JP4066879B2 - 溶接熱影響部ctod特性に優れた厚肉高張力鋼板の製造方法 - Google Patents

溶接熱影響部ctod特性に優れた厚肉高張力鋼板の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、海洋構造物、ラインパイプ、圧力容器等の鋼構造物用として好適な厚肉高張力鋼板に係り、特に多層溶接が施される使途に好適な、降伏強さが355 N/mm2 以上の高強度を有し、溶接熱影響部CTOD特性に優れた厚肉高張力鋼板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
海洋構造物、ラインパイプ、圧力容器等の鋼構造物は、通常、鋼材同士を溶接により接合し所望形状の構造物に仕上げられている。このため、構造物の安全性確保という観点から、使用される鋼材には、母材靱性はもちろん、とくに溶接熱影響部靱性に優れていることが要求される。
【0003】
厚肉鋼材を用いる溶接構造物では、多層盛溶接を適用して施工される場合が多く、多層盛溶接の溶接熱影響部では、複雑な熱履歴を受け脆化した局所脆化域が発生しやすく、とくに溶接ボンド部、および再熱ボンド部の靱性劣化が問題となる。
溶接ボンド部では、融点直下の高温に晒され、オーステナイト粒が粗大化するため、その後の冷却により脆弱な上部ベイナイトに変態しやすくなるとともに、ウィッドマンステッテン組織や島状マルテンサイト等の脆化組織も生成しやすく、靱性が劣化しやすい。
【0004】
このような問題に対し、TiN を微細分散し、オーステナイト粒の粗大化抑制やフェライト変態核として利用し、溶接ボンド部靱性を向上させる技術が提案され、実用化されている。さらに、例えば、特許文献1、特許文献2には、希土類元素(REM)とTiを複合添加して、微細粒子を鋼中に微細分散させ、オーステナイト粒の粒成長を抑制することにより、溶接ボンド部靱性を向上させる技術が提案されている。また、特許文献3には、Tiの酸化物を微細分散させて、溶接ボンド部靱性を向上させる技術が、また、特許文献4には、Tiの酸化物の微細分散とBNのフェライト核生成能とを組み合わせて、溶接ボンド部靱性を向上させる技術がそれぞれ提案されている。また、特許文献5には、CaやREMを添加し硫化物の形態制御を行うことにより、溶接ボンド部の靱性を向上させる技術が、提案されている。
【0005】
また、再熱ボンド部では、まず融点直下の高温に晒された領域が、続く溶接パスの熱サイクルにより、さらに種々の温度域に再加熱される。再熱ボンド部において、最も脆化する領域は、続く溶接パスの熱サイクルによりフェライトとオーステナイトの二相域に加熱された領域であるといわれている。これは、二相域に加熱された際に、オーステナイト中に炭素が濃化し、その後の冷却により島状マルテンサイトを含む脆弱なベイナイトに変態するためであると考えられている。
【0006】
このような問題に対し、例えば、特許文献6には、C、Siを低減し、Cuを含有した鋼材組成とし、母材強度を増加させるとともに、再熱部における島状マルテンサイトの生成を抑制して再熱部靱性を向上させる技術が提案されている。
【0007】
【特許文献1】
特公平3- 53367 号公報
【特許文献2】
特開昭60-184663 号公報
【特許文献3】
特公平05−77740 号公報
【特許文献4】
特開平03−162522号公報
【特許文献5】
特開平05−287374号公報
【特許文献6】
特開平5- 186823号公報
【0008】
【発明の解決しようとする課題】
靱性の評価方法としては、従来から、試験の簡便さからシャルピー衝撃試験が用いられているが、近年は、CTOD(Crack-Tip Opening Displacement)試験を用いることが多くなっている。CTOD試験は、脆性破壊発生抵抗(靱性)を評価する試験であり、疲労予亀裂を導入して行うため、極めて微小な部分の脆性破壊発生抵抗を評価することになる。したがって、シャルピー衝撃試験で優れた靱性を示す鋼材でも、CTOD試験を用いて靱性を評価すると、局所脆化域が存在し低い靱性を示す場合があった。
【0009】
