JP4077157B2 - 広範な特異性のdna損傷エンドヌクレアーゼ - Google Patents

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Description

【0001】
(連邦政府による研究支援の承認)
本発明は、少なくとも部分的には、National Institutes of Health(助成金番号CA 55896,AR 42687 およびCA 73041)、およびNational Cancer Instituteからの基金を用いて行われた。従って、合衆国政府は本発明に対し一定の権利を有する。
【0002】
(発明の背景)
本発明の分野は、DNA修復酵素の領域である。詳細には、本発明は、安定な紫外DNAエンドヌクレアーゼポリペプチドフラグメントの同定、それらのヌクレオチド配列、および組換え宿主細胞、ならびにそれらを産生するための方法およびDNA修復プロセスにおけるそれらの使用のための方法に関する。
【0003】
紫外照射(UV)への細胞の曝露は、細胞死、変異および腫瘍性の形質転換を含む多くの有害な作用を生じる。研究により、これらの有害な作用のいくつかは、バイピリミジンDNA光生成物の2つの主要なクラス、シクロブタンピリミジンダイマー(CPD)および(6−4)光生成物(6−4 PP)の形成に起因することが示される。(Friedbergら[1995]DNA Repair and Mutagenesis、24〜31頁、Am.Soc.Microbiol.,Washington,D.C.)。
【0004】
生物体は、細胞のDNAからCPDおよび6−4PPを除去するためのいくつかの異なる経路を進化させている(Friedbergら[1995]前出;Brashら[1991]Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.88 10124〜10128)。これらの経路は、CPDおよび6−4 PPに対して高度に特異的かまたは非特異的であり得る、直接の逆転修復経路および種々の除去修復経路を含む。例えば、CPDまたは6−4PPのいずれかに対して特異的なDNAホトリアーゼは、種々の種において見い出されており、そして光生成物の塩基をそのもともとの非損傷状態に戻し修復する(Rubert,C.S.[1975]Basic Life Sci.5A:73〜87;Kimら[1994]J.Biol.Chem.269:8535〜8540;Sancar,G.B.[1990]Mutat.Res.236:147〜160)。除去修復は、伝統的に、塩基除去修復(BER)経路またはヌクレオチド除去修復(NER)経路のいずれかに分けられている。これらは、別のセットのタンパク質により媒介されるが、両方ともDNA切開、損傷部位除去、ギャップ充填および連結反応からなる(Sancar,A[1994]Science 266:1954〜19560;Sancar,A.およびTang,M.S.[1993]Photochem.Photobiol.57:905〜921)。CPDに特異的なBER N−グリコシラーゼ/APリアーゼは、CPD 5’ピリミジンのN−グリコシド結合を切断し、次いでβ−リアーゼ機構を介して無塩基部位でリン酸ジエステル骨格を切断し、そしてT4ファージ感染したEschrichia coli、Micrococcus luteusおよびSaccharomyces cerevisiaeを含むいくつかの種で見出されている(Nakabeppu,Yら[1982]J.Biol.Chem.257:2556〜2562;Grafstrom,R.H.ら[1982]J.Biol.Chem.257:13465〜13474;Hamilton,K.K.ら[1992]Nature 356:725〜728)。NERは、広範に分布している損傷部位非特異的修復経路である。これは損傷部位から上流および下流の2重切開反応を介してDNA損傷除去を調整する。これにより、損傷を含むオリゴヌクレオチドが解離され、そしてギャップ充填および連結反応が続く(SancarおよびTang[1993]前出)。
【0005】
近年、直接作用するヌクレアーゼにより開始される代替的な除去修復経路(これは、光生成物部位のすぐ5’側にCPDまたは6〜4PPを含有するDNAを認識し、そして切断する)が、記載されている(Bowman,K.K.ら[1994]Nucleic.Acids Res.22:3026〜3032;Freyer,G.A.ら[1995]Mol.Cell.Biol.15:4572〜4577;Doetsch,P.W.[1995]Trends Biochem.Sci.20:384〜386;Davey,Sら[1997]Nucleic Acids Res.25:1002〜1008;Yajima,Hら[1995]EMBO J.14:2393〜2399;Yonemasu,Rら[1997]Nucleic Acids Res.25:1553〜1558;Takao,Mら[1996]Nucleic Acids Res.24:1267〜1271)。開始する酵素は、UV損傷エンドヌクレアーゼ(UVDE、ここでUve1pと名付ける)と名付けられている。UVDEの相同体は、Schizosaccharomyces pombe、Neurospora crassaおよびBacillus subtilisにおいて見出されている(Yajimaら[1995]前出、Yonemasuら[1997]前出;Takaoら[1996]前出)。これらの3つの種由来のUve1pは、クローニングされ、配列決定され、そしてE.coli、S.cervisiae、およびヒト細胞のUV感受性株に導入された場合、増大したUV耐性を付与する(Yajimaら[1995]前出;Takaoら[1996]前出)。S.pombeにおいて、Uve1pはuve1+遺伝子によりコードされる。しかし、部分的に精製された完全長のおよびいくらか短縮型UVDE誘導体の明らかに不安定な性質により、UVDE酵素は、比較的弱く特徴付けられ、そして用途が限定されている(Takaoら[1996]前出)。
【0006】
世界中での皮膚癌の増加および広範な発生数により、そして種々の型の部分的に精製された完全長のおよび短縮型UVDE誘導体の報告された固有の不安定性に起因して、安定なUVD産物の単離および精製の必要性が(特に皮膚の手入れおよび医薬用処方物における使用のため)長期にわたって存在している。
【0007】
(発明の要旨)
精製された安定なUVDE(Uve1p)である、高いレベルの活性を保持するポリペプチドフラグメント(特にSchizosaccharomyces pombeの酵素由来のもの)を提供することが本発明の目的である。特定の実施態様では、このポリペプチドフラグメントは、S.pombeのuve1+遺伝子産物のN末端領域の228アミノ酸欠失を含むΔ228−UVDEである;第2の特定の実施態様は、融合タンパク質GST−Δ288−UVDEである。S.pombe由来のGST完全長UVDEをコードするDNA配列は、配列番号1に示される。完全長GST−UVDEの推定アミノ酸配列は、配列番号2に示される。Δ228−UVDEをコードするDNA配列は、配列番号3に示される。Δ228−UVDEの推定アミノ酸配列は、配列番号4に示される。GST−Δ228−UVDEのDNAコード配列および推定アミノ酸配列は、それぞれ配列番号5および配列番号6に示される。短縮型UVDEタンパク質もまた本発明に包含される。ここでこの短縮は配列番号2に関して約100位〜約250位であり、そして短縮型タンパク質は、実質的に純粋な形態で安定である。
【0008】
このようなポリペプチドフラグメントをコードする核酸分子ならびにこのような核酸またはポリペプチドのフラグメントを含む組換え細胞、組換え組織および組換え動物、このポリペプチドフラグメントに対する抗体、このポリペプチドフラグメントを用いるアッセイ、このポリペプチドフラグメントを含む薬学的および/または化粧用の調製物、ならびに前述すべてに関する方法もまた本発明の範囲内である。
【0009】
本発明の詳細に例証された実施態様は、Δ228−UVDEをコードする単離されるか、濃縮されるか、または精製された核酸分子である。別の例証された実施態様は、GST−Δ228−UVDEをコードする単離されるか、濃縮されるか、または精製された核酸分子である。
【0010】
詳細に例証された実施態様では、単離された核酸は、配列番号3または配列番号5に示される核酸配列を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなる。
【0011】
別の実施態様では、本発明は、Δ228−UVDEまたはGST−Δ228−UVDEをコードする核酸分子を含む組換え細胞を包含する。この組換え核酸は、配列番号3もしくは配列番号5に示される配列、同義のコード配列、または配列番号3または配列番号5の機能的誘導体を含み得る。このような細胞において、Δ228−UVDEコード配列は、一般に、異種プロモーターを含む異種の調節エレメント(それは、通常、天然の状態では、UVDEポリペプチドのコード配列に転写可能に結合していない)の制御下で発現される。
【0012】
なお別の局面では、本発明は、Δ228−UVDEまたはGST−Δ228−UVDEをコードするヌクレオチド配列、ならびに宿主細胞において転写そして引き続くタンパク質合成を開始するのに有効な転写制御配列および翻訳制御配列を含む核酸ベクターに関する。GSTの完全長または短縮型誘導体が発現される場合、このGSTタンパク質は、望ましくは、例えば、トロンビンを用いて、プロテアーゼ切断により取り出される(アフィニティー精製後)。
【0013】
Δ228−UVDEと名付けられたポリペプチドを単離し、濃縮しまたは精製する方法を提供することが、本発明のなお別の局面である。
【0014】
なお別の局面では、本発明は、UVDEポリペプチドフラグメントに対する特異的な結合親和性を有する抗体(例えば、モノクローナル抗体またはポリクローナル抗体)の特徴を持つ。「特異的な結合親和性」とは、抗体が、特定の条件下で、UVDEポリペプチドに対して、他のポリペプチドに対して結合するより大きい親和性で結合することを意味する。
【0015】
UVDEポリペプチドフラグメントに対して特異的な結合親和性を有する抗体は、免疫複合体が形成するような条件下で、サンプルをこの抗体に接触させることによりこのサンプル中の、短縮型UVDEポリペプチドの存在および/または量を検出する方法、ならびにUVDEポリペプチドに対して結合体化した抗体の存在および/または量を検出する方法において用いられ得る。このような方法を実施するためのキットは、抗体の結合パートナーおよび標識(例えば、放射性同位元素)の結合体または当該分野で周知の他の検出手段を有する第1の容器を含むように構築され得る。
【0016】
本発明の別の実施態様は、UVDEポリペプチドフラグメントに対する特異的な結合親和性を有する抗体を産生するハイブリドーマにより特徴付けられる。「ハイブリドーマ」とは、抗体、例えば、Δ228−UVDE特異的抗体を分泌し得る不死化された細胞株を意味する。好ましい実施態様では、UVDE特異的抗体は、Δ228−UVDEに特異的に結合し得るアミノ酸の配列を含む。あるいは、GSTタグ特異的抗体または標識されたリガンドは、特にエクスビボ処方物中の、GST−Δ228−UVDEポリペプチドの存在を決定するかまたは定量するために用いられ得る。
【0017】
本発明はさらに、構造的ゆがみを有する位置でDNA分子を切断するための方法を提供する。ここでDNAは、本発明の安定な短縮型UVDEタンパク質により、ゆがみの近傍で切断される。構造的ゆがみは、二本鎖DNA分子におけるゆがみの部位でのミスマッチから、UV損傷から、あるいは化学反応(例えば、アルキル化剤または脱プリン剤での化学反応)に起因する、またはUV照射、電離放射線、もしくは他の照射損傷による損傷に起因するDNAに対する他の損傷から生じ得る。安定な短縮型UVDEタンパク質は、インビトロ反応のために実質的に純粋な形態で供給され得るか、またはインビボ反応のために供給され得る。これには、局所適用のための組成物(軟膏(ointment、salve)クリーム、ローション、液体または経皮パッチの形態)、内部服用のための薬学的組成物(腹腔内注射、皮内注射、皮下注射、静脈内注射または筋肉内注射により投与される)が挙げられるがこれらに限定されない。本発明の安定な短縮型UVDE誘導体は、広範な種々のミスマッチおよびDNA損傷を修復する。ヌクレオチド誤対合(ミスマッチ)に起因するか、またはDNA損傷に起因する構造的ゆがみを有する二本鎖DNA分子の本発明の安定な短縮型UVDE誘導体による切断は、構造的ゆがみについての比較的単純なアッセイにおいて有利に用いられ得る。このアッセイでは試験分子(すなわち、損傷、ミスマッチまたは他の構造的ゆがみについてスクリーニングされている二本鎖DNA分子)の切断が、検出されるべきである。
【0018】
本発明はさらに、構造的ゆがみが存在する二本鎖DNA分子を除去するための方法を提供する。構造的ゆがみは、正常なワトソン−クリック塩基対形成が乱されるような塩基対ミスマッチ、光生成物形成、ヌクレオチドのアルキル化を含むがこれらに限定されない異常、例えば、とりわけ、アクリフラビン、エチジウムハライドであり得る化合物のヌクレオチド間のインターカレート、または白金付加物(例えば、シスプラチン部分の白金付加物)に起因し得る。DNAはまた、とりわけ無塩基部位、イノシン、キサンチン、8−オキソグアニン残基を含み得る。本発明の方法は、Schizosaccharomyces pombe由来のUVDE(Uve1p)タンパク質(S.pombe UVDEの短縮型誘導体(約100〜約250のN末端アミノ酸を欠失する))、S.pombeのΔ228−UVDE、または本明細書において示される(配列番号36〜39を参照のこと)Neurospora crassa、Bacillus subtilis、Homo sapiensもしくはDeinococcus radioduransの酵素由来のUVDE(Uve1p)タンパク質を用いて使用され得る。詳細に例証された短縮型UVDE(Δ228)は、配列番号4に示される。構造的ゆがみを含むDNAは、ゆがんだDNA分子の一方の鎖のエンドヌクレアーゼ的切断を可能にする条件下で上記のように酵素(または活性な短縮型誘導体)と接触させられる。
【0019】
(発明の詳細な説明)
本明細書において使用される略語は、以下を含む:aa、アミノ酸;bp、塩基対;BER、塩基切断修復;cDNA、RNAに相補的なDNA;CPD、シクロブタンピリミジンダイマー;FL、全長;GST、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ;NER、ヌクレオチド切断修復;PAGE、ポリアクリルアミドゲル電気泳動;PMSF、フェニルメチルスルホニルフルオリド、6−4PP、(6−4)光生成物;UVDEまたはUve1p、これらは、互換的に使用され、紫外線損傷エンドヌクレアーゼ;Δ228−UVDE、228N−末端アミノ酸を欠くUVDE短縮産物。
【0020】
