JP4055540B2

JP4055540B2 - Polypropylene resin extruded foam sheet, method for producing the same, and molded article thereof

Info

Publication number: JP4055540B2
Application number: JP2002293629A
Authority: JP
Inventors: 哲也柴田; 徹雄大倉
Original assignee: Kaneka Corp
Current assignee: Kaneka Corp
Priority date: 2002-10-07
Filing date: 2002-10-07
Publication date: 2008-03-05
Anticipated expiration: 2022-10-07
Also published as: JP2004122717A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明はポリプロピレン系樹脂発泡シートに関する。更に詳しくは、断熱性、耐熱性、剛性に優れた緩衝材や食品容器、断熱材、自動車用部材などの用途で幅広く好適に利用可能なポリプロピレン系樹脂発泡シート、及び該発泡シートから成形された成形体、更には、該発泡シートの製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては次のものがある。
【０００３】
【特許文献１】
日本特許第２５２１３８８号（１頁〜４頁）
【０００４】
【特許文献２】
特開２００１−３４８４５３号公報（２頁〜４頁）
【０００５】
【特許文献３】
特開平１０−３３０５２２号公報（２頁〜４頁）
【０００６】
【特許文献４】
特開２００２−１６６９７９号公報（２頁〜６頁）
熱可塑性樹脂からなる発泡シートは、一般に軽量で、断熱性や緩衝性が良好であり、加熱成形により成形体を得ることが可能であることから、ポリスチレン系樹脂やポリエチレン系樹脂を中心に、緩衝材や食品容器、断熱材、自動車用部材などの用途で幅広く利用されている。また、近年では、耐熱性や、耐溶剤性に優れるポリプロピレン系樹脂も利用されるようになってきた。
しかし、ポリプロピレン系樹脂は、溶融時の粘度及び抗張力が低く、発泡時の気泡壁の強度が十分に保持されず、独立気泡率が高い発泡シートを得ることが困難であった。従来独立気泡率が高い発泡シートを得る手法として、特定の分子量並びに平衡コンプライアンスを有するポリプロピレン系樹脂を用いる方法（特許文献１）が提案されているが、より幅広い押出条件で、制御することが困難であり、断熱性を高めるために発泡体のセル密度を増やそうとすると独立気泡率が下がってしまうため、外観を含めたバランスのとれた発泡シートを得ることが困難である。
【０００７】
また、従来電子レンジ加熱調理などに対応した、食品包装容器としては、無機物であるタルクをポリプロピレン系樹脂に充填した非発泡シート（ＰＰフィラーシート）を熱成形して使用されている。しかし、断熱性に乏しく、内容物の温度の上昇により剛性を著しく低下する問題があるため、その使用方法について注意が必要となる。
一方、ポリプロピレン系樹脂発泡シートはＰＰフィラーシートと比較して、一般に断熱性が高く、ポリプロピレン系樹脂発泡シート等の熱可塑性樹脂発泡シートで厚さ方向のセル壁密度が８個／ｍｍ以上、かつ、厚さ方向と厚さ方向に垂直な方向とのセル壁密度比が２以上６未満である様な気泡構造を設けることにより、さらに断熱性に優れる（特許文献２）と報告されている。しかし、セル径を微細化させることは独立気泡率の低下を招きやすく、結果として発泡シート全体の剛性を低下させることにつながりやすいことから高い断熱性と高い剛性を両立させにくい。
また、発泡シートが、食品容器などに用いられる場合、発泡シート自体の剛性が満足でないと、電子レンジによる加熱調理時や、輸送時の衝撃や応力による容器の変形を引き起こしやすいという問題があった。これまで、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂および無機充填材を含む樹脂組成物を発泡させたシート（特許文献３）では、発泡倍率が低いため、経済性や、輸送時などの軽量性で劣っている。
また、ポリプロピレン系樹脂発泡層の、少なくとも片方にタルクを含む非発泡層を設けることで加熱時の容器剛性を高める手段が提案・実用化されている（特許文献４）。しかし、積層工程を必要とすることから製造工程が煩雑になることや、コストアップに繋がるため、安価かつ簡便に製造可能で、高剛性な耐熱性の高い発泡シートが市場に要望されている。
本発明はこれらのような問題を解決するためになされたものであり、安価でありながら、簡便に製造可能で、耐熱性、断熱性、剛性に優れたポリプロピレン系発泡シート及び該発泡シートの製造方法を提供するものである。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、断熱性、剛性に優れるポリプロピレン系樹脂発泡シートおよび、該発泡シートよりなる成形体を提供することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、
１．密度０．１０〜０．３０ｇ／ｃｍ³かつ独立気泡率５０％以上のポリプロピレン系樹脂発泡シートにおいて、２３０℃におけるメルトテンションが５ｇ以上のポリプロピレン系樹脂が平均粒径１０μｍ以下のタルクを５〜２０重量％含み、かつセル密度が１００個／ｍｍ³以上であることを特徴とするポリプロピレン系樹脂押出発泡シート（請求項１）、
２．請求項１記載の発泡シートを加熱成形して得られるポリプロピレン系樹脂発泡成形体（請求項２）、
３．２３０℃におけるメルトテンションが５ｇ以上のポリプロピレン系樹脂９５〜８０重量％、平均粒径１０μｍ以下のタルク５〜２０重量％を溶融混練し、揮発型発泡剤を圧入し、常圧下へ押出発泡して得られる密度０．１０〜０．３０ｇ／ｃｍ³、独立気泡率５０％以上、セル密度が１００個／ｍｍ³以上であることを特徴とするポリプロピレン系樹脂押出発泡シートの製造方法（請求項３）、
４．前記タルクとして、ポリプロピレン系樹脂に高濃度で溶融混合してマスターバッチ化したものを残量のポリプロピレン系樹脂と混合する請求項３記載のポリプロピレン系樹脂押出発泡シートの製造方法 ( 請求項 ) ４、
に関する。
【００１０】
【発明の実施の形態】
