JP4079413B2 - Ink jet recording medium and manufacturing method thereof - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録媒体に関し、特に、普通紙タイプでありながら、インク吸収性及び画質に優れたインクジェット記録媒体及びその製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
インクジェット記録方式の記録媒体は、風合いがいわゆる上質紙やＰＰＣ用紙に似ている普通紙タイプ、インク受理層を有する塗工紙タイプに大別される。このうち、普通紙タイプのインクジェット記録媒体には、インク受理層を設けないか、設けたとしてもごくわずかであるために、電子写真記録方式や鉛筆、ペン等の一般筆記にも適する上安価である。しかしながら、近年、普通紙タイプのインクジェット記録媒体の用途が広がりつつあり、普通紙タイプのものに対しても塗工紙タイプのものに匹敵する、高画質の印字が可能なものが求められるようになってきた。
【０００３】
そこで、普通紙タイプのインクジェット記録媒体において、サイズ性を上げることによって表層にインクを留め印字濃度を高くして画像品質を改善しようとするとインクの吸収性が低下し、記録装置、他の媒体、手などの接触による汚染が発生したり、多色印字に際して異なる色の境界部分に滲み（ブリーディング）が発生するという欠点があった。又、サイズ性を下げると前記した汚染や滲みの問題は解決されるが、インクの吸収性が早いためインクが沈んでしまい、印字濃度が低くなるという欠点があった。
【０００４】
そこで、印字濃度が高い上インクの吸収性を損なわないインクジェット記録媒体が望まれている。特開平４−３２０８７７号公報、特開平４−３２３０７５号公報、特開平１０−１９３７８１号公報には、インク色素の定着性と吸収性の観点からアルミナ化合物を使用した発明が記載されている。一方、多価金属を含有する水溶性無機塩水溶液を記録媒体に含ませることによって高品位の画像を得ることができることは知られている。
【０００５】
そこで、アルミナ化合物と金属を含有する水溶性無機塩とを組み合わせたところ、塗工液が増粘するという問題が生じた。特に、普通紙タイプのインクジェット記録媒体は、上質紙やＰＰＣライクな風合いを持たせるために、塗工液を原紙に含浸させてから乾燥する方法、あるいは原紙表面に塗布した後に乾燥する方法により製造される。例えば、含浸させる方法としては、含浸式サイズプレス装置を用いることができ、原紙表面に塗布する方法としては、ロールコーター、グラビアコーター、ゲートロールコーター、シムサイザー等の公知の塗工装置を用いることができる。しかしながら、前記の塗工液では粘度が高すぎるために、上記の塗工方式では塗工液が跳ね上がって均一に塗工することが出来ず、塗工むらや断紙が起こり、インクジェット記録媒体を製造できないということが判明した。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明者等は、上記の欠点を解決すべく鋭意検討した結果、アルミナ化合物に一定のアニオン性界面活性剤を添加した後、金属を含有する水溶性無機塩を添加した塗工液を調整することによって増粘を抑制することができ、また、その塗工液を含浸または塗工することによって印字濃度が高く、且つ、インク乾燥速度の速いインクジェット記録媒体を得られることを見い出し、本発明を完成するに至った。
従って本発明の目的は、印字濃度が高いだけでなく、記録装置、他の媒体、手などの接触による印字後の汚染が発生しない、インク乾燥速度の速い普通紙タイプのインクジェット記録用紙を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記の目的は、原紙に、一定のアニオン性界面活性剤によって表面処理されたアルミナ化合物および二価又は三価の金属を含有する水溶性無機塩を主材とする塗工液を塗布または含浸させてなることを特徴とするインクジェット記録媒体、並びにその製造方法によって達成された。本発明における上記塗工液の調製に際しては、アルミナ化合物と一定のアニオン性界面活性剤を添加した後に水溶性無機塩を添加することが必要である。
【０００８】
【発明の実施の形態】
次に本発明をさらに詳しく説明する。
本発明に用いられる原紙とは、木材セルロース繊維を原料とする未塗工の紙であり、この紙は抄紙用パルプを主体として構成される。抄紙用パルプとしてはＬＢＫＰ、ＮＢＫＰ等の化学パルプや、ＧＰ、ＴＭＰ等の機械パルプ及び古紙パルプが挙げられるが、本発明は特にこれらに限定されるものではない。また、これらのパルプは、必要に応じて単独または併用して用いることができる。
【０００９】
本発明における、原紙中に内添する填料やサイズ剤、紙力増強剤等の各種内添薬品は特に限定されることはなく、公知の填料及び各種内添薬品の中から適宜選択して使用することが出来る。また、必要に応じて消泡剤、ｐＨ調整剤、色相を調整するための染料や有色顔料、視覚的白さを向上させるための蛍光染料等を内添させることも出来る。
【００１０】
本発明に用いるアルミナ化合物としては、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、ベーマイト構造を有するアルミナ水和物あるいはその混合物などが上げられ、特に限定されるものではないが、インク吸収性の観点から、粒子径が小さく、比表面積が２．５ｍ２／ｇ以上（測定装置：マスターサイザー（レーザー回折式粒度測定）、製造元：Ｍａｌｖｅｒｎ Ｉｎｓｔｒｕｍｅｎｔｓ、輸入先：日本シイベルヘグナー株式会社）のベーマイト構造を有するアルミナ水和物が好ましい。
