JP4082243B2 - 電子メールサーバ及び電子メールシステム並びにプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子メールシステムにおける迷惑メールを防止する技術に関し、特に、迷惑メールの発信者が所有している電子メールアドレス一覧を無効化することにより迷惑メールを防止する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子メールによる個人/企業のコミュニケーションが活発化している。この状況の中で、個人の持つ電子メールアドレスが一般企業などへ名簿として流出し、受取人が意図しない多数のメールが送りつけられ、受け取る側が有用な情報を選択する手間が増大している。また、受取人が従量課金される場合には、受取人が欲しないメールの受信費用を負担せねばならないといった状況が生じている。特に、従量課金額が比較的高額な携帯電話などにおいては大きな問題となっている。
【0003】
このような問題に対処するため、従来から下記(A)〜(D)に示すような技術が提案されている。
【0004】
(A)ユーザ端末に迷惑メールを特定するための情報として電子メールアドレス(迷惑メールアドレス)を登録しておく。そして、メールサーバに新たな電子メールが着信している場合には、その電子メールの発信元アドレスと上記迷惑メールアドレスとを比較することにより、迷惑メールであるか否かを判断する。迷惑メールであった場合には、メールサーバから迷惑メールを削除すると共に、迷惑メールの発信元に警告メールを送信する(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
(B)電子メール利用者が、電子メールサーバに電子メール受信条件(受信許可する電子メールの発信元アドレスや、電子メールのサイズ制限など)を登録しておき、この条件に合う電子メールのみを受信し、合わない電子メールは削除する(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
(C)受信メールサーバが、送信メールサーバから電子メールが送られてきたとき、迷惑メールか否かを判定し、迷惑メールである場合には、迷惑メールに関する情報(発信元,送信先アドレスなど)を送信メールサーバに返信する。送信メールサーバでは、受信メールサーバから送られてきた迷惑メールに関する情報を保存しておく。また、送信メールサーバは、ユーザ端末から電子メールが送られてくると、保存しておいた迷惑メールに関する情報に基づいて迷惑メールであるか否かを判定し、迷惑メールであると判定した場合は、発信元に対して警告メールを発信したり、迷惑メールの配信を中止する(例えば、特許文献3、4参照)。
【0007】
(D)電子メールサーバが、発信元XからユーザYへの最初の電子メールを受信したとき、ユーザYに対して電子メールの受け取りを許可するか否かを問い合わせる。そして、受け取りを拒否された場合は、発信元Xに対してユーザYが不在であることを示すユーザ不在(宛て先不明)情報を通知する(例えば、特許文献5参照)。このように、発信元Xに対して、ユーザ不在情報を通知することにより、もし、発信元Xが迷惑メールの発信元であった場合、発信元Xが所有している電子メールアドレス一覧からユーザYの電子メールアドレスが削除され、今後は発信元XからユーザYへ迷惑メールが送られてこないことが期待される。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−335288号公報
【特許文献2】
特開2000−163341号公報
【特許文献3】
特開2002−271411号公報
【特許文献4】
特開2002−344524号公報
【特許文献5】
特開2002−73492号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、迷惑メールの発信者は、一般に、メールアドレス一覧に基づいて迷惑メールを発信するようにしている。従って、迷惑メールの発信者が所有するメールアドレス一覧を無効化できれば、迷惑メールによる被害を少なくすることができる。しかしながら、上述した従来の技術(A)〜(C)は、メールアドレス一覧の無効化に関する技術ではない。
