JP4065676B2 - Method for producing (meth) acrylic acid ester and catalyst for producing (meth) acrylic acid ester - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は(メタ)アクリル酸エステルのエステル交換法による製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
エステル交換法による(メタ)アクリル酸エステルの製造法としては、チタン系触媒やスズ系触媒を使用する方法などが知られている。酸化カルシウムを触媒に用いる方法として、例えば特開昭50−142513号公報ではジメチルアミノエチルメタクリレートまたはジメチルアミノエチルアクリレートの製造法が開示され、特開昭61−50940号公報では酸化カルシウムおよびリチウム含有化合物を触媒として用いた(メタ)アクリル酸エステルの製造法が開示されている。一方、テトラアルキルチタネート触媒を用いる方法として、例えば特開平1−258642号公報には立体障害フェノールを重合防止剤として組み合わせる方法が開示され、特開平4−66555号公報には原料アルコールのアルキル基と同一のアルキル基を持つテトラアルキルチタネートを用いる方法が開示されている。また、特開平5−320205号公報および特開平5−320217号公報では、特定のN−オキシル化合物を単独であるいはその他の重合防止剤と併せて用いる重合防止方法が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開昭50−142513号公報あるいは特開昭61−50940号公報記載の方法で(メタ)アクリル酸エステルを製造する場合には重合防止剤の選択によって反応途中で著しく重合が進行したり、反応終了時の反応液が著しく着色し、その後に洗浄および/あるいは蒸留といった精製操作が必要であった。特開平1−258642号公報記載の方法は、高い反応率で反応を行うと、触媒由来のアルコール又はそのエステルが反応系に混入するという問題があった。また、特開平4−66555号公報記載の方法は、原料アルコールに応じて触媒を用意する必要があり、原料アルコールの種類によっては市販品の触媒が存在しないために、その都度触媒から製造しなければならないという問題があった。さらに、これらの技術では触媒が反応液に溶け込み、生成したエステル体を蒸留などの操作によって分離する必要があった。
【0004】
本発明の目的は、エステル交換反応終了後の反応液から(メタ)アクリル酸エステルを分離する際に、蒸留操作を特に必要とせず、濾過操作により重合物や着色の少ない(メタ)アクリル酸エステルを製造する方法、およびこのような用途に使用できる(メタ)アクリル酸エステル製造用触媒を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は触媒として、酸化カルシウム、水酸化カルシウムおよび酸化マグネシウムから選ばれる少なくとも一種の化合物とLiaX(式中、Xはヒドロキシ基、酸素原子、炭酸イオン、1〜6個の炭素原子を有するカルボン酸陰イオンまたは1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ基であり、aはXの価数を満たす整数)で表されるリチウム化合物を用い、かつ重合防止剤としてN−オキシル化合物を用いて、メチル(メタ)アクリレートと、炭素数3〜20のアルコールまたは炭素数6〜20のフェノール類とのエステル交換反応を行うことを特徴とする(メタ)アクリル酸エステルの製造方法であり、特にN−オキシル化合物が下記一般式(1)で示されるN−オキシル化合物、下記式(2)で示されるシクロヘキサン−1−スピロ−2’−(4’−オキソイミダゾリジン−1’−オキシル)−5’−スピロ−1''−シクロヘキサンのうちから選ばれた少なくとも一種のN−オキシル化合物であることを特徴とする(メタ)アクリル酸エステルの製造方法である。
【0006】
【化3】
【0007】
【化4】
【0008】
(式中、R1、R2、R3、R4は炭素数が1〜12のアルキル基であって直鎖状でも分岐状でもよい。さらにR1とR2および/またはR3とR4は互いに環を形成していてもよい。R5はH、OH、OR、OCOR、NHCORまたはO−[(EO)n+(PO)m]−H、R6はH、またはR5とR6は一緒になって=Oを表す。尚、Rは炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基を示し、EOはエチレンオキシ基を、POはプロピレンオキシ基を示し、nおよびmは同一または異なる0〜10の整数であってnおよびmが同時に0になることはない。)
【0009】
また本発明は、水酸化カルシウムおよび酸化マグネシウムから選ばれる少なくとも一種の化合物とLiaX(式中、Xはヒドロキシ基、酸素原子、炭酸イオン、1〜6個の炭素原子を有するカルボン酸陰イオンまたは1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ基であり、aはXの価数を満たす整数)で表されるリチウム化合物を含む(メタ)アクリル酸エステルのエステル交換反応用触媒である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明では、触媒として、酸化カルシウム、水酸化カルシウムおよび酸化マグネシウムから選ばれる少なくとも一種の化合物とLiaX(式中、Xはヒドロキシ基、酸素原子、炭酸イオン、1〜6個の炭素原子を有するカルボン酸陰イオンまたは1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ基であり、aはXの価数を満たす整数)で表されるリチウム化合物を用いることにより、反応終了後、濾過などの簡単な操作によって容易に短時間で触媒を反応液から分離することができる。その際、触媒としてはカルシウム含有化合物およびリチウム含有化合物を用いることが重要で、どちらか一方がない場合には反応時間が長くなり、生産性の低下あるいは重合の進行などを招く。
【0011】
さらに本発明で用いる重合防止剤はN−オキシル化合物である必要がある。N−オキシル化合物は、通常用いられるヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテルなどのフェノール系あるいはアミン系重合防止剤に比べて重合抑制効果は極めて高く、反応終了後の反応液が着色することはない。さらに、N−オキシル化合物は、系内に過剰にある(メタ)アクリル酸エステルと反応しても、重合防止効果が全く損なわれることがない。従って、特開平1−258642号公報のようにバルキーな基を導入して反応性を小さくした立体障害フェノールを用いる必要がない。また、少量で優れた重合防止効果が期待される。
【0012】
このように、酸化カルシウム、水酸化カルシウムおよび酸化マグネシウムから選ばれる少なくとも一種の化合物およびLi含有化合物を触媒に用い、N−オキシル化合物を重合防止剤に用いることにより、反応終了後の生成物からの触媒の分離が容易で着色がなく高い反応率で(メタ)アクリル酸エステルを製造することができる。
【0013】
