JP4067954B2 - 動画像符号化方法及び動画像符号化装置 - Google Patents

動画像符号化方法及び動画像符号化装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、動き補償処理を用いて高い圧縮率による符号化を行う動画像符号化方法及び動画像符号化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
MPEG方式などにおける動画像の符号化は、フレームと呼ばれる時間的に連続する静止画を所定の大きさのブロックに分割し、それぞれのブロックを符号化することによって行なわれている。ブロックの符号化は、それを直交変換、例えば、離散コサイン変換し、得られた離散コサイン変換係数を量子化した上で符号に置きかえることによって行われている。
【0003】
ここで、あるブロックを符号化するには、そのブロックのみを用いて符号化する、即ち、イントラ符号化も行われる。また、参照フレーム、例えば、符号化対象フレームの直前のフレームのブロックとの差を符号化する、即ち、フレーム間符号化も行われている。あるフレームとそれの直前のフレームとは類似した画像であることが多いため、このフレーム間符号化によって符号量の減少が可能である。
【0004】
しかし、符号化対象フレームのあるブロックは、参照フレームの同じ位置の画像と必ずしも類似しているとは限らず、それとは異なる位置の画像と類似していることも多い。
【0005】
そこで、動き補償つきのフレーム間符号化が行われている。即ち、それぞれのブロックについて以下のように符号化を行う。まず、動き検出処理によって、符号化を行っている対象ブロックに最も類似した予測ブロックを参照フレームから検出する。次に、対象ブロックから予測ブロックへの動きを表す動きベクトルと、対象ブロックと予測ブロックとの差を符号化する。ベクトルの符号化は、ベクトルの値を符号に置きかえることによって行われ、ベクトルの値が小さい程、短い符号が割当てられている。
【0006】
なお、フレーム間符号化として、動きベクトルをブロックごとに求めるインター4V符号化の他に、位置的に連続する複数個のブロックを統合したマクロブロックと呼ばれる単位ごとに動きベクトルを求めるインター符号化を行うこともできる。
【0007】
動き補償を加えることによって画像を表す符号量の減少が可能であるが、動きベクトルを表す符号量が加わるため、それの抑制が必要となる。そのため、動きベクトルの予測値を計算し、動きベクトルの符号化に代えて、動きベクトルと動きベクトルの予測値の差を符号化することが行われている。また、動きベクトルを表す符号量と画像を表す符号量の合計を最小化する動きベクトルを求める処理が行われている(例えば、特許文献1参照。)。
【0008】
【特許文献1】
特開平11−243551号公報(第2−4、14頁、図13、14)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の方法では、動きベクトルを表す符号量の一層の抑制が必要となる問題点があった。
【0010】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、動きベクトルを表す符号量を抑制させることができる動画像符号化方法及び動画像符号化装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の動画像符号化方法は、フレームを複数のマクロブロックに分割し、前記マクロブロックを動き補償つきフレーム間符号化する動画像符号化方法であって、前記マクロブロックの動きベクトルとその予測動きベクトルとの差分ベクトルを評価し、前記評価結果に基づいて、前記マクロブロックの動きベクトルを用いた動き補償つきフレーム間符号化、または前記マクロブロックを複数のブロックに分割し、前記複数のブロック毎の動きベクトルを用いた動き補償つきフレーム間符号化のいずれかを選択して実行し、前記差分ベクトルの評価は、その各要素の絶対値の和によって行い、前記和が所定数より大きい場合に、前記マクロブロックの動きベクトルを用いた動き補償つきフレーム間符号化を選択することを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、マクロブロックの動きベクトルを評価し、その結果によって、マクロブロックの動き補償つきのフレーム間符号化とブロックの動き補償つきフレーム間符号化のいずれかを選択し、実行することにより、動きベクトルを表す符号量の発生を抑制することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明による動画像符号化装置の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態に係る動画像符号化装置を示すブロック図である。