JP4074878B2 - 気体分離装置 - Google Patents
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Description
請求項1記載の発明に係る気体分離装置(以下、適宜「請求項1の分離装置」という)は、隔壁によって外部と隔離された気密室を備える気密容器と、当該気密室内にあって、当該気密室を一方の気密室と他方の気密室とに気密分離する可動隔壁と、当該可動隔壁を当該気密室内において往復移動させる駆動構造と、当該一方の気密室と外部とを隔離する隔壁の少なくとも一部を構成する一方の気体分離膜と、当該他方の気密室と外部とを隔離する隔壁の少なくとも一部を構成する他方の気体分離膜と、当該一方の気密室内にある気体を外部に取り出すために当該隔壁に設けられた一方の逆止弁と、当該他方の気密室内にある気体を外部に取り出すために当該隔壁に設けられた他方の逆止弁と、当該可動隔壁が、当該駆動構造による移動によって、当該気密室内における当該一方の気密室と当該他方の気密室との容積比が気密性を保ちつつ変動可能に構成してある。隔壁は、これを、たとえば、金属や合成樹脂によって構成することができ、気密性保持のために必要に応じてパッキン(パッキング)等を用いることもできる。パッキン等は、それらが容器外部と容器内部とを隔離するものであれば、本明細書における隔壁に該当する。駆動構造は、その駆動源として人力の他、たとえば、電気エネルギーや位置エネルギー等を利用した手段を適宜採用することができる。上記構成における当該一方の気体分離膜が、当該一方の気密室内部の全圧Pが当該可動隔壁の移動による容積増大によって全圧P1(P>P1)以下となったときに当該一方の気密室内部に気体Gから当該気体Gに含まれていた気体g1を当該一方の気密室内に分離導入可能に構成してある。また、同じく他方の気体分離膜が、当該他方の気密室内部の全圧P´が当該可動隔壁の移動による容積増大によって全圧P´1(P´>P´1)以下となったときに当該他方の気密室内部に気体Gから当該気体Gに含まれていた気体g1を当該他方の気密室内に分離導入可能に構成してあり、当該一方の逆止弁が、当該可動隔壁の移動による当該一方の気密室内部の容積減少により当該一方の気密室内部の全圧P1がP2(P2>P1)となったときに当該一方の気密室内部と外部とを連通して当該一方の気密室内部にある気体g1を外部に排出可能に構成してあり、当該他方の逆止弁が、当該可動隔壁の移動による当該他方の気密室内部の容積減少により当該他方の気密室内部の全圧P´1がP´2(P´2>P´1)となったときに当該他方の気密室内部と外部とを連通して当該他方の気密室内部にある気体g1を外部に排出可能に構成してある。ここで、上記一方及び他方の「気体分離膜」は、気体分離機能を持った膜の総称である。気体分離膜の形態は特に限定されるものではなく、たとえば、平板型、中空糸型、スパイラル型等が挙げられ、これらを構成する各気体分離膜が、屈曲・湾曲・厚みの変化等により表面に起伏を持っているものであってもよい。気体分離膜を構成する素材には、高分子などの有機材料、シリカ・アルミナ・カーボン等の無機材料、有機材料と無機材料とを組み合わせたハイブリッド材料等があり、これらの材料に吸着剤のような添加物等を含ませたものも含まれる。気体分離膜の性状(たとえば、透過係数、膜厚、膜面積)は、分離装置の使用目的、分離によって得ようとする気体の種類、量、濃度等に合わせて適宜設定するとよい。なお、気体分離膜は、形態的に、また、素材的に同一のものを用いる必要は必ずしもなく、上記例示した形態や素材等を複数組み合わせて用いることもできること、さらに、「全圧」とは、各気体分圧の総和のことをいう。
請求項2記載の発明に係る気体分離装置(以下、適宜「請求項2の分離装置」という)では、請求項1の分離装置の基本的構成を備えさせた上で、前記駆動構造が、前記気密容器外部に配したジャッキ構造を含めて構成してある。「ジャッキ構造」とは、たとえば、ネジ、歯車、水圧、油圧等を利用することによって、たとえば、人力のような原動力を増大させることのできる構造のことをいう。
請求項3記載の発明に係る気体分離装置(以下、適宜「請求項3の分離装置」という)では、請求項1又は2の分離装置の基本的構成を備えさせた上で、前記一方及び他方の気体分離膜が、それぞれ通気性補強膜により補強してある。
