JP4056944B2 - Double-sided pre-coated aluminum plate excellent in press formability, designability and conductivity and press working method using the same - Google Patents

Double-sided pre-coated aluminum plate excellent in press formability, designability and conductivity and press working method using the same Download PDF

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、プレス成形性、意匠性及び導電性に優れた両面プレコートアルミニウム板とそれを用いたプレス加工方法に係り、特に、パソコン等の電子機器や携帯電話等の無線機器、テレビ等の電気機器等における筐体や、電気自動車やハイブリッド自動車の電池ケース等に好適に採用され得て、優れた帯電防止効果を実現し得る一方、プレス加工時において、塗膜割れや塗膜剥離の発生が有利に防止され得て、極めて優れた成形性を実現する両面プレコートアルミニウム板の改良した技術に関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来より、アルミニウム板は、耐食性に優れると共に、軽量であるという特徴を有しているところから、絞り加工や曲げ加工等といったプレス加工によって、所望とする形状に成形されて、家電や、OA機器、自動車製品等の様々な分野における部品として、広く利用されてきている。また、そのようなアルミニウム板の表面には、優れた意匠性を確保すべく、一般に、有機樹脂系塗料がコーティングされているのであるが、このような有機樹脂系塗料からなる塗膜が形成されたプレコートアルミニウム板にあっては、有機樹脂系塗膜の殆どが絶縁性であるところから、帯電防止性能が必要とされる電子機器、電気機器製品においては、その特徴を充分に発揮し得なかった。
【0003】
このため、帯電防止性能を付与すべく、リン化鉄やグラファイト、カーボンブラック、金属酸化物、フレーク状乃至は鱗片状のニッケルフィラー等の導電性物質を塗料中に含有せしめて導電性塗料と為し、これをアルミニウム材に対して塗装せしめて、導電性塗膜を形成することにより、アルミニウム塗装材に導電性を付与する手法が、これまでに数多く提案されてきている(例えば、特許文献1,2参照。)。
【0004】
しかしながら、そのような導電性物質が含有された導電性塗膜は、導電性物質を何等含有しない有機樹脂系塗膜に比して、一般に、柔軟性や屈曲性、延伸性等の特性に劣るようになるところから、そのような導電性塗膜が形成されたプレコートアルミニウム板を用いて、絞り加工や曲げ加工等のプレス加工を実施すると、特に、成形後において外側となる面、つまり、プレス加工時にダイスに接する側となる面に、塗膜割れや塗膜剥離、或いは、アルミニウム板の表面の性状悪化等の問題が惹起される恐れがあり、プレス成形性と導電性の両方を共に高いレベルで達成し得るものではなかったのである。
【0005】
そこで、本発明者らは、先に、アルミニウム板の両側の面に、それぞれ、有機樹脂系塗料からなる潤滑性塗膜と導電性塗膜とを形成せしめて、かかる潤滑性塗膜が形成された側の面を、成形後において外面となるようにすることで、塗膜割れや塗膜剥離等の発生が防止され得て、プレス成形性と導電性とが両立して高度に達成され得ることを知見し、別途、特許出願を行なっている(特願2002−93964号)。
【0006】
ところで、この種のプレス製品においては、その美観を向上させるべく、潤滑性塗膜中に顔料を含有せしめた場合において、潤滑性塗膜の密着性が悪化する傾向があり、プレス加工の際に、特に厳しい加工条件に晒されるコーナー部において、塗膜剥れによるシワが発生し易くなることが、認められている。
【0007】
また、そのような導電性塗膜が形成されたプレコートアルミニウム板を用いて、その深絞り加工を、プレス圧を大きくして行なうと、特に厳しい加工条件に晒されるコーナー部に、傷状の塗膜剥れが惹起されるようになるのである。なお、本発明者らが、かかる傷状の塗膜剥れが発生する原因について検討を行なったところ、プレス加工の際に、塗膜中に大きな物体として存在し、またその表面から突出する硬質の導電性物質が、金型(例えば、ポンチ等)と接触し、そして、そのような金型に接触した導電性物質が、プレス加工によって延伸して薄肉化する塗膜をゴリゴリと引きずることにより、傷状の塗膜剥れ等が惹起されることが明らかとなった。
【0008】
【特許文献1】
特開平5−311454号公報
【特許文献2】
特開平7−314601号公報
【0009】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、帯電防止性能に優れると共に、意匠性にも優れ、且つ、プレス加工時において、塗膜割れや塗膜剥離、欠損等の発生が効果的に防止され得て、優れた成形性を実現し得る両面プレコートアルミニウム板、及びそのような両面プレコートアルミニウム板を用いて有利にプレス加工を行なう方法を、提供することにある。
【0010】
【解決手段】
そして、本発明は、上述の如き課題を解決するために為されたものであって、その要旨とするところは、アルミニウム板の一方の面に、顔料を含有しない第一の有機樹脂系塗料からなる下塗り層と、顔料を含有せしめた第二の有機樹脂系塗料からなる上塗り層とが、順次積層されて、潤滑性塗膜が形成されている一方、他方の面に、導電性物質と共に、樹脂ビーズを含有せしめた第三の有機樹脂系塗料からなる導電性塗膜が形成されており、且つ該樹脂ビーズが、平均粒径:1〜90μmで、該導電性塗膜の膜厚の1〜3倍の大きさを有していることを特徴とするプレス成形性、意匠性及び導電性に優れた両面プレコートアルミニウム板にある。
【0011】
すなわち、このような本発明に従うプレコートアルミニウム板にあっては、その両側の面に、それぞれ、有機樹脂系塗料からなる潤滑性塗膜と導電性塗膜とが形成されているところから、かかる潤滑性塗膜によって、美麗な外観を高度に確保し得る一方、導電性塗膜によって、優れた帯電防止性能を有利に実現することが出来るのである。
【0012】
また、本発明に従うプレコートアルミニウム板の一方の面に形成された潤滑性塗膜は、顔料不含の下塗り層と顔料を含有する上塗り層とからなる少なくとも2層以上の構造とされているところから、潤滑性塗膜とアルミニウム板との密着性が有利に向上せしめられ、プレス加工時において、塗膜剥離やシワ等の発生が効果的に防止され得るようになっているのである。これは、潤滑性塗膜を、顔料を含有する有機樹脂系塗料のみにて形成した場合には、潤滑性塗膜中の顔料がアルミニウム板の表面付近に沈降することに起因して、塗膜密着性が悪化せしめられ、以て塗膜剥れやシワ等が発生し易くなる傾向があったのであるが、本発明に従って、顔料不含の有機樹脂系塗膜(下塗り層)を形成せしめた上に、顔料を含有する有機樹脂系塗膜(上塗り層)を形成すれば、顔料がアルミニウム板表面まで沈降することはなくなり、塗膜密着性の悪化を極めて効果的に回避することが出来るようになるからである。
【0013】
加えて、上記潤滑性塗膜が形成された面の反対側の面に設けられた導電性塗膜には、導電性物質と共に、樹脂ビーズが含有せしめられているところから、プレス加工時において、かかる樹脂ビーズが変形し、クッション(緩衝材)の如く作用して、導電性物質と金型(例えば、ポンチ等)との接触が緩和されるようになり、その結果、塗膜に対する金型の摺接乃至は摩擦作用が効果的に軽減され得て、傷状の塗膜剥れ等の発生が有利に抑制されることとなる。
【0014】
これにより、本発明に従う両面プレコートアルミニウム板にあっては、その両側の面、つまり、潤滑性塗膜が形成された面と導電性塗膜が形成された面の両方において、優れたプレス成形性が実現され得るのである。
【0015】
なお、本発明に従う両面プレコートアルミニウム板の好ましい態様の一つによれば、前記潤滑性塗膜は、炭素数400〜1000のポリエステル樹脂を主成分として含有する、顔料不含のポリエステル樹脂系塗料を、前記第一の有機樹脂系塗料として用いて形成された、1〜20μmの厚さの前記下塗り層と、炭素数400〜1000のポリエステル樹脂の100重量部に対して、インナーワックスを0.2〜5.0重量部の割合において含有すると共に、顔料を含有するポリエステル樹脂系塗料を、前記第二の有機樹脂系塗料として用いて形成された、5〜30μmの厚さの前記上塗り層とから構成されることが望ましく、このような構成を採用することによって、潤滑性塗膜の形成された面において、顔料による美観の向上が有利に実現されると共に、プレス加工時における潤滑性塗膜の塗膜割れや塗膜剥離の発生が、より一層有利に防止され得て、優れたプレス成形性が実現され得るようになる。
【0016】
また、本発明における好ましい態様の他の一つによれば、前記導電性塗膜は、炭素数400〜1000のポリエステル樹脂に対して、前記導電性物質及び前記樹脂ビーズと共に、インナーワックスを更に含有せしめてなるポリエステル樹脂系塗料を、前記第三の有機樹脂系塗料として用いて、1〜30μmの膜厚において形成されていることが望ましい。このような構成を採用することによって、導電性塗膜の形成された面において、優れた導電性が発現され、帯電防止性能が有利に発揮されると共に、プレス加工時における傷状の塗膜剥れ等の発生も有利に阻止され得て、プレス成形性も更に効果的に高められ得るのである。
【0017】
ここで、前記導電性物質としては、1〜40μmの平均粒径を有する球状Niフィラー及び/又は0.2〜5μmの平均厚さと2〜50μmの平均長さを有する鱗片状Niフィラーを有利に採用することが出来、かかる導電性物質を、前記第三の有機樹脂系塗料中に、前記ポリエステル樹脂の100重量部に対して、1〜70重量部の割合となるように含有することが、望ましい。こうすることで、導電性塗膜の形成された面に、より一層優れた帯電防止性能が付与されることとなる。
【0018】
また、本発明の望ましい態様の更に他の一つによれば、前記樹脂ビーズとしては、平均粒径:1〜90μmで、前記導電性塗膜の膜厚の1〜3倍の大きさを有するものを有利に採用することが出来、この樹脂ビーズを、前記第三の有機樹脂系塗料中に、前記ポリエステル樹脂の100重量部に対して、1〜100重量部の割合となるように含有することが、望ましい。このような構成を採用することによって、樹脂ビーズによる緩衝作用が極めて有利に発揮され、導電性塗膜のプレス成形性がより一層優れたものとなる。
【0019】
さらに、前記インナーワックスは、前記第三の有機樹脂系塗料中に、前記ポリエステル樹脂の100重量部に対して、0.5〜5.0重量部の割合となるように含有せしめられることが望ましく、これにより、導電性塗膜の潤滑性がより一層良好に確保されることとなる。
【0020】
加えて、本発明に従うプレス成形性、意匠性及び導電性に優れた両面プレコートアルミニウム板の好ましい態様の別の一つによれば、前記潤滑性塗膜及び前記導電性塗膜が、塗布型若しくは反応型の、クロメート層又はノンクロメート層を形成してなるアルミニウム板の表面に、それぞれ、形成されていることが望ましく、これによって、潤滑性塗膜とアルミニウム板との密着性、及び、導電性塗膜とアルミニウム板との密着性が、それぞれ、効果的に向上せしめられ、より一層優れた耐食性が実現され得ると共に、水や塩素化合物等の腐食性物質に起因する塗膜下腐食が抑制され、塗膜膨れや塗膜剥離等の問題の発生が有利に防止され得ることとなる。
【0021】
さらに、本発明にあっては、上述せる如き両面プレコートアルミニウム板を用いて、プレス加工を行なうに際して、該両面プレコートアルミニウム板における前記潤滑性塗膜が形成された面を、ダイス側に位置せしめる一方、前記導電性塗膜が形成された面をポンチ側に位置せしめることを特徴とするプレス加工方法をも、その要旨とするものである。
【0022】
このように、上述せる如き両面プレコートアルミニウム板の塗装面のうち、潤滑性塗膜の形成面をダイス側に位置せしめると共に、導電性塗膜の形成面をポンチ側に位置せしめるようにしてプレス加工を行えば、帯電防止性能に優れると共に、意匠性にも優れ、且つ、塗膜割れや塗膜剥離、欠損等の発生が有利に防止されたプレス成形品が、極めて有利に製造されることとなる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。但し、後述する図面においては、アルミニウム板の表面に形成される塗膜等の各層の存在が容易に認識され得るように、それらの厚みが誇張されて、実際よりも大きな比率で示されていることが、理解されるべきである。
【0024】
先ず、図1には、本発明に従う両面プレコートアルミニウム板の一具体例が、プレス成形機にセットされた状態で、示されている。そして、そこにおいて、両面プレコートアルミニウム板10は、アルミニウム板12をベースとして、そのダイス14側の表面(図1中、下面)に、下塗り層16と上塗り層18の2層にて構成される潤滑性塗膜20が、またそのポンチ22側の表面(図1中、上面)に、導電性を有する導電性塗膜24が、それぞれ形成されてなる形態を呈しているのである。
【0025】
より詳細には、アルミニウム板12のダイス14側表面には、図2に示されるように、上記した潤滑性塗膜20の下塗り層16との間に、下地処理層26が設けられている。そして、そのような下地処理層26が形成されたアルミニウム板12の表面に、顔料不含の第一の有機樹脂系塗料が塗布されて、硬化せしめられることにより、下塗り層16が形成され、更にその上に、顔料28を含む第二の有機樹脂系塗料が塗布,硬化せしめられることにより、上塗り層18が形成されて、2層構造の潤滑性塗膜20が積層形成されている。
