JP4087749B2 - 画像処理システム及び画像処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルカラー写真等の画像の明るさ補正を自動的に行う画像処理システム及び画像処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、新聞報道などで利用するテジタルカラー写真画像に対して、紙上掲載に適するように明るさ補正を行う場合には、汎用の画像処理ソフトを用いてオペレータが処理条件を指定し、表示画面で画像の出来具合を確認しながら適切な画像に仕上げることが一般的であった。この場合、新聞報道用に利用するデジタルカラー写真画像を画面に表示して、オペレータがその目でデジルタカラー写真画像の明るさを判断し、明る過ぎる場合は暗く、また、暗すぎる場合は明るく、表示画面を見ながら手作業で調整していた。また、このような明るさ補正を自動的に行う技術として、写真画像の人物像の肌色を補正する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−186323号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のオペレータによる明るさ補正では、オペレータの作業負担が大きく相当な時間がかかる上に個々のオペレータの技能の差により均一な処理ができないという問題があった。また、上記の写真画像の人物像の肌色を自動補正する技術は、人物像の肌色に特化して明るさの自動補正を行うものであって汎用性に乏しい。
【0005】
そこで、本発明は、このような従来技術の問題点を解消するべく案出されたものであり、画像の明るさ補正を、人手を介さずに適切かつ自動的に行うことができる画像処理システム及び画像処理方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、画像処理システムの構成を、処理対象画像の明るさの平均及び標準偏差に基づいて分類される複数のカテゴリと、一つのカテゴリに属する複数のサンプル画像と、サンプル画像の各々に対応する明るさ補正の処理手順である補正テーブルとを蓄積する情報蓄積手段と、処理対象画像から明るさの平均及び標準偏差を算出して該当するカテゴリに分類し、分類されたカテゴリに属する複数のサンプル画像を抽出し、前記処理対象画像を複数のブロックに分割し、各ブロックデータごとの明るさの平均及び標準偏差と前記抽出されたサンプル画像の対応する位置のブロックデータの明るさの平均及び標準偏差とを比較して、処理対象画像と前記抽出されたサンプル画像との類似度を判定し、最も類似するサンプル画像に対応する補正テーブルを選択する処理手順選択手段と、ここで選択した補正テーブルに従った画像処理を前記処理対象画像に対して実行する画像処理手段とを有するものとした。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の態様に係る画像処理システムは、処理対象画像の明るさの平均及び標準偏差に基づいて分類される複数のカテゴリと、一つのカテゴリに属する複数のサンプル画像と、サンプル画像の各々に対応する明るさ補正の処理手順である補正テーブルとを蓄積する情報蓄積手段と、処理対象画像から明るさの平均及び標準偏差を算出して該当するカテゴリに分類し、分類されたカテゴリに属する複数のサンプル画像を抽出し、前記処理対象画像を複数のブロックに分割し、各ブロックデータごとの明るさの平均及び標準偏差と前記抽出されたサンプル画像の対応する位置のブロックデータの明るさの平均及び標準偏差とを比較して、処理対象画像と前記抽出されたサンプル画像との類似度を判定し、最も類似するサンプル画像に対応する補正テーブルを選択する処理手順選択手段と、ここで選択した補正テーブルに従った画像処理を前記処理対象画像に対して実行する画像処理手段とを有する構成とする。これによると、オペレータが処理対象画像についての明るさ補正の処理を手作業で行う必要はなく、個々の処理対象画像の明るさの特徴に応じて適切な画像処理を行うことができる。ここで、サンプル画像ごとの明るさ補正の最適な処理手順は、オペレータ等が予め試験的な画像処理を行って取得することができる。また、処理対象画像に最適な明るさ補正の処理手順をより適切かつ容易に選択することができる。
