JP4054095B2 - Direct type dimethyl ether fuel cell, direct type laminated dimethyl ether fuel cell system, power generation method and fuel cell electrode catalyst - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はジメチルエーテルを燃料とする燃料電池に関し、より詳しくは、ジメチルエーテルと水蒸気とを直接アノードに供給して発電させるプロトン電解質燃料電池、例えば、燃料電池自動車の推進力として利用されるリン酸型燃料電池あるいはイオン交換膜型燃料電池等の直接型ジメチルエーテル燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
都市環境保全および地球環境保全の観点から、輸送用動力源として内撚機関に代わる燃料電池推進力の開発が進められている。その燃料として何を利用するかは輸送用燃料電池の実用化の鍵となっている。
【0003】
最もクリーンな燃料は水素であるが、水素はその貯蔵・積載方法に課題が多く、インフラの整備に多大なコストが予想される。他方、ガソリンや軽油のような従来の内燃機関燃料と同様に手軽に充填できる燃料としてはメタノールが知られている。実際、将来のバス・トラック・乗用車や鉄道車両・船舶の推進力としてメタノール改質型燃料電池や直接型メタノール燃料電池の開発が進められている。
【0004】
しかし、石油代替燃料として液化天然ガスと並び注目されてきたメタノールの利用は期待されたようには進んでいない。その利用が広範に進まない理由の一つは、メタノールの毒性にある。
他方、最近、低位炭から合成ガスを経由して、安価にジメチルエーテルを合成する技術の開発が進められている。ジメチルエーテルは下記表1に見るようにメタノールに比べ遥かに毒性が低く、室温近くで容易に液化する性質とあいまって、輸送用燃料電池の燃料として利用される可能性が高い。
【0005】
【表1】
【0006】
輸送用燃料電池としては、比較的低温で始動可能なプロトン電解質燃料電池が適している。しかし、プロトン電解質燃料電池に直接供給して発電できる燃料として使用されているのは、前述のような問題が多い水素とメタノールのみであり、また近年開発が進められている固体高分子電解質膜を用いる直接型メタノール燃料電池でも出力特性(出力密度)はまだ不十分であり実用化に至っていない。更に、プロトン電解質燃料電池に改質器を組み合わせたシステムも公知であるが、改質器を組み合わせると、システムが複雑になり、熱効率の低下を来たす。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、燃料としてジメチルエーテルを用いることにより、炭化水素(HC)改質型燃料電池における装置としての複雑性を解消すると共に、直接型燃料電池における燃料の貯蔵・積載方法の問題を解消し、しかも燃料として毒性もなく、且つ炭化水素燃料から直接、常温付近で発電する燃料電池として、従来の直接型メタノール燃料電池より発電効率を向上できる直接型ジメチルエーテル燃料電池、直接型ジメチルエーテル積層燃料電池システムおよび発電方法を提供することである。
【0008】
本発明者等は特に、改質器を必要としない従来の直接型燃料電池における燃料の問題を解消するため、燃料としてジメチルエーテルに着目した。即ち、ジメチルエーテルがアノードで水蒸気と直接電気化学的に反応し、酸化されて電解質にプロトンを供給し、同時にアノード端子に接続された導線から外部回路に電子を供給し、この電子がカソード端子からカソードに至り、そこで電解質から供給された前記プロトンの存在下で空気中の酸素分子を電気化学的に還元できるならば、直接型ジメチルエーテル燃料電池を構成することが期待できる。この場合、前記燃料電池のシステム効率を高めるには、カソードで発生した水(ガス)をアノードにリサイクルする機構を備えることが必要になることも考えられる。このような直接型ジメチルエーテル燃料電池のアノードおよびカソードにおける反応は次の通りである。
【0009】
(アノード反応)
CH3OCH3(ガス) + 3H2O(ガス) → 2CO2 + 12H+ + 12e-
(カソード反応)
3O2 + 12H+ + 12e- → 6H2O
(総括反応)
CH3OCH3(ガス) + 3O2 → 2CO2 + 3H2O
他方、前記固体高分子電解質膜を用いる直接型メタノール燃料電池において出力密度を十分向上できない原因の一つは、メタノールがイオン交換膜中をアノードからカソードへと透過する、所謂クロスオーバー現象による効率低下にあると考えられる。
【0010】
本発明者等は、代表的なイオン交換膜であるNafionTM117(Dupont de Numor社製商品名)に対するメタノールとジメチルエーテルとの透過速度を比較し、ジメチルエーテルの透過速度が小さいことを見出した。このことは直接型メタノール燃料電池よりも直接型ジメチルエーテル燃料電池の方が高効率を発揮できる可能性を示唆している。
【0011】
そこで、本発明者等は、プロトン電解質を用いる直接型ジメチルエーテル燃料電池の可能性を探索し、従来のHC改質型燃料電池や直接型メタノール燃料電池よりも高効率で環境適合性の高い直接型ジメチルエーテル燃料電池、直接型ジメチルエーテル積層燃料電池およびそれらの発電方法を見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】
【課題を解決するための手段】
即ち本発明は、プロトン導電性の電解質と、該電解質を挟んで設けられた一対のアノードおよびカソードと、前記アノードに燃料ガス及び水蒸気が直接供給される構造を有してなる直接型燃料電池において、前記燃料ガスがジメチルエーテルであることを特徴とする直接型ジメチルエーテル燃料電池を提供する。
上記直接型ジメチルエーテル燃料電池においては、アノードおよびカソードの各電極が前記電解質と接する面に、貴金属を含有する電極触媒層を有することが好ましい。
【0013】
また本発明は、
a)上記の燃料電池が、前記アノードの外側に該アノードに燃料ガスを供給するために設けられたアノード側ガス分配板と、前記カソードの外側に該カソードに酸化剤ガスを供給するために設けられたカソード側ガス分配板とを有するものであり、かかる燃料電池がユニットセルとして2以上直列に連結されてなる積層燃料電池であって、1つのユニットセルのアノード側ガス分配板又はカソード側ガス分配板が、それぞれ、隣接するユニットセルのカソード側ガス分配板又はアノード側ガス分配板と接してなり、一端のユニットセルの端部電極またはその端部ガス分配板と他端のユニットセルの端部電極またはその端部ガス分配板との間で導通を取り出せるようになっている積層燃料電池;
b)前記積層燃料電池の各アノードに気体状ジメチルエーテルと水蒸気を供給するアノード側ガス供給系;および
c)前記積層燃料電池の各カソードで発生する反応生成物を排出するカソード側ガス排出系
を備えてなる直接型ジメチルエーテル積層燃料電池システムを提供する。
【0014】
上記直接型ジメチルエーテル燃料電池および直接型ジメチルエーテル積層燃料電池システムの各ユニットセルに用いられるプロトン導電性電解質はイオン交換膜よりなり、これにより固体高分子膜型燃料電池を形成することが好ましい。
上記直接型ジメチルエーテル燃料電池および直接型ジメチルエーテル積層燃料電池システムの各ユニットセルの電極触媒層に使用される貴金属は白金、ロジウム、パラジウム、イリジウム、オスミウム、ルテニウム、レニウム、金および銀からなる群から選ばれた少なくとも1種であることが好ましい。
【0015】
また前記直接型ジメチルエーテル積層燃料電池システムにおいては、前記カソード側ガス排出系で得られた排気からの少なくとも一部の水蒸気を分離し、これを前記アノード側ガス供給系にリサイクルする水蒸気リサイクル手段を備えていることが好ましい。
さらに本発明は、別の観点から、気体状ジメチルエーテルと水蒸気とを酸化剤ガスおよびプロトン導電性電解質の存在下に反応させ、得られる自由エネルギーを電気エネルギーに変換して発電させることを特徴とする発電方法を提供する。
【0016】
この発電方法では前記反応で生成する水蒸気を反応系にリサイクルしながら、反応を続けることが好ましい。
またこの反応で使用されるプロトン導電性電解質は固体高分子電解質であることが好ましい。
さらにまた本発明は、白金、ロジウム、パラジウム、イリジウム、オスミウム、ルテニウム、レニウム、金および銀からなる群から選ばれた少なくとも1種の貴金属を含んでなる前記した全ての直接型ジメチルエーテル燃料電池に用いられるアノードおよび/またはカソード用の電極触媒を提供する。
【0017】
【発明の実施の態様】
本発明の直接型ジメチルエーテル燃料電池は、例えば、プロトン導電性の電解質部と、これを挟んで設けられた一対のガス拡散性のアノードおよびカソードと、前記アノードおよびカソードは、電解質部側にそれぞれ、貴金属含有アノード電極触媒層および貴金属含有カソード電極触媒層を備え、前記アノードおよびカソードの各電解質部と反対側にはそれぞれ、アノードに燃料ガスを供給するアノード側ガス分配板およびカソードに酸化剤ガスを供給するカソード側ガス分配板が配置され、前記アノードとカソードとの間で導通が取り出されるようにした直接型燃料電池本体に、アノード側ガス供給系、カソード側ガス供給系、アノード側ガス排出系およびカソード側ガス排出系を付設して構成され、アノードに気体状ジメチルエーテルと水蒸気との混合ガスを供給すると共に、カソードに酸素または空気を供給するようにしたものである。
アノードに気体状ジメチルエーテルと水蒸気との混合ガスを供給し、同時にカソードに酸素または空気を供給するために、アノード側ガス供給系にはジメチルエーテル供給装置および水蒸気供給装置を連結することが好ましい。
【0018】