【0026】
ところで、かかる潤滑性塗膜20の下塗り層16を形成する第一の有機樹脂系塗料としては、潤滑性塗膜20の密着性を高めるために、顔料を何等含有しないものが採用されることとなる。また、この第一の有機樹脂系塗料としては、硬化後(焼付後)において、優れた柔軟性を有すると共に、耐食性に優れているものが望ましく、例えば、塗料樹脂(有機樹脂)の主たる成分が、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、或いはウレタン樹脂である、ポリエステル樹脂系塗料、エポキシ樹脂系塗料、アクリル樹脂系塗料、フッ素樹脂系塗料、或いはウレタン樹脂系塗料等の、従来から公知の有機樹脂系塗料を、例示することが出来る。そして、本発明においては、それらの中でも、特に、炭素数が400〜1000のポリエステル樹脂を主成分として含有するポリエステル樹脂系塗料が、好適に採用され得るのであり、このような塗料を採用することによって、潤滑性塗膜20の下塗り層16が、柔軟性や屈曲性、延伸性等の特性に極めて優れたものとなる。
【0027】
なお、上述のポリエステル樹脂系塗料において、ポリエステル樹脂の炭素数の望ましい範囲を400〜1000とした理由は、かかるポリエステル樹脂の炭素数が400に満たない場合には、硬化処理後(焼付処理後)において、塗膜が過剰に硬化して、塗膜の柔軟性が低下する恐れがあり、その結果、プレス加工によって、加工部に塗膜割れや塗膜剥離等が惹起されてしまう可能性があるからであり、また、炭素数が1000を超える場合には、硬化処理後において、塗膜が充分に硬化しなくなる傾向があり、耐食性や耐候性が低下する等といった問題が招来される恐れがあるからである。因みに、そのようなポリエステル樹脂を主成分として含有する有機樹脂系塗料は、商業的に入手することが可能であって、例えば、日本ファインコーディングス株式会社製のフレキコート5000やSRF05等の塗料を挙げることが出来る。
【0028】
また、上述せる如き第一の有機樹脂系塗料には、必要に応じて、インナーワックス等の添加剤が適宜に配合されても、何等差支えない。
【0029】
一方、潤滑性塗膜20の上塗り層18を形成する第二の有機樹脂系塗料は、プレス成形品の外観を美麗にして、意匠性を高めるために、パール顔料等の、従来から公知の顔料のうちより、少なくとも1種、或いは、2種以上が適宜に選択され、適量において、添加,含有せしめられることによって、調製されるものである。なお、かかる顔料の添加量は、使用する顔料の種類や色等に応じて、適宜に設定され、通常、塗料樹脂の100重量部に対して、0.1〜10重量部程度となる量が採用されることとなる。
【0030】
そして、かかる顔料が含有せしめられた第二の有機樹脂系塗料にあっても、前記した第一の有機樹脂系塗料の場合と同様に、硬化後(焼付後)において、優れた柔軟性を有すると共に、耐食性に優れているものが望ましく、上述せる如き公知の各種の有機樹脂系塗料が適宜に選択されて用いられ得るのであるが、それらの中でも、炭素数が400〜1000のポリエステル樹脂を主成分として含有するポリエステル樹脂系塗料が、上記第一の有機樹脂系塗料と同様な理由から、特に好適に採用され得るのである。そして、このような塗料を採用することによって、潤滑性塗膜20の上塗り層18が柔軟性や屈曲性、延伸性等の特性に極めて優れたものとなる。なお、かかる第二の有機樹脂系塗料の主成分である塗料樹脂と、上記した第一の有機樹脂系塗料の主成分である塗料樹脂とを、異なるものとすることも可能であるが、潤滑性塗膜の密着性をより一層向上せしめるためには、同様なものとすることが望ましいことは、言うまでもないところである。
【0031】
また、外表面層となる上塗り層18を形成する第二の有機樹脂系塗料には、インナーワックスが、所定の割合において含有せしめられていることが望ましく、これにて、潤滑性塗膜20のプレス成形性がより一層効果的に向上せしめられるようになる。なお、かかるインナーワックスとしては、従来から公知の各種のものが採用され得るのであり、例えば、ラノリン等の動物ワックス;カルナバ等の植物ワックス;ポリエチレンワックスやフィッシャートロプッシュワックス等の合成ワックス;パラフィンワックスやマイクロクリスタリンワックスやペトロラタム等の石油ワックス等を例示することが出来、これらのうちの1種又は2種以上が、適宜に選択されて、用いられ得るのである。
【0032】
なお、かかるインナーワックスの配合割合としては、上記した塗料樹脂の100重量部に対して、0.2〜5.0重量部、より好ましくは0.5〜3.0重量部となる割合が、好適に採用され得る。けだし、かかるインナーワックスの配合割合が、過少である場合には、潤滑性塗膜20表面、つまり、上塗り層18の潤滑性が低下して、成形時に塗膜剥離等を生じる恐れがあるからであり、逆に、過多となる場合には、上塗り層18の柔軟性が低くなると共に、耐食性が低下する恐れがあるからである。
【0033】
そして、上述せる如き顔料不含の第一の有機樹脂系塗料と顔料を含有する第二の有機樹脂系塗料を、順次、塗布,硬化せしめることにより、図2に示される如き下塗り層16と上塗り層18が積層され、これにて、プレス成形性に優れた潤滑性塗膜20が形成されることとなるのであるが、その下塗り層16の厚さ(図2中、D1 )及び上塗り層18の厚さ(図2中、D2 )は、それぞれ、1〜20μm及び5〜30μmとなるように形成されることが望ましい。また、更に望ましくは、それら下塗り層16と上塗り層18を合わせた2層の厚さ、即ち、潤滑性塗膜20の膜厚(D1+D2)が、10〜30μmとなるように、形成されることが望ましい。
【0034】
何故ならば、上記した下塗り層16の厚さ:D1 が、1μmに満たない場合には、顔料28を含有する上塗り層18との密着性が低下して、塗膜剥離等が惹起される恐れがあるからであり、また、20μmを超えて、厚くなり過ぎる場合には、潤滑性塗膜20全体の膜厚が大きくなり過ぎて、潤滑性塗膜20の曲げ加工性が低下して、加工部位に、塗膜割れや塗膜剥離等が惹起される恐れがあるからである。更に、顔料28が存在せしめられた上塗り層18の厚さ:D2 が、5μmに満たず、薄い場合には、曲げ加工等の成形時に、顔料28を保持することが困難となり、かかる上塗り層18において塗膜割れや塗膜剥離等が惹起される恐れがあるからであり、逆に、30μmを超えて、厚くなり過ぎる場合には、潤滑性塗膜20全体の曲げ加工性が低下して、加工部位に、塗膜割れや塗膜剥離等が惹起される恐れがあるからである。
【0035】
これに対して、上述せる如き潤滑性塗膜20が形成されている面の反対側の面、即ち、ポンチ22が接する側の面には、図3にも示されているように、導電性を有する導電性塗膜24が形成されているのであるが、かかる導電性塗膜24とアルミニウム板12との間にも、また、下地処理層30が設けられている。そして、そのような下地処理層30が形成されたアルミニウム板12の表面に、導電性物質(32a,32b)と樹脂ビーズ34を含有する第三の有機樹脂系塗料が塗布されて、硬化せしめられることにより、導電性塗膜24が形成されているのである。
【0036】
なお、かかる導電性塗膜24を形成する有機樹脂系塗料としては、硬化後(焼付後)において、優れた柔軟性を有すると共に、後述する導電性物質との密着性が良好で、且つ耐食性に優れているものが望ましく、例えば、塗料樹脂(有機樹脂)の主たる成分が、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、或いはウレタン樹脂である、ポリエステル樹脂系塗料、エポキシ樹脂系塗料、アクリル樹脂系塗料、フッ素樹脂系塗料、或いはウレタン樹脂系塗料等の、従来から公知の有機樹脂系塗料を例示することが出来るのであるが、それらの中でも、特に、炭素数が400〜1000のポリエステル樹脂を主成分として含有するポリエステル樹脂系塗料が、上記した第一や第二の有機樹脂系塗料と同様な理由から、好適に採用され得るのであり、このような塗料を採用することによって、柔軟性や屈曲性、延伸性等の特性に極めて優れた導電性塗膜24が形成され得ることとなる。
【0037】
そして、そのような有機樹脂系塗料に対して、導電性物質(32a,32b)及び樹脂ビーズ34が添加、含有せしめられることによって、導電性塗料たる第三の有機樹脂系塗料が調製されることとなるのであるが、本発明において採用される導電性物質としては、微粒子状のニッケル(Ni)フィラーを始め、各種の公知の導電性粉体、粒体が挙げられる。その中でも、特に、1〜40μm、より好ましくは5〜20μmの平均粒径を有する球状Niフィラー32a、又は0.2〜5μm、より好ましくは0.5〜2μmの平均厚さと2〜50μm、より好ましくは5〜20μmの平均長さを有する鱗片状Niフィラー32bの何れか一方、或いは、それら球状Niフィラー32aと鱗片状Niフィラー32bの両方が好適に採用され得るのであり、このようなNiフィラーを採用することによって、導電性塗膜24に対して、優れた導電性が効果的に付与されることとなって、所望とする帯電防止性能が有利に実現されることとなるのである。
【0038】
なお、上述せる如き球状Niフィラー32aの平均粒径が、1μm未満の場合には、充分な導電性が得られなくなる恐れがある一方、40μmを超える場合は、後述する樹脂ビーズ34による緩衝作用が有効に発揮され得なくなる恐れがある。また、鱗片状Niフィラー32bにあっても、その平均厚さが0.2μm未満の場合や平均長さが2μm未満の場合には、充分な導電性が得られなくなる恐れがある一方、平均厚さが5μmを超える場合や平均長さが50μmを超える場合には、後述する樹脂ビーズ34による効果が有効に発揮され得なくなる恐れがある。
【0039】
また、導電性物質(32a,32b)の添加割合としては、塗料中の塗料樹脂の100重量部に対して、1〜70重量部、より好ましくは5〜20重量部となる割合が、好適に採用される。これは、かかる添加割合が、1重量部未満である場合には、充分な導電性が得られなくなる傾向があるからであり、逆に、70重量部を超えるような場合には、導電性が頭打ちとなって、更なる向上が望めないと共に、樹脂ビーズ34を添加することによって得られる効果が充分に発揮され難くなるからである。
【0040】
一方、上記した導電性物質(32a,32b)と共に、第三の有機樹脂系塗料中に含有される樹脂ビーズ34としては、弾性乃至は柔軟性を有し、且つ、第三の有機樹脂系塗料中の溶剤に溶解されず、焼付時に溶融しないものであれば、その材質は、特に限定されるものではなく、公知の各種のものが採用され得るのであるが、中でも、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、シリコーン樹脂等からなる樹脂ビーズにあっては、塗料樹脂との密着性が良好であると共に、適度に弾性変形して、緩衝作用を有利に発現し得るところから、特に好適に用いられ得るのである。上記した各種の材質からなる樹脂ビーズは、単独で用いられても良いし、2種以上が組み合わされて用いられても良い。
【0041】
また、そのような樹脂ビーズ34の形状にあっても、図3に示されるように、導電性塗膜24中において、ビーズ状乃至は球状を呈するものであれば、特に限定されるものではない。中でも、平均粒径が、1〜90μm、より好ましくは5〜40μmであり、且つ、導電性塗膜24の膜厚(図3中、D3 )の1〜3倍、より好ましくは1.2〜1.5倍の大きさを有するものが、好適に用いられることとなる。更に好適には、導電性物質(32a,32b)よりも粒径の大きな樹脂ビーズが、有利に用いられることとなる。
【0042】
そして、そのような樹脂ビーズ34が用いられることによって、かかる樹脂ビーズ34が、図3に示されるように、導電性塗膜24の表面25に露呈し或いは表面から突出するように配置せしめられる。また、プレス加工の際には、アルミニウム材12の展伸に伴う導電性塗膜24の薄肉化によって、塗膜表面25の凹凸が、更に強調されるようになる。そして、このような導電性塗膜24の上から、プレス加工を行なえば、かかる樹脂ビーズ34の存在によって、塗膜と金型との接触面積が小さくなると共に、樹脂ビーズ34の可撓性乃至は弾性変形による緩衝作用が有利に発揮され得て、導電性塗膜24と金型との間に発生する摩擦が効果的に抑えられ、導電性塗膜24に優れた潤滑性が付与されるものと考えられる。そして、これにより、硬質の導電性物質(32a,32b)と金型とが接触して、塗膜を損傷せしめるようなことも効果的に抑制され得て、優れたプレス成形性が実現され得るものと推定されている。
【0043】
なお、上記した樹脂ビーズ34の平均粒径が、1μm未満の場合や、導電性塗膜24の膜厚(D3 )の1倍未満である場合には、樹脂ビーズ34による緩衝効果を充分に得ることが出来なくなる恐れがある一方、平均粒径が90μmを超えたり、膜厚(D3 )の3倍を超えるようになると、樹脂ビーズ34自体が、導電性塗膜24から脱落し易くなる。
【0044】
また、上述せる如き樹脂ビーズ34の添加割合としては、塗料中の塗料樹脂の100重量部に対して、1〜100重量部、より好ましくは5〜20重量部となる割合が、好適に採用される。これは、かかる添加割合が、1重量部未満である場合には、添加による効果を充分に得ることが出来なくなる恐れがあるからであり、また、100重量部を超えるような場合には、導電性物質(32a,32b)によって付与される導電性が、樹脂ビーズ34によって阻害される恐れがあるからである。
【0045】
