JP4069585B2 - Polyethylene molded body and container - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエチレン系成形体およびこの成形体からなる容器に関する。さらに詳しくは、スクラップを再生利用した層を有するポリエチレン系成形体および容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリオレフィン例えばポリエチレンは強度、耐衝撃性、耐熱性など優れた特性を有するため、容器等の用途に用いられるが、ガソリンバリヤー性が十分ではないので、ガソリン容器とする場合にはガソリンバリヤー性に優れるエチレン・ビニルアルコール共重合体やポリアミド樹脂等と組み合わせて使用される。
【0003】
例えばガソリンバリヤー性に優れるエチレン・ビニルアルコール共重合体と強度、耐衝撃性の優れたポリエチレンとを組み合わせた多層プラスチックボトルは、小型の農薬用ボトルや大型の自動車用ガソリンタンクとして広く使われている。その多層構成は、ポリエチレン層とエチレン・ビニルアルコール共重合体層との間に接着性樹脂層を設けることにより形成されており、接着性樹脂層はポリエチレン層とエチレン・ビニルアルコール共重合体層との層間接着力を高めている。
【0004】
このようなボトルを製造する多層ブロー成形においては、一般的に約30〜40%のスクラップやバリが生じ、その再生利用は経済的な見地から不可避である。したがって、スクラップ、バリ等を粉砕したグラインドを使用する層(リグラインド層)が特別に層構成として用いられる。このリグラインド層は通常ポリエチレン、エチレン・ビニルアルコール共重合体、接着性樹脂の3成分混合物であるが、一般にポリエチレンとエチレン・ビニルアルコール共重合体とは相溶性が悪いため、多層製品の外観不良や衝撃強度等の機械強度の低下を招いていた。そのため、従来はリグラインドを含む層は通常未使用のポリエチレンで物性低下を生じない程度に希釈して使用しており、リグラインドを十分に有効活用しているとは言い難かった。また接着性樹脂はポリエチレンとエチレン・ビニルアルコール共重合体との相溶性を改善するための相溶化剤としてある程度の役割を果しているが、従来の接着性ポリエチレン樹脂では耐衝撃性向上には性能が不十分であった。
【0005】
したがって、このような問題点を改善するため様々な研究がなされている。例えば、本出願人は特開平11−342569号公報において、リグラインドとして使用してもボトルの耐衝撃性を維持できるポリエチレン系多層積層体を開示している。ここでは、特定のメルトフローレートと密度を有する高密度ポリエチレンを主成分とし、特定の密度、グラフト率、メルトフローレートを有する不飽和カルボン酸で変性したエチレン・α−オレフィン共重合体とエチレン・ビニルアルコール共重合体を含むポリエチレン組成物が開示されており、この組成物は従来のポリエチレン単体で形成した場合に匹敵する高い衝撃強度を有する。
【0006】
この組成物で成形品を製造した場合、通常の成形温度(210〜220℃程度)では何ら問題なく製造できる。しかし、高速成形を行って生産速度を高める場合において、押出量を増大させて再生層を240℃程度の高温にて成形すると、再生樹脂中のエチレン・ビニルアルコール共重合体(以下、EVOHと称すことがある)の分散径が大きくなり、その結果、EVOHが成形品の表面に滲み出たり、接合部(ウェルドライン)にEVOH層/高密度ポリエチレン層界面が生じて成形品の強度が低下するといった問題が生じることを見出した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、スクラップを再生使用した成形体において、高温で成形する場合であっても、エチレン・ビニルアルコール共重合体が成形品の表面に滲み出るのを防止でき、また接合部のウエルドラインの接合力を大きくして成形品の強度を高く維持できるポリエチレン系成形体およびそれを用いた容器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下のポリエチレン系成形品およびそれを用いた容器である。
(1) 次の層(A1)〜(D1);
(A1)ASTM D1238(190℃:2160g)におけるメルトフローレート(MFR)が0.001〜0.5g/10分、密度が0.930〜0.980g/cm3のポリエチレン樹脂(a1)を含む基材樹脂層、
(B1)不飽和カルボン酸もしくはその誘導体でグラフト変性された密度が0.900〜0.975g/cm3の変性ポリエチレン樹脂(b1)を含む接着樹脂層、
(C1)エチレン・ビニルアルコール共重合体(c1)を含むバリヤー樹脂層、および
(D1)再生樹脂(d1)から成る再生樹脂層
を含有する積層体(E)を粉砕し再生材(d2)として使用した再生材層(D2)からなる単層構造のポリエチレン系成形体であって、
再生材層(D2)が;酸性化合物もしくは分解することによって酸性化合物となる化合物からなる添加物(G)を含有するポリエチレン系成形体。
(2) 次の層(A1)〜(D1);
(A1)ASTM D1238(190℃:2160g)におけるメルトフローレート(MFR)が0.001〜0.5g/10分、密度が0.930〜0.980g/cm3のポリエチレン樹脂(a1)を含む基材樹脂層、
(B1)不飽和カルボン酸もしくはその誘導体でグラフト変性された密度が0.900〜0.975g/cm3の変性ポリエチレン樹脂(b1)を含む接着樹脂層、
(C1)エチレン・ビニルアルコール共重合体(c1)を含むバリヤー樹脂層、および
(D1)再生樹脂(d1)から成る再生樹脂層
を含有する積層体(E)を粉砕し再生材(d2)として使用した再生材層(D2)、ならびに、
ASTM D1238(190℃:2160g)におけるメルトフローレート(MFR)が0.001〜0.5g/10分、密度が0.930〜0.980g/cm3のポリエチレン樹脂(a2)を含む基層(A2)を含む多層構造のポリエチレン系成形体であって、
再生材層(D2)および/または基層(A2)が;酸性化合物もしくは分解することによって酸性化合物となる化合物からなる添加物(G)を含有するポリエチレン系成形体。
(3) 多層構造のポリエチレン系成形体が、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体でグラフト変性された密度が0.900〜0.975g/cm3の変性ポリエチレン樹脂(b2)を含む接着層(B2)を有し、
上記(2)記載のポリエチレン系成形体。
(4) 多層構造のポリエチレン系成形体が、エチレン・ビニルアルコール共重合体(c2)を含むバリヤー層(C2)を有し、
バリヤー層(C2)が、接着層(B2)と接着層(B2)との間に形成されている上記(3)記載のポリエチレン系成形体。
(5) 基層(A2)/接着層(B2)/バリヤー層(C2)/再生材層(D2)の厚み比が、30〜95/1〜20/1〜25/20〜60である上記(4)記載のポリエチレン系成形体。
(6) 添加物(G)が、添加物(G)を含有している層100重量部に対し、0.01〜20重量部含有されている上記(1)ないし(5)のいずれか記載のポリエチレン系成形体。
(7) 再生樹脂(d1)が、
(f1)ASTM D1238(190℃:2160g)におけるメルトフローレート(MFR)が0.001〜0.5g/10分、密度が0.930〜0.980g/cm3のポリエチレン樹脂、
(f2)不飽和カルボン酸もしくはその誘導体でグラフト変性された密度が0.900〜0.975g/cm3の変性ポリエチレン樹脂、および
(f3)エチレン・ビニルアルコール共重合体
を含有し、ポリエチレン樹脂(f1):変性ポリエチレン樹脂(f2):エチレン・ビニルアルコール共重合体(f3)の組成が、99.3〜60重量%:0.2〜20重量%:0.5〜20重量%である上記(1)ないし(6)のいずれかに記載のポリエチレン系成形体。
(8) 再生樹脂(d1)が、積層体(E)のスクラップのリグラインドである上記(7)記載のポリエチレン系成形体。
(9) 上記(1)ないし(8)のいずれかに記載のポリエチレン系形成体からなる容器。
【0009】
本発明では、「スクラップ」は「バリ」を含むことができる。
本発明のポリエチレン系成形体は、単層または多層構造のどちらであってもかまわない。単層構造の場合には、基材樹脂層(A1)と接着樹脂層(B1)とバリヤー樹脂層(C1)と再生樹脂層(D1)を有する積層体(E)を再生利用したリグラインド層、すなわち再生材層(D2)から形成される。多層構造の場合、再生材層(D2)の他に、基層(A2)、接着層(B2)、バリヤー層(C2)等を有することができる。
【0010】
《基材樹脂層(A1)》
積層体(E)を構成する基材樹脂層(A1)について説明する。基材樹脂層(A1)に用いるポリエチレン樹脂(a1)としては、密度0.930〜0.980g/cm3、好ましくは0.945〜0.980g/cm3、さらに好ましくは0.945〜0.970g/cm3、特に好ましくは0.953〜0.960g/cm3、ASTM D1238による190℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレート(MFR)が0.001〜0.5g/10分、好ましくは0.01〜0.2g/10分、特に好ましくは0.02〜0.05g/10分の高分子量かつ高密度ポリエチレンである。
【0011】
(a1)成分として使用するポリエチレン樹脂はエチレン単独重合体であっても、エチレンとα−オレフィンとのランダム共重合体であってもよい。後者の場合、α−オレフィンから導かれる構造単位は5モル%以下、好ましくは2モル%以下である。上記α−オレフィンとしては、例えばプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチルー1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン等の炭素数3〜10のα−オレフィンがあげられる。
【0012】
ポリエチレン樹脂(a1)は、ゲルパ−ミエーションクロマトグラフィーで測定したMw/Mnが20以上であると、成形性と耐衝撃強度が優れるため好ましい。
基材樹脂層(A1)はこのようにポリエチレン樹脂(a1)を主成分として含む樹脂であり、このほかに後述の酸化防止剤(h)、金属化合物(i)、その他の公知の添加剤を含有していてもよい。
【0013】
《接着樹脂層(B1)》
上記基材樹脂層(A1)と同様に、積層体(E)を構成する接着樹脂層(B1)について説明する。本発明では接着樹脂層(B1)として、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体でグラフト変性された変性ポリエチレン樹脂(b1)を用いる。変性ポリエチレン樹脂(b1)は、密度0.900〜0.975g/cm3、好ましくは0.900〜0.940g/cm3、さらに好ましくは0.900〜0.935g/cm3のであることが望ましい。
【0014】
変性前のポリエチレン樹脂は、エチレンのホモポリマーであってもよく、またはエチレンと他のα−オレフィン、例えばプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン等の炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体(エチレン・α−オレフィン共重合体)であってもよい。
【0015】
変性前のエチレン・α−オレフィン共重合体としては具体的には、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体、エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体等を挙げることができる。これらのうちでは、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体が好ましい。
【0016】
変性前のエチレン・α−オレフィン共重合体では、エチレンから導かれる構造単位は70〜99.5モル%、好ましくは80〜99モル%、α−オレフィンから導かれる構造単位は0.5〜30モル%、好ましくは1〜20モル%であるのが望ましい。
【0017】
変性前のポリエチレン樹脂は、ASTM D1238による190℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレート(MFR)が0.01〜20g/10分、好ましくは0.05〜20g/10分であるものが望ましい。
【0018】
変性前のポリエチレン樹脂の製造方法は特に限定されず、例えばチタン(Ti)系、クロム系(Cr)系、またはジルコニウム(Zr)系などの遷移金属触媒を用いて、公知の方法で調製することができる。
【0019】
変性ポリエチレン樹脂(b1)は、上述した変性前のエチレンホモポリマーまたはエチレン・α−オレフィン共重合体を不飽和カルボン酸もしくはその誘導体でグラフト変性したグラフト変性物であることが好ましい。
【0020】
上記不飽和カルボン酸またはその誘導体としては、具体的にはアクリル酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、シトラコン酸、テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、エンドシス−ビシクロ〔2,2,1〕ヘプトー5−エンー2,3−ジカルボン酸(ナジック酸〔商標〕)等の不飽和カルボン酸、およびこれらの酸ハライド、アミド、イミド、酸無水物、エステル等の誘導体などがあげられる。これらの中では、不飽和ジカルボン酸もしくはその酸無水物が好適であり、特にマレイン酸、ナジック酸(商標)、またはこれらの酸無水物が好適である。
【0021】
変性ポリエチレン樹脂のグラフト変性は公知の方法で行うことができ、例えば前記エチレンホモポリマーまたはエチレン・α−オレフィン共重合体を有機溶媒に溶解し、次いで得られた溶液に不飽和カルボン酸またはその誘導体およびラジカル開始剤などを加え、通常60〜350℃、好ましくは80〜190℃の温度で、0.5〜15時間、好ましくは1〜10時間反応させることにより行われる。
【0022】
上記の有機溶媒は、変性前のポリエチレン樹脂を溶解することができる有機溶媒であれば特に制限なく使用することができる。このような有機溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素系溶媒などがあげられる。
【0023】
また別のグラフト変性方法として、押出機などを使用して、無溶媒で、エチレンホモポリマーまたはエチレン・α−オレフィン共重合体等の変性前のポリエチレン樹脂と、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体とを反応させて変性ポリエチレン樹脂(b1)を調製することができる。この場合の反応条件は、反応温度が通常変性前のポリエチレン樹脂の融点以上、具体的には100〜350℃、反応時間が通常0.5〜10分間である。
【0024】
公知のいずれのグラフト変性方法を採用するにしても、上記グラフトモノマーとしての不飽和カルボン酸もしくはその誘導体を効率よくグラフト重合させるために、ラジカル開始剤の存在下に反応を実施することが好ましい。
【0025】
上記ラジカル開始剤としては、有機ペルオキシド、有機ペルエステル、例えばベンゾイルペルオキシド、ジクロルベンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ペルオキシドベンゾエート)ヘキシン−3,1,4−ビス(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、ラウロイルペルオキシド、t−ブチルペルアセテート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3,2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、t−ブチルペルベンゾエート、t−ブチルペルフェニルアセテート、t−ブチルペルイソブチレート、t−ブチルペル−sec−オクトエート、t−ブチルペルピバレート、クミルペルピバレートおよびt−ブチルペルジエチルアセテート;アゾ化合物、例えばアゾビスイソブチロニトリル、ジメチルアゾイソブチレートなどが用いられる。これらの中ではジクミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3,2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、1,4−ビス(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼンなどのジアルキルペルオキシドが好ましい。
ラジカル開始剤は、変性前のポリエチレン樹脂100重量部に対して、通常0.001〜1重量部の割合で用いられる。
【0026】
接着樹脂層(B1)は前記変性ポリエチレン樹脂(b1)を単独で使用することもできるし、必要に応じて変性ポリエチレン樹脂(b1)に他のエチレン系重合体、および/またはオレフィン系エラストマー系の樹脂をブレンドしたブレンド物を使用することもできる。ここで、他のエチレン系重合体には、公知の方法で重合されたエチレンの単独重合体およびエチレン・α−オレフィン共重合体が挙げられる。
【0027】
また変性ポリエチレン樹脂(b1)および他の成分を含む接着樹脂層(B1)の135℃デカリン(デカヒドロナフタレン)溶液中で測定した極限粘度[η]が1.0〜4.5dl/g、好ましくは1.2〜3dl/gの範囲にあることが望ましい。
さらに、接着樹脂層(B1)全体中におけるグラフト変性量が0.2重量%以上、好ましくは0.2〜2重量%であることが望ましい。また接着樹脂層(B1)全体中におけるn−デカン不溶部が2重量%以下、好ましくは1.8重量%以下であることが望ましい。ここでn−デカン不溶部とは接着層のポリマー8gを140℃のn−デカン500mlに完全溶解した後90℃まで降温して析出した成分を熱時濾過することにより得られる値である。
【0028】
接着樹脂層(B1)に配合される上記オレフィン系エラストマーとしては、例えばポリイソブチレン、エチレン・プロピレンゴム、エチレン・1−ブテンゴム、エチレン・1−オクテンゴム、ブチルゴム、ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、エチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴムなどがあげられる。またこれらのオレフィン系エラストマーを前記不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で変性した変性エラストマーも例示することができる。これらの中では、ポリイソブチレン、エチレン・プロピレンゴム、エチレン・1−ブテンゴム、エチレン・1−オクテンゴム、およびこれらの変性物が好ましい。
【0029】
他のエチレン系重合体および/またはオレフィン系エラストマーは本発明の性能を損わない範囲で使用することができるが、その配合量は通常変性ポリエチレ樹脂(b1)100重量部に対して30重量部以下、好ましくは20重量部以下である。
接着樹脂層(B1)は後述の酸化防止剤(h)、金属化合物(i)、その他の公知の添加剤を含有していてもよい。
【0030】
《バリヤー樹脂層(C1)》
積層体(E)を構成するバリヤー樹脂層(C1)について説明する。バリヤー樹脂層(C1)に用いるエチレン・ビニルアルコール共重合体(c1)(以下、EVOHと略記する場合がある)は、エチレンと酢酸ビニル等のビニルエステル類との共重合体のケン化物である。
【0031】
エチレン・ビニルアルコール共重合体(c1)中のエチレンから導かれる構造単位は15〜60モル%、好ましくは25〜50モル%、共重合モノマーから導かれる構造単位は85〜40モル%、好ましくは75〜50モル%であるのが望ましい。
【0032】
エチレン・ビニルアルコール共重合体(c1)のケン化度は80〜100%、好ましくは90〜100%であるのが望ましい。ケン化度が上記範囲にある場合、エチレン・ビニルアルコール共重合体(c1)は機械的性質、耐油性、耐水性に優れている。
【0033】
エチレン・ビニルアルコール共重合体(c1)はエポキシ化合物、イソシアネート化合物等で変性されていてもよい。バリヤー樹脂層(C1)はエチレン・ビニルアルコール共重合体(c1)を主成分として含むが、エチレン・ビニルアルコール共重合体(c1)のほか本発明の目的を損なわない範囲で他の重合体、例えばポリアミド(ナイロン)、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリカーボネート、アイオノマー樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン、ABS樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂等が混合されていてもよい。また後述の酸化防止剤(h)、金属化合物(i)、その他の公知の添加剤を含有していてもよい。
【0034】
《再生樹脂層(D1)》
積層体(E)を構成する再生樹脂層(D1)は、スクラップ等のリグラインド層であり、再生樹脂(d1)によって構成されている。再生樹脂(d1)は、エチレン系重合体を80〜99.5重量%、好ましくは85〜99重量%、特に好ましくは90〜98重量%、およびエチレン・ビニルアルコール共重合体を0.5〜20重量%、好ましくは1〜15重量%、特に好ましくは2〜10重量%を含むことが望ましい。
【0035】
再生樹脂(d1)のエチレン系重合体は、ASTM D1238(190℃:2160g)におけるメルトフローレート(MFR)が0.001〜0.5g/10分、密度が0.930〜0.980g/cm3のポリエチレン樹脂(f1)と、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体でグラフト変性された密度が0.900〜0.975g/cm3の変性ポリエチレン樹脂(f2)と、エチレン・ビニルアルコール共重合体(f3)を配合したものであることが好ましい。
この場合ポリエチレン樹脂(f1)、変性ポリエチレン樹脂(f2)およびエチレン・ビニルアルコール共重合体(f3)の配合割合は、ポリエチレン樹脂(f1)が99.3〜60重量%、好ましくは99〜65重量%、特に好ましくは95〜70重量%、変性ポリエチレン樹脂(f2)が0.2〜20重量%、好ましくは0.5〜15重量%、特に好ましくは1〜10重量%、エチレン・ビニルアルコール共重合体(f3)が0.5〜20重量%、好ましくは1〜20重量%、特に好ましくは2〜20重量%の範囲であることが望ましい。
【0036】
また変性ポリエチレン樹脂(f2)とエチレン・ビニルアルコール共重合体(f3)との配合比(重量比)を1/9〜9/1の範囲にすることが好ましい。
なお、ポリエチレン樹脂(f1)と変性ポリエチレン樹脂(f2)は、それぞれ積層体(E)を構成する前記ポリエチレン樹脂(a1)と変性ポリエチレン樹脂(b1)と同じ特性を有するものであるが、本発明においては(f1)と(a1)は、また(f2)と(b1)は互いに全く同じ化合物であってもよく、またはその特性を有する範囲内において互いに異なるものであってもよい。エチレン・ビニルアルコール共重合体(f3)についても同様に、積層体(E)を構成するエチレン・ビニルアルコール共重合体(c1)と全く同じものを用いることができ、または互いに異なるものを用いることができる。すなわち、再生樹脂(d1)は、積層体(E)を再生利用したリグラインドであってもよい。
【0037】
再生樹脂(d1)のASTM D1238(190℃:2160g)におけるMFRは0.001〜5g/10分、好ましくは0.02〜0.5g/10分、特に0.03〜0.1g/10分の範囲であることが望ましく、密度が0.940〜0.970g/cm3、好ましくは0.945〜0.968g/cm3、特に0.952〜0.966g/cm3の範囲にあることが望ましい。さらにASTM D256の方法で測定したアイゾット衝撃強度(−40℃、ノッチあり)が100J/m以上、好ましくは150J/m以上、特に好ましくは200J/m以上であることが望ましい。
【0038】
再生樹脂層(D1)は、上記構成成分のほか、必要により後述の酸化防止剤(h)、金属化合物(i)、その他の公知の添加剤を含んでいてもよい。再生樹脂層(D1)は新品からなるこれらの成分を配合したものでもよく、またこれらの成分を含むリグラインドからなるものでもよい。リグラインドを使用する場合、すべての成分を全量リグラインド物から供給することもできるし、新品と混合して使用することもできる。
【0039】
《積層体(E)》
上記の基材樹脂層(A1)と接着樹脂層(B1)とバリヤー樹脂層(C1)と再生樹脂層(D1)からは、優れた耐衝撃性、高剛性、低ガソリン透過性を有する積層体を形成することができる。この積層体の成形時において生じるスクラップ、バリ等、加熱履歴を経た積層体の不要部分(成形品として使用された個所を除いた部分)を積層体(E)として使用することが好ましい。積層体(E)は、後に粉砕されて溶融・混合された状態で使用されるので、積層体自身はどのような層構造であってもかまわない。また、各材料の組成としては、再生樹脂層(D1)の組成によって変化するが、例えば基材樹脂層(A1):接着樹脂層(B1):バリヤー樹脂層(C1):再生樹脂層(D1)=10〜93重量%:10〜1重量%:7〜1重量%:88〜5重量%程度であることが望ましい。
【0040】
《再生材層(D2)》
上記のようにして得られる積層体(E)を粉砕したものを溶融、混合して再生材(d2)として使用し、本発明のポリエチレン系成形体の再生材層(D2)を形成することができる。
【0041】
具体的には、積層体(E)を粉砕して、例えば目開7mmのメッシュを通したリグラインドとし、それを1軸押出機にて造粒した後、プレス成形機で設定温度230℃、50kgf/cm2の圧力で圧縮成形することができる。冷却はASTM D1928に従い徐冷する条件で、厚さ3mmの試験片を作成し、ASTMD1822の方法で−30℃で測定した際のアイゾット衝撃強度が150kJ/m2以上、好ましくは170kJ/m2以上であることが好ましい。
【0042】
再生材層(D2)のみで本発明のポリエチレン系成形体が形成される場合、すなわち再生材層(D2)の単層構造である場合、再生材層(D2)は添加物(G)を含有する。
【0043】
《添加物(G)》
添加物(G)は、酸性化合物もしくは分解することによって酸性化合物となる化合物からなる(以下、(g2)で表す場合がある。)。
【0045】
酸性化合物もしくは分解することによって酸性化合物となる化合物(g2)は、酸もしくはポリエチレン系成形体の成形中に分解して酸となる化合物である。酸性化合物の具体例としては、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、アクリル酸、アジピン酸、アスパラギン酸、安息香酸、無水テレフタル酸、酢酸、吉草酸、酪酸、オレイン酸、ステアリン酸、グルタミン酸、酒石酸、乳酸、クロロ安息香酸、フルオロ安息香酸、ブロモ安息香酸、マンデル酸、フェノール、レゾルシン、ハイドロキノン等をあげることができる。この中でもマレイン酸およびクエン酸が好ましい。また分解することによって酸性化合物となる化合物の具体例としては、トルエンスルフォン酸メチルエステル、無水酢酸、無水ステアリン酸、無水イソフタル酸、安息香酸メチルエステル、安息香酸ブチルエステル、ステアリン酸ステアリル、グルタミン酸ソーダ等をあげることができる。この中でも、トルエンスルフォン酸メチルエステルが好ましい。
【0046】
本発明のポリエチレン系成形体は、成形品の強度やバリヤー性をさらに高めるため、再生材層(D2)の他に、基層(A2)、接着層(B2)、バリヤー層(C2)等を含む多層構造を有していることが好ましい。
【0047】
《基層(A2)》
本発明のポリエチレン系成形体を構成する基層(A2)は、ASTM D1238(190℃:2160g)におけるメルトフローレート(MFR)が0.001〜0.5g/10分、密度が0.930〜0.980g/cm3のポリエチレン樹脂(a2)を含むことが好ましい。このポリエチレン樹脂(a2)は、積層体(E)を構成するポリエチレン樹脂(a1)と同じ特性を有する化合物であり、好ましい各種性質も前記ポリエチレン樹脂(a1)に準じる。このようなポリエチレン樹脂(a2)を用いることにより、耐衝撃性、高剛性、低ガソリン透過性の多層構造のポリエチレン系成形体を得ることができる。ポリエチレン樹脂(a2)は、使用される(a1)と全く同じ化合物を使用してもよいし、またはその特性を有する範囲内において(a1)と(a2)は互いに異なる化合物であってもよい。
【0048】
本発明のポリエチレン系成形体が基層(A2)を有する場合、添加剤(G)は基層(A2)に含有されていてもよい。この場合、添加物(G)は再生材層(D2)と基層(A2)の両方に含有されていてもよく、または基層(A2)のみに含有されていてもよい。またポリエチレン系成形体が複数の基層(A2)や再生材層(D2)を有する場合、添加物(G)はいずれかの基層(A2)および/または再生材層(D2)の少なくとも一層に含有されていればよく、または全ての基層(A2)と再生材層(D2)に含有されるものであってもよい。
【0049】
このように、本発明のポリエチレン系成形体は、再生材層(D2)および/または基層(A2)に添加剤を有しているため、成形時においてポリエチレン系成形体に含有されている積層体(E)のエチレン・ビニルアルコール共重合体(c1)の分散系が大きくならず、EVOHが成形品の表面に滲み出たり、接合部(ウェルドライン)にEVOH層/高密度ポリエチレン層界面が生じて成形品の強度が低下するといった問題の発生を防止することができる。
【0050】
なお添加物(G)は、添加物(G)を含有している層(再生材層(D2)、再生材層(D2)と基層(A2)、または基層(A2))100重量部に対し、0.01〜20重量部、好ましくは0.1〜15重量部、さらに好ましくは1〜10重量部であることが望ましい。
【0051】
《接着層(B2)》
本発明のポリエチレン系成形体を構成する接着層(B2)は、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体でグラフト変性された密度が0.900〜0.975g/cm3の変性ポリエチレン樹脂(b2)を含むことが好ましい。この変性ポリエチレン樹脂(b2)は、積層体(E)を構成する変性ポリエチレン樹脂(b1)や添加物(G)の変性ポリエチレン樹脂(g1)と同じ特性を有する化合物であり、粘度、密度、グラフト量、結晶化度などの好ましい各種性質は前記変性ポリエチレン樹脂(b1)に準じる。変性ポリエチレン樹脂(b2)が好ましい粘度を有する場合、ポリエチレン系成形体の衝撃強度を高くすることができ、好ましい密度を有する場合、ポリエチレン系成形体の衝撃強度および落下強度を高くすることができ、好ましい結晶化度を有する場合、ガソリンが浸透しても長期にわたる安定した接着力が得られる。
【0052】
変性ポリエチレン樹脂(b1)、(g1)、(b2)は互いに全く同じ化合物であってもよく、またはその特性を有する範囲内において互いに異なる化合物であってもよい。さらに変性ポリエチレン樹脂(b1)、(g1)、(b2)のうち、いずれか2つが同じ化合物であってもよい。
【0053】
《バリヤー層(C2)》
本発明のポリエチレン系成形体を構成するバリヤー層(C2)は、エチレン・ビニルアルコール共重合体(c2)を含むことが好ましい。エチレン・ビニルアルコール共重合体(c2)は、積層体(E)を構成するエチレン・ビニルアルコール共重合体(c1)と全く同じ化合物であってもよく、互いに異なる化合物であってもよい。エチレン・ビニルアルコール共重合体(c2)のケン化度、エチレン含有量などの好ましい各種性質は前記エチレン・ビニルアルコール共重合体(c1)に準じる。エチレン・ビニルアルコール共重合体(c2)が好ましいケン化度を有する場合、ポリエチレン系成形体の機械的性質、耐油性、耐水性が向上する。好ましいエチレン含有量を有する場合、エチレン・ビニルアルコール共重合体(c2)は成形可能温度と分解温度との間に差が生じて成形が容易となり、かつガソリン透過抵抗性(ガソリンバリヤー性)、機械的性質に優れ、このようなエチレン・ビニルアルコール共重合体(c2)からなるバリヤー層(C2)を積層することにより、後述のガソリン透過抵抗性に優れたポリエチレン系成形体が得られる。
【0054】
多層構造を有するポリエチレン系成形体の具体的な態様例としては、以下のものをあげることができる。
A2/D2/B2
A2/D2/C2
A2/D2/B2/C2
A2/D2/B2/C2/A2
A2/D2/B2/C2/B2
A2/B2/C2/D2
A2/D2/B2/C2/D2/A2
A2/B2/C2/B2/D2
A2/D2/B2/C2/B2/A2
A2/D2/B2/C2/B2/D2
A2/D2/B2/C2/B2/D2/A2
【0055】
これらの中でも再生材層(D2)がバリヤー層(C2)の片側もしくは両側に積層され、さらに再生材層(D2)が基層(A2)と接着層(B2)の中間に積層される構造を有する積層体であることが好ましい。
【0056】
積層体全体の厚さに対する各層の厚さの比率は、特に限定されないが、例えば外層となる基層(A2)が30〜95%、接着層(B2)が1〜20%、バリヤー層(C2)が1〜25%、再生材層(D2)が20〜60%の範囲とするのが衝撃強度、剛性、ガソリンバリアー性のバランスの点で好ましい。この場合リグラインドが再生材層(D2)の組成となるような各層の厚さとするのが好ましい。
【0057】
上記の積層体において、変性ポリエチレン樹脂(b2)を含む接着層(B2)は接着剤となって、基層(A2)または再生材層(D2)と、バリヤー層(C2)とを接着する。基層(A2)と再生材層(D2)または接着層(B2)とは接着性が良好であり、直接共押出し等の方法で積層することができる。
【0058】
本発明のポリエチレン系成形体は、通常の成形温度(210〜220℃程度)において製造できるが、高速成形を行って生産速度を高める場合において、押出量を増大させて再生層を240℃程度の高温にて成形することもできる。このように高温で処理した場合であっても、添加物(G)を再生材層(D2)および/または基層(A2)に含有するため、再生材層(D2)中のEVOHの分散径を小さく抑えることができ、その結果、EVOHが成形品の表面に滲み出たり、接合部(ウェルドライン)にEVOH層/高密度ポリエチレン層界面が生じて成形品の強度が低下するといった問題の発生を防止することができる。
【0059】
なお通常の商業的生産においては再生材層(D2)は、リグラインド層として熱履歴を何度も受けており、酸化劣化を起こしやすいため、前記酸化防止剤(h)を配合することが好ましい。酸化防止剤(h)は再生材層(D2)に直接添加しても、また基層(A2)や接着層(B2)やバリヤー層(C2)に添加してもよい。通常生産においては、基層(A2)および/または接着層(B2)および/または再生材層(D2)に添加される。
【0060】
一般にエチレン・ビニルアルコール共重合体はポリエチレンや変性ポリエチレン樹脂組成物に比べて熱劣化しやすい樹脂であり、黄変やゲル化を起こしやすい。リグラインド樹脂として使用する場合、外層のポリエチレンの触媒残渣に起因して発生する塩酸によってエチレン・ビニルアルコール共重合体(c2)のゲル化は促進される。従って、バリヤー層(C2)に隣接する接着層(B2)に塩酸吸収剤として前記金属化合物(i)を配合することが好ましい。金属化合物(i)は基層(A2)および/または接着層(B2)に添加されるが、接着層(B2)に添加した方がより効果的である。
【0061】
《酸化防止剤(h)》
本発明において用いられる酸化防止剤(h)としては、通常ポリオレフィンに用いられているフェノール系抗酸化剤、燐系抗酸化剤、硫黄系抗酸化剤等を単独でまたは組合せて使用することができるが、フェノール系抗酸化剤と燐系抗酸化剤とを組合せて使用するのが好ましい。
【0062】
上記フェノール系抗酸化剤としては、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール(BHT)、o−tert−ブチル−p−クレゾール(BHA)、テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン(イルガノックス1010、商標)、1,1−ビス(4−オキシフェニル)シクロヘキサン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゼン)、2,6−ビス(2′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチル−5′−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、2,2−チオビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、p−ヒドロキシ−ジフェニルアミン、トコフェロール等のヒドロキシクロマン誘導体などがあげられる。
【0063】
前記燐系抗酸化剤としては、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)フォスファイト(イルガフォス168、商標)、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−フォスファイト(Mark PEP−36、商標)、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)4,4−ビフェニレンジフォスファイト(P−EPQ)などが例示できる。
【0064】
前記硫黄系抗酸化剤としては、ジラウリル−チオジプロピオネート(DLTP)、ジステアリルチオジプロピオネート(DSTP)等が例示される。
酸化防止剤(h)の配合量は、ポリエチレン系成形体100重量部に対して0.01〜0.5重量部であることが好ましく、さらに好ましくは0.01〜0.3重量部である。2種以上の酸化防止剤(h)を併用する場合は、合計量が上記範囲となるように配合する。本発明ではフェノール系抗酸化剤と燐系抗酸化剤との併用が好ましいが、この場合のフェノール系抗酸化剤と燐系抗酸化剤との重量比は5:1〜1:5であるのが好ましい。
【0065】
《金属化合物(i)》
本発明において用いられる金属化合物(i)の金属としては、IUPAC無機化学命名法改訂版(1989)による族番号1〜18で表示される長周期型の元素の周期表において、1、2、3、4、5、12、13または14族に属する元素があげられ、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、亜鉛、カドミウム、アルミニウム、ケイ素、スズ、鉛、チタン等が好適に使用される。
【0066】
またこれらの金属化合物(i)として好適に使用されるものとしては、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、二酸化チタン等の金属酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、オルソチタン酸等の金属水酸化物;炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の金属炭酸塩;硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸アルミニウム等の金属硫酸塩;メタケイ酸ナトリウム、無水ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸リチウム、無水ケイ酸リチウム、メタケイ酸カリウム、無水ケイ酸カリウム、ケイ酸マグネシウム、メタケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム等の他、アルミケイ酸塩等のケイ酸塩などがあげられる。これらは天然品、合成品いずれでもよく、2種以上の混合物でもよい。天然品にはタルク、ベントナイト、ハイドロタルサイト等も例示される。
【0067】
また高級脂肪酸の金属塩としては、炭素数7〜23、特に11〜21のカルボン酸の金属塩があげられ、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸などの直鎖脂肪族カルボン酸のナトリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、亜鉛塩を好適に使用することができる。
【0068】
これらの金属化合物(i)は、固体の場合粒度が細かいほど好ましいが、少なくとも150μm以下、特に40μm以下の平均粒径があれば十分である。また形状は扁平、塊状、針状その他の形状であってもよいが、好ましくは丸みを帯びた形状、特に球状が好適である。
【0069】
金属化合物(i)の配合量は、ポリエチレン系成形体100重量部に対して0.01〜0.4重量部であることが好ましい。2種以上の金属化合物(i)を併用する場合は、合計量が上記範囲となるように配合する。
【0070】
《ポリエチレン系成形体の特性》
以上のようにして得られる本発明のポリエチレン系成形体は、ASTM D1822に準じて−30℃で測定した成形体のウエルド部の引張衝撃強度が、150kJ/m2以上、好ましくは170kJ/m2以上、さらに好ましくは190kJ/m2以上であることが望ましい。
【0071】
本発明のポリエチレン系成形体は、例えば押出シート成形、キャスト成形、ブロー成形などによりフィルム、シート、容器等の所望の形態に成形することができる。
【0072】
《容器》
本発明の容器は本発明のポリエチレン系成形体を容器状に成形したものである。容器の形状としてはタンク、ボトル、カップ、トレイなど、任意の形状のものとすることができる。これらの容器は外層として基層(A2)、または再生材層(D2)を有することが好ましく、これにより衝撃強度の高い容器が得られる。またバリヤー層(C2)を積層することにより、ガソリンその他の溶剤に対するバリヤー性が得られる。
【0073】
上記の容器はブロー成形、圧空または真空成形、射出成形等により成形することができ、タンク、大型ボトル等の場合はブロー成形により成形することができる。本発明の容器は高温下で成形しても高い強度を維持できる。さらに、この容器は剛性があり、耐ガソリンバリアー性が優れ、耐衝撃性、特に低温衝撃性が極めて優れていることから特に大型容器として有利に使用でき、例えば自動車用のガソリンタンクとして好適に使用できる。ガソリンタンクとして使用する場合、層間接着性に優れることから、ガソリンやガソホール等を充填しても層間剥離やリグラインド層の劣化を生ずることなく、長期にわたり使用可能である。
また本発明のポリエチレン系成形体から容器などの成形品を成形する際に発生するスクラップは、本発明のポリエチレン系成形品の再生樹脂層(D1)や再生材層(D2)として再使用することができる。
【0074】
【発明の効果】
以上の通り本発明のポリエチレン系成形体においては、特定の添加物を含有させることにより再生材層に含まれるエチレン・ビニルアルコール共重合体(EVOH)の分散径を小さくすることができ、大量生産時等において高温で処理してもEVOHが成形品の表面に滲み出ることを防止でき、また接合部(ウェルドライン)にEVOH層/高密度ポリエチレン層界面が生じることを防止して接合部の接合力を大きくすることができる。したがって、高い強度を有する成形品を効率的に得ることができる。
さらに本発明の容器は、上記ポリエチレン系成形体を用いているので、高い強度を有する。
【0075】
【実施例】
次に実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例になんら制約されるものではない。
【0076】
《変性ポリエチレン樹脂(b1)の製造》
密度=0.921g/cm3、ASTM D1238によるMFR(190℃:2160g)=2.0g/10分、1−ブテン含量が4モル%のポリエチレン樹脂(PE−1)100重量部に、無水マレイン酸0.8重量部と過酸化物[パーヘキシン25B、日本油脂(株)製、商標]0.07重量部とを混合し、得られた混合物を230℃に設定した1軸押出機で溶融グラフト変性することによって変性ポリエチレン樹脂(MAH−PE−1)を得た。
この変性ポリエチレン樹脂のグラフト量をIR分析により調べたところ、無水マレイン酸グラフト変性量は0.80重量%であった。また135℃デカリン溶液中で測定した極限粘度[η]は1.86dl/gであった。同様に、表1に示すPE−2〜7を用いて共重合体を形成した。結果を表1に示す。
【0077】
【表1】
【0078】
《変性ポリエチレン樹脂(b1)含有接着樹脂層(B1)の製造》
上記にて得られた変性ポリエチレン樹脂(MAH−PE−1)50重量部、密度=0.92g/cm3、ASTM D1238によるMFR(190℃:2160g)=2.0g/10分、1−ブテン含量が4モル%のポリエチレン樹脂(PE−1)50重量部、フェノール系安定剤であるイルガノックス1010(チバガイギー社製、商標)0.1重量部、燐系安定剤であるイルガフォス168(チバガイギー社製、商標)0.1重量部、および合成ハイドロタルサイト(平均粒径1μ)0.1重量部とをヘンシェルミキサーにて均一に混合し、この混合物を230℃に設定した1軸押出機で溶融混合して接着樹脂層(B1)として用いる接着剤(以下、AD−1という)を得た。AD−1のMFRは0.7g/10分、密度0.921g/cm3、無水マレイン酸グラフト量0.43重量%であった。同様に表2に示すMAH−PE−2〜7を用いて接着剤を形成した。結果を表2に示す。
【0079】
【表2】
【0080】
《再生樹脂(d1)の原料となる多層ボトルの製造》
次に示す層を最外層から順に積層して多層ボトルを成形した。
○基材樹脂層(A1):高密度ポリエチレン[HDPE:ハイゼックス8200B、三井化学(株)製、商標、密度=0.955g/cm3、ASTM D1238によるMFR(190℃:2160g)=0.03g/10分]
○接着樹脂層(B1):前記接着剤(AD−1)
○バリヤー樹脂層(C1):エチレン・ビニルアルコール共重合体[EVOH:エバールEP−F101B、(株)クラレ製、商標、MFR(ASTM D1238、190℃、2160g)=1.3g/10分、密度1.19g/cm3、エチレン含有量=32モル%、ケン化度=100%]
○接着樹脂層(B1):前記接着剤(AD−1)
○基材樹脂層(A1):高密度ポリエチレン[HDPE:ハイゼックス8200B、三井化学(株)製、商標、密度=0.955g/cm3、ASTM D1238によるMFR(190℃:2160g)=0.03g/10分]
積層および成形は、ダイス内で積層するように設けられている4種5層のブロー成形機を用い、成形温度230℃で以下の厚み比(重量換算)となるように高さ150mm、内容量500mlのボトルを成形した。
A1/B1/C1/B1/A1=45/2/5/2/46(%)
【0081】
《再生樹脂(d1)の製造》
得られたボトルを粉砕機を用いて粉砕し、これを圧縮比4.0のフルフライトスクリューの1軸押出機を用いて220℃で溶融混合し、再生樹脂(d1)を製造した。
【0082】
《積層体(E)および再生材(d2)の製造》
次に示す層を最外層から順に積層して多層ボトルを成形した。
○基材樹脂層(A1):高密度ポリエチレン[HDPE:ハイゼックス8200B、三井化学(株)製、商標、密度=0.955g/cm3、ASTM D1238によるMFR(190℃:2160g)=0.03g/10分]
○再生樹脂(D1):上記により得られた再生樹脂(d1)
○接着樹脂層(B1):接着剤(AD−1)
○バリヤー樹脂層(C1):エチレン・ビニルアルコール共重合体[EVOH:エバールEP−F101B、(株)クラレ製、商標、MFR(ASTM D1238、190℃、2160g)=1.3g/10分、密度1.19g/cm3、エチレン含有量=32モル%、ケン化度=100%]
○接着樹脂層(B1):接着剤(AD−1)
○基材樹脂層(A1):高密度ポリエチレン[HDPE:ハイゼックス8200B、三井化学(株)製、商標、密度=0.955g/cm3、ASTM D1238によるMFR(190℃:2160g)=0.03g/10分]
積層および成形は、ダイス内で積層するように設けられている4種6層のブロー成形機を用い、成形温度230℃で厚み比(重量換算)がそれぞれ同じとなるように高さ150mm、内容量500mlのボトルを成形した。
得られたボトルを積層体(E)として前記再生樹脂(d1)の製造と同様にして粉砕・溶融して再生材(d2)を得た。以下、この再生材を(d2−1)とした。
【0083】
実施例1
《単層体の製造およびその評価》
上記方法で得られた再生材(d2)に以下に示す添加物(G)を添加して、ペレット(d2−4、d2−5、d2−6)を得た。
【0084】
(d2−4):(d2−1)に(g2)としてマレイン酸を0.04重量部添加し、溶融混合したもの
(d2−5):(d2−1)に(g2)としてクエン酸を0.06重量部添加し、溶融混合したもの
(d2−6):(d2−1)に(g2)としてトルエンスルフォン酸メチルエステルを0.02重量部添加し、溶融混合したもの
【0085】
上記方法で得られたペレット(比較例としてd−1、実施例としてd2−4、d2−5、d2−6)を単層ブロー成形機を用いて240℃で溶融し、肉厚3mm、重量1Kg、容量20Lの再生材層(D2)からなる成形体を作成し、ウエルド部から短冊型試験片を抜き出し、−30℃の雰囲気下で引張衝撃強度試験(ASTM D1822)を実施した。結果を表3に示す。
【0086】
【表3】
【0087】
実施例2
《積層体の製造およびその評価》
次に示す層を最外層から順に積層して成形した。
○基層(A2):高密度ポリエチレン[HDPE:ハイゼックス8200B、三井化学(株)製、商標、密度=0.955g/cm3、ASTM D1238によるMFR(190℃:2160g)=0.03g/10分]
○再生材層(D2):上記d2−1、d2−4、d2−5、d2−6のいずれか1つ
○接着層(B2):接着剤(AD−1)
○バリヤー層(C2):エチレン・ビニルアルコール共重合体[EVOH:エバールEP−F101B、(株)クラレ製、商標、MFR(ASTM D1238、190℃、2160g)=1.3g/10分、密度1.19g/cm3、エチレン含有量=32モル%、ケン化度=100%]
○接着層(B2):接着剤(AD−1)
○基層(A2):高密度ポリエチレン[HDPE:ハイゼックス8200B、三井化学(株)製、商標、密度=0.955g/cm3、ASTM D1238によるMFR(190℃:2160g)=0.03g/10分]
積層および成形は、ダイス内で積層するように設けられている4種6層のブロー成形機を用い、成形温度230℃で以下の厚み比(重量換算)となるように高さ150mm、内容量500mlのボトルを成形した。
A2/D2/B2/C2/B2/A2=13/40/2/3/40(%)
【0088】
得られた多層ボトルの再生材層(D2)のウエルド部のEVOH析出観察と、多層ボトルウエルド部の引張衝撃強度比較を行った。結果を表4に示す。
【0089】
【表4】
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a polyethylene-based molded body and a container made of the molded body. More specifically, the present invention relates to a polyethylene-based molded body and a container having a layer recycled from scrap.
[0002]
[Prior art]
Polyolefin, such as polyethylene, has excellent properties such as strength, impact resistance, heat resistance, etc., so it is used for containers, etc., but because it has insufficient gasoline barrier properties, it has excellent gasoline barrier properties when used as a gasoline container. Used in combination with ethylene / vinyl alcohol copolymer or polyamide resin.
[0003]
For example, multi-layer plastic bottles combining ethylene / vinyl alcohol copolymer with excellent gasoline barrier properties and polyethylene with excellent strength and impact resistance are widely used as small agricultural chemical bottles and large automobile gasoline tanks. . The multilayer structure is formed by providing an adhesive resin layer between a polyethylene layer and an ethylene / vinyl alcohol copolymer layer, and the adhesive resin layer comprises a polyethylene layer and an ethylene / vinyl alcohol copolymer layer. Increases the interlayer adhesion.
[0004]
In the multilayer blow molding for producing such a bottle, generally about 30 to 40% of scraps and burrs are generated, and its recycling is inevitable from an economical point of view. Therefore, a layer using a grind obtained by pulverizing scrap, burrs or the like (regrind layer) is used as a layer structure. This regrind layer is usually a ternary mixture of polyethylene, ethylene / vinyl alcohol copolymer, and adhesive resin. However, since polyethylene and ethylene / vinyl alcohol copolymer are generally incompatible, poor appearance of multilayer products. And mechanical strength such as impact strength was reduced. For this reason, conventionally, the layer containing regrind is usually used after being diluted with unused polyethylene to such an extent that physical properties do not deteriorate, and it cannot be said that regrind is fully utilized effectively. Adhesive resin plays a role as a compatibilizer for improving the compatibility between polyethylene and ethylene / vinyl alcohol copolymer. However, conventional adhesive polyethylene resin has the ability to improve impact resistance. It was insufficient.
[0005]
Therefore, various studies have been made to improve such problems. For example, the present applicant discloses in Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-342569 a polyethylene-based multilayer laminate that can maintain the impact resistance of a bottle even when used as a regrind. Here, an ethylene / α-olefin copolymer modified with an unsaturated carboxylic acid having a specific density, graft ratio, and melt flow rate as a main component and high-density polyethylene having a specific melt flow rate and density, and ethylene / A polyethylene composition comprising a vinyl alcohol copolymer is disclosed, and this composition has a high impact strength comparable to that formed with conventional polyethylene alone.
[0006]
When a molded product is produced with this composition, it can be produced without any problems at a normal molding temperature (about 210 to 220 ° C.). However, in the case of increasing the production rate by performing high-speed molding, if the recycled layer is molded at a high temperature of about 240 ° C. by increasing the extrusion amount, an ethylene / vinyl alcohol copolymer (hereinafter referred to as EVOH) in the recycled resin is used. As a result, EVOH oozes out on the surface of the molded product, or an EVOH layer / high-density polyethylene layer interface is formed at the joint (weld line), thereby reducing the strength of the molded product. It has been found that such a problem occurs.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
The object of the present invention is to prevent the ethylene / vinyl alcohol copolymer from oozing out on the surface of the molded product even in the case of molding at a high temperature in a molded product recycled from scrap. An object of the present invention is to provide a polyethylene-based molded body capable of maintaining a high strength of a molded product by increasing the joining force of a line and a container using the same.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The present invention,belowA polyethylene molded article and a container using the same.
(1) Next layers (A1) to (D1);
(A1) The melt flow rate (MFR) in ASTM D1238 (190 ° C .: 2160 g) is 0.001 to 0.5 g / 10 minutes, and the density is 0.930 to 0.980 g / cm.3A base resin layer comprising a polyethylene resin (a1)
(B1) Density graft-modified with unsaturated carboxylic acid or derivative thereof is 0.900 to 0.975 g / cmThreeAn adhesive resin layer containing the modified polyethylene resin (b1)
(C1) a barrier resin layer containing an ethylene / vinyl alcohol copolymer (c1), and
(D1) Recycled resin layer made of recycled resin (d1)
A polyethylene-based molded article having a single layer structure comprising a recycled material layer (D2) used by pulverizing a laminate (E) containing
Recycled material layer (D2)But; acidCompounds that become acidic compounds by decompositionThingRanaAttendantA polyethylene-based molded article containing an additive (G).
(2) Next layers (A1) to (D1);
(A1) The melt flow rate (MFR) in ASTM D1238 (190 ° C .: 2160 g) is 0.001 to 0.5 g / 10 minutes, and the density is 0.930 to 0.980 g / cm.3A base resin layer comprising a polyethylene resin (a1)
(B1) Density graft-modified with unsaturated carboxylic acid or derivative thereof is 0.900 to 0.975 g / cm3An adhesive resin layer containing the modified polyethylene resin (b1)
(C1) a barrier resin layer containing an ethylene / vinyl alcohol copolymer (c1), and
(D1) Recycled resin layer made of recycled resin (d1)
A recycled material layer (D2) obtained by pulverizing the laminate (E) containing
The melt flow rate (MFR) in ASTM D1238 (190 ° C .: 2160 g) is 0.001 to 0.5 g / 10 minutes, and the density is 0.930 to 0.980 g / cm.3A polyethylene-based molded article having a multilayer structure including a base layer (A2) including a polyethylene resin (a2) of
Recycled material layer (D2) and / or base layer (A2)But; acidCompounds that become acidic compounds by decompositionThingRanaAttendantA polyethylene-based molded article containing an additive (G).
(3) Density of 0.900 to 0.975 g / cm in which a polyethylene-based molded article having a multilayer structure is graft-modified with an unsaturated carboxylic acid or a derivative thereof3An adhesive layer (B2) containing the modified polyethylene resin (b2) of
The polyethylene-type molded object of the said (2) description.
(4) The polyethylene-based molded article having a multilayer structure has a barrier layer (C2) containing an ethylene / vinyl alcohol copolymer (c2),
The polyethylene-based molded article according to (3) above, wherein the barrier layer (C2) is formed between the adhesive layer (B2) and the adhesive layer (B2).
(5) The thickness ratio of the base layer (A2) / adhesive layer (B2) / barrier layer (C2) / recycled material layer (D2) is 30 to 95/1 to 20/1 to 25/20 to 60 above ( 4) The polyethylene-type molded object of description.
(6) Additionobject(G) is addedobjectThe polyethylene-based molded article according to any one of (1) to (5), which is contained in an amount of 0.01 to 20 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the layer containing (G).
(7) Recycled resin (d1) is
(F1) The melt flow rate (MFR) in ASTM D1238 (190 ° C .: 2160 g) is 0.001 to 0.5 g / 10 minutes, and the density is 0.930 to 0.980 g / cm.3Polyethylene resin,
(F2) Density graft-modified with unsaturated carboxylic acid or derivative thereof is 0.900 to 0.975 g / cm3Modified polyethylene resin, and
(F3) Ethylene / vinyl alcohol copolymer
The composition of polyethylene resin (f1): modified polyethylene resin (f2): ethylene / vinyl alcohol copolymer (f3) is 99.3-60 wt%: 0.2-20 wt%: 0.5 The polyethylene-based molded article according to any one of (1) to (6), which is -20% by weight.
(8) The polyethylene-based molded article according to (7), wherein the recycled resin (d1) is a regrind of the scrap of the laminate (E).
(9) Above (1) to(8)A container comprising the polyethylene-based molded article according to any one of the above.
[0009]
In the present invention, “scrap” may include “burrs”.
The polyethylene-based molded product of the present invention may have either a single layer or a multilayer structure. In the case of a single layer structure, a regrind layer that recycles a laminate (E) having a base resin layer (A1), an adhesive resin layer (B1), a barrier resin layer (C1), and a recycled resin layer (D1). That is, it is formed from the recycled material layer (D2). In the case of a multilayer structure, in addition to the recycled material layer (D2), a base layer (A2), an adhesive layer (B2), a barrier layer (C2), and the like can be provided.
[0010]
<< Base resin layer (A1) >>
The base resin layer (A1) constituting the laminate (E) will be described. The polyethylene resin (a1) used for the base resin layer (A1) has a density of 0.930 to 0.980 g / cm.Three, Preferably 0.945 to 0.980 g / cmThreeMore preferably, 0.945 to 0.970 g / cmThree, Particularly preferably 0.953-0.960 g / cmThreeThe melt flow rate (MFR) at 190 ° C. and 2.16 kg load according to ASTM D1238 is 0.001 to 0.5 g / 10 min, preferably 0.01 to 0.2 g / 10 min, particularly preferably 0.02 to 0.02 g / 10 min. A high molecular weight and high density polyethylene of 0.05 g / 10 min.
[0011]
The polyethylene resin used as the component (a1) may be an ethylene homopolymer or a random copolymer of ethylene and an α-olefin. In the latter case, the structural unit derived from α-olefin is 5 mol% or less, preferably 2 mol% or less. Examples of the α-olefin include α-olefins having 3 to 10 carbon atoms such as propylene, 1-butene, 1-hexene, 4-methyl-1-pentene, 1-octene and 1-decene.
[0012]
The polyethylene resin (a1) is preferably Mw / Mn measured by gel permeation chromatography of 20 or more because of excellent moldability and impact strength.
The base resin layer (A1) is thus a resin containing the polyethylene resin (a1) as a main component. In addition to this, an antioxidant (h), a metal compound (i), and other known additives described later are added. You may contain.
[0013]
<< Adhesive resin layer (B1) >>
Similar to the base resin layer (A1), the adhesive resin layer (B1) constituting the laminate (E) will be described. In the present invention, a modified polyethylene resin (b1) graft-modified with an unsaturated carboxylic acid or a derivative thereof is used as the adhesive resin layer (B1). The modified polyethylene resin (b1) has a density of 0.900 to 0.975 g / cm.Three, Preferably 0.900 to 0.940 g / cmThreeMore preferably, 0.900 to 0.935 g / cmThreeIt is desirable that
[0014]
The polyethylene resin before modification may be a homopolymer of ethylene, or ethylene and other α-olefins such as propylene, 1-butene, 1-hexene, 4-methyl-1-pentene, 1-octene, 1 -Copolymer (alpha-olefin copolymer) with C3-C10 alpha olefins, such as a decene, may be sufficient.
[0015]
Specific examples of the ethylene / α-olefin copolymer before modification include ethylene / propylene copolymer, ethylene / 1-butene copolymer, ethylene / 1-hexene copolymer, and ethylene / 1-octene copolymer. Examples thereof include ethylene, 4-methyl-1-pentene copolymer. Among these, an ethylene / propylene copolymer, an ethylene / 1-butene copolymer, an ethylene / 1-hexene copolymer, and an ethylene / 1-octene copolymer are preferable.
[0016]
In the ethylene / α-olefin copolymer before modification, the structural unit derived from ethylene is 70 to 99.5 mol%, preferably 80 to 99 mol%, and the structural unit derived from α-olefin is 0.5 to 30. It is desirable that it is mol%, preferably 1 to 20 mol%.
[0017]
The polyethylene resin before modification is desirably a melt flow rate (MFR) at 190 ° C. under a load of 2.16 kg of 0.01 to 20 g / 10 minutes, preferably 0.05 to 20 g / 10 minutes according to ASTM D1238.
[0018]
The method for producing the polyethylene resin before modification is not particularly limited. For example, it is prepared by a known method using a transition metal catalyst such as titanium (Ti), chromium (Cr), or zirconium (Zr). Can do.
[0019]
The modified polyethylene resin (b1) is preferably a graft-modified product obtained by graft-modifying the above-described ethylene homopolymer or ethylene / α-olefin copolymer with an unsaturated carboxylic acid or a derivative thereof.
[0020]
Specific examples of the unsaturated carboxylic acid or derivative thereof include acrylic acid, methacrylic acid, α-ethylacrylic acid, maleic acid, fumaric acid, itaconic acid, citraconic acid, tetrahydrophthalic acid, methyltetrahydrophthalic acid, endocis- Unsaturated carboxylic acids such as bicyclo [2,2,1] hept-5-ene-2,3-dicarboxylic acid (Nadic acid [trademark]), and derivatives thereof such as acid halides, amides, imides, acid anhydrides and esters Etc. Among these, unsaturated dicarboxylic acids or acid anhydrides thereof are preferable, and maleic acid, nadic acid (trademark), or acid anhydrides thereof are particularly preferable.
[0021]
The graft modification of the modified polyethylene resin can be carried out by a known method. For example, the ethylene homopolymer or ethylene / α-olefin copolymer is dissolved in an organic solvent, and then the unsaturated carboxylic acid or derivative thereof is added to the obtained solution. And a radical initiator are added, and the reaction is usually carried out at a temperature of 60 to 350 ° C., preferably 80 to 190 ° C., for 0.5 to 15 hours, preferably 1 to 10 hours.
[0022]
The organic solvent can be used without particular limitation as long as it is an organic solvent that can dissolve the polyethylene resin before modification. Examples of such an organic solvent include aromatic hydrocarbon solvents such as benzene, toluene and xylene, and aliphatic hydrocarbon solvents such as pentane, hexane and heptane.
[0023]
As another graft modification method, using an extruder or the like, a solvent-free polyethylene resin before modification such as ethylene homopolymer or ethylene / α-olefin copolymer, and unsaturated carboxylic acid or derivative thereof The modified polyethylene resin (b1) can be prepared by reaction. The reaction conditions in this case are that the reaction temperature is usually not lower than the melting point of the polyethylene resin before modification, specifically 100 to 350 ° C., and the reaction time is usually 0.5 to 10 minutes.
[0024]
Even when any known graft modification method is employed, it is preferable to carry out the reaction in the presence of a radical initiator in order to efficiently graft polymerize the unsaturated carboxylic acid or derivative thereof as the graft monomer.
[0025]
Examples of the radical initiator include organic peroxides, organic peroxides such as benzoyl peroxide, dichlorobenzoyl peroxide, dicumyl peroxide, di-t-butyl peroxide, 2,5-dimethyl-2,5-di (peroxidebenzoate) hexyne -3,1,4-bis (t-butylperoxyisopropyl) benzene, lauroyl peroxide, t-butylperacetate, 2,5-dimethyl-2,5-di (t-butylperoxy) hexyne-3,2,5 -Dimethyl-2,5-di (t-butylperoxy) hexane, t-butylperbenzoate, t-butylperphenylacetate, t-butylperisobutyrate, t-butylper-sec-octoate, t-butylperpi Valate, cumyl perpivalate and t Butyl peroxide diethyl acetate; azo compounds such as azobisisobutyronitrile, dimethyl azoisobutyrate is used. Among these, dicumyl peroxide, di-t-butyl peroxide, 2,5-dimethyl-2,5-di (t-butylperoxy) hexyne-3,2,5-dimethyl-2,5-di (t- Dialkyl peroxides such as butylperoxy) hexane and 1,4-bis (t-butylperoxyisopropyl) benzene are preferred.
A radical initiator is normally used in the ratio of 0.001-1 weight part with respect to 100 weight part of polyethylene resins before modification.
[0026]
For the adhesive resin layer (B1), the modified polyethylene resin (b1) can be used alone, or if necessary, the modified polyethylene resin (b1) can be made of another ethylene polymer and / or an olefin elastomer. A blend obtained by blending resins can also be used. Here, other ethylene-based polymers include ethylene homopolymers and ethylene / α-olefin copolymers polymerized by known methods.
[0027]
The intrinsic viscosity [η] measured in a 135 ° C. decalin (decahydronaphthalene) solution of the modified polyethylene resin (b1) and the adhesive resin layer (B1) containing other components is preferably 1.0 to 4.5 dl / g, Is preferably in the range of 1.2 to 3 dl / g.
Furthermore, the amount of graft modification in the entire adhesive resin layer (B1) is 0.2% by weight or more, preferably 0.2-2% by weight. Further, the n-decane insoluble part in the whole adhesive resin layer (B1) is 2% by weight or less, preferably 1.8% by weight or less. Here, the n-decane insoluble portion is a value obtained by completely dissolving 8 g of the polymer in the adhesive layer in 500 ml of n-decane at 140 ° C. and then cooling down to 90 ° C. and filtering the deposited components while hot.
[0028]
Examples of the olefin elastomer blended in the adhesive resin layer (B1) include polyisobutylene, ethylene / propylene rubber, ethylene / 1-butene rubber, ethylene / 1-octene rubber, butyl rubber, butadiene rubber, styrene / butadiene rubber, ethylene / Examples thereof include butadiene rubber and isoprene rubber. Moreover, the modified elastomer which modified | denatured these olefin type elastomers with the said unsaturated carboxylic acid or its derivative (s) can also be illustrated. Among these, polyisobutylene, ethylene / propylene rubber, ethylene / 1-butene rubber, ethylene / 1-octene rubber, and modified products thereof are preferable.
[0029]
Other ethylene-based polymers and / or olefin-based elastomers can be used within a range that does not impair the performance of the present invention, but the blending amount is usually 30 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the modified polyethylene resin (b1). Hereinafter, it is preferably 20 parts by weight or less.
The adhesive resin layer (B1) may contain an antioxidant (h) described later, a metal compound (i), and other known additives.
[0030]
<< Barrier resin layer (C1) >>
The barrier resin layer (C1) constituting the laminate (E) will be described. The ethylene-vinyl alcohol copolymer (c1) (hereinafter sometimes abbreviated as EVOH) used for the barrier resin layer (C1) is a saponified product of a copolymer of ethylene and vinyl esters such as vinyl acetate. .
[0031]
The structural unit derived from ethylene in the ethylene / vinyl alcohol copolymer (c1) is 15 to 60 mol%, preferably 25 to 50 mol%, and the structural unit derived from the copolymerization monomer is 85 to 40 mol%, preferably It is desirable that it is 75-50 mol%.
[0032]
The saponification degree of the ethylene / vinyl alcohol copolymer (c1) is 80 to 100%, preferably 90 to 100%. When the degree of saponification is in the above range, the ethylene / vinyl alcohol copolymer (c1) is excellent in mechanical properties, oil resistance and water resistance.
[0033]
The ethylene / vinyl alcohol copolymer (c1) may be modified with an epoxy compound, an isocyanate compound or the like. The barrier resin layer (C1) contains the ethylene / vinyl alcohol copolymer (c1) as a main component, but in addition to the ethylene / vinyl alcohol copolymer (c1), other polymers may be used as long as the object of the present invention is not impaired. For example, polyamide (nylon), polyester, polyolefin, polycarbonate, ionomer resin, polyvinyl acetate, polystyrene, ABS resin, acrylic resin, vinyl chloride resin and the like may be mixed. Moreover, you may contain the below-mentioned antioxidant (h), metal compound (i), and other well-known additives.
[0034]
<< Recycled resin layer (D1) >>
The recycled resin layer (D1) constituting the laminate (E) is a regrind layer such as scrap, and is constituted by the recycled resin (d1). The recycled resin (d1) is an ethylene polymer of 80 to 99.5% by weight, preferably 85 to 99% by weight, particularly preferably 90 to 98% by weight, and an ethylene / vinyl alcohol copolymer of 0.5 to It is desirable to contain 20% by weight, preferably 1 to 15% by weight, particularly preferably 2 to 10% by weight.
[0035]
The ethylene polymer of the recycled resin (d1) has a melt flow rate (MFR) of 0.001 to 0.5 g / 10 minutes and a density of 0.930 to 0.980 g / cm in ASTM D1238 (190 ° C .: 2160 g).ThreeDensity of 0.900 to 0.975 g / cm grafted with an unsaturated carboxylic acid or derivative thereof.ThreeThe modified polyethylene resin (f2) and the ethylene / vinyl alcohol copolymer (f3) are preferably blended.
In this case, the blending ratio of the polyethylene resin (f1), the modified polyethylene resin (f2) and the ethylene / vinyl alcohol copolymer (f3) is 99.3 to 60% by weight, preferably 99 to 65% by weight of the polyethylene resin (f1). %, Particularly preferably 95 to 70% by weight, modified polyethylene resin (f2) 0.2 to 20% by weight, preferably 0.5 to 15% by weight, particularly preferably 1 to 10% by weight. It is desirable that the polymer (f3) is in the range of 0.5 to 20% by weight, preferably 1 to 20% by weight, particularly preferably 2 to 20% by weight.
[0036]
Moreover, it is preferable to make the compounding ratio (weight ratio) of the modified polyethylene resin (f2) and the ethylene / vinyl alcohol copolymer (f3) in a range of 1/9 to 9/1.
The polyethylene resin (f1) and the modified polyethylene resin (f2) have the same characteristics as the polyethylene resin (a1) and the modified polyethylene resin (b1) constituting the laminate (E), respectively. In (1), (f1) and (a1), and (f2) and (b1) may be the same compounds as each other, or may be different from each other within the range having the characteristics. Similarly, the ethylene / vinyl alcohol copolymer (f3) may be the same as the ethylene / vinyl alcohol copolymer (c1) constituting the laminate (E) or different from each other. Can do. That is, the regenerated resin (d1) may be a regrind that recycles and reuses the laminate (E).
[0037]
MFR in ASTM D1238 (190 ° C .: 2160 g) of the recycled resin (d1) is 0.001 to 5 g / 10 minutes, preferably 0.02 to 0.5 g / 10 minutes, particularly 0.03 to 0.1 g / 10 minutes. The density is preferably in the range of 0.940 to 0.970 g / cm.Three, Preferably 0.945 to 0.968 g / cmThree, Especially 0.952-0.966 g / cmThreeIt is desirable to be in the range. Furthermore, it is desirable that the Izod impact strength (−40 ° C., with notch) measured by the method of ASTM D256 is 100 J / m or more, preferably 150 J / m or more, particularly preferably 200 J / m or more.
[0038]
The recycled resin layer (D1) may contain an antioxidant (h) described later, a metal compound (i), and other known additives, if necessary, in addition to the above components. The recycled resin layer (D1) may be a blend of these new components, or a regrind containing these components. When using a regrind, all the components can be supplied from the regrind, or can be mixed with a new product.
[0039]
<< Laminated body (E) >>
From the base resin layer (A1), the adhesive resin layer (B1), the barrier resin layer (C1), and the recycled resin layer (D1), a laminate having excellent impact resistance, high rigidity, and low gasoline permeability. Can be formed. It is preferable to use, as the laminate (E), an unnecessary portion of the laminate that has undergone a heating history, such as scrap, burrs, and the like that are generated when the laminate is formed (a portion other than the portion used as a molded product). Since the laminate (E) is used in a state of being pulverized, melted and mixed later, the laminate itself may have any layer structure. The composition of each material varies depending on the composition of the recycled resin layer (D1). For example, the base resin layer (A1): the adhesive resin layer (B1): the barrier resin layer (C1): the recycled resin layer (D1) ) = 10 to 93% by weight: 10 to 1% by weight: 7 to 1% by weight: 88 to 5% by weight is desirable.
[0040]
<< Recycled material layer (D2) >>
The pulverized laminate (E) obtained as described above is melted and mixed to be used as a recycled material (d2) to form the recycled material layer (D2) of the polyethylene-based molded article of the present invention. it can.
[0041]
Specifically, the laminate (E) is pulverized to form, for example, a regrind that passes through a mesh having a mesh size of 7 mm, granulated with a single screw extruder, and then set at a set temperature of 230 ° C. with a press molding machine. 50 kgf / cm2Can be compression molded at a pressure of Cooling was performed under the conditions of slow cooling in accordance with ASTM D1928. A test piece having a thickness of 3 mm was prepared, and the Izod impact strength when measured at −30 ° C. by the method of ASTM D1822 was 150 kJ / m.2Or more, preferably 170 kJ / m2The above is preferable.
[0042]
When the polyethylene-based molded article of the present invention is formed with only the recycled material layer (D2), that is, when the recycled material layer (D2) has a single-layer structure, the recycled material layer (D2) is added.object(G) is contained.
[0043]
<< Additive (G) >>
Additive (G),acidCompounds that become acidic compounds by decomposition(Hereinafter, it may be represented by (g2).)
[0045]
The acidic compound or the compound (g2) that becomes an acidic compound by decomposing is an acid or a compound that decomposes into an acid during molding of the polyethylene-based molded article. Specific examples of the acidic compound include maleic acid, citric acid, succinic acid, acrylic acid, adipic acid, aspartic acid, benzoic acid, terephthalic anhydride, acetic acid, valeric acid, butyric acid, oleic acid, stearic acid, glutamic acid, tartaric acid, Examples thereof include lactic acid, chlorobenzoic acid, fluorobenzoic acid, bromobenzoic acid, mandelic acid, phenol, resorcin, and hydroquinone. Of these, maleic acid and citric acid are preferred. Specific examples of the compound that becomes an acidic compound by decomposition include toluenesulfonic acid methyl ester, acetic anhydride, stearic anhydride, isophthalic anhydride, benzoic acid methyl ester, benzoic acid butyl ester, stearyl stearate, sodium glutamate, and the like. Can give. Among these, toluenesulfonic acid methyl ester is preferable.
[0046]
The polyethylene-based molded article of the present invention includes a base layer (A2), an adhesive layer (B2), a barrier layer (C2) and the like in addition to the recycled material layer (D2) in order to further enhance the strength and barrier properties of the molded product. It preferably has a multilayer structure.
[0047]
<< Base layer (A2) >>
The base layer (A2) constituting the polyethylene-based molded article of the present invention has a melt flow rate (MFR) of 0.001 to 0.5 g / 10 minutes and a density of 0.930 to 0 in ASTM D1238 (190 ° C .: 2160 g). .980 g / cmThreeIt is preferable that the polyethylene resin (a2) is included. This polyethylene resin (a2) is a compound having the same characteristics as the polyethylene resin (a1) constituting the laminate (E), and preferable various properties are also the same as those of the polyethylene resin (a1). By using such a polyethylene resin (a2), it is possible to obtain a polyethylene-based molded article having a multilayer structure having impact resistance, high rigidity, and low gasoline permeability. The polyethylene resin (a2) may be the same compound as (a1) used, or (a1) and (a2) may be different from each other within the range having the characteristics.
[0048]
When the polyethylene-type molded object of this invention has a base layer (A2), the additive (G) may be contained in the base layer (A2). In this case, addobject(G) may be contained in both the recycled material layer (D2) and the base layer (A2), or may be contained only in the base layer (A2). Also, when the polyethylene-based molded body has a plurality of base layers (A2) and recycled material layers (D2),object(G) may be contained in at least one of the base layer (A2) and / or the recycled material layer (D2), or contained in all of the base layer (A2) and the recycled material layer (D2). It may be.
[0049]
Thus, since the polyethylene-type molded object of this invention has an additive in a recycled material layer (D2) and / or a base layer (A2), the laminated body contained in the polyethylene-type molded object at the time of shaping | molding The dispersion system of the ethylene / vinyl alcohol copolymer (c1) of (E) does not become large, EVOH oozes out to the surface of the molded product, and an EVOH layer / high-density polyethylene layer interface occurs at the joint (weld line). Thus, it is possible to prevent the problem that the strength of the molded product is lowered.
[0050]
Additionobject(G) is addedobject0.01 to 20 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the layer containing (G) (recycled material layer (D2), recycled material layer (D2) and base layer (A2), or base layer (A2)), preferably Is 0.1 to 15 parts by weight, more preferably 1 to 10 partsweightPart is desirable.
[0051]
<< Adhesive layer (B2) >>
The adhesive layer (B2) constituting the polyethylene molded article of the present invention has a density of 0.900 to 0.975 g / cm graft-modified with an unsaturated carboxylic acid or derivative thereof.ThreeIt is preferable that the modified polyethylene resin (b2) is included. This modified polyethylene resin (b2) is a compound having the same characteristics as the modified polyethylene resin (b1) constituting the laminate (E) and the modified polyethylene resin (g1) of the additive (G), and has a viscosity, density, graft Various preferable properties such as amount and crystallinity are the same as those of the modified polyethylene resin (b1). When the modified polyethylene resin (b2) has a preferred viscosity, the impact strength of the polyethylene-based molded product can be increased, and when it has a preferred density, the impact strength and the drop strength of the polyethylene-based molded product can be increased, In the case of having a preferable crystallinity, a long-term stable adhesive force can be obtained even if gasoline penetrates.
[0052]
The modified polyethylene resins (b1), (g1) and (b2) may be the same compounds as each other, or may be compounds different from each other within the range having the characteristics. Furthermore, any two of the modified polyethylene resins (b1), (g1), and (b2) may be the same compound.
[0053]
<< Barrier layer (C2) >>
The barrier layer (C2) constituting the polyethylene-based molded article of the present invention preferably contains an ethylene / vinyl alcohol copolymer (c2). The ethylene / vinyl alcohol copolymer (c2) may be the same compound as the ethylene / vinyl alcohol copolymer (c1) constituting the laminate (E) or may be a compound different from each other. Various preferable properties such as saponification degree and ethylene content of the ethylene / vinyl alcohol copolymer (c2) are the same as those of the ethylene / vinyl alcohol copolymer (c1). When the ethylene / vinyl alcohol copolymer (c2) has a preferable saponification degree, the mechanical properties, oil resistance, and water resistance of the polyethylene-based molded article are improved. In the case of having a preferred ethylene content, the ethylene / vinyl alcohol copolymer (c2) has a difference between the moldable temperature and the decomposition temperature, which facilitates molding, and is resistant to gasoline permeation (gasoline barrier properties), machine By laminating the barrier layer (C2) composed of such an ethylene / vinyl alcohol copolymer (c2), a polyethylene-based molded article having excellent gasoline permeation resistance described later can be obtained.
[0054]
The following can be mentioned as a specific example of the polyethylene-type molded object which has a multilayer structure.
A2 / D2 / B2
A2 / D2 / C2
A2 / D2 / B2 / C2
A2 / D2 / B2 / C2 / A2
A2 / D2 / B2 / C2 / B2
A2 / B2 / C2 / D2
A2 / D2 / B2 / C2 / D2 / A2
A2 / B2 / C2 / B2 / D2
A2 / D2 / B2 / C2 / B2 / A2
A2 / D2 / B2 / C2 / B2 / D2
A2 / D2 / B2 / C2 / B2 / D2 / A2
[0055]
Among these, the recycled material layer (D2) is laminated on one side or both sides of the barrier layer (C2), and the recycled material layer (D2) is further laminated between the base layer (A2) and the adhesive layer (B2). A laminate is preferred.
[0056]
The ratio of the thickness of each layer to the total thickness of the laminate is not particularly limited. For example, the base layer (A2) serving as the outer layer is 30 to 95%, the adhesive layer (B2) is 1 to 20%, and the barrier layer (C2) Is preferably in the range of 1 to 25% and the recycled material layer (D2) in the range of 20 to 60% from the viewpoint of the balance of impact strength, rigidity, and gasoline barrier properties. In this case, the thickness of each layer is preferably such that the regrind has the composition of the recycled material layer (D2).
[0057]
In the laminate, the adhesive layer (B2) containing the modified polyethylene resin (b2) serves as an adhesive, and bonds the base layer (A2) or the recycled material layer (D2) and the barrier layer (C2). The base layer (A2) and the recycled material layer (D2) or the adhesive layer (B2) have good adhesiveness, and can be laminated by a method such as direct coextrusion.
[0058]
The polyethylene-based molded article of the present invention can be produced at a normal molding temperature (about 210 to 220 ° C.). However, when high-speed molding is performed to increase the production rate, the amount of extrusion is increased so that the reproduction layer is about 240 ° C. It can also be molded at high temperatures. Even when treated at such a high temperature,objectSince (G) is contained in the recycled material layer (D2) and / or the base layer (A2), the dispersion diameter of EVOH in the recycled material layer (D2) can be kept small. As a result, the EVOH is on the surface of the molded product. It is possible to prevent the occurrence of problems such as oozing out or an EVOH layer / high-density polyethylene layer interface at the joint (weld line) and the strength of the molded product being reduced.
[0059]
In normal commercial production, the recycled material layer (D2) has undergone many thermal histories as a regrind layer, and is prone to oxidative degradation. Therefore, the antioxidant (h) is preferably blended. . The antioxidant (h) may be added directly to the recycled material layer (D2), or may be added to the base layer (A2), the adhesive layer (B2), or the barrier layer (C2). In normal production, it is added to the base layer (A2) and / or the adhesive layer (B2) and / or the recycled material layer (D2).
[0060]
In general, an ethylene / vinyl alcohol copolymer is a resin that is more susceptible to thermal deterioration than polyethylene or a modified polyethylene resin composition, and is likely to cause yellowing or gelation. When used as a regrind resin, gelation of the ethylene / vinyl alcohol copolymer (c2) is promoted by hydrochloric acid generated due to the catalyst residue of polyethylene in the outer layer. Therefore, it is preferable to blend the metal compound (i) as a hydrochloric acid absorbent in the adhesive layer (B2) adjacent to the barrier layer (C2). The metal compound (i) is added to the base layer (A2) and / or the adhesive layer (B2), but it is more effective to add it to the adhesive layer (B2).
[0061]
<< Antioxidant (h) >>
As the antioxidant (h) used in the present invention, phenol-based antioxidants, phosphorus-based antioxidants, sulfur-based antioxidants and the like which are usually used for polyolefins can be used alone or in combination. However, it is preferable to use a combination of a phenolic antioxidant and a phosphorus antioxidant.
[0062]
Examples of the phenol-based antioxidant include 2,6-di-tert-butyl-p-cresol (BHT), o-tert-butyl-p-cresol (BHA), tetrakis [methylene-3- (3,5- Di-tert-butyl-4-hydroxyphenyl) propionate] methane (Irganox 1010 ™), 1,1-bis (4-oxyphenyl) cyclohexane, 1,3,5-trimethyl-2,4,6-tris (3,5-di-tert-butyl-4-hydroxybenzene), 2,6-bis (2'-hydroxy-3'-tert-butyl-5'-methylbenzyl) -4-methylphenol, 2,2 -Hydroxychroman derivatives such as thiobis (4-methyl-6-tert-butylphenol), p-hydroxy-diphenylamine, tocopherol And the like.
[0063]
Examples of the phosphorus antioxidant include tris (2,4-di-tert-butylphenyl) phosphite (Irgaphos 168, trademark), bis (2,6-di-tert-butyl-4-methylphenyl) pentaerythritol. -Di-phosphite (Mark PEP-36, trademark), tetrakis (2,4-di-tert-butylphenyl) 4,4-biphenylene diphosphite (P-EPQ) and the like can be exemplified.
[0064]
Examples of the sulfur-based antioxidant include dilauryl-thiodipropionate (DLTP), distearyl thiodipropionate (DSTP), and the like.
The blending amount of the antioxidant (h) is preferably 0.01 to 0.5 parts by weight, more preferably 0.01 to 0.3 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the polyethylene-based molded product. . When using 2 or more types of antioxidant (h) together, it mix | blends so that a total amount may become the said range. In the present invention, the combined use of a phenolic antioxidant and a phosphorus antioxidant is preferable, but the weight ratio of the phenolic antioxidant to the phosphorus antioxidant in this case is 5: 1 to 1: 5. Is preferred.
[0065]
<< Metal Compound (i) >>
The metal of the metal compound (i) used in the present invention includes 1, 2, 3 in the periodic table of long-period elements represented by the group numbers 1 to 18 according to the IUPAC inorganic chemical nomenclature revised edition (1989). Examples include elements belonging to Group 4, 5, 12, 13 or 14, and sodium, potassium, magnesium, calcium, strontium, barium, zinc, cadmium, aluminum, silicon, tin, lead, titanium and the like are preferably used. .
[0066]
Further, those suitably used as these metal compounds (i) include metal oxides such as magnesium oxide, calcium oxide, aluminum oxide, silicon dioxide, titanium dioxide; magnesium hydroxide, calcium hydroxide, aluminum hydroxide, Metal hydroxides such as orthotitanic acid; Metal carbonates such as potassium carbonate, sodium bicarbonate, sodium carbonate, magnesium carbonate, and calcium carbonate; Metal sulfates such as magnesium sulfate, calcium sulfate, barium sulfate, and aluminum sulfate; Metasilicic acid Sodium, anhydrous sodium silicate, lithium metasilicate, anhydrous lithium silicate, potassium metasilicate, anhydrous potassium silicate, magnesium silicate, magnesium metasilicate, calcium silicate, etc., silicates such as aluminum silicate, etc. can give. These may be natural products or synthetic products, or a mixture of two or more. Examples of natural products include talc, bentonite and hydrotalcite.
[0067]
Examples of higher fatty acid metal salts include metal salts of carboxylic acids having 7 to 23 carbon atoms, particularly 11 to 21, and sodium linear aliphatic carboxylic acids such as lauric acid, palmitic acid, stearic acid, and behenic acid. A salt, magnesium salt, calcium salt, or zinc salt can be preferably used.
[0068]
These metal compounds (i) are preferably as fine as possible in the case of a solid, but it is sufficient that the average particle size is at least 150 μm or less, particularly 40 μm or less. The shape may be a flat shape, a block shape, a needle shape, or other shapes, but a rounded shape, particularly a spherical shape is preferable.
[0069]
It is preferable that the compounding quantity of a metal compound (i) is 0.01-0.4 weight part with respect to 100 weight part of polyethylene-type molded objects. When using 2 or more types of metal compounds (i) together, it mix | blends so that a total amount may become the said range.
[0070]
<Characteristics of polyethylene moldings>
The polyethylene-based molded product of the present invention obtained as described above has a tensile impact strength of 150 kJ / m at the weld portion of the molded product measured at −30 ° C. according to ASTM D1822.2Or more, preferably 170 kJ / m2Or more, more preferably 190 kJ / m2The above is desirable.
[0071]
The polyethylene-based molded product of the present invention can be formed into a desired form such as a film, sheet, container, etc. by, for example, extrusion sheet molding, cast molding, blow molding or the like.
[0072]
"container"
The container of the present invention is obtained by molding the polyethylene-based molded body of the present invention into a container shape. The container can have any shape such as a tank, a bottle, a cup, or a tray. These containers preferably have a base layer (A2) or a recycled material layer (D2) as an outer layer, whereby a container having a high impact strength is obtained. Further, by laminating the barrier layer (C2), barrier properties against gasoline and other solvents can be obtained.
[0073]
The container can be molded by blow molding, compressed air or vacuum molding, injection molding, or the like. In the case of a tank, a large bottle, or the like, it can be molded by blow molding. The container of the present invention can maintain high strength even when molded at a high temperature. In addition, this container is rigid, has excellent gasoline barrier resistance, and has excellent impact resistance, especially low temperature impact resistance, so it can be used particularly advantageously as a large container, for example, suitable for use as a gasoline tank for automobiles. it can. When used as a gasoline tank, since it has excellent interlayer adhesion, it can be used over a long period of time without causing delamination or degradation of the regrind layer even if gasoline or gasohol is filled.
The scrap generated when molding molded articles such as containers from the polyethylene molded article of the present invention is reused as the recycled resin layer (D1) and recycled material layer (D2) of the polyethylene molded article of the present invention. Can do.
[0074]
【The invention's effect】
As described above, in the polyethylene-based molded article of the present invention, a specific additionobjectThe dispersion diameter of the ethylene / vinyl alcohol copolymer (EVOH) contained in the recycled material layer can be reduced by containing the EVOH, and even if it is processed at a high temperature during mass production, the EVOH spreads on the surface of the molded product. It can be prevented from coming out, and an EVOH layer / high-density polyethylene layer interface can be prevented from occurring at the joint (weld line), thereby increasing the joining force of the joint. Therefore, a molded product having high strength can be obtained efficiently.
Furthermore, since the container of the present invention uses the above-mentioned polyethylene-based molded article, it has high strength.
[0075]
【Example】
Next, the present invention will be described more specifically with reference to examples. However, the present invention is not limited to these examples.
[0076]
<< Production of Modified Polyethylene Resin (b1) >>
Density = 0.921 g / cmThreeMFR according to ASTM D1238 (190 ° C .: 2160 g) = 2.0 g / 10 min, 100 parts by weight of polyethylene resin (PE-1) having a 1-butene content of 4 mol% and 0.8 parts by weight of maleic anhydride Oxide [Perhexine 25B, manufactured by Nippon Oil & Fats Co., Ltd., trade mark] 0.07 part by weight is mixed, and the obtained mixture is melt-grafted with a single screw extruder set at 230 ° C. to obtain a modified polyethylene resin ( MAH-PE-1) was obtained.
When the graft amount of the modified polyethylene resin was examined by IR analysis, the amount of maleic anhydride graft modification was 0.80% by weight. The intrinsic viscosity [η] measured in a 135 ° C. decalin solution was 1.86 dl / g. Similarly, a copolymer was formed using PE-2 to 7 shown in Table 1. The results are shown in Table 1.
[0077]
[Table 1]
[0078]
<< Production of Modified Polyethylene Resin (b1) -Containing Adhesive Resin Layer (B1) >>
50 parts by weight of the modified polyethylene resin (MAH-PE-1) obtained above, density = 0.92 g / cmThree, ASTM D1238 MFR (190 ° C .: 2160 g) = 2.0 g / 10 min, 1-butene content 4 mol% polyethylene resin (PE-1) 50 parts by weight, phenolic stabilizer Irganox 1010 (Ciba Geigy) (Trade name) 0.1 part by weight, Irgaphos 168 (trade name, manufactured by Ciba Geigy Co., Ltd.) 0.1 part by weight, and synthetic hydrotalcite (average particle size 1 μ) 0.1 part by weight The mixture was uniformly mixed with a Henschel mixer, and this mixture was melt-mixed with a single screw extruder set at 230 ° C. to obtain an adhesive (hereinafter referred to as AD-1) used as an adhesive resin layer (B1). AD-1 has an MFR of 0.7 g / 10 min and a density of 0.921 g / cm.ThreeThe amount of maleic anhydride grafted was 0.43% by weight. Similarly, adhesives were formed using MAH-PE-2 to 7 shown in Table 2. The results are shown in Table 2.
[0079]
[Table 2]
[0080]
<< Manufacture of multi-layer bottles as raw materials for recycled resin (d1) >>
The following layers were laminated in order from the outermost layer to form a multilayer bottle.
Base resin layer (A1): high density polyethylene [HDPE: Hi-Zex 8200B, manufactured by Mitsui Chemicals, Inc., trademark, density = 0.955 g / cmThree, MFR according to ASTM D1238 (190 ° C .: 2160 g) = 0.03 g / 10 min]
-Adhesive resin layer (B1): the adhesive (AD-1)
○ Barrier resin layer (C1): ethylene-vinyl alcohol copolymer [EVOH: EVAL EP-F101B, Kuraray Co., Ltd., trademark, MFR (ASTM D1238, 190 ° C., 2160 g) = 1.3 g / 10 min, density 1.19 g / cmThree, Ethylene content = 32 mol%, saponification degree = 100%]
-Adhesive resin layer (B1): the adhesive (AD-1)
Base resin layer (A1): high density polyethylene [HDPE: Hi-Zex 8200B, manufactured by Mitsui Chemicals, Inc., trademark, density = 0.955 g / cmThree, MFR according to ASTM D1238 (190 ° C .: 2160 g) = 0.03 g / 10 min]
For the lamination and molding, a four-kind five-layer blow molding machine provided so as to be laminated in a die is used, and a molding temperature of 230 ° C. and a thickness ratio (weight conversion) of 150 mm in height and internal volume are as follows. A 500 ml bottle was molded.
A1 / B1 / C1 / B1 / A1 = 45/2/5/2/46 (%)
[0081]
<< Production of Recycled Resin (d1) >>
The obtained bottle was pulverized using a pulverizer, and melted and mixed at 220 ° C. using a full-flight screw single screw extruder having a compression ratio of 4.0 to produce a recycled resin (d1).
[0082]
<< Manufacture of Laminate (E) and Recycled Material (d2) >>
The following layers were laminated in order from the outermost layer to form a multilayer bottle.
Base resin layer (A1): high density polyethylene [HDPE: Hi-Zex 8200B, manufactured by Mitsui Chemicals, Inc., trademark, density = 0.955 g / cmThree, MFR according to ASTM D1238 (190 ° C .: 2160 g) = 0.03 g / 10 min]
Recycled resin (D1): Recycled resin (d1) obtained as described above
○ Adhesive resin layer (B1): Adhesive (AD-1)
○ Barrier resin layer (C1): ethylene-vinyl alcohol copolymer [EVOH: EVAL EP-F101B, Kuraray Co., Ltd., trademark, MFR (ASTM D1238, 190 ° C., 2160 g) = 1.3 g / 10 min, density 1.19 g / cmThree, Ethylene content = 32 mol%, saponification degree = 100%]
○ Adhesive resin layer (B1): Adhesive (AD-1)
Base resin layer (A1): high density polyethylene [HDPE: Hi-Zex 8200B, manufactured by Mitsui Chemicals, Inc., trademark, density = 0.955 g / cmThree, MFR according to ASTM D1238 (190 ° C .: 2160 g) = 0.03 g / 10 min]
Lamination and molding are performed using a four-type, six-layer blow molding machine provided so as to be laminated in a die, with a molding temperature of 230 ° C. and a thickness ratio (weight conversion) of 150 mm, content. A 500 ml bottle was molded.
The obtained bottle was used as a laminate (E) to be crushed and melted in the same manner as in the production of the regenerated resin (d1) to obtain a regenerated material (d2). Hereinafter, this recycled material was referred to as (d2-1).
[0083]
Example 1
<< Manufacture and evaluation of monolayers >>
The additive (G) shown below is added to the recycled material (d2) obtained by the above method, and pellets are added.(D2-4, d2-5, d2-6)Got.
[0084]
(D2-4): 0.04 parts by weight of maleic acid added as (g2) to (d2-1) and melt mixed
(D2-5): 0.06 parts by weight of citric acid added as (g2) to (d2-1) and melt mixed
(D2-6): 0.02 parts by weight of toluenesulfonic acid methyl ester as (g2) was added to (d2-1) and melt mixed.of
[0085]
Pellets obtained by the above method (d-1 as a comparative example, as an example)D2-4, d2-5, d2-6)Was melted at 240 ° C. using a single-layer blow molding machine, a molded body consisting of a recycled material layer (D2) having a thickness of 3 mm, a weight of 1 kg, and a capacity of 20 L was prepared, and a strip-shaped test piece was extracted from the weld portion. A tensile impact strength test (ASTM D1822) was conducted in an atmosphere at 30 ° C. The results are shown in Table 3.
[0086]
[Table 3]
[0087]
Example 2
<< Manufacture and evaluation of laminates >>
The following layers were laminated and formed in order from the outermost layer.
Base layer (A2): High density polyethylene [HDPE: Hi-Zex 8200B, manufactured by Mitsui Chemicals, Inc., trademark, density = 0.955 g / cmThree, MFR according to ASTM D1238 (190 ° C .: 2160 g) = 0.03 g / 10 min]
○ Recycled material layer (D2): d2-1 above, D2-4, d2-5, d2-6Any one of
○ Adhesive layer (B2): Adhesive (AD-1)
○ Barrier layer (C2): ethylene-vinyl alcohol copolymer [EVOH: EVAL EP-F101B, manufactured by Kuraray Co., Ltd., trademark, MFR (ASTM D1238, 190 ° C., 2160 g) = 1.3 g / 10 min, density 1 .19g / cmThree, Ethylene content = 32 mol%, saponification degree = 100%]
○ Adhesive layer (B2): Adhesive (AD-1)
Base layer (A2): High density polyethylene [HDPE: Hi-Zex 8200B, manufactured by Mitsui Chemicals, Inc., trademark, density = 0.955 g / cmThree, MFR according to ASTM D1238 (190 ° C .: 2160 g) = 0.03 g / 10 min]
Lamination and molding are performed using a four-kind / six-layer blow molding machine provided to be laminated in a die, with a molding temperature of 230 ° C. and a height ratio of 150 mm and an internal volume of the following thickness ratio (weight conversion): A 500 ml bottle was molded.
A2 / D2 / B2 / C2 / B2 / A2 = 13/40/2/3/40 (%)
[0088]
EVOH precipitation observation of the weld part of the recycled material layer (D2) of the obtained multilayer bottle was compared with the tensile impact strength of the multilayer bottle weld part. The results are shown in Table 4.
[0089]
[Table 4]
Claims (9)
(A1)ASTM D1238(190℃:2160g)におけるメルトフローレート(MFR)が0.001〜0.5g/10分、密度が0.930〜0.980g/cm3のポリエチレン樹脂(a1)を含む基材樹脂層、
(B1)不飽和カルボン酸もしくはその誘導体でグラフト変性された密度が0.900〜0.975g/cm3の変性ポリエチレン樹脂(b1)を含む接着樹脂層、
(C1)エチレン・ビニルアルコール共重合体(c1)を含むバリヤー樹脂層、および
(D1)再生樹脂(d1)から成る再生樹脂層
を含有する積層体(E)を粉砕し再生材(d2)として使用した再生材層(D2)からなる単層構造のポリエチレン系成形体であって、
再生材層(D2)が;酸性化合物もしくは分解することによって酸性化合物となる化合物からなる添加物(G)を含有するポリエチレン系成形体。The next layer (A1) to (D1);
(A1) A polyethylene resin (a1) having a melt flow rate (MFR) of 0.001 to 0.5 g / 10 min and a density of 0.930 to 0.980 g / cm 3 in ASTM D1238 (190 ° C .: 2160 g) is included. Base resin layer,
(B1) an adhesive resin layer containing a modified polyethylene resin (b1) having a density of 0.900 to 0.975 g / cm 3 graft-modified with an unsaturated carboxylic acid or derivative thereof;
(C1) A barrier resin layer containing an ethylene / vinyl alcohol copolymer (c1), and (D1) a laminate (E) containing a recycled resin layer made of recycled resin (d1) is pulverized as a recycled material (d2) A polyethylene-based molded article having a single-layer structure composed of the recycled material layer (D2) used,
Polyethylene-based moldings containing an acid compound or a acidic compound by decomposing compound or Rana Ru added Addendum (G); regrind layer (D2) is.
(A1)ASTM D1238(190℃:2160g)におけるメルトフローレート(MFR)が0.001〜0.5g/10分、密度が0.930〜0.980g/cm3のポリエチレン樹脂(a1)を含む基材樹脂層、
(B1)不飽和カルボン酸もしくはその誘導体でグラフト変性された密度が0.900〜0.975g/cm3の変性ポリエチレン樹脂(b1)を含む接着樹脂層、
(C1)エチレン・ビニルアルコール共重合体(c1)を含むバリヤー樹脂層、および
(D1)再生樹脂(d1)から成る再生樹脂層
を含有する積層体(E)を粉砕し再生材(d2)として使用した再生材層(D2)、ならびに、
ASTM D1238(190℃:2160g)におけるメルトフローレート(MFR)が0.001〜0.5g/10分、密度が0.930〜0.980g/cm3のポリエチレン樹脂(a2)を含む基層(A2)を含む多層構造のポリエチレン系成形体であって、
再生材層(D2)および/または基層(A2)が;酸性化合物もしくは分解することによって酸性化合物となる化合物からなる添加物(G)を含有するポリエチレン系成形体。The next layer (A1) to (D1);
(A1) A polyethylene resin (a1) having a melt flow rate (MFR) of 0.001 to 0.5 g / 10 min and a density of 0.930 to 0.980 g / cm 3 in ASTM D1238 (190 ° C .: 2160 g) is included. Base resin layer,
(B1) an adhesive resin layer containing a modified polyethylene resin (b1) having a density of 0.900 to 0.975 g / cm 3 graft-modified with an unsaturated carboxylic acid or a derivative thereof;
(C1) A barrier resin layer containing an ethylene / vinyl alcohol copolymer (c1), and (D1) a laminate (E) containing a recycled resin layer made of recycled resin (d1) is pulverized as a recycled material (d2) Used recycled material layer (D2), and
A base layer (A2) containing a polyethylene resin (a2) having a melt flow rate (MFR) of 0.001 to 0.5 g / 10 min and a density of 0.930 to 0.980 g / cm 3 in ASTM D1238 (190 ° C .: 2160 g) And a polyethylene-based molded article having a multilayer structure,
Polyethylene-based moldings containing an acid compound or a acidic compound by decomposing compound or Rana Ru added Addendum (G); regrind layer (D2) and / or base layer (A2) is.
再生材層(D2)が、基層(A2)と接着層(B2)との間に形成されている請求項2記載のポリエチレン系成形体。The polyethylene-based molded article having a multilayer structure has an adhesive layer (B2) containing a modified polyethylene resin (b2) having a density of 0.900 to 0.975 g / cm 3 graft-modified with an unsaturated carboxylic acid or a derivative thereof. ,
The polyethylene-based molded article according to claim 2, wherein the recycled material layer (D2) is formed between the base layer (A2) and the adhesive layer (B2).
バリヤー層(C2)が、接着層(B2)と接着層(B2)との間に形成されている請求項3記載のポリエチレン系成形体。The polyethylene-based molded article having a multilayer structure has a barrier layer (C2) containing an ethylene / vinyl alcohol copolymer (c2),
The polyethylene-based molded article according to claim 3, wherein the barrier layer (C2) is formed between the adhesive layer (B2) and the adhesive layer (B2).
(f1)ASTM D1238(190℃:2160g)におけるメルトフローレート(MFR)が0.001〜0.5g/10分、密度が0.930〜0.980g/cm3のポリエチレン樹脂、
(f2)不飽和カルボン酸もしくはその誘導体でグラフト変性された密度が0.900〜0.975g/cm3の変性ポリエチレン樹脂、および
(f3)エチレン・ビニルアルコール共重合体
を含有し、ポリエチレン樹脂(f1):変性ポリエチレン樹脂(f2):エチレン・ビニルアルコール共重合体(f3)の組成が、99.3〜60重量%:0.2〜20重量%:0.5〜20重量%である請求項1ないし6のいずれかに記載のポリエチレン系成形体。Recycled resin (d1) is
(F1) a polyethylene resin having a melt flow rate (MFR) of 0.001 to 0.5 g / 10 minutes and a density of 0.930 to 0.980 g / cm 3 in ASTM D1238 (190 ° C .: 2160 g),
(F2) a modified polyethylene resin having a density of 0.900 to 0.975 g / cm 3 graft-modified with an unsaturated carboxylic acid or derivative thereof, and (f3) an ethylene / vinyl alcohol copolymer, The composition of f1): modified polyethylene resin (f2): ethylene-vinyl alcohol copolymer (f3) is 99.3-60 wt%: 0.2-20 wt%: 0.5-20 wt% Item 7. The polyethylene-based molded article according to any one of Items 1 to 6.
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