本発明の(メタ)アクリル酸エステルの製造方法において原料であるメチル(メタ)アクリレートは、慣用されるようにメチルアクリレートまたはメチルメタクリレートをいう。また本発明において、メチル(メタ)アクリレートと反応させるアルコールまたはフェノール類は、アルコールについては炭素数3〜20、フェノール類については炭素数6〜20である。
【0014】
アルコールとしては、アルカノール類、アルコキシアルカノール類、アルケノキシアルカノール類、アルケノール類、フェノキシアルカノール類、シクロアルカノール類、アルキルシクロアルカノール類、シクロアルキルアルカノール類、フェニルアルカノール類、アルキルフェニルアルカノール類、ハロアルカノール類、シアノアルカノール類、アミノアルカノール類などが挙げられる。
【0015】
このようなアルコールおよびフェノール類の中でも、アルカノール類、アルケノール類、アミノアルケノール類が好ましく、アルカノール類が特に好ましい。
【0016】
具体的にアルコール又はフェノール類としては、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、ターシャリーブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノール、n−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、トリデカノール、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノール、シクロヘキサノール、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール、4−ターシャリーブチルシクロヘキサノール、フェノール、ベンジルアルコール、1−フェニルエチルアルコール、2−フェニルエチルアルコール、フェノキシエタノール、メトキシエタノール、エトキシエタノール、ブトキシエタノール、アリルアルコール、メタリルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ネオペンチルグリコールなどが挙げられるがこれに限定されるものではない。
【0017】
原料のメチル(メタ)アクリレートとアルコールまたはフェノール類との仕込み混合比率は、任意に設定することができるが、目的とする(メタ)アクリル酸エステル化合物の生産性の観点からアルコールまたはフェノール類1モルに対して、通常メチル(メタ)アクリレート0.1〜10.0モルであり、好ましくは0.3〜4.0モルである。
【0018】
本発明で触媒として用いられる酸化カルシウム、水酸化カルシウム、酸化マグネシウムおよびLiaX(式中、Xはヒドロキシ基、酸素原子、炭酸イオン、1〜6個の炭素原子を有するカルボン酸陰イオンまたは1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ基であり、aはXの価数を満たす整数)で表されるリチウム化合物のそれぞれは市販品をそのまま用いても良いが、酸化カルシウムに関しては酸素含有気体流通下任意の温度で焼成してから用いても良い。また、LiaXの具体例としては、水酸化リチウム、炭酸リチウム、酸化リチウム、酢酸リチウム、リチウムメチラートなどが挙げられる。
【0019】
本発明における触媒の総合使用量は、使用されるアルコールまたはフェノール類に対して、0.01〜30質量%、好ましくは0.1〜10質量%であり、LiaXが必須であって、酸化カルシウム、水酸化カルシウムおよび酸化マグネシウムはいずれか一種類を用いても良いが、任意の混合物であっても良い。触媒使用量は少なすぎると、(メタ)アクリル酸エステルの収率が低下したり、未反応物の回収量が増えたり、反応時間が長くなって生産性が低下する場合がある。また、多すぎても、(メタ)アクリル酸エステルの収率や、反応時間等が大きく変化することはなく、ただ単に触媒使用量の増大をもたらすだけである。この時のLiaXの使用量は総合触媒に対して任意に設定することができる。また、触媒の反応液への添加方法はこれら触媒をあらかじめ混合してから添加しても良く、それぞれの触媒を任意の順位で順次添加しても良い。
【0020】
また、本発明で用いられる重合防止剤はN−オキシル化合物であり、前記一般式(1)中で、R1、R2、R3、R4は炭素数が1〜8のアルキル基であって直鎖状でも分岐状でもよい。さらにR1とR2および/またはR3とR4は互いに環を形成していてもよい。R5はH、OH、OR、OCOR、NHCORまたはO−[(EO)n+(PO)m]−H、R6はH、またはR5とR6は一緒になって=Oを表す。尚、Rは炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基を示し、EOはエチレンオキシ基を、POはプロピレンオキシ基を示し、nおよびmは同一または異なる0〜10の整数であってnおよびmが同時に0になることはない。
【0021】
なお、一般式(1)において、基O−[(EO)n+(PO)m]−Hについては、エチレンオキシ基とプロピレンオキシ基の配列は自由に選択することができる。例えば、エチレンオキシ基とプロピレンオキシ基とが相互にランダムに配列しているような場合や、それぞれがいくつかのブロックに分かれて配列しているような場合であっても、エチレンオキシ基の数の和がnであってプロピレンオキシ基の数の和がmである場合は、この表記に含まれるものである。
【0022】
R1、R2、R3、R4としては、炭素数1〜5の直鎖または分岐アルキル基が好ましく、メチル、エチル、プロピル、ブチル等を挙げることができる。この中でもメチルおよびエチルが好ましい。
【0023】
R5としては、H;OH;Rがメチル、エチル、プロピル、フェニル、ベンジル等のOR;Rがメチル、エチル、ベンジル、ビニル、アリル等のOCOR;Rがメチル、エチル、ビニル、プロピル等のNHCOR;およびジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール等の水酸基の水素を除いたO−[(EO)n+(PO)m]−Hを挙げることができる。また、R6としては、Hが好ましい。
【0024】
具体的には、前記一般式(1)で表されるN−オキシル化合物の例として、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−アセチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−エトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−フェノキシ−2,2,6,6−ピペリジン−N−オキシル、4−ベンジルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−アセチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−アクリロイルアミノ−2,2,6,6ーテトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−メタクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−ベンゾイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−