【００１１】
本発明に用いる二価又は三価の金属を含有する水溶性無機塩は黒インクの発色を向上させることが出来、特に塩化物が好ましい。好ましい水溶性無機塩としては、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、塩化カドミウム、塩化カルシウム、塩化セリウム、塩化コバルト、三塩化チタン、塩化第二クロム、塩化第一スズ、塩化第一鉄、塩化第二鉄、塩化第二銅、塩化鉛、塩化ニッケル、三塩化バナジウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化マンガン等をあげることができる。上記水溶性無機塩の中でも塩化セリウム、塩化マグネシウム、塩化アルミニウムは印字濃度を向上させるという点で特に好ましい。
【００１２】
本発明の塗工液に用いる界面活性剤は、アルミナ化合物と二価又は三価の金属を含有する水溶性無機塩とを混合したときに生ずる増粘を抑制する効果がある、一定のアニオン性界面活性剤であることが必要である。この一定のアニオン性界面活性剤は、アルミナ化合物と結合してその表面を保護し、金属を含有する水溶性無機塩とアルミナ化合物が直接接触することを防止し、これによって増粘が防止されると考えられる。このような一定のアニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸、ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸ナトリウム、ポリオキシエチレントリデシルエーテル酢酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸二ナトリウム、ポリオキシエチレンスルホコハク酸ラウリル二ナトリウム、スルホコハク酸ラウリル二ナトリウム、スルホコハク酸ポリオキシエチレンラウロイルエタノールアミド二ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミン、高級アルコール硫酸ナトリウム、アルキル硫酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アルキルリン酸カリウム塩などを用いることが必要である。特に、増粘を抑制する効果が高い点で、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムが好ましい。
【００１３】
本発明においては、表面強度を付与するために、水に溶解可能で被膜性がある樹脂を上記塗工液中に含有させても良い。具体的にはデンプン、酸化デンプン、リン酸エステル化デンプン、カチオン化デンプン、完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、カゼインなどをあげることができるが、本発明はこれらの水溶性高分子に限定されるものではなく、また、これらは必要に応じて単独または併用して用いることができる。さらに、インク耐水性を付与するために、カチオン性の樹脂を含有させても良い。
【００１４】
本発明のインクジェット記録媒体は、前記したアルミナ化合物と一定のアニオン性界面活性剤を含有させた後に、二価又は三価の金属を含有する水溶性無機塩を含有させてなる塗工液を、原紙に含浸させた後乾燥する方法、あるいは原紙表面に塗布した後に乾燥する方法により製造することができる。これらの含浸方法及び塗工方法ともに、公知の方法を使用することができる。例えば、含浸する方法としては、含浸式サイズプレス装置を用いることができ、原紙表面に塗布する方法としては、ロールコーター、グラビアコーター、ゲートロールコーター、シムサイザー等の公知の塗工装置を用いることができる。特に本発明においては、生産性の点でオンラインの含浸式サイズプレス装置を用いることが好ましい。塗工液の粘度は、ＪＩＳ Ｋ ７１１７のＳ法に準じて回転粘度計にて測定した粘度が、２００ｍＰａ・ｓ以下であることが好ましい。特に、オンラインのサイズプレス装置を用いて塗工する場合には、１００ｍＰａ・ｓ以下であることが好ましい。
【００１５】
乾燥方法としては、例えば蒸気加熱ヒーター、ガスヒーター、赤外線ヒーター、電気ヒーター、熱風加熱ヒーター、マイクロウェーブ、シリンダードライヤー等の通常の方法を使用することが出来、必要に応じて、乾燥後に後加工であるスーパーカレンダー、ソフトカレンダー等の仕上げ工程によって平滑性を付与することが可能である。その他、一般的な紙加工手段はいずれも可能である。
【００１６】
インク乾燥速度の観点から、インクジェット記録媒体のステキヒトサイズ度（秒）は２０秒以下とすることが好ましく、更に１０秒以下、特に５秒以下とすることが好ましい。ステキヒトサイズ度の調整は、原紙の内添サイズ剤量を調整して添加したり、外添サイズ剤を上記の塗工液に添加し、塗工含浸させて行うことが出来る。又、内添サイズ剤及び外添サイズ剤は併用することができる。
【００１７】
【発明の効果】
本発明インクジェット記録媒体は、コート紙並の印字濃度を有する上インク乾燥速度が速い。また、普通紙の風合いを保っているため、電子写真記録方式や鉛筆等を用いる一般筆記にも好適である。
【００１８】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を更に説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。尚、実施例中の部及び％は特に断らない限り、固形分の重量部及び重量％とする。