さらに、導電性物質(32a,32b)及び樹脂ビーズ34が含有せしめられてなる第三の有機樹脂系塗料(導電性塗料)にあっても、前記した第二の有機樹脂系塗料と同様に、インナーワックスが、所定の割合において含有せしめられていることが望ましく、これにて、導電性塗膜24のプレス成形性が、更に効果的に向上されることとなる。なお、このインナーワックスの配合割合としては、塗料中の塗料樹脂の100重量部に対して、0.5〜5.0重量部となる割合が、好適に採用され得るのである。これは、かかるインナーワックスの配合割合が、過少である場合には、導電性塗膜24の潤滑性が低下して、成形時に塗膜剥離を生じる恐れがあるからであり、逆に、過多となる場合には、導電性塗膜の曲げ加工性が低下して、加工部に塗膜割れや塗膜剥離等の問題を生じる可能性があるからである。
【0046】
そして、上述せる如き第三の有機樹脂系塗料を、アルミニウム板12の一方の表面に、塗布,硬化せしめることにより、導電性に優れた導電性塗膜24が形成されることとなるのであるが、導電性塗膜24の膜厚(図3中、D3 )としては、1〜30μmであることが望ましい。これは、かかる導電性塗膜24の膜厚:D3 が、1μmに満たず、薄過ぎる場合には、耐食性が不充分となるからであり、また、30μmを超えて、厚くなり過ぎる場合には、コストアップとなって、経済性が悪化すると共に、添加する樹脂ビーズ34の粒径も必然的に大きくなって、樹脂ビーズ34が塗料中に均一に分散し難くなって、塗装ムラが発生したりする等の問題を惹起する恐れがあるからである。
【0047】
ところで、上述せる如き第一、第二及び第三の有機樹脂系塗料を用いて、潤滑性塗膜20(下塗り層16+上塗り層18)及び導電性塗膜24が、それぞれ、片面ずつに設けられた両面プレコートアルミニウム板10を得るには、先ず、アルミニウム板12の表面に対して、所定の下地処理を施すことが望ましく、これによって、下地処理層26,30が、アルミニウム板12の表面に、それぞれ、形成されることとなる。
【0048】
なお、そのような下地処理としては、クロム酸クロメートやリン酸クロメート等によるクロメート処理;クロム化合物以外のリン酸チタンやリン酸ジルコニウム、リン酸モリブデン、リン酸亜鉛等によるノンクロメート処理等の従来から公知の化学皮膜処理、所謂化成処理が、好適に採用されるのである。そして、そのような下地処理によって形成せしめられる下地処理層26,30の存在によって、アルミニウム板12と潤滑性塗膜20との密着性、及び、アルミニウム板12と導電性塗膜24との密着性が、何れも、効果的に向上せしめられ得ると共に、更に優れた耐食性が実現され得て、水、塩素化合物等の腐食性物質がアルミニウム板の表面に浸透した際に惹起される塗膜下腐食が抑制され、塗膜膨れや塗膜剥離が有利に防止され得るのである。
【0049】
なお、上述せる如きクロメート処理やノンクロメート処理等の化成処理手法には、反応型及び塗布型が存するのであるが、本発明においては、何れの手法が採用されても、何等差支えない。また、アルミニウム板12のそれぞれの面には、各々異なる下地処理が別個に施されても何等差支えないのであるが、有利には、同一の下地処理が同時に施されることが、望ましい。
【0050】
かくして、上述せる如き下地処理によって下地処理層26,30がそれぞれ形成せしめられた後、一方の面には、下塗り層16と上塗り層18にて構成される潤滑性塗膜20が、また他方の面には、導電性塗膜24が、それぞれ、形成されることとなる。ここにおいて、潤滑性塗膜20は、先ず、上述せる如き第一有機樹脂系塗料を、アルミニウム板12表面の下地処理層26の上に、常法に従って、塗布し、次いで、硬化することによって下塗り層16を形成した後、更に、その下塗り層16の上に、第二の有機樹脂系塗料を、塗布,硬化せしめて、上塗り層18を積層することによって、形成されるのであり、また、導電性塗膜24も、上述せる如き第三の有機樹脂系塗料を、アルミニウム板12表面の下地処理層30の上に、常法に従って、塗布,硬化せしめることによって、形成されるのである。そして、これら潤滑性塗膜20と導電性塗膜24の形成によって、プレス成形性、意匠性及び導電性に優れた両面プレコートアルミニウム板が作製されることとなるのである。
【0051】
ここで、上記した第一〜第三の有機樹脂系塗料の塗装方法としては、特に制限されるものではなく、ロールコート法、バーコート法、浸漬塗布法、スプレー法等の、従来から公知の各種の手法が適宜に採用され得るのである。
【0052】
また、潤滑性塗膜20や導電性塗膜24を形成せしめる際の硬化条件(焼付け条件)にあっても、塗料樹脂の種類等に応じて、それぞれ、適宜に選択され、特に制限されるものではないものの、特に、潤滑性塗膜20の上塗り層18や導電性塗膜24等の最外層を形成する塗膜、言い換えれば、人の目に触れる塗膜にあっては、230℃超え260℃以下の焼付温度で、硬化(焼付)が行なわれることが望ましく、このような焼付温度を採用することによって、より一層美麗な表面が得られて、意匠性も更に向上する。なお、焼付温度が230℃以下であるとと、塗膜中に残るインナーワックスの割合が多くなると共に、塗膜の硬化度が低くなる。そして、このような塗膜のプレコート板をプレス成形すると、プレス成形時に浸透するプレス油が多くなり、塗膜表面に「染み」状の模様がついてしまう恐れがあるからである。また、焼付温度が260℃を超えるようになると、インナーワックス自体が焼けて変色し、望ましくない模様が形成されてしまう恐れがある。
【0053】
なお、第一或いは第二の有機樹脂系塗料を構成する塗料樹脂と、第三の有機樹脂系塗料を構成する塗料樹脂とを、同じ樹脂系のものとすれば、同様な硬化条件にて硬化を行なうことが可能となるところから、第一及び第三の有機樹脂系塗料の焼付け、或いは、第二及び第三の有機樹脂系塗料の焼付けを、同時に行なうことが可能となる。このようにすれば、それらを別々に硬化させる場合に比して、低廉に両面プレコートアルミニウム板を製造することが可能となって、有利となる。
【0054】
而して、上述せる如くして作製された両面プレコートアルミニウム板10にあっては、一方の面に、顔料不含の第一の有機樹脂系塗料からなる下塗り層16と、顔料を含有する第二の有機樹脂系塗料からなる上塗り層18にて構成される潤滑性塗膜20が形成されているところから、かかる潤滑性塗膜20の上塗り層18によって、意匠性乃至は美観性が極めて高度に確保され得ると共に、潤滑性塗膜20の下塗り層16の存在によって、塗膜密着性が著しく向上せしめられ、このため塗膜割れや塗膜剥離等の欠陥の発生が極めて有利に防止されて、優れたプレス成形性が実現され得るのである。また一方、他方の面には、第三の有機樹脂系塗料からなる導電性塗膜24が形成されているところから、かかる導電性塗膜24中に存在する導電性物質(32a,32b)によって、優れた帯電防止性能が発揮されると共に、樹脂ビーズ34の存在によって、塗膜に対する金型の摺接乃至は摩擦作用が効果的に低減され得て、塗膜の欠損の発生が防止され、プレス成形性が高度に確保されることとなる。
【0055】
そして、本発明に従う両面プレコートアルミニウム板10は、絞り加工や曲げ加工等といったプレス加工にて、常法に従って、所望とする形状に成形されて、パソコン等の電子機器や携帯電話等の無線機器、テレビ等の電気機器等における筐体部分や、電気自動車やハイブリッド自動車の部品として、有利に用いられることとなるのである。なお、そのようなプレス加工を行なうに際しては、図1にも示されているように、両面プレコートアルミニウム板10を、その潤滑性塗膜20の形成面がダイス14側となるように、また、その導電性塗膜24の形成面がポンチ22側となるように、プレス成形機に設置することが、望ましい。これによって、問題が起こり易い成形品の外面においても、塗膜割れや塗膜剥離等の発生が効果的に防止され得るのであり、しかも、人の目に触れる外面には、顔料28が存在せしめられてなる上塗り層18によって優れた意匠性が付与されると共に、内面には、導電性塗膜24によって優れた導電性が付与され得て、帯電防止効果が有利に奏されるようになるのである。
【0056】
以上、本発明の代表的な実施形態について詳述してきたが、それは、あくまでも例示に過ぎないものであって、本発明は、そのような実施形態に係る具体的な記述によって、何等限定的に解釈されるものではないことが、理解されるべきである。
【0057】
例えば、上記の実施形態では、アルミニウム板12の各表面には、下地処理層26,30が設けられ、これによって、潤滑性塗膜20及び導電性塗膜24の密着性の向上が図られていたのであるが、かかる下地処理層26,30は、本発明において、必ずしも必要とされるものではない。
【0058】
また、プレコートが施されるアルミニウム板12にあっても、板状を呈するものであれば、従来から公知の各種の、アルミニウム若しくはアルミニウム合金からなるアルミニウム板又はアルミニウム合金板が広く包含され、その対象とされ得るのである。
【0059】
その他、一々列挙はしないが、本発明が、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないところである。
【0060】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を含む幾つかの実験例を示し、本発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのような実験例の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。
【0061】
先ず、供試材たるアルミニウム板として、プレス加工において一般的に使用されている、板厚が1.0mmのAl−4.5%Mg合金のO材を、準備した。
【0062】
そして、かかる準備されたアルミニウム板の両面に対して、下記表1〜3に示されるように、下記表4に示されるa〜eのうちの何れかの下地処理を施した(但し、下記表1,3における実験例12については、ダイス側の面のみに下地処理を施した)。なお、かかるa〜eの下地処理のうち、d,eの下地処理が施されるアルミニウム板については、予め脱脂処理を行なった後、バーコート法にて下地処理を行なう一方、a〜cの下地処理が施されるアルミニウム板については、下地処理によって脱脂効果が得られるため、そのまま、どぶ漬け法にて下地処理を実施し、何れも、約100℃の雰囲気中で乾燥せしめることによって、下地処理層をアルミニウム板の両面に形成させた。
【0063】
【表1】

Figure 0004056944
【0064】
【表2】
Figure 0004056944
【0065】
【表3】
Figure 0004056944
【0066】
【表4】
Figure 0004056944
【0067】
また、潤滑性塗膜の下塗り層を形成するための第一の有機樹脂系塗料として、上記表1〜3に示される如き平均炭素数を有するポリエステル樹脂からなる市販のポリエステル樹脂系塗料を、各実験例毎に、それぞれ、準備する一方、潤滑性塗膜の上塗り層を形成するための第二の有機樹脂系塗料として、第一の有機樹脂系塗料と同様なポリエステル樹脂系塗料中に、該ポリエステル樹脂の100重量部に対して、パール顔料を5重量部添加し、更に、インナーワックスたるポリエチレンワックスを、上記表1に示される割合となるように添加し、それらを、攪拌棒で5分間、均一に混合せしめたものを、各実験例毎に、それぞれ、準備した。また、導電性塗膜を形成するための第三の有機樹脂系塗料として、第一及び第二の有機樹脂系塗料と同様なポリエステル樹脂系塗料中に、該ポリエステル樹脂の100重量部に対して、樹脂ビーズ(比較のために、実験例23には添加せず)と、導電性物質たるNiフィラー(比較のために、実験例22には添加せず)と、インナーワックスたるポリエチレンワックスを、それぞれ、上記表2又は表3に示される割合となるように添加し、それらを、攪拌棒で5分間、均一に混合せしめたものを、各実験例毎に、それぞれ、準備した。なお、樹脂ビーズとしては、アクリル樹脂ビーズ、ナイロンビーズ、フッ素樹脂ビーズ、ポリアミド樹脂ビーズ、シリコーン樹脂ビーズのうちの何れかを用い、導電性物質としては、球状Niフィラー(ノバメット製CNS400)及び/又は鱗片状Niフィラー(ノバメット製HCA1)を用いた。
【0068】
そして、実験例1〜23のアルミニウム板の一方の面に対して、所定量の第一の有機樹脂系塗料を、バーコーターを用いて、それぞれ、塗布し、アルミニウム板の表面の温度が230℃になるように、240℃の雰囲気のオーブン内で、40秒間加熱することにより、塗料を硬化させて下塗り層を形成せしめた(実験例21を除く)。そして、下塗り層の上に、上塗りとして、所定量の第二の有機樹脂系塗料を、バーコーターを用いて塗布する一方、他方の面に対しても、所定量の第三の有機樹脂系塗料を、同様にして塗布した。次いで、アルミニウム板の表面の温度が250℃になるように、260℃の雰囲気のオーブン内で、40秒間加熱することにより、両面の第二、第三の有機樹脂系塗料を硬化させて、実験例1〜23に係る両面プレコートアルミニウム板を作製した。なお、形成された潤滑性塗膜(上塗り層、下塗り層)と導電性塗膜の膜厚は、それぞれ、上記表1〜3に示されている。
【0069】
そして、上述の如くして作製された実験例1〜23に係るプレコートアルミニウム板を用いて、下記のように、プレス成形性(プレス加工性)、耐摺動性、導電性、塗膜密着性及び耐食性の評価試験を実施し、それぞれ、5段階にて評価して、2以上を合格レベルとした。
【0070】
−プレス成形性−