【0010】
本発明の第の実施の態様に係る画像処理システムは、上記第の実施の態様に係る構成において、ブロックデータは、処理対象画像とサンプル画像との類似度の判定について各々異なる寄与率を有し、その寄与率は、中央部のブロックデータがその周囲のブロックデータよりも大きい構成とすることができる。これによると、処理対象画像の特定の部位を重視した類似度の判定を行うことができる。一般に、画像で一番表現したい要素は中央部に配置される場合が多いので、画像の中央部を他の領域よりも重視して類似度の判定を行うことで、処理対象画像とサンプル画像との類似度の判定を精度良く行い、より適切な明るさ補正が可能になる。
【0011】
本発明の第の実施の態様に係る画像処理システムは、上記第1の実施の態様に係る構成において、処理手順選択手段は、サンプル画像及び処理対象画像のそれぞれについて、明るさの平均と標準偏差を座標軸とする座標系で明るさの平均及び標準偏差の値に基づく座標を算出し、算出された処理対象画像の座標とサンプル画像の座標との距離によって類似度を判定する構成とすることができる。これによると、処理対象画像とサンプル画像との類似度の判定を精度良く行い、より適切な明るさ補正が可能になる。
【0012】
本発明の第の実施の態様に係る画像処理システムは、上記第の実施の態様に係る構成において、座標系は、2次元座標系であり、処理手順選択手段は、サンプル画像及び処理対象画像のそれぞれについて、2次元座標系での明るさの平均及び標準偏差の値に基づく全ての座標を含む最小の矩形領域をそれぞれ決定し、それらの矩形領域の重複度合によって座標間の距離を補正する構成とすることができる。これによると、明るさの平均値と標準偏差値を座標軸とする2次元座標系において、画像同士の明るさの平均及び標準偏差に基づく全ての座標の分布範囲の重複度合が大きいと明るさの特徴が互いに類似する傾向にあるので、処理対象画像とサンプル画像との類似度の判定を精度良く行い、より適切な明るさ補正が可能になる。
【0014】
本発明の第の実施の態様に係る画像処理方法は、処理対象画像の明るさの平均及び標準偏差に基づいて分類される複数のカテゴリと、一つのカテゴリに属する複数のサンプル画像と、サンプル画像の各々に対応する明るさ補正の処理手順である補正テーブルとを蓄積する情報蓄積過程と、処理対象画像から明るさの平均及び標準偏差を算出して該当するカテゴリに分類し、分類されたカテゴリに属する複数のサンプル画像を抽出し、前記処理対象画像を複数のブロックに分割し、各ブロックデータごとの明るさの平均及び標準偏差と前記抽出されたサンプル画像の対応する位置のブロックデータの明るさの平均及び標準偏差とを比較して、処理対象画像と前記抽出されたサンプル画像との類似度を判定し、最も類似するサンプル画像に対応する補正テーブルを選択する処理手順選択過程と、選択した補正テーブルに従った画像処理を前記処理対象画像に対して実行する画像処理過程とを有する構成とする。
【0017】
本発明の第の実施の態様に係る画像処理方法は、上記第の実施の態様に係る構成において、ブロックデータは、前記処理対象画像とサンプル画像との類似度の判定について各々異なる寄与率を有し、その寄与率は、中央部のブロックデータがその周囲のブロックデータよりも大きい構成とすることができる。
【0018】
本発明の第の実施の態様に係る画像処理方法は、上記第5の実施の態様に係る構成において、処理手順選択過程は、サンプル画像及び処理対象画像のそれぞれについて、明るさの平均と標準偏差を座標軸とする座標系で明るさの平均及び標準偏差の値に基づく座標を算出し、算出された処理対象画像の座標とサンプル画像の座標との距離によって前記類似度を判定する過程を含む構成とすることができる。
