JP4055525B2 - 画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムに関し、特に、所定のパターン画像が合成された入力画像に対してパターン検出を行う技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、近年、パーソナルコンピュータやプリンタ、複写機の普及によって、機密文書の不正コピーによる機密漏洩の問題が顕在化してきており、対策技術が開発されている。
【0003】
機密文書の不正コピーや機密漏洩の抑制のための従来技術として、本出願人は、機密文書の不正コピーや機密漏洩の抑制のために、コピー牽制パターンの背景パターンをニ次元コードで構成する技術を提案している(特許文献1参照)。本技術によれば、コピー牽制パターンに埋め込まれた潜像文字がコピーされると浮き出ることによる心理的な不正コピーの抑止効果を得るとともに、コピー牽制パターンの背景部を構成するニ次元コードに、その文書をプリント出力したユーザー名やプリント日時、プリントジョブを送信したクライアント装置のIP(Internet Protocol)アドレス等を埋め込んでおくことにより、実際にその機密文書を不正に使用された場合に、その出所がわかるようにすることが出来、より大きな情報漏洩の抑止効果を得ることがが得られる。
【0004】
図11を用いて、この従来のコピー牽制パターン画像について説明する。図11(A)は、コピー牽制パターン画像の全体を示す図である。この画像データは、1ビット/画素の2値モノクロ画像である。図中の「COPY」の文字は、潜像文字であり、実際には背景濃度と同一の濃度としてあるため図のようにはっきり見えないが、説明のために見えるように描いてある。この潜像文字の一部(矩形で囲った領域)を拡大したものが図11(C)である。潜像文字の内部は、比較的細かいドットがランダムに密に配置されたパターンで構成されており、潜像文字の外部は、比較的大きな2種類の斜線パターンが比較的粗く配置されている。
【0005】
背景部に配置されるパターンは、図11(C)に示すように直線状の微細パターンであり、複写機で複写された場合にパターンが再現される特性を有している。このように、潜像文字の内外で構成しているパターンは異なるが、用紙上にプリント出力した際の潜像文字内外の平均濃度(単位面積当たりの黒画素面積)は、同一になるようになっており、人間の目には全面均一のグレイ背景に見える。この画像がプリント出力された原稿を複写機でコピーすると、潜像文字外部の比較的大きな斜線パターンは、忠実にコピー再現されるが、潜像文字内部の比較的細かいドットは、複写機では忠実にコピー再現できないため、結果として、コピー出力上には潜像文字の外部(背景部)のみが再現され、潜像文字部分は白く抜け、結果として図11(B)のような画像となる。
【0006】
実際に用紙にプリント出力されるのは、図11(A)に示すパターン画像に文書画像が合成された画像となるが、ここでは、説明がしやすいように、文書画像は、文字や図形を一切含まない真っ白の文書画像であった場合の例を示している。また、このコピー牽制パターンの背景部は、2種類の斜線パターンがそれぞれビットの0、1を表現したニ次元コードとなっており、ニ次元コードとしてデジタル情報が埋め込まれている。
【0007】
また、プリント出力されたドキュメントから傾斜パターンのような特定のパターンを検出する画像処理装置が提案されている(特許文献2)。本技術の画像処理装置は、▲1▼入力画像を2値化し、検出する特定パターンのサイズ以上の複数ラインについて2値化画像データをメモリに記憶する。次に、▲2▼メモリに記憶された2値化画像データから特定パターン画像を検出する。そして、▲2▼の特定パターン画像を検出する処理において、パターン検出の高速化を図るというものである。
【0008】
図12を用いて、この従来の画像処理装置について説明する。図12は、従来の画像処理装置のブロック図である。複写機1は、光学系を用いて原稿を読み取り画像データを取得する画像走査部2と、画像データに対して文字認識処理を含む各種の処理を施す画像データ処理部3と、画像データに基づき印刷を実行する印字部4とを有し、これらの構成要素は、データバス5を介して、CPU6、ROM7、RAM8に接続されている。
【0009】
この複写機1において、画像走査部2は、原稿台上の原稿がCCD(図示省略)により光学的に読み取られ、光電変換されたアナログ画像データが取得される。上記画像走査部2により取得されたアナログ画像データは、画像データ処理部3へ入力され、印字部4に適した出力形式となるように処理を行う。印字部4は、画像データ処理部5から出力された画像データに基づき、印刷プリントを作成する。画像データ処理部3には、原稿に印刷された特定パターンを検出するパターン検出処理部が組み込まれている。
【0010】
図13は、従来のパターン検出処理部の概略構成を示している。パターン検出処理部9において、画像入力部10には、読み取られたR(赤)、G(緑)、B(青)の3色の濃度が8ビットで入力され、この入力データに対して、解像度変換、変倍などの前処理が行われる。2値化処理部11は、入力された画像濃度があらかじめ規定された参照濃度範囲内かどうかを判断して2値化を行い、メモリ12に格納する。そして、パターン検出部13で、パターンを検出し、精査対象選択部14、パターン精査部15で、処理を高速化し、出力部16から判定結果を出力し、規定のマークかどうかの判定を行う。
【0011】
【特許文献1】
特開2001−346032号公報
【特許文献2】
