JP4057534B2 - 希釈剤の製造方法および使用 - Google Patents

希釈剤の製造方法および使用 Download PDF

Info

Publication number
JP4057534B2
JP4057534B2 JP2003568410A JP2003568410A JP4057534B2 JP 4057534 B2 JP4057534 B2 JP 4057534B2 JP 2003568410 A JP2003568410 A JP 2003568410A JP 2003568410 A JP2003568410 A JP 2003568410A JP 4057534 B2 JP4057534 B2 JP 4057534B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molecular weight
diluent
wells
source
serum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003568410A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005537459A (ja
Inventor
リンチ,ジヨン
ワイス,アラン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
EMD Millipore Corp
Original Assignee
Millipore Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Millipore Corp filed Critical Millipore Corp
Publication of JP2005537459A publication Critical patent/JP2005537459A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4057534B2 publication Critical patent/JP4057534B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/543Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor with an insoluble carrier for immobilising immunochemicals
    • G01N33/54393Improving reaction conditions or stability, e.g. by coating or irradiation of surface, by reduction of non-specific binding, by promotion of specific binding

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Description

本発明は、生体適合希釈剤ならびにその製造方法および使用に関する。より詳細には、本発明はin vivoの化学物質試験における小分子の非特異的結合を防ぐ希釈剤に関する。
高スループットのスクリーニングアッセイ(たとえばCaco−2薬物輸送、並行人工膜透過性アッセイ(Parallel Artificial Membrane Permeability Assay、PAMPA)、血漿タンパク質薬物結合、溶解性試験など)は、12〜1536個のうち任意の数の分離した複数のウェルからなる装置内で実施する。これらは、ある程度の製薬的用途がある、またはあると考えられている、様々な低分子量有機分子(化学物質(chemical entity)すなわち「CE」)を同定し特徴付けるのに使用される。一般的にCEは、有効となる可能性がある薬物候補であるかどうかを判断するために、創薬(drag discovery)手順において調査される。
しばしば、これらのプレートたとえばCaco−2 Multiscreen(登録商標)プレートのウェルの底は、スクリーニングアッセイの一部の面を助長または可能にするために、膜やフィルターを有する。フィルターまたは膜を有する底のプレートを使用する場合は、複数ウェルのプレートの下にはめる受け皿を用いることもでき、この中に試料を濾過させるまたはフィルタープレートの内容物を拡散させることができる。CEはこれらプレート内に非常に低い濃度(<<1マイクロモル濃度)で導入され、あるいは最終的に受けプレートボリューム中で非常に低い濃度(<<1マイクロモル濃度)となる可能性がある。これら希釈液中のCEの絶対濃度が測定可能であることは決定的に重要であり、プラスチック表面、膜、および試験液の他の成分たとえばタンパク質にCEが非特異的結合することによる損失があると、これら装置の有用性が潜在的に制限される可能性がある。