Nーオキシル、4−シンナモイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−クロトニルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−プロピオニルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−ブチリルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリドン−N−オキシル、4−[H−(EO)2−O]−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−[H−(EO)4−O]−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−[H−(EO)6−O]−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−[H−(EO)8−O]−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−[H−(EO)10−O]−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−[H−[(EO)2+(PO)4]−O]−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−[H−[(EO)4+(PO)3]−O]−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−[H−[(EO)6+(PO)3]−O]−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−[H−(PO)10−O]−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−[H−(PO)6−O]−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−[H−[(EO)5+(PO)10]−O]−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル等が挙げられるがこれに限定されるものではない。表1および表2にこれらの化合物およびその他のオキシル化合物の代表例を示した。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
また、前記式(2)で表されるシクロヘキサン−1−スピロ−2’−(4’−オキソイミダゾリジン−1’−オキシル)−5’−スピロ−1''−シクロヘキサンを用いてもよい。
【0028】
これらのN−オキシル化合物は、単独でも使用できるが、2種類以上併用してもよい。
【0029】
使用するN−オキシル化合物の量は、原料メチル(メタ)アクリレートの量に対して通常0.01〜5000ppm、好ましくは0.1〜1000ppm、より好ましくは1〜100ppmである。N−オキシル化合物が少なすぎると充分な重合防止効果を得るのが困難となる場合があり、製品である(メタ)アクリル酸エステルの収率が低下する。一方、多すぎても、重合防止効果に大きな差は認められない。
【0030】
本発明の触媒を用いた反応の様式としては、流動床、固定床式あるいは攪拌式等一般に用いられる手法を使用することができ、流通式、回分式のいずれの方法であってもよい。また、本発明で用いる触媒は固体触媒であるため、反応液と触媒の分離は極めて容易である。即ち、反応を回分式反応装置を用いて行う場合は、反応終了後反応液をろ過ないしデカンテーションにより分離することができる。さらに、分離した触媒分は繰り返しエステル交換反応に使用することができる。また管型流通式反応器を用いる場合は、触媒を反応器内に充填し固定床にすることにより、反応液のみを取り出すことができる。反応液中には目的である(メタ)アクリル酸エステルと原料の未反応メチル(メタ)アクリレートあるいはアルコール、さらに重合防止剤が含まれ、減圧下で未反応メチル(メタ)アクリレートあるいはアルコール、フェノール類を留去して製品としても良いが、必要に応じて減圧下に蒸留精製又は抽出操作により(メタ)アクリル酸エステルを高純度、高品質で得ることもできる。
【0031】
本発明の反応圧力は減圧、常圧、加圧いずれの圧力下においても実施でき、さらに反応温度は特に制限はなく、設定圧力における反応溶液の沸点温度で自由に設定することができるが、反応速度論の面からは高温の方が望ましい。ただし、(メタ)アクリル酸エステルの場合は重合防止の観点から150℃以下であることが好ましい。
【0032】
反応の進行と共に、原料メチル(メタ)アクリレートから副生するメタノールは(メタ)アクリル酸エステル又は適当な溶媒との共沸混合物として反応系外に取り出すことも可能である。
【0033】
反応の終了はさらに共沸混合物が留出しなくなることによって知ることができるが、反応系内の仕込みアルコールが完全に消費されることによって知ることもできる。
【0034】
【実施例】
以下、本発明を実施例および比較例をあげて説明する。使用したN−オキシル化合物は表1または表2に示した化合物番号で表示した。メタクリル酸メチルはMMA、アクリル酸メチルはMAと略記する。また、反応液中の成分分析および得られた(メタ)アクリル酸エステルの純度は、ガスクロマトグラフィーを用いて分析した。なお、本明細書で用いる転化率の定義は以下の通りである。
転化率(%)=(反応した原料アルコールモル数/供給した原料アルコールモル数)×100
収率(%)=(得られた(メタ)アクリル酸エステルのモル数/供給した原料アルコールのモル数)×100
また、製品への着色度は吸光光度計を用いて、露光長100mmのセルにおける417nmの水に対する吸光度を測定することによって評価した。
【0035】
[実施例1]
20段オルダーショウ蒸留塔を備えた還流装置を用い、2L容の側管付き四つ口フラスコに、MMA804g(8モル)、ラウリルアルコール495g(2.7モル)、酸化カルシウム24.8g(ラウリルアルコールに対して5質量%)、水酸化リチウム12.4g(ラウリルアルコールに対して2.5質量%)および0.0068g(8.5ppm対MMA)のN−オキシル化合物8をフラスコ内に仕込み、空気気流下に攪拌して6時間エステル交換反応を行った。反応液をガスクロマトグラフィーによって分析したところ、99.3%の原料ラウリルアルコールがメタクリル酸ラウリルに転化していた。この間、反応で生成するメタノールはMMAとの共沸で系外に除去した。このとき反応液の温度は104℃から120℃まで上昇したが、釜および塔には重合物の残渣や付着物は全くなかった。次に、この反応液を常圧にて濾過を行い触媒を分離した後、80℃に加熱し、徐々に系を減圧状態とし最終的に10kPaの減圧下までMMAを留去した。この結果、純度99.8%のメタクリル酸ラウリル673g(ラウリルアルコールに対する収率98.0%)を得た。また、得られたメタクリル酸ラウリルの417nmにおける吸光度は0.06であった。
【0036】
[実施例2〜実施例10]
表3に示した原料アルコールと触媒および重合防止剤を用いた以外は実施例1と同様にエステル交換反応を行い、表3に示した反応温度、反応時間、アルコール基準転化率、吸光度で対応するメタクリル酸エステルを得た。
【0037】
このとき、いずれの実施例においても、釜および塔には重合物の残渣や付着物は全くなかった。
【0038】
[比較例1]
重合防止剤8に代えて、ヒドロキノンを0.008g(MMAに対して10ppm)用いた他は、実施例1と同様にして空気気流下に攪拌してエステル交換反応を行った。反応時間6時間における転化率は99.0%であったが、反応終了後の反応液は黄色く着色し、重合物が発生してろ過を行うことができなかった。
【0039】
このように、ヒドロキノンはN−オキシル化合物に比べて着色を促進するだけではなく、重合防止効果も著しく劣る。
【0040】
[比較例2]
重合防止剤8に代えて、ヒドロキノンを0.08g(MMAに対して100ppm)用いた他は、実施例1と同様にして空気気流下に攪拌してエステル交換反応を行った。反応時間6時間における転化率は99.2%、ラウリルアルコールに対する収率は97.3%であった。また、得られたメタクリル酸ラウリルの417nmにおける吸光度は1.73であった。
【0041】
このように、ヒドロキノンはN−オキシル化合物に比べて着色性において著しく劣る。
【0042】
[比較例3]
重合防止剤8に代えて、ヒドロキノンモノメチルエーテルを0.08g(MMAに対して100ppm)用いた他は、実施例1と同様にして空気気流下に攪拌してエステル交換反応を行った。反応時間6時間における転化率は99.5%、ラウリルアルコールに対する収率は96.3%であった。また、得られたメタクリル酸ラウリルの417nmにおける吸光度は0.25であった。
【0043】
このように、ヒドロキノンモノメチルエーテルはN−オキシル化合物に比べて着色性において著しく劣る。
【0044】
【表3】
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、反応終了後の生成物からの触媒の分離が容易で、重合、着色がなく高い反応率で高純度の(メタ)アクリル酸エステルを製造することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a (meth) acrylic ester by a transesterification method.
[0002]
[Prior art]
As a method for producing a (meth) acrylic acid ester by the transesterification method, a method using a titanium catalyst or a tin catalyst is known. As a method of using calcium oxide as a catalyst, for example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 50-142513 discloses a method for producing dimethylaminoethyl methacrylate or dimethylaminoethyl acrylate, and Japanese Patent Application Laid-Open No. 61-50940 discloses a compound containing calcium oxide and lithium. A method for producing a (meth) acrylic acid ester using bismuth as a catalyst is disclosed. On the other hand, as a method using a tetraalkyl titanate catalyst, for example, JP-A-1-258642 discloses a method of combining a sterically hindered phenol as a polymerization inhibitor, and JP-A-4-66555 discloses an alkyl group of a raw alcohol. A method using a tetraalkyl titanate having the same alkyl group is disclosed. JP-A-5-320205 and JP-A-5-320217 describe a polymerization prevention method using a specific N-oxyl compound alone or in combination with other polymerization inhibitors.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, when a (meth) acrylic acid ester is produced by the method described in JP-A-50-142513 or JP-A-61-50940, the polymerization proceeds remarkably during the reaction depending on the selection of the polymerization inhibitor. At the end of the reaction, the reaction solution was remarkably colored, followed by a purification operation such as washing and / or distillation. The method described in JP-A-1-258642 has a problem that when the reaction is carried out at a high reaction rate, alcohol derived from the catalyst or an ester thereof is mixed into the reaction system. Further, the method described in JP-A-4-66555 requires the preparation of a catalyst according to the raw material alcohol, and depending on the type of the raw material alcohol, there is no commercially available catalyst, so it must be produced from the catalyst each time. There was a problem that had to be done. Furthermore, in these techniques, the catalyst is dissolved in the reaction solution, and the produced ester must be separated by an operation such as distillation.
[0004]
The object of the present invention is that when separating (meth) acrylic acid ester from the reaction liquid after the transesterification reaction, distillation operation is not particularly required, and (meth) acrylic acid ester having little polymer or coloring by filtration operation. And a catalyst for producing a (meth) acrylic acid ester that can be used for such applications.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In the present invention, as a catalyst, at least one compound selected from calcium oxide, calcium hydroxide and magnesium oxide and LiaX (wherein X is a hydroxy group, an oxygen atom, a carbonate ion, a carboxylic acid having 1 to 6 carbon atoms) An anion group or an alkoxy group having 1 to 4 carbon atoms, a is an integer satisfying the valence of X), and an N-oxyl compound is used as a polymerization inhibitor. A method for producing a (meth) acrylic ester, characterized by carrying out a transesterification reaction between (meth) acrylate and an alcohol having 3 to 20 carbon atoms or a phenol having 6 to 20 carbon atoms, particularly N-oxyl. The compound is an N-oxyl compound represented by the following general formula (1), cyclohexane-1-spiro-2′- represented by the following formula (2) 4'-oxoimidazolidine-1'-oxyl) -5'-spiro-1 "-cyclohexane, which is at least one N-oxyl compound selected from the group consisting of (meth) acrylic acid esters It is a manufacturing method.
[0006]
[Chemical 3]
[0007]
[Formula 4]
[0008]
(In the formula, R 1 , R 2 , R 3 and R 4 are alkyl groups having 1 to 12 carbon atoms and may be linear or branched. Furthermore, R 1 and R 2 and / or R 3 and R 4 may form a ring with each other, R 5 is H, OH, OR, OCOR, NHCOR or O — [(EO) n + (PO) m ] —H, R 6 is H, or R 5 R 6 together represents ═O, where R is an alkyl group having 1 to 8 carbon atoms, an alkenyl group having 2 to 8 carbon atoms, an aryl group having 6 to 12 carbon atoms, and an aralkyl having 7 to 12 carbon atoms. EO represents an ethyleneoxy group, PO represents a propyleneoxy group, n and m are the same or different integers of 0 to 10, and n and m are not 0 at the same time.)
[0009]
The present invention also relates to at least one compound selected from calcium hydroxide and magnesium oxide and LiaX (wherein X is a hydroxy group, an oxygen atom, a carbonate ion, a carboxylate anion having 1 to 6 carbon atoms, or 1 A catalyst for transesterification of (meth) acrylic acid ester containing a lithium compound represented by (i) an alkoxy group having 4 carbon atoms, a being an integer satisfying the valence of X).
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the present invention, as a catalyst, at least one compound selected from calcium oxide, calcium hydroxide, and magnesium oxide and LiaX (wherein X is a hydroxy group, an oxygen atom, a carbonate ion, a carboxylic acid having 1 to 6 carbon atoms). By using a lithium compound represented by an anion or an alkoxy group having 1 to 4 carbon atoms, a being an integer satisfying the valence of X), by a simple operation such as filtration after completion of the reaction The catalyst can be easily separated from the reaction solution in a short time. At that time, it is important to use a calcium-containing compound or a lithium-containing compound as the catalyst. If one of them is absent, the reaction time becomes long, leading to a decrease in productivity or the progress of polymerization.
[0011]
Furthermore, the polymerization inhibitor used in the present invention needs to be an N-oxyl compound. The N-oxyl compound has a very high polymerization inhibitory effect compared with phenol-based or amine-based polymerization inhibitors such as hydroquinone and hydroquinone monomethyl ether which are usually used, and the reaction liquid after completion of the reaction is not colored. Furthermore, even if the N-oxyl compound reacts with an excess of (meth) acrylic acid ester in the system, the polymerization preventing effect is not impaired at all. Therefore, there is no need to use a sterically hindered phenol having a reduced reactivity by introducing a bulky group as in JP-A-1-258642. In addition, an excellent polymerization preventing effect is expected in a small amount.
[0012]
Thus, by using at least one compound selected from calcium oxide, calcium hydroxide and magnesium oxide and a Li-containing compound as a catalyst and using an N-oxyl compound as a polymerization inhibitor, the product from the product after completion of the reaction is used. The (meth) acrylic acid ester can be produced with a high reaction rate without separation of the catalyst and without coloring.
[0013]
The methyl (meth) acrylate which is a raw material in the method for producing a (meth) acrylic acid ester of the present invention refers to methyl acrylate or methyl methacrylate as is commonly used. In the present invention, alcohols or phenols to be reacted with methyl (meth) acrylate have 3 to 20 carbon atoms for alcohols and 6 to 20 carbon atoms for phenols.
[0014]
Alcohols include alkanols, alkoxyalkanols, alkenoxyalkanols, alkenols, phenoxyalkanols, cycloalkanols, alkylcycloalkanols, cycloalkylalkanols, phenylalkanols, alkylphenylalkanols, haloalkanols , Cyanoalkanols, aminoalkanols and the like.
[0015]
Among such alcohols and phenols, alkanols, alkenols and aminoalkenols are preferable, and alkanols are particularly preferable.
[0016]
Specific examples of alcohols or phenols include n-propanol, isopropanol, n-butanol, isobutanol, tertiary butanol, n-pentanol, n-hexanol, n-heptanol, n-octanol, 2-ethylhexanol, and lauryl. Alcohol, stearyl alcohol, tridecanol, dimethylaminoethanol, diethylaminoethanol, cyclohexanol, 3,3,5-trimethylcyclohexanol, 4-tertiarybutylcyclohexanol, phenol, benzyl alcohol, 1-phenylethyl alcohol, 2-phenylethyl Alcohol, phenoxyethanol, methoxyethanol, ethoxyethanol, butoxyethanol, allyl alcohol, methallyl alcohol, ethylene Recall, diethylene glycol, triethylene glycol, tetraethylene glycol, polyethylene glycol, propylene glycol, dipropylene glycol, tripropylene glycol, polypropylene glycol, propanediol, butanediol, pentanediol, hexanediol, octanediol, decanediol, glycerin, triglyceride Examples include, but are not limited to, methylolpropane, hexanetriol, pentaerythritol, dipentaerythritol, and neopentyl glycol.
[0017]
The mixing ratio of the raw material methyl (meth) acrylate and alcohol or phenol can be arbitrarily set, but from the viewpoint of the productivity of the desired (meth) acrylic acid ester compound, 1 mole of alcohol or phenol Is usually 0.1 to 10.0 mol of methyl (meth) acrylate, and preferably 0.3 to 4.0 mol.
[0018]
Calcium oxide, calcium hydroxide, magnesium oxide and LiaX used as a catalyst in the present invention (wherein X is a hydroxy group, an oxygen atom, a carbonate ion, a carboxylate anion having 1 to 6 carbon atoms, or 1-4 Each of the lithium compounds represented by an alkoxy group having a carbon atom and a being an integer satisfying the valence of X) may be a commercially available product. You may use after baking at the temperature of. Specific examples of LiaX include lithium hydroxide, lithium carbonate, lithium oxide, lithium acetate, lithium methylate and the like.
[0019]
The total amount of the catalyst used in the present invention is 0.01 to 30% by mass, preferably 0.1 to 10% by mass, based on the alcohol or phenol used, LiaX is essential, and calcium oxide Any one of calcium hydroxide and magnesium oxide may be used, but any mixture may be used. If the amount of catalyst used is too small, the yield of (meth) acrylic acid ester may decrease, the amount of unreacted substances recovered may increase, the reaction time may increase, and productivity may decrease. Moreover, even if it is too much, the yield of (meth) acrylic acid ester, reaction time, etc. do not change greatly, and only an increase in the amount of catalyst used is brought about. The amount of LiaX used at this time can be arbitrarily set with respect to the total catalyst. In addition, the catalyst may be added to the reaction liquid after the catalysts are mixed in advance, or the respective catalysts may be added sequentially in any order.
[0020]
The polymerization inhibitor used in the present invention is an N-oxyl compound, and in the general formula (1), R 1 , R 2 , R 3 and R 4 are alkyl groups having 1 to 8 carbon atoms. It may be linear or branched. Further, R 1 and R 2 and / or R 3 and R 4 may form a ring with each other. R 5 is H, OH, OR, OCOR, NHCOR or O — [(EO) n + (PO) m ] —H, R 6 is H, or R 5 and R 6 together represent ═O. R represents an alkyl group having 1 to 8 carbon atoms, an alkenyl group having 2 to 8 carbon atoms, an aryl group having 6 to 12 carbon atoms, an aralkyl group having 7 to 12 carbon atoms, EO represents an ethyleneoxy group, PO Represents a propyleneoxy group, n and m are the same or different integers of 0 to 10, and n and m are not 0 at the same time.
[0021]
In the general formula (1), for the group O — [(EO) n + (PO) m ] —H, the arrangement of the ethyleneoxy group and the propyleneoxy group can be freely selected. For example, even when ethyleneoxy groups and propyleneoxy groups are randomly arranged with each other, or even when each group is divided into several blocks, the number of ethyleneoxy groups When the sum of n is n and the sum of the number of propyleneoxy groups is m, it is included in this notation.
[0022]
R 1 , R 2 , R 3 , and R 4 are preferably linear or branched alkyl groups having 1 to 5 carbon atoms, and examples thereof include methyl, ethyl, propyl, and butyl. Of these, methyl and ethyl are preferred.
[0023]
R 5 is H; OH; R is methyl, ethyl, propyl, phenyl, benzyl, etc. OR; R is methyl, ethyl, benzyl, vinyl, allyl, etc. OCOR; R is methyl, ethyl, vinyl, propyl, etc. NHCOR; and O — [(EO) n + (PO) m ] —H in which hydroxyl group hydrogen such as diethylene glycol, triethylene glycol, tetraethylene glycol, and dipropylene glycol is removed can be given. R 6 is preferably H.
[0024]
Specifically, examples of the N-oxyl compound represented by the general formula (1) include 2,2,6,6-tetramethylpiperidine-N-oxyl, 4-hydroxy-2,2,6,6. -Tetramethylpiperidine-N-oxyl, 4-acetyloxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidine-N-oxyl, 4-acryloyloxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidine-N-oxyl 4-methacryloyloxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidine-N-oxyl, 4-benzoyloxy-2,2,6,6-tetramethyl-piperidine-N-oxyl, 4-methoxy-2, 2,6,6-tetramethylpiperidine-N-oxyl, 4-ethoxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidine-N-oxyl, 4-phenoxy-2,2,6 -Piperidine-N-oxyl, 4-benzyloxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidine-N-oxyl, 4-acetylamino-2,2,6,6-tetramethylpiperidine-N-oxyl, 4 -Acryloylamino-2,2,6,6-tetramethylpiperidine-N-oxyl, 4-methacryloylamino-2,2,6,6-tetramethylpiperidine-N-oxyl, 4-benzoylamino-2,2, 6,6-tetramethylpiperidine-N-oxyl, 4-cinnamoylamino-2,2,6,6-tetramethylpiperidine-N-oxyl, 4-crotonylamino-2,2,6,6-tetramethylpiperidine -N-oxyl, 4-propionylamino-2,2,6,6-tetramethylpiperidine-N-oxyl, 4-butyrylamino-2 2,6,6-tetramethylpiperidine -N- oxyl, 2,2,6,6-tetramethyl-4-piperidone -N- oxyl, 4- [H- (EO) 2 -O] -2,2, 6,6-tetramethylpiperidine-N-oxyl, 4- [H- (EO) 4 -O] -2,2,6,6-tetramethylpiperidine-N-oxyl, 4- [H- (EO) 6 -O] -2,2,6,6-tetramethylpiperidine-N-oxyl, 4- [H- (EO) 8- O] -2,2,6,6-tetramethylpiperidine-N-oxyl, 4 - [H- (EO) 10 -O ] -2,2,6,6- tetramethylpiperidine -N- oxyl, 4- [H - [(EO ) 2 + (PO) 4] -O] -2, 2,6,6-tetramethylpiperidine -N- oxyl, 4- [H - [(EO ) 4 + (PO) 3] -O] -2 2,6,6-tetramethylpiperidine -N- oxyl, 4- [H - [(EO ) 6 + (PO) 3] -O] -2,2,6,6- tetramethylpiperidine -N- oxyl, 4- [H- (PO) 10- O] -2,2,6,6-tetramethylpiperidine-N-oxyl, 4- [H- (PO) 6- O] -2,2,6,6- Examples include tetramethylpiperidine-N-oxyl and 4- [H-[(EO) 5 + (PO) 10 ] —O] -2,2,6,6-tetramethylpiperidine-N-oxyl. It is not limited. Tables 1 and 2 show typical examples of these compounds and other oxyl compounds.
[0025]
[Table 1]
[0026]
[Table 2]
[0027]
Further, cyclohexane-1-spiro-2 ′-(4′-oxoimidazolidine-1′-oxyl) -5′-spiro-1 ″ -cyclohexane represented by the formula (2) may be used.
[0028]
These N-oxyl compounds can be used alone or in combination of two or more.
[0029]
The amount of the N-oxyl compound to be used is usually 0.01 to 5000 ppm, preferably 0.1 to 1000 ppm, more preferably 1 to 100 ppm based on the amount of the raw material methyl (meth) acrylate. If the amount of the N-oxyl compound is too small, it may be difficult to obtain a sufficient polymerization preventing effect, and the yield of the product (meth) acrylic acid ester is lowered. On the other hand, if the amount is too large, no significant difference is observed in the polymerization preventing effect.
[0030]
As a reaction mode using the catalyst of the present invention, a generally used method such as a fluidized bed, a fixed bed type or a stirring type can be used, and either a flow type or a batch type may be used. In addition, since the catalyst used in the present invention is a solid catalyst, it is very easy to separate the reaction solution and the catalyst. That is, when the reaction is carried out using a batch reactor, the reaction solution can be separated by filtration or decantation after completion of the reaction. Furthermore, the separated catalyst component can be repeatedly used for the transesterification reaction. When a tubular flow reactor is used, only the reaction solution can be taken out by filling the reactor with a catalyst and forming a fixed bed. The reaction solution contains the desired (meth) acrylic acid ester and raw unreacted methyl (meth) acrylate or alcohol, and further a polymerization inhibitor. Unreacted methyl (meth) acrylate or alcohol or phenol under reduced pressure The (meth) acrylic acid ester can be obtained with high purity and high quality by distillation purification or extraction operation under reduced pressure if necessary.
[0031]
The reaction pressure of the present invention can be carried out under reduced pressure, normal pressure, or increased pressure, and the reaction temperature is not particularly limited and can be freely set at the boiling point temperature of the reaction solution at the set pressure. Higher temperature is desirable from the viewpoint of kinetics. However, in the case of (meth) acrylic acid ester, it is preferable that it is 150 degrees C or less from a viewpoint of superposition | polymerization prevention.
[0032]
As the reaction proceeds, methanol by-produced from the raw material methyl (meth) acrylate can be taken out of the reaction system as an azeotropic mixture with (meth) acrylic acid ester or a suitable solvent.
[0033]
The completion of the reaction can be known by the fact that the azeotrope is not distilled further, but can also be known by the complete consumption of the charged alcohol in the reaction system.
[0034]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described with reference to examples and comparative examples. The N-oxyl compounds used were indicated by the compound numbers shown in Table 1 or Table 2. Methyl methacrylate is abbreviated as MMA, and methyl acrylate is abbreviated as MA. Moreover, the component analysis in the reaction liquid and the purity of the obtained (meth) acrylic acid ester were analyzed using gas chromatography. In addition, the definition of the conversion rate used in this specification is as follows.
Conversion rate (%) = (reacted raw material alcohol mole number / supplied raw material alcohol mole number) × 100
Yield (%) = (number of moles of (meth) acrylic ester obtained / number of moles of raw material alcohol supplied) × 100
Further, the degree of coloration of the product was evaluated by measuring the absorbance with respect to 417 nm water in a cell having an exposure length of 100 mm using an absorptiometer.
[0035]
[Example 1]
Using a reflux apparatus equipped with a 20-stage Oldershaw distillation column, MMA 804 g (8 mol), lauryl alcohol 495 g (2.7 mol), and calcium oxide 24.8 g (in lauryl alcohol) 5 mass%), lithium hydroxide 12.4 g (2.5 mass% with respect to lauryl alcohol) and 0.0068 g (8.5 ppm to MMA) of N-oxyl compound 8 were charged into the flask and air flow The ester exchange reaction was carried out for 6 hours with stirring. When the reaction solution was analyzed by gas chromatography, 99.3% of raw lauryl alcohol was converted to lauryl methacrylate. During this time, methanol produced by the reaction was removed out of the system by azeotropy with MMA. At this time, the temperature of the reaction liquid rose from 104 ° C. to 120 ° C., but there were no polymer residues or deposits in the kettle and tower. Next, the reaction solution was filtered at normal pressure to separate the catalyst, and then heated to 80 ° C., and the system was gradually brought to a reduced pressure state. Finally, MMA was distilled off to a reduced pressure of 10 kPa. As a result, 673 g of lauryl methacrylate having a purity of 99.8% (yield of 98.0% based on lauryl alcohol) was obtained. Moreover, the light absorbency in 417 nm of the obtained lauryl methacrylate was 0.06.
[0036]
[Examples 2 to 10]
A transesterification reaction was carried out in the same manner as in Example 1 except that the raw material alcohol shown in Table 3 and the catalyst and polymerization inhibitor were used, and the reaction temperature, reaction time, alcohol-based conversion rate, and absorbance shown in Table 3 corresponded. A methacrylic acid ester was obtained.
[0037]
At this time, in any of the examples, there was no polymer residue or deposit in the kettle and the tower.
[0038]
[Comparative Example 1]
The transesterification was carried out by stirring in an air stream in the same manner as in Example 1 except that 0.008 g of hydroquinone (10 ppm relative to MMA) was used instead of the polymerization inhibitor 8. Although the conversion rate at the reaction time of 6 hours was 99.0%, the reaction solution after completion of the reaction was colored yellow, and a polymer was generated and could not be filtered.
[0039]
Thus, hydroquinone not only promotes coloring but also has a significantly poor polymerization preventing effect as compared with the N-oxyl compound.
[0040]
[Comparative Example 2]
In place of the polymerization inhibitor 8, 0.08 g of hydroquinone (100 ppm with respect to MMA) was used, and a transesterification reaction was performed by stirring in an air stream in the same manner as in Example 1. The conversion rate at a reaction time of 6 hours was 99.2%, and the yield based on lauryl alcohol was 97.3%. Further, the absorbance of the obtained lauryl methacrylate at 417 nm was 1.73.
[0041]
Thus, hydroquinone is significantly inferior in colorability as compared with the N-oxyl compound.
[0042]
[Comparative Example 3]
In place of the polymerization inhibitor 8, 0.08 g of hydroquinone monomethyl ether (100 ppm with respect to MMA) was used, and a transesterification reaction was performed by stirring in an air stream in the same manner as in Example 1. The conversion rate at a reaction time of 6 hours was 99.5%, and the yield based on lauryl alcohol was 96.3%. Moreover, the light absorbency in 417 nm of the obtained lauryl methacrylate was 0.25.
[0043]
Thus, hydroquinone monomethyl ether is remarkably inferior in colorability as compared with the N-oxyl compound.
[0044]
[Table 3]
[0045]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is easy to separate the catalyst from the product after completion of the reaction, and it is possible to produce a high-purity (meth) acrylic ester with a high reaction rate without polymerization and coloring.
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