【００１９】
原紙の作製
広葉樹漂白クラフトパルプ（濾水度３５０ｍｌ Ｃ．Ｓ．Ｆ）からなるパルプスラリー１００部に対して、填量としてタルクを８部添加すると共に、硫酸バンド１．８部、カチオン化デンプン０．３部、歩留まり向上剤０．０１５部及びロジン系サイズ剤０．５部を添加して、ツインワイヤー型の抄紙機を用いて抄造乾燥し、坪量が７４ｇ／ｍ２の原紙を作製した。
【００２０】
実施例１．
上記の如く作製した原紙に、ベーマイトアルミナ（平均粒子径２．９μｍ、比表面積２．７２ｍ２／ｇ）３％、塩化アルミニウム１．５％及びアニオン性の界面活性剤ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム（サンモリンＯＴ−７０、三洋化成（株）製の商品名）０．０９％を含有する塗工液を、乾燥固形分で４ｇ／ｍ２（片面あたり２ｇ／ｍ２）となるように、２ロールサイズプレス機を用いて含浸塗工し、乾燥した後にマシンカレンダー仕上げをして実施例１のインクジェット記録媒体を得た。
【００２１】
実施例２．
上記の如く作製した原紙に、ベーマイトアルミナ（平均粒子径２．９μｍ、比表面積２．７２ｍ２／ｇ）３％、塩化アルミニウム１．５％及びアニオン性の界面活性剤ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ソーダ（サンデットＥＮＭ、三洋化成（株）製の商品名）０．０９％を含有する塗工液を、乾燥固形分で４ｇ／ｍ２（片面あたり２ｇ／ｍ２）となるように、２ロールサイズプレス機を用いて含浸塗工し、乾燥した後にマシンカレンダー仕上げをして実施例２のインクジェット記録媒体を得た。
【００２２】
実施例３．
上記の如く作製した原紙に、ベーマイトアルミナ（平均粒子径２．９μｍ、比表面積２．７２ｍ２／ｇ）３％、塩化セリウム１．５％及びアニオン性の界面活性剤であるジオクチルスルホコハク酸ナトリウム（サンモリンＯＴ−７０、三洋化成（株）製の商品名）０．０９％を含有する塗工液を、乾燥固形分で４ｇ／ｍ２（片面あたり２ｇ／ｍ２）となるように、２ロールサイズプレス機を用いて含浸塗工し、乾燥した後にマシンカレンダー仕上げをして実施例３のインクジェット記録媒体を得た。
【００２３】
実施例４．
上記の如く作製した原紙に、ベーマイトアルミナ（平均粒子径２．９μｍ、比表面積２．７２ｍ２／ｇ）３％、塩化マグネシウム１．５％及びアニオン性の界面活性剤ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム（サンモリンＯＴ−７０、三洋化成（株）製の商品名）０．０９％を含有する塗工液塗を、乾燥固形分で４ｇ／ｍ２（片面あたり２ｇ／ｍ２）となるように、２ロールサイズプレス機を用いて含浸塗工し、乾燥した後にマシンカレンダー仕上げをして実施例４のインクジェット記録媒体を得た。
【００２４】
実施例５．
上記の如く作製した原紙に、ベーマイトアルミナ（平均粒子径２．９μｍ、比表面積２．７２ｍ２／ｇ）３％、塩化ナトリウム１．５％及びアニオン性の界面活性剤ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム（サンモリンＯＴ−７０、三洋化成（株）製の商品名）０．０９％を含有する塗工液を、乾燥固形分で４ｇ／ｍ２（片面あたり２ｇ／ｍ２）となるように、２ロールサイズプレス機を用いて含浸塗工し、乾燥した後にマシンカレンダー仕上げをして実施例５のインクジェット記録媒体を得た。
【００２５】
実施例６．
上記の如く作製した原紙に、ベーマイトアルミナ（平均粒子径２．９μｍ、比表面積２．７２ｍ２／ｇ）３％、塩化アルミニウム１．５％及びアニオン性の界面活性剤ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム（サンモリンＯＴ−７０、三洋化成（株）製の商品名）０．０９％を含有する塗工液を、乾燥固形分で０．１ｇ／ｍ２（片面あたり０．０５ｇ／ｍ２）となるように、２ロールサイズプレス機を用いて含浸塗工し、乾燥した後にマシンカレンダー仕上げをして実施例６のインクジェット記録媒体を得た。
【００２６】
実施例７．
上記の如く作製した原紙に、ベーマイトアルミナ（平均粒子径２．９μｍ、比表面積２．７２ｍ２／ｇ）３％、塩化アルミニウム１．５％及びアニオン性の界面活性剤ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム（サンモリンＯＴ−７０、三洋化成（株）製の商品名）０．０９％を含有する塗工液を、乾燥固形分で０．４ｇ／ｍ２（片面あたり０．２ｇ／ｍ２）となるように、２ロールサイズプレス機を用いて含浸塗工し、乾燥した後にマシンカレンダー仕上げをして実施例７のインクジェット記録媒体を得た。
【００２７】
実施例８．
上記の如く作製した原紙に、ベーマイトアルミナ（平均粒子径２．９μｍ、比表面積２．７２ｍ２／ｇ）３％、塩化アルミニウム１．５％及びアニオン性の界面活性剤ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム（サンモリンＯＴ−７０、三洋化成（株）製の商品名）０．０９％を含有する塗工液を、乾燥固形分で５．５ｇ／ｍ２（片面あたり２．７５ｇ／ｍ２）となるように、２ロールサイズプレス機を用いて含浸塗工し、乾燥した後にマシンカレンダー仕上げをして実施例８のインクジェット記録媒体を得た。
【００２８】
