JP4082349B2 - ヒートポンプ式給湯装置 - Google Patents

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この発明は、ヒートポンプ式給湯装置に関するものである。
ヒートポンプ式給湯装置には、圧縮機と水熱交換器と減圧機構と空気熱交換器とを順次接続したヒートポンプユニットを備え、上記水熱交換器にて構成される熱交換路に未加熱水を供給してこの未加熱水を加熱する沸上運転が可能なものがある(例えば、特許文献1参照)。すなわち、図4に示すように、貯湯タンク50を有するタンクユニット51と、冷凍サイクル52を有するヒートポンプユニット53とを備える。そして、冷凍サイクル52は、圧縮機54と水熱交換器55と減圧機構56と空気熱交換器57とを順次接続して構成される。また、タンクユニット51は、上記貯湯タンク50と、循環用ポンプ58と熱交換路59とが介設された循環路60とを備える。この場合、熱交換路59は上記水熱交換器55にて構成することができる。
そして、上記ヒートポンプ式給湯装置では、冷凍サイクル52の圧縮機54を駆動すると共に、循環路60の循環用ポンプ58を駆動すると、貯湯タンク50の底部に設けられた取水口から貯湯タンク50の未加熱水が循環路60に流出し、これが熱交換路59を流通する。この際、未加熱水が水熱交換器55にて加熱され(沸き上げられ)、貯湯タンク50の上部に設けられら湯入口からこの貯湯タンク50に返流する。これによって、貯湯タンク50に高温の湯を貯めるものである。
特開2002−139257号公報(図1)
ところが、この種のヒートポンプ式給湯装置には、空焚き等の異常状態が発生する場合がある。ここで、空焚きとは、貯湯タンク50内に温水がなく、循環用ポンプ58が駆動しても循環路60内に温水が循環しない状態や、循環用ポンプ58にごみ等が溜まってポンプ58が駆動しないいわゆるポンプロック状態のときをいう。このようなときには、貯湯タンク50に高温の湯を貯める沸上運転が行われず、貯湯タンク50に湯を貯めることができない状態が継続することになる。そのため、ユーザにとっては、湯を使いたいときに使用できなかった。
そこで、従来では、沸上運転開始直後の一定期間においては出湯温度(熱交換路から流出して貯湯タンク50に返流される加熱水の温度)があまり上昇しないので、循環路60の熱交換路59と、貯湯タンク50の上部の湯入口との間の配管に温度検出用サーミスタを設け、この温度検出用サーミスタにて検出される温度を、上記出湯温度として、この温度が所定温度よりも低温である場合に、空焚き運転である異常状態としていた。しかしながら、貯湯タンク50から循環路60に流入した温水の温度(入水温度)が高温である場合、温度検出用サーミスタにて検出した温度も高く、誤判断することがあり、また、外気温度が高温時において異常が検出できないことがあった。
また、貯湯タンク50に温度検出用サーミスタを設け、このサーミスタの検知温度と、ヒートポンプユニットの入水温度(貯湯タンクから熱交換路に流入する未加熱水の温度)とを比較して、入水温度が貯湯タンク50の温度よりも所定温度以上に高いときに異常と判断するものもあった。しかしながら、この方法では、貯湯タンク50内が空もしくは水(低温水)のみが貯湯されているときのみ異常状態を検出することができるにすぎない。
さらに、空焚き運転となれば、異常高圧となるので、これを検知することによって、この空焚き運転を停止することができる。ところが、近年、水熱交換器55から流出して減圧機構56に流入する高圧冷媒と、空気熱交換器57から流出した低圧冷媒との熱交換を行う液ガス熱交換器を設けたものが開発された。すなわち、液ガス熱交換器を設けることによって、水熱交換器(ガス冷却器)55からの冷媒に過冷却を付与し、また、アキュームレータ(図示省略)に入る冷媒を加熱して、圧縮機54の湿り圧縮を防止するようにしている。このような液ガス熱交換器を備えたものでは、空焚き状態となっても、液ガス熱交換器の働きで正常時と同様なサイクルが形成され、異常高圧とならないことがある。このような場合、機械(装置)が異常状態であるのも関わらず、ユーザはこの異常状態を検知することができない。そのため、高温の湯を沸き上げることができなかった。