【0010】
一方、従来の技術(D)は、或るユーザYに対して或る発信元Xから最初の電子メールが送られてきたとき、電子メールサーバがユーザYに対して上記電子メールを受け取るか否かを問い合わせ、受け取りが拒否された場合には、発信元Xに対してユーザ不在を通知し、発信元Xのメールアドレス一覧からユーザYの電子メールアドレスを削除させるようにしたものであり、メールアドレス一覧の無効化に関する技術ではあるが、次のような問題がある。即ち、従来の技術(D)では、新たな発信元から電子メールが送られてくる毎に、ユーザが電子メールサーバからの問い合わせに応える必要があるため、ユーザに負担がかかるという問題がある。
【0011】
そこで、本発明の目的は、ユーザに負担をかけることなく、迷惑メールの発信元が所有しているメールアドレス一覧を無効化できるようにすることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる第1の電子メールサーバは、上記目的を達成すると共に、迷惑メールの発信元を特定するため、
第1及び第2のリストと、
受信した電子メールの内の送信先が存在しない電子メールの発信元アドレスと送信先アドレスとを対応付けて前記第1のリストに登録し、受信した電子メールの内の送信先が存在する電子メールの発信元アドレスと送信先アドレスとを対応付けて前記第2のリストに登録し、前記第1のリストに同一発信元アドレスを所定数以上登録したとき、前記同一発信元アドレスを迷惑メールの発信元であると判断するリスト追加制御手段と、
該リスト追加制御手段によって或る発信元アドレスが迷惑メールの発信元であると判断されたとき、前記第1のリストに前記或る発信元アドレスと対応付けて登録されている送信先アドレスの内の一部の送信先アドレスに関し、その送信先アドレスを含む宛て先不明メール情報を前記或る発信元アドレスに返信すると共に、前記第2のリストに前記或る発信元アドレスと対応付けて登録されている送信先アドレスの内の一部の送信先アドレスに関し、その送信先アドレスを含む宛て先不明メール情報を前記或る発信元アドレスに返信する返信処理手段とを備えたことを特徴とする。
【0016】
また、本発明にかかる第2の電子メールサーバは、迷惑メールの発信元を特定するため、第1の電子メールサーバにおいて、
迷惑メールの発信元アドレスを含む迷惑通知メールが特定メールアドレスに送られてきたとき、前記発信元アドレスに対応するカウンタのカウント値をインクリメントするカウンタ増加制御手段を備え、且つ、
前記リスト追加制御手段が、カウント値が所定以上になっているカウンタと対応する発信元アドレスを、迷惑メールの発信元と判断する構成を有することを特徴とする。
【0017】
【作用】
電子メールサーバは、受信した電子メールの発信元アドレスと送信先アドレスとを対応付けて管理しておく。そして、或る発信元アドレスが迷惑メールの発信元であると判断すると、上記或る発信元アドレスと対応付けて管理している送信先アドレスの内の一部の送信先アドレスに関して、その送信先アドレスを含む宛て先不明メール情報を返信する。この宛て先不明メール情報の内の一部は、非常に高い確率で実際に存在するメールアドレスを含むものとなるので、迷惑メールの発信者が所有するメールアドレス一覧から、上記実際に存在するメールアドレスが削除される。このような処理は、迷惑メールの送信元がメールアドレスの一連に基づいて迷惑メールを発信する度に行われるので、迷惑メールの発信元が所有しているメールアドレス一覧は次第に無効化されていく。
【0018】
