JP4082116B2 - Film manufacturing method - Google Patents
Film manufacturing method Download PDFInfo
- Publication number
- JP4082116B2 JP4082116B2 JP2002210551A JP2002210551A JP4082116B2 JP 4082116 B2 JP4082116 B2 JP 4082116B2 JP 2002210551 A JP2002210551 A JP 2002210551A JP 2002210551 A JP2002210551 A JP 2002210551A JP 4082116 B2 JP4082116 B2 JP 4082116B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- roll
- peeling
- peeling roll
- contact
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Moulding By Coating Moulds (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はフィルム製造方法に係り、特にセルロースエステルフィルムを溶液流延法によって製造するフィルム製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
セルロースエステルフィルム、特にセルロースアセテートフィルムは、電子ディスプレイ用途、写真支持体用途、その他の光学用途として広く用いられている。このようなセルロースエステルフィルムは、一般的に溶液流延法で製造される。
【0003】
溶液流延法では、まず、セルロースエステルを可塑剤、UV吸収剤、滑り剤、その他の添加剤とともに溶媒に溶かして濃厚溶液(以下、ドープと称す)とし、このドープをバンドやドラムなどの無端支持体上に流延し、流延したドープが自己支持性を持ったところで支持体から剥離して乾燥させることによってフィルムを製造する。この溶液流延法では、支持体から剥離した直後のフィルムを安定させることがフィルム製品の品質上、重要である。
【0004】
そこで、従来は、剥離ロールを接触させることによって剥離直後のフィルムを安定させている。例えば特開2001−198933号公報には、支持体から剥離したフィルムに対し、ロール径が中央に向かって減少する鼓型の剥離ロールを支持体側から接触させる方法が記載されている。この方法によれば、剥離直後のフィルムの両端が折れることを防止することができ、フィルムの搬送を安定させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、溶液流延法では、フィルムの製造速度を上げるほど、剥離直後の残留溶媒量が多くなってフィルムが柔らかくなるため、フィルムが不安定になるという問題がある。特に、製造速度が40m/分を超える場合には、この現象が顕著になり、剥離直後のフィルムの幅方向の端部にツレ変形が発生するという問題が生じる。このツレ変形は剥離ロール上で固定化され、図5に示す短い皺1の変形群を発生する原因となる。
【0006】
また、特開2001−198933号公報に記載された鼓型の剥離ロールは形状が複雑であるため、精度良く加工することが非常に困難であり、加工コストがかかるという問題がある。さらに鼓型の剥離ロールを用いた場合は、支持体からフィルムが剥離する剥離点が中央になるほど上昇するため、フィルムの中央部が不安定になり、フィルムを製造できなくなるおそれがある。
【0007】
本発明はこのような事情に鑑みて成されたもので、流延したドープを安定して支持体から剥離することができるとともに、製造速度が40m/分以上の場合においても高品質のフィルムを製造できるフィルム製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は前記目的を達成するために、高分子材料の溶液を支持体上に流延し、該流延した溶液をフィルムとして前記支持体から剥離して剥離ロールに接触させるフィルム製造方法において、前記剥離ロールは、前記フィルムとの接触部における幅方向の中央部が一定の径で形成されるとともに、前記接触部における幅方向の端部が前記中央部よりも大きい径で形成され、前記中央部の幅寸法は前記接触部の幅寸法の90%以上であり、前記フィルムの製造速度が40m/分以上であることを特徴としている。
【0009】
請求項1に記載の剥離ロールによれば、フィルムとの接触部における幅方向の端部が中央部よりも大きな径で形成されているので、剥離ロールに接触したフィルムが外側に引っ張られながら搬送される。これにより、フィルムの端部を安定させることができ、フィルムの端部に皺が発生することを防止できる。また、請求項1に記載の発明によれば、接触部の幅寸法の90%以上を占める中央部が一定の径で形成されているので、フィルムは中央部の剥離状態が安定する。これにより、フィルム全体が安定するので、40m/分以上の製造速度においても高品質のフィルムを製造することができる。