この発明は、上記従来の欠点を解決するためになされたものであって、その目的は、圧縮機の湿り圧縮を防止する等のために液ガス熱交換器を備えたヒートポンプ式給湯装置において、いわゆる空焚き等の異常状態を確実に検知することができるヒートポンプ式給湯装置を提供することにある。
そこで請求項1のヒートポンプ式給湯装置は、圧縮機13と水熱交換器14と減圧機構15と空気熱交換器16とを順次接続したヒートポンプユニット4を備え、上記水熱交換器14にて構成される熱交換路11に未加熱水を供給してこの未加熱水を加熱する沸上運転が可能なヒートポンプ式給湯装置であって、水熱交換器14から流出して減圧機構15に流入する高圧冷媒と、空気熱交換器16から流出した低圧冷媒との熱交換を行う液ガス熱交換器25を設けると共に、上記空気熱交換器16の温度を検出する温度検出手段Sを設け、この温度検出手段Sにて検出した空気熱交換器16の温度が外気温度よりも高いときに、空焚き異常状態であると判断することを特徴としている。
請求項1のヒートポンプ式給湯装置では、水熱交換器14から流出して減圧機構15に流入する高圧冷媒と、空気熱交換器16から流出した低圧冷媒との熱交換を行う液ガス熱交換器25を設けたので、水熱交換器(ガス冷却器)14からの冷媒に過冷却を付与し、また、圧縮機13に入る冷媒を加熱することができる。ところで、液ガス熱交換器25を設けない状態において、熱交換路11に未加熱水(低温水)が供給されない空焚き状態となった場合、水熱交換器(放熱器)14において放熱せず、空気熱交換器16で放熱することになる。このため、空気熱交換器16の温度が外気温度よりも高くなって、正常な冷凍サイクルを構成しない。このような場合には、保護制御の働きによって異常高圧で停止するようにできる。これに対して、液ガス熱交換器25を設けたことによって、空焚き状態となっても、この液ガス熱交換器25の働きで、正常時の冷凍サイクルが形成され、異常高圧状態とならないことがある。しかしながら、空焚き状態となれば、上記したように、空気熱交換器16の温度が外気温度よりも高い温度となる。そこで、このヒートポンプ式給湯装置では、この空気熱交換器16の温度を検知(検出)して、この温度と外気温度とを比較するようにした。そのため、空気熱交換器16の温度が外気温度よりも高温のときに、空焚き異常状態であると判断することができる。しかも、複雑な構成を必要とせず、既存の装置において使用されている各種の制御(運転制御)を行うための温度センサを利用して、空焚き異常状態の検出を行うことができる。
請求項2のヒートポンプ式給湯装置は、貯湯タンク1とこの貯湯タンク1に連結される循環路9とを有するタンクユニット2を備え、上記貯湯タンク1の底部から未加熱水を上記循環路9に流出させてこの循環路9に介設された上記熱交換路11にて加熱して貯湯タンク1の頂部に返流する沸上運転が可能であることを特徴としている。
請求項2のヒートポンプ式給湯装置では、高温の湯を貯湯タンク1に貯めることができ、しかも空焚き状態等の異常状態であると判断することができるので、貯湯タンク1に湯を貯めることができない状態が継続することを防止できる。
請求項3のヒートポンプ式給湯装置は、上記ヒートポンプユニット4の冷凍サイクル3の高圧側が超臨界圧力で運転することを特徴としている。
上記請求項3のヒートポンプ式給湯装置では、高圧側が超臨界圧力で運転するものであるので、冷媒に超臨界で使用する超臨界冷媒を用いることになり、地球環境に優しいヒートポンプユニット4となる。また、超臨界冷媒を用いれば、空焚き状態等の異常状態において空気熱交換器16の温度が高温になり易く、上記請求項1や請求項2の作用を特に有効に発揮する。
請求項1のヒートポンプ式給湯装置によれば、圧縮機に入る冷媒を加熱することができて、圧縮機の湿り圧縮を防止することができ、安定した運転が可能となる。しかも、空焚き異常状態において、液ガス熱交換器の働きで正常時の冷凍サイクルが形成されたとしても、空気熱交換器の温度と外気温度とを比較することによって、空焚き異常状態であると判断することができる。このため、ユーザはこの異常状態を確実に検知することができ、高温の湯が使用できない時間の短縮を図ることができる。しかも、複雑な構成を必要とせず、既存の装置において使用されている各種の運転制御を行うための温度センサを利用して、空焚き異常状態の検出を行うことができる。これにより、低コスト化を図ることができ、しかもその正常異常の判断の信頼性に優れる。
