JP4053901B2 - Rolling hand towel manufacturing equipment - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、巻きおしぼり製造装置に関し、特に、装置の大型化を抑制しつつ、巻きおしぼりの製造時間の短縮を図ることができる巻きおしぼり製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
紙や不織布、化学繊維パルプ等からなるシート材をロール状に巻き込んで巻きおしぼりを製造する巻きおしぼり製造装置がある。従来、シート材をロール状に巻き込む技術としては、無端ベルトと固定ベルトとを使用したものが一般的であった。
【0003】
具体的には、無端ベルトの上面から下面までの搬送面に対して固定ベルトを所定の間隔を隔てつつ対向して配置し、その固定ベルトと無端ベルトとの対向面間に挿入されたシート材を無端ベルトの回転力で強制的に搬送する。この搬送時には、固定ベルトとの速度差によりシート材に抵抗が付与されるので、かかる抵抗によりシート材をロール状に成形しつつ下流に搬送することができる。
【0004】
しかしながら、この無端ベルトと固定ベルトとを使用する方式では、シート材の搬送時に滑りが生じ易く、確実なロール成形が困難であった。そこで、ロール成形を確実に行うことを目的として、例えば、特開2002−34829号公報には、処理経路を一対のベルトの対向面間に形成し、この対向面間でシート材をロール状に成形する技術が記載されている。
【0005】
具体的には、一方の対向面を処理経路の出口方向に向けて所定速度で移動させつつ、他方の対向面を逆方向(処理経路の入口方向)に向けてより低速度で移動させる。これにより、シート材は、ロールされつつ処理経路の出口方向へ向けて搬送される。この場合、片側の対向面(入口方向移動側の対向面)は常にシート材をロールさせる方向に移動しているため、多少の滑りが生じても安定したロール成形が可能となるのである(特許文献1)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−34829号公報(第5図など)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、紙製の巻きおしぼりは、布製のおしぼりと比較して、強度や高級感に欠けるため、喫茶店やパチンコホール等での利用に限られていた。そのため、近年では、他の店舗(例えば、より高級な料亭など)でも紙製の巻きおしぼりの利用を促進するべく、巻きおしぼりのロール径を大径化して、その高級感を演出することが要請されている。より大径の巻きおしぼりを製造するためには、従来よりも厚手のシート材をより長く使用する必要がある。しかしながら、シート長が長く厚手のシート材をロール状に巻き込むためには、その分、処理経路長の延長および大型化が必要になるため、従来の巻きおしぼり製造装置では、装置全体が大型化すると共に巻きおしぼりの製造時間に長時間を要するという問題点があった。
【0008】
即ち、従来の巻きおしぼり製造装置では、処理経路の出口方向及び入口方向へ向けて移動する両対向面の速度差を利用して、シート材を出口方向へ搬送させつつロール成形していた。そのため、例えば、シート材のロール成形速度を高速化させるべく、入口方向へ向けて移動する対向面の移動速度をより高速に設定した場合には、両対向面の速度差が小さくなるため、シート材の出口方向への搬送速度が極端に遅くなり、その分、巻きおしぼりの製造に極めて長時間を要する。一方、シート材の搬送速度を高めるべく、入口方向へ向けて移動する対向面の移動速度をより低速に設定したのでは、シート材のロール成形が困難となるため、その分、処理経路長を延長しなければならなず、製造に長時間を要するばかりか、装置の大型化をも招く結果となる。
【0009】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、装置の大型化を抑制しつつ、巻きおしぼりの製造時間の短縮を図ることができる巻きおしぼり製造装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、請求項1記載の巻きおしぼり製造装置は、帯状のシート材をロール状に巻回したタオルロールを回転自在に保持するロール保持手段と、そのロール保持手段に保持されたタオルロールから前記シート材を引き出す送給手段と、その送給手段によって引き出されたシート材を先端部から所定寸法長の位置で切断する切断手段と、その切断手段によって切断された一枚のシート材をロール状に巻き込んで巻きおしぼりを成形する成形手段とを備える巻きおしぼり製造装置において、前記成形手段は、前記シート材を搬送する搬送ベルトと、その搬送ベルトの搬送面に対向して配設されるカバー部材と、そのカバー部材の下流側において前記シート材の搬送方向へ上昇傾斜して配設される傾斜部材と、その傾斜部材と前記搬送ベルトの幅方向に並設されると共に前記搬送ベルトの搬送面に対向して配設される反転ベルトと、その反転ベルトと前記搬送ベルトとの対向面の移動方向が互いに逆方向となるように、かつ、その互いに逆方向に移動される両対向面の絶対速度が略等しくなるように前記搬送ベルト及び反転ベルトを駆動する駆動手段とを備え、その駆動手段により前記搬送ベルト及び反転ベルトが駆動された場合には、前記シート材が前記搬送ベルトと反転ベルトとの対向面間において前記傾斜部材に保持されつつロール状に巻き込まれるように構成されている。
【0011】
請求項2記載の巻きおしぼり製造装置は、請求項1記載の巻きおしぼり製造装置において、前記駆動手段は、前記搬送ベルトと反転ベルトとの対向面間において前記シート材の巻き込みが終了した場合に、前記搬送ベルトの駆動を継続しつつ前記反転ベルトの駆動を停止して、前記ロール状に巻き込まれたシート材を前記搬送ベルトと反転ベルトとの対向面間から前記搬送ベルトの搬送方向へ向かって排出する反転停止手段を備えている。
【0012】
請求項3記載の巻きおしぼり製造装置は、請求項2記載の巻きおしぼり製造装置において、前記駆動手段は、前記搬送ベルトを駆動する搬送モータと、前記反転ベルトを駆動する反転モータとを備えており、前記反転停止手段による反転ベルトの駆動の停止は、前記反転モータの回転を停止することにより行われるものである。
【0013】
請求項4記載の巻きおしぼり製造装置は、請求項1から3のいずれかに記載の巻きおしぼり製造装置において、前記成型手段は、前記反転ベルトが巻回される一対のローラと、その一対のローラをそれぞれ回転可能に軸支する側壁板部材とを備え、前記一対のローラの内の一方のローラであって前記シート材の搬送方向下流側に位置するローラは、前記側壁板部材に刻設された溝に沿って前記搬送ベルト側またはその反対側へ移動可能かつ回転可能に軸支されており、前記シート材を前記搬送ベルトと反転ベルトとの対向面間においてロール状に巻き込む場合には、そのシート材のロール直径の増加に伴って前記一方のローラが前記搬送ベルトの反対側へ移動可能に構成されている。
【0014】
請求項5記載の巻きおしぼり製造装置は、請求項4記載の巻きおしぼり製造装置において、前記側壁板部材に刻設される溝の前記搬送ベルトと反対側の終端には、前記シート材の搬送方向下流側に向かって突出する係止部が形成されている。
【0015】
【発明の効果】
請求項1記載の巻きおしぼり製造装置によれば、搬送ベルトと反転ベルトとの対向面は、その移動方向が互いに逆方向となるように、かつ、略等しい絶対速度となるように移動されるので、シート材をこの対向面間において傾斜部材に保持させつつロール状に巻き込むことができる。よって、従来の巻きおしぼり製造装置のように、シート材をロール状に巻き込む際の搬送(処理)経路を確保する必要がなく、搬送ベルトと反転ベルトとの長さが短縮されるので、成形手段を小型化して、その分、巻きおしぼり製造装置全体としての小型化化を図ることができるという効果がある。
【0016】
また、傾斜部材は、搬送ベルトによるシート材の搬送方向に上昇傾斜して形成されているので、例えば、製造時の寸法ばらつきやモータ出力特性のばらつき等に起因して、反転ベルトの移動速度が目標速度よりも高速となった場合でも、ロール成形時にシート材が上流側に逆流してしまうことを防止することができるという効果がある。よって、搬送ベルト及び反転ベルトの対向面の移動速度を厳密に一致させる必要がないので、寸法ばらつき等の管理コストを低減して、その分、巻きおしぼり製造装置全体としての製品コストを低減することができるという効果がある。
【0017】
また、従来の巻きおしぼり製造装置では、シート材をロール状に巻き込みつつ出口方向へ搬送するため、対向面の一方の移動速度を他方よりも低速とする必要があり、その分、対向面間の相対速度差が減少してしまう。これに対し、本発明の巻きおしぼり製造装置では、搬送ベルトと反転ベルトとの両対向面が逆方向に略等しい速度で移動され、その相対速度差が略最大とされるので、シート材のロール成形速度を高速化して、その分、巻きおしぼりの製造時間の短縮を図ることができるという効果がある。
【0018】
更に、従来の巻きおしぼり製造装置では、ロール成形時にシート材が出口側へ搬送されるため、その搬送に起因して、成形上のばらつきが生じ易かった。これに対し、本発明の巻きおしぼり製造装置では、シート材を傾斜部材により保持しつつロール状に巻き込むので、搬送に伴う成形上のばらつきを抑制して、巻きおしぼりを安定して製造することができるという効果がある。
【0019】
請求項2記載の巻きおしぼり製造装置によれば、請求項1記載の巻きおしぼり製造装置の奏する効果に加え、シート材の巻き込みが終了した場合には、反転停止手段によって反転ベルトの駆動を停止して、ロール状に巻き込まれたシート材を搬送ベルトと反転ベルトとの対向面間から排出することができる。よって、従来の巻きおしぼり製造装置のように、対向面間の相対速度差でシート材を搬送して排出する必要がなく、搬送ベルトの移動速度でシート材が排出(搬送)されるので、シート材の排出速度を高速化して、その分、巻きおしぼりの製造時間の短縮を図ることができるという効果がある。
【0020】
請求項3記載の巻きおしぼり製造装置によれば、請求項2記載の巻きおしぼり製造装置の奏する効果に加え、駆動手段は、搬送ベルトを駆動する搬送モータと反転ベルトを駆動する反転モータとの2つのモータを備えているので、反転モータの回転を停止するだけで、搬送ベルトの駆動を継続しつつ、反転ベルトの駆動のみを停止させることができる。よって、1のモータで搬送ベルト及び反転ベルトとの両ベルトを駆動する場合のように、そのモータと反転ベルトとを連結する連結ギヤの歯合のみを解除する等の複雑な機構を別途設ける必要がなく、成形手段の構造が簡素化されるので、成形手段の製造コストを低減して、その分、巻きおしぼり製造装置全体としての製造コストを低減することができるという効果がある。
【0021】
請求項4記載の巻きおしぼり製造装置によれば、請求項1から3のいずれかに記載の巻きおしぼり製造装置の奏する効果に加え、反転ベルトが巻回されるローラの一方は、ロール状に巻き込まれたシート材の直径の増加に伴って搬送ベルトの反対側へ移動することができるので、シート材と両ベルトとの接触状態を略一定として、そのロール成形を円滑に行うことができるという効果がある。その結果、シート材の厚さや長さに関わらず巻きおしぼりを製造することができるので、シート材の厚さや長さを適宜設定することにより、任意のロール径の巻きおしぼりを製造することができるという効果がある。
【0022】
請求項5記載の巻きおしぼり製造装置によれば、請求項4記載の巻きおしぼり製造装置の奏する効果に加え、側壁板部材に刻設される溝の搬送ベルトと反対側の終端には、シート材の搬送方向下流側に向かって突出する係止部が形成されているので、シート材のロール直径の増加に伴ってローラが搬送ベルトの反対側に移動された場合には、かかるローラを係止部で係止して、溝の終端から脱落してしまうことを防止することができるという効果がある。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施例における巻きおしぼり製造装置1の斜視図であり、上カバー3および受け皿兼用蓋5が開放された状態の巻きおしぼり製造装置1を図示している。まず、この図1を参照して、巻きおしぼり製造装置1の外観構成について説明する。
【0024】
巻きおしぼり製造装置1は、紙、不織布、化学繊維パルプ等からなるシート材を使用して巻きおしぼりMを製造するための装置であり、図1に示すように、本体2と、上カバー3とを主に備えている。本体2は、巻きおしぼり製造装置1の骨格をなす部材であり、略箱状体の外観を有して構成されている。この本体2の上方(図1上側)は、図1に示すように、開口して構成されており、この開口部は、本体2の背面側(図1右奥側)に開閉可能に軸支された上カバー3によって閉封することができる。
【0025】
本体2の前面側(図1左方)には、ユーザーが各種操作を行うための操作パネル4が設けられている。この操作パネル4には、スタートボタン4aなどの各種ボタンが設けられており、これらのボタンを押下することにより、各種の操作が行われる。また、操作パネル4には、液晶ディスプレイ(以下、「LCD」と称す。)4bが設けられており、巻きおしぼり製造装置1の設定状態や各種の操作メッセージ等が必要に応じて表示される。例えば、タオルロールRが終端に達した場合には、このLCD4bに警告メッセージが表示される。
【0026】
操作パネル4の下方(図1下側)には、受け皿兼用蓋5が開閉可能に配設されており、この受け皿兼用蓋5の背面側(図1上側)は、複数の巻きおしぼりMを載置可能な皿状に構成されている。製造された巻きおしぼりMは、図1に示すように、巻きおしぼり製造装置1内から受け皿兼用蓋5上に放出され、ユーザーに提供される。
【0027】
本体2の内部空間内には、後述するように、複数の部材や装置などが収納されており(図4参照)、これらの内のタオルロールRと、送給手段20と、水タンクTとは、図1に示すように、その交換時の作業性を考慮して、本体2の開口部近傍に配設されている。
【0028】
