JP4058692B2 - 通信システムおよび通信方法 - Google Patents
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Description
第一の信号は、発信器30と図示しない制御システムとが通信するDC4〜20mAのアナログ電流信号(以下、単にアナログ電流信号という)である。発信器30は、例えば、圧力・流量・液面レベル・温度などのプロセス計測を行い、この計測値であるアナログ電流信号を出力する(発信する)機器であり、工場内に多数配置されている。これら発信器30は、ケーブル等である通信線20を介して制御システム(図示せず)へアナログ電流信号を発信する。また、制御システム(図示せず)もアナログ電流信号を通信線20を介して発信器30へ発信する。
この通信信号は、デジタルの通信データ(以下単に通信データという)を、DC4〜20mAのアナログ電流信号に重畳して生成した信号である。
具体的には、発信器30へ送信する通信データをFSK(周波数変調:Frequency Shift Keying)方式で変換して周波数変調信号を生成し、この周波数変調信号を、発信器30が出力するDC4〜20mAのアナログ電流信号に重畳して生成した通信信号である。
発信器30は、この通信信号から周波数変調信号を分離し、さらに通信データに変換する。発信器30はこの通信データを解読し、例えば、発信器30の測定レンジ・ダンピングなどの設定、変更およびゼロ/スパン調整という各種処理を実行する。このようにHHC40により、発信器30は遠隔地からリモート設定変更される。また、HHC40と発信器30とでデータ通信等を行うことも可能である。
また、チェックコードは、機器アドレスとデータ(0〜n)との各バイトの排他的論理和(XOR)である。
従来技術の二線式の通信システム・方法はこのようなものである。
特許文献1のフィールドバス用ハンドヘルドコミュニケータは、赤外線通信を用いることで使い勝手を向上させるものである。
(1)ノイズ発生源のノイズを抑制する。
(2)発信器30と上位の制御システム(図示せず)とを接続する通信線20が電磁ノイズの影響を受けないようにノイズ対策を施す。
(3)発信器30にノイズフィルター等を付加して、電磁ノイズの影響を受けないようにノイズ対策を施す。
また、特許文献1の発明では赤外線を用いているが、途中に通信線が介在するようなときは電磁ノイズに影響されることもあり、同様に耐ノイズ性を向上させたいという要請があった。
機器アドレス、コマンド、データバイト数、データおよびチェックコードというデータを含むデータ構造の通信データを、HHC(ハンドヘルドコミュニケータ)と発信器との間で通信線を介して伝送する通信システムにおいて、
送信側機器は、
上記データ構造の通信データに含まれる複数のデータをプロトコルに不準拠のデータとして受信側機器の受信状態が初期化されるようにしたダミー通信データを重畳した通信信号を送信した後に通信データを重畳した通信信号を送信することを特徴とする。
機器アドレス、コマンド、データバイト数、データおよびチェックコードというデータを含むデータ構造の通信データを、HHC(ハンドヘルドコミュニケータ)と発信器との間で通信線を介して伝送する通信システムにおいて、
受信側機器は、
上記データ構造の通信データに含まれる複数のデータをプロトコルに不準拠のデータとして受信側機器の受信状態が初期化されるようにしたダミー通信データが重畳された通信信号を受信した後に分離取得したダミー通信データによりプロトコル不準拠を検出して受信状態を初期化し、通信信号を受信した後に分離取得した通信データに基づいて処理を行うことを特徴とする。
機器アドレス、コマンド、データバイト数、データおよびチェックコードというデータを含むデータ構造の通信データを、HHC(ハンドヘルドコミュニケータ)と発信器との間で通信線を介して伝送する通信システムにおいて、
上記データ構造の通信データに含まれる複数のデータをプロトコルに不準拠のデータとして受信側機器の受信状態が初期化されるようにしたダミー通信データを重畳した通信信号を送信する手段と、
通信信号を受信した後にダミー通信データを分離取得する手段と、
ダミー通信データによりプロトコル不準拠を検出して受信状態を初期化する手段と、
通信データを重畳した通信信号を送信する手段と、
通信信号を受信した後に通信データを分離取得する手段と、
通信データに基づいて処理を行う手段と、
を備えることを特徴とする。
機器アドレス、コマンド、データバイト数、データおよびチェックコードというデータを含むデータ構造の通信データを、HHC(ハンドヘルドコミュニケータ)と発信器との間で通信線を介して伝送する通信方法において、
送信側機器は上記データ構造の通信データに含まれる複数のデータをプロトコル不準拠のデータとして受信側機器の受信状態が初期化されるようにしたダミー通信データを重畳した通信信号を送信し、
受信側機器は通信信号を受信した後にダミー通信データを分離取得してプロトコル不準拠を検出して受信状態を初期化し、
その後に送信側機器は通信データを重畳した通信信号を送信し、
受信側機器は通信信号を受信した後に通信データを分離取得して通信データに基づいて処理を行うことを特徴とする。
本形態では通信方式を改良したものであり、具体的には送信前にダミー通信データを送信するものである。図1は通信方式を説明する説明図である。なお、通信システムのシステム構成やデータ構造については先に図5,図6を用いて説明した従来技術と同様であり、本形態の説明でも同じ図面・符号を用いて説明する。
本形態では、図5で示すように、送信側機器をHHC40とし、また、受信側機器を発信器30として説明する。