溶液中に低濃度(<<1μM)で存在することに加えて、多くのCEは親油性なので、プラスチック表面、たとえば複数ウェルプレート、膜、受けプレート、あるいはタンパク質など試験液の他の成分に非特異的に吸着または結合(より一般的には非特異的薬物結合と呼ばれる、以降「NSB」)する傾向があり、試験液から消失するように見える。このCEの消失は、アッセイの成果や解釈に有意な影響を及ぼす可能性があり、不正確な誤解を招く結果をもたらす。表面積と体積の比が増大し、濃度が低下するにつれて、NSB問題が起こる可能性が高くなる。
NSBを減少させるためにいくつかの試みがなされてきた。
一般的に、NSBを抑制するには、受けプレートに使用するプラスチックの選択が重要であると考えられている。NSBをなくす手段として、プラスチック表面を覆う様々な種類の機構が試されてきた。
比較的少量の有機溶媒(たとえばDMSO、メタノール、DMF、THFなど)の添加により、一部の場合でCEのNSBレベルが有意に低下することが見出されたが、これらの溶媒は、血漿タンパク質に対するこれらCEの結合の挙動を変化させる潜在的可能性があり、またその明らかな透過性により一般的に受け入れられない。
受けプレートに対するNBSを低下させる別の方法は、プラスチックをブロック剤でプレコートすることである。BSAなどのタンパク質が一部のCEに有効であることが見出されたが、これらがCEと結合してアッセイ系から取り除き、間違った結果をもたらす危険性がある。
NSBを最小限にする別の解決法は、少量のPTFEまたは他の低NSBポリマーと混合したポリオレフィンを使用することであった。このような受けプレートの1つは、Microcon(登録商標)フィルター装置と一緒に使用されるPTFE/ポリプロピレン受けプレートであり、これらはいずれもマサチューセッツ州ベッドフォードのMillipore Corporationから入手可能である。2000年3月311日出願の米国特許出願第09/540,030号および2000年7月14日出願の米国特許出願第09/616,597号参照。
この受けプレートは大部分のCEおよび薬物に効果があり、従来技術の受けプレートに比べて大幅な改善を示す。しかし、溶解性が低いまたは親油性のCEでは、この受けプレートでも、多数の低溶解性CEおよび/または親油性CEで有意なレベルのNSBがあることが示された。
あるいは、NSBを低下させるために親水性ポリマーでプレコートしたプラスチック受けプレートを使用することもできる。この解決法は基本的に信頼できるように思えるが、これには少なくとも2つの重大な制限がある。第1には、これらの表面処理した受けプレートは、少なくとも現在供給されている状態では、深刻な寸法の制約がある。受けプレートは、いくつかの変数、たとえばトッププレートの設計や形式、行う試験、個々の製造者の設計および優先事項などに応じて、大きさおよび形式が異なる。したがって、これらは、ロボット式の実験室装置によって処理することができず、自動高スループットスクリーニング技術に適合していない。第2には、これらのコーティングした受けプレートでは、装置内の他の表面上(たとえばトッププレート、膜、フローダイレクター(flow director)など)または試験溶液自体のNSBに対する保護が全く提供されない。
これらのタイプのアッセイを、in vivo挙動をより予測可能なものにするために、NBSを防ぐまたは低下させる、より普遍的な方法が必要とされている。
非特異的薬物結合(NBS)を低下させるための希釈剤の使用は、薬物および薬物候補(および他の小分子)の試験中などでのCEの非特異的結合(NBS)を低下させて、バイオアッセイの結果がこれら化合物のin vivo挙動をより正確に予測できるようにする、単純で、柔軟な生体適合性のある方法を提供する。さらに、これは、部品の1つだけではなく、試験装置の全体にわたりNSBに対する利点を提供する。これは、NSB問題の普遍的な解決法を提供し、所望する任意の試験で任意のプレート設計を用いることを可能にする。本発明が教示する血漿希釈剤、血清希釈剤、または合成希釈剤の、CE希釈剤としての使用は、高スループットCEアッセイ、たとえばCaco−2薬物輸送アッセイ、血漿タンパク質薬物結合アッセイ、PAMPAアッセイ、透過性アッセイ、薬物溶解性アッセイから生じるデータの予測的な性質を高める。