核酸分子に関して「単離された」とは、互いに共有結合された14、17、21またはそれより多いヌクレオチドのポリマーを意味し、天然の供給源から単離されたDNAもしくはRNA、または化学合成されたDNAもしくはRNAが含まれる。本発明の単離された核酸分子は、天然には存在しない。用語「単離された」とは、天然に存在するか、または他の核酸分子が、その通常の細胞環境から取り出されたことをいう。核酸分子に関して用語「精製された」には、絶対的な純粋は、必要されない。そうではなく、精製されたとは、核酸が天然の環境におけるよりもさらに純粋であることをいう。
【0021】
「核酸ベクター」とは、細胞にトランスフェクトまたは形質転換され得、そして独立してまたは宿主細胞ゲノム中で複製し得る一本鎖または二本鎖の環状核酸分子をいう。環状の二本鎖核酸分子は、そのクローニングベクターに含まれるヌクレオチド配列に基づいて適切な制限酵素を用いた処理によって直鎖状にされ得る。本発明の核酸分子は、制限酵素を用いてベクターを切断し、そして2つの片を一緒に連結することによってベクターに挿入され得る。この核酸はRNAまたはDNAであり得る。
【0022】
多くの技術が原核生物または真核生物への組換え構築物の形質転換またはトランスフェクションを容易にするために当業者に利用可能である。用語「形質転換」および「トランスフェクション」とは、細胞性生物へ発現構築物を挿入する方法をいう。これらの方法は、種々の技術を包含する(例えば、高濃度の塩、電場または界面活性剤で細胞を処理して、宿主細胞を、目的の核酸分子の取り込み能を与えること、またはリポソーム媒介性トランスフェクションが使用され得る)。
【0023】
用語「プロモーターエレメント」は、適切な細胞において、ベクターDNA部分のmRNAへの転写を可能にするベクターに取り込まれるヌクレオチド配列をいう。プロモーターエレメントは、Δ228−UVDEまたはGST−Δ228−UVDEの核酸分子の5’末端側に先行し、その結果、Δ228−UVDEまたはGST−Δ228−UVDEの配列が、mRNAに転写される。転写増強配列もまた、プロモーターの上流領域に取り込まれ得る。mRNA分子が翻訳されて、組換え細胞内で所望のタンパク質が精製される。
【0024】
当業者は、核酸ベクターが、プロモーターエレメントおよびΔ228−UVDEまたはGST−Δ228−UVDE核酸分子の他に、多くの他の核酸エレメントを含み得ることを認識する。これらの他の核酸エレメントとしては、以下が挙げられるがそれらに限定されない:複製起点、リボゾーム結合部位、転写終結シグナルおよび翻訳終結シグナル、薬物耐性酵素またはアミノ酸代謝酵素をコードする核酸配列、ならびに分泌シグナル、周辺質または他の局在化シグナルをコードする核酸配列、またはポリペプチド精製のために有用なシグナル。
【0025】
本明細書において使用される「Δ228−UVDEポリペプチド」は、配列番号4に与えられるか、またはそれにす示される配列に実質的に類似するアミノ酸配列を有する。実質的に類似する配列は、好ましくは、少なくとも85%の同一性、そして最も好ましくは99−100%の同一性を、配列番号4に示した配列に対して有する。当業者は、いくつかの容易に利用可能なコンピュータプログラムを使用して、配列同一性を決定し得ることを理解する。ここでは、ギャップが導入されて、ミスマッチアミノ酸として処理される配列の整列を最適化し、そしてここで、配列番号4における配列を、参照配列として用いる。
【0026】
本明細書において使用される「GST−Δ228−UVDEポリペプチド」は、配列番号6に与えられるか、またはそれに示される配列に実質的に類似するアミノ酸配列を有する。実質的に類似する配列は、好ましくは、少なくとも85%の同一性、そして最も好ましくは99−100%の同一性を、配列番号6に示した配列に対して有する。当業者は、いくつかの容易に利用可能なコンピュータプログラムを使用して、配列同一性を決定し得ることを理解する。ここでは、ギャップが導入されて、ミスマッチアミノ酸として処理される配列の整列を最適化し、そしてここで、配列番号6における配列を、参照配列として用いる。
【0027】
ポリペプチドに関して「単離された」とは、互いに結合された6、12、18またはそれより多いアミノ酸のポリマーを意味し、これには、天然供給源から単離されたポリペプチドまたは化学合成されたポリペプチドが含まれる。本発明の単離されたポリペプチドは、純粋であるか、または天然に分離された状態で見出されないという意味で独特である。用語「単離された」の意味は、天然に存在する配列が、その通常の細胞環境から取り出されたことを示す。従って、この配列は、無細胞溶液中に存在し得るか、または異なる細胞環境に置かれ得る。この用語は、その配列が存在する唯一のアミノ酸鎖であることは意味せず、それに天然に付随する物質が実質的にない(少なくとも約90〜95%純粋)であることを意味する。
【0028】
ポリペプチドに関して用語「精製された」とは、絶対的な純粋(例えば、均質な調製物)を必要としない;その代わり、この用語は、そのポリペプチドがその天然環境よりも相対的により純粋であることを意味する。少なくとも2桁、好ましくは3桁、およびより好ましくは4桁または5桁の精製度が、短縮型UVDE含有組成物に存在するタンパク質および他の細胞組成物に関して、明示的に意図される。この物質は、好ましくは、機能的に有意なレベルの混入物を含まない(例えば、90%、95%または99%純粋)。算出された比活性における増加に基づいて、GST−Δ228−UVDEおよびΔ228−UVDEは、それぞれ、230倍および310倍に精製されている。しかし、銀染SDSポリアクリルアミドゲルの結果に基づけば、両方のタンパク質は、ほぼ均質に精製されているようである(図1を参照のこと)。
【0029】
本明細書において使用される「UVDEポリペプチドフラグメント」また「短縮型UVDE」は、配列番号2に示す全長アミノ酸配列よりも少ないアミノ酸配列を有する。また、本明細書において使用されるように、UVDEおよびUve1pは同義で使用される。
【0030】
この状況において、「UVDE変異体ポリペプチド」は、ネイティブ配列または短縮型ネイティブ配列とは異なる、1つ以上のアミノ酸が変化、付加または欠失されたUVDEポリペプチドまたは短縮型UVDEである。アミノ酸の変化は、保存的であってもよく、非保存的であってもよい。保存的とは、類似の特性(例えば、電荷、疎水性および構造)を有するアミノ酸へのアミノ酸の置換を意味する。本発明のUVDE変異体ポリペプチドは、その有用な機能(すなわち、例えば、DNAからシクロブタンピリミジンダイマーおよび/または(6−4)光生成物を除去する能力DNA)を維持し、そしてその酵素活性は、実質的に精製された形態において安定である。本発明の全長UVDEタンパク質および短縮型誘導体は、以下に記載するように、二本鎖DNAについて広汎な種々のDNA損傷および障害を認識する。UVDEおよび短縮型UVDEのタンパク質は、損傷した(無塩基部位、光生成物、シスプラチン付加物および種々の他の異常(これはまた、ミスマッチ対合およびインターカレーション(例えば、とりわけアクリジン色素または臭化エチジウムによる)の位置の隣接部位およびその部位を含む)を含むがこれらに限定されない)二本鎖DNA分子を切断するにおいて有用であり、そしてこれらのタンパク質(特に、本発明の安定な短縮誘導体)は、インビボおよび/またはインビトロで、本明細書において記載されるDNA障害を修復するために有用である。
【0031】
異なる生物からのUVDEをコードする遺伝子の単離は、以前に記載されている(Yajimaら[1995]前出;Takaoら[1996]前出)。これらの遺伝子は、外来cDNAライブラリーを、修復欠損E.coli株に導入すること、およびその形質転換体のUV照射により補完された細胞について選択することによって、クローニングされる(Yajimaら[1995]前出;Takaoら[1996]前出)。研究者らは、全長UVDEを特徴付けしていない。なぜなら、UVDEは、精製された場合、不安定になり、そしてその活性を失うからである (Takaoら[1996]前出)。この不安定性のため、治療剤としてのUVDEの使用は問題である。
【0032】
UVDEが種々の適用(DNA損傷によって生じる疾患の処置および予防を含む)のために使用され得ることから、本発明者らは、安定なUVDEを見出すことを探索した。本発明者らは、全長UVDEの活性は、ネイティブSchizosaccharomyces pombeまたは組換えEscherichia coliのいずれかの粗抽出物中に存在する場合、保存および凍結乾燥に対して相対的に安定であるようであることに気づいた (Takaoら[1996]前出もまた参照のこと)。本発明者らおよび他者は、酵素的に活性な、精製されたUVDEを良好な収率で得ることにおいてこれまで成功していなかった。本発明は、精製された全長UVDEよりも優れた安定性および酵素活性を示す、S.pombeからのポリペプチドフラグメントの単離および精製を記載する。
【0033】
S.pombeからの全長uvde遺伝子を、当業者に公知の方法および本明細書に記載される方法を用いて、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によってcDNAライブラリーから増幅した。Δ228−UVDE(これは、全長UVDEの最初の228N末端アミノ酸の欠失を含む)を、本明細書に記載されるようにPCRを用いて調製した。
【0034】
増幅されたUVDE遺伝子をコードするフラグメントを、酵母発現ベクターpYEX4T−l中にクローニングした。pYEX 4T−1において、UVDEに由来するポリペプチドを、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)リーダー配列とともにインフレームで発現させて、UVDEのN末端に連結されたGSTの融合タンパク質を生成する。GSTリーダーのDNA配列を、配列番号7に示す。GSTリーダーの推定アミノ酸配列を、配列番号8に示す。適切な配向にDNAフラグメントを含む適切なプラスミドを、S.cerevisiaeDY150細胞を、アルカリカチオン方法を用いて形質転換させる。(Ito、H.ら[1993]J.Bacteriol.153:163−163)。陽性クローンを選択し、そしてタンパク質精製のために使用する。
【0035】
全長UVDEおよびΔ228−UVDEを、グルタチオン−Sepharoseアフィニティークロマトグラフィーを用いて単離し、そして精製した。された。GST−Δ228−UVDEを発現する細胞の抽出物を、グルタチオン−Sepharoseカラムに通す。そのカラムに結合したGST−Δ228−UVDEを、グルタチオンを用いて溶出する。さらに、Δ228−UVDEを、グルタチオン−Sepharoseに結合したGST−Δ228−UVDEをトロンビンで処理することにより、GST−Δ228−UVDEからGSTリーダーを除去することによって生成する。アフィニティー精製からプールした画分から、500mLのS.cerevisiae細胞あたり、およそ1.5mgのほぼ均質もしくは均質なGST−Δ228−UVDEのタンパク質が得られた。
【0036】
GST−Δ228−UVDEおよびΔ228−UVDEは、SDS−PAGEで決定される場合、それぞれ、68.7kDaおよび41.2kDaという、そのタンパク質の大きさに対応する電気泳動の移動度を有する。(図1A、レーン4−8;図1B、レーン3)。Δ228−UVDEおよびGST−Δ228−UVDEの粗調製物および精製された調製物の両方が、単一のシス−シンシクロブタンピリミジンダイマーがその配列の中心近くに埋め込まれて含まれているオリゴヌクレオチド基質(CPD−30マー)に対する酵素活性を維持した (図1C)。対照的に、精製された全長UVDEは、酵素活性が迅速に消失する安定でない調製物をもたらした (図1C、レーン3)。さらに、精製されたGST−Δ228−UVDEおよびΔ228−UVDEは、10%グリセロール中で少なくとも6ヶ月間−80℃で保存した場合、活性の実質的な喪失もなく安定である。GST−Δ228−UVDEおよびΔ228−UVDEの調製物は、何回かの凍結融解に抵抗性である。驚くことに、精製されたGST−Δ228−UVDEおよびΔ228−UVDEの両方が、精製された全長UVDEよりも安定であり、そしてより高い酵素活性を有する。
【0037】
UVDEの両方の短縮型 (GST−Δ228−UVDEおよびΔ228−UVDE)は、広いNaCl濃度範囲(50−300mM)にわたって高レベルの活性を有し、最適は約100mMである(図2)。オリゴデオキシヌクレオチド基質(CPD−30マー)の最適な切断は、10mM MgCl2および1mM MnCl2の存在下で生じる。GST−Δ228−UVDEおよびΔ228−UVDEの両方が、pH 6.0−6.5でCPD−30マーの最適な切断を示し、ここで、活性は、この範囲のいずれの側でも急激に減少する。このことは、GSTタグが、このタンパク質の折り畳みおよび活性に影響を与えないことを示す (図3)。GST−Δ228−UVDEおよびΔ228−UVDEについて算出されたpI値は、それぞれ、6.8および7.5である。
【0038】
最適なpH、塩および二価カチオンの条件の下では、GST−Δ228−UVDEおよびΔ228−UVDEは、30℃での最適温度を示すことが見出された(図4)。37℃で、GST−Δ228−UVDEおよびΔ228−UVDEの活性は、それぞれ、ほぼ85%および60%に減少し、そして65℃では、UVDEの両方の短縮型は、活性の有意な減少を示した。
【0039】
均質なGST−Δ228−UVDEおよびΔ228−UVDEについての反応速度パラメータを、CPD−30マー基質を用いて決定する。図5は、Michaelis−Menten反応速度論を、Δ228−UVDEを用いたCPD−30マー切断反応に適用されることを示す。図5Bは、図5Aでの反応速度論データのLineweaver−Burkプロットである。CPD−30マーについての見かけ上のKmは、GST−Δ228−UVDEについて49.1nM±7.9nM、およびΔ228−UVDEについて74.9nM±3.6nMであると算出された。Vmax値(nM分-1)は、GST−Δ228−UVDEおよびΔ228−UVDEについて、それぞれ2.4±0.13および3.9±0.12であることが見い出された。代謝回転数 (Kcat)は、GST−Δ228−UVDEについて0.21±0.01分-1、およびΔ228−UVDEについて0.9±0.03分-1であった。
【0040】
