JP4059988B2 - Rubber composition for transmission belt - Google Patents

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機械強度、耐熱性(耐熱老化性を含む)、耐動的疲労性及び耐摩耗性に優れた伝動ベルト用ゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
エチレン・プロピレン共重合ゴム(EPM)およびエチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合ゴム(EPDM)は、主鎖に不飽和結合を持たないため、汎用のジエン系ゴムに比べ、耐熱性(耐熱老化性を含む)、耐候性等に優れており、自動車用部品や工業材部品等の多くの製品に使用されている。
【0003】
しかしながら、EPM、EPDMは耐動的疲労性、耐摩耗性、金属、繊維等との接着性に劣ると言われてきた為に、エンジンマウント、ダンパー等の防振ゴム、伝動ベルト等の用途には使用されず、天然ゴム、スチレン・ブタジエンゴム、クロロプレンゴム等が使用されてきた。
【0004】
一方、最近の自動車のエンジンルームのコンパクト化によるエンジンルームの高温化や、メンテナンスフリーへの要求に伴い、こうした自動車用ゴム部材に対して高い耐熱老化性を要求されるようになってきている。そうした中、これまでクロロプレンゴムが用いられてきた伝動ベルトにおいてもその耐久性が問題となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
EPMあるいはEPDMを伝動ベルト等の用途に使用した時、耐動的疲労性と耐摩耗性とのバランスを取るのが困難であった。
つまり、耐摩耗性を向上させる為にはモジュラスを大きくすればよいが、モジュラスを大きくする為に架橋剤の使用量を少なくして架橋密度を高くする、あるいはカーボンブラックの配合量を増やすと、引張伸び(EB)が小さくなり、また、耐動的疲労性が低下してしまう。
逆に、耐動的疲労性を改善しようとすると耐摩耗性が悪化する。
【0006】
これまでに、以上のような問題を解決する為に特開平4−339843、特表平9−500930においてエチレン性不飽和カルボン酸金属塩を配合することが述べられている。
しかし、従来のEPMあるいはEPDMに適用しただけでは不十分であった。
【0007】
そこで、本発明者らは、耐熱性(耐熱老化性含む)、耐動的疲労性、耐摩耗性のいずれも満足する伝動ベルトを供給できる組成物について鋭意研究した結果、本発明に至った。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、(A)下記一般式(1)
【化3】

Figure 0004059988
式中、nは、0乃至10の整数であり、
1 は、水素原子または炭素原子数1乃至10のアルキル基であり、
2 は、水素原子または炭素原子数1乃至5のアルキル基である
で表される非共役ジエンから誘導されるジエン単位を有するエチレン・炭素数3〜12のα−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムであって、エチレン/α−オレフイン(モル比)が55/45〜85/15の範囲にあり、(i)非共役ポリエン含量が0.2〜10重量%の範囲にあり、(ii)135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が1.0〜4dL/gの範囲にある、共重合体ゴム 100重量部、
(B)有機過酸化物 1〜10重量部、
(C)α,β−不飽和有機酸の金属塩 5〜30重量部、
(D)カーボンブラック 10〜100重量部、
を含有してなる伝動ベルト用ゴム組成物が提供される。
本発明によれば、上記ゴム組成物を架橋して得られる伝動ベルトが提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】
[作用]
本発明の伝動ベルト用ゴム組成物は、
(A)前記一般式(1)または(2)で表される非共役ジエンから誘導されるジエン単位を有するエチレン・炭素数3〜12のα−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム 100重量部、
(B)有機過酸化物 1〜10重量部、
(C)α,β−不飽和有機酸の金属塩 5〜30重量部、
(D)カーボンブラック 10〜100重量部、
を含有して成ることが特徴である。
【0010】
本発明の共重合体ゴム(A)中の非共役ポリエンに前記一般式(1)または(2)の化学構造のノルボルネン化合物を含有させる理由は次のとおりである。
即ち、環状の非共役ポリエンとしては、ノルボルネン骨格を有するものや、ジシクロペンタジエン骨格を有するものなど、各種のものが知られているが、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)やジシクロペンタジエン(DCPD)を用いたのでは、たとえ共重合体中の非共役ポリエン含有量が本発明の範囲内にあっても、得られる架橋物の耐熱性(耐熱老化性)を向上させることが困難である。
これに対して、下記式、
【化5】
Figure 0004059988
で表される5−ビニル−2−ノルボルネン(VNB)や5−(1−ブテニル)−2−ノルボルネン(BNB)を用いると、過酸化物架橋したとき、少ない架橋剤の使用でも有効に架橋が進行し、しかも得られる架橋物は、耐熱性(耐熱老化性)に顕著に優れていると共に耐摩耗性にも優れている(後述する実施例参照)。
【0011】
本発明のその他の成分、即ち、有機過酸化物(B)、α,β−不飽和有機酸の金属塩(C)
及びカーボンブラック(D)は、伝動ベルトとしての架橋物を得るために必要な成分である。
本発明のゴム組成物によれば、特に、有機過酸化物の量に比して、効率よく架橋反応を行うことができ、高い架橋密度が達成される。
本発明のゴム組成物においてはまた、α,β−不飽和有機酸金属塩は、ゴム組成物の成形性を向上させ、耐動的疲労性及び耐摩耗性をバランスよく向上させることを可能にするものである。
本発明のゴム組成物においては更に、カーボンブラックは、充填剤、耐熱性付与剤、着色剤などとして幅広い作用効果を奏するものである。
【0012】
本発明において、特に好適な態様は、前記1.乃至2.である。
前記好適態様1.は、共重合体中のエチレン/炭素数3〜12のα−オレフィンの組成比を規定するものであり、この組成比が前記範囲内にあれば、耐熱性(耐熱老化性)、耐動的疲労性、耐摩耗性のみならず、加工性、ゴム的特性、耐候性等にも優れたゴム組成物を得ることができる。
前記好適態様2.の(i)は、共重合体中の非共役ポリエン単位の含有量を規定するものであって、この値が上記範囲内にあれば、耐熱性(耐熱老化性)、引張伸び、永久変形率、耐環境劣化性等に優れ、コスト的にも有利なゴム組成物を得ることができる。
前記好適態様2.の(ii)は、共重合体の分子量を規定するものであり、極限粘度[η]が前記範囲内にあれば、機械的特性等の物性、加工性等に優れたゴム組成物を得ることができる。
【0013】
以上が総合されて、本発明によれば、従来技術の問題点が解消され、耐熱性(耐熱老化性)、耐動的疲労性及び耐摩耗性に優れ、優れた物性を有し、耐熱性と低温柔軟性とのバランスに優れた伝動ベルト用ゴム組成物を提供することができる。
【0014】
[エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)]
本発明のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)において、エチレン(a)と、炭素数3〜12のα−オレフィン(b)とのモル比(a/b)の好適な範囲は、50/50乃至90/10、好ましくは55/45乃至90/10、特に好ましくは60/40乃至85/15である。