また、受信した電子メールの発信元アドレス,送信先アドレスを、送信先が存在しないものと、送信先が存在するものとにグループ分けして管理し、各グループ毎に、そのグループに含まれる一部の送信先アドレスについて宛て先不明メール情報を送信するようにすれば、宛て先不明メール情報の内の一部が、確実に実際に存在するメールアドレスを含むものとなり、迷惑メールの発信者が所有しているメールアドレス一覧を効率的に無効化することができる。また、そのグループごとにあて先不明確率を独自に制御できるため、システム導入当初にあて先が存在するメールアドレスの返信確率を高く、あて先が存在しないメールアドレスの返信確率を低く設定することが可能であり、全体の返信確率を大きく上昇させずに効率的かつ急速にメールアドレス一覧を無効化する制御が可能である。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0020】
【実施例の構成】
図1は本発明にかかる電子メールシステムの実施例のブロック図であり、電子メールサーバ1と、メールクライアント3と、迷惑メール発信クライアント4を含み、それらはインターネット等のネットワーク5を介して相互に接続される。
【0021】
本実施例の電子メールサーバ1は、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)を使用して電子メールを送受信する等の通常の電子メールサーバが備えている機能に加え、迷惑メール発信者が所有するメールアドレス一覧を無効化するための機能を備えている。以下では、迷惑メール発信者のメールアドレス一覧を無効化するための構成及び機能について詳細に説明する。
【0022】
電子メールサーバ1は、迷惑メール発信者のメールアドレス一覧を無効化するため、受信した電子メールを送信先が存在しないものと、送信先が存在するものとにグループ分けし、各グループ毎にそのグループに属する電子メールの発信元アドレスと送信先アドレスとを対応付けて管理しておく。そして、或る発信元アドレスが迷惑メールの発信元であると判断したとき、各グループ毎に、上記或る発信元アドレスと対応付けて管理している送信先アドレスの内の一部の送信先アドレスに関し、その送信先アドレスを含む宛て先不明メール情報を上記或る発信元アドレスに返信する。
【0023】
このような機能を有する電子メールサーバ1は、送受信手段11と、リスト追加制御手段12と、返信処理手段13と、カウンタ増加制御手段14と、後処理手段15および記録媒体Kを備えている。また、電子メールサーバ1には、磁気ディスク装置などの記憶装置2が接続されている。
【0024】
記憶装置2には、リストA記憶領域21、リストB記憶領域22およびカウンタ情報N記憶領域23とが設けられている。
【0025】
リストA記憶領域21には、図2に示すように、電子メールサーバ1が受信した電子メールの発信者毎のリストA1〜A(i−1)が格納される。リスト番号「j」のリストAj(1≦j<i)には、発信元アドレスと、そのリストAjの最終更新時刻と、発信者が発信した電子メールの内の、宛て先不明になった電子メールのヘッダ情報とが格納される。なお、ヘッダ情報には、送信先アドレス、中継メールサーバを示す情報、発信者のメールソフトを示す情報、送信時刻など含まれる。
【0026】
リストB記憶領域22には、図3に示すように、電子メールサーバ1が受信した電子メールの発信者毎のリストB1〜B(i−1)が格納される。リスト番号「j」のリストBj(1≦j<i)には、発信元アドレスと、発信者が発信した電子メールメールの内の、宛て先が存在した電子メールのヘッダ情報とが格納される。
【0027】
カウンタ情報N記憶領域23には、図4に示すように、電子メールサーバ1が受信した電子メールの発信者毎のカウンタ情報N1〜N(i−1)が格納される。カウンタ情報番号「j」のカウンタ情報Nj(1≦j<i)には、発信元アドレスと、カウント値と、そのカウンタ情報Njの最終更新時刻とが格納される。なお、カウンタ情報番号「j」のカウンタ情報Nj及びリスト番号「j」のリストAj,Bjは、同一発信元に関するものである。
【0028】
電子メールサーバ1が備えている送受信手段11は、ネットワーク5を介して電子メール等をやり取りする機能を有する。
【0029】