実施例９．
上記の如く作製した原紙に、ベーマイトアルミナ（平均粒子径２．９μｍ、比表面積２．７２ｍ２／ｇ）３％、塩化アルミニウム１．５％及びアニオン性の界面活性剤ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム（サンモリンＯＴ−７０、三洋化成（株）製の商品名）０．０９％を含有する塗工液を、乾燥固形分で６．５ｇ／ｍ２（片面あたり３．２５ｇ／ｍ２）となるように、２ロールサイズプレス機を用いて含浸塗工し、乾燥した後にマシンカレンダー仕上げをして実施例９のインクジェット記録媒体を得た。
【００２９】
比較例１．
上記の如く作製した原紙に、ベーマイトアルミナ（平均粒子径２．９μｍ、比表面積２．７２ｍ２／ｇ）３％、塩化アルミニウム１．５％及びカチオン性の界面活性剤塩化ステアリルトリメチルアンモニウム（レボンＴＭ−１８、三洋化成（株）製の商品名）０．０９％を含有する塗工液を作製したが、塗工液の粘度が高く、含浸塗工中に断紙が発生し、インクジェット記録媒体を得ることができなかった。
【００３０】
比較例２．
上記の如く作製した原紙に、ベーマイトアルミナ（平均粒子径２．９μｍ、比表面積２．７２ｍ２／ｇ）３％、塩化アルミニウム１．５％及びノニオン性の界面活性剤ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル（エマルゲン７０７、花王（株）製の商品名）０．０９％を含有する塗工液を作製したが、塗工液の粘度が高く、含浸塗工中に断紙が発生し、インクジェット記録媒体を得ることができなかった。
【００３１】
比較例３．
上記の如く作製した原紙に、ベーマイトアルミナ（平均粒子径２．９μｍ、比表面積２．７２ｍ２／ｇ）３％、塩化アルミニウム１．５％を含有する塗工液を作製したが、塗工液の粘度が高く、含浸塗工中に断紙が発生し、インクジェット記録媒体を得ることができなかった。
【００３２】
比較例４．
上記の如く作製した原紙に、ベーマイトアルミナ（平均粒子径２．９μｍ、比表面積２．７２ｍ２／ｇ）３％、アニオン性の界面活性剤ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム（サンモリンＯＴ−７０、三洋化成（株）製の商品名）０．０９％を含有する塗工液を、乾燥固形分で４ｇ／ｍ２となるように、２ロールサイズプレス機を用いて含浸塗工し、乾燥した後マシンカレンダー仕上げをして比較例４のインクジェット記録媒体を得た。
【００３３】
比較例５．
上記の如く作製した原紙に、塩化アルミニウム１．５％及びアニオン性の界面活性剤ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム（サンモリンＯＴ−７０、三洋化成（株）製の商品名）０．０９％を含有する塗工液を、乾燥固形分で４ｇ／ｍ２となるように、２ロールサイズプレス機を用いて含浸塗工し、乾燥した後マシンカレンダー仕上げをして比較例５のインクジェット記録媒体を得た。
【００３４】
比較例６．
上記の如く作製した原紙に、ベーマイトアルミナ（平均粒子径２．９μｍ、比表面積２．７２ｍ２／ｇ）３％を含有する塗工液を、乾燥固形分で４ｇ／ｍ２となるように、２ロールサイズプレス機を用いて含浸塗工し、乾燥した後マシンカレンダー仕上げをして比較例６のインクジェット記録媒体を得た。
【００３５】
実施例１〜９及び比較例４〜６で得られたインクジェット記録媒体について、印字濃度、インク乾燥性、粉落ちの観点から評価した。その結果は、各実施例及び比較例で使用した塗工液の粘度及び操業性と共に、表１に示した通りである。尚、評価は下記のようにして行った。
【００３６】
評価方法
（印字濃度）
プリンター（ＨＰ Ｄｅｓｋｊｅｔ ９７０Ｃｘｉ）でベタ印字（黒）し、２４時間後にその印字濃度をマクベス濃度計（ＲＤ９１８）で測定した。１．３以上であれば実用上問題ない。
（インク乾燥性）
×…印字直後に印字面をこすると汚れが発生する。○…印字直後に印字面をこすっても汚れは発生しない。
（粘度）
Ｂ型回転粘度計（ＶＩＳＣＯＭＥＴＥＲ、ＴＯＫＩＭＥＣ ＩＮＣ）を用い、ＪＩＳ Ｋ ７１１７ Ｓ法に準じて液温２３℃の粘度を測定した。
（粉落ち）
羅紗紙にて表面をこすり、紙紛がついているかどうかで評価した。
△ 多少紙粉がついているが実用上問題はない。○…紙粉はなく問題ない。
（操業性）
×…断紙にてサンプル作製不可。○…サンプル作製可能
【００３７】
【表１】
表１から明らかなように、本発明のインクジェット記録媒体では、印字濃度及びインク乾燥性のいずれも良好である。これに対し、アニオン性以外の界面活性剤を塗工液に配合した比較例１、２及びアニオン性界面活性剤を配合していない比較例３では、塗工液粘度が大きくなって塗工が不可能であった。又、金属を含有する水溶性無機塩を配合しない比較例４、６においては充分な印字濃度が得られず、アルミナ化合物を配合しない比較例５ではインク乾燥性が不十分であることが確認された。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an ink jet recording medium, and more particularly to an ink jet recording medium excellent in ink absorbability and image quality while being a plain paper type, and a method for manufacturing the same.