上述の如くして作製された実験例1〜23に係る両面プレコートアルミニウム板を、それぞれ、潤滑性塗膜が形成された側の面をダイス側に位置せしめて、下記の条件で深絞り加工を施し、ダイス側の面に塗膜割れの発生しない最大の深さ(成形高さ)を求めることで、プレス成形性の評価を行なった。なお、かかる評価は、下記の如き評価基準にて行ない、その得られた結果を、下記表5に示した。なお、顔料不含の下塗り層が形成されていない実験例21の両面プレコートアルミニウム板にあっては、プレス初期から、ダイス側の塗膜剥離が、認められた。
[加工条件]
ダイス径:φ52.8mm、ポンチ径:φ50mm、ポンチ肩部の曲率半径:5mm、板押えダイス肩部の曲率半径:5mm、板押え力:34kN、潤滑油:使用せず。
[評価基準]
評価5:15mm超え、評価4:14mm超え15mm以下、評価3:13mm超え14mm以下、評価2:12mm超え13mm以下、評価1:12mm以下。
【0071】
−耐摺動性−
実験例1〜23のプレコートアルミニウム板(但し、この評価試験においては、上記表2,3に示される導電性塗膜のみが形成されたものを、別途準備した)を、それぞれ、バウデン試験に供した。即ち、荷重500gで、直径3/16インチのSUJ2製鋼球を、サンプル台上に載置した試料の導電性塗膜表面において、100回摺動させ、摺動痕跡の幅寸法を測定し、その幅寸法から、評価を行なった。なお、かかる評価は、次のような評価基準にて行ない、得られた結果を、下記表5に示した。
[評価基準]
評価5:0.1mm未満、評価4:0.1mm以上0.3mm未満、評価3:0.3mm以上0.5mm未満、評価2:0.5mm以上1.0mm未満、評価1:1.0mm以上。
【0072】
−導電性−
実験例1〜23のプレコートアルミニウム板(但し、この評価試験においては、上記表2,3に示される導電性塗膜のみが形成されたものを、別途準備した)を、それぞれ、2枚ずつ用い、その2枚の導電性塗膜が形成された面を上下に重ね合わせて、その上下を2個の銅電極(先端面積:約3mm2 )で挟み、約10kg/cm2 の圧力をかけた。そして、かかるプレコートアルミニウム板間に、5Vの定電圧電源を接続し、回路に流れる電流値から電気抵抗を求めて、以下の評価基準にて評価を行ない、その得られた結果を、下記表5に示した。なお、導電性物質が含有せしめられていない塗膜を有する実験例22に係るアルミニウム板にあっては、殆ど電気を通すことなく、電気抵抗が106 Ω以上であることを、確認した。
[評価基準]
評価5:0.01Ω未満、評価4:0.01Ω以上0.5Ω未満、評価3:0.5Ω以上2Ω未満、評価2:2Ω以上10Ω未満、評価1:10Ω以上。
【0073】
−塗膜密着性−
実験例1〜23の両面プレコートアルミニウム板を、それぞれ、沸騰水に2時間浸漬せしめた後、碁盤目テープ剥離試験を行い、碁盤目総数100個(各1mm×1mm)中の塗膜の残存数で、塗膜密着性を評価した。なお、かかる評価は、次のような評価基準にて行ない、その得られた結果を、下記表5に示した。
[評価基準]
評価5:100個、評価4:90個以上100個未満、評価3:80個以上90個未満、評価2:60個以上80個未満、評価1:60個未満。
【0074】
−耐食性−
実験例1〜23の両面プレコートアルミニウム板に、それぞれ、カッターナイフを用いて、クロスカットを入れ、塩水噴霧試験を720時間行なった後、両面プレコートアルミニウム板の外観を、以下の評価基準にて評価し、その得られた結果を、下記表5に示した。
[評価基準]
評価5:変化なし、評価4:0.5mm未満の塗膜膨れ、評価3:0.5mm以上1mm未満の塗膜膨れ、評価2:1mm以上3mm未満の塗膜膨れ、評価1:3mm以上の塗膜膨れ。
【0075】
【表5】
Figure 0004056944
【0076】
かかる表5の結果から明らかなように、実験例1〜20に係る両面プレコートアルミニウム板にあっては、顔料を含まない下塗り層が形成されていない実験例21に係るアルミニウム板に比して、プレス成形性が優れていると共に、塗膜密着性にも優れていることが分かる。また、それら実験例1〜20に係る両面プレコートアルミニウム板は、導電性物質のない塗膜が形成された実験例22に係るアルミニウム板に比して、優れた導電性が付与されていることが分かる。また、それら実験例1〜20に係る両面プレコートアルミニウム板は、樹脂ビーズが含有されていない実施例23に係るアルミニウム板に比して、Niフィラーによる塗膜損傷が惹起され難くなっていることが分かる。即ち、実験例1〜20に係る両面プレコートアルミニウム板にあっては、プレス成形性、耐摺動性、導電性、塗膜密着性及び耐食性が、何れも、評価基準:2以上であることが分かる。
【0077】
また、かかる実験例1〜20に係る両面プレコートアルミニウム板の中でも、実験例1〜11に係る両面プレコートアルミニウム板にあっては、プレス成形性、耐摺動性、導電性、塗膜密着性及び耐食性が、何れも、評価基準:3以上を満足していることが、認められるのである。
【0078】
また、上記実験例3に係る両面プレコートアルミニウム板を製造する際に用いた第一〜第三の有機樹脂系塗料を準備し、先ず、7枚のアルミニウム板の一方の面に対して、それぞれ、所定量の第一の有機樹脂系塗料を、バーコーターを用いて、それぞれ、塗布し、アルミニウム板の表面の温度が230℃になるように、240℃の雰囲気のオーブン内で、120秒間加熱することにより、塗料を硬化させて下塗り層を、それぞれ、形成せしめた。
【0079】
次いで、形成された下塗り層の上に、所定量の第二の有機樹脂系塗料を、バーコーターを用いて塗布する一方、他方の面に対しても、所定量の第三の有機樹脂系塗料を、同様にして塗布した。そして、7枚のアルミニウム板を、それぞれ、アルミニウム板の表面の温度が、230℃、232℃、240℃、250℃、260℃、262℃、270℃となるように、それぞれ、240℃、242℃、250℃、260℃、270℃、272℃、280℃の雰囲気のオーブン内で、40秒間加熱することにより、両面の第二、第三の有機樹脂系塗料を焼付けた。
【0080】
そして、得られた両面プレコートアルミニウム板を用い、これに、日本工作油製プレス油(PG314W、動粘度50cSt)を塗布し、前記「プレス成形性」の評価試験と同様なプレス方法で、成形高さ:14mmとなるまで成形した。
【0081】
その結果、焼付温度(此処では、オーブンの設定温度ではなく、アルミニウム板表面の温度)が、232℃〜260℃の場合には、美麗な塗膜を得ることが出来たが、焼付温度が230℃では、染み状の模様が塗膜表面に認められた。また、焼付温度が262℃、270℃では、焼付後の塗膜表面に、薄茶色の変色が認められた。
【0082】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に従う両面プレコートアルミニウム板は、一方の面に、顔料を含まない下塗り層と顔料を含む上塗り層とからなる潤滑性塗膜が形成される一方、他方の面に、導電性物質と共に樹脂ビーズを含有する導電性塗膜が形成されているところから、かかる潤滑性塗膜によって、極めて高度な意匠性が確保される一方、導電性塗膜によって、帯電防止性能が効果的に向上せしめられることとなるのである。
【0083】
また、潤滑性塗膜は、顔料不含の下塗り層と顔料を含有する上塗り層とからなる少なくとも2層以上の構造とされているところから、潤滑性塗膜とアルミニウム板との密着性が有利に向上せしめられ、プレス加工時において、塗膜割れや塗膜剥離等の発生が効果的に防止され得るようになっているのである。
【0084】
加えて、導電性塗膜には、導電性物質と共に、樹脂ビーズが含有せしめられているところから、プレス加工時において、導電性物質と金型との接触が緩和され、その結果、塗膜に対する金型の悪作用が効果的に回避され得て、傷状の塗膜剥れ等の発生が有利に抑制される。
【0085】
これにより、本発明に従う両面プレコートアルミニウム板にあっては、潤滑性塗膜が形成された面と導電性塗膜が形成された面の両方において、優れたプレス成形性が実現され得るのである。
【0086】
また、本発明に従って、両面プレコートアルミニウム板を、潤滑性塗膜が形成された面をダイス側に位置せしめる一方、導電性塗膜が形成された面をポンチ側に位置せしめて、プレス加工を実施すれば、プレス成形性に特に優れるところとなり、問題が起こり易い成形品の外面側においても、塗膜割れや塗膜剥離等の発生が効果的に防止され得るのである。しかも、プレス加工によって製作された成形品の外表面には、パール顔料等を始めとする顔料を含む上塗り層が形成されているところから、極めて優れた意匠性が付与されると共に、内面には、導電性が付与されて、帯電防止効果が発揮されるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う両面プレコートアルミニウム板の一具体例が、プレス成形機にセットされた状態で、示されている断面説明図である。
【図2】図1の両面プレコートアルミニウム板の下面部の構造を詳細に示す、部分拡大断面説明図である。
【図3】図1の両面プレコートアルミニウム板の上面部の構造を詳細に示す、部分拡大断面説明図である。
【符号の説明】
10 両面プレコートアルミニウム板
12 アルミニウム板 14 ダイス
16 下塗り層 18 上塗り層
20 潤滑性塗膜 22 ポンチ
24 導電性塗膜 26,30 下地処理層
28 顔料 32a 球状Niフィラー
32b 鱗片状Niフィラー 34 樹脂ビーズ[0001]
【Technical field】
The present invention relates to a double-sided pre-coated aluminum plate excellent in press formability, designability and conductivity and a press working method using the same, and in particular, electronic equipment such as a personal computer, wireless equipment such as a mobile phone, and electrical equipment such as a television. While it can be suitably used in equipment casings, battery cases for electric vehicles and hybrid vehicles, etc., it can achieve excellent antistatic effects, while cracking and peeling of coatings occur during press processing. The present invention relates to an improved technique for a double-sided pre-coated aluminum plate that can be advantageously prevented and achieves very good formability.
[0002]
[Background]
Conventionally, aluminum plates have excellent corrosion resistance and are light in weight, so they are formed into desired shapes by pressing such as drawing or bending, and are used in home appliances and OA equipment. It has been widely used as a component in various fields such as automobile products. Also, the surface of such an aluminum plate is generally coated with an organic resin paint in order to ensure excellent design, but a coating film made of such an organic resin paint is formed. In the pre-coated aluminum plate, since most of the organic resin coatings are insulating, they cannot fully demonstrate their characteristics in electronic and electrical equipment products that require antistatic performance. It was.
[0003]
For this reason, in order to provide antistatic performance, a conductive material such as iron phosphide, graphite, carbon black, metal oxide, flaky or flaky nickel filler is included in the paint, so that the conductive paint is formed. Many methods have been proposed so far to apply conductivity to an aluminum coating material by coating the aluminum material and forming a conductive coating film (for example, Patent Document 1). , 2).