特開2001−313826号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のパターン検出処理では、画像走査部2で読み取った画像全対に対して、パターン検出の前段階において行われる2値化などの画像処理を行っていたため、パターン検出処理にかかる時間が大きくなってしまうという問題があった。このため、前段の画像処理部分も含めたパターン検出処理全体の効率化、高速化を図る必要があった。
【0012】
そこで、本発明は上記従来技術の問題点に鑑みなされたものであり、パターン検知が成功するまでの処理時間を短縮することができる画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラムを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、請求項1の画像処理装置は、所定のパターン画像が合成された入力画像に対して該パターンの検出を行う画像処理装置において、前記入力画像を所定の領域に分割する画像分割部と、前記画像分割部により分割された分割画像の中から前記パターンの検出できる可能性が高い領域を優先的に選択する領域選択部と、前記領域選択部により選択された領域に対して前記パターンの検出処理を行うパターン検出処理部と、を有し、前記領域選択部は、領域を選択する際に、同時に複数の領域を選択し、選択した該複数の領域に対して、前記パターン検出処理部において優先的にパターン検出処理を行うための優先順位を付けることを特徴とする。
【0014】
請求項1記載の発明によれば、入力画像をパターン検出可能なサイズの小領域に分割し、もっともパターン検出の可能性が高い小領域から優先的に、パターン検出処理を行うようにしたので、従来では、入力画像全面に対してパターン検出処理を行っていたのと比べ、パターン検知が成功するまでの処理時間を短縮することができ、処理の効率化を図ることができる(検知処理の効率化)。また、検知処理の前段階で行われる2値化などの画像処理を、画像全体ではなく、上記の選択された小領域に対してのみ行うことができるため、処理時間が短縮される(前段画像処理の高速化)。
また、請求項1記載の発明によれば、領域選択部は、領域を選択する際に、同時に複数の領域を選択するので、パターン検出処理部は、まとまった単位でパターン検出処理を行うことができる。また、領域選択部は、選択した複数の領域に対して、優先順位を付けることで、パターン検出処理部は、領域選択部が付けた優先順位にしたがって、パターン検出処理を行えば、パターン検知が成功するまでの処理時間をさらに短縮することができる。
【0016】
請求項2記載の画像処理装置は、請求項1記載の画像処理装置において、前記領域選択部は、前記入力画像の端部に位置する領域を優先的に選択することを特徴とする。請求項記載の発明によれば、入力画像の端部に位置する領域には、図、写真、文字などのオブジェクトが存在しない可能性が高く、この領域には、パターン画像が合成されている可能性が高い。したがって、領域選択部により、入力画像の端部に位置する領域を優先的に選択するようにすれば、この端部から優先的にパターン検出処理を行うことができ、パターン検知が成功するまでの処理時間を短縮することができる。
【0017】
請求項3記載の画像処理装置は、請求項1又は2記載の画像処理装置において、前記領域選択部は、前記優先順位を付ける際に、前記複数の領域の中から、前記入力画像の四隅に位置する領域に対して優先順位を高く付けることを特徴とする。請求項記載の発明によれば、入力画像の端部に位置する領域には、図、写真、文字などのオブジェクトが存在しない可能性が高く、この領域には、パターン画像が合成されている可能性が高い。したがって、領域選択部により、優先順位を付ける際に、入力画像の四隅に位置する領域に対して優先順位を高く付けるようにすれば、この四隅から優先的にパターン検出処理を行うことができ、パターン検知が成功するまでの処理時間を短縮することができる。
【0018】
請求項4記載の画像処理装置は、請求項1又は2記載の画像処理装置において、更に、前記領域選択部により選択された前記複数の領域中、各領域の画素密度を測定する測定手段を備え、前記領域選択手段は、前記優先順位を付ける際に、前記測定手段により測定した領域の中から前記パターン画像の画素密度に近い領域に対して優先順位を高く付けることを特徴とする。請求項記載の発明によれば、測定手段により領域の画素密度を測定し、パターン画像の画素濃度に近い領域に対して優先順位を高く付け、パターン画像の画素密度に近い領域を優先的にパターン検出処理することにより、パターン検知が成功するまでの処理時間を短縮することができる。
【0019】
請求項5記載の画像処理装置は、請求項1又は2記載の画像処理装置において、前記領域選択部は、前記優先順位を付ける際に、前記複数の領域の中から、オブジェクトが存在しない領域に対して優先順位を高く付けることを特徴とする。請求項6記載の発明によれば、オブジェクトが存在しない領域には、パターン画像が合成されている可能性が高い。したがって、領域選択部により、優先順位を付ける際に、オブジェクトが存在しない領域に対して優先順位を高く付けるようにすれば、オブジェクトが存在しない領域から優先的にパターン検出処理を行うことができ、パターン検知が成功するまでの処理時間を短縮することができる。
【0020】
請求項記載の画像処理装置は、前記所定のパターン画像は、二次元状に配列されたパターン画像であることを特徴とする。請求項記載の発明によれば、二次元状に配列されたパターンを検出できる画像処理装置を実現できる。
【0021】
