JP4091863B2 - ガス使用量計測システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のガス機器に対して、各ガス機器別の燃料ガスの使用量を計測するガス使用量計測システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電気、石油、ガスをエネルギー源とした各種の暖房機が使用されているが、電気及び石油をエネルギー源とする暖房機に比べて、ガスをエネルギー源とする暖房機の普及が遅れている。
【0003】
そこで、ガス供給会社においては、ガス暖房機を使用するユーザーに対してガス料金を割り引くことによって、電気暖房機及び石油暖房機に対する競争力を増し、ガス暖房機の普及を図る運用がされている。
【0004】
しかし、ガスを使用する機器は暖房機に限られず、給湯器や調理器もあり、ガス暖房機に使用されるガスに限定してガス料金を割り引くためには、ガス暖房機におけるガス使用量を個別に計測する必要がある。そして、ガス暖房機におけるガス使用量を個別に計測する方法としては、ガス暖房機専用のガスメータを設けることが最も簡単だが、この場合には、各家庭ごとに設置されるメインのガスメータの他に新たにガスメータを設ける必要があるため、余計なコストがかかる。
【0005】
そこで、各ガス機器とメインのガスメータとを通信可能に接続し、各ガス機器の運転開始時にガスメータによって検出されるガス供給量の増加分を、運転を開始したガス機器のガス使用量として、各ガス機器別のガス使用量を計測する方法が提案されている(特許文献1)。
【0006】
しかし、ガス暖房機の運転中におけるバーナの燃料量は目標暖房温度の設定や室温の変化により変動し、それに応じて燃料ガスの使用量も変化する。そのため、上記方法による場合には、暖房運転中にバーナの燃焼量が変化したときには、燃料ガスの使用量を精度良く計測することができないという不都合がある。
【0007】
【特許文献1】
特開平9−287993号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記不都合を解消し、複数のガス機器における燃料ガスの使用量を、各ガス機器別に精度良く計測するガス使用量計測システムをコストを抑えて提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するためになされたものであり、複数のガス機器が接続されたガス供給管と、該ガス供給管への燃料ガスの供給量を検出するガスメータと、該複数のガス機器及び該ガスメータと通信可能であって各ガス機器別の燃料ガスの使用量を計測する個別使用量計測手段とを備えたガス使用量計測システムの改良に関する。
【0010】
そして、前記個別使用量計測手段は、各ガス機器から送信される信号に基づいて各ガス機器の作動状態を把握する作動状態把握手段と、前記作動状態把握手段により、前記複数のガス機器のうちのいずれか1台のみが作動中で他のガス機器が停止した状態にあることが把握されたときに、該作動中のガス機器から送信される燃料ガスの使用量の計算値のデータと前記ガスメータから送信される前記ガス供給管への燃料ガスの供給量の検出値のデータとに基づいて、該計算値を該作動中のガス機器における実際の燃料ガスの使用量に近似させるための補正係数を決定する補正係数決定手段と、前記補正係数を記憶する補正係数記憶手段と、前記複数のガス機器のうちのいずれかから燃料ガスの使用量の計算値のデータを受信したときに、該計算値のデータと該計算値のデータを送信したガス機器に対応した前記補正係数とを用いて、該計算値のデータを送信したガス機器における燃料ガスの使用量を算出することによって、各ガス機器における燃料ガスの使用量を算出する個別ガス使用量算出手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】