Uve1pは、cis−syn CPD(cs−CPD)および6−4PPの両方を認識し得ることが示されている(Bowmanら[1994] Nucl.Acids Res.22:3036−3032;Yajimaら[1995] EMBO J.14:2393−2399)。この点は独特である。なぜなら、他のどの単一のポリペプチドエンドヌクレアーゼも、これらの両方のUV光生成物を認識するとは知られていないからである。CPDおよび6−4PPは、最も頻繁に生成する形態のUV誘導損傷であるが、これらの2つの傷害によるDNAにおいて誘導される構造的障害には顕著な相違が存在する。cs−CPDの二重鎖DNAへの取り込みは、DNAらせんの顕著な曲げまたは巻き戻しを起こさず(Raoら[1984]Nucl.Acids Res.11:4789−4807;Wangら[1991] Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88:9072−9076;Miaskiewiczら[1996) J.Am.Chem.Soc.118:9156−9163;Jingら[1998]前出;McAteerら[1998] J.Mol.Biol.282:1013−1032;Kimら[1005]前出)、そしてこの二重鎖を、−1.5 kcal/mol不安定化させる(Jingら[1998] Nucl.Acids Res.26:3845−3853)。この比較的小さな構造障害によって、CPD塩基は、Watson−Crick水素結合を形成するその能力のほとんどを維持することが可能となることが実証されている(Jingら[1998]前出;Kimら[1995] Photochem.Photobiol.62:44−50)。他方、NMRの研究は、6−4PPがそのDNAを、cs−CPDよりも大きな程度曲げ、そしてDNA二重鎖においておよそ6kcal/molの不安定化が存在し、これは、6−4PP DNA付加物の3’側における水素形成の喪失をもたらすことが示唆されている(Kimら[1995] Eur.J.Biochem.228:849−854)。Uve1pがそのような異なる構造障害を認識する能力は、このUve1pが他の型のDNA損傷もまた認識し得ることを示唆する。
【0041】
CPDは、DNAにおいて、4つの異なるアイソフォームで生じ得る。(シス−syn I[cs I]、シス−syn II[cs II]、トランス−syn I[ts I]、およびトランス−syn II[ts II])(Khattak,M.N.およびWang,S.Y.[1972]Tetrahedron 28:945−957)。ピリミジンダイマーは、二重鎖DNAにおいて主にcs I形態で存在し、一方、トランス−syn(ts)ダイマーは、主にDNAの一本鎖領域に見出される。6−4PPは、ピリミジンヌクレオチドの3’側に位置するシトシン(そしてずっと低い頻度でチミジン)の位置でアルカリ不安定性傷害である(Lippkeら[1981]Proc.Natl.Acad.Sci.USA 78:3388−3392)。64PPは、日光に安定でなく、そして313nmの光への曝露によってそれらのDewar価の異性体へと変換される。本発明者らは、以下の一連のUV光生成物についてのΔ228−Uve1pの特異性を調査した:cs−CPD、ts I−CPD、ts II−CPD、6−4PPおよびDewar異性体。本発明者らはまた、Uve1pが他の型の非UV光生成物のDNA傷害を認識し得る可能性を調査した。本発明者らは、白金−DNA GG二付加物(diadduct)(Pt−GG)、ウラシル(U)、ジヒドロウラシル(DHU)、8−オキソグアニン(8−oxoG)、無塩基性部位(AP部位)、イノシン(I)、およびキサンチン(Xn)を含む、種々の傷害を含むDNAオリゴヌクレオチド基質に対するUve1pの活性を記載する。この基質コレクションは、広範な範囲の種々のDNA構造のゆがみを誘導する塩基傷害を含む。
【0042】
S.pombeから単離されたUve1pは、UV光生成物のすぐ5’側の単一のATP依存性切り出し事象を触媒し、そして3’ヒドロキシル基および5’ホスホリル基を含む末端を生成すると最初に記載された(Bowmanら[1994]Nucl.Acids Res.22:3026−3032)。精製されたGΔ228−Uve1p、Δ228−Uve1p、ならびに組換えG−Uve1pおよび組換えGΔ228−Uve1pの粗細胞溶解産物は、天然タンパク質について観察されるのと同様にCPDのすぐ5’側に切り込みを生じる。この研究では、本発明者らは、5’末端および3’末端の両方で標識された二重鎖CPD−30マー(cs−CPD−30マー)を用いて、Uve1pが、2つの部位で基質を含有するCPDを切断する能力を実証した(図6A〜図6B)。一次産物(矢印a)は、形成され、そして損傷のすぐ5’側の切断によってもたらされる総産物の約90%を占める。この第2の切り込み部位は、1ヌクレオチド上流に位置し、そして切断産物を生じた(矢印b)。この切断産物は、形成される産物の残りの10%を表した。この副産物は、5’末端標識基質または3’末端標識基質のいずれが調べられるかに依存して、一次産物よりも1ヌクレオチド短いかまたは長い。同じ切断パターンが、用いられた各々の異なるUve1p調製物において観察された:すなわち、GΔ228−Uve1pを発現する細胞の粗抽出物、親和性精製されたGΔ228−Uve1p、およびΔ228−Uve1p(それぞれ、図2Aおよび図2B、レーン2、3、および4)、ならびにGST−Uve1pを発現する細胞の抽出物。切断産物は、cs−CPD−30マー基質が緩衝液のみまたは精製されたUve1pタンパク質と同じ様式で調製およびアフィニティー精製された精製組換えGSTとともにインキュベートされる場合、観察されなかった(それぞれ、図6A、図6B、レーン1およびレーン5)。このコントロールは、これらのDNA鎖切断産物が、微量の非特異的エンドヌクレアーゼ混入の存在の結果として形成される可能性を排除する。Uve1pは、二重鎖cs−CPD含有オリゴヌクレオチド基質を認識し、そしてこの基質を2つの部位で切断する。90%の産物を担う主な部位は損傷のすぐ5’側であり、そして2番目の部位(産物の残りの10%を占める)は損傷部位の5’側1ヌクレオチドである。
【0043】
Uve1pは、これらがオリゴヌクレオチド基質に取り込まれた場合、CPDおよび6−4PPの両方を切断する(Bowmanら[1994]前出;Yajimaら[1995]EMBO J.14:2393−2399)。これらの傷害は、二重鎖DNAにおいて実質的に異なるゆがみを誘導する。天然のUve1pがこれらの両方の損傷を認識する能力は、このエンドヌクレアーゼが同様に他の形態のUV誘導性光損傷を認識するか否かを本発明者らが調査するのを促進する。UV誘導性二ピリミジン光生成物についての組換えΔ228−Uve1pの基質範囲を決定するために、種々のUve1p調製物を、種々の形態のUV損傷を含む合成49マーオリゴヌクレオチドとともにインキュベートした(表1A)。これらの実験において用いた基質は、5’末端が標識された二重鎖cs−CPD−49マー、tsI−CPD−49マー、tsII CPD−49マー、6−4PP−49マー、およびDewar−49マー(図8A)であった。一般に、精製されたGΔ228−Uve1pおよびΔ228−Uve1pは、二ピリミジン光生成物基質の全てを、切断の部位および程度の両方に関して類似の様式で切断した。G−Uve1pおよびGΔ228−Uve1pの粗細胞溶解産物をこの基質とともにインキュベートした場合に観察される切断パターンは、あまり一貫していなかった。非常に低いレベルの産物が、これらの抽出物をDewar異性体とともにインキュベートした場合に観察された。損傷した基質を緩衝液単独または精製した組換えGSTとともにインキュベートした場合に、切断産物は検出されなかった。このことは、他のDNA修復タンパク質はいずれもこの基質の切断を担わなかったことを実証する。さらに、Uve1pと末端標識した非損傷基質(UD−30マー)とのインキュベーションは、切断産物の形成を全くもたらさなかった。本発明者らは、Uve1pが、これらの5つのUV誘導性二ピリミジン光生成物を類似の様式で認識および切断すること、ならびにこれらがこの酵素についての基質であることを結論付けた。このような驚くほど広範囲のUV誘導性光生成物を認識し得る単一タンパク質エンドヌクレアーゼが記載されたのはこれが初めてである。
【0044】
非UV光生成物二付加物を有するDNAについての活性を調査するために、本発明者らは、Uve1pが白金−DNA傷害を含むオリゴヌクレオチドを認識するか否かを調査した。シス−ジアミンジクロロ(Diamminedichloro)白金(II)(cisplatin)は、DNA中に数種の一付加物(monoadduct)および二付加物を誘導する、広範に用いられる抗腫瘍薬物である。主な生物学的に関連する、形成される付加物の1つは、白金への、2つの隣接するグアニンのN−7の配位から生じて、鎖内架橋シス−[Pt(NH32{d(GpG)−N7(1),−N7(2)}](シス−PT−GG)を形成する(図9)。16位と17位との間に単一白金鎖内架橋を有する5’末端標識二重鎖32マーオリゴヌクレオチド(Pt−GG−32マー)(表1A)を、GΔ228−Uve1pまたはΔ228−Uve1pのいずれかとともにインキュベートし、そして反応産物を、DNA配列決定型ゲルで可視とした(図9)。E.coliエキソヌクレアーゼIIIの3’→5’エキソヌクレアーゼ活性を用いて、Uve1pの切断の特異的部位を同定した。なぜなら、白金−DNA二付加物は、この部位での二重鎖DNAの消化を終結または開始するからである(Royer−Pokoraら[1981]Nucl.Acids Res.9:4595−4609;Tullius,T.D.およびLippard,S.J.[1981]J.Am.Chem.Soc.103:4620−4622)。5’末端標識Pt−GG−32マーとエキソヌクレアーゼIIIとのインキュベーション(図9、レーン3)は、3’ヒドロキシル末端を有する5’末端標識オリゴヌクレオチドフラグメントを生成する。同じ基質のMaxamおよびGilbertの配列決定(図9、レーン1)は、3’ホスホリル末端を有する5’末端標識フラグメントを生成し、このフラグメントは結果として、DNA配列決定型ゲルにおいてエキソヌクレアーゼIII産物よりも速く移動する。(ヒドラジンとの過剰反応に起因して、全てのヌクレオチドは、配列決定レーンにおいて強調される。)GΔ228−Uve1pは、Pt−GG−32マーを2つの隣接部位でGpG付加位置に対して5’側で切断した(図9、レーン4、矢印cおよびd)。産物c)およびd)は、エキソヌクレアーゼIII産物とともに移動し、このことにより、これらが3’ヒドロキシル末端を有することが確認される。MaxamおよびGilbert配列決定ラダーとの比較により(図9、レーン1)、GΔ228−Uve1p媒介切断産物は、白金DNA−GG二付加物に対して2ヌクレオチドおよび3ヌクレオチド5’側に位置する部位での切断によって生成されることが示される。GΔ228−Uve1p媒介切断産物は、ホスホルイメージャー(phosphorimager)分析によって定量され、そして主な部位c(矢印c)での切断が、形成される総産物の約90%を占め、一方、二次的な部位(矢印d)での切断は残りの10%を占めることが決定された。対照的に、Δ228−Uve1pは、Pt−GG−32マーを主な部位c(すなわち、損傷に対して2ヌクレオチド5’側)でのみ切断するようであった(図9、レーン5)。用いられるタンパク質の量および形成される産物の合計量が考慮される場合、Uve1pによるPt−GG−32マーの切断は、UV誘導性光生成物の切断よりも少なくとも100倍効率が低いようである。効率におけるこの有意な減少にもかかわらず、Pt−GG−32マーは、乏しい効率にもかかわらず、Uve1pについての基質であり、そしてより重要なことには、Uve1pは、非UV光生成物ダイマー傷害を認識し得、そして切断し得る。
【0045】
Uve1pは、嵩高くないDNA損傷を含む基質に対して活性である。Uve1pが非UV光生成物DNA二付加物を認識し、そして切断する能力は、本発明者らが他の型の塩基損傷がまた、この用途の広いエンドヌクレアーゼにより認識され得るか否かを調査するのを促した。これらの損傷としては、無塩基性部位(AP部位s)、ウラシル(U)、ジヒドロウラシル(DHU)、イノシン(I)、キサンチン(Xn)および8−オキソグアニン(8−oxoG)(スキーム1C)が挙げられた。これらの研究について、本発明者らは、分子の中心付近でかつ同じDNA配列状況において配置される損傷を有する37マーオリゴヌクレオチド基質を利用した(表1B)。これらのオリゴヌクレオチドであるAp−37マー、U−37マー、DHU−37マー、および8−oxoG−37マーを、種々のUve1p調製物とともにインキュベートし、そしてこの反応産物を、DNA配列決定型ゲルにおいて分析した。さらに、イノシンを含む31マーオリゴヌクレオチド(I−31マー)およびキサンチンを含む31マーオリゴヌクレオチド(Xn−31マー)をまた、潜在的Uve1p基質として試験した(表1A)。
【0046】
無塩基性部位(AP部位)は、N−グリコシル結合の自然加水分解から、および損傷塩基のDNAグリコシラーゼ媒介修復の中間体としてDNA中に生じる(Sakumi,K.およびSekiguchi,M.[1990]Mutat.Res.236:161−172)。APエンドヌクレアーゼは、この部位に対して5’側を加水分解的に切断して、3’ヒドロキシル末端を生じる。APリアーゼは、β除去機構によって切断して、3’−αβ不飽和アルデヒドを残す(Spiering,A.L.およびDeutsch,W.A.[1981]J.Biol.Chem.261:3222−3228)。Uve1pがAP部位を切断するか否かを決定するために、本発明者らは、アフィニティー精製したGΔ228−Uve1pおよびΔ228−Uve1p、ならびにG残基を逆に配置したAP部位を含む5’末端標識オリゴヌクレオチド基質(AP/G−37マー)を有するGΔ228−Uve1pを発現する細胞の粗抽出物をインキュベートした。この産物を、先のようにDNA配列決定型ゲルで分析した(それぞれ、図10A、レーン3、4および5)。Uve1p調製物を用いてインキュベーションの間に形成される切断産物が、β−除去機構または加水分解性の切断に起因したか否かをE.coliエンドヌクレアーゼIII(これは、関連したAPリアーゼ活性を有する)およびE.coliエンドヌクレアーゼIV(加水分解性のAPエンドヌクレアーゼ)を用いて決定した(それぞれ、図10A、レーン2および6)。Uve1pは、このオリゴヌクレオチド基質中のAP部位を認識し、そしてこれをE.coliエンドヌクレアーゼIVと同様の様式で切断した。Uve1pタンパク質を、AP部位がアデノシン残基とは逆に配置されているオリゴヌクレオチド基質(AP/A−37マー)とともにインキュベートすることにより、形成される切断産物の量は、有意な変化がないこととなった。AP部位のUve1p認識をさらに試験するために、本発明者らは、非標識cs−CPD−30マーをUve1pについての特異的競合者として用いた。精製GΔ228−Uve1pを有する5’末端標識AP/G−37マーの反応物への40×非標識CPD−30マーの添加は、形成される産物量の約60%の減少を生じた。40×非標識非損傷30マー(UD−30マー)の添加は、観察される産物の量に何の影響も有なかった。Uve1pは、AP部位を認識し得、そして相補的塩基を変更することは、切断の程度に関してほとんどまたは全く効果を有さない。
【0047】
ウラシル傷害は、シトシン残基の自然脱アミノによってDNA中に生じ得る。ジヒドロウラシルは、シトシンの脱アミノ、続いて無酸素条件下での電離放射線への曝露による環飽和によって形成されるピリミジン光生成物である(Dizdarogluら[1993]Biochemistry 45:12105−12111)。Uve1pがウラシルおよびジヒドロウラシルの傷害を認識するか否かを決定するために、本発明者らは、Uve1pの種々の調製物を、Gとは逆に配置されたウラシル残基およびDHU残基を含む3’末端標識37マーオリゴヌクレオチド(U/G−37マー、DHU/G−37マー)とともにインキュベートした。このセットの実験の結果を、表2にまとめる。精製GΔ228−Uve1pは、U/G−37マーおよびDHU/G−37マーを代表的なUve1p媒介様式で切断した:傷害の位置のすぐ5’側では主な産物が形成され、そしてさらに損傷した部位の1ヌクレオチド5’側では、副次的な産物が形成され、それぞれ、総Uve1p媒介切断産物の90%および10%である。