本発明は、このような従来技術の問題を解決し、CTOD試験を用いて評価した場合にも、優れた靱性を有する、溶接熱影響部(以下、溶接HAZともいう)のCTOD特性に優れた厚肉高張力鋼板の製造方法を提案することを目的とする。なお、本発明でいう「CTOD特性に優れた」とは、英国規格BS 7448 に準拠した試験の結果、得られた−10℃におけるCTOD値が0.50mm以上である場合をいうものとする。また、本発明でいう「厚肉高張力鋼板」とは、板厚:50mm以上で、降伏強さ:355 N/mm2 以上を有する鋼板をいうものとする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記した課題を達成するために、HAZ 靭性に及ぼす各種要因について鋭意検討を重ねた。その結果、従来のような、溶鋼中での酸化物、 硫化物の組成を調整し酸化物、硫化物粒子(分散粒子)の分散能を高めるだけでは、分散粒子を溶接HAZ 靭性向上に有効な粒子とすることに限界があることに思い至った。そして、本発明者らは、溶鋼中での酸化物、 硫化物等の粒子組成の調整に加えて、さらに凝固過程で形成されるデンドライトの形態制御を行うことにより、分散粒子を、従来に比べて安定して、格段に均一かつ微細に分散させることができることを見出した。このようにして形成された微細分散粒子は、溶接ボンド部においても、オーステナイト粒の微細化に有効に寄与し、溶接ボンド部靭性を顕著に向上させることができる。また、さらに、このようにして形成された微細分散粒子は、融点直下の高温に晒された領域が、続く溶接パスの熱サイクルによりフェライトとオーステナイトの二相域に加熱される、再熱ボンド部においても、溶接HAZ 靱性を顕著に向上させることができることを見出した。これは、この微細分散粒子が、1サイクル目の溶接熱サイクルを付与され融点直下の高温に晒された際に、オーステナイト粒の粗大化を抑制し、靱性の劣化を抑制するとともに、さらに続く溶接熱サイクルにより二相域に加熱されても、再変態後のオーステナイト粒の粗大化を抑制し、靱性の劣化を抑制できることによる。この続く溶接熱サイクルにより変態する領域および変態しない領域がともに、靱性の劣化を抑制されたことにより、溶接HAZ 靱性が顕著に向上したものと、本発明者らは推察している。
【0011】
本発明者らは、Si,Mn で脱酸し、凝固前の溶鋼の溶存酸素量を0.0030〜0.0120質量%に調整したのち、REM を添加することによりデンドライトの形態制御が、可能であることを見出した。溶鋼中の溶存酸素量を所定の範囲に調整したのち、REM を添加することにより、固液界面にREM オキシサルファイドが晶出し、そのため、デンドライトの一方向成長が抑制され、デンドライトが等軸晶化し、それによりデンドライト二次アームが微細化することを見い出した。さらに、本発明者らは、二次脱酸生成物として、このような微細化したデンドライト二次アーム間に、SiあるいはMnの酸化物、硫化物、酸硫化物の1種または2種以上が複合した、微細な分散粒子が多量にかつ均一に形成され、この微細な分散粒子が、溶接HAZ においても、オーステナイト粒の粗大化防止に有効に寄与することを確認した。
【0012】
また、さらに本発明者らは、溶接HAZ 靭性におよぼす前組織の影響を検討した。その結果、母材のフェライト平均粒径を5μm 以下とすることにより、溶接時の昇温に際し、オーステナイトの核生成サイトが増加し、したがってオーステナイト粒が微細化し、溶接HAZ 靭性が向上することを知見した。そして、本発明者らは、母材のフェライト平均粒径を5μm 以下とするには、熱間圧延を、Ar3変態点〜(Ar3変態点+100 ℃)の温度域における累積圧下率を35%以上とする熱間圧延とすることが好ましいことを見出した。
【0013】
また、本発明者らは、上記した分散粒子、前組織の調整に加えて、さらに0.35〜2.0 %のNiを必須含有させることにより、溶接HAZ のCTOD特性が安定して向上することを見出した。
本発明は、上記した知見に基づいて、さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち、本発明の要旨は次の通りである。
(1)溶鋼に、Siおよび/またはMnを添加して脱酸し、溶存酸素量を0.0030〜0.0120質量%に調整したのち、REM を添加し溶存酸素量を0.0010〜0.0050質量%に調整するとともに、組成を調整して、質量%で、C:0.05〜0.15%、Si:0.05〜0.40%、Mn:1.0 〜 2.0%、P:0.02%以下、S:0.0005〜0.0060%、REM :0.003 〜0.020 %、Ni:0.35〜2.0 %を含有し、AlおよびTiをそれぞれ0.004 %以下に制限し、残部 Fe および不可避的不純物からなる組成の溶鋼とし、ついで該溶鋼を鋳造して鋼素材としたのち、該鋼素材を1050〜1200℃に加熱したのち、Ar3変態点〜(Ar3変態点+100 ℃)の温度域における累積圧下率を35%以上とする熱間圧延を施し、ついで、板厚1/2 位置における平均冷却速度が2℃/s以上の冷却を500 ℃以下の温度域まで施すことを特徴とする、溶接熱影響部CTOD特性に優れた厚肉高張力鋼板の製造方法。
(2)(1)において、前記脱酸の前に、Alを添加する予備脱酸を行い、前記脱酸前の溶存酸素量を0.0080〜0.0170質量%に調整することを特徴とする厚肉高張力鋼板の製造方法。
(3)(1)または(2)において、前記組成に加えてさらに、質量%で、Nb:0.1 %以下、V:0.2 %以下、Cu:1.0 %以下、Cr:1.0 %以下、Mo:0.8 %以下、B:0.0003〜0.0040%のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする厚肉高張力鋼板の製造方法。
(4)(1)、(2)、(3)のいずれかにおいて、前記冷却後、さらに450 〜650 ℃の温度範囲で焼戻し処理を施すことを特徴とする厚肉高張力鋼板の製造方法。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明では、まず、溶鋼を、転炉、電気炉、真空溶解炉等通常公知の方法で溶製し、脱酸処理や脱ガスプロセスにより、まず、溶存酸素量を0.0030〜0.0120質量%に調整したのち、REM を添加し溶存酸素量を0.0010〜0.0050質量%に調整する。本発明では、脱酸処理はAlやTiによる脱酸ではなく、Siおよび/またはMn添加の脱酸とする。なお、予備脱酸として、Siおよび/またはMn添加による脱酸に先立ち、Alを添加する予備脱酸を行ってもよい。Alを添加する予備脱酸を行う場合には、Siおよび/またはMn添加による脱酸前の溶存酸素量を0.0080〜0.0170質量%に調整することが好ましい。また、Alを添加する予備脱酸を行う場合には、溶鋼中に残留するAlは0.004 質量%以下とすることが必要となる。Alが0.004 質量%超えて残留すると、所望のREM 系酸硫化物の形成が困難となる。
【0015】
本発明では、REM 添加前の溶存酸素量を0.0030〜0.0120質量%に調整する。これにより、REM 硫化物粒子、REM 酸化物、REM 酸硫化物粒子の1種または2種以上が、凝固過程で固液界面に晶出し、デンドライトの一方向成長を抑制し、デンドライトの等軸晶化が達成でき、二次デンドライトアーム間隔が小さくなり、その後の二次脱酸により生成するMn系介在物(分散粒子)が微細化される。溶存酸素量が0.0030質量%未満では、所望のREM 酸硫化物の形成が困難となり、上記した効果が期待できなくなる。一方、REM 添加前の溶存酸素量が0.0120質量%を超えると、REM が酸化物となり、所望のREM 硫化物あるいはREM 酸硫化物の形成が困難となる。このため、デンドライトの一方向成長を抑制する能力が低下し、二次デンドライトアーム間隔を微細化することができない。
【0016】
REM 添加に際しては、硫化物、酸化物、酸硫化物が形成され、添加後の溶存酸素量が所望の0.0010〜0.0050質量%となるように、同時にSを添加することが好ましい。これにより、凝固過程で、REM 硫化物粒子、REM 酸化物粒子、REM 酸硫化物粒子のいずれかが容易に固液界面に晶出することができ、デンドライトの一方向成長を抑制する。
【0017】