かかる本発明において、前記複数のガス機器のうちの1台のみが作動し他のガス機器が停止した状態にあるときは、前記ガス供給管に供給される燃料ガスは全て作動中のガス機器に供給される。そのため、前記ガスメータにより検出される燃料ガスの供給量は、作動中のガス機器の使用量と一致する。
【0012】
そこで、前記補正係数算出手段は、前記作動状態把握手段により前記複数のガス機器のうちのいずれか1台のみが作動中で他のガス機器が停止した状態にあることが把握されたときに、該作動中のガス機器から送信される燃料ガスの使用量の算出値と前記ガスメータにより検出される前記ガス供給管への燃料ガスの供給量(=該作動中のガス器具の燃料ガスの実際の使用量)とに基づいて、該算出値を該作動中のガス機器における実際の使用量に近似させるための補正係数を算出することができる。
【0013】
そして、前記個別ガス使用量算出手段は、前記複数のガス機器のうちのいずれかから燃料ガスの算出値のデータを受信したときに、該算出値のデータと該算出値のデータを送信したガス機器に対応した前記補正係数とを用いて、該算出値のデータを送信したガス機器における燃料ガスの使用量を算出することによって、各ガス機器の燃料ガスの使用量が変化する場合であっても、各ガス機器別の燃料ガスの使用量を精度良く計測することができる。
【0014】
また、前記個別使用量計測手段は、前記個別ガス使用量算出手段により算出される各ガス機器の燃料ガスの使用量を、各ガス機器別に積算する個別ガス使用量積算手段を備えたことを特徴とする。
【0015】
かかる本発明によれば、前記個別ガス使用量積算手段により、各ガス機器別の燃料ガスの使用量の積算値を精度良く計測することができる。
【0016】
また、前記個別使用量計測手段は、前記ガスメータにより検出される燃料ガスの供給量を積算するガス供給量積算手段と、前記個別ガス使用量積算手段による各ガス機器別の燃料ガスの使用量の積算値の合計値と、前記ガス供給量積算手段による燃料ガスの供給量の積算値とが一致するように、該燃料ガスの使用量の積算値の合計値と該燃料ガスの供給量の積算値との比率に応じて、各ガス機器別の燃料ガスの使用量の積算値を補正する個別積算値補正手段とを備えたことを特徴とする。
【0017】
かかる本発明によれば、前記複数のガス機器の作動開始時や燃焼量が変化する過渡的な状況において、各ガス機器から送信される燃料ガスの使用量の計算値と、各ガス機器で実際に使用される燃料ガスの使用量との間の誤差が発生する場合がある。そこで、前記ガス供給量積算手段によって前記ガス供給管に供給される実際の燃料ガスの総供給量を算出し、前記個別ガス使用量積算手段により算出された各ガス機器別の燃料ガスの使用量の積算値の合計値が該総供給量と一致するように、両者の比率に応じて各ガス機器別の燃料ガスの使用量の積算値を、実際の燃料ガスの使用実績に基づいて補正することによって、燃料ガスの計測値と実際の燃料ガスの使用実績との間に差が生じることを抑制して、各ガス機器の燃料ガス使用量の積算値を精度良く算出することができる。
【0018】
また、前記ガス供給管に燃料ガスを供給するガス供給者の端末装置とネットワークを介して通信可能であって、前記個別ガス使用量積算手段により算出された各ガス機器別の燃料ガスの使用量の積算値のデータを、各ガス機器別の燃料ガスの使用実績に基づいて燃料ガスの使用料金を設定するためのデータとして、該端末装置に送信する個別積算値送信手段を備えたことを特徴とする。
【0019】
かかる本発明によれば、前記ガス供給者は、前記端末装置を介して受信した各ガス機器別の燃料ガスの使用量の積算値のデータから、各ガス機器別の燃料ガスの使用実績を精度良く把握して、燃料ガスの使用料金を設定することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態の一例について、図1〜図3を参照して説明する。図1は本発明のガス使用量計測システムの全体構成図、図2はガス機器における燃料ガスの使用量のデータ送信処理のフローチャート、図3は図1に示した個別使用量計測手段におけるガス使用量の計測処理のブロック図である。
