JP4079799B2 - Production method of fluorine-containing compounds - Google Patents
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Description
【0001】
本発明は、分子内にカルボン酸又は特定の酸性官能基を有するフッ素系の原料化合物に対してビニルエーテル、特に脂環構造を含有したビニルエーテル、含フッ素ビニルエーテル、又はジビニルエーテルを反応させることで容易に酸不安定基を導入させた含フッ素化合物、含フッ素重合性単量体、含フッ素高分子化合物及びそれらの製造方法に関する。また、その含フッ素化合物を用いたフォトレジスト、及びパターン形成方法に関する。
【0002】
【発明の属する技術分野】
本発明は、含フッ素化合物、含フッ素重合性単量体、含フッ素高分子化合物、それらを用いたレジスト材料とパターン形成方法、及び含フッ素化合物の製造方法に関する。
【0003】
【従来の技術】
フッ素系化合物は、フッ素の持つ撥水性、撥油性、低吸水性、耐熱性、耐候性、耐腐食性、透明性、感光性、低屈折率性、低誘電性などの特徴から先端材料分野を中心として幅広い応用分野で使用又は開発が続けられている。最近、フッ素系化合物の紫外線領域、特に、真空紫外波長域での透明性を応用したフォトレジスト材料など活発な研究開発が行われている。これらの応用分野において共通の高分子設計としては、できるだけ多くのフッ素を導入することで各使用波長での透明性を実現しつつ、基板への密着性、高いガラス転移点を感光性挙動とともに実現させようとするものである。例えば、テトラフルオロエチレン、環状フッ素モノマー、フッ素系スチレン、ヒドロキシ基含有のフッ素系ノルボルネン化合物、含フッ素化合物の環化重合体などにより、各波長での透明性が増大することが報告されている。また、一般に、ポリマーをフォトレジストとして使用する場合、酸発生剤を加えた化学増幅型の感光性機構を利用することが多い(例えば、非特許文献1)。その際、高分子骨格内に酸不安定基を含有させた組成が必要とされている。しかしながら、その酸不安定基としては限られた構造のものしか報告されておらず、しかもその多くは透明性を低下させてしまう。そこで、感光性効率が高く、かつ酸不安定基自体の透明性やエッチング耐性を高めた構造が必要とされている。また環状のフッ素系化合物を有することでエッチング耐性を高めようとする流れがあるが、十分ではなく、酸不安定基自体にもエッチング耐性を付与させる工夫が必要である。
【0004】
【非特許文献1】
ChulHo Park,Tsuguo Yamaoka, et al., J. Photopolym. Sci. Technol., 15, 141-144(2002)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、含フッ素化合物にとって効果的な酸不安定基を提供し、さらに、酸不安定基自体に高い透明性、エッチング耐性を持たせた含フッ素化合物、含フッ素重合性単量体、含フッ素高分子化合物、それらを用いたフォトレジスト、パターン形成方法、及びこれらの含フッ素化合物の製造方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、高い酸強度を有するカルボン酸や芳香族に直結したヘキサフルオロカルビノールに対してビニルエーテル系化合物を反応させた基がフッ素系高分子にとって効果的な酸不安定基として働くことを見出した。さらにフッ素、環構造などを持たせた特定のビニルエーテルを反応させることで酸不安定基自体が高い透明性、エッチング耐性を有した含フッ素化合物、重合性単量体、高分子化合物となることも発見し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、分子内に、フッ素および、カルボン酸基又は芳香族ヘキサフルオロカルビノール基を含有した官能基を併せ持つ化合物に対して、ビニルエーテルを反応させることで酸不安定基を付与させた特定の含フッ素化合物、含フッ素重合性単量体又は含フッ素高分子化合物、又はそれらを用いたフォトレジスト又はパターン形成方法に関する。さらにそのプロセスをパターン形成過程で使用するフォトレジストに関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。本発明に使用できる含フッ素原料化合物は、分子内に、フッ素を有し、かつ、一般式(3)又は一般式(4)
【化12】
(式中、R1は、水素、直鎖又は分岐状アルキル基、芳香族基、脂環基を含んでもよい炭化水素基であって、フッ素、酸素、窒素、カルボニル結合、アルコールを含んでもよい。R2は、水素、フッ素、メチル基、トリフルオロメチル基から選ばれた置換基で、同一の芳香環上に複数のR2を有してもよい。nは0又は1。)で表される官能基を併せ持った含フッ素原料化合物であれば、その構造には特に規定されず、低分子有機化合物、重合性単量体、高分子化合物のいずれでも好適に使用できる。
【0009】
本発明では一般式(3)又は(4)記載の含フッ素原料化合物にビニルエーテル類を反応させることで一般式(1)又は(2)
【化13】
(式中、R1、R3は、水素、直鎖又は分岐状アルキル基、芳香族基、脂環基を含んでもよい炭化水素基であって、フッ素、酸素、窒素、カルボニル結合、アルコールなどを含んでもよい。R2は、水素、フッ素、メチル基、トリフルオロメチル基から選ばれた置換基で、同一の芳香環上に複数のR2を有してもよい。nは0又は1。)の酸不安定基含有の含フッ素化合物を得ることができる。
【0010】
具体的に一般式(3)を含有した含フッ素原料化合物を例示するならば、フッ素を含有した化合物であって同時にカルボン酸を少なくとも1つ有した低分子化合物、重合性単量体、あるいは高分子化合物が挙げられる。例えば低分子化合物としては、RCOOH又はHOOCRCOOHの構造のものが好ましく使用できる。ここで、Rはその一部にフッ素又はフルオロアルキル基を有していれば特に制限されない。例えば、CF3COOH、HOOCCF2CF2CF2COOHや
【化14】
などの含フッ素芳香族カルボン酸類が使用できる。また、本発明では前述の含フッ素芳香族カルボン酸類は芳香族の水素還元体も使用できる。
【0011】
一般式(3)を有する重合性単量体としては、
【化15】
をはじめとして、これらの含フッ素アクリル酸とシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ブタジエンなどのジエン系化合物とのディールスアルダー反応体、例えば、
【化16】
などが挙げられる。また同様な置換基を含有し、かつノルボルネン環が複数結合した多核体も使用することができる。
【0012】
一般式(3)を有する高分子化合物としては、すでに前述した一般式(3)を有する重合性単量体を重合又は共重合した高分子化合物が使用できる。その際の共重合相手としては共重合反応性を有していれば特に制限なく使用できる。すなわち本発明で使用できる共重合モノマーを例示するならば、少なくとも、オレフィン、含フッ素オレフィン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、含フッ素アクリル酸エステル、含フッ素メタクリル酸エステル、ノルボルネン化合物、含フッ素ノルボルネン化合物、スチレン系化合物、含フッ素スチレン系化合物、ビニルエーテル、含フッ素ビニルエーテル、ビニルエステル、含フッ素ビニルエステル、アリルエーテル、含フッ素アリルエーテル、ビニルシラン、無水マレイン酸などから選ばれた1種以上の単量体が好適である。
【0013】
オレフィンとしては、エチレン、プロピレンなど、フルオロオレフィンとしては、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、ヘキサフルオロイソブテン、オクタフルオロシクロペンテンなどが例示できる。
【0014】
また、アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルとしてはエステル側鎖について特に制限なく使用できるが、公知の化合物を例示するならば、メチルアクリレート又はメタクリレート、エチルアクリレート又はメタクリレート、n-プロピルアクリレート又はメタクリレート、イソプロピルアクリレート又はメタクリレート、n-ブチルアクリレート又はメタクリレート、イソブチルアクリレート又はメタクリレート、n-ヘキシルアクリレート又はメタクリレート、n-オクチルアクリレート又はメタクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート又はメタクリレート、ラウリルアクリレート又はメタクリレート、2-ヒドロキシエチルアクリレート又はメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート又はメタクリレートなどのアクリル酸又はメタクリル酸のアルキルエステル、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール基を含有したアクリレート又はメタクリレート、さらにアクリルアミド、メタクリルアミド、N-メチロールアクリルアミド、N-メチロールメタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドなどの不飽和アミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アルコキシシラン含有のビニルシランやアクリル酸又はメタクリル酸エステル、t−ブチルアクリレート又はメタクリレート、3-オキソシクロヘキシルアクリレート又はメタクリレート、アダマンチルアクリレート又はメタクリレート、アルキルアダマンチルアクリレート又はメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート又はメタクリレート、トリシクロデカニルアクリレート又はメタクリレート、ラクトン環やノルボルネン環などの環構造を有したアクリレート又はメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸などが使用できる。さらにαシアノ基含有の上記アクリレート類化合物や類似化合物としてマレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸などを共重合することも可能である。
