JP4084345B2 - 可燃性ガス濃度測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、一酸化炭素などの可燃性ガス濃度測定装置に関し、特に、広い濃度範囲にわたり高精度のガス濃度を検出することができる可燃性ガス濃度測定装置に関する。
ガスや石油などを燃料として燃焼させる機器の定期点検において、ガス機器の排出ガス内の一酸化炭素ガス(以下COガス)の濃度をチェックし、不完全燃焼状態を早期に検出することが行われる。例えば、排気口の一部分にでも所定の濃度以上のCOガスが検出されると、ガス機器の燃焼装置において何らかの不完全燃焼状態が発生しているものと見なして、詳細な点検が行われる。一般に燃焼機器は、燃焼全般が不良状態になる前に、燃焼不良部分が燃焼面の一部分だけに発生する傾向を有することから、排気口にガス濃度測定用の吸気パイプ管を挿入して、その位置を移動しながらガス濃度を測定し、高いガス濃度の排気の有無がチェックされる。排気口の一部にでも高いCOガス濃度が検出されると、燃焼器全体が不良状態になる兆候と見なされる。
化石燃料の燃焼排気ガスには、COガス以外に、水素ガス、二酸化炭素ガスなどが含まれるが、COガスや水素ガスは、酸素が供給されれば燃焼する可燃性ガスである。そして、COガスを選択的に測定するために、接触燃焼式ガスセンサが提案されている。例えば、特許文献1に示される通りである。この特許文献1に記載された接触燃焼式ガスセンサは、金属コイルにアルミナからなる担体を電着で形成し、その表面に白金などの触媒を形成したものであり、コイルに一定の電流を流すことによりアルミナ担体を加熱し、排気ガス中のCOガスのみを触媒を介して燃焼させ、燃焼によりコイルの温度が上昇するのをコイルの抵抗値で検出する。そして、COガス濃度と燃焼によるコイルの抵抗値の上昇とが所定の比例関係を有することを利用して、COガス濃度を検出する。
更に、本願発明者らは、金属コイルに、一定の方法で、触媒が混合されたアルミナ担体を薄く且つ多数の孔を有して形成することで、接触燃焼領域を増大して高濃度領域での検出を可能にし、熱容量を小さくして低濃度領域での検出可能範囲を広げ、担体の表面温度のばらつきが少なくなり可燃性ガスの種類に対する選択性を向上させ、熱容量の低下により応答速度を高めた接触燃焼式ガスセンサを提案した。例えば、特許文献2に記載されている。
また、本発明者らは、吸入される被測定ガスに空気を混合させて、高濃度で酸素不足の被測定ガスが完全に燃焼することができるようにして、高濃度領域でのガス濃度の測定を可能にした測定装置を提案した。例えば、特許文献3に記載されている。
特開2003−121402号公報(2003年4月23日公開) 特願2004−137293号(2004年5月6日出願) 特願2004−137294号(2004年5月6日出願)
ガス燃焼装置の定期点検などの利用に供するために、上記可燃性ガス濃度測定装置を小型化して携帯可能にすることが望まれるところ、小型化するためには、被測定ガスと空気を吸引するための小型ポンプが必要になる。しかしながら、ガス濃度測定時において、ガスを吸引する吸気パイプがねじれなどにより閉塞状態になったりすると、被測定ガスの流量が大きく変動し空気との混合比が変動し、高精度にガス濃度を測定することができなくなる。また、ポンプによる吸引に伴って吸引圧力に脈動が生じると被測定ガスと空気の混合比が変動し同様に高精度のガス濃度の測定ができなくなる。
