JP4084062B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4084062B2
JP4084062B2 JP2002074143A JP2002074143A JP4084062B2 JP 4084062 B2 JP4084062 B2 JP 4084062B2 JP 2002074143 A JP2002074143 A JP 2002074143A JP 2002074143 A JP2002074143 A JP 2002074143A JP 4084062 B2 JP4084062 B2 JP 4084062B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
crystal display
signal
bend alignment
display device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002074143A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003270669A (ja
Inventor
全弘 坂井
裕文 山北
Original Assignee
東芝松下ディスプレイテクノロジー株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 東芝松下ディスプレイテクノロジー株式会社 filed Critical 東芝松下ディスプレイテクノロジー株式会社
Priority to JP2002074143A priority Critical patent/JP4084062B2/ja
Publication of JP2003270669A publication Critical patent/JP2003270669A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4084062B2 publication Critical patent/JP4084062B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Liquid Crystal Display Device Control (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶テレビ及び液晶モニタ等に用いられる液晶表示装置に関し、特に動画表示に適したフィールシーケンシャルカラー(FSC)方式の液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、省スペース化等の観点から、映像表示装置として液晶表示装置が急速に普及している。このような液晶表示装置としては、TN(Twisted Nematic )モードの液晶を用いて液晶表示装置(以下、TN型液晶表示装置という)が一般的に用いられている。しかしながら、TN型液晶表示装置は、応答時間が数十msと遅いために動画表示に適しておらず、また視野角が狭い等の問題を有している。そのために、液晶の応答速度を向上させる、視野角を拡げる等を目的として種々の試みがなされている。
【0003】
このような試みの一つとして、動画表示に適した高速応答性を有する液晶表示装置を提供すべく、OCB(Optically Compensated Bend)モードの液晶を用いた液晶表示装置(以下、OCB型液晶表示装置という)が提案されている(月刊ディスプレイ2001年1月号18から23頁参照)。
【0004】
このようなOCB型液晶表示装置は、電圧印加手段としての透明電極がそれぞれ形成されている2枚の基板と、これらの基板間に狭持される液晶層とからなる液晶パネルを有している。また、上記透明電極上には配向膜がそれぞれ形成されており、これらの配向膜には、ネマチック液晶を平行且つ同一方向に配向させるべく配向処理がなされている。さらに、液晶層のリタデーションを補償するための位相差板を設けている。
【0005】
以上のように構成されたOCB型液晶表示装置は、電圧印加により液晶の配向状態をスプレイ配向からベンド配向に転移させ、このベンド配向状態により映像表示を行うことを特徴としている。このようなOCB型液晶表示装置の場合、液晶の応答時間が数msとTN型液晶表示装置の場合よりも著しく短くなるため、動画表示に適している。また、ベンド配向状態にある液晶は、ガラス基板の上下面で互いに反対方向に傾くことになるため、光学的な補償がなされる。その結果、視野角を拡げることもできる。
【0006】
しかし、このように液晶の応答速度が改善されたとしても、液晶表示装置がホールド型の表示装置であることに起因して動画表示の際に映像のぼけが発生する。
【0007】
ホールド型の表示装置をインパルス型の表示装置に近づける方法として、特開平1−82019号公報に開示されているように、バックライトを間欠点灯することが考えられる。しかし、実際には、OCBモードの液晶が誘電率異方性を有しているために電気容量の変化が生じ、その結果本来表示されるべきでない映像(ゴースト)が観測されるという問題が生じる。
【0008】
この問題に対して、特許第3229250号公報において、サイクリックリセッティング駆動(Cyclic Resetting Drive:CR駆動)が提案されている。図10は、CR駆動における信号書き込み動作の例を示す説明図である。なお、この図10ではゲート線が480行ある場合を例示している。
【0009】
図10に示すように、1フレーム期間中の一の期間において映像信号Dataを1行目のゲート線から480行目のゲート線に順次書き込み、別の期間においてリセット信号BLを同様にして順次書き込む。ここでリセット信号BLが黒表示のための黒信号である場合、バックライトを間欠点灯させることなく、間欠表示を行うことが可能となる。また、映像信号Dataは必ずリセット信号BLに挟まれて書き込まれることになるので、前述したような電気容量の変化に起因するゴーストが観測されることもない。さらに、「液晶」1999年第3巻2号の99頁から106頁に記載があるように、液晶の配向状態がベンド配向からスプレイ配向へ転移する臨界電圧以下の電圧を周期的に印加する場合であっても、1フレーム期間中でリセット信号BLが各画素に保持される期間が占める割合がある程度高ければベンド配向からスプレイ配向への転移(以下、スプレイ転移という)が起こらないことが確認されている。通常、リセット信号BLは黒信号であるため、CR駆動は黒挿入駆動と呼ばれることがある。以下では、CR駆動のことを黒挿入駆動と、各画素にリセット信号BLが保持されている期間が1フレーム期間中に占める割合を黒挿入率とそれぞれ呼ぶことにする。
【0010】
OCB型液晶表示装置の高速応答性を利用すれば、黒挿入FSC方式が実現できると考えられ、開発が進められている。なお、FSCに関する技術については例えば月刊ディスプレイ2001年1月号24頁から29頁に説明されてる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、黒挿入駆動においては、黒挿入率を高くするとそれに伴って液晶表示パネルの光の透過率が下がることなる。