本発明により得られるポリプロピレン系樹脂発泡シートは、密度０．１０〜０．３０ｇ／ｃｍ³かつ独立気泡率５０％以上のポリプロピレン系樹脂発泡シートであり、２３０℃におけるメルトテンションが５ｇ以上のポリプロピレン系樹脂などの基材樹脂が平均粒径１０μｍ以下のタルクを５〜２０重量％含み、かつセル密度が１００個／ｍｍ³以上であることを特徴とする。
【００１１】
本発明で用いられるポリプロピレン系樹脂としては、特に制限はないが、プロピレンの単独重合体、またはエチレン、炭素数４以上のα−オレフィンから選ばれる１または２以上の共重合成分とプロピレンのランダム共重合体またはブロック共重合体、およびそれらから選択される２種以上の混合物等がある。更に、所望の形態の発泡シートの製造を容易にする目的で、イソプレンなどのモノマー及びラジカル重合開始剤との反応、または放射線照射などにより変性した樹脂でもよい。ポリプロピレン系樹脂が前記ランダム共重合体またはブロック共重合体である場合、共重合体中にしめるプロピレン成分の割合は７５％以上であることが、ポリプロピレン系樹脂の特徴である耐熱性や剛性が損なわれないことから好ましい。
【００１２】
また本発明で用いられるポリプロピレン系樹脂の２３０℃におけるメルトフローレートは、１０ｇ／１０分以下、さらには８ｇ／１０分以下であることが、押出発泡においてダイでの圧力保持が容易であることから好ましい。
【００１３】
本発明で用いられるポリプロピレン系樹脂としては、特に制限はないが、２３０℃で測定したメルトテンションが５ｇ以上であることが、発泡倍率や気泡径、独立気泡径の制御を容易に製造しやすいことから好ましい。２３０℃で測定したメルトテンションが５ｇ未満である場合、発泡時のセル形成において十分な溶融張力が得難いため、セル膜を形成することが容易でなく、セルが破泡しやすくなる。なお、メルトテンションの測定には東洋精機製メルトテンションテスターを用い、２３０℃に加熱したポリプロピレン系樹脂を、口径１ｍｍ、長さ１０ｍｍ、流入角４５°のオリフィスから１ｍ／ｍｉｎの速度で押出し、該押出物を張力検出用プーリーを通過させて１ｍ／ｍｉｎの速度から加速させながら巻き取り、該押出物が切断される際のテンション値を測定した。
【００１４】
また、本発明の基材樹脂として、上記ポリプロピレン系樹脂に、ポリエチレン、ポリ−１−ブテン、ポリ−４−メチル−１−ペンテン、エチレン−環状オレフィン共重合体などの他のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体などのポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネートなどのポリエステル系樹脂、エチレン・α−オレフィン共重合体などのゴムなどの１種または２種以上を混合して用いても良く、その場合、添加量を５０重量部未満となるように混合することが好ましい。添加量が５０重量部以上となると、耐熱性や、耐溶剤性などポリプロピレン系樹脂の特長が損なわれる場合がある。またポリプロピレン系樹脂と他の樹脂を混合して基材樹脂とする場合、相溶化剤を併用しても良い。相溶化剤を併用する場合、１０重量部を越えると押出発泡の長所である経済性が損なわれるほか、耐熱性や耐溶剤性が損なわれる場合がある。
【００１５】
本発明において用いられるタルクは平均粒径１０μｍ以下である。平均粒径が１０μｍより大きいと、独立気泡率が低下および剛性が低下しやすくなる。また、ポリプロピレン系樹脂との混合方法としては、タルクは樹脂と無機粉末のドライブレンドによって混合してもよいが、タルクがポリプロピレン系樹脂に均一に分散される必要があることから、タルクを樹脂中に均一に分散させる目的であらかじめポリプロピレン系樹脂全量とタルクをコンパウンド化する方法や、ポリプロピレン系樹脂に高濃度で溶融混合してマスターバッチ化したものを残量のポリプロピレン系樹脂と混合する方法等が挙げられ、これらの内、簡便性・経済性からポリプロピレン系樹脂に高濃度で溶融混合してマスターバッチ化したものを残量のポリプロピレン系樹脂と混合する方法がより好ましい。
【００１６】
次に、本発明においてポリプロピレン系樹脂発泡シートを製造する方法としては、例えば前記ポリプロピレン系樹脂などの基材樹脂とタルクおよび必要に応じて添加される各種添加剤をブレンダーで混合した後、押出機に供給し、樹脂が溶融したのち発泡剤を高温、高圧下に圧入して混合し、適性発泡温度まで冷却し、押出発泡させる方法が挙げられる。
【００１７】
無機充填材の添加量は、上記ポリプロピレン系基材樹脂（以下、「ポリプロピレン系樹脂」と総称する）が、無機充填材５〜２０重量％、好ましくは、５〜１５重量％、最も好ましくは、５〜１０重量％含むように配合される。
【００１８】
本発明において好ましい発泡剤としては、例えばプロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素類、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素類、クロロジフルオロメタン、ジクロロメタン、ジクロロフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、クロロエタン、ジクロロトリフルオロエタン、トリクロロテトラフルオロエタン、テトラクロロジフルオロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、二酸化炭素、窒素、空気などの無機ガス、水などの１種または２種以上の揮発型発泡剤が好ましい。さらに、微細な発泡セルを持つ発泡シートを容易に製造でき、断熱性、剛性に優れた発泡シートを製造しやすいことから、二酸化炭素を含有していることが、より好ましい。
【００１９】
発泡剤の添加量は、発泡剤の種類および目標発泡倍率によって選択されるが、一般にポリプロピレン系基材樹脂１００重量部に対して０．１〜１０重量部が好ましい。
【００２０】
また、発泡シートのセル密度を適宜の大きさに調整するために、必要に応じて、重炭酸ソーダとクエン酸の混合物、タルク、マイカなどの発泡核剤を併用してもよい。必要に応じて用いられる該発泡核剤の添加量は、一般に、樹脂組成物１００重量部に対して０．０１〜３重量部であることが好ましい。
【００２１】
また本発明の発泡シートは、断熱性や剛性、耐熱性、耐溶剤性などの物性を損なわない範囲で、発泡助剤、難燃剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、銅害防止剤、滑剤、顔料などの添加剤を適宜含有していても良い。