【0010】
上述した剥離ロールは単純な形状であるので、簡単に加工することができる。したがって、剥離ロールを低コストで製造することができる。
【0011】
また、剥離ロールは、端部と中央部との間に形成される段差が、0.1mm以上、且つフィルムの乾燥厚みの200倍以下であることが好ましい。段差がこの範囲の大きさであれば、フィルムの端部に皺が発生することを確実に防止できるとともに、段差によって新たな不具合が発生すること、例えばフィルムの中央部に皺が発生することを防止できる。
【0012】
また、剥離ロールは、支持体に接していた側と反対側のフィルム面に接触させることが好ましい。剥離直後のフィルムは、支持体に接していた側にカールしやすいので、その反対側から上記の形状の剥離ロールを接触させればフィルム全体が剥離ロールに接触しやすくなり、フィルムをより安定させることができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は請求項1〜3のいずれか1の発明において、前記中央部と前記端部との間には、テーパが形成されることを特徴とする。請求項5に記載の発明は請求項1〜4のいずれか1の発明において、前記剥離ロールは、円柱状のロールと、該ロールに外嵌される二個のリング状部材とで構成されることを特徴とする。請求項6に記載の発明は請求項1〜5のいずれか1の発明において、前記端部の表面には、ディンプル加工又は溝加工が施されることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係るフィルム製造方法の好ましい実施の形態について説明する。
【0015】
図1は本発明のフィルム製造装置10を示す概略図である。
【0016】
同図に示すようにフィルム製造装置10は、バンドゾーン12と乾燥ゾーン14とから構成されている。
【0017】
バンドゾーン12には、一対の支持ローラ16、16と、流延バンド(支持体に相当)18と、流延ダイ20とが設けられている。一対の支持ローラ16、16のうちの少なくとも一方は、不図示の駆動装置に接続されている。流延バンド18は、ステンレス板などによって無端状に形成され、一対の支持ローラ16、16に巻き掛けられている。したがって、支持ローラ16を回転駆動することによって、流延バンド18を一対の支持ローラ16、16間で周回走行させることができる。
【0018】
流延ダイ20は流延バンド18の上方に設けられており、この流延ダイ20にセルロースエステルのドープが供給される。ドープは、例えばセルロースエステルを可塑剤、UV吸収剤、滑り剤、その他の添加剤とともに溶媒に溶かして調製され、流延ダイ20から流延バンド18上に一定厚さで流延される。流延されたドープは流延バンド18とともに搬送され、その搬送中に流延バンド18と反対側の面(以下、エア面と称す)から有機溶媒が蒸発する。そしてドープが自己支持性を持ったところで、フィルム22として流延バンド18から剥離される。
【0019】
剥離されたフィルム22は、まず、剥離ロール(剥離後のフィルム22に最初に接触するロール)24に接触し、次いで、ガイドロール26、27、28に順に接触する。その際、剥離ロール24、及びガイドロール26、28は、エア面に接触し、ガイドロール27は、流延バンド18に接していた側の面(以下、支持体面と称す)に接触する。剥離ロール24、及びガイドロール26〜28を上記の如く接触させることによってフィルム22を安定させることができる。接触後のフィルム22はテンター乾燥装置30に導入され、幅方向の端部がクリップやピンなどで保持される。そして張力が付与された状態で搬送されて乾燥される。
【0020】
テンター乾燥装置30で乾燥されたフィルム22は、乾燥ゾーン14に送られる。乾燥ゾーン14の内部は、50〜150℃の温度範囲に制御されており、この乾燥ゾーン14に送られたフィルム22は、複数のローラ32、32…に巻き掛けられて均一に乾燥される。乾燥後のフィルム22は、巻き取り機34に巻き取られる。
【0021】
なお、上述した実施の形態は支持体として流延バンド18を使用したが、流延ドラムを使用してもよい。すなわち、表面がクロムメッキなどによって円滑になっているドラムを回転させながら、その表面にドープを流延してもよい。
【0022】
次に本発明の特徴部分である剥離ロール24について説明する。
【0023】