[0002]
[Prior art]
Inkjet recording type recording media are broadly classified into plain paper types whose texture is similar to so-called high-quality paper and PPC paper, and coated paper types having an ink receiving layer. Of these, the plain paper type inkjet recording medium is not provided with an ink-receiving layer or very little, if any, so it is suitable for electrophotographic recording methods and general writing such as pencils and pens and is inexpensive. is there. However, in recent years, the use of plain paper type ink jet recording media has been expanding, and there is a need for high-quality printing that is comparable to that of coated paper type compared to plain paper type. It has become.
[0003]
Therefore, in the plain paper type ink jet recording medium, if the ink is kept on the surface layer by increasing the size and the print density is increased to improve the image quality, the ink absorbability is lowered, and the recording apparatus, other medium, Contamination due to contact with the hand or the like occurs, and bleeding (bleeding) occurs at the boundary between different colors in multicolor printing. Further, when the size property is lowered, the above-mentioned problem of contamination and bleeding is solved, but there is a disadvantage that the ink density sinks because the ink absorbs quickly and the print density is lowered.
[0004]
Therefore, an ink jet recording medium that has a high printing density and does not impair ink absorbability is desired. JP-A-4-320877, JP-A-4-323075, and JP-A-10-193781 describe inventions using an alumina compound from the viewpoint of fixing and absorption of ink dyes. On the other hand, it is known that a high-quality image can be obtained by including a water-soluble inorganic salt aqueous solution containing a polyvalent metal in a recording medium.
[0005]
Therefore, when an alumina compound and a water-soluble inorganic salt containing a metal were combined, there was a problem that the coating solution was thickened. In particular, plain paper type inkjet recording media are manufactured by a method of impregnating the base paper with a coating solution and then drying to give a fine paper or PPC-like texture, or a method of drying after applying to the surface of the base paper. Is done. For example, an impregnation type size press apparatus can be used as the impregnation method, and a known coating apparatus such as a roll coater, a gravure coater, a gate roll coater, or a shim sizer can be used as a method of applying to the surface of the base paper. it can. However, since the viscosity of the coating solution is too high, the coating method cannot be applied uniformly by the above coating method, resulting in uneven coating and paper breakage, and the inkjet recording medium. It turns out that it cannot be manufactured.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, as a result of intensive studies to solve the above-mentioned drawbacks, the present inventors prepared a coating solution containing a water-soluble inorganic salt containing a metal after adding a certain anionic surfactant to the alumina compound. It is found that an ink jet recording medium having a high printing density and a high ink drying speed can be obtained by impregnating or coating the coating liquid. It came to complete.
SUMMARY OF THE INVENTION Accordingly, an object of the present invention is to provide a plain paper type ink jet recording paper having a high ink drying speed and not only having a high print density but also no contamination after printing due to contact with a recording apparatus, other medium, hand or the like. There is.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The above object of the present invention is to apply a coating solution mainly composed of an alumina compound surface-treated with a certain anionic surfactant and a water-soluble inorganic salt containing a divalent or trivalent metal to a base paper. Alternatively, the ink jet recording medium is characterized by being impregnated , and the production method thereof. In preparing the coating solution in the present invention, it is necessary to add the water-soluble inorganic salt after adding the alumina compound and a certain anionic surfactant.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, the present invention will be described in more detail.
The base paper used in the present invention is uncoated paper made from wood cellulose fibers, and this paper is mainly composed of papermaking pulp. Examples of the papermaking pulp include chemical pulps such as LBKP and NBKP, mechanical pulps such as GP and TMP, and used paper pulp, but the present invention is not particularly limited thereto. These pulps can be used alone or in combination as required.
[0009]
In the present invention, various internal additives such as a filler, a sizing agent, and a paper strength enhancer that are internally added to the base paper are not particularly limited, and are appropriately selected from known fillers and various internal additives. I can do it. Further, if necessary, an antifoaming agent, a pH adjusting agent, a dye or colored pigment for adjusting the hue, a fluorescent dye for improving visual whiteness, or the like can be internally added.
[0010]
Examples of the alumina compound used in the present invention include aluminum oxide, aluminum hydroxide, alumina hydrate having a boehmite structure or a mixture thereof, and are not particularly limited. Is a hydrated alumina having a boehmite structure with a small surface area and a specific surface area of 2.5 m 2 / g or more (measuring device: master sizer (laser diffraction particle size measurement), manufacturer: Malvern Instruments, importer: Nippon Shibel Hegner Co., Ltd.) preferable.