そこで、本発明の目的は、高精度にガス濃度を測定することができる小型の可燃性ガス濃度測定装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の側面は、可燃性ガスが吸気されるガス吸気手段と、空気が吸気される空気吸気手段と、前記ガス吸気手段からのガスと空気吸気手段からの空気とを混合する混合部と、前記混合部の下流側に配置され混合されたガスのガス濃度を検出するガスセンサと、前記混合されたガスを前記ガスセンサに供給するポンプとを有し、当該ポンプは、ダイヤフラムを収縮拡大して負圧状態または加圧状態を生成し前記混合ガスを前記ガスセンサに導き、更に、互いに異なる位相で収縮拡大する複数のダイヤフラムを有することを特徴とする可燃性ガス濃度測定装置である。
上記本発明の側面において、好ましい実施例によれば、前記ガスセンサは、前記混合されたガスが導入され排出される第1の部分と、前記第1の部分とフィルタを介して隣接し前記第1の部分内のガスが拡散される第2の部分と、当該第2の部分に配置されたガス検出素子とを有する。ガス検出素子が配置された第2の部分には、第1の部分の流速の影響が抑制されているので、ガス検出素子はガスの流速による影響を受けることなく高精度にガス濃度を検出することができる。そして、複数のダイヤフラムを有するポンプにより混合されたガスがガスセンサに導入されるので、第1の部分の流速に脈動が生じることが抑制され、ガス流によるガス検出素子への影響が抑えられ、高精度にガス濃度を検出することができる。
上記本発明の側面によれば、ポンプに異なる位相で収縮拡大する複数のダイヤフラムを設けることにより、ポンプが生成する負圧状態または加圧状態の脈動を小さくすることができ、ガス吸気手段と空気吸気手段の流体抵抗の変動を抑制し、被測定ガスと空気の混合比の変動を抑制して、高精度のガス濃度測定を可能にすることができる。
以下、図面にしたがって本発明の実施の形態について説明する。但し、本発明の技術的範囲はこれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された事項とその均等物まで及ぶものである。
図1は、本実施の形態における可燃性ガス濃度測定装置の概略構成図である。測定装置の本体30は、携帯が可能な程度のサイズと重さを有する。図中、本体30の破線から下側32Aに装置本体30の外観が示され、破線から上側32Bに装置本体30の内部の構成が示されている。
まず、ガス濃度測定のための構成について説明する。本体30の左上には、被測定ガスを導入するガス吸気管22が設けられている。このガス吸気管22には、図示しない一定の長さの吸気パイプやチューブが接続され、その吸気パイプやチューブの他端を燃焼機器の排気口などで移動させ、そこから被測定ガスを吸入する。また、本体30の左上には空気吸気管24が設けられ、空気吸気管24はガス吸気管22に、後述するベンチュリー管構造により合流して混合部22Aを構成する。即ち、ガス流の下流側に設けた吸気ポンプ29によりガスを吸引することにより、被測定ガスのガス流が形成され、そのガス流に基づいて空気が被測定ガスに混合される。空気の混合を可能にすることで、被測定ガス中に酸素不足が生じても被測定ガスをセンサ表面で完全に燃焼させることができ、高いガス濃度までの測定を可能にすることができる。
混合部22Aで混合された被測定ガスは、配管26とそれより断面積が大きい配管26Aと流れ、ガスセンサ21に供給される。断面積が大きい配管26Aに流れ込んできた被測定ガス流は流速が遅くなり、ガスセンサ21に低い流速で供給される。ガスセンサ21の下流側には吸気ポンプ29が設けられ、ポンプの排気が排気管27から行われる。ポンプ29は、ガスセンサ21の上流側または混合部22Aの上流側に設けても良い。その場合は、ポンプ29は、ガスセンサ21に対して吐出動作を行って混合ガスを導入する。
