JP4060794B2 - テトラペプチド誘導体の結晶 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は医薬組成物における活性成分として有用なテトラペプチド誘導体の新規な結晶及びその製造方法に関する。
背景技術
下記式(I)で示されるN−(N,N−ジメチル−L−バリル)−N−[(1S,2R)−2−メトキシ−4−[(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−3−[(2−フェニルエチル)アミノ]プロピル]−1−ピロリジニル]−1−[(S)−1−メチルプロピル]−4−オキソブチル]−N−メチル−L−バリナミド(以下、「TZT−1027」という)
Figure 0004060794
は、強力な抗腫瘍作用を有するテトラペプチド誘導体であり、抗癌剤等としての用途が期待される物質である。
TZT−1027それ自体は、例えば、PCT国際公開WO93/03054号パンフレットに開示されており、そこには、TZT−1027の粗生成物を薄層クロマトグラフィー及びカラムクロマトグラフィーを用いて精製を行い、無定形(アモルファス)粉末のTZT−1027を得たことが記載されている。また、Chem.Pharm.Bull.,43(10),1706−1718(1995)においても、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー又は薄層クロマトグラフィーで処理し、更にカラムクロマトグラフィーにより精製を行い、アモルファス粉末のTZT−1027を得たことが記載されている。さらに、特開平7−2894号公報にもTZT−1027が開示されているが、該文献においても、TZT−1027の粗生成物をカラムクロマトグラフィー及び薄層クロマトグラフィーで精製して、ふんわりした固状物としてのTZT−1027を得た旨が記載されている。
以上述べたとおり、従来、アモルファス状(非晶形態)のTZT−1027については報告されているが、結晶形態のTZT−1027について記載した文献は見当らない。
一般に、化合物が非晶形態である場合は結晶形態である場合に比べて、その精製操作が煩雑であり、安定性の面からも十分でないことが多く、特に医薬組成物の活性成分として用いる場合にその純度が十分でないことが問題となることがある。さらに、製剤化に際しても、化合物が非晶形態である場合はアモルファス粉末が舞い上がりやすい等の問題があり、化合物が結晶形態である場合に比べて慎重な取り扱いが要求されている。これらの理由により、強力な抗腫瘍作用を有するTZT−1027を医薬組成物の活性成分として使用する場合には、公知の非晶形態のものよりも結晶形態のもののほうが望ましいと考えられる。
本発明者らは、TZT−1027を結晶化すべく種々試みたが、TZT−1027はペプチド性化合物であるために結晶化が非常に困難であり、例えばアルコール類、ハロゲン化炭化水素類、ニトリル類、ケトン類、有機酸類、水等の溶媒を用いた結晶化によってはTZT−1027の結晶は得られなかった。さらに、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類やn−ペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の炭化水素類を用いて結晶化を試みたがTZT−1027の結晶を取得することができなかった。
発明の開示
本発明者らは、今回、意外にも、未精製のTZT−1027又はその塩を、ジエチルエーテルもしくは酢酸エチルの単独溶媒、或いはエステル類と炭化水素類及び/又はエーテル類との組み合わせからなる混合溶媒で処理することによりTZT−1027又はその塩の結晶が簡単に得られることを見出し、世界ではじめてTZT−1027又はその塩を結晶として提供することに成功した。
かくして、本発明は、TZT−1027又はその塩の結晶を提供するものである。
本発明によれば、TZT−1027又はその塩を結晶化又は再結晶という簡便な精製操作により99%以上という医薬品として十分な純度で取得することができ、しかも、得られる結晶形態のTZT−1027又はその塩は、非晶形態のものに比べて品質のばらつきが少なく、且つ安定性に優れている。
TZT−1027は強力な抗腫瘍作用を有し正常細胞に対しても非常に毒性が強いため、その精製操作及び製剤化操作おいては細心の注意が要求され、例えば、作業者が少しでもTZT−1027に曝露されると、健康が侵される危険性があるので、その取扱には十分な注意が肝要である。従来のクロマト法による精製操作及び非晶形態の原体を用いる製剤化操作では作業者がTZT−1027のダストに曝露される危険性が極めて高いが、本発明により提供される結晶形態のTZT−1027は、非晶形態のそれに比べて精製操作が簡単で、ダストの飛散が少なく、製剤化操作も容易となり、TZT−1027の取扱性が著しく改善される。
X線を用いた結晶構造解析の結果から、本発明のTZT−1027の結晶系は斜方晶系であり、a=18.180Å、b=24.419Å、c=10.632Åで表される格子定数を有することが判明した。また、粉末X線回折パターンにおいて、本発明のTZT−1027の結晶は、格子面間隔(d)が14.72、12.27、9.84、9.28、8.68、7.39、6.11、5.32、5.10、4.90、4.61、4.47及び4.36オングストロームに特徴的ピークを有する。ここで、「特徴的ピーク」なる語は、粉末X線回折パターンにおいて「比較的強いピークである」という意味で用いるものであり、本明細書では、後記表1においてI/Iの値が90以上のピークを特徴的ピークとして挙げている。
TZT−1027は、遊離塩基の形で結晶化することができ、或いは必要に応じて、無機酸又は有機酸と製薬学的に許容しうる塩を形成させてのち結晶化することもできる。塩を形成させるのに用いられる無機酸としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等が挙げられ、また、有機酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、マレイン酸、フマル酸、マロン酸、こはく酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、メタンスルホン酸等が挙げられる。
前述したとおり、本発明者らは、ジエチルエーテルもしくは酢酸エチルの単独溶媒、或いはエステル類と炭化水素類及び/又はエーテル類との混合溶媒を結晶化のための溶媒として用い、TZT−1027の結晶を取得することにはじめて成功したが、TZT−1027の結晶は、かかる溶液からの結晶化のみならず、溶融体からの結晶化等の方法によっても取得することができる。
なお、本明細書において、「結晶化」とは、結晶形態以外の化合物を結晶形態の化合物に変える操作を意味し、また、「再結晶」とは、結晶形態の化合物を、さらに精製された結晶形態の化合物にする操作を意味する。
しかして、溶液からの結晶化方法としては、例えば、濃縮法、徐冷法、反応法(拡散法、電解法)、水熱育成法、融剤法等が挙げられる。これらの結晶化方法において用いることのできる溶媒としては、単独溶媒の場合、ジエチルエーテル又は酢酸エチルが挙げられ、混合溶媒の場合、エステル類と炭化水素類及び/又はエーテル類との組み合わせからなる混合溶媒が挙げられる。ここで、エステル類としては、例えば、酢酸エチル、酢酸メチル等が挙げられ、炭化水素類としては、例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン等が挙げられ、エーテル類としては、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等を挙げることができる。これらのうち、混合溶媒として、殊に、酢酸エチル/n−ペンタン、酢酸エチル/n−ヘキサン及び酢酸エチル/ジエチルエーテルの組み合わせが好適である。溶媒を組み合わせて用いる場合、各溶媒の使用割合は特に制限されるものではないが、エステル類/炭化水素類又はエーテル類の使用割合は、一般に1/1〜1/100の範囲内が適当である。
上記の溶液からの結晶化方法において、非結晶形態のTZT−1027を上記した如き溶媒、例えば、ジエチルエーテルに40℃付近で加熱溶解し、次いで、その溶液を冷却するか或いは濃縮後冷却することにより結晶化を行うことができる。溶液中のTZT−1027の濃度は15〜30重量%程度が好ましく、約0〜約25℃程度に冷却するのが好ましい。また、混合溶媒を用いる場合、例えば、酢酸エチル等のエステル系溶媒に約40〜77℃の温度で非結晶形態のTZT−1027を溶解し、その後、エステル系溶媒に対して0.5〜5倍量程度の炭化水素系溶媒、例えば、n−ペンタン、n−ヘキサン等を該溶液に加えることにより結晶化を行うことができる。ここで、TZT−1027をエステル系溶媒に溶解した溶液の濃度は10〜40重量%程度が好ましく、炭化水素系溶媒を添加するときに液温を0〜30℃程度に冷却するのが好ましい。これにより工業的に有利にTZT−1027の結晶化を行うことができる。
また、溶融体からの結晶化方法としては、例えば、ノーマルフリージング法(引上げ法、温度傾斜法、ブリッジマン法)、帯溶融法(ゾーンレベリング法、フロートゾーン法)、特殊成長法(VLS法、液相エピタキシー法)等を挙げることができる。
かくして得られる結晶は、その純度が十分でない場合には再結晶することができる。再結晶は以上に述べた結晶化方法を繰り返すことにより、或いは上記の結晶化方法を適宜組み合わせることにより実施することができる。
かくして得られるTZT−1027の結晶は、特に溶液からの結晶化の場合、結晶化又は再結晶に用いた溶媒分子が結晶中に含有されていることがあるので、その場合には、本発明の結晶を医薬組成物の活性成分として使用するとき、結晶中の溶媒分子は除去する必要がある。溶媒の除去は、例えば、該結晶を、粉砕し減圧乾燥することにより行うことができる。従って、本発明のTZT−1027の結晶には、いわゆる単結晶のほかに、医薬組成物の活性成分として有利に用いられる結晶性粉末の形態も包含される。
本発明のTZT−1027又はその塩の結晶は、医薬組成物の活性成分として用いる場合、製薬学的に許容しうる製薬用の添加剤と共に、固体形態(例えば、錠剤、硬カプセル剤、軟カプセル剤、顆粒剤、散剤、細粒剤、丸剤、トローチ錠など)、半固体形態(例えば、坐剤、軟膏など)又は液体形態(例えば、注射剤、乳剤、懸濁液、エリキシル剤、ローション、スプレーなど)の製剤形態に調製して用いることができる。かかる製剤の製造の際に使用しうる添加剤としては、例えば、でん粉、ブドウ糖、白糖、乳糖、果糖、マルトース、マンニット、ソルビット、シクロデキストリン、ケイ酸誘導体、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース又はその塩、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸マグネシウム、タルク、ステアリン酸マグネシウム、アラビアゴム、ポリエチレングリコール、p−ヒドロキシ安息香酸アルキルエステル、セチルアルコール、シロップ、エタノール、プロピレングリコール、ワセリン、カーボワックス、グリセリン、塩化ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、クエン酸、乳酸、ポリ乳酸、ポリ乳酸−グリコール酸等が挙げられる。
上記製剤中におけるTZT−1027又はその塩の含有量はその剤形等に応じて変えることができるが、一般に、固体及び半固体形態の場合には0.1〜50重量%の範囲内の濃度で、そして液体形態の場合には0.05〜10重量%の範囲内の濃度でTZT−1027又はその塩を含有することが望ましい。
本発明において、TZT−1027又はその塩の結晶は、抗腫瘍剤の活性成分として用いる場合、特に注射用製剤又は経口投与用製剤の形態に調製して用いることが好ましい。
実施例
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
以下の実施例において、融点はヤマト融点測定装置(MP−21型)を用いて測定した。赤外吸収スペクトルはPerkin−Elmer FT−IR spectrometer(1600 Series)を用い、日本薬局方一般試験法ペースト法で測定した。紫外吸収スペクトルはHitachi U−3210 spectrophotometerを用い、TZT−1027の0.01mol/L塩酸−エタノール(95)溶液について日本薬局方一般試験法吸光度測定法により測定した。核磁気共鳴スペクトルはJEOL JNM−LA500 FT−NMR spectrometerを用い、テトラメチルシラン(TMS)を内部標準物質として重水素化クロロホルム中で測定した。粉末X線回折はMAC Science Powder X−ray Diffraction system(MXP)を用いて測定した。旋光度はJASCO DIP−140 digital polarimeterを用いてTZT−1027のエタノール(95)溶液につき層長100mm、ナトリウムD線を用いて測定した。結晶のX線回折データは、Cu−Kα線を用い、四軸回折計(RIGAKU AFC7R)により測定し、直接法で初期位相を決定し、SHELXL−93で構造を精密化した。
実施例1
−(N,N−ジメチル−L−バリル)−N−[(1S,2R)−2−メトキシ−4−[(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−3−[(2−フェニルエチル)アミノ]プロピル]−1−ピロリジニル]−1−[(S)−1−メチルプロピル]−4−オキソブチル]−N−メチル−L−バリナミド(TZT−1027)結晶の製造:
Chem.Pharm.Bull.,43(10),1706−1718(1995)の1718頁左欄20〜26行に記載の方法に従って、Dov−Val−Dil−Dap−OBzlをt−ブタノール/水(9:1)中5%パラジウム−炭素触媒の存在下に水素雰囲気下で脱ベンジル化し、次いでジメチルホルムアミド中シアノリン酸ジエチル及びトリエチルアミンの存在下にβ−フェネチルアミンを反応させた。得られたTZT−1027の未精製物5.0gを乾燥ジエチルエーテル20mlに溶解し、室温にて約3時間攪拌する。析出した粗結晶をろ取し、これに酢酸エチル25mlを加え、約40〜60℃の温度で粗結晶を完全に溶解させた後、酢酸エチルの留出量が約15ml程度になるまで約110℃の油浴上で加熱濃縮する。濃縮した溶液を、水浴中約30℃になるまで攪拌しながら徐冷却し、次いで、浴温が10℃になるまで更に徐冷却を続けながらn−ペンタン20mlを3回に分けて滴下する。滴下後、浴温10℃にて更に30分間攪拌した後室温に30分間放置する。析出した結晶をろ取し、n−ペンタン/酢酸エチル混液(2:1)9mlで2回洗浄後減圧乾燥して、TZT−1027の結晶4.8gを得た(HPLC純度:99.3%)。
融点:85−95℃
H−NMR、500MHz(CDCl,δ):0.81(3H,t,J=7.5Hz),0.90−1.09(3Hx5,m),1.21(3H,d,J=7.0Hz),1.67−1.78(2H,m),1.89−1.95(2H,m),1.99(1H,sextet,J=6.6Hz),2.07(1H,sextet,J=6.7Hz),2.24(3Hx2,s),2.35−2.40(2H,m),2.43(1H,d,J=6.4Hz),2.83(2H,t,J=7.0Hz),3.01(3H,s),3.30(3H,s),3.35(3H,s),3.41−3.57(2H,m),3.84(1H,dd,J=8.1Hz,J=2.3Hz),4.05−4.08(1H,m),4.12(1H,broad ddd),4.77(1H,dd,J=9.2Hz,J=6.7Hz),6.48(1H,broad t),6.87(1H,d,J=9.2Hz),7.16−7.31(5H,m)
IR(ν,nujol):3330,3250,1640,1621,1090cm−1
IRのスペクトルを図1に示す。
UVmax(HCl−COH):252.8nm,258.5nm,267.7nmに吸収極大
[α] 20:−38.4°[c=0.5,エタノール(95)]
粉末X線回折のデータを表1に示す。
Figure 0004060794
粉末X線回折パターンを図2に示す。
実施例2
