JP4075968B2

JP4075968B2 - Superabsorbent composite absorber excellent in form stability and production method thereof

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Publication number: JP4075968B2
Application number: JP31336897A
Authority: JP
Inventors: 磨鈴木; 眞吾森; 良一松本
Original assignee: Japan Absorbent Technology Institute
Current assignee: Japan Absorbent Technology Institute
Priority date: 1997-11-14
Filing date: 1997-11-14
Publication date: 2008-04-16
Anticipated expiration: 2017-11-14
Also published as: JPH11137600A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、子供用オムツ、大人用才ムツ、失禁用品、生理用ナプキン等の吸収体製品に有用な、形態安定性に優れた高吸水性複合体に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
子供用オムツ、大人用才ムツ、失禁用品、生理用ナプキン等の吸収体製品の差別化手段として、吸収体部分をいかに薄く、かつコンパクトにするかが重要であり、数々の試みが提案されている。その中で、従来のフラッフパルプと粒子状高分子吸収体（以下「ＳＡＰ」と略称する）の組合せからなる素材に代えて、本発明者らが先に特願平８−３３３５２０号において提案したように、ミクロフィブリル状の極微細繊維（以下「ＭＦＣ」と略称する）の水和性のある結合剤としての効果により、ＳＡＰ同士、および基布となる不織布と結合することにより、超薄型複合吸収体を得ることができる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかし上述のような手段では、極めて薄いコンパクトな吸収体は得られるが、それを吸収体として使用する際、解決すべき一つの問題点が残されている。すなわち、ＭＦＣの強固な水素結合性により、乾燥状態では極めて安定であるが、水分を吸収し、水分が過剰状態になると、ＳＡＰの膨潤と同時に水素結合が切れて、ＳＡＰと基布の固定も解け、もはやシートの一体化状態を維持することが難しくなり、吸収体の形態安定性が喪失する場合がある、ということである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、基布と、この基布の少なくとも一方の表面上に設けられた吸収層とを有し、前記吸収層は、水和性のあるミクロフィブリル状極微細繊維と、粒子状高分子吸収体と、前記粒子状高分子吸収体の平均直径よりも長い繊維長を有する短繊維状成分とを備え、改善された湿潤膨潤時の形態安定性を有することを特徴とする複合吸収体が提供される。
【０００５】
本発明は、ＳＡＰとＭＦＣの組合せからなる複合吸収体に、さらにＳＡＰの平均粒径より長い短繊維成分を添加することにより、ＭＦＣのサイズよりも長い繊維によりＳＡＰ粒子相互間、およびＳＡＰ粒子が形成する層の上面をネット状にカバーすることにより、ネットワーク構造の中にＳＡＰを取り込み、これにより膨潤時にも膨潤ＳＡＰ粒子の脱離を防止する効果を得ることができる。
【０００６】
本発明によれば、上記の複合吸収体を製造する方法が提供される。この代表的な方法は、水和性のあるミクロフィブリル状極微細繊維を分散媒体中に分散させた分散液に、短繊維状成分および粒子状高分子吸収体を添加分散させて３成分分散スラリーを調製する工程と、前記３成分分散スラリーを基布上に展開して前記スラリーの層を形成する工程と、前記スラリー層から前記分散媒体を除去し、ついで乾燥する工程と、を備える。
【０００７】
本発明の複合吸収体は、形態安定性に優れ、子供用オムツ、大人用才ムツ、失禁用品、生理用ナプキン等の吸収体製品の素材として有用である。
【０００８】
【発明の実施の形態】
本発明の複合吸収体は、粒子状ＳＡＰ，ＭＦＣ、短繊維成分、そしてそれらを支える基布の４成分から成り立っている。各構成成分について説明する。
（１）粒子状ＳＡＰ：これは、吸水能力を示す基本成分である。
【０００９】
ＳＡＰと略称される高分子吸収体は、一般にはカルギキンメチルセルローズ、ポリアクリル酸及びその塩類、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド等の水膨潤性ポリマーを部分架橋したもの、あるいはイソブチレンとマレイン酸との共重合体等である。また生物分解性のあるポリアスパラギン酸のアミノ酸架橋物、あるいはＡｌｃａｌｉｇｅｎｅｓＬａｔｕｓからの培養生成物である微生物起源高吸水性ポリマー等も含まれる。ＳＡＰ製品としては、粒子状、顆粒状、フィルム状、そして不織布状のさまざまな形態を持ったものが開発されているが、これらは全て本発明で使用可能であり、中でも本発明で望ましいものは、分散媒体中で均一に分散可能な粒状、顆粒状、フレーク状、針状、ペレット状のもので、ここではこれらを総称して粒子状と称することにする。
（２）ＭＦＣ：これは、本発明の複合吸収体の製造時には、ＳＡＰの分散安定剤として沈降防止とＳＡＰ粒子同士の凝集を防ぎ、完成後には、ＳＡＰ粒子相互、およびＳＡＰと基布とを結合するバインダーの役割を果たす。
【００１０】
本発明で使用されるＭＦＣは、平均繊維長が０．１ｍ／ｍ以下、見掛けデニール０．０１ｄ以下の極微細繊維であって、典型的な例としては、木材パルプを高シェア下で解繊して得られる、いわゆるマイクロフィプリレイテッドセルローズ（ＭＦＣ）を更に解繊を進めることにより得られたスーパーマイクロフイプリレイテッドセルローズ（Ｓ一ＭＦＣ）、微生物起源のバクテリヤセルローズ（ＢＣ）及び、その希釈状態での離解処理品等が挙げられる。
（３）短繊維成分：これは、ＭＦＣで被覆されたＳＡＰ粒子の間を分画し、粒子群をネット状にカバーすることにより、基布と協働してネットワーク構造の中にＳＡＰ粒子を取り込む機能をもつ。
【００１１】
短繊維状成分を構成する短繊維の好ましい繊度は、ＭＦＣの１０倍もしくはそれ以上である。具体的には、平均デニールで約０．０１ｄ以上、約３．０ｄ以下の繊度が好ましい。
【００１２】
本発明において、短繊維状成分を構成する短繊維の長さは重要な要素である。短繊維は、上に述べた、ＭＦＣで被覆されたＳＡＰ粒子の間を分画し、粒子群をネット状にカバーするという機能を果たすために、乾燥状態にある粒子状高分子吸収体の平均直径よりも長い繊維長を有していなければならない。一般に市販されている粒子状ＳＡＰの平均粒径は約０．１ｍｍ〜０．６ｍｍ程度であるが、ＳＡＰの粒径の比較的小さいサスペンジョン重合で得られるＳＡＰを用いる場合には、比較的繊維長が短い繊維で十分であり、造粒品やフレーク状のＳＡＰの場合には比較的繊維長の長いものが望ましい。
【００１３】
この短繊維はまた、膨潤後のＳＡＰを被覆する役割を演ずるためであり、ＳＡＰと同様に膨潤したり、溶解したりした場合には効果がなくなることから、水に膨潤、溶解しないような性質を持つことが必要である。
【００１４】
本発明で有利に使用できる短繊維は、下記のグループに分けられる。
(i) パルプ状繊維
典型的なパルプ状繊維は、針葉樹や広葉樹を原料にして蒸解して得られる木材パルプ、およびコットンリンターを原料にしたリンターパルプ等である。他に、ポリマー溶液を剪断凝固、フラッシュ紡糸、スプレー紡糸等の手段で繊維状に固形化して得られるアセテート（ＡＣｅ）フィブリル、ポリアクリロリトリル（ＰＡＮ）フィブリル、ポリエチレン（ＰＥ）系合繊パルプ、ポリプロピレン（ＰＰ）系合繊パルプ等が含まれる。また細かいＳＡＰを用いるときには、ビートの絞りかす、コーヒーの絞りかすから得られるパルプ状物も使用可能である。
【００１５】
ＰＥやＰＰ系合繊パルプは易熱溶性があるので、熱処理によりより安定化を図る場合には好適である。
(ii) 化合繊の短い切断繊維
・レーヨン、ポリノジック、リヨセル等のセルロース系繊維の、製紙用に生産されている１０ψｍ以下の短繊維類およびそのフィブリル化処理物。
・ＰＥＴ、ＰＰ，ＰＶＡ，ＰＡＮ等の短繊艦、低融点ＰＥＴ／ＰＥＴ，ＰＰ／ＰＥ，ＰＥ／ＰＥＴ等の複合繊維の短繊維類。
・異ポリマーブレンド、海島状繊維紡糸法等で得られる、いわゆる極細繊維の切断短繊維等。
【００１６】
特にＰＥ／ＰＥＴ、ＰＥ／ＰＰ、低融点ＰＥＴ／ＰＥＴのような複合繊維は、易熱溶性成分の効果を利用して、熱処理により安定化を図る場合には特に望ましい。また、これらの短繊維に抗菌剤や消臭剤を担持させたものを使用することもまた望ましい。
（４）基布：基布は、ＭＦＣで被覆および結合されたＳＡＰ粒子を基布に接合することにより、強度および寸法安定性等の向上、基布を通じて吸収すべき液を拡散および分配させる機能、ならびに基布に存在する可能性のある表面の凹凸、起毛、繊維の絡み合い、あるいは空隙の中にＳＡＰ粒子を閉じ込め、安定化する等の役割を演ずる。
【００１７】
ここで、本発明に使用することができる基布について詳しく述べる。
【００１８】
本発明において、乾式フラップパルプマットおよびその接合シート、湿式成形パルプマット、カード方式乾式不織布、スパンレース、スパンボンド、メルトブローン不織布、アセテートまたはポリエステルの開繊トウからなる不織布等の多孔性のシートが使用可能である。ＳＡＰ粒子を空隙の中に留めて安定するためには、より嵩高な構造を持つことがより望ましい。嵩高性に関して、後述するような厚み計を用いて測定した厚みと目付から計算した見掛け密度が、０．１ｇ／ｃｍ³以下、望ましくは０．０６ｇ／ｃｍ³以下であることが望ましい。このような嵩高構造の不織布を得るためには、次のような工夫が採られる。
【００１９】
＜細デニール繊維と太デニール繊維の組合わせからなるウェブ＞
太い繊維は腰が強く、耐圧縮性に優れる一方で、ウェブの接合強度を維持するのが難しく、細い繊維はこれとは逆の特性をもつ。したがって、両方の繊維を組合せて使用するのが望ましい。このような組合わせは、太デニール繊維と細デニール繊維とをブレンドすること、あるいは太デニール繊維からなる層と細デニール繊維からなる層を重ね合せることにより得られる。しかし本発明の目的には、２層構造、特に細繊度の比較的密度の高い親水性繊維層と、密度の低い太繊度の疎水性繊維層との組合せからなる不織布が望ましい。
【００２０】
＜嵩高加工不織布＞
異なるデニールの繊維の組合せに加えて、収縮繊維を組合せることができる。この収縮繊維を収縮させることによって、凹凸やコルゲート状の畝を作ることも、本発明に適した嵩高基布をつくる方法であの一つである。
【００２１】
＜表面賦形加工嵩高基布＞
平滑な不織布に植毛処理したり、比較的厚手の不織布を機械的に起毛処理を行うことによっても、本発明に適した嵩高基布をつくることができる。
【００２２】
上述のような４つの構成成分からなる本発明のシート状複合吸収体において、これにシート状吸収体としての機能を充分に発揮するためには、折り畳んだり、スリットして引き伸ばしたり、コルゲート状に成形したりできるような、乾燥時における安定構造化とともに、使用時の体液吸収に際しても優れた吸収および拡散スピードをもち、吸収後もＳＡＰ粒子の剥離、脱離のないような構造が求められる。
【００２３】
吸収スピードが速くても、構造が崩れるような構造は避けるべきであり、一方、いかにＳＡＰが安定に固定されていたとしても、吸収、膨潤に長い時間を必要とするものでは本発明の目的に適合しない。そこで上述した４つの成分をいかに有機的に組合せるかが本発明の重要な要件になる。
【００２４】
本発明では、短繊維の添加によって得られる効果が重要である。以下に、短繊維の作用を主体に、上記組合せの効果について詳しく説明する。
【００２５】
（ａ）基布と短繊維との組合せ
基布が親水性であるか、疎水性であるかによって、組合せるべき短繊維の好ましい特性が決定される。すなわち、基布がＰＰ，ＰＥＴ等の疎水性の繊維からなっている場合には、これに組合される短繊維としては、木材パルプ、フィブリル化リヨセルのようなセルロース系の繊維が選ばれ、これによって大幅に吸収拡散性が改良される。レーヨン等の親水性繊維からなる基布を用いる場合には、ＰＥ合成パルプ、ＰＥ／ＰＥＴ不複合繊維のショートカット繊維を組合せることによって、吸収拡散性と形態保持性との好ましいバランスが維持される。
【００２６】
（ｂ）基布と熱融着性短繊維との組合せ
湿潤状態での良好な構造の安定性を得るためには、特定の構造の基布と短繊維とを組合せて熱セット処理することにより、より強い構造を得ることが可能になる。
【００２７】
たとえば、１．５ｄのレーヨン繊維からなる１５ｇ／ｍ²のカードウェブと、６ｄのＰＥＴ繊維からなる１５ｇ／ｍ²のカードウェブを、水流絡合（water-jet entanglement）処理すると、下層に高密度の強親水層、上層に嵩高な構造を持った疎水性の２層構造ウェブが得られる。一方、ＭＦＣ／ＳＡＰのスラリーに、短繊維（ＰＥＴ／低融点ＰＥＴの易熱溶性複合繊維の１．２ｄ，２ｍｍにカットしたもの）を分散することにより共分散スラリーが得られる。この共分散スラリーを、２層ウェブのＰＥＴ側に展開して、スラリー層が形成される。つぎに、このスラリー層を乾燥後、熱処理することにより、基布のＰＥＴと短繊維の易熱溶性ＰＥＴが熱融着してネットワーク構造を形成し、閉じた空隙の中にＳＡＰ粒子を閉じ込めた構造を得ることができる。
【００２８】
このような構造においては、液体の吸収時には、液体は親水性基布層からＳＡＰにすばやく供給されて膨潤を開始するが、充分に膨潤した後にも、基布から脱離することは少ない。２層構造不織布の嵩高層を形成する繊維の種類と、それに適した短繊維との組合せ例を下に示す。

（ｃ）ＭＦＣと短繊維との配合割合
短繊維は、一般的にはＭＦＣのスラリーに添加されて２成分分散液を構成し、これに更に粒子状ＳＡＰを加えることにより３成分系スラリーが得られる。この３成分系スラリーが、基布上に展開される。この３成分系スラリーにおいて、ＭＦＣに対する短繊維の量の割合が大き過ぎると、ＭＦＣが短繊維の被覆、結合にのみ消費され、ＳＡＰの接合効率を下げる結果を招き、またスラリーの安定性も悪くなる。また短繊維が少なすぎると、期待されるネットワーク作用が得られない。
【００２９】
ＭＦＣ（Ｐ）と短繊維（Ｑ）の割合は、Ｐ／Ｑ＝１／５〜５／１付近に下限界と上限界があり、望ましくはＰ／Ｑ＝１／３〜３／１である。
【００３０】
（ｄ）短繊維の添加プロセス
短繊維は、その性質もしくは特性、すなわち、乾燥状態か湿潤状態か；難解フィブリル化処理が必要か否か；等によって、その添加に際して最適なプロセスが選択される。図１〜図４は、代表的なプロセスのいくつかを例示している。
【００３１】
上述のような組合せから得られる、ＳＡＰ／ＭＦＣ／短繊維／基布の４成分で構成される本発明の複合吸収体は、その典型的なモデル例が図５および図６に示されような構造を持つ。
【００３２】
図５は、乾燥状態にある複合吸収体を示し、図６は図５の複合吸収体が吸液、膨潤した状態を示している。図５および図６において、符号１１は基材を示し、その表面に、粒子状ＳＡＰ１２、短繊維１３およびミクロフィブリル状極微細繊維１４が支持されている。図５に示すように、乾燥状態ではＳＡＰ粒子はバラバラ、あるいは複数個がＭＦＣによって強固に接合された状態で存在し、その間にＳＡＰグループを、あたかも傘でカバーするように、短繊維によって主に上方が被覆されるような構造で、余裕のあるスペースに閉じ込められている。
【００３３】
この複合吸収体に体液が供給され、ＳＡＰがこれを吸収して膨潤すると、図６に示すように、ＭＦＣの水素結合が切れ、ＳＡＰはより自由に膨潤をするが、閉じ込められたネットを拡大する範囲で膨潤するから、このネットワークからの脱離が防止される。
【００３４】
図７は、嵩高な基材を用いて短繊維の効果と協同してネットワーク効果を高めた構造である。図７において、符号１１ａは基材の高密度層、１１ｂは基材の低密度層、１２は粒子状ＳＡＰ、１３は短繊維、１４はミクロフィブリル状極微細繊維を示す。粒子状ＳＡＰが基材の低密度層１１ｂの繊維間に比較的余裕をもって捕捉されていることがわかる。
【００３５】
本発明において、吸収層は、基布の少なくとも一方の表面に隙間なく設けてもよいが、列状その他の任意のパターンで設けることもできる。また基布の一方の表面のみに吸収層を設けることで十分な吸収性能の複合吸収体を構成することができるが、両面に液体が接触するような用途に使用する場合には、基布の両面に吸収層を設けてもよい。
【００３６】
ここで、本発明に適用された、種々の特性を判定する評価方法について説明する。
１）複合吸収体の湿潤時の膨潤ＳＡＰの保持性
複合吸収体から２ｃｍ×１０ｃｍの短冊状に切り取ったものをサンプルとする。
▲１▼静置保持性
１２ｃｍφシャーレに短冊状サンプルを２枚、そのＳＡＰ面を上にして、約２ｃｍの間隔で並べ、０．９％ＮａＣｌ（生理食塩水）５０ｍｌを静かに加えて１０分間静置してＳＡＰを膨潤させ、膨潤につれてサンプルからＳＡＰが液中に剥離脱落する状態を目視で判定する。
【００３７】
（判定基準）
◎：ＳＡＰが膨潤しても剥離脱落はほとんど見られなかった。
【００３８】
○：ＳＡＰの膨潤に伴い脱落が僅かに認められた。
【００３９】
△：ＳＡＰの膨潤に伴い脱落が明瞭に認められた。
【００４０】
×：ＳＡＰの膨潤に伴い脱落が大きく、液中に堆積した。
▲２▼静置脱落性
上記の静置保持性のテストにおいて、サンプルをそのＳＡＰ面を下にしてシャーレ中に置いた以外は同様に実施し、判定基準も同じである。
▲３▼垂直吊り下げ保持性
上記の静置保持性評価後のサンプルを直ちに液中よりピンセットで取り出し、長さ方向の一方の端をクリップで把持して垂直に吊り下げ、膨潤ＳＡＰの基布からの剥離脱落の状態を目視判定する。
【００４１】
（判定基準）
◎：膨潤したＳＡＰの剥離脱落はほとんど見られなかった。
【００４２】
○：膨潤したＳＡＰの表層部分が少し脱落した。
【００４３】
△：膨潤したＳＡＰのうち、表層にあるものが部分的に脱落したが、基布に直接接触している部分では保持されていた。
【００４４】
×：膨潤したＳＡＰが基布から大部分離れて脱落した。
２）複合吸収体の吸液拡散性
複合吸収体から５ｃｍφの円形に切り取ったものをサンプルとする。
▲１▼液滴吸収時間（秒）
１２ｃｍφシャーレにサンプルをそのＳＡＰ面を上にして置き、０．９％ＮａＣｌ（生理食塩水）１ｍｌをビューレットでサンプルの中心に約１秒で落とし、滴下液が吸収されるまでの時間（秒）を測定する。
▲２▼拡散時間（秒）
１２ｃｍφシャーレに０．９％ＮａＣｌ（生理食塩水）１００ｍｌを入れ、サンプルをそのＳＡＰ面を上に、基布面が液に接触するように浮かべ、この状態でサンプル全面に液が拡散し、塗布されたＳＡＰが全面で膨潤し終えるまでの時間を測定する。
３）基布の厚さ（ｍｍ）
基布シートから５ｃｍφの円形に切り取ってサンプルとし、大栄科学精機製作所製の測厚器を用いて、測定子面積１５ｃｍ²（直径４３．７ｍｍｍ）、測定圧３ｇｆ／ｃｍ²で厚さを測定する。
４）基布の見掛密度（ｇ／ｃｍ³）
基布の目付（ｇ／ｍ²）と厚さ（ｍｍ）から下式で算出した。
【００４５】
見掛密度（ｇ／ｃｍ³）＝（目付（ｇ／ｍ²）／１０⁴）×（１０／厚さ（ｍｍ））
【００４６】
【実施例】
（実施例１）
１）ＳＡＰスラリーの調製
Ｓ−ＭＦＣ（特種製紙（株）製、商品名「スーパーミクロフィブリルセルロース」）の２．１５％水分散液に、必要量の水およびエタノールを添加して、ＭＦＣ濃度０．８６重量％の水／エタノール分散液（水／エタノール＝６０／４０）を調製した。
【００４７】
この分散液に、短繊維状成分として、繊度１．５ｄ、繊維長２ｍｍの低融点ＰＥＴ／ＰＥＴ複合繊維を、Ｓ−ＭＦＣと等量だけ添加し、ミキサーで分散させた後、プロペラ撹拌機で撹拌しながら、必要量のＳＡＰ（三菱化学（株）製、商品名「アクアパールＵＳ−４０」）を添加して、ＳＡＰ３０重量％、ＭＦＣ０．６重量％、短繊維０．６重量％の３成分系スラリーを調製した。
２）基布の準備
第１層が１．２５ｄ×５１ｍｍの細デニールのレーヨン繊維、第２層が６ｄ×５１ｍｍの太デニールのＰＥＴ繊維からなる、２層構造のスパンレース不織布を準備した。この不織布は、第１層の密度が高く、第２層が相対的に低密度のもので、目付３０ｇ／ｍ²、見掛密度０．０２５ｇ／ｃｍ³であった。
３）複合吸収体の作製
この基布の第２層上に、前記の３成分系スラリーを、ＳＡＰの付着量が１５０ｇ／ｍ²になるようにコーターで塗布し、ついで吸引脱液した後、直ちに１８０℃の加熱ローラで数秒間の熱プレスを行った。ついでこれを熱風乾燥して、複合吸収体（Ｉ）を作製した。
【００４８】
またこの複合吸収体（Ｉ）に、さらに１５０℃で熱風乾燥して複合吸収体（ＩＩ）を得た。
【００４９】
得られた複合吸収体（Ｉ）および（ＩＩ）の構造を実体顕微鏡で観察したところ、図７に示したスケッチから分かるように、第１層１１ａおよびバルキーな第２層１１ｂからなる基布の第２層１１ｂ上にＳＡＰ粒子１２が堆積し、各ＳＡＰ粒子１２に絡みつくように、そしてその上方を傘状に覆うように短繊維状成分１３が存在し、ＳＡＰ粒子１２および短繊維状成分１３の表面にＭＦＣ１４が付着した構造を有していることが確認された。
【００５０】
（比較例１）
実施例１において、短繊維状成分を添加しなかった以外は複合吸収体（ＩＩ）の場合と同様に操作して、複合吸収体（ｉｉ）を作製した。
【００５１】
＜複合吸収体の評価＞
実施例１および比較例１で得られた３種の複合吸収体について、前述の試験方法にしたがって湿潤時の膨潤ＳＡＰの保持性、および吸液拡散性の試験を行い、
その結果をまとめて下記の表１に示す。
【００５２】
【表１】

上記の試験結果から、下記のような評価を下すことができる。
▲１▼ 膨潤ＳＡＰの保持性
易熱溶融成分を含む複合短繊維を配合した複合吸収体（Ｉ）は、良好な膨潤ＳＡＰ保持性を示した。
【００５３】
さらに、熱処理を十分に行った複合吸収体（ＩＩ）は、特に厳しい垂直吊下保持性テストにおいても優れた保持性を示した。
【００５４】
しかし、短繊維状成分を配合しなかった比較例１の複合吸収体（ｉｉ）は、実施例１の複合吸収体（Ｉ）および（ＩＩ）に比較してかなり劣る結果となった。
【００５５】
これは、易熱溶融成分を含む短繊維を配合し、さらに熱処理を行うことにより、短繊維同士、および短繊維と基布の立体構造繊維との接点で融着が生じ、立体的なネット構造が形成され、このネット構造により湿潤ＳＡＰが抱き込まれた結果であると推測される。
▲２▼ 吸液拡散性
易熱溶融性の短繊維の配合と熱処理による繊維の熱融着による、液体の吸収および拡散速度への影響が懸念されたが、吸収時間にはほとんど変化はなく、拡散終了時間で若干の影響が見られたが、実用上は全く問題のないレベルである。
【００５６】
（実施例２）
１）ＳＡＰスラリーの調製
ＭＦＣとして、ＢＣ（味の素（株）製、商品名「バクテリアセルロース」）の０．５％水分散液に、必要量の水およびエタノールを添加して、ＭＦＣ濃度０．２１重量％の水／エタノール分散液（水／エタノール＝６０／４０）を調製した。
【００５７】
この分散液に、短繊維状成分として、繊度０．１〜３ｄ、繊維長０．３〜５ｍｍの分布をもつＰＥパルプ（三井化学（株）製、商品名「ＳＷＰ−Ｅ４００」）を、ＭＦＣに対する比率（Ｐ／Ｑ比）が７水準になるように添加し、ミキサーで均一に分散させて、配合比の異なる７種類の分散液を調製した。
【００５８】
さらに、上記の配合比の異なる７種のＢＣ／ＳＷＰ分散液をプロペラ撹拌機で撹拌しながら、必要量のＳＡＰ（三菱化学（株）製、商品名「アクアパールＵＳ−４０」）を添加して、７種の３成分系スラリーを調製した。各３成分系スラリーとも、ＳＡＰ濃度は１５％、ＳＡＰに対するＢＣの比率はＳＡＰの１％に相当する０．１５％とした。各３成分系スラリーの構成成分の濃度およびＳＷＰの分散状態をまとめて表２に示す。
【００５９】
【表２】

このＰ／Ｑ比が１０／１〜１／３（ＳＷＰ濃度０．４５％）までは、分散状態は安定で凝集は見られず、１／５（ＳＷＰ濃度０．７５％）を超えると、ややクラウディとなって凝集が見られるようになるが、スラリーとして使用するのに支障はない。ただし、Ｐ／Ｑ比が１／１０付近になると、ＳＷＰが凝集してスラリーの調製が困難となってくる。したがって分散安定性の面から、１／５前後が実用上の上限であると推測される。
２）基布の準備
１．５ｄ×４０ｍｍのレーヨン繊維と２ｄ×５１ｍｍのＰＥ／ＰＥＴ複合繊維との５０／５０混合カードウェブからなる第１層と、３ｄ×５１ｍｍのＰＥ／ＰＥＴ複合繊維のみからなる第２層とを重ね合わせ、ホットエアーでボンディングした、２層構造のエアースルーサーマルボンド不織布を準備した。この不織布の目付は３０ｇ／ｍ²、見掛密度は０．０２ｇ／ｃｍ³である。
３）複合吸収体の作製
この基布の第２層上に、前記の７種のうち、Ｐ／Ｑ比が１／１０で分散液が調製できないものを除いたの６種の３成分系スラリーを、それぞれＳＡＰの付着量が１５０ｇ／ｍ²になるようにコーターで塗布し、ついで吸引脱液した後、直ちに１８０℃の加熱ローラで数秒間の熱プレスを行った。ついでこれを熱風乾燥して、６種の複合吸収体（III）〜（VIII）を作製した。
【００６０】
＜複合吸収体の評価＞
上記の６種の複合吸収体について、前述の試験方法にしたがって湿潤時の膨潤ＳＡＰの保持性、および吸液拡散性の試験を行い、その結果をまとめて下記の表３に示す。
【００６１】
【表３】

上記の試験結果から、下記のような評価を下すことができる。
▲１▼ 膨潤ＳＡＰの保持性
ＳＷＰ含有量の少ない複合吸収体（Ｐ／Ｑ＝１０／１）では、膨潤したＳＡＰの保持性能の改善は顕著でないが、ＳＷＰの含有量が増加するにしたがって向上し、Ｐ／Ｑ＝３／１前後でほぼ一定に達し、Ｐ／Ｑ＝１／１を超えるときわめて良好な湿潤ＳＡＰ保持性が得られた。ＳＷＰの効果を期待するには、Ｐ／Ｑ＝５／１付近に実用上の下限があると推定される。
▲２▼ 吸液拡散性
複合吸収体が液体を吸収する速度、および複合吸収体内で液体が拡散する速度は、配合される短繊維状成分の濃度、およびＰ／Ｑ比による影響を受ける。たとえばＰ／Ｑ＝１０／１〜１／１の範囲の複合吸収体（III）〜（VI）では顕著な差は認められず良好であるが、Ｐ／Ｑ＝１／３以上の複合吸収体（VII）および（VIII）では、ＳＡＰ保持性が向上する反面、液体吸収、拡散性能が低下する傾向が見られた。
【００６２】
（実施例３）
１）ＳＡＰスラリーの調製
Ｓ−ＭＦＣ（特種製紙（株）製、商品名「スーパーミクロフィブリルセルロース」）の２．１５％水分散液に、必要量の水およびプロピレングリコールを添加して、ＭＦＣ濃度０．８６重量％の水／プロピレングリコール（ＰＧ）分散液（ＰＧ／水＝７０／３０）を調製した。
【００６３】
この分散液に、必要量のＳＡＰ（三菱化学（株）製、商品名「アクアパールＵＳ−４０」）を添加して、ＳＡＰ３０重量％、ＭＦＣ０．６重量％の２成分系スラリーを調製した。
２）基布の準備
１．５ｄ×５１ｍｍのＰＥ／ＰＥＴ複合繊維のカードウェブからなる第１層と、３ｄ×５１ｍｍのＰＥ／ＰＥＴ複合繊維からなる第２層とを重ね合わせ、ホットエアーでボンディングした、２層構造のエアースルーサーマルボンド不織布を準備した。この不織布の目付は３０ｇ／ｍ²、見掛密度は０．０３ｇ／ｃｍ³である。
３）複合吸収体の作製
この基布を、第２層が上になるようにプラスチックネット上に載せ、これを連続的に走行させながら、ＳＡＰ付着量が２００ｇ／ｍ²になるように、前記の２成分系スラリーをロールコーターで全面に塗布し、直ちに吸引脱液した。ついでこのスラリー層上に、木材パルプの０．５％水分散液を、ＳＡＰに対して２％（４ｇ／ｍ²）となるように、フローコータから薄層流として注いだ。その後、ＳＡＰが膨潤しないように直ちに吸引脱液し、表面温度が１５０℃の加熱ローラで数秒間の熱プレスを行った。ついでこれを１４０℃で熱風乾燥して、複合吸収体を作製した。
【００６４】
＜複合吸収体の評価＞
この複合吸収体は、膨潤ＳＡＰが基材から脱落、剥離することのない、優れた膨潤ＳＡＰ保持性を示した。また親水性の木材パルプが基布の表面をコーティングしているために、液体吸収性はきわめて良好であり、液体拡散性も実用上問題のないレベルであった。この複合吸収体を子供用オムツの吸収体として使用するときには、第１層とトップシートとを結合して用いることにより、第１層がアクイジイション（一次的貯留）層として働き、新たにアクイジィション用の不織布層を付け加える必要がないことが分かった。
【００６５】
（実施例４）
目付４０ｇ／ｍ²の湿式不織布（二村化学工業（株）製、商品名「ＴＣＦ４０４」）の表面をブラシで起毛処理し、その見掛密度を０．０４ｇ／ｃｍ³とした。
【００６６】
この基布の起毛面に、粒子状ＳＡＰ（三共化学製、商品名「ＵＳ−４０」）を１２０ｇ／ｍ²になるようにメッシュを振動させながら散布した。別に、Ｓ−ＭＦＣおよび熱水易溶性ＰＶＡ短繊維（１．５ｄ×２ｍｍ）を、各々の濃度が０．５％になるように水に分散させて混合水分散液を調製した。
【００６７】
この混合水分散液を、上記の基布の起毛面に、Ｓ−ＭＦＣおよびＰＶＡ短繊維がそれぞれＳＡＰに対して１％（各１．５ｇ／ｍ²）になるようにフローコーターで塗布し、直ちに分散液を吸引除去し、ついで２００℃の熱ローラーで熱プレスし、１００℃の熱風で乾燥して複合吸収体を作製した。
【００６８】
得られた複合吸収体からの湿潤ＳＡＰの剥離、脱落は僅かであり、実用レベルの保持性を有していた。また液体吸収性および拡散性はきわめて良好であった。これは、基布および短繊維状成分がともに親水性であることによると推測される。
【００６９】
（実施例５）
１）３成分系分散液の調製
１．４ｄ×３ｍｍのリヨセル（商品名、コートルズ社製）を、エタノール／水：６０／４０の混合溶媒中に添加分散させて０．５％分散液を調製した。この分散液をミキサーで３０分間撹拌処理してリヨセルをフィブリル化した後、この分散液にさらにＭＦＣを０．５％になるように添加分散させ、ミキサーで５分間処理して、ＭＦＣ／リヨセルの２成分から分散液を調製した。
【００７０】
この２成分系分散液をゆるやかに撹拌しつつ、５０メッシュのフレーク状ＳＡＰ（ヘキストセラニーズ製、商品名「ＩＭ−４０００」）を２５％濃度になるように添加して、ＳＡＰ／ＭＦＣ／リヨセルの３成分からなる分散スラリーを調製した。
２）基布の準備
レーヨン繊維（１．５ｄ×３５ｍｍ）５０％、ＰＥ／ＰＥＴ複合繊維（３ｄ×４１ｍｍ）５０％から構成された、目付１５ｇ／ｍ²の混合カードウェブを用意し、このカードウェブを目付１５ｇ／ｍ²のＰＰスパンボンド不織布上に重ねて、ウォータージェット交絡処理を施して複層不織布とし、これを基布とした。
３）複合吸収体の製造
基布２１のレーヨン／複合繊維面に、スラリーポンプに直結された複数のチューブ状吐出口から、図８に示すようなパターンで上記３成分系スラリー２２を吐出し、減圧脱溶媒、熱プレス固定、乾燥の各工程を経て、複合吸収体を得た。
【００７１】
得られた複合吸収体の目付は、全体のＳＡＰ換算で約１３０ｇ／ｍ²、ライン状に形成された部分はＳＡＰに換算すると約２００〜２５０ｇ／ｍ²であった。
４）子供用オムツ用吸収体への適用
使用者の肌に接するトップシートとして、図９（ａ）に示すように、１８ｇ／ｍ²のＰＥ／ＰＥＴ複合繊維１．５ｄ×４１ｍｍを主成分とする乾式カードウェプ不織布３１を用意する。この不織布３１に、ポリウレタンフィラメント３２（東レデュポン（株）製、商品名「ライクラ」）を、図９（ｂ）に示すように間隔をあけて列状にホットメルトにより接合してトップシートを形成した。この弾性体つきトップシートと、本実施例で得られた図９（ｂ）に示す複合吸収体３３とを、吸収体の存在しない部分で熱融着により結合させ、図９（ｃ）のような構造をもつ、トップシートと複合吸収体との結合体を得た。
【００７２】
この結合体を、その複合吸収体側で、図９（ｄ）のようにＰＥフィルムと不織布とを接合した防漏体３４で被覆して、巾２００ｍｍ、長さ４００ｍｍの大きさの子供用オムツ用の吸収体を得た。この吸収体を生理食塩水に浸漬し、ついでネットで脱水して、全吸収量を測定したところ、６００ｃｃであった。１００ｃｃの初期浸透速度は２０秒、リウェットは０．５ｇであって、吸収体としてきわめて優れた性能であることが実証された。
５）女性用失禁パッドへの応用
図１０において、図１０（ａ）に示すような円形基布４１上に上記組成のスラリー４２を、直径１２０ｍｍ、中心孔の直径５０ｍｍのドーナツ状に塗布し、乾燥後、さらに表面に疎水性のＰＥスパンボンド４３で被覆して複合吸収体を作製した。
【００７３】
この複合吸収体を、図１０（ｃ）に示すように扇形に折りたたみ、さらに先端部を開孔ＰＥ不織布４４で覆って、図１０（ｄ）に示す構造の失禁パッドを作製した。この開孔ＰＥ不織布４４が設けられている部分には吸収体は存在せず、薄いシート状で膣に一部挿入して身体に固定させる部分である。
【００７４】
この失禁パッドの保水量は５０ｃｃであり、軽度失禁症状を有する患者の着用テストでは、下着を汚すような漏れは認められず、安定に使用できた。
【００７５】
【発明の効果】
以上のように本発明の複合吸収体は、基布の少なくとも一方の表面に設けられた吸収体層が、粒子状ＳＡＰ、ミクロフィブリル状極微細繊維および短繊維の３成分からなっているために、ＳＡＰのサイズよりも長い短繊維によりＳＡＰ粒子相互間、およびＳＡＰ粒子が形成する層の上面をネット状にカバーすることにより、ネットワーク構造の中にＳＡＰを取り込み、これにより膨潤時にも膨潤ＳＡＰ粒子の脱離を防止する効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明においてミクロフィブリル状極微細繊維に短繊維状成分を添加するプロセスの第１の例を示すブロック図。
【図２】本発明においてミクロフィブリル状極微細繊維に短繊維状成分を添加するプロセスの第２の例を示すブロック図。
【図３】本発明においてミクロフィブリル状極微細繊維に短繊維状成分を添加するプロセスの第３の例を示すブロック図。
【図４】本発明においてミクロフィブリル状極微細繊維に短繊維状成分を添加するプロセスの第４の例を示すブロック図。
【図５】本発明の複合吸収体を、乾燥状態にあるものとして示す部分縦断面図。
【図６】図５に示した複合吸収体が、湿潤した状態にあるものとして示す部分縦断面図。
【図７】本発明の他の複合吸収体を、乾燥状態にあるものとして示す部分縦断面図。
【図８】本発明の複合吸収体の他の例を示し、（ａ）は平面図、（ｂ）はその断面図である。
【図９】本発明のさらに他の形態の複合吸収体を製造する過程を示す説明図。
【図１０】本発明の複合吸収体を適用した女性用失禁パッドを示し、（ａ）は平面図、（ｂ）は複合吸収体の断面図、（ｃ）は（ａ）の複合吸収体を折り畳んだ状態を示す斜視図、（ｄ）は完成された女性用失禁パッドの側面図。
【符号の説明】
１１基布
１１ａ第１層
１１ｂ第２層
１２粒子状ＳＡＰ
１３短繊維
１４ミクロフィブリル状極微細繊維
２１不織布
２２３成分系スラリー
３１不織布
３２ポリウレタンフィラメント
３３複合吸収体
３４防漏体
４１円形基布
４２スラリー
４３ＰＥスパンボンド
４４開孔ＰＥ不織布４４[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a superabsorbent composite having excellent shape stability, useful for absorbent products such as diapers for children, adult diapers, incontinence products, sanitary napkins and the like.
[0002]
[Prior art]
As a means of differentiating absorbent products such as children's diapers, adult diapers, incontinence products, sanitary napkins, etc., it is important to make the absorber part thin and compact, and various attempts have been proposed. Yes. Among them, the present inventors previously proposed in Japanese Patent Application No. 8-333520 in place of a material comprising a combination of a conventional fluff pulp and a particulate polymer absorbent (hereinafter abbreviated as “SAP”). As described above, due to the effect as a hydrating binder of microfibril-like ultrafine fibers (hereinafter abbreviated as “MFC”), ultra-thin by bonding with SAPs and non-woven fabric as a base fabric A composite absorber can be obtained.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, although the above-mentioned means can provide an extremely thin and compact absorbent body, there remains a problem to be solved when using it as an absorbent body. In other words, due to the strong hydrogen bonding property of MFC, it is extremely stable in the dry state, but when it absorbs moisture and the moisture becomes excessive, the hydrogen bond is broken simultaneously with the swelling of SAP, and the SAP and the base fabric are fixed. That is, it becomes difficult to maintain the integrated state of the sheet, and the shape stability of the absorbent body may be lost.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
According to the present invention, it has a base fabric and an absorbent layer provided on at least one surface of the base fabric, and the absorbent layer is composed of hydrated microfibril ultrafine fibers and particulates. A composite absorption comprising a polymer absorbent and a short fibrous component having a fiber length longer than the average diameter of the particulate polymer absorbent, and having improved morphological stability during wet swelling The body is provided.
[0005]
In the present invention, a short fiber component longer than the average particle diameter of SAP is further added to the composite absorbent body composed of a combination of SAP and MFC, so that the SAP particles are dispersed between the SAP particles and the SAP particles. By covering the upper surface of the layer to be formed in a net shape, SAP can be taken into the network structure, thereby preventing the swelling SAP particles from being detached even during swelling.
[0006]
According to this invention, the method of manufacturing said composite absorber is provided. This representative method is a three-component dispersion slurry in which a short fiber component and a particulate polymer absorber are added and dispersed in a dispersion obtained by dispersing hydrated microfibril ultrafine fibers in a dispersion medium. A step of developing the three-component dispersion slurry on a base fabric to form a layer of the slurry, and a step of removing the dispersion medium from the slurry layer and then drying.
[0007]
The composite absorbent body of the present invention has excellent shape stability and is useful as a material for absorbent products such as diapers for children, adult diapers, incontinence products, sanitary napkins and the like.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The composite absorbent body of the present invention is composed of four components of particulate SAP, MFC, short fiber components, and a base fabric that supports them. Each component will be described.
(1) Particulate SAP: This is a basic component showing water absorption ability.
[0009]
The polymer absorbent abbreviated as SAP is generally a partially crosslinked water-swelling polymer such as calgiquin methylcellulose, polyacrylic acid and its salts, polyethylene oxide, polyacrylamide, or the like, or a mixture of isobutylene and maleic acid. Such as a copolymer. Also included are biodegradable polyaspartic acid cross-linked amino acids, microbially-derived superabsorbent polymers that are culture products from Alcaligenes Latus, and the like. SAP products include particulates, granules, films, and non-woven fabrics Condition Have been developed, all of which can be used in the present invention. Among them, the desirable ones in the present invention are granular, granular, and flaky particles that can be uniformly dispersed in a dispersion medium. These are needle-shaped and pellet-shaped, and these are collectively referred to herein as particles.
(2) MFC: This is an SAP dispersion stabilizer that prevents sedimentation and aggregation of SAP particles during the production of the composite absorbent according to the present invention. Acts as a binder to bind.
[0010]
The MFC used in the present invention is an ultrafine fiber having an average fiber length of 0.1 m / m or less and an apparent denier of 0.01 d or less. So-called microfibrated cellulose (MFC) obtained by further defibration, Super Microfibrinated Cellulose (S 1 MFC), bacterial cellulose (BC) of microbial origin, and its diluted state The disaggregation processed product of this is mentioned.
(3) Short fiber component: This is a method of separating SAP particles coated with MFC and covering the group of particles in a net shape, so that the SAP particles are incorporated into the network structure in cooperation with the base fabric. Has the function to capture.
[0011]
The preferred fineness of the short fibers constituting the short fiber component is 10 times or more of MFC. Specifically, a fineness of about 0.01 d or more and about 3.0 d or less in average denier is preferable.
[0012]
In the present invention, the length of the short fibers constituting the short fiber component is an important factor. The short fiber is an average of the particulate polymer absorbent in a dry state in order to perform the function of partitioning between the SAP particles coated with MFC and covering the particles in a net shape as described above. It must have a fiber length longer than the diameter. In general, the average particle diameter of particulate SAP commercially available is about 0.1 mm to 0.6 mm. However, when using SAP obtained by suspension polymerization having a relatively small SAP particle diameter, the fiber length is relatively long. However, short fibers are sufficient, and in the case of a granulated product or flaky SAP, those having a relatively long fiber length are desirable.
[0013]
This short fiber also plays a role of covering the SAP after swelling, and since it has no effect when swollen or dissolved in the same manner as SAP, it does not swell or dissolve in water. It is necessary to have
[0014]
The short fibers that can be advantageously used in the present invention are divided into the following groups.
(i) Pulp fiber
Typical pulp-like fibers are wood pulp obtained by cooking from coniferous or hardwood, and linter pulp made from cotton linter. In addition, acetate (ACe) fibrils, polyacrylolyryl (PAN) fibrils, polyethylene (PE) synthetic fiber pulp, polypropylene obtained by solidifying the polymer solution into fibers by means of shear coagulation, flash spinning, spray spinning, etc. (PP) synthetic fiber pulp and the like are included. In addition, when fine SAP is used, pulp-like material obtained from beet squeezed or coffee squeezed can also be used.
[0015]
Since PE and PP synthetic fiber pulp are easily heat-soluble, it is suitable for further stabilization by heat treatment.
(ii) Cut fibers with short synthetic fibers
-Short fibers produced for papermaking of cellulose fibers such as rayon, polynosic, lyocell and the like, and fibrillated products thereof.
-Short fibers such as PET, PP, PVA, PAN, etc., short fibers of composite fibers such as low melting point PET / PET, PP / PE, PE / PET.
・ Short cut fibers of so-called ultrafine fibers obtained by different polymer blends, sea-island fiber spinning and the like.
[0016]
In particular, composite fibers such as PE / PET, PE / PP, and low-melting point PET / PET are particularly desirable when stabilization is achieved by heat treatment using the effects of easily heat-soluble components. In addition, it is also desirable to use those short fibers in which an antibacterial agent or a deodorant is supported.
(4) Base fabric: The base fabric has the function of improving strength and dimensional stability, etc., and diffusing and distributing the liquid to be absorbed through the base fabric by bonding SAP particles coated and bonded with MFC to the base fabric. In addition, it plays the role of confining and stabilizing the SAP particles in the surface irregularities, brushing, fiber entanglement, or voids that may exist in the base fabric.
[0017]
Here, the base fabric that can be used in the present invention will be described in detail.
[0018]
In the present invention, a porous sheet such as a dry flap pulp mat and its joining sheet, a wet-formed pulp mat, a card type dry nonwoven fabric, a spunlace, a spunbond, a melt blown nonwoven fabric, a nonwoven fabric made of acetate or polyester, is used. Is possible. In order to keep the SAP particles in the voids and stable, it is more desirable to have a more bulky structure. Regarding bulkiness, the apparent density calculated from the thickness and basis weight measured using a thickness meter as described later is 0.1 g / cm. ^Three Below, desirably 0.06 g / cm ^Three The following is desirable. In order to obtain such a bulky nonwoven fabric, the following measures are taken.
[0019]
<Web consisting of a combination of fine denier fiber and thick denier fiber>
While thick fibers are stiff and excellent in compression resistance, it is difficult to maintain the joint strength of the web, and thin fibers have the opposite characteristics. Therefore, it is desirable to use a combination of both fibers. Such a combination can be obtained by blending a thick denier fiber and a fine denier fiber, or by overlapping a layer made of a thick denier fiber and a layer made of a fine denier fiber. However, for the purpose of the present invention, a non-woven fabric comprising a two-layer structure, in particular, a combination of a hydrophilic fiber layer having a relatively high fineness and a hydrophobic fiber layer having a low density and a high density fine fiber is desirable.
[0020]
<Bulky processed nonwoven fabric>
In addition to combinations of different denier fibers, shrink fibers can be combined. Making the rugged or corrugated wrinkles by shrinking the shrinkable fibers is one of the methods for producing a bulky base fabric suitable for the present invention.
[0021]
<Surface shaping processing bulky base fabric>
A bulky base fabric suitable for the present invention can also be produced by flocking a smooth nonwoven fabric or mechanically raising a relatively thick nonwoven fabric.
[0022]
In the sheet-like composite absorbent body of the present invention comprising the above-described four components, in order to sufficiently exhibit the function as the sheet-like absorbent body, it can be folded, slit and stretched, or corrugated. There is a demand for a structure that can be molded, has a stable structure at the time of drying, has an excellent absorption and diffusion speed for absorption of body fluids at the time of use, and does not peel or desorb SAP particles even after absorption.
[0023]
Even if the absorption speed is high, a structure that collapses the structure should be avoided. On the other hand, no matter how stable the SAP is fixed, if it takes a long time to absorb and swell, the object of the present invention not compatible. Thus, how to organically combine the four components described above is an important requirement of the present invention.
[0024]
In the present invention, the effect obtained by the addition of short fibers is important. Hereinafter, the effect of the above combination will be described in detail mainly on the action of the short fibers.
[0025]
(A) Combination of base fabric and short fiber
Depending on whether the base fabric is hydrophilic or hydrophobic, the preferred properties of the short fibers to be combined are determined. That is, when the base fabric is made of hydrophobic fibers such as PP and PET, cellulosic fibers such as wood pulp and fibrillated lyocell are selected as the short fibers to be combined therewith. Greatly improves the absorption diffusivity. When a base fabric made of hydrophilic fibers such as rayon is used, a favorable balance between absorption diffusibility and form retention is maintained by combining shortcut fibers of PE synthetic pulp and PE / PET non-composite fibers. .
[0026]
(B) Combination of base fabric and heat-fusible short fibers
In order to obtain good structural stability in a wet state, it is possible to obtain a stronger structure by combining a base fabric having a specific structure and short fibers and performing heat setting treatment.
[0027]
For example, 15g / m made of 1.5d rayon fiber ² 15 g / m consisting of a card web and 6d PET fibers ² When the card web is treated with a water-jet entanglement, a hydrophobic double-layered web having a high-density strongly hydrophilic layer in the lower layer and a bulky structure in the upper layer is obtained. On the other hand, a co-dispersed slurry is obtained by dispersing short fibers (PET / low melting point PET readily heat-soluble composite fibers cut to 1.2 d, 2 mm) in an MFC / SAP slurry. This co-dispersed slurry is spread on the PET side of the two-layer web to form a slurry layer. Next, the slurry layer was dried and then heat-treated, whereby the base fabric PET and the short-fiber heat-soluble PET were thermally fused to form a network structure, and the SAP particles were trapped in the closed voids. A structure can be obtained.
[0028]
In such a structure, when the liquid is absorbed, the liquid is quickly supplied from the hydrophilic base fabric layer to the SAP and starts to swell. However, even after sufficient swelling, the liquid is rarely detached from the base fabric. The combination example of the kind of fiber which forms the bulky layer of a 2 layer structure nonwoven fabric, and the short fiber suitable for it is shown below.

(C) Mixing ratio of MFC and short fiber
Short fibers are generally added to an MFC slurry to form a two-component dispersion, and a particulate SAP is further added thereto to obtain a three-component slurry. This ternary slurry is developed on a base fabric. In this three-component slurry, if the ratio of the amount of short fibers to MFC is too large, MFC is consumed only for coating and bonding of short fibers, resulting in a decrease in SAP joining efficiency and poor slurry stability. Become. Moreover, when there are too few short fibers, the expected network effect | action will not be acquired.
[0029]
The ratio of MFC (P) to short fibers (Q) has a lower limit and an upper limit in the vicinity of P / Q = 1/5 to 5/1, preferably P / Q = 1/3 to 3/1. .
[0030]
(D) Short fiber addition process
Depending on the nature or characteristics of the short fiber, i.e., whether it is dry or wet; whether refractory fibrillation is necessary; etc., the optimum process is selected for its addition. 1-4 illustrate some of the representative processes.
[0031]
The composite absorbent body of the present invention composed of four components of SAP / MFC / short fiber / base fabric obtained from the combination as described above has a typical model example shown in FIGS. With structure.
[0032]
FIG. 5 shows the composite absorbent body in a dry state, and FIG. 6 shows the liquid absorbent and swollen state of the composite absorbent body in FIG. 5 and 6, reference numeral 11 denotes a base material, on which the particulate SAP 12, short fibers 13, and microfibril-like ultrafine fibers 14 are supported. As shown in FIG. 5, in the dry state, the SAP particles are scattered, or a plurality of SAP particles are present in a state of being firmly joined by MFC, and during that time, the SAP group is mainly composed of short fibers so as to cover it with an umbrella. The structure is such that the upper part is covered, and it is confined in a generous space.
[0033]
When body fluid is supplied to this composite absorbent body and SAP absorbs it and swells, as shown in FIG. 6, the hydrogen bond of MFC is broken and SAP swells more freely, but the trapped net is enlarged. Therefore, detachment from this network is prevented.
[0034]
FIG. 7 shows a structure in which a bulky base material is used and the network effect is enhanced in cooperation with the effect of short fibers. In FIG. 7, the code | symbol 11a shows the high-density layer of a base material, 11b shows the low-density layer of a base material, 12 is particulate-form SAP, 13 is a short fiber, 14 shows a microfibril-like ultrafine fiber. It can be seen that the particulate SAP is captured between the fibers of the low-density layer 11b of the base material with a comparative margin.
[0035]
In the present invention, the absorbing layer may be provided on at least one surface of the base fabric without any gap, but may be provided in a row or other arbitrary pattern. In addition, a composite absorbent body having sufficient absorption performance can be configured by providing an absorbent layer only on one surface of the base fabric, but when used in applications where liquid is in contact with both sides, You may provide an absorption layer in both surfaces.
[0036]
Here, an evaluation method for determining various characteristics applied to the present invention will be described.
1) Retention of swollen SAP when the composite absorbent is wet
A sample obtained by cutting a 2 cm × 10 cm strip from the composite absorbent is used as a sample.
(1) Standing retention
Two strips of sample in a 12cmφ petri dish, with the SAP side facing up, arranged approximately 2cm apart, 50ml of 0.9% NaCl (saline) gently added and allowed to stand for 10 minutes to swell the SAP The state in which the SAP peels off from the sample as it swells is visually determined.
[0037]
(Criteria)
(Double-circle): Even if SAP swelled, peeling and dropping were hardly seen.
[0038]
○: Slight drop-off was observed with the swelling of SAP.
[0039]
(Triangle | delta): Dropping was recognized clearly with swelling of SAP.
[0040]
X: As the SAP swelled, the dropout was large and deposited in the liquid.
(2) Capability of standing off
In the above-described static retention test, the same procedure was used except that the sample was placed in a petri dish with its SAP surface down, and the determination criteria were the same.
(3) Vertical suspension retention
The sample after the stationary retention evaluation is immediately taken out from the liquid with tweezers, and one end in the length direction is grasped with a clip and suspended vertically, and the state of peeling off of the swollen SAP from the base fabric is visually observed. judge.
[0041]
(Criteria)
(Double-circle): The peeling-off of swollen SAP was hardly seen.
[0042]
○: The surface layer portion of the swollen SAP was slightly removed.
[0043]
(Triangle | delta): The thing in the surface layer among swelling SAPs fell off partially, but was hold | maintained in the part which is contacting the base fabric directly.
[0044]
X: The swollen SAP was separated from the base fabric largely.
2) Liquid absorption diffusivity of composite absorber
A sample obtained by cutting the composite absorber into a circle of 5 cmφ is used as a sample.
(1) Droplet absorption time (seconds)
Place the sample in a 12 cmφ petri dish with its SAP side up, drop 1 ml of 0.9% NaCl (saline) into the center of the sample with a buret in about 1 second, and the time until the dripping solution is absorbed (seconds) ).
▲ 2 ▼ Diffusion time (seconds)
Put 100 ml of 0.9% NaCl (saline) in a 12 cmφ petri dish, float the sample with its SAP side up, and the base fabric surface in contact with the liquid. The time until the finished SAP is completely swollen is measured.
3) Base fabric thickness (mm)
Cut out a 5 cmφ circle from the base fabric sheet to make a sample, and use a thickness gauge manufactured by Daiei Kagaku Seiki Seisakusho to measure 15 cm ² (Diameter 43.7 mm), measuring pressure 3 gf / cm ² Measure the thickness with.
4) Apparent density of base fabric (g / cm ^Three )
Base fabric weight (g / m ² ) And thickness (mm).
[0045]
Apparent density (g / cm ^Three ) = (Weight (g / m ² ) / 10 ^Four ) X (10 / thickness (mm))
[0046]
【Example】
Example 1
1) Preparation of SAP slurry
To a 2.15% aqueous dispersion of S-MFC (made by Tokushu Paper Co., Ltd., trade name “Super Microfibril Cellulose”), a required amount of water and ethanol are added, and water with an MFC concentration of 0.86% by weight is added. / Ethanol dispersion (water / ethanol = 60/40) was prepared.
[0047]
To this dispersion, as a short fiber component, a low melting point PET / PET composite fiber having a fineness of 1.5 d and a fiber length of 2 mm was added in an amount equal to that of S-MFC and dispersed with a mixer. While stirring, the required amount of SAP (trade name “Aqua Pearl US-40” manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation) was added, and 3% of SAP 30% by weight, MFC 0.6% by weight, and short fiber 0.6% by weight were added. A component slurry was prepared.
2) Preparation of base fabric
A spunlace nonwoven fabric having a two-layer structure was prepared, in which the first layer was made of fine denier rayon fibers of 1.25 d × 51 mm and the second layer was made of thick denier PET fibers of 6 d × 51 mm. This nonwoven fabric has a high density of the first layer and a relatively low density of the second layer, and has a basis weight of 30 g / m. ² , Apparent density 0.025g / cm ^Three Met.
3) Preparation of composite absorber
On the second layer of the base fabric, the above-mentioned three-component slurry has an SAP adhesion amount of 150 g / m. ² Then, after applying with a coater and then sucking and draining, it was immediately hot-pressed for several seconds with a 180 ° C. heating roller. Subsequently, this was dried with hot air to prepare a composite absorbent body (I).
[0048]
The composite absorbent body (I) was further dried with hot air at 150 ° C. to obtain a composite absorbent body (II).
[0049]
When the structures of the obtained composite absorbent bodies (I) and (II) were observed with a stereomicroscope, as can be seen from the sketch shown in FIG. 7, the base fabric composed of the first layer 11a and the bulky second layer 11b was observed. The SAP particles 12 are deposited on the second layer 11b, and the short fiber component 13 exists so as to be entangled with each SAP particle 12 and to cover the upper portion thereof in an umbrella shape, and the SAP particles 12 and the short fiber components 13 are present. It was confirmed that MFC14 had a structure attached to the surface.
[0050]
(Comparative Example 1)
A composite absorbent body (ii) was produced in the same manner as in the case of the composite absorbent body (II) except that the short fibrous component was not added in Example 1.
[0051]
<Evaluation of composite absorber>
The three types of composite absorbents obtained in Example 1 and Comparative Example 1 were tested for retention of swollen SAP during wetness and liquid diffusibility according to the test method described above.
The results are summarized in Table 1 below.
[0052]
[Table 1]

From the above test results, the following evaluations can be made.
(1) Retention of swollen SAP
The composite absorbent body (I) containing composite short fibers containing an easily heat-meltable component showed good swelling SAP retention.
[0053]
Furthermore, the composite absorbent body (II) that had been sufficiently heat-treated showed excellent retention even in a particularly severe vertical suspension retention test.
[0054]
However, the composite absorbent body (ii) of Comparative Example 1 in which the short fiber component was not blended was considerably inferior to the composite absorbent bodies (I) and (II) of Example 1.
[0055]
This is because a short fiber containing an easily heat-meltable component is blended, and further heat treatment is performed, so that fusion occurs at the contact between the short fibers and between the short fibers and the three-dimensional structure fiber of the base fabric. It is presumed that this is the result of wet SAP being embraced by this net structure.
▲ 2 ▼ Absorption diffusibility
There was concern about the effects of liquid heat fusion of heat-fusible short fibers and heat fusion of the fibers on heat absorption, but there was little change in the absorption time, but there was a slight effect on the diffusion end time. Although it was seen, it is a level at which there is no problem in practical use.
[0056]
(Example 2)
1) Preparation of SAP slurry
As an MFC, a required amount of water and ethanol are added to a 0.5% aqueous dispersion of BC (trade name “Bacterial Cellulose” manufactured by Ajinomoto Co., Inc.), and water / ethanol having an MFC concentration of 0.21% by weight. A dispersion (water / ethanol = 60/40) was prepared.
[0057]
In this dispersion, as a short fiber component, PE pulp (Mitsui Chemicals, trade name “SWP-E400”) having a fineness of 0.1 to 3d and a fiber length of 0.3 to 5 mm is added to the MFC. Was added so that the ratio (P / Q ratio) to 7 was 7 levels, and was uniformly dispersed with a mixer to prepare seven types of dispersions having different blending ratios.
[0058]
Furthermore, the required amount of SAP (trade name “Aqua Pearl US-40”, manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation) was added while stirring the seven BC / SWP dispersions having different blending ratios with a propeller stirrer. Seven types of ternary slurry were prepared. In each of the three-component slurries, the SAP concentration was 15%, and the ratio of BC to SAP was 0.15% corresponding to 1% of SAP. Table 2 summarizes the concentrations of the constituent components of each three-component slurry and the dispersion state of SWP.
[0059]
[Table 2]

Until this P / Q ratio is 10/1 to 1/3 (SWP concentration 0.45%), the dispersion state is stable and no aggregation is observed, and when it exceeds 1/5 (SWP concentration 0.75%), Although it becomes somewhat cloudy and agglomeration is observed, there is no problem in using it as a slurry. However, when the P / Q ratio is around 1/10, SWP aggregates and slurry preparation becomes difficult. Therefore, from the viewpoint of dispersion stability, it is estimated that about 1/5 is a practical upper limit.
2) Preparation of base fabric
A first layer composed of a 50/50 mixed card web of 1.5 d × 40 mm rayon fibers and 2 d × 51 mm PE / PET composite fibers, and a second layer composed only of 3 d × 51 mm PE / PET composite fibers. An air-through thermal bond nonwoven fabric having a two-layer structure was prepared by overlapping and bonding with hot air. The basis weight of this nonwoven fabric is 30 g / m ² The apparent density is 0.02 g / cm ^Three It is.
3) Preparation of composite absorber
On the second layer of the base fabric, six kinds of three-component slurries, except for the above seven kinds, of which the P / Q ratio is 1/10 and the dispersion cannot be prepared, 150g / m ² Then, after applying with a coater and then sucking and draining, it was immediately hot-pressed for several seconds with a 180 ° C. heating roller. Subsequently, this was dried with hot air to prepare six types of composite absorbers (III) to (VIII).
[0060]
<Evaluation of composite absorber>
The above six types of composite absorbents were tested for retention of swollen SAP when wet and liquid diffusibility according to the test method described above, and the results are summarized in Table 3 below.
[0061]
[Table 3]

From the above test results, the following evaluations can be made.
(1) Retention of swollen SAP
In the composite absorbent body having a low SWP content (P / Q = 10/1), the improvement of the retention performance of the swollen SAP is not remarkable, but it improves as the SWP content increases, and P / Q = 3 / It reached almost constant at around 1, and when P / Q = 1/1, very good wet SAP retention was obtained. In order to expect the effect of SWP, it is estimated that there is a practical lower limit in the vicinity of P / Q = 5/1.
▲ 2 ▼ Absorption diffusibility
The speed at which the composite absorbent absorbs the liquid and the speed at which the liquid diffuses within the composite absorbent are affected by the concentration of the short fibrous component to be blended and the P / Q ratio. For example, in the composite absorbers (III) to (VI) in the range of P / Q = 10/1 to 1/1, no significant difference is observed, but the composite absorber having P / Q = 1/3 or more is good. In (VII) and (VIII), SAP retention was improved, but liquid absorption and diffusion performance tended to decrease.
[0062]
(Example 3)
1) Preparation of SAP slurry
The required amount of water and propylene glycol were added to a 2.15% aqueous dispersion of S-MFC (trade name “Super Microfibril Cellulose” manufactured by Tokushu Paper Co., Ltd.), and the MFC concentration was 0.86% by weight. A water / propylene glycol (PG) dispersion (PG / water = 70/30) was prepared.
[0063]
To this dispersion, a necessary amount of SAP (trade name “Aqua Pearl US-40” manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation) was added to prepare a two-component slurry of SAP 30% by weight and MFC 0.6% by weight.
2) Preparation of base fabric
A two-layer structure in which a first layer made of a card web of 1.5d × 51 mm PE / PET composite fiber and a second layer made of 3d × 51 mm PE / PET composite fiber are superposed and bonded with hot air. An air-through thermal bond nonwoven fabric was prepared. The basis weight of this nonwoven fabric is 30 g / m ² The apparent density is 0.03 g / cm ^Three It is.
3) Preparation of composite absorber
This base fabric is placed on a plastic net so that the second layer is on top, and the SAP adhesion amount is 200 g / m while continuously running the fabric. ² Then, the two-component slurry was applied to the entire surface with a roll coater and immediately sucked and drained. Next, a 0.5% aqueous dispersion of wood pulp was added to the slurry layer at 2% (4 g / m 2) based on SAP. ² ) Was poured as a thin laminar flow from the flow coater. Thereafter, the solution was immediately sucked and drained so that the SAP did not swell, and was hot-pressed for several seconds with a heating roller having a surface temperature of 150 ° C. Subsequently, this was dried with hot air at 140 ° C. to prepare a composite absorbent.
[0064]
<Evaluation of composite absorber>
This composite absorbent body exhibited excellent swelling SAP retention property that prevented swelling SAP from falling off and peeling off from the substrate. In addition, since the hydrophilic wood pulp coats the surface of the base fabric, the liquid absorbability is very good, and the liquid diffusibility is at a level that causes no problem in practice. When this composite absorbent body is used as an absorbent body for children's diapers, the first layer functions as an acquisition (primary storage) layer by combining the first layer and the top sheet. It has been found that there is no need to add a non-woven fabric layer for easing.
[0065]
Example 4
40g / m ² The surface of a wet non-woven fabric (trade name “TCF404” manufactured by Nimura Chemical Co., Ltd.) is brushed with a brush, and the apparent density is 0.04 g / cm. ^Three It was.
[0066]
Particulate SAP (product name “US-40”, manufactured by Sankyo Chemical Co., Ltd.) is 120 g / m on the raised surface of the base fabric. ² The mesh was sprayed while vibrating. Separately, S-MFC and hot water-soluble PVA short fibers (1.5 d × 2 mm) were dispersed in water so that each concentration was 0.5% to prepare a mixed water dispersion.
[0067]
The mixed aqueous dispersion was mixed with 1% of S-MFC and PVA short fibers with respect to the SAP (1.5 g / m each). ² The dispersion was immediately removed by suction, and then hot-pressed with a hot roller at 200 ° C. and dried with hot air at 100 ° C. to prepare a composite absorber.
[0068]
Peeling and dropping off of the wet SAP from the obtained composite absorbent body was slight and had a practical level of retention. The liquid absorbability and diffusibility were very good. This is presumed to be due to both the base fabric and the short fibrous component being hydrophilic.
[0069]
(Example 5)
1) Preparation of ternary dispersion
A lyocell of 1.4 d × 3 mm (trade name, manufactured by Coatles Co., Ltd.) was added and dispersed in a mixed solvent of ethanol / water: 60/40 to prepare a 0.5% dispersion. After this dispersion was stirred for 30 minutes with a mixer to fibrillate lyocell, MFC was further added to and dispersed at 0.5% in this dispersion and treated with a mixer for 5 minutes. A dispersion was prepared from the two components.
[0070]
While gently stirring this two-component dispersion, 50 mesh flaky SAP (manufactured by Hoechst Celanese, trade name “IM-4000”) is added to a concentration of 25%, and SAP / MFC / Lyocell is added. The dispersion slurry which consists of these three components was prepared.
2) Preparation of base fabric
Consisting of 50% rayon fiber (1.5d × 35mm) and 50% PE / PET composite fiber (3d × 41mm), the basis weight is 15g / m ² A mixed card web of 15 g / m is prepared. ² Was laminated on a PP spunbonded nonwoven fabric and subjected to a water jet entanglement treatment to form a multilayer nonwoven fabric, which was used as a base fabric.
3) Manufacture of composite absorbent
The above three-component slurry 22 is discharged in a pattern as shown in FIG. 8 from a plurality of tube discharge ports directly connected to a slurry pump onto the rayon / composite fiber surface of the base fabric 21, and the solvent is removed under reduced pressure and fixed by hot press. The composite absorbent body was obtained through each step of drying.
[0071]
The basis weight of the obtained composite absorbent is about 130 g / m in terms of the total SAP. ² The portion formed in a line shape is about 200 to 250 g / m in terms of SAP. ² Met.
4) Application to children's diaper absorber
As a top sheet in contact with the user's skin, as shown in FIG. ² A dry card web nonwoven fabric 31 mainly composed of 1.5 d × 41 mm of PE / PET composite fiber is prepared. A polyurethane filament 32 (trade name “Lycra”, manufactured by Toray DuPont Co., Ltd.) is joined to this nonwoven fabric 31 by hot melt in rows at intervals as shown in FIG. 9B to form a top sheet. did. This top sheet with an elastic body and the composite absorbent body 33 shown in FIG. 9 (b) obtained in this example are bonded by heat fusion at a portion where no absorbent body exists, as shown in FIG. 9 (c). A combined body of a topsheet and a composite absorbent having a structure was obtained.
[0072]
For this diaper for children having a width of 200 mm and a length of 400 mm, this combined body is covered with a leak preventer 34 in which a PE film and a non-woven fabric are joined as shown in FIG. An absorber was obtained. This absorbent was immersed in physiological saline, then dehydrated with a net, and the total amount absorbed was 600 cc. The initial penetration rate of 100 cc was 20 seconds and the rewetting was 0.5 g, which proved to be extremely excellent performance as an absorbent.
5) Application to female incontinence pads
In FIG. 10, the slurry 42 having the above composition is applied to a circular base cloth 41 as shown in FIG. 10A in a donut shape having a diameter of 120 mm and a center hole diameter of 50 mm. After drying, the surface is further hydrophobic. A composite absorbent body was prepared by coating with PE spunbond 43.
[0073]
The composite absorbent body was folded into a fan shape as shown in FIG. 10 (c), and the tip was covered with an open PE nonwoven fabric 44 to produce an incontinence pad having the structure shown in FIG. 10 (d). There is no absorber in the portion where the perforated PE non-woven fabric 44 is provided, and it is a thin sheet that is partially inserted into the vagina and fixed to the body.
[0074]
The amount of water retained by this incontinence pad was 50 cc, and in a wearing test for patients with mild incontinence symptoms, no leakage that would stain the underwear was observed, and the incontinence pad could be used stably.
[0075]
【The invention's effect】
As described above, in the composite absorbent body of the present invention, the absorbent layer provided on at least one surface of the base fabric is composed of three components of particulate SAP, microfibrillar ultrafine fibers, and short fibers. The SAP is incorporated into the network structure by covering the upper surface of the layer formed by the SAP particles with short fibers longer than the size of the SAP, thereby incorporating the SAP into the network structure. The effect of preventing the detachment can be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram showing a first example of a process for adding a short fiber component to microfibril ultrafine fibers in the present invention.
FIG. 2 is a block diagram showing a second example of a process for adding a short fiber component to microfibril ultrafine fibers in the present invention.
FIG. 3 is a block diagram showing a third example of a process for adding a short fiber component to microfibril ultrafine fibers in the present invention.
FIG. 4 is a block diagram showing a fourth example of a process for adding a short fiber component to microfibril ultrafine fibers in the present invention.
FIG. 5 is a partial longitudinal sectional view showing the composite absorbent body of the present invention in a dry state.
6 is a partial longitudinal sectional view showing that the composite absorbent body shown in FIG. 5 is in a wet state.
FIG. 7 is a partial longitudinal sectional view showing another composite absorbent body of the present invention as being in a dry state.
8A and 8B show another example of the composite absorbent body of the present invention, in which FIG. 8A is a plan view and FIG. 8B is a cross-sectional view thereof.
FIG. 9 is an explanatory view showing a process of manufacturing a composite absorbent body according to still another embodiment of the present invention.
FIG. 10 shows a female incontinence pad to which the composite absorbent body of the present invention is applied, wherein (a) is a plan view, (b) is a sectional view of the composite absorbent body, and (c) is a composite absorbent body of (a). The perspective view which shows the folded state, (d) is a side view of the completed female incontinence pad.
[Explanation of symbols]
11 Foundation
11a 1st layer
11b 2nd layer
12 Particulate SAP
13 Short fiber
14 Microfibrillar ultrafine fibers
21 Nonwoven fabric
22 Three-component slurry
31 Nonwoven fabric
32 Polyurethane filament
33 Composite absorber
34 Leak preventer
41 Circular base fabric
42 Slurry
43 PE spunbond
44 open PE nonwoven fabric 44

Claims

A base fabric and an absorbent layer provided on at least one surface of the base fabric, the absorbent layer comprising hydrated microfibrillar ultrafine fibers, a particulate polymer absorber, A short fibrous component having a fiber length longer than the average diameter of the particulate polymer absorber, and having improved shape stability during wet swelling ,
A composite absorbent body , wherein the short fibrous component has a property of not swelling or dissolving in water .

The composite absorbent body according to claim 1, wherein the microfibril-like ultrafine fibers are microfibrillated cellulose or bacterial cellulose.

The composite absorbent body according to claim 1, wherein the base fabric has an apparent density of 0.1 g / cm ³ or less.

The composite absorbent body according to any one of claims 1 to 3, wherein the base fabric is composed of a combination of cellulosic fibers and synthetic fibers.

The said base fabric is comprised from the 1st layer which has a cellulose fiber with a high apparent density as a main component, and the 2nd layer which has a synthetic fiber with a low apparent density as a main component. The composite absorbent material according to item.

The composite absorbent body according to any one of claims 1 to 5, wherein the short fibrous component comprises a non-water-swellable fiber having an average denier of 0.01d to 3.0d.

The composite absorbent body according to claim 6, wherein the short fibrous component is a synthetic wood pulp mainly composed of an easily heat-meltable component.

The composite absorbent body according to claim 6, wherein the short fibrous component is a composite fiber composed of an easily heat-meltable component and a heat-hardly meltable component relatively to the heat-meltable component.

The short fiber component is mainly composed of cellulose, and the base fabric is a first layer composed of fine denier fibers of a composite fiber, and a composite having a relatively low density with respect to the first layer. The composite absorbent body according to claim 1, 2, 3, or 6, comprising a second layer made of thick denier fiber.

The ratio (P / Q) of the microfibril ultrafine fiber (P) and the short fibrous component (Q) is in the range of 1/5 to 5/1. The composite absorber as described.

A step of preparing a two-component dispersion by dispersing a hydrated microfibril ultrafine fiber and a particulate polymer absorbent in a dispersion medium;
Developing the two-component dispersion on at least one surface of a base fabric to form a first slurry layer;
Supplying a dispersion liquid in which short fibrous components are dispersed in a dispersion medium from above the first slurry layer to form a second slurry layer covering the first slurry layer;
Removing the dispersion medium from the first and second slurry layers and then drying;
A method for producing a composite absorbent, comprising:

Placing the particulate polymer absorber in a desired pattern on at least one surface of the base fabric;
A step of developing a slurry in which a hydrated microfibrillar fine fiber and a short fiber component are dispersed in a dispersion medium so as to cover the particulate polymer absorbent, and forming a slurry layer;
Removing the dispersion medium from the slurry layer containing the particulate polymer absorber and then drying;
On at least one surface of the base fabric, a first layer composed of two components of the microfibril fine fiber and the short fiber component, the particulate polymer absorbent, and the microfibril fine A method for producing a composite absorbent body in which fibers and a second layer composed of three components of the short fibrous component are distributed in a desired pattern.

The method according to any one of claims 11 to 12 wherein the dispersion medium is water.

The dispersion medium The method according to any one of claims 11 to 12 which is a mixed solvent of water soluble organic solvent and water.

The method according to claim 14 , wherein the water-soluble organic solvent is ethanol or propylene glycol.

The said short fibrous component is a heat-meltable fiber, The process of heating to the temperature more than the melting point of the said short fibrous component in the removal process of the said dispersion medium or a subsequent process, and making it melt | dissolve is included. 16. The method according to any one of 15 .

A diaper for children, an adult diaper , an incontinence product, or a sanitary napkin provided with the composite absorbent body according to claim 1.