リスト追加制御手段12は、受信した電子メールの内の送信先が存在しない電子メールのヘッダ情報をリストA記憶領域21中の該当するリストAjに追加する機能や、受信した電子メールの内の送信先が存在する電子メールのヘッダ情報をリストB記憶領域22中の該当するリストBjに追加する機能や、リストAj中のヘッダ情報件数や、カウンタ情報Nj中のカウント値に基づいて迷惑メールの発信元を特定する機能を有する。
【0030】
返信処理手段13は、リスト追加制御手段12によって迷惑メールの発信元が特定されたとき、上記発信元のリストAjに格納されているヘッダ情報の内の一部のヘッダ情報について、そのヘッダ情報を含む宛て先不明メール情報を上記発信元に返信すると共に、上記発信元のリストBjに格納されているヘッダ情報の内の一部のヘッダ情報について、そのヘッダ情報を含む宛て先不明メール情報を上記発信元に返信する機能を有する。
【0031】
カウンタ増加制御手段14は、特定メールアドレスMaddに迷惑通知メールが転送されてきたとき、カウンタ情報N1〜N(i−1)の内の、上記迷惑通知メールに含まれている迷惑メールの発信元に対応するカウンタ情報Nj中のカウント値をインクリメントする機能を有する。
【0032】
後処理手段15は、所定時間以上更新されなかったリストAj,Bj及びカウンタ情報Njを削除する機能などを有する。
【0033】
記録媒体Kは、ディスク、半導体メモリ、その他の記録媒体であり、コンピュータを電子メールサーバ1として機能させるためのプログラムが記録されている。このプログラムは、コンピュータによって読み取られ、その動作を制御することで、コンピュータ上に送受信手段11、リスト追加制御手段12、返信処理手段13、カウンタ増加制御手段14、後処理手段15を実現する。
【0034】
メールクライアント3は、ユーザのパーソナルコンピュータ等によって実現されるものであり、SMTPを使用して電子メールを送受信する等の一般的な機能に加え、ユーザによって指示された電子メール(迷惑メール)に関する迷惑通知メールを、上記迷惑メールに転送履歴がないことを条件にして特定メールアドレスMaddに転送する機能を有する。このような機能を有するメールクライアント3は、送受信手段31と、転送処理手段32と、キーボード,マウス等の入力部33と、LCD等の表示部34とを備えている。なお、図1においては、迷惑通知メールを転送するために必要になる構成のみを示している。
【0035】
送受信手段31は、ネットワーク5を介して電子メールなどをやり取りする機能を有する。転送処理手段32は、自メールクライアント3が受信した電子メールの内の、ユーザによって指定された電子メール(迷惑メール)に関する迷惑通知メールを、転送履歴がないことを条件にして特定メールアドレスMaddに転送する機能を有する。なお、上記特定メールアドレスMaddに転送された迷惑通知メールは、電子メールサーバ1のカウンタ増加制御手段14によって処理される。
【0036】
迷惑メール発信クライアント4は、メールアドレス一覧に基づいて迷惑メールを発信するメールクライアントであり、パーソナルコンピュータ等によって実現されている。
【0037】
【実施例の動作の説明】
次に、本実施例の動作について詳細に説明する。
【0038】
先ず、電子メールサーバ1が電子メールを受信したときの動作を説明する。
【0039】
図5の流れ図に示すように、電子メールサーバ1内の送受信手段11は、ネットワーク5を介して電子メールを受信すると、それをリスト追加制御手段12に渡す(S501)。
【0040】
リスト追加制御手段12は、送受信手段11から電子メールが渡されると、同電子メールの発信元が新規のものであるか否かを判断する(S502)。この判断は、リストA記憶領域21に格納されている既存のリストA1〜A(i−1)の中に、上記電子メールの発信元アドレスと同一の発信元アドレスを含んだリストが存在するか否かを調べることにより行う。
【0041】
そして、新規の発信元でない場合(S502がYes)は、上記電子メールの配布先が存在するか否かを判断する(S504)。これに対して、新規の発信元である場合(S502がNo)は、リストAi、リストBi、カウンタ情報NiをそれぞれリストA記憶領域21、リストB記憶領域22、カウンタ情報N記憶領域23上に生成した後(S503)、ステップS504の処理を行う。