【0015】
ここで、エチレン/α−オレフィンが90/10を越えると、ロール加工性が低下する傾向があり、一方50/50より低くなると、耐熱性が低下する傾向がある。
【0016】
炭素数3から12のα−オレフィン(b)としては、具体的には、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、ウンデセン−1、ドデセン−1などが挙げられる。
本発明においては、上記のようなα−オレフィンを単独で用いてもよく、また2種以上の混合物として用いてもよい。上記α−オレフィンのうち、好ましくはプロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1が用いられ、
特に好ましくはプロピレン、ブテン−1、オクテン−1が用いられる。
【0017】
本発明で用いる非共役ポリエン(c)は、ノルボルネン骨格を有するジエン単位を含むものであるが、このノルボルネン骨格は、前記一般式(1)または(2)で表されるものである。
前記一般式(1)におけるR1 の炭素原子数1乃至10のアルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、t−ペンチル基、ネオペンチル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、デシル基などが挙げられる。
また、前記一般式(1)におけるR2の炭素原子数1乃至5のアルキル基の具体例としては、上記R1 と同様のものであってよい。
前記一般式(2)におけるR3の炭素原子数1乃至10のアルキル基の具体例は、上記R1 のアルキル基と具体例と同じアルキル基を挙げることができる。
【0018】
上記一般式(1)または(2)で表されるノルボルネン化合物として具体的には、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−(1−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(イソプロペニル)−2−ノルボルネン、5−(2−エチル−ビニル)−2−ノルボルネン、5−(1−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(2−メチル−1−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(1−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(2−メチル−1−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(1−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(2−メチル−1−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(2,3−ジメチル−1−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(2−エチル−1−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(1−ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5−(2−メチル−1−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(2,3−ジメチル−1−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(2−エチル−1−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(1−オクテニル)−2−ノルボルネン、5−(2−メチル−1−ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5−(2,3−ジメチル−1−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(2−エチル−1−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(2,3,4−トリメチル−1−ペンテニル)−2−ノルボルネン、4−メチル−5−メチレン−2−ノルボルネン、4−メチル−5−ビニル−2−ノルボルネン、4−エチル−5−ビニル−2−ノルボルネンなどが挙げられる。
これらの中でも好ましいものは、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−(1−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(1−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(1−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(1−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(1−ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5−(1−オクテニル)−2−ノルボルネンである。
【0019】
上記非共役ジエンの他に、目的とする物性を損なわない範囲で以下に示す非共役ポリエンと混合して使用することもできる。
具体的には、1,4−ヘキサジエン、3−メチル−1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、4,5−ジメチル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエンなどの鎖状非共役ジエン、メチルテトラヒドロインデン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネンのような環状非共役ジエン、2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−プロペニル−2,2−ノルボルナジエン、5−ビニリデン−2−ノルボルネンのようなトリエンを例示することができる。
【0020】
本発明の共重合体ゴム(A)において、非共役ポリエン含量は、0.2乃至10重量%の範囲にあることが好ましいことは、前述したとおりである。
特に、上記一般式(1)または(2)で表されるノルボルネン化合物は、得られる共重合体ゴム(A)のヨウ素価(g/100g)が、2乃至30、特に2乃至20、特に4乃至15となるように使用されることが好ましい。ヨウ素価の値が上記範囲内にあると、得られる組成物の架橋効率、耐環境劣化性等に優れ、コスト的にも有利なゴム組成物となるので好ましい。
具体的には、これらノルボルネン化合物は、全単量体成分当たり0.2乃至10重量%、特に1乃至5重量%で共重合するとよい。
また、上記一般式(1)または(2)で表されるノルボルネン化合物以外の他の非共役ポリエンも、上記範囲のヨウ素価が保持される場合に好適に使用できる。具体的には、他の非共役ポリエンは、全単量体成分当たり10重量%以下、特に5重量%以下の量で共重合することができる。
【0021】
また、前述したように、本発明の共重合体ゴム(A)の135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が、通常1.0〜4dL/gであることが好ましく、さらに好ましくは1.2〜3.5dL/g、特に好ましくは1.4〜3dL/gである。
【0022】