図2に示すように、剥離ロール24は、幅方向の中央部24Aと、その両外側に設けられた端部24B、24Bとから構成される。中央部24Aは一定の径で形成されており、端部24Bは、中央部24Aよりも大きな径で形成されている。このため、端部24Bと中央部24Aとの間には、段差が形成されている。段差は、大きさHが小さいと、端部24Bの径を大きくしたことによる皺防止効果が得られにくくなり、大きさHが大きいと、段差の部分の影響によって新たな皺が発生するおそれがある。このため、段差の大きさHは、0.1mm以上、且つフィルム22の乾燥膜厚の200倍以下が好ましく、より好ましくは0.5mm以上、且つフィルム22の乾燥膜圧の100倍以下がよい。なお、フィルムの厚みは、特に限定されるものではないが、完成膜厚が125μm以下の場合に特に膜剛性が低くなって変形が固定し易いので好ましい。フィルムの厚みは完成膜厚85μm以下がより好ましく、65μm以下がさらに好ましい。
【0024】
中央部24Aと端部24Bとの間には、所定角度(例えば45°)のテーパ24Cが設けられ、剥離ロール24の径が徐々に変化することが好ましい。これにより、中央部24Aと端部24Bとの間のフィルム22が応力集中によって折れ曲がることを防止できる。なお、中央部24Aと端部24との間の形状はテーパ24Cに限定されるものではなく、例えば図3に示すような円弧形状であってもよい。また、中央部24Aと端部24Bとの間にテーパ24Cがない剥離ロール24であってもよい。
【0025】
中央部24Aの幅寸法W1は、フィルム22が接触する接触部の幅寸法W2に対し、W2の90%以上になるように設定されている。これにより、フィルム22は90%以上が中央部24Aに接触しながら搬送される。なお、中央部24Aの幅寸法W1は、95%以上がより好ましく、97%以上がさらに好ましい。
【0026】
上述した剥離ロール24は回転自在に支持されており、搬送中のフィルム22が接触することによって従動して回転する。なお、剥離ロール24にモータなどの駆動装置(不図示)を接続することによって、剥離ロール24を回転駆動するようにすることが好ましい。
【0027】
次に上記の如く構成された剥離ロール24の作用について説明する。
【0028】
流延バンド18上に流延されたドープは、ドープ中の有機溶媒がフィルム22のエア面側から蒸発することによって乾燥される。したがって、流延バンド18の走行速度を大きくして乾燥時間を短くすると、フィルム22に残留する溶媒量が多くなり、剥離時のフィルム22が柔らかくなる。このため、剥離時のフィルム22は不安定であり、端部に皺が発生しやすい状態である。この状態のフィルム22を剥離ロール24に接触させると、剥離ロール24の端部24Bにおける周速が中央部に比べて速いために、フィルム22は両外側に引っ張られながら搬送される。これにより、剥離直後のフィルム22を安定させることができ、特にその両端部を安定させることができる。なお、端部24Bに接触したフィルム22の端部は、耳部として後工程で切断され、除去される。
【0029】
また、剥離ロール24は中央部24Aが一定の径で形成されているので、この中央部24Aに接触するフィルム22の中央部の引取速度が遅くなることがない。したがって、剥離直後のフィルム22はその中央部が安定する。さらに、中央部24Aの幅寸法W1が接触部の幅寸法W2の90%以上であるので、フィルム22は製品となる部分(すなわち、後工程で耳部として切除される10%以下の端部を除く部分)において非常に高い品質が得られる。
【0030】
このように本実施の形態の剥離ロール24を用いれば、剥離直後のフィルム22を安定させることができる。したがって、40m/分以上の製造速度においても、皺のない高品質のフィルム22を製造することができる。こうして製造した高品質のフィルム22は、電子ディスプレイ用途の他、写真用支持体やその他の一般的な光学用途に好ましく使用することができる。
【0031】
なお、上述した実施の形態における剥離ロール24は中央部24Aと端部24Bとを一体的に形成しても、或いは別々の部材で形成してもよい。例えば図4に示すように、円柱状のロール36にリング状部材38、38を外嵌させることによって剥離ロールを形成してもよい。この場合、リング状部材38、38の間隔を調整することによって、中央部の幅寸法W1を調節することができ、様々な幅寸法のフィルム22に対応することができる。また、外径サイズの異なるリング状部材38を取り付けることによって、中央部と端部との段差の大きさHを簡単に変更することもできる。なお、リング状部材38の代わりにテープを重ね巻きしてもよい。この場合には、テープの巻き数によって簡単に段差の大きさHを変更することができる。
【0032】
また、剥離ロール24の端部24Bの形状は上述した実施の形態に限定されるものではなく、中央部24Aよりも外側に突出していればよい。したがって、端部24Bの表面にフィルム22との摩擦を大きくするような加工、例えばディンプル加工や溝加工を施してもよい。これにより、端部24Bがフィルム22を引っ張る力が大きくなるので、フィルム22の皺をより確実に防止することができる。
【0033】