[0011]
Water-soluble inorganic salt containing a divalent or trivalent metal for use in the present invention can improve the color development of black ink, especially the salt compound is preferable. Preferred water-soluble inorganic salts include zinc chloride, aluminum chloride, cadmium chloride, calcium chloride, cerium chloride, cobalt chloride, titanium trichloride, ferric chloride, stannous chloride, ferrous chloride, ferric chloride, Examples include cupric chloride, lead chloride, nickel chloride, vanadium trichloride, barium chloride, magnesium chloride, and manganese chloride. Among the water-soluble inorganic salts, cerium chloride, magnesium chloride, and aluminum chloride are particularly preferable in terms of improving the printing density.
[0012]
The surfactant used in the coating liquid of the present invention has a certain anionic property that has an effect of suppressing thickening caused when an alumina compound and a water-soluble inorganic salt containing a divalent or trivalent metal are mixed. It must be a surfactant. This certain anionic surfactant binds to the alumina compound to protect its surface and prevents direct contact between the metal-containing water-soluble inorganic salt and the alumina compound, thereby preventing thickening. it is conceivable that. Such anionic surfactants include polyoxyethylene lauryl ether acetic acid, polyoxyethylene lauryl ether sodium acetate, sodium polyoxyethylene tridecyl ether acetate, disodium polyoxyethylene alkyl sulfosuccinate, polyoxyethylene sulfosuccinate. Disodium lauryl acid, disodium lauryl sulfosuccinate, disodium polyoxyethylene lauroyl ethanolamide sulfosuccinate, sodium polyoxyethylene lauryl ether sulfate, polyoxyethylene lauryl ether sulfate triethanolamine, sodium polyoxyethylene alkyl ether sulfate, alkyl sulfate Triethanolamine, higher alcohol sodium sulfate, sodium alkyl sulfate, alkyl diphe Ether sodium disulfonate, sodium dioctylsulfosuccinate, lauryl sulfate, sodium dodecyl benzene sulfonate, naphthalenesulfonic acid formalin condensate, sodium alkyl naphthalene sulfonate, alkyl potassium phosphate it is necessary to use such. In particular, sodium dioctyl sulfosuccinate, sodium polyoxyethylene alkyl ether sulfate, and sodium alkyl diphenyl ether disulfonate are preferable in that the effect of suppressing thickening is high.
[0013]
In the present invention, in order to impart surface strength, a resin that is soluble in water and has a coating property may be contained in the coating solution. Specific examples include starch, oxidized starch, phosphated starch, cationized starch, fully saponified polyvinyl alcohol, partially saponified polyvinyl alcohol, cation-modified polyvinyl alcohol, silanol-modified polyvinyl alcohol, anion-modified polyvinyl alcohol, and casein. However, the present invention is not limited to these water-soluble polymers, and these can be used alone or in combination as required. Furthermore, a cationic resin may be contained in order to impart ink water resistance.
[0014]
The ink jet recording medium of the present invention, after the above-mentioned alumina compound is contained an anionic surfactant, a divalent or a coating liquid formed by incorporating a water-soluble inorganic salt containing a trivalent metal, It can be produced by a method of drying after impregnating the base paper, or a method of drying after coating on the surface of the base paper. A known method can be used for both the impregnation method and the coating method. For example, an impregnation type size press apparatus can be used as the impregnation method, and a known coating apparatus such as a roll coater, a gravure coater, a gate roll coater, or a shim sizer can be used as a method of applying to the surface of the base paper. it can. In particular, in the present invention, it is preferable to use an on-line impregnation type size press apparatus in terms of productivity. The viscosity of the coating solution is preferably 200 mPa · s or less, as measured with a rotational viscometer in accordance with S method of JIS K 7117. In particular, when coating is performed using an online size press, it is preferably 100 mPa · s or less.
[0015]
As a drying method, for example, a normal method such as a steam heater, a gas heater, an infrared heater, an electric heater, a hot air heater, a microwave, a cylinder dryer, etc. can be used. Smoothness can be imparted by a finishing process such as a super calendar or a soft calendar. In addition, any general paper processing means is possible.
[0016]
From the viewpoint of the ink drying speed, the Steecht sizing degree (second) of the inkjet recording medium is preferably 20 seconds or less, more preferably 10 seconds or less, and particularly preferably 5 seconds or less. The degree of Steecht sizing can be adjusted by adjusting the amount of sizing agent added to the base paper, or by adding an external sizing agent to the coating solution and impregnating the coating. Further, the internal additive sizing agent and the external additive sizing agent can be used in combination.
[0017]
【The invention's effect】
The ink jet recording medium of the present invention has a printing density comparable to that of coated paper and has a high ink drying speed. Moreover, since the texture of plain paper is maintained, it is suitable for general writing using an electrophotographic recording method or a pencil.