本発明の共重合体ゴム(A)は、公知の方法により製造することができる。例えば、チーグラー触媒の存在下に、水素を分子量調節剤として用い、エチレン(a)と炭素数3〜12のα−オレフィン(b)と非共役ポリエン(c)とを共重合することにより、共重合体ゴム(A)を得ることができる。
【0023】
[有機過酸化物(B)]
本発明において用いられる有機過酸化物としては、たとえば、
ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−アミルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−モノ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α,α′−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼンなどのジアルキルパーオキサイド類;t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシフタレート、1,1−ビス−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等のパーオキシエステル類;
ジシクロヘキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類;
及びこれらの混合物等が挙げられる。
【0024】
中でも半減期1分を与える温度が130℃〜200℃の範囲にある有機過酸化物の使用が好ましく、特に、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−アミルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−モノ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,1−ビス−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンなどの有機過酸化物が好ましく使用できる。
【0025】
有機過酸化物は、本発明の共重合体ゴム(A)100重量部に対して1〜10重量部、好ましくは2〜8重量部の範囲で使用されるが、この範囲内で、要求される物性値に応じて適宜最適量を決定することが望ましい。
【0026】
[α,β−不飽和有機酸の金属塩(C)]
本発明の組成物では、α,β−不飽和有機酸の金属塩が必須成分である。
α,β−不飽和有機酸の金属塩を使用することにより、ゴム組成物の耐動的疲労性と耐摩耗性とをバランスよく向上させることができる。
α,β−不飽和有機酸の金属塩の使用量は、前述した共重合体ゴム(A)100重量部当り、5乃至30重量部、好ましくは5乃至25重量部、最も好ましくは7乃至20重量部の範囲とするのがよい。
α,β−不飽和有機酸の金属塩としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、エタクリル酸、ビニル−アクリル酸、イタコン酸、メチルイタコン酸、アコニチン酸、メチルアコニチン酸、クロトン酸、アルファ−メチルクロトン酸、桂皮酸および2、4−ジヒドロキシ桂皮酸のような酸の金属塩である。これらの塩は亜鉛、カドミウム、カルシウム、マグネシウム、ナトリウムまたはアルミニウム塩であることができるが、特には亜鉛塩であることが好ましい。α,β−不飽和有機酸の好ましい金属塩はジアクリル酸亜鉛およびジメタクリル酸亜鉛である。最も好ましくはジメタクリル酸亜鉛である。
【0027】
[カーボンブラック(D)]
本発明の組成物では、カーボンブラックが必須成分である。
特定量のカーボンブラックを使用することにより、組成物の加工性を向上させ、しかも引張強度、引裂強度、耐摩耗性などの機械的性質が向上した伝動ベルト用ゴム組成物を得ることができる。
カーボンブラックの使用量は、前述した共重合体ゴム(A)100重量部当り、10乃至100重量部、好ましくは10乃至90重量部、最も好ましくは20乃至80重量部の範囲とするのがよい。カーボンブラックの配合量が上記範囲内にあれば、動倍率(動的弾性率/静的弾性率)、加工性、機械的性質等に優れたゴム組成物を得ることができる。
上述したカーボンブラックとしては、SRF、GPF、FEF、MAF、HAF、ISAF、SAF、FT、MTなど、それ自体公知のものを使用することができる。これらのカーボンブラックは、単独で使用することもできるし、併用することもできる。また、シランカップリング剤などで表面処理したものを使用することもできる。
【0028】
[その他の配合剤]
本発明の伝動ベルト用ゴム組成物は、上述した(A)乃至(D)の成分を必須成分として含有するものであるが、本発明の目的が損なわれない限り、これらの成分以外にもそれ自体公知のゴム配合剤、例えば、架橋助剤、充填剤、可塑剤、粘着付与剤、老化防止剤、加工助剤、発泡剤等を適宜配合することができる。
【0029】
[ゴム組成物及びその架橋物の調製]
本発明に係るゴム組成物から架橋物を製造するには、通常一般のゴムを架橋するときと同様に、未架橋のゴム組成物を一度調製し、次にこのゴム組成物を意図する形状に成形した後に架橋を行えばよい。
架橋方法としては、本発明のゴム組成物は前述した架橋剤を含有しているので、加熱する方法が取られる。
【0030】
本発明の架橋可能なゴム組成物は、たとえば次のような方法で製造される。すなわちバンバリーミキサー、ニーダー、インターミックスのようなインターナルミキサー類により前記(A)乃至(D)成分およびその他の添加剤を80〜170℃の温度で3〜10分間混練した後、オープンロールのようなロール類、あるいはニーダーを使用して、必要に応じて架橋促進剤または架橋助剤等を追加混合し、ロール温度40〜80℃で5〜30分間混練した後、分出しすることにより調製することができる。また、インターナルミキサー類での混練温度が低い場合には、加硫促進剤などを同時に混練してもよい。
【0031】
このようにして調製された架橋可能なゴム組成物は、押出成形機、カレンダーロールなどの成形法より、意図する形状に成形され、成形と同時にまたは成型物を架橋槽内に導入し、架橋することができる。架橋反応は、120〜270℃の温度で1〜40分間加熱して行う。
この架橋の段階は金型を用いてもよいし、また金型を用いないで架橋を実施してもよい。金型を用いない場合は成形、架橋の工程は通常連続的に実施される。架橋槽における加熱方法としては熱空気、ガラスビーズ流動床、UHF(極超短波電磁波)、スチーム、LCM(熱溶融塩槽)などの加熱槽を用いることができる。
【0032】
【実施例】
本発明を次の実施例で更に説明するが、本発明はこれに限定されるものでない。
【0033】
実施例で用いたエチレン・プロピレン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)について第1表に示した。
【0034】
【表1】
Figure 0004059988
【0035】
[実施例1]
第2表に示したように、共重合体1、カーボンブラック、オイル、老化防止剤を1.7リットル容量のバンバリーミキサー[(株)神戸製鋼所製]を用いて5分間混練し、未架橋ゴム組成物を得た。
次いで上記のようにして得られた配合物に8インチオープンロール(前ロール/後ロール=50℃/50℃)を用いてジクミルパーオキシド、ジメタクリル酸亜鉛を添加して混練した後、分出しし、シート状のゴム配合物を得た。
【0036】
このシート状のゴム配合物を150トンプレス成型機を用いて160℃で20分間プレス加硫して2mm厚の加硫ゴムシートを作製し、この加硫ゴムシートについて下記のような物性試験などを行った。
結果を第3表に示す。
【0037】
[1]硬さ試験
硬さ試験は、JIS K6301に準拠して、スプリング硬さHs(JISA)硬度を測定した。