[0004]
However, a conductive coating film containing such a conductive substance is generally inferior in properties such as flexibility, flexibility and stretchability as compared with an organic resin-based coating film containing no conductive substance. From this point, when press processing such as drawing and bending is performed using a pre-coated aluminum plate on which such a conductive coating film is formed, the surface that becomes the outside after molding, that is, the press There is a risk of problems such as coating film cracking, coating film peeling, or deterioration of the surface properties of the aluminum plate on the surface that contacts the die during processing, and both press formability and conductivity are high. It could not be achieved at the level.
[0005]
Therefore, the inventors first formed a lubricating coating film and a conductive coating film made of an organic resin coating on both sides of the aluminum plate, respectively, so that the lubricating coating film was formed. By making the outer surface the outer surface after molding, the occurrence of coating film cracking and coating film peeling can be prevented, and both press moldability and conductivity can be achieved to a high degree. As a result, a patent application has been filed separately (Japanese Patent Application No. 2002-93964).
[0006]
By the way, in this kind of press product, in order to improve the aesthetic appearance, when a pigment is contained in the lubricating coating, the adhesion of the lubricating coating tends to deteriorate, and during the press working In particular, it is recognized that wrinkles due to peeling of the coating film are likely to occur at corner portions exposed to particularly severe processing conditions.
[0007]
In addition, when a pre-coating aluminum plate with such a conductive coating film is used and deep drawing is performed at a high press pressure, a scratch-like coating is applied to corners that are exposed to particularly severe processing conditions. The film will be peeled off. In addition, when the present inventors examined the cause of the occurrence of such a scratched coating film peeling, a hard object that exists as a large object in the coating film and protrudes from the surface during press working. The conductive material in contact with a mold (for example, a punch or the like), and the conductive material in contact with such a mold drags the coating film that is stretched and thinned by press working. It was clarified that scratched film peeling occurred.
[0008]
[Patent Document 1]
JP-A-5-31454
[Patent Document 2]
JP-A-7-314601
[0009]
[Solution]
Here, the present invention has been made in the background of such circumstances, and the problem to be solved is that it is excellent in antistatic performance, excellent in design properties, and applied during press working. Occurrence of film cracking, coating film peeling, chipping, etc. can be effectively prevented, and press working is advantageously performed using such a double-sided pre-coated aluminum plate that can realize excellent formability. There is to provide a method.
[0010]
[Solution]
And this invention was made | formed in order to solve the above subjects, The place made into the summary is from the 1st organic resin-type coating material which does not contain a pigment in one surface of an aluminum plate. An undercoat layer and an overcoat layer made of a second organic resin-based paint containing a pigment are sequentially laminated to form a lubricating coating film, on the other side, together with a conductive substance, A conductive coating film made of a third organic resin-based paint containing resin beads is formed. And the resin beads have an average particle size of 1 to 90 μm and a size of 1 to 3 times the film thickness of the conductive coating film. The double-sided precoated aluminum plate is excellent in press formability, designability and conductivity.
[0011]
That is, in such a pre-coated aluminum plate according to the present invention, the lubrication coating film and the conductive coating film made of an organic resin-based paint are respectively formed on both sides of the pre-coated aluminum plate. While a beautiful appearance can be secured at a high level by the conductive coating film, excellent antistatic performance can be advantageously realized by the conductive coating film.
[0012]
Further, the lubricating coating film formed on one surface of the precoated aluminum plate according to the present invention has a structure of at least two layers comprising a pigment-free undercoat layer and a pigment-containing topcoat layer. The adhesion between the lubricating coating and the aluminum plate is advantageously improved, and the occurrence of coating peeling and wrinkles can be effectively prevented during pressing. This is because when the lubricating coating film is formed only with an organic resin-based paint containing a pigment, the pigment in the lubricating coating film settles near the surface of the aluminum plate. Adhesion was deteriorated, and thus there was a tendency that coating film peeling, wrinkles and the like were likely to occur. In accordance with the present invention, a pigment-free organic resin coating film (undercoat layer) was formed. If an organic resin-based coating film (overcoat layer) containing a pigment is formed on the top, the pigment will not settle to the aluminum plate surface, and deterioration of coating film adhesion can be avoided very effectively. Because it becomes.
[0013]
In addition, the conductive coating provided on the surface opposite to the surface on which the lubricating coating is formed contains resin beads together with the conductive material. Such resin beads are deformed and act like a cushion (buffer material), so that the contact between the conductive material and the mold (for example, punch) is eased. The sliding contact or the frictional action can be effectively reduced, and the occurrence of scratched coating film peeling or the like is advantageously suppressed.
[0014]
Thereby, in the double-sided precoated aluminum plate according to the present invention, excellent press formability on both sides thereof, that is, both the surface on which the lubricating coating film is formed and the surface on which the conductive coating film is formed. Can be realized.
[0015]
In addition, according to one of the preferable aspects of the double-sided precoated aluminum plate according to the present invention, the lubricating coating is a pigment-free polyester resin-based paint containing a polyester resin having 400 to 1000 carbon atoms as a main component. The inner wax is 0.2% with respect to 100 parts by weight of the undercoat layer having a thickness of 1 to 20 μm and the polyester resin having 400 to 1000 carbon atoms formed as the first organic resin-based paint. From the topcoat layer having a thickness of 5 to 30 μm, which is formed using a polyester resin-based paint containing a pigment as a second organic resin-based paint while containing in a proportion of ˜5.0 parts by weight By adopting such a configuration, it is possible to advantageously improve the appearance of the pigment on the surface on which the lubricating coating film is formed. In addition, the occurrence of coating film cracking and coating film peeling of the lubricating coating film during press working can be further advantageously prevented, and excellent press formability can be realized.
[0016]
According to another preferred embodiment of the present invention, the conductive coating film further contains an inner wax together with the conductive substance and the resin beads with respect to the polyester resin having 400 to 1000 carbon atoms. It is desirable that the polyester resin-based paint to be formed is used as the third organic resin-based paint and is formed with a film thickness of 1 to 30 μm. By adopting such a configuration, excellent conductivity is exhibited on the surface on which the conductive coating film is formed, the antistatic performance is advantageously exhibited, and the scratch-like coating film is peeled off during press processing. Generation | occurrence | production of these etc. can be blocked | prevented advantageously and press moldability can be improved further effectively.
[0017]
Here, the conductive material is preferably a spherical Ni filler having an average particle diameter of 1 to 40 μm and / or a scaly Ni filler having an average thickness of 0.2 to 5 μm and an average length of 2 to 50 μm. It can be adopted, and such a conductive substance is contained in the third organic resin-based paint so as to have a ratio of 1 to 70 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the polyester resin. desirable. By carrying out like this, the more superior antistatic performance will be provided to the surface in which the electroconductive coating film was formed.
[0018]
According to still another preferred embodiment of the present invention, the resin beads have an average particle diameter of 1 to 90 μm and a size of 1 to 3 times the film thickness of the conductive coating film. Can be advantageously employed, and the resin beads are contained in the third organic resin-based paint in a ratio of 1 to 100 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the polyester resin. It is desirable. By adopting such a configuration, the buffer action by the resin beads is exhibited extremely advantageously, and the press formability of the conductive coating film is further improved.
[0019]
Furthermore, it is desirable that the inner wax is contained in the third organic resin-based paint so as to have a ratio of 0.5 to 5.0 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the polyester resin. As a result, the lubricity of the conductive coating film is further ensured.
[0020]
In addition, according to another preferred embodiment of the double-side pre-coated aluminum plate excellent in press formability, designability and conductivity according to the present invention, the lubricating coating film and the conductive coating film are coated or It is desirable to be formed on the surface of the aluminum plate formed with a reactive type chromate layer or non-chromate layer, respectively, and thereby the adhesion between the lubricating coating and the aluminum plate, and the conductivity The adhesion between the paint film and the aluminum plate can be effectively improved, and even better corrosion resistance can be realized, and corrosion under the paint film caused by corrosive substances such as water and chlorine compounds is suppressed. The occurrence of problems such as coating film swelling and coating film peeling can be advantageously prevented.
[0021]
Furthermore, in the present invention, when performing press working using the double-side precoated aluminum plate as described above, the surface of the double-sided precoated aluminum plate on which the lubricating coating film is formed is positioned on the die side. The gist of the present invention is also a press working method characterized in that the surface on which the conductive coating film is formed is positioned on the punch side.
[0022]
Thus, among the painted surfaces of the double-sided precoated aluminum plate as described above, the forming surface of the lubricating coating is positioned on the die side, and the forming surface of the conductive coating is positioned on the punch side. In addition to being excellent in antistatic performance, it is excellent in design, and a press-molded product that is advantageously prevented from occurrence of coating cracking, coating film peeling, chipping, etc. is extremely advantageously produced. Become.
[0023]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, in order to clarify the present invention more specifically, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. However, in the drawings to be described later, their thicknesses are exaggerated and shown in a larger ratio than actual so that the presence of each layer such as a coating film formed on the surface of the aluminum plate can be easily recognized. It should be understood.
[0024]
First, FIG. 1 shows a specific example of a double-side precoated aluminum plate according to the present invention set in a press molding machine. In this case, the double-side pre-coated aluminum plate 10 is composed of two layers of an undercoat layer 16 and an overcoat layer 18 on the surface on the die 14 side (the lower surface in FIG. 1), using the aluminum plate 12 as a base. The conductive coating film 20 has a form in which a conductive coating film 24 having conductivity is formed on the surface on the punch 22 side (the upper surface in FIG. 1).
[0025]
More specifically, as shown in FIG. 2, a surface treatment layer 26 is provided on the surface of the aluminum plate 12 between the undercoat layer 16 of the lubricating coating film 20 as shown in FIG. 2. Then, a pigment-free first organic resin-based paint is applied to the surface of the aluminum plate 12 on which such a base treatment layer 26 is formed, and is cured, whereby the undercoat layer 16 is formed. On top of this, a second organic resin-based paint containing the pigment 28 is applied and cured, whereby the top coat layer 18 is formed and the two-layered lubricating coating film 20 is laminated.
[0026]
By the way, as the first organic resin-based coating material for forming the undercoat layer 16 of the lubricating coating film 20, in order to improve the adhesion of the lubricating coating film 20, a coating containing no pigment is adopted. Become. In addition, the first organic resin-based paint preferably has excellent flexibility and excellent corrosion resistance after curing (after baking). For example, the main component of the paint resin (organic resin) is Polyester resin, epoxy resin, acrylic resin, fluororesin, or urethane resin, polyester resin paint, epoxy resin paint, acrylic resin paint, fluororesin paint, urethane resin paint, etc. The organic resin-based paint can be exemplified. In the present invention, among them, in particular, a polyester resin-based paint containing a polyester resin having 400 to 1000 carbon atoms as a main component can be suitably employed, and such a paint should be employed. As a result, the undercoat layer 16 of the lubricious coating film 20 is extremely excellent in properties such as flexibility, flexibility and stretchability.
[0027]
In addition, in the above-mentioned polyester resin-based paint, the reason why the desirable carbon number of the polyester resin is set to 400 to 1000 is that when the carbon number of the polyester resin is less than 400, after the curing treatment (after the baking treatment) In this case, the coating film may be excessively cured and the flexibility of the coating film may be reduced, and as a result, cracking or peeling of the coating film may be caused in the processed portion by press working. In addition, when the carbon number exceeds 1000, the coating film tends not to be sufficiently cured after the curing treatment, which may lead to problems such as deterioration in corrosion resistance and weather resistance. Because. Incidentally, an organic resin-based paint containing such a polyester resin as a main component can be obtained commercially. For example, a paint such as Flexcoat 5000 or SRF05 manufactured by Nippon Finecodings Co., Ltd. can be used. I can list them.
[0028]
In addition, the first organic resin-based paint as described above may be mixed with an additive such as an inner wax as appropriate, if necessary.
[0029]
On the other hand, the second organic resin-based paint for forming the overcoat layer 18 of the lubricating coating 20 is a conventionally known pigment such as a pearl pigment in order to enhance the appearance of the press-molded product and enhance the design. Among these, at least one kind or two or more kinds are appropriately selected, and are prepared by being added and contained in an appropriate amount. The amount of the pigment added is appropriately set according to the type and color of the pigment to be used, and is usually about 0.1 to 10 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the coating resin. Will be adopted.
[0030]
And even if it exists in the 2nd organic resin-type coating material in which this pigment was contained, it has the outstanding softness | flexibility after hardening (after baking) similarly to the case of the above-mentioned 1st organic resin-type coating material. In addition, those having excellent corrosion resistance are desirable, and various known organic resin-based paints as described above can be appropriately selected and used. Among them, polyester resins having 400 to 1000 carbon atoms are mainly used. The polyester resin-based paint contained as a component can be particularly suitably employed for the same reason as the first organic resin-based paint. By adopting such a coating material, the overcoat layer 18 of the lubricating coating film 20 becomes extremely excellent in properties such as flexibility, flexibility and stretchability. The paint resin that is the main component of the second organic resin-based paint can be different from the paint resin that is the main component of the first organic resin-based paint. Needless to say, in order to further improve the adhesion of the adhesive coating film, it is desirable to make the same.