【0019】
本発明の第の実施の態様に係る画像処理方法は、上記第の実施の態様に係る構成において、座標系は、2次元座標系であり、処理手順選択過程は、サンプル画像及び処理対象画像のそれぞれについて、2次元座標系での明るさの平均及び標準偏差の値に基づく全ての座標を含む最小の矩形領域をそれぞれ決定し、それらの矩形領域の重複度合によって座標間の距離を補正する過程を含む構成とすることができる。
【0021】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明による画像処理システムの概略構成を示すブロック図である。この画像処理システムは、複数のサンプル画像ごとの最適な処理手順に関するスクリプトデータ(処理手順を所定形式で記述したデータ)及びそのサンプル画像の特徴を表す統計データを蓄積するカラー知識ベース(情報蓄積手段、以下適宜にCKBと略す。)1と、ここに蓄積されたサンプル画像の統計データと処理対象画像について収集した統計データとを比較して、処理対象画像とサンプル画像との類似度を判定し、最も類似するサンプル画像に対応する処理手順を選択するカラークラフト(処理手順選択手段)2と、ここで選択した処理手順に従って処理対象画像の画像処理を実行するカラーインタプリタ(画像処理手段)3とを有している。カラークラフト2は、CTS(電算写植組版システム)の画像処理部を構成する。なお、本システムで扱われる画像は、TIFF及びJFIFなどのファイルフォーマットによるフルカラー画像(例えば1色当たり256階調)及びグレースケール画像(例えば256階調)である。
【0023】
この画像処理システムで行われる画像処理方法は、換言すると、サンプル画像に代表される複数の処理グループごとに処理手順を予め指定しておくと共に、サンプル画像との類似度に基づいて処理対象画像を複数の処理グループのいずれかに振り分ける画像分類処理に要する情報をカラー知識ベース1に予め蓄積しておき、処理対象画像が入力されると、カラー知識ベース1の蓄積情報を参照して処理対象画像が属する処理グループを特定し、その処理グループに対応する処理手順にしたがって処理対象画像の画像処理を行うものである。ここで画像分類処理は、上記の最も類似するサンプル画像を抽出する類似画像検索に相当し、画像分類処理に要する情報は、上記のサンプル画像との類似度の判定に要するサンプル画像の特徴を表す統計データである。
【0024】
さらにこの画像処理システムは、最も類似するサンプル画像に対応する処理手順による画像処理の結果が不良な場合に、別の処理手順による画像処理を試験的に実行して良好な結果が得られる処理手順を求め、この処理手順と処理対象画像の統計データとを新たなサンプル画像としてカラー知識ベース1に登録し、また良好な結果が得られる処理手順に基づいてカラー知識ベース1に蓄積された処理手順の内容を変更するカラーサポート4を有している。別の処理手順による画像処理を試験的に実行する画像処理シミュレーションでは、処理条件の入力とこれに基づく出力画像の表示とを対話型で進めて最適な処理手順を求める。カラーサポート4は、CTSの画像加工端末を構成する。
【0025】
図2は、図1に示した画像処理システムでの画像処理の概要を示している。カラー知識ベース1は、サンプル画像の統計データを複数の処理項目ごとに蓄積し、カラークラフト2は、処理対象画像とサンプル画像との類似度の判定を複数の処理項目ごとに行う。さらにカラーインタプリタ3は、カラークラフト2により選択された処理手順の実行を複数の処理項目について順次行い、カラークラフト2は、前段の処理項目での画像処理により得られた処理済み画像(出力画像)を処理対象画像として統計データの収集並びにサンプル画像との類似度の判定を行う。
【0026】