【0048】
複製によるウラシル傷害およびDHU傷害の存続は、損傷塩基とは逆のアデニン残基の取り込みをもたらし得る。ウラシルおよびDHUがアデニン残基と塩基対合していた場合にUve1pがこれらを認識することが等しく効率的であるか否かを調べるために、本発明者らは、基質U/A−37マーおよびDHU/A−37マーを構築した。これらの基質のUve1p切断の分析から得られた結果を、表2にまとめる。GΔ228−Uve1pを発現する細胞からの粗抽出物および精製GΔ228−Uve1pをU/A−37マーとともにインキュベートした場合、Uve1p媒介切断産物は全く観察されなかった。精製GΔ228−Uve1pをDHU/A−37マーとともにインキュベートすることは、DHU/G−37マーとともにインキュベートすることよりも、観察されたUve1p媒介切断産物の量を4倍減少させた。Uve1pがこれらの基質の相補鎖(すなわち、U/A−37マー、DHU/A−37マー、またはU/G−37マー、DHU/G−37マー)を切断するか否かを決定するために、本発明者らは、これらの基質を用いて、相補鎖が3’末端標識されていたこと以外は類似の実験を行った。これらの基質を精製Uve1pタンパク質調製物とともにインキュベートした場合には、切断産物は全く観察されなかった。Uve1pは、ウラシルおよびDHUがGの逆に配置される場合(U/GまたはDHU/G)、これらを認識し、そして切断する。しかし、これらの傷害がWatson−Crick水素結合が保持される状態に置かれる場合(U/AまたはDHU/A)、Uve1pが傷害を完全に認識することができないか(U/A)、または切断の程度が有意に減少する(DHU/G)かのいずれかである。
【0049】
Uve1pは、AP部位、ウラシル傷害、およびDHU傷害を含むオリゴヌクレオチド基質を認識し、そして切断する。AP部位は、ウラシルまたはDHUを含有するオリゴヌクレオチドよりも良好なUve1pについての基質であるようである;Uve1pは、AP部位をウラシル含有基質よりも少なくとも10倍効率的に、そしてDHU含有基質の2倍効率的に切断した。しかし、これらは全て、UV誘導性光生成物よりも乏しい基質である。種々の基質に対するUve1pによる切断についての相対的効率のまとめについて表3を参照のこと。
【0050】
さらに、Uve1p調製物を、以下の基質とともにインキュベートして、これらの傷害がUve1pによって切断され得るか否かを決定した:TまたはCの反対側に配置されたイノシンおよびキサンチン(I/T−31マー、I/C−31マー、およびXn/T−31マー、Xn/C−31マー)、ならびに4つ全ての塩基の反対側に配置された8−オキソグアニン(8−オキソG/G−37マー、8−オキソG/A−37マー、8−オキソG/T37マー、8−オキソG/C−37マー)。これらの二重鎖基質のいずれかの鎖の切断は、全く観察されなかった。
【0051】
本明細書中上記で考察されるように、CPDと6−4PPとの間の実質的な構造の相違によって、損傷したDNA Uve1pのどの特徴が認識されるかは明らかでなかった。1つの可能性は、Watson−Crick塩基対合は、CPDおよび6−4PPの両方における3’ピリミジンについて乱されることである(Jingら[1998]Nucl.Acids.Res.26:3845−3853)。このことは、Uve1pが、その活性を二重鎖DNA中の誤対合した(mispaired)塩基へと標的化し得ることを示唆する。それゆえ、本発明者らは、精製GΔ228−Uve1pが、同じ隣接配列状況に埋め込まれた単一塩基の誤対合の全ての可能な組合せを含む二重鎖オリゴヌクレオチドを切断する能力について調べた。これらの研究について、本発明者らは、全ての可能なミスマッチの組合せを生成するように設計されたミスマッチを含有するオリゴヌクレオチド(一連のXY−31マー)のコレクションを利用した(表1B)。鎖GX、鎖AX、鎖TXおよび鎖CXを3’末端で標識し、次いで精製GΔ228−Uve1pとともにインキュベートする前に鎖GY、鎖AY、鎖TYまたは鎖CYへとアニーリングした。反応産物をDNA配列決定型ゲルで分析した(実施例を参照のこと)。GΔ228−Uve1pが12個の全ての可能な誤対合した組合せを切断する能力を、図7A〜図7Dに示す。DNA鎖の切断は、正常なWatson−Crick G/C塩基対またはA/T塩基対を含有する二重鎖基質について全く観察されなかった。
【0052】
GΔ228−Uve1p媒介ミスマッチ特異的DNA切断の部位を、塩基特異的化学切断により得られたDNA配列決定ラダーの移動度に対してDNA鎖切断産物の電気泳動移動度を比較することによって、各場合において同定した。矢印a、b、およびcは、それぞれ、ミスマッチの部位のすぐ5’側(0位)、1ヌクレオチド5’側(−1位)、2ヌクレオチド5’側(−2位)のGΔ228−Uve1pによる切断に対応するDNA鎖切断産物を示す(図7A〜D)。これらのGΔ228−Uve1p媒介エンドヌクレオチド分解性切断の部位は、ミスマッチ基質において5’末端標識したGX鎖、AX鎖、TX鎖、およびCX鎖を用いる同様の実験で確認された。さらに、非短縮全長GFL−Uve1p(粗細胞抽出液中)は、GΔ228−Uve1pと同一の様式で*CX−AY−31マーを認識し、そして切断した(図11B)。各ミスマッチがGΔ228−Uve1pにより認識される好ましい切断部位および効率は、可変であり、そして酵素に対して提示される塩基誤対合のタイプに依存する。試験した配列状況では、GΔ228−Uve1pは、*C/C(アスタリスク−標識された鎖塩基)、*C/A、および*G/Gの部位で強い切断を示し、*G/A、*A/Gおよび*T/Gの部位で中程度の切断を示し、そして*G/T、*A/A、*A/C、*C/T、*T/Tおよび*T/Cの部位で弱い切断を示す。これらの切断程度の差異は、再現性があり、そして3つの別個の実験において観察された。これらの結果は、GΔ228−Uve1pミスマッチエンドヌクレアーゼ活性が、他(例えば、*T/C)よりも特定の塩基ミスマッチ組み合わせ(例えば、*C/A)に対する優先性を有することを示す。しかし、これらの実験は、ミスマッチに隣接する配列による切断に対する効果を除外しない。
【0053】
Uve1pは、光生成物部位に対してすぐ5’側でCPDおよび6−4PPを含むDNAに切れ込みを入れて3’−ヒドロキシル基および5’ホスホリル基を含む産物を生成することが示されている(Bowmanら[1994]前出)。本発明者らは、塩基ミスマッチ含有基質のUve1p媒介切断後に同様の3’末端および5’末端が生成されるか否かを調べた。3’末端標識したオリゴ*CX/AY−31マー(CX鎖を標識した、表1B)のGΔ228−Uve1p切断により生成されたDNA鎖切断産物を、基質DNAから5’末端ホスホリル基を除去するウシ腸ホスファターゼ(CIP)でさらに処理した。塩基の誤対合部位に対するUve1p媒介DNA切断の主要部位は、0位および−1位にあることが見出された(図11A、レーン2)。これらのDNA切断産物のCIP処理は、非CIP処理DNA切断産物に比較して遅れた電気泳動移動度を有する種を生じた。このことは、5’末端ホスホリル基の除去に対応する電荷の減少を示す(図11A、レーン2および3)。さらに、GΔ228−Uve1pミスマッチエンドヌクレアーゼ生成DNA切断産物は、ポリヌクレオチドキナーゼによるリン酸化に耐性であった。これは、5’末端がすでにホスホリル基を含む場合の予想された結果である(図11A、レーン4)。5’末端標識*CX/AY31マー、末端デオキシリボヌクレオチジルトランスフェラーゼ(TdT)、およびα32P−ジデオキシATP(ddATP)を用いる電気泳動移動度シフト分析は、GΔ228−Uve1p生成DNA切断産物の3’末端への単一のddAMPの付加を生じた。この分析は、3’ヒドロキシル末端の存在を示す。これらの結果は、単一塩基ミスマッチを含む基質のGΔ228−Uve1p媒介切断の産物の3’末端および5’末端がCPDまたは6−4PPを含む基質の切断後に生成された3’末端および5’末端と同一であることを示す。
【0054】
観察されたUve1pミスマッチエンドヌクレアーゼ活性がS.cerevisiae発現系からの微量のエンドヌクレオチド分解性混入の結果ではないことを確認するために、および全長Uve1pもまたミスマッチエンドヌクレアーゼ活性を可能にするか否かを決定するために、GFL−UVe1p、GΔ228−Uve1p、およびGSTタグ単独を過剰発現する細胞からの抽出物を、5’末端標識した*CX/AY−31マーを切断するそれらの能力について試験した。GFL−UVe1pおよびGΔ228−Uve1pはともに、0位、−1位、および−2位で塩基ミスマッチ含有基質を切断した(図11B)。本発明者らはまた、粗GFL−Uve1p調製物および精製GΔ228−Uve1pの両方と関連した弱い3’→5’エキソヌクレオチド分解活性を観察した。これは、Ube1p媒介切断産物を1〜3ヌクレオチド短縮した(図11B、レーン1および2)。これらの短い方の産物は、Uve1pミスマッチエンドヌクレアーゼ活性によるさらなる切断に起因しない。なぜなら、それらは、3’末端標識基質を用いる同一の実験においては観察されないからである。GSTタグのトロンビン切断後に得られた精製Δ228−Uve1pもまた、ミスマッチエンドヌクレアーゼ活性を保有した。対照的に、GSTタグのみを発現するベクターでトランスフェクトした細胞からの抽出物を試験した場合、ミスマッチ含有基質の切断は全く観察されなかった。従って、GFL−Uve1pおよびそのより安定な短縮型のGΔ228−Uve1pはともに、ミスマッチエンドヌクレアーゼ活性を保有した。
【0055】
GΔ228−Uve1pミスマッチエンドヌクレアーゼおよびGΔ228−Uve1p UV光生成物エンドヌクレアーゼは、同様の特性を共有し、同じ基質について競合する。GΔ228−Uve1pは、活性について二価カチオンを必要とし、そして10mM MgCl2および1mM MnCl2の存在下でUV光生成物に対する至適活性を示す。反応緩衝液から二価カチオンを除くと、5’末端標識*CS/AY−31マーに対するGΔ228−Uve1pミスマッチエンドヌクレアーゼ活性がなくなった。この同じ基質に対するGΔ228−Uve1pミスマッチエンドヌクレアーゼ活性についての至適pHは、6.5であることが見出された。これは、至適活性がUB光生成物に対して観察された場合のpHに対応する。
【0056】
ミスマッチエンドヌクレアーゼ活性がGΔ228−Uve1pによって媒介されたことをさらに確認するために、CPD−30マーを用いて基質競合実験を行った。CPD−30マーは、中心に配置されたUV光生成物(CPD)を含む公知のUve1p基質である。漸増の未標識CPD−30マーの添加により、3’末端標識*CX/AY31マー(C/A誤対合)に対するGΔ228−Uve1p媒介ミスマッチエンドヌクレアーゼ活性の有意な濃度依存性減少が生じた(図12)。対照的に、漸増の非損傷オリゴGX/CY−31マー(G/C塩基対)は、中程度のみの阻害効果を有し、そして阻害は、添加したオリゴの量が増大しても増大しなかった。このことは、この濃度範囲内でのUve1pへの非特異的結合を示す。同様の実験において、未標識CPD−30マーおよびCX/AY−31マー(C/A誤対合)は共に、未標識GX/CY−31マーに比較してより強力な3’末端標識*CX/AY−31マー切断インヒビターであった。ミスマッチエンドヌクレアーゼ活性に対するCPD−30マーによる有効な競合は、塩基ミスマッチおよびUV光生成物エンドヌクレアーゼ活性がともにGΔ228−Uve1pと関連することを示す。
【0057】
Uve1pは、塩基ミスマッチを含む二重鎖の一方の鎖のみに切れ込みを入れる。Uve1pは、全ての可能な塩基ミスマッチ組み合わせを認識するので、本発明者らは、この酵素が同じ分子上で両鎖に切れ込みを入れて、DNA二本鎖切断を生じるか否かを決定した。オリゴヌクレオチド(*CX/AY−41マー)を、塩基誤対合をオリゴヌクレオチドの中心部に配置するように設計した。GΔ228−Uve1pを、標準条件下で3’末端標識した*CS/AY−41マーとともにインキュベートし、そしてDNA鎖切断産物を未変性ゲルおよび変性ゲルの両方において分析した(図13A〜13B)。GΔ228−Uve1pが、2つの相補鎖上の塩基ミスマッチ部位の5’側に切れ込みを入れることによりDNA二重鎖切断を生じる場合には、得られる産物は、非変性ポリアクリルアミドゲル上で分析した場合、制限酵素DdeI(これは、ミスマッチに隣接して切断する)により作製された産物と同様の電気泳動移動度を有する。対照的に、GΔ228−Uve1pがいずれかの(しかし両方ではない)相補鎖に切れ込みを入れた場合、得られた産物は、未変性ゲル上で未切断の二重鎖*CX/AY−41マーと共に移動する、一本の鎖切れ目を含む全長二重鎖である。GΔ228−Uve1p処理*CX/AY−41マーの未変性ゲル分析は、未処理二重鎖と同一の電気泳動移動度を有する産物を生成し、二本鎖切断により生成されたものに相当する産物は検出されなかった(図13A)。変性ゲル分析は、*CX/AY−41マーまたはCX/*GY−41マーのいずれかの標識した鎖の一本鎖切断から生じるGΔ228−Uve1p生成DNA鎖切断産物を明らかにした。未変性ゲル分析と共に、これらの結果は、GΔ228−Uve1p基質集団内で、切れ目が、一方または他方の鎖で生じるが、両方の鎖では生じないことを示す(図13B)。これらの結果は、GΔ228−Uve1pが、塩基ミスマッチを含む2つの鎖の一方のみに切れ目を入れること、およびそれは、二重鎖DNAにおいて二重鎖切断を生じないことを示す。同様に、二本鎖切断は、他の構造的ゆがみを含むDNA分子では生じない。
【0058】
理論によって縛られることを望まないが、GΔ288−Uve1pは、3’末端に対する鎖特異性を有すると考えられる。二重鎖DNA中のミスマッチした塩基は、塩基の両方とも、通常、それ自体損傷を受けていない点で損傷DNAとは異なり、しかも二重鎖DNA中のミスマッチした塩基は、ヌクレオチド配列において不適当な変化であり、それとして同定され、除去されなければならない。Uve1pがインビボでMMRに関与する場合、誤対合において正しい塩基と正しくない塩基とをいかにして識別するのか。1つの可能性は、誤対合した塩基が3’末端または5’末端のいずれかに対して近位にあることが、Uve1pミスマッチエンドヌクレアーゼ活性を特定の鎖に対して標的化することである。例えば、DNA合成において、鎖成長は、5’末端から3’末端へと進行しそして、合成鎖における新たに生じる塩基の誤った取り込みは、3’末端に対して近接して位置する。ミスマッチ修復タンパク質によるこのような塩基の除去の開始は、3’末端付近のDNA領域と会合し、続いてその鎖上に位置する誤対合した塩基を標的とすることを包含する。この可能性を調査するために、末端から種々の距離に位置するC/A誤対合を含む、一連の3’末端標識したオリゴヌクレオチドを生成した(表1B)。3’末端から(C/A誤対合の)Cの距離の関数としての、C含有鎖に切れ込みを入れるGΔ228−Uve1pの能力を、GΔ228−Uve1pミスマッチエンドヌクレアーゼ生成DNA鎖切断産物を定量し、次いで変性ゲル分析を行うことによって評価した。ミスマッチ切断の最小レベルは、3’末端から16bpの距離でのCについて観察され、そして3’末端から16bpの距離でCについて最大まで漸増した。3’末端に対してCがより近くに配置されること(11bp)により、ミスマッチエンドヌクレアーゼ活性の減少が生じ、活性の完全な損失は3’末端から6bpの距離で観察された。3’末端に対して最も近接して鎖上に位置するミスマッチした塩基が、GΔ228−Uve1pによって優先的に切断される。
