JP4070840B2 - 金属ガスケット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、エンジンのシリンダブロックとシリンダヘッドとのように対向する部材のデッキ面間に介在されて、各部材間をシールする金属ガスケットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の金属ガスケットとしては特開平8−100859号公報に記載されるものがある。すなわち、この金属ガスケットは、円形をなす孔の縁に沿ってビードを形成した弾性金属板からなる一対の基板と、これら基板の間に配設され前記基板のビードが全圧縮されるのを防止する突起を当該ビードに沿って当該ビードの前記孔に近い側に形成した金属板からなる副板とからなるものである。そして、副板の前記突起は、副板を面方向にプレス成型等により突出させることにより形成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の技術によれば、前記副板に形成された突起は、孔の縁に沿う方向におけるいずれの位置においても同一の幅であり、且つ円形をなす孔と同心円をなす平面形状をしている。
【0004】
このため、前記従来技術においては、金属板における上下方向での、突起の圧縮変形応力が不十分になりがちであるという不具合がある。
そこで、この発明の目的は、副板の突起の圧縮変形応力を増大させることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明では、シリンダボア用の孔の縁に沿ってビードを形成し且つシリンダボア用の孔の周囲にはボルトを通すためのボルト孔を形成した弾性金属板からなる基板と、この基板に重なって配設され前記基板のビードが全圧縮されるのを防止する突起を当該ビードに沿って形成した金属板からなる副板とを備えた金属ガスケットにおいて、前記突起における前記シリンダボア用の孔から遠い側の縁と前記シリンダボア用の孔に近い側の縁との少なくともいずれかの、前記シリンダボア用の孔の縁からの距離を当該シリンダボア用の孔の縁に沿って遠近変化させて、突起における前記の少なくともいずれかの縁の長さを、突起における前記少なくともいずれかの縁がシリンダボア用の孔と同心円になっているものより大にするとともに、ボルト孔から遠い位置の前記少なくともいずれかの縁の長さを、ボルト孔に近い位置の前記少なくともいずれかの縁の長さより大にして、ビードに沿う方向におけるボルト孔から遠い位置の突起の圧縮変形応力をボルト孔に近い位置の突起の圧縮変形応力よりも大にした金属ガスケットとしている。
【0006】
金属板にプレス加工等により形成した凹凸においては、板厚は凹凸のどの位置でも大差がなく、その断面形状が凹凸変化している。そして、かかる凹凸の、金属板上下方向の圧縮変形応力は、前記断面形状のうち上下に延びる部分の金属板面上での長さに比例して大になることが知見された。このため、凹凸が所定区間にわたって形成される場合には、凹凸の縁を長く形成することにより、その凹凸の圧縮変形応力を大にすることができることが分かった。
【0007】
この発明では、突起における孔から遠い側の縁と近い側の縁のうち少なくともいずれかを孔の縁に沿って遠近変化させたから、前記遠近変化した縁の長さが大になり、その結果、遠近変化しない縁を有する突起よりも圧縮変形応力が増大される。突起における縁の遠近変化の形態は、孔に沿って延びる突起の一方又は両方の縁を蛇行させる形態や、孔に沿って短い間隔ごとに多数の突起を形成することによって実現される。
【0008】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、ビードの膨らみを相互に離れる側に向けて対向させた一対の前記基板と、これらの基板の間に介在させた前記副板とからなり、当該副板の前記突起は、前記両基板の各ビード間に位置させてなる。
【0009】
この発明では、両基板のビードに囲まれた中に副板の突起が位置するため、突起にはシール機能が期待されない。このため、この発明に用いる突起には、ビードの延在方向に突起を連続させる必要はなく、多数の突起を短い間隔をおいて多数形成した形態のものを用いることができる。また、この突起は、副板の両面に突設されたものであってもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は金属ガスケット1の平面図であり、その▲2▼−▲2▼線における断面拡大図が図2である。この金属ガスケット1は一対の金属板からなる基板2と、これらの間に介在される金属板からなる副板3とからなる。図2においては副板3は2枚重ねられている。
【0011】
基板2と副板3とは平面において同一形状をなし、基板2は弾性金属板から構成され、副板3は基板2よりも弾性のない金属板から構成されて、これら基板2と副板3とは図示しない慣用の固着手段によって相互に分離しないように固着されている。副板3は、通常は基板2よりも厚い材料を用いるが、基板2と同一又は基板2より薄い金属板を使用することもできる。そして基板2より薄い金属板により副板3を構成しても、後述のように副板3の突起の圧縮変形応力を増大できる。金属ガスケット1にはシリンダボア用の孔4とボルト用の孔5とが開設されており、したがって基板2と副板3にも同一の孔が開設されている。また、金属ガスケット1には慣用の水孔や潤滑液用の孔を開設してもよい。
【0012】
金属ガスケット1の基板2には、孔4の縁に沿って孔4を囲み且つ孔4と同心円状にビード6が形成されている。このビード6は図2に示すように基板2を断面円弧状にプレス成型してなる所謂フルビードであり、慣用されるように、金属ガスケット1が介在されたシリンダブロックとシリンダヘッドのような2つの部材間のボルト締めにより弾性変形して両部材のデッキ面間をシールするようになっている。図2の実施形態では、ビード6の膨らみどうしを近づけるように両基板2を重ね、これらの間に2枚の副板3を介在させている。
【0013】
副板3には、基板2のビード6が全圧縮されるのを防止する突起7を当該ビード6に沿って形成している。ビード6が前記ボルト締めによって全圧縮されると、ビード6は挫屈して弾性復元せず前記シール機能が失われるから、この全圧縮を防止するために前記突起7が形成される。
【0014】
この突起7は、副板3において孔4の縁に沿う方向に無端状に連続して形成されており、しかも孔4の縁からの距離が前記連続方向において繰り返し長短変化し、以て突起7は図3に示すように蛇行した形態をなしている。この蛇行の結果、突起7における、孔4から遠い側の縁7aと孔4に近い側の縁7bとは、前記連続方向において同じ位置で孔4の縁からの位置が遠近変化しており、したがって突起7の幅はいずれの位置においても同一になっている。
【0015】
突起7の縁7a,7bは或る寸法にわたって孔4と同心の或る2種の半径での円弧をなし、これに連続して同様に別の2種の半径での円弧をなしていて、半径の相違する隣接した円弧どうしの前記連続部7cは図3に示すように縁7a,7bが小さい半径で湾曲したS字状になっている。かかる蛇行のピッチは図7に示すように同一でもよいし、また図8に示すように変化していてもよい。図8の場合にはピッチがA<B<C<Dになっていて、図1に示すボルト孔5に近い位置ではピッチDをなし、ボルト孔5,5間の位置ではピッチAをなす。
【0016】
図4は図3の▲4▼−▲4▼線断面図であり、副板3の一方の面に高さHの突起7が形成され、この突起7より孔4側の部分が当該突起7より前記高さHの2倍の高さ2Hで陥没されている。これら副板3の各部はいずれも同一又はこれに近い厚みであるから、前記の陥没された部分は副板3の他方の面に対して大体において高さHで突出していることになり、よって、前記陥没部分は前記突起7とは反対側の面に突出する突起8を形成している。従って、この突起8における孔4から遠い側の縁は平面において前記突起7の縁7bにほぼ一致した位置に形成されることになる。
【0017】
図2における副板3は、図3,図4に示した副板3の2枚を、突起8どうしを接触させて上下対称に配置したものであるが、前記副板3は上下に突起7,8が突出しているため、図6に示すように副板3は一枚であってもよい。これにより、金属ガスケット1が介在されるデッキ面の間隔がボルト締めにより圧縮されても、突起7,8によりビード6が所定以上に圧縮変形されるのを防止して、ビード6の挫屈を防止し、以てビード6の弾性を維持する。
【0018】
ここで、突起7,8は前記のように蛇行しているため、突起7の両側の縁7a,7b及び突起8の孔4から遠い側の縁の長さが、蛇行しないで縁が孔4と同心円になっているものに比較して大になっている。このため突起7,8の圧縮変形応力は、前記縁が孔4と同心円になっているものより増大される。したがって、副板3のように基板2に比して薄い金属板であっても、その突起7,8に十分な圧縮変形応力を備えることができ、その結果、金属ガスケット1を薄く且つ軽量にすることができる。
【0019】
なお、図2に示すように2枚の副板3を対向させて配置する場合には、前記一方の突起8を設けない副板3であってもよい。この場合には突起7とその孔4側の部分との段差は前記高さHとする。
【0020】
図5は突起7の蛇行状態を前記とは別の形態にした例であり、平面において突起7を同一の連続する円弧を繰り返すことにより同一ピッチで蛇行させている。よって、この例によれば図3に示したような円弧の連続部7cは形成されていない。なお、突起7の縁7a,7b間の距離は連続方向のいずれの位置においても同一になっているから、この突起7もいずれの位置でも同一幅である。また、この副板3も断面は図4に示したものと同様になり、したがって副板3の両面に突起が形成されている。
【0021】
図6は図3ないし図5に示したいずれかの副板3の一枚を図2に示した2枚の基板2間に介在させた例であり、両面の各突起7,8により両ビード6の全圧縮を防止することができる。
【0022】
図7は図3に示したような蛇行する突起7の蛇行のピッチAを同一にしており、また図8は狭いピッチAから広いピッチDまでA<B<C<Dと変化させて、圧縮変形応力をピッチA>ピッチB>ピッチC>ピッチDにしている。そして、図1に示すボルト孔5に近い、ボルトによる締結力の大きい位置にピッチDの部分を配置し、ボルト孔5から遠い、ボルトによる締結力の小さい位置にピッチAの部分を配置し、それらの中間のうちボルト孔5に近い位置にピッチCの部分を配置し、前記中間のうちボルト孔5から遠い位置にピッチBの部分を配置している。
【0023】
ところで、エンジンのシリンダブロックとシリンダヘッドとの間においては、シリンダブロックに対するシリンダヘッドのボルトによる締め付け力によって、ボルトの近くはシリンダブロックとシリンダヘッドとの相互間の圧縮力が大きく、ボルトから離れてボルトとボルトとの間になると前記ボルトによる締め付け力の影響が小さくなるため前記圧縮力は小さくなる。また、ボルトとボルトとの間では、エンジンの爆発力によってシリンダブロックに対してシリンダヘッドが離れる方向に反り、その爆発終了後に復元することが繰り返されて、シリンダブロックに対してシリンダヘッドが振動することになり、さらにこれによってシリンダヘッドに前記反りが残留して次第にシリンダヘッドが変形することがある。しかしこのような場合でも前記ボルトによる締め付け力によってボルト近くではシリンダブロックとシリンダヘッドとの間は殆ど変形せずに充分に圧縮力が確保され、前記振動は殆ど発生しない。
【0024】
そこで、かかるシリンダブロックとシリンダヘッドとの間に金属ガスケット1が介在されると、金属ガスケット1におけるボルト孔5に近い部分には常時大きな圧縮力が付与されているために、その部分のビード6には前記振動は殆ど付与されず、したがってボルト孔5に近い部分ではビード6の振動による劣化は少ない。しかし、ボルト孔5とボルト孔5との間の部分においては、前記振動が反復継続して入力されることによってビード6が劣化し亀裂が発生することがあり、特にシリンダヘッドに前記の変形が発生しているときには前記劣化が顕著になる傾向にある。
【0025】
このため、前記の各ピッチA,B,C,Dの部分を前記のように配置することによって、特にボルト孔5から遠い位置にあっては突起7,8の圧縮変形応力を大にして、ビード6の前記振動、すなわち反復しての変形による劣化や過度の変形による劣化を防止してそのシール力を確保するものである。なお、図8に示したように位置によりピッチを変化させる手法は、図5に示した形状の突起7についても適用することができるのは言うまでもない。
【0026】
また、前記の突起7及び/又は突起8の高さを、ボルト孔5に近い位置では低くし且つボルト孔5から遠い位置では高くして、前記ボルトによる締結力の位置による変化に対応させることにより、2つの部材のデッキ面と基板2との間の面圧を、孔4周りにおいて均一化させることもできる。これによれば、ボルト孔5から遠い位置におけるビード6の前記振動による劣化や過度の変形による劣化をさらに確実に防止することができる。
【0027】
図9は、副板3の一方の面に形成した突起7を連続させないで、孔4の周りに多数の突起7を短い間隔をおいて並べたものである。各突起7は、副板3をプレス成型したものであって楕円形をしており、したがって孔4から遠い縁7aと孔4に近い縁7bとにより突起7の平面楕円形が形成されている。このため、突起7の長手方向両端において縁7aは孔4に近づき、縁7bは孔4から遠ざかる方向に向きを変え、これによって各突起7の両側の縁7a,7bの長さが、蛇行しないで縁が孔4と同心円になっているものに比較して大になっている。このため突起7の圧縮変形応力は、前記縁が孔4と同心円になっているものより増大される。特に、各突起7の長手方向の両端の縁7dは曲率半径が小さい円弧をなしているから、前記図3における連続部7cと同様に前記圧縮変形応力はこの理由によっても向上している。
【0028】
図10は、図9に形成したものと同様の突起7,8を、孔4周りに副板3の両面に交互に形成した例である。図中の突起7が副板3の上面に突出し、突起8が副板3の下面に突出したものである。副板3の両面に突起7,8が突出しているため、図6に示したように、一対の基板2間に介在させる副板3は一枚でも両基板2の各ビード6の全圧縮を防止することができる。他の構成及び作用は図9のものと同様である。
【0029】
図11は、図10の突起7,8の長手方向の向きを、孔4周りに対して斜めにすることにより、孔4周りの突起7,8の数を増加させた例である。副板3の両面に突起7,8を突出させたことにより図10のものと同様の作用,効果があり、また突起7,8の形状を楕円形にしたことにより図9のものと同様の作用,効果がある。また突起7,8が増加することによって各突起7,8の前記両側の縁の合計長さが増加し、また、各突起7,8の長手方向の両端の曲率半径が小さい円弧をなす縁の数も増加するから、副板3における突起7,8の圧縮変形応力が増大している。
【0030】
図12は、突起7のうち孔4から遠い側の縁7aを図3に示した実施形態と同様に蛇行させ、且つ孔4に近い側の縁7bを孔4と同心円にした例を示す。この発明は、図11までに示したように両縁7a,7bにおいて孔4からの距離を変化させるだけでなく、孔4から遠い側の縁7aのみを、孔4に沿う方向において遠近変化させたものも含む。また逆に図示しないが、孔4から遠い側の縁7aを孔4と同心円にして、孔4に近い側の縁7bのみを蛇行させることにより孔4に沿う方向において遠近変化させることもできる。
【0031】
以上の各副板3は、図2,図6に示すように基板2のビード6より孔4側の平坦部間に突起7を位置させたが、図13,図14に示すように両基板2のビード6の膨らみを相互に離れる側に向けて対向させ、これら対向したビード6間に副板3の突起7を位置させることもできる。図13で用いた副板3は、副板3の表裏に突起7,8を形成した形態のものであり、したがって基板2間に1枚の副板3を介在させている。また図14では、一面にのみ突起7を形成した2枚の副板3を図13の場合と同様に基板2間に介在させている。これら図13,図14において用いる副板3としては図12までにおいて説明したいずれかのものを採用するが、特に図13,図14の場合には両ビード6が、その膨らみを相互に離れる側に向けて対向しているために、両ビード6の内部では金属ガスケット1としてのシール機能は求められない。このため、副板3としては図9,図10,図11に示したものをするのに特に好適である。
【0032】
なお、副板3の突起7,8としては、図示しない各種の形状のものを使用することも可能である。また、前記の各例においては基板2を一対用い、これらの間に1枚又は2枚の副板3を介在させているが、図15に示すように基板2は1枚であってもよい。この場合には基板2の側にのみ突起7を突出させた副板3を用いるものとする。この場合でも突起7の平面形状は前記した各種のものを採用することができるのは勿論である。図15(a)は、副板3の突起7を、基板2のビード6より孔4に近い側の平坦部に配置した例であり、図15(b)は、副板3の突起7を、基板2のビード6の膨らんだ内側に配置した例である。
【0033】
さらに、前記実施形態はエンジンのシリンダヘッドガスケットとして金属ガスケット1を用いた場合について説明したが、この発明は他の機器間に用いられる金属ガスケットに適用することもできる。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明においては、突起におけるシリンダボア用の孔から遠い側の縁と近い側の縁のうち少なくともいずれかを同孔の縁に沿って遠近変化させたから、前記遠近変化した縁の長さが大になり、その結果、遠近変化しない縁を有する突起よりも圧縮変形応力が増大される。このため、突起は十分なストッパとしての機能を維持することができる効果がある。また、ビードに沿う方向において特にボルト孔から遠い位置にあってはボルト孔に近い位置よりも突起の圧縮変形応力を大にしたから、ビードの振動、すなわち反復しての変形による劣化や過度の変形による劣化を防止してそのシール力を確保することができる効果もある。
【0035】
また、請求項2の発明によれば、請求項1の発明の前記効果に加えて、両基板のビードに囲まれた中に副板の突起が位置するため、突起にはシール機能が期待されないから、ここで用いる突起はビードの延在方向に連続させる必要はなく、小さい突起を短い間隔をおいて多数形成した形態のものを用いることができるので、突起の形成の自由度が大になる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】金属ガスケットの一部平面図。
【図2】図1の▲2▼−▲2▼線断面拡大図。
【図3】副板の突起の一例を示す平面図。
【図4】図3の▲4▼−▲4▼線断面図。
【図5】副板の突起の他の例を示す平面図。
【図6】図3又は図5の副板を用いた金属ガスケットの例を示す図2同様の断面図。
【図7】突起の蛇行のピッチをいずれも同一にした例を示す平面図。
【図8】突起の蛇行のピッチを場所により変化させた例を示す平面図。
【図9】独立した多数の突起を形成した例を示す平面図。
【図10】独立した多数の突起を表裏に形成した例を示す平面図。
【図11】独立した多数の突起の別の配置形態を示す平面図。
【図12】連続する突起の別の例を示す平面図。
【図13】突起をビードどうしの間に配置した例を示す断面図。
【図14】突起をビードどうしの間に配置した別の例を示す断面図。
【図15】(a)(b)とも基板と副板とを各1枚用いた例を示す断面図。
【符号の説明】
1 金属ガスケット
2 基板
3 副板
4 孔
7,8 突起
7a,7b 縁
Claims (2)
- シリンダボア用の孔の縁に沿ってビードを形成し且つシリンダボア用の孔の周囲にはボルトを通すためのボルト孔を形成した弾性金属板からなる基板と、この基板に重なって配設され前記基板のビードが全圧縮されるのを防止する突起を当該ビードに沿って形成した金属板からなる副板とを備えた金属ガスケットにおいて、前記突起における前記シリンダボア用の孔から遠い側の縁と前記シリンダボア用の孔に近い側の縁との少なくともいずれかの、前記シリンダボア用の孔の縁からの距離を当該シリンダボア用の孔の縁に沿って遠近変化させて、突起における前記の少なくともいずれかの縁の長さを、突起における前記少なくともいずれかの縁がシリンダボア用の孔と同心円になっているものより大にするとともに、ボルト孔から遠い位置の前記少なくともいずれかの縁の長さを、ボルト孔に近い位置の前記少なくともいずれかの縁の長さより大にして、ビードに沿う方向におけるボルト孔から遠い位置の突起の圧縮変形応力をボルト孔に近い位置の突起の圧縮変形応力よりも大にしたことを特徴とする金属ガスケット。
- ビードの膨らみを相互に離れる側に向けて対向させた一対の前記基板と、これらの基板の間に介在させた前記副板とからなり、当該副板の前記突起は、前記両基板の各ビード間に位置させたことを特徴とする請求項1に記載の金属ガスケット。
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