[2]引張試験
架橋ゴムシートを打ち抜いてJIS K6301に記載されている3号型ダンベル試験片を作製し、該試験片を用いてJIS K6301第3項に規定される方法に従い、引張速度500mm/分の条件で引張試験を行い、100%モジュラス(M100)、引張破断応力(TB)および引張破断伸び(EB)を測定した。
[3]摩耗試験
摩耗試験は、JIS K6301に従って、テーパー摩耗試験を行った。すなわち、荷重0.25kgfで、1000回後の摩耗量を求めた。
[4]屈曲亀裂成長試験
屈曲亀裂成長試験は、JIS K6301に従い、屈曲試験を行った。すなわち亀裂が2mmから17mmに成長するまでの回数を求めた。
[5]老化試験
老化試験は、175℃で240時間空気加熱老化試験を行い、老化前の物性の保持率AR(TB)、伸び保持率AR(EB)を求めた。
【0038】
[比較例1]
実施例1において、重合体1の代わりに共重合体2を用いた以外は実施例1と同様に行った。
結果を第3表に示す。
【0039】
[実施例2]
実施例1において、重合体1の代わりに共重合体3を用いた以外は実施例1と同様に行った。
結果を第3表に示す。
【0040】
[比較例2]
実施例1において、重合体1の代わりに共重合体4を用いた以外は実施例1と同様に行った。
結果を第3表に示す。
【0041】
[実施例3]
実施例1において、ジメタクリル酸亜鉛の代わりにジメタクリル酸マグネシウムを用いた以外は実施例1と同様に行った。
結果を第3表に示す。
【0042】
[実施例4]
実施例3において、ジクミルパーオキシドを2重量部用いた以外は実施例1と同様に行った。
結果を第3表に示す。
【0043】
[比較例3]
実施例1において、ジメタクリル酸亜鉛の代わりに亜鉛華を5重量部用いた以外は実施例1と同様に行った。
結果を第3表に示す。
【0044】
【表2】
Figure 0004059988
【0045】
【表3】
Figure 0004059988
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、組成が特定の範囲にあるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)を有機過酸化物(B)、α,β−不飽和有機酸の金属塩(C)及びカーボンブラック(D)と組み合わせて、伝動ベルト用ゴム組成物とすることにより、従来技術の問題点が解消され、耐熱性(耐熱老化性)、耐動的疲労性及び耐摩耗性に優れた伝動ベルト用ゴム組成物及びその架橋物を提供することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a rubber composition for a transmission belt having excellent mechanical strength, heat resistance (including heat aging resistance), dynamic fatigue resistance and wear resistance.
[0002]
[Prior art]
Ethylene / propylene copolymer rubber (EPM) and ethylene / propylene / non-conjugated diene copolymer rubber (EPDM) have no unsaturated bond in the main chain, so they have higher heat resistance (heat aging resistance) than general-purpose diene rubbers. In addition, it has excellent weather resistance and is used in many products such as automobile parts and industrial material parts.
[0003]
However, since EPM and EPDM have been said to be inferior in dynamic fatigue resistance, wear resistance, adhesion to metals, fibers, etc., they are used for applications such as engine mounts, anti-vibration rubbers such as dampers, and transmission belts. Natural rubber, styrene-butadiene rubber, chloroprene rubber and the like have been used without being used.
[0004]
On the other hand, with the recent increase in the temperature of the engine room due to the downsizing of the engine room of the automobile and the demand for maintenance-free, such a rubber member for automobiles is required to have high heat aging resistance. Under such circumstances, the durability of power transmission belts in which chloroprene rubber has been used has been a problem.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
When EPM or EPDM is used for applications such as transmission belts, it is difficult to balance dynamic fatigue resistance and wear resistance.
In other words, in order to improve wear resistance, the modulus should be increased, but in order to increase the modulus, the amount of crosslinking agent used is decreased to increase the crosslinking density, or the amount of carbon black is increased, Tensile elongation (EB) becomes small, and dynamic fatigue resistance decreases.
On the other hand, wear resistance deteriorates when trying to improve the dynamic fatigue resistance.
[0006]
So far, in order to solve the above problems, JP-A-4-393943 and JP-T-9-500930 describe blending an ethylenically unsaturated carboxylic acid metal salt.
However, it has not been sufficient to apply to conventional EPM or EPDM.