[0031]
In addition, the second organic resin-based paint that forms the top coat layer 18 serving as the outer surface layer preferably contains an inner wax in a predetermined ratio. The press formability can be improved more effectively. As the inner wax, various conventionally known waxes can be used, for example, animal waxes such as lanolin; plant waxes such as carnauba; synthetic waxes such as polyethylene wax and Fischer-Tropsch wax; paraffin wax And petroleum waxes such as microcrystalline wax and petrolatum, and one or more of them can be appropriately selected and used.
[0032]
In addition, as a blending ratio of the inner wax, a ratio of 0.2 to 5.0 parts by weight, more preferably 0.5 to 3.0 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the coating resin described above, It can be suitably employed. However, if the blending ratio of the inner wax is too small, the lubricity of the surface of the lubricating coating 20, that is, the overcoat layer 18 is lowered, and there is a risk of peeling off the coating during molding. On the other hand, if it is excessive, the flexibility of the overcoat layer 18 is lowered and the corrosion resistance may be lowered.
[0033]
Then, the first organic resin-based paint containing no pigment and the second organic resin-based paint containing the pigment as described above are sequentially applied and cured to form the undercoat layer 16 and the overcoat as shown in FIG. The layer 18 is laminated, whereby the lubricating coating film 20 having excellent press moldability is formed. The thickness of the undercoat layer 16 (D in FIG. 2) 1 ) And the thickness of the overcoat layer 18 (D in FIG. 2) 2 ) Are preferably formed to be 1 to 20 μm and 5 to 30 μm, respectively. More preferably, the thickness of the two layers including the undercoat layer 16 and the overcoat layer 18, that is, the film thickness (D 1 + D 2 ) Is desirably formed to be 10 to 30 μm.
[0034]
This is because the thickness of the undercoat layer 16 described above: D 1 However, if the thickness is less than 1 μm, the adhesion with the topcoat layer 18 containing the pigment 28 is lowered, and there is a risk of peeling of the coating film, etc., and the thickness exceeds 20 μm. When it becomes too much, the film thickness of the entire lubricating coating film 20 becomes too large, the bending processability of the lubricating coating film 20 is lowered, and cracking of the coating film, peeling of the coating film, etc. are caused in the processed part. Because there is a fear. Furthermore, the thickness of the overcoat layer 18 in which the pigment 28 is present: D 2 However, if it is less than 5 μm and is thin, it is difficult to hold the pigment 28 at the time of molding such as bending, and there is a risk of coating film cracking or coating film peeling in the overcoat layer 18. On the contrary, if it exceeds 30 μm and becomes too thick, the bending workability of the entire lubricous coating film 20 is lowered, and there is a risk of causing coating film cracking, peeling of the coating film, and the like at the processing site. Because there is.
[0035]
On the other hand, the surface opposite to the surface on which the lubricating coating film 20 as described above is formed, that is, the surface on the side in contact with the punch 22, as shown in FIG. A conductive coating 24 having a surface is formed, and a ground treatment layer 30 is also provided between the conductive coating 24 and the aluminum plate 12. Then, a third organic resin-based paint containing conductive substances (32a, 32b) and resin beads 34 is applied to the surface of the aluminum plate 12 on which such a base treatment layer 30 is formed, and is cured. Thus, the conductive coating film 24 is formed.
[0036]
In addition, as an organic resin-based paint for forming the conductive coating film 24, it has excellent flexibility after curing (after baking), has good adhesion with a conductive material described later, and has corrosion resistance. Excellent one is desirable. For example, the main component of paint resin (organic resin) is polyester resin, epoxy resin, acrylic resin, fluorine resin, or urethane resin, polyester resin paint, epoxy resin paint, acrylic resin Examples of conventionally known organic resin-based paints such as paints, fluororesin-based paints, and urethane resin-based paints can be exemplified. Among them, polyester resins having 400 to 1000 carbon atoms are particularly preferable. The polyester resin paint that is contained as the main component is preferably used for the same reason as the first and second organic resin paints described above. And than that may be, by adopting such a paint, flexibility and bendability, so that the excellent conductive coating 24 may be formed on the properties of stretchability and the like.
[0037]
A conductive material (32a, 32b) and resin beads 34 are added to and contained in such an organic resin-based paint, whereby a third organic resin-based paint that is a conductive paint is prepared. However, examples of the conductive material employed in the present invention include various known conductive powders and granules, as well as fine particle nickel (Ni) filler. Among them, in particular, a spherical Ni filler 32a having an average particle diameter of 1 to 40 μm, more preferably 5 to 20 μm, or 0.2 to 5 μm, more preferably 0.5 to 2 μm and an average thickness of 2 to 50 μm, more Preferably, any one of the flaky Ni fillers 32b having an average length of 5 to 20 μm, or both the spherical Ni fillers 32a and the flaky Ni fillers 32b can be suitably employed. Such Ni fillers By adopting, excellent conductivity is effectively imparted to the conductive coating film 24, and the desired antistatic performance is advantageously realized.
[0038]
In addition, when the average particle diameter of the spherical Ni filler 32a as described above is less than 1 μm, sufficient conductivity may not be obtained. On the other hand, when the average particle diameter exceeds 40 μm, a buffering action by the resin beads 34 described later is present. There is a risk that it cannot be used effectively. Further, even in the scale-like Ni filler 32b, if the average thickness is less than 0.2 μm or the average length is less than 2 μm, sufficient conductivity may not be obtained. When the thickness exceeds 5 μm or the average length exceeds 50 μm, the effects of the resin beads 34 described later may not be exhibited effectively.
[0039]
The proportion of the conductive substance (32a, 32b) is preferably 1 to 70 parts by weight, more preferably 5 to 20 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the coating resin in the paint. Adopted. This is because when the addition ratio is less than 1 part by weight, sufficient conductivity tends not to be obtained, and conversely, when it exceeds 70 parts by weight, the conductivity is low. This is because it reaches the peak, and further improvement cannot be expected, and the effect obtained by adding the resin beads 34 is not sufficiently exhibited.
[0040]
On the other hand, the resin beads 34 contained in the third organic resin-based paint together with the above-described conductive substances (32a, 32b) have elasticity or flexibility, and the third organic resin-based paint. The material is not particularly limited as long as it is not dissolved in the solvent in it and does not melt at the time of baking, and various known materials can be adopted, among which acrylic resin, fluororesin, Resin beads made of polyamide resin, silicone resin, etc. are particularly preferably used because they have good adhesion to the paint resin and can be elastically deformed moderately to exhibit a buffering effect. To get. The resin beads made of the various materials described above may be used alone or in combination of two or more.
[0041]
Moreover, even if it is in the shape of such resin beads 34, as shown in FIG. 3, it is not particularly limited as long as it has a bead shape or a spherical shape in the conductive coating film 24. . Among these, the average particle diameter is 1 to 90 μm, more preferably 5 to 40 μm, and the film thickness of the conductive coating film 24 (D in FIG. 3) Three ) Having a size of 1 to 3 times, more preferably 1.2 to 1.5 times, is preferably used. More preferably, resin beads having a particle size larger than that of the conductive material (32a, 32b) are advantageously used.
[0042]
Then, by using such resin beads 34, such resin beads 34 are arranged so as to be exposed on or protrude from the surface 25 of the conductive coating film 24 as shown in FIG. 3. In press working, the unevenness of the coating film surface 25 is further emphasized due to the thinning of the conductive coating film 24 accompanying the expansion of the aluminum material 12. Then, if pressing is performed on the conductive coating film 24, the presence of the resin beads 34 reduces the contact area between the coating film and the mold and the flexibility of the resin beads 34. Can advantageously exhibit a buffering action due to elastic deformation, effectively suppress friction generated between the conductive coating 24 and the mold, and impart excellent lubricity to the conductive coating 24. It is considered a thing. As a result, it is possible to effectively prevent the hard conductive material (32a, 32b) and the mold from coming into contact with each other and damage the coating film, and excellent press formability can be realized. Estimated.
[0043]
In addition, when the average particle diameter of the above-mentioned resin beads 34 is less than 1 μm, the film thickness (D Three ), The buffer effect by the resin beads 34 may not be sufficiently obtained. On the other hand, the average particle size exceeds 90 μm or the film thickness (D Three ), The resin beads 34 themselves easily fall off the conductive coating film 24.
[0044]
Moreover, as the addition ratio of the resin beads 34 as described above, a ratio of 1 to 100 parts by weight, more preferably 5 to 20 parts by weight, is suitably employed with respect to 100 parts by weight of the coating resin in the paint. The This is because when the addition ratio is less than 1 part by weight, there is a possibility that the effect of the addition cannot be sufficiently obtained. This is because the conductivity imparted by the active substance (32a, 32b) may be inhibited by the resin beads 34.
[0045]
Furthermore, even in the third organic resin-based paint (conductive paint) in which the conductive substance (32a, 32b) and the resin beads 34 are contained, as in the second organic resin-based paint described above, It is desirable that the inner wax is contained in a predetermined ratio, and thereby the press formability of the conductive coating film 24 is further effectively improved. In addition, as a blending ratio of the inner wax, a ratio of 0.5 to 5.0 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the coating resin in the coating can be suitably employed. This is because when the blending ratio of the inner wax is too small, the lubricity of the conductive coating film 24 may be lowered, and the coating film may be peeled off at the time of molding. In such a case, the bending processability of the conductive coating film is lowered, and problems such as coating film cracking and coating film peeling may occur in the processed portion.
[0046]
Then, by applying and curing the third organic resin-based paint as described above on one surface of the aluminum plate 12, a conductive coating film 24 having excellent conductivity is formed. , Film thickness of the conductive coating film 24 (D in FIG. Three ) Is preferably 1 to 30 μm. This is the film thickness of the conductive coating film 24: D Three However, if it is less than 1 μm and is too thin, the corrosion resistance becomes insufficient, and if it is more than 30 μm and becomes too thick, the cost is increased and the economy is deteriorated. This is because the particle size of the resin beads 34 to be added is inevitably large, and the resin beads 34 are difficult to uniformly disperse in the paint, which may cause problems such as coating unevenness. .
[0047]
By the way, using the first, second and third organic resin-based paints as described above, the lubricating coating 20 (the undercoat layer 16 + the topcoat layer 18) and the conductive coating 24 are provided on each side. In order to obtain the double-sided precoated aluminum plate 10, first, it is desirable to perform a predetermined ground treatment on the surface of the aluminum plate 12, whereby the ground treatment layers 26 and 30 are formed on the surface of the aluminum plate 12. Each will be formed.
[0048]
In addition, as such a base treatment, chromate treatment with chromic acid chromate, phosphoric acid chromate, etc .; non-chromate treatment with titanium phosphate other than chromium compounds, zirconium phosphate, molybdenum phosphate, zinc phosphate, etc. A known chemical film treatment, so-called chemical conversion treatment, is preferably employed. Then, due to the presence of the base treatment layers 26 and 30 formed by such a base treatment, the adhesion between the aluminum plate 12 and the lubricating coating film 20 and the adhesion between the aluminum plate 12 and the conductive coating film 24. However, both can be effectively improved and further excellent corrosion resistance can be realized, and corrosion under the coating caused when corrosive substances such as water and chlorine compounds penetrate the surface of the aluminum plate. Is suppressed, and film swelling and film peeling can be advantageously prevented.
[0049]
The chemical conversion treatment methods such as the chromate treatment and the non-chromate treatment as described above include a reaction type and a coating type. However, in the present invention, any method can be adopted. In addition, it is possible for each surface of the aluminum plate 12 to be subjected to different ground treatments separately. However, it is preferable that the same ground treatment be performed simultaneously.
[0050]
Thus, after the base treatment layers 26 and 30 are formed by the base treatment as described above, the lubricating coating film 20 composed of the undercoat layer 16 and the overcoat layer 18 is formed on one surface, and the other surface is treated. The conductive coating film 24 is formed on each surface. Here, the lubricating coating film 20 is first coated by applying the first organic resin-based paint as described above on the surface treatment layer 26 on the surface of the aluminum plate 12 according to a conventional method, and then curing it. After the layer 16 is formed, the second organic resin coating is applied and cured on the undercoat layer 16, and the overcoat layer 18 is laminated. The coating film 24 is also formed by applying and curing the third organic resin-based paint as described above on the base treatment layer 30 on the surface of the aluminum plate 12 according to a conventional method. Then, by forming the lubricating coating film 20 and the conductive coating film 24, a double-sided precoated aluminum plate excellent in press formability, designability and conductivity is produced.
[0051]
Here, the coating method of the first to third organic resin-based paints is not particularly limited, and conventionally known methods such as a roll coating method, a bar coating method, a dip coating method, and a spray method. Various methods can be adopted as appropriate.