一方、測定装置本体30の表面には、単一の表示手段34と、瞬時値指令ボタン36と、ゼロ調整指令ボタン38と、電源スイッチ40とが設けられている。電源スイッチ40がオンされると、所定のサンプリング時間間隔でガスセンサが被測定ガス濃度を検出し、表示手段34には継続して検出されるガス濃度のうち最大ガス濃度値が表示される。そして、瞬時値ボタン36を押し続けることにより、表示手段34にはガス濃度の瞬時値が表示され、瞬時値ボタン36の押し下げを停止すると、表示手段34は最大ガス濃度値を表示する通常表示モードに戻る。また、ゼロ調整指令ボタン38を押すことにより、一連のガス濃度測定がリセットされ、ガスセンサのゼロ点校正が行われる。但し、ガス濃度測定中に誤ってゼロ調整指令ボタン38が押されると、測定中のガス濃度の瞬時値が所定の基準濃度以上である場合には、エラー表示が表示手段34または図示しないエラーランプなどにより行われる。瞬時値が基準濃度未満であれば、一連のガス濃度測定値がクリアされガスセンサのゼロ点校正が行われる。
図2、図3は、本実施の形態における接触燃焼式ガスセンサの構成を示す図である。図2には、ガスセンサの検知素子とその回路構成を示す。本実施の形態におけるガスセンサの検知素子は、図2(a)に示されるとおり、白金線またはニッケル線からなるコイル線12に触媒を混ぜ込んだアルミナ担体14を電着方法により薄く付着させ、焼成により担体14に複数の貫通孔19を形成したものである。アルミナ担体14を薄く付着することにより、コイル線12に対して円筒状のアルミナ担体14が形成される。この担体には、COガスを触媒燃焼させる白金やパラジウムなどの触媒16が混入され、多数の貫通孔19が形成され、担体14の表面に加えて貫通孔19内の触媒も被測定ガスに接触して、被測定ガスの完全な燃焼に寄与する。上記の接触燃焼式ガスセンサについては、前述した特許文献2に詳述されている。
このように、ガスセンサの検知素子は、担体が触媒を混合した状態で多数の貫通孔19を有して薄膜状に形成されているので、触媒による接触燃焼領域が増大して高濃度領域の検出範囲が広がり、多孔質化させたことで熱容量が低下し低濃度領域での検出範囲も広がり、熱容量の低下により担体表面温度のばらつきが少なくなりガス選択性を向上させている。
図2(b)は、検出回路構成を示し、被測定ガスが接触燃焼する検知素子E1と温度補償用の参照素子E2と、抵抗R1,R2とによりブリッジ回路が構成されている。参照素子E2は、図2(a)と同じ構成であるが、触媒が混入されておらず、被測定ガスが接触しても燃焼することはない。ブリッジ回路では、検知素子E1と参照素子E2の直列回路と、抵抗R1,R2の直列回路に電源が印加され、検知素子E1と参照素子E2のコイルを発熱させ、被検出ガスの燃焼が誘発される。そして、検知素子E1で被測定ガスであるCOガスが燃焼しコイル線が温度上昇により抵抗値が高くなることが、ノードA,Bが接続されたセンサ出力から電圧値として検出される。参照素子E2は、環境温度の上昇によりコイル線の抵抗が高くなった場合に、それを補償するためのものである。
上記のブリッジ回路により、被測定ガス濃度が高くなると、検知素子E1での燃焼が活発になり温度上昇によりコイル線の抵抗が高くなる。その結果、ノードAの電圧値が高くなる。一方、被測定ガス濃度が低くなると、逆にコイル線の抵抗が低くなり、ノードAの電圧値が低くなる。この被測定ガス濃度と電圧値とは比例関係にあるので、電圧値から被測定ガス濃度を検出することができる。
図3は、図1に示したガスセンサ21の内部構成を示すものである。配管26Aが流入口P1に接続され、排出口P2が吸気ポンプ29に接続されている。そして、導管211は、流入口P1から流入し排出口P2から排出される被測定ガスが通過する第1の導管部分211Aと、検知素子213と参照素子212が収納される第2の導管部分211Bとを有し、両者の間にはフィルタとして金属メッシュ板214が設けられている。そして、参照素子212は検出素子213よりガス流の上流型に配置され、両者の間には輻射熱を遮断する隔壁216が形成され、参照素子212と検出素子213はそれぞれメッシュ状の貫通孔を有する覆い部218で覆われている。