【0015】
また、含フッ素アクリル酸エステル、含フッ素メタクリル酸エステルとしては、フッ素原子を有する基がアクリルのα位又はエステル部位に有したアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルが使用できる。例えば、α位に含フッ素アルキル基が導入された単量体としては、前述した非フッ素系のアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルのα位にトリフルオロメチル基、トリフルオロエチル基、ノナフルオロ−n−ブチル基などが付与された単量体である。一方、そのエステル部位がパーフルオロアルキル基、フルオロアルキル基であるフッ素アルキル基や、またエステル部位に環状構造とフッ素を共存する単位であって、その環状構造に少なくとも一部にフッ素やトリフルオロメチル基を有した含フッ素ベンゼン環、含フッ素シクロペンタン環、含フッ素シクロヘキサン環、含フッ素シクロヘプタン環等を有するアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルも好適に採用できる。またエステル部位が含フッ素のt−ブチルエステル基であるアクリル酸又はメタクリル酸のエステルなども使用可能である。そのような単位のうち特に代表的なものを単量体の形で例示するならば、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレート、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアクリレート、ヘプタフルオロイソプロピルアクリレート、1,1−ジヒドロヘプタフルオロ−n−ブチルアクリレート、1,1,5−トリヒドロオクタフルオロ−n−ペンチルアクリレート、1,1,2,2−テトラヒドロトリデカフルオロ−n−オクチルアクリレート、1,1,2,2−テトラヒドロヘプタデカフルオロ−n−デシルアクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレート、ヘプタフルオロイソプロピルメタクリレート、1,1−ジヒドロヘプタフルオロ−n−ブチルメタクリレート、1,1,5−トリヒドロオクタフルオロ−n−ペンチルメタクリレート、1,1,2,2−テトラヒドロトリデカフルオロ−n−オクチルメタクリレート、1,1,2,2−テトラヒドロヘプタデカフルオロ−n−デシルメタクリレート、パーフルオロシクロヘキシルメチルアクリレート、パーフルオロシクロヘキシルメチルメタクリレートなどが挙げられる。さらには側鎖末端にトリフルオロ又はヘキサフルオロカルビノール基が付与され酸性を有する単量体又は酸不安定基やその他の官能基で保護した単量体もその構造に制限なく移用することができる。
【0016】
ノルボルネン化合物、含フッ素ノルボルネン化合物は、一核又は複数の核構造を有するノルボルネン単量体であって、これらも特に制限なく共重合することが可能である。この際、含フッ素オレフィン、アリルアルコール、含フッ素アリルアルコール、アクリル酸、αフルオロアクリル酸、メタクリル酸、本明細書で記載したすべてのアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル、含フッ素アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルなどの不飽和化合物と、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエンとを用いてDiels Alder付加反応を行ったノルボルネン化合物も好ましく採用される。したがって、このノルボルネンの場合も、側鎖末端にトリフルオロ又はヘキサフルオロカルビノール基を有した酸性単量体又は酸不安定基やその他の官能基で保護した単量体もその構造に制限なく使用することができる。
【0017】
さらに、スチレン系化合物、含フッ素スチレン系化合物、ビニルエーテル、含フッ素ビニルエーテル、アリルエーテル、ビニルエステル、ビニルシランなども使用することができる。ここでスチレン系化合物、含フッ素スチレン系化合物としてはスチレン、フッ素化スチレン、ヒドロキシスチレンなどの他、ヘキサフルオロカルビノールが一つ又は複数結合したスチレン系化合物、トリフルオロメチル基で水素を置換したスチレン又はヒドロキシスチレン、α位にハロゲン、アルキル基、含フッ素アルキル基が結合した上記スチレン又は含フッ素スチレン系化合物などが使用可能である。
【0018】
さらに、ビニルエーテル、含フッ素ビニルエーテルとしては、例えば、メチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシブチル基などのヒドロキシ基を含有してもよいアルキルビニルエーテル類、シクロヘキシルビニルエーテルやその環状構造内に水素やカルボニル結合を有した環状型ビニルエーテル類、不飽和結合の水素がフッ素に置換された含フッ素ビニルエーテル類やパーフルオロビニルエーテル類なども使用できる。また、ビニルエーテルであって側鎖にヘキサフルオロカルビノール基や環構造と併用した化合物も好適に使用できる。
【0019】
なお、アリルエーテル、ビニルエステル、ビニルシラン、無水マレイン酸についても公知の化合物であれば特に制限なく使用することが可能である。さらにアリルエーテルやビニルエステル系単量体であって、側鎖末端にトリフルオロ又はヘキサフルオロカルビノール基が付与され酸性を有する単量体又は酸不安定基やその他の官能基で保護した単量体もその構造に制限なく使用することができる。また、これらの共重合性化合物は単独使用でも2種以上の併用でもよい。
【0020】
また、本発明で使用できる一般式(3)の含フッ素高分子化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、アリル酢酸、ビニル酢酸、クロトン酸をはじめ分子内にカルボン酸を有するフッ素を持たない単量体とすでに説明したような含フッ素モノマーと共重合した含フッ素高分子化合物も使用できる。その場合共重合性単量体として使用できる含フッ素単量体中にはカルボン酸を持っていても持っていなくても使用することができる。
【0021】
さて、次に一般式(4)を有する含フッ素原料化合物を説明する。この場合も分子内に芳香族に直結したヘキサフルオロカルビノールを有していれば、低分子化合物、重合性単量体、高分子化合物のすべての構造が使用できる。一般式(4)の基を有する含フッ素原料化合物における低分子化合物としては、主に溶解性抑制剤等の感光性材料の溶解性を制御する添加剤としての用途で使用される。ここで使用できる低分子化合物を具体的に例示するならば、一般式(14)、(15)に示す原料化合物が使用できる。ここでR1がHでn=1の化合物を使用した場合、ビニルエーテルは2つのヘキサフルオロカルビノール基に反応し、酸発生剤が2つ入った化合物となる。
【化17】
また一般式(15)の-OH基の代わりに別のアミノ基やカルボキシル基になった化合物も適用可能である。
【0022】
一般式(4)を有する含フッ素原料化合物における重合性単量体としては一般式(16)に示す重合性不飽和結合を有する化合物が挙げられる。ここでもR1がHでn=1の化合物を使用した場合、ビニルエーテルは2つのヘキサフルオロカルビノール基に反応し、酸発生剤が2つ入った化合物となる。
【化18】
(式中、R8はビニル基、アリル基、ビニルエーテル基、アクリロイル基、メタクリロイル基などのフッ素を含んでもよい重合性不飽和結合を有する重合部位)であって、代表的な例を挙げるならば、
【化19】
などである。また、ここで挙げたメタクリル酸エステルの代わりとしてα位に、水素、フッ素、トリフルオロメチル基、シアノ基などを導入することも可能である。
【0023】
また、一般式(4)を有する含フッ素原料化合物における高分子化合物としては、一般式(4)を有する重合性単量体の重合体、共重合体が使用できる。また高分子反応で一般式(4)のユニットを導入した高分子化合物も使用できる。ここで一般式(4)を有する重合性単量体と共重合可能な単量体としては一般式(1)を有する重合性単量体との共重合相手として説明したものと同様の単量体が制限なく使用できる。