【0021】
図1を参照して、ガス供給管1には、ガス供給管1への燃料ガスの供給量を検出するガスメータ2と、ガスメータ2から出力される制御信号により作動してガス供給管1を開閉するガス元弁3とが設けられている。また、ガス供給管1には、こんろ開閉弁4を介してこんろ5が接続され、ファンヒータ開閉弁6を介してファンヒータ7が接続され、給湯器開閉弁8を介して給湯器9が接続されている。
【0022】
ここで、こんろ開閉弁4はこんろ5から出力される制御信号により開閉される。同様に、ファンヒータ開閉弁6はファンヒータ7から出力される制御信号により開閉され、給湯器開閉弁8は給湯器9から出力される制御信号により開閉される。
【0023】
また、ホームサーバ10は、CPU、メモリ等により構成された電子ユニットであり、各ガス機器(こんろ5,ファンヒータ7,給湯器9)における燃料ガスの使用量を個別に計測する個別使用量計測手段20と通信インターフェース30とを備えている。そして、ホームサーバ10は、通信ケーブル31,32,33,34を介して、ガスメータ2,給湯器9,ファンヒータ7,こんろ5とそれぞれ通信可能に接続されている。さらに、ホームサーバ10は、ネットワーク35を介してガス会社の端末装置40と通信可能に接続されている。
【0024】
個別使用量計測手段20は、通信インターフェース30を介して各ガス機器(こんろ5,ファンヒータ7,給湯器9)から受信した信号により、各ガス機器の作動状態を把握する作動状態把握手段21、各ガス機器から受信した燃料ガスの使用量の計算値(各ガス機器の燃焼量に応じて計算される)を補正するための補正係数を決定する補正係数決定手段22、各ガス器具における燃料ガスの使用量を個別に算出する個別ガス使用量算出手段23、各ガス機器における燃料ガスの使用量を個別に積算する個別ガス使用量積算手段24、個別ガス使用量積算手段により算出された各ガス機器の燃料ガスの積算値を補正する個別積算値補正手段25、及びメモリ26を備えている。
【0025】
また、各ガス機器(こんろ5、ファンヒータ7、給湯器9)は、図2のフローチャートに従って、燃料ガスの使用量の計算値のデータをホームサーバ10に送信する。すなわち、各ガス機器は、STEP1で運転を開始するとSTEP2に進んで、所定時間ΔTを設定時間とするタイマをスタートさせる。そして、次のSTEP3でタイマがタイムアップしたときに、STEP4に進み、各ガス機器はバーナ(図示しない)の燃焼量に応じてΔTにおける燃料ガスの使用量ΔQnを計算し、STEP5で該使用量ΔQnをホームサーバ10に送信する。なお、STEP3でタイマがタイムアップする前に各ガス機器の運転が停止したときには、STEP10からSTEP1に進んで、運転開始待ちとなる。
【0026】
このように、図2のフローチャートに示した処理を実行することによって、運転中のガス機器からホームサーバ10に対して、ΔTが経過するごとに、該ΔTにおける燃料ガスの使用量の計算値ΔQnのデータが送信される。また、ガスメータ2からホームサーバ10に対しても、同様に、ΔTが経過するごとに、ガス供給管1に供給される燃料ガスの検出値のデータが送信される。
【0027】
次に、図3を参照して、個別使用量計測手段20において、各ガス機器(こんろ5,ファンヒータ7,給湯器9,図1参照)の燃料ガスの使用量を個別に算出する処理の実行手順について説明する。図3中、ΔQ1,ΔQ2,ΔQ3は、それぞれ、こんろ5,ファンヒータ7,給湯器9(図1参照)の運転中に送信されるΔTにおける燃料ガスの使用量の計算値を示している。また、ΔQsはガスメータ2(図1参照)から送信されるΔTにおける燃料ガスの供給量の検出値を示している。
【0028】