[0018]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention further, this invention is not limited by this. In addition, unless otherwise indicated, the part and% in an Example shall be the weight part and weight% of solid content.
[0019]
Preparation of base paper 8 parts of talc was added as a filler to 100 parts of pulp slurry consisting of hardwood bleached kraft pulp (freeness 350 ml C.S.F), 1.8 parts of sulfuric acid band, 0.3 parts of cationized starch, 0.015 parts of yield improver and 0.5 parts of rosin sizing agent are added and paper-dried using a twin-wire paper machine, and the basis weight is 74 g / m 2 . A base paper was prepared.
[0020]
Example 1.
On the base paper prepared as described above, boehmite alumina (average particle size 2.9 μm, specific surface area 2.72 m 2 / g) 3%, aluminum chloride 1.5% and anionic surfactant sodium dioctylsulfosuccinate (Sanmoline OT) -70, Sanyo Chemical Co., Ltd. product name) 0.09% coating liquid, 2 roll size press so that the dry solid content is 4 g / m 2 (2 g / m 2 per side) The ink jet recording medium of Example 1 was obtained by impregnating using a machine, drying and then machine calendar finishing.
[0021]
Example 2
On the base paper prepared as described above, boehmite alumina (average particle size 2.9 μm, specific surface area 2.72 m 2 / g) 3%, aluminum chloride 1.5% and anionic surfactant polyoxyethylene alkyl ether sodium sulfate (Sandet ENM, Sanyo Chemical Co., Ltd. trade name) 0.09% coating liquid, 2 roll size so that the dry solid content is 4 g / m 2 (2 g / m 2 per side) The ink-jet recording medium of Example 2 was obtained by impregnating using a press machine, drying and then machine calendar finishing.
[0022]
Example 3
To the base paper prepared as described above, boehmite alumina (average particle size 2.9 μm, specific surface area 2.72 m 2 / g) 3%, cerium chloride 1.5% and anionic surfactant sodium dioctylsulfosuccinate ( Sanmorin OT-70, Sanyo Chemical Co., Ltd. product name) 0.09% coating liquid containing 2 rolls so that the dry solid content is 4 g / m 2 (2 g / m 2 per side) The ink-jet recording medium of Example 3 was obtained by impregnating and coating using a size press, drying and machine calendering.
[0023]
Example 4
To the base paper prepared as described above, boehmite alumina (average particle size 2.9 μm, specific surface area 2.72 m 2 / g) 3%, magnesium chloride 1.5% and anionic surfactant sodium dioctylsulfosuccinate (Sanmoline OT) -70, Sanyo Chemical Co., Ltd. product name) 0.09% coating liquid coating, 2 roll size so that the dry solid content is 4 g / m 2 (2 g / m 2 per side) The ink jet recording medium of Example 4 was obtained by impregnating using a press machine, drying and then machine calendar finishing.
[0024]
Example 5 FIG.
On the base paper prepared as described above, boehmite alumina (average particle size 2.9 μm, specific surface area 2.72 m 2 / g) 3%, sodium chloride 1.5% and anionic surfactant sodium dioctylsulfosuccinate (Sanmoline OT) -70, Sanyo Chemical Co., Ltd. product name) 0.09% coating liquid, 2 roll size press so that the dry solid content is 4 g / m 2 (2 g / m 2 per side) The ink jet recording medium of Example 5 was obtained by impregnating using a machine, drying and then machine calendar finishing.
[0025]
Example 6
On the base paper prepared as described above, boehmite alumina (average particle size 2.9 μm, specific surface area 2.72 m 2 / g) 3%, aluminum chloride 1.5% and anionic surfactant sodium dioctylsulfosuccinate (Sanmoline OT) -70, trade name manufactured by Sanyo Kasei Co.) a coating solution containing 0.09%, so that 0.1 g / m 2 (per one side 0.05 g / m 2) on a dry solids, The ink jet recording medium of Example 6 was obtained by impregnating and coating using a two-roll size press machine, followed by drying and machine calendar finishing.
[0026]
Example 7
On the base paper prepared as described above, boehmite alumina (average particle size 2.9 μm, specific surface area 2.72 m 2 / g) 3%, aluminum chloride 1.5% and anionic surfactant sodium dioctylsulfosuccinate (Sanmoline OT) -70, Sanyo Chemical Co., Ltd. trade name) 0.09% coating liquid, 0.4 g / m 2 (0.2 g / m 2 per side) in terms of dry solids, The ink jet recording medium of Example 7 was obtained by impregnating and coating using a two-roll size press, drying and machine calendering.
[0027]
Example 8 FIG.
On the base paper prepared as described above, boehmite alumina (average particle size 2.9 μm, specific surface area 2.72 m 2 / g) 3%, aluminum chloride 1.5% and anionic surfactant sodium dioctylsulfosuccinate (Sanmoline OT) -70, trade name manufactured by Sanyo Kasei Co.) a coating solution containing 0.09%, and so that dry solids at 5.5 g / m 2 (per side 2.75 g / m 2), The ink jet recording medium of Example 8 was obtained by impregnating and coating using a two-roll size press, drying and machine calendering.