【0059】
uve1ヌル変異体は、ミューテーター表現型を示す。本発明者らは、毒性アルギニンアナログであるL−カナバニンに耐性のコロニーを形成する能力によってアッセイされるように、uve1::ura4+破壊変異体の自然変異率を調べた。S.pombeにおけるL−カナバニンの取り込みは、can1+遺伝子によってコードされるアルギニン透過酵素によって媒介される(Fantes、P.およびCreanor、J.[1984]J.Gen.Microbiol.130:3265−3273)。can1+遺伝子における変異は、L−カナバニンの取り込みを除去し、変異体細胞は、L−カナバニンを補充した培地上にコロニーを形成し得、一方、野生型細胞はコロニーを形成し得なかった。本発明者らは、陰性コントロール(野生型、972)および陽性コントロールであるpms1::ura4+の両方に対して、uve1:ura4+破壊変異体(Sp362)におけるCan1+遺伝子座の自然変異誘発率を比較した(本明細書以下の実施例11を参照のこと)。pms1遺伝子産物は、E.coli MutLのホモログであり、そしてpms1の欠損は、強い有糸分裂ミューテーター表現型および増大した減数分裂後分離を引き起こす(Scharら[1997]Genetics 146:1275−1286)。
【0060】
L−カナバニンに対する各酵母株の相対的感度を決定するために、対数中期培養物由来の200個の細胞を、漸増濃度のL−カナバニンを補充したPMALUgプレート上にプレーティングした。株の各々は、L−カナバニンに対して等しく感受性であった。全ての株は、2.2μg/mlまで(2.2μg/mlの濃度を含む)のより低い濃度のL−カナバニンの存在下では生存していたが、これより高い濃度は、全ての株に対して毒性であった。しかし、2.2μg/mlのL−カナバニンの存在下で増殖するコロニーは、より低い濃度の存在下で増殖するコロニーよりも直径が小さかった。
【0061】
3つの株の各々の平均自然変異率を、ゆらぎ分析を用いて調べた。PMALUgプレート上で増殖した単一コロニーを使用して、液体PMALUg培養物を接種し、飽和まで増殖させた。75μg/mlのL−硫酸カナバニンを含むPMALUg上に、107個の細胞をプレートした。各株についての24枚のプレート上のコロニーの数を、30℃で8日のインキュベーションの後に数えた。uve1::ura4+株およびpms1::ura4+株はともに、野生型に比較して多くの数の耐性コロニーを示した。さらに、uve1::ura4+についての値の範囲は、野生型またはpms1::ura4+のいずれよりも広く、かつ高かった。これは、5000より多くのコロニーを含むとしてスコア付けされた2つのコンフルエントなプレートを含んだ。平均変異率は、メジアン値を使用するメジアンの方法(LeaおよびColuson[1943]J.Genet.49:264−284)を用いて概算した。計算された変異率は、1.5×10-7(野生型)、9.7×10-7(uve1::ura4+)、および2.0×10-6(pms1::ura4+)である。このことは、uve1::ura4+変異体が、野生型より約6.5倍高く、そしてpms1::ura4+より2倍低い自然変異率を有することを示す。結果の要旨については表4を参照のこと。従って、Uve1pの欠損は、S.pompeにおいて自然ミューテーター表現型を付与する。変異ゆらぎ分析では、uve1::ura4+に比較して、uve1::ura4+についての広範な変異体コロニーが観察された。このことは、uve1およびpms1の除去に起因する変異に至る経路は、機構的に(mechanistically)異なるようであることを示唆する。
【0062】
Uve1pは全ての可能なDNA塩基誤対合の組み合わせを認識するという所見は、UV光生成物切断活性に加えて、それが、広範な基質特異性を有する多様なミスマッチエンドヌクレアーゼであることを示す。この点において、Uve1pはE.coliエンドヌクレアーゼV(Yao、MおよびKow、Y.W.[1994]J.Biol.Chem.269:31390−31396)、S.cerevisiaeおよびヒト「全タイプ」ミスマッチエンドヌクレアーゼ(Chang、D.Y.およびLu、A.L.[1991]Nucl.Acids Res.19:4761−4766;Yehら[1991]J.Biol.Chem.266:6480−6484)およびウシ胸腺トポイソメラーゼI(Yehら[1991]J.Biol.Chem.269:15498−15504)(これらもまた、全ての可能な塩基ミスマッチの組み合わせを認識する)に類似する。これらの酵素は、種々の効率で12個の塩基誤対合の各々で、そしてミスマッチの5’側(ヒト全タイプミスマッチエンドヌクレアーゼ)または3’側(E.coliエンドヌクレアーゼV)のいずれかに対して、DNAに切れ込みを入れる。Uve1pは、*C/C誤対合および*C/A誤対合に対する優先性を示し、これは、ヒト全タイプミスマッチエンドヌクレアーゼに類似の特性である(Yehら[1991]前出)。対照的に、*G/G誤対合に対するUve1pの強い優先性は、これまでに同定された全ての他のミスマッチエンドヌクレアーゼからUve1pを識別する特性である。
【0063】
uve1ヌル変体によって示されるUve1p媒介性ミスマッチ切断および偶発ミューテーターの表現型の生化学的性質は、Uve1pがインビボにおいてMMRに関与することを示唆する。3’末端に最も近い誤対合を形成した塩基を有する鎖での切開を作製する優先性は、複製の間に、新たに誤って取り込まれた塩基を特異的に標的化し得る区別化戦略をもたらす。塩基のミスマッチ部位の5’側で、Uve1pによって生成された切開の後、S.pombeエキソヌクレアーゼI(Szankasi、P.およびSmith、G.R.[1995]Science 267:1166〜1169)またはFEN−1ホモログのRad2p(Alleva、J.L.およびDoetsch、P.W.[1998]Nucl.Acids Res.26:2645〜3650)によって媒介されるような5’から3’へのエクソヌクレアーゼ活性が続き得、再合成およびライゲーションが続き得る。
【0064】
S.pombeは、少なくとも2つの異なるミスマッチ修復系を有し、Uve1pはこれらのいずれかにおいて役割を媒介するか、または第3の新規の現在未知の経路を代表する。提案される主要な経路は、C/Cミスマッチを認識せず、そして比較的長い(約100ヌクレオチド)修復鎖を有する(Schar、P.およびKohli、J.[1993]Genetics 133:825〜835)。Uve1pは、Rad2p(FEN−1ホモログ)DNAポリメラーゼδ、DNAリガーゼおよび補助因子を利用する比較的短い鎖の修復プロセスに関与すると考えられている(Allevaら、[1998]Nucl.Acids Res.26:3645〜3650)。これらの性質に基づくと、Uve1pは長い鎖のミスマッチ修復系に関与しないようである。第2に、おそらくより低頻度で使用される(代替的な)経路は、全ての可能な塩基ミスマッチの組み合わせを認識し、そして約10ヌクレオチドの長さの鎖を修復する(ScharおよびKohli[1993]前出)。代替的なミスマッチ修復のこれらの特徴は、C/Cミスマッチの認識および短い修復鎖に基づくUve1pの修復の性質と一致する。
【0065】
UV光生成物の修復とは異なり、ミスマッチ修復において、取り除かれる必要があるヌクレオチドを、どちらの塩基が示すのかは、明らかでない。このことは、Uve1pが二重鎖の3’末端近傍に存在するミスマッチ塩基を優先するという発明者らの知見によって説明し得、そしてこのことは、DNA複製の間のリーディング鎖またはラギング鎖のいずれかの合成についてのミスマッチ修復を媒介するUve1pと一致する。3’末端に最も近い塩基の鎖上に切開を作製することについての優先性は、新たに合成された誤って取り込まれた塩基を特異的に標的化する区別化戦略を示唆する。他方、G/G、C/Cミスマッチは、複製の間の、頻繁に生じる塩基の誤った取り込みではないが、これらはとりわけ、最も効率的にUve1pによって切断される。Uve1pの第2の役割は、G/GおよびC/Cミスマッチが生じることが予測される相同組換え事象の結果として形成されるミスマッチ塩基の修正である。Uve1pの第3の役割は、複製の間のプライマー−鋳型のミスアラインメントの結果として生成される塩基のバルジおよびループの修復においてである。初期の研究は、Uve1pが小さなバルジに対する5’鎖切断を媒介することを示す。
【0066】
Uve1pによって認識される損傷についての構造的な基礎は何であろうか。Uve1pを用いる以前の研究は、UV光によって誘導されるDNA損傷の修復におけるその役割に、もっぱら焦点をあて、この酵素がもっぱらUV光生成物の修復において機能するという認識を生じ、それゆえ、以前のUVDE(UV損傷エンドヌクレアーゼ)は、現在は、Uve1pである。この研究の結果は、S.pombe DNA修復におけるUve1pのかなりより広い関与を明らかに示し、そして多くの他のタイプのDNA損傷が、この汎用性のある修復タンパク質によって認識されることを示す。例えば、本発明者らは、Uve1pがウラシル、ジヒドロウラシル、シスプラチン−誘導性付加物、および小さな塩基バルジを含むDNA基質を認識し、そして切開することを最近見出した。Uve1pによる基質認識の分子的基礎は、自明ではないが(理論に拘束されることを望まないが)、正常のワトソン−クリック塩基対合の破壊、およびB−DNAの深いほうの溝および浅いほうの溝の電気的特徴において予測される対応する変化に、一部起因すると考えられる。
【0067】
CPDsおよび6−4PPaを含む、UV損傷を含んだDNAの修復の開始に加えて、本発明のUVDEおよび短縮型UVDEポリペプチド(Δ228−UVDEおよび/またはGST−Δ228−UVDE)もまた、以下の塩基対ミスマッチを含有するDNA二重鎖の切断を介して、修復を開始する:C/A;G/A;G/G;A/A;およびC/T。これらの実験を、GST−Δ228−UVDEを用いて行った。本発明者らはまた、C/AミスマッチがΔ228−UVDEによって切断されることを確認した;Δ228−UVDEはまた、他のミスマッチも認識するはずである。さらに、GST−Δ228−UVDEおよびΔ228−UVDEの両方が、抗腫瘍剤シス−ジクロロジアミン白金(II)(シスプラチンとしても公知)によって形成されるGG−白金二付加物を含むオリゴヌクレオチドを、認識し、そして切断する。従って、UVDEの基質特異性の範囲は、最初に考えられていたよりも、ずっと広い。ミスマッチ修復を開始する短縮型UVDEポリペプチドの認識は、おそらく、実質的に精製された形態の、本明細書において例示される短縮型UVDEポリペプチドの増加した安定性に、起因する。
【0068】
日光への曝露に関連する皮膚癌は、世界中で最も一般的なヒトの癌である。日光への曝露に由来する初期のDNA損傷は、6−4PPおよびCPDである。UVDEは、DNA修復における欠損細胞を増強するので、本発明の安定な短縮UVDEフラグメントは、日光感受性の個体および皮膚癌易発性個体(例えば、遺伝性疾患の色素性乾皮症)におけるDNA修復欠損の矯正のための有用な治療剤である。さらに、GST−Δ228−UVDEおよびΔ228−UVDEを、正常の個体における日光誘導性皮膚障害に対する保護剤として使用し得る。なぜなら、これらは、CPDおよび6−4Ppおよび他のDNA損傷の現存するDNA修復レベルを増強し得るからである。
【0069】
S.pombe UVDEタンパク質のホモログを、UVDEアミノ酸配列:N.crassa(Genbank受託番号第BAA74539号)、B.subtilis(Genbank受託番号第249782号)、ヒト(Genbank受託番号第AF114784.1号、メチル−CpG結合エンドヌクレアーゼ)およびTIGRデータベースより見つけたDeinococcus radiodurans配列を使用して、配列データベース(Genbank、TIGR)のBLAST検索によって同定した。これらタンパク質のアミノ酸配列を、配列番号36(N.crassa)、配列番号37(B.subtilis)、配列番号38(Homo sapiens)および配列番号39(D.radiodurans)において提供する。D.radioduransのコード配列を、タンパク質が発現されるべき組換え宿主に従う遺伝子コードおよびコドン選択、またはTIGRデータベース(bp54823とbp60981の間の領域内のD.radioduransゲノム配列)において見出され得る天然のコード配列に従う遺伝子コードおよびコドン選択を使用して生成し得る。
【0070】
前記のホモログにおいて最も保存されているS.pombe UVDEタンパク質の領域は、配列番号2のアミノ酸474〜489、535〜553、578〜611、648〜667、711〜737および759〜775である。
【0071】
本発明の安定な短縮型UVDE誘導体は、薬学的処方物の分野において十分理解されるように、GST−Δ228−UVDEおよびΔ228−UVDEを適切な生細胞へ送達し得る皮膚クリームの適用を介してか、またはその投与の経路に適切な組成物の他の投与経路を介して、シクロブタンピリミジン二量体または(6−4)光生成物またはDNAミスマッチ、二本鎖DNAの構造中の無塩基部位または他の障害によって生じる疾患のための処置または予防のために有用である。GST−Δ228−UVDEまたはΔ228−UVDEを、リポソーム中へ取り込み得、そしてリポソームを皮膚の表面に適用し得、それによってカプセル化されたGST−Δ228−UVDEおよびΔ228−UVDE産物が、皮膚の角質層外膜を横切り得、そして生皮膚細胞の内部へ送達し得る。リポソームを、当業者に公知の技術を使用して、調製し得る。好ましいリポソームは、pH感受性のリポソームである(細胞への取り込みを促進する)。pH感受性リポソームの調製は、Kyung−Dallらに発行された米国特許第5,643,599号;およびHuangに発行された米国特許第4,925,661号に記載される。GST−Δ228−UVDEおよびΔ228−UVDEポリペプチドを、当業者に周知の任意の手順を使用して、リポソーム内に捕獲し得る。例えば、実施例およびWassefらに発行された米国特許第4,863,874号;Wheatleyらに発行された米国特許第4,921,757号;Martinらに発行された米国特許第5,225,212号;ならびに/またはYaroshに発行された米国特許第5,190,762号を参照のこと。
