JP4087274B2 - X線厚さ測定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線厚さ測定装置に係わり、特に漏洩線量を制御できる手段を備えて管理区域、漏洩線量の変更を容易に設定できるようにしたX線厚さ測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
鋼板の圧延工程では、圧延され金属シートに放射線を照射してその放射線の透過量から厚さを測定する放射線厚さ測定装置が使用されている。放射線厚さ測定装置には、ガンマ線源等の放射線同位元素を使用したガンマ線厚さ測定装置や、X線源を使用したX線厚さ測定装置があるが、照射エネルギーを制御できるX線厚さ測定装置は、特に高精度で応答速度を要求されるプロセスにおいて使用されている。
【0003】
これらの放射線厚さ測定装置における作業者の放射線防護管理は、国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告にしたがって進められ、各国の監督官庁によって放射線防護基準が定められている。最新のICRP勧告としては、1990年に発行されたICRP Pub60があり、これに伴い日本国内法令の改定がなされ、2001年4月より施工されている。
【0004】
X線厚さ測定装置の使用者に対しては、放射線障害防止法の対象ではないが、労働基準法、電離放射線障害防止規則第46条によって、X線作業主任者の選任と、X線源の照射中は装置周囲に立ち入りが出来ない管理区域を設けることが義務付けられている。
【0005】
X線厚さ測定装置の測定原理は、照射X線が物質を通過すると、物質内での散乱、吸収によって透過X線が減衰することを利用している。物質を透過後の透過X線の強度Iは、物質の厚みtの関数になることが知られている。即ち、I=I0・e- μt ・・・ (1)
の関係が成立する。したがって、両辺の対数をとって次式より被測定対象物の厚さが求められる。
【0006】
t=1/μ・(logI0−logI) ・・・ (2)
ここで、吸収係数μは物質固有の値であるので、照射X線の強度I0と物質を透過する透過X線の強度Iを測定することにより物質の厚さtを(2)式から演算によって求めることが出来る。
【0007】
以下、図8を参照して、従来のX線厚さ測定装置について説明する。
【0008】
このX線厚さ測定装置は、被測定対象物102のX線透過量を検出する検出部101と、検出された検出信号から被測定対象物102の厚さtを演算により求める制御部110とから構成される。
【0009】
検出部101は、被測定対象物102を挟み、C型フレーム200の腕の一方の下部に配置されX線を照射するX線源103と、他方の上部に配置され、透過したX線を検出する検出器106と、検出器106の信号を増幅する前置増幅器107及び校正時に使用される基準板設定部105とから構成される。
【0010】
また、制御部110は、検出器107からの検出信号から被測定対象物102の厚さtを求める演算部111と、校正時に基準板設定部105を駆動する基準板駆動部112及びX線源103から照射する照射X線104の強度を安定化し、制御するX線制御部113とから構成される。
【0011】
このようなX線厚さ測定装置は、被測定対象物102の厚さtを測定する測定モードと厚さtの測定精度を校正するモードがあり、演算部111はこの測定モードの設定と、測定モードによって図示しない演算部111に内蔵するプログラムにしたがって、検出部101及び制御部110の各部を制御している。
【0012】
X線厚さ測定装置として使用される場合には、図9に示すようなX線の散乱強度分布図(以後漏洩分布図と言う)を作成し、この装置が設置される現場において、管理区域を設定する。
【0013】
例えば、図9において、同図(a)は検出部101の平面図、同図(B)は正面図で、照射X線104の照射センターPeを中心として、被測定対象物102を透過した透過X線104tの散乱X線による漏洩分布を示したものである。同図の破線104dは、X線源103が最大出力時の漏洩分布図を図示したものである。
【0014】
破線104dは、管理すべき所定の漏洩X線の強度が同一となる空間位置を示し、3次元x、y、z方向に対して表示される。
【0015】
このX線厚さ測定装置を鉄鋼の圧延ライン等に設置して、圧延される被測定対象物102の厚さtを測定する応用例が多数知られている。例えば、冷間圧延ラインにおける圧延機の間に設置される場合の例がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0016】