【0042】
ステップS504において、配布先が存在しないと判断した場合は、電子メールの発信元に対応するリスト(例えば、リストAi)に同メールのヘッダ情報を追加すると共に、リストAi中の最終更新時刻を現在時刻に更新する(S505)。その後、リスト増加制御手段12は、リストAi内のヘッダ情報件数が予め定められている閾値Maよりも大きいか否かを調べることにより、リストAiに対応する発信者が迷惑メールの発信者であるか否かを判断する(S506)。そして、閾値Ma以下である場合、即ち迷惑メールの発信者でないと判断した場合(S506がNo)は、処理を終了する。これに対して、閾値Maよりも大きい場合、即ち迷惑メールの発信者であると判断した場合(S506がYes)は、リストAiの閾値突破フラグを「1」に更新した後、返信処理手段13を起動し(S507、S508)、処理を終了する。なお、ステップS508において、返信処理手段13を起動する際、リスト追加制御手段12は、リスト番号「i」に対応する発信元への返信処理を行わせるために、返信処理手段13にリスト番号「i」を渡す。
【0043】
一方、ステップS504において、現在処理対象にしている電子メールの配布先が存在すると判断した場合は、上記電子メールと同一の発信元アドレスを有するリスト(例えばリストBi)に、上記電子メール中のヘッダ情報を追加すると共に、上記電子メールと同一の発信元アドレスを有するリストAi中の最終更新時刻を現在時刻に更新する(S509)。
【0044】
次いで、リスト追加制御手段12は、リストAiの閾値突破フラグが「1」であるか、若しくはカウンタ情報Ni中のカウント値が予め定められている閾値Mb以上であれば(S510がNo)、リストAiに対応する発信者は迷惑メールの発信者であると判断して返信処理手段13を起動し(S512)、その後、処理を終了する。なお、ステップS512において、返信処理手段13を起動する際、リスト追加制御手段12は、リスト番号「i」に対応する発信元への返信処理を行わせるために、返信処理手段13にリスト番号「i」を渡す。これに対して、リストAiの閾値突破フラグが「0」で、且つカウンタ情報Ni中のカウント値が閾値Mb未満であれば(S510がYes)、当該電子メールを対象者に転送し(S511)、処理を終了する。
【0045】
次に、図6の流れ図を参照して返信処理手段13の動作を説明する。今、リスト追加制御手段12からリスト番号「i」を渡され、起動されたとすると、返信処理手段13は、リストAi中にヘッダ情報が存在するか否かを調べる(S601)。
【0046】
そして、リストAi中にヘッダ情報が存在すれば、ヘッダ情報を1つ取り出す(S601がNo、S602)。ヘッダ情報を取り出すことにより、リストAiからは上記ヘッダ情報が削除される。その後、返信処理手段13は、所定範囲内で乱数R(0≦R≦Rmax)を発生し、予め定められている閾値Ra(0<Ra<Rmax)と比較することにより、宛て先不明メール情報の返信処理を行うか否かを決定する(S603、S604)。本実施例では、乱数Rの方が大きい場合、宛て先不明メール情報の返信処理を行うようにしている。従って、閾値Raを小さな値にするほど、高い確率で宛て先不明メール情報の返信処理が行われることになる。
【0047】
そして、乱数Rが閾値Ra以下であれば(S604がNo)、ステップS606の処理に進む。これに対して、乱数Rの方が閾値Raよりも大きければ(S604がYes)、返信処理手段13は、ステップS602で取り出したヘッダ情報を含む宛て先不明メール情報を、リストAiの発信元アドレスに返信する(S605)。この宛て先不明メール情報の様式は、善意の発信元へ返信する宛て先不明メール情報と同様の様式とする。
【0048】
ステップS606では、リストBiにヘッダ情報が存在するか否かを調べる。そして、存在しない場合(S606がYes)は、ステップS601の処理に戻る。これに対して、リストBi中にヘッダ情報が存在すれば、ヘッダ情報を1つ取り出す(S606がNo、S607)。ヘッダ情報を取り出すことにより、リストBiからは上記ヘッダ情報が削除される。その後、返信処理手段13は、乱数Rを発生し、予め定められている閾値Rb(0<Rb<Rmax)と比較することにより、宛て先不明メール情報の返信処理を行うか否かを決定する(S608、S609)。