【0072】
局所的投与に必要なリポソームの濃度は、培養標的皮膚細胞に対する、リポソーム内にカプセル化されたGST−Δ228−UVDEおよびΔ228−UVDEの生物学的効果を測定することによって決定され得る。一旦、皮膚細胞の内部に存在すると、GST−Δ228−UVDEまたはΔ228−UVDEは、損傷DNA分子中のCPDまたは6−4Ppを修復し、紫外光に曝露されることにより損傷した細胞の細胞生存を増加する。
【0073】
GST−Δ228−UVDEおよびΔ228−UVDEに特異的なポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体は、リポソーム内に捕獲されたGST−Δ228−UVDEおよびΔ228−UVDEの定量を可能とする。GST−Δ228−UVDEおよびΔ228−UVDEの抗体もまた、皮膚細胞内での短縮型UVDEポリペプチドの追跡を可能とする。
【0074】
DNAリガーゼ、DNAポリメラーゼ、制限エンドヌクレアーゼなどが関与する酵素反応についての、クローニング、DNA単離、増幅および精製のための標準的な技術、ならびに種々の分離技術は、当業者にとって公知であり、そして一般に使用される。多数の標準的な技術が、Sambrookら(1989)Molecular Cloning、第2版、Cold Spring Harbor Laboratory、Plainview、New York;Maniatisら、(1982)Molecular Cloning、Cold Spring Harbor Laboratory、Plainview、New York;Wu(編)(1993)Meth.Enzymol.第1部;Wu(編)(1979)Meth Enzymol.65;Miller(編)(1972)Experiments in Molecular Genetics、Cold Spring Harbor Laboratory、Cold Spring Harbor、New York;Old Primrose(1981)Principles of Gene Manipulation、University of California Press、Berkeley;SchleifおよびWensink(1982)Practical Methods in Molecular Biology;Glover(編)(1985)Nucleic Acid Hybridization、IRL Press、Oxford、UK;およびSetlowおよびHollaender(1979)Genetic Engineering:Principles and Methods、第1〜4巻、Plenum Press、New Yorkに記載される。使用される省略および命名法は、当該分野において標準的であるものとみなされ、そして本明細書において引用されるもののような専門雑誌において一般に使用されるものとみなされる。
【0075】
本願において引用される各参考文献を、本明細書において、本発明の開示と不一致を生じない程度で、参考として援用する。
【0076】
以下の実施例は、説明の目的のために提供され、そして特許請求の範囲における本発明の範囲を制限することを意図しない。当業者において生じる例示的な文献中の任意の改変が、本発明の範囲内にあることが、意図される。
【0077】
(実施例)
(実施例1:株、酵素、プラスミドおよび遺伝子)
E.coli Top10(Invitrogen Corp.、San Diego、CA)をサブクローニングおよびプラスミド増殖のために使用した。タンパク質発現のために使用したS.cerevisiae DY150株、およびS.cerevisiae発現ベクターpYEX4T−1をClontech(Palo Alto、CA)より購入した。
【0078】
本研究において使用するS.pombe株は、972、h-s(Leupold、U.[1970]Meth.Cell Physiol.4:169〜177);PRS301、h-s pms1::ura4+(Scharら、[1993]Genetics 146:1275〜1286);SP30、h-s ade6−210 leu1−32 ura4−D18(Daveyら[1998]Mol.Cell.Biol.18:2721〜2728)を含む。Sp362(h-s ade6−210 leu1−32 ura4−D18 uve1::ura4+)を、uve1+のヌクレオチド215(EcoRI)〜1045(ClaI)をura4+遺伝子で置換したpgUV2(Daveyら、[1997]Nucl.Acids Res.25:1005〜1008)由来の直鎖状にしたゲノムuve1+フラグメントで、Sp30を形質転換することにより構築した。Sp362の抽出物は、CPD−30マーに対する検出可能なUve1p活性を含まなかった。培養物を、窒素源として塩化アンモニウムの代わりに3.75g/lのグルタミン酸塩を有し(Fantes、P.およびCreanor、J.[1984]J.Gen.Microbiol.130:3265〜3273)、そして各150mg/lのアデニン、ロイシンおよびウラシルを補充した(PMALUg)pombe最少培地(PM)(Leupold、U.[1970]前出)中で、増殖させた。固体培地を、20g/lの寒天の添加により調製した。硫酸L−カナバニンを培地への添加前に滅菌した。
【0079】
精製したミスマッチ修復エンドヌクレアーゼ、E.coliエンドヌクレアーゼV(Yao、M.およびKow、Y.W.[1997]J.Biol.Chem.272:30774〜30779)は、Yoke Wah Kow(Atlanta、GA)からの贈与物であった。
【0080】
(実施例2.S.pombeからのuvde(uve1)遺伝子の増幅)
ATCCより購入したcDNAライブラリーを、センスプライマー:
【0081】
【化1】
Figure 0004077157
(配列番号9)およびアンチセンスプライマー:
【0082】
【化2】
Figure 0004077157
(配列番号10)を使用して増幅した。目的の遺伝子フラグメントを以下の様式において増幅した。400ngの鋳型DNA(S.pombe cDNAライブラリー)を、10mM Tris−HCl(pH 8.85)、25mM KCl、5mM (NH42SO4、2mM MgSO4および200μMのdNTP中のPwoDNAポリメラーゼ(Boehringer Mannheim、Indianapolis、IN)の存在下で、上流および下流プライマー(300nM)とともにインキュベートした。このDNAを最初に94℃で2分間変性した。94℃15秒の変性、45℃30秒のアニーリングおよび72℃2分の伸長の3サイクルに、アニーリング温度として50℃を使用する20サイクルを続けた。全ての他のインキュベーション時間および温度は、同一であった。増幅を、72℃7分間の最終プライマー伸長によって完了した。
【0083】
(実施例3.S.pombeからのΔ228−UVDE遺伝子コードフラグメントの増幅)
PCRを使用して、S.pombeの全長UVDEタンパク質のN末端部分より228アミノ酸の欠失を含むタンパク質産物をコードする、S.pombe uvdeの全長遺伝子の短縮型DNAフラグメントを生成した。PCR反応において以下のプライマーを使用して、Δ228−UVDEをコードする遺伝子フラグメントを増幅した:
センスプライマー
【0084】
【化3】
Figure 0004077157
(配列番号11)およびアンチセンスプライマー
【0085】
【化4】
Figure 0004077157
(配列番号12)。PCR条件は、実施例2において記載されるものであった。
【0086】
(実施例4.Δ228−UVDEおよび全長UVDEの精製)
増幅したUVDE遺伝子コードフラグメントを、pYEX 4T−1のBamHIおよびSmaI制限部位にクローニングした。Δ228−UVDE遺伝子コードフラグメントを、pYEX 4T−1(Clontech,Palo Alto,CA)のBamHI制限部位にクローニングした。pYEX 4T−1ベクターにおいて、両方のタンパク質のコード領域は、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)リーダー配列とともに同一フレーム内で発現させ、UVDEのN末端に連結されたGSTの融合タンパク質(CUP1プロモーター(Wardら,1994)の制御下にある)を生成した。サブクローン化したプラスミドを制限分析によってその配向について調べ、次いでアルカリカチオン方法(Itoら[1983]全出)を使用して、S.cerevisiaeのDY150細胞に形質転換した。単一の陽性クローンを拾い上げそして30℃にて中間対数期まで増殖させた。中間対数期にある培養物を、0.5mM CuSO4を用いて誘導した。細胞(500mL)を誘導後2時間で回収し、そしてガラスビーズを用いて、50mM Tris(pH7.5)、100mM EDTA、50mM NaCl、10mM β−メルカプトエタノール、5%グリセロール(10ng/mL ペプスタチン、3nN ロイペプチン、14.5mMベンズアミジン,および0.4mg/mLアプロチニンの存在下)中で溶解した。次いで、細胞溶解物を、EDTAを含まない緩衝液中で一晩透析した。全細胞ホモジネートを、45,000×gで20分間遠心分離することによって、可溶性画分および不溶性画分に分離した。可溶性タンパク質(120mg)を、グルタチオン−Sepharose−アフィニティーカラム(Pharmacia,Piscataway,NJ)に供した。全ての精製工程は4℃にて行い、そして他の型のGST−タグ化タンパク質の精製のために利用されるストラテジー(Ward,A.C.ら[1994]Yeast 10:441−449;Harper,S.およびSpeicher,D.[1997]Current Protocols in Protein Sci.[Coligan,Jら編]6.6.1−6.6.21頁,JohnおよびWiley & Sons)と類似する。結合していないタンパク質を、30mLのリン酸緩衝化生理食塩水(pH7.4)、5mM EDTA、0.15mM PMSFを用いて洗浄することにより除去した。GST−Δ228−UVDEを、50mM Tris(pH7.4)中の10mMグルタチオンを用いて溶出する(100〜200μLの画分)か、または以前に記載された(HarperおよびSpeicher,1997)ように、過剰のトロンビンを用いてカラム上で切断して、GSTタグを有さないΔ228−UVDEを生成した。素通り画分、洗浄画分、溶出画分、およびトロンビン切断画分のSDS−PAGE分析により、精製の程度またはトロンビン切断によるGSTタグの除去が示された(図1A〜1B)。
【0087】
(実施例5.GST調製)
S.cerevisiae(DY150)細胞を、いかなるインサートも伴わないpYex4T−1発現ベクター(すなわち、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ[GST]のみを発現する)で形質転換した。これらの培養物をCuSO4で誘導し、そして細胞溶解物を、Uve1pタンパク質について記載されるように調製した。精製組換えGSTを、GΔ228−Uve1p(上記を参照のこと)と同一の様式で、グルタチオンセファロースカラムでアフィニティー精製し、そしてUve1pタンパク質調製物における可能性のある微量の混入エンドヌクレアーゼのコントロールとして、本研究において行われる全てのアッセイに含めた。
【0088】
(実施例6.UVDE活性アッセイおよび反応条件の最適化)
粗製および精製した全長のUVDE、GST−Δ228−UVDEおよびΔ228−UVDEを、オリゴデオキシヌクレオチド基質(CPD−30マー)(その配列の中央付近に組み込まれた単一のシス−シン シクロブタンピリミジンダイマーを含有する)に対する活性について試験した。CPD含有鎖の配列は、以下である:5’−CATGCCTGCACGAAT^TAAGCAATTCGTAAT−3’(配列番号13)。CPD含有DNA分子は、Smith,C.A.およびTaylor,J.S.(1993)J.Biol.Chem.268:11143−11151により記載されるように合成された。CPD−30マーは、ポリヌクレオチドキナーゼを使用して、[γ−32P]ATP(Amersham,3000Ci/mmol)で5’末端標識された(Tabor,1989)。末端標識CPD−30マーとのUVDE反応のために、約10fmolの5’末端標識CPD30マーを、5〜100ngのΔ228−UVDEまたはGST−Δ228−UVDEと共に、200mM Hepes(pH6.5)、10mM MgCl2、1mM MnCl2、150mM NaCl(10〜20μLの反応容量)中で、37℃にて15分間インキュベートした。この反応産物を、以前に記載されたように(Doetschら,1985)20%変性(7M尿素)ポリアクリルアミドゲル(DNA配列決定ゲル)で分析した。切断されていないCPD−30マーおよび切断産物(14−マー)に対応するDNA種を、ホスホルイメージャー分析(Molecular Dynamics Model 445SI)およびオートラジオグラフィーによって分析しそして定量した。
【0089】
他の実験において、種々のUve1p調製物との反応は、総容積20μL中で実行し、そしてこれは、反応緩衝液(20mM Hepes,pH6.5,100mM NaCl,10mM MgCl2および1mM MnCl2)ならびに末端標識オリゴヌクレオチド基質(10〜30fmol)を含んだ。基質/緩衝液の混合液を、20分間37℃にてUve1pと共にインキュベートした。G−Uve1pおよびGΔ228−Uve1pの場合、粗細胞溶解物(5μgのタンパク質)を全てのアッセイに使用した。50ngのアフィニティー精製したGΔ228−Uve1p(0.75pmol)およびΔ228−Uve1p(1.2pmol)を、全てのUV誘導光生成物と共にインキュベートした。他の全てのアッセイについては、2μgのアフィニティー精製したGΔ228−Uve1p(30pmol)およびΔ228−Uve1p(48pmol)を、基質と共にインキュベートした。2μgのアフィニティー精製した組換えGST(72pmol)を、Δ228−Uve1pの至適反応条件下で各基質と共にインキュベートし、Uve1p調製物に存在し得る可能性のある混入ヌクレアーゼ活性のコントロール、およびUve1p切断反応の特異性を決定した。各オリゴヌクレオチド基質に特異的なDNA修復タンパク質(E.coliエキソヌクレアーゼIII、E.coliエンドヌクレアーゼIIIおよびIV、E.coliウラシルDNAグリコシラーゼ、ならびにS.cerevisiaeエンドヌクレアーゼIII様グリコシラーゼ[Ntg])をまた、Uve1pの特異的DNA切断部位を測定する手段として、これらの個々の至適反応条件下でこれらの基質とインキュベートされる。反応産物は、以前に記載されるように(Doetschら[1985]Nucl.Acids Res.13:3285−3304)、20%変性(7M尿素)ポリアクリルアミドゲル(DNA配列決定型ゲル)で分析した。切断された基質および切断されていない基質に対応するDNAバンドを、ホスホルイメージャー分析(Molecular Dynamics Model 445SI)およびオートラジオグラフィーによって分析しそして定量した。
