JP4056657B2 - 流量設定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば定容量希釈方式のガスサンプリング装置におけるガス流路に介装される臨界流れベンチュリを備えた流量設定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の排ガス中に含まれる有害成分の量を測定する際、定容量希釈方式のガスサンプリング装置が用いられる。このようなガスサンプリング装置の構成例を図8に示している。図のように、自動車1の排気マフラに接続されるこのサンプリング装置2は、エアー導入管3を備える混合部4と、臨界流れベンチュリ5と、吸引ブロア6とを順次設けて構成されている。
【0003】
自動車1からの排ガスは、エアー導入管3からフィルター7を通して導入される空気によって希釈されるが、排ガス流量が増減すると、これに伴って希釈空気流量も増減し、この希釈空気流量と排ガス流量との和が、臨界流れベンチュリ5の臨界流量に維持されるように構成されている。このように、臨界流れベンチュリ5によって得られる一定流量の排ガスと空気との混合ガスから、一部がサンプリング配管8を通して採取され、図示しないガス分析装置で有害成分量が測定される。
【0004】
ところで、上記の臨界流れベンチュリ5によって設定される流量は、自動車のエンジンの大きさ、すなわち排気量に応じて変更する必要があり、このために、臨界流れベンチュリ5を交換することが必要になる。そこで、このような臨界流れベンチュリ5の交換作業を容易に行えるようにしたベンチュリ交換装置が、特許公報第2689242号に開示されている。その装置では、図9に示すように、臨界流れベンチュリ51が、導入部51a・スロート部51b・圧力回復部51cに分割形成され、導入部51aは、伸縮自在なベローズ52を介してガス導入配管53に接続される一方、圧力回復部51cは、吸引ブロア54が接続されたガス導出配管55に固定されている。
【0005】
そして、圧力回復部51cの上端側の領域を左右に移動可能な台車56が設けられ、この台車56上に、臨界流量の異なる複数のスロート部51b…が並設されている。これらスロート部51b…は、両端にエアーシリンダ57・57が取付けられた保持架台58に固定されている。
【0006】
この構成によれば、台車56を左右に移動させて所望の臨界流量を有するスロート部51bを圧力回復部51c上に位置させ、次いで、エアーシリンダ57・57によって保持架台58を下降させることによって、上記スロート部51bの下端が圧力回復部51cの上端に嵌着される。次いで、ベローズ52の周囲に設けられているエアーシリンダ59を作動してこのベローズ52を伸長させる操作、すなわち、導入部51aを下降させる操作が行われて、この導入部51aの下端がスロート部51bの上端に嵌着される。
【0007】
これにより、所望の臨界流量を有する臨界ベンチュリ51が介装されたガス流路が形成される。また、設定流量の変更は、それまで連結されていたスロート部51bを上記とは逆の手順で外し、その後、台車56を移動させて所望の臨界流量のスロート部51bを圧力回復部51c上に位置させて上記同様の操作を行うことによって行われる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構成の装置では、例えばスロート部51bの本数が4本であれば設定流量の切替え数も4となり、この切替え数をさらに多くしようとすると、これに伴ってスロート部51bの本数を多くすることが必要となって、装置が大型化する。
【0009】
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、装置の大型化を招来することなく、設定流量の切替え数をより多くすることが可能な流量設定装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そこで請求項1の流量設定装置は、ガス流量を設定するための臨界流れベンチュリを複数備える流量設定装置であって、