このような小空間に設置される場合にも、X線厚さ測定装置を使用する場合には漏洩分布を測定し、法令に基づく管理区域を設定し、X線の照射中は作業者が管理区域内に立ち入らないようにしておく必要がある。また、このような小空間において、粉塵や熱等が有る悪環境におかれる場合の信頼性向上の技術も知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0017】
【特許文献1】
特公昭63−52964号公報
【0018】
【特許文献2】
実公平4−29365号公報
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
近年、設備の統廃合などの機会が増え、X線厚さ測定装置の移設の要求が増えている。この場合、使用中のX線厚さ測定装置も移設される設置場所において、防護基準を満たす必要がある。さらに、防護基準の改定があれば、この改定された防護基準を満たす管理区域を設定し直す必要がある。
【0020】
従来は、こうした移設や防護基準の変更があると、移設場所において防護壁を追加したり、防護基準に対応できる様に管理区域を大きく変更したりする必要があった。
【0021】
このように、X線厚さ測定装置の設置後に、設置場所の設備の変更、被測定対象物の測定範囲の変更等が発生した場合、管理区域の設定を変更する必要が発生し、防護壁の追加や、管理区域の大きさの変更が発生する。
【0022】
しかしながら、従来の測定装置は、このような設置条件の変更があった場合、法令に適合する防護基準を満足する設備の変更を容易に行えるものが知られていなかった。
【0023】
本発明は上記問題点を解決するためになされたもので、被測定対象物の変更、装置の設置場所の変更、さらには、防護基準の変更等があった場合においても、防護壁の増設や、管理区域の変更を容易に行うことが可能なX線厚さ測定装置を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のX線厚さ測定装置は、被測定対象物を挟んで離間して対向配置され、前記被測定対象物にX線を照射する照射口を備えるX線源と、前記被測定対象物を透過した透過X線を検出する検出器と、前記X線源と前記検出器との間にあって、厚さ校正時の厚さ基準となる基準板を設定する基準板設定部とを備える検出部と、前記X線源のX線管の管電圧を制御する定電圧回路と、前記X線源のX線管の管電流を制御する定電流回路とを備えるX線制御部と、前記厚さ基準板を設定位置に駆動する基準板駆動部と、前記検出器の出力信号から前記被測定対象物の厚さを演算する演算部と、前記照射口から照射された前記X線が前記検出部の周囲に散乱する散乱X線の漏洩線量を制御する管電流設定部とを備える制御部とから成り、前記管電流設定部は、前記管電流と前記X線源の照射口を原点とする漏洩分布とを、予め対応付けした管電流設定テーブルを備えるメモリと、前記照射口を原点とする所定の漏洩線量となる位置を管理区域として設定する入力部と、前記入力部で設定された前記位置に基づき、前記管電流設定テーブルを参照して、対応する前記管電流を求め、求めた該管電流の値を前記X線制御部に設定する管電流演算回路とから成り、前記管理区域の変更があった場合、前記管電流を制御することで所定の前記漏洩線量となるようにしたことを特徴とする。
【0025】
したがって、本発明によれば、管電流設定手段により容易に漏洩X線を制御、設定できるので、X線厚さ測定装置の設置場所の変更や、防護基準の変更等が合った場合においても、防護壁の増設や、管理区域の変更が容易に行えるX線厚さ測定装置を提供することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による実施の形態について図1乃至図7を参照して説明する。図1は、本は本発明のX線厚さ測定装置に係わる実施の形態の構成を示すブロック図である。
【0027】
同図において、X線厚さ測定装置は、被測定対象物2からの透過X線を検出する検出部1と検出された透過X線の検出信号から被測定対象物2の厚さtを演算する制御部10とから構成される。
【0028】
検出部1は、被測定対象物2を挟み、C型フレーム100の腕の一方の下部に配置され、X線を照射するX線源3と、他方の上部に配置され、X線源3からの照射X線4が被測定対象物2を透過したX線を検出する検出器6と、検出器6によって検出された透過X線の信号を増幅する前置増幅器7及び校正時に厚さ基準となる基準板を照射X線4の光路上に設定する基準板設定部5とから構成される。