上記一例の直接型ジメチルエーテル燃料電池を、図1で説明すると、この燃料電池はプロトン導電性の電解質部1とそれを挟んで設けられた一対のガス拡散性のアノード2およびカソード3とを有している。前記アノード2およびカソード3の両電極は、電解質部1の側にそれぞれ貴金属含有アノード電極触媒層4および貴金属含有カソード電極触媒層5を備えている。アノード2およびカソード3の両電極の電解質部と反対側にはそれぞれ、アノード2に燃料ガスを供給するアノード側ガス分配板6およびカソードに酸化剤ガスを供給するカソード側ガス分配板7が配置され、両電極2、3間または両ガス分配板6、7間〔ガス分配板が後述するセパレーター(集電体)を兼ねる場合〕で導通を取り出せるようにした直接型燃料電池の本体Aが形成されている。この本体Aにはアノード側ガス供給系8、カソード側ガス供給系9、アノード側ガス排出系10およびカソード側ガス排出系11が付設されている。前記アノード側ガス供給系には気体状ジメチルエーテル供給源として、ジメチルエーテル供給装置(図示せず)が、また水蒸気供給源として、水蒸気供給装置(図示せず)が連結されている。
【0019】
また、本発明の直接型ジメチルエーテル積層燃料電池システムの一例を、図2で説明すると、このシステムは、直接型燃料電池本体A(図1参照、)即ち、プロトン導電性の電解質部とそれを挟んで設けられた一対のガス拡散性のアノード電極およびカソード電極と、前記アノードおよびカソードの両電極はそれぞれ電解質部側に貴金属含有アノード電極触媒層および貴金属含有カソード電極触媒層を有し、前記アノードおよびカソードの両電極の電解質部とは反対側にそれぞれ配置された、アノードに燃料ガスを供給するアノード側ガス分配板およびカソードに酸化剤ガスを供給するカソード側ガス分配板とを備えた直接型燃料電池本体Aをユニットセルとし、これを、ガス不透過性で且つ電子導電性のセパレーター板12、12’を介し、または介さずに、一つのユニットセルA1のアノード側ガス分配板(図示せず)に隣接ユニットセルA2のカソード側ガス分配板(図示せず)が重なるように複数個連結し、こうして形成された積層体の一方の端部ユニットセルA1の端部電極(図示せず)と他方の端部ユニットセルA3の端部電極(図示せず)との間、または端部ユニットセルA1の端部ガス分配板(図示せず)と他方の端部ユニットセルA3の端部ガス分配板(図示せず)との間(ガス分配板が集電体を兼ねる場合)で導通を取り出せるようにした直接型積層燃料電池本体Bを形成し、主アノード側ガス供給系8’〔各ユニットセルのアノード側ガス供給系(図1の8の先端部分)に連通する〕、主カソード側ガス供給系9’〔各ユニットセルのカソード側ガス供給系(図1の9の先端部分)に連通する〕、主アノード側ガス排出系10’〔各ユニットセルのアノード側ガス排出系(図1の10の後端部分)に連通する〕および主カソード側ガス排出系11’〔各ユニットセルのカソード側ガス排出系(図1の11の後端部分)に連通する〕を付設し、前記アノードには気体状ジメチルエーテルと水蒸気との混合ガスが供給できるようにし、主カソード側ガス排出系11’と主アノード側ガス供給系8’との間には、主カソード側ガス排出系11’の排気中から反応生成物として水蒸気の少なくとも一部を分離し、この分離した水蒸気を前記主アノード側ガス供給系にリサイクルする機構(水蒸気リサイクル手段)13を連結したもので、このシステムによりアノードに燃料ガスとして気体状ジメチルエーテルと水蒸気との混合ガスを供給し、カソード側ガス供給系に酸化剤ガスとして酸素または空気を供給し、主カソード側ガス排出系から分離した水蒸気を主アノード側ガス供給系にリサイクルしながら発電することができる。なお、アノードに気体状ジメチルエーテルと水蒸気との混合ガスが供給するには、主アノード側ガス供給系8’に例えばジメチルエーテル供給装置および水蒸気供給装置を連結することが好ましい。
【0020】
さらに本発明の発電方法を具体的に説明すると、図1に示すような直接型ジメチルエーテル燃料電池、即ち、プロトン導電性の電解質部とそれを挟持する一対のガス拡散性のアノード電極およびカソード電極とを有し、アノードおよびカソードの両電極の各々の電解質部側にそれぞれ貴金属含有アノード電極触媒層および貴金属含有カソード電極触媒層を配置し、アノードおよびカソードの両電極の電解質部と反対側にはそれぞれ、アノードに燃料ガスを供給するアノード側ガス分配板およびカソードに酸化剤ガスを供給するカソード側ガス分配板を配置し、両電極間で導通を取り出せるようにした燃料電池本体にアノード側ガス供給系、カソード側ガス供給系、アノード側ガス排出系およびカソード側ガス排出系を付設し、前記アノード側ガス供給系に燃料ガスとして気体状ジメチルエーテルと水蒸気との混合ガスを供給し、前記カソード側ガス供給系に酸化剤ガスとして酸素または空気を供給することにより、アノード側及びカソード側でそれぞれ前述した反応を起こさせ、発電させる。
【0021】
本発明の発電方法の他の例としては、図2に示すような直接型ジメチルエーテル積層燃料電池システム、即ちプロトン導電性の電解質部とそれを挟んで設けられた一対のガス拡散性のアノード電極およびカソード電極と、前記アノードおよびカソードの両電極はそれぞれ電解質部側に貴金属含有アノード電極触媒層および貴金属含有カソード電極触媒層を有し、前記アノードおよびカソードの両電極の電解質部とは反対側にそれぞれ配置された、アノードに燃料ガスを供給するアノード側ガス分配板およびカソードに酸化剤ガスを供給するカソード側ガス分配板とを備えた直接型燃料電池本体Aをユニットセルとし、これを、ガス不透過性で且つ電子導電性のセパレーター板を介し、または介さずに、一つのユニットセルのアノード側ガス分配板に隣接ユニットセルのカソード側ガス分配板が重なるように複数個連結し、こうして形成された積層体の一方の端部ユニットセルの端部電極と他方の端部ユニットセルの端部電極との間で導通を取り出せるようにした直接型積層燃料電池本体Bを形成し、この本体Bに主アノード側ガス供給系、主カソード側ガス供給系、主アノード側ガス排出系および主カソード側ガス排出系を付設し、前記アノードには気体状ジメチルエーテルと水蒸気との混合ガスを供給できるようにし、主カソード側ガス排出系と主アノード側ガス供給系との間には、主カソード側ガス排出系の排気中から反応生成物として水蒸気の少なくとも一部を分離し、この分離した水蒸気を前記主アノード側ガス供給系にリサイクルする機構(水蒸気リサイクル手段)を連結した直接型ジメチルエーテル積層燃料電池システムを用い、主アノード側ガス供給系には燃料ガスとして気体状ジメチルエーテルと水蒸気との混合ガスを供給し、主カソード側ガス供給系には酸化剤ガスとして酸素または空気を供給し、主カソード側ガス排出系から分離した水蒸気を主アノード側ガス供給系にリサイクルしながら、前述のようなアノード反応およびカソード反応に従って発電させる。
次に、本発明の直接型ジメチルエーテル燃料電池および直接型ジメチルエーテル積層燃料電池システムに使用される各部材について説明する。
【0022】
プロトン導電性の電解質部
本発明の直接型燃料電池を構成するプロトン導電性電解質部としては、シリコンカーバイド等の耐酸性セラミックス微粉末をテフロンで結着させたマトリックスに硫酸やリン酸等の液体の酸を含浸させたものを用いることができる。またモリブドリン酸、タングストリン酸等のヘテロポリ酸の固体電解質を膜状に成形したものや固体高分子電解質膜が使用される。特に、固体高分子電解質膜が好適に使用される。
固体高分子電解質膜としては、パーフルオリネーテッドスルフォン酸の重合体膜、例えばDupont社から市販されているNafionTM117或は112、旭化成のAciplexTMEW900等が使用される。
【0023】
アノード電極、カソード電極
本発明の燃料電池を構成するアノードおよびカソードの一対のガス拡散性電極は、上記のプロトン導電性電解質部を挟んで、これに接して構成される。アノードおよびカソードの電解質部側にはそれぞれ前述の式1および式2の電極反応を促進する貴金属を含む電極触媒層が形成されている。ここで使用される貴金属は、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、イリジウム(Ir)、オスミウム(Os)、ルテニウム(Ru)、レニウム(Re)、金(Au)および銀(Ag)からなる群から選ばれた少なくとも1種の元素が好ましい。
本発明の燃料電池において、電解質部にリン酸を用いたリン酸型燃料電池は、電極触媒層は、予めテフロンで撥水処理したカーボンペーパーやカーボンクロスからなる電極基質の片方の面に電極触媒をテフロンで結着して構成される。
【0024】
リン酸型燃料電池用電極触媒のうち、カソード用触媒としては、好ましくは、白金或は、白金と、Ir,Rh,Pd,およびAuからなる群の少なくとも1種との合金、あるいは白金と、Al,Ga,Ti,Cr,Mn,Fe,Co,NiおよびCuからなる卑金属元素の少なくとも1種との合金を、BET比表面積が200m2/g〜50m2/gの、カーボンブラック、アセチレンブラック等の導電性カーボンからなり、少なくとも一部をグラファイト化して耐酸性を持たせたカーボン担体に、分散担持させてなる担持触媒が用いられる。アノード用触媒としては、好ましくは、白金、あるいは白金と、Os,Ru,Ir,Rh,PdおよびAuからなる群の少なくとも1種との合金を、BET比表面積が300m2/g〜100m2/gの比較的比表面積の高い導電性カーボン担体に分散担持させてなる触媒が用いられる。
リン酸型燃料電池の電極触媒の場合、白金、あるいは白金と他の貴金属との合計の触媒全体の重量に対する担持率は通常5〜30重量%である。
【0025】
他方、本発明の固体高分子膜燃料電池(電解質部に固体高分子膜を用いたもの)では、電極触媒層は、リン酸型燃料電池の場合と同様予めテフロンで撥水処理した電極基質の他方の面に電極触媒をテフロンで結着して構成してもよいし、固体高分子膜の表裏にそれぞれアノードおよびカソード用の電極触媒をパーフルオリネーテッドスルフォン酸のアイオノマーで直接結着させて形成してもよい。触媒層を電極基質の表面に被覆する場合は、電解質膜とこれを挟持する一対の電極とを接合する際に、アノードおよびカソードの各電極触媒層にパーフルオリネーテッドスルフォン酸のアイオノマー溶液を含浸させて、電極触媒と電解質との接触効率を高めることが好ましい。電解質膜の表裏に直接電極触媒層を形成する場合は、触媒層形成後、テフロンで撥水処理した一対の電極基質を表裏に接合してガス拡散層を形成する。
【0026】