[0007]
Accordingly, the present inventors have intensively studied a composition capable of supplying a transmission belt satisfying all of heat resistance (including heat aging resistance), dynamic fatigue resistance, and wear resistance, and as a result, have reached the present invention.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
According to the present invention, (A) the following general formula (1) :
[Chemical Formula 3]
Figure 0004059988
Where n is an integer from 0 to 10,
R 1 is a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms,
R 2 is a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 5 carbon atoms ,
An ethylene / C3-C12 α-olefin / nonconjugated polyene copolymer rubber having a diene unit derived from a nonconjugated diene represented by the formula: ethylene / α-olefin (molar ratio) of 55 / In the range of 45-85 / 15, (i) the non-conjugated polyene content is in the range of 0.2 to 10% by weight, and (ii) the intrinsic viscosity [η] measured in decalin at 135 ° C. is 1.0 to 100 parts by weight of copolymer rubber in the range of 4 dL / g,
(B) 1 to 10 parts by weight of organic peroxide,
(C) 5-30 parts by weight of a metal salt of an α, β-unsaturated organic acid,
(D) 10 to 100 parts by weight of carbon black,
A rubber composition for a power transmission belt is provided.
According to this invention, the power transmission belt obtained by bridge | crosslinking the said rubber composition is provided.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
[Action]
The rubber composition for a transmission belt of the present invention is
(A) Ethylene / C3-C12 α-olefin / non-conjugated polyene copolymer rubber having a diene unit derived from the non-conjugated diene represented by the general formula (1) or (2) 100 parts by weight ,
(B) 1 to 10 parts by weight of organic peroxide,
(C) 5-30 parts by weight of a metal salt of an α, β-unsaturated organic acid,
(D) 10 to 100 parts by weight of carbon black,
It is characterized by comprising.
[0010]
The reason why the non-conjugated polyene in the copolymer rubber (A) of the present invention contains the norbornene compound having the chemical structure of the general formula (1) or (2) is as follows.
That is, various types of cyclic non-conjugated polyenes such as those having a norbornene skeleton and those having a dicyclopentadiene skeleton are known, but 5-ethylidene-2-norbornene (ENB) and dicyclopentadiene are known. When (DCPD) is used, it is difficult to improve the heat resistance (heat aging resistance) of the resulting crosslinked product even if the non-conjugated polyene content in the copolymer is within the scope of the present invention. is there.
In contrast, the following formula:
[Chemical formula 5]
Figure 0004059988
When 5-vinyl-2-norbornene (VNB) or 5- (1-butenyl) -2-norbornene (BNB) represented by The cross-linked product that progresses and is not only excellent in heat resistance (heat aging resistance), but also excellent in wear resistance (see Examples described later).
[0011]
Other components of the present invention, ie, organic peroxide (B), metal salt of α, β-unsaturated organic acid (C)
Carbon black (D) is a component necessary for obtaining a crosslinked product as a transmission belt.
According to the rubber composition of the present invention, it is possible to carry out the crosslinking reaction more efficiently than the amount of the organic peroxide, and a high crosslinking density is achieved.
In the rubber composition of the present invention, the α, β-unsaturated organic acid metal salt also improves the moldability of the rubber composition and makes it possible to improve the dynamic fatigue resistance and wear resistance in a balanced manner. Is.
Further, in the rubber composition of the present invention, carbon black has a wide range of effects as a filler, a heat resistance imparting agent, a colorant and the like.
[0012]
In the present invention, particularly preferred embodiments are the above-mentioned 1. To 2. It is.
Preferred Embodiment 1 Defines the composition ratio of ethylene / α-olefin having 3 to 12 carbon atoms in the copolymer, and if this composition ratio is within the above range, heat resistance (heat aging resistance), dynamic fatigue resistance It is possible to obtain a rubber composition that is excellent not only in properties and wear resistance but also in processability, rubber-like properties, weather resistance and the like.
Preferred Embodiment 2 (I) defines the content of non-conjugated polyene units in the copolymer, and if this value is within the above range, heat resistance (heat aging resistance), tensile elongation, permanent deformation rate Further, it is possible to obtain a rubber composition which is excellent in environmental degradation resistance and the like and is advantageous in terms of cost.
Preferred Embodiment 2 (Ii) defines the molecular weight of the copolymer, and if the intrinsic viscosity [η] is within the above range, a rubber composition having excellent physical properties such as mechanical properties and processability is obtained. Can do.
[0013]
In summary, according to the present invention, the problems of the prior art are solved, heat resistance (heat aging resistance), dynamic fatigue resistance and wear resistance are excellent, and excellent physical properties are obtained. A rubber composition for a transmission belt having an excellent balance with low-temperature flexibility can be provided.
[0014]
[Ethylene / α-olefin / non-conjugated polyene copolymer rubber (A)]
In the ethylene / α-olefin / non-conjugated polyene copolymer rubber (A) of the present invention, the molar ratio (a / b) of ethylene (a) and α-olefin (b) having 3 to 12 carbon atoms is preferred. Such a range is 50/50 to 90/10, preferably 55/45 to 90/10, particularly preferably 60/40 to 85/15.
[0015]
Here, when the ethylene / α-olefin exceeds 90/10, the roll processability tends to decrease, and when it is lower than 50/50, the heat resistance tends to decrease.
[0016]
Specific examples of the α-olefin (b) having 3 to 12 carbon atoms include propylene, butene-1, pentene-1, hexene-1, heptene-1, octene-1, nonene-1, decene-1, Examples include undecene-1 and dodecene-1.
In the present invention, the α-olefin as described above may be used singly or as a mixture of two or more. Among the α-olefins, propylene, butene-1, hexene-1, octene-1, and decene-1 are preferably used.
Particularly preferably, propylene, butene-1, and octene-1 are used.
[0017]
The non-conjugated polyene (c) used in the present invention includes a diene unit having a norbornene skeleton, and the norbornene skeleton is represented by the general formula (1) or (2).