【0029】
また、制御部10は、前置増幅器7の検出信号から被測定対象物2の厚さtを求める演算部11と、校正時に基準板設定部5を駆動する基準板駆動部12と、詳細を後述するX線源3から照射される照射X線強度が一定になるようにX線管の管電圧と管電流を安定化するX線制御部13及び照射X線4からの散乱X線によってこの検出部1の周囲に漏洩される散乱X線を制御するための詳細を後述する管電流設定部14とから構成される。
【0030】
通常、X線厚さ測定装置は、少なくとも2種類の運転モードを備えている。一つは、被測定対象物2の厚さを測定する測定モード、もう一つはX線厚さ測定装置の厚さ測定精度を校正する校正モードである。校正モードは、被測定対象物2が存在しないアイドル時間を使用して行われる。
【0031】
この装置は、透過X線を直接計測する測定であるので、高精度の厚さ計測のためには、照射X線4及び検出部1の各構成要素の温度ドリフトを抑える必要があるので、精度を維持するための校正は頻繁に且つ短時間のインターバルで行われる。
【0032】
これらの制御は、演算部11内に内蔵される図示しない演算CPUとこの装置の制御プログラムによって、検出部1及び制御部10の上述した校正要素各部を制御して行われる。
【0033】
次に、X線厚さ測定装置の照射X線4の設定と散乱X線の漏洩分布の制御について、例えば、鉄鋼圧延ラインにおける鋼材の厚さ測定に使用される場合について説明する。図2は照射X線4を設定制御する構成を示す。
【0034】
同図において、X線源3は、X線管球3aと照射口4aにおいて照射X線4のビーム径を決めるコリメータ3b及びこれらを固定配置するケース3cとから構成される。このX線管3aの陽極3a1には、定電圧回路13bから所定の管電圧eが高圧ケーブルを介して印加され、またカソード3a2には、定電流回路13aから所定の定電流iが印加されるように接続されている。
【0035】
また、この定電流回路13aと、定電圧回路13bには演算部11が接続され、被測定対象物2の厚さtの測定範囲により、所定の管電圧e、管電流iが予め設定される。さらに、定電流回路13aには、管電流設定部14が接続され、検出部1周囲の所定の位置における散乱X線の量を制御するように設定される。
【0036】
次に、この照射X線4の設定について説明する。被測定対象物2の厚さtと材質が決まると、所定の透過X線の強度が得られるようなX線源3からの照射X線4の強度とビーム径が設定される。
【0037】
X線強度Ixは、一般的にX線管3aに印加される管電圧eと管電流iによって決まり、下記の関係式が知られている。ここでkは比定数とする。
【0038】
Ix=k・i・e2 ・・・ (3)
例えば、被測定対象物2が10mm程度以下の鋼板である場合、所定の検出信号を得るためにX線管3aとしては、定格管電圧が100kv、定格管電流が2mA程度のものが選択される。
【0039】
このX線管3aから照射される連続X線のエネルギー分布特性と波長分布特性の例を、夫々図3と図4に示す。図3、図4においてE1、E2、E3は夫々管電圧eが、60kv、80kv、100kvの時の特性を示し、図3に示す様に管電圧Eを大きくすると電離する光量子(Photon)数も増し、総エネルギーも増える。また、波長分布特性は、管電圧が高くなると短波長成分が増える。
【0040】
このような連続X線強度Ixの特性から、図5に示す様に、所定の検出信号が得られるように、被測定対象物2の厚さ測定範囲によってX線管3aの管電圧eを変え、透過X線が減少する被測定対象物2の厚さtの厚いほうでは、管電圧を高く設定して使用される。
【0041】
照射X線4のX線強度Ixが、所定の値に設定されると、次に、検出部1の周囲における散乱X線の漏洩分布図の作成と管電流設定テーブルの作成が行われる。この漏洩分布の測定と管電流設定テーブルの作成について図6乃至図7を参照して説明する。
【0042】
先ず、図6を参照してX線厚さ測定装置の散乱X線の漏洩分布の測定について説明する。同図(a)はX線厚さ測定装置の漏洩分布の平面図、同図(b)はその正面図である。
【0043】
被測定対象物2を挟むC型フレーム100の腕の下部にはX線源3が配置され、ここから照射される照射X線4が被測定対象物2の下部に照射され、被測定対象物2を透過した透過X線4tがCフレーム上部腕部に配置された検出器6に入射する。
【0044】