【0012】
図11は、FSC方式の液晶表示装置の表示動作の一例を示すタイミングチャートであり、(a)は駆動周波数が180Hz、黒挿入率が25%である場合の映像信号及び黒信号の電圧波形並びに液晶表示パネル10の透過率の変化を、(b)は駆動周波数が180Hz、黒挿入率が25%である場合であって黒信号の書き込みを行わないときの映像信号の電圧波形及び液晶表示パネル10の透過率の変化を、(c)は駆動周波数が360Hz、黒挿入率が25%である場合の映像信号及び黒信号の電圧波形並びに液晶表示パネル10の透過率の変化をそれぞれ示している。
【0013】
図11(a)と(b)とを比較すると、黒信号を書き込む場合(図5(a))の方が黒信号を書き込まない場合(図5(b))よりも液晶表示パネル10の透過率が低下していることが分かる。また、図11(a)と(c)とを比較すると、駆動周波数が360Hzである場合、駆動周波数が180Hzの場合と比べて透過率は低下していることが分かる。これは、液晶の応答速度が限られているためである。
【0014】
このように透過率が低くなると、良好な表示を行うために必要な明るさを確保することができなくなる。そこで、最大の透過率を得るために、スプレイ転移が起こらない範囲で最低の黒挿入率(以下、臨界黒挿入率という)を設定する必要がある。
【0015】
本発明者等は、鋭意検討の結果、臨界黒挿入率が顕著に駆動周波数に依存しており、ある特定の駆動周波数領域でピークとなることを知見した。
【0016】
本発明はこのような知見に鑑みてなされており、その目的は、駆動周波数に応じた適切な臨界黒挿入率で黒挿入を行うことにより、動画表示に適した液晶表示装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
前述した課題を解決するために、本発明に係る液晶表示装置は、映像表示を行っている場合にベンド配向をなしている液晶が配列された液晶層と、前記液晶層のリタデーションを補償するための少なくとも1枚の位相差板とを有する液晶表示素子を備え、所定の駆動周波数にしたがって、各フレーム期間ごとに映像信号と前記ベンド配向の状態を維持するためのベンド配向維持信号とを所定の割合で前記液晶表示素子に書き込み、前記映像信号及び前記ベンド配向維持信号に応じて前記液晶層のリタデーションを変化させることにより前記液晶表示素子の表示用の光の透過率を変化させて表示を行う液晶表示装置において、駆動周波数を切り替えて前記液晶表示素子の動作を制御する制御手段を備えることを特徴とする。
【0018】
このように構成すると、駆動周波数を適宜切り替えることによってスプレイ転移を回避することができ、良好な映像表示を安定して行うことが可能となる。
【0019】
また、前記発明に係る液晶表示装置において、前記制御手段は、切り替えた駆動周波数に応じて前記割合を変更して前記液晶表示素子の動作を制御するようにしてもよい。
【0020】
このように構成すると、駆動周波数に応じて適切な割合でベンド配向維持信号を液晶表示素子に書き込むことができるようになるため、スプレイ転移を回避することがで、良好な映像表示を安定して行うことが可能となる。
【0021】
また、前記発明に係る液晶表示装置において、前記液晶表示素子は、互いに交差するように配列された複数のゲート線及び複数のソース線、前記ゲート線に走査信号を出力するゲートドライバ、前記ソース線に前記映像信号及び前記ベンド配向維持信号を出力するベンド配向維持ドライバ、マトリクス状に配置された画素電極、並びに前記画素電極のそれぞれに対応して設けられ、前記ゲート線を介して供給される走査信号に応じて前記画素電極と前記ソース線との間の導通/非導通が切り換えられることにより前記ソース線を介して供給される前記映像信号及び前記ベンド配向維持信号を前記画素電極に書き込み得るスイッチング素子を有するアレイ基板と、前記アレイ基板に対向する対向基板と、前記対向基板に設けられ、前記画素電極との間に電位差を発生させることにより前記液晶を駆動する対向電極とを備えるようにしてもよい。
【0022】
これにより、良好な映像表示を安定して行うことができるアクティブマトリクス型の液晶表示装置を実現することができる。
【0023】
また、前記発明に係る液晶表示装置において、赤、緑、及び青の各色光をそれぞれ発する光源を有する照明装置と、前記光源が各色光をそれぞれ時分割で発光するように前記照明装置を制御する照明装置制御手段とを更に備え、前記制御手段は、前記ゲートドライバ、前記ソースドライバ及び前記照明装置制御手段を同期制御するようにしてもよい。
【0024】
これにより、スプレイ転移を回避し且つ色割れ等を軽減することができるFSC方式の液晶表示装置を実現することができる。
【0025】
また、前記発明に係る液晶表示装置において、前記液晶表示素子は、互いに交差するように配列された複数のゲート線及び複数のソース線、前記ゲート線に走査信号を出力するゲートドライバ、前記ソース線に前記映像信号を出力するソースドライバ、前記ソース線に前記ベンド配向維持信号を出力するベンド配向維持ドライバ、マトリクス状に配置された画素電極、及び前記画素電極のそれぞれに対応して設けられ、前記ゲート線を介して供給される走査信号に応じて前記画素電極と前記ソース線との間の導通/非導通が切り換えられることにより前記ソース線を介して供給される前記映像信号及び前記ベンド配向維持信号を前記画素電極に書き込み得るスイッチング素子を有するアレイ基板と、前記アレイ基板に対向する対向基板と、前記対向基板に設けられ、前記画素電極との間に電位差を発生させることにより前記液晶を駆動する対向電極とを備えるようにしてもよい。
【0026】
このようにベンド配向維持信号を供給するベンド配向維持ドライバを設けることによって、ソースドライバがベンド配向維持信号を供給する必要がなくなるため、ソースドライバの負担を軽減することができる。
【0027】
また、前記発明に係る液晶表示装置において、赤、緑、及び青の各色光をそれぞれ発する光源を有する照明装置と、前記光源が各色光をそれぞれ時分割で発光するように前記照明装置を制御する照明装置制御手段とを更に備え、前記制御手段は、前記ゲートドライバ、前記ソースドライバ、前記ベンド配向維持ドライバ及び前記照明装置制御手段を同期制御するようにしてもよい。
【0028】
また、前記発明に係る液晶表示装置において、前記駆動周波数を、フレーム周波数のn(nは1以上の整数)倍としてもよい。また、前記フレーム周波数を60Hzとしてもよい。さらに、前記nを4としてもよく、6としてもよい。nの値は、液晶表示素子の性能(例えばソースドライバのスルーレート及び液晶の応答速度等)に応じて決定されることになる。
【0029】
また、前記発明に係る液晶表示装置において、前記液晶層又はその液晶層の近傍の温度を測定する温度センサを更に備え、前記制御手段は、前記温度センサの測定結果に応じて駆動周波数を切り替えるようにしてもよい。これにより、液晶層の温度に応じた適切な駆動周波数で表示動作を行うことができる。
【0030】
また、前記発明に係る液晶表示装置において、前記制御手段は、前記液晶層又はその液晶層の近傍の温度が所定の温度である場合に駆動周波数を切り替えるようにしてもよい。ここで、前記所定の温度を40℃以上60℃以下としてもよい。