タオルロールRは、巻きおしぼりMの原料となるシート材Sをロール状に巻回したものであり、図1に示すように、本体2の前面側(図1左手前側)、即ち、上カバー3が軸支される本体2の背面側(図1右奥側)とは反対側に着脱自在に保持されている。よって、上カバー3が半開とされる場合でも(図4参照)、本体2の前面側を大きく開放して、タオルロールRの上方に十分な作業スペースを確保することができるので、その交換作業を円滑に行うことができるのである。
【0029】
送給手段20は、タオルロールRからシート材Sを引き出すための駆動装置であり、シート材Sを本体2の背面側に向かって引き出すべく(図4参照)、タオルロールRよりも本体2の背面側に配設されている。水タンクTは、巻きおしぼりMに湿り気を付与するための水を貯留する容器であり、本体2の背面側に着脱自在に配設されている。
【0030】
水タンクT及び送給手段20の側方には、図1に示すように、リミットスイッチSW1が本体2に埋設されている。このリミットスイッチSW1は、上カバー3が開放されたか否かを検知するためのスイッチであり、本体2の上端面から上方(図1上側)に突出する可動片を備えている。上カバー3が開放されると、この可動片が上方に飛び出して、リミットスイッチSW1の接点が開成される一方、上カバー3が閉じられると、この可動片が上カバー3によって押圧され、リミットスイッチSW1の接点が閉成される(図2参照)。
【0031】
また、本体2の前面側(図1左側)には、前面パネル2aが開閉可能に配設されており、この前面パネル2aと本体2との対向面には、リミットスイッチSW2が可動片を前面パネル2a側に突出させつつ本体2に埋設されている(図4参照)。リミットスイッチSW2は、前面パネル2aが開放されたか否かを検知するためのスイッチであり、前面パネル2aの開閉に応じてその接点が開成・閉成される(図2参照)。
【0032】
本実施例の巻きおしぼり製造装置1は、電源投入後、上カバー3又は前面パネル2aが開放され、リミットスイッチSW1,SW2の接点が開成された場合には、電源を切断するように構成されている。なお、その詳細については、後述する。
【0033】
上カバー3の裏面側(下面側)には、図1に示すように、所定間隔を隔てつつ対向する一対の支持板3aが立設されており、その支持板3a間には、押さえローラ25が回転自在に軸支されている。上カバー3が閉じられると、この押さえローラ25が送給手段20の駆動ローラ23(図4参照)を上側から押圧して、シート材Sの送給を補助するように構成されている。
【0034】
なお、この押さえローラ25の外周には、ゴム製リング29が軸方向略等間隔に複数本(本実施例では、4本)周設されているので、シート材Sを幅方向にずらすことなく安定して送給することができる。
【0035】
上カバー3の裏面側(下面側)であって、その先端側には、図1に示すように、所定間隔を隔てつつ対向する一対のフック部3bが立設されている。このフック部3bは、上カバー3を本体2に固定するための部材であり、本体2の開口部に凹設された一対の係止部6を係止可能な形状に構成されている。
【0036】
即ち、上カバー3が閉じる場合には、フック部3bが弾性変形しつつ係止部6に嵌め込まれ、かかる係止部6を係止する。これにより、上カバー3bが本体2に対して位置決めされると共に、がたつくことなく強固に固定される。一方、上カバー3を開放する場合には、フック部3bが弾性変形しつつ係止部6から脱離され、係止部6との係止状態を解除する。その結果、操作者は、フック部3bの係止部6への脱着により、適度な操作感を感じつつ、上カバー3の開閉操作を行うことができる。
【0037】
次に、図2を参照して、巻きおしぼり製造装置1の電気的構成、及び、上述したリミットスイッチSW1,SW2の詳細構成について説明する。
【0038】
図2は、巻きおしぼり製造装置1の電気的構成を模式的に示した図であり、図2(a)及び図2(b)は、それぞれリミットスイッチSW1,SW2の接点が閉成および開成された状態を示す模式図である。
【0039】
巻きおしぼり製造装置1は、図2(a),(b)に示すように、制御回路Cと電源との接続経路上にリミットスイッチSW1,SW2を配設して構成されている。電源は、本実施例では、AC100Vの商用電源から供給されるように構成されている。但し、例えば、3相3線式200Vの交流電源から供給されるように構成しても良く、或いは、本体2内に内蔵式のバッテリー(直流電源)で構成しても良い。
【0040】
制御回路Cには、演算装置としてのCPU71と、そのCPU71により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記録したROM72と、制御プログラムの実行時に各種のデータを書き換え可能に記憶するRAM73等が搭載されている(図3参照)。なお、制御回路Cの詳細構成については、後述する。
【0041】
リミットスイッチSW1,SW2は、上述したように、それぞれ上カバー3及び正面パネル2aが開放されたか否かを検知するためのスイッチである。これら各リミットスイッチSW1,SW2は、上カバー3及び正面パネル2aが閉じられた通常の状態では、図2(a)に示すように、その接点が閉成されている。一方、上カバー3又は正面パネル2aのいずれかが開放された場合には、図2(b)に示すように、その接点が開成されるので、電源を切断して、制御回路Cへの駆動電圧の供給を遮断することができる。
【0042】
よって、例えば、駆動ローラ23によるシート材Sの引き出し動作中に操作者が上カバー3を不用意に開放し、押さえローラ25によるシート材Sの駆動ローラ23への圧接力が作用しなくなった場合でも、リミットスイッチSW1の接点を開成して、電源を切断することができるので(図2(b)参照)、シート材Sの引き出し動作を中止することができる。その結果、シート材Sの引き出し不良を回避して、シート材Sの長さが不足するまま巻きおしぼりMが製造されることを防止することができる。
【0043】
なお、その後、上カバー3が操作者により閉じられると、リミットスイッチSW1の接点が閉成され、巻きおしぼり製造装置1の電源を再投入することができる(図2(a)参照)。この場合、制御回路CのCPUは、ROMに記録された制御プログラムを再度読み出して、「初期設定処理(S1)」を実行する(図9参照)。
【0044】
「初期設定処理(S1)」は、電源投入後最初に実行される処理であり、タオルロールRの有無や各駆動装置の状態などをチェックした後、駆動ローラ23を所定の回転数だけ駆動してシート材Sを引き出すと共に、そのシート材Sの先端部を切断手段30により切断する。これにより、電源投入時にシート材Sの先端がどこまで引き出されているかに関わらず、そのシート材Sを初期位置(初期長さ)に設定することができる。
【0045】
よって、上述したように、シート材Sの引き出し動作途中においてを上カバー3が開放され、電源が切断されることにより、シート材Sの引き出し動作が中途で中断された場合でも、その後、上カバー3を閉じることで、「初期設定処理(S1)」が実行されるので、シート材Sを初期位置(初期長さ)に設定し直して、巻きおしぼりMを適正に製造することができる。
【0046】
次に、図3を参照して、制御回路Cの詳細構成について説明する。図3は、制御回路Cの電気的構成を示したブロック図である。制御回路Cには、CPU71、ROM72、RAM73、各種駆動回路81〜86、各種制御回路87,88等が備えられ、これらはバスライン74を介して相互に接続されている。
【0047】
CPU71は、巻きおしぼり製造装置1による巻きおしぼりMの製造を実行するべく、バスライン74により接続された各部を制御する演算装置である。ROM72は、CPU71により実行される制御プログラムや固定値データ等を格納した書換不能なメモリであり、図9に図示されるフローチャートのプログラムはROM72内に格納されている。また、RAM73は、制御プログラムの実行時に各種のデータを書き換え可能に記憶するためのメモリである。
【0048】
送給モータ駆動回路81は、CPU71からの指示に基づいて送給モータ81aを駆動制御するための回路であり、送給モータ81aは、駆動ローラ23(図4参照)に回転力を付与するためのモータである。送給モータ81aを駆動することにより、駆動ローラ23が所定回転数だけ回転され、タオルロールRからシート材Sが所定寸法長だけ引き出される。
【0049】
切断モータ駆動回路82は、CPU71からの指示に基づいて切断モータ82aを駆動制御するための回路であり、切断モータ82aは、回転刃32(図4参照)に回転力を供給するためのモータである。切断モータ82aを上述した送給モータ81aと連動する所定のタイミングで駆動することにより、回転刃32が回転して、タオルロールRから引き出されたシート材Sが先端部から所定寸法長の位置で切断される。
【0050】
噴射ポンプ駆動回路83は、CPU71からの指示に基づいて噴射ポンプ83aを駆動制御するための回路であり、噴射ポンプ83aは、水タンクT(図2参照)から吸引した水をノズル部42c(図4参照)へ送出するためのポンプである。噴射ポンプ83aを駆動することにより、タオルロールRから引き出されたシート材Sに水が噴射され、巻きおしぼりMに湿り気が付与される。
【0051】
ヒータ駆動回路84は、CPU71からの指示に基づいてヒータ84aを駆動制御するための回路であり、ヒータ84aは、その内部に貯留する水を所定の温度に加熱して、所定の温度に維持するいわゆる電熱器である。ヒータ84a(図4参照)を駆動することにより、シート材Sに温水が噴射され、暖かな巻きおしぼりMが製造される。
【0052】
搬送モータ駆動回路85は、CPU71からの指示に基づいて搬送モータ85aを駆動制御するための回路であり、搬送モータ85aは、搬送ベルト51(図4参照)に回転力を供給するためのモータである。搬送モータ85aを駆動することにより、上述した回転刃32によって所定寸法長で切断された一枚のシート材Sが搬送ベルト51によって下流側へ搬送される。
【0053】
反転モータ駆動回路86は、CPU71からの指示に基づいて反転モータ86aを駆動制御するための回路であり、反転モータ86aは、反転リング53(図4参照)に回転力を供給するためのモータである。反転モータ86aを駆動することにより、反転リング53が駆動され、その反転リング53は、搬送ベルト51(図4参照)と共動して、シート材Sをロール状に巻き込んで巻きおしぼりMを製造する(図10参照)。
【0054】
音声・表示制御回路87は、CPU71からの指示に基づいてLCD4aによる表示を制御すると共に、スピーカ88による警告音等の出力を制御するための回路である。
【0055】
センサ制御回路89は、各種センサ90の検出状態を確認して、CPU71に出力するための回路であり、CPU71は、その各種センサ90の検出状態に応じて送給モータ81a等を駆動制御する。なお、各種センサ90には、回転センサ27の他に、例えば、温度センサ(図示せず)が含まれており、この温度センサにより、ヒータ84aの温度異常が検出される。
【0056】
他の入出力回路91には、上述したスタートボタン4aを含む各種ボタン92が接続されている。例えば、スタートボタン4aがユーザーによって押下された場合には、その押下がバスライン74を介してCPU71によって検知され、CPU71は、各駆動回路81〜89等を制御することにより、送給モータ81a等を駆動して、巻きおしぼりMの製造を開始する。
【0057】
次に、図4を参照して、巻きおしぼり製造装置1の内部構成について説明する。図4は、巻きおしぼり製造装置1の側断面図であり、理解を容易とするために、主要な構成のみを模式的に図示している。巻きおしぼり製造装置1は、主に、ロール保持手段10、送給手段20、切断手段30、散水手段40、成形手段50とから概略構成されている。
【0058】
ロール保持手段10は、タオルロールRを回転自在に保持するためのものであり、収納室11と、支持溝12と、案内溝13とを主に備えている。収納室11は、タオルロールRを収納するための部材であり、側面視U字状に形成されつつ上方(図4上方)が開放して構成されている。タオルロールRは、この収納室11内により形成された収納空間内に収納され、その収納空間の上方から覆設される上カバー3によって被覆される。
【0059】
支持溝12は、タオルロールRを回転自在に保持するための部位であり、タオルロールRの両端面外側において互いに対向する収納室11の一対の側壁部(図4紙面手前側及び紙面奥側)に、図4に示すように、側面視略円弧状に凹設されている。タオルロールRは、その中芯に挿嵌される一対のロール回転ガイドRaが支持溝12に遊嵌されることにより、収納室11内において回転自在に保持される。
【0060】
支持溝12からは、図4に示すように、案内溝13が上方に向かって直線状に延設されている。この案内溝部13は、タオルロールRの中芯に挿嵌されたロール回転ガイドRaを本体2の開口部から支持溝12へ案内するためのものである。よって、タオルロールRを交換する場合には、案内溝13によって形成された案内経路によりロール回転ガイドRaを案内することができるので、支持溝12への着脱作業を容易として、タオルロールRの装着作業や取り出し作業の円滑化を図ることができる。
【0061】
また、案内溝13は、その上端が収納室11の上端縁、即ち、本体2の開口部と略同一の高さに形成されると共に(図1参照)、図4に示すように、その上端部の案内経路幅がテーパ状に拡幅されている。よって、例えば、上カバー3を全開とすることができず、案内溝13を視認できない場合でも、かかる案内溝13へロール回転ガイドRaを容易に挿通させることができるので、案内溝13への位置合わせを容易として、タオルロールRの装着作業の円滑化を図ることができる。
【0062】
なお、案内溝13の側方(図4左側)には、係止部6が形成されており、この係止部6には、上述したように、上カバー3の裏面側に立設されたフック部3bが嵌め込まれる。
【0063】
送給手段20は、上述したロール保持手段10に回転自在に保持されたタオルロールRからシート材Sを引き出して、その引き出したシート材Sを後述する切断手段30及び散水部42へ送給するための装置であり、図4に示すように、送給台21、カバー部材22、駆動ローラ23、補助ローラ24等を主に備えている。
【0064】
送給台21は、タオルロールRから引き出されたシート材Sを所定の方向へ案内するための部材であり、図4に示すように、その上流側(図4左側)は略水平に形成される一方、下流側(図4右側)は円弧状に湾曲して形成されている。この湾曲部には、カバー部材22が所定間隔の空隙を有しつつ覆設されており、その空隙がシート材Sの搬送経路とされている。シート材Sは、この湾曲した搬送経路を通過することにより、下方へ案内され、後述する切断手段30及び散水部42へ送給される。
【0065】
搬送経路を形成する送給台21とカバー部材22との対向面には、送給方向に延設される複数のリブが突出して形成されている。このリブにより、シート材Sとの摩擦抵抗を低減することができるので、かかるシート材Sを安定して送給することができる。
【0066】
駆動ローラ23及び補助ローラ24は、タオルロールRからシート材Sを引き出すと共に、その引き出したシート材Sを上述した搬送経路を介して後述する切断手段30及び散水部42へ送給するための部材であり、図4に示すように、その外周面を送給台21の上面側(図4上側)から突出させて配設されている。ここで、図5を参照して、これら駆動ローラ23及び補助ローラ24の詳細構成について説明する。
【0067】
図5は、送給手段20の上面図であり、本体2やカバー部材22等の一部を省略して図示している。駆動ローラ23及び補助ローラ24は、図5に示すように、それぞれシート材Sの幅方向よりも若干長い1本の軸状体として構成されると共に、シート材Sの搬送方向(図5左右方向)と略直交しつつ互いに所定間隔だけ離間して配設されている。
【0068】
このように、駆動ローラ23及び補助ローラ24をそれぞれ1本の略軸状体として構成することにより、その構造を簡素化して、設計コストや製造コストを低減することができる。また、シート材Sの幅方向(図5上下方向)に十分な接触面積を確保することができるので、シート材Sを滑動させることなく確実に搬送することができる。
【0069】
更に、シート材Sの搬送方向(図5左右方向)と略直交して配設することで、シート材Sを幅方向へずらすことなく安定して搬送することができるので、シート材Sの搬送速度を高速化して、その分、巻きおしぼりMの製造時間の短縮を図ることができる。
【0070】
駆動ローラ23及び補助ローラ24の両端は、図5に示すように、送給台21に軸支されており、その一側(図5下側)には、連結ギヤ23a,24aがそれぞれ軸着されている。ここで、図6(a)を参照して、送給モータ81aとの連結状態について説明する。
【0071】
図6(a)は、送給手段20の側面図であり、連結ギヤ23a,24a等の配設側から見た側面図である。なお、図6(a)では、送給台21等の一部を省略して図示している。
【0072】
駆動ローラ23及び補助ローラ24には、樹脂等で平歯車状に形成された連結ギヤ23a,24aがそれぞれ軸着されており、これら連結ギヤ23a,24aには、図6(a)に示すように、連結ギヤ26が歯合されている。この連結ギヤ26は、図示しない複数の連結ギヤを介して、送給モータ81aの回転軸に取着されたピニオンギヤ(図示せず)に歯合されている。
【0073】
よって、送給モータ81aが回転されると、その回転がピニオンギヤ、図示しない連結ギヤ、連結ギヤ26及び連結ギヤ23a,24aを介して各ローラ23,24に伝達され、これら各ローラ23,24が時計回り(図6(a)右回り)に回転される。その結果、送給台21上に載置されたシート材Sが各ローラ23,24の回転力により水平方向(図6(a)右方向)へ向かって進行し、タオルロールRからシート材Sが引き出されると共に、その引き出されたシート材Sが後述する切断手段30及び散水部42へ送給されるのである(図4参照)。
【0074】
図5に戻って説明する。送給台21の側部(図5上側)には、図5に示すように、回転センサ27が取着されている。この回転センサ27は、駆動ローラ23の回転数を検知するためのセンサであり、駆動ローラ23に軸着される回転カム27aと、その回転カム27aの相対的な動きを検出する検出部27bとを備えている。ここで、図6(b)を参照して、回転センサ27による駆動ローラ23の回転数検出方法について説明する。
【0075】
図6(b)は、送給手段20の側面図であり、回転センサ27の配設側から見た側面図である。なお、図6(b)では、送給台21等の一部を省略して図示している。
【0076】
駆動ローラ23に軸着される回転カム27aは、図6(b)に示すように、半径方向に突出して形成される突出部27a1を備えている。検出部27bは、駆動ローラ23の回転に伴って通過する突出部27a1を光電素子とフォトダイオードによって検出し、パルスに変換することにより、駆動ローラ23の回転数を算出する。
【0077】
駆動ローラ23は、本実施例では、その外周長が略30mmとされている。よって、例えば、タオルロールRから150mm分のシート材Sを引き出す場合には、送給モータ81a(図6(a)参照)の駆動開始後、回転センサ27により駆動ローラ23の回転数を検知し、5回転(30mm×5回転=150mm)の回転が検知されたタイミングで送給モータ81aの回転を停止するのである。これにより、150mm分のシート材Sを引き出して送給することができる。
【0078】
ここで、従来の巻きおしぼり製造装置では、シート材Sの引き出し長さをロータリーエンコーダ(例えば、回転角を15°ピッチで検出する)で検知していたが、その応答速度には限界があり、駆動ローラが高速で回転する場合には、十分な精度で検知することができなかった。そこで、本実施例のように、シート材Sの引き出し長さを駆動ローラ23の回転数で検知することにより、その応答速度を向上させることができるので、駆動ローラ23を高速で回転させた場合でも、シート材Sの引き出し長さを正確に検知することができる。よって、駆動ローラ23の回転速度を高速化することができるので、シート材Sの搬送速度を高速化して、その分、巻きおしぼりMの製造時間の短縮を図ることができるのである。
【0079】
また、回転センサ27は、回転部27aを円盤状に形成すると共に、その円盤状部の一部を切り欠いて、その切り欠き部を検出部27bで検出するように構成することもできる。しかし、このように構成した場合には、例えば、シート材Sの切り屑などが回転部27aの切り欠き部に付着して隠蔽されてしまうと、かかる切り欠き部を検出部27bで検知することが不可能になるという恐れがある。そこで、本実施例のように、半径方向に突出して形成される突出部27a1を回転部27aに設け、かかる突出部27a1の通過を検出部27bで検知するように構成することにより、切り屑等の付着に影響されることなく、駆動ローラ23の回転数を確実に検知することができるのである。
【0080】
図4に戻って説明する。上述したように、上カバー3の裏面側には、押さえローラ25が支持板3a間に回転自在に軸支されており(図1参照)、上カバー3が閉じられた場合には、この押さえローラ25が送給手段20の駆動ローラ23を下方(図4下方)へ押圧するように構成されている。よって、送給台21上に載置されたシート材Sを駆動ローラ23に圧接させることができるので、駆動ローラ23の空転を防止して、タオルロールRからシート材Sを確実に引き出すことができる。ここで、図7を参照して、押さえローラ25の詳細構成について説明する。
【0081】
図7は、押さえローラ25及び駆動ローラ23の側面図であり、押さえローラ25によってシート材Sが駆動ローラ23に圧接された状態を示している。なお、図7では、支持板3a等の一部を省略して図示している。支持板3aには、縦溝3a1が上下方向(図7上下方向)に刻設されており、この縦溝3a1には、押圧ローラ23の回転軸25aが回転可能、かつ、上下(図7上下方向)に移動可能に遊嵌されている。
【0082】
また、縦溝3a1内には、図7に示すように、圧縮ばね7が内蔵されている。この圧縮ばね7は、弾性的に圧縮変形された状態で内蔵されており、そのため、その弾性復元力により押さえローラ25を下方(図7下方向)に付勢可能に構成されている。よって、押さえローラ25は、シート材Sの厚みtに応じてを上下(図7上下方向)に移動しつつ、圧縮ばね7の付勢力によって、シート材Sを駆動ローラ23方向へ強固に付勢することができる。その結果、上カバー3が閉じられて、その上カバー3のフック部3bが本体2の係止部6を係止した場合でも(図1及び図4参照)、シート材Sの厚みtによらず、そのシート材SをタオルロールRから安定して引き出すことができるのである。
【0083】
更に、シート材Sの厚みtの差を押さえローラ25の上下移動により吸収することができるので、より厚手のシート材Sを使用する場合でも、そのシート材Sの厚みの分だけ上カバー3が本体2の上端面から浮き上がるということがない。よって、上カバー3と本体2との間に隙間を生じさせることなく、密着させた状態で上カバー3を閉じることができるので、巻きおしぼり製造装置1の外観が損なわれることを抑制することができる。更に、上カバー3は、本体2の上端面に密着されているので、その上カバー3の上に不用意に重量物が載置された場合でも、その重量物の重みが押さえローラ25によるシート材Sの駆動ローラ23への圧接力に影響を及ぼすことを回避することもできる。
【0084】
ここで、駆動ローラ23の外周には、図7に示すように、弾性変形可能なクッション部材28が周設されている。なお、このクッション部材としては、ウレタンやゴム、スポンジなどが例示される。また、このクッション部材28は、補助ローラ24にも同様に周設されている。
【0085】
一方、押さえローラ25の外周には、上述したように、ゴム製リング29が複数本(本実施例では、4本)周設されている(図1参照)。よって、押さえローラ25によりシート材Sを駆動ローラ23に圧接した場合には、押さえローラ25に周設されたゴム製リング29の突出高さを駆動ローラ23に周設されたクッション部材28が変形して受け入れることができるので、図7に示すように、シート材Sをゴム製リング29と共にクッション部材28に食い込ませることができる。
【0086】
よって、シート材Sをより強固に駆動ローラ23に圧接させることができるので、駆動ローラ23のシート材Sに対する滑動を防止して、シート材Sの搬送を確実に行うことができる。従って、駆動ローラ23の駆動(回転)速度を高速化することができるので、シート材Sの搬送速度を高速化して、その分、巻きおしぼりMの製造時間の短縮を図ることができるのである。
【0087】
なお、圧縮ばね7の付勢力は、略50g〜略250g程度とすることが好ましく、本実施例では、略150gに設定されている。かかる付勢力が略50gに満たない場合には、シート材Sを駆動ローラ23に十分に圧設させることができず、駆動ローラ23がシート材Sに対して滑動するおそれがあるからである。一方、略250gを超える場合には、駆動ローラ23の回転抵抗が大きくなり、送給モータ81aに過剰な負荷が作用するためである。
【0088】
図4に戻って説明する。補助ローラ24は、図4に示すように、駆動ローラ23の下流側であって、送給台21とカバー部材22とにより形成される搬送経路の入り口近傍に配設されている。この搬送経路は、上述したように、シート材Sを下方(図4下方)に案内するべく湾曲して形成されているため、シート材Sの搬送速度を高速化した場合には、搬送抵抗に起因する詰まりの発生などにより、シート材Sの安定した搬送が困難であった。
【0089】
そこで、本実施例の巻きおしぼり製造装置1では、かかる問題に対応するべく、搬送経路の入り口近傍に補助ローラ24を配設した。これにより、タオルロールRから引き出されたシート材Sを、補助ローラ24の回転力により、搬送経路内へ押し込むことができるので、かかるシート材Sを湾曲した搬送経路内で詰まらせることなくスムーズに搬送することができ、その結果、シート材Sの搬送速度を高速化して、巻きおしぼりMの製造時間の短縮を図ることができる。
【0090】
ここで、搬送経路の上面側、即ち、カバー部材22は、図4に示すように、補助ローラ24の上方(図4上方)まで延接されている。よって、例えば、搬送経路内での詰まりや摩擦抵抗等によりシート材Sが折れ曲がったりした場合でも、そのシート材Sの上方への移動をカバー部材22により規制することができるので、補助ローラ24の回転力をシート材Sに効率良く伝達して、シート材Sの搬送経路への押し込みを確実に行うことができる。その結果、シート材Sを安定して搬送することができる。
【0091】
なお、本実施例では、支持板3aに内蔵された圧縮ばね3a1の付勢力により、押さえローラ25が駆動ローラ23(シート材S)を下方(図4下方)に押圧する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるわけではなく、例えば、かかる圧縮ばね3a1に加えて、又は、かかる圧縮ばね3a1を省略して、ねじりばねなどの付勢部材により、上カバー3自体を送給手段20(駆動ローラ23)側に付勢して、かかる付勢力により押さえローラ25が駆動ローラ23(シート材S)を下方へ押圧するように構成しても良い。或いは、上カバー3自体の重みにより、押さえローラ25が駆動ローラ23(シート材S)を下方へ押圧するように構成しても良い。
【0092】
切断手段30は、上述した送給手段から下方(図4下方)に垂下するシート材Sを所定寸法長で切断するための装置であり、固定刃31と回転刃32とを主に備えている。固定刃31は、シート材Sの幅方向(図4紙面垂直方向)に延設されており、この固定刃31とシート材Sを挟んで対向する位置には、回転刃32が回転可能に軸支されている。回転刃32は、連結ギヤ(図示せず)を介して、切断モータ82a(図3参照)に連結されており、この切断モータ82aが所定のタイミングで回転されることにより、回転刃32が反時計回り(図4左回り)に回転され、固定刃31との間に挟まれたシート材Sを先端部から所定寸法長の位置で切断する。
【0093】
散水手段40は、シート材Sに湿り気を付与するためのものであり、タンク収納室41、噴射ポンプ83a、ヒータ84a、散水部42等を主に備えている。タンク収納室41は、水タンクTを着脱自在に収納するための部材であり、送給手段20よりも本体2の背面側(図4右側)に配設されている。水タンクTは、倒立状態でタンク収納室41内に収納され、その給水口Tmがポンプ吸水管を介して噴射ポンプ83aに連通される。
【0094】
ここで、水タンクTは、送給手段20および後述する散水部42よりも本体2の背面側(図4右側)に配設されているので、図4に示すように、タオルロールRから送給手段20によりシート材Sが引き出されている場合でも、かかる状態のまま水タンクTを交換することができる。よって、水タンクTとタオルロールRとの交換時期が一致せず、水タンクTのみを交換する場合でも、かかる水タンクTを本体2内から取り出すために送給手段20により一旦引き出されたシート材Sを巻き戻すといった煩雑な作業を不要とすることができる。
【0095】
噴射ポンプ83aの吐出口は、送水ホース43を介してヒータ84a及び散水部42に接続されている。ヒータ84aは、所定量の水を内部に保持可能に構成されており、ヒータスイッチ(図示せず)がオンされることにより、その内部に保持する水を加熱制御して、所定の温度に維持する。なお、本実施例では、噴射ポンプ83aをヒータ84aの上流側に配置したが、これに代えて、噴射ポンプ83aをヒータ84aの下流側に配置することは当然可能である。
【0096】
散水部42は、送給手段20から垂下するシート材Sに噴射ポンプ83aから送出された水を散水する部位であり、散水板42aと、カバー板42bと、ノズル部42cとを主に備えている。なお、図4では、ヒータ84aと散水部42とを接続する送水ホース43の一部が省略して図示されている。
【0097】
散水板42aには、カバー板42bが所定間隔の空隙を有しつつ覆設されており、その空隙がシート材Sの搬送経路とされている。散水板42aには、シート材Sの幅方向(図4紙面垂直方向)に所定間隔で穿設されカバー板42bを指向する複数のノズル部42cが形成されている。よって、噴射ポンプ83aが所定のタイミングで駆動されることにより、搬送経路を通過するシート材Sにノズル部42cから水を散水して、そのシート材Sの全体に均一な湿り気を付与することができる。
【0098】
なお、散水板42aとカバー板42bとにより形成される搬送経路は、その上端を送給手段20における搬送経路の排出側の直下に配設され、送給経路20から垂下するシート材Sを確実に受け入れられるように構成されている。また、その下端は、後述する成形手段50の搬送ベルト51上に配設されており、散水された水の一部を成形手段50に移送されるシート材Sに滴下して、水を無駄なく使用することができるように構成されている。
【0099】
散水部42により湿り気が付与されると共に切断手段30により所定寸法長で切断された一枚のシート材Sは、成形手段50の搬送ベルト51上に載置され、成形手段50を下流側(図4左側)へ向かって搬送される。
【0100】
成形手段50は、シート材Sを円柱状の巻きおしぼりMに成形するための装置であり、搬送ベルト51と、カバー部材52と、反転リング53とを主に備えて構成されている。
【0101】
本実施例の巻きおしぼり製造装置1は、巻きおしぼりMを搬送ベルト51の片側面(図8(b)上側)のみで成形するように構成されている。よって、上述したように、タオルロールRを本体2の前面側に配設したことに起因して、シート材Sを本体2の背面側に向かって引き出す場合でも(図4参照)、そのシート材Sの成形処理経路を複雑化させることなく、巻きおしぼりMを操作パネル4が配設される本体2の前面側から排出することができ、その結果、巻きおしぼり製造装置1の小型化を図りつつ、ユーザーの使い勝手の良い巻きおしぼり製造装置1を提供することができる。ここで、図8を参照して、成形手段50の詳細構成について説明する。
【0102】
図8(a)は、成形手段50の上面図であり、図8(b)は、図8(a)のVIIIb−VIIIb線における成形手段50の側断面図である。なお、図8(a),(b)では、搬送ベルト51やケース54が部分的に断面視されると共に、搬送ベルト51の外表面全周にわたって突設される突起51bの図示が省略されている。
【0103】
搬送ベルト51は、図8(a)に示すように、複数の突起51bを外周面全域に有するゴム製の平ベルトであり、ケース54に回転可能に軸支される一対の回転ローラ51a間に架設されている。この搬送ベルト51の上側(図8(a)紙面手前側、図8(b)上側)の搬送面には、カバー部材52が対向して配設されている。
【0104】
カバー部材52には、搬送ベルト51との対向面間に複数の突起52aが洗濯板状に突出して形成されている。よって、搬送ベルト51により搬送されるシート材Sに適度な摩擦力を付与して(図10(a)参照)、シート材Sの先端に巻き込みの核を確実に惹起させることができる。その結果、かかる核を中心として、シート材Sをロール状に確実に巻き込むことができ、成形不良の抑制を図ることができる。
【0105】
カバー部材52の下流側(図8(a),(b)左側)には、図8(b)に示すように、傾斜部材52bがシート材Sの搬送方向(図8(a),(b)左方向)に上昇傾斜して延設されている。この傾斜部材52bは、ロール成形時にシート材Sを保持する部材であり(図10(b)参照)、図8(a)に示すように、搬送ベルト51の幅方向に所定間隔を隔てつつ複数個(本実施例では、6個)が略櫛状に配設されている。なお、各傾斜部材52の下面側(図8(a)紙面奥側)には、カバー部材52と同様に、洗濯板状の突起が突設されている。
【0106】
これら搬送ベルト51の各隣接間には、複数本(本実施例では、5本)の反転リング53がそれぞれ配設されている。反転リング53は、断面略円形のゴム製のリングであり、ケース54に回転可能に軸支される一対の回転ローラ53a間に架設されると共に、搬送ベルト51と共同してシート材Sをロール状に巻き込むべく(図10(b)参照)、図8(b)に示すように、搬送ベルト51に対向して配設されている。
【0107】
ここで、一対の回転ローラ53aの内のシート材Sの搬送方向側(図8(a),(b)左側)に位置する回転ローラ53aの両端は、ケース54に上下に刻設された縦溝54aに回転可能かつ搬送ベルト51側(図8(b)下側)又は搬送ベルト51の反対側(図8(b)上側)に向けて移動可能に挿嵌されている。よって、シート材Sをロール状に巻き込む場合には、そのロール直径の増加と共に反転リング53を上方に移動させることができるので(図10(b)参照)、シート材Sの厚みやシート長に関わらず、巻きおしぼりMの成形を円滑に行うことができる。
【0108】
なお、縦溝54aの搬送ベルト51と反対側(図8(b)上側)の終端側面には、係止部54a1が突設されているので、この縦溝54aに軸支されたローラ53aがシート材Sのロール直径の増加に伴って上方(図8(b)上方)に持ち上げられた場合には、かかるローラ53aを係止部54a1で係止して、縦溝54aから脱落することを防止することができる。
【0109】
しかも、この係止部54a1は、図8(b)に示すように、シート材Sの搬送方向(図8(a),(b)左方向)に向かって突出して形成されているのに対し、縦溝54aに軸支されるローラ53aは、反転リング53の弾性復元力により他方のローラ53a側に付勢されているため、係止部54a1によるローラ53aの係止効果をより発揮させることができ、その結果、縦溝54aからのローラ53aの脱落を確実に防止することができる。
【0110】
搬送ベルト51が架設される回転ローラ51aの一端側(図8(a)上側)には、プーリ51a1が軸着されており、このプーリ51a1は、ベルト55を介して、搬送モータユニット56のプーリ56aに連結されている。なお、搬送モータユニット56には、搬送モータ85a(図3参照)が内蔵されており、その搬送モータ85aの回転力が、減速ギヤ(図示せず)を介して、プーリ56aに出力されるように構成されている。よって、搬送モータ85aが回転されると、その回転が減速ギヤ、プーリ56a及びベルト55を介して、ローラ51aのプーリ51a1へ伝達され、その結果、搬送ベルト51が反時計回り(図8(b)左回り)に回転される。
【0111】
一方、反転リング53が架設される回転ローラ53aの一端側(図8(a)上側)には、プーリ53a1が軸着されており、このプーリ53a1は、ベルト57を介して、反転モータユニット58のプーリ58aに連結されている。なお、反転モータユニット58には、反転モータ86a(図3参照)が内蔵されており、その反転モータ86aの回転力が、減速ギヤ(図示せず)を介して、プーリ58aに出力されるように構成されている。よって、反転モータ86aが回転されると、その回転が減速ギヤ、プーリ58a及びベルト57を介して、ローラ53aのプーリ53a1へ伝達され、その結果、反転リング53が時計回り(図8(b)右回り)に、即ち、搬送ベルト51と逆方向に回転される。
【0112】
なお、搬送モータユニット56及び反転モータユニット58の出力特性や各プーリ56a,58aの直径等は、各プーリ51a,53aの直径や駆動抵抗などを考慮して、搬送ベルト51と反転リング53との両対向面の絶対速度が略等しくなるように設定されている。
【0113】
上述した散水部42(図4参照)を通過して搬送ベルト51の搬送方向上流側(図8(a),(b)右側)に垂下されたシート材Sは、搬送ベルト51の回転により下流方向(図8(a),(b)左方向)へ向かって搬送される(図10(a)参照)。その結果、シート材Sは、カバー部材52との対向面間において、その先端に巻き込みの核が惹起されると共に、反転リング53との対向面間において、傾斜部材52bの下面側に保持されつつ、その惹起された核を中心としてロール状に巻き込まれることにより(図10(b)参照)、円柱状の巻きおしぼりMに成形される。
【0114】
なお、反転リング53と搬送ベルト51との対向面は、上述したように、互いに反対方向へ略等しい速度で移動されている。よって、シート材Sを傾斜部材52bの下面側に保持させつつロール状に巻き込むことができるので、その分、処理経路長(搬送ベルト51及び反転リング53)を短縮して、成形手段50の小型化を図ることができる。また、両対向面の相対速度差が大きくなるので、シート材Sの巻き込み速度を高速化することができ、その分、巻きおしぼりMの成形時間の短縮を図ることもできる。
【0115】
図4に戻って説明する。成形手段50により成形された巻きおしぼりMは、搬送ベルト51の回転により、傾斜案内板61上に搬送され、図4に示すように、その傾斜案内板61により案内されつつ、受け皿兼用蓋5上に排出される。
【0116】
次に、上述のように構成された巻きおしぼり製造装置1で実行される処理を、図9のフローチャートを参照して説明する。
【0117】
図9は、CPU71により実行されるメイン処理を示すフローチャートである。この処理は、巻きおしぼり製造装置1の電源の投入により開始され、電源が投入されている間、CPU71によって繰り返し実行される処理である。なお、このフローチャートの説明では、図10を適宜参照しつつ説明する。
【0118】
図10は、成形手段50によるシート材のロール成形処理を時系列的に示す図であり、図10(a)は、成形手段50にシート材Sが引き込まれる状態を示す図であり、図10(b)は、成形手段50によりシート材Sがロール状に巻き込まれる状態を示す図であり、図10(c)は、成形手段50から巻きおしぼりMが排出される状態を示す図である。なお、これら図10(a)〜(c)は、それぞれ図8(a)のVIIIb−VIIIb線における成形手段50の側断面図に対応する。
【0119】
CPU71は、メイン処理に関し、まず、初期設定処理(S1)を実行する。この初期設定処理では、上述したように、タオルロールRの有無や各駆動装置の状態等をチェックして、その結果等をLCD4bへ表示すると共に、シート材Sを初期位置(初期長さ)に設定する処理などが行われ、巻きおしぼり製造装置1が巻きおしぼりMの製造を開始できる状態に設定される。
【0120】
初期設定処理(S1)を実行した後は、スタートボタン4aが押下されたか否かを確認し(S2)、スタートボタン4aが押下されていない場合には(S2:No)、各処理(S3)を実行する。各処理(S3)では、各種ボタン92(図3参照)による設定処理(例えば、巻きおしぼりMの製造本数やシート長など)やLCD4bの表示制御などが行われる。この各処理(S3)の実行後は、S2の処理へ移行する。
【0121】
S2の処理において、スタートボタン4aの押下が確認された場合には(S2:Yes)、ユーザが巻きおしぼりMの製造開始を指示しているということであるので、巻きおしぼりMの製造を開始するべく、S4以降の処理を実行する。
【0122】
この場合、CPU71は、まず、送給モータ81aを駆動して、駆動ローラ23を回転させることにより(図7参照)、タオルロールRからのシート材Sの引き出し動作を開始する(S4)。これにより、送給手段20から散水部42に向けてシート材Sが移送される(図4参照)。
【0123】
シート材Sの引き出し動作を開始した後は(S4)、S5の処理へ移行して、駆動ローラ23がその回転開始から2回転されたか否かを確認し(S5)、その回転数が2回転に達するまで待機する(S5:No)。なお、この駆動ローラ23の回転数の確認は、上述したように、回転センサ27により行われる(図6(b)参照)。また、本実施例の巻きおしぼり製造装置1では、駆動ローラ23が2回転されることにより、送給手段20から垂下するシート材Sの先端が散水部42のノズル部42cに達するように設定されている(図4参照)。
【0124】
従って、S5の処理において、駆動ローラ23が2回転したと判断される場合には(S5:Yes)、シート材Sの先端が散水部42のノズル部42cに達したということであるので、噴射ポンプ83aを駆動して、ノズル部42cからの水の噴射を開始する(S6)。これにより、散水部42の移送経路を通過するシート材Sに水を無駄なく噴射することができる。
【0125】
シート材Sへの水の噴射動作を開始した後は(S6)、S7の処理へ移行して、駆動ローラ23がその回転開始から4回転されたか否かを確認し(S7)、その回転数が4回転に達するまで待機する(S7:No)。なお、本実施例の巻きおしぼり製造装置1では、駆動ローラ23が4回転されることにより、送給手段20から垂下するシート材Sの先端が散水部42を通過して、成形手段50の成形ベルト51上に達するように設定されている(図4参照)。
【0126】
従って、S7の処理において、駆動ローラ23が4回転したと判断される場合には(S7:Yes)、シート材Sの先端が成形手段50の搬送ベルト51上に達したということであるので、搬送モータ85aを駆動して、搬送ベルト51の回転を開始する(S7)。これにより、図10(a)に示すように、散水部42を通過して搬送ベルト51上に達したシート材Sを成形手段50の搬送経路内に引き込むことができるので、かかるシート材Sが搬送ベルト51上で折り重なってしまい、搬送中の詰まりや成形不良の原因となることを未然に防止することができる。
【0127】
シート材Sの成形手段50への引き込み動作を開始した後は(S8)、S9の処理へ移行して、駆動ローラ23がその回転開始からn回転されたか否かを確認し(S9)、その回転数がn回転に達するまで待機する(S9:No)。ここで、n回転の「n」とは、ユーザーによって設定されたシート材Sの長さに基づいて算出される値である。本実施例の巻きおしぼり製造装置1では、シート長を180mmから480mmまでの30mm間隔の値に設定可能に構成される一方、駆動ローラ23の外周長が上述したように略30mmとされているので、回転数「n」の値には、「6〜13」の整数値が設定される。
【0128】
従って、S9の処理において、駆動ローラ23がn回転したと判断される場合には(S9:Yes)、ユーザーによって設定されたシート長の分だけのシート材Sの引き出しが完了したということであるので、送給モータ81a、噴射ポンプ83a及び搬送モータ85aの駆動を停止して(S10)、タオルロールRからのシート材Sの引き出しと、シート材Sへの水の噴射と、シート材S先端の成形手段50への引き込みとの各作業を終了する。
【0129】
これにより、シート材Sは、送給手段20から散水部42を通過して成形手段50に達する搬送経路上で保持される(図4参照)。なお、S9の処理における駆動ローラ23の回転数nが小さな値(例えば「6」)であった場合には、図10(a)に示すように、シート材Sの先端は、成形手段50の入口近傍で停止される一方、回転数nの値が大きな値(例えば「13」)であった場合には、シート材Sは、成形手段50の搬送経路内(カバー部材22との対向面)へ更に引き込まれ、その先端に巻き込みの核が惹起される。
【0130】
シート材Sの引き出し動作等を終了した後は(S10)、切断モータ82aを駆動して、回転刃32を回転させることにより、シート材Sを固定刃33と共に切断する(S11)。そして、切断モータ82aの駆動を停止した後(S12)、S13の処理へ移行する。
【0131】
シート材Sを切断した後は(S11,S12)、搬送モータ85aの駆動を再び開始して、搬送ベルト51を回転させることにより、シート材Sを成形手段50の搬送経路に沿って搬送すると共に(S13)、反転モータ86aを駆動して、反転リング53を回転させることにより、シート材Sをロール状に巻き込んで、巻きおしぼりMの成形を開始する(S14)。なお、反転リング53は、図10(b)に示すように、搬送ベルト51と反対方向へ移動されると共に、その反転リング53の移動速度Vr1は、搬送ベルト51の移動速度Vc1と略等しくされている(Vr1=Vc1)。
【0132】
S13及びS14の処理が開始されると、図10(a)に示すシート材Sは、まず、搬送ベルト51の回転により搬送経路を下流方向(図10(a)左方向)へ向かって搬送され、カバー部材52との対向面間を通過することにより、その先端に巻き込みの核が惹起され、その後、更に搬送されることにより、反転リング53との対向面間に達する。
【0133】
反転リング53と搬送ベルト51との対向面は、図10(b)に示すように、互いに反対方向へ略等しい速度で移動されている。そのため、かかる対向面間に達したシート材Sは、その惹起された核を中心として、図10(b)に示すように、傾斜部材52bの下面側に保持されつつ、ロール状に巻き込まれる。その結果、従来の巻きおしぼり製造装置のように、シート材Sをロール状に巻き込むための処理経路長(ベルト長)を確保する必要がなく、反転リング53及び搬送ベルト51のベルト長を短縮することができるので、成形手段50を小型化して、その分、巻きおしぼり製造装置1全体としての小型化を図ることができる。
【0134】
また、このように、反転リング53と搬送ベルト51との移動速度Vr1,Vc1を略等しくすることにより、かかる対向面の相対速度差を最大とすることができるので、シート材Sの巻き込み速度を高速化して、その分、巻きおしぼりMの成形時間の短縮を図ることができる。
【0135】
なお、例えば、製造時の寸法ばらつきや組み付け誤差、或いは、モータ出力特性のばらつき等に起因して、搬送ベルト51の移動速度Vc1よりも反転リング53の移動速度Vr1が高速となった場合でも(Vc1<Vr1)、傾斜部材52bがシート材Sの搬送方向(図10(b)左方向)に上昇傾斜して形成されているので、ロール成形時にシート材Sが搬送方向上流側(図10(b)右方向側)に逆流してしまうことを防止することができる。よって、搬送ベルト51及び反転リング53の移動速度を厳密に一致させる必要がないので、その分、寸法ばらつき等の管理コストを低減することができる。
【0136】
シート材Sのロール成形が進行すると、シート材Sは、そのロール直径の増加に伴って、傾斜部材52bの傾斜に規制されることとなり、その傾斜部材52bの下面側において次第に搬送方向下流側(図10(b)左方向)に移動される。この場合、反転リング53が巻回されるローラ53aの一方(図10(b)左側)は、上述したように、ロール直径の増加に伴って、縦溝54aに沿いつつ上方(図10(b)上方)に逃げることができる。
【0137】
よって、シート材Sの厚さや長さに関わらずロール状に巻き込むことができるので、シート材Sの厚さを長さを適宜設定することにより、小径から大径までの任意のロール直径の巻きおしぼりを製造することができる。更に、シート材Sと反転リング53との接触状態を略一定とすることができるので、シート材Sの巻き込み強さを加減して、適切な(いわゆる「ふんわり」とした)巻き加減の巻きおしぼりMを成形することができる。
【0138】
なお、従来の巻きおしぼり製造装置では、シート材Sが搬送方向下流側へ搬送されつつロール成形されたため、その搬送に起因して、成形上のばらつきが生じ易かった。これに対し、本実施例の巻きおしぼり製造装置1では、上述したように、シート材Sを傾斜部材52bの下面側に保持しつつ、ロール状に巻き込むことができるので、搬送に伴う成形上のばらつきを抑制して、巻きおしぼりMを安定した精度で成形することができる。
【0139】
S15の処理では、S13,S14の処理が開始されてから、即ち、搬送ベルト51及び反転リング53の回転が開始され、シート材Sのロール成形開始からTn秒が経過したか否かを確認し(S15)、Tn秒が経過するまで待機する(S15:No)。なお、搬送ベルト51と反転リング53との始動タイミングが同時でない場合には、Tn秒の経過時間は、搬送ベルト51及び反転リング53のいずれか一方の始動タイミングからの経過時間とすれば良い。
【0140】
ここで、「Tn」秒とは、シート材Sのロール成形に費やす時間を表す値であり、ユーザーによって設定されたシート材Sの長さに基づいて算出される。即ち、「Tn」の値は、上述した「n(S9参照)」の値に比例しており、シート材Sのシート長が長い(短い)ほど、回転数「n」の値と同様に、「Tn」の値も大きく(小さく)なり、ロール成形に費やされる時間が長く(短く)なる。
【0141】
従って、S15の処理において、Tn秒の経過が確認された場合には(S15:Yes)、シート材Sのロール成形が完了し、巻きおしぼりMが成形されたということである。よって、この場合には(S15:Yes)、反転モータ86aを停止して、反転リング53の回転を停止させることにより(S16)、巻きおしぼりMを成形手段50から排出する。
【0142】
即ち、反転リング53と搬送ベルト51との対向面間でのロール成形が終了した場合には、図10(a),(b)に示すように、搬送ベルト51の回転を継続して、その移動速度Vc2を維持しつつ(Vc2=Vc1)、S16の処理により、反転リング53の回転のみを停止して、その移動速度Vr2を「0」とするのである(Vr2=0)。これにより、ロール成形の終了したシート材S(即ち、巻きおしぼりM)を、図10(c)に示すように、搬送ベルト51の搬送方向下流側(図10(c)左側)に向けて排出することができる。
【0143】
よって、従来の巻きおしぼり製造装置のように、シート材Sをロール成形しつつ、そのシート材Sを対向面間の相対速度差(即ち、Vc1−Vr1)で搬送(排出)する必要がなく、搬送ベルト51の移動速度Vc2(=Vc1)でシート材Sを排出することができるので、その分、シート材Sの排出速度を高速化することができる。
【0144】
なお、本実施例の巻きおしぼり製造装置1は、搬送ベルト51を駆動する搬送モータ85aと反転リング53を駆動する反転モータ86aとの2つのモータを備えて構成されているので、反転モータ86aの回転を停止することにより、搬送ベルト53の回転を継続しつつ、反転リング53の回転のみを停止させることができる。よって、1のモータのみで搬送ベルト51及び反転リング53との両ベルトを駆動するように構成した場合のように、反転リング53の回転のみを停止させるべく、その1のモータからの回転力の伝達を反転リング53側のみ停止させるべく、ギヤの歯合を解除する等の複雑な機構を別途設ける必要がなく、成形手段50の構造を簡素化することができるので、成形手段50の製造コストを低減することができる。
【0145】
なお、成形手段50から排出される巻きおしぼりMは、上述したように、傾斜案内板61上に排出され、その傾斜案内板61により案内されつつ、受け皿兼用蓋5上に放出される(図4参照)。
【0146】
巻きおしぼりMの排出を終了した後は(S16)、搬送モータ85aの駆動を停止し、搬送ベルト51の回転を終了する(S17)。これにより、これにより、巻きおしぼりMの成形するための一連の処理が完了されるので、S2の処理へ移行して、次のスタートボタン4aが押下されるまで、各処理(S3)を実行しつつ待機する(S2:Yes)。なお、搬送モータ85aの駆動の停止は、S16の処理において反転モータ86aの駆動が停止された後、所定の時間が経過したタイミングで実行される。本実施例では、この所定の時間が略1秒とされている。
【0147】
次に、上述のように構成された巻きおしぼり製造装置1のタオルロールRの交換方法について説明する。タオルロールRを交換するに際しては、まず、上カバー3を上方(図4上方)に開放し、ロール保持手段10に保持されているタオルロールR(ロール回転ガイドRa)を本体2内から外部に取り出す。次いで、新たなタオルロールRを本体2内に投入して、そのタオルロールR(ロール回転ガイドRa)をロール保持手段10(支持溝12)に保持させる。
【0148】
ここで、上カバー3は、本体2の背面側(図4右側)に軸支される一方、ロール保持手段10は、本体2の前面側(図4左側)に配設されている。よって、タオルロールRを交換する際には、図4に示すように、上カバー3を半開とした状態であっても、本体2の前面側を大きく開放して、ロール保持部10の上方(図4上側)にタオルロールRを交換するに十分な作業スペースを確保することができる。従って、例えば、上カバー3の上方のスペースが狭く、上カバー3を全開とすることができない場合でも、タオルロールRの交換作業を円滑に行うことができ、その結果、巻きおしぼり製造装置1の設置場所に対する自由度を大きくすることもできる。
【0149】
タオルロールRをロール保持手段10に保持させた後は、そのタオルロールRからのシート材Sの引き出しを可能とするべく、シート材Sの先端を送給手段20の送給台21(駆動ローラ23)上にセットする。ここで、送給手段20は、本体2の開口部近傍であって、ロール保持手段10よりも本体2の背面側(図4右側)に配設されているので、シート材Sの先端を送給手段20にセットする場合には、そのセット作業を本体2の前面側(図4左側)から覗き込みつつ行うことができ、その結果、シート材Sのゆがみ等の調整を確実かつ容易に行うことができる。
【0150】
シート材Sを送給手段20にセットした後は、上カバー3を閉じて、本体2の開口部を閉封する。その結果、上カバー3の裏面側に配設された押さえローラ25の押圧により、シート材Sが送給手段20の駆動ローラ23に圧接されるので、駆動ローラ23の空転が防止され、シート材Sの確実な送給が可能になると共に、タオルロールRが本体2と上カバー3とにより収納され、その交換作業が終了する。
【0151】
その結果、タオルロールRを交換する場合には、タオルロールRから引き出したシート材Sの先端部を駆動ローラ23上に載置して、上カバー3を閉じるだけで、シート材Sを搬送可能な状態とすることができる。よって、シート材Sをばねによる付勢力でローラに押圧する押さえ部材を備えるタイプの従来の巻きおしぼり製造装置のように、押さえ部材を片手で持ち上げつつシート材Sをセットするという煩雑な作業を行う必要がなく、シート材Sのセット作業を簡便化することができるので、その分、タオルロールの交換作業を効率化することができるのである。
【0152】
なお、図9に示したフローチャートにおいて、請求項2又は3に記載の反転停止手段としてはS16の処理が該当する。
【0153】
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
【0154】
例えば、本実施例では、送給モータ81a、噴射ポンプ83a、搬送モータ85a等の駆動を開始・停止するタイミングが駆動ローラ23の回転数、即ち、回転センサ27の検出結果に基づいて決定されたが(S5〜S11)、必ずしもこれに限られるわけではなく、かかるタイミングを基準動作からの経過時間に基づいて決定することは当然可能である。一方、反転モータ86aの駆動を停止するタイミングは、基準動作からの経過時間に基づいて決定されたが(S15,S16)、このタイミングを反転モータ86aや回転ローラ53aなどの回転数に基づいて決定することも当然可能である。
【0155】
また、本実施例では、回転ローラ51a,53aと搬送モータ85a及び反転モータ86aとの連結には、回転力伝達手段としてのベルト55,57を使用したが、必ずしもこれに限られるわけではなく、ギヤの歯合により連結して、回転力を伝達するように構成することは当然可能である。
【0156】
なお、ベルト55,57の使用した場合には、シート材Sの詰まり等により回転ローラ51a,53aの回転抵抗が増大しても、ベルト55,57の滑りや弾性的な変形作用により、モータへ過大な回転不可が作用してしまうことを抑制することができる。一方、ギヤを使用した場合には、伝達精度、伝達効率及び応答性の向上を図ることができるので、搬送ベルト51及び反転リング53の回転速度をより精度良く制御することができる。
【0157】
また、本実施例では、反転リング53によるシート材Sのロール成形時間Tnがシート長に基づいて変更される場合を説明したが(S14〜S16)、必ずしもこれに限られるわけではなく、かかるロール成形時間Tnを一定値とすることは当然可能である。この場合には、設定可能なシート長の上限値(即ち、シート長が一番長いもの)に対応する時間をロール成形時間Tnの値とすることが好ましい。
【0158】
また、本実施例では、搬送ベルト51の回転を継続しつつ、反転リング53の回転を停止することにより、巻きおしぼりMを成形手段50から排出するように構成したが(S16)、必ずしもこれに限られるわけではなく、例えば、搬送ベルト51の回転を停止すると共に、反転リング53の回転方向を逆転させることにより、巻きおしぼりMを成形手段50から排出するように構成することは当然可能である。
【0159】
また、本実施例では、反転リング53の回転を開始するタイミングがシート材Sを切断した後である場合を説明したが(S11,S14)、必ずしもこれに限られるわけではなく、かかる反転リング53の回転開始タイミングをシート材Sの切断前としても良い。これにより、よりシート長の長いシート材Sに対応することができる。
【0160】
また、本実施例では、カバー部材22の後端側に傾斜部材52bを設ける場合を説明したが、必ずしも傾斜部材52bを設ける必要はなく、かかる傾斜部材52bを省略することは当然可能である。即ち、この場合でも、反転リング53と搬送ベルト51との対向面を互いに逆方向、かつ、略等しい絶対速度に構成することにより、シート材Sをロール状に成形することができる。
【0161】
また、本実施例では、反転リング53が架設される一対のプーリ53aの内の一方のプーリ53aのみが縦溝54aに上下移動可能に挿嵌される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるわけではなく、縦溝54aを更に追加して、両プーリ53aが上下移動可能となるように構成しても良い。
【0162】
また、本実施例では、巻きおしぼり製造装置1が水タンクTを本体2内に内蔵する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるわけではなく、例えば、水タンクTを本体2の外付けとして構成しても良い。或いは、水タンクTを省略して、巻きおしぼり製造装置1への水の供給を外部からの自動供給として構成しても良い。例えば、噴射ポンプ83aを送水ホースを介して店舗等の水道等に直接接続するように構成しても良い。
【0163】
また、本実施例の巻きおしぼり製造装置1では、押さえローラ25にはゴム製リング29が周設される一方、駆動ローラ23にはクッション部材29が周設される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるわけではなく、例えば、これとは逆に、押さえローラ25にクッション部材28を周設する一方、駆動ローラ23にゴム製リング29を周設するように構成しても良い。なお、両ローラ25共にゴム製リング29又はクッション部材29のいずれかを周設するように構成しても良い。
【0164】
以下に本発明の変形例を示す。請求項1から5のいずれかに記載の巻きおしぼり製造装置において、一面が開口した略箱状体に構成される本体と、その本体の開口部を閉封して、その本体とともに前記タオルロールを収納する蓋部材(上カバー)とを備え、その蓋部材(上カバー)は、前記本体の背面側に開閉可能に軸支されると共に、前記ロール保持手段は、前記本体の前面側に配設されていることを特徴とする巻きおしぼり製造装置1。
【0165】
請求項1から5のいずれかに記載の巻きおしぼり製造装置または巻きおしぼり製造装置1において、前記ロール保持手段に保持されたタオルロールから前記シート材を引き出す送給手段を備え、その送給手段は、前記本体の開口部近傍であって、前記ロール保持手段よりも前記本体の背面側に近い位置に配設されていることを特徴とする巻きおしぼり製造装置2。
【0166】
巻きおしぼり製造装置2において、前記送給手段によって前記タオルロールから引き出されたシート材に散水する散水部と、その散水部に送水ホースを介して連通する水タンクとを備え、その水タンクは、前記送給手段及び散水部よりも前記本体の背面側に近い位置に配設されていることを特徴とする巻きおしぼり製造装置3。
【0167】
巻きおしぼり製造装置2又は3において、前記送給手段により前記タオルロールから引き出されたシート材を切断する切断手段と、その切断手段によって切断された1枚のシート材をロール状に巻き込んで巻きおしぼりを成形する成形手段とを備え、その成形手段は、一対のローラ(回転ローラ)間に巻回される搬送ベルトと、その搬送ベルトの一側の搬送面に対向して配設され、その一側の搬送面と共に前記シート材をロール状に巻き込む巻込手段とを備えており、前記搬送ベルトの一側の搬送面を前記本体の前面側方向へ走行させることにより、ロール状に巻き込まれた巻きおしぼりが前記本体の前面側に向かって排出されるように構成されていることを特徴とする巻きおしぼり製造装置4。
【0168】
巻きおしぼり製造装置4において、前記巻込手段は、前記搬送ベルトと対向する側の面に1又は複数の突起が突設されるカバー部材と、そのカバー部材よりも下流側において一対のローラ(回転ローラ)間に巻回される反転ベルト(反転リング)とを備え、前記反転ベルト(反転リング)は、前記搬送ベルトと対向する側の搬送面がその搬送ベルトとは反対方向へ走行するように構成されていることを特徴とする巻きおしぼり製造装置5。
【0169】
請求項1から5のいずれかに記載の巻きおしぼり製造装置または巻きおしぼり製造装置1から5のいずれかにおいて、帯状のシート材をロール状に巻回したタオルロールから前記シート材を引き出す駆動ローラを備えると共に、一面が開口した略箱状体に構成される本体と、その本体の開口部を閉封可能に配設される蓋部材(上カバー)と、その蓋部材(上カバー)の下面側に回転可能に軸支される押圧ローラ(押さえローラ)とを備え、前記蓋部材(上カバー)が前記本体の開口部を閉封した場合には、前記シート材が前記押圧ローラ(押さえローラ)によって前記駆動ローラに圧接されるように構成されていることを特徴とする巻きおしぼり製造装置10。
【0170】
巻きおしぼり製造装置10において、前記駆動ローラ及び押圧ローラ(押さえローラ)は、それぞれ1本の略軸状体として構成されると共に、それぞれ前記シート材の搬送方向と略直交して配設されていることを特徴とする巻きおしぼり製造装置11。
【0171】
巻きおしぼり製造装置111において、前記駆動ローラ又は押圧ローラ(押さえローラ)の一方には、その外周部に略リング状に突設される突起が軸方向に所定間隔を隔てつつ複数配設されると共に、前記駆動ローラ又は押圧ローラ(押さえローラ)の他方には、その外周部に弾性変形可能なクッション部材が周設されていることを特徴とする巻きおしぼり製造装置12。
【0172】
巻きおしぼり製造装置10から12のいずれかにおいて、前記押圧ローラ(押さえローラ)を前記蓋部材(上カバー)の下面側において上下方向に移動可能に軸支する支持板部材(支持板)と、その支持板部材(支持板)に軸支された前記押圧ローラ(押さえローラ)を下方へ向かって付勢する付勢部材(圧縮ばね)とを備えており、前記蓋部材(上カバー)が前記本体の開口部を閉封した場合には、前記押圧ローラ(押さえローラ)が前記付勢部材(圧縮ばね)の付勢力により前記駆動ローラ方向に向かって付勢されると共に、前記駆動ローラに圧接する前記シート材の厚みに応じて前記押圧ローラ(押さえローラ)が上下方向に移動可能に構成されていることを特徴とする巻きおしぼり製造装置13。
【0173】
巻きおしぼり製造装置10から13のいずれかにおいて、前記駆動ローラにより水平方向に引き出されたシート材を下方に案内するために湾曲して形成される搬送経路と、その搬送経路の入り口近傍に配置され、前記駆動ローラと同方向に回転駆動される補助ローラとを備えており、前記駆動ローラにより引き出された前記シート材が前記補助ローラの回転力によって前記搬送経路内へ移送されるように構成されていることを特徴とする巻きおしぼり製造装置14。
【0174】
巻きおしぼり製造装置14において、前記補助ローラは、前記搬送経路の下面側から突出して配設されると共に、前記搬送経路の上面側は、前記補助ローラの上方まで延設されていることを特徴とする巻きおしぼり製造装置15。
【0175】
巻きおしぼり製造装置10から15のいずれかにおいて、前記本体の開口部を閉封する蓋部材(上カバー)が所定位置まで開放されたか否かを検知する検知部材(リミットスイッチ)と、その検知部材(リミットスイッチ)により前記蓋部材(上カバー)の所定位置までの開放が検知された場合には、電源を切断する切断手段とを備えていることを特徴とする巻きおしぼり製造装置16。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例における巻きおしぼり製造装置の斜視図である。
【図2】 巻きおしぼり製造装置の電気的構成を模式的に示した図であり、(a)は、リミットスイッチの接点が閉成された状態を示す模式図であり、(b)は、リミットスイッチの接点が開成された状態を示す模式図である。
【図3】 制御回路の電気的構成を示したブロック図である。
【図4】 巻きおしぼり製造装置の側断面図である。
【図5】 送給手段の上面図である。
【図6】 送給手段の側面図であり、(a)は、連結ギヤの配設側から見た側面図であり、(b)は、回転センサの配設側から見た側面図である。
【図7】 押さえローラ及び駆動ローラの側面図である。
【図8】 (a)は、成形手段の上面図であり、(b)は、図8(a)のVIIIb−VIIIb線における成形手段の側断面図である。
【図9】 メイン処理を示すフローチャートである。
【図10】 成形手段によるシート材のロール成形処理を時系列的に示す図であり、(a)は、成形手段にシート材が引き込まれる状態を示す図であり、(b)は、成形手段によりシート材がロール状に巻き込まれる状態を示す図であり、(c)は、成形手段から巻きおしぼりが排出される状態を示す図である。
【符号の説明】
1 巻きおしぼり製造装置
2 本体
3 上カバー
3a 支持板
7 圧縮ばね
10 ロール保持手段
20 送給手段
23 駆動ローラ
24 補助ローラ
25 押さえローラ
28 クッション部材
29 ゴム製リング
30 切断手段
42 散水部
43 送水ホース
50 成形手段
51 搬送ベルト
51a 回転ローラ
52 カバー部材
52a 突起
52b 傾斜部材
53 反転リング(反転ベルト)
53a 回転ローラ(ローラ)
54 ケース(側壁板部材)
54a 縦溝(溝)
54a1 係止部
85a 搬送モータ(駆動手段の一部)
86a 反転モータ(駆動手段の一部)
M 巻きおしぼり
R タオルロール
S シート材
T 水タンク
SW1,SW2 リミットスイッチ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a winding hand towel manufacturing apparatus, and more particularly to a winding hand towel manufacturing apparatus capable of reducing the time for manufacturing a winding hand towel while suppressing an increase in the size of the apparatus.
[0002]
[Prior art]
There is a winding hand towel manufacturing apparatus that winds a hand towel by winding a sheet material made of paper, non-woven fabric, chemical fiber pulp or the like into a roll. Conventionally, as a technique for winding a sheet material into a roll, a technique using an endless belt and a fixed belt has been generally used.
[0003]
Specifically, the fixed belt is disposed opposite to the conveying surface from the upper surface to the lower surface of the endless belt with a predetermined interval, and the sheet material is inserted between the facing surfaces of the fixed belt and the endless belt. Is forcibly conveyed by the rotational force of the endless belt. At the time of conveyance, resistance is imparted to the sheet material due to the speed difference from the fixed belt, so that the sheet material can be conveyed downstream while being formed into a roll shape by such resistance.
[0004]
However, in the system using the endless belt and the fixed belt, slippage is likely to occur when the sheet material is conveyed, and reliable roll forming is difficult. Therefore, for the purpose of surely performing roll forming, for example, Japanese Patent Laid-Open No. 2002-34829 discloses that a processing path is formed between facing surfaces of a pair of belts, and a sheet material is rolled between the facing surfaces. Techniques for molding are described.
[0005]
Specifically, one opposing surface is moved at a predetermined speed toward the exit direction of the processing path, while the other opposing surface is moved at a lower speed toward the opposite direction (the inlet direction of the processing path). Thereby, a sheet material is conveyed toward the exit direction of a processing path, being rolled. In this case, since the opposing surface on one side (the opposing surface on the moving side in the inlet direction) always moves in the direction in which the sheet material is rolled, stable roll forming is possible even if some slip occurs (patent) Reference 1).
[0006]
[Patent Document 1]
JP 2002-34829 A (Fig. 5 etc.)
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, paper-wrapped hand towels are limited in use at coffee shops, pachinko halls, and the like because they lack strength and luxury compared to cloth hand towels. Therefore, in recent years, in order to promote the use of rolled paper towels at other stores (for example, higher-class restaurants), it has been requested to increase the roll diameter of rolled towels and produce a sense of luxury. Has been. In order to produce a larger-diameter hand towel, it is necessary to use a thicker sheet material longer than before. However, in order to wind a thick sheet material with a long sheet length into a roll shape, it is necessary to extend the processing path length and increase the size accordingly, so that the conventional winding towel manufacturing apparatus increases the size of the entire apparatus. At the same time, there is a problem that it takes a long time to manufacture the hand towel.
[0008]
That is, in the conventional hand towel manufacturing apparatus, the sheet material is roll-formed while being conveyed in the outlet direction by utilizing the speed difference between the opposing surfaces moving toward the outlet direction and the inlet direction of the processing path. Therefore, for example, in order to increase the roll forming speed of the sheet material, when the moving speed of the facing surface moving toward the entrance direction is set at a higher speed, the speed difference between both facing surfaces becomes smaller, so the sheet The conveying speed in the exit direction of the material becomes extremely slow, and accordingly, it takes a very long time to manufacture the wound towel. On the other hand, if the moving speed of the facing surface that moves toward the entrance direction is set to a lower speed in order to increase the conveying speed of the sheet material, it becomes difficult to roll the sheet material. This must be extended, which not only takes a long time to manufacture, but also leads to an increase in the size of the apparatus.
[0009]
The present invention has been made to solve the above-described problems, and an object thereof is to provide a winding hand towel manufacturing apparatus capable of shortening the manufacturing time of the winding hand towel while suppressing an increase in the size of the apparatus. It is said.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve this object, a rolling hand towel manufacturing apparatus according to
[0011]
The winding hand towel manufacturing apparatus according to
[0012]
According to a third aspect of the present invention, the driving means includes a conveying motor that drives the conveying belt and a reversing motor that drives the reversing belt. The stop of the reverse belt drive by the reverse stop means is performed by stopping the rotation of the reverse motor.
[0013]
The wound hand towel manufacturing apparatus according to
[0014]
The wound hand towel manufacturing apparatus according to
[0015]
【The invention's effect】
According to the winding hand towel manufacturing apparatus according to
[0016]
In addition, since the inclined member is formed so as to be inclined upward in the conveying direction of the sheet material by the conveying belt, the moving speed of the reversing belt is reduced due to, for example, dimensional variation during manufacturing or variation in motor output characteristics. Even when the speed is higher than the target speed, there is an effect that the sheet material can be prevented from flowing back to the upstream side during roll forming. Therefore, it is not necessary to strictly match the moving speeds of the opposed surfaces of the conveyor belt and the reversing belt, so that the management cost such as dimensional variation is reduced, and the product cost of the whole winding hand towel manufacturing apparatus is reduced accordingly. There is an effect that can be.
[0017]
Moreover, in the conventional hand towel manufacturing apparatus, in order to convey the sheet material in the outlet direction while being rolled up, it is necessary to set one moving speed of the facing surface to be lower than that of the other. Relative speed difference will decrease. On the other hand, in the winding hand towel manufacturing apparatus of the present invention, the opposing surfaces of the conveyor belt and the reversing belt are moved at substantially equal speeds in the opposite directions, and the relative speed difference is substantially maximized. There is an effect that the molding speed can be increased and the manufacturing time of the winding hand towel can be shortened accordingly.
[0018]
Furthermore, in the conventional hand towel manufacturing apparatus, since the sheet material is conveyed to the outlet side during roll forming, variations in molding are likely to occur due to the conveyance. On the other hand, in the winding hand towel manufacturing apparatus of the present invention, the sheet material is wound in a roll shape while being held by the inclined member, so that it is possible to stably manufacture the winding hand towel while suppressing the variation in molding associated with conveyance. There is an effect that can be done.
[0019]
According to the winding hand towel manufacturing apparatus according to
[0020]
According to the rolling hand towel manufacturing apparatus according to
[0021]
According to the winding hand towel manufacturing apparatus according to
[0022]
According to the winding hand towel manufacturing apparatus according to
[0023]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings. FIG. 1 is a perspective view of a winding hand
[0024]
A rolled hand
[0025]
An
[0026]
Below the operation panel 4 (lower side in FIG. 1), a tray-
[0027]
As will be described later, a plurality of members and devices are accommodated in the internal space of the main body 2 (see FIG. 4), and the towel roll R, the feeding means 20, the water tank T, and the like are included therein. As shown in FIG. 1, in consideration of workability at the time of replacement, is disposed in the vicinity of the opening of the
[0028]
The towel roll R is obtained by winding a sheet material S, which is a raw material of the wound towel M, into a roll shape. As shown in FIG. 1, the front side of the main body 2 (left front side in FIG. 1), that is, the
[0029]
The feeding means 20 is a driving device for pulling out the sheet material S from the towel roll R, and in order to pull out the sheet material S toward the back side of the main body 2 (see FIG. 4), the feeding means 20 is closer to the
[0030]
As shown in FIG. 1, a limit switch SW <b> 1 is embedded in the
[0031]
In addition, a front panel 2a is disposed on the front side of the main body 2 (left side in FIG. 1) so that the front panel 2a can be opened and closed. It is embedded in the
[0032]
The hand
[0033]
As shown in FIG. 1, a pair of
[0034]
Since a plurality of rubber rings 29 (four in this embodiment) are provided around the outer periphery of the
[0035]
As shown in FIG. 1, a pair of
[0036]
That is, when the
[0037]
Next, with reference to FIG. 2, the electrical configuration of the hand
[0038]
FIG. 2 is a diagram schematically showing the electrical configuration of the hand
[0039]
As shown in FIGS. 2A and 2B, the winding hand
[0040]
The control circuit C includes a CPU 71 as an arithmetic unit, a
[0041]
As described above, the limit switches SW1 and SW2 are switches for detecting whether or not the
[0042]
Therefore, for example, when the operator inadvertently opens the
[0043]
After that, when the
[0044]
The “initial setting process (S1)” is a process that is first executed after the power is turned on. After checking the presence / absence of the towel roll R and the state of each driving device, the driving
[0045]
Therefore, as described above, even if the
[0046]
Next, a detailed configuration of the control circuit C will be described with reference to FIG. FIG. 3 is a block diagram showing an electrical configuration of the control circuit C. As shown in FIG. The control circuit C includes a CPU 71,
[0047]
The CPU 71 is an arithmetic device that controls each part connected by the
[0048]
The feed
[0049]
The cutting
[0050]
The injection
[0051]
The
[0052]
The conveyance
[0053]
The reverse
[0054]
The voice /
[0055]
The
[0056]
The other input /
[0057]
Next, with reference to FIG. 4, the internal structure of the winding hand
[0058]
The roll holding means 10 is for rotatably holding the towel roll R, and mainly includes a
[0059]
The
[0060]
As shown in FIG. 4, the
[0061]
Further, the upper end of the
[0062]
Note that a locking
[0063]
The feeding means 20 pulls out the sheet material S from the towel roll R rotatably held by the roll holding means 10 described above, and feeds the drawn sheet material S to the cutting means 30 and the
[0064]
The feeding table 21 is a member for guiding the sheet material S pulled out from the towel roll R in a predetermined direction, and as shown in FIG. 4, the upstream side (left side in FIG. 4) is formed substantially horizontally. On the other hand, the downstream side (the right side in FIG. 4) is curved in an arc shape. A
[0065]
A plurality of ribs extending in the feeding direction are formed on the opposing surfaces of the feeding table 21 and the
[0066]
The driving
[0067]
FIG. 5 is a top view of the
[0068]
In this way, by configuring each of the
[0069]
Furthermore, since the sheet material S can be stably conveyed without being shifted in the width direction by being disposed substantially orthogonal to the conveyance direction (the left-right direction in FIG. 5) of the sheet material S, the sheet material S is conveyed. The speed can be increased, and the manufacturing time of the winding hand towel M can be shortened accordingly.
[0070]
As shown in FIG. 5, both ends of the
[0071]
FIG. 6A is a side view of the feeding means 20 and is a side view as seen from the arrangement side of the connecting
[0072]
The
[0073]
Therefore, when the
[0074]
Returning to FIG. As shown in FIG. 5, a
[0075]
FIG. 6B is a side view of the
[0076]
As shown in FIG. 6B, the rotating
[0077]
In this embodiment, the driving
[0078]
Here, in the conventional hand towel manufacturing apparatus, the drawing length of the sheet material S was detected by a rotary encoder (for example, the rotation angle is detected at a 15 ° pitch), but the response speed is limited, When the drive roller rotates at high speed, it could not be detected with sufficient accuracy. Therefore, as in the present embodiment, the response speed can be improved by detecting the drawing length of the sheet material S by the number of rotations of the driving
[0079]
In addition, the
[0080]
Returning to FIG. As described above, the pressing
[0081]
FIG. 7 is a side view of the
[0082]
Moreover, as shown in FIG. 7, the compression spring 7 is incorporated in the vertical groove 3a1. The compression spring 7 is built in a state in which it is elastically compressed and deformed. Therefore, the
[0083]
Further, since the difference in the thickness t of the sheet material S can be absorbed by the vertical movement of the
[0084]
Here, as shown in FIG. 7, an elastically
[0085]
On the other hand, as described above, a plurality of rubber rings 29 (four in this embodiment) are provided on the outer periphery of the pressing roller 25 (see FIG. 1). Therefore, when the sheet material S is pressed against the driving
[0086]
Therefore, the sheet material S can be more firmly pressed against the driving
[0087]
The urging force of the compression spring 7 is preferably about 50 g to about 250 g, and is set to about 150 g in this embodiment. This is because when the urging force is less than about 50 g, the sheet material S cannot be sufficiently pressed against the driving
[0088]
Returning to FIG. As shown in FIG. 4, the
[0089]
Therefore, in the rolling hand
[0090]
Here, as shown in FIG. 4, the upper surface side of the transport path, that is, the
[0091]
In this embodiment, the case where the
[0092]
The cutting means 30 is a device for cutting the sheet material S hanging downward (downward in FIG. 4) from the above-described feeding means with a predetermined length, and mainly includes a fixed blade 31 and a
[0093]
The water sprinkling means 40 is for applying moisture to the sheet material S, and mainly includes a
[0094]
Here, since the water tank T is disposed on the back side (right side in FIG. 4) of the
[0095]
The discharge port of the injection pump 83 a is connected to the
[0096]
The
[0097]
The
[0098]
Note that the conveyance path formed by the
[0099]
One sheet material S, which is given moisture by the
[0100]
The forming means 50 is a device for forming the sheet material S into a cylindrical winding hand towel M, and mainly includes a conveying
[0101]
The winding hand
[0102]
8A is a top view of the forming
[0103]
As shown in FIG. 8A, the
[0104]
A plurality of
[0105]
On the downstream side of the cover member 52 (on the left side of FIGS. 8A and 8B), as shown in FIG. 8B, the
[0106]
A plurality of (in this embodiment, five) reversing
[0107]
Here, both ends of the
[0108]
Since the locking portion 54a1 protrudes from the end side surface of the
[0109]
In addition, as shown in FIG. 8B, the engaging portion 54a1 is formed so as to protrude in the conveying direction of the sheet material S (the left direction in FIGS. 8A and 8B). The
[0110]
A pulley 51a1 is pivotally attached to one end side (the upper side in FIG. 8A) of the
[0111]
On the other hand, a pulley 53a1 is pivotally attached to one end side (the upper side in FIG. 8A) of the
[0112]
The output characteristics of the
[0113]
The sheet material S that has passed through the watering section 42 (see FIG. 4) and is hung on the upstream side in the conveyance direction of the conveyance belt 51 (right side in FIGS. 8A and 8B) is downstream due to the rotation of the
[0114]
Note that the opposing surfaces of the reversing
[0115]
Returning to FIG. The wound hand towel M formed by the forming
[0116]
Next, the process executed by the hand
[0117]
FIG. 9 is a flowchart showing main processing executed by the CPU 71. This process is a process that is started by turning on the power to the hand
[0118]
10 is a diagram showing the roll forming process of the sheet material by the forming
[0119]
Regarding the main process, the CPU 71 first executes an initial setting process (S1). In the initial setting process, as described above, the presence / absence of the towel roll R, the state of each driving device, and the like are checked, and the results are displayed on the
[0120]
After executing the initial setting process (S1), it is confirmed whether or not the
[0121]
In the process of S2, if it is confirmed that the
[0122]
In this case, the CPU 71 first starts the operation of pulling out the sheet material S from the towel roll R by driving the
[0123]
After starting the drawing operation of the sheet material S (S4), the process proceeds to S5, where it is confirmed whether or not the driving
[0124]
Therefore, in the process of S5, when it is determined that the driving
[0125]
After starting the water injection operation to the sheet material S (S6), the process proceeds to S7, where it is confirmed whether or not the
[0126]
Therefore, in the process of S7, when it is determined that the driving
[0127]
After starting the drawing operation of the sheet material S into the forming means 50 (S8), the process proceeds to S9 to check whether the driving
[0128]
Accordingly, in the process of S9, when it is determined that the driving
[0129]
As a result, the sheet material S is held on the conveyance path from the
[0130]
After the sheet material S is pulled out (S10), the cutting
[0131]
After the sheet material S is cut (S11, S12), the driving of the
[0132]
When the processes of S13 and S14 are started, the sheet material S shown in FIG. 10A is first conveyed in the downstream direction (the left direction in FIG. 10A) by the rotation of the
[0133]
As shown in FIG. 10B, the opposed surfaces of the reversing
[0134]
In addition, by making the moving speeds Vr1 and Vc1 of the reversing
[0135]
Even when the moving speed Vr1 of the reversing
[0136]
As roll forming of the sheet material S progresses, the sheet material S is regulated by the inclination of the
[0137]
Therefore, the sheet material S can be wound in a roll shape regardless of the thickness and length of the sheet material S. Therefore, by appropriately setting the length of the sheet material S, winding of an arbitrary roll diameter from a small diameter to a large diameter can be performed. A hand towel can be manufactured. Furthermore, since the contact state between the sheet material S and the reversing
[0138]
In addition, in the conventional rolling hand towel manufacturing apparatus, the sheet material S was roll-formed while being conveyed downstream in the conveying direction, and thus variations in forming were likely to occur due to the conveyance. On the other hand, in the rolling hand
[0139]
In the process of S15, after the processes of S13 and S14 are started, that is, the rotation of the conveying
[0140]
Here, “Tn” seconds is a value representing the time spent for roll forming the sheet material S, and is calculated based on the length of the sheet material S set by the user. That is, the value of “Tn” is proportional to the value of “n (see S9)” described above, and the longer (shorter) the sheet length of the sheet material S is, like the value of the rotational speed “n”, The value of “Tn” also becomes larger (smaller), and the time spent for roll forming becomes longer (shorter).
[0141]
Therefore, when the passage of Tn seconds is confirmed in the process of S15 (S15: Yes), the roll forming of the sheet material S is completed, and the winding hand towel M is formed. Therefore, in this case (S15: Yes), the reversing
[0142]
That is, when roll forming between the opposed surfaces of the reversing
[0143]
Therefore, it is not necessary to convey (discharge) the sheet material S with a relative speed difference (i.e., Vc1-Vr1) between the opposing surfaces while roll-forming the sheet material S as in a conventional hand towel manufacturing apparatus. Since the sheet material S can be discharged at the moving speed Vc2 (= Vc1) of the
[0144]
The winding hand
[0145]
As described above, the wound hand towel M discharged from the forming
[0146]
After the discharge of the winding hand towel M is finished (S16), the driving of the
[0147]
Next, a method for replacing the towel roll R of the wound
[0148]
Here, the
[0149]
After the towel roll R is held by the roll holding means 10, the front end of the sheet material S is fed to the feeding table 21 (driving roller) of the feeding means 20 so that the sheet material S can be pulled out from the towel roll R. 23) Set on top. Here, the feeding means 20 is disposed near the opening of the
[0150]
After the sheet material S is set in the feeding means 20, the
[0151]
As a result, when the towel roll R is exchanged, the sheet material S can be transported simply by placing the leading end of the sheet material S drawn from the towel roll R on the driving
[0152]
In the flowchart shown in FIG. 9, the processing of S <b> 16 corresponds to the inversion stop means according to
[0153]
The present invention has been described above based on the embodiments. However, the present invention is not limited to the above-described embodiments, and various modifications and changes can be easily made without departing from the spirit of the present invention. Can be inferred.
[0154]
For example, in this embodiment, the timing for starting / stopping driving of the
[0155]
Further, in the present embodiment, the
[0156]
When the
[0157]
In the present embodiment, the case where the roll forming time Tn of the sheet material S by the reversing
[0158]
Further, in this embodiment, while the rotation of the reversing
[0159]
In this embodiment, the case where the timing of starting the rotation of the reversing
[0160]
In this embodiment, the case where the
[0161]
In the present embodiment, the case where only one
[0162]
In the present embodiment, the case where the hand
[0163]
In the winding hand
[0164]
The modification of this invention is shown below. The rolling hand towel manufacturing apparatus according to any one of
[0165]
The rolling hand towel manufacturing apparatus or the winding
[0166]
In the rolling hand
[0167]
In the rolling hand
[0168]
In the wrapping hand
[0169]
The driving roller for pulling out the sheet material from a towel roll obtained by winding a belt-shaped sheet material into a roll shape in any one of the rolling hand towel manufacturing apparatus or the winding hand
[0170]
In the hand towel manufacturing apparatus 10, the driving roller and the pressing roller (pressing roller) are each configured as one substantially shaft-like body, and are disposed substantially orthogonal to the sheet material conveying direction. The rolling hand
[0171]
In the rolling towel manufacturing apparatus 111, a plurality of protrusions protruding in a substantially ring shape on the outer peripheral portion of the driving roller or the pressing roller (pressing roller) are arranged at predetermined intervals in the axial direction. The other of the driving roller or the pressing roller (pressing roller) is provided with a cushioning member that can be elastically deformed on the outer peripheral portion thereof.
[0172]
In any one of the rolling hand towel manufacturing apparatuses 10 to 12, a support plate member (support plate) that pivotally supports the pressing roller (pressing roller) so as to be movable in the vertical direction on the lower surface side of the lid member (upper cover); A biasing member (compression spring) that biases the pressing roller (pressing roller) pivotally supported by a supporting plate member (supporting plate) downward, and the lid member (upper cover) is the main body. When the opening is closed, the pressing roller (pressing roller) is urged toward the driving roller by the urging force of the urging member (compression spring) and is pressed against the driving roller. The rolling hand
[0173]
In any one of the rolling hand towel manufacturing apparatuses 10 to 13, a conveyance path that is curved to guide the sheet material drawn in the horizontal direction by the drive roller downward, and disposed near the entrance of the conveyance path. And an auxiliary roller that is rotationally driven in the same direction as the drive roller, and is configured such that the sheet material drawn by the drive roller is transferred into the conveyance path by the rotational force of the auxiliary roller. The rolling hand towel manufacturing apparatus 14 characterized by having.
[0174]
In the rolling hand towel manufacturing apparatus 14, the auxiliary roller is disposed so as to protrude from the lower surface side of the transport path, and the upper surface side of the transport path extends to above the auxiliary roller. Rolling hand towel manufacturing apparatus 15 to perform.
[0175]
A detection member (limit switch) that detects whether or not a lid member (upper cover) that closes the opening of the main body is opened to a predetermined position in any of the rolling towel manufacturing apparatuses 10 to 15, and the detection member A winding hand towel manufacturing apparatus 16 comprising: a cutting means for cutting off a power supply when opening of the lid member (upper cover) to a predetermined position is detected by a (limit switch).
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of a hand towel manufacturing apparatus according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a diagram schematically showing an electrical configuration of a wound towel manufacturing apparatus, wherein (a) is a schematic diagram showing a state in which a limit switch contact is closed, and (b) is a limit diagram. It is a schematic diagram which shows the state by which the contact of the switch was opened.
FIG. 3 is a block diagram showing an electrical configuration of a control circuit.
FIG. 4 is a side cross-sectional view of a wound towel manufacturing apparatus.
FIG. 5 is a top view of the feeding means.
6A and 6B are side views of the feeding unit, in which FIG. 6A is a side view seen from the connection gear arrangement side, and FIG. 6B is a side view seen from the rotation sensor arrangement side. .
FIG. 7 is a side view of a pressing roller and a driving roller.
8A is a top view of the forming means, and FIG. 8B is a side sectional view of the forming means taken along the line VIIIb-VIIIb of FIG. 8A.
FIG. 9 is a flowchart showing main processing.
FIG. 10 is a diagram showing a roll material forming process of a sheet material by a forming unit in a time series, (a) is a diagram showing a state in which the sheet material is drawn into the forming unit, and (b) is a forming unit. It is a figure which shows the state in which a sheet material is wound by roll shape by (c), and (c) is a figure which shows the state from which a winding hand towel is discharged | emitted from a shaping | molding means.
[Explanation of symbols]
1 Rolling towel
2 body
3 Top cover
3a Support plate
7 Compression spring
10 Roll holding means
20 Feeding means
23 Drive roller
24 Auxiliary roller
25 Pressing roller
28 Cushion material
29 Rubber ring
30 Cutting means
42 Watering part
43 Water hose
50 Molding means
51 Conveyor belt
51a Rotating roller
52 Cover member
52a protrusion
52b Inclined member
53 Reversing ring (reversing belt)
53a Rotating roller (roller)
54 Case (side wall plate member)
54a Vertical groove (groove)
54a1 Locking part
85a Conveyance motor (part of driving means)
86a Reverse motor (part of drive means)
M Rolled towel
R towel roll
S sheet material
T water tank
SW1, SW2 limit switch
Claims (5)
前記成形手段は、前記シート材を搬送する搬送ベルトと、その搬送ベルトの搬送面に対向して配設されるカバー部材と、そのカバー部材の下流側において前記シート材の搬送方向へ上昇傾斜して配設される傾斜部材と、その傾斜部材と前記搬送ベルトの幅方向に並設されると共に前記搬送ベルトの搬送面に対向して配設される反転ベルトと、その反転ベルトと前記搬送ベルトとの対向面の移動方向が互いに逆方向となるように、かつ、その互いに逆方向に移動される両対向面の絶対速度が略等しくなるように前記搬送ベルト及び反転ベルトを駆動する駆動手段とを備え、
その駆動手段により前記搬送ベルト及び反転ベルトが駆動された場合には、前記シート材が前記搬送ベルトと反転ベルトとの対向面間において前記傾斜部材に保持されつつロール状に巻き込まれるように構成されていることを特徴とする巻きおしぼり製造装置。A roll holding means for rotatably holding a towel roll obtained by winding a belt-like sheet material in a roll shape, a feeding means for pulling out the sheet material from the towel roll held by the roll holding means, and a feeding means A winding means comprising: cutting means for cutting the drawn sheet material at a position of a predetermined length from the tip portion; and a forming means for forming a wound hand towel by winding one sheet material cut by the cutting means into a roll shape. In hand towel manufacturing equipment,
The forming means includes a conveying belt that conveys the sheet material, a cover member that is disposed to face the conveying surface of the conveying belt, and a rising slope in the conveying direction of the sheet material on the downstream side of the cover member. An inclined member arranged in parallel with the inclined member in the width direction of the transport belt and disposed opposite to the transport surface of the transport belt, the reverse belt and the transport belt Driving means for driving the conveying belt and the reversing belt so that the moving directions of the facing surfaces are opposite to each other and the absolute speeds of both facing surfaces moved in the opposite directions are substantially equal. With
When the conveying belt and the reverse belt are driven by the driving means, the sheet material is wound into a roll while being held by the inclined member between the opposed surfaces of the conveying belt and the reverse belt. A rolling hand towel making apparatus.
前記反転停止手段による反転ベルトの駆動の停止は、前記反転モータの回転を停止することにより行われるものであることを特徴とする請求項2記載の巻きおしぼり製造装置。The driving means includes a conveyance motor that drives the conveyance belt, and a reversing motor that drives the reversing belt,
The winding hand towel manufacturing apparatus according to claim 2, wherein the driving of the reverse belt by the reverse stopping means is stopped by stopping the rotation of the reverse motor.
前記一対のローラの内の一方のローラであって前記シート材の搬送方向下流側に位置するローラは、前記側壁板部材に刻設される溝に沿って前記搬送ベルト側またはその反対側へ移動可能かつ回転可能に軸支されており、
前記シート材を前記搬送ベルトと反転ベルトとの対向面間においてロール状に巻き込む場合には、そのシート材のロール直径の増加に伴って前記一方のローラが前記搬送ベルトの反対側へ移動可能に構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の巻きおしぼり製造装置。The molding means includes a pair of rollers around which the reversing belt is wound, and a side wall plate member that rotatably supports the pair of rollers,
A roller that is one of the pair of rollers and is located downstream in the sheet conveyance direction moves to the conveyance belt side or the opposite side along a groove formed in the side wall plate member. It is pivotally supported and rotatable,
When the sheet material is wound in a roll shape between the opposed surfaces of the conveyance belt and the reversing belt, the one roller can move to the opposite side of the conveyance belt as the roll diameter of the sheet material increases. It is comprised, The winding hand towel manufacturing apparatus in any one of Claim 1 to 3 characterized by the above-mentioned.
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