上記の処理項目としては、画像のカラーバランスを調整する色かぶり補正、画像の明るさ及びコントラストを調整する明るさ補正、逆光で撮影された場合に明るさを調整する逆光補正、画像の彩度を調整する色あい補正がある。これらの処理項目の処理順位は適宜に定めることができるが、色かぶり補正、明るさ補正、逆光補正、色あい補正の順に行うことが一般的である。また、各処理項目ごとに収集される統計データは、例えば明るさ補正や逆光補正では、濃度平均及び標準偏差とすると良く、色あい補正では、色相ヒストグラム及び彩度平均とすると良い。
【0027】
図3は、図1に示した画像処理システムでの統計データ収集処理の概要を示している。統計データは、処理対象画像内に設定された統計データ収集領域全体を対象に収集されたマスターデータと、処理対象画像を複数のブロックに分割してその複数のブロックの各々を対象に収集されたブロックデータとからなっている。ここでは、処理対象画像を3×3(9個)のブロックに分割した例を示す。これらのマスターデータ及びブロックデータは、色かぶり補正や明るさ補正などの各処理項目ごとに収集される。
【0028】
次に、上記のような画像処理システムを用いて処理対象画像の明るさ補正を適切に行うための方法について説明する。ここでは、処理対象画像を8ビットのRGB画像とし、明るさに関する評価パラメータとして各画素の明るさ(濃度)の「平均(Davg)」及び「標準偏差(σ)」を用いる。
【0029】
8ビットのRGB画像の各画素の明るさを示す濃度Dは次の式1のように示される。ここで、濃度の値の範囲は、0〜255で、255は黒、0は白であることを示す。
【0030】
D=255-Y (Y:輝度,Y=0.30R×0.59G×0.11B) (式1)
また、画像の明るさの平均Davgは次の式2のように示される(ここで、nは画素数)。
【0031】
【数1】
Figure 0004087749
また、明るさの標準偏差σは次の式3のように示される(ここで、nは画素数)。
【0032】
【数2】
Figure 0004087749
ここで、明るさの平均は、画像の明るさの傾向を表し、この値が小さければ全体に明るい画像となり、逆にこの値が大きければ全体に暗い画像となる。一方、明るさの標準偏差は、画像のコントラストの強さを表し、この値が大きければコントラストが強く、明るい部分と暗い部分の差がはっきりした画像となり、逆にこの値が小さければコントラストが弱く、明るい部分と暗い部分の差がはっきりしない画像となる。
【0033】
図4は、明るさの平均及び標準偏差に基づくカテゴリの分類を示す。図に示すように、x軸に明るさの平均値、y軸に標準偏差をとり、それらの値によってカテゴリ0〜カテゴリ15までの16個のカテゴリ(類似範囲)を設定する。全ての画像は、統計データ収集領域全体を対象としたマスターデータについての明るさの平均及び標準偏差の値に基づき何れかのカテゴリに分類することができ、この分類により、画像全体の大まかな明るさの特徴を判断することができる。
【0034】
ここで、例えば、カテゴリ0に分類される画像は、明るさの平均及び標準偏差の値が何れも小さいので、明るくコントラストの弱い(即ち、暗い部分がほとんどない)画像であると判断できる。また、カテゴリ3に分類される画像は、明るさの平均の値が小さくて標準偏差の値が大きいので、カテゴリ0と同様に全体的に明るく、また、明るい部分との差が非常に大きい暗い部分が少しだけ存在する画像であると判断できる。更に、カテゴリ12に分類される画像は、明るさの平均の値が大きくて標準偏差の値が小さいので、カテゴリ0と同様にコントラストが弱く、また、全体的に非常に暗い画像であると判断できる。尚、このような明るさの特徴に基づくカテゴリの分類は、図4に示したものに限らず、サンプル画像の統計データを基にして種々の設定が可能である。
【0035】