【0090】
(実施例7.DNA損傷を含有するオリゴヌクレオチド)
本研究において基質として使用されるDNA損傷を含有するオリゴヌクレオチドを、表1Aに示す。各々の損傷を受けた障害の構造を、図1に示す。30マーsc−CPD含有オリゴヌクレオチド(cs−CPD−30マー)を、以前に記載された(Smith,C.A.[1993]J.Biol.Chem.268:11143−11151)ように調製した。cs−CPD含有49マーオリゴヌクレオチド(cs−CPD−49マー)、ts I−CPD(tsI−CPD−49マー)、ts II−CPD(tsII−CPD−49マー)、6−4PP(6−4PP−49マー)およびDewarアイソマー(Dewar−49マー)を、以前に記載されたように合成した(Smith,C.A.およびTaylor,J−S.[1993]J.Biol.Chem.268:11143−11151)。白金−DNA GG二重付加物(diadduct)(Pt−GG−32マー)を含有するオリゴヌクレオチドおよびその相補鎖を、以前に記載されたように調製した(Naserら[1988]Biochemistry 27:4357−4367)。ウラシル含有オリゴヌクレオチド(U−37マー)、損傷していないオリゴヌクレオチドおよび全ての基質の相補鎖オリゴヌクレオチドを、Emory University Microchemical Facilityにより合成した。DHU含有オリゴヌクレオチド(DHU−37マー)を、Research Genetics(Birmingham,AL)より合成した。イノシン含有オリゴヌクレオチド(I−31マー)およびキサンチン含有オリゴヌクレオチド(Xn−31マー)およびそれらの相補鎖は、Yoke Wah Kow博士(Emory University,Atlanta,GA)から頂いた。8−オキソグアニン含有37マー(8−オキソG−37マー)は、National Biosciences Inc.(Plymouth,MN)により合成した。
【0091】
標識したオリゴヌクレオチド基質を、以下のように調製した:cs−CPD−30マー、49マーUV光損傷含有オリゴヌクレオチドおよびPt−GG−32マーを、ポリヌクレオチドキナーゼを使用して、[γ−32P]ATP(Amersham,3000Ci/mmol)で末端標識した(Tabor,S.[1985]Current Protocols in Molecular Biology,Green Publishing Associates and Wiley[Interscience],New York,NY)。オリゴヌクレオチドであるU−37マー、DHU−37マー、I−31マー、Xn−31マーおよび8−oxoG−37マーは、末端トランスフェラーゼおよび[α32P]ddATP(Amersham,3000Ci/mmol)を使用して、3’末端標識した(Tu,C.およびCohen,S.N.[1980]Gene 10:177−183)。末端標識二重鎖オリゴヌクレオチドを、20%未変性ポリアクリルアミドゲル上でゲル精製した。このDNAを、ddH2O中に再懸濁し、そして、−20℃にて保存した。
【0092】
AP基質を、本明細書以下に記載されるように調製した。5’末端標識した二重鎖U−37マー(20〜50pmol)を、UDG緩衝液(30mM Hepes−KOH、pH7.5、1mM EDTA、および50mM NaCl)中で、ウラシルDNAグリコシラーゼ(UDG,6ユニット)と共に37℃にて30分間インキュベートして、AP部位含有オリゴヌクレオチド(AP−37マー)を作製した。このDNAを、0.1% 8−ヒドロキシキノリンを含むHE緩衝液(10mM Hepes−KOH pH8.0、2mM EDTA)で平衡化したPCIA(フェノール−クロロホルム−イソアミルアルコール、29:19:1、v/v/v)を用いて抽出し、そしてそのAP部位含量について、0.1Mピペリジンで90℃にて20分間切断することにより評価した。
【0093】
中央に埋め込まれたシス−シン TTシクロブタンピリミジンダイマーを含有する、CPD−30マーUve1p基質(本明細書およびKaurら[1998]Biochemistry 37:11599−11604を参照のこと)は、John−Stephen Taylor(St,Louis,MO)から頂いた。ミスマッチ(mismatch)エンドヌクレアーゼ実験のための他の全てのオリゴヌクレオチド基質(表1)を、Operon,Inc.(Alameda,CA)またはIDT,Inc.(Coralville,IA)により合成した。全てのオリゴヌクレオチドをゲル精製し、そして配列の確認のためにDNA配列分析に供した。オリゴヌクレオチドを、以前に記載された(Bowmanら[1994]Nucl.Acids Res.22:3026−3032)ように、50μCiの[γ−32P](Amersham,3000Ci/mmol)を用いてポリヌクレオチドキナーゼで5’末端標識した。3’末端標識オリゴヌクレオチドを、以前に記載される(Bowmanら[1994]前出)ように、10pmolの示されたオリゴヌクレオチドを、10ユニットの末端デオキシヌクレオチジルトランスフェラーゼ(TdT,Promega)および50μCiの[α−32P]ddATP(Amersham,3000Ci/mmol)とインキュベートすることによって調製した。
【0094】
(実施例8.至適反応条件の確立)
CPD−30マーのUVDE切断のための至適反応条件は、NaCl濃度、二価陽イオン(MnCl2およびMgCl2)濃度を変化させることによってか、または反応液中の反応緩衝液のpHを変化させることによって確立した。緩衝液(示されたpH範囲で20mM)は以下のとおりであった:クエン酸ナトリウム(pH3〜6)、Hepes−KOH(pH6.5〜8)、および炭酸ナトリウム(pH9〜10.6)。酵素活性に必要とされる至適温度は、UVDEおよびCPD−30マーを混合する前に特定の温度で10分間、反応緩衝液中で酵素と基質とをプレインキュベーションすることにより決定した。この反応をフェノール−クロロホルム−イソアミルアルコール抽出により停止させ、そしてこの反応産物を、上記したようにDNA配列決定ゲル上で分析した。これらの実験から、以下の標準的な反応条件を確立した:20mM Hepes(pH7.5)、100mM NaCl、10mM MgCl2、1mM MnCl2、30℃もしくは37℃で20分間。
【0095】
(実施例9.反応速度論アッセイ)
酵素反応を、10mM MgCl2、1mM MnCl2、100mM NaClの20mM Hepes(pH 6.5)中で、5nM Δ228−UVDEまたは11.5nM GST−Δ228−UVDEを用いて行った。5’末端標識したCPD−30マーの濃度を、37℃、0〜3分間での15μLの最終反応容量で、25〜250nMで変化させた。酵素初速度(Vi)を、各基質濃度に対して、1秒当たりに形成された産物のnMとして測定した。見かけのKm、Vmax、およびターンオーバー数(Kcat)を、3つの独立した実験からの平均データ(±標準偏差)のLineweaver Burkプロットから測定した。
【0096】
(実施例10.Uve1pミスマッチ修復活性の分析)
GΔ228−Uve1pを用いた反応を、10mM MgCl2、1mM MnCl2、150mM NaClの20mM Hepes(pH 6.5)中で、約100fmolの標識したオリゴヌクレオチド基質を、100〜150ngの精製GΔ228−Uve1pと、37℃で20分間インキュベートすることによって行った(10〜20μl最終容量)。GFL−Uve1pの粗調製物を用いた反応を、100mM NaCl、10mM MgCl2、および1mM MnCl2の20mM Hepes(pH 7.5)中で、20〜30μgの細胞抽出物を適切な基質と共に、37℃で20分間インキュベートすることによって行った。これらの反応産物を、以前(Kaurら[1998]前出)に記載されたように、等容量のフェノール−クロロホルム−イソアミルアルコール(25:24:1)での抽出、エタノール沈殿、再懸濁および20%変性(7M尿素)ポリアクリルアミド(DNA配列決定)ゲル上での分析によって処理した。非切断基質およびUve1p媒介DNA鎖切断産物に対応するDNA種を、発光体画像装置(phosphorimager)分析(Molecular Dynamicsモデル445SI)およびオートラジオグラフィーによって分析および定量化した。
【0097】
ミスマッチ切断産物の末端分析を以下のように行った。GΔ228−Uve1pを、3’末端標識した*CX/AY−31マーと共に、標準的な反応条件下、37℃で20分間インキュベートした。エタノール沈殿反応産物を、10ユニットのウシ腸ホスファターゼ(CIP、Promega,Madison WI)と共に37℃で30分間インキュベートするか、以前に記載(Bowmanら、[1994]前出)のように、10ユニットのT4ポリヌクレオチドキナーゼ(PNK、New England Biolabs)および50pmolのATPと共にインキュベートするかの、いずれかを行った。反応産物を、Uve1p活性アッセイについて上記したように20%変性ポリアクリルアミドゲル上で分析した。キナーゼ処理したDNA鎖の切断産物の未処理DNA鎖の切断産物に対する電気泳動度における差異は、既存の5’−ホスホリル基の存在または非存在を示した(Bowmanら、[1994]前出)。
【0098】
ミスマッチ切断産物の3’末端分析を以下のように行った。GSTΔ228−Uve1p媒介DNA鎖切断産物の3’末端の化学的性質を決定するために、5’末端標識した*CX/AY−31マーを、上記のようにGΔ228−Uve1pと共にインキュベートした。次いで、エタノール沈殿し、再懸濁した反応産物を、以前に記載(Bowmanら、[1994]前出)のように、10ユニットのTdTおよびddATPで処理した。サンプルを、5’末端分析について上記したようにポリアクリルアミドゲル上で、処理および分析した。
【0099】
Uve1p媒介ミスマッチ切断についての最適pHを決定するために、100fmolの3’末端標識した*CX/AY−31マーを、10mM MgCl2および1mM MnCl2を含む、異なるpH範囲(pH3.0〜10.6)の20mMの反応緩衝液中、約100ngのGΔ228−Uve1pと共にインキュベートした。この緩衝液は以下の通りであった:クエン酸ナトリウム(pH3.0〜6.0)、Hepes−KOH(pH6.5〜8.0)および炭酸ナトリウム(pH9.0〜10.6)。この反応産物を20%変性ポリアクリルアミドゲル上で分析し、そして最適pHを、CPD−30マーのUve1p切断について以前に記載されたように(Kaurら、[1998]前出)算定した。
【0100】
基質競合アッセイのために、末端標識した*CX/AY−31マーを、3’末端標識したCXを非標識鎖AYとアニーリングさせることによって生成した。非標識の非特異的(非ミスマッチ)競合GX/CY−31マーを、鎖GXを鎖CYにアニーリングさせ、これは、G/G誤対合に代わってC/A塩基対を有する二重鎖オリゴヌクレオチドを生じた。CPD−30マー(Uve1pに対するよく特徴付けられた基質)を、非標識の非特異的競合剤として使用した。3’末端末端標識した*CX/AY−31マー(0.1pmol)を、100ngの精製GΔ228−Uve1p、および漸増量(0.1〜2.0pmol)の特異的競合因子(CPD−30マー)または非特異的競合因子(GX/CY−31マー)のいずれかと共にインキュベートした。競合反応を、上記したようように20%変性ゲル上で、処理および分析した。非切断の*GX/GY−31マーおよびDNA鎖切断産物に対応するDNA種を、発光体画像装置(phosphorimager)分析(Molecular Dynamicsモデル445SI)によって定量化した。
【0101】
(実施例11.カナバニン耐性による変異頻度アッセイ)
L−カナバニンの感受性を測定するために、10mlのPMALUgに、100μlの指示された飽和培養物を接種し、そして25℃で対数増殖中期まで増殖させた。200個の細胞を、種々の濃度のL−カナバニンサルフェート(0、0.075、0.22、0.75、2.2、7.5、22および75μg/ml)を含むPMALUgプレート上にプレートし、30℃でインキュベートした。コロニーを4日後に計数し、そして生存度を、各株について、0g/mlプレートに対して正規化した。コロニー形成アッセイを、各株について、75μg/mlのL−カナバミンサルフェートを補完したPMALUgプレート上に、飽和培養物由来の107細胞をプレートすることによって行った。コロニーを30℃での8日間のインキュベーション後に計数した。平均変異頻度を、LeaおよびCoulson(1943)J.Genet.49:264−284によって記載されるようにメジアンの方法を用いて算定した。
【0102】
【表1A】
Figure 0004077157
【0103】
【表1B】
Figure 0004077157
【0104】
【表2】
Figure 0004077157
【0105】
【表3】
Figure 0004077157
【0106】
【表4】
Figure 0004077157
【0107】
【表5】
Figure 0004077157
Figure 0004077157
【0108】
【表6】
Figure 0004077157
【0109】
【表7】
Figure 0004077157
【0110】
【表8】
Figure 0004077157
【0111】
【表9】
Figure 0004077157
Figure 0004077157
【0112】
【表10】
Figure 0004077157
【0113】
【表11】
Figure 0004077157
【0114】
【表12】
Figure 0004077157
【0115】
【表13】
Figure 0004077157
【0116】
【表14】
Figure 0004077157
【0117】
【表15】
Figure 0004077157
【0118】
【表16】
Figure 0004077157
【0119】
【化5】
Figure 0004077157
【0120】
【化6】
Figure 0004077157

【図面の簡単な説明】