本発明の目的は、50kD、好ましくは30kD以下の公称排除限界分子量を有する膜で血清または血漿を濾過することによって生成した希釈剤を利用する、細胞に基づくアッセイおよび細胞に基づかないアッセイを含めて様々な化学物質(CE)アッセイを実施するための生体適合希釈剤を提供することである。
本発明のさらなる目的は、血漿、血清の個々の成分およびその混合物からなる群から選択された材料源を選択するステップと、個々の成分を緩衝生理食塩溶液中で混合して希釈剤を形成するステップとを含む、希釈剤を形成する方法を提供することである。
本発明の別の目的は、希釈剤が50kD未満の公称分子量を有し、血漿、血清、またはその混合物からなる群から選択された材料源から形成され、材料源を約50kD未満の公称分子量を有するフィルターで濾過することからなる群から選択された方法によって、または約50kDの公称分子量を有する材料源の個々の成分を緩衝生理食塩溶液中で混ぜ合わせることによって形成され、希釈剤が生体適合性であり、薬物または小分子の溶解性および生体利用特性を維持する、希釈剤を含む生物試験システム中の化学物質の非特異的結合を低下させるための希釈剤を提供することである。
本発明のさらなる目的は、1つまたは複数の血漿、血清、またはその混合物からなる材料源から選択するステップと、約30kD、好ましくは約10kDの公称排除限界分子量を有する限外濾過膜で材料源を濾過するステップと、濾過ステップから濾液を回収するステップとを含む、希釈剤を形成する方法を提供することである。
本発明の別の目的は、試験するCEおよびCEを試験する方法を選択すること、1個または複数のウェルを有する複数ウェルプレートを選択すること、複数ウェルプレートの1個または複数のウェルでアッセイを実施すること、非特異的CE結合が低い希釈剤を用いてCEを所望の濃度に希釈すること、複数ウェルプレートの1個または複数のウェルのプレートに希釈したCEを施用すること、および、CEを回収して分析することを含む、化学物質(CE)の非特異的結合を低下させる方法を提供することである。
本発明のさらなる目的は、試験するCEを選択すること、各ウェルが多孔性構造体によって閉じられている底を有する、1個または複数のウェルを有する試験装置を選択すること、各ウェルが、試験装置の1個または複数のウェルから濾液を受けられるように、試験装置のウェルと位置を合わせた、開いた上部と閉じられた底を有する1個または複数のウェルからなる装置を回収装置の上方に置くこと、希釈剤でCEを所望の濃度に希釈し、希釈したCEを試験装置の1個または複数のウェルに施用すること、受け装置の1個または複数のウェルで試験装置の濾液を捕捉すること、および濾液を回収して薬物活性を分析することを含む、CEたとえば薬物候補を試験するプロセスを提供することである。
本発明のさらなる目的は、希釈剤が30kD未満、好ましくは10kD未満の公称分子量を有し、血漿、血清およびその混合物からなる群から選択された材料源から形成され、希釈剤が生体適合性であり、薬物または小分子の溶解性および生体利用特性を維持する、希釈剤を含む生物試験システム中のCEたとえば薬物や他の小分子の非特異的結合を低下させるための希釈剤を提供することである。
本発明の別の目的は、希釈剤が血漿および血清の個々の滅菌成分、およびその混合物から形成され、希釈剤が生体適合性であり、CEの溶解性および生体利用特性を維持する、希釈剤を含む生物試験システム中のCEたとえば薬物や他の小分子の非特異的結合を低下させるための希釈剤を提供することである。
本発明は、化学物質(CE)の希釈剤に関する。より詳細には、本発明は、この希釈剤に関し、ならびに、in vivoでの化合物の挙動に予測的なアッセイにおいて、試験装置表面に対する非特異的結合(NBS)、および化合物の輸送、溶解性、吸着、拡散、結合および化学物質の他の化合物特性を測定するのに使用する流体に対するNSBを低下しまたはなくすための、好ましい希釈剤としてのその使用に関する。
この希釈剤は、化学物質のNSBに寄与しないか、あるいはNSBをなくし、CEの分析にほとんどまたは全く悪影響を与えず、このようなCEの決定および定量用の方法やアッセイを妨害しない、低分子量成分からなる水性溶液である。
この希釈剤は、血漿、血清などの自然源を選択的に濾過してNSBを増大させる成分を取り除いて形成するか、または自然源の個々の成分を混合することによって作成することができる。
