JP4080476B2 - 犬保持装置 - Google Patents
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Description
そこで、毛の乾燥に使用するものとして、例えば、特許文献1には、手入れを行う人が両手を自由に使い、シャンプー後の犬の毛を乾燥することが可能な乾燥機が開示されている。
この乾燥機は、テーブルに固定する保持具と、その保持具に着脱自在に取付けられる伸縮自在なスタンドと、そのスタンドの頂部に首振り自在に取付けられるドライヤーとを備えるものである。
特に、気性の烈しい犬は、例えば、耳及び尻尾を扱うと噛みつくことがあり、手入れをしずらい。
更に、この装置は、毛の乾燥のみに使用するものであり、例えば、シャンプー、カット、及びブラッシングのような、他の手入れ全般に適用することができない。
前記前足載置部に設けられ、4つ足を使って立った状態の前記犬の首部を支持し固定する首用支持部材と、
前記後ろ足載置部に設けられ、4つ足を使って立った状態の前記犬の後ろ足の腹部側つけね部を支持し固定する胴用支持部材とを有する。
ここで、犬保持装置の使用対象は犬であり、例えば、超小型犬、小型犬、及び中型犬の使用に適する。超小型犬とは、例えば、チワワ、ポメラニアン、及びトイプードルであり、小型犬とは、例えば、マルチーズ、シーズ、ヨークシャーテリア、及びミニチュアダックスフンドであり、中型犬とは、例えば、柴犬、ブルドッグ、及びビーグルである。
なお、超小型犬から中型犬までの全ての犬に、同様の大きさの犬保持装置を適用することは難しいため、必要に応じて略相似形状の犬保持装置、例えば、超小型犬用の犬保持装置、小型犬用の犬保持装置、及び中型犬用の犬保持装置のように、3種類程度の大きさの犬保持装置を製造することが好ましい。
ここで、載置台の前足載置部と後ろ足載置部が、伸縮可能に連結される伸縮機構を備えている場合は、前足載置部と後ろ足載置部との相対位置を、犬の体長に応じて容易に調整できる。また、首用支持部材及び胴用支持部材が、高さ調整可能な機構を備えている場合は、各高さ位置を、4つ足を使って立った状態の犬の高さ位置に応じて容易に調整できる。
そして、首用受け部を首用支持柱に角度調整可能に設ける場合は、首用支持柱に対する首用受け部の角度調整をすることで、例えば、犬の制止状態を自然な状態に維持できる。また、首用バンド部材及び胴用バンド部材が、それぞれ取付け及び取外し可能な構成となっている場合は、使い勝手が良く、例えば、老人及び女性でも容易に使用できる。
更に、載置台の下部に、この載置台を移動可能にするストッパー付きの車輪が設けられている場合は、載置台の移動を容易にできる。
ここで、図1は本発明の一実施の形態に係る犬保持装置の使用状態を示す斜視図、図2(A)は同犬保持装置の伸縮機構の側面図、(B)は(A)のa−a矢視断面図、図3は同犬保持装置の変形例に係る伸縮機構の斜視図、図4(A)、(B)はそれぞれ同犬保持装置の長さ調整手段の平面図、側面図、図5(A)〜(C)はそれぞれ同犬保持装置の胴用支持部材の正面図、側面図、高さ調整機構の説明図、図6(A)、(B)はそれぞれ同犬保持装置の首用支持部材の角度調整手段の部分拡大側面図、部分拡大正面図、図7(A)〜(C)はそれぞれ同犬保持装置の胴用バンド部材の正面図、平面図、側断面図、図8は同犬保持装置の変形例に係る胴用バンド部材の正面図、図9は同犬保持装置の変形例に係る載置台の正面図である。
なお、前足載置部14と後ろ足載置部15は、同じ材質、例えば、金属、木材、又はプラスチックで構成されており、各上面に、例えば、ゴム、布、又はビニールを貼り付けることも可能である。
なお、この前足載置部14の貫通孔23及び連結部21の長孔25は、載置台16の片側のみに設けるのではなく、両側に設けることも可能である。これにより、より安定した固定が可能になる。
上記した連結部21、長孔25、ボルト26、及びちょうナット27によって、伸縮機構が構成されている。
なお、図2(A)に示すように、前足載置部14の貫通孔23と連結部21の長孔25は、前足載置部14の後端部と連結部21の前端部との最小ラップ代がD(例えば、1cm以上5cm程度)となるように、それぞれ形成されている。また、図2(B)に示すように、前足載置部14の下端部は、リップ状となって連結部21の長手方向下端面を支持しているので、前足載置部14内からの連結部21の外れを無くすことができる。
これにより、載置台16の全長を、犬11の体長方向に伸縮できる。なお、伸縮長さは、超小型犬及び小型犬の場合で、例えば、30cm以上60cm以下程度の範囲内、また中型犬の場合で、例えば、60cm以上120cm以下程度の範囲内とすることが好ましい。
この長さ調整手段28は、前足載置部14aの上板29に回転可能に設けられたピニオン部30と、連結部21aの上板31に設けられ、ピニオン部30と噛み合うラック部32とを有する。
