JP4077001B2 - 段差部に傾斜部を有する槽構造 - Google Patents

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Description

この発明は段差部に傾斜部を有する槽構造に係り、特に汚水や雑排水等の生活排水を槽内に一時的に貯留した際に、段差部に残留物が滞留するのを防止する段差部に傾斜部を有する槽構造に関するものである。
一般に、汚水や雑排水等の生活排水は、建築物の最下部に形成される槽内に一時的に貯留され、一定量を超える生活排水が貯留されたときには、槽内部に設置した吸い上げ用ポンプを駆動させて所定量の生活排水を槽外部に排出している。
特開平11−324103号公報
ところで、従来の槽構造においては、二槽あるいは三槽構造の槽、例えば二槽構造の槽とした際に、最下部に形成される第1槽部とこの第1槽部の上部に形成される第2槽部との間には段差部が形成される。
そして、この段差部は、水平状態に形成されており、前記第2槽部の底面部として機能している。
このとき、前記槽内に生活排水が流入して貯留され、貯留された生活排水が一定量を超えた場合には、前記1槽部に配設される吸い上げ用ポンプを駆動させて所定量の生活排水が槽外部に排出される。
しかし、汚水や雑排水等からなる生活排水においては、液体状態のもののみでなく、固体状態のものも含まれているため、前記吸い上げ用ポンプを駆動させて所定量の生活排水を槽外部に排出される際に、水平状態に形成される前記段差部の上面部位に固体状態のものが残留物として滞留してしまうという不都合がある。
また、前記段差部の上面部位に残留物として残ってしまった場合には、前記槽内部に設置される洗浄散水手段を動作させて前記第1槽部及び第2槽部内に散水し、第1槽部及び第2槽部内を洗浄するとともに、段差部の上面部位に滞留する残留物を流下させることも考えられるが、前記洗浄散水手段は散水方式を採用しているため、大型の残留物を流下させることはできず、槽上部の天井部に形成される開閉口部を開放して作業員が槽内部に入り、段差部の上面部位に滞留する残留物を除去する必要があり、改善が望まれていた。
更に、前記槽内の段差部の上面部位に残留物が滞留すると、腐食により有害ガスが発生して槽内が酸欠状態となっている場合があるとともに、悪臭や蚊、ハエが発生する場合があり、換気手段を駆動させても有害ガスを十分に排出できるとは考えられず、有害ガスを発生する段差部の上面部位の残留物を除去することが最重要課題となっている。
そこで、この発明は、上述不都合を除去するために、槽構造において、前記槽は、最下部に形成され、ポンプ設置槽として機能する第1槽部と、この第1槽部の上部に第1段差部により現出され、生活排水量を制御する制御槽として機能する第2槽部と、この第2槽部の上部に第2段差部により現出され、生活排水量が所定量以上となった非常時に動作する非常槽として機能する第3槽部とを有する三槽構造とし、この第槽部の上部を閉塞する天井部と、この天井部に形成される開閉口部と、前記第1〜第3槽部内に散水し第1〜第3槽部内を洗浄する洗浄散水手段と、前記第1槽部に設置され、かつ、一定量を超える生活排水が貯留されたときに駆動され生活排水を排出する吸い上げ用ポンプとを有し、前記第1段差部に、上部の前記第2槽部から下部の前記第1槽部に向かって漸次高さ位置の小となる第1傾斜部を設ける一方、前記第2段差部には、上部の前記第3槽部から下部の前記第2槽部に向かって漸次高さ位置の小となる第2傾斜部を設けたことを特徴とする。
以上詳細に説明した如くこの本発明によれば、段差部に形成した傾斜部によって、生活排水は最下部の第1槽部に流下することとなり、段差部の上面部位に生活排水の残留物が滞留するのを確実に防止することができ、滞留する残留物による有害ガスの発生を回避し得るとともに、前記洗浄散水手段による洗浄散水作業のみでも、槽の段差部の上面部位をきれいに維持し得る。
