JP4069133B2 - 生物試料に含まれる目的遺伝子を増幅する方法 - Google Patents
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Xiaowei Wang, B. David Stollar, Human immunoglobulin variable region gene analysis by single cell RT-PCR, Journal of Immunological Methods 244 (2000) 217-225 MICHAEL A. FROHMAN, MICHAEL K. DUSH, AND GAIL R. MARTIN, Rapid production of full-length cDNAs from rare transcripts: Amplification using a single gene-specific oligonucleotide primer, Proc. Nati. Acad. Sci. USA 85 (1988) 8998-9002
(2)得られたRNA-DNA複合体のDNA鎖の3'端にポリGを形成するテーリング反応を、マグネシウムイオンを含有するTris-HClバッファー中で行い、
(3)ポリG を形成したRNA-DNA複合体のDNA鎖を鋳型とし、かつオリゴ-dCアダプター(オリゴ-dCアダプターは、オリゴ-dC部と(4)におけるPCRのプライマーの少なくとも一部と同一の配列を有するアダプター部とを含む)を一方のプライマーとして2本鎖DNA合成を行い、
(4)得られた2本鎖DNA 中のオリゴ-dCアダプターを含んでいる1本鎖DNAを鋳型とし、かつ上記アダプターに含まれる配列を一方のプライマーとしてさらにPCRを行うことを含み、さらに
(1)において、上記抗体遺伝子H鎖のMu及びGamma、L鎖のLambda及びKappaの定常領域に設計した4つのプライマーの混合物を用い、
(1)において調製したRNA-DNA複合体を、逆転写反応の基質と分離することを含む精製をすることなしに(2)においてテーリング反応を行い、かつ
(2)におけるテーリング反応は、反応液中のdGTP濃度をdATP、dCTP及びdTTPの濃度より2倍以上高くする、
ことを含む、1つのB細胞に含まれる抗体遺伝子のH鎖およびL鎖の両方を増幅する方法。
[2](1)生物試料をジチオスレイトールの存在下、逆転写反応に供し、RNA-DNA複合体を調製し、
(2)得られたRNA-DNA複合体のDNA鎖の3'端にポリGを形成するテーリング反応を、マグネシウムイオンを含有するTris-HClバッファー中で行い、
(3)ポリG を形成したRNA-DNA複合体のDNA鎖を鋳型とし、かつオリゴ-dCアダプター(オリゴ-dCアダプターは、オリゴ-dC部と(4)におけるPCRのプライマーの少なくとも一部と同一の配列を有するアダプター部とを含む)を一方のプライマーとして2本鎖DNA合成を行い、
(4)得られた2本鎖DNA 中のオリゴ-dCアダプターを含んでいる1本鎖DNAを鋳型とし、かつ上記アダプターに含まれる配列を一方のプライマーとしてさらにPCRを行う
ことを含み、さらに
(1)において、上記抗原受容体遺伝子のα鎖及びβ鎖の定常領域に設計した2つのプライマーの混合物を用い、
(1)において調製したRNA-DNA複合体を、逆転写反応の基質と分離することを含む精製をすることなしに(2)においてテーリング反応を行い、かつ
(2)におけるテーリング反応は、反応液中のdGTP濃度をdATP、dCTP及びdTTPの濃度より2倍以上高くする、
ことを含む、
1つのT細胞に含まれる抗原受容体遺伝子のα鎖およびβ鎖の両方を増幅する方法。
[3](1)〜(3)の反応は、1つの容器で、反応用試薬及び酵素を前記容器に順次追加することで行う、[1]または[2]に記載の方法。
[4](3)における2本鎖DNA合成は、ポリG鎖を形成したdGTPの濃度を、それ以外のdNTPの濃度の10倍以下にして行う[1]〜[3]のいずれかに記載の方法。
[5](4)におけるPCRは、ポリ鎖を形成したdGTPの濃度を、それ以外のdNTPの濃度の5倍以下にして行う[1]〜[4]のいずれかに記載の方法。
[6](4)のPCRの後に、(5)ネステッドPCRを行う[1]〜[5]のいずれかに記載の方法。