Specific examples of the alkyl group having 1 to 10 carbon atoms of R1 in the general formula (1) include a methyl group, an ethyl group, a propyl group, an isopropyl group, an n-butyl group, an isobutyl group, and a sec-butyl group. , T-butyl group, n-pentyl group, isopentyl group, t-pentyl group, neopentyl group, heptyl group, octyl group, isooctyl group, nonyl group, decyl group and the like.
Further, specific examples of the alkyl group having 1 to 5 carbon atoms of R 2 in the general formula (1) may be the same as those of R 1 described above.
Specific examples of the alkyl group having 1 to 10 carbon atoms of R 3 in the general formula (2) include the same alkyl groups as the specific examples of the alkyl group of R1.
[0018]
Specific examples of the norbornene compound represented by the general formula (1) or (2) include 5-methylene-2-norbornene, 5-vinyl-2-norbornene, 5- (1-propenyl) -2-norbornene, 5- (Isopropenyl) -2-norbornene, 5- (2-ethyl-vinyl) -2-norbornene, 5- (1-butenyl) -2-norbornene, 5- (2-methyl-1-propenyl) -2 -Norbornene, 5- (1-pentenyl) -2-norbornene, 5- (2-methyl-1-butenyl) -2-norbornene, 5- (1-hexenyl) -2-norbornene, 5- (2-methyl- 1-pentenyl) -2-norbornene, 5- (2,3-dimethyl-1-butenyl) -2-norbornene, 5- (2-ethyl-1-butenyl) -2-norbornene, 5- ( -Heptenyl) -2-norbornene, 5- (2-methyl-1-hexenyl) -2-norbornene, 5- (2,3-dimethyl-1-pentenyl) -2-norbornene, 5- (2-ethyl-1 -Pentenyl) -2-norbornene, 5- (1-octenyl) -2-norbornene, 5- (2-methyl-1-heptenyl) -2-norbornene, 5- (2,3-dimethyl-1-hexenyl)- 2-norbornene, 5- (2-ethyl-1-hexenyl) -2-norbornene, 5- (2,3,4-trimethyl-1-pentenyl) -2-norbornene, 4-methyl-5-methylene-2- Examples include norbornene, 4-methyl-5-vinyl-2-norbornene, and 4-ethyl-5-vinyl-2-norbornene.
Among these, preferred are 5-methylene-2-norbornene, 5-vinyl-2-norbornene, 5- (1-propenyl) -2-norbornene, 5- (1-butenyl) -2-norbornene, 5- ( 1-pentenyl) -2-norbornene, 5- (1-hexenyl) -2-norbornene, 5- (1-heptenyl) -2-norbornene, 5- (1-octenyl) -2-norbornene.
[0019]
In addition to the above-mentioned non-conjugated diene, it can also be used by mixing with the following non-conjugated polyene as long as the target physical properties are not impaired.
Specifically, 1,4-hexadiene, 3-methyl-1,4-hexadiene, 4-methyl-1,4-hexadiene, 5-methyl-1,4-hexadiene, 4,5-dimethyl-1,4 -Chain non-conjugated dienes such as hexadiene, 7-methyl-1,6-octadiene, methyltetrahydroindene, 5-ethylidene-2-norbornene, 5-isopropylidene-2-norbornene, 6-chloromethyl-5-isopropenyl Cyclic non-conjugated dienes such as 2-norbornene, 2,3-diisopropylidene-5-norbornene, 2-ethylidene-3-isopropylidene-5-norbornene, 2-propenyl-2,2-norbornadiene, 5-vinylidene Examples include trienes such as 2-norbornene.
[0020]
As described above, in the copolymer rubber (A) of the present invention, the non-conjugated polyene content is preferably in the range of 0.2 to 10% by weight.
In particular, the norbornene compound represented by the above general formula (1) or (2) has an iodine value (g / 100 g) of the obtained copolymer rubber (A) of 2 to 30, particularly 2 to 20, especially 4 It is preferable to use so that it may become thru | or 15. It is preferable for the iodine value to fall within the above range since the resulting composition is excellent in cross-linking efficiency, environmental degradation resistance, etc., and is advantageous in cost.
Specifically, these norbornene compounds may be copolymerized at 0.2 to 10% by weight, particularly 1 to 5% by weight, based on the total monomer components.
Further, other non-conjugated polyenes other than the norbornene compound represented by the general formula (1) or (2) can also be suitably used when the iodine value in the above range is maintained. Specifically, other non-conjugated polyenes can be copolymerized in an amount of 10% by weight or less, particularly 5% by weight or less, based on the total monomer components.
[0021]
Further, as described above, the intrinsic viscosity [η] measured in 135 ° C. decalin of the copolymer rubber (A) of the present invention is usually preferably 1.0 to 4 dL / g, more preferably 1 .2 to 3.5 dL / g, particularly preferably 1.4 to 3 dL / g.
[0022]
The copolymer rubber (A) of the present invention can be produced by a known method. For example, by using hydrogen as a molecular weight regulator in the presence of a Ziegler catalyst, copolymerization of ethylene (a), α-olefin (b) having 3 to 12 carbon atoms and non-conjugated polyene (c) is performed. A polymer rubber (A) can be obtained.
[0023]
[Organic peroxide (B)]
As the organic peroxide used in the present invention, for example,
Dicumyl peroxide, di-t-butyl peroxide, di-t-butylperoxy-3,3,5-trimethylcyclohexane, t-butylcumyl peroxide, di-t-amyl peroxide, t-butyl hydroperoxide Oxide, 2,5-dimethyl-2,5-di (t-butylperoxy) hexyne-3, 2,5-dimethyl-2,5-di (benzoylperoxy) hexane, 2,5-dimethyl-2, Dialkyl peroxides such as 5-mono (t-butylperoxy) hexane and α, α'-bis (t-butylperoxy-m-isopropyl) benzene; t-butylperoxyacetate, t-butylperoxyiso Butyrate, t-butyl peroxypivalate, t-butyl peroxymaleic acid, t-butyl peroxyneodecanoate Peroxyesters such as tert-butyl peroxybenzoate, di-t-butyl peroxyphthalate, 1,1-bis-t-butylperoxy-3,3,5-trimethylcyclohexane;
Ketone peroxides such as dicyclohexanone peroxide;
And mixtures thereof.