請求項4記載の発明に係る気体分離装置(以下、適宜「請求項4の分離装置」という)では、請求項1乃至3何れかの分離装置の基本的構成を備えさせた上で、前記駆動構造が、駆動源となるモータ又はソレノイドと、当該モータ又はソレノイドを駆動するための電源と、を含めて構成してある。
請求項5記載の発明に係る気体分離装置(以下、適宜「請求項5の分離装置」という)では、請求項4の分離装置の基本的構成を備えさせた上で、前記電源が、充電池と、前記隔壁外周に設置して当該充電池と電気的に接続したソーラーパネルと、を含めて構成してある。
請求項6記載の発明に係る気体分離装置(以下、適宜「請求項6の分離装置」という)では、請求項1乃至5何れかの分離装置の基本的構成を備えさせた上で、前記気体Gが大気であり、前記気体g1が酸素冨化気体である。
請求項7記載の発明に係る気体分離装置(以下、適宜「請求項7の分離装置」という)では、請求項6の分離装置の基本的構成を備えさせた上で、前記一方及び他方の逆止弁が、当該一方の逆止弁を介して取り出した気体g1と、当該他方の逆止弁を介して取り出した気体g1とを順次人体に供給するための気体供給具に接続してある。「気体供給具」とは、人体の口及び/又は鼻へ吸引可能な状態で気体を供給可能な器具のことをいう。たとえば、口と鼻を覆うマスク形状のものや、口に咥えることできるもの、さらに、鼻の穴に差込可能な管形状のものが、気体供給具に該当する。
図1及び2を参照する。図1は、気体分離装置の平面図であり、図2は、図1に示す気体分離装置のA−A断面図である。気体分離装置1は、隔壁3によって容器外部2bと隔離された容器内部2aを備える気密容器2と、気体取出弁として機能するリリーフ弁11と、気密容器2の外部から内部に気体を導入するための逆止弁9と、隔壁3の一部を構成する気体分離膜13と、から概ね構成してある。隔壁3は、図2の上下方向に対向する一対の対向隔壁5,6と、対向隔壁5と対向隔壁6との間に配した蛇腹隔壁7と、により構成してある。対向隔壁5,6は、それぞれが、たとえば、金属又は硬質合成樹脂により構成した同じ大きさの平面視円形の板、すなわち、円盤である。
気体分離膜13は、前述したように、対向隔壁5の各通気孔5aを常圧時において気密閉鎖可能とするための膜(フィルム、シート)である。気体分離膜13は、圧力を受けたときに圧力の高い側にある気体に含まれる所定気体を圧力の低い側に透過させるという気体分離機能を有している。この点も、既に述べた。気体分離膜13を構成する素材は、分離前の気体(たとえば、大気、特定の混合気)や、その分離前の気体から分離しようとする気体の種類(たとえば、酸素、水素、二酸化炭素、蒸気)、さらには、分離しようとする気体量、これらに加え、使用目的や使用環境等を総合的に考慮した上で選択する。分離効率をよくするためには、同じ種類の気体分離膜を使用するのであれば、その気体分離膜の面積をできるだけ広く、同じく厚みをできるだけ薄くすることが必要である。ただ、広く、かつ、薄くすることにより、一般的に気体分離膜の強度を保ちづらくなる。このため、通気を妨げないような補強部材により気体分離膜を補強しておくことが望まれる。本実施形態における気体分離膜13は、大気から酸素(酸素富化気体)を分離して窒素(窒素富化気体)を取り出すことを目的として、シリコーンゴム(ジメチルポリシロキサン加硫弾性体)によって構成してある。シリコーンゴムを採用したのは、シリコーンゴムが比較的入手しやすく安価であること、また、シリコーンゴムの耐薬品性、耐温度性、耐蒸気性、さらに、人体に対する安全性等は既に立証されており食品に対してさえも安心して使用できること、がその主たる理由である。大気から酸素を分離する目的であるなら、シリコーンゴムの代わりに、又は、シリコーンゴムとともに、ポリ;poly(1−トリメチルシリルー1−プロピン;1−trimethylsilyl−1−propyne)やアモルファステフロン(商標;DuPont社製)等を充分に使用可能である。さらに、これら例示した素材は、大気から水素及び/又は二酸化炭素を分離する目的のためにも好適に用いることができる。また、気体分離膜13は、いわゆる平型に形成してあるが、気密容器の形態が許すのであれば中空糸型やスパイラル型等に形成することを妨げない。
図2に示すように、逆止弁9は、対向隔壁5略中央の導気孔5hを密着面を介して気密閉鎖可能な形状(図示していないが、本実施形態では円形)弁体9aと、弁体9aの密着面とは反対側の面(保持面)から僅かに突き出す環状支持部9bと、環状支持部9bにその一端を収納された押圧バネ9cと、弁体9aと押圧バネ9cを収納してこれらを対向隔壁5に取り付けるための有底円筒体9dと、有底円筒体9dの底部9eの環状支持部9b対向面から僅かに突き出す環状支持部9fと、から概ね構成してある。環状支持部9fは、押圧バネ9cの他端を収納可能に構成してあり、環状支持部9bとともに押圧バネ9cを支持し、押圧バネ9cが弁体9aを対向隔壁5に充分な押し付け力を作用させられるように構成してある(図2(b)拡大図参照)。底部9eには、厚み方向に複数の貫通する貫通孔9h,・・を設けてある。各貫通孔9hは、有底円筒体9dの内部と気密容器2の容器内部2aとを、ひいては、容器外部2bと容器内部2aとを、連通させるためのものである。
図2に基づいて、気体分離装置1を用いて実施する気体分離方法について説明する。図2(a)に示すのは、気体分離方法を実施するために用意した気体分離装置1である(第1工程)。気体分離装置1の気密容器2を構成する対向隔壁5,6は、一方の手で対向隔壁5を、他方の手で対向隔壁6を、それぞれ持って両者を互いに遠のく方向に移動させる。この移動により、蛇腹隔壁7が伸長して気密容器2の容器内部2aの容積が増加する。蛇腹隔壁7自身が、それ自身の弾性力等により自動伸長可能に構成してある場合は、その弾性力により、又は、その弾力性に補助されて容積が増加する。容積増加によって内部全圧Pが容器外部2bの全圧(すなわち、大気圧)に対して負圧(大気圧のほうが圧力が高い)になる。この内外圧力差により、逆止弁9が開放して外気、すなわち、大気が気密容器2の容器内部2aに導入される。大気の導入により、容器内部2aの全圧Pと容器外部2bの全圧とが均衡すると逆止弁9が閉鎖して大気導入を遮断する。この時点で、逆止弁9とともにリリーフ弁11も閉鎖しているから、気密容器2の容器内部2aの大気は密封状態にある。対向隔壁5,6同士の遠のく方向への移動が既に行われ容器内部2aに大気が既に導入されている場合は、上記した移動作業は省略してよい。
図3乃至5を参照しながら、第1変形例に係る気体分離装置1−1について説明する。図3は、気体分離装置1−1の平面図であり、図4及び5は、図3に示す気体分離装置1−1のB−B断面図である。気体分離装置1−1が、前述した気体分離装置1と異なるのは、主として後者では対向隔壁に設けた気体分離膜を前者では蛇腹隔壁に設けた点である。ここで、気体分離装置1−1を説明するにあたって、気体分離装置1と共通する部材については後者で使用した符号と同じ符号を使用するにとめ、共通する部材についての説明は省略する(後述する他の気体分離装置についても適宜同じとする)。
図6及び7を参照しながら、第2変形例に係る気体分離装置1−2について説明する。図6及び7は、気体分離装置1−2の縦断面図である。気体分離装置1−2が、前述した気体分離装置1又は気体分離装置1−1と異なるのは、主として後二者が1個であった気密容器を前者が2個である点にある。ここでは、前述した気密容器2−1に副気密容器2−1´を直列接続した場合について説明する。
図8を参照しながら、第3変形例に係る気体分離装置1−3について説明する。図8は、気体分離装置1−3の縦断面図である。気体分離装置1−3は、隔壁21により内外が隔離された気密容器22を備えている。隔壁21は、中空部24を有する筒状の固定隔壁23と、中空部24内にあり固定隔壁23の内周面23eに対して中空部24の長さ方向(図8の上下方向)に往復摺動可能な可動隔壁25と、を含めて構成してある。固定隔壁23は、金属や合成樹脂により全体構成した円形の底部23aと、底部23aの外周から起立する環状周壁23bと、を備えている。底部23aの形状を円形に構成したのは円形であれば内周面23eとの間の気密性担保が比較的簡単であると考えたからであるところ、気密容器22内にある中空部24の気密性が確保できるのであれば円形以外の形状でもよい。底部23aの形状を円形にしたことから、これに対応して環状周壁23bの形状も円形としてある。なお、符号23cは、環状周壁23bの上端部にネジ固定可能な蓋体を示している。
図9を参照しながら、第4変形例に係る気体分離装置1−4について説明する。図9は、気体分離装置1−4の縦断面図である。気体分離装置1−4は先に説明した気体分離装置1−3と類似した構成を備えていて、両者間で異なるのは、後者では容器外部に排出していた酸素g2を取り出し可能に構成した点である。このため、両者間で共通する部材については図8に示した符号を図9に示すにとめ、それらについての説明は可能な限り省略する。
図10乃至12を参照しながら、第5変形例に係る気体分離装置1−5について説明する。図10乃至12は、気体分離装置1−5の縦断面図である。気体分離装置1−5は、大径部と先細り部とを有する無花果形状に類似する形状の気密容器31を備えている。気密容器31は、隔壁32を備え、隔壁32は、その面積方向全部(一部でもよい)が、通気性があり復帰可能に変形する弾性補強膜33と、弾性補強膜33の内壁に貼り付けた気体分離膜35と、から構成してある。弾性補強膜33に通気性を持たせたのは、気体分離膜35に対する通気性を確保することによって気体分離膜35の気体分離機能を発揮可能にするためである。気密容器31大径部に該当する隔壁32には逆止弁37を、同じく先細り部先端には気体取出弁(リリーフ弁39)を、それぞれ設けてある。逆止弁37は、気密容器31内への気体導入のみを許容するように構成してある。リリーフ弁39には針状のノズル39aを一体化してあり、ノズル39aは、サッカーボール等の球技用ボール41の空気取入口に差込可能に構成してある。なお、隔壁32はその全体を弾性補強膜33と気体分離膜35とにより構成してあるが、この隔壁32の一部を上記二者の代わりに弾性材により構成することを妨げない。この場合の弾性材は気体分離機能を有しないことになるが、たとえば、気密容器31の形態や強度等の関係から気体分離膜を用いることの出来ない部位が存するという問題がある場合に、弾性材を用いることにより当該問題を解決できる。
図13乃至15を参照しながら、第6変形例に係る気体分離装置1−6について説明する。図13は、気体分離装置1−6の平面図であり、図14及び15は、図13に示す気体分離装置1−6のC−C断面図である。気体分離装置1−6は、隔壁44によって内外を隔離する気密容器45を備え、この気密容器45は内部に食品等の保存物を収納可能に構成してある。すなわち、隔壁44は、上端開口の下容器46と、下端開口の上容器47と、蓋体49と、から概ね構成してあり、何れの部材も合成樹脂を主素材として構成してある。下容器46は底部46aと、底部46aの周縁から起立する周壁46bと、から概ね構成してあり、容器内部には保存物を収納する空間が形成してある。他方、上容器47は、平面視矩形の天板部47aと、天板部47aの周縁から垂下する周壁47bと、により概ね構成してあり、下容器46に被せられる形状及び大きさに形成してある。被せたときの下容器46の周壁46bは、被せられた上容器47の周壁47bの内側に位置するように構成してある。これとは逆に周壁46bを周壁47bの外側に位置させることも可能であるが、そのように構成すると周壁47bを下容器46内に入り込ませることになり周壁47bと下容器46内の保存物との接触が起こり得る。接触は被せ作業に悪影響を与えかねないので、上容器47の周壁47bを下容器46の周壁46bの外側に位置させるようにしたのである。下容器46に被せた上容器47は、両者をロックするためのロック機構48によってロック可能に構成してある。
図16を参照しながら、第7変形例に係る気体分離装置1−7について説明する。図16は、気体分離装置1−7の断面図である。気体分離装置1−7は、隔壁21−7により内外が隔離された気密容器22−7を備えている。隔壁21−7は、気密室24−7を有する筒状の固定隔壁23−7と、気密室24−7内にあり固定隔壁23−7の内周面23e−7に対して気密室24−7の長さ方向(図16の左右方向)に往復摺動可能な可動隔壁25−7と、を含めて構成してある。可動隔壁25−7の往復摺動は、駆動構造(図示を省略)によって行われる。固定隔壁23−7は、金属や合成樹脂により全体構成した環状周壁23b−7と、環状周壁23b−7の両端を閉鎖する円形の側壁部23a−7R,23a−7Lと、から構成してある。側壁部23a−7R,23a−7Lの形状を円形に構成したのは円形であれば内周面23e−7との間の気密性担保が比較的簡単であると考えたからであるところ、気密容器22−7内にある気密室24−7の気密性が確保できるのであれば円形以外の形状でもよい。側壁部23a−7R,23a−7Lの形状を円形にしたことから、これに対応して環状周壁23b−7の形状は円筒状としてある。なお、図16において符号24−7Rは、気密室24−7内における可動隔壁25−7よりも、図に向かって右側の気密室を、同じく符号24−7Lは、同じく左側の気密室を示している。図16(a)及び(e)は気密室24−7Rの容積が略ゼロの状態(可動隔壁25−7が側壁部23a−7Rの近傍に位置した状態)を、図16(c)は気密室24−7Lの容積が略ゼロの状態(可動隔壁25−7が側壁部23a−7L近傍に位置した状態)を、それぞれ示している。
図17乃至20を参照しながら、第8変形例に係る気体分離装置1−8について説明する。図17は、気体分離装置1−8の斜視図である。図18は、気体分離装置1−8の平面図である。図19は、気体分離装置1−8の底面図である。図20は、気体分離装置1−8の縦断面図である。気体分離装置1−8は、気体分離装置1−7と基本構造を共通にする。構造的には分離対象とする気体等の種類を問わないこと、大気Gから酸素冨化気体g1を分離することを前提とすることは、前述したとおりである。ここで紹介する気体分離装置1−8もその例外ではないが、その説明に当たりより理解し易くするために、気体g1の代わりに酸素冨化気体g1と記載する。
図21乃至24を参照しながら、第9変形例に係る気体分離装置1−9について説明する。図21は、気体分離装置1−9の斜視図である。図22は、気体分離装置1−9の平面図である。図23は、気体分離装置1−9の底面図である。図24は、気体分離装置1−9の縦断面図である。気体分離装置1−9は、上記した気体分離装置1−8に改良を加えたものである。気体分離装置1−9が気体分離装置1−8と異なるのは、可動隔壁の駆動構造のみである。このため、以下においては、気体分離装置1−9の特徴についてだけ説明し、気体分離装置1−8と共通する部材・構造については図17乃至20で使用した符号等を図21乃至24においても使用するに止め、それらの説明は省略する。
図25及び26を参照しながら、第10変形例に係る気体分離装置1−10について説明する。図25は、気体分離装置1−10の斜視図である。図26は、気体分離装置1−10の縦断面図である。気体分離装置1−10は、先に述べた気体分離装置1−9に改良を施したものである。改良点は、気体分離装置1−9が有しなかったソーラーパネルを気体分離装置1−10に設けた点である。したがって、以下の説明はソーラーパネルと、その関連部材についてのみ行う。なお、気体分離装置1−9と気体分離装置1−10との間で共通する部材については、図21乃至24で使用した符号と同じ符号を図25及び26に記すに止め、それらの部材についての説明は省略する。
図27及び28を参照しながら、第11変形例に係る気体分離装置1−11について説明する。図27は、気体分離装置1−11の斜視図である。図28は、天板を省略した気体分離装置1−11の平面図である。気体分離装置1−11は、平面視扇型の気密容器22−11と、気密容器22−11の扇型中心部に配した駆動構造22a−11と、電源部22b−11と、から外観構成してある。
2 気密容器
2a 容器内部
2b 容器外部
2−1´ 副気密容器
3 隔壁
5,6 対向隔壁
5a 通気孔
5h 導気孔
7 蛇腹隔壁
7a−1 通気性補強膜
7b−1 気体分離膜
8 復帰バネ
9 逆止弁
9a 弁体
9b 環状支持部
9c 押圧バネ
9d 有底円筒体
9e 底部
9f 環状支持部
9h 貫通孔
10 通気容器
10h 通気孔
11 リリーフ弁
11a 弁本体
11b 調整リング
13 気体分離膜
15 連通パイプ
17 連通逆止弁
21 隔壁
21h 通気孔
21m 気体分離膜
22 気密容器
23 固定隔壁
23a 底部
23b 環状周壁
23c 蓋体
23d 軸受
23e 内周面
23h 気体抜き孔
23j 内部
23j 気密容器内部
23j´ 気密空間
23k 外部
23k´ 空間
24 中空部
25 可動隔壁
25p 操作盤
25s 操作棒
26 環状パッキン
27 リリーフ弁
28 逆止弁
29 蓋体
30 分離気体取出弁(リリーフ弁)
30a ノズル構造(ノズル)
31 気密容器
32 隔壁
33 弾性補強膜
35 気体分離膜
37 逆止弁
39 気体取出弁リリーフ弁
39a ノズル
41 球技用ボール
44 隔壁
45 気密容器
46 下容器
46a 底部
46b 周壁
47 上容器
47a 天板部
47b 周壁
47g 環状溝
47h 通気孔
47m 気体分離膜
47p 環状パッキン
48 ロック機構
49 蓋体(被覆部材)
49a 蓋本体
49b 閉鎖突起
51 気体供給具
53 ゴムタイヤ
Claims (7)
- 隔壁によって外部と隔離された気密室を備える気密容器と、
当該気密室内にあって、当該気密室を一方の気密室と他方の気密室とに気密分離する可動隔壁と、
当該可動隔壁を当該気密室内において往復移動させる駆動構造と、
当該一方の気密室と外部とを隔離する隔壁の少なくとも一部を構成する一方の気体分離膜と、
当該他方の気密室と外部とを隔離する隔壁の少なくとも一部を構成する他方の気体分離膜と、
当該一方の気密室内にある気体を外部に取り出すために当該隔壁に設けられた一方の逆止弁と、
当該他方の気密室内にある気体を外部に取り出すために当該隔壁に設けられた他方の逆止弁と、
当該可動隔壁が、当該駆動構造による移動によって、当該気密室内における当該一方の気密室と当該他方の気密室との容積比が気密性を保ちつつ変動可能に構成してあり、
当該一方の気体分離膜が、当該一方の気密室内部の全圧Pが当該可動隔壁の移動による容積増大によって全圧P1(P>P1)以下となったときに当該一方の気密室内部に気体Gから当該気体Gに含まれていた気体g1を当該一方の気密室内に分離導入可能に構成してあり、
当該他方の気体分離膜が、当該他方の気密室内部の全圧P´が当該可動隔壁の移動による容積増大によって全圧P´1(P´>P´1)以下となったときに当該他方の気密室内部に気体Gから当該気体Gに含まれていた気体g1を当該他方の気密室内に分離導入可能に構成してあり、
当該一方の逆止弁が、当該可動隔壁の移動による当該一方の気密室内部の容積減少により当該一方の気密室内部の全圧P1がP2(P2>P1)となったときに当該一方の気密室内部と外部とを連通して当該一方の気密室内部にある気体g1を外部に排出可能に構成してあり、
当該他方の逆止弁が、当該可動隔壁の移動による当該他方の気密室内部の容積減少により当該他方の気密室内部の全圧P´1がP´2(P´2>P´1)となったときに当該他方の気密室内部と外部とを連通して当該一方の気密室内部にある気体g1を外部に排出可能に構成してある
ことを特徴とする気体分離装置。 - 前記駆動構造が、前記気密容器外部に配したジャッキ構造を含めて構成してある
ことを特徴とする請求項1記載の気体分離装置。 - 前記一方及び他方の気体分離膜が、それぞれ通気性補強膜により補強してある
ことを特徴とする請求項1又は2記載の気体分離装置。 - 前記駆動構造が、駆動源となるモータ又はソレノイドと、
当該モータ又はソレノイドを駆動するための電源と、を含めて構成してある
ことを特徴とする1乃至3何れか記載の気体分離装置。 - 前記電源が、充電池と、
前記隔壁外周に設置して当該充電池と電気的に接続したソーラーパネルと、を含めて構成してある
ことを特徴とする請求項4記載の気体分離装置。 - 前記気体Gが大気であり、前記気体g1が酸素冨化気体である
ことを特徴とする請求項1乃至5何れか記載の気体分離装置。 - 前記一方及び他方の逆止弁が、当該一方の逆止弁を介して取り出した気体g1と、当該他方の逆止弁を介して取り出した気体g1とを順次人体に供給可能とする気体供給具に接続してある
ことを特徴とする請求項6記載の気体分離装置。
Priority Applications (1)
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