請求項記載の画像処理方法は、所定のパターン画像が合成された入力画像に対して該パターンの検出を行う画像処理方法において、前記入力画像を所定の領域に分割する第1の段階と、前記第1の段階により分割された分割画像の中から前記パターンの検出できる可能性が高い領域を優先的に選択する第2の段階と、前記第2の段階により選択された領域に対して前記パターンの検出処理を行う第3の段階と、を有し、前記第2の段階は、領域を選択する際に、同時に複数の領域を選択し、選択した該複数の領域に対して、前記第3の段階において優先的にパターン検出処理を行うための優先順位を付けることを特徴とする。
【0022】
請求項7記載の発明によれば、入力画像をパターン検出可能なサイズの小領域に分割し、もっともパターン検出の可能性が高い小領域から優先的に、パターン検出処理を行うようにしたので、従来では、入力画像全面に対してパターン検出処理を行っていたのと比べ、パターン検知が成功するまでの処理時間を短縮することができ、処理の効率化を図ることができる(検知処理の効率化)。また、検知処理の前段階で行われる2値化などの画像処理を、画像全体ではなく、上記の選択された小領域に対してのみ行うことができるため、処理時間が短縮される(前段画像処理の高速化)。
また、第2の段階で、領域を選択する際に、同時に複数の領域を選択するので、第3の段階で、まとまった単位でパターン検出処理を行うことができる。また、第2の段階で、選択した複数の領域に対して、優先順位を付けることで、第3の段階で、第2の段階で付けた優先順位にしたがって、パターン検出処理を行えば、パターン検知が成功するまでの処理時間をさらに短縮することができる。
【0024】
請求項8記載の画像処理方法は、請求項7記載の画像処理方法において、前記第2の段階は、前記入力画像の端部に位置する領域を優先的に選択することを特徴とする。請求項記載の発明によれば、入力画像の端部に位置する領域には、図、写真、文字などのオブジェクトが存在しない可能性が高く、この領域には、パターン画像が合成されている可能性が高い。したがって、第2の段階により、入力画像の端部に位置する領域を優先的に選択するようにすれば、この端部から優先的にパターン検出処理を行うことができ、パターン検知が成功するまでの処理時間を短縮することができる。
【0025】
請求項9記載の画像処理方法は、請求項7又は8記載の画像処理方法において、前記第2の段階は、前記優先順位を付ける際に、前記複数の領域の中から、前記入力画像の四隅に位置する領域に対して優先順位を高く付けることを特徴とする。請求項記載の発明によれば、入力画像の端部に位置する領域には、図、写真、文字などのオブジェクトが存在しない可能性が高く、この領域には、パターン画像が合成されている可能性が高い。したがって、第2の段階により、優先順位を付ける際に、入力画像の四隅に位置する領域に対して優先順位を高く付けるようにすれば、この四隅から優先的にパターン検出処理を行うことができ、パターン検知が成功するまでの処理時間を短縮することができる。
【0026】
請求項10記載の画像処理方法は、請求項7又は8記載の画像処理方法において、更に、前記第2の段階により選択された前記複数の領域中、各領域の画素密度を測定する第4の段階を有し、前記第2の段階は、前記優先順位を付ける際に、前記第4の段階により測定した領域の中から前記パターン画像の画素密度に近い領域に対して優先順位を高く付けることを特徴とする。請求項10記載の発明によれば、第4の段階により領域の画素密度を測定し、パターン画像の画素濃度に近い領域に対して優先順位を高く付け、パターン画像の画素密度に近い領域を優先的にパターン検出処理すれば、パターン検知が成功するまでの処理時間を短縮することができる。
【0027】
請求項11記載の画像処理方法は、請求項7又は8記載の画像処理方法において、前記第2の段階は、前記優先順位を付ける際に、前記複数の領域の中から、オブジェクトが存在しない領域に対して優先順位を高く付けることを特徴とする。請求項11記載の発明によれば、オブジェクトが存在しない領域には、パターン画像が合成されている可能性が高い。したがって、第2の段階により、優先順位を付ける際に、オブジェクトが存在しない領域に対して優先順位を高く付けるようにすれば、オブジェクトが存在しない領域から優先的にパターン検出処理を行うことができ、パターン検知が成功するまでの処理時間を短縮することができる。
【0028】
請求項12記載の画像処理方法は、前記所定のパターン画像は、二次元状に配列されたパターン画像であることを特徴とする。請求項12記載の発明によれば、二次元状に配列されたパターンを検出できる画像処理方法を実現できる。
【0029】
請求項13記載の画像処理プログラムは、所定のパターン画像が合成された入力画像に対して該パターンの検出を行うためにコンピュータを、前記入力画像を所定の領域に分割する第1の手段、前記第1の手段により分割された分割画像の中から前記パターンの検出できる可能性が高い領域を優先的に選択する第2の手段と、前記第2の手段により選択された領域に対して前記パターンの検出処理を行う第3の手段として機能させ、前記第2の手段は、領域を選択する際に、同時に複数の領域を選択し、選択した該複数の領域に対して、前記第3の手段において優先的にパターン検出処理を行うための優先順位を付けることを特徴とする。請求項13記載の発明によれば、入力画像をパターン検出可能なサイズの小領域に分割し、もっともパターン検出の可能性が高い小領域から優先的に、パターン検出処理を行うようにしたので、従来では、入力画像全面に対してパターン検出処理を行っていたのと比べ、パターン検知が成功するまでの処理時間を短縮することができ、処理の効率化を図ることができる(検知処理の効率化)。また、検知処理の前段階で行われる2値化などの画像処理を、画像全体ではなく、上記の選択された小領域に対してのみ行うことができるため、処理時間が短縮される(前段画像処理の高速化)。