この希釈剤は通常、血漿または血清が化学物質(CE)の非特異的結合に寄与するタンパク質および他の成分をほとんど含まないように、1つまたは複数の濾過ステップ、主に限外濾過ステップにかけた血漿または血清から形成される。好ましくは、これは、実質的にすべての成分が約50キロダルトン(kD)未満の公称分子量である流体であり、より好ましくは、これは、30キロダルトン(kD)未満の公称分子量を有する成分を含み、さらに好ましくは、これは、10キロダルトン(kD)未満の公称分子量を有する成分を含み、実質的にタンパク質を含まない。所望する場合は、より細かい範囲たとえば5kD以下の公称分子量の希釈剤を用いることもできる。しかし、大部分の用途では、30kD未満の公称分子量を有する希釈剤が許容でき、期待されるすべての利点を提供する。
あるいは、血清または血漿の様々な低分子量成分、たとえば塩、トリグリセリド、コレステロール、糖など(50未満のkD、好ましくは30kD未満、より好ましくは10未満)を緩衝生理食塩溶液に混合して希釈剤を形成することによって、溶液を作成することができる。これらの成分は当分野でよく知られており、様々な市販源から入手することができ、また当分野の技術者によって実験室内で通常の技術および装置を用いて容易に分離することもできる(たとえば表1参照)。
血漿、血清、または選択される個々の成分は、ウシ(bovine)たとえば蓄牛(cattle)や子ウシ胎児の血清、ヒツジ、ヤギ、ヒトの血漿および血清、タンパク質を含まない血清製品、タンパク質を含まない非動物性の(animal−free)血清製品などを含むがそれだけには限定されない様々な源に由来するものでよい。これらは、様々な製造者たとえばSigma Aldrich、Hyclone Inc.、Gibco/Invitrogenから入手可能である。
自然源の希釈剤は、1つまたは複数の血漿源や血清源であれ1つまたは複数の血漿、血清、または両方の混合物であれ、所望の材料源を選択すること、および、少なくとも1つのステップが約50kD、30kD、または10kDの公称排除限界分子量を有する限外濾過膜で材料源を濾過することである、1つまたは複数回の濾過ステップに所望の材料源をかけることによって作成する。特に普通なら限外濾過膜を詰まらせるまたは汚してしまう、血漿または血清が大量の大きな分子量の成分を有する場合に、この限外濾過ステップの前により粗いプレフィルターを使用してもよい。さらに、所望する場合は、特定の用途に望まれるまたは必要であるならば、より細かい生成物を作成するために追加の限外濾過ステップを用いることもできる。
限外濾過ステップは、ステンレス鋼フィルターホルダーまたはSWINNEX(登録商標)フィルターホルダーに収容した、Centricon(登録商標)遠心濾過装置内など通常のフローフィルター、PLGC UF膜(10kD N.M.W.C.O.)、YMT10膜(N.M.W.C.O.の10kD)、PLTK UF膜(30kD N.M.W.C.O.)などの限外濾過膜、攪拌セル、PLTKまたはPLGC UF膜を収容したPellicon(登録商標)UFカセットなどの接線方向フローフィルター装置、あるいは米国特許第5,626,758号に示すような中空糸装置で行うことができる。どのシステムを選択するかはこの用途には重要でなく、それよりも濾過する材料源のスケール/体積および手近にある既存装置に関係する所が多い。
好ましい方法は、ウシ胎児血清を材料源として使用し、マサチューセッツ州ベッドフォードのMillipore CorporationのStericup(登録商標)フィルター装置で浄化するものである。マサチューセッツ州ベッドフォードのMillipore Corporationからいずれも入手可能なUltracel(登録商標)PLGCまたはYMT10膜(10kDのN.M.W.C.O.)をはめたMillipore攪拌セルを使用して、浄化した血清を分離して希釈剤を調製した。
CEを薬物候補などとして調査および/または開発するために、いくつかの異なるアッセイが使用される。Caco2細胞などの試験細胞の使用を用いて、CEの腸管輸送特性を試験することができる。血漿タンパク質結合、溶解性試験、PAMPA、他の「人工」膜輸送(または透過性)アッセイなど他の方法では細胞の使用が必要とされない。本発明は、いずれの試験タイプでも使用できる希釈剤を提供することを意図する。
典型的なアッセイは、図1に示す装置に類似した装置を使用することを含む。本実施形態は、細胞に基づくアッセイで使用することができる。細胞に基づかないアッセイでは、システム内に細胞を含まない同様のシステムを使用することができる。このシステムは、通常は12、24、48、96個であるがより少ないまたは多い数(たとえば384または1536個のウェル)を使用してもよい、一連のウェル4を有するトッププレートすなわち細胞プレート2を備える。