このとき、照射X線4は被測定対象物2内で吸収されると同時に、一部は散乱X線として輻射され、検出部1の周囲に分布する。このX線の強度分布をサーベイメータ等で測定したものが漏洩分布図である。
【0045】
4d1、4d2は照射X線4の照射口4aのPe点を起点とする漏洩分布図で、同じ管電圧において、管電流iをid1(mA)からid2(mA)に減少変更し、所定の同一の吸収線量Sm(μS:マイクロシーベルト)となる位置をプロットしたものである。なお、漏洩分布測定の単位は、管理区域設定のため吸収線量(μS:マイクロシーベルト)としている。
【0046】
同図に示す様に、同じ管電圧eにおいて管電流iをid1からid2減少させた場合には、その漏洩分布の形状は、ほぼ相似形に変化することを示す。
【0047】
即ち、図3、図4で説明したように管電圧eを変えると、照射X線4のエネルギー分布と波長分布が変るため、散乱X線の分布形状は大きく変化するが、管電圧eが同じであれば、式(3)に示したように、照射X線4の強度は、管電流iに比例し、散乱X線の強度のみが変化する。
【0048】
この漏洩分布図は、X線厚さ測定装置に固有の特性であるため、装置の最大管電圧、最大電流の使用範囲において予め測定し、この漏洩分布図を管電流設定テーブルとして管電流設定部14に格納しておく。
【0049】
次に、再び図1、図7を参照して管電流設定テーブルの作成方法について説明する。管電流設定テーブルは、管電流設定部14で作成される。図1において、管電流設定部14は、管電流設定値を入力する入力部14a、管電流設定テーブルを記憶するメモリ14b、及び管電流設定部14と演算部11及びX線制御部13とのインタフェースを行う管電流演算回路14cとから構成される。
【0050】
図7は、管電流設定テーブルの作成方法を説明する図である。同図において、x、y、zは図6に示したx、y、zと同じく、検出部1の照射X線4の照射口4aのPe点を座標の原点とする漏洩分布を示している。
【0051】
4dは、最大管電圧Emにおいて、管電流ipが最大管電流Ipm時及び最大管電流のα%とするIpn時の、夫々について所定の吸収線量となる漏洩分布を3次元空間において表示したものである。このように、制御する管電圧と管電流の範囲において、予め漏洩分布の形状を確認しておくことが望ましい。
【0052】
このような3次元漏洩分布図を予め測定し、プロットしたデータを使用する所定の管電圧毎にメモリ14bに格納しておく。このようにして作られる管電流設定テーブルは、次のように使用される。
【0053】
同図において、このX線厚さ測定装置の管理区域をPm点から照射口4aのPe点を結ぶ直線状にあるPx点に変更する場合、Px点において同一の吸収線量(μS)とするためには、管電流ipをIpmからIpxに変更すれば良い。このときPx点において所定の吸収線量(μS)にする管電流Ipxは、照射口4aのPe点からPm点までの距離をlm、照射口4aのPe点からPx点までの距離をlxとすると、下記式で表される。
【0054】
Ipx=Ipm・(lx/lm)2 ・・・ (4)
したがって、所定の位置Px点における吸収線量(μS)は、(4)式によって求めたIpxに変更することによって可能となる。
【0055】
また、Px点での吸収線量を当初設定されていたSm(μS)からSx(μS)に変更する場合の管電流Ipsの設定は、
Ipx=Ipm・Sx/Sm ・・・ (5)
で表されるので、所定の位置において管理する漏洩線量(μS)を変更する場合は、(5)式によって求めた管電流Ipxに変更することによって可能となる。
【0056】
即ち、管理区域の変更が生じた場合にはその位置までの距離lxを、管理する吸収線量(μS)の変更が発生した場合には、吸収線量Sxを入力部14aで設定し、管電流演算回路14cにおいて(4)式、(5)式により相当する管電流を演算によって求める。そして、この値を管電流演算回路14cから定電流回路13aに設定することによって変更が可能となる。
【0057】
次に、このように漏洩分布の測定と管電流設定テーブルが作成されたX線厚さ測定装置の動作について説明する。この装置は通常2つの運転モード、測定もードと校正モードがあることを説明したが、管電流の変更を行うための管電流設定モードを追加することが望ましい。
【0058】
そして、管電流の変更を行う場合には、管電流設定モードを演算部11から指令して管電流演算回路14cに入力する。
【0059】
