JP4067950B2 - Liquid crystal display - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、視野角が改善された液晶表示装置に関する。また、本発明は、一対の偏光膜、それらの間に配置される液晶セル、および偏光膜と液晶セルとの間に配置される光学補償シートを有する液晶表示装置にも関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置(LCD)は、CRT(cathode ray tube)と比較して、薄型、軽量、低消費電力との大きな利点を有する。液晶表示装置は、液晶セルおよび液晶セルの両側に配置された二枚の偏光板からなる。液晶セルは、棒状化合物、それを封入するための二枚の基板および棒状化合物に電圧を加えるための電極層からなる。封入した棒状化合物を配向させるため、二枚の基板には配向膜が設けられる。
液晶セルに表示される画像の着色を除去するため、液晶セルと偏光板との間に光学補償シート(位相差板)を設けることが多い。偏光板と光学補償シートとの組み合わせは、楕円偏光板として機能する。光学補償シートに、液晶セルの視野角を拡大する機能を付与する場合もある。
光学補償シートとしては、延伸した合成ポリマーフイルム(例、ポリカーボネートフイルム、ポリスルホンフイルム)が従来から使用されている。
【0003】
合成ポリマーフイルムに代えて、ディスコティック化合物から形成した光学異方性層および透明支持体を有する光学補償シートを使用することも提案されている。光学異方性層は、ディスコティック化合物を配向させ、その配向状態を固定することにより形成する。ディスコティック化合物は、一般に大きな複屈折率を有する。また、ディスコティック化合物には、多様な配向形態がある。従って、ディスコティック化合物を用いることで、従来の合成ポリマーフイルムでは得ることができない光学的性質を有する光学補償シートを製造することができる。ディスコティック化合物を用いた光学補償シートについては、特開平6−214116号公報、米国特許第5583679号、同第5646703号、西独国特許出願公開第3911620号の各明細書に記載がある。
【0004】
光学補償シートの透明支持体としては、光学等方性(低いレターデーション値)が要求される場合には、一般にセルロースアセテートフイルムが用いられている。逆に、光学異方性(高いレターデーション値)が要求される場合には、延伸した合成ポリマーフイルム(例、ポリカーボネートフイルム、ポリスルホンフイルム)が用いられてる。
光学補償シートのような光学材料の技術分野では、ポリマーフイルムに光学的異方性(高いレターデーション値)が要求される場合には合成ポリマーフイルムを使用し、光学的等方性(低いレターデーション値)が要求される場合にはセルロースアセテートフイルムを使用することが一般的な原則であった。
欧州特許出願公開第0911656号明細書には、従来の一般的な原則を覆して、光学的異方性が要求される用途にも使用できる高いレターデーション値を有するセルロースアセテートフイルムが開示されている。
【0005】
米国特許第4583825号、同第5410422号の各明細書に、棒状化合物を液晶セルの上部と下部とで実質的に逆の方向に(対称的に)配向させるベンド配向モードの液晶セルを用いた液晶表示装置が開示されている。棒状化合物が液晶セルの上部と下部とで対称的に配向しているため、ベンド配向モードの液晶セルは、自己光学補償機能を有する。そのため、この液晶モードは、OCB(Optically Compensatory Bend) 液晶モードとも呼ばれる。ベンド配向モードの液晶表示装置は、応答速度が速いとの利点がある。
ベンド配向モードは、従来の液晶モード(TNモード、STNモード)と比較すると、視野角が広く、応答速度が速いとの特徴がある。しかし、CRTと比較すると、さらに改良が必要である。
ベンド配向モードの液晶表示装置をさらに改良するため、一般的な液晶モードと同様に光学補償シートを用いることが考えられる。特開平9−197397号公報(米国特許第5805253号明細書)、国際公開第96/37804号パンフレット(欧州特許出願公開第0783128号明細書)および特開平11−316378号公報(米国特許第6064457号明細書)には、ディスコティック化合物から形成した光学異方性層を有する光学補償シート、およびそれを用いたベンド配向モードの液晶表示装置が開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−214116号公報
【特許文献2】
米国特許第5583679号明細書
【特許文献3】
米国特許第5646703号明細書
【特許文献4】
西独国特許出願公開第3911620号明細書
【特許文献5】
欧州特許出願公開第0911656号明細書
【特許文献6】
米国特許第4583825号明細書
【特許文献7】
米国特許第5410422号明細書
【特許文献8】
特開平9−197397号公報
【特許文献9】
米国特許第5805253号明細書
【特許文献10】
国際公開第96/37804号パンフレット
【特許文献11】
欧州特許出願公開第0783128号明細書
【特許文献12】
特開平11−316378号公報
【特許文献13】
米国特許第6064457号明細書
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ディスコティック化合物から形成した光学異方性層を有する光学補償シートを、ベンド配向モードの液晶表示装置に使用することで、非常に広い視野角が得られる。しかし、本発明者が研究を進めたところ、光学補償シートのレターデーション値の波長分散値を適切な範囲とすることにより、正面に対して視角を傾けた方向での色変化を小さくすることができ、良好な表示が実現できることが分かった。
本発明の目的は、液晶セルを適切に光学的に補償し、広視野角かつ色味変化の小さい表示特性を実現することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、以下に述べる(1)〜(10)の液晶表示装置により達成された。
(1)一対の偏光膜、それらの間に配置される液晶セル、および少なくとも一方の偏光膜と液晶セルとの間に配置される光学補償シートを有し、光学補償シートがディスコティック化合物から形成された光学異方性層と少なくとも一枚のセルロースエステルフイルムからなる透明支持体とを有する液晶表示装置であって、光学異方性層の下記式( II )で定義される波長分散値であるα1が1.0乃至2.0であり、透明支持体の下記式( II )で定義される波長分散値であるα2が下記式( III) を満足し、透明支持体が、波長632.8nmの光で測定したReレターデーション値を10乃至70nmの範囲に有し、かつ波長632.8nmの光で測定したR th レターデーション値を50乃至400nmの範囲に有することを特徴とする液晶表示装置:
( II )α=Re(400nm)/Re(550nm)
( III) (1.4−0.5α1)<α2<(2.3−0.5α1)
[式中、αは波長分散値であり、Re(400nm)は、波長400nmの光で測定したReレターデーション値であり、そして、Re(550nm)は、波長550nmの光で測定したReレターデーション値である]。
【0009】
(2)透明支持体の波長分散値であるα2が下記式( III-3) を満足する(1)に記載の液晶表示装置。
( III-3) (1.6−0.5α1)<α2<(2.1−0.5α1)
(3)セルロースエステルフイルムが少なくとも二つの芳香族環を有する芳香族化合物を含む(1)に記載の液晶表示装置。
(4)セルロースエステルフイルムが3乃至100%の延伸倍率で延伸処理されている(1)に記載の液晶表示装置。
【0010】
(5)波長632.8nmの光で測定した光学異方性層のReレターデーション値が20乃至60nmである(1)に記載の液晶表示装置。
(6)光学異方性層が、下記式(IV)および(V)を満足するRe(632.8nm)、Re(40゜)およびRe(−40゜)の値を有する(5)に記載の液晶表示装置:
(IV)1.0<Re(40゜)/Re(632.8nm)<3.0
(V)0.1<Re(−40゜)/Re(632.8nm)<1.0
[式中、Re(632.8nm)は、波長632.8nmの光で測定した光学異方性層のReレターデーション値であり、Re(40゜)は、光学異方性層の遅相軸をあおり軸、あおり角度を40゜として波長632.8nmの光を入射して測定したReレターデーション値であり、Re(−40゜)は、光学異方性層の遅相軸をあおり軸、あおり角度を−40゜として波長632.8nmの光を入射して測定したReレターデーション値であって、あおり角度の正負はRe(40゜)>Re(−40゜)となるように決定する]。
【0011】
(7)ディスコティック化合物の円盤面の法線の透明支持体面への正射影の平均方向と透明支持体の遅相軸の平均方向との角度が実質的に45゜である(1)に記載の液晶表示装置。
(8)セルロースエステルフイルムが、セルロースアセテートフイルムである(1)に記載の液晶表示装置。
【0012】
(9)透明支持体の遅相軸と偏光膜の透過軸とが実質的に平行となるように透明支持体および偏光膜が配置されている(1)に記載の液晶表示装置。
【0013】
(10)液晶セルがベンド配向モードである(1)に記載の液晶表示装置。
【0014】
本明細書において、Reレターデーション値およびRthレターデーション値は、下記式(VI)および(VII)に従って算出する:
(VI)Re(レターデーション値)=(nx−ny)×d
(VII)Rth(レターデーション値)={(nx+ny)/2−nz}×d
[式中、nxは、面内の遅相軸方向の屈折率(面内の最大屈折率)であり;nyは、面内の進相軸方向の屈折率(面内の最小屈折率)であり;nzは、厚み方向の屈折率であり;そして、dは、単位をnmとする厚さである]。
遅相軸(slow axis) は、屈折率が最大となる方向を意味し、進相軸(fast axis) は、屈折率が最小となる方向を意味する。透過軸(transmission axis)は、透過率が最大となる方向を意味する。
なお、角度を特定しないレターデーション値(Re(40゜)およびRe(−40゜)以外のレターデーション値)は、表面の法線方向から光を入射して測定した値である。
【0015】
【発明の効果】
本発明の液晶表示装置では、ディスコティック化合物から形成した光学異方性層および透明支持体の光学異方性並びに透明支持体の波長分散を適切に制御することにより、広視野角で色変化の小さな画像を表示することができる。本発明は、ベンド配向モードの液晶セルを用いる液晶表示装置において特に有効である。
【0016】
【発明の実施の形態】
[液晶表示装置の基本構成]
図1は、ベンド配向モードの液晶セルを用いる液晶表示装置における光学補償の関係を示す概念図である。
図1に示すように、ベンド配向液晶セル(10)を、ディスコティック化合物から形成した光学異方性層(31A、31B)と光学異方性を有する透明支持体(33A、33B)とが協調して、光学的に補償する。
光学異方性層(31A、31B)のディスコティック化合物を配向させるためのラビング方向(RD1、RD4)を、液晶セルのラビング方向(RD2、RD3)とは反平行の関係に設定すると、ベンド配向液晶セル(10)の化合物と光学異方性層(31A、31B)のディスコティック化合物とが対応(a〜c、e〜g)して、光学的に補償する。そして、ベンド配向液晶セル(10)中央部の実質的に垂直に配向している化合物には、透明支持体(33A、33B)の光学異方性が対応(d、h)するように設計されている。なお、透明支持体(33A、33B)に記入した楕円は、透明支持体の光学異方性により生じる屈折率楕円である。このように、液晶セルの黒表示状態における液晶の配向に対応して、光学補償シートの光学異方性層と透明支持体との光学特性を調整することにより、液晶セルの光学異方性を高度に補償することができ、広視野角を実現できる。
【0017】
2枚の偏光膜をクロスニコル配置にした場合、偏光膜の法線方向から見た透過率は非常に低いが、法線方向から2枚の偏光膜の透過軸の中線の方向へ視角を傾けると透過率が大きくなる。これは、SID98 DIGEST p.315に記載のあるとおり、視角を傾けることにより、入射側偏光膜と出射側偏光膜の透過軸のなす角度がクロスニコル配置(90°)からずれるためである。
この視角を傾けた場合の光漏れは、正のa-plateと正のc-plateとの組み合わせ、負のa-plateと負のc-plateとの組み合わせ、または二軸性フイルムを使用することにより大幅に低減できる。ここで、a-plateとc-plateの組み合わせの場合には、a-plateの光学軸を偏光膜の透過軸に平行に、二軸性フイルムの場合には遅相軸を偏光膜の透過軸に平行に配置する。
本発明に用いる光学補償シートでは、透明支持体のReレターデーション値およびRthレターデーション値を調整することにより、液晶セルの光学異方性の補償機能だけでなく、上記の広視野角偏光板の機能も実現することができる。
【0018】
[コントラスト視野角および色味視野角]
本明細書におけるコントラスト比は、一般的な定義と同じ、白輝度/黒輝度の値を意味する。本明細書において、コントラスト比が10以上となる極角(法線からの傾きの角度)の範囲をコントラスト視野角と称する。本発明では、コントラスト視野角が全方位角で極角50°以上である広視野角を実現する。
コントラスト視野角の改善には、黒表示の状態における液晶セルの光学異方性を充分に補償でき、さらに偏光膜の光漏れを防止できる光学補償シートを使用する手段が有効である。そのような光学補償シートを使用することにより、黒輝度の浮きを抑えることができ、視野角を拡大することができる。
液晶表示装置では、コントラスト比だけでなく、色味変化がないことも重要な表示品質とされている。しかし、液晶表示装置における視野角は、コントラスト比で判断する場合が多く、色味変化に関する視野角を問題にする場合は、少ない。本発明では、コントラスト視野角に加えて、色味変化に関する視野角も改善する。
【0019】
本明細書において、正面輝度が最大値の50%の状態において、下記式(I)で定義される色味変化指数ΔCuvが0.02以下である極角範囲を、色味視野角と称する。本発明では、色味視野角が全方位角で極角30°以上である広視野角を実現する。
(I)ΔCuv={(u−u0 )2 +(v−v0 )2 }0.5
式(I)において、uおよびvは、ある方向から測定したuv色度(u,v)の値であり、そして、u0 およびv0 は、液晶表示装置の正面方向から測定したuv色度(u0 ,v0 )の値である。
色味変化の程度(色味変化指数)は、観察方向における液晶セルと光学補償シートとのレターデーションの波長分散のマッチングに影響される。本発明に用いる光学補償シートでは透明支持体の波長分散と光学異方性層の波長分散を制御することにより、光学補償シートの波長分散を液晶セルの波長分散にマッチングさせ、色味変化を小さくすることができる。
【0020】
[黒表示の色味]
光学補償シートの光学異方性層の波長分散とセルに用いられる液晶の波長分散が一致する場合、黒表示での正面の色味はニュートラルとなる。しかし、光学異方性層と液晶セルの波長分散が異なる場合には、R、G、Bの画素の透過率が異なり、ニュートラルからずれて着色が生じる。そこで、次の手段(1)または(2)により黒表示の色味をニュートラルにすることが可能である。
(1)R、G、B各画素の電圧を調整して、R、G、B各画素の透過率を最低にする。
(2)R、G、B各画素のセルギャップを調整して、R、G、B各画素の透過率を最低にする。
【0021】
黒表示の状態では、u0 の値(液晶表示装置の正面方向から測定したuv色度の値)が0.17以上であることが好ましい。u0 の値の調整は、後述する光学異方性層の波長分散値α1が1.0乃至1.4である場合に特に有効である。
黒表示の状態では、v0 の値が0.18以上であることも好ましい。v0 の値の調整は、後述する光学異方性層の波長分散値α1が1.4乃至2.0である場合に特に有効である。
【0022】
[波長分散値]
本発明の液晶表示装置では、光学補償シートの光学異方性層および透明支持体が、一定の波長分散値を有することが望ましい。
光学異方性層の下記式(II)で定義される波長分散値であるα1は、1.0乃至2.0であることが好ましく、1.1乃至1.9であることがさらに好ましく、1.2乃至1.8であることが最も好ましい。
(II)α=Re(400nm)/Re(550nm)
式(II)において、αは波長分散値であり、Re(400nm)は、波長400nmの光で測定したReレターデーション値であり、そして、Re(550nm)は、波長550nmの光で測定したReレターデーション値である。
透明支持体の上基式(II)で定義される波長分散値であるα2は、下記式(III)を満足することが好ましく、下記式(III-2)を満足することがさらに好ましく、下記式(III-3)を満足することが最も好ましい。
(III) (1.4−0.5α1)<α2<(2.3−0.5α1)
(III-2)(1.5−0.5α1)<α2<(2.2−0.5α1)
(III-3)(1.6−0.5α1)<α2<(2.1−0.5α1)
【0023】
図2は、光学異方性層の波長分散値(α1)と透明支持体の波長分散値(α2)の好ましい領域を示すチャートである。
チャート内の直線は、以下に示す一次関数に相当する。
a1:α1=1.0、a2:α1=1.1、a3:α1=1.2
b1:α1=2.0、b2:α1=1.9、b3:α1=1.8
c1:α2=1.4−0.5α1
c2:α2=1.5−0.5α1
c3:α2=1.6−0.5α1
d1:α2=2.3−0.5α1
d2:α2=2.2−0.5α1
d3:α2=2.1−0.5α1
直線a1、b1、c1およびd1で囲まれた領域が、本発明における好ましい波長分散値である。a1に代えてa2で囲まれた領域の方がより好ましく、a2に代えてa3で囲まれた領域の方がさらに好ましい。b1〜b3、c1〜c3およびd1〜d3の関係も、a1〜a3と同様である。
図2のチャートには、実施例1〜4および比較例1、2の光学補償シートにおける波長分散値もプロットした。
【0024】
[ポリマーフイルム]
光学補償シートの透明支持体は、少なくとも一枚のポリマーフイルムからなる。複数のポリマーフイルムで透明支持体を構成して、本発明が定義する光学異方性を達成することもできる。ただし、本発明が定義する光学異方性は、一枚のポリマーフイルムで実現することが可能である。従って、透明支持体は、一枚のポリマーフイルムからなることが特に好ましい。
透明支持体の光学異方性とは、具体的には、波長632.8nmの光で測定したReレターデーション値を10乃至70nmの範囲に有し、かつ波長632.8nmの光で測定したRthレターデーション値を50乃至400nmの範囲に有することである。なお、液晶表示装置に二枚の光学異方性ポリマーフイルムを使用する場合、一枚のフイルムのRthレターデーション値は、50乃至200nmであることが好ましい。液晶表示装置に一枚の光学異方性ポリマーフイルムを使用する場合、フイルムのRthレターデーション値は、70乃至400nmであることが好ましい。
【0025】
ポリマーフイルムの遅相軸角度の平均値は3°以下であることが好ましく、2°以下であることがさらに好ましく、1°以下であることが最も好ましい。遅相軸角度の平均値の方向を遅相軸の平均方向と定義する。また、遅相軸角度の標準偏差は1.5°以下であることが好ましく、0.8°以下であることがにさら好ましく、0.4°以下であることが最も好ましい。