先ず、補正係数決定手段22による各ガス機器に対応した補正係数の決定処理について説明する。補正係数決定手段22は、作動状態把握手段21により、各ガス機器のうちのいずれか1台のみが作動を開始し他のガス機器が停止中であることが把握されたときに、該作動中のガス機器から送信される燃料ガスの使用量の計算値ΔQとガスメータ2から送信される燃料ガスの検出値ΔQsとの比率を求め、該比率を補正係数とする。
【0029】
具体的には、例えば、ファンヒータ7のみが作動中で、こんろ5と給湯器9が停止中であるときは、ファンヒータ7から通信インターフェース30を介して受信した燃料ガスの使用量の計算値ΔQ2と、このときガスメータ2から通信インターフェース30を介して受信した燃料ガスの供給量の検出値ΔQsとを用いて、ファンヒータ7に対応した補正係数K2を決定する。
【0030】
ここで、ファンヒータ7のみが作動中であるときは、ガスメータ2で検出される燃料ガスの供給量は、ファンヒータ7における実際の燃料ガスの使用量と一致する。そこで、補正係数決定手段22は、燃料ガスの使用量の計算値ΔQ2と燃料ガスの供給量の検出値ΔQsとの比率を、ファンヒータ7における燃料ガスの使用量の計算値ΔQ2を、実際の燃料ガスの使用量に近似させるための補正係数K2(K2=ΔQs/ΔQ2)として決定する。
【0031】
なお、一定時間において受信した燃料ガスの使用量の計算値ΔQ2の積算値(ΣΔQ2)と検出値ΔQsの積算値(ΣΔQs)との比率を、補正係数K2(K2=ΣΔQs/ΣΔQ2)としてもよい。
【0032】
同様にして、補正係数決定手段22は、こんろ5のみが作動中であるときに、こんろ5から送信される燃料ガスの使用量の計算値ΔQ1のデータと、ガスメータ2から送信される燃料ガスの供給量の検出値ΔQsのデータとに基づいて、こんろ5における燃料ガスの使用量の計算値ΔQ1を、実際の燃料ガスの使用量に近似させるための補正係数K1を決定する。
【0033】
また、補正係数決定手段22は、給湯器9のみが作動中であるときに、給湯器9から送信される燃料ガスの使用量の計算値ΔQ3と、ガスメータ2から送信される燃料ガスの供給量の検出値ΔQsとに基づいて、給湯器9における燃料ガスの使用量の計算値ΔQ3を実際の燃料ガスの使用量に近似させるための補正係数K3を決定する。そして、補正係数決定手段22は、決定した補正係数K1,K2,K3をメモリ26(図1参照)に記憶させる。
【0034】
ここで、各ガス機器の設置時に、ホームサーバ10から各ガス機器に対して、強制的にいずれか1台のガス機器のみを作動させて他のガス機器を停止状態とする指示信号を送信し、これにより、補正係数決定手段22による補正係数K1,K2,K3の決定処理を行うようにしてもよい。また、各ガス機器の経年変化によるバーナの燃焼量と燃料ガス使用量との関係の変化を考慮して、各ガス機器の使用期間に応じた所定のタイミングで補正係数K1,K2,K3を再度決定し直すようにしてもよい。
【0035】
また、個別ガス使用量算出手段23(図1参照)は、こんろ5から受信した燃料ガスの使用量の計算値ΔQ1に乗算器50で補正係数K1を乗じて、こんろ5における燃料ガスの使用量(=K1・ΔQ1)を算出し、ファンヒータ7から受信した燃料ガスの使用量の計算値ΔQ2に乗算器52で補正係数K2を乗じて、ファンヒータ7における燃料ガスの使用量(=K2・ΔQ2)を算出し、給湯器9から受信した燃料ガスの使用量の計算値ΔQ3に乗算器54で補正係数K3を乗じて、給湯器9における燃料ガスの使用量(=K3・ΔQ3)を算出する。
【0036】
ここで、各ガス機器(こんろ5,ファンヒータ7,給湯器9)から送信される燃料ガスの使用量の計算値(ΔQ1,ΔQ2,ΔQ3)は、各ガス機器におけるバーナの燃焼量に応じて変化するが、個別ガス使用量算出手段23により、該計算値(ΔQ1,ΔQ2,ΔQ3)に応じた燃料ガスの使用量(K1・ΔQ1,K2・ΔQ2,K3・ΔQ3)が算出される。