[0028]
Example 9
On the base paper prepared as described above, boehmite alumina (average particle size 2.9 μm, specific surface area 2.72 m 2 / g) 3%, aluminum chloride 1.5% and anionic surfactant sodium dioctylsulfosuccinate (Sanmoline OT) -70, Sanyo Chemical Co., Ltd. product name) 0.09% coating liquid containing 6.5 g / m 2 (3.25 g / m 2 per side) in terms of dry solids, The ink jet recording medium of Example 9 was obtained by impregnating and coating using a two-roll size press machine and drying and then machine calendar finishing.
[0029]
Comparative Example 1
To the base paper prepared as described above, boehmite alumina (average particle size 2.9 μm, specific surface area 2.72 m 2 / g) 3%, aluminum chloride 1.5% and cationic surfactant stearyltrimethylammonium chloride (Levon ™) -18, a product liquid (trade name, manufactured by Sanyo Chemical Co., Ltd.) 0.09% was produced, but the viscosity of the coating liquid was high, and paper breakage occurred during impregnation coating, resulting in an inkjet recording medium Could not get.
[0030]
Comparative Example 2
To the base paper prepared as described above, boehmite alumina (average particle size 2.9 μm, specific surface area 2.72 m 2 / g) 3%, aluminum chloride 1.5% and nonionic surfactant polyoxyethylene higher alcohol ether ( A coating liquid containing 0.09% of Emulgen 707, a product name manufactured by Kao Corporation was produced, but the viscosity of the coating liquid was high, and a paper break occurred during the impregnation coating, and an inkjet recording medium was used. Couldn't get.
[0031]
Comparative Example 3
A coating liquid containing 3% boehmite alumina (average particle diameter of 2.9 μm, specific surface area of 2.72 m 2 / g) and aluminum chloride of 1.5% was prepared on the base paper prepared as described above. The viscosity of the ink was high, paper breakage occurred during the impregnation coating, and an ink jet recording medium could not be obtained.
[0032]
Comparative Example 4
On the base paper prepared as described above, boehmite alumina (average particle size 2.9 μm, specific surface area 2.72 m 2 / g) 3%, anionic surfactant sodium dioctylsulfosuccinate (Sanmoline OT-70, Sanyo Chemical Co., Ltd.) ) Product name) Made with 0.09% coating liquid, impregnated with a 2 roll size press so that the dry solid content is 4 g / m 2 , dried and machine calender finished As a result, an ink jet recording medium of Comparative Example 4 was obtained.
[0033]
Comparative Example 5
Coating containing 1.5% aluminum chloride and 0.09% anionic surfactant sodium dioctylsulfosuccinate (Sanmoline OT-70, trade name of Sanyo Kasei Co., Ltd.) on the base paper prepared as described above The liquid was impregnated with a two-roll size press so that the dry solid content was 4 g / m 2 , dried, and machine calendered to obtain an inkjet recording medium of Comparative Example 5.
[0034]
Comparative Example 6
A coating liquid containing 3% of boehmite alumina (average particle diameter: 2.9 μm, specific surface area: 2.72 m 2 / g) was prepared on the base paper prepared as described above so that the dry solid content was 4 g / m 2 . The ink jet recording medium of Comparative Example 6 was obtained by impregnating coating using a two-roll size press machine, drying and machine calendar finishing.
[0035]
The ink jet recording media obtained in Examples 1 to 9 and Comparative Examples 4 to 6 were evaluated from the viewpoints of print density, ink drying properties, and powder falling off. The result is as having shown in Table 1 with the viscosity and operativity of the coating liquid used by each Example and the comparative example. The evaluation was performed as follows.
[0036]
Evaluation method (print density)
Solid printing (black) was performed with a printer (HP Deskjet 970Cxi), and the printing density was measured with a Macbeth densitometer (RD918) after 24 hours. If it is 1.3 or more, there is no practical problem.
(Ink drying)
X: Dirt is generated when the printing surface is rubbed immediately after printing. ○: Stain does not occur even if the printed surface is rubbed immediately after printing.
(viscosity)
Using a B-type rotational viscometer (VISCOMETER, TOKIMEC INC), the viscosity at a liquid temperature of 23 ° C. was measured according to the JIS K 7117 S method.
(Powder falling)
The surface was rubbed with Rao paper to evaluate whether there was paper dust.
△ There is some paper dust, but there is no practical problem. ○… There is no problem with paper dust.
(Operability)
×: Samples cannot be prepared by cutting paper. ○… Sample preparation possible.
[Table 1]
As is apparent from Table 1, the ink jet recording medium of the present invention has both good print density and ink drying properties. On the other hand, in Comparative Examples 1 and 2 in which a surfactant other than anionic is blended in the coating liquid and in Comparative Example 3 in which no anionic surfactant is blended, the viscosity of the coating liquid is increased and coating is performed. It was impossible. Further, in Comparative Examples 4 and 6 in which no water-soluble inorganic salt containing a metal was blended, it was confirmed that sufficient printing density was not obtained, and in Comparative Example 5 in which no alumina compound was blended, the ink drying property was insufficient. It was.
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