[7](1)〜(4)または(1)〜(5)の反応をマグネシウムイオンの存在下で行う請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
[8](1)における逆転写反応の反応溶液の容量を1〜5μlの範囲とし、
(3)における2本鎖DNA合成の反応溶液の容量を25〜100μlの範囲とする[1]〜[7]のいずれかに記載の方法。
工程(1)では、生物試料を逆転写反応に供し、RNA-DNA複合体を調製する。
生物試料は、特に制限はないが、例えば、リンパ球、受精卵、癌細胞、胚性幹細胞(ES細胞)、 または神経細胞等であることができる。さらに、生物試料は、1つの細胞であることができ、本発明の方法は、1つの細胞からでも生物試料に含まれる目的遺伝子を増幅することができる。
工程(2)では、(1)で得られたRNA-DNA複合体のDNA鎖の3'端にポリGを形成するテーリング反応を行う。工程(2)では、(1)において調製したRNA-DNA複合体を、逆転写反応の基質と分離することを含む精製をすることなしに、テーリング反応を行う。
(3)の2本鎖DNA合成は、ポリGを形成したRNA-DNA複合体のDNA鎖を鋳型とし、かつオリゴ-dNアダプターを一方のプライマーとして行う。オリゴ-dNアダプターのdNのNはCを示す。また、オリゴ-dNアダプターは、オリゴ-dN部と(4)におけるPCRのプライマーの少なくとも一部と同一の配列を有するアダプター部とを含む。オリゴ-dN部の塩基は、テーリング反応において形成したポリ鎖に相補的な塩基を選ぶ。図1及び2では、ポリ鎖がポリGであるから、オリゴ-dN部は、ポリCである。また、アダプター部の配列は、PCRによる増幅が容易であり、かつ非特異的産物が増幅しないように配列を決定する。アダプターの配列については、Ozawa et al., J Hum Genet 49:102-105, 2004及びOzawa et al., J Hum Genet 49:154-165, 2004を参照することができる。
(4)のPCRは、(3)で得られた2本鎖DNA 中のオリゴ-dNアダプターを含んでいる1本鎖DNAを鋳型とし、かつオリゴ-dNアダプターに含まれる配列の少なくとも一部を一方のプライマーとしてさらに行う。オリゴ-dNアダプターに含まれる配列を一方のプライマーとしてPCRを行うことで、5'側のプライマーを設計する必要がないという利点がある。図1及び2においては、オリゴ-dNアダプターに含まれる配列の一部を含むプライマーはAP1及びAP2で示され、他方のプライマーはGSP1及びGSP2として示される。GSP1及びGSP2の配列は、増幅したい遺伝子を考慮して選択される。抗体遺伝子の可変領域を増幅する場合、抗体遺伝子の定常領域の配列の相補鎖をプライマーとする。また、AP1及びAP2は、アダプターの一部または全部の配列と同一の配列を有する。
本発明の方法では、(4)のPCRの後に、ネステッドPCRを行うことが好ましい。ネステッドPCRは、(4)のPCRで用いたプライマーより内側になるようにデザインされたプライマーを用いて行われる。ネステッドPCRを行うことで、非特異的に増幅した配列を排除することができ、非特異的断片の混入がより排除された目的遺伝子を増幅することができる。ネステッドPCRは、常法により行うことができる。
以下に、実施例において用いた、本発明の方法の各工程の基本条件を示す。
B cell 〜0.075 μl
GSPmix (0.5 pmol-each/μl) 0.5 μl
5x 1st strand Buffer 0.5 μl (Invitrogen)
2.5mM dNTP 0.1 μl
2.5 % NP40 0.25 μl
1mg/ml BSA 0.25 μl
0.1M DTT 0.25 μl
RNaseOUT (40Unit/μl) 0.0375 μl (Invitrogen)
SuperScriptIII (200Unit/μl) 0.0375 μl (Invitrogen)
DEPC-H 2 O 0.5 μl
total 2.5 μl
反応液(1) 2.5 μl
10xL Buffer 1 μl (ToYoBo)
10mM dGTP 2.0 μl
TdT (15 unit/μ) 0.5 μl (Invitrogen)
dH 2 0 4 μl
total 10 μl
反応液(2) 10 μl
2xLA Taq Buffer II 25 μl (TaKaRa)
2.5mM dNTP 4 μl
Oligo-dC-アダプター (50pmol/μl) 0.5 μl