[0052]
In addition, even in the curing conditions (baking conditions) when forming the lubricating coating film 20 and the conductive coating film 24, they are appropriately selected according to the type of coating resin and the like, and are particularly limited. However, in particular, a coating film that forms the outermost layer such as the overcoat layer 18 and the conductive coating film 24 of the lubricating coating film 20, in other words, a coating film that touches the human eye, exceeds 230 ° C. 260. Curing (baking) is desirably performed at a baking temperature of not more than 0 ° C. By adopting such a baking temperature, a more beautiful surface can be obtained, and the design property is further improved. When the baking temperature is 230 ° C. or less, the ratio of the inner wax remaining in the coating film increases and the degree of curing of the coating film decreases. And, when such a pre-coated plate with a coating film is press-molded, the press oil that permeates at the time of press molding increases, and a “stain” -like pattern may be formed on the surface of the coating film. Further, when the baking temperature exceeds 260 ° C., the inner wax itself may be burnt and discolored, and an undesirable pattern may be formed.
[0053]
If the coating resin constituting the first or second organic resin-based paint and the coating resin constituting the third organic resin-based paint are made of the same resin system, they are cured under the same curing conditions. Therefore, baking of the first and third organic resin-based paints or baking of the second and third organic resin-based paints can be performed simultaneously. In this way, it is possible to produce a double-side pre-coated aluminum plate at a low cost compared to the case where they are separately cured, which is advantageous.
[0054]
Thus, in the double-sided precoated aluminum plate 10 produced as described above, the undercoat layer 16 made of the first organic resin-based paint containing no pigment and the pigment-containing first layer are formed on one side. Since the lubricating coating film 20 composed of the top coating layer 18 made of the two organic resin coatings is formed, the top coating layer 18 of the lubricating coating film 20 is extremely high in design and aesthetics. In addition, the presence of the undercoat layer 16 of the lubricating coating film 20 significantly improves the adhesion of the coating film, so that the occurrence of defects such as coating film cracking and coating film peeling is extremely advantageously prevented. Excellent press formability can be realized. On the other hand, the conductive film 24 made of the third organic resin-based paint is formed on the other surface, so that the conductive material (32a, 32b) present in the conductive film 24 is used. In addition to exhibiting excellent antistatic performance, the presence of the resin beads 34 can effectively reduce the sliding contact or frictional action of the mold against the coating film, preventing the occurrence of coating film defects, High press formability will be ensured.
[0055]
And the double-sided pre-coated aluminum plate 10 according to the present invention is formed into a desired shape according to a conventional method by pressing such as drawing or bending, and wireless devices such as electronic devices such as personal computers and mobile phones, It is advantageously used as a housing part in an electric device such as a television, or a part of an electric vehicle or a hybrid vehicle. When performing such press working, as shown in FIG. 1, the double-side precoated aluminum plate 10 is formed so that the surface on which the lubricating coating film 20 is formed is on the die 14 side. It is desirable to install the conductive coating film 24 in the press molding machine so that the formation surface of the conductive coating film 24 is on the punch 22 side. As a result, even on the outer surface of the molded product where problems are likely to occur, the occurrence of coating film cracking, coating film peeling, etc. can be effectively prevented, and the pigment 28 is present on the outer surface touched by human eyes. Since the excellent overcoat layer 18 is provided with excellent design properties, the inner surface can be provided with excellent conductivity by the conductive coating film 24, and the antistatic effect is advantageously exhibited. is there.
[0056]
The exemplary embodiments of the present invention have been described in detail above. However, the embodiments are merely examples, and the present invention is limited in any way by specific descriptions according to such embodiments. It should be understood that it is not interpreted.
[0057]
For example, in the above-described embodiment, the surface treatment layers 26 and 30 are provided on each surface of the aluminum plate 12, thereby improving the adhesion between the lubricating coating 20 and the conductive coating 24. However, the ground treatment layers 26 and 30 are not necessarily required in the present invention.
[0058]
Moreover, even if it exists in the aluminum plate 12 to which a precoat is given, if it exhibits a plate shape, the aluminum plate or aluminum alloy plate which consists of various conventionally well-known aluminum or aluminum alloy is included widely, The object It can be done.
[0059]
In addition, although not listed one by one, the present invention can be implemented in a mode with various changes, modifications, improvements, and the like based on the knowledge of those skilled in the art. It goes without saying that all are included in the scope of the present invention without departing from the spirit of the invention.
[0060]
【Example】
Hereinafter, some experimental examples including examples of the present invention will be shown to clarify the present invention more specifically. However, the present invention is not limited by the description of such experimental examples. It goes without saying that it is not something that you receive.
[0061]
First, an O material of an Al-4.5% Mg alloy having a plate thickness of 1.0 mm, which is generally used in press working, was prepared as an aluminum plate as a test material.
[0062]
And, as shown in the following Tables 1 to 3, the surface treatment of any of a to e shown in the following Table 4 was performed on both surfaces of the prepared aluminum plate (however, the following table) In the experimental example 12 in 1 and 3, the surface treatment was performed only on the die side surface). Among the a to e ground treatments, the aluminum plate on which the d and e ground treatments are performed is preliminarily degreased and then subjected to the ground treatment by the bar coating method. As for the aluminum plate to which the ground treatment is applied, since the degreasing effect is obtained by the ground treatment, the ground treatment is carried out as it is by the soaking method, and both are dried in an atmosphere of about 100 ° C. The treatment layer was formed on both sides of the aluminum plate.
[0063]
[Table 1]
Figure 0004056944
[0064]
[Table 2]
Figure 0004056944
[0065]
[Table 3]
Figure 0004056944
[0066]
[Table 4]
Figure 0004056944
[0067]
Moreover, as a 1st organic resin-type coating material for forming the undercoat layer of a lubricious coating film, each commercially available polyester resin-type coating material which consists of a polyester resin which has an average carbon number as shown in the said Tables 1-3, While preparing each for each experimental example, as the second organic resin-based paint for forming the overcoat layer of the lubricating coating, in the same polyester resin-based paint as the first organic resin-based paint, 5 parts by weight of the pearl pigment is added to 100 parts by weight of the polyester resin, and further, polyethylene wax as an inner wax is added so as to have the ratio shown in Table 1 above, and they are added with a stirring rod for 5 minutes. Each of the experimental examples was prepared by mixing uniformly. Further, as a third organic resin-based paint for forming a conductive coating film, in a polyester resin-based paint similar to the first and second organic resin-based paints, with respect to 100 parts by weight of the polyester resin Resin beads (for comparison, not added to Experimental Example 23), Ni filler as a conductive material (for comparison, not added to Experimental Example 22), polyethylene wax as inner wax, Each was added so as to have the ratio shown in Table 2 or Table 3 above and mixed uniformly for 5 minutes with a stir bar for each experimental example. As the resin beads, any one of acrylic resin beads, nylon beads, fluororesin beads, polyamide resin beads, and silicone resin beads is used. As the conductive substance, spherical Ni filler (Novamet CNS400) and / or A scaly Ni filler (Novamet HCA1) was used.
[0068]
And with respect to one side of the aluminum plate of Experimental Examples 1-23, the predetermined amount of 1st organic resin-type coating materials were each apply | coated using the bar coater, and the temperature of the surface of an aluminum plate was 230 degreeC. Thus, the coating was cured by heating in an oven at 240 ° C. for 40 seconds to form an undercoat layer (excluding Experimental Example 21). On the undercoat layer, a predetermined amount of the second organic resin coating is applied as a top coat using a bar coater, while a predetermined amount of the third organic resin coating is applied to the other surface. Was applied in the same manner. Next, the second and third organic resin paints on both sides were cured by heating in an oven at 260 ° C. for 40 seconds so that the temperature of the surface of the aluminum plate was 250 ° C. Double-sided precoated aluminum plates according to Examples 1 to 23 were produced. In addition, the film thickness of the formed lubricous coating film (overcoat layer, undercoat layer) and the conductive coating film is shown in Tables 1 to 3, respectively.
[0069]
And using the precoat aluminum plate which concerns on Experimental Examples 1-23 produced as mentioned above, press formability (press workability), sliding resistance, electroconductivity, and coating-film adhesiveness are as follows. And the corrosion resistance evaluation test was carried out, and each was evaluated in 5 stages, with 2 or more being regarded as acceptable levels.
[0070]
-Press formability-
The double-sided precoated aluminum plates according to Experimental Examples 1 to 23 produced as described above were each deep-drawn under the following conditions with the surface on which the lubricious coating film was formed positioned on the die side. The press formability was evaluated by determining the maximum depth (molding height) at which no coating film cracking occurred on the die side surface. This evaluation was performed according to the following evaluation criteria, and the obtained results are shown in Table 5 below. In addition, in the double-sided precoated aluminum plate of Experimental Example 21 in which an undercoat layer containing no pigment was not formed, coating film peeling on the die side was recognized from the initial stage of pressing.
[Processing conditions]
Die diameter: φ52.8 mm, punch diameter: φ50 mm, radius of curvature of punch shoulder: 5 mm, radius of curvature of plate pressing die shoulder: 5 mm, plate pressing force: 34 kN, lubricating oil: not used.
[Evaluation criteria]
Evaluation 5: Exceeding 15 mm, Evaluation 4: Exceeding 14 mm and 15 mm or less, Evaluation 3: Exceeding 13 mm and 14 mm or less, Evaluation 2: Exceeding 12 mm and 13 mm or less, Evaluation 1: 12 mm or less.
[0071]
-Sliding resistance-
The pre-coated aluminum plates of Experimental Examples 1 to 23 (however, in this evaluation test, those prepared only with the conductive coating film shown in Tables 2 and 3 above were separately prepared) were subjected to a Bowden test. did. That is, a SUJ2 steel ball having a diameter of 3/16 inch with a load of 500 g was slid 100 times on the surface of the conductive coating film of the sample placed on the sample table, and the width dimension of the sliding trace was measured. Evaluation was performed from the width dimension. Such evaluation was performed according to the following evaluation criteria, and the obtained results are shown in Table 5 below.
[Evaluation criteria]
Evaluation 5: Less than 0.1 mm, Evaluation 4: 0.1 mm or more and less than 0.3 mm, Evaluation 3: 0.3 mm or more and less than 0.5 mm, Evaluation 2: 0.5 mm or more and less than 1.0 mm, Evaluation 1: 1.0 mm more than.
[0072]
-Conductivity-
Each of the precoated aluminum plates of Experimental Examples 1 to 23 (however, in this evaluation test, only the conductive coating films shown in Tables 2 and 3 above were separately prepared) were used. The two surfaces with the conductive coating formed thereon are stacked one on top of the other, and two copper electrodes (tip area: about 3 mm) are placed on the top and bottom. 2 ), About 10kg / cm 2 The pressure was applied. Then, a 5V constant voltage power source is connected between the pre-coated aluminum plates, the electric resistance is obtained from the current value flowing through the circuit, and evaluated according to the following evaluation criteria. The obtained results are shown in Table 5 below. It was shown to. In addition, in the aluminum plate which concerns on the experiment example 22 which has the coating film which is not made to contain an electroconductive substance, an electrical resistance is 10, hardly conducting electricity. 6 It was confirmed that it was Ω or more.
[Evaluation criteria]
Evaluation 5: Less than 0.01Ω, Evaluation 4: 0.01Ω or more and less than 0.5Ω, Evaluation 3: 0.5Ω or more and less than 2Ω, Evaluation 2: 2Ω or more and less than 10Ω, Evaluation 1: 10Ω or more.
[0073]
-Coating film adhesion-
The double-sided precoated aluminum plates of Experimental Examples 1 to 23 were each immersed in boiling water for 2 hours, and then subjected to a cross-cut tape peeling test, and the remaining number of coating films in a total of 100 cross-cuts (1 mm × 1 mm each). The coating film adhesion was evaluated. This evaluation was performed according to the following evaluation criteria, and the obtained results are shown in Table 5 below.
[Evaluation criteria]
Evaluation 5: 100, Evaluation 4: 90 or more and less than 100, Evaluation 3: 80 or more and less than 90, Evaluation 2: 60 or more and less than 80, Evaluation 1: Less than 60.
[0074]
-Corrosion resistance-
Each of the double-sided precoated aluminum plates of Experimental Examples 1 to 23 was cut with a cutter knife and subjected to a salt spray test for 720 hours, and then the appearance of the double-sided precoated aluminum plate was evaluated according to the following evaluation criteria. The results obtained are shown in Table 5 below.
[Evaluation criteria]
Evaluation 5: No change, Evaluation 4: Less than 0.5 mm coating film swelling, Evaluation 3: 0.5 mm or more and less than 1 mm coating film evaluation, Evaluation 2: 1 mm or more and less than 3 mm coating film evaluation, Evaluation 1: 3 mm or more Swelling of the coating film.