【0049】
そして、乱数Rが閾値Rb以下であれば(S609がNo)、ステップS601の処理に戻る。これに対して、乱数Rの方が閾値Rbよりも大きければ(S609がYes)、返信処理手段13は、ステップS607でリストBiから取り出したヘッダ情報を含む宛て先不明メール情報を、リストBiの発信元アドレスに返信し(S610)、その後、ステップS601の処理に戻る。なお、上記した閾値Ra、Rbは、迷惑メールの発信者に返信される宛て先不明メール情報の割合(迷惑メールの発信者が発信した電子メール数と返信した宛て先不明メール情報との比率)が、本発明を実施する前と同程度となるようにすることが望ましい。
【0050】
リストAi中にヘッダ情報が存在しなくなると(S601がYes)、返信処理手段13は、リストBiのみを対象にして前述したステップS606〜S610と同様の処理を行う(S611〜S615)。そして、リストBiにもヘッダ情報が存在しなくなると(S611がYes)、返信処理手段13は処理を終了する。
【0051】
次にカウンタ増加制御手段14の動作を図7の流れ図を参照しながら説明する。カウンタ増加制御手段14は、予め定められている特定メールアドレスMaddに電子メールが到着したか否かを常時監視しており、上記特定メールアドレスMaddに電子メールが到着した時、図7の流れ図に示す処理を行う。なお、上記特定メールアドレスMaddには、メールクライアントのユーザが迷惑メールであると判断した電子メールの発信元アドレスを含む迷惑通知メールが転送されてくるものであり、メールクライアントがどのようにして迷惑通知メールを上記特定メールアドレスMaddに転送するかについては、後で、図9の流れ図を参照して詳細に説明する。
【0052】
カウンタ増加制御手段14は、特定メールアドレスMaddに迷惑通知メールが到着すると、それに含まれている迷惑メールの発信者情報(発信元アドレス)を抽出する(S71)。その後、リストA記憶領域21を検索し、ステップS71で抽出した発信元アドレスと同一の発信元アドレスを含んだリストAkを探し出す(S72)。そして、該当するリストAkを探し出すことができなかった場合(S73がNo)は、処理を終了する。これに対して、該当するリストAkを探し出すことができた場合(S73がYes)は、カウンタ情報N記憶領域23に格納されている、リストAkに対応するカウンタ情報Nk中のカウント値をインクリメントすると共に、最新更新時刻を現在時刻で更新し(S74)、処理を終了する。上記カウンタ情報Nk中のカウント値は、リスト番号「k」に対応する発信者が発信した電子メールを、何人のユーザが迷惑メールと判断しているかを表しており、リスト追加制御手段12で迷惑メールの送信元を特定する際に利用される。
【0053】
次に、後処理手段15の動作を図8の流れ図を参照しながら説明する。後処理手段15は、一定時間間隔で図8の流れ図に示す処理を行う。先ず、リスト番号i=「1」のリストA1、カウンタ情報N1に注目する(S81、S82)。そして、リストA1が所定時間Taを超えて更新されておらず、且つカウンタ情報N1が所定時間Tbを超えて更新されていない場合(S84、S85が共にYes)は、リストA1、B1とカウンタ情報N1を削除し(S86)、更に、リスト番号が「2」以上のリストAj、Bj及びカウンタ情報Njのリスト番号を「1」ずつ減少させ(S87)、その後、ステップS82の処理に戻る。これに対して、ステップS84或いはステップS85の判断結果がNoとなった場合は、リストA2、カウンタ情報N2に注目し(S88、S82)、再び前述した処理と同様の処理を行う。後処理手段15は、以上の処理を未注目のリスト、カウンタ情報がなくなるまで(S83がNoとなるまで)、繰り返し行う。
【0054】
次に、メールクライアント3が行う迷惑通知メールの転送処理について図9の流れ図を参照しながら説明する。
【0055】
メールクライアント3にユーザは、受信した電子メールの中に迷惑メール(不要メール)が存在すると判断した場合、その電子メールを指定した転送指示を入力部33から入力する。転送処理手段32は、転送指示が入力されると、先ず、転送指示された電子メールに転送履歴があるか否かを調べる(S91)。
【0056】
そして、転送履歴がある場合(S91がNo)は、処理を終了する。これに対して、転送履歴がない場合(S91がYes)は、ユーザによって指示された迷惑メールから発信元アドレスを抽出し、この抽出した発信元アドレスを含んだ所定形式の迷惑通知メールを作成し、予め定められている特定メールアドレスMaddに転送する(S92〜S94)。その後、ユーザによって指定された迷惑メールの転送履歴を転送履歴が「有る」に変更し(S95)、処理を終了する。なお、ステップS91において、転送履歴がないと判断した電子メールについてのみ、迷惑通知メールを転送するようにしているのは、悪意を持ったユーザが、特定の発信元を迷惑メールの発信元と電子メールサーバ1に認定させるために、同一電子メールについて何回も迷惑通知メールを転送することを防ぐためである。また、上記特定メールアドレスMaddは一般には公開されていないものであり、転送処理手段32によらなければ迷惑通知メールを特定メールアドレスMaddに転送できないようになっている。また、上記特定メールアドレスMaddに転送されてきた迷惑通知メールは、リスト追加制御手段12の処理対象にはされない。
【0057】
なお、上述した実施例においては、発信者から送られてきた電子メールのヘッダ情報を、発信者毎に、送信先アドレスが存在しない電子メールのヘッダ情報(リストAに格納されるヘッダ情報)と、送信先アドレスが存在する電子メールのヘッダ情報(リストBに格納されるヘッダ情報)とにグループ分けして管理するようにしたが、発信者から送られてきた電子メールのヘッダ情報を、グループ分けせずに単に発信者毎に管理し、或る発信者に対して宛て先不明メール情報を返信する際、上記発信者に対応付けて管理しているヘッダ情報の内の一部について宛て先不明メール情報を返信するようにしても良い。しかし、実施例のように、ヘッダ情報をグループ分けした方が、実際に存在する送信先アドレスの一部に関して確実に宛て先不明メール情報を返信することができるので、迷惑メール発信者が所有しているメールアドレス一覧を効率的に無効化することが可能になる。また、グループ化することによりあて先不明確率を独自に制御できるため、システム導入当初にあて先が存在するメールアドレスの返信確率を高く、あて先が存在しないメールアドレスの返信確率を低く設定することが可能であり、全体の返信確率を大きく上昇させずに効率的かつ急速にメールアドレス一覧を無効化する制御が可能になる。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の電子メールサーバは、ユーザが望んでいない電子メール(迷惑メール)を多数発信する発信者に対して、実際には存在する送信先アドレスの一部について虚偽の宛て先不明メール情報を返信すると共に、存在しない送信先アドレスの内の一部についてしか宛て先不明メール情報を返信しないようにしている。従って、迷惑メールの発信者側が、メールアドレス一覧から宛て先不明メール情報によって通知されたメールアドレスを削除するというメンテナンス行為を行う度に、実際に存在するメールアドレスの一部がメールアドレス一覧から削除され、存在しないメールアドレスの一部がそのままメールアドレス一覧に残り、これを繰り返していくことにより、発信者側のメールアドレス一覧が無意味なものになってゆく。その結果、メールアドレス一覧に基づく配信効率が低下し、迷惑メールの配信行為から得られる利益が投資を下回ることになるので、最終的には無差別配信(迷惑メール)による広告行為が減少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のブロック図である。
【図2】リストA記憶領域21の内容例を示す図である。