ここにダミー通信データとは、プロトコルに合致せず、且つ発信器の受信状態が初期化されるようにしたデータである。例えばダミー通信データは以下のようなデータである。
コマンド=01(HEX)
データのバイト数=00(HEX)
チェックコード=7F(HEX)
このようなダミー通信データをDC4〜20mAのアナログ電流信号に重畳して通信信号を生成し、送信側機器となるHHC40から送信する(図1の(2))。
受信側機器である発信器30は通信信号を受信し(図1の(3))、通信信号から分離してダミー通信データを取得する(図1の(4))。
受信側機器である発信器30は通信信号を受信し(図1の(8))、通信信号から分離して通信データを取得する(図1の(9))。発信器30が通信データを解読し各種処理を行う(図1の(10))。そして、図示しないが発信器30は返信データをHHC40へ送信する。
コマンド=7F(HEX)
データのバイト数=01(HEX)
データ=00(HEX)
チェックコード=7F(HEX)
以上説明したように、発信器30が確実に初期化されて通信可能状態となって直ちに通信データを受信するので、通信データを確実に送受信でき、電磁ノイズの影響下でも通信できる。これは現状採用されているプロトコルを範囲内で行えるものであり、HHC40の送信形式を変更するだけで実施できる。
また、図1で(5)受信側機器で受信状態が初期化された後に、送信側機器に初期化された旨の通信データを送信するようにしても良い。これら構成は適宜選択される。
また、図3で示すように四線式の通信システム100”に適用することも可能である。この通信システム100”では、電源端子に交流電圧発生部または直流電圧発生部60が接続され、端子OUT+と端子OUT−に負荷抵抗50が接続されている。このような四線式の通信システム100”でもHHC40と発信器30との通信で耐ノイズ性を向上させることができる。
これら通信システム100’,100”の場合も図1で示したような通信処理により耐ノイズ性を向上させることができる。このように多線式の通信システムに適用することが可能である。
(1)ダミー通信データを混在させることで、発信器の通信を初期化し、本来の通信時に発信器が確実に通信可能となって通信データが確実に到達する。
(2)また、プロトコルエラーが確実に発生するように多数箇所でデータがプロトコルに準拠しないデータとしたので、ある箇所でデータの抜けなどがあっても、他の箇所でプロトコルエラーが起こり、確実に初期化できる。
10:直流電圧発生部
20:通信線
30:発信器
40:HHC(ハンドヘルドコミュニケータ)
50:負荷抵抗
60:交流電圧発生部または直流電圧発生部
Claims (4)
- 機器アドレス、コマンド、データバイト数、データおよびチェックコードというデータを含むデータ構造の通信データを、HHC(ハンドヘルドコミュニケータ)と発信器との間で通信線を介して伝送する通信システムにおいて、
送信側機器は、
上記データ構造の通信データに含まれる複数のデータをプロトコルに不準拠のデータとして受信側機器の受信状態が初期化されるようにしたダミー通信データを重畳した通信信号を送信した後に通信データを重畳した通信信号を送信することを特徴とする通信システム。 - 機器アドレス、コマンド、データバイト数、データおよびチェックコードというデータを含むデータ構造の通信データを、HHC(ハンドヘルドコミュニケータ)と発信器との間で通信線を介して伝送する通信システムにおいて、
受信側機器は、
上記データ構造の通信データに含まれる複数のデータをプロトコルに不準拠のデータとして受信側機器の受信状態が初期化されるようにしたダミー通信データが重畳された通信信号を受信した後に分離取得したダミー通信データによりプロトコル不準拠を検出して受信状態を初期化し、通信信号を受信した後に分離取得した通信データに基づいて処理を行うことを特徴とする通信システム。 - 機器アドレス、コマンド、データバイト数、データおよびチェックコードというデータを含むデータ構造の通信データを、HHC(ハンドヘルドコミュニケータ)と発信器との間で通信線を介して伝送する通信システムにおいて、
上記データ構造の通信データに含まれる複数のデータをプロトコルに不準拠のデータとして受信側機器の受信状態が初期化されるようにしたダミー通信データを重畳した通信信号を送信する手段と、
通信信号を受信した後にダミー通信データを分離取得する手段と、
ダミー通信データによりプロトコル不準拠を検出して受信状態を初期化する手段と、
通信データを重畳した通信信号を送信する手段と、
通信信号を受信した後に通信データを分離取得する手段と、
通信データに基づいて処理を行う手段と、
を備えることを特徴とする通信システム。 - 機器アドレス、コマンド、データバイト数、データおよびチェックコードというデータを含むデータ構造の通信データを、HHC(ハンドヘルドコミュニケータ)と発信器との間で通信線を介して伝送する通信方法において、
送信側機器は上記データ構造の通信データに含まれる複数のデータをプロトコル不準拠のデータとして受信側機器の受信状態が初期化されるようにしたダミー通信データを重畳した通信信号を送信し、
受信側機器は通信信号を受信した後にダミー通信データを分離取得してプロトコル不準拠を検出して受信状態を初期化し、
その後に送信側機器は通信データを重畳した通信信号を送信し、
受信側機器は通信信号を受信した後に通信データを分離取得して通信データに基づいて処理を行うことを特徴とする通信方法。
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