被測定ガスは流入口P1から導入され、断面積の広い第1の導管部分211Aで減速される。また、第1の導管部分211Aに流入した被測定ガスは、金属メッシュ板214を介して素子が収納されている第2の導管部分211Bに拡散される。金属メッシュ板214には、エチルアルコールやメチルアルコール等を吸着する活性炭などの吸着剤215が配置され、流入した被測定ガスから測定対象のCOガス以外の測定に影響するガスが吸着される。
また、参照素子212が検知素子213の上流側に配置されることで、検出素子213での燃焼により発生する熱が参照素子212に影響を与えないようにすることができる。更に、温度センサ217は、第1の導管部分211A内の温度を検知し、温度補正に利用される。
図4は、本実施の形態におけるガス濃度測定装置の吸引ポンプの構成を示す断面図である。このポンプは、本体50に吸引口56と吐出口58A、58Bとを有し、吸引口56と吐出口58Aとに対して第1のダイヤフラム52Aが設けられ、吸引口56と吐出口58Bとに対して第2のダイヤフラム52Bが設けられている。更に、吸引口56には下側にのみ変位可能な吸入弁62、64が設けられ、吐出口58Aと58Bには上側にのみ変位可能な吐出弁60、66が設けられている。そして、2つのダイヤフラム52A、52Bは、本体50に取り付けられたモータMにより回転制御される回転板54の往復運動により、それぞれ180度の位相差で収縮と拡大を繰り返す。つまり、図示された状態では、ダイヤフラム52Aの拡大運動により吸引口56は負圧状態にされ、ダイヤフラム52Aが収縮する時は、逆にダイヤフラム52Bの拡大運動により吸引口56は負圧状態にされる。その結果、モータMの回転周期の1/2の周期で吸引口56を負圧状態に駆動し、圧力の脈動を抑えることができる。吐出口58A,58Bにおける圧力状態も、2つのダイヤフラム52A,52Bの往復運動により、加圧状態が繰り返される。
図1に示したように、ガスセンサ21の下流側にポンプ29を設ける場合は、図4の吸引口56がガスセンサ側に接続され、吐出口58A,58Bが排気口27側に接続される。一方、ポンプ29をガスセンサ21の上流側に設ける場合は、ポンプの吸引口が混合部22A側にポンプの吐出口がガスセンサ21側に接続される。
このように異なる位相で収縮拡大する複数のダイヤフラムを有するポンプを設けることにより、ガス濃度測定装置には以下に説明するように様々なメリットが伴う。
図5は、1つのダイヤフラムからなるポンプと2つのダイヤフラムを有するポンプとについて圧力と流量の関係を示すグラフ図である。横軸がポンプの吐出圧力(または吸引圧力)に、縦軸が流量に対応する。このグラフ図は、ポンプの吐出口にガス配管を接続し、ポンプを一定能力で駆動しながら配管の閉塞率を変化させてポンプの吐出圧力を変化させた場合において、配管の流量をプロットしたものである。つまり、配管の閉塞率を上げると流体抵抗が上がり吐出圧力が増加するが、ガス流量は低下する。一方、配管の閉塞率を下げると流体抵抗が下がり吐出圧力が低下するが、ガス流量は増加する。その場合、本発明らの実験によれば、1つのダイヤフラムだけからなるポンプの場合は、閉塞率の変化に対してガス流量の変化が大きいのに対して、2つのダイヤフラムを有するポンプの場合は、閉塞率の変化に対してガス流量の変化が小さくなっている。この現象は、ポンプの吸引口に配管を接続した場合も同様である。
このことから判明することは、本実施の形態におけるガス濃度測定装置に2つのダイヤフラムを有するポンプを採用することにより、ガス吸気孔22に接続される吸気パイプが測定現場でねじれなどにより閉塞して流体抵抗が高くなっても、それに伴うガス流量の変動を抑制することができることであり、その結果、空気との混合比の変動を抑えることができるので、より高精度のガス濃度を検出することができる。1つのダイヤフラムのみからなるポンプでは、吸気パイプの閉塞により流体抵抗が高くなると、それに伴って流量が大きく変動するので、混合比も変動し高精度にガス濃度を検出することはできない。
また、シングルダイヤフラムのポンプでは、流体抵抗が高くなると、圧力変動が大きいためか、配管内に圧力の粗密が生じ、ポンプの吸引口と吐出口の弁の開閉時にビビリ振動が発生し、最悪ポンプが停止してしまう現象が生じることがある。それに対して、2つ以上のダイヤフラムのポンプでは、この圧力の粗密が起こりにくいため、弁にビビリ振動が発生しない。このことにより、ダイヤフラムの寿命がシングルダイヤフラムより2つ以上のダイヤフラムのほうがより長くなる傾向にある。
図6は、本実施の形態における空気混合部の構成を示す断面図である。ガス吸気管22は、その断面積が狭くなる混合部22Aを有し、その混合部22Aに空気吸気管24の一端が挿入されて、ベンチュリー管構造となっている。混合部22Aでのガス吸入に伴う負圧状態により、空気が吸入され混合される。混合部22Aにつながる配管26は、その断面積が大きい配管26Aにつながっており、混合部22Aで混合されたガスの流速が低くなる。流速が抑えられた混合ガスは、図示しないガスセンサ21に供給される。
このように、空気混合部で所定の混合比で被測定ガスに空気を混合して、高濃度の被測定ガスが燃焼する時の酸素不足を解消し、高濃度領域での測定を可能にしている。従って、混合比が一定に保たれることが期待される。ところが、シングルダイヤフラムのポンプを利用する場合、その動作に起因して圧力の脈動が大きく、被測定ガスと空気を吸引する圧力変化により、被測定ガスの吸気管22と空気の吸気管24の流体抵抗が変動し、混合比が変動する。
図7は、被測定ガスと空気の流体抵抗の関係を示すグラフ図である。このグラフでは、横軸が圧力P、縦軸が流体抵抗ηである。ガス吸気管22と空気吸気管24の断面積が異なることに起因して、吐出圧力または吸引圧力が変化すると、それぞれの吸気管22,24での流体抵抗が変動する。しかも、断面積が大きいガス吸気管22の抵抗変動は、断面積が小さい空気吸気管24の抵抗変動よりも小さい。従って、圧力変動を図中破線の領域に維持できればそれぞれの流体抵抗は同程度であり、混合比を所望の値に維持することができるが、シングルダイヤフラムのポンプにより圧力変動が大きくなると、両者の抵抗が異なり、混合比を所望の値に維持することができなくなる。そこで、本実施の形態では、ポンプにダブルダイヤフラムのものにすることで、その圧力変動を抑制し、被測定ガスと空気の混合比の変動を抑制している。
更に、被測定場所の排気口での排気流量が大きい場合は、排気流による動圧のため、負圧状態にされているポンプの吸気口が加圧されてしまう。そのため、シングルダイヤフラムのポンプでは、ダイヤフラムが閉じた状態が存在し、その状態での加圧による影響で、脈動がより大きくなる。それに対して、複数のダイヤフラムのポンプでは、常にいずれかのダイヤフラムが開いており、加圧による脈動への影響を抑制することができる。従って、シングルダイヤフラムよりも複数ダイヤフラムのポンプのほうが、被測定ガス流の動圧による脈動への影響を抑えることができる。