【0024】
本発明によれば、含フッ素原料化合物の重合性単量体の重合方法としては、一般的に使用される方法であれば特に制限されないが、ラジカル重合、イオン重合などが好ましく、場合により、配位アニオン重合やリビングアニオン、ラジカルリビング重合などを使用することも可能であり、重合された高分子化合物も本発明に使用できる含フッ素原料化合物に相当する。
【0025】
ここでは、より一般的なラジカル重合法を説明する。すなわち、ラジカル重合開始剤あるいはラジカル開始源の存在下で、塊状重合、溶液重合、懸濁重合又は乳化重合などの公知の重合方法により、回分式、半連続式又は連続式のいずれかの操作で行えばよい。
【0026】
ラジカル重合開始剤としては特に限定されるものではないが、例としてアゾ系化合物、過酸化物系化合物、レドックス系化合物が挙げられ、とくにアゾビスイソブチロニトリル、t−ブチルパーオキシピバレート、ジ−t−ブチルパーオキシド、i−ブチリルパーオキシド、ラウロイルパーオキサイド、スクシン酸パーオキシド、ジシンナミルパーオキシド、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシアリルモノカーボネート、過酸化ベンゾイル、過酸化水素、過硫酸アンモニウム等が好ましい。また一部にフッ素を含有した重合開始剤も好適に使用できる。
【0027】
重合反応に用いる反応容器は特に限定されない。また、重合反応においては、重合溶媒を用いてもよい。重合溶媒としては、ラジカル重合を阻害しないものが好ましく、代表的なものとしては、酢酸エチル、酢酸n−ブチルなどのエステル系、アセトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系、トルエン、シクロヘキサンなどの炭化水素系、イソプロピルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテルなどのアルコール系溶剤などがある。また水、エーテル系、環状エーテル系、フロン系、フルオロカーボン系、芳香族系などの種々の溶媒を使用することも可能である。これらの溶剤は単独でもあるいは2種類以上を混合しても使用できる。また、メルカプタンのような分子量調整剤を併用してもよい。共重反応の反応温度はラジカル重合開始剤あるいはラジカル重合開始源により適宜変更され、通常は0〜200℃が好ましく、特に30〜140℃が好ましい。
【0028】
このようにして得られる本発明にかかる高分子化合物の溶液又は分散液から、媒質である有機溶媒又は水を除去する方法としては、公知の方法のいずれも利用できるが、例を挙げれば再沈殿ろ過又は減圧下での加熱留出等の方法がある。得られる本発明にかかる高分子化合物の数平均分子量としては、通常、1,000〜100,000、好ましくは3,000〜50,000の範囲が適切である。
【0029】
次に本発明の含フッ素化合物について説明する。本発明の含フッ素化合物は、すでに説明した含フッ素原料化合物に対して、ビニルエーテルを反応させることで酸不安定基を付与させた一般式(1)又は(2)記載の官能基を有した含フッ素化合物であり、低分子化合物、重合性単量体、高分子化合物が挙げられる。例えば、重合性化合物として特に好適なものを挙げるならば、下記一般式
【化20】
などで示す単量体が望ましい。
【0030】
また本発明で使用できる含フッ素化合物としての高分子化合物は前述の含フッ素化合物単量体の重合体又は共重合体の他、すでに説明した含フッ素原料化合物としての高分子化合物にビニルエーテルを反応させた高分子化合物であれば特に制限されずに使用できる。
【0031】
次いで、本発明で使用できるビニルエーテルについて説明する。本発明で使用できるビニルエーテルとしては、反応性の観点から不飽和2重結合部にフッ素を含有してはならず、水素と炭素のみからなる必要があり、その構造は下記一般式
【化21】
の化合物である。ここで、式中R6は、直鎖又は分岐状アルキル基、芳香族基、脂環基を含んでもよい炭化水素基であって、フッ素、酸素、窒素、カルボニル結合、アルコール、不飽和結合などを含んでもよい。但し、より好ましくは、R6の一部にフッ素を含有するビニルエーテルである。すなわち、具体的なビニルエーテルとしては、例えば、R6がメチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシブチル基などのヒドロキシ基を含有してもよいアルキルビニルエーテル類、シクロヘキシルビニルエーテルやその環状構造内に水素やカルボニル結合を有したビニルエーテル類、さらに下記に示すような環状ビニルエーテル類も使用することが可能である。
【化22】
また、これらのR6の一部がフッ素で置換されたすべてのビニルエーテルも使用できる。さらにR6の一部に不飽和結合、例えばビニルエーテルを含有した場合、一般式(9)はジビニルエーテルやトリビニルエーテルなどに相当する。フォトレジスト感光性の機構として分子間の架橋反応を適用したい場合はジビニルエーテルなどの多感能ビニルエーテルが望ましい。本発明ではエッチング耐性を高める目的の場合R6に脂環構造を導入することが好適であり、透明性を高め、かつエッチング耐性を付与させる目的のためにはフッ素と脂環構造を同時に含有することが最も好ましく採用される。以上のように、上記一般式のR6として種々の構造を導入した化合物が適用できるが、含フッ素原料化合物に一般式(9)のビニルエーテルを反応した場合、R6はR3に一致する。含フッ素化合物が重合性単量体の場合の重合法はすでに説明した含フッ素原料化合物の重合と同様の方法が使用できる。
【0032】
さて、本発明で最も好適に採用されるビニルエーテルとしては、R6の少なくとも一部に一個以上の一般式(10)に示すヘキサフルオロカルビノール基やその他の酸性OH基と脂環構造を有するものが溶解速度の制御の面で使用できる。
【化23】
ここで、ビニルエーテル側鎖に適切な脂環構造とは、シクロヘキサン、ノルボルネン、多核ノルボルネン、アダマンタン構造などが挙げられ、具体的には、下記一般式記載の構造が例示できる。
【化24】
【0033】
次いで本発明で使用可能なジビニルエーテルを説明する。ジビニルエーテルとは下記一般式の構造の化合物である。
【化25】
ここで、R7は、直鎖又は分岐状アルキレン基、芳香族基、脂環基を含んでもよい炭化水素基であって、フッ素、酸素、窒素、カルボニル結合、アルコールなどを含んでもよい。すなわち、R7としては特に制限なく種々の構造が適用できるが、透明性を向上させる目的で使用する場合の例を具体的に挙げるならば、
【化26】
【0034】
本発明によるレジスト材料は、酸の作用によりアルカリ性水溶液に対する溶解性が変化するネガ型、ポジ型の両方のシステムに採用できるが、本発明が効率的な酸不安定性基を導入するためのものなのでポジ型の方が好適である。すなわち最近の半導体の微細化に対応した193nmのArFエキシマレーザー及び157nmに代表される真空紫外領域のF2レーザー、又は電子線及びX線などの活性エネルギー線を使用したポジ型フォトレジスト又はそれ以外のフォトレジストとして好適である。例えば、本発明によるビニルエーテルが付加した部分は、酸の作用によりアルカリ性水溶液に対する溶解性が変化する働きを有しており、効率的にポジ型挙動を得ることが可能である。すなわち活性エネルギー線が照射される前にはアルカリ性水溶液に不溶もしくは難溶であって、活性エネルギー線を照射したことにより酸発生剤から発生した酸により加水分解されアルカリ性水溶液に対して溶解性を示すポジ型になる。
【0035】
さらに詳細に本発明の使用方法を説明する。本発明の代表的な使い方としては次の2つの方式を例示できる。第1の方式は、含フッ素原料化合物にあらかじめビニルエーテル類を反応させたフッ素化合物を合成しておき、その含フッ素化合物を有機溶媒等に溶解させ、レジスト組成物とする方法である。この場合、含フッ素化合物として重合又は共重合させた化合物を主成分とし、酸発生剤やその他の添加剤を加えることでレジスト溶液とする。そのレジスト溶液を用いて基板上に成膜し、その後プリベークを行った後、次いで活性エネルギー線を照射すると、含フッ素化合物の一部又は全部が含フッ素原料化合物に戻りアルカリ可溶性が発現する。
【0036】
一方、本発明で使用できる第2の方式は、含フッ素原料化合物とビニルエーテル類を混合した状態で有機溶媒に溶解させたものをレジスト溶液とする。この場合は、酸発生剤やその他の必要な添加剤を含フッ素原料化合物、ビニルエーテル類とともに混合しておく。次いでそのレジスト溶液を基板上に成膜した上でプリベークすると、プリベーク時の加熱処理によって含フッ素原料化合物とビニルエーテル類が膜内で化学反応し、アルカリ溶液に不溶化する。その後、活性エネルギー線を照射すると、含フッ素化合物の一部又は全部が含フッ素原料化合物に戻りアルカリ可溶性が発現する。すなわち、本発明では、レジストのパターン形成過程で含フッ素化合物を使用する場合も好ましく採用される。本発明では第1の方式又は第2の方式ともに、デバイス製造におけるフォトレジストによるレジストパターン形成方法は制限なく使用できるが、好適に行うには、まずシリコンウエーハや半導体製造基板のような支持体上に、レジスト組成物の溶液をスピンナーなどで塗布し、乾燥して感光層を形成させ、これに露光装置などにより、レーザー光を所望のマスクパターンを介して照射し、加熱する。次いでこれを現像液、例えば0.1〜10重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液のようなアルカリ性水溶液などを用いて現像処理する。この形成方法でマスクパターンに忠実なパターンを得ることができる。