[0024]
Among them, the use of an organic peroxide having a half-life of 1 minute in the range of 130 ° C. to 200 ° C. is preferred, and in particular, dicumyl peroxide, di-t-butyl peroxide, di-t-butyl peroxy- 3,3,5-trimethylcyclohexane, t-butylcumyl peroxide, di-t-amyl peroxide, t-butyl hydroperoxide, 2,5-dimethyl-2,5-di (t-butylperoxy) hexyne Organic peroxides such as -3,2,5-dimethyl-2,5-mono (t-butylperoxy) hexane and 1,1-bis-t-butylperoxy-3,3,5-trimethylcyclohexane It can be preferably used.
[0025]
The organic peroxide is used in an amount of 1 to 10 parts by weight, preferably 2 to 8 parts by weight, based on 100 parts by weight of the copolymer rubber (A) of the present invention. It is desirable to determine the optimum amount as appropriate according to the physical property value.
[0026]
[Metal salt of α, β-unsaturated organic acid (C)]
In the composition of the present invention, a metal salt of an α, β-unsaturated organic acid is an essential component.
By using a metal salt of an α, β-unsaturated organic acid, the dynamic fatigue resistance and wear resistance of the rubber composition can be improved in a balanced manner.
The amount of the metal salt of α, β-unsaturated organic acid used is 5 to 30 parts by weight, preferably 5 to 25 parts by weight, most preferably 7 to 20 parts per 100 parts by weight of the copolymer rubber (A). A range of parts by weight is preferable.
Examples of the metal salt of α, β-unsaturated organic acid include acrylic acid, methacrylic acid, maleic acid, fumaric acid, ethacrylic acid, vinyl-acrylic acid, itaconic acid, methyl itaconic acid, aconitic acid, methyl aconitic acid, Metal salts of acids such as crotonic acid, alpha-methylcrotonic acid, cinnamic acid and 2,4-dihydroxycinnamic acid. These salts can be zinc, cadmium, calcium, magnesium, sodium or aluminum salts, with zinc salts being particularly preferred. Preferred metal salts of α, β-unsaturated organic acids are zinc diacrylate and zinc dimethacrylate. Most preferred is zinc dimethacrylate.
[0027]
[Carbon black (D)]
In the composition of the present invention, carbon black is an essential component.
By using a specific amount of carbon black, it is possible to obtain a rubber composition for a transmission belt that has improved processability of the composition and improved mechanical properties such as tensile strength, tear strength, and wear resistance.
The amount of carbon black used should be in the range of 10 to 100 parts by weight, preferably 10 to 90 parts by weight, and most preferably 20 to 80 parts by weight per 100 parts by weight of the copolymer rubber (A). . If the blending amount of carbon black is within the above range, a rubber composition excellent in dynamic magnification (dynamic elastic modulus / static elastic modulus), processability, mechanical properties and the like can be obtained.
As the above-described carbon black, those known per se such as SRF, GPF, FEF, MAF, HAF, ISAF, SAF, FT, and MT can be used. These carbon blacks can be used alone or in combination. Moreover, what was surface-treated with a silane coupling agent or the like can also be used.
[0028]
[Other ingredients]
The rubber composition for a power transmission belt of the present invention contains the components (A) to (D) described above as essential components. However, as long as the object of the present invention is not impaired, A rubber compounding agent known per se, for example, a crosslinking aid, a filler, a plasticizer, a tackifier, an anti-aging agent, a processing aid, a foaming agent and the like can be appropriately blended.
[0029]
[Preparation of rubber composition and cross-linked product thereof]
In order to produce a crosslinked product from the rubber composition according to the present invention, an uncrosslinked rubber composition is prepared once and then the rubber composition is formed into an intended shape in the same manner as when ordinary rubber is crosslinked. Cross-linking may be performed after molding.
As a crosslinking method, since the rubber composition of the present invention contains the above-mentioned crosslinking agent, a heating method is employed.
[0030]
The crosslinkable rubber composition of the present invention is produced, for example, by the following method. That is, after kneading the components (A) to (D) and other additives at a temperature of 80 to 170 ° C. for 3 to 10 minutes with an internal mixer such as a Banbury mixer, a kneader, or an intermix, it is like an open roll. Prepared by adding a cross-linking accelerator or a cross-linking aid or the like using a suitable roll or kneader, kneading at a roll temperature of 40 to 80 ° C. for 5 to 30 minutes, and dispensing. be able to. Further, when the kneading temperature in the internal mixer is low, a vulcanization accelerator or the like may be kneaded at the same time.
[0031]
The crosslinkable rubber composition thus prepared is molded into an intended shape by a molding method such as an extruder or a calender roll, and is crosslinked simultaneously with molding or by introducing the molded product into a crosslinking tank. be able to. The crosslinking reaction is performed by heating at a temperature of 120 to 270 ° C. for 1 to 40 minutes.
In this crosslinking step, a mold may be used, or the crosslinking may be performed without using a mold. When a mold is not used, the molding and crosslinking processes are usually carried out continuously. As a heating method in the crosslinking tank, a heating tank such as hot air, glass bead fluidized bed, UHF (ultra high frequency electromagnetic wave), steam, LCM (hot molten salt tank) can be used.
[0032]
【Example】
The present invention will be further described in the following examples, but the present invention is not limited thereto.
[0033]
The ethylene / propylene / non-conjugated polyene copolymer rubber (A) used in the examples is shown in Table 1.
[0034]
[Table 1]
Figure 0004059988
[0035]
[Example 1]
As shown in Table 2, copolymer 1, carbon black, oil, and anti-aging agent were kneaded for 5 minutes using a 1.7 liter Banbury mixer [manufactured by Kobe Steel, Ltd.] and uncrosslinked. A rubber composition was obtained.
Next, dicumyl peroxide and zinc dimethacrylate were added to the blend obtained as described above using an 8-inch open roll (front roll / rear roll = 50 ° C./50° C.) and kneaded. And a sheet-like rubber compound was obtained.
[0036]
This sheet-like rubber compound is press vulcanized at 160 ° C. for 20 minutes using a 150-ton press molding machine to produce a vulcanized rubber sheet having a thickness of 2 mm. Went.
The results are shown in Table 3.
[0037]
[1] Hardness test In the hardness test, the spring hardness Hs (JISA) hardness was measured in accordance with JIS K6301.
[2] Tensile Test A No. 3 type dumbbell test piece described in JIS K6301 is produced by punching out a crosslinked rubber sheet, and using the test piece, a tensile speed of 500 mm / A tensile test was conducted under the conditions of minutes, and 100% modulus (M100), tensile breaking stress (TB), and tensile breaking elongation (EB) were measured.
[3] Wear test The wear test was a taper wear test in accordance with JIS K6301. That is, the amount of wear after 1000 times was determined with a load of 0.25 kgf.
[4] Flex crack growth test The flex crack growth test was a flex test according to JIS K6301. That is, the number of times until the crack grew from 2 mm to 17 mm was obtained.
[5] Aging test In the aging test, an air heating aging test was conducted at 175 ° C for 240 hours, and the retention ratio AR (TB) and elongation retention ratio AR (EB) of physical properties before aging were determined.
[0038]
[Comparative Example 1]
In Example 1, it carried out like Example 1 except having used the copolymer 2 instead of the polymer 1. FIG.
The results are shown in Table 3.
[0039]
[Example 2]
In Example 1, it carried out like Example 1 except having used the copolymer 3 instead of the polymer 1. FIG.
The results are shown in Table 3.
[0040]
[Comparative Example 2]
In Example 1, it carried out similarly to Example 1 except having used the copolymer 4 instead of the polymer 1. FIG.
The results are shown in Table 3.
[0041]
[Example 3]
In Example 1, it carried out like Example 1 except having used magnesium dimethacrylate instead of zinc dimethacrylate.
The results are shown in Table 3.
[0042]
[Example 4]
In Example 3, it carried out like Example 1 except having used 2 weight part of dicumyl peroxide.
The results are shown in Table 3.
[0043]
[Comparative Example 3]
In Example 1, it carried out similarly to Example 1 except having used 5 weight part of zinc white instead of zinc dimethacrylate.
The results are shown in Table 3.
[0044]
[Table 2]
Figure 0004059988
[0045]
[Table 3]
Figure 0004059988
[0046]
【The invention's effect】
According to the present invention, an ethylene / α-olefin / non-conjugated polyene copolymer rubber (A) having a composition within a specific range is converted into an organic peroxide (B), a metal salt of an α, β-unsaturated organic acid ( C) and carbon black (D) in combination with the rubber composition for a transmission belt eliminates the problems of the prior art and excels in heat resistance (heat aging resistance), dynamic fatigue resistance and wear resistance. Further, a rubber composition for a transmission belt and a cross-linked product thereof can be provided.

Claims (2)

(A)下記一般式(1)
Figure 0004059988
式中、nは、0乃至10の整数であり、
1 は、水素原子または炭素原子数1乃至10のアルキル基であり、
2 は、水素原子または炭素原子数1乃至5のアルキル基である
で表される非共役ジエンから誘導されるジエン単位を有するエチレン・炭素数3〜12のα−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムであって、エチレン/α−オレフイン(モル比)が55/45〜85/15の範囲にあり、(i)非共役ポリエン含量が0.2〜10重量%の範囲にあり、(ii)135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が1.0〜4dL/gの範囲にある、共重合体ゴム 100重量部、
(B)有機過酸化物 1〜10重量部、
(C)α,β−不飽和有機酸の金属塩 5〜30重量部、
(D)カーボンブラック 10〜100重量部、
を含有してなる伝動ベルト用ゴム組成物。
(A) The following general formula (1) :
Figure 0004059988
Where n is an integer from 0 to 10,
R 1 is a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms,
R 2 is a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 5 carbon atoms ,
An ethylene / C3-C12 α-olefin / nonconjugated polyene copolymer rubber having a diene unit derived from a nonconjugated diene represented by the formula: ethylene / α-olefin (molar ratio) of 55 / In the range of 45-85 / 15, (i) the non-conjugated polyene content is in the range of 0.2 to 10% by weight, and (ii) the intrinsic viscosity [η] measured in decalin at 135 ° C. is 1.0 to 100 parts by weight of copolymer rubber in the range of 4 dL / g,
(B) 1 to 10 parts by weight of organic peroxide,
(C) 5-30 parts by weight of a metal salt of an α, β-unsaturated organic acid,
(D) 10 to 100 parts by weight of carbon black,
A rubber composition for a transmission belt, comprising:
請求項1記載のゴム組成物を架橋して得られる伝動ベルト。  A power transmission belt obtained by crosslinking the rubber composition according to claim 1.
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