管電流演算回路14cは、設定された距離lxや、吸収線量Sxから管電流設定テーブルに格納された(4)式、(5)式に示す演算パラメータを抽出して、演算された管電流を定電流回路13aに入力する。
【0060】
管電流設定モードの処理が完了すると、演算部11は、校正モードの処理を行う。この処理は変更された管電流において、基準板を設定して厚さ測定の校正と、この時の検出信号に含まれる雑音成分を演算部11で処理し、図示しない演算部11の表示部に出力する。
【0061】
基準板の設定は、演算部11から基準板駆動部12に基準板設定を指示し、基準板駆動部12から基準板設定部5に内蔵された基準板の設定を指示し、所定の校正処理を行う。
【0062】
以上が完了すると、演算部11は測定モードに入る。被測定対象物2の厚さ測定範囲に基づき、照射X線4のX線強度I0を演算部13からX線制御部13を介して設定する。そして、被測定対象物2が検出部1に挿通されると、その透過X線Iが検出される。演算部11では、この透過X線Iから前述した式(2)に基づく厚さ演算を行い被測対象物2の厚さを求める。
【0063】
このように、予め漏洩分布を測定し、管電流設定テーブルを作成しておくことにより、防護基準の変更や管理区域の変更が発生した場合においても、新たな防護壁の製作や、設置される設備環境の変更を行うことなく装置の使用が可能となる。
【0064】
また、変更後には検出信号の雑音をモニタするようにしているので,所定の測定精度で厚さ測定が可能なことを確認できる。
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、X線源の管電流を設定、制御する漏管電流設定手段を備えたので、管理区域、漏洩線量の変更を容易に設定できるX線厚さ測定装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態による構成を示す図。
【図2】 X線源とX線源を制御するX線制御部の構成を示す図。
【図3】 X線源のエネルギー分布の説明図。
【図4】 X線源の波長分布の説明図。
【図5】 被測定対象物の厚さによって管電圧を切替えることを説明する図。
【図6】 X線厚さ測定装置の漏洩線量分布を説明する図。
【図7】 X線源の管電流設定テーブルを説明する図。
【図8】 従来のX線厚さ測定装置の説明図。
【図9】 従来のX線厚さ測定装置の漏洩分布の説明図。
【符号の説明】
1 検出部
2 被測定対象物
3 X線源
3a X線管
3a1 アノード
3a2 カソード
4 照射X線
4t 透過X線
4d、4d1、4d2 漏洩分布
5 基準板設定部
6 検出器
7 前置増幅器
10 制御部
11 演算部
12 基準板駆動部
13 X線制御部
13a 定電流回路
13b 低電圧回路
14 管電流設定部
14a 入力部
14b メモリ
14c 管電流演算回路
101 検出部
102 被測定対象物
103 X線源
104 照射X線
104t 透過X線
104d 漏洩分布
105 基準板設定部
106 検出器
107 前置増幅器
110 制御部
111 演算部
112 基準板駆動部
113 X線制御部
Claims (1)
- 被測定対象物を挟んで離間して対向配置され、前記被測定対象物にX線を照射する照射口を備えるX線源と、前記被測定対象物を透過した透過X線を検出する検出器と、前記X線源と前記検出器との間にあって、厚さ校正時の厚さ基準となる基準板を設定する基準板設定部とを備える検出部と、
前記X線源のX線管の管電圧を制御する定電圧回路と、前記X線源のX線管の管電流を制御する定電流回路とを備えるX線制御部と、前記厚さ基準板を設定位置に駆動する基準板駆動部と、前記検出器の出力信号から前記被測定対象物の厚さを演算する演算部と、前記照射口から照射された前記X線が前記検出部の周囲に散乱する散乱X線の漏洩線量を制御する管電流設定部とを備える制御部と
から成り、
前記管電流設定部は、前記管電流と前記X線源の照射口を原点とする漏洩分布とを、予め対応付けした管電流設定テーブルを備えるメモリと、前記照射口を原点とする所定の漏洩線量となる位置を管理区域として設定する入力部と、前記入力部で設定された前記位置に基づき、前記管電流設定テーブルを参照して、対応する前記管電流を求め、求めた該管電流の値を前記X線制御部に設定する管電流演算回路とから成り、
前記管理区域の変更があった場合、前記管電流を制御することで所定の前記漏洩線量となるようにしたことを特徴とするX線厚さ測定装置。
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