上述の如く発明したことにより、前記槽内部に生活排水が流入した際には、段差部に形成した傾斜部によって、生活排水は最下部の第1槽部に流下して段差部の上面部位に生活排水の残留物が滞留するのを確実に防止し、滞留する残留物による有害ガスの発生を回避するとともに、洗浄散水手段による洗浄散水作業のみでも、槽の段差部の上面部位をきれいに維持される。
以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細に説明する。
図1〜図4はこの発明の第1実施例を示すものである。図1において、2は汚水や雑排水等からなる生活排水を一時的に貯留可能な槽である。
このとき、この槽2は、図1に示す如く、最下部に形成され、後述する吸い上げ用ポンプ16のポンプ設置槽として機能する第1槽部4と、この第1槽部4の上部に段差部により現出される少なくとも1つ、この第1実施例においては、2つの第2、第3槽部6、8と、この第3槽部8の上部を閉塞する天井部10と、この天井部10に形成される開閉口部12と、前記第1槽部〜第3槽部4、6、8内に散水し第1槽部〜第3槽部4、6、8内を洗浄する洗浄散水手段14と、前記第1槽部4に設置され、かつ、一定量を超える生活排水が貯留されたときに駆動され生活排水を排出する、例えば2基の吸い上げ用ポンプ16とを有している。
つまり、前記槽2を三槽構造のコンクリート製とした際には、図1に示す如く、前記第1槽部4の水平状態の第1底面部4−1から垂直に上方向に延びる第1壁部4−2を形成し、この第1壁部4−2の上端に外側方向に延びる第1段差部18を形成し、この第1段差部18を前記第2槽部6の第2底面部として機能させるものである。
また、この第2槽部6は生活排水量を制御する制御槽として機能し、第2槽部6においても、上述第1槽部4と同様に、第1段差部18から垂直に上方向に延びる第2壁部6−2を形成し、この第2壁部6−2の上端に外側方向に延びる第2段差部20を形成し、この第2段差部20を前記第3槽部8の第3底面部として機能させるものである。
更に、この第3槽部8は生活排水量が所定量以上となった非常時に動作する非常槽として機能し、第3槽部8においては、第2段差部20から垂直に上方向に延びる第3壁部8−2を形成し、この第3壁部8−2を前記槽2の外壁部として機能させる。
なお、上述した槽2においては、第1槽部4に対して図1の左側の寸法を大とする第2及び第3槽部6、8を形成したが、寸法状態は現場の設置条件により変動するものであり、前記第1槽部4を槽2の中心部位に形成するのが好ましい。
そして、前記第1槽部4においては、溝状に形成されることとなるが、この第1槽部4に設置される前記吸い上げ用ポンプ16の設置位置を最も高さ位置の小さい状態とし、この設置位置から溝長手方向に向かって漸次高さ位置を大とし、溝状の第1槽部4内に流入した生活排水が前記吸い上げ用ポンプ16の設置位置に集中するように形成する。
前記天井部10は、図1及び図3に示す如く、平坦状に形成され、この天井部10には2個の第1、第2マンホール12−1、12−2からなる前記開閉口部12を形成する。
このとき、開閉口部12の第1マンホール12−1は、例えば図1及び図3に示す如く、前記槽2の天井部10の左奥部に形成され、開閉口部12の第2マンホール12−2は、前記槽2の天井部10の右奥部に形成される。
また、前記洗浄散水手段14は、図1及び図に示す如く、前記槽2の天井部10の右奥部から槽2内に取り込まれる給水管22と、この給水管22に接続して槽2の上部かつ前記天井部10の下方において前記第1槽部4の溝長手方向に対して直交するように配設される散水管部24と、前記給水管22の途中に槽2側から順次配設される加圧用プラグ26、ストレーナ28、チャッキ弁30、洗浄時のみに使用する接続アダプタ32、ゲート弁34とを備えている。
そして、図4に示す如く、前記散水管部24に所定間隔毎に散水口24−1が穿設されるとともに、前記ゲート弁34の近傍には必要に応じて水栓36が設けられる。