REM 添加後の溶存酸素量が0.0010質量%未満では、デンドライトアーム間隔が大きくなり、二次脱酸生成物としてオーステナイト粒の粗大化を防止できるMn系複合粒子の微細分散ができなくなり、オーステナイト粒粗大化抑制能が低下する。一方、REM 添加後の溶存酸素量が0.0050質量%を超えて多くなると、Mn酸化物が粗大化するとともに、オーステナイト粒の粗大化防止に有効なMn系複合粒子の微細形成が難しく、オーステナイト粒粗大化抑制能が低下する。
【0018】
本発明では、REM を添加し溶存酸素量を0.0010〜0.0050質量%に調整するとともに、溶鋼組成を下記に示す組成に調整する。
次に、溶鋼の組成限定理由について説明する。なお、以下、質量%は単に%で表示する。
C:0.05〜0.15%
Cは、鋼の強度を増加させる元素であり、厚肉高張力鋼板として必要な強度(母材降伏強さ:355 N/mm2 以上)を得るためには、少なくとも0.05%は必要である。しかし、過剰に含有すると、溶接部の靱性、耐溶接割れ性を低下させる。このため、本発明では、Cは0.05〜0.15%の範囲に限定した。なお、好ましくは、0.06〜0.12%である。
【0019】
Si:0.05〜0.40%
Siは、脱酸剤として作用し、本発明では適度な脱酸を行うために0.05%以上の含有が必要であるが、0.40%を超えて含有すると、母材靱性が劣化するとともに、溶接HAZ において島状マルテンサイトが多量に生成し、溶接HAZ 靱性が顕著に低下する。このため、Siは0.05〜0.40%の範囲に限定した。なお、好ましくは、0.05〜0.30%である。
【0020】
Mn:1.0 〜2.0 %
Mnは、脱酸剤として作用するとともに、二次脱酸生成物として微細な酸化物、硫化物、酸硫化物の1種または2種以上が複合した粒子を形成し、溶接HAZ のオーステナイト粒の粗大化を抑制し、溶接HAZ 靭性を向上させる作用を有する元素である。また、Mnは、固溶強化で鋼の強度を増加させる作用も有する。このような効果を得るために、本発明では、1.0 %以上の含有を必要とする。一方、2.0 %を超える過剰の含有は、溶接部の靱性を著しく劣化させる。このため、本発明では、Mnは1.0 〜2.0 %の範囲に限定した。
【0021】
P:0.02%以下
Pは、不純物として鋼中に不可避的に含有される元素であり、鋼の靭性を劣化させるため、できるだけ低減することが好ましい。とくに、0.02%を超える含有は、溶接HAZ の靱性劣化が著しくなる。このため、Pは0.02%以下に限定した。
S:0.0005〜0.0060%
Sは、REM を添加する本発明では、REM と結合し、REM の硫化物(サルファイド)、またはREM の酸硫化物(オキシサルファイド)として、凝固段階で固液界面に晶出し、デンドライトの一方向成長を抑制してデンドライトを等軸晶化し、それによりデンドライト二次アームを微細化する作用を有する。また、Sは、二次脱酸生成物としてMnと結合し、Mnの硫化物、酸硫化物として微細に晶出し、溶接HAZ のオーステナイト粒粗大化を防止するという効果もある。
【0022】
Sが0.0005%未満では、REM が酸化物として溶鋼段階で晶出し、上記した効果が得られない。一方、0.0060%を超えると、粗大なMnS を形成し靭性が顕著に低下する。このため、本発明では、Sは0.0005〜0.0060%の範囲に限定した。
REM :0.003 〜0.020 %
REM は、溶鋼の凝固過程で、Sおよび/またはOと結合し、REM の硫化物(サルファイド)、REM の酸化物(オキサイド)、REM の酸硫化物(オキシサルファイド)の1種または2種以上として固液界面に晶出し、デンドライトの一方向成長を抑制し、デンドライトを等軸晶化する作用を有する。そして、デンドライトの等軸晶化により、二次デンドライトアーム間隔を微細化する。このような効果は、REM の0.003 %以上の含有で認められるが、0.020 %を超えて含有すると、粗大なREM 系化合物が増加し、母材靭性が劣化する。このため、REM は0.003 〜0.020 %の範囲に限定した。なお、好ましくは、0.005 〜0.010 %である。
【0023】
Ni:0.35〜2.0 %
Niは、母材の高靱性を保ちつつ強度を増加させる元素であり、さらに溶接HAZ のCTOD特性を安定に向上させる作用を有する。このような効果は、0.35%以上の含有で認められるが、2.0 %を超えて含有しても効果が飽和するため含有量に見合う効果が期待できなくなるうえ、高価であるため、経済的に不利となる。このため、Niは0.35〜2.0 %に限定した。
【0024】
Al:0.004 %以下
Alは、強脱酸元素であり、溶鋼中の酸素と結合しアルミナ(Al2O3)を形成し、溶存酸素を低減するため、REM の酸硫化物(オキシサルファイド)の生成、あるいは二次脱酸生成物としてのMnの酸化物、酸硫化物(オキシサルファイド)の生成を阻害し、デンドライトの形態制御や、二次脱酸生成物の微細分散に悪影響を及ぼす。このため、本発明では、Al脱酸を行わず、Si,Mn 脱酸とし、Al含有量を0.004 %以下に制限した。
【0025】
Ti:0.004 %以下
Tiは、Alと同様に、Si,Mn にくらべて強い脱酸力を有する元素であり、二次脱酸生成物の微細分散のために、できるだけ低減する必要がある。このため、本発明では、Alと同様に、0.004 %以下に限定した。
上記した基本組成に加えてさらに、強度増加の目的で、Nb:0.1 %以下、V:0.2 %以下、Cu:1.0 %以下、Cr:1.0 %以下、Mo:0.8 %以下、B:0.0003〜0.0040%のうちから選ばれた1種または2種以上を含有することが好ましい。
【0026】
Nb、V、Cu、Cr、Mo、Bは、いずれも、鋼の強度を増加させる元素であり、母材強度、溶接継手部強度の確保のために、選択して含有することができる。
Nbは、母材の強度および靱性を向上させるとともに、継手部強度を増加させる作用を有する。このような効果は、0.005 %以上の含有で顕著となるが、0.1 %を超える含有は、HAZ 靱性の低下を招く。このため、Nbは0.1%以下に限定することが好ましい。
【0027】
Vは、母材の強度を増加させるとともに靭性を向上させる元素である。このような効果は、0.02%以上の含有で顕著となるが、0.2 %を超える含有は、かえって靱性の低下を招く。このため、Vは0.2 %以下に限定することが好ましい。
Cuは、Niと同様、強度を増加する元素である。このような効果は0.05%以上の含有で顕著となるが、1.0 %を超える含有は熱間脆性を生じ、鋼板の表面性状が劣化する。このため、Cuは1.0 %以下とすることが好ましい。
【0028】
また、Cr,Moは、いずれも母材の高強度化に有効に作用する元素である。このような効果は、Cr:0.2 %以上、Mo:0.1 %以上の含有で顕著となる。一方、過剰に含有すると、いずれも靱性に悪影響を与えるため、Cr:1.0 %以下、Mo:0.8 %以下にそれぞれ限定することが好ましい。
Bは、焼入れ性の向上を介して、鋼の強度を増加させる作用を有する元素である。0.0003%以下ではその効果が十分ではなく、一方、0.0040%を超えて含有すると焼入れ性が著しく増加し母材靱性の劣化を招く恐れがある。このため、Bは0.0003〜0.0040%の範囲に限定することが好ましい。
【0029】
上記した成分以外の残部溶鋼は、Feおよび不可避的不純物である。不可避的不純物として、Nは0.0040%以下が許容できる。
上記した組成に調整した溶鋼を、ついで鋳造して鋼素材(スラブ)とする。鋳造方法は、特に限定されないが、分散粒子の大きさおよび形態を所望の範囲に制御するために、凝固段階において、鋳込速度や冷却速度を制御できる連続鋳造法とすることが好ましい。なお、分散粒子の大きさを決めている要因は、溶存酸素量とMn、S量が主であるが、鋳込時の冷却速度も影響するため、鋳造方法は造塊法よりも連鋳法とすることが好ましい。
【0030】
ついで、これら鋼素材を、1050℃以上、1200℃以下に再加熱する。
再加熱温度が1050℃未満では、熱間圧延での変形抵抗が高くなり、1パス当たりの圧下量が大きくとれなくなることから、圧延パス数が増加し、圧延能率を招くとともに、鋼素材(スラブ)中の鋳造欠陥を圧着することができない場合がある。このため、再加熱温度は、1050℃以上とする。なお、再加熱温度が1200℃を超えると、結晶粒の粗大化が著しく、また、加熱によるスケールロスが多くなり、 歩留りが低下するため、鋼素材の再加熱温度は1050〜1200℃の範囲とすることが好ましい。なお、より好ましくは、1080〜1150℃である。
【0031】
再加熱された鋼素材は、ついで、Ar3変態点〜(Ar3変態点+100 ℃)の温度域における累積圧下率が35%以上となる熱間圧延を施され、所定の寸法形状の厚鋼板とされる。
Ar3変態点〜(Ar3変態点+100 ℃)の温度域における累積圧下率が35%未満では、変態後、平均粒径5μm 以下のフェライト組織が得られない。γ−α変態の核生成サイトは、オーステナイト(γ)粒界、γ粒内の変形帯などであるが、これらはより低温で加工するほど増加する。
【0032】
Ar3変態点〜(Ar3変態点+100 ℃)の温度域における累積圧下率とフェライト平均粒径の関係を図1に示す。図1にはAr3 変態点〜(Ar3 +100 ℃)の温度域における累積圧下率と、1サイクル目を、1400℃加熱、800 〜500 ℃の冷却時間が40sの熱サイクルとし、2サイクル目を800 ℃加熱、800 〜500 ℃の冷却時間が40sの熱サイクルとする、溶接HAZ (再熱ボンド部)のvE-40 との関係を併記している。
【0033】
図1から、Ar3変態点〜(Ar3変態点+100 ℃)の温度域における累積圧下率を35%以上とすることにより、フェライト平均結晶粒径が5μm 以下となる。このことから、熱間圧延におけるAr3変態点〜(Ar3変態点+100 ℃)の温度域における累積圧下率を35%以上に限定した。また、図1に示すように、熱間圧延におけるAr3変態点〜(Ar3変態点+100 ℃)の温度域における累積圧下率を35%以上とすることにより、フェライト平均結晶粒径が5μm 以下となり、これによって、溶接HAZ 再熱ボンド部のvE-40 が200J以上となり、溶接HAZ 靭性が顕著に向上する。なお、Ar3変態点は、含有する化学成分との関係で、概ね次式
Ar3=910-273C-74Mn-57Ni-16Cr-9Mo-5Cu
(ここで、C、Mn、Ni、Cr、Mo、Cu:各合金元素の含有量(質量%))で推測できる。なお、含有しない合金元素がある場合には、 該当する合金元素量を0として計算するものとする。
【0034】
本発明では、熱間圧延終了後、板厚1/2 位置における平均冷却速度が2℃/s以上の冷却を500 ℃以下の温度域まで施す。
板厚1/2 位置における平均冷却速度が2℃/s未満では、変態後のフェライト粒が粗大化し、 母材強度が低下する。
また、平均冷却速度が2℃/s以上の冷却の冷却停止温度は、母材強度の観点から、500 ℃以下とする。冷却停止温度が500 ℃を超えて高くなると、 引張強さが低くなりすぎる。このため、板厚1/2 位置における平均冷却速度が2℃/s以上の冷却の冷却停止温度は500 ℃以下に限定した。なお、この冷却後は、室温まで空冷または徐冷させる。
【0035】
また、本発明では、鋼材の残留応力低減の目的で、上記した冷却後、450 〜650 ℃の温度範囲で焼戻し処理を施すことが好ましい。焼戻し温度が450 ℃未満では、残留応力の除去効果が少なく、一方、650 ℃を超えて高くなると、各種炭窒化物が析出し、析出強化により、靭性が劣化する。このため、焼戻し温度は450 〜650 ℃の温度範囲に限定することが好ましい。
【0036】
上記した製造方法で製造された厚鋼板は、上記した溶鋼組成と同じ組成を有し、それ以外の不可避的不純物として、O:0.0070%以下が許容される。0.0070%を超える含有は、鋼中の酸化物量が増加し、鋼の清浄度を劣化させる。なお、REM の酸化物、酸硫化物、Mnの酸化物、酸硫化物の所要量以上の分散のために0.0015%以上とすることがより好ましい。
【0037】
また、上記した製造方法で製造された厚鋼板は、上記した組成に加えて、平均粒径10μm以下のREM 硫化物粒子、REM 酸化物粒子、REM 酸硫化物粒子の1種または2種以上と、平均粒径1μm以下の、Mn酸化物、Mn硫化物、Mn酸硫化物のうちの1種または2種以上が複合した粒子とが分散した組織を有する。
平均粒径10μm以下のREM 硫化物粒子、REM 酸化物粒子、REM 酸硫化物粒子は、凝固過程で固液界面に晶出し、デンドライトの一方向成長を抑制する作用を有する。なお、デンドライトの一方向成長を抑制するためには、REM 硫化物粒子、REM 酸化物粒子、REM 酸硫化物粒子の平均粒径は1μm以上とすることが好ましい。REM の添加前の溶存酸素量を0.0030〜0.0120質量%に調整することにより、10μm以下好ましくは1μm以上のREM 硫化物粒子、REM 酸化物粒子、REM 酸硫化物粒子の1種または2種以上が固液界面に晶出するようになる。
【0038】
なお、デンドライトの一方向成長を抑制するために、このようなREM 硫化物粒子、REM 酸化物粒子、REM 酸硫化物粒子のうちの1種または2種以上は、粒数密度で70個/mm2 以上分散させることが好ましい。70個/mm2 未満では、上記した効果が期待できなくなり、凝固組織を等軸晶化できない。
平均粒径で1μm以下と微細分散した、Mn酸化物、Mn硫化物、Mn酸硫化物のうちの1種または2種以上が複合した粒子は、超大入熱溶接HAZ のオーステナイト粒の成長を抑制する作用を有する。これら微細分散するMn系複合粒子は、二次脱酸生成物であり、凝固段階での二次デンドライトアーム間隔を微細とし、REM 添加後の溶存酸素量を0.0010〜0.0050質量%に調整することにより生成することができる。このようなMn系複合粒子は、粒数密度で1×106 個/mm2 以上分散させることが好ましい。1×106 個/mm2 未満では、HAZ の高温滞留域でのオーステナイト粒のピン止め効果が小さくなり、HAZ が粗粒化しHAZ 靱性が低下する。
【0039】
なお、分散粒子の平均粒径および単位面積当たりの粒数密度は、鋼板から採取した試験片の圧延方向と直角なC断面を研磨し、さらに研磨面を電解腐食して分散粒子を現出したのち、走査型電子顕微鏡を用いて観察し、倍率:5000倍で各10視野撮像して、得られた画像を、画像解析装置を用いて処理し算出するものとする。
【0040】
【実施例】
表1に示す組成の溶鋼を、転炉で溶製し、RH脱ガス処理を施したのち、連続鋳造法で鋼素材(スラブ)とした。なお、溶製中に、脱酸処理により、REM 添加直前の溶存酸素量を調整した。また、一部では、Al添加による予備脱酸を行った。また、REM 、Sの添加量を変更して、REM 添加後の溶存酸素量を調整した。その後、その他の成分含有量を調整して、表1に示す組成の溶鋼にした。
【0041】
ついで、得られた鋼素材を表2に示す条件で再加熱し、表2に示す条件の熱間圧延を施し、表2に示す条件で冷却し、表2に示す板厚の厚肉鋼板とした。一部の鋼板には、 冷却後、表2に示す焼戻し処理を施した。
得られた厚肉鋼板について、母材組織、母材引張特性、母材靭性を調査した。
(1)母材組織
得られた厚肉鋼板から、試験片を採取し、分散粒子の種類、平均粒径、および粒数密度を調べた。分散粒子の種類、平均粒径および単位面積当たりの粒数密度は、試験片のC断面を研磨し、さらに研磨面を電解腐食して分散粒子を現出したのち、走査型電子顕微鏡を用いて観察し、倍率:5000倍で各10視野撮像して、得られた画像を、画像解析装置を用いて算出し、各視野ごとの平均値を求め、さらに各視野の平均値を求め、各鋼板の値とした。分散粒子の種類は、走査型電子顕微鏡に装備されたEDX装置を用いて、決定した。
(2)母材引張特性
得られた厚肉鋼板の板厚の1/2 部C方向から、JIS 4号引張試験片を採取し、JIS Z 2204の規定に準拠して引張試験を実施し、降伏点YP、引張強さTSを求めた。
(3)母材靭性
得られた厚肉鋼板の板厚の1/2 部C方向から、Vノッチ試験片を採取し、JIS Z 2242の規定に準拠してシャルピー衝撃試験を実施し、破面遷移温度vTrs、-40 ℃における吸収エネルギーvE-40(J)求めた。
【0042】
また、得られた厚肉鋼板について、溶接HAZ 靭性を調査した。
(4)溶接HAZ 靭性
得られた厚肉鋼板からレ型開先溶接継手用試験板を採取し、入熱45kJ/cm のサブマージアーク溶接により溶接継手を作製した。得られた溶接継手の、板厚方向に直線的なボンド部を、切欠位置とするVノッチ試験片を採取し、JIS Z 2242の規定に準拠してシャルピー衝撃試験を実施し、-40 ℃における吸収エネルギーvE-40(J)求めた。また、得られた溶接継手の、板厚方向に直線的なボンド部近傍から、CTOD試験片を採取し、英国規格BS 7448 の規定に準拠して、試験片の作製、およびCTOD試験を実施し、溶接ボンド部のCTOD特性を求めた。なお、試験は−10℃で行った。
【0043】
得られた結果を表3に示す。
【0044】
【表1】
Figure 0004066879
【0045】
【表2】
Figure 0004066879
【0046】
【表3】
Figure 0004066879
【0047】
本発明例はいずれも、YSが355N/mm2以上の高強度で、vE-40 が200J以上の高靭性を有する良好な母材特性と、溶接ボンド部におけるvE-40 が156J以上で、−10℃でのCTOD値が0.50mm以上と、良好な溶接HAZ 靭性、とくに優れた溶接HAZ のCTOD特性を有する厚肉高張力鋼板である。これに対し、本発明の範囲を外れる比較例は、母材YS:355N/mm2未満であるか、溶接ボンド部のCTOD値が0.24mm以下と、溶接HAZ 靭性が劣化している。また、本発明の範囲を外れる比較例では、母材特性のばらつきが多く、また溶接部に水素割れが発生するなどの問題がある。
【0048】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、降伏強さ355 N/mm2 以上の高強度を有し、溶接熱影響部靭性、とくに溶接熱影響部のCTOD特性に優れた厚肉高張力鋼板が安価にしかも安定して製造でき、産業上格段の効果を奏する。また、本発明は、構造物の大型化に寄与するという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】Ar3変態点〜(Ar3変態点+100 ℃)の温度域における累積圧下率とフェライト平均粒径、溶接HAZ ( ボンド部近傍) のvE-40 との関係を示すグラフである。

Claims (4)

  1. 溶鋼に、Siおよび/またはMnを添加して脱酸し、溶存酸素量を0.0030〜0.0120質量%に調整したのち、REM を添加し溶存酸素量を0.0010〜0.0050質量%に調整するとともに、組成を調整して、質量%で、
    C:0.05〜0.15%、 Si:0.05〜0.40%、
    Mn:1.0 〜 2.0%、 P:0.02%以下、
    S:0.0005〜0.0060%、 REM :0.003 〜0.020 %、
    Ni:0.35〜2.0 %
    を含有し、AlおよびTiをそれぞれ0.004 %以下に制限し、残部 Fe および不可避的不純物からなる組成の溶鋼とし、ついで該溶鋼を鋳造して鋼素材としたのち、該鋼素材を1050〜1200℃に加熱したのち、Ar3変態点〜(Ar3変態点+100 ℃)の温度域における累積圧下率を35%以上とする熱間圧延を施し、ついで、板厚1/2 位置における平均冷却速度が2℃/s以上の冷却を500 ℃以下の温度域まで施すことを特徴とする、溶接熱影響部CTOD特性に優れた厚肉高張力鋼板の製造方法。
  2. 前記脱酸の前に、Alを添加する予備脱酸を行い、前記脱酸前の溶存酸素量を0.0080〜0.0170質量%に調整することを特徴とする請求項1に記載の厚肉高張力鋼板の製造方法。
  3. 前記組成に加えてさらに、質量%で、Nb:0.1 %以下、V:0.2 %以下、Cu:1.0 %以下、Cr:1.0 %以下、Mo:0.8 %以下、B:0.0003〜0.0040%のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする請求項1または2に記載の厚肉高張力鋼板の製造方法。
  4. 前記冷却後、さらに450 〜650 ℃の温度範囲で焼戻し処理を施すことを特徴とする請求項1、2、3のいずれかに記載の厚肉高張力鋼板の製造方法。
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