上述した実施の形態において、ガイドロール26〜28のうちの少なくとも一つを剥離ロール24と同様に形成してもよい。すなわち、フィルム22との接触部の90%以上を成す幅方向の中央部を一定の径で形成し、その両側の端部を中央部よりも大きな径で形成してもよい。これにより、剥離してからテンター乾燥装置30に導入されるまでのフィルム22を安定させることができる。
【0034】
なお、剥離ロール24に接触する際のフィルム22の残留溶媒量は40〜120質量%であることが好ましく、これによって、フィルム22の品質をより向上させることができる。
【0035】
【実施例】
セルロースアセテート(置換度2.8)が89.3重量%、トリフェニルフォスフェートが7.1重量%、ビフェニルジフェニルフォスフェートが3.6重量%から成る固形分100重量部に対し、ジクロルメタン92重量%、メタノール8重量%から成る混合溶媒を適宜添加し、攪拌溶解してドープを調製した。ドープの固形分濃度は19.5%であった。このドープを濾紙(東洋濾紙(株)製、♯63)にて濾過した後、さらに焼結金属フィルタ(日本精線(株)製06N、公称孔径10μm)で濾過し、さらにメッシュフィルタ(日本ポール(株)製RM、公称孔径45μm)で濾過した。
(実施例1)
上記のドープを図1と同様のフィルム製造装置で流延した。そして、流延したドープが自己支持性を持つまで熱風乾燥した後、フィルムとして剥離し、このフィルムを剥離ロール、ガイドロールなどの4本のロールを介してテンター式乾燥機に導入した。その際、流延バンドの移動速度は45m/分であった。また、剥離ロールとして、フィルムが接触する部分の両端にテープを重ね貼りし、1mm高の段付き部分を形成したものを使用した。また、フィルムの端部が15mmずつ剥離ロールの端部に接触するようにした。なお、剥離ロール上でのフィルムの幅は、約1550mmであった。
【0036】
テンター式乾燥機に導入したフィルムは、さらにロール乾燥ゾーンで十分に乾燥し、フィルムとして巻き取った。フィルムの膜厚は79μmであった。なお、完成フィルム幅は工程内で両端を切り落とし、1336mmに調整した。
(実施例2)
バンド移動速度を35m/分とし、実施例1と同様にフィルムを製造した。
(比較例1)
剥離ロールとして円柱状のロール(すなわち、中央部と端部が同じ径で形成されたロール)を使用し、実施例1と同様にフィルムを製造した。
(比較例2)
剥離ロールとして円柱状のロール(すなわち、中央部と端部が同じ径で形成されたロール)を使用し、実施例2と同様にフィルムを製造した。
(比較例3)
剥離ロールとしてコンケーヴ形状(中央部になるほど径の小さい形状)のロールを使用し、実施例1と同様にフィルムを製造した。この比較例3では、幅方向の中央部において流延バンドからフィルムが剥離する剥離点が上昇したため、工程の維持が難しくなり、フィルム製造を中止した。
【0037】
上記の如く製造した実施例1、2及び比較例1、2のフィルムを黒色布を張った検査台上に拡げ、蛍光灯下の変形の有無を目視にて検査した。そして、ツレ変形が集団で発生している個数を「皺状変形群」としてカウントし、評価を行った。この結果を以下の表1に示す。なお、同表の判定では、○…良好、△…若干の不具合あり、×…不具合あり、とした。
【表1】
表1に示すように、実施例1、2では、皺状変形群が検出されず、良好な平面性であった。一方、比較例においては、皺状変形群が検出され、特に40m/分以上で製造した比較例1は使用に耐えないものであった。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係るフィルム製造方法によれば、幅方向の中央部が一定の径で形成されるとともに、その中央部よりも端部が大きな径で形成されている剥離ロールを接触させるので、剥離直後のフィルムを安定させることができる。これにより、40m/分以上の製造速度においても高品質のフィルムを製造することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフィルム製造装置を示す構成図
【図2】剥離ロールを示す正面図
【図3】図2と異なる剥離ロールの特徴部分を示す正面図
【図4】図2と異なる剥離ロールを示す正面図
【図5】従来方法で製造したフィルムを示す図
【符号の説明】
10…フィルム製造装置、12…バンドゾーン、14…乾燥ゾーン、16…支持ローラ、18…流延バンド、20…流延ダイ、22…フィルム、24…剥離ロール、26…ガイドロール、30…テンター乾燥装置、32…ローラ、34…巻き取り機[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a film manufacturing method, and more particularly to a film manufacturing method for manufacturing a cellulose ester film by a solution casting method.