本発明の固体高分子膜燃料電池では、カソード用触媒としては好ましくは、白金、或は白金とIr,Rh,Pd, AuおよびAgからなる群の少なくとも1種との合金、或は白金とAl,Ga,Ti,Cr,Mn,Fe,Co,NiおよびCuからなる卑金属元素の少なくとも1種との合金を、BET比表面積が2000m2/g〜200m2/gの、カーボンブラック、アセチレンブラック等の導電性カーボン担体に、対触媒担持率20〜60重量%で分散担持させてなる担持触媒が用いられる。またアノード用触媒としては、好ましくは、白金、あるいは白金とOs,Ru,Ir,Rh,Pd, AuおよびAgからなる貴金属元素の少なくとも1種との合金を、金属ブラック、合金ブラック、或はPtO2やPtRuOx等のアダムス触媒、或はBET比表面積が200〜2000m2/gの導電性カーボンに対触媒担持率20〜60重量%で分散担持した担持触媒が使用される。好適には、白金とOs,Ru,Ir,Rh,PdおよびAuからなる貴金属元素の少なくとも1種との合金を、BET比表面積が250〜1500m2/gの導電性カーボンに対触媒担持率40〜60重量%で分散担持した担持触媒が用いられる。
【0027】
ガス分配板
本発明の燃料電池のガス分配板としては、一般には導電性カーボン板あるいは金属板の表面に、ガスの流通のために複数本の溝加工をガス供給口からガス排出口まで施したものが使用され、前記溝以外のフラットな面はガス拡散電極基質に密着させ、電子の集電体としての機能を果たさせてもよい。
リン酸型燃料電池ではガス分配板を多孔質カーボン板で構成し、その細孔内にリン酸を貯蔵してもよい。
【0028】
積層燃料電池ではガス分配板の外側にガス不透過性で且つ導電性のセパレーターを配置し、任意のユニットセルのアノードとこれに隣接するユニットセルのカソードとを導通させ、隣接ユニットセル同士を直接接続する。
【0029】
固体高分子膜燃料電池ではガス分配板はガス不透過性で且つ緻密質のカーボン板または金属板で構成して、図3に示すように、通常、積層燃料電池のセパレーターを兼ねさせ、特にセパレーターを設ける必要はない。即ち、端部電極側のガス分配板を除いて、アノード側ガス分配板6の裏面には隣接するユニットセルのカソード用ガス分配溝14を設け、逆にカソード側ガス分配板7の裏面にはアノード用ガス分配溝15を設ける。
【0030】
燃料ガス供給装置
次に、本発明の燃料電池の燃料ガス供給について説明する。
直接型ジメチルエーテル燃料電池においては、通常、気体状ジメチルエーテル源としてジメチルエーテル供給装置と、水蒸気源として水蒸気供給装置が使用される。ジメチルエーテルは、石炭ガス化プラントからの合成ガスあるいは天然ガス田の排気ガスからの改質合成ガス等から、メタノールを経由してその脱水生成物として得られる。合成されたジメチルエーテルは液化させて低加圧器に充填して市販されている。ジメチルエーテルは市販ボンベから常温で気化させることができ、そのガス配管は燃料電池のアノード側ガスマニホールドに接続する。水蒸気の供給は、ジメチルエーテル供給配管の外に独立した水蒸気供給装置を設けジメチルエーテル供給配管の途中に水蒸気供給装置からの配管を接続して行ってもよいし、ジメチルエーテル供給配管の途中に水蒸気供給装置を組み込んで行ってもよい。例えば、脱イオン水を入れた容器をヒーターで加熱し、加熱された水中にジメチルエーテルを吹き込んでジメチルエーテルを加温、加湿して気体状ジメチルエーテルと水蒸気との混合ガスとしてもよい。水蒸気供給装置から燃料電池本体までのガス配管は、水蒸気の凝縮を防止するために加熱または保温する。要するに、ジメチルエーテルおよび水は、気体状ジメチルエーテルと水蒸気との混合ガスとして燃料電池のアノードに供給する必要がある。
【0031】
燃料電池の運転条件
本発明の燃料電池の運転圧力には特に制限はないが、常圧(大気圧)〜10気圧(1MPa)の範囲が好適である。運転圧力が低いと、アノードに供給される水蒸気の分圧が低くなるので、電池性能が高められないことがある。他方、運転圧力が高いと、電池性能は高められるが、余り高いとジメチルエーテルが液化し、また加圧のための設備費が高価となり好ましくない。
燃料電池の運転温度にも特に制限はないが、リン酸型燃料電池の場合は、120℃〜240℃、固体高分子膜燃料電池の場合は、−20℃〜140℃の範囲が好適である。この温度が高すぎると電解質が安定化せず、蒸発あるいは劣化を加速し好ましくない。また、低すぎると電解質の導電性が低下したり反応物が凝縮、液化して好ましくない。
【0032】
水蒸気リサイクル機構
次に、本発明の燃料電池システムにおける水蒸気リサイクル機構について説明する。
本発明の燃料電池システムでは燃料ガス利用率が高まると、カソードでの反応で発生する水のモル数がアノードで消費される水のモル数を上回る。カソードからの排気中の水蒸気を未反応の酸素と分離し、分離した水蒸気の少なくとも一部をアノード側ガス供給系にリサイクルすることは、アノード側でのガス供給において水の補給が必要なくなる点で、輸送用燃料電池にとって好ましい。このようにすれば、燃料ガス供給系に外部から補給する水は電池始動時にのみ消費されることになる。このような水のリサイクル機構としては、例えば、カソードからの排気ガスをコンデンサーで冷却、トラップし、トラップされた凝縮水をポンプでアノード側ガス供給系の水蒸気供給装置に送る方法が採用される。
【0033】
本発明のプロトン導電性燃料電池のうち、固体高分子膜燃料電池の場合、イオン交換膜のプロトン導電性を確保するためには加湿が必要である。アノードに供給される水蒸気は、電極反応に関与すると同時に電解質膜の加湿にも寄与する。更に、カソード側ガス供給系にも水蒸気供給装置を具備することが好ましい。カソード電極反応自体に水は必要ないが、イオン交換膜のプロトン導電性を確保するためには加湿することが好ましい。発電が開始されれば、アノードで消費されるジメチルエーテル1モル当たり6モルの水蒸気がカソードで発生し、自己加湿が可能であるが、負荷変動や電極反応の膜面内不均一性を考慮すると、外部加湿が好ましい。
【0034】
水蒸気の供給は、酸素または空気供給配管の外に独立した水蒸気供給装置を設け酸素または空気供給配管の途中に水蒸気供給装置からの配管を接続して行ってもよいし、酸素または空気供給配管の途中に水蒸気供給装置を組み込んで行ってもよい。例えば、脱イオン水を入れた容器をヒーターで加熱し、加熱された水中に酸素または空気を吹き込んで加湿する方法が採用される。好適には、カソードからの排気から回収された水の一部をカソード加湿用の水蒸気供給装置にリサイクルする。
【0035】
【実施例】
実施例1
電極触媒50wt%Pt−担持カーボンの製造:
導電性カーボンEC―DJ600(三菱化学社製)50gを脱イオン水1L(リットル)に投入し、これに氷酢酸100mlを加え、攪拌しながら95℃に加熱し、この温度で1時間攪拌し、放冷後、得られたスラリーをヌッチェで濾過し、脱イオン水で洗浄した。この酢酸洗浄済みカーボンを脱イオン水2Lに再度スラリー化し、これに氷酢酸21mlを加え、攪拌しながら白金50gを含む水酸化白金のアンミン水溶液760mlを1時間に亘って徐々に滴下した。滴下終了後、95℃に昇温し、この温度で、99%蟻酸14.3mlを脱イオン水500mlに希釈 した水溶液を30分に亘って滴下し、30分間攪拌した後、放冷した。濾過洗浄後、得られたケーキを真空中95℃で16時間乾燥した。乾燥固体を窒素雰囲気で微粉砕し、50wt%Pt−担持カーボン触媒粉末を得た。
【0036】
実施例2
電極触媒60wt%Pt−Ru合金(原子比1:1)担持カーボンの製造:
実施例1で得られた50wt%Pt−担持カーボン粉末60gを脱イオン水2Lに加え、攪拌して均一なスラリーとした。ルテニウム16gを含む塩化ルテニウムを340mlの脱イオン水に溶解し、この水溶液をPt−担持カーボンスラリーに15分間で滴下した。次いで、2.5%苛性ソーダ水溶液を室温で一滴ずつ滴下し、約1時間でPHを7.0に調整した後、50℃に昇温し、この温度で30分間保持した後。放冷した。濾過洗浄後、得られたケーキを真空下95℃、16時間乾燥した。乾燥ケーキを窒素雰囲気で微粉砕し、10%水素+残部窒素の混合気流下、900℃で1時間処理して60wt%Pt−Ru合金(原子比1:1)担持カーボン触媒粉末75gを得た。
【0037】
実施例3
固体高分子膜燃料電池ユニットセルの製造:
1.触媒層被覆電極の製造:
0.18mm厚のカーボンペーパーTGP―H―060(東レ社製)を6cm×6cmの正方形に裁断した。テフロン30―J(三井フルオロケミカル)30gを取り、脱イオン水360mlに希釈し、5%テフロン溶液を調製した。これにカーボンペーパーを浸し濾過、吸引、乾燥後350℃にて30分焼成し、テフロンドライゲイン5wt%の撥水処理カーボンペーパーを得た。
【0038】
実施例1で製造した50%Pt−担持カーボン触媒0.144g(白金として0.072g)100mlをビーカーに取り、脱イオン水30mlと5%テフロン溶液0.92gを加え、超音波ブレンダーで混合し、均一スラリーとした。ハンドスプレーガンにて窒素気流に触媒ペーストを分散させたものを噴霧し、撥水処理済みカーボンペーパーの片面の全面に均一に触媒とテフロンの混合物を被覆した。空気中乾燥後、330℃で15分間焼成した。5%Nafion溶液(アルドリッチ社製、パーフルオリネーテッドスルフォン酸の重合体のアルコール水溶液)1.0mlに脱イオン水0.7mlを添加した混合溶液を注射器で吸収し、電極の触媒層に少量づつ全面に互って塗布した後、室温で1時間風乾し、次いで80℃で1時間乾燥し、 Nafion溶液含浸済みPt担持カーボン触媒被覆カーボンペーパーを製造した。同じものを2枚製造し、1枚をアノード用、他の1枚をカソード用とした。他方、実施例2で製造した60wt%Pt−Ru合金担持カーボン触媒0.180g( Pt−Ru合金として0.108g)を用いた他は、上記と同様にしてPt−Ru合金担持カーボン触媒被覆アノードを得た。
【0039】
2.電極―電解質膜接合体の製造:
前記1.で得られたNafion溶液含浸済みアノード触媒層被覆カーボンペーパーを、触媒層を上にして置き、その上にイオン交換処理済みパーフルオリネーテッドスルフォン酸重合体膜NafionTM112膜(Du Pont社製)を8cm×8cmに裁断したものを重ね、その上に前記カソード触媒層被覆カーボンペーパーを触媒層を下にして重ねた。全体を均一に100kg/cm2で加圧しホットプレスにて130℃に加熱し、電極―電解質膜接合体を製造した。