【0037】
そのため、各ガス機器におけるガス使用量が変化する場合であっても、個別ガス使用量算出手段により、該変化に応じた各ガス機器の燃料ガスの使用量を個別に精度良く算出することができる。
【0038】
そして、個別ガス使用量積算手段24(図1参照)は、個別ガス使用量算出手段23により算出されたΔTにおけるこんろ5の燃料ガスの使用量(K1・ΔQ1)をこんろ用カウンタ51で積算する。同様にして、個別ガス使用量積算手段24は、ΔTにおけるファンヒータ7の燃料ガスの使用量(K2・ΔQ2)をファンヒータ用カウンタ53で積算し、ΔTにおける給湯器9の燃料ガスの使用量(K3・ΔQ3)を給湯器用カウンタ55で積算する。これにより、任意に設定した期間(例えば、半月、1ヶ月等)における、各ガス機器の燃料ガスの総使用量を個別に計測することができる。
【0039】
また、ガスメータ用カウンタ56は、ガスメータ2(図1参照)から受信した燃料ガスの供給量の検出値ΔQsを積算し、合計カウンタ58は、こんろ用カウンタ51によるこんろ5の燃料ガスの使用量の積算値(Q1_c)と、ファンヒータ用カウンタ53によるファンヒータ7の燃料ガスの使用量の積算値(Q2_c)と、給湯器用カウンタ55による給湯器9の燃料ガスの使用量の積算値(Q3_c)の合計値(Qa=Q1_c+Q2_c+Q3_c)を算出する。
【0040】
そして、個別積算値補正手段57(図3参照)は、ガスメータ用カウンタ56による燃料ガスの供給量の検出値の積算値(Qg_c)と、合計カウンタ58による各ガス機器の燃料ガスの使用量の累積値の合計値(Qa)との比率(Ka=Qg_c/Qa)を算出する。
【0041】
そして、個別積算値補正手段57は、こんろ用カウンタ51によるこんろ5の燃料ガスの使用量の積算値(Q1_c)、ファンヒータ用カウンタ53によるファンヒータ7の燃料ガスの使用量の積算値(Q2_c)、及び給湯器用カウンタ55による給湯器9の燃料ガスの使用量の積算値(Q3_c)に、前記比率(Ka)を乗じて、各積算値(Q1_c,Q2_c,Q3_c)を補正する。
【0042】
この補正により、各積算値(Q1_c,Q2_c,Q3_c)の合計値と、実際に供給された燃料ガスの積算値(Qg_c)とを一致させることができ、運転開始時のバーナ燃焼初期やバーナの燃焼量が変化する過渡的な状態における燃料ガスの使用量の計算誤差の影響を抑制して、各ガス機器の個別の燃料ガスの使用量の積算値をさらに精度良く算出することができる。この場合、燃料ガスを供給するガス会社は、実際の燃料ガスの供給量に対してガス使用料金を請求することができるため、ガス使用料金の請求不足や過剰請求を防止することができる。
【0043】
そして、個別ガス使用量算出手段20は、このようにして補正された各ガス機器の個別の燃料ガスの使用量の積算値のデータを、ネットワーク35を介して燃料ガスを供給するガス会社の端末装置40に送信する。これにより、ガス会社では、各ガス機器(こんろ5,ファンヒータ7,給湯器9)における燃料ガスの使用量を個別に精度良く計測することができる。
【0044】
そのため、ガス会社は、例えば、ガス暖房機であるファンヒータ7のガス使用量分についてのみガス料金を割り引いて、ファンヒータ7の利用の促進を図ることができる。また、各ガス機器のガス使用量の積算値から各ガス機器の使用実績を把握して、ガス機器の買い替え時期を利用者に通知することができる。
【0045】
さらに、各ガス機器のガス使用量の積算値に応じて利用者にポイントを付与し、該ポイントの利用によりガス機器の買い替え時の購入価格の割引等特典を与えるようにして、利用者にガス機器の買い替えを促すようにしてもよい。
【0046】
なお、本実施の形態では、個別ガス使用量積算手段24を備えて、各ガス機器の燃料ガス使用量を積算するようにしたが、個別ガス使用量積算手段24を備えない場合でも、本発明の効果を得ることができる。
【0047】
また、本実施の形態では、個別積算値補正手段25を備えて、個別使用量積算手段24により積算された各ガス機器の燃料ガスの使用量の積算値を補正したが、個別積算値補正手段25を備えない場合であっても、本発明の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガス使用量計測システムの全体構成図。
【図2】ガス機器における燃料ガスの使用量のデータ送信処理のフローチャート。
【図3】図1に示した個別使用量計測手段におけるガス使用量の計測処理のブロック図。
【符号の説明】
1…ガス供給管、2…ガスメータ、3…ガス元弁、4…こんろ開閉弁、5…こんろ、6…ファンヒータ開閉弁、7…ファンヒータ、8…給湯器開閉弁、9…給湯器、10…ホームサーバ、20…個別使用量計測手段、21…作動状態把握手段、22…補正係数決定手段、23…個別ガス使用量算出手段、24…個別ガス使用量積算手段、25…個別積算値補正手段、26…メモリ、35…ネットワーク、40…ガス会社の端末装置
Claims (4)
- 複数のガス機器が接続されたガス供給管と、該ガス供給管への燃料ガスの供給量を検出するガスメータと、該複数のガス機器及び該ガスメータと通信可能であって各ガス機器別の燃料ガスの使用量を計測する個別使用量計測手段とを備えたガス使用量計測システムにおいて、
前記個別使用量計測手段は、
各ガス機器から送信される信号に基づいて各ガス機器の作動状態を把握する作動状態把握手段と、
前記作動状態把握手段により、前記複数のガス機器のうちのいずれか1台のみが作動中で他のガス機器が停止した状態にあることが把握されたときに、該作動中のガス機器から送信される燃料ガスの使用量の計算値のデータと前記ガスメータから送信される前記ガス供給管への燃料ガスの供給量の検出値のデータとに基づいて、該計算値を該作動中のガス機器における実際の燃料ガスの使用量に近似させるための補正係数を決定する補正係数決定手段と、
前記補正係数を記憶する補正係数記憶手段と、
前記複数のガス機器のうちのいずれかから燃料ガスの使用量の計算値のデータを受信したときに、該計算値のデータと該計算値のデータを送信したガス機器に対応した前記補正係数とを用いて、該計算値のデータを送信したガス機器における燃料ガスの使用量を算出することによって、各ガス機器における燃料ガスの使用量を算出する個別ガス使用量算出手段とを備えたことを特徴とするガス使用量計測システム。 - 前記個別使用量計測手段は、前記個別ガス使用量算出手段により算出される各ガス機器の燃料ガスの使用量を、各ガス機器別に積算する個別ガス使用量積算手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のガス使用量計測システム。
- 前記個別使用量計測手段は、
前記ガスメータにより検出される燃料ガスの供給量を積算するガス供給量積算手段と、
前記個別ガス使用量積算手段による各ガス機器別の燃料ガスの使用量の積算値の合計値と、前記ガス供給量積算手段による燃料ガスの供給量の積算値とが一致するように、該燃料ガスの使用量の積算値の合計値と該燃料ガスの供給量の積算値との比率に応じて、各ガス機器別の燃料ガスの使用量の積算値を補正する個別積算値補正手段とを備えたことを特徴とする請求項2記載のガス使用量計測システム。 - 前記ガス供給管に燃料ガスを供給するガス供給者の端末装置とネットワークを介して通信可能であって、前記個別ガス使用量積算手段により算出された各ガス機器別の燃料ガスの使用量の積算値のデータを、各ガス機器別の燃料ガスの使用実績に基づいて燃料ガスの使用料金を設定するためのデータとして、該端末装置に送信する個別積算値送信手段を備えたことを特徴とする請求項2又は請求項3記載のガス使用量計測システム。
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