[0002]
[Prior art]
Cellulose ester films, particularly cellulose acetate films, are widely used for electronic display applications, photographic support applications, and other optical applications. Such a cellulose ester film is generally produced by a solution casting method.
[0003]
In the solution casting method, cellulose ester is first dissolved in a solvent together with a plasticizer, UV absorber, slip agent, and other additives to form a concentrated solution (hereinafter referred to as a dope), and this dope is endless such as a band or a drum. A film is produced by casting on a support and peeling off from the support where the cast dope has self-supporting property and drying. In this solution casting method, it is important in terms of the quality of the film product to stabilize the film immediately after peeling from the support.
[0004]
Therefore, conventionally, the film immediately after peeling is stabilized by bringing a peeling roll into contact therewith. For example, Japanese Patent Laid-Open No. 2001-198933 describes a method in which a drum-shaped peeling roll whose roll diameter decreases toward the center is brought into contact with the film peeled from the support from the support side. According to this method, it is possible to prevent the both ends of the film immediately after peeling from being broken, and it is possible to stabilize the conveyance of the film.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, the solution casting method has a problem that the higher the film production rate, the more the amount of residual solvent immediately after peeling and the softer the film, so that the film becomes unstable. In particular, when the production speed exceeds 40 m / min, this phenomenon becomes remarkable, and there arises a problem that warp deformation occurs at the end in the width direction of the film immediately after peeling. This slip deformation is fixed on the peeling roll, and causes a deformation group of
[0006]
In addition, since the drum-shaped peeling roll described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-198933 has a complicated shape, it has a problem that it is very difficult to process with high accuracy and the processing cost is high. Further, when a drum-shaped peeling roll is used, since the peeling point at which the film peels from the support increases as it becomes the center, the center of the film becomes unstable and the film may not be manufactured.
[0007]
The present invention has been made in view of such circumstances, and it is possible to stably peel the cast dope from the support and to produce a high-quality film even when the production rate is 40 m / min or more. It aims at providing the film manufacturing method which can be manufactured.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the invention according to claim 1 casts a solution of a polymer material on a support, peels the cast solution from the support as a film, and contacts the release roll. In the film manufacturing method, the peeling roll has a central portion in the width direction in the contact portion with the film having a constant diameter, and an end portion in the width direction in the contact portion is larger in diameter than the central portion. is formed, the width of the central portion is characterized in that the der 90% the width of the contact portion is, the production rate of the film is 40 m / min or more.
[0009]
According to the peeling roll of
[0010]
Since the peeling roll described above has a simple shape, it can be easily processed. Therefore, a peeling roll can be manufactured at low cost.
[0011]
Moreover, as for a peeling roll, it is preferable that the level | step difference formed between an edge part and a center part is 0.1 mm or more and 200 times or less of the dry thickness of a film. If the level difference is within this range, it is possible to reliably prevent wrinkles from occurring at the end of the film, and to cause new defects due to the level difference, for example, wrinkles at the center of the film. Can be prevented.
[0012]
Moreover, it is preferable to make a peeling roll contact the film surface on the opposite side to the side which was in contact with the support body. Since the film immediately after peeling is easily curled to the side that is in contact with the support, if the peeling roll having the above shape is brought into contact from the opposite side, the entire film is easily brought into contact with the peeling roll, thereby further stabilizing the film. be able to.