【0031】
また、前記発明に係る液晶表示装置において、前記制御手段は、前記液晶層の温度が所定の温度未満である場合には駆動周波数を180Hzとし、前記液晶層の温度が所定の温度以上である場合には駆動周波数を360Hzとするようにしてもよい。
【0032】
また、前記発明に係る液晶表示装置において、前記ベンド配向維持信号を黒表示のための信号としてもよい。
【0033】
また、前記発明に係る液晶表示装置において、前記ベンド配向維持信号の割合を10%以上30%以下としてもよい。
【0034】
また、前記発明に係る液晶表示装置において、前記液晶層の厚みを2μm以上4μm以下としてもよい。
【0035】
また、前記発明に係る液晶表示装置において、589nmの波長の光に対する室温での前記液晶の屈折率異方性Δnと前記液晶層の厚みdとの積Δndを0.5μm以上0.8μm以下としてもよい。
【0036】
また、前記発明に係る液晶表示装置において、前記液晶のバルク粘度を60mPa・s以下としてもよい。
【0037】
また、前記発明に係る液晶表示装置において、前記液晶表示素子は、黒表示から白表示へ移行する場合における前記液晶の応答時間が2.2ms以下となるように構成されていてもよい。
【0038】
また、前記発明に係る液晶表示装置において、黒表示の場合の前記液晶表示素子に対する印加電圧を4.5V以上7.5V以下としてもよい。
【0039】
さらに、前記発明に係る液晶表示装置において、前記液晶をシアノ含有系液晶としてもよい。ここで、前記液晶のシアノ含有率を5%以上20%以下としてもよい。
【0040】
また、本発明に係る液晶表示装置は、映像表示を行っている場合にベンド配向をなしている液晶が配列された液晶層と、前記液晶層のリタデーションを補償するための少なくとも1枚の位相差板とを有する液晶表示素子を備え、所定の駆動周波数にしたがって、各フレーム期間ごとに映像信号と前記ベンド配向の状態を維持するためのベンド配向維持信号とを所定の割合で前記液晶表示素子に書き込み、前記映像信号及び前記ベンド配向維持信号に応じて前記液晶層のリタデーションを変化させることにより前記液晶表示素子の表示用の光の透過率を変化させて表示を行う液晶表示装置において、複数の駆動周波数における前記割合と前記透過率との関係を予め求めておき、その求めた結果に基づいて特定された前記透過率が最大となる駆動周波数で前記液晶表示素子の動作を制御する制御手段を備えることを特徴とする。これにより、ベンド配向を維持しつつ良好な映像表示を行うことができる。
【0041】
さらに、本発明に係る液晶表示装置は、映像表示を行っている場合にベンド配向をなしている液晶が配列された液晶層と、前記液晶層のリタデーションを補償するための少なくとも1枚の位相差板とを有する液晶表示素子を備え、所定の駆動周波数にしたがって、各フレーム期間ごとに映像信号と前記ベンド配向の状態を維持するためのベンド配向維持信号とを所定の割合で前記液晶表示素子に書き込み、前記映像信号及び前記ベンド配向維持信号に応じて前記液晶層のリタデーションを変化させることにより前記液晶表示素子の表示用の光の透過率を変化させて表示を行う液晶表示装置において、複数の駆動周波数における前記割合と前記透過率との関係を予め求めておき、その求めた結果に基づいて特定された前記割合が最低となる駆動周波数で前記液晶表示素子の動作を制御する制御手段を備えることを特徴とする。これにより、ベンド配向を維持しつつ良好な映像表示を行うことができる。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0043】
(実施の形態1)
図1は実施の形態1に係る本発明の液晶表示装置の構成を模式的に示す断面図であり、図2はその液晶表示装置が備える液晶セルの構成を模式的に示す断面図である。また、図3はその液晶表示装置が備える液晶層に注入された液晶の配向状態を模式的に示す断面図である。なお、図では、説明の便宜上、X方向を液晶表示装置100の上方向としている。
【0044】
図1に示すとおり、液晶表示装置100は、液晶表示素子(液晶表示パネル)10を備えており、該液晶表示パネル10は液晶セル12の両側に位相差板11及び偏光板13が順に貼り付けられて構成されている。また、液晶セル12は、図2に示すように、2枚の基板、すなわち上側基板102及び下側基板103を備えている。上側基板102及び下側基板103は、セルギャップCGを保持すべくスペーサ9を介して対向して配置されており、上側基板102と下側基板103との間に形成された間隙に液晶26が注入されることにより液晶層4が形成されている。
【0045】
上側基板102は、ガラス基板1の下面に透明電極2及び配向膜3が順に積層形成されて構成されている。一方、下側基板103は、ガラス基板8の上面に透明電極7及び配向膜6が順に積層形成されて構成されている。
【0046】
なお、前述した配向膜3,6には、公知のラビング処理等によって、液晶26を平行且つ同一方向に配向させるべく配向処理が施されている。
【0047】
このように構成された液晶表示パネル10は、透明電極2と透明電極7との間に所定の電圧が印加されることにより液晶26の配向状態をスプレイ配向(図3(a))からベンド配向(図3(b))に転移させ、このベンド配向状態により映像表示を行う。すなわち、いわゆるOCBモードの液晶表示パネルである。
【0048】
また、この液晶表示パネル10は、透明電極2と透明電極7との間に比較的低い電圧(0V以上2V以下程度)が印加されているときに白表示を行い、比較的高い電圧(4.5V以上7.5V以下程度)が印加されているときに黒表示を行う。すなわち、いわゆるノーマリホワイトモードの液晶表示パネルである。この液晶表示パネル10は、黒表示から白表示へ移行する場合の液晶26の応答時間(透過率の立ち上がり時間)が2.0ms、白表示から黒表示へ移行する場合の液晶26の応答時間(透過率の立ち下がり時間)が0.2msとなるように設計されている。よって、1フレーム期間を複数のサブフレーム期間に分割して表示動作を行うFSC方式に対応可能な構成となっている。そのため、例えばフレーム周波数60Hzの6倍の駆動周波数360Hzでも液晶26は十分に応答することができる。
【0049】
ここで、この黒表示時の電圧値は、位相差板11の設計により、白表示を行っているときの高い透過率を維持した上で4.5V以上7.5V以下となるように設定している。この電圧値は、従来のTN型液晶表示装置の場合と同等であるため、液晶表示パネルの製造コスト等の観点から好ましいといえる。
【0050】
以上のように構成された液晶表示パネル10の下方にはバックライト20が配置される。このバックライト20は、透明な矩形の合成樹脂板からなる導光板22と、該導光板22の一の端面22a近傍に該端面22aに臨んで配置された光源21と、導光板22の下方に配置された反射板23と、導光板22の上面に設けられた拡散シート24とを含んで構成されている。
【0051】
バックライト20が備える光源21は、光の3原色である赤、緑、青の各色を発光するLEDが順次に反復して配列されているLEDアレイである。
【0052】
