JP4070522B2 - 画像データ通信システム及び画像データ蓄積サーバ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は画像データ通信システム及び画像データ蓄積サーバに関し、例えば、電子メールの添付ファイルとしてファクシミリ(FAX)データを通信し得るインターネットFAXシステムなどに適用し得るものである
【0002】
【従来の技術】
最近、インターネット網を利用してFAXデータを転送するインターネットFAXシステムの開発、研究が盛んとなってきている。
【0003】
インターネットFAXシステムでは、例えば、一般的なFAX装置からのFAXデータがインターネットFAX装置に与えられ、インターネットFAX装置が、そのFAXデータを所定アドレスへの電子メールの添付ファイルに変換し、インターネット網側に送信する。
【0004】
通常、受信側装置も、インターネットFAX装置であって、添付ファイルとして与えられたFAXデータを取り出して、一般的なFAX装置へそのFAXデータを渡して印刷出力させる。インターネットFAX装置間では、FAXデータの印刷品質などを調整することも行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、インターネットFAX方式では、FAXデータは電子メールの添付ファイルとして通信に供しているので、インターネットFAX装置以外の装置を受信側装置としてFAXデータを抽出、受信させることも可能である。
【0006】
しかしながら、このようなシステムをどのように実現するか明確になっていない。例えば、受信側装置も、FAXデータを抽出する装置と、FAXデータを印刷する装置とが別個にある場合、送信側においても上述のように2個の装置が存在するため、少なくとも計4種類の装置が存在する。そのため、データ転送などでの調整事項を、どの装置間でどのタイミングで調整すれば良いかなど、明確に定められていない事項も多く、FAXデータの印刷品質の低下や過剰な品質でのFAXデータの送受信なども生じる恐れがある。
【0007】
そのため、画像データの印刷品質を適切にできるように各装置間で調整可能な画像データ通信システム(や画像データ蓄積サーバ)が望まれている。また、画像データの印刷品質を調整し合う一方の装置が他方の装置種類を確認できる画像データ通信システム(や画像データ蓄積サーバ)が望まれている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
第1の本発明の画像データ通信システムは、記憶されている性能に従った性能を有する画像データを、性能要求と共に送出する画像データ送出装置と、上記画像データ送出装置が送出した画像データを受信して蓄積すると共に、画像データに性能要求が伴うときに、性能の内容を定めて返信して上記画像データ送出装置に記憶させる画像データ蓄積サーバと、上記画像データ蓄積サーバに蓄積された画像データを読み出して印刷する印刷端末とを有し、上記画像データ蓄積サーバは、同一の送信元からN回(Nは2以上)以上連続して性能要求を伴う画像データを受信したことを条件として性能返信を起動させる受信回数監視手段と、性能要求を伴う画像データの送信元アドレスに、予め定められている文字列が含まれているか否かを判定し、予め定められている文字列が含まれている場合には、その文字列に対応付けられている性能の内容に、返信する性能の内容を定める第1の性能決定手段と、同一の送信元から受信した画像データが頻繁に印刷された上記印刷端末が定まっているか否かを判定し、定まっている場合には、その上記印刷端末の最大性能の内容に、返信する性能の内容を定める第2の性能決定手段と、自己サーバの受信時点での状態が性能を規定する状態になっているか否かを判定し、自己の状態が性能を規定する状態になっている場合には、その状態で定まる性能を返信する性能の内容に定める第3の性能決定手段とを有することを特徴とする。
【0010】
第2の本発明は、画像データ送出装置が送出した画像データを受信して蓄積すると共に、印刷端末からの印刷要求に伴い、蓄積している画像データを送出して印刷させる画像データ蓄積サーバにおいて、同一の送信元からN回(Nは2以上)以上連続して性能要求を伴う画像データを受信したことを条件として性能返信を起動させる受信回数監視手段と、性能要求を伴う画像データの送信元アドレスに、予め定められている文字列が含まれているか否かを判定し、予め定められている文字列が含まれている場合には、その文字列に対応付けられている性能の内容に、返信する性能の内容を定める第1の性能決定手段と、同一の送信元から受信した画像データが頻繁に印刷された上記印刷端末が定まっているか否かを判定し、定まっている場合には、その上記印刷端末の最大性能の内容に、返信する性能の内容を定める第2の性能決定手段と、自己サーバの受信時点での状態が性能を規定する状態になっているか否かを判定し、自己の状態が性能を規定する状態になっている場合には、その状態で定まる性能を返信する性能の内容に定める第3の性能決定手段とを有し、受信した画像データに性能要求が伴うときに、性能の内容を定めて返信し、上記画像データ送出装置による次回以降の画像データの組立に反映させることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
(A)第1の実施形態
以下、本発明による画像データ通信システム及び画像データ蓄積サーバの第1の実施形態を図面を参照しながら詳述する。この第1の実施形態のシステムは、FAXデータのプリントサービスシステムとなっている。
【0013】
(A−1)第1の実施形態の構成
図1は、第1の実施形態に係るFAXデータのプリントサービスシステムの全体構成を示すブロック図である。
【0014】
図1において、このFAXデータのプリントサービスシステム1は、一般的なFAX装置2、インターネットFAX装置3、プリントサーバ(画像データ蓄積サーバ)4、ユーザ携帯情報端末5及びプリント情報端末6を有する。
【0015】
FAX装置2は、例えば、G3(グループ3)ファクシミリ端末などの一般的なファクシミリ端末である。この第1の実施形態でのFAXデータのプリントサービスを受ける場合には、FAX装置2は、インターネットFAX装置3に割り当てられている電話番号を宛先としてFAXデータを送信するものである。言い換えると、FAX装置2は、公衆回線を介してインターネットFAX装置3にFAXデータを与えるものである。例えば、当該プリントサービスシステム1のサービス利用者には、インターネットFAX装置3に割り当てられている電話番号が予め通知されている。
【0016】
インターネットFAX装置3は、例えば、インターネットFAX用ゲートウェイが該当するものである。
【0017】
インターネットFAX装置3は、FAXデータの送信側のFAX装置2に対しては恰も対向する一般的なFAX装置(受信側のFAX装置)として機能するものである。また、インターネットFAX装置3は、プリントサーバ4に対しては、電子メールの送信元装置として機能するものである。プリントサーバ4に宛てた電子メールの添付ファイルとして、FAX装置2からのFAXデータ(をファイル化したもの)が添付されている。
【0018】
図2は、第1の実施形態のインターネットFAX装置3の機能的な構成例を示すブロック図である。
【0019】
インターネットFAX装置3は、対FAX装置通信部11、FAXデータ転送処理部12、対サーバ通信部13及び情報記憶部14などを有する。
【0020】
対FAX装置通信部11は、送信元のFAX装置2に対しては対向する一般的な受信側のFAX装置としての通信処理を実行するものである。対FAX装置通信部11は、例えば、情報記憶部14の送信元記憶情報に基づいて、送信元のFAX装置2が当該インターネットFAX装置3と対応しているものかを確認し、確認できない場合であれば、FAXデータの授受に移行せず、又は、受信したFAXデータを廃棄する。
【0021】
FAXデータ転送処理部12は、例えば、情報記憶部14に基づき、宛先アドレスが、送信元のFAX装置2に対応するユーザ携帯情報端末5のアドレスを一部に含むプリントサーバ4のアドレスとなっている電子メールであって、添付ファイルとしてFAXデータを付与している電子メールを組み立てる。
【0022】
FAXデータに対しては、解像度及び用紙サイズでなる性能が必要となっているが、FAXデータ転送処理部12は、情報記憶部14に記憶されている性能情報に従って、FAX装置2からのFAXデータを適宜変換して性能を満足するようにすると共に、例えば、TIFFファイル形式にして電子メールの添付ファイルとする。情報記憶部14に記憶されている性能情報のデフォルト値は、200dpi、A4である。
【0023】
また、FAXデータ転送処理部12は、インターネットFAX装置同士が送達確認を行う動作モードであるインターネットFAXフルモードで規定されている性能要求を電子メールに含める。従って、電子メールの直接の受信先であるプリントサーバ4は、電子メールの受信時に、性能返信を行う。
【0024】
対サーバ通信部13は、プリントサーバ4宛の画像ファイル添付の電子メールを発送したり、プリントサーバ4側からの性能返信用の電子メールを受信したりするものである。受信した性能返信用の電子メールが規定する性能情報に、情報記憶部14の性能情報は更新される。
【0025】
情報記憶部14は、上述したように、送信元のFAX装置2の特定情報や、画像ファイル添付の電子メールの宛先アドレスや、性能情報などを記憶しているものである。
【0026】
プリントサーバ4は、インターネットFAX装置3からの画像ファイル添付の電子メールを受信したときに、性能要求に対する性能返信をインターネットFAX装置3に送出したり、FAXデータの受信をユーザ携帯情報端末5に通知したりするものである。また、プリントサーバ4は、プリント情報端末6からのプリント要求時に、要求された画像ファイルのデータ(当初のFAXデータに対応)を返信するものである。
【0027】
図3は、第1の実施形態のプリントサーバ4の機能的な構成例を示すブロック図である。
【0028】
プリントサーバ4は、対IFAX通信部21、制御部22、対ユーザ端末通信部23、対プリント端末通信部24、登録ユーザ記憶部25及び印刷データ記憶部26などを有する。
【0029】
対IFAX通信部21は、インターネットFAX装置3側からの画像ファイルが添付された、また、性能要求の情報を含む電子メールを受信して制御部22に渡したり、制御部22から与えられた性能返信情報を電子メールに組み立ててインターネットFAX装置3宛に送出したりするものである。なお、対IFAX通信部21は、インターネットFAX装置3に対しては、自己もインターネットFAX装置のように振る舞うものである。
【0030】
対ユーザ端末通信部23は、インターネットFAX装置3からの電子メール、従って、FAXデータの受信を、そのFAXデータの受取人である登録ユーザのユーザ携帯情報端末5に通知するものである。なお、この通知時に登録ユーザの認証のための通信が必要であれば、対ユーザ端末通信部23は、ユーザ携帯情報端末5との間でそのための通信も実行する。
【0031】
対プリント端末通信部24は、プリント情報端末6との通信を実行するものである。対プリント端末通信部24は、プリント情報端末6から与えられた印刷要求を受信して制御部22に与え、制御部22から与えられたその印刷要求に対応する印刷データ(当初はFAXデータ)をプリント情報端末6に送信するものである。印刷データの送信時において、登録ユーザの認証のための通信が必要であれば、対プリント端末通信部24は、プリント情報端末6との間でそのための通信も実行する。
【0032】
制御部22は、対IFAX通信部21から画像ファイルが添付された電子メールが与えられたときには、登録ユーザ記憶部25の記憶情報に基づいて、その有効性などを判断して、画像ファイル部分を印刷データ記憶部26に記憶させるものである。画像ファイル部分を印刷データ記憶部26に記憶させる際に、印刷できる形態のデータに変換しても良く、後述するように、印刷データ記憶部26から読み出して対プリント端末通信部24に送信させる際に、画像ファイル部分を印刷できる形態のデータに変換しても良い。
【0033】
また、制御部22は、画像ファイル添付の電子メールに挿入されている性能要求を認識したときには、返信する性能の内容を決定して、性能返信の電子メールを、対IFAX通信部21からインターネットFAX装置3宛に発送させるものである。
【0034】
さらに、制御部22は、対ユーザ端末通信部23から、インターネットFAX装置3からのFAXデータ(電子メール)の受信を、該当するユーザ携帯情報端末5に通知させるものである。
【0035】
さらにまた、制御部22は、対プリント端末通信部24を介して、プリント情報端末6からの印刷要求が与えられたときには、対応する画像データ(当初はFAXデータ)を印刷データ記憶部26から取り出して対プリント端末通信部24からプリント情報端末6に送信させるものである。
【0036】
制御部22は、各種の処理時において、登録ユーザの認証が必要なときには、登録ユーザ記憶部25の格納内容を参照しつつ認証処理を行うものである。
【0037】
プリントサーバ4は、図示は省略しているが、入出力部などを備え、FAXデータの印刷サービスのユーザの登録処理などの入出力を行うことができるようになされている。
【0038】
ユーザ携帯情報端末5は、詳細構成の図示は省略するが、例えば、ブラウザ機能を有する携帯電話や携帯情報端末が該当するものである。ユーザ携帯情報端末5には、上述のように、FAXデータの受信が通知されるものであり、ユーザ携帯情報端末5は、ユーザの操作に応じ、FAXデータ(画像データ)の印刷希望をプリントサーバ4に与えるものである。ユーザ携帯情報端末5には、プリントサーバ4から、印刷受付番号などの情報が与えられる。
【0039】
プリント情報端末6は、詳細構成の図示は省略するが、例えば、コンビニエンスストアや駅などに設置されている、不特定多数のものが直接的又は間接的に利用できるプリンタ部を備えている情報処理装置(例えばいわゆる複合機)である。プリント情報端末6は、その入力部を介して、又は、ユーザ携帯情報端末5との近距離無線通信によって、FAXデータの印刷モードや印刷受付番号などが与えられたときに、プリントサーバ4に印刷要求を与え、それに応じて返信された画像データ(FAXデータ)を印刷出力するものである。
【0040】
なお、近年において、コンテンツサーバに格納されているコンテンツの印刷指示を携帯端末から行って受付番号などを取得し、コンビニエンスストアや駅などに設置されている情報処理装置に受付番号などを入力し、その情報処理装置からコンテンツを印刷出力するシステムも開発、研究されており、ユーザ携帯情報端末5やプリント情報端末6としては、そのようなシステムのものを利用(兼用)でき、また、プリントサーバ4における、ユーザ携帯情報端末5やプリント情報端末6に対する機能部も、そのようなシステムのものを利用(兼用)できる。
【0041】
また、図1とは異なり、一般的なFAX装置2とインターネットFAX装置3とが融合された1個の装置であっても良い。
【0042】
(A−2)第1の実施形態の動作
次に、第1の実施形態に係るFAXデータのプリントサービスシステムの全体動作を説明する。
【0043】
FAX装置2及びインターネットFAX装置3間の公衆回線が接続され、FAX装置2から送信されたFAXデータがインターネットFAX装置3に与えられると、インターネットFAX装置3は、FAX装置2からのFAXデータ(をファイル化したもの)を添付ファイルとすると共に性能要求情報を含む、しかも宛先アドレスがプリントサーバ4及びユーザ携帯情報端末5の双方を規定するものとなっている電子メールを組み立てて送出する。
【0044】
ここで、インターネットFAX装置3は、FAX装置2からのFAXデータを画像ファイルにする場合に、内部記憶している性能情報(すなわち、dpi及び用紙サイズ)に従った性能を有する画像データのファイルにする。
【0045】
このような電子メールが与えられたプリントサーバ4においては、性能要求に対する性能返信をインターネットFAX装置3に送出したり、添付されている画像ファイルを内部に記憶させたり、FAXデータの受信をユーザ携帯情報端末5に通知したりする。
【0046】
ユーザ携帯情報端末5は、FAXデータの受信が通知されると、ユーザの操作に応じ、FAXデータ(画像ファイル)の印刷希望をプリントサーバ4に与える。このとき、プリントサーバ4から、ユーザ携帯情報端末5に、印刷受付番号などの情報が与えられる。
【0047】
FAXデータ(画像ファイル)を印刷させる際には、ユーザは、コンビニエンスストアや駅などに設置されている近くのプリント情報端末6のところに行く。そして、ユーザがその入力部を操作してFAXデータの印刷モードや印刷受付番号などの情報をプリント情報端末6に与え、又は、ユーザが携帯しているユーザ携帯情報端末5とプリント情報端末6との近距離無線通信によって、FAXデータの印刷モードや印刷受付番号などの情報をプリント情報端末6に与える。
【0048】
このとき、プリント情報端末6からプリントサーバ4に印刷要求が与えられ、それに応じて、プリントサーバ4から返信されてきた画像データ(当初のFAXデータ)がプリント情報端末6によって印刷出力される。
【0049】
上述のように、インターネットFAX装置3からプリントサーバ4に性能要求を行い、プリントサーバ4がインターネットFAX装置3に性能返信を行うので、ユーザなどにとって最適な状態で印刷することが期待できる。
【0050】
その反面、多数のインターネットFAX装置3の性能要求がプリントサーバ4に届くので、また、インターネットFAX装置3以外の装置からの電子メールなどもプリントサーバ4に届くので、プリントサーバ4が処理しなければならないことが多い。
【0051】
そのため、プリントサーバ4が、性能要求などに対して効率的に処理することが望まれ、以下、性能要求を含む電子メール受信時のプリントサーバ4の処理を、図4のフローチャートを参照しながら詳述する。
【0052】
プリントサーバ4が、性能要求を含むしかも添付ファイル付きの電子メールを受信すると、次の4条件C1〜C4のいずれか1条件を充足しているかを判断する(S1)。
【0053】
条件C1: 電子メールのサブジェクト(Suject;ヘッダに相当する部分)に「I−FAX」などの予め定められている文字列が含まれている。
【0054】
条件C2: インターネットFAX装置3が送出した電子メールであることを認識させるための専用の業界規格などに合致している。
【0055】
条件C3: 添付の画像ファイルの画像ファイル形式が、インターネットFAX装置3が送出する電子メールについて規定されている画像ファイル形式に従っている。規定されている画像ファイル形式が、例えば、TIFFファイル形式であれば、添付の画像ファイルは、その解像度が200、400又は600dpiであって、かつ、横の画素数が用紙サイズで固定になっているものである。
【0056】
条件C4: 電子メールの本文に「I−FAX」などの予め定められている文字列が含まれている。
【0057】
条件C1〜C4の全てが不充足であると、プリントサーバ4は、電子メールの送信元装置はインターネットFAX装置3でないと判定し(S2)、性能返信を省略する(S3)。
【0058】
これに対して、条件C1〜C4のいずれか1個でも充足していると、プリントサーバ4は、電子メールの送信元装置はインターネットFAX装置3であると判定し(S4)、その後、返信する性能の内容の決定処理に移行する。
【0059】
返信する性能の内容の決定処理ではまず、プリントサーバ4は、受信した電子メールに関する登録ユーザ(言い換えると、送信元のインターネットFAX装置3に関する者)が契約で性能を規定しているか否かを判定し(S5)、契約で性能を規定している場合には、規定されている性能の内容をインターネットFAX装置3に返信する(S6)。
【0060】
なお、契約で性能を規定する場合において、400dpi、A4用紙サイズのように絶対的に規定しても良く、また、電子メールの受信回数が100回までとそれ以上とで異なるように、判断処理を伴うように性能を規定しても良い。
【0061】
契約で性能を規定していない場合には、電子メールの送信元アドレスは、返信性能を規定できるものになっているか否かを判定し(S7)、送信元アドレスが、返信性能を規定できるものになっている場合には、それに応じて、返信する性能の内容を定めてインターネットFAX装置3に返信する(S8)。
【0062】
プリントサーバ4は、例えば、送信元アドレスのドメイン名に「co.jp」を含んでいる場合には、高解像度の性能内容に決定して、インターネットFAX装置3に返信する。
【0063】
電子メールの送信元アドレスから返信する性能を定められない場合には、プリントサーバ4は、受信した電子メールに関する登録ユーザが頻繁に印刷出力するプリント情報端末6が定まっているか否かを判定し(S9)、頻繁に印刷出力するプリント情報端末6が定まっている場合には、そのプリント情報端末6が印刷し得る最大性能(又はプリント情報端末6への通信経路の状態や通信環境で定まる性能)を返信する性能の内容に定めてインターネットFAX装置3に返信する(S10)。
【0064】
登録ユーザが頻繁に印刷出力するプリント情報端末6が定まっているとは、例えば、今までの総印刷回数が5回以上であって、そのうちの7割以上が同じプリント情報端末6である場合をいう。また、プリント情報端末6が印刷し得る最大性能の情報は、この返信処理のタイミングで、プリントサーバ4が通信処理を通じてプリント情報端末6から得るようにしても良く、また、プリントサーバ4が各プリント情報端末6毎の最大性能情報を記述したデータベースを内蔵し、そのデータベースから得るようにしても良い。
【0065】
登録ユーザが頻繁に印刷出力するプリント情報端末6が定まっていない場合には、プリントサーバ4は、自己の状態(例えばHDDの残容量やそのときの通信状態)が、性能を規定する状態になっているか否かを判定し(S11)、自己の状態が性能を規定する状態になっているときには、その状態で定まる性能を返信する性能の内容に定めてインターネットFAX装置3に返信する(S12)。
【0066】
例えば、プリントサーバ4のHDDの残容量がHDDの総容量の20%以下の場合には、プリントサーバ4は、最低の性能を返信する性能の内容に定める。
【0067】
プリントサーバ4の状態が性能を規定する状態になっていない場合には、プリントサーバ4は、デフォルトの性能を返信する性能の内容に定めてインターネットFAX装置3に返信する(S13)。
【0068】
以上のように、優先順位が付けられた種々の観点から、性能要求に対して返信する性能の内容を定める。
【0069】
(A−3)第1の実施形態の効果
第1の実施形態のFAXデータのプリントサービスシステムによれば、FAXデータを、任意のプリント情報端末6によって、印刷出力することができる。
【0070】
また、プリントサーバ4が、電子メールに添付されている画像ファイルの中身を見ることなく、種々の観点から、インターネットFAX装置3が送信元になっている電子メールであることを判別することができ、対応を迅速にとることができる。
【0071】
さらに、プリントサーバ4は、インターネットFAX装置ではないが、性能要求に対し、性能返信を実行できるため、送信元のインターネットFAX装置3が適切な性能の画像ファイル(FAXデータ)を送信することができる。
【0072】
さらにまた、返信する性能の内容を優先順序が定められた複数の観点に従って定めているので、性能を適切に定めることができ、各装置などの処理を効率の良いものとすることができる。
【0073】
(B)第2の実施形態
次に、本発明による画像データ通信システム及び画像データ蓄積サーバの第2の実施形態を、図面を参照しながら簡単に説明する。この第2の実施形態のシステムも、上述した第1の実施形態と同様に、FAXデータのプリントサービスシステムとなっており、システムの構成要素は、第1の実施形態と同様である。
【0074】
第2の実施形態のFAXデータのプリントサービスシステムが、第1の実施形態と異なる点は、プリントサーバ(画像データ蓄積サーバ)4が、受信した電子メールの送信元がインターネットFAX装置3であることを確認する処理の部分である。
【0075】
図5は、第2の実施形態におけるプリントサーバ4の電子メール受信時の処理を示すフローチャートであり、第1の実施形態に係る図4との同一、対応処理ステップには同一符号を付して示している。
【0076】
第2の実施形態の場合、プリントサーバ4は、送信元がインターネットFAX装置3と判定しても(ステップS4参照)、直ちに返信性能の決定や性能返信処理(ステップS5以降)に移行するのではなく、その送信元からの画像ファイル添付の電子メールの受信回数を確認し、受信回数が所定回数以上のときに、返信性能の決定や性能返信処理に移行するようになされている。
【0077】
図5の例は、回数パラメータCNTの初期値を0とし、同一のインターネットFAX装置3からの電子メールの受信毎に1インクリメントし(S21)、回数パラメータCNTが2以上(言い換えると、受信回数が3回以上)のときに(S20)、返信性能の決定や性能返信処理(ステップS5以降)に移行するようになされている。
【0078】
なお、全ての条件C1〜C4が不充足であって送信元がインターネットFAX装置3でないと判定したときには、その送信元アドレスに対応する回数パラメータCNTのクリア処理も実行される(ステップS2での処理)。
【0079】
以上のように、第2の実施形態によれば、第1の実施形態以上に性能返信を慎重にしている。一旦、性能を返信すると、その性能を有する画像ファイルが送信されるためである。
【0080】
なお、図5は、受信回数が所定回数に達する前において、条件C1〜C4のいずれか1個でも充足していれば、受信回数を1インクリメントするものを示したが、前回充足していた条件が充足せず、他の条件が充足している場合には、受信回数をクリアするようにしても良い。すなわち、性能要求に応じる受信回数は、同一条件充足の受信回数で判断するようにしても良い。
【0081】
(C)他の実施形態
上記各実施形態では、プリントサーバ4が電子メールの送信元がインターネットFAX装置3で判定する条件が4条件のものを示したが、上述した4種類の条件の1種類だけを判定に用いるようにしても良く、そのうちの2種類以上を組み合わせても良い。
【0082】
また、上記各実施形態では、4種類の観点(図4及び図5のS5、S7、S9、S11参照)から返信する性能の内容を決定しようとしたものであるが、返信する性能の内容を決定する観点は、これより多くても少なくても良い。また、返信性能の内容を決定する複数の観点の優先順序も、上記各実施形態のものに限定されるものではない。
【0083】
さらに、上記各実施形態では、プリントサーバ4に画像ファイル添付の電子メールを与えるものがインターネットFAX装置3であるシステムを示したが、画像ファイル添付の電子メールを送出し得る他種類の装置であっても良い。ここで、電子メールに添付される画像ファイルの形式も、Tiff形式に限定されるものではなく、JPEGなど、他の形式のものであっても良い。また、当初の画像データもFAXデータに限定されるものではない。
【0084】
さらにまた、プリントサーバ4に格納された画像データをプリント情報端末6から印刷出力する処理の流れには、本発明の特徴はなく、プリントサーバ4に画像データを格納した以降の処理の流れや処理構成は、上記各実施形態のものと異なっていても良い。
【0085】
また、上記各実施形態で説明した返信性能の決定方法は、画像データが電子メールの添付ファイルとして与えられるシステムだけでなく、画像データ自体が授受される通信システムに対しても適用することができる。
【0086】
【発明の効果】
以上のように、本発明の画像データ通信システム及び画像データ蓄積サーバによれば、送信元装置からの画像データに関する性能要求に対して、適切な性能の内容を定めて返信することができる。
【0087】
また、本発明の画像データ通信システム及び画像データ蓄積サーバによれば、画像データを添付ファイルとした電子メールの送信元装置が、所定の装置であるか否かを画像データ蓄積サーバが高精度に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態のFAXデータのプリントサービスシステムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態のインターネットFAX装置の内部構成例を示すブロック図である。
【図3】第1の実施形態のプリントサーバの内部構成例を示すブロック図である。
【図4】第1の実施形態のプリントサーバの画像ファイル添付の電子メールの受信時の処理を示すフローチャートである。
【図5】第2の実施形態のプリントサーバの画像ファイル添付の電子メールの受信時の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…FAXデータのプリントサービスシステム、2…一般的なFAX装置、3…インターネットFAX装置、4…プリントサーバ(画像データ蓄積サーバ)、5…ユーザ携帯情報端末、6…プリント情報端末。
Claims (2)
- 記憶されている性能に従った性能を有する画像データを、性能要求と共に送出する画像データ送出装置と、
上記画像データ送出装置が送出した画像データを受信して蓄積すると共に、画像データに性能要求が伴うときに、性能の内容を定めて返信して上記画像データ送出装置に記憶させる画像データ蓄積サーバと、
上記画像データ蓄積サーバに蓄積された画像データを読み出して印刷する印刷端末とを有し、
上記画像データ蓄積サーバは、
同一の送信元からN回(Nは2以上)以上連続して性能要求を伴う画像データを受信したことを条件として性能返信を起動させる受信回数監視手段と、
性能要求を伴う画像データの送信元アドレスに、予め定められている文字列が含まれているか否かを判定し、予め定められている文字列が含まれている場合には、その文字列に対応付けられている性能の内容に、返信する性能の内容を定める第1の性能決定手段と、
同一の送信元から受信した画像データが頻繁に印刷された上記印刷端末が定まっているか否かを判定し、定まっている場合には、その上記印刷端末の最大性能の内容に、返信する性能の内容を定める第2の性能決定手段と、
自己サーバの受信時点での状態が性能を規定する状態になっているか否かを判定し、自己の状態が性能を規定する状態になっている場合には、その状態で定まる性能を返信する性能の内容に定める第3の性能決定手段とを有する
ことを特徴とする画像データ通信システム。 - 画像データ送出装置が送出した画像データを受信して蓄積すると共に、印刷端末からの印刷要求に伴い、蓄積している画像データを送出して印刷させる画像データ蓄積サーバにおいて、
同一の送信元からN回(Nは2以上)以上連続して性能要求を伴う画像データを受信したことを条件として性能返信を起動させる受信回数監視手段と、
性能要求を伴う画像データの送信元アドレスに、予め定められている文字列が含まれているか否かを判定し、予め定められている文字列が含まれている場合には、その文字列に対応付けられている性能の内容に、返信する性能の内容を定める第1の性能決定手段と、
同一の送信元から受信した画像データが頻繁に印刷された上記印刷端末が定まっているか否かを判定し、定まっている場合には、その上記印刷端末の最大性能の内容に、返信する性能の内容を定める第2の性能決定手段と、
自己サーバの受信時点での状態が性能を規定する状態になっているか否かを判定し、自己の状態が性能を規定する状態になっている場合には、その状態で定まる性能を返信する性能の内容に定める第3の性能決定手段とを有し、
受信した画像データに性能要求が伴うときに、性能の内容を定めて返信し、上記画像データ送出装置による次回以降の画像データの組立に反映させることを特徴とする画像データ蓄積サーバ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002170828A JP4070522B2 (ja) | 2002-06-12 | 2002-06-12 | 画像データ通信システム及び画像データ蓄積サーバ |
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