同じカテゴリに分類された画像は、明るさの特徴が類似するので、処理対象画像の明るさ補正を実行する場合には、その画像が属するカテゴリのサンプル画像を選択し、そのサンプル画像に対応する明るさ補正の処理手順を用いることができる。通常は、各カテゴリ中には複数のサンプル画像が準備されるので、それら複数のサンプル画像と処理対象画像との類似度を判定し、最も類似するサンプル画像に対応する明るさ補正の処理手順を用いる。そこで、図3に示した各ブロックデータによる明るさの平均及び標準偏差の値に基づき、より詳細な画像の明るさの特徴を判断する。
【0036】
図5(a)〜(c)は、各ブロックデータによる明るさの平均及び標準偏差の値の例を示す図である。ここでは、3つの画像の例が示してあり、各ブロックは図3に示したブロックに対応し、ブロック中に示された数値は、明るさの平均値(Davg)及び標準偏差(σ)の値である。ここで、図5(a)の画像では、全体的に明るさの平均及び標準偏差の値は小さいので、全体的に明るくコントラストが弱い画像であると判断できる。また、図5(b)の画像では、ブロック#1の明るさの平均値が大きくて標準偏差が小さいので、この部分は暗くコントラストが弱いと判断でき、また、ブロック#2の明るさの平均値がその周辺のブロックよりも小さいので、この部分に窓があって光りが差しているのではないかと推測できる。更に、図5(c)の画像では、全体的に標準偏差の値が大きいので、コントラストが強い画像であると判断でき、また、ブロック#1〜#3の明るさの平均値が小さく、ブロック#7〜#9の明るさの平均値が非常に大きいので、空と地面が写っている画像ではないかと推測できる。
【0037】
図6は、各カテゴリに属するサンプル画像とそれに対応する明るさ補正の処理手順との関係の一例を示す図である。図に示すように、各カテゴリには、関連する1以上(通常は複数)のサンプル画像と、それらのサンプル画像の各々に対応する明るさ補正の処理手順(以下、補正テーブル)とが存在する。例えば、カテゴリ0には、関連する4つのサンプル画像0−0、0−1、0−2、0−3と、それらに対応する4つの補正テーブルTbl0−0、Tbl0−1、Tbl0−2、Tbl0−3が存在する。他のカテゴリ2〜15についても同様であるが、各カテゴリに属するサンプル画像の数は必ずしも同一である必要はない。
【0038】
図7は、図1に示す画像処理システムによる明るさ補正の処理手順を示すフロー図である。明るさ補正では、まず入力された処理対象画像の統計データ収集領域全体を対象とするマスターデータについて各画素の明るさの平均値及び標準偏差が算出される(ST101)。そこで、処理対象画像は、図4に示したカテゴリ0〜15の何れかに分類され(ST102)、その分類されたカテゴリに属するサンプル画像の数が読出される(ST103)。次に、処理対象画像は、図3に示したように、3×3のブロックに分割され(ST104)、その複数のブロックを対象とするブロックーデータについて明るさの平均値及び標準偏差が算出される(ST105)。このとき、明るさの平均及び標準偏差はレンジが異なるので、それぞれの値は0〜Max(とり得る最大の値)に正規化される。
【0039】
そこで、サンプル画像の番号を示すiに1が代入され(ST106)、iがサンプル画像の数以下であるか否かが判定される(ST107)。iがサンプル画像の数以下である場合には、次の式4のように処理対象画像とサンプル画像との類似度の判定の指標となる差異値の総和Bが算出される(ST108)。
【0040】
【数3】
Figure 0004087749
ただし、Xi=処理対象画像の明るさの平均、XBi=サンプル画像の明るさの平均、Yi=処理対象画像の明るさの標準偏差、YBi=サンプル画像の明るさの標準偏差、Wi=各ブロックの重みの値
この差異値の総和Bは、処理対象画像及びサンプル画像のそれぞれについて、明るさの平均値及び標準偏差を座標軸とする2次元座標系で、対応する位置のブロックデータについての明るさの平均値及び標準偏差に基づく座標を求め、その2点の座標間のユークリッド距離に重み付けした値(差異値)を各位置のブロックデータについて算出し、それらの総和を求めたものである。ここで、一般に画像で一番表現したい要素は中央部に配置される場合が多いので、各ブロックごとの重み付けにより、画像の中央部を他の領域よりも重視して類似度の判定を行うことが可能となる。図8は、各ブロックごとの重みの値を示すが、中央のブロック#5の重みの値(寄与率)を最大の1.0とし、その周囲のブロックでは小さな値(0.3又は0.8)を設定している。尚、各ブロックの重みの値は、図8に示したものに限らず、処理対象画像の明るさの特性に応じて種々の設定が可能である。