各ベンチュリの上流側と下流側とにそれぞれ箱体で囲われた分岐部と合流部とを設け、これら分岐部と合流部との間に各ベンチュリを互いに並列に接続すると共に、各ベンチュリを通して分岐部から合流部に至る分岐流路をそれぞれ開閉する開閉手段を設け、
前記開閉手段が、シリンダロッドの先端側にベンチュリを通しての流路方向に沿って往復動する弁体を備え、ストローク空間を前記合流部内とするシリンダでそれぞれ形成されるとともに、前記合流部内には各シリンダロッドと弁体だけが位置するように配設され、ガス導出配管が合流部の側壁面に接続されるとともに、開弁状態での弁体をガス導出配管の開口位置よりも低い位置で保持するような構成とすることを特徴としている。
【0011】
この構成によれば、各開閉手段によって分岐流路の開閉切替えを行うことで、分岐部と合流部とが、まず1本のベンチュリによって相互に連通した状態とすることができ、さらに、複数のベンチュリによって相互に連通した状態とすることもできる。前者の場合の設定流量は、各ベンチュリの個々の臨界流量で与えられ、また、後者の場合は、各ベンチュリの臨界流量を相互に加えた流量となる。したがって、切替え得る設定流量の数をベンチュリの本数よりも多くすることができるので、大型化を極力抑えて、より多くの設定流量の切替え可能な装置とすることができる。
【0012】
また、各開閉手段を、ベンチュリを通しての流路方向に沿って往復動する弁体をシリンダロッドの先端側に備えたシリンダでそれぞれ形成していることによって、例えば開閉手段としてバタフライバルブを用いる構成に比べ、特に各分岐流路の流路方向に直交する方向での専有空間をより小さくすることができる。つまり、バタフライバルブを各分岐流路に介装する構成では、その駆動部が各分岐流路の側方に突出する構造となるが、上記のようにシリンダを開閉手段として設ける構成では、シリンダロッドやこれの駆動部としてのシリンダチューブは各分岐流路の流路方向に沿って設けられることになる。したがって、複数のベンチュリを並設する構成でも、これらをより近接させて小型化を図ることができる。
【0013】
さらに、弁体が例えば合流部内で往復動するようにシリンダを取付け、各分岐流路の合流部への開口箇所を弁体で開閉する構造等とすることで、弁体の往復動に要するストローク空間を合流部内の空間と兼用させることができるので、これによっても全体の小型化を図ることが可能になる。
【0014】
また、ガス導出配管が合流部の側壁面に接続されるとともに、開弁状態での弁体をガス導出配管の開口位置よりも低い位置で保持するような構成とすることによって 、各分岐流路からガス導出配管へと至るガス流に、弁体に起因して乱れが生じることが極力抑えられる。これによって、各ベンチュリ内での流れに対し、下流側の乱れが及ぼす影響がさらに低減されて流量精度が向上する。
【0015】
請求項2の流量設定装置は、前記各ベンチュリの上下端にそれぞれ直管状の接続配管を設ける構造とし、該接続配管の少なくとも一方を軸方向に伸縮可能なフレキシブル配管とすることを特徴としている。
【0016】
このように、ベンチュリの上下端を挿入して嵌合させる連結構造とし、接続配管の少なくとも一方を軸方向に伸縮可能なフレキシブル配管とすることで、例えばメンテナンス時等におけるベンチュリの取付け・取外し作業が容易になる。
【0017】
請求項3の流量設定装置は、ガス導入配管とガス導出配管とが接続された箱体を設け、この箱体内に、内部空間をガス導入配管側とガス導出配管側とに区画する仕切り板を設け、この仕切り板に各ベンチュリを貫通させて固定していることを特徴としている。
【0018】
この構成によれば、例えばベンチュリよりも上流側の分岐部と、下流側の合流部とをそれぞれ囲う箱体を互いに別体で形成する場合に比べ、これら分岐部と合流部とが一つの箱体内に形成されるので、全体の構成が簡素なものとなって全体の形状をさらに小型化することができる。また、各ベンチュリの取付けにおいても、それぞれ仕切り板を貫通する一箇所で仕切り板に固定すれば良いので、この取付構造もより簡単なものとなる。
【0019】
【発明の実施の形態】
〔実施形態1〕次に、本発明の具体的な実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。図1に示すように、本実施形態に係る流量設定装置には、ガス導入配管11を備えた上流側箱体12と、図示しない吸引ブロアに接続されるガス導出配管13を備えた下流側箱体14とが設けられ、上流側箱体12によって囲われる空間が分岐部15として、また、下流側箱体14によって囲われる空間が合流部16として形成されている。
【0020】
そして、上流側箱体12と下流側箱体14との間に、複数本、図の場合には4本の分岐流路17a〜17dが設けられ、これら分岐流路17a〜17dを通して分岐部15と合流部16とが相互に連通する構成となっており、各分岐流路17a〜17dに、それぞれベンチュリ18a〜18dと開閉弁(開閉手段)19…とが順次介装されている。
【0021】
各ベンチュリ18a〜18dは、互いに異なる臨界流量CFa、CFb、CFc、CFdをそれぞれ有する形状で形成されている。各開閉弁19…は、エアー駆動式のバタフライバルブで構成されている。なお、各ベンチュリ18a〜18dは、それぞれ直管形状の第1接続配管21を介して上流側箱体12に接続され、また、各ベンチュリ18a〜18dと開閉弁19…とは第2接続配管22を介して相互に接続されている。さらに、各開閉弁19…は、それぞれ第3接続配管23を介して下流側箱体14に接続されている。
【0022】
図2には、上記のような構成を有する流量設定装置の実際の構成例を示している。すなわち、架台24の上部と下部とに上流側箱体12と下流側箱体14とが固定され、これらの間に、ベンチュリ18a〜18dと開閉弁19とがそれぞれ介装された4本の分岐流路17a〜17dが設けられている。この場合、これら分岐流路17a〜17dの中心線が、四角形の各頂点位置に位置するように形成されている。
【0023】
上記構成の装置は、前記図8に示したガスサンプリング装置2における臨界流れベンチュリ5の位置に介装され、ガス導入配管11を混合部4の下流端に、ガス導出配管13を吸引ブロア6にそれぞれ接続して使用される。
【0024】
例えば、図1において左から1番目の分岐流路17a(以下、図において左側から順に、第1分岐流路17a、第2分岐流路17b、第3分岐流路17c、第4分岐流路17dと称する。各ベンチュリ18a〜18dと開閉弁(開閉手段)19…についても、これらを個々に説明するときには、上記同様に左側からそれぞれ第1〜第4の語彙を付記して説明する)に介装されている第1開閉弁19のみを開弁した状態では、自動車(図示せず)からの排ガスは、エアー導入管(図示せず)からフィルター(図示せず)を通して導入される空気によって希釈され、この希釈空気と排ガスとの混合ガスが図1に示したガス導入配管11を通して分岐部15に流入する。
【0025】
そして、分岐部15から第1分岐流路17aに流入したガスは、第1ベンチュリ18a通過時に、その絞り形状に応じて流速が次第に増加し、このベンチュリ18aの最狭隘部で音速に達する。これによって、この第1ベンチュリ18aを流れる流量、すなわち、前記サンプリング装置2における混合部4よりも下流側の流量が、音速と上記の最狭隘部の口径とで定まるこの第1ベンチュリ18aの臨界流量CFaで保持される。
【0026】
これにより、自動車1からの排ガス流量が変動する場合でも、上記の臨界流量CFaから排ガス流量を引いた量の空気がエアー導入管3を通して混合部4に導入され、この空気との混合ガス量が上記臨界流量CFaで維持された運転状態が維持される。そして、この一定流量の混合ガスから一部が前記サンプリング配管8を通して採取され、図示しないガス分析装置で有害成分の量の測定が行われる。
【0027】
ところで、混合部4よりも下流側を流れるガス流量は、前述したように、排ガスの測定を行う自動車1の排気量に応じた量となるようにする必要がある。この場合に、上記の流量設定装置によれば、この自動車1の排気量に応じた設定流量を、各分岐流路17a〜17dに介設されている開閉弁19…の開閉切替えを行うだけで容易に変更することができ、さらに、この設定流量は、臨界流量が相互に異なる4本のベンチュリ18a〜18dの数を超えて変更することが可能である。
【0028】