【0037】
本発明組成物に用いられる光酸発生剤については特に制限はなく、化学増幅型レジストの酸発生剤として用いられるものの中から、任意のものを選択して使用することができる。このような酸発生剤の例としては、ビススルホニルジアゾメタン類、ニトロベンジル誘導体類、オニウム塩類、ハロゲン含有トリアジン化合物類、シアノ基含有オキシムスルホネート化合物類、その他のオキシムスルホネート化合物などが挙げられる。これらの酸発生剤は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、また、その含有量は、高分子化合物100重量部に対して、通常0.5〜20重量部の範囲で選ばれる。この量が0.5重量部未満では像形成性が不十分であるし、20重量部を超えると均一な溶液が形成されにくく、保存安定性が低下する傾向がみられる。
【0038】
本発明の応用分野は、さらに所望により混和性のある添加物、例えば付加的樹脂、クエンチャー、可塑剤、安定剤、着色剤、界面活性剤、増粘剤、レベリング剤、消泡剤、相溶化剤、密着剤、酸化防止剤などの種々添加剤を含有させることができる。
【0039】
【実施例】
[実施例1]
下記の単量体1,2をそれぞれ67g、170gを還流冷却管、攪拌子を備えた三口フラスコに酢酸n−ブチル500gとともに混合し溶解させた。この溶液に重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を7g添加し、60℃のオイルバスで加熱して20時間反応させた。反応後、重合溶液を大過剰のn−ヘキサンに投入して攪拌した。生成した沈澱を濾過回収し、50℃で18時間真空乾燥した。得られた高分子1Aの組成を1H−NMRおよび19F−NMRから測定したところ、ユニット1:ユニット2=68:32であった。また分子量MwはGPC分析(標準ポリスチレン)から14,000であった。
【化27】
次いで、得られた高分子1Aの100重量部に対し、ビニルエーテルAを30重量部になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルに溶解し、80℃で5時間攪拌を行たところ、ユニット1の一部がユニット3に変化し、高分子1B(ユニット1:ユニット2:ユニット3=35:38:27)が得られた。
【化28】
【0040】
[実施例2]
実施例1と同様にして高分子2A(ユニット1:ユニット4:ユニット5:ユニット6=40:10:20:30)、3A(ユニット8:ユニット9=21:79)、4A(ユニット1:ユニット11:ユニット5:ユニット2=33:25:7:35)を重合し、次いでビニルエーテルB、C、Dを反応させ、下記高分子2B(ユニット1:ユニット4:ユニット5:ユニット6:ユニット7=5:10:20:30:35)、3B(ユニット8:ユニット9:ユニット10=21:37:42)、4B(ユニット1:ユニット11:ユニット5:ユニット2:ユニット12=6:25:7:35:27)を得た。
【化29】
【0041】
[ 参考例 ]
実施例1と同様にして、5A(ユニット13:ユニット14:ユニット15:ユニット16=30:10:41:19)を重合し、次いでビニールエーテルBを反応させ、高分子5B(ユニット13:ユニット14:ユニット15:ユニット16:ユニット17=2:10:41:19:28)を得た。
また、単量体1を70gとビニルエーテルCを30gを還流冷却管、攪拌子を備えた三口フラスコに酢酸ブチル200gとともに溶解混合させ、次いで80℃で5時間反応後、未反応物及び酢酸ブチルを留去させたところ、単量体3が76g得られた。 次いで単量体3、単量体2をそれぞれ109g、110gを還流冷却管、攪拌子を備えた三口フラスコに酢酸n−ブチル500gとともに混合し溶解させた。この溶液に重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を7g添加し、60℃のオイルバスで加熱して20時間反応させた。反応後、重合溶液を大過剰のn−ヘキサンに投入して攪拌した。生成した沈澱を濾過回収し、50℃で18時間真空乾燥した。得られた高分子6の組成を1H−NMRおよび19F−NMRから測定したところユニット18:ユニット2が71:29であった。また分子量MwはGPC分析(標準ポリスチレン)から19,000であった。
【化30】
【0042】
[実施例4]
実施例1、2及び参考例で得られた高分子1B〜5B、高分子6をそれぞれテトラヒドロフランに溶解しスピンコート法にてCaF2基板上に成膜した。100℃で2時間乾燥した後、真空紫外吸収スペクトル計にて157nmの透過率を測定したところ、膜厚100nmに換算した光透過率が第1表に示す高い値となった。なお、高分子5Bは193nmでの透過率を測定した。 次いで高分子1B〜5B、高分子6をそれぞれ100重量部に対して、酸発生剤DPI-OTfが3重量部になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルに溶解し、総固形分濃度20%の溶液とし、これらの溶液を0.2ミクロンのフィルターで2回濾過を繰り返し、それぞれのレジスト溶液を得た。次にこれらを6インチのシリコンウェハー上にスピンコートし膜厚100〜200ナノメータの膜を得た後、80℃で乾燥したところ、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に不溶であった。次に高分子1B〜4B及び高分子6から製造したレジスト膜にKr2エキシマーランプ146nmを照射し、100℃で60秒加熱した後、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で現像したところ、どの系も良好なポジ型挙動が確認された。一方、高分子5Bから製造したレジスト膜にArFエキシマーレーザー193nmを照射し、100℃で60秒加熱した後、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で現像したところ、良好なポジ型挙動が確認された。結果を表1に示した。
【化31】
【0043】
[実施例5]
実施例1で得られた高分子2Aの100重量部に対して、ビニルエーテルEが25重量部になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルに溶解し総固形分濃度18%の溶液を得た。この溶液に酸発生剤として、DPI-OTfが4重量部になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルに溶解し、総固形分濃度20%の溶液とし、0.2ミクロンのフィルターで2回濾過を繰り返し、レジスト溶液を得た。次にこれらを6インチのシリコンウェハー上にスピンコートし膜厚120ナノメータの膜を得た後、室温で乾燥した後に2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に溶解した。そこで、同じレジスト膜を80℃で加熱乾燥したところ、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に不溶に変化した。
次いでレジスト膜にKr2エキシマーランプ146nmを照射し、100℃で60秒加熱したところ2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に溶解し、良好なポジ型挙動が確認された。結果を表1に示した。
【化32】
【表1】
[0001]
The present invention can be easily achieved by reacting a vinyl ether, in particular a vinyl ether containing an alicyclic structure, a fluorine-containing vinyl ether, or a divinyl ether with a carboxylic acid or a fluorine-based raw material compound having a specific acidic functional group in the molecule. The present invention relates to a fluorine-containing compound into which an acid labile group has been introduced, a fluorine-containing polymerizable monomer, a fluorine-containing polymer compound, and a method for producing them. The present invention also relates to a photoresist using the fluorine-containing compound and a pattern forming method.