ウェルの上部6は開いており、底8は中実の底または多孔性構造体10のいずれか、通常は微小孔性膜またはガラスフィルターによって閉じられている。多孔性構造体10は、大きさが膜またはフィルターの最大孔より大きい細胞および/または添加成分、あるいは濾過の駆動力を欠く場合に表面張力によって保持される細胞および/または添加成分はウェル内に保持され、液体のみが拡散によってまたは圧力下で多孔性構造体10を通るように、プレートウェルの底に密閉されている。多孔性構造体10の上側表面上で細胞12を増殖させて、多孔性構造体10の上側表面全体にわたって一体の層Iを形成させる。
フィルタープレートの使用では、受けプレート14を細胞プレート2の下方に配置する。受けプレート14は、開いた上部18と閉じられた底20とを有する一連のウェル16を有する。ウェルの数、大きさ、構成は、細胞プレート2のウェル4Aを出るすべての液体が受けプレート14の対応するウェル16Aに流れ込むように、細胞プレートのウェルの数、大きさ、構成と位置が合うように設計されている。細胞を用いないアッセイの一部では、受けプレートは必要ない。
本発明の希釈剤中で、in vivo投与に適切と考えられる濃度に化学物質を希釈する。通常、CEは、アッセイおよび試験するCEに応じて、希釈剤中で約10マイクロモル濃度(μM)〜約0.1ナノモル濃度(nM)のレベルに希釈する。
その後、希釈剤中のCEを、細胞プレートのウェル4の開いた上部に、好ましくは細胞を乱さないようにウェル4の側面に沿って加え、細胞と相互作用させる。好ましくは、受けプレート14のウェル16も(CEを含まない)希釈剤で満たす。
一定時間後、通常は約1時間後に、2つのプレート2、14を分離し、受けプレート14のウェル16中の液体を分析する。
この希釈剤は、あらゆる試験表面または流体に対する、CEのどのようなNSBの可能性も低減させる。さらに、これは自然の産物であり細胞を増殖させる液体と類似しているので、従来技術の他の方法たとえば溶媒の使用とは異なり、細胞やCEの挙動にわずかしか悪影響を与えない。また、試験システム全体から分かるように、これは、受けプレートウェルのみならず、細胞プレート2、希釈容器(図示せず)、施用具たとえばシリンジまたはピペット、多孔性構造体などにおけるNSBも低下させる。本発明は、ガラスであれプラスチックであれ、あるいはプラスチックの混合物や親水性コーティングでコーティングしたプラスチックであれ、システムで使用する材料に関わらず機能し、低NSBプレートとみなされていたプレートでもNSBを低下させることが分かった。最後に、この希釈剤は溶液中のCEと全く結合せず、これは、CEの生体利用に全く悪影響を及ぼさないことを意味する。
本発明の発明は、in vivo環境に最もよく似ているので、幅広いアッセイで使用される材料の好ましい希釈剤であることが見出された。本発明を緩衝液、培養基、または生物アッセイやバイオ予測的(biopredictable)アッセイで化合物の挙動を評価するのに使用する様々な化合物の希釈剤として使用することができる。
放射標識した様々な薬物(リン酸緩衝生理食塩水(PBS)中10nMの濃度)のNSBを、Microcon(登録商標)の96穴受けプレート(PTFE樹脂ポリプロピレン混合物により形成)に加え、60分間プレート内に放置した。NSBで失われた薬物量を測定し、図2にまとめて示す。
様々なプラスチックから作成された他の96ウェルプレートに対する薬物NSB(リン酸緩衝液中10nMの薬物)も試験した。PTFEを含めたこれらプレートのすべてで結合が有意であり、損失の程度は薬物の溶解性に関連していた(すなわち、薬物が親油性であるほど、NSBによる損失が大きかった)。実際、タキソールおよびテストステロンのPPおよびPTFEプレート上でのLC−MSを用いた時間経過研究では、薬物NSBはプレート材料に依存しないように思えた(データ示さず)。
本発明で請求する希釈剤中の薬物の希釈液を、Microcon(登録商標)96穴受けプレート(PTFE樹脂/ポリプロピレン混合物)、ポリプロピレンから形成した96ウェルプレート、およびPTFE樹脂から形成した96ウェルプレート中で様々な薬物を用いて試験し、すべてにおいてNBSが有意に低下したことが示された。結果を図3に示す。
希釈剤中で希釈した結果として観察された薬物NSBの劇的な低下に加えて、この希釈剤はin vivo「移動相」に最もよく似ているので、幅広いアッセイにおける理想的な希釈剤であると考えられる。
本発明の一実施形態で有用な装置の横断面を示す図である。 実施例のデータを示すグラフである。 実施例のデータを示すグラフである。