すなわち、図1において第1分岐流路17aの開閉弁19のみを開弁した状態では、上述したように、第1ベンチュリ18aの臨界流量CFaが設定流量となり、第2開閉弁19のみを開弁した状態では第2ベンチュリ18bの臨界流量CFbが、第3開閉弁19のみを開弁した状態では第3ベンチュリ18cの臨界流量CFcが、第4開閉弁19のみを開弁した状態では、第4ベンチュリ18dの臨界流量CFdがそれぞれ設定流量となる。
【0029】
さらに、例えば第1・第2開閉弁19・19を開弁した状態では第1ベンチュリ18aと第2ベンチュリ18bとの各臨界流量の和(CFa+CFb)が設定流量となり、各開閉弁19…を全て開弁した状態では、各臨界流量の和(CFa+CFb+CFc+CFd)が設定流量となる。すなわち、これら4個の開閉弁19…のいずれかを選択して開弁させる組合せは15通りあり、したがって、これら組合せに応じて得られる臨界流量に互いに重複するものがないとすると、変更し得る設定流量が15個用意されていることになる。
【0030】
このように、上記構成の装置においては、各開閉弁19…の開閉切替えによって設定流量の切替えを容易に行うことができるので、その切替え作業が容易となる。また、設定流量の切替え数をより多くすることができるので、より小型化した装置形状で、排気量が種々異なる自動車の排ガス測定に幅広く対応することが可能となっている。
【0031】
また上記実施形態では、各分岐流路17a〜17dを開閉する開閉弁19…を各ベンチュリ18a〜18dよりも下流側に設けており、これによって、流量精度が向上する。すなわち、分岐部15から例えば第1ベンチュリ18aに流入したガスは、前記のようにその絞り形状に応じて増速jprice@swlaw.comされて内部で音速に達した臨界状態となるが、開閉弁19がベンチュリ18aの下流側に設けられていることによって、上記のように音速に達するまでの流れ状態に開閉弁19が影響することが極力抑えられ、したがって、乱れが生じることなく上記のような流れ状態が得られることになって流量精度が向上する。
【0032】
〔実施形態2〕次に、本発明の他の実施形態について図3および図4を参照して説明する。なお、説明の便宜上、前記図1・2に示した部材と同一の機能を有する部材には同一の番号を付記して詳細な説明を省略する。後述するさらに他の実施形態についても同様とする。
【0033】
図3に、本実施形態2に係る流量設定装置の要部構成を示す分解斜視図を示している。この装置も、前記同様に例えば4本のベンチュリ18a〜18dを互いに並列に配置して構成されている。これらベンチュリ18a〜18dは、下流側箱体14における上壁面14aに形成されている4個の貫通穴14b…をそれぞれ上方から覆うように、リング状のパッキン31…とシリンダ保持リング32…とを介して、下流側箱体14の上壁面14a上に固定される。
【0034】
各シリンダ保持リング32には、その下面から下方に垂下する4本の保持ロッド33…がそれぞれ設けられており、これら保持ロッド33・33の下端に、シリンダ保持リング32と平行にシリンダ取付板34が固定され、これらシリンダ取付板34の各下面に、開閉手段を構成するエアーシリンダ35がそれぞれ取付けられている。
【0035】
そして、図4に示すように、これらエアーシリンダ35におけるシリンダ取付板34を貫通して上方に延びるシリンダロッド35aの先端に、円盤状の弁体35bが設けられている。これら弁体35bが、同図において左側に示すように、シリンダ保持リング32の中心貫通穴32aを下側から塞ぐようにエアーシリンダ35が作動されることによって、分岐部15から合流部16に至る分岐流路が閉になる。一方、同図において右側に示すように、シリンダロッド35aを後退させて、弁体35bをシリンダ保持リング32から下方に離間した位置に保持することによって、分岐流路が開になる。
【0036】
このように、本実施形態においては、各ベンチュリの18a〜18dを通しての流路方向に沿って往復動する弁体35bをシリンダロッド35aの先端に備えたエアーシリンダ35で開閉手段が構成されている。そして、これらシリンダ35によって各分岐流路17a〜17dを選択して開閉することで、前記同様に設定流量の切替えを容易に行うことができ、また、より小型化した装置形状で、設定流量の切替え数をより多くすることができる。また、本実施形態においても、各分岐流路17a〜17dを開閉するシリンダ35を各ベンチュリ18a〜18dよりも下流側に設けているので、前記同様に流量精度が向上する。
【0037】
さらに、本実施形態のように開閉手段をシリンダ35で構成することによって、前記実施形態1のようにバタフライバルブで開閉手段を構成する場合に比べ、さらに形状の小型化や精度の向上を図ることができる。つまり、図1に示したように、バタフライバルブから成る開閉弁19を分岐流路17a〜17dに各々介装させる場合には、その取付けのために、ベンチュリ18a〜18dの下流端の口径とほぼ同一径の直管から成る接続配管22・23を開閉弁19の上流側と下流側との双方に設ける必要があり、このために所定の長さの空間が必要となって小型化が困難な場合もある。
【0038】
また、開弁状態では、ベンチュリ18a〜18dにおける下流端の口径とほぼ同一径の流路中に円盤状の弁体19aが存在することになるため、設定流量の条件によってはこの箇所で乱流等が生じ、これがベンチュリ18a〜18d内での流れに影響して流量精度を狂わす原因となる場合もある。また、バタフライバルブから成る開閉弁19は、上記弁体19aを駆動するためのエアー駆動部19bの形状が、図2に示されているように比較的大きく、これが各分岐流路17a〜17dから側方に突出する構成となるために、所定の専有床面積が必要となり、小型化が困難な場合もある。
【0039】
これに対し、本実施形態のように開閉手段をシリンダ35で構成した場合には、図4に示したように、このシリンダ35を合流部16側に設け、各分岐流路17a〜17dが合流部16に連通する開口を開閉する構成とすることができる。すなわち、この場合には、開閉手段を各分岐流路17a〜17dに介装する構成に代えて、合流部16側に設けることができるので、各分岐流路17a〜17dの長さ寸法を極力小さくすることができ、また、この場合に開弁状態での弁体35bは合流部16内に位置することになるので、各分岐流路17a〜17d内での流れ状態に及ぼす影響も小さくなり、これによって流量精度も向上する。
【0040】
また、シリンダロッド35aと共に、その駆動部(シリンダチューブ)も各分岐流路17a〜17dの流路方向に沿って延びる構造となって側方へ突出しないので、全体的な専有床面積も極力小さくして構成することができる。特に、本実施形態においては、エアーシリンダ35を下流側箱体14の上壁面14aからの吊り下げ構造として、エアーシリンダ35の全体を合流部16に内蔵させた構成となっているので、これによってもさらに形状の小型化が可能となっている。
【0041】
〔実施形態3〕図5に、本発明のさらに他の実施形態における流量設定装置を示している。この装置も、前記実施形態2と同様に、エアーシリンダ35…によって開閉手段が構成されているが、これらエアーシリンダ35…は、そのシリンダチューブが下流側箱体14における底壁面14cに固定されている。そして、この下壁面14cを貫通して上方に延びる各シリンダロッド35aの先端に弁体35bが前記同様に設けられ、これら弁体35bで、各ベンチュリ18a〜18dが合流部16に連通する上壁面14aの貫通開口を開閉するように構成されている。
【0042】
この構成によれば、合流部16内には各シリンダロッド35aと弁体35bとが位置するだけであり、これによって、各分岐流路17a〜17dを通して合流部16内に流入したガスが、この合流部16を通してガス導出配管13へと流出する際の流れに対しても、各シリンダ35…が及ぼす影響が極力低減される。特に、開弁状態での弁体35bを、ガス導出配管13の開口位置よりも低い位置で保持するような構成とすることで、各分岐流路17a〜17dからガス導出配管13へと至るガス流に、弁体35bに起因して乱れが生じることが極力抑えられる。これによって、各ベンチュリ18a〜18d内での流れに対し、下流側の乱れが及ぼす影響がさらに低減されて流量精度が向上する。
【0043】
〔実施形態4〕次に、本発明のさらに他の実施形態について図6を参照して説明する。同図に示すように、本実施形態における流量設定装置では、ガス導入配管11が上壁面に、また、ガス導出配管13が底部側の側壁面にそれぞれ接続された箱体41が設けられ、この箱体41内に、内部空間を上下に区画する仕切り板42を取付けて、この仕切り板42の上方が分岐部15、下方が合流部16として形成されている。
【0044】
そして、上記仕切り板42をそれぞれ貫通する構造で、前記同様の4本のベンチュリ18a〜18dがこの仕切り板42に固定されている。また、箱体41の底壁面41aに、前記実施形態3と同様にエアーシリンダ35が取付けられて、各シリンダロッド35a先端の弁体35bを各ベンチュリ18a〜18dの下流端に接離させことで、各ベンチュリ18a〜18dを通しての流路を開閉するように構成されている。
【0045】
この構成によれば、分岐部15と合流部16とをそれぞれ囲う箱体を互いに別体で形成する場合に比べ、全体の構成が簡素なものとなる。また、各ベンチュリ18a〜18dの取付けに当たり、例えばその上流端と下流端とに各々取付フランジを設けて上下の二箇所を各々固定する構造とする場合に比べ、上記では仕切り板42を貫通する一箇所でこの仕切り板42に固定すれば良いので、この取付部分の構成も簡単になり、これによっても全体の形状をより小型化することができる。
【0046】
なお、各ベンチュリ18a〜18dの取付けに当たっては、例えば、図に示すように各ベンチュリ18a〜18dの外周面における上下方向の中途位置に径方向に突出するフランジを一体に設けて固定する構造の他、各ベンチュリ18a〜18dとは別体の分割フランジによって固定する構造、また、仕切り板42を二分割構造として各ベンチュリ18a〜18dを挟持して固定する構造等、任意の取付構造を採用することができる。また、仕切り板42への固定箇所はベンチュリ18a〜18dにおける上下方向の中間位置に限定されるものでもなく、例えば上端位置や、下端位置等で固定する構成としても良い。
【0047】
以上にこの発明の具体的な実施形態について説明したが、本発明は上記各形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能である。例えば、図3〜図5を参照して説明した実施形態2・3では、各ベンチュリ18a〜18dの上下端にそれぞれ径方向外方に拡がるフランジ部を設けて、これらベンチュリ18a〜18dを上流側箱体12や下流側箱体14の各壁面に固定する構造を図示したが、例えば図7に示すように、各ベンチュリ18a〜18dの上下端にそれぞれ直管状の接続配管43・44を設けて取付ける構造とすることも可能である。この場合に、これら接続配管43・44の各端部にベンチュリ18a〜18dの上下端を挿入して嵌合させる連結構造とし、接続配管43・44の少なくとも一方を軸方向に伸縮可能なフレキシブル配管とすることで、例えばメンテナンス時等におけるベンチュリ18a〜18dの取付け・取外し作業が容易になる。
【0048】
また上記各実施形態では、4本のベンチュリ18a〜18dを設けて構成した例を挙げたが、2本以上であれば任意の本数のベンチュリを設けて構成することが可能である。また上記では、臨界流量が相互に異なるベンチュリ18a〜18dを設けた例を挙げたが、臨界流量が互いに同一のベンチュリを組み込んで構成することも可能である。
【0049】
また、図3〜図7を参照して説明した実施形態2〜4では、エアーシリンダ35をベンチュリ18a〜18dよりも下流側の合流部16に設けて、より良好な流量精度が維持される構成を例に挙げたが、請求項1・2・4に記載の流量設定装置においては、ベンチュリ18a〜18dの上流側で各分岐流路を開閉するような構成とすることも可能である。
【0050】
さらに上記では、自動車の排ガス中の有害成分量を測定する定容量希釈方式のガスサンプリング装置に組み込まれて使用される流量設定装置を例に挙げたが、臨界流れベンチュリによってガス流量を設定するその他の装置に本発明を適用して構成することが可能である。
【0051】
【発明の効果】
以上のように、本発明の請求項1の流量設定装置においては、分岐部と合流部との間に複数のベンチュリを並列に接続し、各ベンチュリを通しての分岐流路を開閉する開閉手段を設けているので、切替え得る設定流量の数は、ベンチュリの数に、さらに、これらベンチュリの複数の組合せ数を加えた数まで多くすることができる。したがって、全体的な形状の大型化を極力抑えて、より多くの設定流量の切替え可能な装置とすることができる。
【0052】
請求項2の流量設定装置においては、ベンチュリを通しての流路方向に沿って往復動する弁体を備えたシリンダで各開閉手段を形成しているので、例えば開閉手段としてバタフライバルブを用いる構成に比べ、特に各分岐流路の流路方向に直交する方向での専有空間をより小さくすることができ、また、弁体の往復動に要するストローク空間を例えば合流部内の空間と兼用させることができるので、これによっても全体の小型化を図ることが可能になる。
【0053】
請求項3の流量設定装置においては、各ベンチュリが合流部に連通する下流側連通箇所に開閉手段を設けているので、分岐部からベンチュリに流入したガスの流速が音速に達するまでのガス流れに上記の弁体が及ぼす影響が極力抑えられ、これによって流量精度が向上する。
【0054】
請求項4の流量設定装置においては、ガス導入配管とガス導出配管とが接続された箱体内に仕切り板を設け、この仕切り板に各ベンチュリを貫通させて固定しているので、ベンチュリよりも上流側の分岐部と、下流側の合流部とを囲う箱体を互いに別体で形成する場合に比べ、全体の構成が簡素なものとなり、また、各ベンチュリの取付けも、それぞれ仕切り板を貫通する一箇所で仕切り板に固定すれば良いので、この取付構造もより簡単なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における流量設定装置の構成を示す断面図である。
【図2】図1の基本構成を採用して構成された実際の装置例を示す斜視図である。
【図3】本発明の他の実施形態における流量設定装置の要部構成部品を示す斜視図である。
【図4】図3の流量設定装置の組立状態を示す一部切欠断面図である。
【図5】本発明のさらに他の実施形態における流量設定装置を示す縦断面である。
【図6】本発明のさらに他の実施形態における流量設定装置を示す縦断面である。
【図7】本発明のさらに他の実施形態における流量設定装置を示す縦断面である。
【図8】自動車の排ガス中の有害成分量を測定する際に用いられるガスサンプリグ装置を示す構成模式図である。
【図9】従来のベンチュリの交換によって設定ガス流量の切替えを行う装置の断面図であ
る。
【符号の説明】
11 ガス導入配管
12 上流側箱体
13 ガス導出配管
14 下流側箱体
15 分岐部
16 合流部
17a〜17d 分岐流路
18a〜18d ベンチュリ
19 開閉弁(開閉手段)
35 エアーシリンダ(開閉手段)
35a シリンダロッド
35b 弁体
41 箱体
42 仕切り板
Claims (3)
- ガス流量を設定するための臨界流れベンチュリを複数備える流量設定装置であって、
各ベンチュリの上流側と下流側とにそれぞれ箱体で囲われた分岐部と合流部とを設け、これら分岐部と合流部との間に各ベンチュリを互いに並列に接続するとともに、各ベンチュリを通して分岐部から合流部に至る分岐流路をそれぞれ開閉する開閉手段を設け、
前記開閉手段が、シリンダロッドの先端側にベンチュリを通しての流路方向に沿って往復動する弁体を備え、ストローク空間を前記合流部内とするシリンダでそれぞれ形成されるとともに、前記合流部内には各シリンダロッドと弁体だけが位置するように配設され、ガス導出配管が合流部の側壁面に接続されるとともに、開弁状態での弁体をガス導出配管の開口位置よりも低い位置で保持するような構成とする
ことを特徴とする流量設定装置。 - 前記各ベンチュリの上下端にそれぞれ直管状の接続配管を設ける構造とし、該接続配管の少なくとも一方を軸方向に伸縮可能なフレキシブル配管とすることを特徴とする請求項1の流量設定装置。
- ガス導入配管とガス導出配管とが接続された箱体を設け、この箱体内に、内部空間をガス導入配管側とガス導出配管側とに区画する仕切り板を設け、この仕切り板に各ベンチュリを貫通させて固定していることを特徴とする請求項1の流量設定装置。
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