【図3】リストB記憶領域22の内容例を示す図である。
【図4】カウンタ情報N記憶領域23の内容例を示す図である。
【図5】リスト追加制御手段12の処理例を示す流れ図である。
【図6】返信処理手段13の処理例を示す流れ図である。
【図7】カウンタ増加制御手段14の処理例を示す流れ図である。
【図8】後処理手段15の処理例を示す流れ図である。
【図9】転送処理手段32の処理例を示す流れ図である。
【符号の説明】
1…電子メールサーバ
11…送受信手段
12…リスト追加制御手段
13…返信処理手段
14…カウンタ増加制御手段
15…後処理手段
2…記憶装置
21…リストA記憶領域
22…リストB記憶領域
23…カウンタ情報N記憶領域
3…メールクライアント
31…送受信手段
32…転送処理手段
33…入力部
34…表示部
4…迷惑メール発信クライアント
5…ネットワーク
K…記録媒体
Claims (4)
- 第1及び第2のリストと、
受信した電子メールの内の送信先が存在しない電子メールの発信元アドレスと送信先アドレスとを対応付けて前記第1のリストに登録し、受信した電子メールの内の送信先が存在する電子メールの発信元アドレスと送信先アドレスとを対応付けて前記第2のリストに登録し、前記第1のリストに同一発信元アドレスを所定数以上登録したとき、前記同一発信元アドレスを迷惑メールの発信元であると判断するリスト追加制御手段と、
該リスト追加制御手段によって或る発信元アドレスが迷惑メールの発信元であると判断されたとき、前記第1のリストに前記或る発信元アドレスと対応付けて登録されている送信先アドレスの内の一部の送信先アドレスに関し、その送信先アドレスを含む宛て先不明メール情報を前記或る発信元アドレスに返信すると共に、前記第2のリストに前記或る発信元アドレスと対応付けて登録されている送信先アドレスの内の一部の送信先アドレスに関し、その送信先アドレスを含む宛て先不明メール情報を前記或る発信元アドレスに返信する返信処理手段とを備えたことを特徴とする電子メールサーバ。 - 請求項1記載の電子メールサーバにおいて、
迷惑メールの発信元アドレスを含む迷惑通知メールが特定メールアドレスに送られてきたとき、前記発信元アドレスに対応するカウンタのカウント値をインクリメントするカウンタ増加制御手段を備え、且つ、
前記リスト追加制御手段が、カウント値が所定以上になっているカウンタと対応する発信元アドレスを、迷惑メールの発信元と判断する構成を有することを特徴とする電子メールサーバ。 - 請求項1記載の電子メールサーバと、メールクライアントとを含む電子メールシステムであって、
前記メールクライアントが、受信した電子メールの内のユーザによって指定された電子メールの発信元アドレスを含んだ迷惑通知メールを、前記電子メールに転送履歴がないことを条件にして前記特定メールアドレスに転送する転送処理手段を備えたことを特徴とする電子メールシステム。 - 第1、第2のリストを有するコンピュータを、
受信した電子メールの内の送信先が存在しない電子メールの発信元アドレスと送信先アドレスとを対応付けて前記第1のリストに登録し、受信した電子メールの内の送信先が存在する電子メールの発信元アドレスと送信先アドレスとを対応付けて前記第2のリストに登録し、前記第1のリストに同一発信元アドレスを所定数以上登録したとき、前記同一発信元アドレスを迷惑メールの発信元であると判断するリスト追加制御手段、
該リスト追加制御手段によって或る発信元アドレスが迷惑メールの発信元であると判断されたとき、前記第1のリストに前記或る発信元アドレスと対応付けて登録されている送信先アドレスの内の一部の送信先アドレスに関し、その送信先アドレスを含む宛て先不明メール情報を前記或る発信元アドレスに返信すると共に、前記第2のリストに前記或る発信元アドレスと対応付けて登録されている送信先アドレスの内の一部の送信先アドレスに関し、その送信先アドレスを含む宛て先不明メール情報を前記或る発信元アドレスに返信する返信処理手段として機能させるためのプログラム。
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