更に、前記吸い上げ用ポンプ16は、図1及び図2に示す如く、前記第1槽部4の第1底面部4−1に設置する水中ポンプを使用し、排出側には槽2の外部に連絡する排水管38が接続される。
更にまた、前記槽2には給気・排気手段40が設けられる。この給気・排気手段40は、図1に示す如く、前記槽2の天井部10の上方に配設される図示しない給気ファン用の給気ダンパ42と、この給気ダンパ42の近傍に配設される図示しない排気ファン用の排気ダンパ44と、作業時に給気ダンパ42と排気ダンパ44とのいずれか一方に接続して使用するフレキシブルホース46とを有する。
前記槽2には、図1に示す如く、槽2内に生活排水を流入させる流入管48と、槽2内に流入した生活排水の流入量を検知する電極50を設ける。
この電極50は、前記第2槽部6部分を検知する第1電極50−1と、前記第3槽部8部分を検知する第2電極50−2とからなり、第2槽部6と第3槽部8との境界部分を前記吸い上げ用ポンプ16の稼働点とするものである。
そしてこのとき、前記第1、第2段差部18、20には、上部の前記第2槽部6から下部の前記第1槽部4に向かって漸次高さ位置の小となる傾斜部52を設ける構成とする。
詳述すれば、図1に示す如く、第1段差部18と第2段差部20を平坦状に形成した後に、これらの第1、第2段差部18、20の上面18a、20a部分に、コンクリートやモルタル、樹脂、あるいはその他の材料からなる盛り付け材料54を使用して、第1段差部18の第1傾斜部52−1と第2段差部20の第2傾斜部52−2とからなる前記傾斜部52を形成するものである。
また、前記第1槽部4の第1壁部4−2や第1、第2段差部18、20間の第2壁部6−2、第3壁部8−2にも前記盛り付け材料54を塗り付け、前記第1、第2傾斜部52−1、52−2との境界部位にはR(アール)加工を施す。
更に、前記給水管22の途中には、放水用ノズル56を接続可能に設ける。この放水用ノズル56は、消火栓弁58及び消火栓ホース60を介して、前記給水管22に接続される。
そして、前記放水用ノズル56の使用態様は、前記第1、第2マンホール12−1、12−2からなる前記開閉口部12を開放した後に、放水用ノズル56を差し込み、前記第1、第2傾斜部52−1、52−2上の残留物の除去のみでなく、第2壁部6−2や第3壁部8−2、そして天井部10の裏面の洗浄、及び前記槽2内に収容される前記吸い上げ用ポンプ16や散水管部24、流入管48、電極50等の洗浄にも使用され、槽2内に発生する有害ガスの希釈に寄与している。
なお、前記第1、第2段差部18、20の上面18a、20a部分に第1、第2傾斜部52−1、52−2を形成する際に、槽2の新規設置の場合には、設置作業時に第1、第2段差部18、20と同一材料を使用して第1、第2段差部18、20の上面18a、20a部分に傾斜を設け、この傾斜部分を第1、第2傾斜部52−1、52−2として機能させることも可能である。
次に作用を説明する。
前記槽2内に流入管48を利用して生活排水を流入させると、流入した生活排水は、ポンプ設置槽である第1槽部4内に流下する。
そして、生活排水の流入量が増加すると、生活排水は制御槽である第2槽部6にも広がる。
生活排水の流入量が更に増加し、制御槽である第2槽部6から非常槽である第3槽部8に至ると、前記電極50が生活排水の流入量を検知し、前記吸い上げ用ポンプ16を稼働させる。
この吸い上げ用ポンプ16が稼働されると、吸い上げ用ポンプ16は第1槽部4の第1底面部4−1近傍から生活排水を吸い上げ、前記排水管38によって生活排水を前記槽2の外部に排出する。
このとき、前記吸い上げ用ポンプ16の稼働によって槽2内の生活排水量が減少する際には、前記第2槽部6の第1段差部18に形成した第1傾斜部52−1と前記第3槽部8の第2段差部20に形成した第2傾斜部52−2とを生活排水中の固体状態のものが液体状態のものといっしょに流下することとなる。
