JP4064187B2 - Method for producing suede-like artificial leather - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、厚みに左右されず良好な外観や風合いを有し、物性もより均一で安定したスエード調人工皮革を得ることを目的とした製造方法を提供するものであり、かつ副次的効果として製造過程で発生する研削等の工程屑を極力少なくすることを可能にするものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、繊維絡合不織布に弾性重合体が含有された基体の少なくとも片面に、極細繊維からなる立毛を有し、かつ染色されているスエード調人工皮革を製造する方法は公知である。そしてこのスエ―ド調人工皮革の分野においては、外観、特に立毛状態や、風合い、物性などの品質をより均一にする高品質化が要求されている。
【0003】
従来の技術においては、厚みが1mm以下程度の厚みの薄いスエード調人工皮革を得ようとしたときには、起毛処理前の基体が有する厚み斑や見掛密度斑などの斑を取り除いて均一化した後で起毛処理しないと、それらの斑の影響により起毛状態に斑が生じてしまうので、▲1▼スエード調人工皮革として目標とする厚みより0.1〜0.3mm程度、あるいはそれ以上厚い基体の片面または両面を研削あるいはスライス除去することにより所定の厚みに合わせた後で表面を起毛処理すると共に目標厚みへ合わせることで、元の基体1枚からスエード調人工皮革を1枚得る方法、▲2▼スエード調人工皮革として目標とする厚みの2倍、3倍などの整数倍、あるいは2種類以上の目標とする厚みの合計より0.1〜0.5mm程度、あるいはそれ以上厚い基体をスライスにより厚み方向に分割して所定の厚みの基体にし、必要に応じてスライス処理面を研削処理した後で、それぞれの基体の表面を起毛処理すると共に目標厚みにすることで、元の基体1枚からスエード調人工皮革を複数枚得る方法、の2種類が主として採用されていた。▲1▼▲2▼何れの方法を採用しても、研削屑の発生を極力少なく抑えるのはもちろんのこと、起毛処理自体は通常研削量が多くないので、当然ながら設定される起毛処理前の基体の所定厚みは目標厚みとほぼ同等の1mm以下程度である。従って、必然的に起毛処理時の基体のクッション性そのものが小さくなると共に、基体が繊維絡合不織布を主体として構成されるが故の特性として見掛密度の斑が、1mm以上の基体に比べると、より大きくなってしまう傾向にある。さらには▲1▼▲2▼の方法の比較において、生産効率や研削屑の量等を考慮すると、工業的により採用される方法は▲2▼の方法であるが、▲2▼の方法の方が基体のクッション性は小さくなり、見掛密度の斑はさらに大きくなる傾向にある。
【0004】
スエード調人工皮革の基体として一般的に採用される繊維質基体、特に不織布構造を主体とするような基体が有する見掛密度は0.2〜0.6g/cm3程度であり、このような範囲の基体を起毛処理してスエード調人工皮革として商品価値を有する程度の均一な起毛状態、即ち少なくとも表面立毛繊維の数密度が均一な状態にするためには、起毛処理面において押圧をかけることで厚み方向に少なくとも0.01〜0.1mm程度の深さにまで起毛処理の効果を作用させ、起毛処理される繊維数が単位面積当たりでほぼ均一になるようにする必要があり、厚み方向に深く起毛処理効果を作用させるためには被処理物である基体自体には採用する起毛処理に適したクッション性があることが重要である。
また、起毛処理自体の方法としては、サンドペーパーにより研削すると共に繊維を起毛する方法や、針あるいはブラシにより繊維を掻き出す方法などが一般的に採用される方法として挙げられ、適宜組み合わせて実施されているが、本発明で目的とするようなスエード調人工皮革では、前記したように基体の厚み方向に深く起毛処理を作用させる必要が有るため、起毛効果が均一でかつ強力な前者の方法を主体として実施するのが一般的であり、より効果的な方法としては、起毛処理の中でも早い段階で前者の方法を実施し、最終的な仕上げ処理として必要に応じて後者の方法を実施するような組み合わせが好ましく採用される。
前記した▲1▼▲2▼何れかのような方法を採用する従来方法では、基体自体のクッション性が小さくなって起毛処理に適したクッション性が得られにくい傾向にあり、さらには基体の密度斑に起因してクッション性の斑が大きくなってしまうため、厚み方向に深く作用させるような起毛処理を実施した場合、起毛状態に顕著な斑が生じてしまい、均一な起毛状態、即ち高品質な外観のスエード調人工皮革が得られなかった。
【0005】
また、基体の起毛処理において安定的連続処理のためには被処理物である基体に対して長さ方向に強い張力をかける必要があり、このような処理を1mm以下といった厚みが薄い状態で実施すると、長さ方向に伸ばされる形態変化が厚い状態に比べてより顕著に生じると共に、見掛密度の斑がより大きくなるので基体の形態変化にも大きな斑が生じてしまう。特に、高級感のある均一な外観が要求されるようなスエード調人工皮革を製造するためには、通常で複数回の起毛処理が必要とされるので、厚みの薄い基体に対して複数回に亘って強い張力が作用することとなり、結果として基体の形態変化における変形量、及び変形量の斑は共により顕著に生じてしまう。変形量の程度は問わず、形態変化によってスエード調人工皮革としての外観や風合いといった感性面での均一性はもちろんのこと、引っ張り強度や破断伸度、あるいは引き裂き強度などの諸物性面での均一性も処理前の基体に対して崩れた状態になってしまうので、それらの均一性を処理前に近い状態まで戻すか、あるいは処理前とは異なった所望の状態へ調節することを主たる目的、あるいは副次的な目的として、少なくとも長さ方向の収縮を含む形態変化を生じさせる処理、例えば温水中でのリラックス処理や、無緊張状態あるいは低緊張状態、さらにはオーバーフィード状態での乾燥処理などが、一般的に起毛処理の後工程として好ましく実施される。しかしながら、前記のように顕著な変形量、変形量の斑などを生じた薄い基体の場合には、その収縮状態にも悪化方向での斑が生じてしまう傾向にあり、感性面、物性面などの品質がより不安定になり易かった。
【0006】
従って、スエード調人工皮革の製造方法において、被処理物である基体のクッション性を最適な範囲に設定することはできないまでも、前記した▲1▼▲2▼何れの方法も起毛処理前に起毛処理面とは反対側の裏面を研削処理することにより、起毛処理する時点での被処理物の厚み斑をできるだけ均一にして、起毛処理をより均一に作用させる方法である。しかしながら、このような方法は、見掛密度の斑を均一にして本質的に問題点を解消するものではないので、起毛処理時点での基体の厚みが薄ければ薄いほど、外観の均一性が得られるような起毛処理がより困難になってしまうのが現状であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、製造するスエード調人工皮革の厚みが薄い場合に特に顕著に生じる見掛密度の斑などの不均一さにより、特に起毛処理工程での起毛状態が不均一になってしまう欠点を解消し、ひいては外観、風合い、物性などの品質が厚みに左右されない良好なスエード調人工皮革の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、繊維絡合不織布に弾性重合体が含有された基体の少なくとも片面に、平均繊度が0.5dtex以下の極細繊維からなる立毛を有するスエード調人工皮革を製造する方法であって、下記工程(1)〜(3)
(1)繊維絡合不織布/弾性重合体が質量比で97/3〜35/65、圧縮率10〜40%、及び圧縮弾性率50〜90%である基体を製造する工程、
(2)基体の両面を起毛処理して、実質的に両面が同等の外観を呈する立毛基体とする工程、
(3)立毛基体を厚み方向に分割処理する工程、
を順次行うことを特徴とするスエード調人工皮革の製造方法である。
また、繊維絡合不織布に弾性重合体が含有された基体の少なくとも片面に、平均繊度が0.5dtex以下の極細繊維からなる立毛を有するスエード調人工皮革を製造する方法であって、下記工程(1’)〜(3’)
(1’)繊維絡合不織布/弾性重合体が質量比で97/3〜35/65、圧縮率10〜40%、及び圧縮弾性率50〜90%である基体を製造する工程、
(2’)基体の両面を起毛処理して、実質的に一方の面が他方の面とは異なる外観を呈する立毛基体とする工程、
(3’)立毛基体を厚み方向に分割処理する工程、
を順次行うことを特徴とするスエード調人工皮革の製造方法である。
【0009】
そして、好ましくは、該基体の厚みが、0.5〜2.6mmであるスエード調人工皮革の製造方法であり、さらに、好ましくは、起毛処理時の基体の押し込み率を10〜80%とするスエード調人工皮革の製造方法である。
また、好ましくは、起毛処理前に、下記工程(a)または(b)
(a)基体を構成する弾性重合体の溶剤を含む処理液を基体の両面に塗布する工程、
(b)シリコーン樹脂溶液を含む処理液を基体の両面に塗布する工程、
のうちの少なくとも1つの工程を行うスエード調人工皮革の製造方法ある。