ピニオン部30の軸心には回転軸33が設けられ、この回転軸33の上端部を、前足載置部14aの上板29の幅方向中央部に形成された貫通孔34から突出させ、ハンドル35に取付けている。なお、回転軸33の途中、即ち上板29の上方位置には、ストッパー部材36が設けられ、ピニオン部30が前足載置部14aの上板29に対して上下動しないようになっている。
このように構成することで、ハンドル35を時計回りに回すことにより、ピニオン部30をラック部32の前側(図4(A)では左側)へ相対的に移動させ、載置台16aの全長を現状より長くできる。また、ハンドル35を反時計回りに回すことにより、ピニオン部30をラック部32の後側(図4(A)では右側)へ相対的に移動させ、載置台16aの全長を現状より短くできる。
これにより、例えば、老人及び女性でも、載置台16aの長さ調整を容易にできる。
図5(A)〜(C)に示すように、胴用支持柱40は、実質的に円筒状となった外筒柱41と、この外筒柱41内を昇降可能な断面円形の昇降柱42とを有し、その高さが例えば、10cm以上30cm以下の範囲内で調整可能になっている。なお、外筒柱41及び昇降柱42は、例えば、金属、木材、又はプラスチックで構成されている。
この外筒柱41の下部は、下方へ向かって徐々に縮径しており、この部分を後ろ足載置部15の上板43に形成された穴43aに差し込んで立設している。なお、後ろ足載置部の上板に雌ねじ部を、外筒柱の下部に雄ねじ部を構成し、ねじ込み固定することも、また、折り畳み可能に構成することも可能である。
上記したストッパー部44、回動軸45、固定部46、貫通孔47、多数の凹部48、及び弾性体50が高さ調整可能な機構を構成している。
この胴用受け部51は、犬の種類や犬の体型によって胴径が変わるので、例えば、曲げ易い金属であるアルミニウム、アルミニウム合金又はこれに類する金属で構成されており、その形状が正面視して円弧状(楕円弧状も含む)となっている。なお、胴用受け部を金属で構成する場合は、その表面を、例えば、布又は柔軟性を有するプラスチックで覆うことが好ましい。また、胴用受け部自体を、例えば、曲げ易いプラスチック又はゴムで構成することも可能である。
この胴用受け部51の上端の高さ位置は、実質的に犬11の胴部52の上下方向中央位置になることが好ましく、胴用受け部51の底部分には、オス犬の尿道部分を配置可能な溝部53が設けられている。
図7(A)〜(C)に示すように、胴用バンド部材60は、2本のバンド61、62を有し、それぞれのバンド61、62の一方側端部が、胴用受け部51の上端部に取付けられている。なお、各バンド61、62は、例えば、硬質のゴム又はビニール素材で構成されている。また、その幅は、例えば、ブラシをかける部分を多くするため幅狭(例えば、3mm以上10mm以下程度)にすることが好ましい。
また、胴用バンド部材60を犬11から取り外す場合は、操作部65の固定部65aを位置決め溝63内から外す方向に回動させて外した後、バンド61の端部をバンド62のリング64内から引き抜く。
この胴用バンド部材66は、2本のバンド67、68を有し、それぞれのバンド67、68の一方側端部が、胴用受け部51の上端部に取付けられる。なお、各バンド67、68も、例えば、硬質のゴム又はビニール素材で構成されている。一方のバンド67は、断面楕円形となっている。また、他方のバンド68は帯状となっており、その端部に、バンド67を装入可能な溝型の固定部69と、この固定部69に設けられたクリップ部材70とを有している。
また、固定部69をバンド68に取付けるための取付け部76の上部にも突起77が設けられ、固定後のバンド68に対するバンド67の移動を防止している。
また、各胴用バンド部材60、66と首用バンド部材78とは、前記したように、その長さを容易に変えることができるので、様々な体型(例えば、肥満犬)の犬にも対応できる。
なお、胴用バンド部材を2本の帯状バンドで構成し、その両端部の当接部分に面状ファスナーを取付けることも、また、従来公知のベルトに取付けられた長さ調整手段を取付けることも可能である。更に、胴用バンド部材を1本の帯状バンドで構成し、その一端部を各受け部の一方側に取付け、バンドの他端部にフックを取付け、このフックを各受け部の他方側に取付け及び取外し可能な構成とすることも可能である。
この各脚部79は、載置台16に差し込むことができ、取付け及び取外し可能な構成となっているが、図9に示すように、脚部80を載置台16の中央部に向かって折り畳み可能な構成とすることも可能である。
ここで、脚部80には、ストッパー付きの車輪81を取付けることも可能である。なお、図9に二点鎖線で示すように、載置台16の下部に直接、載置台16を移動可能にするストッパー付きの車輪81を設けてもよい。
まず、伸縮機構のちょうナット27を緩め、犬11の体長に応じて、前足載置部14と後ろ足載置部15との相対位置を調整する。そして、載置台16の全長を決定した後、ちょうナット27を締めて、その位置を固定する。なお、図3に示す長さ調整手段28が設けられた載置台16aを使用する場合は、ハンドル35を回して載置台16aの全長を調整し、ちょうナット27を締めて固定する。