LA Taq (5 unit/μl) 0.25 μl (TaKaRa)
dH 2 O 10.75 μl
total 50 μl
94℃で3minの後
94℃で30sec、60℃で30sec、72℃で3minを20cycle
72℃で4min
反応液(3) 5 μl
2xLA Taq Buffer I 5 μl (TaKaRa)
2.5mM dNTP 1.2 μl
AP1 (10pmol/μl) 0.45 μl
GSP1 (10pmol/μl) 0.45 μl
LA Taq (5 unit/μl) 0.075 μl (TaKaRa)
dH 2 0 2.825 μl
total 15 μl
94℃で3minの後
94℃で30sec、60℃で30sec、72℃で2minを25cycle
72℃で3min
50倍に希釈した反応液(4) 2 μl
2xLA Taq Buffer I 7.5 μl (TaKaRa)
2.5mM dNTP 1.2 μl
AP2 (10pmol/μl) 0.45 μl
GSP2 (10pmol/μl) 0.45 μl
LA Taq (5 unit/μl) 0.075 μl (TaKaRa)
dH 2 0 3.325 μl
total 15 μl
94℃で3minの後
94℃で30sec、60℃で30sec、で72℃で2minを30cycle
72℃で3min
用いたプライマーの配列は以下の表1に示す通りである。
最初のh-はヒト、m-はマウスの抗体遺伝子を指す。
逆転写反応時に用いたGSPmixはRTと付いているプライマーをそれぞれ0.5 pmol/μlずつになるように混ぜたものである。
Oligo-dC-アダプターは、2本鎖DNA合成(2nd strandの合成)に用いた。
AP1と1stと付いているプライマーは、(4)のPCR(1stPCR)で用いた。
AP2とNestと付いているプライマーは、特異性を高めるために、ネステッドPCRで用い、gammaは抗体遺伝子重鎖のガンマ、kappaは抗体遺伝子軽鎖のカッパ、lambdaは抗体遺伝子軽鎖のラムダ、muは抗体遺伝子重鎖のミュー
のそれぞれの定常領域に由来するプライマーである。
[ヒト抗体重鎖遺伝子の実施例]
1個のヒトBリンパ球をチューブに移し、本発明の5'RACEを適応して反応を行った。すなわち、上記条件で(1)逆転写反応、(2)テーリング反応、(3)2本鎖DNA合成、(4)PCR反応及び(5)ネステッドPCRを行った。尚、PCRにはヒト抗体重鎖遺伝子の定常領域の塩基配列に由来するプライマーを用いた(h-mu-1stを1st PCR、h-mu-NestをNested-PCRに用いた)。
[テーリング反応の基質濃度を変化させた時の実施例]
上記の実施例と比べて(2)テーリング反応及び(3) 2本鎖DNA合成(2nd strandを合成)する際のアダプター(AとT、GとCがそれぞれペアになるようにしている)が異なっている。
反応液(1) 2.5 μl
10xL Buffer 1 μl (ToYoBo)
基質* 2.0 μl
TdT (15 unit/μl) 0.5 μl (Invitrogen)
dH 2 0 4 μl
total 10 μl
37℃で1hr、TdTによるテーリング反応を行った。
10mM、3.3mM、1.1mM、0.37mM、2.5mM、0.63mM、0.16mM、または0.04mMのdGTP
10mM、2.5mM、0.63mM、0.16mM、または0.04mMのdCTP
10mM、2.5mM、または0.63mMのdATP
10mM、2.5mM、または0.63mMのdTTP
の基質、もしくは基質の代わりにdH20を2 μl加えた。
また用いたアダプターの塩基配列は、以下の表2に示す。
[dGTPを用いた実施例]
1個のヒトBリンパ球をチューブに移し、本発明の方法を実施した。テーリング反応の際基質となるdGTPは、10mMのdGTP、2.5mMのdGTP、0.63mMのdGTP、0.16mMのdGTP、もしくは0.04mMのdGTPをそれぞれ2 μlずつ加えた。それぞれの濃度の反応はduplicateで行った。PCRにはヒト抗体軽鎖遺伝子の定常領域の塩基配列に由来するプライマーを用いた(h-kappa-1stとh-lambda-1stを混ぜたものを1st PCR、h-kappa-Nestとh-lambda-Nestを混ぜたものをNested-PCRに用いた)。それぞれのリンパ球について反応を行い、PCR産物をアガロースゲルにて電気泳動した結果を図4に示す。図4では、1から8は増幅産物が観察されたが、9,10ではスメアとなり特異的な増幅産物を得ることができなかったことから、テーリング反応時に加えたdGTP量が少なすぎて反応が進行しないことが明かとなった。この結果から、dGTP濃度は、他のdNTP濃度の2倍以上であることが、良好なテーリング反応を行うという観点から好ましいことが分かる。
[dCTPを用いた実施例]
1個のマウスBリンパ球チューブに移し、本発明案の5'RACEを適応して反応を行った。テーリング反応の際基質となるdCTPは、10mMのdCTP、2.5mMのdCTP、0.63mMのdCTP、0.16mMのdCTP、もしくは0.04mMのdCTPをそれぞれ2 μlずつ加えた。それぞれの濃度の反応はtriplicateで行った。PCRにはマウス抗体軽鎖遺伝子の定常領域の塩基配列に由来するプライマーを用いた(m-kappa-1stとm-lambda-1stを混ぜたものを1st PCR、m-kappa-Nestとm-lambda-Nestを混ぜたものをNested-PCRに用いた)。それぞれのリンパ球について反応を行い、PCR産物をアガロースゲルにて電気泳動した結果を図5に示す。図5では、16,17,18ではスメアとなりdGTPの時と同様特異的な増幅産物を得ることができなかった。この結果から、dCTP濃度は、他のdNTP濃度の2倍以上であることが、良好なテーリング反応を行うという観点から好ましいことが分かる。
[dATPを用いた実施例]
1個のマウスBリンパ球チューブに移し、本発明案の5'RACEを適応して反応を行った。テーリング反応の際基質となるdATPは、10mMのdATP、2.5mMのdATP、もしくは0.63mMのdATPをそれぞれ2μlずつ加えた。それぞれの濃度の反応はtriplicateで行った。PCRにはマウス抗体軽鎖遺伝子の定常領域の塩基配列に由来するプライマーを用いた(m-kappa-1stとm-lambda-1stを混ぜたものを1st PCR、m-kappa-Nestとm-lambda-Nestを混ぜたものをNested-PCRに用いた)。それぞれのリンパ球について反応を行い、PCR産物をアガロースゲルにて電気泳動した結果を図6に示す。図6では、7,8,9ではスメアとなりdGTPの時と同様特異的な増幅産物を得ることができなかった。この結果から、dATP濃度は、他のdNTP濃度の6倍以上であることが、良好なテーリング反応を行うという観点から好ましいことが分かる。
[dTTPを用いた実施例]
1個のマウスBリンパ球チューブに移し、本発明案の5'RACEを適応して反応を行った。テーリング反応の際基質となるdTTPは、10mMのdTTP、2.5mMのdTTP、もしくは0.63mMのdTTPをそれぞれ2μlずつ加えた。それぞれの濃度の反応はtriplicateで行った。PCRにはマウス抗体軽鎖遺伝子の定常領域の塩基配列に由来するプライマーを用いた(m-kappa-1stとm-lambda-1stを混ぜたものを1st PCR、m-kappa-Nestとm-lambda-Nestを混ぜたものをNested-PCRに用いた)。それぞれのリンパ球について反応を行い、PCR産物をアガロースゲルにて電気泳動した結果を図7に示す。図7では、7,8,9ではスメアとなりまた、4,5,6は増幅産物も認められたが、全体的にスメアになっていることから、dGTPの時と同様特異的な増幅産物を得ることができなかった。この結果から、dTTP濃度は、他のdNTP濃度の21倍以上であることが、良好なテーリング反応を行うという観点から好ましいことが分かる。
新たに合計43個のB細胞について上記実施例1と同じ方法で抗体遺伝子の増幅を行った。その結果、43個のB細胞より23個のH鎖、28個のL鎖が増幅し、19個のB細胞についてはH鎖、L鎖ともに増幅し、結果を図8に示す。
[ヒトT細胞受容体遺伝子の実施例]
1個のヒトTリンパ球をチューブに移し、本発明の5'RACEを適応して反応を行った。
即ち、健常人ボランティアより採血をし、Ficollを用いたリンパ球分離を行い、さらにAutoMACSを用いてTリンパ球を分離した(Jelinek, D.F. and P.E. Lipsky. 1987. Comparative activation requirements of human peripheral blood, spleen, and lymph node B cells. J Immunol 139:1005-1013.の方法)。得られたTリンパ球について、実施例1と同様の方法で、(1)逆転写反応、(2)テーリング反応、(3)2本鎖DNA合成反応、(4)PCR反応及び(5)ネステッドPCR反応を行った。
Claims (8)
- (1)生物試料をジチオスレイトールの存在下、逆転写反応に供し、RNA-DNA複合体を調製し、
(2)得られたRNA-DNA複合体のDNA鎖の3'端にポリGを形成するテーリング反応を、マグネシウムイオンを含有するTris-HClバッファー中で行い、
(3)ポリG を形成したRNA-DNA複合体のDNA鎖を鋳型とし、かつオリゴ-dCアダプター(オリゴ-dCアダプターは、オリゴ-dC部と(4)におけるPCRのプライマーの少なくとも一部と同一の配列を有するアダプター部とを含む)を一方のプライマーとして2本鎖DNA合成を行い、
(4)得られた2本鎖DNA 中のオリゴ-dCアダプターを含んでいる1本鎖DNAを鋳型とし、かつ上記アダプターに含まれる配列を一方のプライマーとしてさらにPCRを行うことを含み、さらに
(1)において、上記抗体遺伝子H鎖のMu及びGamma、L鎖のLambda及びKappaの定常領域に設計した4つのプライマーの混合物を用い、
(1)において調製したRNA-DNA複合体を、逆転写反応の基質と分離することを含む精製をすることなしに(2)においてテーリング反応を行い、かつ
(2)におけるテーリング反応は、反応液中のdGTP濃度をdATP、dCTP及びdTTPの濃度より2倍以上高くする、
ことを含む、1つのB細胞に含まれる抗体遺伝子のH鎖およびL鎖の両方を増幅する方法。 - (1)生物試料をジチオスレイトールの存在下、逆転写反応に供し、RNA-DNA複合体を調製し、
(2)得られたRNA-DNA複合体のDNA鎖の3'端にポリGを形成するテーリング反応を、マグネシウムイオンを含有するTris-HClバッファー中で行い、
(3)ポリG を形成したRNA-DNA複合体のDNA鎖を鋳型とし、かつオリゴ-dCアダプター(オリゴ-dCアダプターは、オリゴ-dC部と(4)におけるPCRのプライマーの少なくとも一部と同一の配列を有するアダプター部とを含む)を一方のプライマーとして2本鎖DNA合成を行い、
(4)得られた2本鎖DNA 中のオリゴ-dCアダプターを含んでいる1本鎖DNAを鋳型とし、かつ上記アダプターに含まれる配列を一方のプライマーとしてさらにPCRを行う
ことを含み、さらに
(1)において、上記抗原受容体遺伝子のα鎖及びβ鎖の定常領域に設計した2つのプライマーの混合物を用い、
(1)において調製したRNA-DNA複合体を、逆転写反応の基質と分離することを含む精製をすることなしに(2)においてテーリング反応を行い、かつ
(2)におけるテーリング反応は、反応液中のdGTP濃度をdATP、dCTP及びdTTPの濃度より2倍以上高くする、
ことを含む、
1つのT細胞に含まれる抗原受容体遺伝子のα鎖およびβ鎖の両方を増幅する方法。 - (1)〜(3)の反応は、1つの容器で、反応用試薬及び酵素を前記容器に順次追加することで行う、請求項1または2に記載の方法。
- (3)における2本鎖DNA合成は、ポリ鎖を形成したdNTPの濃度を、それ以外のdNTPの濃度の10倍以下にして行う請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- (4)におけるPCRは、ポリ鎖を形成したdNTPの濃度を、それ以外のdNTPの濃度の5倍以下にして行う請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- (4)のPCRの後に、(5)ネステッドPCRを行う請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- (1)〜(4)または(1)〜(5)の反応をマグネシウムイオンの存在下で行う請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
- (1)における逆転写反応の反応溶液の容量を1〜5μlの範囲とし、
(3)における2本鎖DNA合成の反応溶液の容量を25〜100μlの範囲とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
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