この装置は、装置の動作の制御を行う制御部19と、参照フレームが記憶される参照フレーム記憶部11と、ブロック及びマクロブロックの動きを検出する動き検出部12と、ブロックの離散コサイン変換を行う離散コサイン変換部13と、離散コサイン変換係数を量子化する量子化部14と、量子化された離散コサイン変換係数を逆量子化する逆量子化部15と、離散コサイン変換係数を逆離散コサイン変換する逆離散コサイン変換部16と、離散コサイン変換係数と動きベクトルに可変長の符号を割当てて出力符号20を出力する可変長符号化部17とにより構成される。
【0015】
上記のように構成された、本発明の実施形態に係る動画像符号化装置の動作を説明する。動画像符号化装置は、入力フレーム10を入力し、それを符号化した出力符号20を出力する装置であって、1フレームの入力ごとに、以下に説明する動作を行う。
【0016】
まず、制御部19は、入力フレーム10が16×16画素に分割されたマクロブロックを、そのフレームの左上のマクロブロックからラスタスキャン順に符号化処理を行う。また、同じ行のマクロブロックについては、左のマクロブロックから符号化処理を行う。また、マクロブロックを、4つの8×8画素のブロックに分割して扱う。
【0017】
図2は、1つのマクロブロックを符号化する際の制御部19の制御動作のフローチャートを示す。あるマクロブロックの符号化を開始し(ステップ31a)、まず、動き検出部12に入力フレーム10が入力されると、動き検出部12はそのマクロブロックの動き検出を行う(ステップ31b)。図3は、マクロブロックの動き検出の概念を示す。
【0018】
即ち、動き検出部12は、符号化対象のマクロブロック10a(以下、対象マクロブロックと称する)の16×16画素の信号値と、参照フレーム記憶部11に記憶された参照フレーム41の16×16画素の信号値との差分を求める。
【0019】
その際、参照フレーム41の対象マクロブロック10aと同じ位置にあるマクロブロック41aの16×16画素のみならず、そのマクロブロック41aから水平及び垂直の正負方向に所定の画素数の範囲内でずらした16×16画素の信号値との差分も求める。
【0020】
そして、それらの画素の中で最も差分の小さいマクロブロックを求め、その画素を予測マクロブロック41bとして検出する。また、マクロブロック41aと予測マクロブロック41bの間の画素数(ずれた量)をマクロブロックの動きベクトル41c(例えば、Xaとする)として検出する。
【0021】
ここで、16×16画素の信号値同士の差分は、それぞれ対応する位置の信号値の差であり、その差分の大小は、上記信号値の差の絶対値の総和(これをSAD、Sum of absolute differenceと呼ぶ)の大小によって評価する。
【0022】
続いて、制御部19は、マクロブロックの動きベクトルの予測値Xbを求め、ステップ31bで求めたマクロブロックの動きベクトル41c(Xa)と上記予測値Xbとの差分ベクトルXc=Xa−Xbを求め、その大きさ|Xc|と、所定値Cxとの大小比較を行う(ステップ31c)。
【0023】
ここで、マクロブロックの動きベクトルの予測値Xbは、そのマクロブロックに隣接するマクロブロック中のブロックの動きベクトルに基づいて求める。図4は、マクロブロックの動きベクトルの予測値Xbを求める際に参照する、そのマクロブロックに隣接するマクロブロック中のブロックを示す。
【0024】
即ち、対象マクロブロック10aの動きベクトルの予測値は、対象マクロブロック10aの左に隣接するマクロブロックの右上のブロック41d1と、対象マクロブロック10aの上に隣接するマクロブロックの左下のブロック41d2と、対象マクロブロック10aの右上に隣接するマクロブロックの左下のブロック41d3のそれぞれの動きベクトルの対応する各要素毎に中央値を求め、それらの中央値を要素とするベクトルとして求める。
【0025】