Claims (22)

  1. 50kDの排除限界分子量を有する膜で濾過した、血漿、血清およびそれらの混合物、ならびに血漿、血清およびそれらの混合物の50kD未満の分子量を有する個々の成分の緩衝生理食塩溶液中の混合物からなる群から選択された材料源から形成され、50kD未満の分子量を有する、試験装置への低分子量有機分子の非特異的結合を低下させるための生体適合希釈剤。
  2. 血漿、血清、およびその混合物からなる群から選択される材料源を選択するステップと、材料源を50kDの排除限界分子量を有する限外濾過膜で濾過するステップと、濾過ステップから濾液を回収するステップとを含む、請求項1に記載の希釈剤を形成する方法。
  3. 材料源が、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ヒト、およびそれらの混合物からなる群から選択された源に由来する請求項1に記載の希釈剤。
  4. 材料源が、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ヒト、およびそれらの混合物からなる群から選択された源に由来する請求項2に記載の方法。
  5. 材料源がウシ胎児血清である請求項1に記載の希釈剤。
  6. 材料源がウシ胎児血清である請求項2に記載の方法。
  7. 材料源がヒト血漿である請求項1に記載の希釈剤。
  8. 材料源がヒト血漿である請求項2に記載の方法。
  9. 希釈剤が30kD未満の分子量を有する請求項1に記載の希釈剤。
  10. 希釈剤が10kD未満の分子量を有する請求項1に記載の希釈剤。
  11. 限外濾過膜が30kDの排除限界分子量を有する請求項2に記載の方法。
  12. 限外濾過膜が10kDの排除限界分子量を有する請求項2に記載の方法。
  13. 希釈剤が5kD未満の分子量を有する請求項1に記載の希釈剤。
  14. 材料源が、タンパク質を含まない血清製品およびタンパク質を含まない非動物性の血清製品からなる群から選択される請求項1に記載の希釈剤。
  15. 材料源が、タンパク質を含まない血清製品およびタンパク質を含まない非動物性の血清製品からなる群から選択される請求項2に記載の方法。
  16. 試験する低分子量有機分子を選択すること、1個または複数のウェルを有する試験装置を選択すること、希釈剤を用いて低分子量有機分子を所望の濃度に希釈し、希釈した低分子量有機分子を試験装置の1個または複数のウェルに施用すること、および材料を回収して分析することを含む、試験装置への低分子量有機分子の非特異的結合を低下させて低分子量有機分子を試験する方法であって、前記希釈剤が、血漿、血清、その混合物からなる群から選択される材料源から、材料源を50kDより小さい排除限界分子量を有するフィルターで濾過するプロセスおよび緩衝生理食塩溶液中で材料源の50kDより小さい分子量を有する個々の成分を混ぜ合わせるプロセスからなる群から選択されるプロセスによって形成されることを特徴とする前記方法。
  17. 各ウェルが多孔性構造体によって閉じられた底を有し、各ウェルが、受けプレートの1個または複数のウェルが試験装置の1個または複数のウェルと位置が合うように、試験装置の下方に配置された受けプレートをさらに備え、試験装置の1個または複数のウェルからの濾液を受けプレートの1個または複数のウェルで受けるため受けプレートの上方に試験装置を配置すること、試験装置の濾液を受けプレートの1個または複数のウェルで捕捉すること、および濾液を回収し分析することを含む請求項16に記載の方法。