【図1】 図1A〜1Cは、GST−Δ228−UVDEおよびΔ228−UVDEの精製および活性を示す。過剰発現するS.cerevisiae DY150細胞からのGST−Δ228−UVDEおよびΔ228−UVDEを、グルタチオン−Sepharoseカラム上でのアフィニティークロマトグラフィーによって精製した。図1Aは、GST−Δ228−UVDEの精製を示す。タンパク質を、銀染色した12%SDSポリアクリルアミドゲル上で可視化した。レーンM:タンパク質分子量マーカー(サイズを→に示す)。レーン1:S.cerevisiaeの過剰発現細胞の粗抽出物からの0.5/gの可溶性タンパク質(カラムにロードした)。レーン2:アフィニティーカラムフロースルーからの0.5μgの結合していないタンパク質。レーン3:カラム洗浄画分からの1.0μgの結合していないタンパク質。レーン4−8:総タンパク質5ng、15ng、65ng、55ngおよび35ngにそれぞれ対応するグルタチオンを用いて溶出したアフィニティーカラムに結合したタンパク質からのカラム画分の等量(20μL)ロード。図1Bは、GST−Δ228−UVDEをグルタチオン−Sepharoseに再適用し、カラム上でトロンビン切断を行ってGSTタグを除去した後のタンパク質のSDS−PAGE分析(銀染した12%ゲル)を例示する。レーンM:タンパク質分子量マーカーサイズを左に示す)。レーン1:100ngのGST−Δ228−UVDE(カラムロード)。レーン2:250ngのトロンビン参照マーカー。レーン3:トロンビン切断後にカラムから溶出された250ngのΔ228−UVDE。レーン4:トロンビン切断およびグルタチオンを用いた溶出の後にアフィニティーカラムに結合したままの400ng(総タンパク質)のGST−Δ228−UVDEおよびGST。矢印は、GST−Δ228−UVDE(A、68.7 kDa)、Δ228−UVDE(B、41.2 kDa)、トロンビン(C、37 kDa)、およびGST(D、27.5 kDa)の位置を示す.図1Cは、CPD30マーに対するGST−Δ228−UVDEおよびΔ228−UVDEの調製物の活性を示す。CPD−30マーを、UVDEの以下の調製物とともにインキュベートした:ベクター単独(レーン1)、GST−Δ228−UVDE(レーン2)、FL−UVDE(レーン3)、アフィニティー精製したGST単独(レーン4)、アフィニティー精製したGST−Δ228−UVDE(レーン5)およびアフィニティー精製したΔ228−UVDE(レーン6)を含む過剰発現細胞の粗抽出物。CPD部位のすぐ5’側のCPD−30マーのUVDE媒介性のDNA鎖切断に対応するオリゴヌクレオチド切断産物(14マー)を、DNA配列決定ゲル上で分析し、そしてオートラジオグラフィーおよびホスホルイメジャー分析に供した。
【図2】 図2は、UVDE活性に対する塩濃度の効果を示す。末端標識したCPD−30マーにおけるDNA鎖切断アッセイを、150ngのアフィニティー精製したGST−Δ228−UVDE(白丸)または40ngのアフィニティー精製したΔ228−UVDE(黒丸)を、pH7.5および種々の濃度のNaClで、それ以外は標準的な反応条件下で20分間行った(材料および方法)。DNA鎖切断の程度を、ゲルのホスホルイメジャー分析で決定した。酵素活性を100mM NaClで観察された切断されたCPD−30マー(100%と規定する)に対して、切断されたCPD−30マーの百分率として表現する。
【図3】 図3は、UVDE活性に対するpHの効果を例示する。末端標識したCPD−30マーに対するDNA鎖切断アッセイを、150ngのアフィニティー精製したGST−Δ228−UVDE(白丸)または40ngのアフィニティー精製したΔ228−UVDE(黒丸)を用いて、種々のpH条件下で、それ以外は標準的な反応条件下で20分間行った(本明細書に記載されるように)。DNA鎖切断の程度を、ホスホルイメジャー分析から決定し、そして酵素活性をpH6.5で観察された切断されたCPD−30マー(100%と規定する)に対して、切断されたCPD−30マーの百分率として表現する。
【図4】 図4は、UVDE活性の温度依存性を示す。末端標識したCPD−30マーに対するDNA鎖切断アッセイを、150ngのアフィニティー精製したGST−Δ228−UVDE(白丸)または40ngのアフィニティー精製したΔ228−UVDE(黒丸)を用いて、示された温度で、それ以外は標準的な反応条件下で20分間行った(本明細書において以下の実施例を参照のこと)。DNA鎖切断の程度を、ホスホルイメジャー分析から決定し、そして酵素活性を30℃で観察された切断されたCPD−30マー(100%と規定する)に対して、切断されたCPD−30マーの百分率として表現する。
【図5】 図5A−5Bは、精製したΔ228−UVDEによって切断されたCPD−30マー切断の反応速度論的分析を例示する。Δ228−UVDE(5nM)を、漸増量の5’末端標識したCPD−30マーと反応させ、そしてDNA鎖切断について、実施例に記載されるように分析した。図5Aは、3つの別個の実験からの平均標準偏差を用いた反応速度(速度)対基質濃度のプロットである。示した曲線は、平均したデータのMichaelis−Menten等式に最適合させた。図5Bは、反応速度データのLineweaver−Burkプロットである。
【図6】 図6A−6Bは、基質を含むCPDのUve1p切断の部位を示す。種々のUve1p調整物を、5’または3’を末端標識した ()cs−CPD−30マーと共にインキュベートした。cs−CPD−30マーのUve1p媒介性の鎖切断に対応する切断産物を、DNA配列決定型のゲル上で可視化した。図6A:5’末端標識したcs−CPD−30マー二重鎖を、緩衝液単独(レーン1)、GΔ228−Uve1pを過剰発現する細胞の抽出物(5μg)(レーン2)、アフィニティー精製したGΔ228−Uve1p(レーン3)およびアフィニティー精製したΔ228−Uve1p(各々50ng)(レーン4)ならびにアフィニティー精製したGST単独(2μg)(レーン5)とともインキュベートした。図6B:3’末端標識したcs−CPD−30マー二重鎖を、同じUve1p調製物とともにインキュベートした。レーンの順序は、図6Aについてと同じである。矢印はaおよびbは、一次切断部位および二次切断部位を示す。cs−CPD−30マーの部分を含む光生成物(T^TはCPDに対応する)を、この図の下に示す。単純化のために、相補鎖を示さない。
【図7】 図7A−7Dは、GΔ228−Uve1pが12の異なる塩基ミスマッチの組合せを認識することを示す。3’末端標識したオリゴのシリーズX/Y−31マー(配列を下に示し、アスタリスクは、標識された鎖および標識された末端を示す)を利用して、16の異なる塩基対および塩基誤対合の組合せについてUve1p切断活性を評価した。(表1B)。数字で示したレーンの上にアスタリスクで示される塩基誤対合は、精製されたGΔ228−Uve1p(奇数レーン)または偽反応(偶数レーン)で処理した、Gシリーズ(図7A)、Aシリーズ(図7B)、Cシリーズ(図7C)およびTシリーズ(図7D)について標識された鎖における塩基を示す。反応産物を、DNA配列決定型のゲルで分析した。矢印は、そのミスマッチ部位の5’側直ぐ(矢印a)、1ヌクレオチド(矢印b)および2ヌクレオチド(矢印c)のUve1p切断部位を示す。GおよびC+Tの塩基特異的化学切断DNA配列決定ラダーを、ヌクレオチド位置マーカーとして、隣接するレーンにおいて流した。
【図8】 図8A−8Eは、ビピリミジンUV誘導光生成物に対するUve1p活性を示す。Uve1pが広範囲のUV誘導光生成物を認識し得るか否かを決定するために、GΔ228−Uve1p(レーン1)およびG−Uve1p(レーン2)(各々5μg)、ならびにアフィニティー精製したΔ228−Uve1p(レーン3)およびGΔ228−Uve1p(レーン4)(各50ng)を発現する細胞由来の粗抽出物を、以下の5’末端標識()二重鎖オリゴヌクレオチド基質:(図8A)cs−CPD−49マー、(図8B)6−4PP−49マー、(図8C)tsI−CPD−49マー、(図8D)tsII−CPD−49マー、および(図8E)Dewar−49merとともにインキュベートした。この配列の部分を含むUV光生成物(T^T)を、図の下に示す。矢印aおよびbは、Uve1p媒介性切断によって形成された主な生成物および微量生成物を示す。矢印ucは、切断されていない基質を示す。相補鎖の配列を省略する。
【図9】 図9は、白金−DNA GG二付加物含有基質に対するUve1p活性を示す。アフィニティー精製したGΔ228−Uve1p(レーン4)およびΔ228−Uve1p(1−2μg)(レーン5)を、5’末端標識した二重鎖()Pt−Gg−32マーとともにインキュベートした。この基質もまた、緩衝液単独(レーン2)、E.coliエキソヌクレアーゼIII(150単位(Promega))(レーン3)およびアフィニティー精製したGST(2、Lg)(レーン6)とともにインキュベートした。MaxamおよびGilbertのオリゴヌクレオチド配列決定(レーン1)を行って、切断部位を同定した。矢印cおよびdは、それぞれ、主な切断部位および少数の切断部位を示す。基質の部分を含む白金−DNA GG二付加物を、この図の下に示す。相補鎖の配列を省略する。
【図10】 図10Aは、Uve1pによる、AP部位を含むオリゴヌクレオチド基質の切断を示す。加水分解様式でUve1pが無塩基部位を切断し得るか否かを調べるために、本発明者らは、5’末端標識した()無塩基基質AP−37マーを調製し、そしてこの基質と、緩衝液単独(レーン1)、E.coliエンドヌクレアーゼIII(APリアーゼ、レーン2)、アフィニティー精製したGΔ228−Uve1pおよびΔ228−Uve1p(各々2μg)(レーン3および4)、GΔ228−Uve1pを過剰発現する細胞の抽出物(5μg)(レーン5)、E.coliエンドヌクレアーゼIV(加水分解性APエンドヌクレアーゼ、レーン6)および精製した組換えGST(2μg)(レーン7)とともにインキュベートした。図10Bは、AP部位認識および切断の競合的阻害を実証する。精製された産物が、AP部位でのUve1p媒介性切断の結果であることを実証するために、AP−37マーを、緩衝液単独(レーン1)、E.coliエンドヌクレアーゼIV(レーン2)、およびアフィニティー精製したGΔ228−Uve1p(2μg)(レーン3)と、10×および40×の標識していないcs−CPD−30マー(それぞれ、レーン4および5)ならびに10×および40×の標識していないUD−37マー(それぞれ、レーン6および7)とともに、インキュベートした。矢印aおよびbは、それぞれ、一次および二次のUve1p媒介性切断産物を示す。矢印ucは、切断されていない基質を示す。AP基質の配列の一部を、この図の下に示す。Sは、デオキシリボースに対応し、そしてpは、ホスフェートに対応する。エンドヌクレアーゼIII(EIII)およびエンドヌクレアーゼIV(EIV)の切断部位の位置もまた示す。単純化のために、相補鎖を図から省略した。
【図11】 図11A−11Bは、全長Uve1pのUve1p生成DNA鎖切断産物および活性を特徴付ける。図11A:CX/AY−3lマーを用いた、Uve1p生成されたDNA切断産物の5'末端の分析。C/Aミスマッチを有する3’末端標識したオリゴ (配列を下に示す)を、GΔ228−Uve1pと反応させ、次いで、さらに、(+)および(−)のレーンで示すようにPNKまたはCIPで処理した。レーン1は、緩衝液のみで処理した。矢印aおよびbは、Uve1p切断の部位を示す。図11B:全長Uve1pは、ミスマッチエンドヌクレアーゼ活性を有する。5’末端標識した二重鎖CX/AY−3lマーを、全長のGST−タグ化Uve1p(GFL−Uve1p)(レーン1)、短縮型Uve1p(GΔ228−Uve1p)(レーン2)を過剰発現する細胞、GSTタグ単独 (レーン3)を発現する細胞の粗抽出物またはE.coliエンドヌクレアーゼV(これは、公知のミスマッチエンドヌクレアーゼ)(レーン4)のいずれかとともにインキュベートした。矢印は、ミスマッチ部位の5’側の直ぐ (矢印a)および1ヌクレオチドの切断部位を示す。矢印Vは、ミスマッチ部位の3’側のE.coliエンドヌクレアーゼV切断を示し、そしてこれを、位置の参照として使用した。矢印の下のバンド(アスタリスクで示す)は、Uve1p調製物に存在する弱い5’から3’エキソヌクレアーゼ活性に起因して短縮された生成物に対応する。
【図12】 図12は、GΔ228−Uve1pミスマッチエンドヌクレアーゼおよびGΔ228−Uve1pUV光生成物エンドヌクレアーゼが、同じ基質について競合することを示す。GΔ228−Uve1pを、3’−末端標識した二重鎖CX/AY−3lマー(表1)とともに、漸増量の標識されていない二重鎖CPD−30マー(四角)または二重鎖GX/CY−31マー(三角)または二重鎖CX/AY−31マー(丸)の存在下でインキュベートした。Uve1p媒介性のDNA切断産物を、DNA配列分析のためのゲル上で分析し、そして鎖切断の程度を、PhosphorImager(ホスホルイメジャー)分析で定量した。Uve1p活性を、任意の競合因子の非存在下で観察された切断(100%活性として規定)と比較して観察された切断の百分率として表現する。誤差バーは、3つの別個に実験からの平均標準偏差を示す。
【図13】 図13A−13Bは、Uve1pが塩基ミスマッチを含む二重鎖の一方の鎖のみを切断することを示す。図13Aは、制限酵素DdeI(レーン1)、GΔ228−Uve1p(レーン2)、または緩衝液(レーン3)とインキュベートされた3’−末端標識したCX/AY−41マーを示す。この反応生成物をDNA二本鎖分解産物(矢印dsb)について、以下に記載するように非変性ゲル上で分析した。矢印bおよびcは、この基質に対するUve1pについての一次切断部位を示す。図13Bは、GΔ228−Uve1p(+レーン)または緩衝液(−レーン)と共にインキュベートされ、そして変性DNA配列決定型ゲル上で分析された3’末端標識したCX/AY−41マーまたはCX/AY−41マーを示す。矢印bおよびcは、ミスマッチ塩基(アスタリスク)位置に比して、主要なUve1p切断事象の位置を示す。G+AおよびC+Tの塩基特異的な配列決定ラダーを、ヌクレオチド位置マーカーとしてレーンの外側に包含させる。
【配列表】
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Claims (6)

  1. 短縮型紫外損傷エンドヌクレアーゼ(Uve1p)をコードする天然に存在しない核酸分子であって、該短縮型Uve1pは、配列番号4もしくは配列番号6のアミノ酸配列からなる、天然に存在しない核酸分子。
  2. 安定な短縮型Uve1pをコードする、請求項1に記載の天然に存在しない核酸分子であって、該安定な短縮型Uve1pが、配列番号3に示されるヌクレオチド配列によりコードされる、天然に存在しない核酸分子。
  3. 前記核酸分子がベクター分子中に含まれる、請求項1に記載の天然に存在しない核酸分子。
  4. 精製された安定な短縮型UV損傷エンドヌクレアーゼ(Uve1p)であって、ここで該Uve1pは、配列番号4に示されるアミノ酸配列からなる、精製された安定な短縮型UV損傷エンドヌクレアーゼ(Uve1p)。
  5. アミノ末端で共有結合した、配列番号8に示されるアミノ酸配列により同定されるポリペプチドをさらに含む、請求項4に記載の精製された安定な短縮型Uve1p。
  6. ゆがんだ構造により特徴付けられる二本鎖DNA分子の切断のための方法であって、ここで該ゆがんだ構造は、ヌクレオチドの紫外線照射損傷、光生成物、無塩基部位、ミスマッチのヌクレオチド対合、白金二付加物、インターカレート化分子、またはアルキル化により生じ、該方法は、ゆがんだ構造により特徴付けられたDNA分子を以下:
    配列番号4に示されるアミノ酸配列により同定される安定な短縮型エンドヌクレアーゼ;または配列番号6に示されるアミノ酸配列により同定される安定な短縮型Uve1pからなる群より選択された広範に特異的なDNA損傷エンドヌクレアーゼと、該エンドヌクレアーゼの酵素活性を可能にする条件下で接触させる工程を包含する、方法。
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