最後に、図3に示したガスセンサの構成を考慮すると、ダブルダイヤフラムのポンプを使用することにより、ガス濃度を高精度に測定することができる。図3に示されるとおり、本実施の形態のガスセンサでは、第1の導管部分211Aと検知素子213及び参照素子212が収納されている第2の導管部分211Bとが金属メッシュ板214からなるフィルタで分離されていて、検知素子らが収納されている第2の導管部分211Bには被測定ガスが自然拡散に近い状態で導入されるようにしている。従って、ポンプにより脈動が生成されると、第1の導管部分211Aと第2の導管部分211Bとの間で圧力変動の時間的な差異が生じ、第2の導管部分211Bに被測定ガスの流れを招来し、検知素子213に風の影響による温度低下が生じガス濃度測定値にばらつきを生じさせる。そこで、本実施の形態では、ダブルのダイヤフラムを異なる位相で駆動するポンプを設けることにより、圧力変動を抑制し、第2の導管部分211B内のガス流の発生を抑えることができる。
以上のとおり、本実施の形態の可燃性ガス測定装置において、複数のダイヤフラムを異なる位相でそれぞれ駆動して加圧または負圧を生成するポンプを採用し、ポンプによる圧力の脈動を抑えて、高精度のガス濃度測定を可能にすることができる。上記の例では、2つのダイヤフラムを駆動するポンプを説明したが、3つ以上のダイヤフラムをそれぞれ異なる位相で駆動するポンプでもよいことは明らかである。
本実施の形態における可燃性ガス濃度測定装置の概略構成図である。 本実施の形態における接触燃焼式ガスセンサの構造を示す図である。 本実施の形態における接触燃焼式ガスセンサの構成を示す図である。 本実施の形態におけるガス濃度測定装置の吸引ポンプの構成を示す断面図である。 1つのダイヤフラムからなるポンプと2つのダイヤフラムを有するポンプとについて圧力と流量の関係を示すグラフ図である。 本実施の形態における空気混合部の構成を示す断面図である。 被測定ガスと空気の流体抵抗の関係を示すグラフ図である。
符号の説明
21:ガスセンサ、22:ガス吸気管、22A:混合部、24:空気吸気管
29:ポンプ、30:測定装置本体

Claims (3)

  1. 可燃性ガスが吸気されねじれにより前記可燃性ガスの流量が変動しうるガス吸気パイプと、
    空気が吸気される空気吸気手段と、
    前記ガス吸気パイプからのガスと空気吸気手段からの空気とを混合するベンチュリー管構造を有する混合部と、
    前記混合部の下流側に配置され混合されたガスのガス濃度を検出するガスセンサと、
    前記ガスセンサの下流側に配置され、前記混合されたガスを前記ガスセンサに導くように吸引する吸気ポンプとを有し、
    当該吸気ポンプは、ダイヤフラムを収縮拡大して負圧状態または加圧状態を生成し前記混合ガスを吸引しながら前記ガスセンサに導き、更に、中央に配置された単一の吸引口とその周囲に配置された第1及び第2の吐出口とを有する本体と、前記吸引口と第1の吐出口に対して設けられた第1のダイヤフラムと、前記吸引口と第2の吐出口に対して設けられた第2のダイヤフラムとを有し、前記第1及び第2のダイヤフラムが互いに異なる位相で収縮拡大を繰り返し、前記ガスセンサ側に前記吸気ポンプの吸引口が接続されていることを特徴とする可燃性ガス濃度測定装置。
  2. 請求項1において、
    前記ガスセンサは、前記混合されたガスが導入され排出される第1の部分と、前記第1の部分とフィルタを介して隣接し前記第1の部分内のガスが拡散される第2の部分と、当該第2の部分に配置されたガス検出素子とを有することを特徴とする可燃性ガス濃度測定装置。
  3. 請求項1において、
    前記ガスセンサは、前記可燃性ガスが接触し燃焼する温度を介してガス濃度を検出する接触燃焼式ガスセンサであり、前記接触燃焼式ガスセンサは、コイル線に触媒を混合した担体であって複数の貫通孔が形成された担体を付着させてなることを特徴とする可燃性ガス濃度測定装置。
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