【0040】
3.固体高分子膜燃料電池ユニットセルの組み立て:
6cm×6cmの正方形部分に幅2mm×深さ2mmの溝をピッチ2mmで並行に加工し、その周囲に深さ3mm×幅3mmの略正方形の溝を掘って形成されたカソード側ガス分配用緻密質カーボン板の前記略正方形の溝に、バイトン(Du Pont社製、フッ化ビニリデン/6−フッ化プロピレン共重合体)のOリングを嵌め込み、その上に電解質膜―電極接合体のカソードカーボンペーパー部分が丁度溝加工部分に当たるように載せ、同電解質膜―電極接合体のカーボンペーパーが接合されていないNafion膜部分がOリングに当たるようにした。次いで同様の溝加工した正方形部分を持つが、Oリング用溝を持たないアノード側ガス分配用緻密質カーボン板を溝加工部分が電解質膜―電極接合体のアノードカーボンペーパー部分に丁度重なるように載せ、次いで上下のカーボン板を、側面にガス配管用コネクターを付けたガス供給マニホールド付きの上下一対のステンレス製天板(各天板の周囲には8本のボルト用孔を有する)で挟んだ。次に上下の天板を貫く8本のボルトを上下左右均一にナットで絞め付けた。上下のカーボン板の側面には電流および電圧端子を取り付け、外部回路への導線を配線した。上下のステンレス天板の外面にはパッド状のヒーターを張り付け、固体高分子膜燃料電池ユニットセルを製造した。
【0041】
実施例4
直接型ジメチルエーテル燃料電池ユニットセルの発電試験:
ジメチルエーテルの液化充填容器(高千穂化学工業)からのガス配管をマスフローコントローラーを経て、水蒸気供給装置に連結した。水蒸気供給装置は、金属製の容器に入りと出のガス配管を取り付け、入り側のガス配管は内部の脱イオン水に挿入し、出側配管は水位より上部に端部を有し、周囲に帯状ヒーターを巻回して加熱できるように、また内部の水温を検知制御できるようにしたバブリング型加湿器とした。水蒸気供給装置の出口からの配管は、燃料電池ユニットセルのアノードガス供給口に接続し、この間の配管には帯状ヒーターを巻回し、配管の温度を水蒸気供給装置の水温と同じ温度に保持した。
酸素ボンベからの配管も同様に、マスフローコントローラーを経て水蒸気供給装置に接続し、次いでユニットセルのカソード用ガス供給口に接続した。
【0042】
ユニットセルの電極有効面積36cm2に対して、ジメチルエーテルを50ml/分、酸素を120ml/分の流量で供給し、セル運転温度を70℃〜100℃、アノード側およびカソード側の水蒸気供給装置の加湿温度を70℃〜95℃と変化させて発電させ、I―V特性を評価した。電池の内部抵抗はカレントインターラプター法で測定し、IR補正を行った。
カソードおよびアノードとして、各々実施例1で製造した50wt%Pt−担持カーボン触媒を2.0mgPt/cm2被覆した電極を用い、アノード側およびカソード側の加湿温度を80℃、90℃および95℃、セル運転温度を70℃として、ユニットセルの運転を行った。この時のI―V特性を図4に示す。
【0043】
比較例1
直接型メタノール燃料電池ユニットセルの発電試験:
実施例4において、ジメチルエーテルを気化させて50ml/分の流量で供給する代わりに、メタノールを気化させて100ml/分の流量で供給する以外は、実施例4と同様にして、直接型メタノール燃料電池の発電試験を行なった。
カソードおよびアノードとして、それぞれ実施例1で製造した50wt%Pt−担持カーボン触媒を2.0mgPt/cm2被覆した電極を用い、アノード側およびカソード側の加質温度を80℃、90℃および95℃、セル運転温度を70℃としてこの燃料電池の運転を行った。この時のI―V特性を図5に示す。
図4と図5との比較から、メタノールよりもジメチルエーテルの方が同一電流密度で高い端子電圧を与えることが判った。
【0044】
実施例5
固体高分子膜積層燃料電池の組み立て:
断面積12cm×12cm、厚さ16mm緻密質カーボンブロックの表裏に、ガス分配用の溝を、溝の方向が表と裏で互いに直行するように加工し、各溝の端部にすべての溝に直行する連通溝を設けた。カーボンブロックの側面から表面の溝の端部の連通溝へ通じる貫通孔を表裏おのおの入り口出口2方向ずつ穿った。このような双方向ガス分配板を4枚と、断面積12cm×12cm、厚さ8mmサイズで、実施例3で用いたような単方向ガス分配板を2枚用意した。また、12cm×12cmの正方形のNafion膜を用い、これにサイズ10cm×10cmの、実施例1で製造した50wt%Pt−担持カーボンを被覆したカソード(Pt2.0mg/cm2)と実施例2で製造した60wt%Pt−Ru合金担持カーボン触媒を被覆したアノード(Pt+Ru3.0mg/cm2)とを接合したこと以外は、実施例3の2.と同様にして電極有効面積100cm2の電解質膜―電極接合体を5枚用意した。
【0045】
端部ユニットセル用単方向カソード側ガス分配板の上に電解質膜―電極接合体1枚をカソード側を下にして重ね、次いで、双方向ガス分配板をアノード側を下にして重ね、上面のカソード側ガス分配板に次の電解質膜―電極接合体を重ね、これを4回繰り返し、最後に、端部ユニットセル用単方向アノード側ガス分配板を溝の面を下にして重ね、全体を上下2枚のステンレス製天板で挟み、実施例3の3.と同様ボルトを締め、ステンレス天板の外面にパッド状のヒーターを取り付けた。カーボンブロック積層体の側面にガス供給用および排気用のマニホールドを取り付け、全体を断熱材で包んで保温し、ユニットセルを5個積層した積層燃料電池を得た。
【0046】
実施例6
直接型ジメチルエーテル燃料電池システムの発電試験:
実施例3の3.において固体高分子膜燃料電池ユニットセルの代わりに、実施例5で製造した積層燃料電池を用い、カソード側排気ガス配管をチーリングユニットで冷却し、凝縮水をトラップに貯め、水を除いたカソード排気は大気中に放出するようにした。水トラップからアノード側およびカソード側水蒸気供給装置に連通する配管を設け、配管の途中に送液ポンプを設けてトラップの水位が上限レベルになった時に送液ポンプが作動しトラップの水位が下限レベルになるまで送液し続け下限レベルに達したら停止する機構とした。送液ポンプ吐出側には逆止弁を設けた。
【0047】
このような積層燃料電池システムのアノードにジメチルエーテルを1.5L(リットル)/分の流量で、カソードに酸素を3.6L/分の流量で、それぞれ供給し、アノードおよびカソードの水蒸気供給装置の水温をそれぞれ90℃および70℃とし、積層燃料電池の中央部平均温度90℃にて発電した。運転開始30分で定常状態に達し、15Aで2.5Vの端子電圧を示した。
カソード排気系の水トラップには、カソードの水蒸気供給装置から供給される加湿用水蒸気より多い1分間に5ml程度の凝縮水が貯まり、これを20分に1回程度の頻度でアノード側およびカソード側水蒸気供給装置にリサイクルしながら運転を継続した。アノード側およびカソード側水蒸気供給装置の水位は電池運転中低下しなかった。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、燃料としてジメチルエーテルを用いることにより、炭化水素(HC)改質型燃料電池における装置としての複雑性を解消すると共に、直接型燃料電池における燃料の貯蔵・積載方法の問題を解消し、しかも燃料として毒性もなく、且つ炭化水素燃料から直接、常温付近で発電する燃料電池として、従来の直接型メタノール燃料電池より発電効率を向上できる直接型ジメチルエーテル燃料電池、直接型ジメチルエーテル積層燃料電池システムおよび発電方法を提供することである。
【0049】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一例の直接型ジメチルエーテル燃料電池の概略側面図。
【図2】 本発明の一例の直接型ジメチルエーテル積層燃料電池の概略側面図。
【図3】 本発明の高分子膜積層燃料電池の連結した2つのユニットセル間の一例の概略部分側面図。
【図4】 実施例4で試験した直接型ジメチルエーテル燃料電池ユニットセルのI―V特性を示す図。
【図5】 比較例1で試験した直接型メタノール燃料電池ユニットセルのI―V特性を示す図。
【符号の説明】
1‥‥プロトン導電性電解質部
2‥‥ガス拡散性アノード
3‥‥ガス拡散性カソード
4‥‥貴金属含有アノード電極触媒層
5‥‥貴金属含有カソード電極触媒層
6‥‥アノード側ガス分配板
7‥‥カソード側ガス分配板
8‥‥アノード側ガス供給系
8’‥‥主アノード側ガス供給系
9‥‥カソード側ガス供給系
9’‥‥主カソード側ガス供給系
10‥‥アノード側ガス排出系
10’‥‥主アノード側ガス排出系
11‥‥カソード側ガス排出系
11’‥‥主カソード側ガス排出系
12、12’‥‥セパレーター(板)
13‥‥水蒸気リサイクル機構(水蒸気リサイクル手段)
14‥‥カソード用ガス分配溝
15‥‥アノード用ガス分配溝
A、A1、A2、A3‥‥直接型燃料電池本体(ユニットセル本体)
B‥‥直接型積層燃料電池本体[0001]
[Industrial application fields]
TECHNICAL FIELD The present invention relates to a fuel cell using dimethyl ether as a fuel, and more specifically, a proton electrolyte fuel cell for generating electricity by directly supplying dimethyl ether and water vapor to an anode, for example, a phosphoric acid fuel used as a driving force for a fuel cell vehicle The present invention relates to a direct dimethyl ether fuel cell such as a battery or an ion exchange membrane fuel cell.
[0002]
[Prior art]
From the viewpoint of urban environmental conservation and global environmental conservation, development of a fuel cell propulsion power that replaces the internal twisting engine as a power source for transportation is underway. What is used as the fuel is the key to commercialization of transportation fuel cells.
[0003]
The cleanest fuel is hydrogen, but hydrogen has many problems in its storage and loading methods, and enormous costs are expected for infrastructure development. On the other hand, methanol is known as a fuel that can be easily charged like conventional internal combustion engine fuels such as gasoline and light oil. In fact, methanol reforming fuel cells and direct methanol fuel cells are being developed as a driving force for future buses, trucks, passenger cars, railway vehicles, and ships.
[0004]
However, the use of methanol, which has attracted attention along with liquefied natural gas as an alternative fuel for petroleum, has not progressed as expected. One of the reasons why its use is not widespread is the toxicity of methanol.
On the other hand, recently, development of a technique for synthesizing dimethyl ether at low cost from low rank coal via synthesis gas has been advanced. As shown in Table 1 below, dimethyl ether is much less toxic than methanol, and is likely to be used as a fuel for transportation fuel cells, coupled with the property of being easily liquefied near room temperature.
[0005]
[Table 1]
[0006]
As a transportation fuel cell, a proton electrolyte fuel cell that can be started at a relatively low temperature is suitable. However, only hydrogen and methanol, which have many problems as described above, are used as fuels that can be directly supplied to the proton electrolyte fuel cell to generate electric power, and solid polymer electrolyte membranes that have been developed in recent years are used. Even in the direct methanol fuel cell used, the output characteristics (output density) are still insufficient and have not been put into practical use. Further, a system in which a reformer is combined with a proton electrolyte fuel cell is also known. However, when a reformer is combined, the system becomes complicated and thermal efficiency is lowered.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
The object of the present invention is to eliminate the complexity as a device in a hydrocarbon (HC) reforming fuel cell by using dimethyl ether as a fuel, and to solve the problem of the fuel storage and loading method in the direct fuel cell. In addition, as a fuel cell that is not toxic as a fuel and directly generates electricity from a hydrocarbon fuel at around room temperature, a direct type dimethyl ether fuel cell and a direct type dimethyl ether laminated fuel cell that can improve the power generation efficiency over the conventional direct type methanol fuel cell A system and a power generation method are provided.
[0008]
In particular, the present inventors have focused on dimethyl ether as a fuel in order to solve the problem of fuel in a conventional direct fuel cell that does not require a reformer. That is, dimethyl ether reacts directly with water vapor at the anode and is oxidized to supply protons to the electrolyte. At the same time, electrons are supplied from the lead wire connected to the anode terminal to the external circuit, and these electrons are supplied from the cathode terminal to the cathode. Therefore, if the oxygen molecules in the air can be electrochemically reduced in the presence of the proton supplied from the electrolyte, it is expected to constitute a direct dimethyl ether fuel cell. In this case, in order to increase the system efficiency of the fuel cell, it may be necessary to provide a mechanism for recycling water (gas) generated at the cathode to the anode. The reaction at the anode and cathode of such a direct dimethyl ether fuel cell is as follows.
[0009]
(Anode reaction)
CHThreeOCHThree(Gas) + 3H2O (gas) → 2CO2 + 12H+ + 12e-
(Cathode reaction)
3O2 + 12H+ + 12e- → 6H2O
(Overview reaction)
CHThreeOCHThree(Gas) + 3O2 → 2CO2 + 3H2O
On the other hand, in the direct methanol fuel cell using the solid polymer electrolyte membrane, one of the reasons that the output density cannot be sufficiently improved is that the methanol permeates through the ion exchange membrane from the anode to the cathode, so-called crossover phenomenon reduces efficiency. It is thought that there is.
[0010]
The present inventors are Nafion which is a typical ion exchange membrane.TMThe permeation rate of methanol and dimethyl ether was compared with 117 (trade name manufactured by Dupont de Numor), and the permeation rate of dimethyl ether was found to be small. This suggests that the direct type dimethyl ether fuel cell may exhibit higher efficiency than the direct type methanol fuel cell.
[0011]
Accordingly, the present inventors have explored the possibility of a direct dimethyl ether fuel cell using a proton electrolyte, and are more efficient and more environmentally friendly than conventional HC reforming fuel cells and direct methanol fuel cells. The inventors have found a dimethyl ether fuel cell, a direct dimethyl ether laminated fuel cell, and a power generation method thereof, and have completed the present invention.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
That is, the present invention relates to a direct type fuel cell having a proton conductive electrolyte, a pair of anode and cathode provided between the electrolyte, and a structure in which fuel gas and water vapor are directly supplied to the anode. A direct dimethyl ether fuel cell is provided wherein the fuel gas is dimethyl ether.
In the direct dimethyl ether fuel cell, it is preferable that each electrode of the anode and the cathode has an electrode catalyst layer containing a noble metal on the surface in contact with the electrolyte.
[0013]
The present invention also provides
a) The fuel cell is provided with an anode side gas distribution plate provided to supply fuel gas to the anode outside the anode, and to supply oxidant gas to the cathode outside the cathode. A laminated fuel cell in which two or more such fuel cells are connected in series as unit cells, and the anode side gas distribution plate or cathode side gas of one unit cell. Each of the distribution plates is in contact with the cathode side gas distribution plate or the anode side gas distribution plate of the adjacent unit cell, and the end electrode of one unit cell or the end gas distribution plate and the end of the other unit cell. A laminated fuel cell capable of taking out electrical continuity between a partial electrode or an end gas distribution plate thereof;
b) an anode side gas supply system for supplying gaseous dimethyl ether and water vapor to each anode of the laminated fuel cell; and
c) Cathode side gas discharge system for discharging reaction products generated at each cathode of the laminated fuel cell
There is provided a direct type dimethyl ether laminated fuel cell system comprising:
[0014]
The proton conductive electrolyte used in each unit cell of the direct dimethyl ether fuel cell and the direct dimethyl ether laminated fuel cell system is preferably made of an ion exchange membrane, thereby forming a solid polymer membrane fuel cell.
The noble metal used for the electrode catalyst layer of each unit cell of the direct dimethyl ether fuel cell and the direct dimethyl ether laminated fuel cell system is selected from the group consisting of platinum, rhodium, palladium, iridium, osmium, ruthenium, rhenium, gold and silver. Preferably, at least one selected from the above is used.
[0015]
The direct type dimethyl ether laminated fuel cell system further includes a water vapor recycling means for separating at least a part of water vapor from the exhaust gas obtained in the cathode side gas exhaust system and recycling it to the anode side gas supply system. It is preferable.
Furthermore, the present invention is characterized in that, from another viewpoint, gaseous dimethyl ether and water vapor are reacted in the presence of an oxidant gas and a proton conductive electrolyte, and the resulting free energy is converted into electric energy to generate electric power. Provide a power generation method.
[0016]
In this power generation method, it is preferable to continue the reaction while recycling the water vapor generated in the reaction to the reaction system.
The proton conductive electrolyte used in this reaction is preferably a solid polymer electrolyte.
Furthermore, the present invention is used for all the above-mentioned direct dimethyl ether fuel cells comprising at least one precious metal selected from the group consisting of platinum, rhodium, palladium, iridium, osmium, ruthenium, rhenium, gold and silver. An electrocatalyst for the anode and / or cathode is provided.
[0017]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The direct dimethyl ether fuel cell of the present invention includes, for example, a proton conductive electrolyte part, a pair of gas diffusible anodes and cathodes sandwiched between the proton conductive electrolyte part, and the anode and cathode on the electrolyte part side, respectively. A noble metal-containing anode electrode catalyst layer and a noble metal-containing cathode electrode catalyst layer, and an anode side gas distribution plate for supplying fuel gas to the anode and an oxidant gas for the cathode, respectively, on the side opposite to the electrolyte parts of the anode and cathode A direct-type fuel cell main body in which a cathode-side gas distribution plate to be supplied is arranged and conduction between the anode and the cathode is taken out, an anode-side gas supply system, a cathode-side gas supply system, and an anode-side gas discharge system And a gas discharge system on the cathode side. It supplies the mixed gas of steam, in which so as to supply oxygen or air to the cathode.
In order to supply a mixed gas of gaseous dimethyl ether and water vapor to the anode and simultaneously supply oxygen or air to the cathode, it is preferable to connect a dimethyl ether supply device and a water vapor supply device to the anode side gas supply system.
[0018]
The direct dimethyl ether fuel cell of the above example will be described with reference to FIG. 1. This fuel cell has a proton
[0019]
An example of the direct type dimethyl ether laminated fuel cell system of the present invention will be described with reference to FIG. 2. This system includes a direct type fuel cell main body A (see FIG. 1), that is, a proton conductive electrolyte part and a sandwiched part. A pair of gas diffusible anode electrode and cathode electrode, and both the anode and cathode electrodes have a noble metal-containing anode electrode catalyst layer and a noble metal-containing cathode electrode catalyst layer on the electrolyte part side, respectively, Direct type fuel provided with an anode side gas distribution plate for supplying fuel gas to the anode and a cathode side gas distribution plate for supplying oxidant gas to the cathode, which are respectively disposed on the opposite sides of the cathode electrodes from the electrolyte part The battery body A is used as a unit cell, which is gas-impermeable and electronically conductive through
[0020]
More specifically, the power generation method of the present invention will be described in detail. A direct type dimethyl ether fuel cell as shown in FIG. 1, that is, a proton conductive electrolyte part and a pair of gas diffusible anode and cathode electrodes sandwiching the electrolyte part. A noble metal-containing anode electrode catalyst layer and a noble metal-containing cathode electrode catalyst layer on the electrolyte part side of each of the anode and cathode electrodes, respectively, and on the opposite side to the electrolyte part of both the anode and cathode electrodes, respectively. The anode side gas supply system is arranged in the fuel cell main body in which the anode side gas distribution plate for supplying fuel gas to the anode and the cathode side gas distribution plate for supplying oxidant gas to the cathode are arranged so that conduction can be taken out between both electrodes. A cathode-side gas supply system, an anode-side gas discharge system, and a cathode-side gas discharge system. By supplying a mixed gas of gaseous dimethyl ether and water vapor as a fuel gas to the gas supply system, and supplying oxygen or air as an oxidant gas to the cathode side gas supply system, the above-described reactions on the anode side and the cathode side, respectively. To generate electricity.
[0021]
As another example of the power generation method of the present invention, a direct type dimethyl ether laminated fuel cell system as shown in FIG. 2, that is, a proton conductive electrolyte part and a pair of gas diffusible anode electrodes sandwiched between them, and The cathode electrode and both the anode and cathode electrodes each have a noble metal-containing anode electrode catalyst layer and a noble metal-containing cathode electrode catalyst layer on the electrolyte portion side, respectively, on the opposite side to the electrolyte portion of the anode and cathode electrodes, respectively. The direct type fuel cell main body A provided with the anode side gas distribution plate for supplying fuel gas to the anode and the cathode side gas distribution plate for supplying oxidant gas to the cathode is used as a unit cell. The anode side gas content of one unit cell with or without a permeable and electronically conductive separator plate. A plurality of cathode side gas distribution plates of adjacent unit cells are connected to the plate so as to overlap each other, and the end electrode of one end unit cell and the end electrode of the other end unit cell of the laminate thus formed are connected. A direct type stacked fuel cell main body B which can take out conduction between the main anode side gas supply system, main cathode side gas supply system, main anode side gas exhaust system and main cathode side gas exhaust system is formed in the main body B. A gas mixture of gaseous dimethyl ether and water vapor can be supplied to the anode, and an exhaust of the main cathode side gas exhaust system is provided between the main cathode side gas exhaust system and the main anode side gas supply system. A mechanism (steam recycling means) for separating at least a part of the steam as a reaction product from the inside and recycling the separated steam to the main anode side gas supply system is connected. The direct dimethyl ether laminated fuel cell system is used, and the main anode side gas supply system is supplied with a mixed gas of gaseous dimethyl ether and water vapor as the fuel gas, and the main cathode side gas supply system is supplied with oxygen or air as the oxidant gas. And the water vapor separated from the main cathode side gas discharge system is recycled to the main anode side gas supply system, and power is generated according to the anode reaction and the cathode reaction as described above.
Next, each member used for the direct type dimethyl ether fuel cell and the direct type dimethyl ether laminated fuel cell system of the present invention will be described.
[0022]
Proton conductive electrolyte
The proton conductive electrolyte part constituting the direct fuel cell of the present invention is obtained by impregnating a liquid acid such as sulfuric acid or phosphoric acid into a matrix in which acid-resistant ceramic fine powder such as silicon carbide is bound with Teflon. Can be used. A solid polyelectrolyte membrane such as molybdophosphoric acid or tungstophosphoric acid or a solid polymer electrolyte membrane is used. In particular, a solid polymer electrolyte membrane is preferably used.
As the polymer electrolyte membrane, a polymer membrane of perfluorinated sulfonic acid, for example, Nafion commercially available from DupontTM117 or 112, Asahi Kasei AciplexTMEW900 etc. are used.
[0023]
Anode electrode, cathode electrode
A pair of gas diffusible electrodes of an anode and a cathode constituting the fuel cell of the present invention is configured so as to be in contact with the proton conductive electrolyte portion. Electrode catalyst layers containing a noble metal that promotes the electrode reactions of the above-described
In the fuel cell according to the present invention, the phosphoric acid type fuel cell using phosphoric acid in the electrolyte part has an electrode catalyst layer on one surface of an electrode substrate made of carbon paper or carbon cloth that has been subjected to water repellent treatment with Teflon in advance. It is constructed by binding with Teflon.
[0024]
Of the electrode catalysts for phosphoric acid fuel cells, the cathode catalyst is preferably platinum or an alloy of platinum and at least one member selected from the group consisting of Ir, Rh, Pd, and Au, or platinum. An alloy with at least one base metal element consisting of Al, Ga, Ti, Cr, Mn, Fe, Co, Ni and Cu has a BET specific surface area of 200 m.2/ G-50m2/ G of a supported catalyst formed by dispersing and supporting a carbon support made of conductive carbon such as carbon black and acetylene black, which is at least partially graphitized to have acid resistance. The anode catalyst is preferably platinum or an alloy of platinum and at least one member selected from the group consisting of Os, Ru, Ir, Rh, Pd and Au, and has a BET specific surface area of 300 m.2/ G-100m2A catalyst is used which is dispersed and supported on a conductive carbon support having a relatively high specific surface area of / g.
In the case of an electrode catalyst for a phosphoric acid fuel cell, the loading ratio with respect to the weight of the total catalyst of platinum or platinum and other noble metals is usually 5 to 30% by weight.
[0025]
On the other hand, in the solid polymer membrane fuel cell of the present invention (in which the solid polymer membrane is used for the electrolyte part), the electrode catalyst layer is made of an electrode substrate that has been subjected to water repellent treatment with Teflon in the same manner as in the phosphoric acid fuel cell. An electrode catalyst may be bound to the other surface with Teflon, or the anode and cathode electrode catalysts may be directly bound to the front and back of the solid polymer membrane with an ionomer of perfluorinated sulfonic acid. It may be formed. When the catalyst layer is coated on the surface of the electrode substrate, the anode and cathode electrode catalyst layers are impregnated with an ionomer solution of perfluorinated sulfonic acid when the electrolyte membrane and the pair of electrodes sandwiching the electrolyte membrane are joined. It is preferable to increase the contact efficiency between the electrode catalyst and the electrolyte. When the electrode catalyst layers are formed directly on the front and back of the electrolyte membrane, a gas diffusion layer is formed by joining a pair of electrode substrates that have been subjected to water repellent treatment with Teflon to the front and back after the formation of the catalyst layer.
[0026]
In the solid polymer membrane fuel cell of the present invention, the catalyst for the cathode is preferably platinum, or an alloy of platinum and at least one member of the group consisting of Ir, Rh, Pd, Au and Ag, or platinum and Al. , Ga, Ti, Cr, Mn, Fe, Co, Ni and Cu alloy with at least one base metal element, BET specific surface area 2000m2/ G-200m2/ G of a supported catalyst obtained by dispersing and supporting on a conductive carbon carrier such as carbon black or acetylene black at a catalyst loading ratio of 20 to 60% by weight. The anode catalyst is preferably platinum or an alloy of platinum and at least one noble metal element composed of Os, Ru, Ir, Rh, Pd, Au, and Ag, metal black, alloy black, or PtO.2Adams catalyst such as PtRuOx or BET specific surface area of 200-2000m2A supported catalyst dispersed / supported at a catalyst support ratio of 20 to 60% by weight on / g of conductive carbon is used. Preferably, an alloy of platinum and at least one of noble metal elements composed of Os, Ru, Ir, Rh, Pd and Au has a BET specific surface area of 250 to 1500 m.2A supported catalyst dispersed / supported at a catalyst support ratio of 40 to 60% by weight on / g of conductive carbon is used.
[0027]
Gas distribution plate
As the gas distribution plate of the fuel cell of the present invention, generally used is a surface of a conductive carbon plate or a metal plate, in which a plurality of grooves are processed from the gas supply port to the gas discharge port for gas distribution. The flat surface other than the groove may be brought into close contact with the gas diffusion electrode substrate so as to function as an electron current collector.
In the phosphoric acid fuel cell, the gas distribution plate may be formed of a porous carbon plate, and phosphoric acid may be stored in the pores.
[0028]
In a laminated fuel cell, a gas-impermeable and conductive separator is arranged outside the gas distribution plate, and the anode of any unit cell and the cathode of the unit cell adjacent to it are connected to each other so that the adjacent unit cells are directly connected to each other. Connecting.
[0029]
In the solid polymer membrane fuel cell, the gas distribution plate is composed of a gas-impermeable and dense carbon plate or metal plate, and usually serves as a separator for the laminated fuel cell as shown in FIG. There is no need to provide. That is, except for the gas distribution plate on the end electrode side, a cathode
[0030]
Fuel gas supply device
Next, fuel gas supply of the fuel cell of the present invention will be described.
In a direct type dimethyl ether fuel cell, a dimethyl ether supply device is usually used as a gaseous dimethyl ether source, and a water vapor supply device is used as a water vapor source. Dimethyl ether is obtained as a dehydrated product via methanol from synthesis gas from a coal gasification plant or reformed synthesis gas from the exhaust gas of a natural gas field. The synthesized dimethyl ether is liquefied and filled in a low pressure device and is commercially available. Dimethyl ether can be vaporized at room temperature from a commercial cylinder, and its gas pipe is connected to the anode side gas manifold of the fuel cell. The supply of water vapor may be carried out by providing an independent water vapor supply device outside the dimethyl ether supply pipe and connecting a pipe from the water vapor supply device in the middle of the dimethyl ether supply pipe, or a water vapor supply device in the middle of the dimethyl ether supply pipe It may be performed by incorporating. For example, a container containing deionized water may be heated with a heater, and dimethyl ether may be blown into the heated water to warm and humidify the dimethyl ether to form a mixed gas of gaseous dimethyl ether and water vapor. The gas piping from the water vapor supply device to the fuel cell main body is heated or kept warm in order to prevent the water vapor from condensing. In short, dimethyl ether and water must be supplied to the anode of the fuel cell as a mixed gas of gaseous dimethyl ether and water vapor.
[0031]
Fuel cell operating conditions
Although there is no restriction | limiting in particular in the operating pressure of the fuel cell of this invention, The range of a normal pressure (atmospheric pressure)-10 atmospheres (1 MPa) is suitable. If the operating pressure is low, the partial pressure of water vapor supplied to the anode is low, so the battery performance may not be improved. On the other hand, if the operating pressure is high, the battery performance is improved, but if it is too high, dimethyl ether is liquefied, and the equipment cost for pressurization is expensive, which is not preferable.
The operating temperature of the fuel cell is not particularly limited, but is preferably in the range of 120 ° C. to 240 ° C. for phosphoric acid fuel cells, and in the range of −20 ° C. to 140 ° C. for solid polymer membrane fuel cells. . If this temperature is too high, the electrolyte is not stabilized, and evaporation or deterioration is accelerated, which is not preferable. Moreover, when too low, the electroconductivity of electrolyte will fall or a reactant will condense and liquefy, and it is not preferable.
[0032]
Steam recycling mechanism
Next, the water vapor recycling mechanism in the fuel cell system of the present invention will be described.
In the fuel cell system of the present invention, when the fuel gas utilization rate increases, the number of moles of water generated by the reaction at the cathode exceeds the number of moles of water consumed at the anode. Separating water vapor in the exhaust from the cathode from unreacted oxygen, and recycling at least a part of the separated water vapor to the anode side gas supply system is that water supply is not necessary in the gas supply on the anode side. This is preferable for a fuel cell for transportation. In this way, the water replenished from the outside to the fuel gas supply system is consumed only when the battery is started. As such a water recycling mechanism, for example, a method is adopted in which exhaust gas from the cathode is cooled and trapped by a condenser, and the trapped condensed water is sent to a water vapor supply device of the anode side gas supply system by a pump.
[0033]
Among the proton conductive fuel cells of the present invention, in the case of a solid polymer membrane fuel cell, humidification is necessary to ensure the proton conductivity of the ion exchange membrane. The water vapor supplied to the anode is involved in the electrode reaction and at the same time contributes to humidification of the electrolyte membrane. Furthermore, it is preferable that the cathode side gas supply system also includes a water vapor supply device. Water is not necessary for the cathode electrode reaction itself, but it is preferable to humidify the ion exchange membrane in order to ensure proton conductivity. When power generation is started, 6 mol of water vapor is generated at the cathode per 1 mol of dimethyl ether consumed at the anode, and self-humidification is possible. However, in consideration of load fluctuation and in-plane non-uniformity of electrode reaction, External humidification is preferred.
[0034]
The supply of water vapor may be performed by providing an independent water vapor supply device outside the oxygen or air supply pipe and connecting a pipe from the water vapor supply device in the middle of the oxygen or air supply pipe. You may carry out by incorporating a water vapor | steam supply apparatus in the middle. For example, a method in which a container containing deionized water is heated with a heater and oxygen or air is blown into the heated water to be humidified is employed. Preferably, a part of the water recovered from the exhaust from the cathode is recycled to a steam supply device for humidifying the cathode.
[0035]
【Example】
Example 1
Production of electrocatalyst 50 wt% Pt-supported carbon:
Add 50g of conductive carbon EC-DJ600 (Mitsubishi Chemical Corporation) to 1L (liter) of deionized water, add 100ml of glacial acetic acid, heat to 95 ° C with stirring, stir at this temperature for 1 hour, After cooling, the resulting slurry was filtered with Nutsche and washed with deionized water. This acetic acid-cleaned carbon was slurried again in 2 L of deionized water, 21 ml of glacial acetic acid was added thereto, and 760 ml of an ammine aqueous solution of platinum hydroxide containing 50 g of platinum was gradually added dropwise over 1 hour while stirring. After completion of the dropwise addition, the temperature was raised to 95 ° C., and at this temperature, an aqueous solution in which 14.3 ml of 99% formic acid was diluted with 500 ml of deionized water was dropped over 30 minutes, stirred for 30 minutes, and then allowed to cool. After filtration and washing, the resulting cake was dried in vacuum at 95 ° C. for 16 hours. The dried solid was pulverized in a nitrogen atmosphere to obtain 50 wt% Pt-supported carbon catalyst powder.
[0036]
Example 2
Production of carbon supported on electrode catalyst 60 wt% Pt-Ru alloy (atomic ratio 1: 1):
60 g of 50 wt% Pt-supported carbon powder obtained in Example 1 was added to 2 L of deionized water and stirred to obtain a uniform slurry. Ruthenium chloride containing 16 g of ruthenium was dissolved in 340 ml of deionized water, and this aqueous solution was added dropwise to the Pt-supported carbon slurry over 15 minutes. Next, a 2.5% aqueous solution of sodium hydroxide was added dropwise at room temperature, the pH was adjusted to 7.0 in about 1 hour, the temperature was raised to 50 ° C., and the temperature was maintained for 30 minutes. Allowed to cool. After filtration and washing, the obtained cake was dried under vacuum at 95 ° C. for 16 hours. The dried cake was finely pulverized in a nitrogen atmosphere and treated at 900 ° C. for 1 hour under a mixed air flow of 10% hydrogen + remaining nitrogen to obtain 75 g of a 60 wt% Pt—Ru alloy (atomic ratio 1: 1) supported carbon catalyst powder. .
[0037]
Example 3
Production of solid polymer membrane fuel cell unit cells:
1. Production of catalyst layer coated electrode:
Carbon paper TGP-H-060 (manufactured by Toray Industries Inc.) having a thickness of 0.18 mm was cut into a 6 cm × 6 cm square. 30 g of Teflon 30-J (Mitsui Fluorochemical) was taken and diluted with 360 ml of deionized water to prepare a 5% Teflon solution. Carbon paper was immersed in this, filtered, sucked, dried, and then fired at 350 ° C. for 30 minutes to obtain a water-repellent treated carbon paper having a Teflon dry gain of 5 wt%.
[0038]
Take 100 ml of 50% Pt-supported carbon catalyst 0.144 g (0.072 g as platinum) prepared in Example 1 in a beaker, add 30 ml of deionized water and 0.92 g of 5% Teflon solution, and mix with an ultrasonic blender. A uniform slurry was obtained. Using a hand spray gun, a catalyst paste dispersed in a nitrogen stream was sprayed, and the entire surface of one side of the water-repellent treated carbon paper was uniformly coated with a mixture of catalyst and Teflon. After drying in air, baking was performed at 330 ° C. for 15 minutes. 5% Nafion solution (Aldrich, alcohol solution of polymer of perfluorinated sulfonic acid) 1.0ml deionized water 0.7ml mixed solution is absorbed with a syringe, and small amount to the catalyst layer of the electrode. After coating on the entire surface, it was air-dried at room temperature for 1 hour, and then dried at 80 ° C. for 1 hour to produce a Nafion-impregnated Pt-supported carbon catalyst-coated carbon paper. Two of the same were manufactured, one for the anode and the other for the cathode. On the other hand, a Pt—Ru alloy-supported carbon catalyst-coated anode was prepared in the same manner as described above except that 0.180 g of the 60 wt% Pt—Ru alloy-supported carbon catalyst produced in Example 2 (0.108 g as a Pt—Ru alloy) was used. Got.
[0039]
2. Production of electrode-electrolyte membrane assembly:
1 above. The Nafion solution-impregnated anode catalyst layer-coated carbon paper obtained in
[0040]
3. Assembly of solid polymer membrane fuel cell unit cell:
A cathode side gas distribution densely formed by processing a 2mm wide × 2mm deep groove in parallel at a pitch of 2mm in a 6cm x 6cm square part and digging a substantially square groove 3mm deep x 3mm wide around it. The O-ring of Viton (manufactured by Du Pont, vinylidene fluoride / 6-fluoropropylene copolymer) is fitted into the substantially square groove of the carbonaceous carbon plate, and the electrolyte carbon-cathode carbon paper of the electrode membrane assembly thereon. The part was placed so that the part just touched the grooved part, and the Nafion membrane part where the carbon paper of the electrolyte membrane-electrode assembly was not joined was made to hit the O-ring. Next, a dense carbon plate for gas distribution on the anode side that has the same grooved square part but no O-ring groove is placed so that the grooved part overlaps the anode carbon paper part of the electrolyte membrane-electrode assembly. Then, the upper and lower carbon plates were sandwiched between a pair of upper and lower stainless steel top plates with gas supply manifolds having gas piping connectors on the side surfaces (having eight bolt holes around each top plate). Next, the eight bolts penetrating the upper and lower top plates were squeezed uniformly with the nuts in the vertical and horizontal directions. Current and voltage terminals were attached to the sides of the upper and lower carbon plates, and wires to the external circuit were wired. Pad heaters were attached to the outer surfaces of the upper and lower stainless steel top plates to produce solid polymer membrane fuel cell unit cells.