ポリマーフイルム面内における遅相軸の角度は、ポリマーフイルムの延伸方向を基準線(0°)とし、遅相軸と基準線のなす角度で定義する。ロール形態のフイルムを幅方向に延伸する時は幅方向を基準線とし、長手方向に延伸する時は長手方向を基準線とする。
ポリマーフイルムは、光透過率が80%以上であることが好ましい。ポリマーフイルムは、60×10-12 m2 /N以下の光弾性係数を有することが好ましい。
【0026】
光学補償シートを使用した透過型液晶表示装置において、通電後時間が経過すると画面周辺部に「額縁状の表示ムラ」が発生することがある。このムラは、画面周辺部の透過率の上昇によるものであり、特に黒表示時において顕著となる。透過型液晶表示装置では、バックライトから発熱しており、しかも液晶セル面内で温度分布が生じる。この温度分布により光学補償シートの光学特性(レターデーション値、遅相軸の角度)が変化することが「額縁状の表示ムラ」の発生原因である。光学補償シートの光学特性の変化は、温度上昇による光学補償シートの膨張または収縮が液晶セルまたは偏光板との粘着により抑制されるために、光学補償シートに弾性変形が生じることに起因する。
透過型液晶表示装置に生じる「額縁状の表示ムラ」を抑制するために、光学補償シートの透明支持体に熱伝導率が高いポリマーフイルムを使用することが好ましい。熱伝導率が高いポリマーの例には、セルロースアセテート(熱伝導率(以下同様):0.22W/(m・K))のようなセルロース系ポリマー、ポリカーボネート(0.19W/(m・K))のようなポリエステル系ポリマーおよびノルボルネン系ポリマー(0.20W/(m・K))のような環状オレフィンポリマーが含まれる。
市販のポリマー、例えば、市販のノルボルネン系ポリマー(アートン、JSR(株)製;ゼオノア、日本ゼオン(株)製、ゼオネックス;日本ゼオン(株)製)を用いてもよい。ポリカーボネート系コポリマーについては、特開平10−176046号および特開2001−253960号の各公報に記載がある。
【0027】
セルロース系ポリマーが好ましく、セルロースエステルがより好ましく、セルロースの低級脂肪酸エステルがさらに好ましい。低級脂肪酸とは、炭素原子数が6以下の脂肪酸を意味する。炭素原子数は、2(セルロースアセテート)、3(セルロースプロピオネート)または4(セルロースブチレート)であることが好ましい。セルロースアセテートプロピオネートやセルロースアセテートブチレートのような混合脂肪酸エステルを用いてもよい。
セルロースアセテート(セルロースジアセテート、セルローストリアセテート)が特に好ましい。酢化度が59.0乃至61.5%であるセルローストリアセテートが最も好ましい。酢化度とは、セルロース単位質量当たりの結合酢酸量を意味する。酢化度は、ASTM:D−817−91(セルロースアセテート等の試験法)におけるアセチル化度の測定および計算に従う。
ポリマーの粘度平均重合度(DP)は、250以上であることが好ましく、290以上であることがさらに好ましい。また、ポリマーは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるMm/Mn(Mmは質量平均分子量、Mnは数平均分子量)の分子量分布が狭いことが好ましい。具体的なMm/Mnの値は、1.00乃至1.70であることが好ましく、1.30乃至1.65であることがさらに好ましく、1.40乃至1.60であることが最も好ましい。
【0028】
ポリマーフイルムのレターデーションを調整するため、少なくとも二つの芳香族環を有する芳香族化合物をレターデーション上昇剤として使用することができる。
ポリマーフイルムとしてセルロースアセテートフイルムを用いる場合、芳香族化合物は、セルロースアセテート100質量部に対して、0.01乃至20質量部の範囲で使用する。芳香族化合物は、セルロースアセテート100質量部に対して、0.05乃至15質量部の範囲で使用することが好ましく、0.1乃至10質量部の範囲で使用することがさらに好ましい。二種類以上の芳香族化合物を併用してもよい。
芳香族化合物の芳香族環には、芳香族炭化水素環に加えて、芳香族性ヘテロ環を含む。
レターデーション上昇剤の分子量は、300乃至800であることが好ましい。
レターデーション上昇剤については、特開2000−111914号、同2000−275434号、同2001−166144号の各公報および国際公開第00/02619号パンフレットに記載されている。
【0029】
ソルベントキャスト法によりポリマーフイルムを製造することが好ましい。ソルベントキャスト法では、ポリマーを有機溶媒に溶解した溶液(ドープ)を用いてフイルムを製造する。
有機溶媒は、炭素原子数が2乃至12のエーテル、炭素原子数が3乃至12のケトン、炭素原子数が2乃至12のエステルおよび炭素原子数が1乃至6のハロゲン化炭化水素から選ばれる溶媒を含むことが好ましい。
エーテル、ケトンおよびエステルは、環状構造を有していてもよい。エーテル、ケトンおよびエステルの官能基(すなわち、−O−、−CO−および−COO−)のいずれかを二つ以上有する化合物も、有機溶媒として用いることができる。有機溶媒は、アルコール性ヒドロキシル基のような他の官能基を有していてもよい。
【0030】
エーテルの例には、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、アニソールおよびフェネトールが含まれる。
ケトンの例には、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノンおよびメチルシクロヘキサノンが含まれる。
エステルの例には、エチルホルメート、プロピルホルメート、ペンチルホルメート、メチルアセテート、エチルアセテートおよびペンチルアセテートが含まれる。
二種類以上の官能基を有する有機溶媒の例には、2−エトキシエチルアセテート、2−メトキシエタノールおよび2−ブトキシエタノールが含まれる。
ハロゲン化炭化水素の炭素原子数は、1または2であることが好ましく、1であることが最も好ましい。ハロゲン化炭化水素のハロゲンは、塩素であることが好ましい。ハロゲン化炭化水素の水素原子が、ハロゲンに置換されている割合は、25乃至75モル%であることが好ましく、30乃至70モル%であることがより好ましく、35乃至65モル%であることがさらに好ましく、40乃至60モル%であることが最も好ましい。メチレンクロリドが、代表的なハロゲン化炭化水素である。
二種類以上の有機溶媒を混合して用いてもよい。
【0031】
一般的な方法でポリマー溶液を調製できる。一般的な方法とは、0℃以上の温度(常温または高温)で、処理することを意味する。溶液の調製は、通常のソルベントキャスト法におけるドープの調製方法および装置を用いて実施することができる。なお、一般的な方法の場合は、有機溶媒としてハロゲン化炭化水素(特にメチレンクロリド)を用いることが好ましい。
ポリマーの量は、得られる溶液中に10乃至40質量%含まれるように調整する。ポリマーの量は、10乃至30質量%であることがさらに好ましい。有機溶媒(主溶媒)中には、後述する任意の添加剤を添加しておいてもよい。
溶液は、常温(0乃至40℃)でポリマーと有機溶媒とを攪拌することにより調製することができる。高濃度の溶液は、加圧および加熱条件下で攪拌してもよい。具体的には、ポリマーと有機溶媒とを加圧容器に入れて密閉し、加圧下で溶媒の常温における沸点以上、かつ溶媒が沸騰しない範囲の温度に加熱しながら攪拌する。加熱温度は、通常は40℃以上であり、好ましくは60乃至200℃であり、さらに好ましくは80乃至110℃である。
【0032】
各成分は予め粗混合してから容器に入れてもよい。また、順次容器に投入してもよい。容器は攪拌できるように構成されている必要がある。窒素ガス等の不活性気体を注入して容器を加圧することができる。また、加熱による溶媒の蒸気圧の上昇を利用してもよい。あるいは、容器を密閉後、各成分を圧力下で添加してもよい。
加熱する場合、容器の外部より加熱することが好ましい。例えば、ジャケットタイプの加熱装置を用いることができる。また、容器の外部にプレートヒーターを設け、配管して液体を循環させることにより容器全体を加熱することもできる。
容器内部に攪拌翼を設けて、これを用いて攪拌することが好ましい。攪拌翼は、容器の壁付近に達する長さのものが好ましい。攪拌翼の末端には、容器の壁の液膜を更新するため、掻取翼を設けることが好ましい。
容器には、圧力計、温度計等の計器類を設置してもよい。容器内で各成分を溶剤中に溶解する。調製したドープは冷却後容器から取り出すか、あるいは、取り出した後、熱交換器等を用いて冷却する。
【0033】
ポリマー溶液(ドープ)の調製は、冷却溶解法に従い実施してもよい。まず室温近辺の温度(−10〜40℃)で有機溶媒中にポリマーを撹拌しながら徐々に添加される。複数の溶媒を用いる場合は、その添加順は特に限定されない。例えば、主溶媒中にポリマーを添加した後に、他の溶媒(例えばアルコールなどのゲル化溶媒など)を添加してもよいし、逆にゲル化溶媒を予めポリマーに湿らせた後の主溶媒を加えてもよく、不均一溶解の防止に有効である。ポリマーの量は、この混合物中に10〜40質量%含まれるように調整することが好ましい。ポリマーの量は、10〜30質量%であることがさらに好ましい。さらに、混合物中には後述する任意の添加剤を添加しておいてもよい。
【0034】
次に、混合物は−100〜−10℃(好ましくは−80〜−10℃、さらに好ましくは−50〜−20℃、最も好ましくは−50〜−30℃)に冷却される。冷却は、例えば、ドライアイス・メタノール浴(−75℃)や冷却したジエチレングリコール溶液(−30〜−20℃)中で実施できる。このように冷却すると、ポリマーと有機溶媒の混合物は固化する。冷却速度は、特に限定されないがバッチ式での冷却の場合は、冷却に伴いポリマー溶液の粘度が上がり、冷却効率が劣るために所定の冷却温度に達するために効率よい溶解釜とすることが必要である。
冷却溶解法においては、ポリマー溶液を膨潤させたあと、所定の冷却温度にした冷却装置内を短時間で移送してもよい。冷却速度は、速いほど好ましいが、10000℃/秒が理論的な上限であり、1000℃/秒が技術的な上限であり、そして100℃/秒が実用的な上限である。なお、冷却速度は、冷却を開始する時の温度と最終的な冷却温度との差を冷却を開始してから最終的な冷却温度に達するまでの時間で割った値である。さらに、これを0〜200℃(好ましくは0〜150℃、さらに好ましくは0〜120℃、最も好ましくは0〜50℃)に加温すると、有機溶媒中にポリマーが流動する溶液となる。昇温は、室温中に放置するだけでもよし、温浴中で加温してもよい。
【0035】
以上のようにして、均一な溶液が得られる。なお、溶解が不充分である場合は冷却、加温の操作を繰り返してもよい。溶解が充分であるかどうかは、目視により溶液の外観を観察するだけで判断することができる。
冷却溶解法においては、冷却時の結露による水分混入を避けるため、密閉容器を用いることが望ましい。また、冷却加温操作において、冷却時に加圧し、加温時の減圧すると、溶解時間を短縮することができる。加圧および減圧を実施するためには、耐圧性容器を用いることが望ましい。
なお、セルロースアセテート(酢化度:60.9%、粘度平均重合度:299)を冷却溶解法によりメチルアセテート中に溶解した20質量%の溶液は、示差走査熱量測定(DSC)によると、33℃近傍にゾル状態とゲル状態との疑似相転移点が存在し、この温度以下では均一なゲル状態となる。従って、この溶液は疑似相転移温度以上、好ましくはゲル相転移温度プラス10℃程度の温度で保存する必要がある。ただし、この疑似相転移温度は、セルロースアセテートの酢化度、粘度平均重合度、溶液濃度や使用する有機溶媒により異なる。
【0036】
調製したポリマー溶液(ドープ)から、ソルベントキャスト法によりポリマーフイルムを製造する。またドープに、前記のレターデーション上昇剤を添加することが好ましい。
ドープは、ドラムまたはバンド上に流延し、溶媒を蒸発させてフイルムを形成する。流延前のドープは、固形分量が10乃至40%、より好ましくは15乃至35%となるように濃度を調整することが好ましい。ドラムまたはバンドの表面は、鏡面状態に仕上げておくことが好ましい。ソルベントキャスト法における流延および乾燥方法については、米国特許第2336310号、同第2367603号、同第492078号、同第2492977号、同第2492978号、同第2607704号、同第2739069号、同第2739070号、英国特許第640731号、同第736892号の各明細書、特公昭45−4554号、同49−5614号、特開昭60−176834号、同60−203430号、同62−115035号の各公報に記載がある。
ドープは、表面温度が40℃以下のドラムまたはバンド上に流延することが好ましい。流延してから2秒以上風に当てて乾燥することが好ましい。得られたフイルムをドラムまたはバンドから剥ぎ取り、さらに100から160℃まで逐次温度を変えた高温風で乾燥して残留溶剤を蒸発させることもできる。以上の方法は、特公平5−17844号公報に記載がある。この方法によると、流延から剥ぎ取りまでの時間を短縮することが可能である。この方法を実施するためには、流延時のドラムまたはバンドの表面温度においてドープがゲル化することが必要である。
【0037】
複数のポリマー溶液を流延してもよい。
複数のポリマー溶液を流延する場合、支持体の進行方向に間隔を置いて設けた複数の流延口からポリマーを含む溶液をそれぞれ流延させて積層させながらフイルムを作製することができる(特開昭61−158414号、特開平1−122419号、同11−198285号の各公報記載)。また、2つの流延口からポリマー溶液を流延することによってもフイルムを製造できる(特公昭60−27562号、特開昭61−94724号、同61−947245号、同61−104813号、同61−158413号、特開平6−134933号の各公報記載)。さらに、高粘度ポリマー溶液の流れを低粘度のポリマー溶液で包み込み、その高・低粘度のポリマー溶液を同時に押出すポリマーフイルム流延方法(特開昭56−162617号公報記載)も採用できる。
二個の流延口を用いて、第一の流延口により支持体に成型したフイルムを剥ぎ取り、支持体面に接していた側に第二の流延を行なうことでより、フイルムを作製する方法(特公昭44−20235号公報記載)も実施できる。
複数のポリマー溶液ポリマー溶液は、同一の溶液でもよい。複数のポリマー層に異なる機能を持たせるためには、その機能に応じたポリマー溶液を、それぞれの流延口から押出せばよい。
【0038】
ポリマー溶液は、他の機能層(例、接着層、染料層、帯電防止層、アンチハレーション層、UV吸収層、偏光層)の塗布液と同時に流延することもできる。
従来の単層液では、必要なフイルム厚さにするためには高濃度で高粘度のポリマー溶液を押出すことが必要である。その場合、ポリマー溶液の安定性が悪くて固形物が発生し、ブツ故障となったり、平面性が不良であったりして問題となることが多かった。この解決として、複数のポリマー溶液を流延口から流延することにより、高粘度の溶液を同時に支持体上に押出すことができ、平面性も良化し優れた面状のフイルムが作製できる。さらに、濃厚なポリマー溶液を用いることで乾燥負荷の低減化が達成でき、さらに、フイルムの生産スピードを高めることができる。
【0039】
ポリマーフイルムには、機械的物性を改良するため、または乾燥速度を向上するために、可塑剤を添加することができる。可塑剤としては、リン酸エステルまたはカルボン酸エステルが用いられる。リン酸エステルの例には、トリフェニルフォスフェート(TPP)およびトリクレジルホスフェート(TCP)が含まれる。カルボン酸エステルとしては、フタル酸エステルおよびクエン酸エステルが代表的である。フタル酸エステルの例には、ジメチルフタレート(DMP)、ジエチルフタレート(DEP)、ジブチルフタレート(DBP)、ジオクチルフタレート(DOP)、ジフェニルフタレート(DPP)およびジエチルヘキシルフタレート(DEHP)が含まれる。クエン酸エステルの例には、O−アセチルクエン酸トリエチル(OACTE)およびO−アセチルクエン酸トリブチル(OACTB)が含まれる。その他のカルボン酸エステルの例には、オレイン酸ブチル、リシノール酸メチルアセチル、セバシン酸ジブチル、種々のトリメリット酸エステルが含まれる。フタル酸エステル系可塑剤(DMP、DEP、DBP、DOP、DPP、DEHP)が好ましく用いられる。DEPおよびDPPが特に好ましい。
可塑剤の添加量は、ポリマーの量の0.1乃至25質量%であることが好ましく、1乃至20質量%であることがさらに好ましく、3乃至15質量%であることが最も好ましい。
【0040】
ポリマーフイルムには、劣化防止剤(例、酸化防止剤、過酸化物分解剤、ラジカル禁止剤、金属不活性化剤、酸捕獲剤、アミン)を添加してもよい。劣化防止剤については、特開平3−199201号、同5−1907073号、同5−194789号、同5−271471号、同6−107854号の各公報に記載がある。劣化防止剤の添加量は、調製する溶液(ドープ)の0.01乃至1質量%であることが好ましく、0.01乃至0.2質量%であることがさらに好ましい。添加量が0.01質量%未満であると、劣化防止剤の効果がほとんど認められない。添加量が1質量%を越えると、フイルム表面への劣化防止剤のブリードアウト(滲み出し)が認められる場合がある。特に好ましい劣化防止剤は、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)およびトリベンジルアミン(TBA)である。
【0041】
作製したポリマーフイルムは、さらに延伸処理によりレターデーションを調整することができる。延伸倍率は、3乃至100%であることが好ましい。
延伸後のポリマーフイルムの厚さは、20乃至200μmであることが好ましく、30乃至100μmであることがさらに好ましい。
延伸処理の条件を調整することにより、光学補償シートの遅相軸の角度の標準偏差を小さくすることができる。
延伸処理は、テンターを用いて実施できる。ソルベントキャスト法により作製したフイルムに、テンターを用いて横延伸を実施する際に、延伸後のフイルムの状態を制御することにより、フイルム遅相軸角度の標準偏差を小さくすることができる。具体的には、テンターを用いてレターデーション値を調整する延伸処理を行い、そして延伸直後のポリマーフイルムを最大延伸倍率から最大延伸倍率の1/2の延伸倍率の間の延伸倍率で、フイルムのガラス転移温度近傍で保持することで、遅相軸角度の標準偏差を小さくすることができる。この保持の際のフイルムの温度をガラス転移温度よりも低い温度で行うと、標準偏差が大きくなってしまう。
また、ロール間にて縦延伸を行う際に、ロール間距離を広くすることによっても、遅相軸の標準偏差を小さくできる。
【0042】
ポリマーフイルムを、光学補償シートの透明支持体としての機能に加えて、偏光膜の透明保護膜としても機能させる場合、ポリマーフイルムを表面処理することが好ましい。
表面処理としては、コロナ放電処理、グロー放電処理、火炎処理、酸処理、アルカリ処理または紫外線照射処理を実施する。酸処理またはアルカリ処理を実施することが好ましく、アルカリ処理を実施することがさらに好ましい。ポリマーがセルロースアセテートである場合、酸処理またはアルカリ処理は、セルロースアセテートに対するケン化処理として実施される。
【0043】
[配向膜]
配向膜は、光学異方性層のディスコティック化合物の配向方向を規定する機能を有する。
配向膜は、有機化合物(好ましくはポリマー)のラビング処理、無機化合物の斜方蒸着、マイクログルーブを有する層の形成、あるいはラングミュア・ブロジェット法(LB膜)による有機化合物(例、ω−トリコサン酸、ジオクタデシルメチルアンモニウムクロライド、ステアリル酸メチル)の累積のような手段で、設けることができる。さらに、電場の付与、磁場の付与あるいは光照射により、配向機能が生じる配向膜も知られている。