請求項2のヒートポンプ式給湯装置によれば、貯湯タンクに湯を貯めることができない状態が継続することを防止できる。これにより、高温の湯が使用できない時間の短縮を図って、湯を使用したいときに安定して使用することができ、ユーザは快適な生活を営むことができる。しかも、空焚きによる循環路内の循環用ポンプの損傷等を防止でき、装置の長寿命化を図ることができる。
請求項3のヒートポンプ式給湯装置によれば、冷媒に超臨界で使用する超臨界冷媒を用いることになり、地球環境に優しいヒートポンプユニットとなる。また、超臨界冷媒を用いれば、空焚き状態等の異常状態において空気熱交換器の温度が高温になり易く、上記請求項1や請求項2の作用効果を特に有効に発揮することができる。
次に、この発明のヒートポンプ式給湯装置の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1はヒートポンプ式給湯装置の簡略図である。このヒートポンプ式給湯装置は、貯湯タンク1を有するタンクユニット2と、冷凍サイクル3を有するヒートポンプユニット4とを備える。そして、タンクユニット2の貯湯タンク1には、その底壁に給水口5が設けられると共に、その上壁に出湯口6が設けられている。この給水口5から貯湯タンク1に水道水が供給され、出湯口6から高温の温湯が出湯される。また、貯湯タンク1には、その底壁に取水口7が開設されると共に、側壁(周壁)の上部に湯入口8が開設され、取水口7と湯入口8とが循環路9にて連結されている。そして、この循環路9に水循環用ポンプ10と熱交換路11とが介設されている。すなわち、水循環用ポンプ10が駆動すると、貯湯タンク1内の未加熱水が取水口7から循環路9に流出して、熱交換路11を介して湯入口8から貯湯タンク1内に返流する。
次に、冷凍サイクル3は、圧縮機13と、上記熱交換路11を構成する水熱交換器14と、電動膨張弁(減圧機構)15と、空気熱交換器16とを順に接続して構成される。すなわち、圧縮機13の吐出口と水熱交換器14とを冷媒通路17にて接続し、水熱交換器14と電動膨張弁15とを冷媒通路18にて接続し、電動膨張弁15と空気熱交換器16とを冷媒通路19にて接続し、空気熱交換器16と圧縮機13とをアキュームレータ20が介設された冷媒通路21にて接続している。そして、冷媒としては、例えば、高圧側を超臨界圧力で使用する炭酸ガス等の自然冷媒を用いる。また、上記冷媒通路17には、圧力保護スイッチとしてのHPS23と、圧力センサ24とが設けられている。さらに、空気熱交換器16にはこの空気熱交換器16の能力を調整するファン22が付設されている。
また、冷凍サイクル3は、水熱交換器14から流出した高圧冷媒を冷却する液ガス熱交換器25を備える。この場合、液ガス熱交換器25は、例えば、二重管構造であって、水熱交換器14から流出した冷媒が通過する第1通路26と、空気熱交換器16から流出した冷媒が通過する第2通路27とを備える。すなわち、第1通路26が、水熱交換器14と減圧機構15とを連結する冷媒通路18の一部を構成し、第2通路27が、空気熱交換器16と圧縮機13とを連結する冷媒通路21の一部を構成する。このため、第1通路26を通過する高温高圧の冷媒と、第2通路27を通過する低温低圧の冷媒との間で熱交換が行われる。
次に、このヒートポンプ式給湯装置の運転動作(湯沸かし運転)を説明する。圧縮機13を駆動すると共に、水循環用ポンプ10を駆動(作動)する。すると、貯湯タンク1の底部に設けた取水口7から貯溜水(温湯)が流出し、これが循環路9の熱交換路11を流通する。また、圧縮機13からの吐出冷媒が、水熱交換器14、減圧機構15、空気熱交換器16とを順次経由して上記圧縮機13へと返流する。そのため、循環路9の熱交換路11を流通する水がガス冷却器である水熱交換器14によって加熱され(沸き上げられ)、湯入口8から貯湯タンク1の上部に返流される。そしてこのような動作を継続して行うことによって、貯湯タンク1に高温の温湯が貯湯されることになる。なお、現状の電力料金制度は夜間の電力料金単価が昼間に比べて低く設定されているので、この運転は、低額である深夜時間帯に行い、コストの低減を図るようにするのが好ましい。
