JP4065188B2 - 床施工材及び床施工方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、表層材に石やタイル等を使用して床下地上に床を形成する床施工技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の床施工技術としては、床仕上げ用の表層材として石やタイルを使用することが行われており、従来の石の貼り付け工事の場合は、セメントと砂を空練りしてこれを石の一枚一枚の厚さに合うレベルを取りながら転圧し、ここに液状モルタルを流して石を固定することにより施工するものである。また、タイル工事では、下地のレベルをコンクリート等で事前にとり、ここにモルタルや接着剤でタイルを貼り付けることによって施工されている。
【0003】
尚、この様な従来技術に関しては、先行技術調査を行うまでもなく、当業者の間で広く知られているものであることから、先行技術文献は示していない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の床施工技術によれば、レベルを調整した下地を必ず作った上に、石やタイルを一枚一枚レベルを合わせながら施工することが条件であり、これらの施工には、長年の経験と卓越した技術が要求され、実際の施工は、熟練工でなくては行えないものであった。
【0005】
従って、本発明の目的は、上記問題点を解消し、従来熟練工でないと出来なかった床施工を、より簡便に且つ効率よく実施できる床施工技術を提供するところにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の特徴構成は、床下地上に敷設自在な防水性シート材の上に、表層材を支持自在な弾性体を一体付設すると共に、前記弾性体による表層材支持部から前記防水性シート材上面まで上下にわたる硬化性流体の充填用空間部を形成してあるところにある。
【0007】
請求項1の発明の特徴構成によれば、当該床施工材を床下地上に敷設するだけの簡単な作業で、床を形成するための大半の下準備を行うことができる。
即ち、当該床施工材を床下地上に敷設すれば、防水性シート材が床下地上に沿うと共に、その上に一体的に弾性体が位置し、且つ、弾性体による表層材支持部から防水性シート材上面まで上下にわたる充填用空間部が確保される。このように、当該床施工材の設置作業は、極めて容易に実施することができる。
そして、表層材の固定に関しては、前記弾性体の上に複数の表層材を並べて載せると共に、前記充填用空間部に硬化性流体を充填し、前記表層材をその表面から押さえ込んで表層材群の表面を所定の面形状に整えた状態を維持し、前記充填用空間部に充満した前記硬化性流体を硬化させるだけで、特別なレベル調整を実施しなくても、簡単且つ確実に所定の表面形状の床を施工することが可能となる。
また、前記充填用空間部に充填した硬化性流体は、前記防水性シート材によって、余分に防水下地側へ漏出することが防止でき、極めて、材料ロスの少ない施工を実施することが可能となる。更には、床下地の表面が多少凸凹していても、前記防水性シート材を、その凸凹に馴染ませることが可能で、しかも、弾性体も上下方向に弾性変形して凸凹を吸収することが期待でき、床下地の状況に影響されずに表層材群の表面形状を整えることが可能である。
従って、従来のように、表層材一枚一枚を、個別にレベル出しして固定するのに比べて、非常に簡単に、且つ、効率よく床を形成することが可能となる。
【0008】
請求項2の発明の特徴構成は、前記弾性体が、スポンジ又はスプリングの少なくとも一方であるところにある。
【0009】
請求項2の発明の特徴構成によれば、請求項1の発明による作用効果を叶えることができるのに加えて、スポンジ又はスプリングからなる弾性体で表層材を安定した状態に支持することができ、且つ、その支持状態のまま表層材から受ける押さえ込み力に弾性的に対応して、表層材群の表面が所定の形状となるように位置を保持することが可能となる。
弾性体がスプリングの場合は、弾性復元力の度合いの調整を、例えば、用いるスプリングの数の増減によって調整したり、もともと備えた弾性力の大小で使用するスプリングを選択して調整したり、簡単な手法で対応することが可能となる。従って、前記表層材の上から面形状を整える為に作用させる力は、スプリングの弾性力の調整を行えば、最小に設定することも可能で、小さな押さえ込み力で、各表層材の表面出入り調整を簡単に実施できるようになる。従って、表層材設置作業の効率向上を図ることが可能となる。また、スプリングそのものは、既製品をそのまま使用することもでき、安価に材料供給することが可能となる。
また、硬化性流体とスプリングとが一体となって固まれば、スプリングによる補強効果を期待することができ、強固な床を形成することが可能となる。
一方、弾性体がスポンジの場合は、前記スポンジの気泡中にモルタルを含浸することが可能となり、前記充填用空間部に充填した硬化性流体の余分なものを吸収し、硬化性流体が溢れて表層材を汚すことを防止し易くなる。
また、スポンジそのものが補強繊維と同様の役目を担い、硬化性流体との協同作用によって強度の高い表層材固着層を形成することが可能となる。その結果、表層材の保持力の向上を図ることができる。
更には、硬化性流体の硬化後の収縮が原因で、表層材の裏にできる空洞での剥離や強度の低下問題を、前記スポンジによって解決し、しかも、断熱効果や防音効果をも向上させることが可能となる。
また、当然の事ながら、スプリングとスポンジとの併用も可能で、その場合は、両者の長所を合わせ持たせることが可能となる。
【0010】
請求項3の発明の特徴構成は、前記充填用空間部が、スポンジに形成した凹入穴、又は、凹入溝であるところにある。
【0011】
請求項3の発明の特徴構成によれば、請求項2の発明による作用効果を叶えることができるのに加えて、スポンジに形成した凹入穴、又は、凹入溝に充填された硬化性流体が硬化することによって、表層材からの荷重を、硬化物によって支持して強度的に安定した床を形成することが可能となる。
また、凹入穴、又は、凹入溝内に、例えば、鉄筋や補強繊維等の補強部材を入れた状態で硬化性流体を固めることも可能で、より床強度を向上させることができる。
【0012】
請求項4の発明の特徴構成は、前記スプリングを、前記防水性シート材上に複数並設一体化し、それら隣接するスプリング間に、前記充填用空間部を形成してあるところにある。
【0013】
請求項4の発明の特徴構成によれば、請求項2の発明による作用効果を叶えることができるのに加えて、スプリング間に形成した充填用空間部に充填された硬化性流体が硬化することによって、表層材からの荷重を、硬化物によって支持して強度的に安定した床を形成することが可能となる。
また、充填用空間部内に、例えば、鉄筋や補強繊維等の補強部材を入れた状態で硬化性流体を固めることや、スプリングと一体となって固めることも可能で、より床強度を向上させることができる。
【0014】
請求項5の発明の特徴構成は、前記防水性シート材には、前記表層材の設置高さレベルを設定自在なレベル出し部材を付設してあるところにある。
【0015】
請求項5の発明の特徴構成によれば、請求項1〜4の何れかの発明による作用効果を叶えることができるのに加えて、前述のように前記充填用空間部に硬化性流体を充填して、表層材上から押さえ込むような施工法を実施するにあたり、前記レベル出し部材によって、自動的に表層材の設置高さレベルを精度良く出すことが可能となり、作業に不慣れな人が床施工を行っても、何ら問題なく、表層材の表面が所定のレベルとなるように仕上げることが可能となる。
また、従来のように表層材一枚一枚についてレベル調整するのに比べて、極めて、短時間に施工を実施することが可能となる。
【0016】
請求項6の発明の特徴構成は、前記防水性シート材の下面には、厚み方向に伸縮自在な緩衝材層を一体付設してあるところにある。
【0017】
請求項6の発明の特徴構成によれば、請求項1〜5の何れかの発明による作用効果を叶えることができるのに加えて、施工した床上での荷重や振動を前記緩衝材層によって吸収することができ、下地側へ直接的に伝達するのに比べて、跳ね返りの少ない床に構成することが可能となり、床騒音の低減効果がある。
また、例えば、寒冷地に見られる凍上現象(地中の水分が凍結することによって地面を持ち上げる現象)や、地震による縦揺れ等が発生しても、それに伴う突き上げ力を前記緩衝材層によって吸収することが可能となり、床施工部に歪みやひび割れ等を生じると言った悪影響をより少なくすることができる。
【0018】
請求項7の発明の特徴構成は、前記防水性シート材は、厚み方向に伸縮自在な緩衝材から形成してあるところにある。
【0019】
請求項7の発明の特徴構成によれば、請求項1〜5の何れかの発明による作用効果を叶えることができるのに加えて、硬化性流体の下方への漏れを防止しながら、施工した床上での荷重や振動を前記防水性シート材によって吸収することができ、下地側へ直接的に伝達するのに比べて、跳ね返りの少ない床に構成することが可能となり、床騒音の低減効果がある。
また、例えば、寒冷地に見られる凍上現象(地中の水分が凍結することによって地面を持ち上げる現象)や、地震による縦揺れ等が発生しても、それに伴う突き上げ力を前記防水性シート材によって吸収することが可能となり、床施工部に歪みやひび割れ等を生じると言った悪影響をより少なくすることができる。
更には、防水性シート材によってこの様な緩衝作用を叶えることができるから、防水性シート材と緩衝材とを各別に設けるものに比べて嵩張り難い。
【0020】
請求項8の発明の特徴手段は、床下地上に、請求項1〜7の何れかに記載の床施工材を敷設し、前記充填用空間部に硬化性流体を充填すると共に、前記弾性体上に、前記表層材を並べて載置支持させた後、前記表層材をその表面から押さえ込んで表層材群の表面を所定の面形状に整えた状態で、前記硬化性流体を硬化させて各表層材を固定するところにある。
【0021】
請求項8の発明の特徴手段によれば、請求項1〜7の何れかに記載の床施工材に備えた特徴を、効率よく発揮させることが可能となる。
即ち、表層材を固定する固定層の施工と、表層材群全体のレベル出し施工とを同時に行うことができ、しかも、レベル出しに関しては、従来のような特別な技術によって調整する必要が無く、未熟練工でも簡単且つ確実に所定の表面形状の床を施工することが可能となる。
また、前記充填用空間部に充填した硬化性流体は、請求項1〜7の何れかに記載の床施工材に備えた前記防水性シート材によって、余分に防水下地側へ漏出することが防止でき、極めて、材料ロスの少ない施工を実施することが可能となる。更には、床下地の表面が多少凸凹していても、前記防水性シート材を、その凸凹に馴染ませることが可能で、しかも、弾性体も上下方向に弾性変形して凸凹を吸収することが期待でき、床下地の状況に影響されずに表層材群の表面形状を整えることが可能である。
従って、従来のように、表層材一枚一枚を、個別にレベル出しして固定するのに比べて、非常に簡単に、且つ、効率よく床を形成することが可能となる。
尚、表層材を表面から押さえ込んで表面形状を調整するわけであるが、それに伴って、充填用空間部にある硬化性流体が表層材間の目地部にも行き渡り、そのまま固まることで自然に目地部分が形成される。この場合、目地部を挟んだ表層材にわたってその表面側に閉塞テープを貼っておけば、目地部から硬化性流体が表面側に漏出するのを防止でき、施工後の清掃作業を簡単に済ませることができる。また。別の方法としては、表層材の表面に撥水剤又は水性剥離剤を事前に塗布しておけば、施工後に表層材の表面にまわった硬化性流体を容易に除去しやすく、施工後の清掃作業を簡単に済ませることができる。
尚、前記充填用空間部に硬化性流体を充填するタイミングは、弾性体上に表層材を並べる前、並べている時、並べた後、何れでも良いことは勿論である。
【0022】
請求項9の発明の特徴手段は、床下地上に、請求項1〜7の何れかに記載の床施工材を敷設し、前記弾性体上に、前記表層材を並べて載置支持させた後、前記表層材をその表面から押さえ込んで表層材群の表面を所定の面形状に整えた状態で、前記充填用空間部に硬化性流体を充填して硬化させて各表層材を固定するところにある。
【0023】
請求項9の発明の特徴手段によれば、請求項1〜7の何れかに記載の床施工材に備えた特徴を、効率よく発揮させることが可能となると共に、請求項8の発明の作用効果と同様の作用効果を奏することが可能となる。
【0024】
請求項10の発明の特徴手段は、床下地上に、厚み方向に伸縮自在な緩衝材層、防水性シート材、並びに、表層材を支持自在な弾性体を、下から順に配置し、前記弾性体による表層材支持部から前記防水性シート材上面まで上下にわたる硬化性流体の充填用空間部に硬化性流体を充填すると共に、前記弾性体上に、前記表層材を並べて載置支持させた後、前記表層材をその表面から押さえ込んで表層材群の表面を所定の面形状に整えた状態で、前記硬化性流体を硬化させて各表層材を固定するところにある。
【0025】
請求項10の発明の特徴手段によれば、表層材を固定する固定層の施工と、弾性体上に並べた表層材群全体のレベル出し施工とを同時に行うことができ、しかも、レベル出しに関しては、従来のような特別な技術を持って調整する必要が無く、未熟練工でも簡単且つ確実に所定の表面形状の床を施工することが可能となる。
また、前記充填用空間部に充填した硬化性流体は、前記防水性シート材によって、余分に防水下地側へ漏出することが防止でき、極めて、材料ロスの少ない施工を実施することが可能となる。
更には、緩衝材層を設けてあることによって、施工した床上での荷重や振動を前記緩衝材層によって吸収することができ、下地側へ直接的に伝達するのに比べて、跳ね返りの少ない床に構成することが可能となり、床騒音の低減効果がある。そしてまた、床下地側から床表面側への力や振動をも低減する作用があり、例えば、寒冷地に見られる凍上現象(地中の水分が凍結することによって地面を持ち上げる現象)や、地震による縦揺れ等が発生しても、それに伴う突き上げ力を前記緩衝材層によって吸収することが可能となり、床施工部に歪みやひび割れ等を生じると言った悪影響をより少なくすることができる。
従って、従来のように、表層材一枚一枚を、個別にレベル出しして固定するのに比べて、非常に簡単に、且つ、効率よく経済的に、優れた機能の床を形成することが可能となる。
尚、表層材を表面から押さえ込んで表面形状を調整するわけであるが、それに伴って、充填用空間部にある硬化性流体が表層材間の目地部にも行き渡り、そのまま固まることで自然に目地部分が形成される。この場合、目地部を挟んだ表層材にわたってその表面側に閉塞テープを貼っておけば、目地部から硬化性流体が表面側に漏出するのを防止でき、施工後の清掃作業を簡単に済ませることができる。また。別の方法としては、表層材の表面に撥水剤又は水性剥離剤を事前に塗布しておけば、施工後に表層材の表面にまわった硬化性流体を容易に除去しやすく、施工後の清掃作業を簡単に済ませることができる。
尚、前記充填用空間部に硬化性流体を充填するタイミングは、弾性体上に表層材を並べる前、並べている時、並べた後、何れでも良いことは勿論である。
【0026】
請求項11の発明の特徴手段は、床下地上に、厚み方向に伸縮自在な緩衝材層、防水性シート材、並びに、表層材を支持自在な弾性体を、下から順に配置し、前記弾性体上に、前記表層材を並べて載置支持させた後、前記表層材をその表面から押さえ込んで表層材群の表面を所定の面形状に整えた状態で、前記弾性体による表層材支持部から前記防水性シート材上面まで上下にわたる硬化性流体の充填用空間部に硬化性流体を充填して硬化させて各表層材を固定するところにある。
【0027】
請求項11の発明の特徴手段によれば、請求項10の発明の作用効果と同様の作用効果を奏することが可能となる。
【0028】
請求項12の発明の特徴手段は、前記床下地上の防水性シート材を貫通する状態にアンカーを床下地に打ち込み、前記硬化性流体中に前記アンカーの頭部を位置させた状態で硬化させるところにある。
【0029】
請求項12の発明の特徴手段によれば、請求項8〜11の何れかの発明による作用効果を叶えることができるのに加えて、硬化した硬化性流体とアンカーとが一体となることで、床下地と床との一体性が向上し、安定した床支持構造を構築することが可能となる。特に、地震等による横揺れがあっても、床自身が床下地からずれるのを前記アンカーのせん断抵抗によって抑制することが可能となり、床に歪みが生じたりひび割れが生じるのを防止することが可能となる。
また、深く打ち込んでおけば、例えば、上述の凍上現象が発生しても、それに伴う突き上げ力に抗して前記アンカーの定着力が作用し、床施工部に歪みやひび割れ等を生じると言った悪影響をより少なくすることができる。
【0030】
請求項13の発明の特徴手段は、前記防水性シート材は、その外周縁部を立ち上げて、前記硬化性流体を堰き止める型枠として使用するところにある。
【0031】
請求項13の発明の特徴手段によれば、請求項8〜12の何れかの発明による作用効果を叶えることができるのに加えて、もともと防水性シート材が備えた流体を透し難い機能を、型枠に有効利用することができ、特別に型枠を用意しなくても、硬化性流体を容易に堰き止めて所定の範囲で硬化性流体を硬化させることが可能となる。従って、新たな型枠を防水性シート材の外周縁部に設置したり、硬化性流体の硬化後に撤去する手間が省け、工期短縮と共に施工コストの低減を叶えることが可能となる。
【0032】
請求項14の発明の特徴手段は、床の表層部は、複数の表層材を所定の平面配置となるように整列させ一体化してあるユニットを設置して構成するところにある。
【0033】
請求項14の発明の特徴手段によれば、請求項8〜13の何れかの発明による作用効果を叶えることができるのに加えて、ユニット単位でまとめて取り扱えるので、一つのユニットを弾性体の上に配置するだけの手間で、同時に、複数の表層材を配置することができ、床形成作業の効率を向上させることができる。また、事前に、各表層材の配置を吟味することができ、より好ましい表層材の配置状況の床を形成することが可能となる。更には、異なる平面形状の表層材を混在状態で張りたいような場合に、現場で表層材を分割したり角を丸める等の形状変更の加工を行えば、廃材が多量に発生する可能性があるが、予め、ユニット化しておけば、廃材が発生し難く、より無駄の無い状態で床施工を実施することができる。
【0034】
請求項15の発明の特徴手段は、前記防水性シート材上に前記硬化性流体を流し込む前に、前記充填用空間部に補強繊維材を配置しておくところにある。
【0035】
請求項15の発明の特徴手段によれば、請求項8〜14の何れかの発明による作用効果を叶えることができるのに加えて、補強繊維材による補強効果を期待することができ、高強度の床を形成することが可能となる。
尚、補強繊維材としては、例えば、ガラス繊維、アラミド繊維、ナイロン繊維、金属繊維、炭素繊維等の繊維材の単体、又は、それらの内の一つ又は複数による織布(又は、不織布)、鉄筋の単体、又は、鉄筋網等が挙げられる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0037】
本発明の床施工材ならびに床施工方法の対象となる床の一例は、図1に示すように、床下地(例えば、地面であったり、繰り石や採石等を敷設して形成してあるもの)1の上に、セメントミルクやモルタルやコンクリート等の硬化性流体2を介して石材やタイルや他の化粧部材等の表層材3が設けられる床Sが挙げられる。以後、この様な床Sについて説明を行う。
床Sの形成にあたっては、原材料となる各種の部品や材料を単品のまま現場で組み合わせながら施工したり、若しくは、前記各種部品や材料を、ある程度の組み合わせ状態まで完成した半製品を形成しておき、それを現場設置して、残りの作業を追加することで床を仕上げるといった方法が考えられる。本願発明は、この様な、各種施工、及び、半製品に使用することができる。
以下、施工された床構造を複数挙げて、それぞれに対応する床施工方法や床施工材の説明を行う。
【0038】
〔第一実施形態〕
図2、図3に例示するごとく、床形成範囲全域にわたって少し掘り下げて形成した床下地1上に防水性シート材4が敷設してあり、その上に、硬化性流体2とスポンジ(弾性体Dの一例)D1とが一体となった支持層Jが設けてあり、その支持層Jの上面に一体的に表層部Hが設けられている。
【0039】
前記防水性シート材4は、合成樹脂(例えば、ゴムや、塩化ビニルや、ポリエチレン等)によって構成してあり、床形成範囲の全域に敷設してある。そして、本実施形態においては、防水性シート材の外周部分は、上方に屈曲させた立ち上がり部4aが形成されてあり、所謂「弁当箱」形状を呈している。この立ち上がり部4aを設けてあることで、支持層J形成時の型枠として防水性シート材4が機能し、下方や外方へ硬化性流体2が漏出するのを堰き止めることが可能となる。勿論、前記立ち上がり部4aを形成して無くても、底部分の防水性シート材4による下方側への硬化性流体2の漏出は防止できるので、何れにしても、この防水性シート材4によって硬化性流体2の消費量を低減することが叶えられている。
【0040】
前記スポンジD1は、平面形が矩形に成形してあり、前記防水性シート材4の上に、縦列、横列を成す状態に配置してある。隣接する各スポンジD1間には、所定幅の隙間(凹入溝に相当)5が形成されている。そして、この隙間5に前記硬化性流体2が充填されて硬化している。前記隙間5が充填用空間部Vに相当する。尚、スポンジD1の平面配置は、上述のように縦横列に沿った配置に限らず、例えば、千鳥配置であったり、ランダムな配置であってもよい。
このスポンジD1は、その上面が、前記表層部Hを構成する表層材3の支持部(表層材支持部に相当)7である。また、スポンジD1の高さ寸法は、もともとは何れのスポンジD1も同じ寸法に形成してあるが、床施工完了状態においては、床下地1の凸凹や表層部Hの部分的な厚み変動等をスポンジD1の弾性変形によって吸収しているから、各部によって高さ寸法も異なった状態となっている。このスポンジD1による弾性変形は、表層部Hの表面そろえの作業と関係がある。製品段階でのスポンジD1の高さ寸法設定は、防水性シート材4上に位置するスポンジD1の上に、表層材3を載置した状態で、表層材3の表面が、計画仕上げ床面高より若干上に位置する程度に設定してある。そして、表層部H上から、計画仕上げ床面形状に形成された押さえ具Wで下方へ押圧することで、前記スポンジD1が弾性変形して上述のように厚み変動を吸収する状態となる。前記硬化性流体2がスポンジD1の弾性変形した状態で固まることで、床面形状を計画通りに構成することができる。
このように、前記支持層Jは、スポンジD1と、硬化性流体2の固まったものとで構成されている。
【0041】
前記表層部Hは、目地部8と、その目地部8を挟む状態に設置された表層材3とで構成してあり、目地部8は、前述のスポンジD1の弾性変形時に液面が上昇して目地部8に露出してきた硬化性流体2が固まって構成することもできる。勿論、硬化性流体2の硬化後に、上から別の目地材を目地部8に詰めて構成することも可能である。
【0042】
この様な構造の床Sを形成するには、図に示すように、前記防水性シート材4を床下地1上に敷設した後、スポンジD1をその上に並べ、充填用空間部Vに硬化性流体2を充填すると共に、スポンジD1上に各表層材3を載置し、その上から、前記押さえ具Wで表層材3を下方に押圧して表面形状を整え、且つ、充填用空間部Vに硬化性流体2が充満するようにした状態で硬化性流体2が、前記表層材3、スポンジD1、防水性シート材4と一体的に硬化させる床施工方法を採用することができる。この方法を第一方法という。この第一方法によれば、床下地1上に固練りのモルタルを高さを合わせながら塗布して、その上に表層材3を一枚ずつ配置しながら床を仕上げる従来方法に比べて、熟練者でなかっても簡単に且つ迅速に且つ綺麗に床を形成することが可能となる。
【0043】
また、別の方法としては、図5に示すように、予め、防水性シート材4の上に、前記第一方法と同様の配置でスポンジD1を接着した床施工材9を形成しておき、現場においては、この床施工材9を、床下地1上に敷設し、前記充填用空間部Vに硬化性流体2を充填すると共に、前記スポンジD1上に、前記表層材3を並べて載置支持させた後、前記表層材3をその表面から押さえ具Wで押さえ込んで表層材3群の表面を所定の面形状に整えた状態で、前記硬化性流体2を硬化させて各表層材3を固定する床施工方法を採用することもできる。この方法を第二方法という。この第二方法によれば、第一方法による効果に加えて、前記床施工材9を使用することで、より床施工効率を向上させることが可能となる。
【0044】
上述の、第一・第二方法で説明した押さえ具Wによる表面形状合わせについて更に詳しく説明する。
床仕上げ面形状を、水平面状に仕上げる場合を例に挙げて説明すると、例えば、図2〜4に示す方法によって実施することができる。
即ち、予め、床表面上に載置して床下地1側へ押圧するための平板20(例えば、金属製)、及び、平板20を下方へ押圧する押圧手段21、及び、前記押圧手段21によって平板20を下方へ押圧してスポンジD1を収縮側に弾性変形させた際に、表層部Hの表面が計画仕上げ床面高となるように沈み込み量を規制するレベル出し部材22を用意しておき、これらを使用して実施する。
前記レベル出し部材22は、防水性シート材4上に設置され、沈み込む表層材3の裏面を支えることでレベル出しを行えるように構成してあり、図4に示すように、ベース部22aと、ベース部22aの中央部に立設状態に設けてあるボルト部22bと、前記ボルト部22bに螺合自在なネジ部を備えると共に、表層材3の裏面に接当して支持する受部22cとを設けて構成してある。ボルト部22bに対する前記受部22cの螺合高さを調整することで受部22cの支持高さを調整することができる。
従って、このレベル出し部材22を防水性シート材4上に設置しておき、前記充填用空間部Vに硬化性流体2を充填した後、スポンジD1上に敷き並べてある各表層材3の上に、前記平板20を載置し、押圧手段21で平板20を押圧することによって各表層材3が沈み込む。そして、前記レベル出し部材22に当接するまで沈み込むことで安定し、その状態で、表層材3の表面が計画仕上げ床面高に位置する。
但し、平板20の重量のみでスポンジD1が充分沈み込む(表層材3がレベル出し部材22に当接する)ような場合には、前記押圧手段21を省略することができる。また、押圧手段21は、別の箇所に反力を確保したジャッキやアンカー部材であったり、単なる重りであったり、自由に選択することができる。例えば、押圧手段21を水容器で構成しておけば、その水容器内に水をつぎ足すことで荷重を自由に増加調整することができる。また、平板20に替えて、角パイプを例えば、井桁状に組んだものを使用することも可能である。
因みに、当該実施形態においては、押さえ具Wは、前記平板20と押圧手段21とで構成されている。
【0045】
〔第二実施形態〕
前記第一実施形態と異なる箇所を主として説明する。
前記スポンジD1に、図6に示すように、高さ方向に貫通する凹入穴10を複数設けたものを使用して前記床施工材9を構成してある。
【0046】
従って、充填用空間Vは、各スポンジD1間の前記隙間5と、スポンジD1平面内の凹入穴10との両方で構成されている。
【0047】
即ち、前記第一方法、及び、第二方法の何れの床施工方法においても、硬化性流体2の充填範囲は、前記隙間5と凹入穴10とが対象となる。
【0048】
この実施形態によれば、表層材3を直接的に支える柱機能部が、前記隙間5と凹入穴10との両方に形成され、より支持強度の高い床を形成することが可能となる。
【0049】
〔第三実施形態〕
前記第一実施形態と異なる箇所を主として説明する。
図7に示すように、前記スポンジD1は、平面的に支持層Jの大半を占める平面範囲に構成してあり、そのスポンジD1に、高さ方向に貫通する凹入穴10を多数設けてある。従って、床施工材9は、防水性シート材4の上面に、このスポンジD1を接着して一体化を図って構成してある。
【0050】
従って、充填用空間Vは、各スポンジD1間の外周側に僅かに形成された隙間5と、スポンジD1平面内の多数の凹入穴10との両方で構成されている。
【0051】
即ち、前記第一方法、及び、第二方法の何れの床施工方法においても、硬化性流体2の充填範囲は、僅かな前記隙間5と、多数の凹入穴10とが対象となる。
【0052】
この実施形態によれば、表層材3を直接的に支える柱機能部が、主として前記凹入穴10に形成され、支持強度はその部分で確保することができる一方、全体的な硬化性流体2の使用量を少なくすることが可能となり、充填手間や時間の低減によりコストダウンを叶えることが可能となる。
【0053】
〔第四実施形態〕
前記第二実施形態と異なる箇所を主として説明する。
前記スポンジD1が、図8に示すように、二段重ねに構成してあり、それら二段のスポンジD1間に、鉄筋網(補強繊維材の一例)11を介在させた状態で硬化性流体2を固めて床を構成してある。
従って、床施工材9は、防水性シート材4の上面に、下一層のみのスポンジD1が接着して構成してある。
【0054】
施工方法は、前記第一方法、及び、第二方法の何れの床施工方法をも採用することができ、下一層のスポンジD1の上に前記鉄筋網11を配置した後、上一層のスポンジD1を配置する工程が加わる。硬化性流体2の充填範囲は、前記隙間5と凹入穴10とが対象となる。
【0055】
従って、前記鉄筋網11は、各スポンジD1間の前記隙間5と、スポンジD1平面内の凹入穴10との両方で構成されている前記充填用空間部Vに充填された硬化性流体2と一体的に固まって、床強度の向上を図っている。また、鉄筋網11に替えて、単独の鉄筋を用いて、並列状態や交差状態に配置して対応することも可能である。
【0056】
尚、図には示さないが、第四実施形態に限らず、他の全ての実施形態において充填用空間部Vとして前記隙間5が連続するような形状で確保できる場合には、前記鉄筋網11(又は鉄筋)を、その隙間5に位置するように配置することでも、床補強効果を計ることが可能である。
【0057】
〔第五実施形態〕
前記第一実施形態と異なる箇所を主として説明する。
前記スポンジD1に替えて、図9に示すように、コイルスプリング(スプリングに相当)D2を使用してある。
【0058】
従って、充填用空間Vは、各コイルスプリングD2間の隙間5で構成されている。
【0059】
この実施形態では、前記第一方法、及び、第二方法の何れの床施工方法においても、スポンジD1に替えてコイルスプリングD2を使用するだけで、同様の手順で施工することが可能である。また、コイルスプリングD2の高さ寸法は、第一実施形態で説明したスポンジD1での高さ設定と同様の思想によって設定してある。
【0060】
この実施形態によれば、コイルスプリングD2を強度の高い材料、例えば、金属で構成してあれば、硬化後の硬化性流体2とコイルスプリングD2とが一丸となって荷重に対抗することができ、強度増加を図ることが可能である。また、前記スポンジD1と同様に、コイルスプリングD2においても、弾性体Dとしての機能を受け継いでいる。
【0061】
〔第六実施形態〕
前記第六実施形態は、他の全ての実施形態に、アンカー固定を組み合わした実施形態である。
前記第二実施形態に組み合わしたものを例に挙げて説明すると、図10に示すように、前記床下地1上の防水性シート材4を貫通する状態にアンカー12を床下地1に打ち込んであり、前記硬化性流体2の硬化体中に前記アンカー12の頭部12aが一体的に定着してある。
【0062】
前記アンカー12は、先端側が螺旋形状の金属棒で構成してあり、先端は鋭利に形成してある。そして、このアンカー12を床下地1に対して打ち込むことで、螺旋に沿って回転しながら進入して定着させることができる。即ち、アンカー12の螺旋形が地盤との抵抗となり、大きな抵抗力(引抜抵抗力・押込抵抗力)を発揮することが可能となる所謂「打ち込み式アンカー」として構成してある。尚、アンカー12の設置に関しては、上述のように、単に地盤に打ち込むだけでアンカーとして使用することでもよいが、より大きな抵抗力を発揮させるには、例えば、床下地1に打ち込んだ後、一度、引き抜いて、形成されたアンカー穴13に前記硬化性流体2と同じ充填材等を充填した後、再度、アンカー12を打ち込むか、若しくは、打ち込んだアンカー12を螺旋の進入方向とは逆方向に回転させながら、前記充填材を注入することで、アンカー12の周りに前記充填材が充填される現象を利用すれば、より強力に定着力を確保することが可能となる。勿論、予め、アンカー12より大径のアンカー穴を地盤に形成した状態で、そのアンカー穴に前記充填材を充填すると共にアンカー12を挿入して一体的に硬化させる方法でアンカーを定着させてもよい。
【0063】
この実施形態では、前記第一方法、及び、第二方法の何れの床施工方法においても、床下地1上に防水性シート材4が設置された後、充填用空間Vに硬化性流体2を充填するまでの間に、防水性シート材4の上から、上述の要領でアンカー12を打ち込み、頭部12aが、前記充填用空間V内に納まった状態にする工程を追加することで実施できる。
【0064】
この実施形態によれば、硬化した硬化性流体2とアンカー12とが一体となることで、床下地1と床Sとの一体性が向上し、安定した床支持構造を構築することが可能となる。特に、地震等による横揺れがあっても、床自身が床下地1からずれるのを前記アンカー12のせん断抵抗によって抑制することが可能となり、床に歪みが生じたりひび割れが生じるのを防止することが可能となる。また、深く打ち込んでおけば、例えば、床下地1で前記凍上現象が発生しても、それに伴う突き上げ力に抗して前記アンカー12の定着力が作用し、床Sに歪みやひび割れ等を生じると言った悪影響をより少なくすることができる。
【0065】
〔第七実施形態〕
前記第七実施形態は、他の全ての実施形態に組み合わせることができる実施形態である。
図11に示すように、前記防水性シート材4の下面に、厚み方向に伸縮自在な緩衝材層14を一体付設してある。
【0066】
この緩衝材層14は、例えば、発泡スチロール製の平板で構成することができる。そして、この緩衝材層14は、予め、前記防水性シート材4の下面に一体的に設けてあれば、防水性シート材4を床下地1上に設置する手間で緩衝材層14の設置も完了する。勿論、緩衝材層14と防水性シート材4とを別体に形成しておき、床下地1上に別々の手順で設置するものであってもよい。
【0067】
この実施形態のよれば、施工した床S上での荷重や振動を前記緩衝材層14によって吸収することができ、床騒音の低減効果があると共に、床下地1側から床表面側への力や振動をも低減する作用があり、例えば、寒冷地に見られる凍上現象や、地震による縦揺れ等が発生しても、それに伴う突き上げ力を前記緩衝材層14によって吸収することが可能となり、床施工部に歪みやひび割れ等を生じると言った悪影響をより少なくすることができる。
【0068】
〔第八実施形態〕
前記第八実施形態は、他の全ての実施形態に組み合わせることができる実施形態である。
図12に示すように、前記防水性シート材4そのものを、厚み方向に伸縮自在な緩衝材で構成してある。
【0069】
この防水性シート材4は、例えば、ゴムや発泡スチロールで構成することができる。
【0070】
この実施形態によれば、前記第七実施形態で説明した作用効果を発揮できると共に、防水性シート材4のみによって緩衝作用を叶えることができるから、防水性シート材4と緩衝材層14とを各別に設けるものに比べて嵩張り難い。
【0071】
〔別実施形態〕
以下に他の実施の形態を説明する。
【0072】
〈1〉 前記表層部Hは、先の実施形態で説明した個別単位の表層材3を各別に並べて構成されているものに限るものではなく、例えば、図13に示すように、複数の表層材3を所定の平面配置となるように例えばネット15等の連結体で整列状態に一体化したユニットを設置して構成するものであってもよい。
〈2〉 前記充填用空間部Vに硬化性流体2を充填する作業は、先の実施形態で説明したように弾性体D上に表層材3を並べる前に実施することに限るものではなく、例えば、表層材3を並べる作業と並行して実施したり、表層材3を並べた後に実施してもよい。また、表層材3を並べた後に充填作業を実施する場合、表層材3の表面から押さえ込んで表層材群の表面を所定の面形状に整える作業の前に実施したり、押さえ込んで表面形状を整えた後に実施してもよい。
〈3〉 前記硬化性流体2は、先の実施形態で説明したセメントミルクやモルタルやコンクリートに限るものではなく、例えば、合成樹脂や瀝青材料等であってもよく、要するに、充填時は、流動可能な状態で、その後、硬化するものであればよく、それらを総称して硬化性流体という。
〈4〉 前記防水性シート材4は、先の実施形態で説明した合成樹脂製のものに限るものではなく、防水処理を施してある紙や、布や、箔等であってもよい。また、シート材に替えて、パネル材であってもよく、その場合は、セメント系のパネルであったり、金属板等であってもよく、要するに、防水性を備えたものであればよく、それらを総称して防水性シート材と言う。
〈5〉 前記補強繊維材11は、先の実施形態で説明した鉄筋網に限るものではなく、例えば、鉄筋を単体で配置して構成するものであってもよく、更には、鉄筋に替えて、繊維材(例えば、ガラス繊維、アラミド繊維、ナイロン繊維、金属繊維、炭素繊維等)の単体品、又は、織布(又は、不織布)で構成してあってもよく、それらを総称して補強繊維材という。
【0073】
尚、上述のように、図面との対照を便利にするために符号を記したが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】床施工構造を示す一部切欠き斜視図
【図2】第一実施形態の床構造を示す断面図
【図3】床構造の要部を示す断面図
【図4】レベル出し部材の一例の設置状況を示す要部断面図
【図5】床施工材の一例を示す分解斜視図
【図6】第二実施形態の床構造を示す断面図
【図7】第三実施形態の床構造を示す断面図
【図8】第四実施形態の床構造を示す断面図
【図9】第五実施形態の床構造を示す断面図
【図10】第六実施形態の床構造を示す断面図
【図11】第七実施形態の床構造を示す断面図
【図12】第八実施形態の床構造を示す断面図
【図13】別実施形態の表層材を示す斜視図
【符号の説明】
1 床下地
2 硬化性流体
3 表層材
4 防水性シート材
5 凹入溝
7 表層材支持部
9 床施工材
10 凹入穴
11 補強繊維材
12 アンカー
12a 頭部
14 緩衝材層
22 レベル出し部材
D 弾性体
D1 スポンジ
D2 スプリング
H 表層部
V 充填用空間部
Claims (15)
- 床下地上に敷設自在な防水性シート材の上に、表層材を支持自在な弾性体を一体付設すると共に、前記弾性体による表層材支持部から前記防水性シート材上面まで上下にわたる硬化性流体の充填用空間部を形成してある床施工材。
- 前記弾性体が、スポンジ又はスプリングの少なくとも一方である請求項1に記載の床施工材。
- 前記充填用空間部が、スポンジに形成した凹入穴、又は、凹入溝である請求項2に記載の床施工材。
- 前記スプリングを、前記防水性シート材上に複数並設一体化し、それら隣接するスプリング間に、前記充填用空間部を形成してある請求項2に記載の床施工材。
- 前記防水性シート材には、前記表層材の設置高さレベルを設定自在なレベル出し部材を付設してある請求項1〜4の何れか一項に記載の床施工材。
- 前記防水性シート材の下面には、厚み方向に伸縮自在な緩衝材層を一体付設してある請求項1〜5の何れか一項に記載の床施工材。
- 前記防水性シート材は、厚み方向に伸縮自在な緩衝材から形成してある請求項1〜5の何れか一項に記載の床施工材。
- 床下地上に、請求項1〜7の何れかに記載の床施工材を敷設し、前記充填用空間部に硬化性流体を充填すると共に、前記弾性体上に、前記表層材を並べて載置支持させた後、前記表層材をその表面から押さえ込んで表層材群の表面を所定の面形状に整えた状態で、前記硬化性流体を硬化させて各表層材を固定する床施工方法。
- 床下地上に、請求項1〜7の何れかに記載の床施工材を敷設し、前記弾性体上に、前記表層材を並べて載置支持させた後、前記表層材をその表面から押さえ込んで表層材群の表面を所定の面形状に整えた状態で、前記充填用空間部に硬化性流体を充填して硬化させて各表層材を固定する床施工方法。
- 床下地上に、厚み方向に伸縮自在な緩衝材層、防水性シート材、並びに、表層材を支持自在な弾性体を、下から順に配置し、前記弾性体による表層材支持部から前記防水性シート材上面まで上下にわたる硬化性流体の充填用空間部に硬化性流体を充填すると共に、前記弾性体上に、前記表層材を並べて載置支持させた後、前記表層材をその表面から押さえ込んで表層材群の表面を所定の面形状に整えた状態で、前記硬化性流体を硬化させて各表層材を固定する床施工方法。
- 床下地上に、厚み方向に伸縮自在な緩衝材層、防水性シート材、並びに、表層材を支持自在な弾性体を、下から順に配置し、前記弾性体上に、前記表層材を並べて載置支持させた後、前記表層材をその表面から押さえ込んで表層材群の表面を所定の面形状に整えた状態で、前記弾性体による表層材支持部から前記防水性シート材上面まで上下にわたる硬化性流体の充填用空間部に硬化性流体を充填して硬化させて各表層材を固定する床施工方法。
- 前記床下地上の防水性シート材を貫通する状態にアンカーを床下地に打ち込み、前記硬化性流体中に前記アンカーの頭部を位置させた状態で硬化させる請求項8〜11の何れか一項に記載の床施工方法。
- 前記防水性シート材は、その外周縁部を立ち上げて、前記硬化性流体を堰き止める型枠として使用する請求項8〜12の何れか一項に記載の床施工方法。
- 床の表層部は、複数の表層材を所定の平面配置となるように整列させ一体化してあるユニットを設置して構成する請求項8〜13の何れか一項に記載の床施工方法。
- 前記防水性シート材上に前記硬化性流体を流し込む前に、前記充填用空間部に補強繊維材を配置しておく請求項8〜14の何れか一項に記載の床施工方法。
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