なお、LEDは点滅等の制御が容易であるため本発明の液晶表示装置のバックライト20が備える光源21として適しているが、これに限定されるわけではない。例えば、高輝度を実現するために冷陰極管を光源21として用いるような構成であってもよい。
【0053】
以上のように構成されたバックライト20では、光源21から発せられた光が端面22aから導光板22に入射する。この入射した光は、導光板22の内部で多重散乱してその上面の全面から出射する。この際、導光板22の下に漏れて反射板23に入射した光は、反射板23で反射されて導光板22内に戻される。そして、導光板22から出射した光は拡散シート24で拡散され、その拡散された光が液晶表示パネル10に入射する。これにより、液晶表示パネル10の全体に赤、緑又は青の光が均一に照射される。
【0054】
図4は、実施の形態1に係る本発明の液晶表示装置100の構成を示すブロック図である。図1及び図2をも併せて参照すると、液晶表示パネル10は、周知のTFT(Thin Film Transistor)タイプの表示パネルであり、内面に対向電極(図示せず)が形成された対向基板(図示せず)と、内面に画素電極39、ゲート線31、ソース線32及びTFT33が形成されたアレイ基板(図示せず)とが液晶層4を挟んで対向するように配置されて構成されている。また、アレイ基板では、ゲート線31及びソース線32が交互に交差するように配設されると共に、そのゲート線31及びソース線32で区画された各画素毎に画素電極39及びTFT33が形成されている。そして、この液晶表示パネル10のゲート線31をゲートドライバ34がソース線32をソースドライバ35及び黒挿入ドライバ40がそれぞれ駆動し、これらのゲートドライバ34、ソースドライバ35及び黒挿入ドライバ40を制御回路36によって制御するように構成されている。
【0055】
以上のように構成された液晶表示装置100においては、各色光を発するLEDを所定の周期で順次発光させるために、制御回路36がバックライト制御回路37に制御信号を出力する。また、その発光と同期して表示を行うために、同じく制御回路36が、外部から入力される映像信号38をフィールドシーケンシャルカラー方式用の映像信号(サブフレーム期間ごとに映像を表示するように時間軸方向に圧縮された映像信号)に変換し、その変換した映像信号に応じてゲートドライバ34及びソースドライバ35に制御信号をそれぞれ出力する。その結果、ゲートドライバ34がゲート線31にTFT33をオンにするための電圧に対応する走査信号を出力することにより各画素のTFT33を順次オンさせ、一方、ソースドライバ35がそのタイミングに合わせてソース線32を通じて映像信号を各画素の画素電極39に順次書き込む。
【0056】
より具体的には、ゲートドライバ34が、前述した走査信号を1行目のゲート線31に出力することにより、その1行目のゲート線31と接続されているTFT33をオンにする。そして、このようにTFT33がオンになったときに、ソースドライバ35から各ソース線32に対して出力された映像信号が1行目の画素の画素電極39に書き込まれる。
【0057】
次に、ゲートドライバ34が、TFT33をオフにするための電圧に対応する信号を1行目のゲート線31に出力して、その1行目のゲート線31と接続されているTFT33をオフにする。また、ゲートドライバ34は、これと同時に、前記走査信号を2行目のゲート線31に出力することによって、その2行目のゲート線31と接続されているTFT33をオンにする。そして、1行目の場合と同様に、ソースドライバ35から各ソース線32に対して出力された映像信号が2行目の画素の画素電極39に書き込まれる。
【0058】
これ以降も同様に動作することにより、各行の画素の画素電極39に映像信号が順次書き込まれる。その結果、対向電極と画素電極39との間に電位差が発生して液晶26が駆動され、バックライト20から出射される光の透過率が変化する。これにより、観察者の目に映像信号38に対応する映像が映ることになる。
【0059】
また、各サブフレーム期間には、映像信号以外にもリセット信号としての黒信号が書き込まれる。制御回路36は、後述するようにして設定された黒挿入率にしたがって、ゲートドライバ34及び黒挿入ドライバ40に制御信号をそれぞれ出力する。その結果、ゲートドライバ34がゲート線31に走査信号を出力することにより各画素のTFT33を順次オンさせ、一方、黒挿入ドライバ40がそのタイミングに合わせてソース線32を通じて黒信号を各画素の画素電極39に順次書き込む。
【0060】
以上のように黒挿入ドライバ40を設けずに、ソースドライバが映像信号及び黒信号の両信号を供給するような構成とすることも可能である。しかし、そのような構成にすると、駆動周波数を360Hzとして映像表示を行う場合、ソースドライバを通常の60Hz駆動の12倍速で動作させる必要がある。これに対して、本実施の形態のように黒挿入ドライバ40を設けるような構成とすると、ソースドライバ35及び黒挿入ドライバ40をそれぞれ6倍速で動作させれば足りるので、各ドライバの負担を軽減することができる。なお、液晶表示パネルが有する画素の数が少なく、ソースドライバの12倍速動作が可能である場合であれば、ソースドライバが映像信号及び黒信号の両信号を供給するようにしてもよいことは言うまでもない。また、表示画面を上下に分割することによりソースドライバの動作周波数を低減することも有効である。
【0061】
なお、本実施の形態ではこのように黒信号をリセット信号としているが、3色の光源21をすべて消灯させる期間がある場合であれば、必ずしもリセット信号が黒信号である必要はない。しかしながら、このように3色の光源21をすべて消灯させる期間がない場合、黒信号をリセット信号としなければいわゆる黒浮きが発生することになる。ここで、前記期間を設けた上で黒信号をリセット信号としない場合は、蓄積容量線をゲート線31と平行に配設し、その蓄積容量線と対向電極とを用いて一括でリセット信号の書き込みを行うようにすることが望ましい。
【0062】
次に、本実施の形態における黒挿入率の設定について説明する。
【0063】
図5は臨界黒挿入率と駆動周波数との関係を示すグラフである。なお、この図は、液晶層4の温度が80℃、セルギャップCGが2.6μm、液晶26のΔnが約0.25、バルク粘度が49mPa・sの場合における臨界黒挿入率と駆動周波数との関係を例示している。なお、本明細書において、Δnは589nmの波長の光に対する室温での液晶の屈折率異方性を示している。
【0064】
図5を参照すると、臨界黒挿入率が、駆動周波数が120Hzのときにピークとなることが分かる。FSC方式の場合、赤、緑、青の3色に係るサブフレーム期間により1フレーム期間を構成することが一般的であるので、フレーム周波数60Hzの3倍である180Hzで表示動作を行うことが多い。このように駆動周波数が180Hzである場合、前述したような臨界黒挿入率のピークの影響で、臨界黒挿入率は約30%となる。また、駆動周波数が360Hzである場合、そのようなピークの影響がほとんどなくなり、臨界黒挿入率が15%以下となることが分かる。このように、臨界黒挿入率は駆動周波数に対して顕著な依存性を有している。
【0065】