また、所定期間毎に実施する前記洗浄散水手段14による洗浄散水作業の際には、前記給水管22に高架水槽(図示せず)を接続させて水圧(「増圧」ともいう。)利用を図り、給水管22途中に配設されるチャッキ弁30やゲート弁34を開放させ、図4に示す如く、前記散水管部24の散水口24−1から槽2内に散水を行い、前記第2槽部6の第1段差部18に形成した第1傾斜部52−1や前記第3槽部8の第2段差部20に形成した第2傾斜部52−2の上面に滞留する生活排水中の固体状態のものを第1槽部4内に流し込む。
このとき、必要に応じて上述の洗浄散水作業と前記吸い上げ用ポンプ16を手動操作によって稼働させる排水作業とを交互に複数回実施する。
これにより、前記第2槽部6の第1段差部18に形成した第1傾斜部52−1や前記第3槽部8の第2段差部20に形成した第2傾斜部52−2によって、生活排水の流入量が一定量を超えた場合の吸い上げ用ポンプ16の稼働時、あるいは前記洗浄散水手段14による洗浄散水作業時に、生活排水中の固体状態のものを第1槽部4内に流し込むことができ、第1傾斜部52−1や第2傾斜部52−2の上面部位に生活排水の残留物が滞留するのを確実に防止することができ、前記第1傾斜部52−1や第2傾斜部52−2の上面部位を常時きれいに維持し得る。
また、前記第1傾斜部52−1や第2傾斜部52−2の上面部位に生活排水の残留物が滞留するのを迅速・確実に防止できることにより、生活排水の残留物からの有害ガスの発生を回避し得るとともに、悪臭や蚊、ハエの発生を低減させることができ、実用上有利である。
更に、前記第1傾斜部52−1や第2傾斜部52−2の上面部位に生活排水の残留物が滞留するのを確実に防止できることにより、作業者が前記槽2内に入って手作業にて残留物を取り除く必要がなく、従来のように槽2内に発生していた有害ガスに晒される恐れもないものである。
更にまた、前記第2槽部6の第1段差部18に第1傾斜部52−1を形成するとともに、前記第3槽部8の第2段差部20に第2傾斜部52−2を形成するという簡略な構成により、現在設置済みの槽に対して追加工事を施すことができ、この追加工事の際の工事費用を低廉に維持し得るとともに、新規に槽を設置する場合でも、第1、第2傾斜部52−1、52−2を形成する際の工事費用が極端に増加することがなく、コストの低減に寄与し得て、経済的に有利である。
また、前記槽2をコンクリート製とすることにより、格段に容積を小とし得るとともに、設置場所のスペースやその他の各種条件に合致させるように槽2を形成することができ、設計の自由度が大となり、使い勝手を向上し得るものである。
図5〜図7はこの発明の第2実施例を示すものである。この第2実施例において、上述第1実施例のものと同一機能を果たす箇所には、同一符号を付して説明する。
上述した第1実施例の場合には、槽2をコンクリート製の三槽構造に形成したが、この第2実施例の特徴とするところは、槽62をFRP(繊維強化プラスチック、Fiber Reinforced Plasticの略)製の二槽構造とした点にある。
すなわち、前記槽62を、図5〜図7に示す如く、FRP製材料により一体成形し、最下部に形成され、ポンプ設置槽として機能する第1槽部64と、この第1槽部64の上部に段差部66により現出され、制御槽及び非常槽として機能する第2槽部68とを有する二槽構造とするものである。
このとき、前記段差部66を平坦状に形成した後に、この段差部66の上面66a部分に、コンクリートやモルタル、樹脂、あるいはその他の材料からなる盛り付け材料70を使用して、傾斜部72を形成する。
また、この傾斜部72の上下部位には、出隅及び入隅部分にR(アール)加工を施す。
なお、前記段差部66の上面66a部分に傾斜部72を形成する際に、FRP製材料により一体成形する成形作業時に段差部66の上面66a部分を傾斜させ、この傾斜部分を傾斜部72として機能させることも可能である。
そして、FRP製材料により一体成形した前記槽62を設置する際には、図5に示す如く、コンクリート製の収容枠部74を形成し、この収容枠部74内に前記槽62を収容して設置を完了させる。