[0013]
According to a fourth aspect of the present invention, in any one of the first to third aspects of the present invention, a taper is formed between the central portion and the end portion. According to a fifth aspect of the present invention, in the invention according to any one of the first to fourth aspects, the peeling roll includes a cylindrical roll and two ring-shaped members that are externally fitted to the roll. It is characterized by that. The invention according to claim 6 is the invention according to any one of
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Preferred embodiments of a film manufacturing method according to the present invention will be described below with reference to the accompanying drawings.
[0015]
FIG. 1 is a schematic view showing a
[0016]
As shown in the figure, the
[0017]
The
[0018]
The casting die 20 is provided above the
[0019]
The peeled
[0020]
The
[0021]
In the above-described embodiment, the
[0022]
Next, the peeling
[0023]
As shown in FIG. 2, the peeling
[0024]
It is preferable that a
[0025]
The width dimension W1 of the
[0026]
The above-described
[0027]
Next, the operation of the peeling
[0028]
The dope cast on the
[0029]
Moreover, since the
[0030]
Thus, if the peeling
[0031]
In addition, the peeling
[0032]
Moreover, the shape of the
[0033]
In the embodiment described above, at least one of the guide rolls 26 to 28 may be formed in the same manner as the peeling
[0034]
In addition, it is preferable that the amount of residual solvents of the
[0035]
【Example】
92 parts by weight of dichloromethane for 100 parts by weight of solid content comprising 89.3% by weight of cellulose acetate (substitution degree 2.8), 7.1% by weight of triphenyl phosphate and 3.6% by weight of biphenyl diphenyl phosphate % And a mixed solvent consisting of 8% by weight of methanol was appropriately added, and dissolved by stirring to prepare a dope. The solid content concentration of the dope was 19.5%. This dope is filtered through a filter paper (# 63) manufactured by Toyo Filter Paper Co., Ltd., and further filtered through a sintered metal filter (06N manufactured by Nippon Seisen Co., Ltd.,
Example 1
The above dope was cast using the same film production apparatus as in FIG. Then, after the cast dope was dried with hot air until it had self-supporting properties, it was peeled off as a film, and this film was introduced into a tenter dryer through four rolls such as a peeling roll and a guide roll. At that time, the moving speed of the casting band was 45 m / min. Further, as the peeling roll, a tape having a stepped portion having a height of 1 mm was formed by overlappingly attaching a tape to both ends of the portion in contact with the film. Moreover, the edge part of the film was made to contact the edge part of a peeling roll 15 mm at a time. The width of the film on the peeling roll was about 1550 mm.
[0036]
The film introduced into the tenter dryer was sufficiently dried in a roll drying zone and wound up as a film. The film thickness was 79 μm. The finished film width was adjusted to 1336 mm by cutting off both ends in the process.
(Example 2)
A film was produced in the same manner as in Example 1 with a band moving speed of 35 m / min.
(Comparative Example 1)
A cylindrical roll (that is, a roll having a central portion and an end portion having the same diameter) was used as a peeling roll, and a film was produced in the same manner as in Example 1.
(Comparative Example 2)
A cylindrical roll (that is, a roll having a central portion and an end portion formed with the same diameter) was used as a peeling roll, and a film was produced in the same manner as in Example 2.
(Comparative Example 3)
A film having a concave shape (a shape having a smaller diameter toward the center) was used as a peeling roll, and a film was produced in the same manner as in Example 1. In Comparative Example 3, since the peeling point at which the film peeled from the casting band increased in the central portion in the width direction, it was difficult to maintain the process, and film production was stopped.
[0037]
The films of Examples 1 and 2 and Comparative Examples 1 and 2 produced as described above were spread on an inspection table covered with a black cloth, and the presence or absence of deformation under a fluorescent lamp was visually inspected. Then, the number of occurrences of sag deformation in the group was counted as a “sag-shaped deformation group” and evaluated. The results are shown in Table 1 below. In the determination of the same table, it was assumed that ○ was good, Δ was slightly defective, and X was defective.
[Table 1]
As shown in Table 1, in Examples 1 and 2, no hook-shaped deformation group was detected, and the flatness was good. On the other hand, in the comparative example, a saddle-shaped deformation group was detected, and in particular, Comparative Example 1 manufactured at 40 m / min or more was unusable.