そして、載置台16の高さ位置を、作業し易い位置に調整するため、必要に応じて脚部79を載置台16の四隅下部に取付ける。なお、載置台16を移動させることが予め分かっている場合には、載置台16に車輪81を取付けておくことが好ましい。
また、首用支持柱39についても、4つ足を使って立った犬11の首部17の高さ位置に応じて、その高さ位置を調整する。なお、首用受け部55については、犬11の首部17の角度が自然体になるように、即ち、犬11に首輪を装着して散歩させる状態になるように、首用支持柱39に対して首用受け部55の角度調整を行う。そして、首用バンド部材78を使用して、犬11の首部17を首用受け部55上に固定する。
なお、首用支持柱39及び胴用支持柱40の高さ調整は、犬11の首部17及び胴部52を固定した後、それぞれ行うこともできる。
犬の手入れを行う者は、両手を自由に使えるため、手入れ作業がし易くなる。
また、気性の烈しい犬は、例えば、耳、尻尾を扱うと噛みつく恐れがあったが、手入れを行う者は両手を使えるため、片手で犬をあやしながら手入れできる。ここで、犬11を繰り返し犬保持装置10に固定することで、犬11はおとなしくなり、しつけにもなる。
そして、犬11の手入れが終了した後は、必要に応じて、犬11への衣服の着用を行うこともできる。これにより、犬11へ衣服を着用させるための作業、例えば犬11の前足12への衣服の袖通し、及び袖通し後の衣服のボタンの取付けも容易になる。
犬11の手入れが終了した後は、首用バンド部材78及び胴用バンド部材60をそれぞれ取外し、載置台16上から犬11を降ろす。
このように、犬保持装置10を使用することで、犬11のいたる所を、手を添えて愛情を注ぎながら手入れができ、また頻繁に美容室に行く必要もなくなる。例えば、シャンプーを月に2回行っていたのを、1回は自分で簡単にできるようになるので経済的である。また、耳につけるリボンも、自分で容易に付けることができる。
また、前記実施の形態においては、前足載置部及び後ろ足載置部を有する載置台を、犬の体長方向に伸縮可能な構成とした場合について説明したが、載置台に伸縮機構を設けなくてもよい。なお、この場合、例えば、各犬の大きさに対応した広さ(載置面積)を有する載置台を、予め複数種類用意し、また考えられる最も大きな犬の大きさに対応した広さを有する載置台のみを用意して、この載置台に首用支持部材及び胴用支持部材を設けることが可能である。
なお、載置台の前足及び後ろ足載置部の長さ及び幅、載置台の全長、首用及び胴用支持柱の高さ、胴用バンド部材の幅、及び載置台を支持する脚部の高さは、前記実施の形態に記載された数値に限定されるものではなく、犬の種類及び大きさに応じて種々変更することも、勿論可能である。
Claims (6)
- 犬の前足及び後ろ足をそれぞれ載せる前足載置部及び後ろ足載置部を有する載置台と、
前記前足載置部に設けられ、4つ足を使って立った状態の前記犬の首部を支持し固定する首用支持部材と、
前記後ろ足載置部に設けられ、4つ足を使って立った状態の前記犬の後ろ足の腹部側つけね部を支持し固定する胴用支持部材とを有することを特徴とする犬保持装置。 - 請求項1記載の犬保持装置において、前記載置台は前記前足載置部と前記後ろ足載置部を伸縮可能に連結する伸縮機構を備え、前記首用支持部材及び前記胴用支持部材は高さ調整可能な機構を備えることを特徴とする犬保持装置。
- 請求項1及び2のいずれか1項に記載の犬保持装置において、前記首用支持部材は、前記前足載置部上に立設された首用支持柱と、該首用支持柱の上端部に設けられ前記犬の首部下側を支持する首用受け部と、該首用受け部に設けられ該首用受け部に前記犬の首部を固定する首用バンド部材とを備え、前記胴用支持部材は、前記後ろ足載置部上に立設された胴用支持柱と、該胴用支持柱の上端部に設けられ前記犬の後ろ足の腹部側つけね部を支持する胴用受け部と、該胴用受け部に設けられ該胴用受け部に前記犬の胴部を固定する胴用バンド部材とを備えることを特徴とする犬保持装置。
- 請求項3記載の犬保持装置において、前記首用受け部は前記首用支持柱に角度調整可能に設けられ、前記首用バンド部材及び前記胴用バンド部材はそれぞれ前記犬の首部及び胴部に取付け及び取外し可能な構成となっていることを特徴とする犬保持装置。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の犬保持装置において、前記載置台の下部には、該載置台を所定の高さに支持する脚部が、取付け及び取外し可能又は折り畳み可能に設けられていることを特徴とする犬保持装置。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の犬保持装置において、前記載置台の下部には、該載置台を移動可能にするストッパー付きの車輪が設けられていることを特徴とする犬保持装置。
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