【００２２】
また、本発明の発泡シートの製造方法では、発泡シートの所望の幅を得る目的、または、所望の気泡構造を得る目的で、たとえば、押出発泡した後にマンドレルへの引取による延伸、空気の吹き付けによる冷却促進などをしてもよい。
上記製造方法により得られる本発明におけるポリプロピレン系樹脂発泡シートの密度は０．１０〜０．３０ｇ／ｃｍ³が好ましく、さらに０．１５〜０．２５ｇ／ｃｍ³がより好ましい。密度が、０．３０ｇ／ｃｍ³より大きくなると発泡シートの単位面積あたりの樹脂量が多く必要となり、発泡シートの非発泡シートに対する優位点である軽量性、経済性が損なわれる傾向が生ずる。また、密度が０．１０ｇ／ｃｍ³より小さくなると、発泡シートの剛性が損なわれやすい傾向を持つ。
発明におけるポリプロピレン系樹脂発泡シートの独立気泡率は５０％以上が好ましく、さらに６０％以上がより好ましい。独立気泡率はより高いことが好ましいが、高すぎると表面性に影響することもあり得るので、一概にはいえないが、一般的には９８％程度までが好ましい。独立気泡率が５０％より小さい場合、発泡シートおよび該発泡シートを加熱成形した成形体の剛性の低下を招きやすい。製造の容易さと剛性を考慮すると６０〜９０％がより好ましい。
【００２３】
本発明におけるポリプロピレン系樹脂発泡シートの厚み、および幅は、特に制限はないが、厚みとしては、通常０．２〜１０ｍｍ、好ましくは、０．５〜５ｍｍ、最も好ましくは、０．８〜３ｍｍであり、幅としては、通常５０〜２０００ｍｍ、好ましくは、１００〜１５００ｍｍ、最も好ましくは、３００〜１２００ｍｍである。
本発明のポリプロピレン系樹脂発泡シートは、後述の（１）式で規定されるセル密度が１００個／ｍｍ³以上であることが好ましく、さらに１５０個／ｍｍ³以上が好ましい。セル密度が１００個／ｍｍ³未満の場合、発泡シートの断熱性および剛性が低下しやすい傾向がある。
【００２４】
また、本発明における発泡シートは、プラグ成形や真空成形、圧空成形など加熱成形性に優れることから、プラグ成形、マッチド・モールド成形、ストレート成形、ドレープ成形、プラグアシスト成形、プラグアシスト・リバースドロー成形、エアスリップ成形、スナップバック成形、リバースドロー成形、フリードローイング成形、プラグ・アンド・リッジ成形、リッジ成形などの方法により表面平滑な、耐熱性、耐溶剤性、そして剛性、断熱性に優れた成形体を得ることができる。前記加熱成形は発泡シートを予備加熱した後に成形するものであるが、予備加熱の際に発泡シートの二次発泡などにより、密度や厚み、セル構造、独立気泡率が変化する場合がある。
【００２５】
また、本発明における発泡シートは表面印刷性や、加熱成形性などの改良や、さらなる剛性を得る目的のために、前記発泡シート表面に、熱可塑性樹脂からなる非発泡層を片面または両面に形成してもよい。前記熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン系樹脂、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリブチレンテレフタレート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエーテルスルホン酸系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂などを単独または２種以上組み合わせて用いることができるが、発泡シートとの接着性の点からポリプロピレン系樹脂が好ましい。前記非発泡層を成型する方法は特に限定されるものではなく、発泡シートを作成した後に、別途作成した非発泡フィルムを加熱または接着剤を用いてラミネートして成形してもよいし、発泡シート上に別途押出してラミネートしてもよい。
【００２６】
【実施例】
つぎに実施例および比較例に基づいて本発明の発泡シートについて説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
（セル密度測定）
本発明の発泡シートの押出方向に垂直な断面を走査型電子顕微鏡（ＳＥＭ）にて２５〜１００倍に拡大して観察し、視野中に観察される気泡の厚み方向１ｍｍ当たりに含まれるセル数と、幅方向１ｍｍ当たりに含まれるセル数を各１５点測定・平均した値をそれぞれＮ_HD、Ｎ_TDとした。また同様に押出される発泡シートに平行な断面の観察から、１ｍｍ当たりに含まれるセル数を各１５点測定・平均した値をＮ_MDとした。Ｎ_HD、Ｎ_TDおよびＮ_MDからセル密度Ｎを（１）式により算出した。
Ｎ（個／ｍｍ³）=Ｎ_HD（個／ｍｍ）×Ｎ_TD（個／ｍｍ）×Ｎ_MD（個／ｍｍ）…（１）
Ｎ_HD：発泡シートの厚み方向の１ｍｍあたりのセル数
Ｎ_TD：押出される発泡シートの幅方向の１ｍｍあたりのセル数
Ｎ_MD：押出される発泡シートに平行な方向の１ｍｍあたりのセル数
（発泡シートの密度測定）
ＪＩＳ−Ｋ６７６７に準じて、各発泡シートの比重を測定した。
（発泡シートの独立気泡率の測定）
ＡＳＴＭＤ−２８５６に記載の方法に準じ、エアピクノメータにより測定した。
（発泡シートの剛性評価）
クランプした発泡シートを３５０℃に設定したオーブン中に入れて、３０秒間予備加熱した後、２５℃に調節した金型を用いて、開口部１７５ｍｍ×１９８ｍｍ、底部１３５ｍｍ×１５７ｍｍ、深さ２８ｍｍのトレイ形状の成形体を作成する。対角をなす２つの角を固定した該成形体の中央部をφ１０ｍｍの円形の治具で押し、容器底部が押し下げられて１０ｍｍ変形した際の上記治具にかかる反発応力を測定した。上記反発応力が６００ｇｆ以上の場合、剛性の高い発泡シート（○）であると判断し、６００ｇｆ未満の場合、剛性が低い発泡シート（×）であると判断した。
実施例および比較例には次のポリプロピレン系樹脂を使用した。
ＰＰ−１：ポリプロピレン単独重合体（グランドポリマー社製Ｊ１０３ＷＢ、メルトインデックス３ｇ／１０分）１００重量部に対して、ラジカル発生剤としてｔ−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート（１分間半減期温度１５９℃）０．３２５重量部を配合し、リボンブレンダーを用いて５分間撹拌した。この混合物を２軸押出機（（株）日本製鋼所製、ＴＥＸ４４）のホッパーから５０ｋｇ／ｈの供給速度で供給し、途中に設けた導入部よりイソプレンモノマーを定量ポンプを用いて０．２５ｋｇ／ｈの速度で供給し、ストランドを水冷、裁断することにより得た改質ポリプロピレン系樹脂（２３０℃におけるメルトテンション１３ｇ）。
ＰＰ−２：市販の高溶融張力ポリプロピレン（モンテル社製、ＰｒｏｆａｘＰＦ−８１４）（２３０℃におけるメルトテンション９．８ｇ）
ＰＰ−３：ポリプロピレン単独重合体（グランドポリマー社製Ｊ１０３ＷＢ）（２３０℃におけるメルトテンション０．８ｇ）
実施例および比較例には次のタルクマスターバッチを使用した。
【００２７】
無機充填材マスターバッチＡ：平均粒径４μm、丸尾カルシウム株式会社製タルク分７０重量％マスターバッチ（ベース樹脂：ポリプロピレン）商品名ＳＫＺ−Ｔ７７８。
無機充填材マスターバッチＢ：前記ポリプロピレンＰＰ−１を３０重量部に対し、平均粒径7.4μmのタルク（日本タルク株式会社製ミクロエースＫ−１）７０重量部をドライブレンドし、２軸押出機（（株）日本製鋼所製、ＴＥＸ４４）のホッパーから５０ｋｇ／ｈの供給速度で供給し、ストランドを水冷、裁断することにより得たタルク分７０重量％マスターバッチ。
無機充填材マスターバッチＣ：平均粒径１２μm、日本タルク株式会社製タルク分７０重量％マスターバッチ（ベース樹脂：ポリプロピレン）商品名タルペット７０Ｐ。
無機充填材マスターバッチＤ：平均粒径５μm、丸尾カルシウム株式会社製タルク分６３重量％マスターバッチ（ベース樹脂：ポリプロピレン）商品名Ｄ−Ｗ６。
（実施例１）
ポリプロピレン系樹脂ＰＰ−１を１００重量部に無機充填材マスターバッチＡを１５重量部添加し、リボンブレンダーで撹拌混合した配合物（無機充填材含有量、９重量％）をφ６５−９０ｍｍタンデム押出機に供給し、２００℃に設定した第１段押出機（φ６５ｍｍ）中にて溶融させた後、発泡剤として液体二酸化炭素を前記ＰＰ−１に対し、１．１重量部圧入混合し、１６１℃に設定した第２段押出機（φ９０ｍｍ）中で冷却し、サーキュラーダイ（φ７５ｍｍ）より大気圧下に５０ｋｇ／ｈにて吐出し、外形２００ｍｍ、本体長さ２００ｍｍの冷却筒にて成形しながら、４．１ｍ／ｍｉｎで引取りつつ内部に空気を吹き付けて延伸・冷却し円筒型発泡体を得、これをカッターで切り開くことにより６３５ｍｍ幅の剛性に優れた発泡シートを得た。得られた発泡シートの物性を表１に示す。
（実施例２）
実施例１で無機充填材マスターバッチＡを１５重量部添加する代わりに３１重量部（無機充填材含有量、１７重量％）添加した以外は同様の操作によって剛性に優れた発泡シートを得た。得られた発泡シートの物性を表１に示す。
（実施例３）
実施例１で無機充填材マスターバッチＡを１５重量部添加する代わりに５重量部（無機充填材含有量、５重量％）添加した以外は同様の操作によって剛性に優れた発泡シートを得た。得られた発泡シートの物性を表１に示す。
（実施例４）
実施例１でポリプロピレン系樹脂ＰＰ−１を用いる代わりにＰＰ−２を用い、無機充填材マスターバッチＡを１５重量部添加する代わりに無機充填材マスターバッチＢを１５重量部（無機充填材含有量、９重量％）添加した以外は同様の操作によって剛性に優れた発泡シートを得た。得られた発泡シートの物性を表１に示す。
（実施例５）
実施例１で無機充填材マスターバッチＡを１５重量部添加する代わりに無機充填材マスターバッチＤを１７重量部（無機充填材含有量、９重量％）と発泡核剤（重炭酸ソーダ−クエン酸）を０．５部添加した以外は同様の操作によって剛性に優れた発泡シートを得た。得られた発泡シートの物性を表１に示す。
（比較例１）
実施例１で無機充填材マスターバッチＡを用いる代わりに無機充填材を添加せず、発泡核剤（重炭酸ソーダ−クエン酸）を０．３重量部添加した以外は同様の操作によって剛性に劣る発泡シートを得た。得られた発泡シートの物性を表１に示す。
（比較例２）
実施例１で無機充填材マスターバッチＡを１５重量部添加する代わりに４９重量部添加（無機充填材２３重量％）した以外は同様の操作によって剛性に劣る発泡シートを得た。得られた発泡シートの物性を表１に示す。
（比較例３）
実施例１で無機充填材マスターバッチＡを１５重量部添加する代わりに無機充填材マスターバッチＣを１８重量部添加（無機充填材９重量％）した以外は同様の操作によって剛性に劣る発泡シートを得た。得られた発泡シートの物性を表１に示す。
（比較例４）
実施例１でポリプロピレン系樹脂ＰＰ−１を用いる代わりにＰＰ−３を用い、無機充填材マスターバッチＡを１５重量部添加する代わりに無機充填材マスターバッチＢを２３重量部添加（無機充填材１３重量％）した以外は同様の操作によって剛性に劣る発泡シートを得た。得られた発泡シートの物性を表１に示す。
（比較例５）
実施例１で無機充填材マスターバッチＡを１５重量部添加する代わりに無機充填材マスターバッチＤを２３重量部添加（無機充填材１３重量％）と発泡核剤（重炭酸ソーダ−クエン酸）を０．１重量部添加した以外は同様の操作によって剛性に劣る発泡シートを得た。得られた発泡シートの物性を表１に示す。
【００２８】
【表１】

【００２９】
【発明の効果】
本発明によれば、ポリプロピレン系樹脂発泡シートが本来有する耐熱性、耐溶剤性を全く阻害することなく、特に剛性に優れた発泡シートを工業的に簡便に有利に得られることから、緩衝材や食品容器、断熱材、自動車用部材などの用途で幅広く好適に利用可能なポリプロピレン系樹脂発泡シートおよび、該発泡シートにより成形された成形体および該発泡シートの製造方法を提供することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a polypropylene resin foam sheet. More specifically, a polypropylene resin foam sheet that can be suitably used in a wide range of applications such as cushioning materials, food containers, heat insulation materials, and automotive members excellent in heat insulation, heat resistance, and rigidity, and molded from the foam sheets. The present invention also relates to a molded body and a method for producing the foamed sheet.
[0002]
[Prior art]
Prior art document information related to the invention of this application includes the following.
[0003]
[Patent Document 1]
Japanese Patent No. 2521388 (pages 1 to 4)
[0004]
[Patent Document 2]
JP 2001-348453 A (pages 2 to 4)
[0005]
[Patent Document 3]
JP-A-10-330522 (pages 2 to 4)
[0006]
[Patent Document 4]
JP 2002-166979 A (pages 2 to 6)
Foamed sheets made of thermoplastic resins are generally lightweight, have good heat insulation and buffering properties, and can be molded by thermoforming, so buffering mainly for polystyrene resins and polyethylene resins. It is widely used in applications such as wood, food containers, heat insulating materials, and automotive parts. In recent years, polypropylene resins having excellent heat resistance and solvent resistance have been used.
However, the polypropylene resin has a low viscosity and tensile strength at the time of melting, the strength of the cell walls at the time of foaming is not sufficiently maintained, and it has been difficult to obtain a foam sheet having a high closed cell rate. As a method for obtaining a foam sheet having a high closed cell ratio, a method using a polypropylene resin having a specific molecular weight and equilibrium compliance (Patent Document 1) has been proposed, but it is difficult to control under a wider range of extrusion conditions. In order to increase the cell density of the foam in order to improve the heat insulation, the closed cell ratio is lowered, so that it is difficult to obtain a well-balanced foam sheet including the appearance.
[0007]
Conventionally, as a food packaging container corresponding to microwave cooking, etc., a non-foamed sheet (PP filler sheet) in which polypropylene resin is filled with talc, which is an inorganic substance, is thermoformed and used. However, since heat insulation is poor and there is a problem that the rigidity is remarkably lowered due to an increase in the temperature of the contents, attention must be paid to its usage.
On the other hand, the polypropylene resin foam sheet is generally higher in heat insulation than the PP filler sheet, and the cell wall density in the thickness direction of the thermoplastic resin foam sheet such as a polypropylene resin foam sheet is 8 pieces / mm or more, and It has been reported that by providing a cell structure in which the cell wall density ratio between the thickness direction and the direction perpendicular to the thickness direction is 2 or more and less than 6, it is further excellent in heat insulation (Patent Document 2). However, miniaturization of the cell diameter tends to cause a decrease in the closed cell ratio, and as a result, it tends to reduce the rigidity of the entire foamed sheet. Therefore, it is difficult to achieve both high heat insulation and high rigidity.
In addition, when the foam sheet is used for food containers or the like, there is a problem that if the rigidity of the foam sheet itself is not satisfactory, the container is likely to be deformed due to impact or stress during heating cooking with a microwave oven or transportation. . So far, in the sheet (Patent Document 3) obtained by foaming a resin composition containing a polypropylene resin, a polystyrene resin and an inorganic filler, the foaming ratio is low, so that it is inferior in economic efficiency and light weight during transportation. Yes.
Further, a means for increasing the rigidity of the container during heating by providing a non-foamed layer containing talc on at least one of the polypropylene resin foamed layers has been proposed and put into practical use (Patent Document 4). However, since the lamination process is required, the manufacturing process becomes complicated and the cost is increased. Therefore, there is a demand for a highly rigid and highly heat-resistant foam sheet that can be manufactured inexpensively and easily.
The present invention has been made in order to solve the problems as described above, and can be easily produced while being inexpensive, and has excellent heat resistance, heat insulation, and rigidity, and production of the foamed sheet. A method is provided.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a polypropylene resin foam sheet having excellent heat insulating properties and rigidity, and a molded body made of the foam sheet.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The inventors of the present invention have arrived at the present invention as a result of intensive studies to solve the above problems.
That is, the present invention
1. In a polypropylene resin foam sheet having a density of 0.10 to 0.30 g / cm ³ and a closed cell ratio of 50% or more, a polypropylene resin having a melt tension of 5 g or more at 230 ° C. has a talc having an average particle size of 10 μm or less of 5 to 20 A polypropylene resin-extruded foam sheet characterized in that it contains wt% and the cell density is 100 / mm ³ or more (Claim 1),
2. A polypropylene-based resin foam molded article obtained by thermoforming the foamed sheet according to claim 1 ( claim 2 ),
3. Melt and knead 95 to 80% by weight of polypropylene resin having a melt tension of 5 g or more at 230 ° C. and 5 to 20% by weight of talc having an average particle size of 10 μm or less, press-fit a volatile foaming agent, and extrude and foam to normal pressure. And a density of 0.10 to 0.30 g / cm ³ , a closed cell ratio of 50% or more, and a cell density of 100 cells / mm ³ or more ( claim) Item 3 ),
4). As the talc, claim 3 polypropylene resin extruded foam sheet manufacturing method according to mixing with the polypropylene resin at a high concentration in the polypropylene resin of the remaining amount of that master batch by melt mixing (claims) 4,
About.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The polypropylene resin foam sheet obtained by the present invention is a polypropylene resin foam sheet having a density of 0.10 to 0.30 g / cm ³ and a closed cell ratio of 50% or more, and has a melt tension of 5 g or more at 230 ° C. The base resin such as resin contains 5 to 20% by weight of talc having an average particle size of 10 μm or less , and the cell density is 100 / mm ³ or more.
[0011]
The polypropylene resin used in the present invention is not particularly limited, but a propylene homopolymer, or a random copolymer of propylene with one or more copolymer components selected from ethylene and an α-olefin having 4 or more carbon atoms. There are polymers or block copolymers, and mixtures of two or more selected from them. Furthermore, for the purpose of facilitating the production of a foam sheet having a desired form, a resin modified by reaction with a monomer such as isoprene and a radical polymerization initiator or irradiation with radiation may be used. When the polypropylene resin is the above random copolymer or block copolymer, the proportion of the propylene component contained in the copolymer is 75% or more, and the heat resistance and rigidity, which are the characteristics of the polypropylene resin, are impaired. It is preferable because it is absent.
[0012]
In addition, the melt flow rate at 230 ° C. of the polypropylene resin used in the present invention is 10 g / 10 min or less, and more preferably 8 g / 10 min or less, because it is easy to maintain the pressure in the die during extrusion foaming. preferable.
[0013]
The polypropylene resin used in the present invention is not particularly limited, but the melt tension measured at 230 ° C. is 5 g or more, and it is easy to control the expansion ratio, the cell diameter, and the independent cell diameter. To preferred. When the melt tension measured at 230 ° C. is less than 5 g, it is difficult to obtain a sufficient melt tension in the cell formation at the time of foaming, so that it is not easy to form a cell film, and the cell tends to break. The melt tension was measured using a Toyo Seiki melt tension tester, and a polypropylene resin heated to 230 ° C. was extruded from an orifice having a diameter of 1 mm, a length of 10 mm and an inflow angle of 45 ° at a speed of 1 m / min. The extrudate was wound up while passing through a tension detection pulley and accelerated from a speed of 1 m / min, and the tension value when the extrudate was cut was measured.
[0014]
Further, as the base resin of the present invention, the above-mentioned polypropylene resin, other polyolefin resins such as polyethylene, poly-1-butene, poly-4-methyl-1-pentene, and ethylene-cyclic olefin copolymer, polystyrene 1 type or 2 types or more, such as polystyrene resin, such as styrene-butadiene copolymer, polyester resin, such as polyethylene terephthalate and polybutylene terephthalate, polycarbonate, rubber such as ethylene / α-olefin copolymer In that case, it is preferable to mix so that the addition amount is less than 50 parts by weight. When the addition amount is 50 parts by weight or more, the characteristics of the polypropylene resin such as heat resistance and solvent resistance may be impaired. Moreover, when mixing a polypropylene resin and another resin to make a base resin, a compatibilizing agent may be used in combination. When the compatibilizing agent is used in combination, if it exceeds 10 parts by weight, the economic efficiency, which is an advantage of extrusion foaming, is impaired, and heat resistance and solvent resistance may be impaired.
[0015]
Talc used in the present invention has an average particle size of 10 μm or less. When the average particle diameter is larger than 10 μm, the closed cell ratio is lowered and the rigidity is easily lowered. Further, as a method of mixing polypropylene resin, talc may be mixed by dry blending of the resin and the inorganic powder, it is necessary to talc is uniformly dispersed in the polypropylene-based resin, resin talc In order to uniformly disperse the resin, a method of compounding the total amount of polypropylene resin and talc in advance, a method of mixing a high-concentration melt-mixed polypropylene resin into a master batch, and mixing with the remaining amount of polypropylene resin, etc. Among these, from the viewpoint of simplicity and economy, a method in which a polypropylene resin is melt-mixed at a high concentration and made into a master batch is mixed with the remaining amount of the polypropylene resin.
[0016]
Next, as a method for producing a polypropylene resin foam sheet in the present invention, for example, a base resin such as the polypropylene resin, talc and various additives added as necessary are mixed with a blender, and then an extruder. And the foaming agent is injected under high temperature and high pressure and mixed, cooled to a suitable foaming temperature, and extruded and foamed.
[0017]
The amount of the inorganic filler added is 5 to 20% by weight, preferably 5 to 15% by weight, most preferably the polypropylene base resin (hereinafter collectively referred to as “polypropylene resin”), It mix | blends so that 5-10 weight% may be included.
[0018]
Preferred blowing agents in the present invention include, for example, aliphatic hydrocarbons such as propane, butane, isobutane, pentane, hexane, heptane, alicyclic hydrocarbons such as cyclobutane, cyclopentane, cyclohexane, chlorodifluoromethane, dichloromethane, One or two kinds of halogenated hydrocarbons such as dichlorofluoromethane, trichlorofluoromethane, chloroethane, dichlorotrifluoroethane, trichlorotetrafluoroethane, tetrachlorodifluoroethane, inorganic gases such as carbon dioxide, nitrogen and air, and water The above volatile foaming agents are preferred. Furthermore, since it is easy to produce a foam sheet having fine foam cells and it is easy to produce a foam sheet having excellent heat insulation and rigidity, it is more preferable to contain carbon dioxide.
[0019]
The addition amount of the foaming agent is selected depending on the type of foaming agent and the target foaming ratio, but is generally preferably 0.1 to 10 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the polypropylene base resin.
[0020]
Moreover, in order to adjust the cell density of a foam sheet to a suitable magnitude | size, you may use together a foaming nucleus agent, such as a mixture of sodium bicarbonate and a citric acid, a talc, and a mica, as needed. The amount of the foam nucleating agent used as necessary is generally preferably 0.01 to 3 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the resin composition.
[0021]
The foam sheet of the present invention is a foaming aid, a flame retardant, an ultraviolet absorber, an antioxidant, a copper damage inhibitor, a lubricant, as long as the physical properties such as heat insulation, rigidity, heat resistance, and solvent resistance are not impaired. An additive such as a pigment may be appropriately contained.
[0022]
Further, in the method for producing a foam sheet of the present invention, for the purpose of obtaining a desired width of the foam sheet or obtaining a desired cell structure, for example, by extrusion foaming, drawing by mandrel, and by blowing air. Cooling may be promoted.
The density of the polypropylene resin foam sheet obtained by the above production method is preferably 0.10 to 0.30 g / cm ³ , and more preferably 0.15 to 0.25 g / cm ³ . When the density is greater than 0.30 g / cm ³ , a large amount of resin per unit area of the foamed sheet is required, and the light weight and economy that are the advantages of the foamed sheet over the non-foamed sheet tend to be impaired. Moreover, when the density is smaller than 0.10 g / cm ³ , the rigidity of the foamed sheet tends to be easily impaired.