【0031】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明の画像処理装置における実施の形態を図に基づいて説明する。図1は、本実施の形態に係る画像処理装置101を説明するブロック図である。図1に示すように、画像処理装置101は、画像分割部102と、領域選択部103と、パターン検出処理部104とを有する。
【0032】
画像分割部102は、入力端子Aから入力される画像データを、パターン検出可能な大きさの小領域に分割する。また、画像分割部102は、小領域に分割した画像データを、領域選択部3へ出力する。
【0033】
図2は、画像分割部102が行う小領域への分割方法を示す図である。図2に示す画像の背景部分には、2次元コード(パターン)が埋め込まれている。画像分割部102は、端子Aから入力された画像データを、例えば図2に示す点線で区切られた小領域に分割する。ここで、画像分割部102が分割する領域は、二次元コード画像の書き込まれた領域を包含する領域である。なお、この画像分割部102で分割する領域の大きさは、固定式であってもよく、また、入力された画像の画素を検出して、分割する領域を変更するようにしてもよい。二次元コードが、どの様に入力画像データに表現されているかは不問であるためである。
【0034】
領域選択部103は、分割された小領域の中からパターン検出の可能性が高い小領域を選択する。次に、領域選択部103は、選択した小領域に対して、パターン検出処理部104でパターン検出処理する順番(優先順位)を決定し、これをパターン検出処理部104へ出力する。領域選択部103は、画像分割部102で分割された小領域を処理対象領域とする。領域選択部103は、画像分割部102により分割された各小領域の中から、例えば、オブジェクトとの重なりがない入力画像の端部(用紙周辺)に位置する領域を、パターン検出の可能性が高い小領域として選択する。
【0035】
パターン検出処理部104は、領域選択部103により選択された小領域に対して、パターン検出精度を向上させるために2値化処置などの画像処理を行う。そして、この処理画像に対して、二次元コードのパターン検出を行い、情報を取得する。
【0036】
次に、図3を用いて、領域選択部の動作について説明する。
【0037】
図3(a1)〜(a3)は、領域選択部103での処理を説明するための図である。図3において、符号1〜16の領域は、領域選択部103で選択した小領域を示している。また、符号1〜16は、領域選択部103が決定したパターン検出処理の優先順位を示している。太線で囲まれたところは、処理の対象となる領域を示している。また、点線は、画像分割部102で分割した領域の境界線を示している。
【0038】
領域選択部103は、まず、小領域を選択する。図3(a1)に示すように、領域選択部103は、処理対象領域の端部に位置する小領域1〜16を選択する。このように処理対象領域の端部に位置する領域には、二次元コードが埋め込まれている可能性が高いからである。
【0039】
次に、領域選択部103は、選択した小領域1〜16の中からパターン検出処理の優先順位を決定する。図3(a1)に示すように、領域選択部103は、パターン検出処理の優先順位として、まず、左上隅1の領域、次に、右上隅2の領域、左下隅3の領域、右下隅4の領域、・・・、最後に16の領域の順で決定する。このように、小領域として処理対象領域の端部を選択し、その領域の中でさらに、画像の四隅から選択するのは、四隅には、画像が埋め込まれる可能性が低くため、二次元コードもこのような領域に多く埋め込まれているからである。そして、領域選択部103は、パターン検出処理の優先順位をパターン検出処理部104に出力する。
【0040】
パターン検出処理部104は、領域選択部103で決定された優先順位に従い、小領域1〜16に対してパターンマッチングを行い、二次元コードの検出を行う。パターン検出処理部104は、二次元コードを検出した場合には、処理を中止する。一方、パターン検出処理部104は、二次元コードを検出しなかった場合は、領域選択部103にその旨を通知する。通知を受け取った領域選択部103は、パターンマッチングを行った小領域を処理対象領域から除き、図3(a2)に示す小領域を対象領域として選択する。
【0041】
領域選択部103は、図3(a2)に示すように、処理対象領域の端部に位置する小領域1〜8を選択する。次に、領域選択部103は、選択した小領域1〜8の中からパターン検出処理の優先順位を決定する。図3(a2)に示すように、領域選択部103は、パターン検出処理の優先順位として、まず、左上隅1の領域、次に、右上隅2の領域、左下隅3の領域、右下隅4の領域、・・・、最後に8の領域の順で決定する。そして、領域選択部103は、決定した優先順位をパターン検出処理部104に出力する。
【0042】
パターン検出処理部104は、領域選択部103で決定された優先順位に従い、小領域1〜8に対して、パターンマッチングを行い、二次元コードを検出する。パターン検出処理部104は、二次元コードを検出した場合には、処理を中止する。一方、パターン検出処理部104は、二次元コードを検出しなかった場合には、領域選択部103にその旨を通知する。
【0043】