[0038]
【The invention's effect】
As described above, according to the film manufacturing method of the present invention, the central part in the width direction is formed with a constant diameter, and the peeling roll whose end part is formed with a larger diameter than the central part is contacted. Therefore, the film immediately after peeling can be stabilized. This makes it possible to produce a high quality film even at a production speed of 40 m / min or more.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a structural view showing a film manufacturing apparatus according to the present invention. FIG. 2 is a front view showing a peeling roll. FIG. 3 is a front view showing a characteristic part of a peeling roll different from FIG. FIG. 5 is a front view showing a peeling roll. FIG. 5 is a diagram showing a film manufactured by a conventional method.
DESCRIPTION OF
Claims (6)
前記剥離ロールは、前記フィルムとの接触部における幅方向の中央部が一定の径で形成されるとともに、前記接触部における幅方向の端部が前記中央部よりも大きい径で形成され、前記中央部の幅寸法は前記接触部の幅寸法の90%以上であり、
前記フィルムの製造速度が40m/分以上であることを特徴とするフィルム製造方法。In a film manufacturing method in which a solution of a polymer material is cast on a support, and the cast solution is peeled from the support as a film and brought into contact with a peeling roll.
In the peeling roll, the widthwise center portion of the contact portion with the film is formed with a constant diameter, and the widthwise end portion of the contact portion is formed with a larger diameter than the center portion. width parts are Ri der 90% of the width of the contact portion,
The method for producing a film, wherein a production rate of the film is 40 m / min or more .
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002210551A JP4082116B2 (en) | 2002-07-19 | 2002-07-19 | Film manufacturing method |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002210551A JP4082116B2 (en) | 2002-07-19 | 2002-07-19 | Film manufacturing method |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004050597A JP2004050597A (en) | 2004-02-19 |
JP4082116B2 true JP4082116B2 (en) | 2008-04-30 |
Family
ID=31934019
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002210551A Expired - Fee Related JP4082116B2 (en) | 2002-07-19 | 2002-07-19 | Film manufacturing method |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4082116B2 (en) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4875996B2 (en) * | 2006-03-13 | 2012-02-15 | 富士フイルム株式会社 | Method for producing polymer film |
-
2002
- 2002-07-19 JP JP2002210551A patent/JP4082116B2/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004050597A (en) | 2004-02-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3931514B2 (en) | Method for producing cellulose acylate film | |
US7597282B2 (en) | Changeover apparatus and method for changing over winding of web | |
JP2017152214A (en) | Core, separator roll, and method for producing separator roll | |
JP4082116B2 (en) | Film manufacturing method | |
JP2003147092A (en) | Film roll and method for winding film | |
JP3947394B2 (en) | Solution casting method | |
JP2004106386A (en) | Method for manufacturing film | |
JP2003167314A (en) | Film | |
JP2005199725A (en) | Film manufacturing process and device | |
JP3935755B2 (en) | Solution casting method | |
JPH1190942A (en) | Method and apparatus for producing cellulose triacetate film | |
JP5860669B2 (en) | Ear processing apparatus and solution film forming method | |
JP4234980B2 (en) | Method for producing polymer film | |
JP2007210344A (en) | Solution film forming method | |
JP3941860B2 (en) | Solution casting method | |
JP4017139B2 (en) | Solution casting method | |
JP4032222B2 (en) | Film manufacturing method and apparatus | |
JP4295583B2 (en) | Solution casting method | |
CN111971245B (en) | Film roll core and polyvinyl alcohol film roll using same | |
TWI358420B (en) | Solution film-forming method, polymer film, polari | |
JP3978533B2 (en) | Film manufacturing method | |
JP2002210822A (en) | Imprinted roll method for manufacturing cellulose acetate film using the same, cellulose acetate film and polarizing plate using cellulose acetate film | |
JP2000176950A (en) | Method for producing cellulose triacetate film and method for handling the same | |
JP2001113546A (en) | Method and apparatus for producing film, and film | |
JP2005111969A (en) | Film forming method from solution, polymer film, polarizing plate, displaying apparatus |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050222 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20061208 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070126 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070202 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070330 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080122 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080204 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 4082116 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110222 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120222 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120222 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130222 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140222 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |