JP4060205B2 - 散水機能付き建築用パネルユニット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物の防汚性表面構造を構築するために用いられる建築用パネルユニットに関し、さらに詳しくは建築物外装等の汚れの低減技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
住宅やビル等に使用されている金属製、ガラス製、樹脂製等の各種建築部材は、その意匠性・美観保持及びメンテナンス低減のため、防汚化が検討されている。
従来から、光触媒材料が、その親水性により自己浄化作用(セルフクリーニング作用)を発揮することは知られている(特許文献1参照)。また、各種塗料メーカーからは自己浄化作用を発揮させるための親水性防汚塗料を上市されている。
一方、夏季に構造物から放射される熱により気温が上昇するヒートアイランド現象の低減に寄与すべく、建築物壁面に水を供給し、その蒸発潜熱により周辺空気及び建築物の冷却を図り、また外壁汚染の浄化を図るに当たり、建築物壁面に供給された水を飛散させず、かつ効率的に蒸発させるように、建築物壁面に光触媒膜を形成することが提案されている(特許文献2及び3参照)。
【0003】
【特許文献1】
特許第2756474号公報(特許請求の範囲、第2頁第4欄34〜38行)
【特許文献2】
特開2002−201727号公報(特許請求の範囲、要約)
【特許文献3】
特開2002−350026号公報(特許請求の範囲、要約)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記特許文献1などに見られる光触媒や親水性防汚効果を発揮する表面処理は、その表面に均一に雨水が供給されないとセルフクリーニング作用を発揮できない。従って、雨水の供給が不充分な場合や、雨水の流れが不均一な場合には、汚れの除去具合に差異が発生し、汚れが目立つ場合もある。
実際の建築物では、軒天や各種部材による凹凸の為、充分に雨が供給されない部位や水の流れが不均一になる部位が発生し、充分なセルフクリーニング作用を発揮させることが困難な場合が多い。
また、前記特許文献2及び3に記載のような構成では、外装上に別途、散水パイプを設置する必要があり、意匠上好ましくなく、また、既築の高層物件では散水パイプの敷設のみでも相当な工事が必要となる。さらに、例えば既築物件の所定の位置、例えば窓部位のみを冷却化するというような要望には対応困難である。
【0005】
本発明は、前記したような従来技術の問題に鑑みなされたものであり、雨水の供給が不充分あるいは雨水の流れが不均一等の原因で親水性によるセルフクリーニング作用が充分に発揮できない場合でも、散水機能を有することによってサッシ等の建築用パネルユニットの枠内の面材の汚れを容易に除去することができ、即ちイージメンテナンス性に優れ、また新築物件はもちろん既築物件でも容易に施工することができる交換の利便性に優れ、しかも意匠性を向上できる建築用パネルユニットを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明によれば、屋外側に親水性塗装がコーティングされた面材又は/及び屋外側が光触媒作用により親水性を発揮する面材(ガラス製、樹脂製、金属製パネルや石材、コンクリート製、モルタル製等)と、該面材の少なくとも上下に取り付けられる枠体との組合せからなる建築用パネルユニットにおいて、上記枠体が上記面材の親水性塗装がコーティングされた面又は/及び光触媒作用により親水性を発揮する面に散水するための散水機能を有していることを特徴とする散水機能付き建築用パネルユニットが提供される。
好適な態様においては、枠体の上方の枠が散水機能を有し、該枠よりも下方の枠が散水された水を回収する水回収機能を有し、また、上記枠体の散水機能を有する枠の内部又は/及び枠体の長手方向に設けた凹部に、その長手方向に沿って散水管が配されている。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明は、散水機能付きの建築用パネルユニットを提供するものである。すなわち、ガラス製、樹脂製、金属製パネルや石材、コンクリート製、モルタル製等の屋外側に親水性塗装がコーティングされた面材又は/及び屋外側が光触媒作用により親水性を発揮する面材と、該面材の少なくとも上下に取り付けられる枠体との組合せからなるアルミ、樹脂、ステンレス等のサッシやカーテンウォールなどの建築用パネルユニットにおいて、上記枠体が上記面材の親水性塗装がコーティングされた面又は/及び光触媒作用により親水性を発揮する面に散水するための散水機能を有していることを特徴としている。このように建築用パネルユニット自体に散水機能を持たせることにより、雨水の供給が不充分あるいは雨水の流れが不均一等の原因で親水性によるセルフクリーニング作用が充分に発揮できない場合でも、水を散水することで効果的に建築用パネルユニットの枠体内の面材の汚れを除去することができる。
また、既築物件で部分的に(例えば窓部位のみ)防汚化や冷却化を実施する場合、本発明の散水機能付き建築用パネルユニットと交換することにより容易に対応可能となる。
さらに、散水機能がパネルユニットの枠材内部又は枠の長手方向に設けた凹部などに組み込まれている為、外観から見えない又は/及び見え難く、また、新たに散水パイプ等を外装面に敷設する必要がないので、外装の外観意匠を変化させることはなく、意匠性にも優れたものとなる。
さらにまた、散水機能を有する建築材料をユニット化することにより、新築物件はもちろん既築物件でも容易に施工することが可能となる。
【0008】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施態様について説明する。
図1及び図2は、本発明に係る建築用パネルユニットの一実施態様を示している。建築用パネルユニット1は、ガラス製、樹脂製、金属製パネルや石材、コンクリート製、モルタル製等の面材2と、該面材2の周囲に取り付けられる枠体3との組合せからなり、枠体3の上枠4には、面材2に臨む多数の散水孔8を有する散水管7が取り付けられて散水機能を有するように構成されている。一方、下枠5には、上方に開口する溝状の水回収用樋9が形成され、散水パイプ7から散水されて面材2上を流下した水を回収するように構成されている。符号6a、6bは枠体3の左右の側枠である。枠材としては、アルミ押出形材等の金属製枠材が好適に用いられるが、プラスチック、ステンレス等の他の材料から作製されていてもよい。
【0009】
次に、散水機構について説明すると、図2に示されるように、下枠5の水回収用樋9は貯水タンク10に配管によって接続されており、該貯水タンク10内の水はポンプ11によって上枠4の散水管7に供給される。貯水タンク10内の水面レベルは図示しない液面計によって常時監視され、水面が下がった場合には水が補給され、一方、雨水が水回収用樋9を経て貯水タンク10内に入り、水面が所定レベルを超えた場合には排水されるようになっている。尚、上記散水機構は、枠体の内部、例えば側枠6a、6b内に収納した形態でもよい。
以上のような構成のため、定期的に又は汚れ状況を見て随時、散水パイプ7から散水された水は、面材2の上を流下してその汚れを洗い流す。この際、面材2に光触媒膜や親水性塗膜を施すことによって防汚処理が施されているため、面材2のセルフクリーニング作用が効果的に発揮される。尚、構造物あるいは所定取付部位の冷却効果のみを目的とする場合には、面材は防汚処理が施されている必要はないが、防汚処理が施されていれば冷却作用とセルフクリーニング作用が同時に効果的に発揮されるので、より好ましい。
【0010】
防汚処理に用いられる防汚作用を有する材料としては、親水性膜や光触媒膜等の防汚作用を有する材料層、特に光触媒作用を有する材料層が好適に用いられる。
親水性膜としては、無機系酸化物、特にシリカ系酸化物を含有する膜が好適に用いられ、表面を親水性にすることによって汚れが付着し難くなり、また雨水や洗浄水等によってクリーニングし易くなるが、特に光触媒作用によって積極的に汚れを分解する光触媒膜を設けた建築材料を用いることが好ましい。光触媒微粒子は光照射下で生じる活性酸素種により抗菌・防黴効果を発揮することが知られており、外装建材の汚れを低減できるのみならず、菌や黴の発生をも防止することが可能となる。
【0011】
前記光触媒膜としては、従来公知の種々の光触媒膜とすることができ、また、光触媒作用を示す半導体そのものからなる薄膜や、光触媒微粒子のみから形成される薄膜、抗菌性金属又は抗菌性金属化合物の微粒子を担持する光触媒微粒子から形成される薄膜、さらには、光触媒微粒子あるいはさらに必要に応じて抗菌性金属又は抗菌性金属化合物の微粒子を適当な無機系、有機系のバインダーや塗料中に添加、分散した混合物から形成した膜など、種々の態様を含む。また、光触媒膜の構造は、連続薄膜、不連続薄膜、島状分散薄膜等のいずれの構造であってもよく、さらに単一層に限られるものではなく、多層構成としてもよい。さらに、半導体微粒子もしくは半導体微粒子を含む材料からなる光触媒膜と、膜中又は/及び膜表面に酸化剤又は/及び撥油剤あるいはさらに光触媒作用促進剤を添加又は/及び担持させた光触媒膜との二層構造とすることもできる。
【0012】
光触媒作用を有する半導体としては、電子−正孔移動度が比較的大きく、光触媒作用を有する半導体であればいずれも使用可能であり、例えばTiO2、SrTiO3、ZnO、CdS、SnO2等が挙げられるが、これらの中でも特にTiO2が好ましい。
また、このような光触媒作用を有する半導体と共に銀、銅、亜鉛等の抗菌性金属又は抗菌性金属化合物を共存させれば、例えば抗菌性金属又は抗菌性金属化合物を表面に析出させた半導体微粒子を用いたり、光触媒膜中に半導体微粒子と共に分散させたり、あるいは光触媒膜表面に付着させたりすれば、光が照射されない夜間であっても抗菌・防黴性が維持されるようになる。
【0013】
光触媒作用を有する半導体、抗菌性金属又は抗菌性金属化合物の形態としては、個々の微粒子の形態、光触媒微粒子の表面に抗菌性金属又は抗菌性金属化合物が部分的に(又は一部の粒子は全体的でも構わない)付着している形態、光触媒微粒子の表面にシリカ等の無機質バインダー微粒子が部分的に付着している形態、光触媒微粒子の表面に無機質バインダー微粒子と抗菌性金属又は抗菌性金属化合物が部分的に付着している形態、抗菌性金属又は抗菌性金属化合物が付着している無機質バインダー微粒子が光触媒微粒子の表面に付着している形態など、種々の形態を採用できる。
【0014】
使用する光触媒微粒子の粒径は、約5nm以上、約1μm以下、好ましくは約10nm〜300nmが適当である。
粒径が5nmよりも小さくなると、量子サイズ効果によりバンドギャップが大きくなり、高圧水銀灯等の短波長光を発生する照明下でないと光触媒作用が得られないといった問題がある。また、粒径があまりに小さ過ぎると、取り扱いが困難であったり、バインダー中への分散性が悪くなるという問題も生じてくる。取り扱い性の点からは10nm以上の粒径が好ましい。一方、粒径が1μmを超えると、建築材表面に比較的大きな光触媒微粒子が存在することになるため、表面の滑らかさが乏しくなり、また表面に露出した粒子が脱落し易くもなる。表面の平滑さ等を考慮すると300nm以下の粒径が好ましい。
【0015】
また、各種有機材料や有機被膜を形成した材料上に光触媒膜を形成する場合、光触媒作用によって有機基材(有機被膜)が侵されないように、有機基材(有機被膜)と光触媒膜との間に、光触媒作用により侵されない材料からなる膜厚約3.2μm以上の中間層を介在させることが好ましい。
光触媒作用により侵されない中間層としては、シリカ、アルミナ、酸化インジウム、酸化ジルコニウム、SiO2+MOx(MOxはP25、B23、ZrO2、Ta25等の少なくとも1種の金属酸化物)、あるいは窒化物、酸窒化物、硫化物、炭化物、カーボン等のセラミックス、金属などの各種無機材料の薄膜を好適に用いることができる。また、光触媒作用によって侵されない、もしくは非常に侵され難いシリコーン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン等の有機材料の薄膜も用いることができる。なお、これらの材料は光触媒微粒子の分散塗料の基剤(バインダー)としても使用できる。
【0016】
さらに、光触媒膜中又は/及び光触媒膜表面に酸化剤を添加又は/及び担持させることによって、光触媒作用による有機物酸化分解と酸化剤による有機物酸化分解の相乗効果で有機物酸化分解能力を著しく向上させることができる。
このような酸化剤としては、例えば、Na2CrO4等のクロム酸塩及びクロム酸関連化合物、KMnO4等の過マンガン酸塩、AgNO3等の硝酸塩及び硝酸関連化合物、CuSO4等の硫酸塩、FeCl3等の金属塩化物類、CuO、Ag2O等の酸化物などが挙げられる。
また、上記酸化剤の他に、光触媒膜中又は/及び光触媒膜表面に、光触媒作用促進剤としてAu、Ag、Pt、Pd、Cu等の金属や金属イオン、これらの金属の塩化物、硫化物、硝酸化合物等の金属化合物の少なくとも1種を添加又は/及び担持させることによって、光触媒作用がさらに向上し、汚染をさらに低減することができる。なお、これらの金属や金属化合物の大部分は、前述した抗菌性金属もしくは抗菌性金属化合物としても作用する。
【0017】
また、光触媒膜中に含フッ素シラン化合物、シリコーン等の撥水性又は/及び撥油性を有する材料を添加したり、光触媒膜表面に塗布することもでき、それによって光触媒膜と油脂分との化学的親和性を低下させる、すなわち撥油性を高めることができる。これは、目地部シール材等として用いられるシリコーン系シーラントから滲み出るシリコーン油等の油脂分の付着防止に効果的である。通常の光触媒膜は、光照射下で水の接触角が小さくなるという親水化と同時に、各種油脂成分の接触角も低下するという親油化現象を起こすことが知られている。すなわち、光照射下の光触媒膜表面は、水のみならず各種油脂成分に対する化学的親和性に優れているため、油脂分が付着した場合、この油脂分と光触媒膜の界面に水が入り込んで油脂分を浮かび上がらせることが困難となる。しかし、光触媒膜中又は/及び光触媒膜表面に、撥水性又は/及び撥油剤を添加又は/及び担持させて光触媒膜を撥油化し、光触媒膜表面と油脂分の化学的親和性を小さくすれば、油脂分と光触媒膜の界面に水が入り込んで油脂分を浮かび上がらせ易くなり、この浮かび上がった油脂分は水で容易に洗い流すことが可能になる。
【0018】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示して本発明の効果についてさらに具体的に説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものでないことはもとよりである。
【0019】
実施例
図1に示すように、アルミ押出形材内部に散水管を組み込んだ散水機能内蔵形材を上枠6とし、また、同様にアルミ押出形材から図1に示す形状の下枠5を製作し、水回収機能内蔵形材とし、通常のアルミ押出形材を側枠に使用し、これらを用いて枠体3を作製した。
上記枠体と組み合わされるパネル材(面材)としては、以下の試料を用いた。
【0020】
試料1
500mm×500mm×t3mmのアルミ板(A1100合金)上に、通常の前処理等を行なった後、フッ素塗装(日本ペイント(株)製デュフロンK500、色;白)を施し、その後、日本曹達(株)製光触媒膜成膜薬剤ビストレーターNSC−200A(中間層)及びビストレーターNSC−200C(光触媒層)を成膜し、光触媒防汚塗装を施した。
【0021】
試料2
500mm×500mm×t5mmのポリカーボネート板(白色)に日本曹達(株)製光触媒膜成膜薬剤ビストレーターNSC−200A(中間層)及びビストレーターNSC−200C(光触媒層)を塗布し、光触媒膜を成膜した。
【0022】
試料3
500mm×500mm×t5mmのガラス板に石原産業(株)製光触媒成膜薬剤ST−K03を塗布し、光触媒膜を成膜した。
上記試料1〜試料3を前記枠体、ポンプ、貯水タンク、水供給機構と組み合わせ、図2に示すような散水機能付き建築用パネルユニットとした。
作製した散水機能付き建築用パネルユニットを、図3に示すようにプレハブ小屋12に設置した。
【0023】
比較例
通常のアルミ押出形材を用いて試料1〜試料3を組み込んだ建築用パネルユニットを作製し、図3に示すようにプレハブ小屋12に設置した。
【0024】
試験例
試験・評価方法:
実施例、比較例共に、屋外に半年間暴露した。実施例では月1回、1時間、散水を実施した。
その後、実施例、比較例共に、図4に示す各部位に対して、試料1、試料2は暴露前後の色差変化を、試料3は暴露前後の可視光透過率の変化を測定した。
【0025】
表1に実施例と比較例の評価結果を示す。
尚、試料1、試料2の場合は、色差変化(ΔE)≦3を「○」、色差変化(ΔE)>3を「×」と記した。また、試料3の場合は、(初期可視光透過率−暴露後可視光透過率)≦10%を「○」、(初期可視光透過率−暴露後可視光透過率)>10%を「×」と記した。
【0026】
【表1】
Figure 0004060205
表1に示す結果から明らかなように、いずれの試料においても、比較例ではパネル材上部の汚れが激しくなっている。これは、プレハブ小屋の屋根及びアルミ形材の影響でパネル材上部に充分に雨水が供給されていなかった為である。
これに対し、実施例ではパネル材全面に汚れが発生していない。これは、月に1度の散水によってパネル材全面に水が供給され、汚れを除去できた結果である。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の建築用パネルユニットはそれ自体が散水機能を有するため、雨水の供給が不充分あるいは雨水の流れが不均一等の原因で親水性によるセルフクリーニング作用が充分に発揮できない場合でも、水を散水することで建築用パネルユニットの面材の汚れを効果的に除去することができる。
また、既築物件で部分的に(例えば窓部位のみ)防汚化や冷却化を実施する場合、本発明の建築用パネルユニットと交換することにより容易に対応可能となり、新築物件はもちろん既築物件でも容易に施工することができる。
さらに、散水機能が枠体内部に組み込まれている為、新たに散水パイプ等を外装面に敷設する必要がないので、外装の外観意匠を変化させることはない。
従って、本発明の建築用パネルユニットは、イージメンテナンス、意匠性向上、交換の利便性などの全ての面で効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る散水機能付き建築用パネルユニットの一例の概略分解斜視図である。
【図2】図1に示す散水機能付き建築用パネルユニットを組み立てた状態と散水機構を示す概略斜視図である。
【図3】試験例で用いた各試料のプレハブ小屋への設置位置を示す概略図であり、(A)は正面図、(B)は側面図である。
【図4】試験例で用いた各試料の測定部位を示す建築用パネルユニットの正面図である。
【符号の説明】
1 建築用パネルユニット
2 面材(パネル材)
3 枠体
4 上枠
5 下枠
7 散水管
8 散水孔
9 水回収用樋

Claims (3)

  1. 屋外側に親水性塗装がコーティングされた面材又は/及び屋外側が光触媒作用により親水性を発揮する面材(2)と、該面材の少なくとも上下に取り付けられる枠体(3)との組合せからなる建築用パネルユニット(1)において、上記枠体が上記面材の親水性塗装がコーティングされた面又は/及び光触媒作用により親水性を発揮する面に散水するための散水機能を有していることを特徴とする散水機能付き建築用パネルユニット。
  2. 枠体の上方の枠(4)が散水機能を有し、該枠よりも下方の枠(5)が散水された水を回収する水回収機能を有してなることを特徴とする請求項1に記載の散水機能付き建築用パネルユニット。
  3. 前記枠体(3)の散水機能を有する枠(4)の内部又は/及び枠体の長手方向に設けた凹部に、その長手方向に沿って散水管(7)が配されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の散水機能付き建築用パネルユニット。
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