通知を受け取った領域選択部103は、パターンマッチングを行った小領域を処理対象領域から除き、図3(a3)に示す小領域を対象領域として選択する。図3(a3)に示すように、領域選択部103は、処理対象領域の端部に位置する小領域1を選択する。次に、領域選択部103は、選択した小領域1の中からパターン検出処理の優先順位を決定する。図3(a3)に示すように、領域選択部103は、1の領域をパターン検出処理部104で処理するように決定する。そして、領域選択部103は、この処理する順番をパターン検出処理部104に出力する。
【0044】
パターン検出処理部104は、領域選択部103で決定された優先順位に従い、小領域1に対して、パターンマッチングを行い、二次元コードの検出を行う。パターン検出処理部104は、二次元コードを検出した場合には、処理を中止する。一方、パターン検出処理部104は、二次元コードを検出しなかった場合には、外部にその旨を通知する。
【0045】
次に、図3(b1)〜(b3)を用いて、図3(a1)〜(a3)で説明したのと同様に、領域選択部103での他の処理例を説明するための図である。まず、領域選択部103は、小領域を選択する。図3(b1)に示すように、領域選択部103は、処理対象領域の端部に位置する小領域1〜16を選択する。次に、領域選択部103は、選択した小領域1〜16の中からパターン検出処理の優先順位を決定する。
【0046】
図3(b1)に示すように、領域選択部103は、パターン検出処理の優先順位として、まず、左上隅1の領域、次に、右上隅2の領域、左下隅3の領域、右下隅4の領域、・・・、最後に16の領域の順に決定する。領域選択部103は、このパターン検出処理の優先順位をパターン検出処理部104に出力する。
【0047】
パターン検出処理部104は、領域選択部103で決定された優先順番に従い、小領域1〜16に対してパターンマッチングを行い、二次元コードを検出する。パターン検出処理部104は、二次元コードを検出した場合には、処理を中止する。一方、パターン検出処理部104は、二次元コードを検出しなかった場合には、領域選択部103にその旨を通知する。通知を受け取った領域選択部103は、パターンマッチングを行った小領域を処理対象領域から除き、図3(b2)に示す小領域を対象領域として選択する。
【0048】
図3(b2)に示すように、領域選択部103は、処理対象領域の端部に位置する小領域1〜8を選択する。次に、領域選択部103は、選択した小領域1〜8の中からパターン検出処理の優先順位を行う順番を決定する。図3(b2)に示すように、領域選択部103は、パターン検出処理の優先順位として、まず、左上隅1の領域、次に、右上隅2の領域、左下隅3の領域、右下隅4の領域、・・・、最後に8の領域の順に決定する。そして、領域選択部103は、この優先順位をパターン検出処理部104に出力する。
【0049】
パターン検出処理部104は、領域選択部103で決定された優先順位に従い、小領域1〜8に対してパターンマッチングを行い、二次元コードの検出を行う。パターン検出処理部104は、二次元コードを検出した場合には、処理を中止する。一方、パターン検出処理部104は、二次元コードを検出しなかった場合には、領域選択部103にその旨を通知する。
【0050】
通知を受け取った領域選択部103は、パターンマッチングを行った小領域を処理対象領域から除き、図3(b3)に示す小領域を対象領域として選択する。図3(b3)に示すように、領域選択部103は、処理対象領域の端部に位置する小領域1を選択する。次に、領域選択部103は、選択した小領域1の中からパターン検出処理の優先順位を決定する。図3(b3)に示すように、領域選択部103は、1の領域をパターン検出処理部104で処理するように決定する。そして、領域選択部103は、この処理をパターン検出処理部104に出力する。
【0051】
パターン検出処理部104は、領域選択部103で決定された優先順位に従い、小領域1に対して、パターンマッチングを行い、二次元コードを検出する。パターン検出処理部104は、二次元コードを検出した場合には、処理を中止する。一方、パターン検出処理部104は、二次元コードを検出しなかった場合には、外部にその旨を通知する。
【0052】
次に、本実施の形態の画像処理装置の動作について説明する。画像処理装置101は、原稿台上の原稿をCCD(図示省略)により光学的に読み取り、光電変換されたアナログ画像データを取得し、取得したアナログ画像データは、端子Aを介して、入力画像として画像分割部102に入力される。画像分割部102は、入力された画像データをパターン検出可能な小領域に分割すし、小領域に分割した画像データを、領域選択部3へ出力する。
【0053】
図4は、領域選択部103の動作フローチャート例1を示している。領域選択部103は、分割された小領域の中からパターン検出の可能性が高い小領域を選択する。領域選択部103は、選択した小領域に対して、パターン検出処理部104でパターン検出処理の優先順位を決定する。そして、この優先順位をパターン検出処理部104へ出力する。
【0054】
まず、領域選択部103は、処理対象領域の端部に位置する小領域を選択する(S101)。次に、領域選択部3は、S101で選択した小領域に対して、パターン検出処理の優先順位(処理順)を決定する(S102)。領域選択部103は、S101で選択した小領域と、S102で決定したパターン検出処理の優先順位をパターン検出処理部104に出力する。領域選択部103は、二次元コードが検出されない旨の通知をパターン検出処理部104から受け取った場合には、ステップS103に進む。ステップS103において、領域選択部103は、処理対象領域の端部に位置する小領域を全て選択したかどうかを判断する。
【0055】
ステップS103において、領域選択部3は、処理対象領域の端部に位置する小領域を全て選択したと判断した場合には、ステップS104に進み、優先順位がすでに決定した領域を処理対象領域から除く。一方、ステップS103において、領域選択部3は、処理対象領域の端部に位置する小領域を全て選択していないと判断した場合には、ステップS101に戻り、ステップS101〜S103までの処理を行う。
【0056】
次に、領域選択部103は、処理対象の領域が存在するかどうかを判断する(S105)。ステップS105において、領域選択部3は、処理対象領域が存在しないと判断した場合には、領域選択の処理を終了する。一方、ステップS105において、領域判断部3は、処理対象の領域が存在すると判断した場合には、ステップS101に戻り、ステップS101〜S105の処理を行う。
【0057】
次に、パターン検出処理部4の動作を説明する。図10は、パターン検出処理部104の動作フローチャートを示している。図10に示すように、パターン検出処理部104は、領域選択部103が決定した優先順位で小領域を選択する(S301)。パターン検出処理部104は、S301で選択した対象小領域に対してパターン検出前処理を行う(S302)。このパターン検出前処理としては、例えば、パターン検出精度を向上させるために2値化などの画像処理である。次に、パターン検出処理部104は、前処理をした小領域に対して、二次元コードのビット0/1を表現するパターンとのパターンマッチングを行い、二次元コードのパターン検出処理を行う(S303)。
【0058】
パターン検出処理部104は、二次元コードが検出されたかどうかの判断を行う(S304)ステップS304において、パターン検出処理部104は、二次元コードが検出されたと判断した場合には、ステップS305に進み、「パターンが検出と判断」した旨の通知を領域選択部103に通知する。そして、パターン検出処理部104は、入力画像に記載されているデジタルデータを図示しないメモリへ読み込み、一連の処理を終了する。一方、ステップS304において、パターン検出処理部104は、二次元コードを検出できない場合には、ステップS306に進み、パターン検出処理部104は、小領域を全て選択したかどうかを判断する(S306)。
【0059】
ステップS306において、パターン検出処理部104は、小領域を全て選択していないと判断した場合には、ステップS301に戻って、ステップS301〜S306の処理を行う。一方、ステップS306において、パターン検出処理部104は、小領域を全て選択したと判断した場合には、ステップS307に進み、「パターン検出できず」と判断した旨を領域選択部103に通知する。次の順番の領域に処理対象を移し、同様の処理を行っていう。
【0060】
以上のように、第1の実施の形態によれば、入力画像をパターン検出可能なサイズの小領域に分割し、もっともパターン検出の可能性が高い小領域(例えば、文字、写真などのオブジェクトが存在しにくい用紙端部など)から優先的に画像処理、パターン検出処理を実施する。そして、パターンの検知が成功した時点で処理を終了する。これにより、パターン検出処理を、用紙の端部などのパターンが検出される可能性が高い領域から優先的に行うため、パターン検知が成功するまでの処理時間を短縮することができる(検知処理の効率化)。
(第2の実施の形態)
次に、本発明による第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態では、領域選択部103は、小領域を選択するにあたって、処理対象領域の端部に位置する小領域を優先的に選択する実施の形態について説明したが、本実施の形態では、領域選択部103は、画像分割部102により分割された各小領域の中から、画素密度(濃度)が所定の閾値に近い領域を、パターン検出の可能性が高い小領域として選択する例について説明する。
【0061】
また、本実施の形態の画像処理装置は更に、入力画像の画素密度を計測する手段を備え、領域選択部103は、処理対象領域の小領域を選択し、この小領域の内で二次元コード画像の平均画素密度に、より近い領域からパターン検出処理を行うようにパターン検出処理の優先順位を決定する。なお、画像処理装置101の他の内部構成は、第1の実施形態と同じであるため、図1を参照しつつ、動作について説明する。
【0062】
第2の実施の形態の動作について説明する。画像処理装置101は、原稿台上の原稿をCCD(図示省略)により光学的に読み取り、光電変換されたアナログ画像データを取得する。取得したアナログ画像データを、端子Aを介して、入力画像として画像分割部102に入力する。
【0063】
画像分割部102は、入力された画像データをパターン検出可能な小領域に分割し、小領域に分割した画像データを、領域選択部3へ出力する。領域選択部103は、分割された小領域の中からパターン検出の可能性が高い小領域を選択する。領域選択部103は、選択した小領域に対して、パターン検出処理部104での優先順位を決定し、これをパターン検出処理部104へ出力する。
【0064】
図5は、第2の実施形態に係る領域選択部103の動作フローチャートを示している。まず、領域選択部3は、処理対象領域の小領域を選択し、画素密度(濃度)を計測する(S201)。次に、領域選択部3は、処理対象領域の全ての画素密度を計測したかどうかを判断する(S202)。ステップS202において、領域選択部3は、処理対象領域の全てを計測したと判断した場合には、ステップS203に進む。一方、ステップS202において、領域選択部3は、処理対象領域の全ての画素密度を計測していないと判断した場合には、ステップS201に戻って、処理対象領域の小領域を選択し、画素密度を計測する。
【0065】
次に、領域選択部103は、予め持っていた二次元コード画像の平均画素密度の値を参照し、処理対象領域の内で二次元コード画像の平均画素密度に、より近い小領域を1つ選択し(S203)、選択された小領域に対してパターン検出処理の優先順位を決定する(S204)。ここで、二次元コード画像の平均画素密度に近い小領域の例を図6〜図9に示す。
【0066】
図6は、小領域内にオブジェクト(図、写真、文字など)が無い領域を示している。このように小領域内にオブジェクトが存在しない領域には、二次元コードが埋め込まれている可能性が高いため、領域選択部103は、このような領域を二次元コード画像の平均濃度に近い小領域と判断し、パターン検出処理部104にて、優先的に処理するようにパターン検出処理の優先順位を決定する。このような領域を優先的に選択することで、二次元コードの検知が成功するまでの処理時間を短縮することができる。
【0067】
また、図7は、白紙の小領域を示している。このように白紙の小領域は、二次元コードが埋め込まれている可能性が低いため、領域選択部103は、このような領域を二次元コード画像の平均濃度には近くない小領域と判断し、パターン検出処理部104にて、処理する順番を後回しにするように、パターン検出処理の優先順位を決定する。また、図8は、図や写真が領域内にある小領域を示している。
【0068】
図8に示すような図や写真が領域内にある小領域は、二次元コードが埋め込まれている可能性が低いため、領域選択部103は、このような領域を二次元コード画像画像の平均画素密度に近くない小領域と判断し、パターン検出処理部104にて、処理する順番を後回しにするように、パターン検出処理の優先順位を決定する。
【0069】
また、図9は、文字が多くある小領域を示している。図9に示すような文字がある小領域は、二次元コードが埋め込まれている可能性が低いため、領域選択部103は、このような領域を二次元コード画像の平均画素密度に近くない小領域と判断し、パターン検出処理部104にて、処理する順番を後回しにするように、パターン検出処理の優先順位を決定する。そして、領域選択部3は、選択した小領域と、パターン検出処理する順番をパターン検出処理部104に出力する。
【0070】
次に、領域選択部3は、小領域を全て選択したかどうか判断する(S205)。ステップS205において、領域選択部3は、小領域を全て選択したと判断した場合には、処理を終了する。一方、ステップS205において、領域選択部3は、小領域を全て選択していないと判断した場合には、ステップS203に戻り、領域選択部3は、ステップS203〜S205を行う。
【0071】
上記第2の実施形態によれば、まず、入力画像をパターン検出可能なサイズの小領域に分割し、もっともパターン検出の可能性が高い小領域(例えば、文字、写真などのオブジェクトが存在しにくい用紙端部など)から優先的に画像処理、パターン検出処理を実施する。そして、パターンの検知が成功した時点で処理を終了する。これにより、パターン検出処理を、用紙の端部などのパターンが検出される可能性が高い領域から優先的に行うため、パターン検知が成功するまでの処理時間を短縮することができる(検知処理の効率化)。
【0072】
また、検知処理の前段階で行われる2値化などの画像処理を、画像全体ではなく、上記の選択された小領域に対してのみ実施するため、処理時間が短縮される(前段画像処理の高速化)。
【0073】
また、上述した各実施の形態は、コンピュータにより実行可能なプログラムによっても実現することが可能である。その場合、そのプログラムおよびそのプログラムが用いるデータなどは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記憶することも可能である。記憶媒体とは、コンピュータのハードウェア資源に備えられている読取装置に対して、プログラムの記述内容に応じて、磁気、光、電気等のエネルギーの変化状態を引き起こして、それに対応する信号の形式で、読取装置にプログラムの記述内容を伝達できるものである。例えば、光磁気ディスク、光ディスク、磁気ディスク、メモリ等である。もちろんこれらの記憶媒体は、可搬型に限られるものではない。
【0074】
これらの記憶媒体にプログラムを格納しておき、例えばコンピュータの光磁気ディスク装置、光ディスク装置、磁気ディスク装置、又はメモリスロットにこれらの記憶媒体を装着することによって、コンピュータからプログラムを読み出し、本発明の画像処理方法を実行することができる。また、予め記憶媒体をコンピュータに装着しておき、例えばネットワークなどを介してプログラムをコンピュータに転送し、記憶媒体にプログラムを格納して実行させてもよい。
【0075】
また、本実施形態をサーバーに組み込むハードウェアとして実装することも可能である。さらに、本実施形態は各クライアントマシンあるいはプリンタに実装することも可能である。
【0076】
以上本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0077】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、入力画像をパターン検出可能なサイズの小領域に分割し、もっともパターン検出の可能性が高い小領域から優先的に、パターン検出処理を行うようにしたので、パターン検知が成功するまでの処理時間を短縮することができ、処理の効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態に係る画像処理装置のブロック図である。
【図2】 入力画像が複数個の分割された様子を示す図である。
【図3】 領域選択部の動作について説明するための図である。
【図4】 領域選択部の動作フローチャート例1を示す図である。
【図5】 第2の実施形態に係る領域選択部の動作フローチャートを示す図である。
【図6】 小領域内にオブジェクトが無い領域を示す図である。
【図7】 白紙の小領域を示す図である。
【図8】 図や写真が領域内にある小領域を示す図である。
【図9】 文字が多くある小領域を示す図である。
【図10】 パターン検出処理部の動作フローチャートを示す図である。
【図11】 コピー牽制パターン画像を説明するための図である。
【図12】 従来の画像処理装置のブロック図である。
【図13】 従来のパターン検出処理部の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
101 画像処理装置
102 画像分割部
103 領域選択部
104 パターン検出処理部

Claims (13)

  1. 所定のパターン画像が合成された入力画像に対して該パターンの検出を行う画像処理装置において、
    前記入力画像を所定の領域に分割する画像分割部と、
    前記画像分割部により分割された分割画像の中から前記パターンの検出できる可能性が高い領域を優先的に選択する領域選択部と、
    前記領域選択部により選択された領域に対して前記パターンの検出処理を行うパターン検出処理部と、を有し、
    前記領域選択部は、領域を選択する際に、同時に複数の領域を選択し、選択した該複数の領域に対して、前記パターン検出処理部において優先的にパターン検出処理を行うための優先順位を付けることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記領域選択部は、前記入力画像の端部に位置する領域を優先的に選択することを特徴とする請求項記載の画像処理装置。
  3. 前記領域選択部は、前記優先順位を付ける際に、前記複数の領域の中から、前記入力画像の四隅に位置する領域に対して優先順位を高く付けることを特徴とする請求項1又は2記載の画像処理装置。
  4. 前記画像処理装置は更に、前記領域選択部により選択された前記複数の領域中、各領域の画素密度を測定する測定手段を備え、
    前記領域選択手段は、前記優先順位を付ける際に、前記測定手段により測定した領域の中から前記パターン画像の画素密度に近い領域に対して優先順位を高く付けることを特徴とする請求項1又は2記載の画像処理装置。
  5. 前記領域選択部は、前記優先順位を付ける際に、前記複数の領域の中から、オブジェクトが存在しない領域に対して優先順位を高く付けることを特徴とする請求項1又は2記載の画像処理装置。
  6. 前記所定のパターン画像は、二次元状に配列されたパターン画像であることを特徴とする請求項1からのいずれか一項記載の画像処理装置。
  7. 所定のパターン画像が合成された入力画像に対して該パターンの検出を行う画像処理方法において、
    前記入力画像を所定の領域に分割する第1の段階と、
    前記第1の段階により分割された分割画像の中から前記パターンの検出できる可能性が高い領域を優先的に選択する第2の段階と、
    前記第2の段階により選択された領域に対して前記パターンの検出処理を行う第3の段階と、を有し、
    前記第2の段階は、領域を選択する際に、同時に複数の領域を選択し、選択した該複数の領域に対して、前記第3の段階において優先的にパターン検出処理を行うための優先順位を付けることを特徴とする画像処理方法。
  8. 前記第2の段階は、前記入力画像の端部に位置する領域を優先的に選択することを特徴とする請求項記載の画像処理方法。
  9. 前記第2の段階は、前記優先順位を付ける際に、前記複数の領域の中から、前記入力画像の四隅に位置する領域に対して優先順位を高く付けることを特徴とする請求項7又は8記載の画像処理方法。
  10. 前記画像処理方法は更に、前記第2の段階により選択された前記複数の領域中、各領域の画素密度を測定する第4の段階を有し、
    前記第2の段階は、前記優先順位を付ける際に、前記第4の段階により測定した領域の中から前記パターン画像の画素密度に近い領域に対して優先順位を高く付けることを特徴とする請求項7又は8記載の画像処理方法。
  11. 前記第2の段階は、前記優先順位を付ける際に、前記複数の領域の中から、オブジェクトが存在しない領域に対して優先順位を高く付けることを特徴とする請求項7又は8記載の画像処理方法。
  12. 前記所定のパターン画像は、二次元状に配列されたパターン画像であることを特徴とする請求項7から11のいずれか一項記載の画像処理方法。
  13. 所定のパターン画像が合成された入力画像に対して該パターンの検出を行うためにコンピュータを、
    前記入力画像を所定の領域に分割する第1の手段、
    前記第1の手段により分割された分割画像の中から前記パターンの検出できる可能性が高い領域を優先的に選択する第2の手段と、
    前記第2の手段により選択された領域に対して前記パターンの検出処理を行う第3の手段として機能させるための画像処理プログラムであって、
    前記第2の手段は、領域を選択する際に、同時に複数の領域を選択し、選択した該複数の領域に対して、前記第3の手段において優先的にパターン検出処理を行うための優先順位を付けることを特徴とする画像処理プログラム。
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