The closed cell ratio of the polypropylene resin foam sheet in the invention is preferably 50% or more, and more preferably 60% or more. The closed cell ratio is preferably higher, but if it is too high, the surface property may be affected. Therefore, it cannot be generally stated, but generally it is preferably up to about 98%. When the closed cell ratio is less than 50%, the rigidity of the foamed sheet and the molded body obtained by thermoforming the foamed sheet tends to be lowered. Considering ease of manufacture and rigidity, 60 to 90% is more preferable.
[0023]
The thickness and width of the polypropylene resin foam sheet in the present invention are not particularly limited, but the thickness is usually 0.2 to 10 mm, preferably 0.5 to 5 mm, and most preferably 0.8 to 3 mm. The width is usually 50 to 2000 mm, preferably 100 to 1500 mm, and most preferably 300 to 1200 mm.
In the polypropylene resin foam sheet of the present invention, the cell density defined by the following formula (1) is preferably 100 cells / mm ³ or more, and more preferably 150 cells / mm ³ or more. When the cell density is less than 100 cells / mm ³ , the heat insulating property and rigidity of the foam sheet tend to be lowered.
[0024]
In addition, the foam sheet of the present invention has excellent heat moldability such as plug molding, vacuum molding, and pressure molding, so plug molding, matched molding, straight molding, drape molding, plug assist molding, plug assist / reverse draw molding. , Air slip molding, snapback molding, reverse draw molding, free drawing molding, plug and ridge molding, ridge molding, etc., smooth surface, heat resistance, solvent resistance, and excellent rigidity and heat insulation You can get a body. The thermoforming is performed after preheating the foamed sheet, but the density, thickness, cell structure, and closed cell ratio may change due to secondary foaming of the foamed sheet during the preheating.
[0025]
In addition, the foamed sheet in the present invention is formed with a non-foamed layer made of a thermoplastic resin on one side or both sides on the surface of the foamed sheet for the purpose of improving surface printability, thermoformability, and further rigidity. May be. Examples of the thermoplastic resin include polystyrene resins, modified polyphenylene ether resins, polyethylene resins, polypropylene resins, polyethylene terephthalate resins, polybutylene terephthalate resins, polyamide resins, polyarylate resins, polyimide resins, poly resins. Ether sulfonic acid resin, polysulfone resin, polyester resin, acrylic resin, polyvinyl chloride resin, polycarbonate resin, etc. can be used alone or in combination of two or more. To polypropylene resins. The method for molding the non-foamed layer is not particularly limited, and after forming the foamed sheet, a separately prepared non-foamed film may be formed by heating or laminating using an adhesive. You may extrude and laminate on top.
[0026]
【Example】
Next, although the foamed sheet of the present invention will be described based on Examples and Comparative Examples, the present invention is not limited to such Examples.
(Cell density measurement)
The cross section perpendicular to the extrusion direction of the foamed sheet of the present invention is observed with a scanning electron microscope (SEM) at a magnification of 25 to 100 times, and the number of cells contained per 1 mm in the thickness direction of the bubbles observed in the visual field And the values obtained by measuring and averaging the number of cells contained per 1 mm in the width direction were set as N _HD and N _TD , respectively. Similarly, from the observation of the cross section parallel to the extruded foam sheet, the value obtained by measuring and averaging the number of cells contained per 1 mm at 15 points was defined as _NMD . Cell density N was calculated from N _HD , N _TD, and N _MD by equation (1).
N (pieces / mm ³ ) = N _HD (pieces / mm) × N _TD (pieces / mm) × N _MD (pieces / mm) (1)
N _HD : Number of cells per mm in the thickness direction of the foam sheet N _TD : Number of cells per mm in the width direction of the foam sheet to be extruded N _MD : Number of cells per mm in the direction parallel to the foam sheet to be extruded ( Density measurement of foam sheet)
The specific gravity of each foamed sheet was measured according to JIS-K6767.
(Measurement of closed cell ratio of foam sheet)
In accordance with the method described in ASTM D-2856, measurement was performed with an air pycnometer.
(Rigidity evaluation of foam sheet)
Place the clamped foam sheet in an oven set at 350 ° C., preheat it for 30 seconds, and then use a mold adjusted to 25 ° C. to open a tray with an opening of 175 mm × 198 mm, a bottom of 135 mm × 157 mm, and a depth of 28 mm. Create a shaped compact. The center part of the molded body, which fixed two diagonal corners, was pressed with a circular jig having a diameter of 10 mm, and the repulsive stress applied to the jig when the container bottom part was pushed down and deformed by 10 mm was measured. When the repulsive stress was 600 gf or more, it was judged as a foam sheet having high rigidity (◯), and when it was less than 600 gf, it was judged as a foam sheet having low rigidity (×).
The following polypropylene resins were used in Examples and Comparative Examples.
PP-1: Polypropylene homopolymer (J103WB manufactured by Grand Polymer Co., Ltd., melt index 3 g / 10 min) with respect to 100 parts by weight, t-butyl peroxyisopropyl monocarbonate (1 minute half-life temperature 159 ° C.) as a radical generator 0.325 weight part was mix | blended and it stirred for 5 minutes using the ribbon blender. This mixture was supplied from a hopper of a twin-screw extruder (manufactured by Nippon Steel Works, Ltd., TEX44) at a supply rate of 50 kg / h, and isoprene monomer was introduced from the introduction part provided in the middle using a metering pump to 0.25 kg / h. A modified polypropylene resin (melt tension 13 g at 230 ° C.) obtained by feeding at a speed of h, and cooling and cutting the strands with water.
PP-2: Commercially available high melt tension polypropylene (manufactured by Montel, Profax PF-814) (melt tension 9.8 g at 230 ° C.)
PP-3: Polypropylene homopolymer (J103WB manufactured by Grand Polymer) (melt tension 0.8 g at 230 ° C.)
The following talc masterbatches were used in the examples and comparative examples.
[0027]
Inorganic filler master batch A: average particle size 4 μm, manufactured by Maruo Calcium Co., Ltd. 70% by weight talc master batch (base resin: polypropylene), trade name SKZ-T778.
Inorganic filler masterbatch B: Dry blend of 70 parts by weight of talc (Microace K-1 manufactured by Nippon Talc Co., Ltd.) with an average particle size of 7.4 μm with respect to 30 parts by weight of the polypropylene PP-1 A talc content 70% by weight masterbatch obtained by supplying from a hopper (manufactured by Nippon Steel Works, TEX44) at a supply rate of 50 kg / h, and cooling and cutting the strands.
Inorganic filler masterbatch C: average particle size 12 μm, manufactured by Nippon Talc Co., Ltd. 70 wt% talc masterbatch (base resin: polypropylene), trade name Talpet 70P.
Inorganic filler masterbatch D: average particle size 5 μm, manufactured by Maruo Calcium Co., Ltd. 63 wt% talc masterbatch (base resin: polypropylene), trade name D-W6.
Example 1
A 65-90 mm tandem extruder for a blend (inorganic filler content, 9% by weight) obtained by adding 15 parts by weight of an inorganic filler masterbatch A to 100 parts by weight of a polypropylene resin PP-1 and stirring and mixing with a ribbon blender And melted in a first-stage extruder (φ65 mm) set at 200 ° C., and 1.1 parts by weight of liquid carbon dioxide as a foaming agent was injected into and mixed with PP-1 at 161 ° C. Cooled in the second stage extruder (φ90 mm) set to, discharged from the circular die (φ75 mm) at 50 kg / h under atmospheric pressure, while being molded in a cooling cylinder with an outer diameter of 200 mm and a main body length of 200 mm, While taking up at 4.1 m / min, air is blown into the interior to stretch and cool to obtain a cylindrical foam, which is cut open with a cutter to provide a foam sheet with excellent rigidity of 635 mm width. Obtained. Table 1 shows the physical properties of the obtained foamed sheet.
(Example 2)
A foamed sheet having excellent rigidity was obtained by the same operation except that 31 parts by weight (inorganic filler content, 17% by weight) was added instead of adding 15 parts by weight of the inorganic filler masterbatch A in Example 1. Table 1 shows the physical properties of the obtained foamed sheet.
(Example 3)
A foamed sheet having excellent rigidity was obtained by the same operation except that 5 parts by weight (inorganic filler content, 5% by weight) was added instead of adding 15 parts by weight of the inorganic filler masterbatch A in Example 1. Table 1 shows the physical properties of the obtained foamed sheet.
Example 4
Instead of using polypropylene resin PP-1 in Example 1, PP-2 was used, and 15 parts by weight of inorganic filler masterbatch B was added instead of adding 15 parts by weight of inorganic filler masterbatch A (inorganic filler content) 9 wt%) A foamed sheet having excellent rigidity was obtained by the same operation except that it was added. Table 1 shows the physical properties of the obtained foamed sheet.
(Example 5)
Instead of adding 15 parts by weight of inorganic filler masterbatch A in Example 1, 17 parts by weight of inorganic filler masterbatch D (inorganic filler content, 9% by weight) and foaming nucleating agent (sodium bicarbonate-citric acid) were added. A foamed sheet having excellent rigidity was obtained by the same operation except that 0.5 part was added. Table 1 shows the physical properties of the obtained foamed sheet.
(Comparative Example 1)
Instead of using the inorganic filler masterbatch A in Example 1, an inorganic filler is not added, but a foamed sheet having poor rigidity by the same operation except that 0.3 part by weight of a foam nucleating agent (sodium bicarbonate-citric acid) is added. Got. Table 1 shows the physical properties of the obtained foamed sheet.
(Comparative Example 2)
A foamed sheet having inferior rigidity was obtained in the same manner as in Example 1, except that 49 parts by weight (23% by weight of inorganic filler) was added instead of 15 parts by weight of the inorganic filler masterbatch A. Table 1 shows the physical properties of the obtained foamed sheet.
(Comparative Example 3)
Instead of adding 15 parts by weight of inorganic filler masterbatch A in Example 1, a foamed sheet having poor rigidity was obtained by the same operation except that 18 parts by weight of inorganic filler masterbatch C was added (9% by weight of inorganic filler). Obtained. Table 1 shows the physical properties of the obtained foamed sheet.
(Comparative Example 4)
Instead of using polypropylene resin PP-1 in Example 1, PP-3 was used, and instead of adding 15 parts by weight of inorganic filler masterbatch A, 23 parts by weight of inorganic filler masterbatch B was added (inorganic filler 13 A foamed sheet having inferior rigidity was obtained by the same operation except that (% by weight). Table 1 shows the physical properties of the obtained foamed sheet.
(Comparative Example 5)
Instead of adding 15 parts by weight of the inorganic filler masterbatch A in Example 1, 23 parts by weight of the inorganic filler masterbatch D (13% by weight of the inorganic filler) and the foaming nucleating agent (sodium bicarbonate-citric acid) were added in an amount of 0. A foamed sheet having poor rigidity was obtained by the same operation except that 1 part by weight was added. Table 1 shows the physical properties of the obtained foamed sheet.
[0028]
[Table 1]

[0029]
【The invention's effect】
According to the present invention, a foam sheet having particularly high rigidity can be easily and advantageously obtained industrially without obstructing the heat resistance and solvent resistance inherent to the polypropylene resin foam sheet. It is possible to provide a polypropylene resin foam sheet that can be suitably used in a wide range of applications such as food containers, heat insulating materials, and automobile members, a molded body molded from the foam sheet, and a method for producing the foam sheet.

Claims

A polypropylene resin foam sheet having a density of 0.10 to 0.30 g / cm ³ and a closed cell ratio of 50% or more, and a polypropylene resin having a melt tension of 5 g or more at 230 ° C. has a mean particle size of 10 μm or less. A polypropylene resin extruded foam sheet comprising ˜20 wt% and having a cell density of 100 / mm ³ or more.

A polypropylene resin foam molded article obtained by thermoforming the foam sheet according to claim 1 .

Obtained by melt-kneading 95-80% by weight of a polypropylene resin having a melt tension of 5 g or more at 230 ° C. and 5-20% by weight of talc having an average particle size of 10 μm or less, press-fitting a volatile foaming agent, and extrusion-foaming A method for producing a polypropylene resin extruded foam sheet, wherein the density is 0.10 to 0.30 g / cm ³ , the closed cell ratio is 50% or more, and the cell density is 100 cells / mm ³ or more.

The method for producing a polypropylene resin extruded foam sheet according to claim 3, wherein the talc is mixed with a polypropylene resin in a high concentration by melting and mixing with a remaining amount of the polypropylene resin.