図6は、液晶26の応答時間に基づいて計算された黒挿入率と相対輝度との関係を示すグラフである。図6において、6aは駆動周波数が180Hzである場合の前記関係を、6bは駆動周波数が360Hzである場合の前記関係をそれぞれ示している。
【0066】
図11に示したように、黒挿入率が同一である場合、液晶の応答速度が限られているため、駆動周波数が360Hzである場合の方が180Hzである場合よりも輝度が低下する。しかしながら、図5に示したように、実際には、液晶層の温度が80℃である場合における臨界黒挿入率は、駆動周波数が180Hzであるときは約30%であるのに対して、駆動周波数が360Hzであるときは約15%である。そして、図6に示すように、駆動周波数が180Hzで黒挿入が30%である場合と、駆動周波数が360Hzで黒挿入率が15%である場合とを比較すると、液晶表示パネルの透過率は後者の方が高くなる。よって、液晶層4の温度が80℃である場合では、駆動周波数を360Hzとした方が良好な表示を実現することができる。
【0067】
そこで、本実施の形態の液晶表示装置100が備える制御回路36は、駆動周波数が360Hzで、黒挿入率が15%となるようにゲートドライバ34、ソースドライバ35、黒挿入ドライバ40及びバックライト制御回路37を制御する。
【0068】
なお、発明者等の検討では、臨界黒挿入率は、多くの場合10%以上30%以下となる。
【0069】
ところで、ここでは駆動周波数が180Hzである場合と360Hzである場合とを比較しているが、これに限定されるわけではない。すなわち、本発明の主旨は、臨界黒挿入率の周波数依存性及び液晶の応答時間を予め測定しておき、比較対象となる駆動周波数における黒挿入率と透過率(又は相対輝度)との関係を計算し、これらに基づいて最大の透過率が得られる駆動周波数を特定し、その特定した駆動周波数で映像表示を行うことにある。したがって、例えば駆動周波数が240Hzである場合を比較対象にすることも容易に想定される。
【0070】
以上のように、本実施の形態では、臨界黒挿入率の制約の下で最大の透過率が得られる駆動周波数を特定し、その特定した駆動周波数で映像表示を行っているが、この駆動周波数は必ずしも黒挿入率そのものが最低となる駆動周波数と一致するわけではない。ところで、臨界黒挿入率が周波数に依存しているのは、液晶の配向状態がスプレイ配向からベンド配向へ、又はベンド配向からスプレイ配向へ転移することに起因して発生する液晶の流れの影響であると推察される。この推察が正しければ、液晶の流れが発生している際には表示が不安定になることが予想される。このような場合、表示を安定させるために、できる限り黒挿入率を低くすることが望ましい。そこで、本実施の形態のように最大の透過率が得られる駆動周波数ではなく、黒挿入率が最低となる駆動周波数を特定し、その特定した駆動周波数で映像表示を行うようにしてもよい。
【0071】
なお、駆動周波数が60Hzである場合であって臨界黒挿入率が顕著に増大するときには、カラーフィルタを備える液晶表示パネルに本発明を適用することも可能である。図7は、液晶層の温度が80℃、セルギャップが4.5μmの場合の液晶表示パネルにおける臨界黒挿入率と駆動周波数との関係を示すグラフである。図7において、7aは液晶が非シアノ含有系液晶である場合の前記関係を、7bは液晶が10%シアノ含有系液晶である場合の前記関係をそれぞれ示している。
【0072】
図7に示すように、液晶が非シアノ含有系液晶である場合、駆動周波数60Hzの付近では、臨界黒挿入率が25%程度必要となるが、駆動周波数が120Hz又は180Hzのときは臨界黒挿入率はそれよりも低下している。これに対して、液晶が10%シアノ含有系液晶である場合、非シアノ含有系の場合と比べて、臨界黒挿入率のピークが高周波側にシフトしており、駆動周波数が60Hzのときにおける臨界黒挿入率を低下させることができる。この臨界黒挿入率の低下に伴って透過率を向上させることができるので、液晶が10%シアノ含有系液晶である場合の方が望ましい。シアノ含有率を増加させると液晶のバルク粘度を低下させることができ、その結果液晶の応答速度が向上するため望ましいが、長期使用に対する信頼性が低下することになる。そのため、シアノ含有率は5%以上20%以下が望ましいと考えられる。
【0073】
なお、セルギャップCGを狭めることにより、液晶をより高速に応答させることが可能となる。発明者等の検討によれば、セルギャップCGは2μm以上4μm以下であることが望ましい。しかしながら、液晶の屈折率異方性Δnが小さいにもかかわらずセルギャップCGを狭くすると、液晶の変調率が低下し、その結果透過率が低下するという問題が生じる。そのため、液晶の変調率、黒信号の電圧、及び液晶表示パネルの視野角特性等に基づいて設計される位相差板11を考慮した上で、ΔnとセルギャップCGの値dとの積Δndを設定する必要がある。発明者等の検討によれば、Δndが0.5μm以上0.8μm以下である場合に、高い変調率を確保しつつ、駆動周波数を360Hzとするような高速な表示動作に十分対応可能な応答速度を実現することができる。
【0074】
また、Δndが前述した0.5μm以上0.8μm以下である場合であって、バルク粘度が60mPa・s以下の液晶を用いたとき、ノーマリホワイトモードにおける黒表示から白表示へ移行する際の液晶の応答時間が2.2ms以下となることが本発明者等により確認されている。
【0075】
(実施の形態2)
実施の形態2は、駆動周波数を適宜切り替えて表示動作を行う液晶表示装置を例示する。なお、本実施の形態の液晶表示装置の構成は実施の形態1の場合と同様であるので説明を省略する。そのため、以下では図4を参照しながら説明する。
【0076】
本実施の形態の液晶表示装置が備える制御回路36は、駆動周波数を適宜切り替えた上で実施の形態1の場合と同様にしてゲートドライバ34、ソースドライバ35、黒挿入ドライバ40及びバックライト制御回路37を制御する。この場合、映像信号及び黒信号の書き込みを考慮すると、駆動周波数としてフレーム周波数のn倍を採用することが好ましい。ここで、テレビジョン受像器の場合であればフレーム周波数は60Hzであり、パーソナルコンピュータ用のモニタの場合であればフレーム周波数は75Hzも使用される。
【0077】
そのため、フレーム周波数が60Hzである場合において、1フレーム期間が赤、緑、青の3色のサブフレーム期間からなるときは、これらフレーム周波数の3倍である180Hzを駆動周波数として採用する。また、それ以外にも、特開平9−90916号公報及び特開平8−101672号公報等に開示されているような中間色又は白色のサブフレーム期間を設けて、フレーム周波数の4倍である240Hzで動作するようにしてもよい。さらに、赤、緑、青の3色のサブフレーム期間を2つずつ設けることによって1フレーム期間を6個のサブフレーム期間から構成し、フレーム周波数の6倍である360Hzで動作するようにしてもよい。
【0078】
なお、このように駆動周波数を切り替えることによって、色割れを軽減することができる。ここで、色割れとは、映像の輪郭に実際には存在しない色が観察されてしまう現象をいい、赤、緑、青の順でLEDを発光させた場合において観察者の目が移動する対象物を追従するときに、その対象物の先端部が赤く観察され同じく後端部が青く観察されることに起因する。なお、色割れの詳細については特開平8−51633号公報に開示されている。
【0079】
駆動周波数が高くなると単一色が知覚される期間及び各色のLEDの発光間隔が短くなるため、色割れが軽減する。したがって、制御回路36は、例えば動画表示を行う場合には高い駆動周波数に切り替え、静止画を表示する場合には低い駆動周波数に切り替えるようにする。色割れは動画表示の場合にのみ発生するので、これにより良好な映像表示を安定して行うことが可能となる。また、ユーザの設定に応じて駆動周波数を切り替えるようにしてもよい。これにより、画質の調整を容易に行うことが可能となる。
【0080】
本実施の形態の液晶表示装置が備える制御回路36は、以上のようにして駆動周波数を切り替えた場合、図5に示した駆動周波数と臨界黒挿入率との関係にしたがって定められる黒挿入率にて表示動作を行うように、ゲートドライバ34、ソースドライバ35、黒挿入ドライバ40及びバックライト制御回路37を制御する。例えば、駆動周波数を180Hzとし、黒挿入率を30%として表示動作を行っている場合に、色割れを軽減させる等の目的で駆動周波数を360Hzに切り替えたときは、黒挿入率を、駆動周波数360Hzに対応する臨界黒挿入率である15%に設定して各ドライバ等を制御する。このように動作することにより、駆動周波数に応じた適切な黒挿入率で映像表示を行うことが可能となる。その結果、スプレイ転移を発生させることなく、良好な映像表示を安定して行うことができる。
【0081】
(実施の形態3)
図5では、液晶層の温度が80℃である場合における臨界黒挿入率の周波数依存性を示したが、液晶層の温度が上昇すると臨界黒挿入率のピーク位置は高周波側に移動する。このように、臨界黒挿入率の周波数依存性は液晶層の温度により変化する。そこで、実施の形態3では、液晶層の温度に応じて駆動周波数を切り替え、それに伴って黒挿入率を変更する液晶表示装置を例示する。
【0082】
図8は、液晶層の温度と臨界黒挿入率との関係を示すグラフである。図8においては、駆動周波数が180Hzである場合の前記関係を例示している。
【0083】
図8に示すように、液晶層の温度が40℃以上になると臨界黒挿入率が顕著に増加する。このことから、液晶層の温度が所定の温度未満である場合とその所定の温度以上である場合とでは駆動周波数を切り替えることが望ましいことが分かる。ここで、その所定の温度としては例えば40℃以上60℃以下に設定し、その所定の温度未満である場合には駆動周波数を180Hzとし、その所定の温度以上である場合には駆動周波数を360Hzとすることが望ましい。
【0084】
図9は、実施の形態3に係る本発明の液晶表示装置の構成を示すブロック図である。図9に示すように、本実施の形態の液晶表示装置は温度センサ41を備えており、該温度センサ41は制御回路36に接続されている。この温度センサ41は、液晶層の温度を検出するために設けられている。そのため、実際に液晶層内に接するように設けられていることが望ましいが、少なくとも液晶層の温度を検出可能な位置に設けられていればよい。また、液晶層の近傍の温度を測定することによって液晶層の温度を予測するような構成であってもよい。この温度センサ41は、焦電効果を利用する焦電センサ、熱電効果を利用する熱電対等で構成される。熱電対で構成される場合はK熱電対であることが望ましい。
【0085】
なお、本実施の形態の液晶表示装置のその他の構成については実施の形態1の場合と同様であるので同一符号を付して説明を省略する。
【0086】
次に本実施の形態の液晶表示装置の動作について説明する。
【0087】
前述した温度センサ41は、測定した温度を電圧に変換した後に制御回路36に出力する。なお、この出力するタイミングは任意であり、連続的に出力するようにしてもよく、所定の周期で出力するようにしてもよい。
【0088】
このようにして温度センサ41からの出力を受けた制御回路36は、液晶層4の温度が所定の温度未満であるかそれとも以上であるかを判定する。ここで所定の温度としては前述したように40℃以上60℃以下であることが望ましい。
【0089】
制御回路36は、液晶層4の温度が所定の温度未満であると判定した場合、駆動周波数180Hzで表示動作を行うように、ゲートドライバ34、ソースドライバ35、黒挿入ドライバ40及びバックライト制御回路37を制御する。
【0090】
一方、制御回路36は、液晶層4の温度が所定の温度以上であると判定した場合、駆動周波数360Hzで表示動作を行うように、ゲートドライバ34、ソースドライバ35、黒挿入ドライバ40及びバックライト制御回路37を制御する。
【0091】
このように動作することにより、スプレイ転移を発生させることなく、良好な映像表示を安定して行うことができる。
【0092】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、駆動周波数を適宜切り替えることによってスプレイ転移を回避することができるので、良好な映像表示を安定して行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係る本発明の液晶表示装置の構成を模式的に示す断面図である。
【図2】実施の形態1に係る本発明の液晶表示装置が備える液晶セルの構成を模式的に示す断面図である。
【図3】実施の形態1に係る本発明の液晶表示装置が備える液晶層に注入された液晶の配向状態を模式的に示す断面図である。
【図4】実施の形態1に係る本発明の液晶表示装置の構成を示すブロック図である。
【図5】臨界黒挿入率と駆動周波数との関係を示すグラフである。
【図6】液晶の応答時間に基づいて計算された黒挿入率と相対輝度との関係を示すグラフである。
【図7】臨界黒挿入率と駆動周波数との関係を示すグラフである。
【図8】液晶層の温度と臨界黒挿入率との関係を示すグラフである。
【図9】実施の形態3に係る本発明の液晶表示装置の構成を示すブロック図である。
【図10】黒挿入駆動における信号書き込み動作の例を示す説明図である。
【図11】フィールドシーケンシャルカラー方式の液晶表示装置の表示動作の一例を示すタイミングチャートであり、(a)は駆動周波数が180Hz、黒挿入率が25%である場合の映像信号及び黒信号の電圧波形並びに液晶表示パネル10の透過率の変化を、(b)は駆動周波数が180Hz、黒挿入率が25%である場合であって黒信号の書き込みを行わないときの映像信号の電圧波形及び液晶表示パネル10の透過率の変化を、(c)は駆動周波数が360Hz、黒挿入率が25%である場合の映像信号及び黒信号の電圧波形並びに液晶表示パネル10の透過率の変化をそれぞれ示している。
【符号の説明】
1 ガラス基板
2 透明電極
3 配向膜
4 液晶層
6 配向膜
7 透明電極
8 ガラス基板
9 スペーサ
10 液晶表示パネル
11 位相差板
12 液晶セル
13 偏光板
20 バックライト
21 光源
22 導光板
23 反射板
24 拡散シート
31 ゲート線
32 ソース線
33 TFT
34 ゲートドライバ
35 ソースドライバ
36 制御回路
37 バックライト制御回路
38 映像信号
39 画素電極
40 黒挿入ドライバ
41 温度センサ
100 液晶表示装置
102 上側基板
103 下側基板

Claims (2)

  1. 映像表示を行っている場合にベンド配向をなしている液晶が配列された液晶層と、前記液晶層のリタデーションを補償するための少なくとも1枚の位相差板とを有する液晶表示素子を備え、所定の駆動周波数にしたがって、各フレーム期間ごとに映像信号と前記ベンド配向の状態を維持するためのベンド配向維持信号とを前記液晶表示素子に書き込み、前記映像信号及び前記ベンド配向維持信号に応じて前記液晶層のリタデーションを変化させることにより前記液晶表示素子の表示用の光の透過率を変化させて表示を行う液晶表示装置において、複数の駆動周波数に対して前記フレーム期間に占める前記ベンド配向維持信号の挿入割合と前記透過率との関係を予め求めておき、その求めた結果に基づいて特定された前記透過率が最大となる駆動周波数で前記液晶表示素子の動作を制御する制御手段を備え、前記液晶表示素子は、互いに交差するように配列された複数のゲート線及び複数のソース線、前記ゲート線に走査信号を出力するゲートドライバ、前記ソース線に前記映像信号及び前記ベンド配向維持信号を出力するベンド配向維持ドライバ、マトリクス状に配置された画素電極、並びに前記画素電極のそれぞれに対応して設けられ、前記ゲート線を介して供給される走査信号に応じて前記画素電極と前記ソース線との間の導通/非導通が切り換えられることにより前記ソース線を介して供給される前記映像信号及び前記ベンド配向維持信号を前記画素電極に書き込み得るスイッチング素子を有するアレイ基板と、前記アレイ基板に対向する対向基板と、前記対向基板に設けられ、前記画素電極との間に電位差を発生させることにより前記液晶を駆動する対向電極とを備えることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 映像表示を行っている場合にベンド配向をなしている液晶が配列された液晶層と、前記液晶層のリタデーションを補償するための少なくとも1枚の位相差板とを有する液晶表示素子を備え、所定の駆動周波数にしたがって、各フレーム期間ごとに映像信号と前記ベンド配向の状態を維持するためのベンド配向維持信号とを前記液晶表示素子に書き込み、前記映像信号及び前記ベンド配向維持信号に応じて前記液晶層のリタデーションを変化させることにより前記液晶表示素子の表示用の光の透過率を変化させて表示を行う液晶表示装置において、複数の駆動周波数に対して前記フレーム期間に占める前記ベンド配向維持信号の挿入割合と前記透過率との関係を予め求めておき、その求めた結果に基づいて特定された前記挿入割合が最低となる駆動周波数で前記液晶表示素子の動作を制御する制御手段を備え、前記液晶表示素子は、互いに交差するように配列された複数のゲート線及び複数のソース線、前記ゲート線に走査信号を出力するゲートドライバ、前記ソース線に前記映像信号を出力するソースドライバ、前記ソース線に前記ベンド配向維持信号を出力するベンド配向維持ドライバ、マトリクス状に配置された画素電極、及び前記画素電極のそれぞれに対応して設けられ、前記ゲート線を介して供給される走査信号に応じて前記画素電極と前記ソース線との間の導通/非導通が切り換えられることにより前記ソース線を介して供給される前記映像信号及び前記ベンド配向維持信号を前記画素電極に書き込み得るスイッチング素子を有するアレイ基板と、前記アレイ基板に対向する対向基板と、前記対向基板に設けられ、前記画素電極との間に電位差を発生させることにより前記液晶を駆動する対向電極とを備えることを特徴とする液晶表示装置。
JP2002074143A 2002-03-18 2002-03-18 液晶表示装置 Expired - Fee Related JP4084062B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002074143A JP4084062B2 (ja) 2002-03-18 2002-03-18 液晶表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002074143A JP4084062B2 (ja) 2002-03-18 2002-03-18 液晶表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003270669A JP2003270669A (ja) 2003-09-25
JP4084062B2 true JP4084062B2 (ja) 2008-04-30

Family

ID=29203619

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002074143A Expired - Fee Related JP4084062B2 (ja) 2002-03-18 2002-03-18 液晶表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4084062B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20050053447A (ko) * 2003-12-02 2005-06-08 엘지.필립스 엘시디 주식회사 액정 표시 장치 및 그 구동 방법
JP4622320B2 (ja) * 2004-06-04 2011-02-02 セイコーエプソン株式会社 電気光学装置の駆動回路及び駆動方法、電気光学装置並びに電子機器
KR100700647B1 (ko) 2005-01-24 2007-03-27 삼성에스디아이 주식회사 액정 표시 장치
KR101071262B1 (ko) * 2005-07-21 2011-10-10 삼성전자주식회사 액정 표시 장치
JP2007093939A (ja) * 2005-09-28 2007-04-12 Toshiba Matsushita Display Technology Co Ltd 液晶表示装置、電子装置、電子装置の製造方法、プログラム、および記録媒体
JP4555207B2 (ja) 2005-10-18 2010-09-29 Necディスプレイソリューションズ株式会社 画質改善装置および画質改善方法
JP4928789B2 (ja) * 2006-01-19 2012-05-09 東芝モバイルディスプレイ株式会社 液晶表示装置
GB2491538A (en) * 2010-03-09 2012-12-05 Hdt Inc Color display device and method

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003270669A (ja) 2003-09-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4530632B2 (ja) 液晶表示装置
US7030848B2 (en) Liquid crystal display
JP4169589B2 (ja) 表示装置及び表示方法
JP5182878B2 (ja) 液晶表示装置
KR100827043B1 (ko) 액정 표시 장치 및 그 구동 방법
JP2008052259A (ja) 液晶表示装置
JP2003295156A (ja) 液晶表示装置
JP2007286135A (ja) 液晶表示装置
JP2002366124A (ja) 表示装置、携帯型電話機及び携帯型端末装置
WO2006103746A1 (ja) 液晶表示装置
KR100754113B1 (ko) 액정 표시 장치
US8068075B2 (en) Liquid crystal display device
JP4628425B2 (ja) 表示方法及び表示装置
JP4084062B2 (ja) 液晶表示装置
JP3948914B2 (ja) 液晶表示素子
JP4248268B2 (ja) 液晶表示装置
JP4020928B2 (ja) 液晶表示装置
JP2007179010A (ja) 液晶表示装置および液晶表示装置の駆動方法
JP2004233932A (ja) 液晶表示装置
KR20190083028A (ko) 셔터 패널을 포함하는 표시 장치 및 그것의 동작 방법
JP2008096927A (ja) 液晶表示装置、液晶表示装置の駆動方法、プログラム、及び記録媒体
JP4343419B2 (ja) 液晶装置
JP4086462B2 (ja) 液晶表示装置及び液晶表示方法
JP4928789B2 (ja) 液晶表示装置
JP2008191686A (ja) 表示装置及び表示方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050310

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20061109

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070517

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070529

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070725

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071120

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080117

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080212

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080214

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4084062

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110222

Year of fee payment: 3

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110222

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120222

Year of fee payment: 4

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120222

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130222

Year of fee payment: 5

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130222

Year of fee payment: 5

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140222

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees