1 breaks. Therefore, by detecting the breakage of the steel wire stranded wire 31A, before the moving rope fiber rope 1 breaks. The replacement time can be determined.
[0032]
In the fiber rope for moving cords according to the first embodiment, the steel wire stranded wire 31A for life detection is provided in the composite fiber bundle 21A continuously from one end to the other end of the fiber rope 1 for moving cord. Using a device such as a detector, it is possible to detect the presence or absence of a breakage due to damage to the steel wire stranded wire 31A and the location of the breakage. When the breakage of the steel wire strand 31A is detected, the fiber rope 1 for moving cable is damaged, deteriorated, or will be damaged, etc. Therefore, the fiber rope 1 for moving cords has a long life, and it can be predicted that it is time to replace it. Thereby, safety can be ensured without mistaken replacement time of the fiber rope 1 for moving cords.
[0033]
The composite strand may be formed by twisting only a plurality of bundles of composite fiber bundles 21A without using fiber bundles, like the composite strand 20B shown in FIG.
[0034]
The composite fiber bundle may not be formed of a steel wire stranded wire for life detection, but may be constituted by bundling one or more single wire life detection steel wires and thousands of filaments. . In order to make the steel wire for life detection easier to stretch than the fiber, a concave groove or a ridge is formed in a spiral shape on the outer peripheral surface along the longitudinal direction at a pitch shorter than the twist pitch of the composite strand (crimp processing).
[0035]
The modification of the fiber rope for a rope of 1st Example is shown in FIG. 5 and FIG. FIG. 5 is a sectional view of a fiber rope for moving cords. FIG. 6 is an enlarged cross-sectional view of a composite strand that is a constituent element of a moving rope fiber rope. In the fiber rope 1 for moving cords according to the first embodiment, the bare fiber rope is constructed by arranging six composite strands 20A around the composite strand 20A and twisting the six fiber strands 20. The bare fiber rope of the industrial fiber rope 1B is configured by arranging one fiber strand 20 around the center and twisting together five fiber strands 20 and one composite strand 20C. The composite strand 20C is configured by arranging one bundle of fiber bundles 21 at the center and twisting around three bundles of fiber bundles 21 and three bundles of composite fiber bundles 21B. In the composite fiber bundle 21B, two single wire life detection steel wires 32B are bundled together with the filament 22 at intervals. Crimps are formed spirally along the longitudinal direction around the outside of the two single wire life detection steel wires 32B. Thus, the composite strand 20C may be disposed at any position on the bare fiber rope. Further, the number of steel wires and the positions of the steel wires may be determined so that disconnection is detected when the moving rope fiber rope is replaced due to damage or deterioration of the moving rope.
[0036]
FIG. 7 is a sectional view of another modification of the moving rope fiber rope of the first embodiment. In the fiber rope 1 for moving cords of the first embodiment shown in FIG. 1, a bare fiber rope is formed by arranging six composite strands 20A in the center and twisting the six fiber strands 20 together. On the other hand, the bare fiber rope of the moving rope fiber rope 1C shown in FIG. 7 is configured by arranging one composite strand 20A at the center and twisting six composite strands 20A around it. That is, a bare fiber rope is formed by twisting only the composite strand 20A without using fiber strands. The composite strand 20A is configured by arranging one bundle of fiber bundles 21 in the center and twisting around the three bundles of fiber bundles 21 and three bundles of composite fiber bundles 21A. The composite fiber bundle 21A is formed by bundling together with thousands of filaments 22 with one life detecting steel wire strand 31A arranged in the center. The steel wire stranded wire 31A is formed by twisting three steel wires 32A at a pitch shorter than the twist pitch of the composite strand 20A.
[0037]
FIG. 8 is a cross-sectional view of the fiber rope for moving cords of the second embodiment. The bare rope of the fiber rope 1D for moving cords is arranged around one fiber strand 20, twists five fiber strands 20 and one composite strand 20A around it, and further on the outside. Is formed by twisting 11 fiber strands 20 and one composite strand 20A. The composite strand 20A is configured by arranging one bundle of fiber bundles 21 in the center and twisting around the three bundles of fiber bundles 21 and three bundles of composite fiber bundles 21A. The composite fiber bundle 21A is configured by bundling together with thousands of filaments 22 with one life detection steel wire stranded wire 31A disposed in the center. The steel wire stranded wire 31A is formed by twisting three steel wires 32A at a twist pitch smaller than the twist pitch of the composite strand 20A. The bare fiber rope of the moving rope 1D has a 1 + 6 + 12 three-layer structure, and one composite strand 20A is arranged in each of the second and third layers of the bare fiber rope. As described above, the structure of the bare fiber rope constituting the rope for moving the rope can be various forms according to the required diameter, strength, and the like.
[0038]
FIG. 9 is a cross-sectional view of the fiber rope for moving cords of the third embodiment. The bare fiber rope of the fiber rope 1E for moving cords of the third embodiment is arranged around one bundle of fiber bundles 21 and twists around three bundles of fiber bundles 21 and three bundles of composite fiber bundles 21A. It is configured together. That is, the bare fiber rope is the composite strand 20A. The composite fiber bundle 21A is configured by bundling together with thousands of filaments 22 with one life detection steel wire stranded wire 31A disposed in the center. The steel wire stranded wire 31A is formed by twisting three steel wires 32A at a pitch shorter than the twist pitch of the composite strand 20A. The fiber ropes 1, 1 </ b> B, 1 </ b> C and 1 </ b> D of the first and second embodiments are suitable for relatively large diameter fiber ropes, whereas the fiber rope 1 </ b> E of the third embodiment is suitable. Is suitable for relatively small diameter fiber ropes.
[0039]
FIG. 10 is a sectional view of a modification of the moving rope fiber rope of the third embodiment. In the fiber rope 1E for moving cords shown in FIG. 9, one bundle of fiber bundles 21 is arranged at the center, and three bundles of fiber bundles 21 and three bundles of composite fiber bundles 21A are twisted around the fiber bare rope ( In contrast to the composite strand 20A), the bare fiber rope of the moving fiber rope 1F shown in FIG. 10 is arranged around a bundle of composite fiber bundles 21A and 6 bundles around it. The composite fiber bundle 21A is twisted together. That is, the bare fiber rope is the composite strand 20B, and the composite strand 20B is formed by twisting only the composite fiber bundle 21A without using the fiber bundle. The composite fiber bundle 21A is configured by bundling together with thousands of filaments 22 with one life detection steel wire strand 31A arranged in the center. The steel wire stranded wire 31A is formed by twisting three steel wires 32A at a pitch shorter than that of the composite strand 20A.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of a fiber rope for moving cords according to a first embodiment.
FIG. 2 is an enlarged cross-sectional view of a composite strand that is a component of the moving rope fiber rope of the first embodiment.
FIG. 3 is an enlarged cross-sectional view of a modified example of a composite strand.
FIG. 4 shows a configuration of a fatigue test apparatus.
FIG. 5 is a cross-sectional view of a moving fiber rope according to a modification of the first embodiment.
FIG. 6 is an enlarged cross-sectional view of a composite strand that is a component of a moving rope fiber rope according to a modification of the first embodiment.
FIG. 7 is a cross-sectional view of another modification of the moving rope fiber rope of the first embodiment.
FIG. 8 is a cross-sectional view of a moving rope fiber rope according to a second embodiment.
FIG. 9 is a sectional view of a moving rope fiber rope according to a third embodiment.
FIG. 10 is a cross-sectional view of a modification of the moving rope fiber rope of the third embodiment.
[Explanation of symbols]
1,1B, 1C, 1D, 1E, 1F Fiber rope for moving rope 4 Coating layer
20 fiber strands
20A, 20B, 20C composite strand
21 Fiber bundle
21A, 21B Composite fiber bundle
22 Fiber filament
31A Steel wire stranded wire for life detection
32B Steel wire for life detection

Claims (4)

少なくとも一本の複合ストランドと少なくとも一本の繊維ストランドとが撚り合わされて繊維裸ロープが構成され，この繊維裸ロープの外側周囲を覆うように被覆層が形成され，
上記複合ストランドは，少なくとも一束の複合繊維束と少なくとも一束の繊維束とが撚り合わされて，または複数束の複合繊維束が撚り合わされて構成され，
上記複合繊維束には，外周面にクリンプ加工が施された寿命検知用金属線，または複数本の金属線が上記複合ストランドの撚りピッチよりも短い撚りピッチで撚り合わされてなる寿命検知用金属撚り線が含まれている，動索用繊維ロープ。At least one composite strand and at least one fiber strand are twisted together to form a bare fiber rope, and a covering layer is formed to cover the outer periphery of the bare fiber rope.
The composite strand is formed by twisting at least one bundle of composite fiber bundles and at least one bundle of fiber bundles, or twisting a plurality of bundles of composite fiber bundles,
The composite fiber bundle includes a life detection metal wire crimped on the outer peripheral surface or a life detection metal twist formed by twisting a plurality of metal wires at a twist pitch shorter than the twist pitch of the composite strand. A fiber rope for moving cords that contains wires. 複数本の複合ストランドが撚り合わされて繊維裸ロープが構成され，この繊維裸ロープの外側周囲を覆うように被覆層が形成され，
上記複合ストランドは，少なくとも一束の複合繊維束と少なくとも一束の繊維束とが撚り合わされて，または複数束の複合繊維束が撚り合わされて構成され，
上記複合繊維束には，外周面にクリンプ加工が施された寿命検知用金属線，または複数本の金属線が上記複合ストランドの撚りピッチよりも短い撚りピッチで撚り合わされてなる寿命検知用金属撚り線が含まれている，動索用繊維ロープ。A plurality of composite strands are twisted together to form a bare fiber rope, and a coating layer is formed to cover the outer periphery of the bare fiber rope.
The composite strand is formed by twisting at least one bundle of composite fiber bundles and at least one bundle of fiber bundles, or twisting a plurality of bundles of composite fiber bundles,
The composite fiber bundle includes a life detection metal wire crimped on the outer peripheral surface or a life detection metal twist formed by twisting a plurality of metal wires at a twist pitch shorter than the twist pitch of the composite strand. A fiber rope for moving cords that contains wires. 少なくとも一束の複合繊維束と少なくとも一束の繊維束とが撚り合わされて複合ストランドが構成され，この複合ストランドの外側周囲を覆うように被覆層が形成され，
上記複合繊維束には，外周面にクリンプ加工が施された寿命検知用金属線，または複数本の金属線が上記複合ストランドの撚りピッチよりも短い撚りピッチで撚り合わされてなる寿命検知用金属撚り線がが含まれている，動索用繊維ロープ。A composite strand is formed by twisting at least one bundle of composite fibers and at least one bundle of fibers, and a coating layer is formed so as to cover the outer periphery of the composite strand.
The composite fiber bundle includes a life detection metal wire crimped on the outer peripheral surface or a life detection metal twist formed by twisting a plurality of metal wires at a twist pitch shorter than the twist pitch of the composite strand. A fiber rope for ropes that contains wires. 複数束の複合繊維束が撚り合わされて複合ストランドが構成され，この複合ストランドの外側周囲を覆うように被覆層が形成され，
上記複合繊維束には，外周面にクリンプ加工が施された寿命検知用金属線，または複数本の金属線が上記複合ストランドの撚りピッチよりも短い撚りピッチで撚り合わされてなる寿命検知用金属撚り線が含まれている，動索用繊維ロープ。A composite strand is formed by twisting a plurality of bundles of composite fibers, and a coating layer is formed so as to cover the outer periphery of the composite strand.
The composite fiber bundle includes a life detection metal wire crimped on the outer peripheral surface or a life detection metal twist formed by twisting a plurality of metal wires at a twist pitch shorter than the twist pitch of the composite strand. A fiber rope for moving cords that contains wires.
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