[0075]
[Table 5]
Figure 0004056944
[0076]
As is clear from the results of Table 5, in the double-side precoated aluminum plates according to Experimental Examples 1 to 20, as compared with the aluminum plate according to Experimental Example 21 in which an undercoat layer containing no pigment is not formed, It can be seen that the press moldability is excellent and the coating film adhesion is also excellent. In addition, the double-side precoated aluminum plates according to Experimental Examples 1 to 20 are provided with excellent conductivity as compared with the aluminum plate according to Experimental Example 22 in which a coating film having no conductive material is formed. I understand. Moreover, the double-sided precoated aluminum plates according to Experimental Examples 1 to 20 are less likely to cause coating film damage due to Ni filler, compared to the aluminum plate according to Example 23 in which no resin beads are contained. I understand. That is, in the double-sided pre-coated aluminum plates according to Experimental Examples 1 to 20, press formability, sliding resistance, conductivity, coating film adhesion, and corrosion resistance are all evaluated criteria: 2 or more. I understand.
[0077]
Among the double-sided precoated aluminum plates according to Experimental Examples 1 to 20, in the double-sided precoated aluminum plate according to Experimental Examples 1 to 11, press formability, sliding resistance, conductivity, coating film adhesion and It is recognized that each of the corrosion resistances satisfies the evaluation standard: 3 or more.
[0078]
Moreover, the first to third organic resin-based paints used in producing the double-side pre-coated aluminum plate according to Experimental Example 3 were prepared. First, for one surface of the seven aluminum plates, A predetermined amount of the first organic resin paint is applied using a bar coater, and heated in an oven at 240 ° C. for 120 seconds so that the surface temperature of the aluminum plate is 230 ° C. As a result, the paint was cured to form an undercoat layer.
[0079]
Next, a predetermined amount of the second organic resin paint is applied onto the formed undercoat layer using a bar coater, while a predetermined amount of the third organic resin paint is applied also to the other surface. Was applied in the same manner. The seven aluminum plates are respectively 240 ° C. and 242 ° C. so that the temperatures of the aluminum plate surfaces are 230 ° C., 232 ° C., 240 ° C., 250 ° C., 260 ° C., 262 ° C., and 270 ° C., respectively. The second and third organic resin-based paints on both sides were baked by heating for 40 seconds in an oven at 25 ° C., 250 ° C., 260 ° C., 270 ° C., 272 ° C., 280 ° C.
[0080]
Then, using the obtained double-sided pre-coated aluminum plate, Japanese press oil (PG 314W, kinematic viscosity 50 cSt) was applied thereto, and the molding height was increased by the same pressing method as in the above-mentioned evaluation test of “press formability”. S: Molded to 14 mm.
[0081]
As a result, when the baking temperature (here, not the preset temperature of the oven but the temperature of the aluminum plate surface) was 232 ° C. to 260 ° C., a beautiful coating film could be obtained, but the baking temperature was 230. At ℃, a stain-like pattern was observed on the surface of the coating film. Further, when the baking temperature was 262 ° C. and 270 ° C., a light brown discoloration was observed on the surface of the coating film after baking.
[0082]
【The invention's effect】
As is clear from the above description, the double-sided precoated aluminum plate according to the present invention is formed on one surface with a lubricating coating film comprising an undercoat layer containing no pigment and an overcoat layer containing a pigment, on the other side. Since a conductive coating containing resin beads together with a conductive material is formed on the surface, such a lubricating coating ensures an extremely high degree of design, while the conductive coating prevents antistatic properties. The performance is effectively improved.
[0083]
Further, since the lubricating coating film has a structure of at least two layers composed of a pigment-free undercoat layer and a pigment-containing topcoat layer, adhesion between the lubricating coating film and the aluminum plate is advantageous. Therefore, the occurrence of coating film cracking and coating film peeling can be effectively prevented during press working.
[0084]
In addition, since the conductive coating film contains resin beads together with the conductive material, the contact between the conductive material and the mold is alleviated during press processing, and as a result, The detrimental effect of the mold can be effectively avoided, and the occurrence of scratched coating film peeling or the like is advantageously suppressed.
[0085]
Thereby, in the double-sided precoated aluminum plate according to the present invention, excellent press formability can be realized on both the surface on which the lubricating coating film is formed and the surface on which the conductive coating film is formed.
[0086]
Also, according to the present invention, the double-sided pre-coated aluminum plate is pressed by positioning the surface on which the lubricious coating film is formed on the die side while positioning the surface on which the conductive coating film is formed on the punch side. If it does, it will be a place which is especially excellent in press moldability, and generation | occurrence | production of a coating-film crack, coating-film peeling, etc. can be prevented effectively also on the outer surface side of the molded article which is easy to produce a problem. In addition, the outer surface of the molded product produced by pressing is formed with an overcoat layer containing a pigment such as a pearl pigment, so that an extremely excellent design is imparted to the inner surface. In addition, conductivity is imparted and an antistatic effect is exhibited.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional explanatory view showing a specific example of a double-side precoated aluminum plate according to the present invention set in a press molding machine.
2 is a partially enlarged cross-sectional explanatory view showing in detail the structure of the lower surface portion of the double-side precoated aluminum plate of FIG. 1. FIG.
FIG. 3 is a partially enlarged cross-sectional explanatory view showing in detail the structure of the upper surface portion of the double-side precoated aluminum plate of FIG. 1;
[Explanation of symbols]
10 Double-side pre-coated aluminum plate
12 Aluminum plate 14 Dice
16 Undercoat layer 18 Overcoat layer
20 Lubricant coating 22 Punch
24 Conductive coating film 26, 30 Ground treatment layer
28 Pigment 32a Spherical Ni filler
32b Scale-like Ni filler 34 Resin beads

Claims (9)

アルミニウム板の一方の面に、顔料を含有しない第一の有機樹脂系塗料からなる下塗り層と、顔料を含有せしめた第二の有機樹脂系塗料からなる上塗り層とが、順次積層されて、潤滑性塗膜が形成されている一方、他方の面に、導電性物質と共に、樹脂ビーズを含有せしめた第三の有機樹脂系塗料からなる導電性塗膜が形成されており、且つ該樹脂ビーズが、平均粒径:1〜90μmで、該導電性塗膜の膜厚の1〜3倍の大きさを有していることを特徴とするプレス成形性、意匠性及び導電性に優れた両面プレコートアルミニウム板。On one surface of the aluminum plate, an undercoat layer made of a first organic resin-based paint that does not contain a pigment and an overcoat layer made of a second organic resin-based paint that contains a pigment are sequentially laminated to lubricate. On the other side, a conductive coating film made of a third organic resin-based paint containing resin beads is formed together with a conductive substance on the other surface , and the resin beads The double-sided precoat excellent in press formability, designability and conductivity, having an average particle size of 1 to 90 μm and having a size 1 to 3 times the film thickness of the conductive coating film Aluminum plate. 前記潤滑性塗膜が、炭素数400〜1000のポリエステル樹脂を主成分として含有する、顔料不含のポリエステル樹脂系塗料を、前記第一の有機樹脂系塗料として用いて形成された、1〜20μmの厚さの前記下塗り層と、炭素数400〜1000のポリエステル樹脂の100重量部に対して、インナーワックスを0.2〜5.0重量部の割合において含有すると共に、顔料を含有するポリエステル樹脂系塗料を、前記第二の有機樹脂系塗料として用いて形成された、5〜30μmの厚さの前記上塗り層とから構成されていることを特徴とする請求項1に記載のプレス成形性、意匠性及び導電性に優れた両面プレコートアルミニウム板。  The lubricating coating film is formed using a pigment-free polyester resin-based paint containing a polyester resin having 400 to 1000 carbon atoms as a main component as the first organic resin-based paint, and having a thickness of 1 to 20 μm. A polyester resin containing an inner wax in a proportion of 0.2 to 5.0 parts by weight and a pigment with respect to 100 parts by weight of the undercoat layer having a thickness of 400 and a polyester resin having 400 to 1000 carbon atoms The press formability according to claim 1, wherein the top coat layer is formed using a base paint as the second organic resin paint and having a thickness of 5 to 30 μm. Double-sided precoated aluminum plate with excellent design and conductivity. 前記導電性塗膜が、炭素数400〜1000のポリエステル樹脂に対して、前記導電性物質及び前記樹脂ビーズと共に、インナーワックスを更に含有せしめてなるポリエステル樹脂系塗料を、前記第三の有機樹脂系塗料として用いて、1〜30μmの膜厚において形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のプレス成形性、意匠性及び導電性に優れた両面プレコートアルミニウム板。  A polyester resin-based paint in which the conductive coating film further contains an inner wax together with the conductive material and the resin beads with respect to the polyester resin having 400 to 1000 carbon atoms, the third organic resin system The double-sided precoated aluminum plate excellent in press formability, designability and electrical conductivity according to claim 1 or 2, wherein the double-sided precoated aluminum plate is used as a coating material and has a thickness of 1 to 30 µm. 前記導電性物質が、1〜40μmの平均粒径を有する球状Niフィラー及び/又は0.2〜5μmの平均厚さと2〜50μmの平均長さを有する鱗片状Niフィラーであり、かかる導電性物質が、前記第三の有機樹脂系塗料中に、前記ポリエステル樹脂の100重量部に対して、1〜70重量部の割合となるように含有せしめられていることを特徴とする請求項3に記載のプレス成形性、意匠性及び導電性に優れた両面プレコートアルミニウム板。  The conductive substance is a spherical Ni filler having an average particle diameter of 1 to 40 μm and / or a scaly Ni filler having an average thickness of 0.2 to 5 μm and an average length of 2 to 50 μm, and the conductive substance Is contained in the third organic resin-based paint so as to have a ratio of 1 to 70 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the polyester resin. Double-coated precoated aluminum plate with excellent press formability, designability and electrical conductivity. 前記樹脂ビーズが、前記第三の有機樹脂系塗料中に、前記ポリエステル樹脂の100重量部に対して、1〜100重量部の割合となるように含有せしめられていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のプレス成形性、意匠性及び導電性に優れた両面プレコートアルミニウム板。Claims wherein the resin beads, pre-Symbol to third organic resin paint, with respect to 100 parts by weight of the polyester resin, characterized in that it is made to contain such a ratio of 1 to 100 parts by weight Item 5. A double-sided precoated aluminum plate excellent in press formability, designability, and conductivity according to item 3. 前記インナーワックスが、前記第三の有機樹脂系塗料中に、前記ポリエステル樹脂の100重量部に対して、0.5〜5.0重量部の割合となるように含有せしめられていることを特徴とする請求項3乃至請求項5の何れかに記載のプレス成形性、意匠性及び導電性に優れた両面プレコートアルミニウム板。  The inner wax is contained in the third organic resin-based paint so as to have a ratio of 0.5 to 5.0 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the polyester resin. A double-sided precoated aluminum plate excellent in press formability, designability and conductivity according to any one of claims 3 to 5. 前記潤滑性塗膜及び前記導電性塗膜が、塗布型若しくは反応型の、クロメート層又はノンクロメート層を形成してなるアルミニウム板の表面に、それぞれ、形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載のプレス成形性、意匠性及び導電性に優れた両面プレコートアルミニウム板。  The lubricity coating film and the conductive coating film are respectively formed on the surface of an aluminum plate formed by forming a chromate layer or a non-chromate layer of a coating type or a reactive type. A double-sided precoated aluminum plate excellent in press formability, designability and conductivity according to any one of claims 1 to 6. 請求項1乃至請求項7の何れかに記載の両面プレコートアルミニウム板を用いて、プレス加工を行なうに際して、
該両面プレコートアルミニウム板における前記潤滑性塗膜が形成された面を、ダイス側に位置せしめる一方、前記導電性塗膜が形成された面をポンチ側に位置せしめることを特徴とするプレス加工方法。
When performing press working using the double-sided precoated aluminum plate according to any one of claims 1 to 7,
A press working method characterized in that the surface on which the lubricating coating film is formed on the double-side precoated aluminum plate is positioned on the die side, while the surface on which the conductive coating film is formed is positioned on the punch side.
請求項1乃至請求項7の何れかに記載の両面プレコートアルミニウム板を製造する方法にして、
前記第二の有機樹脂系塗料及び前記第三の有機樹脂系塗料を、それぞれ、230℃超え260℃以下の焼付温度で焼き付けて、前記潤滑性塗膜を構成する前記上塗り層と前記導電性塗膜とを、それぞれ形成せしめることを特徴とする両面プレコートアルミニウム板の製造方法。
A method for producing a double-sided pre-coated aluminum plate according to any one of claims 1 to 7,
The second organic resin-based paint and the third organic resin-based paint are baked at a baking temperature of 230 ° C. or higher and 260 ° C. or lower, respectively, so that the overcoat layer and the conductive coating constituting the lubricating coating film are baked. A method for producing a double-sided precoated aluminum plate, wherein a film is formed respectively.
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