さらに、好ましくは分割処理後の面を研削するスエード調人工皮革の製造方法であり、また、好ましくは、基体を製造する工程以降において、染色処理を行うスエード調人工皮革の製造方法である。
そして、上記製造方法により得られるスエード調人工皮革である。
【0010】
本発明においてスエード調人工皮革の構成成分である極細繊維は、本発明の効果の点からは繊度、原料ともに特に限定されるものではないが、ユーザーが要求するような均一なスエード調の外観を得ようとした場合には、少なくとも立毛部分の平均繊度としては、スエード調人工皮革としてより高級感のある立毛状態を得るためには、平均繊度0.5dtex以下であることが必要であり、0.1dtex以下、0.0001dtex以上であることが好ましい。また、スエード調としてより均一で緻密な立毛状態を得るためには、スエード調人工皮革を構成する繊維/弾性重合体の比率が97/3〜35/65であることが好ましく、スエード調人工皮革としての風合いや、その用途として必要となる物性との兼ね合いにより、比率は適宜選択され実施される。
【0011】
また、人工皮革としての風合いや、人工皮革が一般的に採用される用途において必要な物性を得ようとした場合には、基体部分、立毛部分を構成する繊維の原料は、ともにポリアミド類、ポリエステル類等の可紡性樹脂が好ましく使用される。可紡性の樹脂としては、具体的には、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、あるいはそれらを主体とする共重合体等に代表される公知のポリアミド類、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、あるいはそれらを主体とする共重合体等に代表される公知のポリエステル類などが挙げられる。また、特に立毛部分において好ましい繊度範囲の極細繊維を得ようとした場合には、一般的には不織布化工程での処理性の点から1dtex以上の太い繊維を、不織布化工程以降の任意の段階で極細化する方法が一般的に好ましく採用される。繊維を極細化する方法としては、溶剤溶解性、処理剤分解性などの性質が互いに異なるか、または相溶性が低い2種類以上の可紡性樹脂を原料として用いて、複合紡糸法、混合紡糸法等により繊維断面において所望の複合状態で形成した複合繊維を使用し、複合繊維を構成する少なくとも1成分を溶剤溶解性の差を利用して溶解除去する方法や、あるいは相溶性が低い成分間に形成される界面を物理的作用により剥離させる方法、または前記可紡性成分間に処理剤分解性等の異なる界面層を形成し、これを処理剤による化学的作用により分割させる方法などが挙げられる。
【0012】
上記した極細化方法において、複合繊維を構成する1成分として、溶解除去される成分、あるいは界面層として極細繊維形成成分間を結合する成分として用いられる可紡性樹脂としては、極細繊維形成成分が上記ポリアミド類、ポリエステル類の場合、ポリエチレン、ポリプロピレン、高分子量ポリエチレングリコール、ポリスチレン、ポリアクリレート等を挙げることができる。
【0013】
かかる複合繊維を、公知のカード、クロスラッパー等により不織ウェブを形成し、必要に応じてこのように形成した複数枚の不織ウェブや、あるいは別途用意した編織布等を積層した後、ニードルパンチやウォータージェット等の公知の方法により絡合一体化させることにより複合繊維を含む不織布を形成する。こうして不織布構造とした後、少なくとも起毛処理する両表面近傍部分の複合繊維を前記した何れかの方法により極細化するが、この極細化処理の前、もしくは後の何れかの任意の段階において、基体部分を構成する繊維間のバインダー成分として、弾性重合体を含有させる。
【0014】
含有させる弾性重合体は、本発明の効果の点においては特に限定するものではないが、得ようとするスエード調人工皮革の風合いや物性の点から、従来よりスエード調人工皮革のバインダー成分に一般的に用いられている樹脂全てが好適に用いられる。すなわち、ポリウレタン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアクリル酸系樹脂、ポリアミノ酸系樹脂、シリコン系樹脂、およびこれらの共重合体や、混合物等が好適な弾性重合体の例として挙げられる。これらの弾性重合体は、水系エマルジョン液、有機溶剤溶液、あるいはその中間的な性質の処理液として前記不織布に含浸、あるいは塗布した後、湿式法、あるいは乾式法等により凝固させることにより、不織布構造中に繊維間バインダーとして含有させる。このとき、湿式発泡、あるいは乾式発泡等の方法を併用すると、繊維間に含有された弾性重合体は多孔質状に凝固させることができるので、スエード調人工皮革としたときの柔らかい風合いや、通気性などを付与することができる。
【0015】
このようにして製造された、繊維絡合不織布に弾性重合体が含有され、かつ少なくとも両表面近傍部分における繊維が極細繊維により構成されたシート状物について、実質的に両面が同等の外観となるような起毛処理を施す。前記したように、起毛処理において少なくともサンドペーパーによる起毛方法を使用するが、その具体的方法として最も効果的、効率的方法としては、コンタクトタイプのバフィング機による連続起毛処理方法が挙げられる。コンタクトタイプのバフィング処理とは、高速で回転するエンドレスのサンドペーパーをシート状物の表面に接触させて研削処理と起毛処理とを一度に実施可能な方法の1つであり、サンドペーパーとシート状物表面との接触面が、サンドペーパーの回転軸に平行な線状となる方法である。他にも、サンドペーパーとシート状物表面との接触面積をより広くとることのできるエメリータイプのバフィング機や、これらの方法を組み合わせたようなタイプのバフィング機などがあるが、サンドペーパーとシート状物表面との接触面がより狭いので接触させた部分の面圧を高くすることのできるコンタクトタイプのバフィング機の方が、不織布構造を有するシート状物の起毛処理方法としては起毛処理の初期段階で必要な起毛処理強度の制御性に優れるのでより好ましく採用される。もちろん、起毛処理においてコンタクトタイプのバフィング機のみを使用してもよいが、他のタイプのバフィング機を併用すると、コンタクトタイプのみでは得られにくいような起毛状態を得ることができるので、これも好ましい実施態様の1つである。
【0016】
ここで、起毛処理時におけるシート状物の圧縮率は、10〜40%であることが必須であり、15〜30%であることが好ましい。圧縮率が10%未満だとシート状物自体が硬過ぎるために、シート状物の表面に存在する微凹凸や、見掛け密度の斑などによる影響が顕著に出て起毛状態に斑が出来やすく、特にコンタクトタイプのバフィング機での起毛処理時には見掛け密度の低い部分や、表面微凹凸の凹部に対してサンドペーパーが十分な面圧で接触できないので、このような部分が殆ど起毛されていない状態になってしまう。また、圧縮率が40%より大きくなるとシート状物自体が柔らか過ぎるために、特にコンタクトタイプのバフィング機で起毛処理する時に起毛に必要な面圧をかけるとサンドペーパーがシート状物の厚さ方向により深く押し込まれてしまい、必然的に接触面積が広くなってしまうことにより面圧が変化しやすくなるので、処理条件やシート状物の状態の僅かな変動が顕著に影響して起毛状態が大きく変化してしまう。
【0017】
ここで、シート状物の圧縮率の測定方法は、JIS L1096-1990 6.18に準拠して荷重を独自に設定した測定方法であり、従来は起毛処理作業者の触感等の感覚により判断していた特性を数値化することを目的として設定した荷重は、それぞれ初荷重が 0.5gf/cm2(0.049kPa)、荷重が 50gf/cm2(4.90kPa)である。圧縮率は、シート状物の見掛け密度や厚さだけでなく、前記したシート状物を構成する繊維/弾性重合体の比率や、繊維絡合不織布の絡合状態、弾性重合体の含有状態によっても種々変化する。その傾向はそれぞれの要因全てが関係するので、一概には言えないが、本発明で製造するようなスエード調人工皮革の構成一般を想定すると、繊維/弾性重合体の比率を繊維リッチにすると圧縮率は低くなり、弾性重合体リッチにすると圧縮率は高くなる傾向にある。また、繊維絡合不織布の絡合状態を高めると圧縮率は低くなり、弾性重合体の含有状態がより多孔質な状態となると圧縮率は高くなる傾向にある。
【0018】
また、起毛処理時におけるシート状物の圧縮弾性率は、50〜90%であることが必須であり、60〜80%であることが好ましい。圧縮弾性率が90%より大きいと、シート状物のゴム弾性が強いためか、バフィング処理時のサンドペーパーと接触する部分でビビリ様の接触状態斑が発生しやすくなる傾向にあり、またこのような圧縮弾性率値を有する要因として、シート状物中における高分子重合体の比率が高い場合には、シート状物自体の立毛を形成しうる繊維の見掛け密度が小さいために起毛しても十分な毛羽感を付与できない傾向にある。また、圧縮弾性率が50%未満だと、起毛処理時のサンドペーパーとシート状物との接触部における面圧変動への追従性が乏しいため、やはり起毛状態に斑が発生しやすい傾向にあり、また起毛処理によってシート状物自体が圧縮により形態が変化しやすいので、結果として起毛処理後のシート状物の風合が固くなってしまう傾向にある。
【0019】
ここで、シート状物の圧縮弾性率の測定方法は、JIS L1096-1990 6.18に準拠して圧縮率と同様に荷重を独自に設定した測定方法であり、設定した荷重は、それぞれ初荷重が 0.5gf/cm2(0.049kPa)、荷重が 50gf/cm2(4.90kPa)である。圧縮弾性率も圧縮率と同様に、シート状物の見掛け密度や厚さだけでなく、前記したシート状物を構成する繊維/弾性重合体の比率や、繊維絡合不織布の絡合状態、弾性重合体の含有状態によっても種々変化し、やはりその傾向はそれぞれの要因全てが関係する。従って、圧縮率と同様に一概には言えないが、本発明で製造するようなスエード調人工皮革の構成一般を想定すると、繊維/弾性重合体の比率を繊維リッチにすると圧縮弾性率は低くなり、弾性重合体リッチにすると圧縮弾性率は高くなる傾向にある。また、繊維絡合不織布の絡合状態を高めると圧縮弾性率は低くなり、弾性重合体の含有状態がより多孔質な状態となると圧縮弾性率は高くなる傾向にある。
尚、これら圧縮率や圧縮弾性率の測定方法は、起毛処理をする際に起毛処理前の基体に手で感じことのできるレベルでの柔らかさやクッション性を表すものであり、後述するように起毛処理時の条件設定の指標として用いる押込み率とはその荷重レベルのオーダーが一般的には大きく異なるが、発明者らは鋭意検討することでそれらの範囲を見出し、またそれらの相関関係を見出すことにより、安定的に均一な起毛処理を可能とする製造方法を得るに至った。
【0020】
また、起毛処理時の基体の厚みは、得ようとするスエード調人工皮革の厚みに依存する大きさであり、大凡得ようとする厚みの2倍程度か、もしくはそれより0.1〜0.3mm程度大きい厚みである。具体的には、0.70〜2.60mmであることが好ましい。厚みが0.70mmより薄い場合、後工程の分割処理において均一な厚みに分割処理することが困難となるため工程通過性が悪くなる傾向にあり、また2.60mmより厚い場合、厚くすぎて取り扱いの安定性が低下する傾向にある。
【0021】
次に、必要であれば、起毛処理工程の前の何れかの段階において、シート状物を構成する弾性重合体の溶剤を含む処理液をシート状物の両面に塗布、乾燥する工程、または、シリコーン樹脂を含む処理液をシート状物の両面に塗布、乾燥する工程を実施する。ここで、弾性重合体の溶剤を含む処理液とは、弾性重合体を溶解、あるいは膨潤させることのできるものであれば何れでもよく、具体的にはジメチルホルムアミド(DMF)等があげられる。塗布量については、弾性重合体の種類にもよるが、処理剤における弾性重合体の溶剤成分の塗布量が1〜20g/m2となるような範囲が好ましい。1g/m2より少ないと、バフィング処理時に起毛された繊維の長さが調整できなかったり、繊維が抜けてしまう傾向にあり、20g/m2より多いと表面がフィルム化していまって、バフィング処理してもほとんど毛が出てこなくなる傾向にある。
【0022】
また、シリコーン樹脂を含む処理液とは、シリコーン樹脂やその溶剤あるいは分散剤、またシリコーン樹脂の他に含まれる成分の組成については特に限定されるものではないが、その塗布目的がバフィング処理時にサンドペーパーとシート状物との抵抗を下げ、繊維を十分にフィブリル化させることにあるので、そのような効果があれば公知のシリコーン樹脂の何れでも使用可能であり、また溶液タイプでも分散液タイプの何れでもよく、具体的にはジメチルポリシロキサンを主成分とするシリコーン樹脂のトルエン溶液等が挙げられる。塗布量については、処理剤におけるシリコーン樹脂成分の塗布量が0.1〜5g/m2の範囲が好ましい。0.1g/m2より少ないと、バフィング処理時に繊維が十分にフィブリル化せず面が粗くなる傾向にあり、5g/m2より多いとバフィング処理時に毛が十分にでてこなくなる傾向にある。弾性重合体の溶剤を含む処理液やシリコーン樹脂を含む処理液の塗布方法については、所定量がシート状物表面に均一に塗布できる方法であれば、スプレー法、ロールコート法、ナイフコート法などの公知の方法の何れもが採用可能であるが、グラビアロール、あるいはキスロールなどを使用したロールコート法が、処理剤として塗布するのに適した粘度・濃度への調整性や、塗布量や塗布状態の制御の容易性、塗布効率などの点から好ましく使用される。
【0023】
次に、必要であれば、起毛処理前または後の任意の段階で、公知の紫外線吸収剤や酸化防止剤、耐光安定剤、難燃処理剤、柔軟処理剤、撥水処理剤、あるいは染料や顔料などの着色剤などの各種処理剤を塗布してもよい。
【0024】
起毛処理の方法としてコンタクトタイプのバフィング機を使用する場合には、処理条件であるシート状物への押込み率を10〜80%の範囲で実施することが好ましい。押込み率を10%未満に設定して起毛処理を実施すると、表面の微凹凸に対し、凹部にサンドペーパーが十分接触せず、起毛されていない状態になり易く、結果として起毛斑が発生しやすい傾向にある。また、80%より大きい値に設定して起毛処理を実施すると、バフィング処理中にシート状物自体に対して作用する処理強度が大きくなり過ぎるので、スエード調人工皮革として一般的な弾性重合体や極細繊維をバインダーとして使用している場合には、弾性重合体が剥がれたり、繊維が根元から研削除去されたりしてしまうために、起毛処理後のシート状物表面がスエード調とは言い難いほどに荒れてしまう傾向にある。ここで言う押込み率とは、バフィング処理中のシート状物の厚みをバフィング処理前のシート状物の厚みで除して百分率で表した値と定義する。そして、両面の起毛する方法としては両面を同時でも、一方の面を先に起毛し、他方の面をその後で起毛する方法があるが、両面を同時に起毛する方法がコスト面および基体の弾性率および圧縮弾性率が変化しにくい為、より安定的にスエード調人工皮革を製造しやすい点で特に好ましい。ただし、基体の両面を起毛してから二分割スライスすることが必須であり、工程を変更して先にニ分割スライスしてから、起毛処理すると立毛斑が顕著となり斑を抑える為に表面を更に起毛処理すると表面が荒れたり、更に起毛処理をすることで工程屑が増加する。
【0025】
次に、双方の面の起毛状態としては、同等でも互いに異なっていてもよく、さらには1つの面について長さ方向で起毛状態を切り替えてもよい。同等の面にすると同等の起毛状態のスエード調人工皮革を2枚得ることができ、異なる面にすると起毛状態の異なる2種類のスエード調人工皮革を得ることができる。双方の面の起毛状態を同等、あるいは互いに異なるように調節する方法としては、具体的には、サンドペーパーの回転数や回転方向、ライン速度、押込み率等の起毛条件を適宜調節する方法が挙げられる。
【0026】
次に、両面を起毛した基体を厚み方向に分割処理することにより所定厚みを有する複数枚のスエード調人工皮革とし、必要によっては、この後で分割面を研削処理して、分割処理により生じる厚み斑や、スエード調人工皮革として好ましくない面状態などを修正することが好ましく用いられる。ここで、分割処理する方法としては、バンドナイフスライサー等の公知の装置によりスライスする方法が好ましく採用でき、分割面を研削処理する方法としては、コンタクトバフ機等を使用してサンドペーパーによりバフィングする方法や、ワイヤーブラシによりブラッシングする方法等の公知の方法が好ましく採用できる。これらの処理を実施する主目的は、前記したように分割により生じる厚み斑を除することでスエード調人工皮革を所望の厚みに仕上げつつ、面状態を整えることであるが、分割処理により切断されて短くなった繊維は、繊維間絡合や弾性重合体による拘束が弱くなってしまい、スエード調人工皮革の分割面から脱落し易くなる傾向にあるので、それらの繊維を除去するという副次的な効果も期待できるので、分割処理後の研削処理は好ましい実施態様である。分割面からの繊維脱落を抑制する方法としては、研削処理の他にも、分割面に含浸された弾性重合体の溶剤や、同一あるいは他の樹脂を塗布することにより脱落し易い繊維を分割面に固定する方法が挙げられ、研削処理と同様に好ましい実施態様であり、研削処理、溶剤または樹脂の塗布処理は適宜単独あるいは組み合わせて実施される。
【0027】
次いで、必要に応じて、得られたスエード調人工皮革を染色により着色するが、スエード調人工皮革を構成する繊維や弾性重合体の種類に応じて酸性染料、金属錯塩染料、分散染料、あるいは硫化染料、スレン染料などの染料を適宜単独あるいは組み合わせて用いて、公知の染色方法により染色を行なう。染色したスエード調人工皮革は、必要に応じて、機械的な揉み処理、柔軟剤を付与する柔軟化処理、あるいはブラッシングによる整毛処理などの仕上げ処理を行なって、最終的なスエード調人工皮革製品とする。
【0028】
本発明で得られたスエ―ド調人工皮革は、外観が厚みに左右されず良好で、物性も安定した、かつ研削等による工程屑を極力減少させたものである。
【0029】
【実施例】
次に、本発明の実施態様を具体的な実施例で説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の部および%は、ことわりのない限り重量に関するものである。
【0030】
実施例1
ナイロン6を50部とポリエチレンを50部とをチップで混合して同一溶融系で溶融紡糸し、繊度11dtexの極細繊維発生型繊維を得た。得られた繊維を3.0倍に湿熱状態で延伸し、捲縮を付与した後、繊維長51mmに切断してステープルとし、このステープルをカードで解繊した後、クロスラップウェバーでウェブとした。次に、得られたウェブを積層した後、ニードルパンチ処理により厚み方向に絡合させることで、目付650g/m2の繊維絡合不織布を得た。この繊維絡合不織布に窒素原子含量(N%)が3.5%のポリエーテル系ポリウレタンを主体とするポリウレタン組成物13部、ジメチルホルムアミド(以下DMFと言うこともある)87部、および微量のアルコール系界面活性剤からなる組成液を含浸し、温水浴中で湿式凝固して、DMFを水洗除去した後、極細繊維発生型繊維中のポリエチレンを熱トルエン浴中で抽出除去し、さらに熱水浴中でトルエンを完全に共沸除去することで、ナイロン6の極細繊維とポリウレタンとからなる圧縮率15%、圧縮弾性率61%、繊維絡合不織布/弾性重合体の比率が60/40、厚さ約1.0mmの繊維質基体を得た。この繊維質基体を構成する繊維の平均繊度は、0.006dtexであった。
【0031】
この基体の両面にグラビアロールにてDMF/シクロヘキサノン=20/80混合処理液を11g/m2塗布、乾燥した後、シリコーン樹脂を0.5%含むトルエン溶液を15g/m2塗布して、乾燥した。次いで、粒度400番のサンドペーパーを使用してコンタクトバフ機にて押込み率を50%に設定して両面を各々3回ずつバフィングすることによって、両面が同様の外観となるように起毛処理した。更に、バンドナイフスライサーにて厚み方向の中央で二分割スライス処理した後、スライスされた面を粒度240番のサンドペーパーを使用してコンタクトバフ機にてそれぞれ1回ずつ研削処理することによって、二分割したシート状物それぞれの厚さを0.40mmで均一になるように調節にした。
得られたスエード調人工皮革は、特に着色をしていないので白度の高い白色であるが、不織布が基本的に有する見掛け密度の斑に起因するような立毛状態の斑もなく、非常に品位の高い立毛感を有していた。次いで、このスエード調人工皮革を、金属含有錯塩染料のイルガラン RED 2GL(Chiba Geigy)を用いて、4%owfの濃度で常法により赤色に染色し、染色後の立毛面にブラッシングによる整毛処理を施した。得られた着色後のスエード調人工皮革は、外観の品位、物性ともに、高級衣料用として申し分の無いものであった。
【0032】
実施例2
実施例1の繊維質基体を使用し、片面のみにグラビアロールにてDMF/シクロヘキサノン=20/80混合処理液を11g/m2塗布する以外は、実施例1と同様の処理を行った。得られた着色後のスエード調人工皮革は、どちらの面においても、外観の品位、物性ともに、高級衣料用として申し分の無いものであった。
【0033】
実施例3
実施例1の繊維質基体を使用し、コンタクトバフ機によるバフィング処理の押込み率を片面は50%、もう片面は20%に設定する以外は実施例1と同様にして、両面を異なる条件でバフィングすることによって、両面が異なる外観となるように起毛処理した。更に、バンドナイフスライサーにて厚み方向の中央から押込み率50%にてバフィング処理した面側寄りで、厚み比率が1:2となるように二分割スライス処理した後、それぞれのスエード調人工皮革に実施例1と同様の染色処理を行った。得られた着色後のスエード調人工皮革は、2枚ともに外観の品位、物性ともに、高級衣料用として申し分の無いものであった。
【0034】
実施例4
押し込み率を15%に設定する以外は、実施例1と同様の条件にて処理を行った。得られた着色後のスエード調人工皮革は、実施例1に比べて若干立毛状態に斑があるものの外観の品位、物性ともに、衣料用として申し分の無いものであった。
【0035】
実施例5
押し込み率を70%にする以外は、実施例1と同様の条件にて処理を行った。得られた着色後のスエード調人工皮革は、実施例1に比べて若干立毛状態が荒れているものの外観の品位、物性ともに、衣料用として申し分の無いものであった。
【0036】
比較例1
ポリエチレンテレフタレート65部とポリエチレン35部とをチップでは混合せず、別の溶融系で溶融した後、口金内で海島構造を呈するように複合紡糸し、繊度11dtexの極細繊維発生型繊維を得た。得られた繊維を3.0倍に延伸し、捲縮を付与した後、繊維長51mmに切断し、カードで解繊した後、クロスラップウェバーでウェブとした。次に、ニードルパンチにより、目付700g/m2の繊維絡合不織布とした。この繊維絡合不織布に窒素原子含量(N%)が4.7%のポリエステル系ポリウレタンを主体とするポリウレタン組成物14部、ジメチルホルムアミド(以下DMFとする)86部の組成液を含浸し、温水浴中で湿式凝固、DMFを水洗した後、極細繊維発生型繊維中のポリエチレンを熱トルエン浴中で抽出除去、トルエンを熱水浴中で共沸除去して、ポリエステルの極細繊維とポリウレタンとからなる、圧縮率3%、圧縮弾性率90%、繊維絡合不織布/弾性重合体の比率が90/10、厚さ約1.5mm、の繊維質基体を得た。この繊維質基体を構成する繊維の平均繊度は、0.2dtexであった。この繊維質基体を使用する以外は、実施例−1と同様の処理を行った。得られたスエード調人工皮革は、表面の凹凸に対して、凹部にサンドペーパーが十分接触していないため、起毛斑が発生していた。再起毛修正処理を行ったが、十分満足できる外観は得られず研削屑が実施例1に比べて約30g/m2増加した。
【0037】
比較例2
ナイロン6を65部とポリエチレンを35部とを同一溶融系で溶融紡糸し、繊度16dtexの極細繊維発生型繊維を得た。得られた繊維を2.0倍に湿熱延伸し、捲縮を付与した後、繊維長51mmに切断し、カードで解繊した後、クロスラップウェバーでウェブとした。次に、ニードルパンチにより、目付430g/m2の繊維絡合不織布とした。この繊維絡合不織布に実施例1と同じポリエーテル系ポリウレタンを主体とするポリウレタン組成物18部、ジメチルホルムアミド(以下DMFとする)82部の組成液を含浸し、温水中でポリウレタンを湿式凝固させ、水洗によりDMFを除去した後、極細繊維発生型繊維中のポリエチレンを熱トルエン浴中で抽出除去、トルエンを熱水浴中で共沸除去して、ポリエステルの極細繊維とポリウレタンとからなる、圧縮率45%、圧縮弾性率20%、繊維絡合不織布/弾性重合体の比率が60/40、厚さ約1.1mm、の繊維質基体を得た。この繊維質基体を使用する以外は、実施例1と同様の処理を行った。得られたものは、表面の弾性重合体が剥がれ、繊維も根元から研削除去されたりしてしまい、表面がスエード調とは言い難いほどに表面が荒れていた。再起毛修正処理を行ったが、十分満足できる外観は得られず研削屑が実施例1に比べて約30g/m2増加した。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】
本発明で得られたスエ―ド調人工皮革は、外観が厚みに左右されず良好で、物性も安定した、かつ研削等による工程屑を極力減少させたものであり、衣料用、靴、袋物用、手袋用として利用できる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention provides a production method aiming to obtain a suede-like artificial leather having a good appearance and texture regardless of thickness, and having more uniform and stable physical properties, and has a secondary effect. As a result, it is possible to reduce process waste such as grinding generated in the manufacturing process as much as possible.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, a method for producing a suede-like artificial leather having napped fibers made of ultrafine fibers and dyed on at least one surface of a substrate in which an elastic polymer is contained in a fiber-entangled nonwoven fabric is known. In the field of the suede-like artificial leather, high quality is required to make the appearance, in particular, the raised state, the texture and the physical properties more uniform.
[0003]
In the conventional technology, when trying to obtain a thin suede-like artificial leather with a thickness of about 1 mm or less, after removing the unevenness such as thickness spots and apparent density spots on the base before raising treatment, it is made uniform If the brushing treatment is not performed, the effect of those spots will cause spots in the raised state. (1) The base material is about 0.1 to 0.3 mm thicker than the target thickness for suede-like artificial leather. A method of obtaining one piece of suede-like artificial leather from one original substrate by adjusting the surface to the target thickness after grinding or slicing one or both sides to a predetermined thickness, and adjusting to the target thickness, (2) ▼ Two or three times the target thickness for suede-like artificial leather, or about 0.1 to 0.5 mm from the total of two or more target thicknesses, or By dividing the substrate thicker than this into the thickness direction by slicing to a substrate with a predetermined thickness, and grinding the sliced surface as necessary, raising the surface of each substrate and setting it to the target thickness Two methods of obtaining a plurality of suede-like artificial leathers from one original substrate were mainly employed. (1) (2) Regardless of which method is used, not only the generation of grinding scraps is suppressed as much as possible, but also the raising process itself usually does not have a large amount of grinding. The predetermined thickness of the substrate is about 1 mm or less, which is substantially equal to the target thickness. Therefore, the cushioning property itself of the substrate during the raising treatment is inevitably reduced, and the density of the apparent density as compared with the substrate of 1 mm or more is a characteristic because the substrate is mainly composed of the fiber-entangled nonwoven fabric. , Tend to get bigger. Furthermore, in the comparison of the methods (1) and (2), considering the production efficiency and the amount of grinding scrap, the method adopted by the industry is the method (2), but the method (2) However, the cushioning property of the substrate tends to be small, and the apparent density unevenness tends to be even larger.
[0004]
The apparent density of a fibrous substrate generally employed as a substrate for suede-like artificial leather, particularly a substrate mainly composed of a nonwoven fabric structure, is 0.2 to 0.6 g / cm. 3 In order to obtain a uniform raised state having a commercial value as a suede-like artificial leather by raising a substrate in such a range, at least the number density of surface raised fibers is in a uniform state. By applying pressure on the treatment surface, the effect of raising treatment is applied to a depth of at least about 0.01 to 0.1 mm in the thickness direction so that the number of fibers to be raised is substantially uniform per unit area. In order to make the effect of raising the hair deeply in the thickness direction, it is important that the substrate itself, which is the object to be treated, has a cushioning property suitable for the raising treatment employed.
In addition, as a method of the raising treatment itself, a method of grinding a fiber with sandpaper and raising a fiber, a method of scraping a fiber with a needle or a brush, and the like are generally employed, and the methods are appropriately combined. However, in the suede-like artificial leather as intended in the present invention, as described above, it is necessary to apply deep brushing treatment in the thickness direction of the base, so that the former method with uniform and strong brushing effect is mainly used. As a more effective method, the former method is performed at an early stage in the raising treatment, and the latter method is performed as necessary as a final finishing treatment. A combination is preferably employed.
In the conventional method employing any one of the above-mentioned methods (1), (2), the cushioning property of the substrate itself tends to be small, and it is difficult to obtain cushioning properties suitable for raising treatment. Since the cushioning spots increase due to the spots, when the brushing treatment is performed to act deeply in the thickness direction, noticeable spots are generated in the raised state, and the uniform raised state, that is, high quality Suede-like artificial leather with a beautiful appearance could not be obtained.
[0005]
In addition, it is necessary to apply a strong tension in the length direction to the substrate, which is the object to be processed, in the raising treatment of the substrate, and such a treatment is performed in a thin state of 1 mm or less. Then, the morphological change stretched in the lengthwise direction is more noticeable than in the thick state, and the spots of apparent density are larger, so that the morphological change of the substrate is also large. In particular, in order to produce a suede-like artificial leather that requires a high-quality and uniform appearance, a plurality of brushing processes are usually required. As a result, a strong tension is applied, and as a result, the amount of deformation and the variation in the amount of deformation due to a change in the shape of the substrate are more prominent. Regardless of the degree of deformation, it is uniform in terms of physical properties such as tensile strength, elongation at break, or tear strength as well as uniformity in appearance and texture as suede-like artificial leather due to form change The main purpose is to return the uniformity to a state close to that before processing or to adjust to a desired state different from that before processing. Alternatively, as a secondary purpose, processing that causes morphological changes including at least contraction in the length direction, for example, relaxation processing in warm water, non-tensioned state or low-tensioned state, and drying processing in an overfeed state Is generally preferably carried out as a subsequent step of the raising treatment. However, in the case of a thin substrate having a noticeable amount of deformation and unevenness of the deformation as described above, there is a tendency that unevenness in the contracted state also occurs. The quality of the was likely to be more unstable.
[0006]
Accordingly, in the method for producing a suede-like artificial leather, any of the above methods {circle around (1)} {circle over (2)} is raised before raising treatment until the cushioning property of the substrate to be treated cannot be set within the optimum range. In this method, the back surface opposite to the treated surface is ground so that the thickness unevenness of the object to be treated at the time of the raising process is made as uniform as possible, and the raising process is performed more uniformly. However, such a method does not essentially solve the problem by making the apparent density spots uniform, so that the thinner the substrate at the time of raising the hair, the more uniform the appearance. It was the present situation that the raising process as obtained becomes more difficult.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention eliminates the disadvantage that the raised state in the raising treatment process becomes non-uniform due to non-uniformity such as spots of apparent density that are particularly noticeable when the thickness of the suede-like artificial leather to be produced is thin. The object of the present invention is to provide a method for producing a good suede-like artificial leather whose quality such as appearance, texture and physical properties is not affected by thickness.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is a method for producing a suede-like artificial leather having napped fibers made of ultrafine fibers having an average fineness of 0.5 dtex or less on at least one surface of a substrate containing an elastic polymer in a fiber-entangled nonwoven fabric, Process (1)-(3)
(1) A step of producing a substrate in which the fiber-entangled nonwoven fabric / elastic polymer has a mass ratio of 97/3 to 35/65, a compression rate of 10 to 40%, and a compression modulus of 50 to 90%,
(2) A step of raising both surfaces of the substrate to make a napped substrate that has substantially the same appearance on both surfaces,
(3) a step of dividing the napped base in the thickness direction;
Is a method for producing a suede-like artificial leather.
Further, the present invention is a method for producing a suede-like artificial leather having napped fibers made of ultrafine fibers having an average fineness of 0.5 dtex or less on at least one surface of a substrate in which an elastic polymer is contained in a fiber-entangled nonwoven fabric, which comprises the following steps ( 1 ') to (3')
(1 ′) a step of producing a substrate in which the fiber-entangled nonwoven fabric / elastic polymer has a mass ratio of 97/3 to 35/65, a compression rate of 10 to 40%, and a compression modulus of 50 to 90%;
(2 ′) a step of raising both surfaces of the substrate so that one surface substantially has an appearance different from the other surface;
(3 ′) a step of dividing the napped base in the thickness direction;
Is a method for producing a suede-like artificial leather.
[0009]
And preferably, the thickness of the substrate is a method for producing a suede-like artificial leather having a thickness of 0.5 to 2.6 mm, and more preferably, the indentation rate of the substrate during the raising process is 10 to 80%. This is a method for producing a suede-like artificial leather.
Further, preferably, before the raising treatment, the following step (a) or (b)
(A) a step of applying a treatment liquid containing a solvent of an elastic polymer constituting the substrate on both surfaces of the substrate;
(B) a step of applying a treatment liquid containing a silicone resin solution to both surfaces of the substrate;
There exists a manufacturing method of the suede tone artificial leather which performs at least 1 process of these.
Further, it is preferably a method for producing a suede-like artificial leather in which the surface after the division treatment is ground, and preferably a method for producing a suede-like artificial leather in which dyeing treatment is performed after the step of producing the substrate.
And it is suede-like artificial leather obtained by the said manufacturing method.
[0010]
In the present invention, the ultrafine fiber that is a constituent of the suede-like artificial leather is not particularly limited in terms of fineness and raw material in terms of the effects of the present invention, but has a uniform suede-like appearance as required by the user. When trying to obtain, at least the average fineness of the raised portion is required to be an average fineness of 0.5 dtex or less in order to obtain a higher-grade raised state as a suede-like artificial leather. .1 dtex or less, preferably 0.0001 dtex or more. In order to obtain a more uniform and dense napped state as a suede tone, the ratio of the fiber / elastic polymer constituting the suede tone artificial leather is preferably 97/3 to 35/65, and the suede tone artificial leather The ratio is appropriately selected and implemented according to the balance between the texture and the physical properties required for its use.
[0011]
In addition, when trying to obtain the texture as artificial leather and the physical properties required for applications where artificial leather is generally used, the raw materials for the fibers constituting the base portion and the raised portion are both polyamides and polyesters. Spinnable resins such as the like are preferably used. Specific examples of the spinnable resin include nylon 6, nylon 66, nylon 12, or known polyamides represented by copolymers mainly composed thereof, polyethylene terephthalate, polypropylene terephthalate, polybutylene terephthalate. Or known polyesters represented by copolymers mainly composed of them. In addition, when trying to obtain ultrafine fibers having a preferable fineness range particularly in the napped portion, generally, a thick fiber of 1 dtex or more is selected from the point of processability in the non-woven fabric forming step at any stage after the non-woven fabric forming step. In general, a method of ultra-thinning is preferably employed. As a method for ultra-fine fiber, composite spinning method, mixed spinning, using two or more kinds of spinnable resins having different properties such as solvent solubility and processing agent decomposability or low compatibility as raw materials. A method of using a composite fiber formed in a desired composite state in the fiber cross-section by a method or the like, and dissolving and removing at least one component constituting the composite fiber using a difference in solvent solubility, or between components having low compatibility And a method of separating the interface formed by physical action, or a method of forming a different interface layer such as decomposability of the treating agent between the spinnable components and dividing it by a chemical action by the treating agent. It is done.
[0012]
In the above-described ultrafine method, the spinnable resin used as a component that dissolves and removes as a component constituting the composite fiber or as a component that binds between the ultrafine fiber forming components as the interface layer includes an ultrafine fiber forming component. Examples of the polyamides and polyesters include polyethylene, polypropylene, high molecular weight polyethylene glycol, polystyrene, and polyacrylate.
[0013]
The composite fiber is formed into a non-woven web using a known card, cross wrapper, etc., and a plurality of non-woven webs formed as described above, or a separately prepared knitted fabric, etc. are laminated, and then needles are laminated. A nonwoven fabric containing composite fibers is formed by entanglement and integration by a known method such as punching or water jet. After making the nonwoven fabric structure in this way, at least the composite fibers in the vicinity of both surfaces to be brushed are ultrafinened by any of the methods described above, but at any stage before or after this ultrafinening treatment, the substrate An elastic polymer is contained as a binder component between the fibers constituting the portion.
[0014]
The elastic polymer to be contained is not particularly limited in terms of the effects of the present invention, but from the viewpoint of the texture and physical properties of the suede-like artificial leather to be obtained, it has been generally used as a binder component of suede-like artificial leather. Any resin that is used in general is preferably used. That is, examples of suitable elastic polymers include polyurethane resins, polyvinyl chloride resins, polyacrylic acid resins, polyamino acid resins, silicon resins, and copolymers and mixtures thereof. These elastic polymers are made into a nonwoven fabric structure by impregnating or coating the nonwoven fabric as a water-based emulsion liquid, an organic solvent solution, or a treatment liquid having an intermediate property thereof, and then solidifying by a wet method or a dry method. It is contained as a binder between fibers. At this time, if a method such as wet foaming or dry foaming is used in combination, the elastic polymer contained between the fibers can be solidified in a porous state, so that the soft texture and ventilation of suede-like artificial leather can be obtained. Sex and the like can be imparted.
[0015]
The sheet-like product produced in this manner contains an elastic polymer in the fiber-entangled nonwoven fabric and at least the fibers in the vicinity of both surfaces are composed of ultrafine fibers, and both surfaces have substantially the same appearance. Apply such brushing treatment. As described above, at least a sandpaper raising method is used in the raising treatment, and the most effective and efficient method is a continuous raising treatment method using a contact type buffing machine. Contact-type buffing is one of the methods that enables endless sandpaper rotating at high speed to contact the surface of a sheet-like material to perform grinding and raising at once. This is a method in which the contact surface with the object surface becomes a line parallel to the rotation axis of the sandpaper. There are other emery-type buffing machines that can increase the contact area between the sandpaper and the surface of the sheet-like material, and other types of buffing machines that combine these methods. Since the contact surface with the surface of the object is narrower, the contact type buffing machine that can increase the surface pressure of the contacted part is the initial method of raising the sheet material with a nonwoven fabric structure. Since it is excellent in controllability of the raising | fluff processing intensity required at a stage, it is adopted more preferably. Of course, only the contact type buffing machine may be used in the raising process, but when other types of buffing machines are used in combination, it is possible to obtain a raised state that is difficult to obtain with the contact type alone, which is also preferable. This is one of the embodiments.
[0016]
Here, the compressibility of the sheet-like material during the raising process is essential to be 10 to 40%, and preferably 15 to 30%. If the compression ratio is less than 10%, the sheet-like product itself is too hard, and the influence of fine irregularities present on the surface of the sheet-like material, apparent density spots, etc. is prominent, and it is easy to make spots in the raised state, Especially when brushing with a contact-type buffing machine, the sandpaper cannot contact with a part with low apparent density or a concave portion with fine irregularities on the surface with sufficient surface pressure. turn into. In addition, when the compression ratio exceeds 40%, the sheet-like material itself is too soft. Therefore, when the surface pressure required for raising is applied particularly when raising with a contact-type buffing machine, the sandpaper is in the thickness direction of the sheet-like material. Since the contact pressure is inevitably increased and the contact area is inevitably widened, the surface pressure is likely to change.Therefore, slight fluctuations in the processing conditions and the state of the sheet-like material significantly affect the raised state. It will change.
[0017]
Here, the method for measuring the compressibility of the sheet-like material is a method in which the load is uniquely set in accordance with JIS L1096-1990 6.18, and conventionally determined based on the sense of touch and the like of the brushed operator. The load set for the purpose of quantifying the characteristics is 0.5 gf / cm for each initial load. 2 (0.049kPa), load is 50gf / cm 2 (4.90 kPa). The compressibility depends not only on the apparent density and thickness of the sheet-like material, but also on the ratio of the fiber / elastic polymer constituting the above-mentioned sheet-like material, the entangled state of the fiber-entangled nonwoven fabric, and the contained state of the elastic polymer. There are various changes. Since the tendency is related to all the factors, it cannot be said unconditionally, but assuming the general composition of the suede-like artificial leather as produced in the present invention, the fiber / elastic polymer ratio is compressed when the fiber is rich. The rate decreases, and the compression rate tends to increase when the elastic polymer is rich. Moreover, when the entangled state of the fiber-entangled nonwoven fabric is increased, the compressibility decreases, and when the elastic polymer content state becomes more porous, the compressibility tends to increase.
[0018]
Moreover, it is essential that the compression elastic modulus of the sheet-like material at the time of raising is 50 to 90%, and preferably 60 to 80%. If the compression elastic modulus is greater than 90%, the rubber elasticity of the sheet-like material is strong, or there is a tendency that chatter-like contact state spots are likely to occur at the part that contacts the sandpaper during buffing treatment. As a factor of having a high compression modulus value, when the ratio of the high molecular polymer in the sheet-like material is high, the apparent density of the fibers that can form the napping of the sheet-like material itself is small, and it is sufficient to raise There is a tendency not to give a feeling of fluff. In addition, if the compression elastic modulus is less than 50%, the followability to the surface pressure fluctuation at the contact portion between the sandpaper and the sheet-like material at the time of raising treatment is poor, and therefore, there is a tendency that spots are easily generated in the raised state. Further, since the form of the sheet-like material itself is easily changed by compression due to the raising process, as a result, the texture of the sheet-like object after the raising process tends to become hard.
[0019]
Here, the method for measuring the compression modulus of the sheet-like material is a measurement method in which the load is uniquely set in accordance with JIS L1096-1990 6.18 in the same manner as the compression rate. gf / cm 2 (0.049kPa), load is 50gf / cm 2 (4.90 kPa). Similarly to the compression rate, the compression modulus is not only the apparent density and thickness of the sheet-like material, but also the ratio of the fiber / elastic polymer constituting the sheet-like material, the entangled state of the fiber-entangled nonwoven fabric, the elasticity It varies depending on the polymer content, and the tendency is related to all the factors. Therefore, although it cannot be unequivocally similar to the compression rate, assuming the general structure of the suede-like artificial leather as manufactured in the present invention, the compression elastic modulus is lowered when the fiber / elastic polymer ratio is made rich in the fiber. When the elastic polymer is rich, the compression elastic modulus tends to increase. Moreover, when the entangled state of the fiber-entangled nonwoven fabric is increased, the compression modulus decreases, and when the content of the elastic polymer becomes more porous, the compression modulus tends to increase.
These compression rate and compression elastic modulus measurement methods represent softness and cushioning properties at a level that can be felt by hand on the substrate before raising treatment when raising treatment, and raising the hair as described later. The indentation rate used as an index for setting conditions during processing generally differs greatly in the order of the load level, but the inventors find their ranges by intensive investigation and find their correlation. As a result, a production method capable of stably raising napping was obtained.
[0020]
Further, the thickness of the substrate during the raising process depends on the thickness of the suede-like artificial leather to be obtained, and is approximately twice the thickness to be obtained or 0.1 to 0. The thickness is about 3 mm larger. Specifically, it is preferably 0.70 to 2.60 mm. If the thickness is less than 0.70 mm, it becomes difficult to perform the division process to a uniform thickness in the subsequent division process, so that the process passability tends to deteriorate, and if it is thicker than 2.60 mm, it is too thick. It tends to decrease the stability of
[0021]
Next, if necessary, in any stage before the raising treatment step, a treatment liquid containing a solvent for the elastic polymer constituting the sheet-like material is applied to both sides of the sheet-like material, and dried, or The process of apply | coating and drying the process liquid containing a silicone resin on both surfaces of a sheet-like material is implemented. Here, the treatment liquid containing the elastic polymer solvent may be any treatment liquid that can dissolve or swell the elastic polymer, and specific examples thereof include dimethylformamide (DMF). The coating amount depends on the type of elastic polymer, but the coating amount of the solvent component of the elastic polymer in the treatment agent is 1 to 20 g / m. 2 Such a range is preferable. 1g / m 2 If the amount is smaller, the length of the fiber raised during the buffing treatment cannot be adjusted, or the fiber tends to come off, and 20 g / m. 2 If the amount is larger, the surface becomes a film, and even if buffing treatment is performed, hair tends to hardly come out.
[0022]
The treatment liquid containing a silicone resin is not particularly limited in terms of the composition of the silicone resin, its solvent or dispersant, and the components contained in addition to the silicone resin. Since the resistance between the paper and the sheet-like material is lowered and the fibers are sufficiently fibrillated, any known silicone resin can be used as long as such an effect is obtained. Any of these may be used, and specific examples include a toluene solution of a silicone resin mainly composed of dimethylpolysiloxane. Regarding the coating amount, the coating amount of the silicone resin component in the treatment agent is 0.1 to 5 g / m. 2 The range of is preferable. 0.1 g / m 2 If it is less, the fiber will not be sufficiently fibrillated during the buffing treatment and the surface tends to become rough, and 5 g / m 2 When the amount is more, the hair tends to not be sufficiently exposed during the buffing treatment. As for the coating method of the treatment liquid containing the elastic polymer solvent or the treatment liquid containing the silicone resin, a spray method, a roll coating method, a knife coating method, etc., as long as a predetermined amount can be uniformly applied to the surface of the sheet. Any of the known methods can be employed, but the roll coating method using a gravure roll or kiss roll is capable of adjusting to a viscosity / concentration suitable for application as a treatment agent, the application amount and application. It is preferably used in terms of ease of state control, coating efficiency, and the like.
[0023]
Next, if necessary, at any stage before or after the raising treatment, a known ultraviolet absorber, antioxidant, light stabilizer, flame retardant, softening agent, water repellent agent, dye or Various treatment agents such as colorants such as pigments may be applied.
[0024]
When a contact-type buffing machine is used as a method for raising, it is preferable that the pressing rate into the sheet-like material, which is a processing condition, is in the range of 10 to 80%. When the raising rate is set at less than 10%, the sandpaper does not sufficiently contact the concave portions with respect to the fine irregularities on the surface, and it is likely that the raised state is not raised, and as a result, raised spots are likely to occur. There is a tendency. Further, if the raising treatment is performed with the value set to a value larger than 80%, the treatment strength acting on the sheet-like material itself becomes too large during the buffing treatment, so that a general elastic polymer as a suede artificial leather or When ultrafine fibers are used as a binder, the elastic polymer is peeled off or the fibers are ground and removed from the roots, so that the surface of the sheet-like product after the raising treatment is hardly suede-like. It tends to get rough. The indentation rate here is defined as a value expressed as a percentage by dividing the thickness of the sheet-like material during the buffing treatment by the thickness of the sheet-like material before the buffing treatment. And as a method of raising both sides simultaneously, there is a method of raising one side first and raising the other side later, but raising both sides simultaneously is cost and elastic modulus of the substrate In addition, since the compression elastic modulus is hardly changed, it is particularly preferable in that a suede-like artificial leather can be manufactured more stably. However, it is essential that the both sides of the substrate are raised and then divided into two parts, and after changing the process and dividing into two parts first, the raised surface becomes noticeable when raising the surface, and the surface is further removed to suppress the spots. When the napping treatment is performed, the surface becomes rough, and further lapping treatment increases process waste.
[0025]
Next, the raised state of both surfaces may be the same or different from each other, and the raised state may be switched in the length direction for one surface. If the same surface is used, two pieces of suede-like artificial leather having the same raised state can be obtained, and if different surfaces are used, two types of suede-like artificial leather having different raised states can be obtained. Specific examples of the method for adjusting the raising state of both surfaces to be equal or different from each other include a method of appropriately adjusting raising conditions such as the number of rotations and rotation direction of the sandpaper, the line speed, and the indentation rate. It is done.
[0026]
Next, by dividing the base having both surfaces raised in the thickness direction, a plurality of suede-like artificial leathers having a predetermined thickness are obtained. It is preferably used to correct spots and unfavorable surface conditions as suede-like artificial leather. Here, as a method of dividing, a method of slicing with a known apparatus such as a band knife slicer can be preferably employed, and as a method of grinding the divided surface, buffing is performed with sandpaper using a contact buffing machine or the like. Known methods such as a method and a method of brushing with a wire brush can be preferably employed. The main purpose of carrying out these treatments is to adjust the surface condition while finishing the suede-like artificial leather to a desired thickness by removing the thickness unevenness caused by the division as described above, but it is cut by the division treatment. The shortened fibers are less likely to be entangled with the interfacial fibers and the elastic polymer, and tend to fall off from the split surface of the suede-like artificial leather. Therefore, the grinding process after the division process is a preferred embodiment. As a method for suppressing fiber dropout from the split surface, in addition to the grinding treatment, the elastic polymer solvent impregnated on the split surface, or fibers that are likely to fall off by applying the same or other resin are split surfaces. This is a preferred embodiment in the same manner as the grinding treatment, and the grinding treatment and the solvent or resin coating treatment are carried out alone or in combination as appropriate.
[0027]
Then, if necessary, the obtained suede-like artificial leather is colored by dyeing, but depending on the types of fibers and elastic polymers constituting the suede-like artificial leather, acid dyes, metal complex dyes, disperse dyes, or sulfides Dyeing is performed by a known dyeing method using dyes such as dyes and selenium dyes, as appropriate, alone or in combination. The dyed suede-like artificial leather is treated with mechanical scouring and softening agent as necessary. Give The final suede-like artificial leather product is obtained by performing a finishing process such as a softening process or a hair-styling process by brushing.
[0028]
The suede-like artificial leather obtained by the present invention has a good appearance regardless of thickness, has stable physical properties, and has reduced process waste due to grinding or the like as much as possible.
[0029]
【Example】
Next, embodiments of the present invention will be described with specific examples, but the present invention is not limited to these examples. In the examples, “part” and “%” relate to weight unless otherwise specified.
[0030]
Example 1
50 parts of nylon 6 and 50 parts of polyethylene were mixed with a chip and melt-spun in the same melt system to obtain an ultrafine fiber generating fiber having a fineness of 11 dtex. The obtained fiber was stretched 3.0 times in a wet and heat state, and after crimping, the fiber was cut into a fiber length of 51 mm to form a staple. The staple was defibrated with a card, and then formed into a web with a cross wrap webber. . Next, after laminating the obtained web, the basis weight is 650 g / m by entanglement in the thickness direction by needle punching. 2 The fiber entangled nonwoven fabric was obtained. This fiber-entangled nonwoven fabric has 13 parts of a polyurethane composition mainly composed of a polyether-based polyurethane having a nitrogen atom content (N%) of 3.5%, 87 parts of dimethylformamide (hereinafter sometimes referred to as DMF), and a trace amount. After impregnating with a composition liquid comprising an alcohol-based surfactant, wet coagulation in a warm water bath, and removing DMF by washing with water, the polyethylene in the ultrafine fiber generating fiber is extracted and removed in a hot toluene bath, and further heated water By completely azeotropically removing toluene in the bath, the compression ratio of nylon 6 ultrafine fibers and polyurethane is 15%, the compression elastic modulus is 61%, the fiber-entangled nonwoven fabric / elastic polymer ratio is 60/40, A fibrous substrate having a thickness of about 1.0 mm was obtained. The average fineness of the fibers constituting this fibrous substrate was 0.006 dtex.
[0031]
11 g / m of DMF / cyclohexanone = 20/80 mixed treatment liquid was gravure roll on both sides of this substrate. 2 After applying and drying, 15 g / m of toluene solution containing 0.5% silicone resin 2 Applied and dried. Next, using sandpaper having a particle size of No. 400, the indentation rate was set to 50% with a contact buffing machine, and both surfaces were buffed three times each to raise the surfaces so that both surfaces had the same appearance. Furthermore, after performing a two-division slicing process at the center in the thickness direction with a band knife slicer, the sliced surface is ground once each by a contact buffing machine using a sandpaper with a grain size of 240. The thickness of each divided sheet was adjusted to be uniform at 0.40 mm.
The obtained suede-like artificial leather is not colored, so it is white with high whiteness, but there is no raised nap as it is due to the apparent density spots of the nonwoven fabric, and it is very high quality. It had a high nap feeling. Next, this suede-like artificial leather is dyed red by a conventional method at a concentration of 4% owf using Irgaran RED 2GL (Chiba Geigy), a metal-containing complex salt dye, and the hair is treated by brushing on the raised surface after dyeing. Was given. The obtained suede-like artificial leather after coloring was satisfactory for high-quality clothing in terms of appearance quality and physical properties.
[0032]
Example 2
Using the fibrous base material of Example 1, 11 g / m of DMF / cyclohexanone = 20/80 mixed treatment liquid with a gravure roll only on one side 2 Except for applying, the same treatment as in Example 1 was performed. The obtained suede-like artificial leather after coloring was satisfactory for high-quality clothing on both sides, both in terms of quality and physical properties.
[0033]
Example 3
Buffing is performed under different conditions in the same manner as in Example 1 except that the fibrous base material of Example 1 is used, and the indentation rate of the buffing treatment by the contact buffing machine is set to 50% on one side and 20% on the other side. By doing so, the raising treatment was performed so that both sides had different appearances. In addition, the band knife slicer was sliced into two parts so that the thickness ratio would be 1: 2 near the surface buffed from the center in the thickness direction at a pressing rate of 50%, and then each suede-like artificial leather The same dyeing treatment as in Example 1 was performed. Both of the obtained suede-like artificial leathers after coloring were satisfactory for high-quality clothing, both in terms of appearance quality and physical properties.
[0034]
Example 4
Processing was performed under the same conditions as in Example 1 except that the indentation rate was set to 15%. The obtained suede-like artificial leather after coloring was satisfactory for apparel both in terms of appearance quality and physical properties, although there were some spots in the raised state compared to Example 1.
[0035]
Example 5
The treatment was performed under the same conditions as in Example 1 except that the indentation rate was set to 70%. The obtained suede-like artificial leather after coloring was satisfactory for clothing in terms of both appearance quality and physical properties, although the raised state was slightly rough compared to Example 1.
[0036]
Comparative Example 1
65 parts of polyethylene terephthalate and 35 parts of polyethylene were not mixed in a chip but melted in another melt system, and then composite-spun so as to exhibit a sea-island structure in the die, thereby obtaining an ultrafine fiber generating fiber having a fineness of 11 dtex. The obtained fiber was stretched 3.0 times and crimped, then cut to a fiber length of 51 mm, defibrated with a card, and then made into a web with a cross wrap webber. Next, with a needle punch, the basis weight is 700 g / m. 2 The fiber entangled nonwoven fabric. This fiber-entangled nonwoven fabric was impregnated with a composition liquid of 14 parts of a polyurethane composition mainly composed of polyester polyurethane having a nitrogen atom content (N%) of 4.7% and 86 parts of dimethylformamide (hereinafter referred to as DMF), After wet coagulation in the bath and washing with DMF in water, the polyethylene in the ultrafine fiber generating fiber is extracted and removed in a hot toluene bath, and toluene is removed azeotropically in a hot water bath. A fibrous substrate having a compression rate of 3%, a compression modulus of 90%, a fiber-entangled nonwoven fabric / elastic polymer ratio of 90/10, and a thickness of about 1.5 mm was obtained. The average fineness of the fibers constituting this fibrous base was 0.2 dtex. The same treatment as in Example-1 was performed except that this fibrous base material was used. The obtained suede-like artificial leather had raised spots because the sandpaper was not sufficiently in contact with the recesses with respect to the surface irregularities. Although the re-raising correction processing was performed, a sufficiently satisfactory appearance was not obtained, and grinding scraps were about 30 g / m as compared with Example 1. 2 Increased.
[0037]
Comparative Example 2
65 parts of nylon 6 and 35 parts of polyethylene were melt-spun in the same melt system to obtain ultrafine fiber-generating fibers having a fineness of 16 dtex. The obtained fiber was wet-heat-stretched 2.0 times to give crimps, then cut to a fiber length of 51 mm, defibrated with a card, and then made into a web with a cross wrap webber. Next, with a needle punch, the basis weight is 430 g / m. 2 The fiber entangled nonwoven fabric. This fiber-entangled nonwoven fabric was impregnated with a composition liquid of 18 parts of a polyurethane composition mainly composed of the same polyether polyurethane as in Example 1 and 82 parts of dimethylformamide (hereinafter referred to as DMF), and the polyurethane was wet-coagulated in warm water. After removing DMF by washing with water, the polyethylene in the ultrafine fiber generation type fiber is extracted and removed in a hot toluene bath, and toluene is removed azeotropically in a hot water bath to form a polyester microfiber and polyurethane. A fibrous substrate having a rate of 45%, a compression modulus of 20%, a fiber-entangled nonwoven fabric / elastic polymer ratio of 60/40, and a thickness of about 1.1 mm was obtained. The same treatment as in Example 1 was performed except that this fibrous substrate was used. In the obtained product, the elastic polymer on the surface was peeled off, and the fibers were ground and removed from the roots, so that the surface was rough enough to say that the surface was not suede. Although the re-raising correction processing was performed, a sufficiently satisfactory appearance was not obtained, and grinding scraps were about 30 g / m as compared with Example 1. 2 Increased.
[0038]
[Table 1]
[0039]
【The invention's effect】
The suede-like artificial leather obtained in the present invention has an appearance that is good regardless of thickness, has stable physical properties, and has reduced process waste due to grinding as much as possible. For clothing, shoes, bags Can be used for gloves and gloves.
Claims (8)
(1)繊維絡合不織布/弾性重合体が質量比で97/3〜35/65、圧縮率10〜40%、及び圧縮弾性率50〜90%である基体を製造する工程、
(2)基体の両面を起毛処理して、実質的に両面が同等の外観を呈する立毛基体とする工程、
(3)立毛基体を厚み方向に分割処理する工程、
を順次行うことを特徴とするスエード調人工皮革の製造方法。A method for producing a suede-like artificial leather having napped fibers made of ultrafine fibers having an average fineness of 0.5 dtex or less on at least one surface of a substrate containing an elastic polymer in a fiber-entangled nonwoven fabric, the following step (1) ~ (3)
(1) A step of producing a substrate in which the fiber-entangled nonwoven fabric / elastic polymer has a mass ratio of 97/3 to 35/65, a compression rate of 10 to 40%, and a compression modulus of 50 to 90%,
(2) A step of raising both surfaces of the substrate to make a napped substrate that has substantially the same appearance on both surfaces,
(3) a step of dividing the napped base in the thickness direction;
A method for producing a suede-like artificial leather, characterized in that
(1’)繊維絡合不織布/弾性重合体が質量比で97/3〜35/65、圧縮率10〜40%、及び圧縮弾性率50〜90%である基体を製造する工程、
(2’)基体の両面を起毛処理して、実質的に一方の面が他方の面とは異なる外観を呈する立毛基体とする工程、
(3’)立毛基体を厚み方向に分割処理する工程、
を順次行うことを特徴とするスエード調人工皮革の製造方法。A method for producing a suede-like artificial leather having napped fibers made of ultrafine fibers having an average fineness of 0.5 dtex or less on at least one surface of a substrate containing an elastic polymer in a fiber-entangled nonwoven fabric, comprising the following step (1 ′ ) ~ (3 ')
(1 ′) a step of producing a substrate in which the fiber-entangled nonwoven fabric / elastic polymer has a mass ratio of 97/3 to 35/65, a compression rate of 10 to 40%, and a compression modulus of 50 to 90%;
(2 ′) a step of raising both surfaces of the substrate so that one surface substantially has an appearance different from the other surface;
(3 ′) a step of dividing the napped base in the thickness direction;
A method for producing a suede-like artificial leather, characterized in that
(a)基体を構成する弾性重合体の溶剤を含む処理液を基体の両面に塗布する工程、
(b)シリコーン樹脂溶液を含む処理液を基体の両面に塗布する工程、
のうちの少なくとも1つの工程を行う請求項1〜4いずれか1項に記載のスエード調人工皮革の製造方法。Before the raising treatment, the following step (a) or (b)
(A) a step of applying a treatment liquid containing a solvent of an elastic polymer constituting the substrate on both surfaces of the substrate;
(B) a step of applying a treatment liquid containing a silicone resin solution to both surfaces of the substrate;
The method for producing a suede-like artificial leather according to any one of claims 1 to 4, wherein at least one of the steps is performed.
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