さすれば、前記第2槽部68の段差部66に形成した傾斜部72によって、上述第1実施例のものと同様に、生活排水の流入量が一定量を超えた場合の、例えば2基の吸い上げ用ポンプ16の稼働時、あるいは前記洗浄散水手段14による洗浄散水作業時に、生活排水中の固体状態のものを第1槽部64内に流し込むことができ、傾斜部72の上面部位に生活排水の残留物が滞留するのを確実に防止することができ、傾斜部72の上面部位を常時きれいに維持し得る。
また、前記傾斜部72の上面部位に生活排水の残留物が滞留するのを確実に防止できることにより、上述第1実施例のものと同様に、生活排水の残留物からの有害ガスの発生を回避し得るとともに、悪臭や蚊、ハエの発生を低減させることができ、実用上有利である。
更に、前記傾斜部72の上面部位に生活排水の残留物が滞留するのを確実に防止できることにより、上述第1実施例のものと同様に、作業者が前記槽62内に入って手作業にて残留物を取り除く必要がなく、従来のように槽62内に発生していた有害ガスに晒される恐れもないものである。
更にまた、前記第2槽部68の段差部66に傾斜部72を形成するという簡略な構成により、上述第1実施例のものと同様に、現在設置済みの槽に対して追加工事を施すことができ、この追加工事の際の工事費用を低廉に維持し得るとともに、新規に槽を設置する場合でも、傾斜部72を形成する際の費用が極端に増加することがなく、コストの低減に寄与し得て、経済的に有利である。
また、前記槽62をFRP製材料によって一体成形することにより、規格を設定して大量生産することが可能となり、コストの低減に寄与し得るとともに、前記槽62を設置する際には、設置場所のスペースや各種条件に合致したFRP製の槽2を搬送して行えばよく、設置作業の簡略化と設置時間の短縮とを実現することができる。
なお、この発明は上述第1及び第2実施例に限定されるものではなく、種々の応用改変が可能である。
例えば、この発明の第1及び第2実施例においては、槽の第1槽部を形成する際に、槽の中心部位あるいは槽の中心部位から少し移動させた部位に第1槽部を形成する構成としたが、槽82の第1槽部84を一方の壁面部位に接触させて形成する特別構成とすることも可能である。
すなわち、図8に示す如く、槽82の第1槽部84を一方の壁面部位に接触させて形成し、この第1槽部84に水中ポンプからなる吸い上げ用ポンプ86を設置するものである。
さすれば、傾斜部88を形成する際の箇所が1箇所のみとすることができ、作業工程の簡略化を図ることが可能である。
また、この発明の第1及び第2実施例においては、矩形状の槽を形成する構成としたが、円形や六角形、八角形等の多角形の槽を形成する特別構成とすることも可能である。
さすれば、設置場所のスペースや各種条件に合致した形状の槽を選択すればよく、最良の形状を槽を設置することによって、
スペースの有効利用を図ることが可能である。
そして、前記槽の第2槽部の段差部において、中心部位に向かって漸次高さ位置の小となる傾斜部を有する螺旋形状に形成すれば、第2槽部において平面部分をなくすことができ、残留物が滞留するのを確実に防止できる。
更に、この発明の第1実施例においては、第1傾斜部52−1と第2傾斜部52−2との傾斜状態を略同一に形成する構成としたが、各段差部毎に傾斜部の傾斜状態を変化させる特別構成とすることも可能である。
すなわち、槽92の第2槽部94の第1段差部96に第1傾斜部98−1を形成するとともに、第3槽部100の第2段差部102に第2傾斜部98−2を形成する際に、図9に示す如く、第1傾斜部98−1と第2傾斜部98−2との傾斜状態を変化させるものである。
