JP4068208B2 - 超音波診断装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エコー信号から取り出したドプラ信号をオーディオ処理してスピーカから音響出力する超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4には、従来のオーディオ処理部の構成を示している。エコー信号をディジタルビームフォーミングし、それを直交位相検波し、さらに低周波のクラッタ成分を除去して得られたドプラ信号をサンプルホールドし、ディジタルアナログ変換器(DAC)でアナログ信号に変換し、この後に、サンプルホールド特性で発生する高調波成分を除去するために、7次とか9次といった非常に高次のSCFフィルタと低域通過型フィルタ(LPF)とを通して、これを図示しないパワーアンプで適当に増幅してからスピーカに供給し、ドプラ音として出力するようになっている。
【0003】
このように従来では、アナログでオーディオ処理を行っていたので、スペクトラム表示に対応したレート周波数に応じてフィルタのカットオフ周波数を変化させる必要があり、特に7次とか9次といった非常に高次のSCFフィルタで回路規模が大きく複雑化するばかりでなく、ダイナミックレンジが狭く、高調波成分の除去能力が低く、さらにアナログにつきものの調整が必要になると言う様々な問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、比較的低次のフィルタで、高調波成分の十分な除去能力を実現することができる超音波診断装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の超音波診断装置は、被検体に対して超音波をレート周波数で送信し、得られたエコー信号を直交位相検波することによりドプラ信号を得、このドプラ信号を前記レート周波数に応じた比較的高い周波数でオーバーサンプリングし、このオーバーサンプリングの出力をカットオフ周波数が前記レート周波数に応じた比較的低い低域通過型フィルタを通してからアナログ信号に変換し、このアナログ信号をスピーカからドプラ音として出力するように構成されている。
(作用)
本発明によれば、ドプラ音の信号処理にディジタル方式を採用し、ドプラ信号をオーバーサンプリングしてから、低域通過型フィルタを通すので、この低域通過型フィルタの次数はそれほど高くなくても高調波成分を十分落とすことができる。このため回路構成を簡素化できる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明による超音波診断装置を好ましい実施形態により説明する。図1に本実施形態に係る超音波診断装置の構成を示す。超音波プローブ(PROB)1の先端部分には、電気信号と音響信号とを相互変換するための複数の圧電素子が配列されている。この超音波プローブ1には、送受信回路(T/R)2が接続されている。送受信回路2は、送信部分と受信部分とからなり、送信部分では、まず、クロック発生器からのクロックを4kHz乃至50kHz程度に分周する。この分周信号に従って、超音波パルスの送受信レート(毎秒送受信回数)が決定されるため、これはレートパルスと一般的に呼ばれ、またこの周波数が、レート周波数とかパルス繰り返し周波数とか呼ばれている。ここでは、レート周波数と称するものとし、記号“fPRF ”で表すものとする。
【0007】
なお、この送受信回路2は、システムコントローラ11からの制御信号に従って、この分周率を変えて、レート周波数fPRF を調整できるように構成されている。このレート周波数fPRF は、コンソール12を操作して、オペレータが自由に変えることができ、また、選択されたBモード又はドプラモードに従ってプリセット値に自動的に調整できるようになっている。
【0008】
そして、このレートパルスを適当に遅延させた後、これをトリガとしてパルサからプローブ1の圧電素子に電圧パルスが印加されるようになっている。この印加によりプローブ2の圧電素子は機械的に振動し、超音波パルスを発生する。
【0009】
この超音波は被検体内部を伝播し、その途中にある音響インピーダンスの不連続面で反射し、プローブ1に返ってきて、圧電素子を機械的に振動する。これにより、圧電素子からは微弱な電気信号が発生する。この電気信号は、受信部分に取り込まれ、プリアンプで増幅され、アナログディジタル変換器でディジタル信号に変換されて、いわゆるディジタルビームフォーマで遅延相当の処理を経て加算される。
【0010】
Bモード回路(B/W)3は、送受信回路2の出力信号を検波し、対数増幅し、その結果を表示装置(DIS)4に供給する。表示装置4ではこれをBモード像として表示する。また、送受信回路2の出力信号には、ドプラ効果により偏移した周波数成分が含まれており、これを直交位相検波回路(QPD)5で検波する。なお、この直交位相検波回路5の出力は複素数であり、実際には2チャンネルの信号である。そして、直交位相検波回路5の出力に対してレンジゲート回路(RGC)6でゲートをかけて、任意の深さからのドプラ信号を取り出す。このドプラ信号には主に血球等の速い移動体での反射により周波数偏移を受けた高周波成分と、主に心臓壁等の遅い移動体での反射により周波数偏移を受けた低周波成分とが含まれているので、高域通過型フィルタ(HPF)7で低周波成分を減衰し、高周波成分を取り出す。
【0011】
高域通過型フィルタ7からの出力信号を高速フーリエ変換プロセッサ(FFT−P)8で周波数分析し、その周波数スペクトラムを表示装置4に供給する。表示装置4では、数秒分の周波数スペクトラムから、その時間波形を表示する。
【0012】
また、高域通過型フィルタ7からの出力信号をオーディオプロセッサ(AUD−P)9でオーディオ処理して、スピーカ(SPK)10からドプラ音として出力するようになっている。
【0013】
図2には、このオーディオプロセッサ9の構成を示している。高域通過型フィルタ7からの出力信号は、高域通過型フィルタ7と合わせて例えば4次のフィルタを構成する高域通過型フィルタ(HPF)13と、2チャンネルの帯域通過型フィルタ(BPF)で構成され、プローブ1に近づいてくる流れの成分と遠ざかる成分とを異なる減衰率で分離するための方向分離フィルタ(DSF)14とを経由して、オーバサンプリング回路(OSC)15に供給される。オーバサンプリング回路15では、方向分離フィルタ14の出力信号を、オーディオコントローラ(AUD−CONT.)11の制御に従って、レート周波数fPRF のN倍という非常に高いサンプリング周波数で、オーバサンプリングする。なお、“N”は、2以上の実数であり、固定値でもよいし、オペレータが自由に変更することができるようになっていてもよい。
【0014】
このオーバサンプリング回路15の出力は、カットオフ周波数fc が可聴域の上限20kHzに固定されている固定低域通過型フィルタ(fix−LPF)16と、オーディオコントローラ11の制御に従ってカットオフ周波数fc がレート周波数fPRF の1/n倍に設定される可変低域通過型フィルタ(var−LPF)17とを経由して、ディジタルアナログ変換器(DAC)18に供給される。なお、“n”は、1を越える実数であり、固定値でもよいし、オペレータが自由に変更することができるようになっていてもよい。
【0015】
低域通過型フィルタ17からの出力信号は、ディジタルアナログ変換器18でアナログ信号に変換され、そしてアナログ低域通過型フィルタ(ana−LPF)19を通し、これを図示しないパワーアンプで増幅してから、スピーカ10に供給するようになっている。
【0016】
図3には、オーバサンプリングされた信号に対する低域通過型フィルタ16,17の次数と周波数特性の関係図を示している。図3に示すように、250MHz程度の高調波成分を、−70dB以上に低減するというスペックを実現するには、3次以上であればよい。換言すると、3次程度の比較的低い次数でも、所期のスペックを達成できる。
【0017】
つまり、本発明によれば、3次程度の比較的低い次数の比較的構成の簡素なディジタルフィルタでも、高調波成分を十分低減することができるのである。また、このディジタル段階で高調波成分が十分低減され得ているので、アナログの低域通過型フィルタ19も、従来のように7次とか9次といった非常に高次のものでなくても、3次程度の比較的構成の簡素なものを採用してもよい。
本発明は、上述してきたような実施形態に限定されることなく、種々変形して実施可能であることは言うまでもない。
【0018】
【発明の効果】
本発明によれば、比較的低次のフィルタで、高調波成分の十分な除去能力を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施形態に係る超音波診断装置のブロック図。
【図2】図1のオーディオプロセッサ9のブロック図。
【図3】図1のディジタル低域通過型フィルタ16の周波数特性図。
【図4】従来のオーディオ処理部の構成図。
【符号の説明】
1…超音波プローブ(PRB)、
2…送受信回路(T/R)、
3…Bモード回路(B/W)、
4…表示装置(DIS)、
5…直交位相検波回路(QPD)、
6…レンジゲート回路(RGC)、
7…高域通過型フィルタ(HPF)、
8…高速フーリエ変換プロセッサ(FFT−P)、
9…オーディオプロセッサ(AUD−P)、
10…スピーカ(SPK)、
11…システムコントローラ(SYS−CONT.)、
12…操作卓(CONS)、
13…高域通過型フィルタ(HPF)、
14…方向分離フィルタ(DSF)、
15…オーバサンプリング回路(OSC)、
16…固定低域通過型フィルタ(fix−LPF)、
17…可変低域通過型フィルタ(var−LPF)、
18…ディジタルアナログ変換器(DAC)、
19…アナログ低域通過型フィルタ(ana−LPF)、
20…オーディオコントローラ(AUD−CONT.)。
Claims (1)
- 被検体に対して超音波をレート周波数で送信し、得られたエコー信号を直交位相検波することによりドプラ信号を得、このドプラ信号を前記レート周波数に応じた比較的高い周波数でオーバーサンプリングし、このオーバーサンプリングの出力をカットオフ周波数が前記レート周波数に応じた比較的低い低域通過型フィルタを通してからアナログ信号に変換し、このアナログ信号をアナログ低域通過型フィルタを通してスピーカからドプラ音として出力するように構成されていることを特徴とする超音波診断装置。
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---|---|---|---|
JP06323098A JP4068208B2 (ja) | 1998-03-13 | 1998-03-13 | 超音波診断装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP06323098A JP4068208B2 (ja) | 1998-03-13 | 1998-03-13 | 超音波診断装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11253448A JPH11253448A (ja) | 1999-09-21 |
JP4068208B2 true JP4068208B2 (ja) | 2008-03-26 |
Family
ID=13223213
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP06323098A Expired - Fee Related JP4068208B2 (ja) | 1998-03-13 | 1998-03-13 | 超音波診断装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP4068208B2 (ja) |
-
1998
- 1998-03-13 JP JP06323098A patent/JP4068208B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH11253448A (ja) | 1999-09-21 |
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