また、このヒートポンプ式給湯装置は、循環路9の熱交換路11よりも上流側の温度を検出する温度センサ(入水サーミスタ)30と、循環路9の熱交換路11よりも下流側の温度を検出する温度センサ(出湯サーミスタ)31と、空気熱交換器16の温度を検出する温度センサ(空気熱交サーミスタ)32、圧縮機13の吐出温度を検出する温度センサ(吐出管サーミスタ)33と、外気温度を検出する温度センサ(外気温度サーミスタ)34等が設けられている。そして、これらのセンサからのデータ(検出された温度)がこのヒートポンプ式給湯装置の図示省略の制御部(例えば、マイクロコンピュータ等からなる)に入力され、これらのデータに基づいて、各種の制御が行われる。
すなわち、ヒートポンプ式給湯装置の運転時には、例えば、吐出管サーミスタ33にて吐出管の温度が検出され、この吐出管温度を目標吐出管温度となるように、電動膨張弁15の開度を調整(制御)することができる。また、入水サーミスタ30の温度が所定温度(例えば、60℃)以上であれば、貯湯タンク1内の湯が沸き上がっているとして運転を停止させたり、また、外気温度サーミスタ34の温度に基づいて、圧縮機13の運転周波数を制御して、湯加熱能力(沸上能力)等を調整したりすることができる。
ところで、上記ヒートポンプユニット4において、液ガス熱交換器25が無ければ、熱交換路11への入水温度が低温であるときには、図2(a)のAのようなサイクルを構成するが、熱交換路11への入水温度が高温であるときには、図2(a)のBのようなサイクルとなる。すなわち、図2(a)のAのサイクルと、図2(a)のBのサイクルとでは水熱交換器14である放熱器内の冷媒量差が大きく、熱交換路11への入水温度が上昇すれば、放熱過程でのエンタルピ差が狭くなって、湯加熱能力及びCOPが減少することになる。これに対して、この実施の形態のように、液ガス熱交換器25を備えていれば、入水温度変化による高圧側の冷媒量差を吸収し、入水温度が高温時でも液ガス熱交換器25の出口冷媒の密度が大きく、図2(b)のCのような正常のサイクルを形成する。
また、循環路9を温水が循環しないいわゆる空焚き状態では、水熱交換器(放熱器)14において放熱せず、空気熱交換器16で放熱することになる。このため、空気熱交換器16の温度が外気温度よりも高くなる。この際、液ガス熱交換器25が無ければ、図3(a)のDのサイクルとなって異常高圧となる。このため、空焚きの異常状態であることを簡単に検出(検知)することができ、運転停止等の処置をとることができ、貯湯タンク1に湯を貯めることができない状態が継続することを防止できる。
しかしながら、上記実施の形態のように、液ガス熱交換器25を備えていれば、この液ガス熱交換器25の働きで、図3(b)のEのように、正常時(空焚き状態でなく、沸上運転を行っている状態)と同様なサイクルが形成され、異常高圧とならないことがある。このような場合、空焚き運転を行っているのもかかわらず、この空焚き状態を検出することができない。そこで、この実施の形態では、空気熱交換器16の温度が外気温度よりも高くなることを利用して、空焚き状態を検出するものである。
すなわち、このヒートポンプ式給湯装置では、空気熱交サーミスタ32でもって構成される温度検出手段Sにて検出した空気熱交換器16の温度と、外気温度サーミスタ34にて検出した外気温度とを、上記図示省略の制御部にて比較して、空気熱交換器16の温度が外気温度よりも高ければ、空焚き状態であると判断する。そして、空焚き状態であると判断すればこの運転を停止する。この場合、このヒートポンプ式給湯装置の運転操作部等のユーザが見易い部位に空焚き状態であることを知らせる表示(異常表示ライトの点灯等)を行ったり、異常を知らせるブザー音を発生させたりしてもよい。
上記ヒートポンプ式給湯装置では、水熱交換器14から流出して減圧機構15に流入する高圧冷媒と、空気熱交換器16から流出した低圧冷媒との熱交換を行う液ガス熱交換器25を設けたので、水熱交換器(ガス冷却器)14からの冷媒に過冷却を付与し、また、圧縮機13に入る冷媒を加熱することができる。このため、圧縮機13の湿り圧縮を防止することができ、安定した運転が可能となる。