配向膜は、ポリマーのラビング処理により形成することが好ましい。ポリビニルアルコールが、好ましいポリマーである。疎水性基が結合している変性ポリビニルアルコールが特に好ましい。疎水性基は光学異方性層のディスコティック化合物と親和性があるため、疎水性基をポリビニルアルコールに導入することで、ディスコティック化合物を均一に配向させることができる。疎水性基は、ポリビニルアルコールの主鎖末端または側鎖に結合させる。
疎水性基は、炭素原子数が6以上の脂肪族基(好ましくはアルキル基またはアルケニル基)または芳香族基が好ましい。
ポリビニルアルコールの主鎖末端に疎水性基を結合させる場合は、疎水性基と主鎖末端との間に連結基を導入することが好ましい。連結基の例には、−S−、−C(CN)R1 −、−NR2 −、−CS−およびそれらの組み合わせが含まれる。上記R1 およびR2 は、それぞれ、水素原子または炭素原子数が1乃至6のアルキル基(好ましくは、炭素原子数が1乃至6のアルキル基)である。
【0044】
ポリビニルアルコールの側鎖に疎水性基を導入する場合は、ポリビニルアルコールに残存する(未ケン化の)酢酸ビニル単位に含まれるアセチル基(−CO−CH3 )の一部を、炭素原子数が7以上のアシル基(−CO−R3 )に置き換えればよい。R3 は、炭素原子数が6以上の脂肪族基または芳香族基である。
市販の変性ポリビニルアルコール(例、MP103、MP203、R1130、クラレ(株)製)を用いてもよい。
配向膜に用いる(変性)ポリビニルアルコールのケン化度は、80%以上であることが好ましい。(変性)ポリビニルアルコールの重合度は、200以上であることが好ましい。
ラビング処理は、配向膜の表面を、紙や布で一定方向に、数回こすることにより実施する。長さおよび太さが均一な繊維を均一に植毛した布を用いることが好ましい。
なお、光学異方性層のディスコティック化合物を配向膜を用いて配向後、配向膜を除去しても、ディスコティック化合物の配向状態を保つことができる。すなわち、配向膜は、光学補償シートの製造において必須であるが、製造された光学補償シートにおいては必須ではない。
配向膜を透明支持体と光学異方性層との間に設ける場合は、さらに下塗り層(接着層)を透明支持体と配向膜との間に設けてもよい。
【0045】
[光学異方性層]
光学異方性層はディスコティック化合物から形成する。ディスコティック化合物は、一般に、光学的に負の一軸性を有する。ディスコティック化合物は、図1に示したように、円盤面と透明支持体面とのなす角が、光学異方性層の深さ方向において変化している(ハイブリッド配向している)ことが好ましい。ディスコティック化合物の光軸は、円盤面の法線方向に存在する。ディスコティック化合物は、光軸方向の屈折率よりも円盤面方向の屈折率が大きな複屈折性を有する。光学異方性層は、上記の配向膜によってディスコティック化合物を配向させ、その配向状態のディスコティック化合物を固定することによって形成することが好ましい。ディスコティック化合物は、重合反応により固定することが好ましい。
【0046】
光学異方性層には、レターデーション値が0となる方向が存在しない。言い換えると、光学異方性層のレターデーションの最小値は、0を越える値である。具体的に波長632.8nmの光で測定した光学異方性層のReレターデーション値は、20乃至60nmであることが好ましい。
光学異方性層は、下記式(IV)および(V)を満足するRe(632.8nm)、Re(40゜)およびRe(−40゜)の値を有することがさらに好ましい。
(IV)1.0<Re(40゜)/Re(632.8nm)<3.0
(V)0.1<Re(−40゜)/Re(632.8nm)<1.0
式(IV)および(V)において、Re(632.8nm)は、波長632.8nmの光で測定した光学異方性層のReレターデーション値であり、Re(40゜)は、光学異方性層の遅相軸をあおり軸、あおり角度を40゜として波長632.8nmの光を入射して測定したReレターデーション値であり、Re(−40゜)は、光学異方性層の遅相軸をあおり軸、あおり角度を−40゜として波長632.8nmの光を入射して測定したReレターデーション値である。なお、あおり角度の正負はRe(40゜)>Re(−40゜)となるように決定する。
【0047】
ディスコティック化合物は、様々な文献(C. Destrade et al., Mol. Crysr. Liq. Cryst., vol. 71, page 111 (1981) ;日本化学会編、季刊化学総説、No.22、液晶の化学、第5章、第10章第2節(1994);B. Kohne et al., Angew. Chem. Soc. Chem. Comm., page 1794 (1985);J. Zhang et al., J. Am. Chem. Soc., vol. 116, page 2655 (1994))に記載されている。特に好ましいディスコティック化合物は、特開平8−50286号公報に記載がある。ディスコティック化合物の重合については、特開平8−27284公報に記載がある。
光学異方性層は、ディスコティック化合物および必要に応じて重合性開始剤や任意の成分を含む塗布液を、配向膜の上に塗布することで形成できる。
光学異方性層の厚さは、0.5乃至100μmであることが好ましく、0.5乃至30μmであることがさらに好ましい。
【0048】
配向させたディスコティック化合物を、配向状態を維持して固定する。固定化は、重合反応により実施することが好ましい。重合反応には、熱重合開始剤を用いる熱重合反応と光重合開始剤を用いる光重合反応とが含まれる。光重合反応が好ましい。
光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許3549367号明細書記載)、アクリジンおよびフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許4239850号明細書記載)およびオキサジアゾール化合物(米国特許4212970号明細書記載)が含まれる。
光重合開始剤の使用量は、塗布液の固形分の0.01乃至20質量%であることが好ましく、0.5乃至5質量%であることがさらに好ましい。
ディスコティック化合物の重合のための光照射は、紫外線を用いることが好ましい。
照射エネルギーは、20乃至5000mJ/cm2 であることが好ましく、100乃至800mJ/cm2 であることがさらに好ましい。また、光重合反応を促進するため、加熱条件下で光照射を実施してもよい。
保護層を、光学異方性層の上に設けてもよい。
【0049】
[偏光膜]
偏光膜には、ヨウ素系偏光膜、二色性染料を用いる染料系偏光膜やポリエン系偏光膜がある。ヨウ素系偏光膜および染料系偏光膜は、一般にポリビニルアルコール系フイルムを用いて製造する。
ポリマーフイルムの遅相軸と偏光膜の透過軸とは、実質的に平行であることが好ましい。具体的には、遅相軸と透過軸との角度が3°以下になるように配置することが好ましく、2°以下になるように配置することがさらに好ましく、1°以下になるように配置することが最も好ましい。
【0050】
[液晶セル]
本発明は、ベンド配向液晶セルを用いる液晶表示装置において特に効果がある。
ベンド配向液晶セルは、セル中央部の液晶分子がねじれ配向していてもよい。ベンド配向液晶セルでは、液晶性化合物の屈折率異方性Δnと、液晶セルの液晶層の厚みdとの積(Δn×d)は、輝度と視野角を両立させるために、100乃至2000nmの範囲であることが好ましく、150乃至1700nmの範囲であることがさらに好ましく、500乃至1500nmの範囲であることが最も好ましい。
応答時間を短くするためにセルギャップは小さくすることが好ましい。具体的には10μm以下が好ましく、6μm以下がさらに好ましい。
セルギャップを小さくするためには液晶化合物のΔnを大きくすることが好ましい。ただし、Δnを大きくしすぎるとΔnの波長分散が大きくなりすぎ、表示色に影響を与えるため適切な範囲内で大きくすることが好ましい。具体的には0.05乃至0.5が好ましく、0.1乃至0.3がさらに好ましい。
駆動電圧の上限(ノーマリーホワイトモードでは黒表示電圧)は消費出力を抑えるために低くすることが好ましい。またドライバICのコストの観点で、低コストのTNモード用ドライバICで対応できる電圧範囲で駆動できることが好ましい。具体的には6V以下で駆動できることが好ましく、5V以下で駆動できることがさらに好ましい。
【0051】
アクティブ駆動するために、アモルフャスシリコンTFT、高温ポリシリコンTFT、低温ポリシリコンTFTのいずれを用いることもできる。開口率向上、高精細化、ドライバIC、メモリ回路等をガラス基板上に形成するためには低温ポリシリコンTFTを用いるのが好ましい。
動画表示においてブラー(尾引き)を抑えるために、白表示時に黒表示を挿入する駆動(AM−LCD01の63頁に記載)を行うことが好ましい。また、バックライトを間欠表示させる表示方法(AM−LCD01の67頁に記載)も好ましい。
ベンド配向液晶セルは、ノーマリーホワイトモード(NWモード)またはノーマリーブラックモード(NBモード)で用いることができる。
液晶モードとしてはベンド配向モード以外に、TN配向モード、ホモジニアス配向モードなど電圧印加状態でハイブリッド配向をとる液晶モードを使用することができる。
明室および暗室のいずれの環境においても使用できるように、半透過型の表示(AM−LCD’01の55頁に記載)を行ってもよい。
【0052】
【実施例】
[実施例1]
(セルロースアセテート溶液の調製)
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌して各成分を溶解し、セルロースアセテート溶液を調製した。
【0053】
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
セルロースアセテート溶液組成
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
酢化度60.9%のセルロースアセテート 100.0質量部
トリフェニルホスフェート(可塑剤) 7.0質量部
ビフェニルジフェニルホスフェート(可塑剤) 4.0質量部
下記の染料 0.0006質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 402.0質量部
メタノール(第2溶媒) 60.0質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0054】
【化1】
【0055】
(マット剤分散液の調製)
下記の組成物を分散機に投入し、攪拌して各成分を分散し、マット剤分散液を調製した。
【0056】
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
マット剤分散液組成
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
平均粒径16nmのシリカ粒子(AEROSIL・R972、日本アエロジル
(株)製) 2.0質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 76.3質量部
メタノール(第2溶媒) 11.4質量部
セルロースアセテート溶液 10.3質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0057】
(レターデーション上昇剤溶液の調製)
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、30℃に加温しながら攪拌して、各成分を溶解し、レターデーション上昇剤溶液を調製した。
【0058】
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
レターデーション上昇剤溶液組成
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
下記のレターデーション上昇剤 20.0質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 58.4質量部
メタノール(第2溶媒) 8.7質量部
セルロースアセテート溶液 12.8質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0059】
【化2】
【0060】
(セルロースアセテートフイルムの作製)
セルロースアセテート溶液94.75質量部、マット剤分散液1.30質量部、レターデーション上昇剤溶液3.95質量部をそれぞれ濾過後に混合し、バンド流延機を用いて流延した。レターデーション上昇剤のセルロースアセテートに対する質量比は4.8%であった。残留溶剤量が30質量%のフイルムをバンドから剥離した。140℃の温度で、フイルムをテンターを用いて28%の延伸倍率で横延伸し、延伸後に延伸倍率を25%に緩め140℃で20秒間保持した。この時最大拡幅点での残留溶剤量は14質量%であった。その後、クリップを外して130℃で45分間乾燥させセルロースアセテートフイルムを製造した。製造されたセルロースアセテートフイルムの残留溶剤量は0.2質量%であり、膜厚は92μmであった。
【0061】
(光学特性の測定)
作製したセルロースアセテートフイルムについて、エリプソメーター(M−150、日本分光(株)製)を用い、波長632.8nmの光でReレターデーション値を測定した。また面内の遅相軸をあおり軸として40°および−40°あおってレターデーション値Re(40°)およびRe(−40°)を測定した。膜厚および遅相軸方向の屈折率nxをパラメータとし、これらの測定値Re(632.8nm)、Re(40°)、Re(−40°)にフィッティングするように進相軸方向の屈折率nyおよび厚み方向の屈折率nzを計算で求め、Rthレターデーション値を決定した。
さらに、波長400nmの光で、Reレターデーション値を測定した。
結果は第1表に示す。
【0062】
(セルロースアセテートフイルムのケン化処理)
作製したセルロースアセテートフイルムの一方の面に、1.5規定水酸化カリウムのイソプロピルアルコール溶液を25ml/m2 塗布し、25℃で5秒間放置した後、流水で10秒洗浄し、25℃の空気を吹き付けることでフイルムの表面を乾燥した。このようにして、セルロースアセテートフイルムの一方の表面のみをケン化した。
【0063】
(配向膜の形成)
ケン化処理したセルロースアセテートフイルム(透明支持体)の一方の面に、下記の組成の塗布液を#14のワイヤーバーコーターで24ml/m2 塗布した。60℃の温風で60秒、さらに90℃の温風で150秒乾燥した。
次に、セルロースアセテートフイルム(透明支持体)の延伸方向(遅相軸とほぼ一致)と45゜の方向に、形成した膜にラビング処理を実施した。
【0064】
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
配向膜塗布液組成
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
下記の変性ポリビニルアルコール 20質量部
水 360質量部
メタノール 120質量部
グルタルアルデヒド(架橋剤) 1.0質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0065】
【化3】
【0066】
(光学異方性層の形成)
214.2質量部のメチルエチルケトンに、下記のディスコティック化合物(1)91質量部、エチレンオキサイド変成トリメチロールプロパントリアクリレート(V#360、大阪有機化学(株)製)9質量部、セルロースアセテートブチレート(CAB531−1、イーストマンケミカル社製)1.5質量部、クエン酸モノエチルエステルとクエン酸ジエチルエステルの混合物0.91質量部、光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製)3質量部、増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)1質量部を溶解して塗布液を調製した。配向膜上に、塗布液を#4のワイヤーバーコーターで6.9ml/m2 塗布した。これを金属の枠に貼り付けて、130℃の恒温槽中で2分間加熱し、ディスコティック化合物を配向させた。次に、90℃で120W/cm高圧水銀灯を用いて、1分間UV照射しディスコティック化合物を重合させた。その後、室温まで放冷した。このようにして、光学異方性層を形成し、光学補償シートを作製した。
【0067】
【化4】
【0068】
透明支持体をガラス板に変更した以外は、上記と同様に光学異方性層を形成した。エリプソメーター(M−150、日本分光(株)製)を用い、波長632.8nmの光で、光学異方性層のReレターデーション値を測定した。また面内の遅相軸をあおり軸として40°および−40°あおってレターデーションRe(40)およびRe(−40)を測った。
さらに、波長400nmにおいてReレターデーション値を測定した。結果は第2表に示す。
【0069】
(楕円偏光板の作製)
延伸したポリビニルアルコールフイルムにヨウ素を吸着させて偏光膜を作製した。
次に、作製した光学補償シートの透明支持体側を、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて偏光膜の片側に貼り付けた。透明支持体の遅相軸と偏光膜の透過軸とが平行になるように配置した。
市販のセルローストリアセテートフイルム(フジタックTD80U、富士写真フイルム(株)製)を透明支持体と同様にケン化処理し、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜の反対側(光学補償シートを貼り付けなかった側)に貼り付けた。
このようにして、楕円偏光板を作製した。
【0070】
(ベンド配向液晶セルの作製)
ITO電極付きのガラス基板に、ポリイミド膜を配向膜として設け、配向膜にラビング処理を行った。得られた二枚のガラス基板をラビング方向が平行となる配置で向かい合わせ、セルギャップを5.7μmに設定した。セルギャップにΔnが0.1396の液晶性化合物(ZLI1132、メルク社製)を注入し、ベンド配向液晶セルを作製した。
【0071】
(液晶表示装置の作製)
作製したベンド配向セルを挟むように、作製した楕円偏光板を二枚貼り付けた。楕円偏光板の光学異方性層がセル基板に対面し、液晶セルのラビング方向とそれに対面する光学異方性層のラビング方向とが反平行となるように配置した。
作製した液晶表示装置をバックライト上に配置し、液晶セルに白表示電圧2V、黒表示電圧4.5Vを印加し、測定機(EZ-Contrast 160D、ELDIM社製)を用いて、コントラスト視野角(コントラスト比が10以上となる角度範囲)を測定した。また中間調電圧3Vを印加し、正面輝度が最大値の50%の状態で色味視野角(ΔCuvが0.02以下となる角度範囲)を測定した。
結果は第3表に示す。
【0072】
[実施例2]
実施例1で作製したセルロースアセテート溶液94.75質量部、マット剤分散液1.30質量部、レターデーション上昇剤溶液5.35質量部を、それぞれ濾過後に混合し、バンド流延機を用いて流延した。レターデーション上昇剤のセルロースアセテートに対する質量比は6.5%であった。残留溶剤量が30質量%のフイルムをバンドから剥離し、140℃の温度下で、フイルムをテンターを用いて23%の延伸倍率で横延伸し、延伸後に延伸倍率を20%に緩め140℃で20秒間保持した。この時最大拡幅点での残留溶剤量は13質量%であった。その後、クリップを外して130℃で45分間乾燥させセルロースアセテートフイルムを製造した。製造したセルロースアセテートフイルムの残留溶剤量は0.2質量%であり、膜厚は92μmであった。
セルロースアセテートフイルムの光学特性を実施例1と同様に測定した。結果は、第1表に示す。
セルロースアセテートフイルムを、1.5規定の水酸化ナトリウム水溶液に、55℃で2分間浸漬した。室温の水洗浴槽中で洗浄し、30℃で0.1規定の硫酸を用いて中和した。再度、室温の水洗浴槽中で洗浄し、さらに100℃の温風で乾燥した。このようにして、セルロースアセテートフイルムの表面をケン化した。
【0073】
(配向膜および光学異方性層の形成)
セルロースアセテートフイルムのケン化処理した側の面に、実施例1と同様にして配向膜を形成し、ラビング処理を行なった。
ラビング処理を行なった配向膜上に、ワイヤーバーコーターを#3にした以外は実施例1と同様にして光学異方性層を形成した。
このようにして、光学補償シートを作製した。
光学異方性層の光学特性を実施例1と同様に測定した。結果は、第2表に示す。
【0074】
(楕円偏光板の作製)
延伸したポリビニルアルコールフイルムにヨウ素を吸着させて偏光膜を作製した。
上記の光学補償シートを実施例1と同様にケン化処理し、ポリビニルアルコール系接着剤を用い、透明支持体面が偏光膜側となるようにして、偏光膜の片側に貼り付けた。透明支持体の遅相軸および偏光膜の透過軸が平行になるように配置した。
市販のセルローストリアセテートフイルム(フジタックTD80U、富士写真フイルム(株)製)を実施例1と同様にケン化処理し、外側の透明保護膜として、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜の反対側に貼り付けた。
次に、光学補償シートの透明支持体側が、内側の透明保護膜と接するようにアクリル系接着剤を用いて貼り合わせ、楕円偏光板を作製した。
【0075】
(液晶表示装置の作製)
セルギャップを6.5μmとした以外は実施例1のベンド配向セルと同様にして作製したベンド配向セルを挟むように、作製した楕円偏光板を二枚貼り付けた。楕円偏光板の光学異方性層がセル基板に対面し、液晶セルのラビング方向とそれに対面する光学異方性層のラビング方向とが反平行となるように配置した。
作製した液晶表示装置をバックライト上に配置し、液晶セルに白表示電圧2V、黒表示電圧6.0Vを印加し、測定機(EZ-Contrast 160D、ELDIM社製)を用いて、コントラスト視野角(コントラスト比が10以上となる角度範囲)を測定した。また中間調電圧3Vを印加し、正面輝度が最大値の50%の状態で色味視野角(ΔCuvが0.02以下となる角度範囲)を測定した。
結果は第3表に示す。
【0076】
[実施例3]
実施例1で作製したセルロースアセテート溶液94.75質量部、マット剤分散液1.30質量部、レターデーション上昇剤溶液2.47質量部それぞれを濾過後に混合し、バンド流延機を用いて流延した。レターデーション上昇剤のセルロースアセテートに対する質量比は3.0%であった。残留溶剤量が35質量%のフイルムをバンドから剥離し、140℃の温度下で、フイルムをテンターを用いて33%の延伸倍率で横延伸し、延伸後に延伸倍率を30%に緩め140℃で31秒間保持した。この時最大拡幅点での残留溶剤量は13質量%であった。その後、クリップを外して130℃で70分間乾燥させセルロースアセテートフイルムを製造した。製造したセルロースアセテートフイルムの残留溶剤量は0.3質量%であり、膜厚は130μmであった。
セルロースアセテートフイルムの光学特性を実施例1と同様に測定した。結果は、第1表に示す。
作製したセルロースアセテートフイルムの一方の面に、1.5規定水酸化カリウムのイソプロピルアルコール溶液を25ml/m2 塗布し、25℃で5秒間放置した後、流水で10秒洗浄し、25℃の空気を吹き付けることでフイルムの表面を乾燥した。このようにして、セルロースアセテートフイルムの一方の表面のみをケン化した。
【0077】
(配向膜および光学異方性層の形成)
セルロースアセテートフイルムのケン化処理した側の面に、実施例1と同様にして配向膜を形成し、ラビング処理を行なった。
ラビング処理を行なった配向膜上に、下記のディスコティック化合物(2)90質量部、エチレンオキサイド変成トリメチロールプロパントリアクリレート(V#360、大阪有機化学(株)製)6質量部、2官能アクリレートモノマー(NKエステルA400、新中村化学(株)製)4質量部、フッ素系オリゴマー(FSN100、DuPont製)、0.3質量部、下記の光重合開始剤3質量部を、179.7質量部のメチルエチルケトンに溶解した塗布液を、#3のワイヤーバーコーターで5.2ml/m2 塗布した。これを金属の枠に貼り付けて、130℃の恒温槽中で2分間加熱し、ディスコティック化合物を配向させた。次に、90℃で120W/cm高圧水銀灯を用いて、1分間UV照射しディスコティック化合物を重合させた。その後、室温まで放冷した。このようにして、光学異方性層を形成し、光学補償シートを作製した。
【0078】
【化5】
【0079】
【化6】
【0080】
透明支持体をガラス板に変えた以外は上記のとおりとして光学異方性層を形成し、エリプソメーター(M−150、日本分光(株)製)を用い、波長632.8nmの光で、Reレターデーション値を測定した。また面内の遅相軸をあおり軸として40°および−40°あおってレターデーションRe(40)およびRe(−40)を測った。
さらに、波長400nmにおいてReレターデーション値を測定した。結果は第2表に示す。
【0081】
(楕円偏光板の作製)
延伸したポリビニルアルコールフイルムにヨウ素を吸着させて偏光膜を作製した。
上記の光学補償シートを実施例1と同様にケン化処理し、ポリビニルアルコール系接着剤を用い、透明支持体面が偏光膜側となるようにして、偏光膜の片側に貼り付けた。透明支持体の遅相軸および偏光膜の透過軸が平行になるように配置した。
市販のセルローストリアセテートフイルム(フジタックTD80U、富士写真フイルム(株)製)を実施例1と同様にケン化処理し、外側の透明保護膜として、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜の反対側に貼り付けた。
次に、光学補償シートの透明支持体側が、内側の透明保護膜と接するようにアクリル系接着剤を用いて貼り合わせ、楕円偏光板を作製した。
【0082】
(液晶表示装置の作製)
実施例1で作製したベンド配向セルを挟むように、作製した楕円偏光板を二枚貼り付けた。楕円偏光板の光学異方性層がセル基板に対面し、液晶セルのラビング方向とそれに対面する光学異方性層のラビング方向とが反平行となるように配置した。
作製した液晶表示装置をバックライト上に配置し、液晶セルに白表示電圧2V、黒表示電圧4.5Vを印加し、測定機(EZ-Contrast 160D、ELDIM社製)を用いて、コントラスト視野角(コントラスト比が10以上となる角度範囲)を測定した。また中間調電圧3Vを印加し、正面輝度が最大値の50%の状態で色味視野角(ΔCuvが0.02以下となる角度範囲)を測定した。
結果は第3表に示す。
【0083】
[実施例4]
実施例1で作製したセルロースアセテート溶液94.75質量部、マット剤分散液を1.30質量部、レターデーション上昇剤溶液3.95質量部を、それぞれ濾過後に混合し、バンド流延機を用いて流延した。レターデーション上昇剤のセルロースアセテートに対する質量比は4.8%であった。残留溶剤量が33質量%のフイルムをバンドから剥離し、140℃の温度下で、フイルムをテンターを用いて26%の延伸倍率で横延伸し、延伸後に延伸倍率を24%に緩め140℃で31秒間保持した。この時最大拡幅点での残留溶剤量は13質量%であった。その後、クリップを外して130℃で70分間乾燥させセルロースアセテートフイルムを製造した。製造したセルロースアセテートフイルムの残留溶剤量は0.2質量%であり、膜厚は118μmであった。
セルロースアセテートフイルムの光学特性を実施例1と同様に測定した。結果は、第1表に示す。
作製したセルロースアセテートフイルムの一方の面に、1.5規定水酸化カリウムのイソプロピルアルコール溶液を25ml/m2 塗布し、25℃で5秒間放置した後、流水で10秒洗浄し、25℃の空気を吹き付けることでフイルムの表面を乾燥した。このようにして、セルロースアセテートフイルムの一方の表面のみをケン化した。
【0084】
(配向膜および光学異方性層の形成)
セルロースアセテートフイルムのケン化処理した側の面に、実施例1と同様にして配向膜を形成し、ラビング処理を行なった。
ラビング処理を行なった配向膜上に、ワイヤーバーコーターを#2.4にした以外は実施例3と同様にして光学異方性層を形成した。
このようにして、光学補償シートを作製した。
実施例1と同様に光学異方性層の光学特性を測定した。結果は第2表に示す。
【0085】
(楕円偏光板の作製)
延伸したポリビニルアルコールフイルムにヨウ素を吸着させて偏光膜を作製した。
上記の光学補償シートを実施例1と同様にケン化処理し、ポリビニルアルコール系接着剤を用い、透明支持体面が偏光膜側となるようにして、偏光膜の片側に貼り付けた。透明支持体の遅相軸および偏光膜の透過軸が平行になるように配置した。
市販のセルローストリアセテートフイルム(フジタックTD80U、富士写真フイルム(株)製)を実施例1と同様にケン化処理し、外側の透明保護膜として、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜の反対側に貼り付けた。
次に、光学補償シートの透明支持体側が、内側の透明保護膜と接するようにアクリル系接着剤を用いて貼り合わせ、楕円偏光板を作製した。
【0086】
(液晶表示装置の作製)
実施例2で作製したベンド配向セルを挟むように、作製した楕円偏光板を二枚貼り付けた。楕円偏光板の光学異方性層がセル基板に対面し、液晶セルのラビング方向とそれに対面する光学異方性層のラビング方向とが反平行となるように配置した。
作製した液晶表示装置をバックライト上に配置し、液晶セルに白表示電圧2V、黒表示電圧6.0Vを印加し、測定機(EZ-Contrast 160D、ELDIM社製)を用いて、コントラスト視野角(コントラスト比が10以上となる角度範囲)を測定した。また中間調電圧3Vを印加し、正面輝度が最大値の50%の状態で色味視野角(ΔCuvが0.02以下となる角度範囲)を測定した。
結果は第3表に示す。
【0087】
[比較例1]
実施例1で作製したセルロースアセテート溶液97.0質量部、マット剤分散液1.3質量部、レターデーション上昇剤溶液1.7質量部を、それぞれ濾過後に混合し、バンド流延機を用いて流延した。レターデーション上昇剤のセルロースアセテートに対する質量比は2.0%であった。残留溶剤量が38質量%のフイルムをバンドから剥離し、140℃の温度下で、フイルムをテンターを用いて35%の延伸倍率で横延伸し、延伸後の幅のまま140℃で36秒間保持した。この時最大拡幅点での残留溶剤量は16質量%であった。その後、クリップを外して130℃で80分間乾燥させセルロースアセテートフイルムを製造した。製造したセルロースアセテートフイルムの残留溶剤量は0.3質量%であり、膜厚は150μmであった。実施例1と同様にセルロースアセテートフイルムの光学特性を測定した。結果は第1表に示す。
実施例1と同様にケン化処理、配向膜形成、ラビング処理を行ない、実施例1と同様に光学異方性層を形成した。実施例1と同様に光学異方性層の光学特性を測定した。結果は第2表に示す。
さらに実施例1と同様にして楕円偏光板を作製し、液晶表示装置に貼り合せ、実施例1と同様にしてコントラスト視野角および色味視野角を測定した。結果は第3表に示す。
【0088】
[比較例2]
実施例1で作製したセルロースアセテート溶液97.0質量部、マット剤分散液1.3質量部、レターデーション上昇剤溶液0.83質量部を、それぞれ濾過後に混合し、バンド流延機を用いて流延した。レターデーション上昇剤のセルロースアセテートに対する質量比は1.0%であった。残留溶剤量が40質量%のフイルムをバンドから剥離し、140℃の温度下で、フイルムをテンターを用いて38%の延伸倍率で横延伸し、延伸後の幅のまま140℃で40秒間保持した。この時最大拡幅点での残留溶剤量は16質量%であった。その後、クリップを外して130℃で90分間乾燥させセルロースアセテートフイルムを製造した。製造したセルロースアセテートフイルムの残留溶剤量は0.3質量%であり、膜厚は180μmであった。実施例1と同様にセルロースアセテートフイルムの光学特性を測定した。結果は第1表に示す。
実施例3と同様にケン化処理、配向膜形成、ラビング処理を行ない、実施例3と同様に光学異方性層を形成した。実施例1と同様に光学異方性層の光学特性を測定した。結果は第2表に示す。
さらに実施例1と同様にして楕円偏光板を作製し、液晶表示装置に貼り合せ、実施例1と同様にしてコントラスト視野角および色味視野角を測定した。結果は第3表に示す。
【0089】
【表1】
【0090】
【表2】
【0091】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】ベンド配向型液晶表示装置における光学補償の関係を示す概念図である。
【図2】光学異方性層と透明支持体との波長分散値の好ましい領域を示すチャートである。
【符号の説明】
10 ベンド配向液晶セル
31A、31B 光学異方性層
33A、33B 透明支持体
RD ラビング方向
a〜h 光学補償の関係
a1 α1=1.0
a2 α1=1.1
a3 α1=1.2
b1 α1=2.0
b2 α1=1.9
b3 α1=1.8
c1 α2=1.4−0.5α1
c2 α2=1.5−0.5α1
c3 α2=1.6−0.5α1
d1 α2=2.3−0.5α1
d2 α2=2.2−0.5α1
d3 α2=2.1−0.5α1[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a liquid crystal display device having an improved viewing angle. The present invention also relates to a liquid crystal display device having a pair of polarizing films, a liquid crystal cell disposed therebetween, and an optical compensation sheet disposed between the polarizing film and the liquid crystal cell.
[0002]
[Prior art]
A liquid crystal display (LCD) has significant advantages of being thin, lightweight, and low power consumption compared to a CRT (cathode ray tube). The liquid crystal display device comprises a liquid crystal cell and two polarizing plates disposed on both sides of the liquid crystal cell. The liquid crystal cell includes a rod-shaped compound, two substrates for encapsulating the rod-shaped compound, and an electrode layer for applying a voltage to the rod-shaped compound. In order to orient the encapsulated rod-shaped compound, an alignment film is provided on the two substrates.
In order to remove the coloring of the image displayed on the liquid crystal cell, an optical compensation sheet (retardation plate) is often provided between the liquid crystal cell and the polarizing plate. The combination of the polarizing plate and the optical compensation sheet functions as an elliptically polarizing plate. In some cases, the optical compensation sheet has a function of expanding the viewing angle of the liquid crystal cell.
As the optical compensation sheet, a stretched synthetic polymer film (eg, polycarbonate film, polysulfone film) has been conventionally used.
[0003]
It has also been proposed to use an optical compensation sheet having an optically anisotropic layer formed from a discotic compound and a transparent support in place of the synthetic polymer film. The optically anisotropic layer is formed by orienting a discotic compound and fixing the orientation state. Discotic compounds generally have a large birefringence. In addition, the discotic compound has various orientation forms. Therefore, by using a discotic compound, an optical compensation sheet having optical properties that cannot be obtained with a conventional synthetic polymer film can be produced. Optical compensation sheets using a discotic compound are described in JP-A-6-214116, US Pat. Nos. 5,583,679, 5,646,703, and German Patent Application Publication No. 3911620.
[0004]
As the transparent support of the optical compensation sheet, cellulose acetate film is generally used when optical isotropy (low retardation value) is required. Conversely, when optical anisotropy (high retardation value) is required, a stretched synthetic polymer film (eg, polycarbonate film, polysulfone film) is used.
In the technical field of optical materials such as optical compensation sheets, when a polymer film requires optical anisotropy (high retardation value), a synthetic polymer film is used and optical isotropy (low retardation) is used. The use of cellulose acetate film was the general principle when value) was required.
EP-A-0911656 discloses a cellulose acetate film having a high retardation value that can be used for applications requiring optical anisotropy, overcoming the conventional general principle. .
[0005]
In each of the specifications of US Pat. Nos. 4,583,825 and 5,410,422, a bend alignment mode liquid crystal cell in which a rod-like compound is aligned in a substantially opposite direction (symmetrically) at the top and bottom of the liquid crystal cell is used. A liquid crystal display device is disclosed. Since the rod-shaped compounds are symmetrically aligned at the upper and lower portions of the liquid crystal cell, the bend alignment mode liquid crystal cell has a self-optical compensation function. Therefore, this liquid crystal mode is also called an OCB (Optically Compensatory Bend) liquid crystal mode. The bend alignment mode liquid crystal display device has an advantage of high response speed.
The bend alignment mode is characterized by a wide viewing angle and a high response speed compared to the conventional liquid crystal mode (TN mode, STN mode). However, further improvement is required compared to CRT.
In order to further improve the bend alignment mode liquid crystal display device, it is conceivable to use an optical compensation sheet in the same manner as in a general liquid crystal mode. JP-A-9-197397 (US Pat. No. 5,805,253), WO96 / 37804 (European Patent Application Publication No. 0783128) and JP-A-11-316378 (US Pat. No. 6,064,457). The specification) discloses an optical compensation sheet having an optically anisotropic layer formed of a discotic compound, and a bend alignment mode liquid crystal display device using the same.
[0006]
[Patent Document 1]
JP-A-6-214116
[Patent Document 2]
US Pat. No. 5,583,679
[Patent Document 3]
US Pat. No. 5,646,703
[Patent Document 4]
West German Patent Application No. 3911620
[Patent Document 5]
European Patent Application No. 0911656
[Patent Document 6]
US Pat. No. 4,583,825
[Patent Document 7]
US Pat. No. 5,410,422
[Patent Document 8]
JP-A-9-197397
[Patent Document 9]
US Pat. No. 5,805,253
[Patent Document 10]
International Publication No. 96/37804 Pamphlet
[Patent Document 11]
European Patent Application No. 0783128
[Patent Document 12]
JP 11-316378 A
[Patent Document 13]
US Pat. No. 6,064,457
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
By using an optical compensation sheet having an optically anisotropic layer formed from a discotic compound in a bend alignment mode liquid crystal display device, a very wide viewing angle can be obtained. However, when the present inventor has conducted research, by setting the chromatic dispersion value of the retardation value of the optical compensation sheet to an appropriate range, it is possible to reduce the color change in the direction in which the viewing angle is inclined with respect to the front. It was found that good display can be realized.
An object of the present invention is to appropriately compensate optically a liquid crystal cell and realize display characteristics with a wide viewing angle and small color change.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The object of the present invention is described in (1) to (1) below.(10)Of the liquid crystal display device.
(1)An optical system comprising a pair of polarizing films, a liquid crystal cell disposed therebetween, and an optical compensation sheet disposed between at least one polarizing film and the liquid crystal cell, wherein the optical compensation sheet is formed from a discotic compound A liquid crystal display device having an anisotropic layer and a transparent support composed of at least one cellulose ester film, wherein the following formula ( II ) Defined as (1) is 1.0 to 2.0, and the transparent support has the following formula ( II ) Which is a chromatic dispersion value defined by III) And the transparent support has a Re retardation value measured with light of wavelength 632.8 nm in the range of 10 to 70 nm and R measured with light of wavelength 632.8 nm. th A liquid crystal display device having a retardation value in a range of 50 to 400 nm:
( II ) Α = Re (400 nm) / Re (550 nm)
( III) (1.4-0.5α1) <α2 <(2.3-0.5α1)
[Wherein, α is a chromatic dispersion value, Re (400 nm) is a Re retardation value measured with light having a wavelength of 400 nm, and Re (550 nm) is a Re retardation measured with light having a wavelength of 550 nm. Is a value].
[0009]
(2) α2 which is the wavelength dispersion value of the transparent support is represented by the following formula ( III-3) The liquid crystal display device according to (1), wherein
( III-3) (1.6-0.5α1) <α2 <(2.1-0.5α1)
(3) The liquid crystal display device according to (1), wherein the cellulose ester film contains an aromatic compound having at least two aromatic rings.
(4) The liquid crystal display device according to (1), wherein the cellulose ester film is stretched at a stretch ratio of 3 to 100%.
[0010]
(5)The Re retardation value of the optically anisotropic layer measured with light having a wavelength of 632.8 nm is 20 to 60 nm.(1)A liquid crystal display device according to 1.
(6)The optically anisotropic layer has values of Re (632.8 nm), Re (40 °) and Re (−40 °) satisfying the following formulas (IV) and (V):(5)Liquid crystal display device described in:
(IV) 1.0 <Re (40 °) / Re (632.8 nm) <3.0
(V) 0.1 <Re (−40 °) / Re (632.8 nm) <1.0
[Wherein, Re (632.8 nm) is the Re retardation value of the optically anisotropic layer measured with light having a wavelength of 632.8 nm, and Re (40 °) is the slow axis of the optically anisotropic layer. Is a Re retardation value measured by incident light having a wavelength of 632.8 nm with an angle of tilt of 40 °, and Re (−40 °) is a slow axis of the optically anisotropic layer. Re retardation value measured by incident light having a wavelength of 632.8 nm at an angle of tilt of −40 °, and the positive / negative of the angle of tilt is determined so that Re (40 °)> Re (−40 °). ].
[0011]
(7)The angle between the normal direction of the normal of the disc surface of the discotic compound to the transparent support surface and the average direction of the slow axis of the transparent support is substantially 45 °.(1)A liquid crystal display device according to 1.
(8) Cellulose esterThe film is a cellulose acetate film(1)Liquid crystal display device according to.
[0012]
(9) The liquid crystal display device according to (1), wherein the transparent support and the polarizing film are arranged so that the slow axis of the transparent support and the transmission axis of the polarizing film are substantially parallel.
[0013]
(10) The liquid crystal display device according to (1), wherein the liquid crystal cell is in a bend alignment mode.
[0014]
In this specification, the Re retardation value and the Rth retardation value are calculated according to the following formulas (VI) and (VII):
(VI) Re (retardation value) = (nx−ny) × d
(VII) Rth (retardation value) = {(nx + ny) / 2−nz} × d
[Where nx is the in-plane refractive index in the slow axis direction (maximum in-plane refractive index); ny is the in-plane refractive index in the fast axis direction (in-plane minimum refractive index) Yes; nz is the refractive index in the thickness direction; and d is the thickness in units of nm].
The slow axis means the direction in which the refractive index is maximized, and the fast axis means the direction in which the refractive index is minimized. The transmission axis means a direction in which the transmittance is maximum.
The retardation value that does not specify the angle (retardation values other than Re (40 °) and Re (−40 °)) is a value measured by incidence of light from the normal direction of the surface.
[0015]
【The invention's effect】
In the liquid crystal display device of the present invention, by appropriately controlling the optical anisotropy layer formed from the discotic compound and the optical anisotropy of the transparent support and the wavelength dispersion of the transparent support, the color change at a wide viewing angle can be achieved. A small image can be displayed. The present invention is particularly effective in a liquid crystal display device using a bend alignment mode liquid crystal cell.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
[Basic configuration of liquid crystal display]
FIG. 1 is a conceptual diagram showing the relationship of optical compensation in a liquid crystal display device using a bend alignment mode liquid crystal cell.
As shown in FIG. 1, in a bend-aligned liquid crystal cell (10), an optically anisotropic layer (31A, 31B) formed from a discotic compound and a transparent support (33A, 33B) having optical anisotropy are coordinated. And optically compensate.
If the rubbing directions (RD1, RD4) for aligning the discotic compounds of the optically anisotropic layers (31A, 31B) are set in an antiparallel relationship with the rubbing directions (RD2, RD3) of the liquid crystal cell, bend alignment The compound of the liquid crystal cell (10) and the discotic compound of the optically anisotropic layer (31A, 31B) correspond to each other (ac, eg) and optically compensate. And it is designed so that the optical anisotropy of the transparent support (33A, 33B) corresponds (d, h) to the compound that is substantially vertically aligned at the center of the bend alignment liquid crystal cell (10). ing. In addition, the ellipse entered on the transparent support (33A, 33B) is a refractive index ellipse generated by the optical anisotropy of the transparent support. Thus, the optical anisotropy of the liquid crystal cell is adjusted by adjusting the optical characteristics of the optically anisotropic layer of the optical compensation sheet and the transparent support in accordance with the orientation of the liquid crystal in the black display state of the liquid crystal cell. High compensation is possible and a wide viewing angle can be realized.
[0017]
When the two polarizing films are arranged in a crossed Nicol arrangement, the transmittance seen from the normal direction of the polarizing film is very low, but the viewing angle is changed from the normal direction to the middle line of the transmission axis of the two polarizing films. Increasing the transmittance increases the tilt. This is because, as described in SID98 DIGEST p.315, by tilting the viewing angle, the angle formed by the transmission axes of the incident-side polarizing film and the outgoing-side polarizing film deviates from the crossed Nicols arrangement (90 °).
Light leakage when the viewing angle is tilted is to use a combination of a positive a-plate and a positive c-plate, a combination of a negative a-plate and a negative c-plate, or a biaxial film. Can be greatly reduced. Here, in the case of a combination of a-plate and c-plate, the optical axis of the a-plate is parallel to the transmission axis of the polarizing film, and in the case of a biaxial film, the slow axis is the transmission axis of the polarizing film. Placed parallel to
In the optical compensation sheet used in the present invention, by adjusting the Re retardation value and Rth retardation value of the transparent support, not only the function of compensating the optical anisotropy of the liquid crystal cell but also the above wide viewing angle polarizing plate. Functions can also be realized.
[0018]
[Contrast viewing angle and tint viewing angle]
The contrast ratio in this specification means the same value of white luminance / black luminance as the general definition. In the present specification, a polar angle range (angle of inclination from the normal line) in which the contrast ratio is 10 or more is referred to as a contrast viewing angle. In the present invention, a wide viewing angle is realized in which the contrast viewing angle is a polar angle of 50 ° or more in all azimuth angles.
In order to improve the contrast viewing angle, it is effective to use an optical compensation sheet that can sufficiently compensate for the optical anisotropy of the liquid crystal cell in the black display state and can further prevent light leakage of the polarizing film. By using such an optical compensation sheet, the black luminance can be prevented from floating and the viewing angle can be enlarged.
In the liquid crystal display device, not only the contrast ratio but also the absence of color change is regarded as an important display quality. However, the viewing angle in the liquid crystal display device is often determined by the contrast ratio, and is small when the viewing angle related to the color change is a problem. In the present invention, in addition to the contrast viewing angle, the viewing angle related to color change is also improved.
[0019]
In the present specification, a polar angle range in which the tint change index ΔCuv defined by the following formula (I) is 0.02 or less when the front luminance is 50% of the maximum value is referred to as a tint viewing angle. In the present invention, a wide viewing angle is realized in which the tint viewing angle is a polar angle of 30 ° or more in all azimuth angles.
(I) ΔCuv = {(u−u0)2+ (V−v0)2}0.5
In formula (I), u and v are the values of uv chromaticity (u, v) measured from a certain direction, and u0And v0Is the uv chromaticity measured from the front direction of the liquid crystal display device (u0, V0) Value.
The degree of color change (color change index) is affected by the wavelength dispersion matching of the retardation of the liquid crystal cell and the optical compensation sheet in the observation direction. In the optical compensation sheet used in the present invention, the wavelength dispersion of the optical support sheet is matched with the wavelength dispersion of the liquid crystal cell by controlling the wavelength dispersion of the transparent support and the wavelength dispersion of the optically anisotropic layer, thereby reducing the color change. can do.
[0020]
[Black display color]
When the wavelength dispersion of the optically anisotropic layer of the optical compensation sheet matches the wavelength dispersion of the liquid crystal used in the cell, the front color in black display is neutral. However, when the optically anisotropic layer and the liquid crystal cell have different wavelength dispersions, the R, G, and B pixels have different transmittances, and coloration occurs out of neutral. Therefore, it is possible to make the color of black display neutral by the following means (1) or (2).
(1) Adjust the voltage of each R, G, B pixel to minimize the transmittance of each R, G, B pixel.
(2) The cell gap of each R, G, B pixel is adjusted to minimize the transmittance of each R, G, B pixel.
[0021]
In the black display state, u0(Value of uv chromaticity measured from the front direction of the liquid crystal display device) is preferably 0.17 or more. u0Is particularly effective when the wavelength dispersion value α1 of the optically anisotropic layer described later is 1.0 to 1.4.
In the black display state, v0The value of is preferably 0.18 or more. v0Is particularly effective when the wavelength dispersion value α1 of the optically anisotropic layer described later is 1.4 to 2.0.
[0022]
[Chromatic dispersion value]
In the liquid crystal display device of the present invention, it is desirable that the optically anisotropic layer and the transparent support of the optical compensation sheet have a certain wavelength dispersion value.
Α1 which is a wavelength dispersion value defined by the following formula (II) of the optically anisotropic layer is preferably 1.0 to 2.0, more preferably 1.1 to 1.9, Most preferred is 1.2 to 1.8.
(II) α = Re (400 nm) / Re (550 nm)
In the formula (II), α is a chromatic dispersion value, Re (400 nm) is a Re retardation value measured with light having a wavelength of 400 nm, and Re (550 nm) is Re measured with light having a wavelength of 550 nm. It is a retardation value.
Α2 which is the wavelength dispersion value defined by the upper base formula (II) of the transparent support preferably satisfies the following formula (III), more preferably satisfies the following formula (III-2), Most preferably, the formula (III-3) is satisfied.
(III) (1.4-0.5α1) <α2 <(2.3-0.5α1)
(III-2) (1.5-0.5α1) <α2 <(2.2-0.5α1)
(III-3) (1.6-0.5α1) <α2 <(2.1-0.5α1)
[0023]
FIG. 2 is a chart showing preferred regions of the wavelength dispersion value (α1) of the optically anisotropic layer and the wavelength dispersion value (α2) of the transparent support.
The straight line in the chart corresponds to the linear function shown below.
a1: α1 = 1.0, a2: α1 = 1.1, a3: α1 = 1.2
b1: α1 = 2.0, b2: α1 = 1.9, b3: α1 = 1.8
c1: α2 = 1.4−0.5α1
c2: α2 = 1.5−0.5α1
c3: α2 = 1.6−0.5α1
d1: α2 = 2.3-0.5α1
d2: α2 = 2.2−0.5α1
d3: α2 = 2.1−0.5α1
A region surrounded by the straight lines a1, b1, c1, and d1 is a preferable chromatic dispersion value in the present invention. A region surrounded by a2 instead of a1 is more preferable, and a region surrounded by a3 instead of a2 is more preferable. The relationship between b1 to b3, c1 to c3, and d1 to d3 is the same as that for a1 to a3.
The chromatic dispersion values in the optical compensation sheets of Examples 1 to 4 and Comparative Examples 1 and 2 are also plotted on the chart of FIG.
[0024]
[Polymer film]
The transparent support of the optical compensation sheet is composed of at least one polymer film. The transparent support can be constituted by a plurality of polymer films to achieve the optical anisotropy defined by the present invention. However, the optical anisotropy defined by the present invention can be realized by a single polymer film. Therefore, the transparent support is particularly preferably composed of a single polymer film.
Specifically, the optical anisotropy of the transparent support means Rth having a Re retardation value measured with light having a wavelength of 632.8 nm in a range of 10 to 70 nm and measured with light having a wavelength of 632.8 nm. The retardation value is in the range of 50 to 400 nm. When two optically anisotropic polymer films are used in the liquid crystal display device, the Rth retardation value of one film is preferably 50 to 200 nm. When a single optically anisotropic polymer film is used for the liquid crystal display device, the Rth retardation value of the film is preferably 70 to 400 nm.
[0025]
The average value of the slow axis angle of the polymer film is preferably 3 ° or less, more preferably 2 ° or less, and most preferably 1 ° or less. The direction of the average value of the slow axis angle is defined as the average direction of the slow axis. The standard deviation of the slow axis angle is preferably 1.5 ° or less, more preferably 0.8 ° or less, and most preferably 0.4 ° or less.
The angle of the slow axis in the plane of the polymer film is defined as the angle formed by the slow axis and the reference line, with the direction of stretching of the polymer film being the reference line (0 °). When a roll-shaped film is stretched in the width direction, the width direction is taken as a reference line, and when it is stretched in the longitudinal direction, the longitudinal direction is taken as a reference line.
The polymer film preferably has a light transmittance of 80% or more. Polymer film is 60x10-12m2It is preferable to have a photoelastic coefficient of / N or less.
[0026]
In a transmissive liquid crystal display device using an optical compensation sheet, “frame-shaped display unevenness” may occur in the periphery of the screen when the time after energization elapses. This unevenness is caused by an increase in the transmittance at the periphery of the screen, and is particularly noticeable during black display. In the transmissive liquid crystal display device, heat is generated from the backlight, and a temperature distribution is generated in the liquid crystal cell surface. The change in the optical characteristics (retardation value, slow axis angle) of the optical compensation sheet due to this temperature distribution is the cause of occurrence of “frame-like display unevenness”. The change in the optical characteristics of the optical compensation sheet is caused by elastic deformation of the optical compensation sheet because expansion or contraction of the optical compensation sheet due to temperature rise is suppressed by adhesion to the liquid crystal cell or the polarizing plate.
In order to suppress “frame-like display unevenness” that occurs in the transmissive liquid crystal display device, it is preferable to use a polymer film having high thermal conductivity for the transparent support of the optical compensation sheet. Examples of polymers having high thermal conductivity include cellulose polymers such as cellulose acetate (thermal conductivity (hereinafter the same): 0.22 W / (m · K)), polycarbonate (0.19 W / (m · K)). ) And a cyclic olefin polymer such as a norbornene polymer (0.20 W / (m · K)).
Commercially available polymers, for example, commercially available norbornene polymers (Arton, manufactured by JSR Corporation; Zeonore, manufactured by Nippon Zeon Co., Ltd., Zeonex; manufactured by Nippon Zeon Corporation) may be used. Polycarbonate copolymers are described in JP-A Nos. 10-176046 and 2001-253960.
[0027]
Cellulosic polymers are preferred, cellulose esters are more preferred, and lower fatty acid esters of cellulose are more preferred. Lower fatty acid means a fatty acid having 6 or less carbon atoms. The number of carbon atoms is preferably 2 (cellulose acetate), 3 (cellulose propionate) or 4 (cellulose butyrate). Mixed fatty acid esters such as cellulose acetate propionate and cellulose acetate butyrate may be used.
Cellulose acetate (cellulose diacetate, cellulose triacetate) is particularly preferred. Most preferred is cellulose triacetate having an acetylation degree of 59.0 to 61.5%. The degree of acetylation means the amount of bound acetic acid per unit mass of cellulose. The degree of acetylation follows the measurement and calculation of the degree of acetylation in ASTM: D-817-91 (test method for cellulose acetate and the like).
The polymer has a viscosity average degree of polymerization (DP) of preferably 250 or more, and more preferably 290 or more. The polymer preferably has a narrow molecular weight distribution of Mm / Mn (Mm is a mass average molecular weight and Mn is a number average molecular weight) by gel permeation chromatography. The specific value of Mm / Mn is preferably 1.00 to 1.70, more preferably 1.30 to 1.65, and most preferably 1.40 to 1.60. .
[0028]
In order to adjust the retardation of the polymer film, an aromatic compound having at least two aromatic rings can be used as a retardation increasing agent.
When cellulose acetate film is used as the polymer film, the aromatic compound is used in the range of 0.01 to 20 parts by mass with respect to 100 parts by mass of cellulose acetate. The aromatic compound is preferably used in the range of 0.05 to 15 parts by mass, more preferably in the range of 0.1 to 10 parts by mass with respect to 100 parts by mass of cellulose acetate. Two or more aromatic compounds may be used in combination.
The aromatic ring of the aromatic compound includes an aromatic hetero ring in addition to the aromatic hydrocarbon ring.
The molecular weight of the retardation increasing agent is preferably 300 to 800.
The retardation increasing agent is described in JP-A Nos. 2000-1111914, 2000-275434, 2001-166144 and International Publication No. 00/02619.
[0029]
It is preferable to produce a polymer film by a solvent casting method. In the solvent cast method, a film is produced using a solution (dope) in which a polymer is dissolved in an organic solvent.
The organic solvent is a solvent selected from ethers having 2 to 12 carbon atoms, ketones having 3 to 12 carbon atoms, esters having 2 to 12 carbon atoms, and halogenated hydrocarbons having 1 to 6 carbon atoms. It is preferable to contain.
The ether, ketone and ester may have a cyclic structure. A compound having two or more functional groups of ether, ketone and ester (that is, —O—, —CO— and —COO—) can also be used as the organic solvent. The organic solvent may have other functional groups such as alcoholic hydroxyl groups.
[0030]
Examples of ethers include diisopropyl ether, dimethoxymethane, dimethoxyethane, 1,4-dioxane, 1,3-dioxolane, tetrahydrofuran, anisole and phenetole.
Examples of ketones include acetone, methyl ethyl ketone, diethyl ketone, diisobutyl ketone, cyclohexanone and methylcyclohexanone.
Examples of esters include ethyl formate, propyl formate, pentyl formate, methyl acetate, ethyl acetate and pentyl acetate.
Examples of the organic solvent having two or more kinds of functional groups include 2-ethoxyethyl acetate, 2-methoxyethanol and 2-butoxyethanol.
The number of carbon atoms of the halogenated hydrocarbon is preferably 1 or 2, and most preferably 1. The halogen of the halogenated hydrocarbon is preferably chlorine. The proportion of halogenated hydrocarbon hydrogen atoms substituted with halogen is preferably 25 to 75 mol%, more preferably 30 to 70 mol%, and more preferably 35 to 65 mol%. More preferably, it is 40 to 60 mol%, and most preferably. Methylene chloride is a representative halogenated hydrocarbon.
Two or more organic solvents may be mixed and used.
[0031]
A polymer solution can be prepared by a general method. The general method means that the treatment is performed at a temperature of 0 ° C. or higher (room temperature or high temperature). The solution can be prepared using a dope preparation method and apparatus in a normal solvent cast method. In the case of a general method, it is preferable to use a halogenated hydrocarbon (particularly methylene chloride) as the organic solvent.
The amount of the polymer is adjusted so that it is contained in an amount of 10 to 40% by mass in the resulting solution. The amount of polymer is more preferably 10 to 30% by mass. Arbitrary additives described later may be added to the organic solvent (main solvent).
The solution can be prepared by stirring the polymer and the organic solvent at room temperature (0 to 40 ° C.). High concentration solutions may be stirred under pressure and heating conditions. Specifically, the polymer and the organic solvent are put in a pressure vessel and sealed, and stirred while heating to a temperature not lower than the boiling point of the solvent at normal temperature and in a range where the solvent does not boil. The heating temperature is usually 40 ° C. or higher, preferably 60 to 200 ° C., more preferably 80 to 110 ° C.
[0032]
Each component may be coarsely mixed in advance and then placed in a container. Moreover, you may put into a container sequentially. The container needs to be configured so that it can be stirred. The container can be pressurized by injecting an inert gas such as nitrogen gas. Moreover, you may utilize the raise of the vapor pressure of the solvent by heating. Or after sealing a container, you may add each component under pressure.
When heating, it is preferable to heat from the outside of the container. For example, a jacket type heating device can be used. The entire container can also be heated by providing a plate heater outside the container and piping to circulate the liquid.
It is preferable to provide a stirring blade inside the container and stir using this. The stirring blade preferably has a length that reaches the vicinity of the wall of the container. A scraping blade is preferably provided at the end of the stirring blade in order to renew the liquid film on the vessel wall.
Instruments such as a pressure gauge and a thermometer may be installed in the container. Each component is dissolved in a solvent in the container. The prepared dope is taken out of the container after cooling, or taken out and then cooled using a heat exchanger or the like.
[0033]
The polymer solution (dope) may be prepared according to a cooling dissolution method. First, the polymer is gradually added to the organic solvent with stirring at a temperature around room temperature (-10 to 40 ° C.). When a plurality of solvents are used, the order of addition is not particularly limited. For example, after adding the polymer to the main solvent, another solvent (for example, a gelling solvent such as alcohol) may be added. Conversely, the main solvent after the gelling solvent is previously moistened to the polymer is added. It may be added and is effective in preventing non-uniform dissolution. The amount of the polymer is preferably adjusted so as to be contained in the mixture in an amount of 10 to 40% by mass. The amount of the polymer is more preferably 10 to 30% by mass. Furthermore, you may add the arbitrary additive mentioned later in a mixture.
[0034]
The mixture is then cooled to -100 to -10 ° C (preferably -80 to -10 ° C, more preferably -50 to -20 ° C, most preferably -50 to -30 ° C). The cooling can be performed, for example, in a dry ice / methanol bath (−75 ° C.) or a cooled diethylene glycol solution (−30 to −20 ° C.). Upon cooling in this way, the mixture of polymer and organic solvent solidifies. Although the cooling rate is not particularly limited, in the case of batch-type cooling, the viscosity of the polymer solution increases with cooling, and the cooling efficiency is inferior, so it is necessary to make an efficient melting kettle to reach the predetermined cooling temperature It is.
In the cooling dissolution method, after the polymer solution is swollen, it may be transported in a short time in a cooling device having a predetermined cooling temperature. The faster the cooling rate, the better. However, 10,000 ° C./second is the theoretical upper limit, 1000 ° C./second is the technical upper limit, and 100 ° C./second is the practical upper limit. The cooling rate is a value obtained by dividing the difference between the temperature at the start of cooling and the final cooling temperature by the time from the start of cooling until the final cooling temperature is reached. Further, when this is heated to 0 to 200 ° C. (preferably 0 to 150 ° C., more preferably 0 to 120 ° C., most preferably 0 to 50 ° C.), a solution in which the polymer flows in the organic solvent is obtained. The temperature can be raised by simply leaving it at room temperature or in a warm bath.
[0035]
A uniform solution is obtained as described above. If the dissolution is insufficient, the cooling and heating operations may be repeated. Whether or not the dissolution is sufficient can be determined by merely observing the appearance of the solution with the naked eye.
In the cooling dissolution method, it is desirable to use a sealed container in order to avoid moisture mixing due to condensation during cooling. In the cooling and heating operation, when the pressure is applied during cooling and the pressure is reduced during heating, the dissolution time can be shortened. In order to perform pressurization and decompression, it is desirable to use a pressure-resistant container.
In addition, according to differential scanning calorimetry (DSC), a 20 mass% solution obtained by dissolving cellulose acetate (acetylation degree: 60.9%, viscosity average polymerization degree: 299) in methyl acetate by a cooling dissolution method was 33. There exists a quasi-phase transition point between a sol state and a gel state in the vicinity of ° C., and a uniform gel state is obtained below this temperature. Therefore, this solution needs to be stored at a temperature equal to or higher than the pseudo phase transition temperature, preferably about the gel phase transition temperature plus about 10 ° C. However, this pseudo phase transition temperature varies depending on the degree of acetylation of cellulose acetate, the degree of viscosity average polymerization, the concentration of the solution, and the organic solvent used.
[0036]
A polymer film is produced from the prepared polymer solution (dope) by a solvent cast method. Moreover, it is preferable to add the above-mentioned retardation increasing agent to the dope.
The dope is cast on a drum or band, and the solvent is evaporated to form a film. The dope before casting is preferably adjusted to have a solid content of 10 to 40%, more preferably 15 to 35%. The surface of the drum or band is preferably finished in a mirror state. Regarding casting and drying methods in the solvent casting method, U.S. Pat. Nos. 2,336,310, 2,367,603, 4,920,78, 2,429,297, 2,429,978, 2,607,704, 2,273,069, No. 2739070, British Patent Nos. 640731 and 736892, JP-B Nos. 45-4554, 49-5614, JP-A-60-176634, No. 60-203430, No. 62-11535 Are described in each publication.
The dope is preferably cast on a drum or band having a surface temperature of 40 ° C. or lower. After casting, it is preferable to dry it by applying air for 2 seconds or more. The obtained film can be peeled off from the drum or band, and further dried by high-temperature air whose temperature is successively changed from 100 to 160 ° C. to evaporate the residual solvent. The above method is described in Japanese Patent Publication No. 5-17844. According to this method, it is possible to shorten the time from casting to stripping. In order to carry out this method, it is necessary for the dope to gel at the surface temperature of the drum or band during casting.
[0037]
A plurality of polymer solutions may be cast.
When casting a plurality of polymer solutions, it is possible to produce a film while casting and laminating a polymer-containing solution from a plurality of casting ports provided at intervals in the direction of travel of the support (special features). (Kaisho 61-158414, JP-A-1-122419, and JP-A-11-198285). A film can also be produced by casting a polymer solution from two casting ports (Japanese Patent Publication Nos. 60-27562, 61-94724, 61-947245, 61-104413, 61-158413 and JP-A-6-134933). Further, a polymer film casting method (described in JP-A-56-162617) in which a flow of a high-viscosity polymer solution is wrapped with a low-viscosity polymer solution and the high-low viscosity polymer solution is simultaneously extruded can be employed.
Using two casting ports, the film cast on the support is peeled off by the first casting port, and the second casting is performed on the side that is in contact with the support surface to produce the film. A method (described in Japanese Patent Publication No. 44-20235) can also be carried out.
The plurality of polymer solutions may be the same solution. In order to give a plurality of polymer layers different functions, a polymer solution corresponding to the functions may be extruded from each casting port.
[0038]
The polymer solution can be cast simultaneously with a coating solution for other functional layers (eg, an adhesive layer, a dye layer, an antistatic layer, an antihalation layer, a UV absorbing layer, and a polarizing layer).
In the conventional monolayer liquid, it is necessary to extrude a polymer solution having a high concentration and a high viscosity in order to obtain a necessary film thickness. In that case, the stability of the polymer solution is poor and solid matter is generated, which often causes problems due to defects or flatness. As a solution to this, by casting a plurality of polymer solutions from the casting port, it is possible to extrude a highly viscous solution onto the support at the same time, to improve the flatness and to produce an excellent planar film. Further, by using a concentrated polymer solution, it is possible to achieve a reduction in drying load, and it is possible to increase the film production speed.
[0039]
A plasticizer can be added to the polymer film in order to improve mechanical properties or to increase the drying speed. As the plasticizer, phosphoric acid ester or carboxylic acid ester is used. Examples of phosphate esters include triphenyl phosphate (TPP) and tricresyl phosphate (TCP). Representative examples of the carboxylic acid ester include phthalic acid esters and citric acid esters. Examples of phthalic acid esters include dimethyl phthalate (DMP), diethyl phthalate (DEP), dibutyl phthalate (DBP), dioctyl phthalate (DOP), diphenyl phthalate (DPP) and diethylhexyl phthalate (DEHP). Examples of citrate esters include triethyl O-acetylcitrate (OACTE) and tributyl O-acetylcitrate (OACTB). Examples of other carboxylic acid esters include butyl oleate, methylacetyl ricinoleate, dibutyl sebacate, and various trimellitic acid esters. Phthalate plasticizers (DMP, DEP, DBP, DOP, DPP, DEHP) are preferably used. DEP and DPP are particularly preferred.
The addition amount of the plasticizer is preferably 0.1 to 25% by mass, more preferably 1 to 20% by mass, and most preferably 3 to 15% by mass of the amount of the polymer.
[0040]
A degradation inhibitor (eg, antioxidant, peroxide decomposer, radical inhibitor, metal deactivator, acid scavenger, amine) may be added to the polymer film. The deterioration preventing agents are described in JP-A-3-199201, JP-A-51907073, JP-A-5-194789, JP-A-5-271471, and JP-A-6-107854. The addition amount of the deterioration preventing agent is preferably 0.01 to 1% by mass of the solution (dope) to be prepared, and more preferably 0.01 to 0.2% by mass. When the addition amount is less than 0.01% by mass, the effect of the deterioration preventing agent is hardly recognized. When the added amount exceeds 1% by mass, bleeding-out (bleeding) of the deterioration preventing agent to the film surface may be observed. Particularly preferred degradation inhibitors are butylated hydroxytoluene (BHT) and tribenzylamine (TBA).
[0041]
The retardation of the produced polymer film can be further adjusted by a stretching treatment. The draw ratio is preferably 3 to 100%.
The thickness of the polymer film after stretching is preferably 20 to 200 μm, and more preferably 30 to 100 μm.
By adjusting the conditions for the stretching treatment, the standard deviation of the slow axis angle of the optical compensation sheet can be reduced.
The stretching process can be performed using a tenter. When the film produced by the solvent cast method is subjected to transverse stretching using a tenter, the standard deviation of the film slow axis angle can be reduced by controlling the state of the film after stretching. Specifically, a stretching process is performed to adjust the retardation value using a tenter, and the polymer film immediately after stretching is stretched at a stretch ratio between the maximum stretch ratio and a stretch ratio of 1/2 of the maximum stretch ratio. By maintaining the temperature near the glass transition temperature, the standard deviation of the slow axis angle can be reduced. If the temperature of the film during this holding is performed at a temperature lower than the glass transition temperature, the standard deviation increases.
In addition, when performing longitudinal stretching between rolls, the standard deviation of the slow axis can be reduced by increasing the distance between the rolls.
[0042]
When the polymer film is allowed to function as a transparent protective film for the polarizing film in addition to the function as a transparent support of the optical compensation sheet, the polymer film is preferably surface-treated.
As the surface treatment, corona discharge treatment, glow discharge treatment, flame treatment, acid treatment, alkali treatment or ultraviolet irradiation treatment is performed. An acid treatment or an alkali treatment is preferably performed, and an alkali treatment is more preferably performed. When the polymer is cellulose acetate, the acid treatment or alkali treatment is performed as a saponification treatment on cellulose acetate.
[0043]
[Alignment film]
The alignment film has a function of defining the alignment direction of the discotic compound of the optically anisotropic layer.
The alignment film is an organic compound (eg, ω-tricosanoic acid) formed by rubbing treatment of an organic compound (preferably polymer), oblique deposition of an inorganic compound, formation of a layer having a microgroove, or Langmuir-Blodgett method (LB film). , Dioctadecylmethylammonium chloride, methyl stearylate). Furthermore, an alignment film in which an alignment function is generated by application of an electric field, application of a magnetic field, or light irradiation is also known.
The alignment film is preferably formed by polymer rubbing treatment. Polyvinyl alcohol is a preferred polymer. Particularly preferred is a modified polyvinyl alcohol to which a hydrophobic group is bonded. Since the hydrophobic group has an affinity with the discotic compound of the optically anisotropic layer, the discotic compound can be uniformly oriented by introducing the hydrophobic group into polyvinyl alcohol. The hydrophobic group is bonded to the main chain terminal or side chain of polyvinyl alcohol.
The hydrophobic group is preferably an aliphatic group having 6 or more carbon atoms (preferably an alkyl group or an alkenyl group) or an aromatic group.
When a hydrophobic group is bonded to the main chain terminal of polyvinyl alcohol, it is preferable to introduce a linking group between the hydrophobic group and the main chain terminal. Examples of linking groups include -S-, -C (CN) R1-, -NR2-, -CS- and combinations thereof are included. R above1And R2Are each a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms (preferably an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms).
[0044]
When a hydrophobic group is introduced into the side chain of polyvinyl alcohol, the acetyl group (—CO—CH) contained in the (unsaponified) vinyl acetate unit remaining in the polyvinyl alcohol.ThreeA part of acyl group having 7 or more carbon atoms (—CO—R).Three). RThreeIs an aliphatic or aromatic group having 6 or more carbon atoms.
Commercially available modified polyvinyl alcohol (eg, MP103, MP203, R1130, manufactured by Kuraray Co., Ltd.) may be used.
The saponification degree of the (modified) polyvinyl alcohol used for the alignment film is preferably 80% or more. The degree of polymerization of (modified) polyvinyl alcohol is preferably 200 or more.
The rubbing process is performed by rubbing the surface of the alignment film several times in a certain direction with paper or cloth. It is preferable to use a cloth in which fibers having uniform length and thickness are uniformly planted.
Note that the orientation state of the discotic compound can be maintained even if the orientation film is removed after the discotic compound of the optically anisotropic layer is oriented using the orientation film. That is, the alignment film is essential in the production of the optical compensation sheet, but is not essential in the produced optical compensation sheet.
When the alignment film is provided between the transparent support and the optically anisotropic layer, an undercoat layer (adhesive layer) may be further provided between the transparent support and the alignment film.
[0045]
[Optically anisotropic layer]
The optically anisotropic layer is formed from a discotic compound. A discotic compound generally has an optically negative uniaxial property. In the discotic compound, as shown in FIG. 1, the angle formed by the disk surface and the transparent support surface is preferably changed (hybrid orientation) in the depth direction of the optically anisotropic layer. The optical axis of the discotic compound exists in the normal direction of the disk surface. The discotic compound has birefringence in which the refractive index in the disc surface direction is larger than the refractive index in the optical axis direction. The optically anisotropic layer is preferably formed by aligning the discotic compound with the alignment film and fixing the discotic compound in the aligned state. The discotic compound is preferably fixed by a polymerization reaction.
[0046]
There is no direction in which the retardation value is 0 in the optically anisotropic layer. In other words, the minimum retardation value of the optically anisotropic layer is a value exceeding 0. Specifically, the Re retardation value of the optically anisotropic layer measured with light having a wavelength of 632.8 nm is preferably 20 to 60 nm.
More preferably, the optically anisotropic layer has values of Re (632.8 nm), Re (40 °) and Re (−40 °) satisfying the following formulas (IV) and (V).
(IV) 1.0 <Re (40 °) / Re (632.8 nm) <3.0
(V) 0.1 <Re (−40 °) / Re (632.8 nm) <1.0
In the formulas (IV) and (V), Re (632.8 nm) is the Re retardation value of the optically anisotropic layer measured with light having a wavelength of 632.8 nm, and Re (40 °) is optically anisotropic. This is a Re retardation value measured by injecting light having a wavelength of 632.8 nm with the slow axis of the crystalline layer as the tilt axis and tilt angle of 40 °, and Re (−40 °) is the retardation of the optically anisotropic layer. This is a Re retardation value measured by entering light with a wavelength of 632.8 nm with the tilt axis being the tilt axis and the tilt angle being −40 °. The tilt angle is determined so that Re (40 °)> Re (−40 °).
[0047]
Discotic compounds are described in various documents (C. Destrade et al., Mol. Crysr. Liq. Cryst., Vol. 71, page 111 (1981); edited by the Chemical Society of Japan, Quarterly Chemical Review, No. 22, Chemistry, Chapter 5,
The optically anisotropic layer can be formed by applying a coating liquid containing a discotic compound and, if necessary, a polymerizable initiator and optional components on the alignment film.
The thickness of the optically anisotropic layer is preferably 0.5 to 100 μm, and more preferably 0.5 to 30 μm.
[0048]
The aligned discotic compound is fixed while maintaining the alignment state. The immobilization is preferably performed by a polymerization reaction. The polymerization reaction includes a thermal polymerization reaction using a thermal polymerization initiator and a photopolymerization reaction using a photopolymerization initiator. A photopolymerization reaction is preferred.
Examples of the photopolymerization initiator include α-carbonyl compounds (described in US Pat. Nos. 2,367,661 and 2,367,670), acyloin ether (described in US Pat. No. 2,448,828), α-hydrocarbon substituted aromatic acyloin. Compound (described in US Pat. No. 2,722,512), polynuclear quinone compound (described in US Pat. Nos. 3,046,127 and 2,951,758), a combination of triarylimidazole dimer and p-aminophenyl ketone (US Pat. No. 3,549,367) Acridine and phenazine compounds (JP-A-60-105667, U.S. Pat. No. 4,239,850) and oxadiazole compounds (U.S. Pat. No. 4,212,970).
The amount of the photopolymerization initiator used is preferably 0.01 to 20% by mass, more preferably 0.5 to 5% by mass, based on the solid content of the coating solution.
Light irradiation for polymerization of the discotic compound is preferably performed using ultraviolet rays.
Irradiation energy is 20 to 5000 mJ / cm2Preferably, 100 to 800 mJ / cm2More preferably. In order to accelerate the photopolymerization reaction, light irradiation may be performed under heating conditions.
A protective layer may be provided on the optically anisotropic layer.
[0049]
[Polarizing film]
Examples of the polarizing film include an iodine polarizing film, a dye polarizing film using a dichroic dye, and a polyene polarizing film. The iodine polarizing film and the dye polarizing film are generally manufactured using a polyvinyl alcohol film.
It is preferable that the slow axis of the polymer film and the transmission axis of the polarizing film are substantially parallel. Specifically, the angle between the slow axis and the transmission axis is preferably 3 ° or less, more preferably 2 ° or less, and more preferably 1 ° or less. Most preferably.
[0050]
[Liquid Crystal Cell]
The present invention is particularly effective in a liquid crystal display device using a bend alignment liquid crystal cell.
In the bend alignment liquid crystal cell, the liquid crystal molecules at the center of the cell may be twisted. In the bend alignment liquid crystal cell, the product (Δn × d) of the refractive index anisotropy Δn of the liquid crystal compound and the thickness d of the liquid crystal layer of the liquid crystal cell is 100 to 2000 nm in order to achieve both luminance and viewing angle. The range is preferably 150 to 1700 nm, and more preferably 500 to 1500 nm.
In order to shorten the response time, it is preferable to reduce the cell gap. Specifically, it is preferably 10 μm or less, more preferably 6 μm or less.
In order to reduce the cell gap, it is preferable to increase Δn of the liquid crystal compound. However, if Δn is excessively increased, the wavelength dispersion of Δn becomes excessively large and affects the display color. Therefore, it is preferable to increase Δn within an appropriate range. Specifically, 0.05 to 0.5 is preferable, and 0.1 to 0.3 is more preferable.
The upper limit of the drive voltage (black display voltage in the normally white mode) is preferably lowered in order to suppress the consumed output. Further, from the viewpoint of the cost of the driver IC, it is preferable that the driver IC can be driven in a voltage range that can be handled by a low-cost TN mode driver IC. Specifically, it can be driven at 6 V or less, more preferably 5 V or less.
[0051]
In order to perform active driving, any of amorphous silicon TFT, high-temperature polysilicon TFT, and low-temperature polysilicon TFT can be used. In order to form an aperture ratio improvement, high definition, driver IC, memory circuit, etc. on a glass substrate, it is preferable to use a low-temperature polysilicon TFT.
In order to suppress blur (tailing) in moving image display, it is preferable to perform driving (described on page 63 of AM-LCD01) to insert black display during white display. A display method (described on page 67 of AM-LCD01) in which the backlight is intermittently displayed is also preferable.
The bend alignment liquid crystal cell can be used in a normally white mode (NW mode) or a normally black mode (NB mode).
As the liquid crystal mode, in addition to the bend alignment mode, a liquid crystal mode having a hybrid alignment in a voltage application state such as a TN alignment mode or a homogeneous alignment mode can be used.
A transflective display (described on page 55 of AM-LCD'01) may be performed so that it can be used in any environment of a bright room and a dark room.
[0052]
【Example】
[Example 1]
(Preparation of cellulose acetate solution)
The following composition was put into a mixing tank and stirred to dissolve each component to prepare a cellulose acetate solution.
[0053]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
Cellulose acetate solution composition
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
100.0 parts by mass of cellulose acetate having an acetylation degree of 60.9%
Triphenyl phosphate (plasticizer) 7.0 parts by mass
Biphenyl diphenyl phosphate (plasticizer) 4.0 parts by mass
0.0006 parts by mass of the following dye
Methylene chloride (first solvent) 402.0 parts by mass
Methanol (second solvent) 60.0 parts by mass
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
[0054]
[Chemical 1]
[0055]
(Preparation of matting agent dispersion)
The following composition was charged into a disperser and stirred to disperse each component to prepare a matting agent dispersion.
[0056]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
Matting agent dispersion composition
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
Silica particles with an average particle size of 16 nm (AEROSIL R972, Nippon Aerosil
2.0 parts by mass
Methylene chloride (first solvent) 76.3 parts by mass
Methanol (second solvent) 11.4 parts by mass
Cellulose acetate solution 10.3 parts by mass
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
[0057]
(Preparation of retardation increasing agent solution)
The following composition was put into a mixing tank and stirred while warming to 30 ° C. to dissolve each component to prepare a retardation increasing agent solution.
[0058]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
Retardation increasing agent solution composition
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
20.0 parts by mass of the following retardation increasing agent
Methylene chloride (first solvent) 58.4 parts by mass
8.7 parts by mass of methanol (second solvent)
Cellulose acetate solution 12.8 parts by mass
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
[0059]
[Chemical formula 2]
[0060]
(Production of cellulose acetate film)
The cellulose acetate solution 94.75 parts by mass, the matting agent dispersion 1.30 parts by mass, and the retardation increasing agent solution 3.95 parts by mass were mixed after filtration and cast using a band casting machine. The mass ratio of the retardation increasing agent to cellulose acetate was 4.8%. The film having a residual solvent amount of 30% by mass was peeled from the band. At a temperature of 140 ° C., the film was transversely stretched at a stretch ratio of 28% using a tenter, and after stretching, the stretch ratio was relaxed to 25% and held at 140 ° C. for 20 seconds. At this time, the residual solvent amount at the maximum widening point was 14% by mass. Thereafter, the clip was removed and dried at 130 ° C. for 45 minutes to produce a cellulose acetate film. The cellulose acetate film thus produced had a residual solvent amount of 0.2% by mass and a film thickness of 92 μm.
[0061]
(Measurement of optical properties)
About the produced cellulose acetate film, Re retardation value was measured with the light of wavelength 632.8nm using the ellipsometer (M-150, JASCO Corporation make). Retardation values Re (40 °) and Re (−40 °) were measured with the slow axis in the plane being tilted at 40 ° and −40 °. Using the film thickness and the refractive index nx in the slow axis direction as parameters, the refractive index in the fast axis direction is fitted to these measured values Re (632.8 nm), Re (40 °), and Re (−40 °). ny and the refractive index nz in the thickness direction were obtained by calculation to determine the Rth retardation value.
Furthermore, the Re retardation value was measured with light having a wavelength of 400 nm.
The results are shown in Table 1.
[0062]
(Saponification treatment of cellulose acetate film)
On one side of the produced cellulose acetate film, an isopropyl alcohol solution of 1.5 N potassium hydroxide was added at 25 ml / m.2After coating and leaving at 25 ° C. for 5 seconds, it was washed with running water for 10 seconds, and the surface of the film was dried by blowing air at 25 ° C. In this way, only one surface of the cellulose acetate film was saponified.
[0063]
(Formation of alignment film)
On one side of a saponified cellulose acetate film (transparent support), a coating solution having the following composition was applied to a surface of 24 ml / m using a # 14 wire bar coater.2Applied. Drying was performed with warm air of 60 ° C. for 60 seconds, and further with warm air of 90 ° C. for 150 seconds.
Next, the formed film was rubbed in the direction of 45 ° with the stretching direction of the cellulose acetate film (transparent support) (substantially coincident with the slow axis).
[0064]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
Alignment film coating solution composition
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
20 parts by mass of the following modified polyvinyl alcohol
360 parts by weight of water
120 parts by mass of methanol
Glutaraldehyde (crosslinking agent) 1.0 part by mass
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
[0065]
[Chemical Formula 3]
[0066]
(Formation of optically anisotropic layer)
In 214.2 parts by mass of methyl ethyl ketone, 91 parts by mass of the following discotic compound (1), 9 parts by mass of ethylene oxide-modified trimethylolpropane triacrylate (V # 360, manufactured by Osaka Organic Chemical Co., Ltd.), cellulose acetate butyrate (CAB531-1, manufactured by Eastman Chemical Co., Ltd.) 1.5 parts by weight, 0.91 part by weight of a mixture of monoethyl citrate and diethyl citrate, 3 parts by weight of a photopolymerization initiator (Irgacure 907, manufactured by Ciba Geigy) Part and 1 part by mass of a sensitizer (Kayacure DETX, Nippon Kayaku Co., Ltd.) were dissolved to prepare a coating solution. On the alignment film, the coating solution is 6.9 ml / m with a # 4 wire bar coater.2Applied. This was affixed to a metal frame and heated in a thermostatic bath at 130 ° C. for 2 minutes to orient the discotic compound. Next, using a 120 W / cm high-pressure mercury lamp at 90 ° C., UV irradiation was performed for 1 minute to polymerize the discotic compound. Then, it stood to cool to room temperature. Thus, an optically anisotropic layer was formed and an optical compensation sheet was produced.
[0067]
[Formula 4]
[0068]
An optically anisotropic layer was formed in the same manner as described above except that the transparent support was changed to a glass plate. Using an ellipsometer (M-150, manufactured by JASCO Corporation), the Re retardation value of the optically anisotropic layer was measured with light having a wavelength of 632.8 nm. Retardation Re (40) and Re (-40) were measured with the in-plane slow axis as the tilt axis at 40 ° and -40 °.
Furthermore, the Re retardation value was measured at a wavelength of 400 nm. The results are shown in Table 2.
[0069]
(Production of elliptically polarizing plate)
A polarizing film was prepared by adsorbing iodine to a stretched polyvinyl alcohol film.
Next, the transparent support side of the produced optical compensation sheet was attached to one side of the polarizing film using a polyvinyl alcohol-based adhesive. The slow axis of the transparent support and the transmission axis of the polarizing film were arranged in parallel.
A commercially available cellulose triacetate film (Fujitac TD80U, manufactured by Fuji Photo Film Co., Ltd.) was saponified in the same manner as the transparent support, and the other side of the polarizing film (with an optical compensation sheet attached) using a polyvinyl alcohol adhesive. Pasted on the side that did not exist.
In this manner, an elliptically polarizing plate was produced.
[0070]
(Preparation of bend alignment liquid crystal cell)
A polyimide film was provided as an alignment film on a glass substrate with an ITO electrode, and the alignment film was rubbed. The obtained two glass substrates were faced to each other so that the rubbing directions were parallel to each other, and the cell gap was set to 5.7 μm. A bend-aligned liquid crystal cell was prepared by injecting a liquid crystal compound (ZLI1132, manufactured by Merck & Co., Inc.) having a Δn of 0.1396 into the cell gap.
[0071]
(Production of liquid crystal display device)
Two produced elliptical polarizing plates were attached so as to sandwich the produced bend alignment cell. The optically anisotropic layer of the elliptically polarizing plate was arranged so as to face the cell substrate, and the rubbing direction of the liquid crystal cell and the rubbing direction of the optically anisotropic layer facing it were antiparallel.
The prepared liquid crystal display device is placed on the backlight, white display voltage 2V and black display voltage 4.5V are applied to the liquid crystal cell, and the contrast viewing angle is measured using a measuring instrument (EZ-Contrast 160D, manufactured by ELDIM). (An angular range in which the contrast ratio is 10 or more) was measured. Further, a halftone voltage of 3 V was applied, and the tint viewing angle (angle range in which ΔCuv was 0.02 or less) was measured in a state where the front luminance was 50% of the maximum value.
The results are shown in Table 3.
[0072]
[Example 2]
94.75 parts by mass of the cellulose acetate solution prepared in Example 1, 1.30 parts by mass of the matting agent dispersion, and 5.35 parts by mass of the retardation increasing agent solution were mixed after filtration, respectively, using a band casting machine. Casted. The mass ratio of the retardation increasing agent to cellulose acetate was 6.5%. The film having a residual solvent amount of 30% by mass was peeled from the band, and the film was stretched at a stretching ratio of 23% using a tenter at a temperature of 140 ° C. After stretching, the stretching ratio was loosened to 20% and the film was relaxed at 140 ° C. Hold for 20 seconds. At this time, the residual solvent amount at the maximum widening point was 13% by mass. Thereafter, the clip was removed and dried at 130 ° C. for 45 minutes to produce a cellulose acetate film. The produced cellulose acetate film had a residual solvent amount of 0.2% by mass and a film thickness of 92 μm.
The optical properties of the cellulose acetate film were measured in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 1.
The cellulose acetate film was immersed in an aqueous 1.5N sodium hydroxide solution at 55 ° C. for 2 minutes. It wash | cleaned in the room temperature water-washing tub, and neutralized using 0.1 N sulfuric acid at 30 degreeC. Again, it was washed in a water bath at room temperature and further dried with hot air at 100 ° C. In this way, the surface of the cellulose acetate film was saponified.
[0073]
(Formation of alignment film and optically anisotropic layer)
An alignment film was formed on the surface of the cellulose acetate film on the saponified side in the same manner as in Example 1 and then rubbed.
An optically anisotropic layer was formed on the alignment film subjected to the rubbing treatment in the same manner as in Example 1 except that the wire bar coater was changed to # 3.
In this way, an optical compensation sheet was produced.
The optical characteristics of the optically anisotropic layer were measured in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 2.
[0074]
(Production of elliptically polarizing plate)
A polarizing film was prepared by adsorbing iodine to a stretched polyvinyl alcohol film.
The optical compensation sheet was saponified in the same manner as in Example 1, and was attached to one side of the polarizing film using a polyvinyl alcohol-based adhesive so that the transparent support surface was on the polarizing film side. The slow axis of the transparent support and the transmission axis of the polarizing film were arranged in parallel.
A commercially available cellulose triacetate film (Fujitac TD80U, manufactured by Fuji Photo Film Co., Ltd.) was saponified in the same manner as in Example 1, and a polyvinyl alcohol adhesive was used as the outer transparent protective film on the opposite side of the polarizing film. Pasted on.
Next, it bonded together using the acrylic adhesive so that the transparent support body side of an optical compensation sheet might contact an inner transparent protective film, and the elliptically polarizing plate was produced.
[0075]
(Production of liquid crystal display device)
Two produced elliptically polarizing plates were attached so as to sandwich the bend-oriented cell produced in the same manner as the bend-oriented cell of Example 1 except that the cell gap was 6.5 μm. The optically anisotropic layer of the elliptically polarizing plate was arranged so as to face the cell substrate, and the rubbing direction of the liquid crystal cell and the rubbing direction of the optically anisotropic layer facing it were antiparallel.
The prepared liquid crystal display device is placed on the backlight, white display voltage 2V and black display voltage 6.0V are applied to the liquid crystal cell, and the contrast viewing angle is measured using a measuring instrument (EZ-Contrast 160D, manufactured by ELDIM). (An angular range in which the contrast ratio is 10 or more) was measured. Further, a halftone voltage of 3 V was applied, and the tint viewing angle (angle range in which ΔCuv was 0.02 or less) was measured in a state where the front luminance was 50% of the maximum value.
The results are shown in Table 3.
[0076]
[Example 3]
94.75 parts by mass of the cellulose acetate solution prepared in Example 1, 1.30 parts by mass of the matting agent dispersion, and 2.47 parts by mass of the retardation increasing agent solution were mixed after filtration, and then flowed using a band casting machine. Extended. The mass ratio of the retardation increasing agent to cellulose acetate was 3.0%. The film having a residual solvent amount of 35% by mass was peeled off from the band, and the film was transversely stretched at a stretch ratio of 33% using a tenter at a temperature of 140 ° C. Hold for 31 seconds. At this time, the residual solvent amount at the maximum widening point was 13% by mass. Thereafter, the clip was removed and dried at 130 ° C. for 70 minutes to produce a cellulose acetate film. The produced cellulose acetate film had a residual solvent amount of 0.3% by mass and a film thickness of 130 μm.
The optical properties of the cellulose acetate film were measured in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 1.
On one side of the produced cellulose acetate film, an isopropyl alcohol solution of 1.5 N potassium hydroxide was added at 25 ml / m.2After coating and leaving at 25 ° C. for 5 seconds, it was washed with running water for 10 seconds, and the surface of the film was dried by blowing air at 25 ° C. In this way, only one surface of the cellulose acetate film was saponified.
[0077]
(Formation of alignment film and optically anisotropic layer)
An alignment film was formed on the surface of the cellulose acetate film on the saponified side in the same manner as in Example 1 and then rubbed.
90 parts by mass of the following discotic compound (2), 6 parts by mass of ethylene oxide-modified trimethylolpropane triacrylate (V # 360, manufactured by Osaka Organic Chemical Co., Ltd.), bifunctional acrylate on the alignment film subjected to rubbing treatment Monomer (NK ester A400, manufactured by Shin-Nakamura Chemical Co., Ltd.) 4 parts by mass, fluorine-based oligomer (FSN100, manufactured by DuPont), 0.3 parts by mass, and 39.7 parts by mass of the following photopolymerization initiator, 179.7 parts by mass The coating solution dissolved in methyl ethyl ketone was 5.2 ml / m with a # 3 wire bar coater.2Applied. This was affixed to a metal frame and heated in a thermostatic bath at 130 ° C. for 2 minutes to orient the discotic compound. Next, using a 120 W / cm high-pressure mercury lamp at 90 ° C., UV irradiation was performed for 1 minute to polymerize the discotic compound. Then, it stood to cool to room temperature. Thus, an optically anisotropic layer was formed and an optical compensation sheet was produced.
[0078]
[Chemical formula 5]
[0079]
[Chemical 6]
[0080]
An optically anisotropic layer was formed as described above except that the transparent support was changed to a glass plate, and using an ellipsometer (M-150, manufactured by JASCO Corporation), light with a wavelength of 632.8 nm, Re The retardation value was measured. Retardation Re (40) and Re (-40) were measured with the in-plane slow axis as the tilt axis at 40 ° and -40 °.
Furthermore, the Re retardation value was measured at a wavelength of 400 nm. The results are shown in Table 2.
[0081]
(Production of elliptically polarizing plate)
A polarizing film was prepared by adsorbing iodine to a stretched polyvinyl alcohol film.
The optical compensation sheet was saponified in the same manner as in Example 1, and was attached to one side of the polarizing film using a polyvinyl alcohol-based adhesive so that the transparent support surface was on the polarizing film side. The slow axis of the transparent support and the transmission axis of the polarizing film were arranged in parallel.
A commercially available cellulose triacetate film (Fujitac TD80U, manufactured by Fuji Photo Film Co., Ltd.) was saponified in the same manner as in Example 1, and a polyvinyl alcohol adhesive was used as the outer transparent protective film on the opposite side of the polarizing film. Pasted on.
Next, it bonded together using the acrylic adhesive so that the transparent support body side of an optical compensation sheet might contact an inner transparent protective film, and the elliptically polarizing plate was produced.
[0082]
(Production of liquid crystal display device)
Two produced elliptical polarizing plates were bonded so as to sandwich the bend alignment cell produced in Example 1. The optically anisotropic layer of the elliptically polarizing plate was arranged so as to face the cell substrate, and the rubbing direction of the liquid crystal cell and the rubbing direction of the optically anisotropic layer facing it were antiparallel.
The prepared liquid crystal display device is placed on the backlight, white display voltage 2V and black display voltage 4.5V are applied to the liquid crystal cell, and the contrast viewing angle is measured using a measuring instrument (EZ-Contrast 160D, manufactured by ELDIM). (An angular range in which the contrast ratio is 10 or more) was measured. Further, a halftone voltage of 3 V was applied, and the tint viewing angle (angle range in which ΔCuv was 0.02 or less) was measured in a state where the front luminance was 50% of the maximum value.
The results are shown in Table 3.
[0083]
[Example 4]
94.75 parts by mass of the cellulose acetate solution prepared in Example 1, 1.30 parts by mass of the matting agent dispersion, and 3.95 parts by mass of the retardation increasing agent solution were mixed after filtration, and a band casting machine was used. And cast. The mass ratio of the retardation increasing agent to cellulose acetate was 4.8%. The film having a residual solvent amount of 33% by mass was peeled off from the band, and the film was transversely stretched at a stretch ratio of 26% using a tenter at a temperature of 140 ° C. Hold for 31 seconds. At this time, the residual solvent amount at the maximum widening point was 13% by mass. Thereafter, the clip was removed and dried at 130 ° C. for 70 minutes to produce a cellulose acetate film. The produced cellulose acetate film had a residual solvent amount of 0.2% by mass and a film thickness of 118 μm.
The optical properties of the cellulose acetate film were measured in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 1.
On one side of the produced cellulose acetate film, an isopropyl alcohol solution of 1.5 N potassium hydroxide was added at 25 ml / m.2After coating and leaving at 25 ° C. for 5 seconds, it was washed with running water for 10 seconds, and the surface of the film was dried by blowing air at 25 ° C. In this way, only one surface of the cellulose acetate film was saponified.
[0084]
(Formation of alignment film and optically anisotropic layer)
An alignment film was formed on the surface of the cellulose acetate film on the saponified side in the same manner as in Example 1 and then rubbed.
An optically anisotropic layer was formed on the alignment film subjected to the rubbing treatment in the same manner as in Example 3 except that the wire bar coater was changed to # 2.4.
In this way, an optical compensation sheet was produced.
The optical characteristics of the optically anisotropic layer were measured in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 2.
[0085]
(Production of elliptically polarizing plate)
A polarizing film was prepared by adsorbing iodine to a stretched polyvinyl alcohol film.
The optical compensation sheet was saponified in the same manner as in Example 1, and was attached to one side of the polarizing film using a polyvinyl alcohol-based adhesive so that the transparent support surface was on the polarizing film side. The slow axis of the transparent support and the transmission axis of the polarizing film were arranged in parallel.
A commercially available cellulose triacetate film (Fujitac TD80U, manufactured by Fuji Photo Film Co., Ltd.) was saponified in the same manner as in Example 1, and a polyvinyl alcohol adhesive was used as the outer transparent protective film on the opposite side of the polarizing film. Pasted on.
Next, it bonded together using the acrylic adhesive so that the transparent support body side of an optical compensation sheet might contact an inner transparent protective film, and the elliptically polarizing plate was produced.
[0086]
(Production of liquid crystal display device)
Two produced elliptical polarizing plates were attached so as to sandwich the bend alignment cell produced in Example 2. The optically anisotropic layer of the elliptically polarizing plate was arranged so as to face the cell substrate, and the rubbing direction of the liquid crystal cell and the rubbing direction of the optically anisotropic layer facing it were antiparallel.
The prepared liquid crystal display device is placed on the backlight, white display voltage 2V and black display voltage 6.0V are applied to the liquid crystal cell, and the contrast viewing angle is measured using a measuring instrument (EZ-Contrast 160D, manufactured by ELDIM). (An angular range in which the contrast ratio is 10 or more) was measured. Further, a halftone voltage of 3 V was applied, and the tint viewing angle (angle range in which ΔCuv was 0.02 or less) was measured in a state where the front luminance was 50% of the maximum value.
The results are shown in Table 3.
[0087]
[Comparative Example 1]
97.0 parts by mass of the cellulose acetate solution prepared in Example 1, 1.3 parts by mass of the matting agent dispersion, and 1.7 parts by mass of the retardation increasing agent solution were mixed after filtration, and then using a band casting machine. Casted. The mass ratio of the retardation increasing agent to cellulose acetate was 2.0%. The film having a residual solvent amount of 38% by mass was peeled from the band, and the film was stretched at a stretch ratio of 35% using a tenter at a temperature of 140 ° C., and the stretched width was maintained at 140 ° C. for 36 seconds. did. At this time, the residual solvent amount at the maximum widening point was 16% by mass. Thereafter, the clip was removed and dried at 130 ° C. for 80 minutes to produce a cellulose acetate film. The produced cellulose acetate film had a residual solvent amount of 0.3% by mass and a film thickness of 150 μm. In the same manner as in Example 1, the optical properties of the cellulose acetate film were measured. The results are shown in Table 1.
Saponification treatment, alignment film formation, and rubbing treatment were performed in the same manner as in Example 1, and an optically anisotropic layer was formed in the same manner as in Example 1. The optical characteristics of the optically anisotropic layer were measured in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 2.
Further, an elliptically polarizing plate was prepared in the same manner as in Example 1, and was bonded to a liquid crystal display device, and the contrast viewing angle and the tint viewing angle were measured in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 3.
[0088]
[Comparative Example 2]
97.0 parts by mass of the cellulose acetate solution prepared in Example 1, 1.3 parts by mass of the matting agent dispersion, and 0.83 parts by mass of the retardation increasing agent solution were mixed after filtration, and the band casting machine was used. Casted. The mass ratio of the retardation increasing agent to cellulose acetate was 1.0%. The film having a residual solvent amount of 40% by mass is peeled off from the band, and the film is stretched at a stretching ratio of 38% using a tenter at a temperature of 140 ° C., and the stretched width is maintained at 140 ° C. for 40 seconds. did. At this time, the residual solvent amount at the maximum widening point was 16% by mass. Thereafter, the clip was removed and dried at 130 ° C. for 90 minutes to produce a cellulose acetate film. The produced cellulose acetate film had a residual solvent amount of 0.3% by mass and a film thickness of 180 μm. In the same manner as in Example 1, the optical properties of the cellulose acetate film were measured. The results are shown in Table 1.
Saponification treatment, alignment film formation, and rubbing treatment were performed in the same manner as in Example 3, and an optically anisotropic layer was formed in the same manner as in Example 3. The optical characteristics of the optically anisotropic layer were measured in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 2.
Further, an elliptically polarizing plate was prepared in the same manner as in Example 1, and was bonded to a liquid crystal display device, and the contrast viewing angle and the tint viewing angle were measured in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 3.
[0089]
[Table 1]
[0090]
[Table 2]
[0091]
[Table 3]
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a conceptual diagram showing a relationship of optical compensation in a bend alignment type liquid crystal display device.
FIG. 2 is a chart showing a preferred region of wavelength dispersion values between an optically anisotropic layer and a transparent support.
[Explanation of symbols]
10 Bend alignment liquid crystal cell
31A, 31B Optically anisotropic layer
33A, 33B Transparent support
RD rubbing direction
ah Relationship of optical compensation
a1 α1 = 1.0
a2 α1 = 1.1
a3 α1 = 1.2
b1 α1 = 2.0
b2 α1 = 1.9
b3 α1 = 1.8
c1 α2 = 1.4−0.5α1
c2 α2 = 1.5−0.5α1
c3 α2 = 1.6−0.5α1
d1 α2 = 2.3-0.5α1
d2 α2 = 2.2−0.5α1
d3 α2 = 2.1−0.5α1
Claims (10)
( II )α=Re(400nm)/Re(550nm)
( III) (1.4−0.5α1)<α2<(2.3−0.5α1)
[式中、αは波長分散値であり、Re(400nm)は、波長400nmの光で測定したReレターデーション値であり、そして、Re(550nm)は、波長550nmの光で測定したReレターデーション値である]。 An optical system comprising a pair of polarizing films, a liquid crystal cell disposed therebetween, and an optical compensation sheet disposed between at least one polarizing film and the liquid crystal cell, wherein the optical compensation sheet is formed from a discotic compound A liquid crystal display device having an anisotropic layer and a transparent support made of at least one cellulose ester film , wherein α1 which is a wavelength dispersion value defined by the following formula ( II ) of the optical anisotropic layer is 1 .Alpha.2 which is a wavelength dispersion value defined by the following formula ( II ) of the transparent support satisfies the following formula ( III) , and the transparent support is a light having a wavelength of 632.8 nm. the measured retardation value Re has a range of 10 to 70 nm, and a liquid crystal display device in which R th retardation value measured with light having a wavelength of 632.8nm and having in the range of 50 to 400nm
( II ) α = Re (400 nm) / Re (550 nm)
( III) (1.4-0.5α1) <α2 <(2.3-0.5α1)
[Wherein, α is a wavelength dispersion value, Re (400 nm) is a Re retardation value measured with light having a wavelength of 400 nm, and Re (550 nm) is a Re retardation measured with light having a wavelength of 550 nm. Is the value] .
( III-3) (1.6−0.5α1)<α2<(2.1−0.5α1) The liquid crystal display device according to claim 1, wherein α2 which is a wavelength dispersion value of the transparent support satisfies the following formula ( III-3) .
( III-3) (1.6-0.5α1) <α2 <(2.1-0.5α1)
(IV)1.0<Re(40゜)/Re(632.8nm)<3.0
(V)0.1<Re(−40゜)/Re(632.8nm)<1.0
[式中、Re(632.8nm)は、波長632.8nmの光で測定した光学異方性層のReレターデーション値であり、Re(40゜)は、光学異方性層の遅相軸をあおり軸、あおり角度を40゜として波長632.8nmの光を入射して測定したReレターデーション値であり、Re(−40゜)は、光学異方性層の遅相軸をあおり軸、あおり角度を−40゜として波長632.8nmの光を入射して測定したReレターデーション値であって、あおり角度の正負はRe(40゜)>Re(−40゜)となるように決定する]。6. The liquid crystal display according to claim 5, wherein the optically anisotropic layer has values of Re (632.8 nm), Re (40 °) and Re (−40 °) satisfying the following formulas (IV) and (V): apparatus:
(IV) 1.0 <Re (40 °) / Re (632.8 nm) <3.0
(V) 0.1 <Re (−40 °) / Re (632.8 nm) <1.0
[Wherein, Re (632.8 nm) is the Re retardation value of the optically anisotropic layer measured with light having a wavelength of 632.8 nm, and Re (40 °) is the slow axis of the optically anisotropic layer. Is the Re retardation value measured by incident light having a wavelength of 632.8 nm with the tilt angle being 40 °, and Re (−40 °) is the slow axis of the optically anisotropic layer. Re retardation value measured by incident light having a wavelength of 632.8 nm with an angle of tilt of −40 °, and the sign of the angle of tilt is determined so that Re (40 °)> Re (−40 °). ].
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