[0041]
Example 4
Power generation test of direct type dimethyl ether fuel cell unit cell:
A gas pipe from a dimethyl ether liquefaction filling container (Takachiho Chemical Co., Ltd.) was connected to a water vapor supply device via a mass flow controller. The steam supply device has gas pipes in and out of a metal container, the gas pipe on the entry side is inserted into the deionized water inside, the pipe on the exit side has an end above the water level, A bubbling type humidifier was provided so that the belt heater could be wound and heated, and the internal water temperature could be detected and controlled. The pipe from the outlet of the water vapor supply device was connected to the anode gas supply port of the fuel cell unit cell, and a belt heater was wound around the pipe between them to maintain the temperature of the pipe at the same temperature as the water temperature of the water vapor supply device.
Similarly, the piping from the oxygen cylinder was connected to the water vapor supply device via the mass flow controller, and then connected to the cathode gas supply port of the unit cell.
[0042]
Unit cell electrode effective area 36cm2In contrast, dimethyl ether is supplied at a flow rate of 50 ml / min and oxygen is supplied at a flow rate of 120 ml / min, the cell operating temperature is 70 ° C. to 100 ° C., and the humidification temperatures of the water vapor supply devices on the anode side and cathode side are 70 ° C. to 95 ° C. Electric power was generated by changing and IV characteristics were evaluated. The internal resistance of the battery was measured by the current interrupter method, and IR correction was performed.
As a cathode and an anode, the 50 wt% Pt-supported carbon catalyst produced in Example 1 was 2.0 mg Pt / cm.2Using the coated electrodes, the unit cell was operated at humidification temperatures of 80 ° C., 90 ° C. and 95 ° C., and a cell operating temperature of 70 ° C. on the anode side and the cathode side. The IV characteristic at this time is shown in FIG.
[0043]
Comparative Example 1
Power generation test of direct methanol fuel cell unit cell:
In Example 4, instead of vaporizing dimethyl ether and supplying it at a flow rate of 50 ml / min, instead of vaporizing methanol and supplying it at a flow rate of 100 ml / min, a direct-type methanol fuel cell in the same manner as in Example 4. A power generation test was conducted.
As a cathode and an anode, 2.0 mg Pt / cm of the 50 wt% Pt-supported carbon catalyst produced in Example 1 was used.2Using this coated electrode, the fuel cell was operated at an anode side and cathode side heating temperature of 80 ° C., 90 ° C. and 95 ° C., and a cell operating temperature of 70 ° C. The IV characteristics at this time are shown in FIG.
From a comparison between FIG. 4 and FIG. 5, it was found that dimethyl ether gives higher terminal voltage at the same current density than methanol.
[0044]
Example 5
Assembly of polymer electrolyte membrane fuel cell:
Cross section area 12cm x 12cm, thickness 16mm Thick carbon block on the front and back of the gas distribution groove is processed so that the direction of the groove is perpendicular to the front and back, all grooves at the end of each groove A direct communication groove was provided. A through-hole that leads from the side surface of the carbon block to the communication groove at the end of the groove on the surface was drilled in two directions on each of the front and back sides. Four such bidirectional gas distribution plates and two unidirectional gas distribution plates as used in Example 3 having a cross-sectional area of 12 cm × 12 cm and a thickness of 8 mm were prepared. Further, a 12 cm × 12 cm square Nafion membrane was used, and a cathode coated with 50 wt% Pt-supported carbon produced in Example 1 and having a size of 10 cm × 10 cm (Pt 2.0 mg / cm 2).2) And 60 wt% Pt—Ru alloy-supported carbon catalyst prepared in Example 2 (Pt + Ru 3.0 mg / cm)22) of Example 3 except for joining. In the same way as the electrode effective area 100cm2Five electrolyte membrane-electrode assemblies were prepared.
[0045]
On the unidirectional cathode side gas distribution plate for the end unit cell, one electrolyte membrane-electrode assembly is stacked with the cathode side down, and then the bidirectional gas distribution plate is stacked with the anode side down. The next electrolyte membrane-electrode assembly is stacked on the cathode side gas distribution plate, and this is repeated four times. Finally, the unidirectional anode side gas distribution plate for the end unit cell is stacked with the groove face down, Example 3 is sandwiched between two top and bottom stainless steel top plates. Bolts were tightened in the same manner as above, and a pad heater was attached to the outer surface of the stainless steel top plate. A manifold for gas supply and exhaust was attached to the side surface of the carbon block laminate, and the whole was wrapped and insulated to obtain a laminated fuel cell in which five unit cells were laminated.
[0046]
Example 6
Power generation test of direct type dimethyl ether fuel cell system:
Example 3-3. In Example 1, the stacked fuel cell manufactured in Example 5 was used instead of the solid polymer membrane fuel cell unit cell, the cathode side exhaust gas piping was cooled by the cheering unit, the condensed water was stored in the trap, and the cathode from which water was removed The exhaust was released into the atmosphere. A pipe that communicates from the water trap to the anode-side and cathode-side water vapor supply devices is installed, and a liquid feed pump is installed in the middle of the pipe. When the trap water level reaches the upper limit level, the liquid feed pump operates and the trap water level falls to the lower limit level. The mechanism was such that the liquid was continued until it reached the limit and stopped when the lower limit level was reached. A check valve was provided on the discharge pump discharge side.
[0047]
In such a stacked fuel cell system, dimethyl ether is supplied to the anode at a flow rate of 1.5 L (liter) / min, and oxygen is supplied to the cathode at a flow rate of 3.6 L / min. Was set at 90 ° C. and 70 ° C., respectively, and electricity was generated at an average temperature of 90 ° C. in the center of the laminated fuel cell. A steady state was reached 30 minutes after the start of operation, and a terminal voltage of 2.5 V was shown at 15 A.
The water trap of the cathode exhaust system stores about 5 ml of condensed water per minute, which is higher than the steam for humidification supplied from the water vapor supply device of the cathode, and this is stored once every 20 minutes on the anode side and the cathode side. The operation was continued while recycling to the steam supply device. The water levels of the anode-side and cathode-side steam supply devices did not decrease during battery operation.
[0048]
【The invention's effect】
According to the present invention, by using dimethyl ether as a fuel, the complexity as a device in a hydrocarbon (HC) reforming fuel cell is eliminated, and the problem of the fuel storage and loading method in the direct fuel cell is solved. In addition, as a fuel cell that is not toxic as a fuel and directly generates electricity from a hydrocarbon fuel at around room temperature, a direct type dimethyl ether fuel cell and a direct type dimethyl ether laminated fuel cell that can improve the power generation efficiency over the conventional direct type methanol fuel cell A system and a power generation method are provided.
[0049]
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic side view of an example of a direct dimethyl ether fuel cell according to the present invention.
FIG. 2 is a schematic side view of a direct type dimethyl ether laminated fuel cell according to an example of the present invention.
FIG. 3 is a schematic partial side view of an example between two unit cells connected in a polymer membrane laminated fuel cell of the present invention.
4 is a graph showing IV characteristics of a direct type dimethyl ether fuel cell unit cell tested in Example 4. FIG.
5 is a graph showing IV characteristics of a direct methanol fuel cell unit cell tested in Comparative Example 1. FIG.
[Explanation of symbols]
1 ... Proton conductive electrolyte
2. Gas diffusion anode
3. Gas diffusion cathode
4. Precious metal-containing anode electrode catalyst layer
5 ... Precious metal-containing cathode electrode catalyst layer
6 ... Anode side gas distribution plate
7 .... Cathode side gas distribution plate
8 ... Anode side gas supply system
8 '... Main anode side gas supply system
9 ... Cathode side gas supply system
9 '... Main cathode side gas supply system
10 ... Anode side gas discharge system
10 '... Main anode side gas exhaust system
11 .. Cathode side gas discharge system
11 '... Main cathode side gas exhaust system
12, 12 '... Separator (plate)
13. Steam recycling mechanism (steam recycling means)
14 ... Gas distribution groove for cathode
15 ... Gas distribution groove for anode
A, A1, A2, A3 ... Direct fuel cell body (unit cell body)
B ... Direct stacked fuel cell body
Claims (10)
b)前記積層燃料電池の各アノードに気体状ジメチルエーテルと水蒸気を供給するアノード側ガス供給系;および
c)前記積層燃料電池の各カソードで発生する反応生成物を排出するカソード側ガス排出系
を備えてなる直接型ジメチルエーテル積層燃料電池システム。a) The fuel cell according to any one of claims 1 to 3 , wherein an anode side gas distribution plate provided for supplying a fuel gas to the anode outside the anode and the outside of the cathode A solid polymer membrane type direct layered fuel comprising a cathode side gas distribution plate provided for supplying an oxidant gas to the cathode, and two or more such fuel cells connected in series as unit cells A battery unit comprising an anode-side gas distribution plate or a cathode-side gas distribution plate of one unit cell in contact with a cathode-side gas distribution plate or an anode-side gas distribution plate of an adjacent unit cell. The direct mold product is designed to extract electrical continuity between the end electrode of the cell or the end gas distribution plate thereof and the end electrode of the other unit cell or the end gas distribution plate of the other unit cell. Layer fuel cell;
b) an anode side gas supply system for supplying gaseous dimethyl ether and water vapor to each anode of the stacked fuel cell; and c) a cathode side gas discharge system for discharging reaction products generated at each cathode of the stacked fuel cell. Direct type dimethyl ether laminated fuel cell system.
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