そして、空焚き状態等の異常状態において、液ガス熱交換器25の働きで正常時の冷凍サイクルが形成されたとしても、空気熱交換器16の温度と外気温度とを比較することによって、空焚き状態等の異常状態であると判断することができる。このため、ユーザはこの異常状態を検知することができ、貯湯タンク1に湯を貯めることができない状態が継続することを防止できる。すなわち、高温の湯が使用できない時間の短縮を図って、湯を使いたいときに安定して使用することができ、ユーザは快適な生活を営むことができる。しかも、空焚きによる循環路9内の水循環用ポンプ10の損傷等を防止でき、装置の長寿命化を図ることができる。さらに、複雑な構成を必要とせず、既存の装置において使用されている各種の運転制御を行うための温度センサを利用して、空焚き状態の異常状態の検出を行うことができる。これにより、低コスト化を図ることができ、しかもその正常異常の判断の信頼性に優れる。なお、このヒートポンプ式給湯装置の冷凍サイクル3は、高圧側が超臨界圧力で運転するものであるので、冷媒に超臨界で使用する超臨界冷媒を用いることになり、地球環境に優しいヒートポンプユニット4となる。特に、超臨界冷媒を用いれば、空焚き状態等の異常状態においては、空気熱交換器16の温度が高温になり易く、空焚き状態等の異常状態の検出の信頼性が向上する。
以上にこの発明の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は上記形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。例えば、上記実施の形態では、貯湯タンク1を有するものであったが、正常の沸き上げ運転において、水熱交換器14にて構成される熱交換路11に未加熱水が流入して、この熱交換路11を流れる際に加熱されて、高温水がこの熱交換路11から流出するものであればよいので、貯湯タンク1を有さないものであってもよい。また、空気熱交換器16の温度を検出手段Sとして、もちろんサーミスタに限るものではない。なお、使用する冷媒として、炭酸ガス以外に、エチレンやエタン、酸化窒素等の超臨界で使用する冷媒であってもよく、さらには、超臨界で使用する冷媒ではなく、ジクロロジフルオロメタン(R−12)やクロロジフルオロメタン(R−22)のような冷媒を使用してもよい。
この発明のヒートポンプ式給湯装置の実施の形態を示す簡略図である。 入水温度が低温状態であるときと高温状態であるときとの比較を示し、(a)は液ガス熱交換器が無い場合のグラフ図であり、(b)は液ガス熱交換器が有る場合のグラフ図である。 冷凍サイクルを示し、(a)は液ガス熱交換器が無い場合のグラフ図であり、(b)は液ガス熱交換器が有る場合のグラフ図である。 従来のヒートポンプ式給湯装置の簡略図である。
符号の説明
1・・貯湯タンク、2・・タンクユニット、4・・ヒートポンプユニット、9・・循環路、11・・熱交換路、13・・圧縮機、14・・水熱交換器、15・・減圧機構、16・・空気熱交換器、25・・液ガス熱交換器、S・・温度検出手段

Claims (3)

  1. 圧縮機(13)と水熱交換器(14)と減圧機構(15)と空気熱交換器(16)とを順次接続したヒートポンプユニット(4)を備え、上記水熱交換器(14)にて構成される熱交換路(11)に未加熱水を供給してこの未加熱水を加熱する沸上運転が可能なヒートポンプ式給湯装置であって、水熱交換器(14)から流出して減圧機構(15)に流入する高圧冷媒と、空気熱交換器(16)から流出した低圧冷媒との熱交換を行う液ガス熱交換器(25)を設けると共に、上記空気熱交換器(16)の温度を検出する温度検出手段(S)を設け、この温度検出手段(S)にて検出した空気熱交換器(16)の温度が外気温度よりも高いときに、空焚き異常状態であると判断することを特徴とするヒートポンプ式給湯装置。
  2. 貯湯タンク(1)とこの貯湯タンク(1)に連結される循環路(9)とを有するタンクユニット(2)を備え、上記貯湯タンク(1)の底部から未加熱水を上記循環路(9)に流出させてこの循環路(9)に介設された上記熱交換路(11)にて加熱して貯湯タンク(1)の頂部に返流する沸上運転が可能であることを特徴とする請求項1のヒートポンプ式給湯装置。
  3. 上記ヒートポンプユニット(4)の冷凍サイクル(3)の高圧側が超臨界圧力で運転することを特徴とする請求項1又は請求項2のヒートポンプ式給湯装置。
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