PCT国際公開WO93/03054号パンフレットの実施例28に記載の方法に従って、(3R,4S,5S)−4−[N−[(N,N−ジメチル−L−バリル)−L−バリル]−N−メチルアミノ]−3−メトキシ−5−メチルペプタン酸t−ブチルエステル(Dov−Val−Dil−OBu)をジクロロメタン中トリフルオロ酢酸で脱保護基した化合物と、(2S)−2−[(1’R,2’R)−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−3−[(2−フェニルエチル)アミノ]プロピル]−1−(t−ブチルオキシカルボニルピロリジン)(Boc−Dap−NHCHCH−Ph)を塩化水素/酢酸エチルで脱保護基した化合物とを、ジメチルホルムアミド中、シアノリン酸ジエチル及びトリエチルアミンの存在下に縮合させた。得られた未精製物11.1gを乾燥ジエチルエーテル48mlに溶解し、室温にて約3時間攪拌する。析出した粗結晶をろ取し、これに酢酸エチル20mlを加え、約50℃の温度で粗結晶を完全に溶解させる。溶液を、水浴中約30℃になるまで攪拌しながら徐冷却し、次いで浴温が10℃になるまで更に徐冷却を続けながらジエチルエーテル60mlを3回に分けて滴下する。滴下後、浴温10℃にて更に30分間攪拌した後室温に30分間放置する。析出した結晶をろ取し、ジエチルエーテル−酢酸エチル混液(3:1)20mlで2回洗浄後減圧乾燥して、TZT−1027の結晶8.42gを得た(HPLC純度:99.2%)。
実施例3
単結晶構造解析用結晶の作成:
実施例1で得られたTZT−1027の結晶性粉末2.0mgを、0.5mLの酢酸エチルに溶解した後、n−ペンタン0.5mLを加えた。この溶液の入ったサンプル管をn−ペンタン5mLの入った容器に入れ密閉した。約0℃に保たれた冷蔵庫中に5日間放置し、単結晶構造解析に適した結晶を得た。
単結晶構造解析における結晶データを下記表2に示す。
Figure 0004060794
Figure 0004060794

【図面の簡単な説明】
図1はTZT−1027の結晶のIRスペクトルであり、図2はTZT−1027の結晶の粉末X線回折パターンである。

Claims (7)

  1. 結晶の粉末X線回折パターンにおいて、格子面間隔(d)が14.72、12.27、9.84、9.28、8.68、7.39、6.11、5.32、5.10、4.90、4.61、4.47及び4.36オングストロームに特徴的ピークを有する下記式(I)
    Figure 0004060794
    で示されるN2−(N,N−ジメチル−L−バリル)−N−[(1S,2R)−2−メトキシ−4−[(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−3−[(2−フェニルエチル)アミノ]プロピル]−1−ピロリジニル]−1−[(S)−1−メチルプロピル]−4−オキソブチル]−N−メチル−L−バリナミド又はその塩の結晶。
  2. 結晶が結晶性粉末の形態である請求の範囲第1項記載の結晶。
  3. 非晶形態のN2−(N,N−ジメチル−L−バリル)−N−[(1S,2R)−2−メトキシ−4−[(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−3−[(2−フェニルエチル)アミノ]プロピル]−1−ピロリジニル]−1−[(S)−1−メチルプロピル]−4−オキソブチル]−N−メチル−L−バリナミド又はその塩を、ジエチルエーテルもしくは酢酸エチルの単独溶媒、或いはエステル類と炭化水素類及び/又はエーテル類との組み合わせからなる混合溶媒から結晶化し、そして必要に応じて再結晶することを特徴とする請求の範囲第1項記載の結晶の製造方法。
  4. エステル類が酢酸エチルであり、炭化水素類がn−ペンタン又はn−ヘキサンであり、エーテル類がジエチルエーテルである請求の範囲第3項記載の方法。
  5. 請求の範囲第1又は2項に記載の結晶及び製薬学的に許容しうる製薬用の添加剤を含んでなる薬剤組成物。
  6. 注射剤の形態である請求の範囲第項に記載の薬剤組成物。
  7. 経口投与用製剤の形態である請求の範囲第項に記載の薬剤組成物。
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