ことにより、例えば、使用頻度の高い制御槽部分である第2槽部94の第1段差部96に形成される第1傾斜部98−1の傾斜(「勾配」ともいう。)を大とし、非常用槽部分である第3槽部100の第2段差部98に形成される第2傾斜部98−2の傾斜を小とすれば、使用頻度の高い制御槽部分である第2槽部94の第1段差部96に残留物が滞留するのを確実に防止できるとともに、また、逆に、使用頻度の高い制御槽部分である第2槽部94の第1段差部96に形成される第1傾斜部98−1の傾斜を小とし、非常用槽部分である第3槽部100の第2段差部98に形成される第2傾斜部98−2の傾斜を大とすれば、使用頻度の高い制御槽部分である第2槽部94の第1段差部96に形成される第1傾斜部98−1は常時流れが生じるため、残留物が滞留することはあまりなく、非常用槽部分である第3槽部100の第2段差部98に形成される第2傾斜部98−2に残留物が滞留するのを確実に防止できるものである。
更にまた、この発明の第1及び第2実施例においては、槽の段差部に傾斜部を形成する際に、第1槽部に向かって漸次高さ位置の小となる平面状に形成する構成としたが、傾斜部112を曲面形状に形成する特別構成とすることも可能である。
すなわち、傾斜部の傾斜状態が水中ポンプからなる吸い上げ用ポンプ114の吸い込み性能に悪影響を及ぼす可能性が生ずる場合に、図10に示す如く、前記傾斜部112を断面U字形状の凹曲面形状に形成するものである。
さすれば、制御槽部分である第2槽部116の上部では、大なる傾斜によって残留物の滞留を防止でき、制御槽部分である第2槽部116の下部では、小なる斜面によって水中ポンプからなる吸い上げ用ポンプ114の吸い込み性能を悪化させることがないとともに、上部からの流れによって残留物が押し流されることとなり、残留物の滞留を阻止できるものである。
この発明の第1実施例を示す段差部に傾斜部を有する槽構造の概略正面説明図である。 吸い上げ用ポンプの拡大図である。 槽の概略平面図である。 洗浄散水手段の散水管部の散水口部分の概略説明図である。 この発明の第2実施例を示す段差部に傾斜部を有する槽をコンクリート製の収容枠部内に収容した状態の概略正面説明図である。 槽の概略平面図である。 段差部に傾斜部を有する槽構造の概略正面説明図である。 この発明の他の第1の実施例を示す槽の概略断面図である。 この発明の他の第2の実施例を示す槽の概略断面図である。 この発明の他の第3の実施例を示す槽の概略断面図である。
符号の説明
2 槽
4 第1槽部
4−1 第1底面部
4−2 第1壁部
6 第2槽部
6−2 第2壁部
8 第3槽部
8−2 第3壁部
10 天井部
12 開閉口部
14 洗浄散水手段
16 吸い上げ用ポンプ
18 第1段差部
18a 上面
20 第2段差部
20a 上面
22 給水管
24 散水管部
24−1 散水口
26 加圧用プラグ
28 ストレーナ
30 チャッキ弁
32 接続アダプタ
34 ゲート弁
36 水栓
38 排水
40 給気・排気手段
42 給気ダンパ
44 排気ダンパ
46 フレキシブルホース
48 流入管
50 電極
52 傾斜部
52−1 第1傾斜部
52−2 第2傾斜部
54 盛り付け材料

Claims (1)

  1. 槽構造において、前記槽は、最下部に形成され、ポンプ設置槽として機能する第1槽部と、この第1槽部の上部に第1段差部により現出され、生活排水量を制御する制御槽として機能する第2槽部と、この第2槽部の上部に第2段差部により現出され、生活排水量が所定量以上となった非常時に動作する非常槽として機能する第3槽部とを有する三槽構造とし、この第槽部の上部を閉塞する天井部と、この天井部に形成される開閉口部と、前記第1〜第3槽部内に散水し第1〜第3槽部内を洗浄する洗浄散水手段と、前記第1槽部に設置され、かつ、一定量を超える生活排水が貯留されたときに駆動され生活排水を排出する吸い上げ用ポンプとを有し、前記第1段差部に、上部の前記第2槽部から下部の前記第1槽部に向かって漸次高さ位置の小となる第1傾斜部を設ける一方、前記第2段差部には、上部の前記第3槽部から下部の前記第2槽部に向かって漸次高さ位置の小となる第2傾斜部を設けたことを特徴とする段差部に傾斜部を有する槽構造。
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