  18. 各ウェルが多孔性構造体によって閉じられた底を有し、各ウェルが、試験装置の1個または複数のウェルの内側の多孔性構造上に形成した、低分子量有機分子を試験する細胞株をさらに備え、ここで試験装置の下方に受けプレートが配置され、試験装置の1個または複数のウェルと受けプレートの1個または複数のウェルとの位置が合わせされていることを特徴とし、試験装置の1個または複数のウェルからの濾液を受けプレートの1個または複数のウェルで受けるため受けプレートの上方に試験装置を配置すること、試験装置の濾液を受けプレートの1個または複数のウェルで捕捉すること、および濾液を回収し分析することを含む請求項16に記載の方法。
  19. 試験が、Caco−2薬物輸送アッセイ、血漿タンパク質薬物結合アッセイ、PAMPAアッセイ、透過性アッセイ、薬物溶解性アッセイからなる群から選択される請求項16に記載の方法。
  20. 血漿、血清、およびその混合物からなる群から選択された材料源に由来し、材料源を50kDより小さい排除限界分子量を有するフィルターで濾過するプロセスおよび緩衝生理食塩溶液中で材料源の50kDより小さい分子量を有する個々の成分を混ぜ合わせるプロセスからなる群から選択されたプロセスによって形成される希釈剤を使用すること、前記希釈剤を低分子量有機分子に加えてin vivo希釈を成し遂げること、そして希釈した低分子量有機分子を試験アッセイに施用することを含む、試験装置への低分子量有機分子の非特異的結合を低下させる方法。
  21. 希釈剤を含む生物試験システム内で試験装置への低分子量有機分子の非特異的結合を低下させるための希釈剤であって、前記希釈剤が、50kD未満の分子量を有し、血漿、血清、およびその混合物からなる群から選択された材料源から形成され、材料源を50kDより小さい排除限界分子量を有するフィルターで濾過するプロセスおよび材料源の50kDより小さい分子量を有する個々の成分を混ぜ合わせるプロセスからなる群から選択されたプロセスによって形成され、希釈剤が生体適合性であり、薬物または小分子の溶解性および生体利用特性を維持する前記希釈剤。
  22. 血漿、血清の個々の成分およびその混合物からなる群から選択された材料源を選択するステップであって、個々の成分が50kD未満の分子量を有するステップと、個々の成分を緩衝生理食塩溶液中に混合して希釈剤を形成するステップとを含む、請求項1又は21に記載の希釈剤を形成する方法。
JP2003568410A 2002-02-14 2003-02-12 希釈剤の製造方法および使用 Expired - Fee Related JP4057534B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US35678902P 2002-02-14 2002-02-14
PCT/US2003/004329 WO2003069340A1 (en) 2002-02-14 2003-02-12 Diluent, methods of manufacture and use