[0002]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a fluorine-containing compound, a fluorine-containing polymerizable monomer, a fluorine-containing polymer compound, a resist material and a pattern forming method using them, and a method for producing a fluorine-containing compound.
[0003]
[Prior art]
Fluorine-based compounds are in the field of advanced materials due to the characteristics of fluorine such as water repellency, oil repellency, low water absorption, heat resistance, weather resistance, corrosion resistance, transparency, photosensitivity, low refractive index, and low dielectric properties. It continues to be used or developed in a wide range of application fields. Recently, active research and development has been carried out on photoresist materials applying transparency of fluorine-based compounds in the ultraviolet region, particularly in the vacuum ultraviolet wavelength region. As a common polymer design in these application fields, by introducing as much fluorine as possible to achieve transparency at each wavelength used, it achieves adhesion to the substrate and high glass transition point along with photosensitive behavior I will try to let you. For example, it has been reported that transparency at each wavelength is increased by tetrafluoroethylene, a cyclic fluorine monomer, fluorine-based styrene, a fluorine-containing norbornene compound having a hydroxy group, a cyclized polymer of a fluorine-containing compound, or the like. In general, when a polymer is used as a photoresist, a chemical amplification type photosensitive mechanism to which an acid generator is added is often used (for example, Non-Patent Document 1). At that time, a composition containing an acid labile group in the polymer skeleton is required. However, only limited structures of acid labile groups have been reported, and many of them deteriorate transparency. Therefore, there is a need for a structure having high photosensitivity efficiency and improved transparency and etching resistance of the acid labile group itself. Further, there is a trend to increase etching resistance by having a cyclic fluorine-based compound, but this is not sufficient, and it is necessary to devise a technique for imparting etching resistance to the acid labile group itself.
[0004]
[Non-Patent Document 1]
ChulHo Park, Tsuguo Yamaoka, et al., J. Photopolym. Sci. Technol., 15, 141-144 (2002)
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention provides an acid labile group effective for a fluorine-containing compound, and further, the acid-labile group itself has high transparency and etching resistance, a fluorine-containing compound, a fluorine-containing polymerizable monomer, Fluoropolymer compounds, photoresists using them, pattern formation methods, and methods for producing these fluorine-containing compounds are provided.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above problems, the present inventors have found that a group obtained by reacting a vinyl ether compound with carboxylic acid having high acid strength or hexafluorocarbinol directly bonded to an aromatic group. It has been found that it works as an effective acid labile group for fluoropolymers. Furthermore, by reacting specific vinyl ethers with fluorine or ring structure, the acid labile group itself can be converted into fluorine-containing compounds, polymerizable monomers and polymer compounds with high transparency and etching resistance. It discovered and came to complete this invention.
[0007]
That is, in the present invention, an acid labile group is imparted by reacting vinyl ether with a compound having a functional group containing fluorine and a carboxylic acid group or an aromatic hexafluorocarbinol group in the molecule. The present invention relates to a specific fluorine-containing compound, a fluorine-containing polymerizable monomer or a fluorine-containing polymer compound, or a photoresist or pattern forming method using them. Further, the present invention relates to a photoresist that uses the process in a pattern forming process.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail. The fluorine-containing raw material compound that can be used in the present invention has fluorine in the molecule and has the general formula (3) or the general formula (4).
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(Wherein R1Is a hydrocarbon group that may include hydrogen, a linear or branched alkyl group, an aromatic group, and an alicyclic group, and may include fluorine, oxygen, nitrogen, a carbonyl bond, and an alcohol. R2Is a substituent selected from hydrogen, fluorine, methyl group, trifluoromethyl group, and a plurality of Rs on the same aromatic ring.2You may have. n is 0 or 1. If it is a fluorine-containing raw material compound having a functional group represented by (2), the structure is not particularly limited, and any of a low molecular organic compound, a polymerizable monomer, and a high molecular compound can be suitably used.
[0009]
In the present invention, the vinyl ethers are reacted with the fluorine-containing raw material compound described in the general formula (3) or (4), so that the general formula (1) or (2)
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(Wherein R1, RThreeIs a hydrocarbon group that may include hydrogen, a linear or branched alkyl group, an aromatic group, and an alicyclic group, and may include fluorine, oxygen, nitrogen, a carbonyl bond, an alcohol, and the like. R2Is a substituent selected from hydrogen, fluorine, methyl group, trifluoromethyl group, and a plurality of Rs on the same aromatic ring.2You may have. n is 0 or 1. ) -Containing fluorine-containing compounds containing acid labile groups.
[0010]
Specific examples of the fluorine-containing raw material compound containing the general formula (3) include a low-molecular compound, a polymerizable monomer, or a high-molecular compound containing at least one carboxylic acid at the same time. Examples include molecular compounds. For example, as the low molecular weight compound, those having a structure of RCOOH or HOOCRCOOH can be preferably used. Here, R is not particularly limited as long as it has a fluorine or fluoroalkyl group in a part thereof. For example, CF3COOH, HOOCCF2CF2CF2COOH,
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Fluorine-containing aromatic carboxylic acids such as In the present invention, the above-mentioned fluorine-containing aromatic carboxylic acids can also be aromatic hydrogen reduced products.
[0011]
As the polymerizable monomer having the general formula (3),
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Diels Alder reactant of these fluorine-containing acrylic acid and diene compounds such as cyclopentadiene, cyclohexadiene, butadiene, for example,
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Etc. In addition, a polynuclear body containing a similar substituent and having a plurality of norbornene rings bonded thereto can also be used.
[0012]
As the polymer compound having the general formula (3), a polymer compound obtained by polymerizing or copolymerizing the polymerizable monomer having the general formula (3) described above can be used. The copolymerization partner at that time can be used without particular limitation as long as it has copolymerization reactivity. That is, if the copolymerization monomer that can be used in the present invention is exemplified, at least olefin, fluorine-containing olefin, acrylic ester, methacrylic ester, fluorine-containing acrylic ester, fluorine-containing methacrylate, norbornene compound, fluorine-containing norbornene compound , One or more monomers selected from styrene compounds, fluorine-containing styrene compounds, vinyl ethers, fluorine-containing vinyl ethers, vinyl esters, fluorine-containing vinyl esters, allyl ethers, fluorine-containing allyl ethers, vinyl silanes, maleic anhydride, etc. Is preferred.
[0013]
Examples of the olefin include ethylene and propylene, and examples of the fluoroolefin include vinyl fluoride, vinylidene fluoride, trifluoroethylene, chlorotrifluoroethylene, tetrafluoroethylene, hexafluoropropylene, hexafluoroisobutene, and octafluorocyclopentene. .
[0014]
In addition, as the acrylic ester or methacrylic ester, the ester side chain can be used without any particular limitation. If a known compound is exemplified, methyl acrylate or methacrylate, ethyl acrylate or methacrylate, n-propyl acrylate or methacrylate, isopropyl acrylate Or methacrylate, n-butyl acrylate or methacrylate, isobutyl acrylate or methacrylate, n-hexyl acrylate or methacrylate, n-octyl acrylate or methacrylate, 2-ethylhexyl acrylate or methacrylate, lauryl acrylate or methacrylate, 2-hydroxyethyl acrylate or methacrylate, 2 -Acrylic such as hydroxypropyl acrylate or methacrylate Acid or methacrylic acid alkyl ester, ethylene glycol, propylene glycol, acrylate or methacrylate containing tetramethylene glycol group, and unsaturated amides such as acrylamide, methacrylamide, N-methylol acrylamide, N-methylol methacrylamide, diacetone acrylamide, etc. , Acrylonitrile, methacrylonitrile, vinylsilane containing alkoxysilane, acrylic acid or methacrylic acid ester, t-butyl acrylate or methacrylate, 3-oxocyclohexyl acrylate or methacrylate, adamantyl acrylate or methacrylate, alkyladamantyl acrylate or methacrylate, cyclohexyl acrylate or methacrylate , Tricyclodecanyl acrylate DOO or methacrylates, acrylates or methacrylates having a ring structure such as lactone ring or norbornene ring, acrylic acid, methacrylic acid, and the like. Furthermore, maleic acid, fumaric acid, maleic anhydride and the like can be copolymerized as the above acrylate compounds containing α cyano group or similar compounds.
[0015]
Moreover, as fluorine-containing acrylic ester and fluorine-containing methacrylate ester, the acrylic ester or methacrylic ester which the group which has a fluorine atom has in the (alpha) position or ester site | part of acrylic can be used. For example, as a monomer having a fluorine-containing alkyl group introduced at the α-position, a trifluoromethyl group, trifluoroethyl group, nonafluoro-n- It is a monomer provided with a butyl group or the like. On the other hand, a fluoroalkyl group in which the ester moiety is a perfluoroalkyl group or a fluoroalkyl group, or a unit in which an ester moiety coexists with a cyclic structure and fluorine, and at least a part of the cyclic structure is fluorine or trifluoromethyl. Acrylic acid ester or methacrylic acid ester having a fluorine-containing benzene ring, a fluorine-containing cyclopentane ring, a fluorine-containing cyclohexane ring, a fluorine-containing cycloheptane ring or the like having a group can also be suitably employed. An ester of acrylic acid or methacrylic acid in which the ester moiety is a fluorine-containing t-butyl ester group can also be used. Among such units, particularly representative ones are exemplified in the form of monomers, 2,2,2-trifluoroethyl acrylate, 2,2,3,3-tetrafluoropropyl acrylate, 1,1 , 1,3,3,3-hexafluoroisopropyl acrylate, heptafluoroisopropyl acrylate, 1,1-dihydroheptafluoro-n-butyl acrylate, 1,1,5-trihydrooctafluoro-n-pentyl acrylate, 1, 1,2,2-tetrahydrotridecafluoro-n-octyl acrylate, 1,1,2,2-tetrahydroheptadecafluoro-n-decyl acrylate, 2,2,2-trifluoroethyl methacrylate, 2,2,3 , 3-Tetrafluoropropyl methacrylate, 1,1,1,3,3,3-hexafluo Isopropyl methacrylate, heptafluoroisopropyl methacrylate, 1,1-dihydroheptafluoro-n-butyl methacrylate, 1,1,5-trihydrooctafluoro-n-pentyl methacrylate, 1,1,2,2-tetrahydrotridecafluoro- Examples include n-octyl methacrylate, 1,1,2,2-tetrahydroheptadecafluoro-n-decyl methacrylate, perfluorocyclohexylmethyl acrylate, perfluorocyclohexylmethyl methacrylate, and the like. Furthermore, monomers having a trifluoro or hexafluorocarbinol group attached to the end of the side chain and having acidity or monomers protected with acid labile groups or other functional groups can be transferred without limitation to the structure. it can.
[0016]
The norbornene compound and the fluorine-containing norbornene compound are norbornene monomers having a single nucleus or a plurality of nucleus structures, and these can be copolymerized without any particular limitation. In this case, fluorine-containing olefin, allyl alcohol, fluorine-containing allyl alcohol, acrylic acid, α-fluoroacrylic acid, methacrylic acid, all acrylic esters or methacrylic esters, fluorine-containing acrylic esters or methacrylic acid described in this specification Norbornene compounds obtained by performing Diels Alder addition reaction using unsaturated compounds such as esters and cyclopentadiene or cyclohexadiene are also preferably employed. Therefore, even in the case of this norbornene, an acidic monomer having a trifluoro or hexafluorocarbinol group at the end of the side chain or a monomer protected with an acid labile group or other functional group can be used without any limitation in its structure. can do.
[0017]
Furthermore, styrene compounds, fluorine-containing styrene compounds, vinyl ethers, fluorine-containing vinyl ethers, allyl ethers, vinyl esters, vinyl silanes, and the like can also be used. Here, as styrene compounds and fluorine-containing styrene compounds, in addition to styrene, fluorinated styrene, hydroxystyrene, styrene compounds in which one or more hexafluorocarbinols are bonded, styrene in which hydrogen is substituted with a trifluoromethyl group Alternatively, hydroxystyrene, the above-described styrene or fluorine-containing styrene compound in which a halogen, an alkyl group, or a fluorine-containing alkyl group is bonded to the α-position can be used.
[0018]
Furthermore, examples of vinyl ethers and fluorine-containing vinyl ethers include alkyl vinyl ethers that may contain a hydroxy group such as methyl group, ethyl group, hydroxyethyl group, and hydroxybutyl group, cyclohexyl vinyl ether, and hydrogen or carbonyl in its cyclic structure. Cyclic vinyl ethers having a bond, fluorine-containing vinyl ethers in which unsaturated bond hydrogen is substituted with fluorine, perfluorovinyl ethers, and the like can also be used. Moreover, the compound which was vinyl ether and used together with the hexafluoro carbinol group or ring structure in the side chain can also be used conveniently.
[0019]
Allyl ether, vinyl ester, vinyl silane, and maleic anhydride can be used without particular limitation as long as they are known compounds. In addition, allyl ether and vinyl ester monomers that are protected by acid monomers or acid labile groups or other functional groups with trifluoro or hexafluorocarbinol groups attached to the side chain ends The body can also be used without restriction on its structure. These copolymerizable compounds may be used alone or in combination of two or more.
[0020]
In addition, the fluorine-containing polymer compound of the general formula (3) that can be used in the present invention is a monomer having no fluorine having carboxylic acid in the molecule including acrylic acid, methacrylic acid, allyl acetic acid, vinyl acetic acid, and crotonic acid. A fluorine-containing polymer compound copolymerized with a fluorine-containing monomer as described above can also be used. In that case, the fluorine-containing monomer that can be used as the copolymerizable monomer can be used regardless of whether or not it has a carboxylic acid.
[0021]
Now, the fluorine-containing raw material compound having the general formula (4) will be described. In this case as well, all structures of low molecular weight compounds, polymerizable monomers, and high molecular weight compounds can be used as long as they have hexafluorocarbinol directly bonded to an aromatic group. The low molecular weight compound in the fluorine-containing raw material compound having the group of the general formula (4) is mainly used for an application as an additive for controlling the solubility of a photosensitive material such as a solubility inhibitor. If the low molecular compound which can be used here is illustrated concretely, the raw material compound shown to General formula (14), (15) can be used. Where R1When H is H and n = 1, the vinyl ether reacts with two hexafluorocarbinol groups to form a compound containing two acid generators.
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A compound in which another amino group or carboxyl group is used instead of the —OH group in the general formula (15) is also applicable.
[0022]
Examples of the polymerizable monomer in the fluorine-containing raw material compound having the general formula (4) include compounds having a polymerizable unsaturated bond represented by the general formula (16). Again R1When H is H and n = 1, the vinyl ether reacts with two hexafluorocarbinol groups to form a compound containing two acid generators.
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(Wherein R8Is a polymerization site having a polymerizable unsaturated bond which may contain fluorine such as vinyl group, allyl group, vinyl ether group, acryloyl group, methacryloyl group, etc.
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Etc. Moreover, it is also possible to introduce hydrogen, fluorine, a trifluoromethyl group, a cyano group or the like at the α-position instead of the methacrylic acid esters mentioned here.
[0023]
As the polymer compound in the fluorine-containing raw material compound having the general formula (4), a polymer or copolymer of a polymerizable monomer having the general formula (4) can be used. Moreover, the high molecular compound which introduce | transduced the unit of General formula (4) by polymer reaction can also be used. Here, as the monomer copolymerizable with the polymerizable monomer having the general formula (4), the same monomer as described for the copolymerization partner with the polymerizable monomer having the general formula (1) The body can be used without restriction.
[0024]
According to the present invention, the polymerization method of the polymerizable monomer of the fluorine-containing raw material compound is not particularly limited as long as it is a generally used method, but radical polymerization, ionic polymerization, and the like are preferable. Coordinate anion polymerization, living anion, radical living polymerization and the like can also be used, and the polymerized polymer compound corresponds to the fluorine-containing raw material compound which can be used in the present invention.
[0025]
Here, a more general radical polymerization method will be described. That is, in the presence of a radical polymerization initiator or a radical initiator, by a known polymerization method such as bulk polymerization, solution polymerization, suspension polymerization or emulsion polymerization, either batchwise, semi-continuous or continuous operation can be performed. Just do it.
[0026]
The radical polymerization initiator is not particularly limited, and examples thereof include azo compounds, peroxide compounds, and redox compounds. Particularly, azobisisobutyronitrile, t-butylperoxypivalate, Di-t-butyl peroxide, i-butyryl peroxide, lauroyl peroxide, succinic acid peroxide, dicinnamyl peroxide, di-n-propyl peroxydicarbonate, t-butyl peroxyallyl monocarbonate, benzoyl peroxide, Hydrogen peroxide, ammonium persulfate and the like are preferable. A polymerization initiator partially containing fluorine can also be suitably used.
[0027]
The reaction vessel used for the polymerization reaction is not particularly limited. In the polymerization reaction, a polymerization solvent may be used. As the polymerization solvent, those which do not inhibit radical polymerization are preferable, and typical ones are ester-based solvents such as ethyl acetate and n-butyl acetate, ketone-based solvents such as acetone and methyl isobutyl ketone, and hydrocarbons such as toluene and cyclohexane. And alcohol solvents such as isopropyl alcohol and ethylene glycol monomethyl ether. Various solvents such as water, ether-based, cyclic ether-based, chlorofluorocarbon-based, fluorocarbon-based, and aromatic-based solvents can also be used. These solvents can be used alone or in admixture of two or more. Moreover, you may use together molecular weight regulators, such as a mercaptan. The reaction temperature of the copolymerization reaction is appropriately changed depending on the radical polymerization initiator or radical polymerization initiator, and is usually preferably 0 to 200 ° C, particularly preferably 30 to 140 ° C.
[0028]
As a method for removing the organic solvent or water as a medium from the solution or dispersion of the polymer compound according to the present invention thus obtained, any known method can be used. There are methods such as filtration or heating distillation under reduced pressure. The number average molecular weight of the resulting polymer compound according to the present invention is usually in the range of 1,000 to 100,000, preferably 3,000 to 50,000.
[0029]
Next, the fluorine-containing compound of the present invention will be described. The fluorine-containing compound of the present invention has a functional group having the functional group described in the general formula (1) or (2) in which an acid labile group is provided by reacting vinyl ether with the fluorine-containing raw material compound already described. Fluorine compounds, including low molecular compounds, polymerizable monomers, and high molecular compounds. For example, the following general formula
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A monomer represented by
[0030]
The polymer compound as the fluorine-containing compound that can be used in the present invention is a polymer or copolymer of the above-mentioned fluorine-containing compound monomer, and the above-described polymer compound as the fluorine-containing raw material compound is reacted with vinyl ether. Any high molecular compound can be used without particular limitation.
[0031]
Next, the vinyl ether that can be used in the present invention will be described. The vinyl ether that can be used in the present invention should not contain fluorine in the unsaturated double bond part from the viewpoint of reactivity, and must be composed only of hydrogen and carbon.
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It is a compound of this. Where R in the formula6Is a hydrocarbon group which may contain a linear or branched alkyl group, an aromatic group or an alicyclic group, and may contain fluorine, oxygen, nitrogen, carbonyl bond, alcohol, unsaturated bond and the like. However, more preferably, R6Is a vinyl ether containing fluorine. That is, as a specific vinyl ether, for example, R6Alkyl vinyl ethers which may contain a hydroxy group such as methyl group, ethyl group, hydroxyethyl group and hydroxybutyl group, cyclohexyl vinyl ether and vinyl ethers having a hydrogen or carbonyl bond in the cyclic structure thereof, and further shown below Such cyclic vinyl ethers can also be used.
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Also, these R6Any vinyl ether partially substituted with fluorine can also be used. R6In the case where an unsaturated bond such as vinyl ether is contained in a part of the formula, the general formula (9) corresponds to divinyl ether, trivinyl ether, or the like. When it is desired to apply a cross-linking reaction between molecules as a photoresist photosensitive mechanism, a multi-sensitive vinyl ether such as divinyl ether is desirable. In the present invention, R is used for the purpose of increasing etching resistance.6It is preferable to introduce an alicyclic structure into the film, and it is most preferable to simultaneously contain fluorine and an alicyclic structure for the purpose of enhancing transparency and imparting etching resistance. As described above, R in the above general formula6Although compounds having various structures introduced therein can be applied, when the vinyl ether of the general formula (9) is reacted with the fluorine-containing raw material compound, R6Is RThreeMatches. As the polymerization method when the fluorine-containing compound is a polymerizable monomer, the same method as the polymerization of the fluorine-containing raw material compound already described can be used.
[0032]
As the vinyl ether most preferably employed in the present invention, R6Those having at least a portion of one or more hexafluorocarbinol groups represented by the general formula (10) or other acidic OH groups and an alicyclic structure can be used in terms of controlling the dissolution rate.
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Here, examples of the alicyclic structure suitable for the vinyl ether side chain include cyclohexane, norbornene, polynuclear norbornene, adamantane structure, and the like. Specific examples include structures described in the following general formula.
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[0033]
Next, divinyl ether that can be used in the present invention will be described. Divinyl ether is a compound having a structure of the following general formula.
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Where R7Is a hydrocarbon group which may contain a linear or branched alkylene group, an aromatic group or an alicyclic group, and may contain fluorine, oxygen, nitrogen, a carbonyl bond, an alcohol or the like. That is, R7As for various structures can be applied without particular limitation, if specifically used examples for the purpose of improving transparency,
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[0034]
The resist material according to the present invention can be used in both negative and positive systems in which solubility in an alkaline aqueous solution is changed by the action of an acid, but the present invention is for introducing an efficient acid labile group. The positive type is preferred. In other words, a 193 nm ArF excimer laser corresponding to the recent miniaturization of semiconductors and a vacuum ultraviolet region F represented by 157 nm.2It is suitable as a positive type photoresist using a laser or active energy rays such as an electron beam and an X-ray or other photoresist. For example, the portion to which the vinyl ether according to the present invention is added has a function of changing the solubility in an alkaline aqueous solution by the action of an acid, and can efficiently obtain a positive behavior. That is, it is insoluble or hardly soluble in an alkaline aqueous solution before being irradiated with active energy rays, and is hydrolyzed by an acid generated from an acid generator when irradiated with active energy rays and is soluble in an alkaline aqueous solution. Become positive.
[0035]
The method of using the present invention will be described in more detail. The following two methods can be exemplified as typical usage of the present invention. The first method is a method in which a fluorine compound obtained by reacting a vinyl ether with a fluorine-containing raw material compound in advance is synthesized, and the fluorine-containing compound is dissolved in an organic solvent or the like to obtain a resist composition. In this case, a resist solution is obtained by using a compound polymerized or copolymerized as a fluorine-containing compound as a main component and adding an acid generator and other additives. When the resist solution is used to form a film on a substrate and then prebaked, and then irradiated with active energy rays, part or all of the fluorine-containing compound is returned to the fluorine-containing raw material compound and alkali solubility is exhibited.
[0036]
On the other hand, the second method that can be used in the present invention is a resist solution in which a fluorine-containing raw material compound and vinyl ethers are mixed and dissolved in an organic solvent. In this case, an acid generator and other necessary additives are mixed together with the fluorine-containing raw material compound and vinyl ethers. Next, when the resist solution is formed on the substrate and then prebaked, the fluorine-containing raw material compound and vinyl ethers chemically react in the film by heat treatment during prebaking, and are insolubilized in the alkaline solution. Thereafter, when active energy rays are irradiated, part or all of the fluorine-containing compound returns to the fluorine-containing raw material compound, and alkali solubility is expressed. That is, in the present invention, the case where a fluorine-containing compound is used in the resist pattern formation process is preferably employed. In the present invention, the resist pattern forming method using a photoresist in device manufacturing can be used without limitation in both the first method and the second method. However, in order to carry out the method suitably, first, on a support such as a silicon wafer or a semiconductor manufacturing substrate. The resist composition solution is applied with a spinner and dried to form a photosensitive layer, which is irradiated with a laser beam through a desired mask pattern by an exposure apparatus or the like and heated. Next, this is developed with a developer, for example, an alkaline aqueous solution such as an aqueous solution of 0.1 to 10% by weight of tetramethylammonium hydroxide. With this forming method, a pattern faithful to the mask pattern can be obtained.
[0037]
There is no restriction | limiting in particular about the photo-acid generator used for this invention composition, Arbitrary things can be selected and used from what is used as an acid generator of a chemically amplified resist. Examples of such acid generators include bissulfonyldiazomethanes, nitrobenzyl derivatives, onium salts, halogen-containing triazine compounds, cyano group-containing oxime sulfonate compounds, and other oxime sulfonate compounds. These acid generators may be used alone or in combination of two or more, and the content thereof is usually 0.5 to 20 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the polymer compound. Is selected within the range. If this amount is less than 0.5 parts by weight, the image forming property is insufficient, and if it exceeds 20 parts by weight, a uniform solution is hardly formed, and the storage stability tends to be lowered.
[0038]
The fields of application of the present invention further include optional miscible additives, such as additional resins, quenchers, plasticizers, stabilizers, colorants, surfactants, thickeners, leveling agents, antifoaming agents, phases. Various additives such as a solubilizer, an adhesion agent, and an antioxidant can be contained.
[0039]
【Example】
[Example 1]
67 g and 170 g of the following monomers 1 and 2 were mixed and dissolved in a three-necked flask equipped with a reflux condenser and a stirrer together with 500 g of n-butyl acetate. 7 g of azobisisobutyronitrile (AIBN) as a polymerization initiator was added to this solution, and the mixture was heated in an oil bath at 60 ° C. and reacted for 20 hours. After the reaction, the polymerization solution was added to a large excess of n-hexane and stirred. The resulting precipitate was collected by filtration and dried in vacuo at 50 ° C. for 18 hours. When the composition of the obtained polymer 1A was measured from 1H-NMR and 19F-NMR, it was Unit 1: Unit 2 = 68: 32. Moreover, molecular weight Mw was 14,000 from GPC analysis (standard polystyrene).
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Next, 100 parts by weight of the obtained polymer 1A was dissolved in propylene glycol monomethyl ether so that vinyl ether A would be 30 parts by weight, and stirred at 80 ° C. for 5 hours. It changed to the unit 3, and the polymer 1B (unit 1: unit 2: unit 3 = 35: 38: 27) was obtained.
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[0040]
[Example 2]
In the same manner as in Example 1, polymer 2A (unit 1: unit 4: unit 5: unit 6 = 40: 10: 20: 30), 3A (unit 8: unit 9 = 21: 79), 4A (unit 1: Unit 11: Unit 5: Unit 2 = 33: 25: 7: 35) and then reacted with vinyl ethers B, C, and D, and the following polymer 2B (Unit 1: Unit 4: Unit 5: Unit 6: Unit) 7 = 5: 10: 20: 30: 35), 3B (unit 8: unit 9: unit 10 = 21: 37: 42), 4B (unit 1: unit 11: unit 5: unit 2: unit 12 = 6: 25: 7: 35: 27).
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[0041]
[ Reference example ]
In the same manner as in Example 1, 5A (unit 13: unit 14: unit 15: unit 16 = 30: 10: 41: 19) was polymerized, and then vinyl ether B was reacted to give polymer 5B (unit 13: unit). 14: unit 15: unit 16: unit 17 = 2: 10: 41: 19: 28).
Also,70 g of monomer 1 and 30 g of vinyl ether C were dissolved and mixed with 200 g of butyl acetate in a three-necked flask equipped with a reflux condenser and a stirrer, and then reacted at 80 ° C. for 5 hours, after which unreacted substances and butyl acetate were distilled off. As a result, 76 g of monomer 3 was obtained. Next, 109 g and 110 g of monomer 3 and monomer 2 were mixed and dissolved together with 500 g of n-butyl acetate in a three-necked flask equipped with a reflux condenser and a stirrer. 7 g of azobisisobutyronitrile (AIBN) as a polymerization initiator was added to this solution, and the mixture was heated in an oil bath at 60 ° C. and reacted for 20 hours. After the reaction, the polymerization solution was added to a large excess of n-hexane and stirred. The resulting precipitate was collected by filtration and dried in vacuo at 50 ° C. for 18 hours. When the composition of the obtained polymer 6 was measured from 1H-NMR and 19F-NMR, the unit 18: unit 2 was 71:29. The molecular weight Mw was 19,000 from GPC analysis (standard polystyrene).
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[0042]
[Example 4]
Example1, 2 and reference examplesPolymers 1B to 5B and Polymer 6 obtained in the above were dissolved in tetrahydrofuran, and formed on a CaF2 substrate by spin coating. After drying at 100 ° C. for 2 hours, the transmittance at 157 nm was measured with a vacuum ultraviolet absorption spectrometer, and the light transmittance converted to a film thickness of 100 nm was a high value shown in Table 1. The polymer 5B was measured for transmittance at 193 nm. Next, 100 parts by weight of each of the polymers 1B to 5B and the polymer 6 are dissolved in propylene glycol monomethyl ether so that the acid generator DPI-OTf is 3 parts by weight to obtain a solution having a total solid content of 20%. These solutions were repeatedly filtered twice with a 0.2 micron filter to obtain respective resist solutions. Next, these were spin-coated on a 6-inch silicon wafer to obtain a film having a film thickness of 100 to 200 nanometers, and then dried at 80 ° C. When insoluble in a 2.38 wt% tetramethylammonium hydroxide aqueous solution. . Next, the Kr2 excimer lamp 146 nm was irradiated to the resist film produced from the polymers 1B to 4B and the polymer 6, heated at 100 ° C. for 60 seconds, and developed with an aqueous 2.38 wt% tetramethylammonium hydroxide solution. All systems showed good positive behavior. On the other hand, a resist film manufactured from polymer 5B was irradiated with ArF excimer laser 193 nm, heated at 100 ° C. for 60 seconds, and developed with an aqueous 2.38 wt% tetramethylammonium hydroxide solution. confirmed. The results are shown in Table 1.
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[0043]
[Example 5]
100 parts by weight of the polymer 2A obtained in Example 1 was dissolved in propylene glycol monomethyl ether so that the vinyl ether E was 25 parts by weight to obtain a solution having a total solid concentration of 18%. As an acid generator, this solution was dissolved in propylene glycol monomethyl ether so that DPI-OTf was 4 parts by weight, made into a solution with a total solid concentration of 20%, and filtered twice with a 0.2 micron filter, A resist solution was obtained. Next, these were spin-coated on a 6-inch silicon wafer to obtain a film having a thickness of 120 nanometers, dried at room temperature, and then dissolved in a 2.38 wt% tetramethylammonium hydroxide aqueous solution. Therefore, when the same resist film was heated and dried at 80 ° C., it changed to insoluble in a 2.38 wt% tetramethylammonium hydroxide aqueous solution.
Next, the resist film was irradiated with a Kr2 excimer lamp at 146 nm and heated at 100 ° C. for 60 seconds. As a result, it was dissolved in a 2.38 wt% tetramethylammonium hydroxide aqueous solution, and a good positive behavior was confirmed. The results are shown in Table 1.
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[Table 1]
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