なお、上記隣接するマクロブロックの一部、または、全部について、ブロックの動きベクトルが求められていない場合には、求められていないブロックの動きベクトルに代えて、それの属するマクロブロックの動きベクトルを用いる。
【0026】
更に、対象マクロブロック10aが入力フレーム10の上端、または、左端のマクロブロックであり、上記隣接するマクロブロックの一部または全部が入力フレーム10に存在しない場合で、存在しないマクロブロックが1つ、または、3つの際には、存在しないマクロブロック中ブロックの動きベクトルに代えて、0ベクトルを用いる。ここで、0ベクトルとは、全ての要素が0のベクトルである。
【0027】
また、存在しないマクロブロックが2つの際には、存在しないマクロブロック中のブロックの動きベクトルに代えて、存在するマクロブロックの所定ブロックの動きベクトルを用いる。
【0028】
このようにして求めたマクロブロックの動きベクトル41c(Xa)とその予測値Xbの差分ベクトルの大きさ|Xc|が所定値Cxより大きいと、それを可変長符号化部17が可変長符号に置きかえた場合、出力符号20の符号長が長くなることが明らかである。その結果、制御部19は、|Xc|>Cxではインター4V符号化は不適当と判断する。
【0029】
なぜなら、インター符号化では、1つのマクロブロックあたり、マクロブロックの動きベクトルとその予測値の差分1組を符号化すればよいのに、インター4V符号化では、ブロックの動きベクトルとその予測値の差分4組を符号化する必要があるからである。
【0030】
制御部19は、ステップ31cで差分ベクトルの大きさ|Xc|が所定値Cxより小さい場合(|Xc|≦Cx)、即ち、インター符号化もインター4V符号化も可と判断される場合には、続けて、動き検出部12に対象マクロブロック10a内の各ブロックについての動き検出を行わせる(ステップ31d)。図5は、ブロックの動き検出の概念を示す。
【0031】
即ち、動き検出部12は、対象マクロブロック10a(16×16画素)を4分割した対象ブロック10b(10b1〜10b4)それぞれの8×8画素の信号値と、参照フレーム記憶部11に記憶された参照フレーム41の8×8画素の信号値との差分を求める。
【0032】
その際、参照フレーム41の対象ブロック10bと同じ位置にあるブロック42aの8×8画素のみならず、そのブロック42aから水平及び垂直の正負方向に所定の画素数の範囲内でずらした画素の信号値との差分を求める。
【0033】
そして、対象ブロック10b1〜10b4の画素毎に対応する参照フレームの画素の中で最も差分の小さいブロック42bを求め、その画素を予測ブロック42b1〜42b4として検出する。また、ブロック42aの4ブロックと予測ブロック42b1〜42b4の間の画素数(ずれた量)をブロックの動きベクトル42c1〜42c4(例えば、Ya1〜Ya4とする)として検出する。
【0034】
続いて、制御部19は、フレーム間符号化を行うと仮定して、インター符号化とインター4V符号化の適・不適を、画素を符号化した符号長の観点から評価する(ステップ31e)。即ち、対象マクロブロック10aと予測マクロブロック41bとの差分ΔXを符号化した場合の符号長Lxと、対象ブロック10b(10b1〜10b4)と予測ブロック42b(42b1〜42b4)の差分ΔY1〜ΔY4を符号化した場合の符号長の総和Lyとの長短を、それぞれの符号化を行うことなく、少ない計算量で評価する。
【0035】
具体的には、対象マクロブロック10aと予測マクロブロック41bとのSDAをSAD1、各対象ブロック10bとそれに対応する予測ブロック42bとのSADの総和をSAD2とし、
SAD2<SAD1−(N/2+1)
が成立する場合には、インター4V符号化が適当であると判断する。また、上式が成立しない場合には、インター符号化が適当であると判断する。ここで、Nは、マクロブロック内の画素数で、この場合の画素数は256である。
【0036】
ステップ31eでフレーム間符号化を行うならインター4V符号化が適当と判断される場合には、インター4V符号化とイントラ符号化のいずれが適当かを判断する(ステップ31f)。即ち、
A<SAD2−2×N
が成立する場合には、イントラ符号化が適当であると判断する。また、上式が成立しない場合には、インター4V符号化が適当であると判断する。ここで、Aは、対象マクロブロック10aの全画素の信号値とそれらの平均値との差を求め、それらの絶対値の総和である。また、SAD2は、ステップ31eで説明したものである。
【0037】
インター4V符号化が適当と判断された場合には、動き検出部12は、まず、ブロックの動きベクトル42c1〜42c4(ベクトルYa1〜Ya4)とその予測値Yb(Yb1〜Yb4)との差分ベクトルYc(Yc1=Ya1−Yb1〜Yc4=Ya4−Yb4)を、動き検出部12から可変長符号化部17へ送って、可変長符号化部17で可変長符号化させる(ステップ31g)。可変長符号化部17は、作成した可変長符号を出力符号20として出力する。
【0038】
ここで、ブロックの動きベクトルの予測値Yb(Yb1〜Yb4)は、そのブロックが属するマクロブロック、乃至、それに隣接するマクロブロック中のブロックの動きベクトルに基づいて求める。その詳細を、図6を参照して説明する。
【0039】
まず、図6(a)は、対象マクロブロック10aの左上の位置にある対象ブロック10b1の動きベクトルの予測値(Yb1)を求める際に参照する、対象マクロブロック10aに隣接するマクロブロック中のブロックを示す。
【0040】
即ち、対象ブロック10b1の動きベクトルの予測値は、対象マクロブロック10aの左に隣接するマクロブロックの右上のブロック42d1と、対象マクロブロック10aの上に隣接するマクロブロックの左下のブロック42d2と、対象マクロブロック10aの右上に隣接するマクロブロックの左下のブロック42d3のそれぞれの動きベクトルの対応する各要素毎に中央値を求め、それらの中央値を要素とするベクトルとして求める。
【0041】
次に、図6(b)は、対象マクロブロック10aの右上の位置にある対象ブロック10b2の動きベクトルの予測値(Yb2)を求める際に参照する、対象マクロブロック10a、乃至、それに隣接するマクロブロック中のブロックを示す。
【0042】
即ち、対象ブロック10b2の動きベクトルの予測値は、対象マクロブロック10aの左上のブロック42e1(10b1)と、対象マクロブロック10aの上に隣接するマクロブロックの右下のブロック42e2と、対象マクロブロック10aの右上に隣接するマクロブロックの左下のブロック42e3のそれぞれの動きベクトルの対応する各要素毎に中央値を求め、それらの中央値を要素とするベクトルとして求める。
【0043】
次に、図6(c)は、対象マクロブロック10aの左下の位置にある対象ブロック10b3の動きベクトルの予測値(Yb3)を求める際に参照する、対象マクロブロック10a、乃至、それに隣接するマクロブロック中のブロックを示す。
【0044】
即ち、対象ブロック10b3の動きベクトルの予測値は、対象マクロブロック10aの左に隣接するマクロブロックの右下のブロック42f1と、対象マクロブロック10aの左上のブロック42f2(10b1)と、対象マクロブロック10aの右上のブロック42f3(10b2)のそれぞれの動きベクトルの対応する各要素毎に中央値を求め、それらの中央値を要素とするベクトルとして求める。
【0045】
次に、図6(d)は、対象マクロブロック10aの右下の位置にある対象ブロック10b4の動きベクトルの予測値(Yb4)を求める際に参照する、対象マクロブロック10a中のブロックを示す。
【0046】
即ち、対象ブロック10b4の動きベクトルの予測値は、対象マクロブロック10aの左下のブロック42g1(10b3)と、同じく、左上のブロック42g2(10b1)と、同じく、右上のブロック42g3(10b2)のそれぞれの動きベクトルの対応する各要素毎に中央値を求め、それらの中央値を要素とするベクトルとして求める。
【0047】
なお、対象ブロック10b(10b1〜10b3)が対象マクロブロック10aのどの位置であるかに係らず、上記隣接するマクロブロックの一部、または、全部について、ブロックの動きベクトルが求められていない場合にそれに代えて用いるベクトルは、ステップ31cで説明した、マクロブロックの動きベクトルの予測値を求める際に説明したものと同じである。
【0048】
更に、対象マクロブロック10aが入力フレーム10の上端、または、左端のマクロブロックであり、上記隣接するマクロブロックの一部または全部が入力フレーム10に存在しない場合に、それらの中のブロックの動きベクトルに代えて用いるベクトルも、ステップ31cで説明した、マクロブロックの動きベクトルの予測値を求める際に説明したものと同じである。
【0049】
続けて、各対象ブロック10b(10b1〜10b4)とそれに対応する予測ブロック42b(42b1〜42b4)の差分ΔY(ΔY1〜ΔY4)を可変長符号化部17で符号化する(ステップ31h)。この時の、1つの対象ブロック(例えば、10b1)に対する差分の符号化処理の詳細を図7に示す。
【0050】
即ち、開始(ステップ51a)後、まず、動き検出部12から対象ブロック10b1とその予測ブロック42b1の差分ΔY1を離散コサイン変換部13へ送って、離散コサイン変換させる(ステップ51b)。続いて、離散コサイン変換部13が作成した離散コサイン係数を量子化部14へ送って、量子化させる(ステップ51c)。
【0051】
続いて、量子化部14が作成した量子化された離散コサイン変換係数を可変長符号化部17へ送って、可変長符号化させる(ステップ51d)。可変長符号化部17は、作成した可変長符号を出力符号20として出力する。
【0052】
また、量子化部14が作成した量子化された離散コサイン変換係数を逆量子化部15へも送って、逆量子化させる(ステップ51e)。続いて、逆量子化部15が作成した逆量子化された離散コサイン変換係数を逆離散コサイン変換部16へ送って、逆離散コサイン変換させる(ステップ51f)。
【0053】
逆離散コサイン変換部16が作成した画像は、次のフレームの符号化に際して用いる参照フレームのブロックとなるので、仮参照フレーム記憶部(図示せず)に格納する(ステップ51g)。符号化を行っている入力フレーム10の全マクロブロックの符号化後、仮参照フレーム記憶部に記憶された参照フレームを参照フレーム記憶部11へ移す。
【0054】
1つの対象ブロック10b1について以上の処理が終了する(ステップ51h)と、他の3つの対象ブロック10b2〜10b4についても同じ処理を繰返し、ステップ31hの各対象ブロック10bとその予測ブロック42bとの差分ΔY2〜ΔY4の符号化を終了し、対象マクロブロック10aの符号化を終了する(ステップ31i)。
【0055】
一方、ステップ31fでイントラ符号化が適当と判断された場合には、まず、イントラ符号化を示す信号を可変長符号化部17へ送って、可変長符号化部17は、それを符号化して出力符号20に出力する(ステップ31j)。続いて、各対象ブロック10b(10b1〜10b4)を符号化する(ステップ31k)。この処理は、予測ブロック42b(42b1〜42b4)を用いないことが特徴であるが、ステップ31hで説明した処理と同様で、詳細を図7に示した1つの対象ブロック10bに対する符号化処理を4回繰返す。
【0056】
ステップ31c及びステップ31eで、フレーム間符号化を行うならインター符号化が適当と判断された場合には、まず、イントラ符号化が適当か、インター符号化が適当かを判断する(ステップ31m)。
【0057】
即ち、
A<SAD1−2×N
が成立する場合には、イントラ符号化が適当と判断する。また、上式が成立しない場合には、インター符号化が適当と判断する。ここで、Aは、対象マクロブロック10aの全画素の信号値とその平均値との差を求め、それらの絶対値の総和である。また、SAD1は、ステップ31eで説明したものである。
【0058】
イントラ符号化が適当と判断された場合には、既に説明したステップ31j、31kの処理を行う。一方、インター符号化が適当と判断された場合には、マクロブロックの動きベクトル41c(Xa)とその予測値Xbの差分ベクトルXcを動き検出部12から可変長符号化部17へ送って、可変長符号化部17で可変長符号化させる(ステップ31n)。可変長符号化部17は、作成した可変長符号を出力符号20として出力する。
【0059】
続いて、対象マクロブロック10aと予測マクロブロック41bの差分ΔXを符号化する(ステップ31o)。この処理は、対象マクロブロック10aと予測マクロブロック41bをそれぞれ4つのブロックに分割し、対象マクロブロック10a内の1つブロックとそれに対応する位置の予測マクロブロック41b内のブロックとの差分の符号化を4回繰返すことによって行う。対象マクロブロック10a内の1つブロックとそれに対応する位置の予測マクロブロック41b内のブロックとの差分の符号化の処理は、ステップ31hで説明した通りであって、その詳細は図7に示す通りである。
【0060】
以上に説明した、マクロブロックの動きベクトル41cとその予測値の差分を評価し、それが大きいと判断される場合のフレーム間符号化にはマクロブロックの動き補償が適当と判断する、即ち、フレーム間符号化には、インター4V符号化を避け、インター符号化が適当と判断する処理により、動きベクトルを表す符号量の発生を抑制することができる。
【0061】
即ち、動き検出部12は、インター符号化による場合とインター4V符号化による場合に対応して、対象マクロブロック10a、または、対象ブロック10bと、所定の画素数の範囲内でずらした画素の信号値との差分を求めることによって、マクロブロックの動きベクトル41c、または、ブロックの動きベクトル42cを求めるため、これらの動きベクトルはほぼ同じことが多い。
【0062】
更に、マクロブロックの動きベクトルの予測値Xbとマクロブロックの左上のブロック10b1の動きベクトルの予測値Ya1とは同じベクトルとなるため、マクロブロック10aの動きベクトルを表す符号量とマクロブロックの左上のブロック10b1の動きベクトルを表す符号量はほぼ等しいことが多い。ここで、動きベクトルを表す符号量は、動きベクトルとその予測値との差分を符号化した際の符号量であって、以下の説明についても同じである。
【0063】
また、マクロブロックの左下のブロック10b3と、右下のブロック10b4のそれぞれの動きベクトルの予測値は、主にそれらの属するマクロブロック10a内のブロックの動きベクトルから予測するため、それぞれの動きベクトルに近い予測値が得られ、その結果、それらの動きベクトルを表す符号量は比較的小さい。
【0064】
そこで、インター4V符号化による動きベクトルを表す符号量は、インター符号化による動きベクトルを表す符号量と比較して、ほぼ、マクロブロックの右上のブロック10b2の動きベクトルを表す符号量だけ、大きいと考えることができる。
【0065】
一方、マクロブロックの右上のブロック10b2の動きベクトルの予測値は、主に、そのマクロブロックの範囲外のブロックの動きベクトルから求めるので、マクロブロックの左上のブロック10b1の動きベクトルの予測値とほぼ等しいことが多い。そこで、マクロブロックの右上のブロック10b2の動きベクトルを表す符号量は、マクロブロックの左上のブロック10b1の動きベクトルを表す符号量とほぼ等しいことが多く、それは大きな符号量となり、それを以上に説明した処理により抑制することができる。
【0066】
また、以上に説明した、マクロブロックの動きベクトル41cとその予測値の差分を評価し、それが大きいと判断される場合のフレーム間符号化にはマクロブロックの動き補償が適当と判断する処理により、併せて、その場合にステップ31dのブロック単位の動き検出の処理を省くことができる。
【0067】
以上の説明では、参照フレーム記憶部11には、符号化を行う入力フレーム10の直前の参照フレーム41が記憶されているとしたが、最初のフレームの符号化の際は参照フレーム41が存在しない。その場合には、入力フレーム10の全てのマクロブロックに対してイントラ符号化を行う。また、所定時間間隔で入力フレーム10の全てのマクロブロックに対してイントラ符号化を行っても良い。
【0068】
本実施形態では、参照フレーム41は直前のフレームとしたが、直前のフレームと直後のフレームの双方を用いても良い。更に、静止画が複数の任意形状の画像の集まりとして定義されていてもよい。その場合には、上記各任意形状をフレームとみなして本発明を適用できる。本発明は以上の構成に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
【0069】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、マクロブロックの動きベクトルを評価し、その結果によって、マクロブロックの動き補償つきのフレーム間符号化とブロックの動き補償つきフレーム間符号化のいずれかを選択し、実行することにより、動きベクトルを表す符号量の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る動画像符号化装置を示すブロック図。
【図2】 本発明の実施形態に係る動画像符号化装置がマクロブロックを符号化する動作を示すフローチャート。
【図3】 マクロブロックの動き補償を示す概念図。
【図4】 マクロブロックの動きベクトルの予測値を求める際に参照するブロックを示す図。
【図5】 ブロックの動き補償を示す概念図。
【図6】 ブロックの動きベクトルの予測値を求める際に参照するブロックを示す図。
【図7】 本発明の実施形態に係る動画像符号化装置がブロックの画素の信号値を符号化する動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
10 入力フレーム
10a 対象マクロブロック
10b 対象ブロック
11 参照フレーム記憶部
12 動き検出部
19 制御部
20 出力符号
41 参照フレーム
41b 予測マクロブロック
41c マクロブロックの動きベクトル
42b 予測ブロック
42c ブロックの動きベクトル

Claims (8)

  1. フレームを複数のマクロブロックに分割し、前記マクロブロックを動き補償つきフレーム間符号化する動画像符号化方法であって、
    前記マクロブロックの動きベクトルとその予測動きベクトルとの差分ベクトルを評価し、
    前記評価結果に基づいて、前記マクロブロックの動きベクトルを用いた動き補償つきフレーム間符号化、または前記マクロブロックを複数のブロックに分割し、前記複数のブロック毎の動きベクトルを用いた動き補償つきフレーム間符号化のいずれかを選択して実行し、
    前記差分ベクトルの評価は、その各要素の絶対値の和によって行い、前記和が所定数より大きい場合に、前記マクロブロックの動きベクトルを用いた動き補償つきフレーム間符号化を選択することを特徴とする動画像符号化方法。
  2. 前記マクロブロックの動きベクトルを用いた動き補償つきフレーム間符号化は、前記マクロブロックの動きベクトルとその予測動きベクトルとの差分ベクトルの符号化を含み、
    前記複数のブロック毎の動きベクトルを用いた動き補償つきフレーム間符号化は、前記ブロック毎の動きベクトルとその予測動きベクトルとの差分ベクトルの符号化を含むことを特徴とする請求項1記載の動画像符号化方法。
  3. 前記複数のブロック毎の動きベクトルを用いた動き補償つきフレーム間符号化を選択の後に前記複数のブロックの動き検出を行うことを特徴とする請求項1または請求項2記載の動画像符号化方法。
  4. 前記マクロブロックの動きベクトルを用いた動き補償つきフレーム間符号化は、前記マクロブロックと前記マクロブロックの動きベクトルの示す参照フレーム中の予測マクロブロックとの差分の前記ブロックごとの符号化を含むことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の動画像符号化方法。
  5. フレームを複数のマクロブロックに分割し、前記マクロブロックを動き補償つきフレーム間符号化する動画像符号化装置であって、
    前記マクロブロックの動きベクトルとその予測動きベクトルとの差分ベクトルを評価する評価手段と、
    前記評価手段の評価結果に基づいて、前記マクロブロックの動きベクトルを用いた動き補償つきフレーム間符号化、または前記マクロブロックを複数のブロックに分割し、前記複数のブロック毎の動きベクトルを用いた動き補償つきフレーム間符号化のいずれかを選択して実行する符号化手段とを
    具備し、
    前記評価手段は、前記差分ベクトルの評価を、その各要素の絶対値の和によって行い、
    前記符号化手段は、前記和が所定数より大きい場合に、前記マクロブロックの動きベクトルを用いた動き補償つきフレーム間符号化を選択する
    ことを特徴とする動画像符号化装置
  6. 前記マクロブロックの動きベクトルを用いた動き補償つきフレーム間符号化は、前記マクロブロックの動きベクトルとその予測動きベクトルとの差分ベクトルの符号化を含み、
    前記複数のブロック毎の動きベクトルを用いた動き補償つきフレーム間符号化は、前記ブロック毎の動きベクトルとその予測動きベクトルとの差分ベクトルの符号化を含むことを特徴とする請求項5記載の動画像符号化装置
  7. 前記符号化手段は、前記複数のブロック毎の動きベクトルを用いた動き補償つきフレーム間符号化を選択の後に前記複数のブロックの動き検出を行うことを特徴とする請求項5 または請求項6記載の動画像符号化装置
  8. 前記マクロブロックの動きベクトルを用いた動き補償つきフレーム間符号化は、前記マクロブロックと前記マクロブロックの動きベクトルの示す参照フレーム中の予測マクロブロックとの差分の前記ブロックごとの符号化を含むことを特徴とする請求項5ないし請求項7のいずれか1項記載の動画像符号化装置
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