【0041】
更に、差異値の総和Bを補正するために、処理対象画像及びサンプル画像のそれぞれについて、上記2次元座標系での全てのブロックデータについての明るさの平均値及び標準偏差に基づく座標を含む最小の矩形領域をそれぞれ決定し、その2つの矩形領域の重複度合Ro(=矩形領域の重複部分の面積/2つの矩形領域を含む最小の矩形領域の面積)を算出する(ST109)。図9(a)、(b)は、重複度合の算出方法の一例を示すが、図9(a)に示すように、処理対象画像及びサンプル画像のそれぞれについて、各座標を含む最小の矩形領域F1、F2がそれぞれ決定され、図9(b)に示すように、それらの矩形領域F1、F2の重複部分(図中の斜線部)の面積S1及び2つの矩形領域を含む最小の矩形領域(図中の斜線部)の面積S2が求められる。
【0042】
そこで、より適切に類似度の判定を行うために、差異値の総和Bを補正する補正値Cが算出され(ST110)、それにより最終的な類似度の判定の指標となる補正後の差異値の総和Bcが算出される(ST111)。補正値Cは、差異値の総和Bと重ならない度合(即ち、1−重複度合Ro)の乗算から次の式5のように示される。
補正値C=差異値の総和B×(1−重複度合Ro) (式5)
また、補正後の差異値の総和Bcは、差異値の総和Bに補正値Cを加えて次の式6のように示される。
補正後の差異値の総和Bc=差異値の総和B×(2−重複度合Ro) (式6)
処理対象画像と一のサンプル画像との関係において補正後の差異値の総和Bcが算出されると、iに1が加算され(ST112)、再びST107に戻る。最終的にiがサンプル画像の数を超えるまでST108〜ST111が繰り返し実行される。
【0043】
ST107においてiがサンプル画像の数を超えたと判定されると、各サンプル画像について算出した補正後の差異値の総和Bcが最小となる一のサンプル画像が決定される(ST113)。次に、その選択されたサンプル画像に対応する明るさ補正に関するスクリプトデータを含む補正テーブルが読出され(ST114)、その補正テーブルに基づき処理対象画像の明るさ補正が実行され(ST115)、全ての処理手順が完了する。
【0044】
【発明の効果】
このように本発明によれば、オペレータが処理対象画像についての明るさ補正の処理を手作業で行う必要はなく、個々の処理対象画像の明るさの特徴に応じて適切な画像処理を自動的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像処理システムの概略構成を示すブロック図
【図2】図1に示した画像処理システムでの画像処理の概要を示す図
【図3】図1に示した画像処理システムでの統計データ収集処理の概要を示す図
【図4】明るさの平均及び標準偏差に基づくカテゴリの分類を示す図
【図5】各ブロックデータによる明るさの平均及び標準偏差の値の例を示す図
【図6】各カテゴリに属するサンプル画像とそれに対応する明るさ補正の処理手順との関係の一例を示す図
【図7】図1に示す画像処理システムによる明るさ補正の処理手順を示すフロー図
【図8】各ブロックごとの重みの値を示す図
【図9】重複度合の算出方法の一例を示す図
【符号の説明】
1 カラー知識ベース(情報蓄積手段)
2 カラークラフト(処理手順選択手段)
3 カラーインタプリタ(画像処理手段)
4 カラーサポート

Claims (8)

  1. 処理対象画像の明るさの平均及び標準偏差に基づいて分類される複数のカテゴリと、一つのカテゴリに属する複数のサンプル画像と、サンプル画像の各々に対応する明るさ補正の処理手順である補正テーブルとを蓄積する情報蓄積手段と、
    処理対象画像から明るさの平均及び標準偏差を算出して該当するカテゴリに分類し、分類されたカテゴリに属する複数のサンプル画像を抽出し、前記処理対象画像を複数のブロックに分割し、各ブロックデータごとの明るさの平均及び標準偏差と前記抽出されたサンプル画像の対応する位置のブロックデータの明るさの平均及び標準偏差とを比較して、処理対象画像と前記抽出されたサンプル画像との類似度を判定し、最も類似するサンプル画像に対応する補正テーブルを選択する処理手順選択手段と、
    ここで選択した補正テーブルに従った画像処理を前記処理対象画像に対して実行する画像処理手段とを有することを特徴とする画像処理システム。
  2. 前記ブロックデータは、前記処理対象画像とサンプル画像との類似度の判定について各々異なる寄与率を有し、その寄与率は、中央部のブロックデータがその周囲のブロックデータよりも大きいことを特徴とする請求項に記載の画像処理システム。
  3. 前記処理手順選択手段は、前記サンプル画像及び前記処理対象画像のそれぞれについて、明るさの平均と標準偏差を座標軸とする座標系で明るさの平均及び標準偏差の値に基づく座標を算出し、算出された前記処理対象画像の座標と前記サンプル画像の座標との距離によって前記類似度を判定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理システム。
  4. 前記座標系は、2次元座標系であり、前記処理手順選択手段は、前記サンプル画像及び前記処理対象画像のそれぞれについて、前記2次元座標系での明るさの平均及び標準偏差の値に基づく全ての座標を含む最小の矩形領域をそれぞれ決定し、それらの矩形領域の重複度合によって前記座標間の距離を補正することを特徴とする請求項に記載の画像処理システム。
  5. 処理対象画像の明るさの平均及び標準偏差に基づいて分類される複数のカテゴリと、一つのカテゴリに属する複数のサンプル画像と、サンプル画像の各々に対応する明るさ補正の処理手順である補正テーブルとを蓄積する情報蓄積過程と、
    処理対象画像から明るさの平均及び標準偏差を算出して該当するカテゴリに分類し、分類されたカテゴリに属する複数のサンプル画像を抽出し、前記処理対象画像を複数のブロックに分割し、各ブロックデータごとの明るさの平均及び標準偏差と前記抽出されたサンプル画像の対応する位置のブロックデータの明るさの平均及び標準偏差とを比較して、処理対象画像と前記抽出されたサンプル画像との類似度を判定し、最も類似するサンプル画像に対応する補正テーブルを選択する処理手順選択過程と、
    選択した補正テーブルに従った画像処理を前記処理対象画像に対して実行する画像処理過程とを有することを特徴とする画像処理方法。
  6. 前記ブロックデータは、前記処理対象画像とサンプル画像との類似度の判定について各々異なる寄与率を有し、その寄与率は、中央部のブロックデータがその周囲のブロックデータよりも大きいことを特徴とする請求項に記載の画像処理方法。
  7. 前記処理手順選択過程は、前記サンプル画像及び前記処理対象画像のそれぞれについて、明るさの平均と標準偏差を座標軸とする座標系で明るさの平均及び標準偏差の値に基づく座標を算出し、算出された前記処理対象画像の座標と前記サンプル画像の座標との距離によって前記類似度を判定する過程を含むことを特徴とする請求項に記載の画像処理方法。
  8. 前記座標系は、2次元座標系であり、前記処理手順選択過程は、前記サンプル画像及び前記処理対象画像のそれぞれについて、前記2次元座標系での明るさの平均及び標準偏差の値に基づく全ての座標を含む最小の矩形領域をそれぞれ決定し、それらの矩形領域の重複度合によって前記座標間の距離を補正する過程を含むことを特徴とする請求項に記載の画像処理方法。
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