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005537459A JP2005537459A (ja) 2005-12-08
JP4057534B2 true JP4057534B2 (ja) 2008-03-05

Family

ID=27734677

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003568410A Expired - Fee Related JP4057534B2 (ja) 2002-02-14 2003-02-12 希釈剤の製造方法および使用

Country Status (5)

Country Link
US (4) US20030157574A1 (ja)
EP (1) EP1474688A1 (ja)
JP (1) JP4057534B2 (ja)
AU (1) AU2003211018A1 (ja)
WO (1) WO2003069340A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8986781B2 (en) * 2005-10-27 2015-03-24 Corning Incorporated Immobilized multi-layer artificial membrane for permeability measurements (PAMPA)
CN116087360A (zh) * 2023-01-09 2023-05-09 江苏鼎泰药物研究(集团)股份有限公司 一种利用UPLC-MS/MS快速检测药物在Caco-2细胞模型中渗透性的方法

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
USRE29725E (en) * 1966-04-26 1978-08-08 E. I. Du Pont De Nemours And Company Analytical test pack and process for analysis
US4902481A (en) * 1987-12-11 1990-02-20 Millipore Corporation Multi-well filtration test apparatus
US5077198A (en) * 1988-04-14 1991-12-31 Eastman Kodak Company Diagnostic kit and method for rapid detection of antibodies
US5360605A (en) * 1990-09-04 1994-11-01 Edward Shanbrom Preservation of blood, tissues and biological fluids
WO1992015670A1 (en) * 1991-02-28 1992-09-17 Hyclone Laboratories, Inc. Blended bovine sera cellular growth media and their methods of production and use
US5444155A (en) * 1991-09-10 1995-08-22 The Scripps Research Institute Molecules with antibody combining sites that induce asymmetry
WO1993021529A1 (en) * 1992-04-14 1993-10-28 Duke University Method of detecting tumors containing complexes of p53 and hsp70
US5316917A (en) * 1992-11-04 1994-05-31 Duke University Automated analysis of free l-carnitine and total short-chain acylcarnitine
US5441894A (en) * 1993-04-30 1995-08-15 Abbott Laboratories Device containing a light absorbing element for automated chemiluminescent immunoassays
US6156495A (en) * 1994-02-14 2000-12-05 Abbott Laboratories Hepatitis GB virus recombinant proteins and uses thereof
US5626758A (en) * 1995-08-08 1997-05-06 Rensselaer Polytechnic Institute Coiled membrane filtration system
AUPP790898A0 (en) * 1998-12-23 1999-01-28 Life Therapeutics Limited Renal dialysis
US6309605B1 (en) * 1999-05-05 2001-10-30 Millipore Corporation Well(s) containing filtration devices
US6635430B1 (en) * 1999-07-16 2003-10-21 Dupont Pharmaceuticals Company Filtrate plate device and reversible-well plate device
US6440642B1 (en) * 1999-09-15 2002-08-27 Shipley Company, L.L.C. Dielectric composition

Also Published As

Publication number Publication date
US20080193913A1 (en) 2008-08-14
JP2005537459A (ja) 2005-12-08
US20060121627A1 (en) 2006-06-08
AU2003211018A1 (en) 2003-09-04
WO2003069340A1 (en) 2003-08-21
EP1474688A1 (en) 2004-11-10
US20030157574A1 (en) 2003-08-21
US20080044929A1 (en) 2008-02-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5139685A (en) Blood separation filter assembly and method
Beltramo et al. Millimeter-area, free standing, phospholipid bilayers
JP5254000B2 (ja) 液体中に含まれる生物学的粒子を垂直濾過することによって分離する方法及び装置
EP0296415B1 (en) Multiwell plates containing membrane inserts
US20030219716A1 (en) Method and apparatus for improving in vitro measurement of membrane permeability of chemical compounds
US10843111B2 (en) Process of separating blood plasma/serum from whole blood
JP3746005B2 (ja) 低結合性液体保持用および濾過用器具
JPS6041576A (ja) 流体やプラスチツク材または固形材の物質、または粒子状生成物の産出または遊離及び分離の装置及び方法とその装置の使用法
CN116059826A (zh) 多孔装置和使用方法
Watanabe et al. Quantitative analysis of membrane surface and small confinement effects on molecular diffusion
JP4057534B2 (ja) 希釈剤の製造方法および使用
CN107576807A (zh) 一种血型检测质控品及其制备方法和在血型检测中的应用
CN103599817B (zh) 免疫学化验系统和方法
US7527975B2 (en) Determination of high lipophilicity values
WO2002090975A2 (de) Verfahren und vorrichtung zur bestimmung von flüchtigen substanzen in lösung
US20050266577A1 (en) Ultrafiltration device for drug binding studies
Higuchi et al. Permeation of γ-globulin through microporous membranes in the presence of trace DNA
US20240085283A1 (en) Apparatus and devices for processing fluid samples
Lucas Catch and Display Profiling of Small Extracellular Vesicles: A Microfluidic Approach for Surveillance of Cancer and Immunity
DE202006009728U1 (de) Mikroarray-Anordnung, die eine mikroporöse Membran und eine spezifische Inkubationskammeranordnung umfaßt
WO2024228966A2 (en) Charged hydrogels for concentrating proteins
Zhu et al. Blood Cell Separation Issues in Miniature Blood Diagnostic Kits
EP1559481A1 (en) Screening assay for the detection of biomolecules

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060523

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20060821

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20060828

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070116

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20070328

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20070405

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070625

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070807

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071213

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101221

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees