JP4052891B2 - Dry photoresist film - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドライフォトレジスト用フィルムに関するものであり、詳しくは、フォトレジスト層の剥離性、易滑性等の加工適正に優れたドライフォトレジスト用フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、プリント配線板の製造等において、ドライフォトレジストフィルムを用いて写真法にて基板上に回路を形成する方法で製造されることが多い。このドライフォトレジストフィルムは支持フィルム/フォトレジスト/保護フィルムからなる3層構成からなり、プリント配線基板の製造工程では保護フィルムを剥がしながら、露出面のフォトレジスト層を銅箔基板にラミネーター装置で熱圧着させる。その後、支持フィルム側からパターンマスクを通して紫外線露光した後、支持フィルムを剥がして現像するのが一般的方法である。
通常フォトレジスト層は、紫外線露光すると粘着性が弱まり、支持フィルムの剥離は容易になるが、生産性向上あるいは銅箔基板との密着性向上を計るためフォトレジスト組成の変更が行われる場合がある。このようなフォトレジスト組成の変更があると、組成によっては支持フィルムや保護フィルムとの接着性が増し、レジスト層の剥離が困難となり、レジスト表面の平坦性、平滑性が悪化し印刷回路の欠陥を生じさせたり、加工作業性に支障を来したりする。著しい場合には支持フィルムが全く剥離できず、使用できない状態にも至る。
【0003】
これまで支持フィルムあるいは保護フィルムの剥離性を改良する方法としては、ポリエステル支持フィルム表面に架橋性シリコンやワックス類を塗設した方法等が知られている。
しかしながら、上述の架橋性シリコンやワックス類を塗設した基材を用いたドライレジストフィルムでは、剥離性においては満足しえるものの、塗設したシリコンやワックス類がフォトレジスト面に転着し、フォトレジスト層と銅箔基板との密着性が低下したり、工程装置の汚染あるいは現像液性能を低下させたりする等、好ましくないものであり、改良が求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであって、その解決課題は、レジスト塗布時の欠陥がなく、適度な滑り性でレジスト塗布工程適正にも優れ、レジスト解像性やレジストとの離型性に優れたドライフォトレジスト用の支持体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の目的を達成すべく種々検討を重ねた結果、特定の構成を選択することにより、上記の課題を容易に解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明の要旨は、ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、分子内にフッ素を含有する重合体成分および架橋剤由来の成分を含有する塗布層を有するフィルムであって、前記架橋剤由来の成分の塗布層乾燥固形分中の割合が5〜80重量%であり、塗布層表面の粗さ(Ra)が5〜50nm、摩擦係数が0.20〜0.39であることを特徴とするドライフォトレジスト用フィルムに存する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で言うポリエステルとは、ジカルボン酸とジオールまたはヒドロキシカルボン酸の重縮合によって得られるエステル基を含むポリマーを指す。ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などが挙げられ、ジオールとしては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレングリコール等が挙げられ、ヒドロキシカルボン酸としては、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸などが挙げられる。
【0008】
代表的なポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンー2、6ナフタレート等が例示されるが、特に80%以上の成分がポリエチレンテレフタレートであることが好ましい。
本発明のフィルムの塗布層表面の粗さ(Ra)は5〜50nm、好ましくは7〜30nmの範囲内に有ることが肝要である。
表面粗さRaが5nm未満であると、ポリエステルフィルムの製膜工程でフィルム表面にキズの発生が見られるようになり、こうしたフィルム表面のキズは当該表面に塗設したレジスト表面の欠陥となるし、また、後述する摩擦係数が本願発明の範囲である0.20〜0.39を超え、滑り性が悪くなり、ポリエステルフィルムをロール状に巻き取る際やレジスト塗布フィルムをロール状に巻き取る際にシワが発生するし、同時に高速で巻かれる際のフィルム随伴空気が抜け難く、ロールの端面ズレを生じさせ好ましくないものとなる。
【0009】
一方、ポリエステルフィルムの表面粗さRaが50nmを超えると、レジスト塗布時に塗布欠陥が生じたり、フィルム表面での光散乱が大となり紫外線の露光量が低下し解像度が劣ったりするようになる。また、表面形状転写により塗布したレジストの表面の粗さが大となり、解像度の高い用途では好ましくないものとなる。
上記のように一定の粗さを付与するために、フィルムまたはコート層に微粒子を添加することが好ましい。用いる微粒子としては、有機架橋高分子粒子、シリカ、アルミナ、カオリン、炭酸カルシウム、バリウム塩等の各粒子が挙げられる。これら粒子の中からレジスト露光に用いる紫外線の透過光量を極力低下させず、またレジスト塗布の際に欠陥起因となることのないような粒子種、粒径、添加量を選択して用いるが、中でも透明性等の特性から有機架橋高分子粒子、シリカ粒子が好ましい。
【0010】
本発明のフィルムのヘーズは、フィルム厚み換算25μmで、好ましくは5%以下、より好ましくは3%以下である。ヘーズが5%を超えると、紫外線の透過光量が低下し解像度の低下を引き起こしたり、フォトレジストの塗布抜け等の欠陥を確認しづらくなったりする傾向がある。
本発明のフィルムの厚さは50μm以下であることが好ましく、50μm以上になると紫外線の屈折が大きくなり、解像度が著しく低下するようになる。
本発明のフィルムにおいて、フィルム表面に塗設する塗布液としてフッ素を含有する重合体成分と架橋剤を用いることが必要である。
【0011】
フッ素含有する高分子成分としては、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレンなどを単量体とするフルオロオレフィン系共重合樹脂、ヒドロキシ基含有のフッ素樹脂共重合体と(メタ)アクリル酸エステル系化合物または他の単量体とをグラフト重合してなるフッ素系共重合樹脂、パーフルオロアルキル基を有するビニル重合体等が挙げられる。中でもフルオロオレフィン系共重合樹脂が好ましい。具体的にはクロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレンまたはフッ化ビニリデン等の含フッ素ビニル単量体類が約20〜約60モル%、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、シクロヘキサンカルボン酸ビニル等の各種のカルボン酸ビニルエステル類が30〜70モル%およびマレイン酸モノエステル、フマル酸モノエステルが5〜35モル%からなる共重合樹脂が具体的なものとして例示することができる。
【0012】
上記分子内にフッ素を含有する重合体は水分散体として塗布液とすることが好ましく、水分散体とする方法は例えばカルボキシル基の一部を塩基性化合物で以て中和した後、水性媒体中に分散する方法、アニオン型、カチオン型、両性型、非イオン型などの界面活性剤を乳化剤として水媒体中で乳化重合する方法等がある。分子中にフッ素を含有する重合体の水分散体は塗膜を形成させるために用いる塗布液に対して、通常20〜95重量%、好ましくは30〜90重量%配合して使用される。フッ素を含有する重合体が20重量%未満の場合には、支持フィルムのフォトレジストからの離型性が低下する傾向にある。
また、本発明においては、塗布層とフィルムとの接着性を向上させ、レジスト面への移行を防ぐため、および滑り性を良化するために架橋剤を混合して塗布することが必須である。架橋剤としては、メラミン系、アミド系、アクリルアミド系等の化合物、エポキシ化合物、ポリイソシアネート、ブロックポリイソシアネート、カルボジイミド化合物等が挙げられる。
【0013】
上記架橋剤は、当該架橋剤の由来成分が塗布層の乾燥固形分中5〜80重量%、好ましくは10〜70重量%となるように配合して使用される。架橋剤由来の成分が80重量%を超える場合には、支持フィルムからのフォトレジストの離型性が低下する傾向にあり、5重量%未満の場合には、塗布層の塗膜強度が低下する傾向がある。
本発明で用いる塗布液には、塗布性を向上させるために本発明の効果を損なわない範囲で、潤滑剤、帯電防止剤、消泡剤、粒子等を含有させてもよい。
塗布方法としては、例えば、原崎勇次著、(株)総合技術センター、1990年発行、「コーティング装置と操作技術入門」に示されるようなコーティング装置を使用することができる。
【0014】
本発明のフィルムの塗布層は、フィルム製膜中にコーティングを行うインラインコーティング、フィルムを製膜した後にコーティングを行うオフラインコーティングまたはこれら以外の方式により設けることができるが、インラインコーティングにより設けられることが好ましい。
インラインコーティングは、ポリエステルフィルム製造の工程内で塗布を行う方法であり、具体的には、ポリエステルを溶融押出ししてから二軸延伸後熱固定して巻き上げるまでの任意の段階で塗布を行う方法である。通常は、溶融・急冷して得られる実質的に非晶状態の未延伸シート、その後に長手方向(縦方向)に延伸された一軸延伸フィルム、熱固定前の二軸延伸フィルムの何れかに塗布する。これらの中では、一軸延伸フィルムに塗布した後に横方向に延伸する方法が優れている。かかる方法によれば、製膜と塗布層乾燥を同時に行うことができるため、製造コスト上のメリットがあり、塗布後に延伸を行うために薄膜塗布が容易であり、塗布後に施される熱処理が他の方法では達成されない高温であるためにコート層とポリエステルフィルムが強固に密着する。
【0015】
本発明フィルムの塗布層の厚みは通常0.01〜1.0μm、好ましくは0.05〜0.5μmの範囲である。塗布厚みが0.01μm未満となると、塗布膜の均一性が悪くなり、離型性にバラツキが生じるようになるおそれがある。逆に塗布層厚みが1.0μmを超えると、ポリエステルフィルムとの界面で剥離が生ずるようになることがある。
【0016】
【実施例】
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。本発明におけるフィルムの評価方法は以下に示すとおりである。
【0017】
(1)摩擦係数
ASTM−D1894に準じて、ポリエステルフィルム塗設面と反対面の静止摩擦係数を測定した。測定値は測定3回の平均値をもって表した。
【0018】
(2)フィルムヘイズ
JIS−7105に準じ、日本電色工業社製積分球式濁度計NDH−20Dによりフィルムのヘーズを測定し、数値をフィルム厚み25μmに基準化した。
【0019】
(3)表面粗さ(Ra)
中心線平均粗さRa(μm)をもって表面粗さとした。(株)小坂研究所社製表面粗さ測定器(SE−3F)を用いて次のようにして求めた。すなわち、フィルム断面曲線からその中心線の方向に基準長さL(2.5mm)の部分を抜き取り、この抜き取り部分の中心線をx軸、縦倍率の方向をy軸として粗さ曲線 y=f(x)で表した時、次の式で与えられた値を〔μm〕で表す。中心線平均粗さは、試料フィルム表面から10本の断面曲線を求め、これらの断面曲線から求めた抜き取り部分の中心線平均粗さの平均値で表した。なお、触針の先端半径は2μm、荷重は30mgとし、カットオフ値は0.08mmとした。
Ra=(1/L)∫0 L|f(x)|dx
【0020】
(4)レジストとの離型性
ポリエステルフィルムの片面に本発明の塗布液をインラインコートした塗膜面上に下記組成のフォトレジストを塗布、乾燥して60μm厚みのフォトレジスト層を形成させ、当該フォトレジスト層上に厚み40μmのポリエチレンフィルムを保護層として乗せた後、加圧しドライフォトレジストフィルムを得た。次に、保護層を剥離し、フォトレジスト層上に銅箔をラミネーターで熱圧着した。ポリエステルフィルム塗布層とフォトレジスト層との界面剥離力をJIS−K−6854に準じて(180°剥離)測定した。
【0021】
(フォトレジストの組成)
熱可塑性重合体(メタクリル酸/スチレン/メチルアクリレート/メチルメタクリレート=50/20/50/80の共重合体):60重量部
架橋性単量体(ポリプロピレングリコールジアクリレート):30重量部
架橋性単量体(プロピレングリコールジグリシジルエーテルジアクリレート):5重量部
架橋性単量体(トリメチロールプロパントリアクリレート):5重量部
光重合開始剤(ベンゾフェノン):5重量部
光重合開始剤(ミヒラーズケトン):0.2重量部
密着促進剤(5−アミノテトラゾール):0.3重量部
溶剤(メチルメチルケトン):50重量部
溶剤(イソプロピルアルコール):100重量部
【0022】
(判定基準)
○:剥離力が600g/cm以下で、離型が非常にスムーズであり、レジスト表面に傷を与えないもの
△:接着力が600g/cm以上で、カクカクと剥離するもののレジスト表面に傷を与えるほどではないもの
×:剥離がスムーズでなく、レジスト表面に傷を与えるもの
【0023】
(5)レジスト表面性
上記(4)のレジストとの離型性評価にて剥離したレジスト表面状態を目視観察し、下記の判定基準で評価した。
○:表面は光沢があり、傷やスジも無い状態である
△:若干表面がスジが見られる
×:表面は光沢が無く荒れた状態である
【0024】
(6)総合評価
以上の評価項目から、ドライフォトレジストフィルムとしての性能を5段階で評価した。ドライフォトレジスト支持体用フィルムとしては、総合評価「5」のものが最も優れており、総合評価「1」ものが最も劣っている。総合評価「4」以上のものがドライフォトレジスト用支持フィルムとして使用し得るものである。
【0025】
実施例1
平均粒径2μmの非晶質シリカを300ppm含有する、固有粘度0.65のポリエチレンテレフタレートのチップを180℃で3時間乾燥した後、押出し機にて295℃で溶融押出し、冷却したキャスティングドラム上にシート状に固化させて無配向シートを得た。次いで、90℃にて縦方向に3.6倍延伸した後、下記に記載のフッ素を含有する重合体の水分散体と架橋剤の水分散体が混合された塗布液をコーティングし、テンター内で予熱工程を経て90℃で4倍横延伸、230℃で10秒間の熱処理を行い、厚さ25μmのポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの塗布面にフォトレジストを塗布乾燥し、評価を行った。
(塗布液成分の内容)
フッ素含有重合体:下記表1中に離型成分「重合体A」で示した。
クロロトリフルオロエチレン/プロピオン酸ビニル/脂肪酸ビニルエステル/マレイン酸モノブチル=40/47/3/10モル%からなるカルボキシル基含有フッ素共重合体:80重量%
アルキロールメラミン:20重量%
下記表1の結果に示すとおり、本発明によるドライフォトレジストフィルムはレジスト塗布時の欠陥もなく、レジストからの離型性が良好である上、UV照射後の解像度および剥離レジスト表面の平坦性も良く、いずれの評価項目についても優れていた。
【0026】
実施例2
塗布液の架橋剤成分の配合比を70重量%に変更したこと以外は実施例1と全く同様にして、フィルムを得た。得られたフィルムは架橋剤成分が多いことにより、ポリエステルフィルムの密着性が高まり、また塗膜表面の硬さ増加することにより、摩擦係数は低く工程適正に優れ、またレジスト塗布工程設備への汚染もなく良好なものであった。
【0027】
実施例3
実施例1で用いたポリエチレンテレフタレートに含有する平均粒径2μmの非晶質シリカを200ppmとし、塗布液中の架橋剤成分の配合比を7重量%とする以外は実施例1と全く同じ条件で製膜した。得られたフィルムのフィルム特性、レジスト特性を表1に示した。
【0028】
実施例4
実施例1で用いたポリエチレンテレフタレートに含有する粒子を平均粒径0.3μmの非晶質シリカを1000ppmとし、塗布液中の離型剤成分を下記に変更する以外は実施例1と全く同じ条件で製膜した。得られたフィルムのフィルム特性、レジスト特性を表1に示した。
フッ素含有重合体:表1中に離型成分「重合体B」で示した。
ヘキサフルオロプロピレン/酢酸ビニル/脂肪酸ビニルエステル/フマル酸モノエチル=30/40/12/18モル%からなるカルボキシル基含有フッ素共重合体
【0029】
比較例1
実施例1で用いたポリエチレンテレフタレートに含有する粒子を平均粒径0.3μmの非晶質シリカを1500ppmとし、塗布液中の架橋剤成分を配合しない以外は実施例1と全く同じ条件で製膜した。得られたフィルムのフィルム特性、レジスト特性を表1に示した。架橋剤成分を配合しない為、摩擦係数が大となり、また離型性も劣る様になり剥離したレジスト表面も若干荒れた表面になった。
【0030】
比較例2
実施例1で用いたポリエチレンテレフタレートに含有する平均粒径2μmの非晶質シリカを5000ppmとし、塗布液中の架橋剤成分の配合比を40重量%とする以外は実施例1と全く同じ条件で製膜した。得られたフィルムのフィルム特性、レジスト特性を表1に示した。該フィルムは表面粗さが本発明範囲を越え、フィルム表面での光散乱が大となり紫外線の露光量が低下し解像度が劣り、また表面形状転写により剥離したレジストの表面の粗さが大となりドライフォトレジスト用フィルムとしては好ましくないものであった。
【0031】
比較例3
実施例1で用いた塗布液中の離型剤成分を下記に変更する以外は実施例1と全く同じ条件で製膜した。得られたフィルムのフィルム特性、レジスト特性を表1に示した。該重合体成分にはフッ素は含有しない為、レジストとの離型性が劣り、剥離後のレジスト表面はキズや凹凸が多く、表面性状は極めて悪いものであった。
重合体:表1中に離型成分「重合体C」で示した。
ジクロロエチレン/酢酸ビニル/脂肪酸ビニルエステル/フマル酸モノエチル=30/40/12/18モル%からなる共重合体(フッ素を含有しない重合体成分)
【0032】
比較例4
実施例1において粒子を全く含有しないポリエチレンテレフタレートを用いた以外は実施例1と全く同じ条件で製膜した。得られたフィルムは表面キズが多く、またロール巻き取り時の端面のズレやシワが発生しロールフォーメーションが極めて悪い状態であった。また該フィルムを支持体としたレジスト特性の結果でも、UV照射で回路パターン印刷した時、フィルム表面キズが回路欠陥となりドライフォトレジスト用フィルムとしては好ましくないものであった。
比較例5
実施例1で用いたポリエチレンテレフタレートに含有する平均粒径2μmの非晶質シリカを3000ppmとし、塗布液中の塗布液中の離型剤成分を下記に変更する以外は実施例1と全く同じ条件で製膜した。得られたフィルムのフィルム特性、レジスト特性を表1に示した。該フィルムは摩擦係数が本発明の範囲を下回り、フィルムを巻き取る際に巻きズレが生じ好ましくない。さらにレジスト塗布の際にハジキや塗布欠陥が生ずるなど塗布性に劣るものであった。
フッ素含有重合体:表1中に離型成分「重合体D」で示した。
ヘキサフルオロプロピレン/酢酸ビニル/脂肪酸ビニルエステル/フマル酸モノエチル=55/25/10/10モル%からなるカルボキシル基含有フッ素共重合体
【0033】

Figure 0004052891
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、レジスト塗布時の欠陥がなく、適度な滑り性でレジスト塗布工程適正にも優れ、レジスト解像性やレジストとの離型性に優れたフォトレジスト支持体を提供することができ、その工業的価値は高い。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a film for dry photoresist, and more particularly to a film for dry photoresist excellent in processing suitability such as releasability of a photoresist layer and slipperiness.
[0002]
[Prior art]
In recent years, in the production of printed wiring boards, etc., it is often produced by a method of forming a circuit on a substrate by a photographic method using a dry photoresist film. This dry photoresist film has a three-layer structure consisting of a support film / photoresist / protective film. In the manufacturing process of the printed wiring board, the protective film is peeled off while the exposed photoresist layer is heated on a copper foil substrate with a laminator device. Crimp. Thereafter, it is a general method to expose the substrate from the support film side through a pattern mask and then peel off the support film and develop.
In general, a photoresist layer becomes less adhesive when exposed to ultraviolet light, and the support film can be easily peeled off. However, the photoresist composition may be changed to improve productivity or adhesion to a copper foil substrate. . If there is such a change in the photoresist composition, depending on the composition, the adhesion to the support film and the protective film will increase, making it difficult to peel off the resist layer, and the flatness and smoothness of the resist surface will deteriorate, resulting in defects in the printed circuit. Cause trouble in processing workability. In a remarkable case, the support film cannot be peeled off at all, resulting in a state where it cannot be used.
[0003]
Conventionally, as a method for improving the peelability of the support film or the protective film, a method in which a crosslinkable silicon or wax is coated on the surface of the polyester support film is known.
However, the dry resist film using the base material coated with the above-mentioned crosslinkable silicon or wax is satisfactory in peelability, but the coated silicon or wax is transferred to the photoresist surface, and photo This is undesirable because the adhesion between the resist layer and the copper foil substrate is lowered, the contamination of the process equipment or the performance of the developer is lowered, and improvement is required.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above-described circumstances, and the solution to the problem is that there is no defect at the time of applying the resist, the slipperiness is appropriate and the resist application process is suitable, and the resist resolution and the separation from the resist are improved. An object of the present invention is to provide a dry photoresist support having excellent moldability.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
As a result of various studies to achieve the above object, the present inventor has found that the above problem can be easily solved by selecting a specific configuration, and has completed the present invention.
[0006]
That is, the gist of the present invention is a film having a coating layer containing a polymer component containing fluorine in the molecule and a component derived from a crosslinking agent on at least one surface of the polyester film, Dry photo characterized in that the ratio in the dry solid content of the coating layer is 5 to 80% by weight, the roughness (Ra) of the coating layer surface is 5 to 50 nm, and the friction coefficient is 0.20 to 0.39. Resists in resist film.
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
The polyester referred to in the present invention refers to a polymer containing an ester group obtained by polycondensation of a dicarboxylic acid and a diol or hydroxycarboxylic acid. Examples of the dicarboxylic acid include terephthalic acid, isophthalic acid, adipic acid, azelaic acid, sebacic acid, 2,6-naphthalenedicarboxylic acid, 1,4-cyclohexanedicarboxylic acid, and the diol includes ethylene glycol, 1,4. -Butanediol, diethylene glycol, triethylene glycol, neopentyl glycol, 1,4-cyclohexanedimethanol, polyethylene glycol and the like. Examples of hydroxycarboxylic acids include p-hydroxybenzoic acid and 6-hydroxy-2-naphthoic acid. Is mentioned.
[0008]
Representative polyesters include polyethylene terephthalate, polyethylene-2, 6 naphthalate and the like, and it is particularly preferable that 80% or more of the component is polyethylene terephthalate.
It is important that the roughness (Ra) of the coating layer surface of the film of the present invention is in the range of 5 to 50 nm, preferably 7 to 30 nm.
When the surface roughness Ra is less than 5 nm, scratches are observed on the film surface in the process of forming the polyester film, and the scratches on the film surface become defects on the resist surface coated on the surface. Moreover, when the friction coefficient mentioned later exceeds 0.20-0.39 which is the range of this invention, slipperiness worsens, when winding a polyester film in a roll shape, or when winding a resist coating film in a roll shape Wrinkles are generated at the same time, and the air accompanying the film is difficult to escape at the same time when it is wound at a high speed, which causes an end face shift of the roll, which is not preferable.
[0009]
On the other hand, when the surface roughness Ra of the polyester film exceeds 50 nm, a coating defect occurs at the time of applying the resist, or light scattering on the film surface increases, resulting in a decrease in the amount of ultraviolet light exposure and poor resolution. In addition, the surface roughness of the resist applied by surface shape transfer becomes large, which is not preferable for high resolution applications.
In order to give a certain roughness as described above, it is preferable to add fine particles to the film or the coating layer. Examples of the fine particles to be used include organic crosslinked polymer particles, silica, alumina, kaolin, calcium carbonate, barium salt and the like. Of these particles, select the particle type, particle size, and amount added so that the transmitted light amount of ultraviolet rays used for resist exposure is not reduced as much as possible and does not cause defects during resist coating. From the characteristics such as transparency, organic crosslinked polymer particles and silica particles are preferable.
[0010]
The haze of the film of the present invention is 25 μm in terms of film thickness, preferably 5% or less, more preferably 3% or less. When the haze exceeds 5%, there is a tendency that the amount of transmitted ultraviolet light decreases to cause a decrease in resolution, and it is difficult to check defects such as omission of photoresist coating.
The thickness of the film of the present invention is preferably 50 μm or less. When the thickness is 50 μm or more, the refraction of ultraviolet rays increases, and the resolution significantly decreases.
In the film of the present invention, it is necessary to use a polymer component containing fluorine and a crosslinking agent as a coating solution to be coated on the film surface.
[0011]
Fluorine-containing polymer components include fluoroolefin copolymer resins using vinyl fluoride, vinylidene fluoride, tetrafluoroethylene, hexafluoropropylene, chlorotrifluoroethylene, etc. as monomers, and hydroxy group-containing fluororesin copolymers. Examples thereof include a fluorine-based copolymer resin obtained by graft polymerization of a polymer and a (meth) acrylic acid ester compound or another monomer, and a vinyl polymer having a perfluoroalkyl group. Of these, fluoroolefin copolymer resins are preferred. Specifically, about 20 to about 60 mol% of fluorinated vinyl monomers such as chlorotrifluoroethylene, hexafluoropropylene, tetrafluoroethylene or vinylidene fluoride, vinyl acetate, vinyl propionate, vinyl cyclohexanecarboxylate, etc. Specific examples thereof include copolymer resins composed of 30 to 70 mol% of various carboxylic acid vinyl esters and 5 to 35 mol% of maleic acid monoester and fumaric acid monoester.
[0012]
The polymer containing fluorine in the molecule is preferably used as an aqueous dispersion as a coating solution. For example, a method of making an aqueous dispersion can be obtained by neutralizing a part of the carboxyl group with a basic compound, There are a method of dispersing in, a method of emulsion polymerization in an aqueous medium using an anionic, cationic, amphoteric and nonionic surfactant as an emulsifier. The aqueous dispersion of the polymer containing fluorine in the molecule is usually used in an amount of 20 to 95% by weight, preferably 30 to 90% by weight, based on the coating solution used for forming the coating film. If the fluorine-containing polymer is less than 20% by weight, the releasability of the support film from the photoresist tends to decrease.
Further, in the present invention, it is essential to mix and apply a crosslinking agent in order to improve the adhesion between the coating layer and the film, prevent migration to the resist surface, and improve the slipperiness. . Examples of the crosslinking agent include melamine-based, amide-based, acrylamide-based compounds, epoxy compounds, polyisocyanates, block polyisocyanates, carbodiimide compounds, and the like.
[0013]
The crosslinking agent is used by blending so that the component derived from the crosslinking agent is 5 to 80% by weight, preferably 10 to 70% by weight, in the dry solid content of the coating layer. When the component derived from the cross-linking agent exceeds 80% by weight, the release property of the photoresist from the support film tends to decrease, and when it is less than 5% by weight, the coating strength of the coating layer decreases. Tend.
The coating liquid used in the present invention may contain a lubricant, an antistatic agent, an antifoaming agent, particles, and the like within a range that does not impair the effects of the present invention in order to improve coatability.
As the coating method, for example, a coating apparatus as shown in “Introduction of coating apparatus and operation technology” published by Yuji Harasaki, General Technology Center Co., Ltd., published in 1990 can be used.
[0014]
The coating layer of the film of the present invention can be provided by in-line coating in which coating is performed during film formation, off-line coating in which coating is performed after film formation, or other methods, but may be provided by in-line coating. preferable.
In-line coating is a method of coating within the process of manufacturing a polyester film. Specifically, it is a method of coating at any stage from melt-extrusion of polyester to biaxial stretching followed by heat setting and winding. is there. Usually applied to either a substantially amorphous unstretched sheet obtained by melting and quenching, a uniaxially stretched film stretched in the longitudinal direction (longitudinal direction), or a biaxially stretched film before heat setting. To do. In these, the method of extending | stretching to a horizontal direction after apply | coating to a uniaxially stretched film is excellent. According to such a method, since film formation and coating layer drying can be performed simultaneously, there is a merit in manufacturing cost, thin film coating is easy to perform stretching after coating, and heat treatment performed after coating is other than that. Since the high temperature is not achieved by this method, the coat layer and the polyester film are firmly adhered.
[0015]
The thickness of the coating layer of the film of the present invention is usually from 0.01 to 1.0 μm, preferably from 0.05 to 0.5 μm. When the coating thickness is less than 0.01 μm, the uniformity of the coating film is deteriorated, and there is a possibility that the releasability varies. Conversely, if the coating layer thickness exceeds 1.0 μm, peeling may occur at the interface with the polyester film.
[0016]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples. However, the present invention is not limited to the following examples. The film evaluation method in the present invention is as follows.
[0017]
(1) Friction coefficient The static friction coefficient of the surface opposite to the polyester film coating surface was measured according to ASTM-D1894. The measured value was expressed as an average value of three measurements.
[0018]
(2) Film haze According to JIS-7105, the haze of the film was measured with an integrating sphere turbidimeter NDH-20D manufactured by Nippon Denshoku Industries Co., Ltd., and the numerical value was normalized to a film thickness of 25 μm.
[0019]
(3) Surface roughness (Ra)
The surface roughness was defined as the center line average roughness Ra (μm). It calculated | required as follows using the Kosaka Laboratory Co., Ltd. surface roughness measuring device (SE-3F). That is, a portion having a reference length L (2.5 mm) is extracted from the film cross-section curve in the direction of the center line, the center line of the extracted portion is the x axis, and the direction of the vertical magnification is the y axis. When represented by (x), the value given by the following equation is represented by [μm]. The centerline average roughness was expressed as an average value of the centerline average roughness of the extracted portion obtained from 10 cross-sectional curves obtained from the sample film surface. The tip radius of the stylus was 2 μm, the load was 30 mg, and the cutoff value was 0.08 mm.
Ra = (1 / L) ∫ 0 L | f (x) | dx
[0020]
(4) Releasability with a resist A photoresist having the following composition is applied on the coating surface of the polyester film in-line coated on one side of the polyester film and dried to form a 60 μm-thick photoresist layer. A polyethylene film having a thickness of 40 μm was placed on the photoresist layer as a protective layer, and then pressurized to obtain a dry photoresist film. Next, the protective layer was peeled off, and a copper foil was thermocompression bonded with a laminator on the photoresist layer. The interface peeling force between the polyester film coating layer and the photoresist layer was measured according to JIS-K-6854 (180 ° peeling).
[0021]
(Photoresist composition)
Thermoplastic polymer (methacrylic acid / styrene / methyl acrylate / methyl methacrylate = 50/20/50/80 copolymer): 60 parts by weight crosslinkable monomer (polypropylene glycol diacrylate): 30 parts by weight crosslinkable monomer Polymer (propylene glycol diglycidyl ether diacrylate): 5 parts by weight crosslinkable monomer (trimethylolpropane triacrylate): 5 parts by weight photopolymerization initiator (benzophenone): 5 parts by weight photopolymerization initiator (Michler's ketone): 0.2 parts by weight adhesion promoter (5-aminotetrazole): 0.3 parts by weight Solvent (methyl methyl ketone): 50 parts by weight Solvent (isopropyl alcohol): 100 parts by weight
(Criteria)
○: Peeling force is 600 g / cm or less, mold release is very smooth, and does not damage the resist surface. Δ: Adhesion force is 600 g / cm or more, and it peels off the resist surface. Not so good ×: Peeling is not smooth and scratches the resist surface. [0023]
(5) Resist surface property The resist surface state peeled off in the releasability evaluation with the resist of the above (4) was visually observed and evaluated according to the following criteria.
○: The surface is glossy and there are no scratches or streaks. Δ: The surface is slightly streaked. ×: The surface is glossy and rough.
(6) The performance as a dry photoresist film was evaluated in five stages from the evaluation items over comprehensive evaluation. As a film for a dry photoresist support, a film with an overall evaluation of “5” is the most excellent, and a film with an overall evaluation of “1” is inferior. A film having a comprehensive evaluation of “4” or higher can be used as a dry photoresist support film.
[0025]
Example 1
A polyethylene terephthalate chip containing 300 ppm of amorphous silica having an average particle diameter of 2 μm and having an intrinsic viscosity of 0.65 was dried at 180 ° C. for 3 hours, melt-extruded at 295 ° C. with an extruder, and then cooled onto a cooled casting drum. The sheet was solidified to obtain a non-oriented sheet. Next, the film was stretched 3.6 times in the longitudinal direction at 90 ° C., and then coated with a coating solution in which an aqueous dispersion of a fluorine-containing polymer described below and an aqueous dispersion of a crosslinking agent were mixed, After passing through a preheating process, the film was stretched 4 times at 90 ° C. and heat-treated at 230 ° C. for 10 seconds to obtain a polyester film having a thickness of 25 μm. Photoresist was coated and dried on the coated surface of the obtained film and evaluated.
(Contents of coating solution components)
Fluorine-containing polymer: Shown in Table 1 below as release component “polymer A”.
Carboxyl group-containing fluorine copolymer comprising chlorotrifluoroethylene / vinyl propionate / fatty acid vinyl ester / monobutyl maleate = 40/47/3/10 mol%: 80% by weight
Alkyrol melamine: 20% by weight
As shown in the results of Table 1 below, the dry photoresist film according to the present invention has no defects at the time of resist application, has good releasability from the resist, and also has a resolution after UV irradiation and flatness of the peeled resist surface. It was good and excellent in all evaluation items.
[0026]
Example 2
A film was obtained in exactly the same manner as in Example 1 except that the blending ratio of the crosslinking agent component in the coating solution was changed to 70% by weight. The resulting film has a high cross-linking agent component, which increases the adhesion of the polyester film and increases the hardness of the coating surface, resulting in a low friction coefficient and excellent process suitability, and contamination of the resist coating process equipment. It was very good.
[0027]
Example 3
The same conditions as in Example 1 except that the amorphous terephthalate contained in the polyethylene terephthalate used in Example 1 has an average particle diameter of 2 μm of 200 ppm and the blending ratio of the crosslinking agent component in the coating solution is 7% by weight. A film was formed. Table 1 shows the film characteristics and resist characteristics of the obtained film.
[0028]
Example 4
Except for changing the particles contained in the polyethylene terephthalate used in Example 1 to 1000 ppm of amorphous silica having an average particle size of 0.3 μm and changing the release agent component in the coating solution to the following, the same conditions as in Example 1 To form a film. Table 1 shows the film characteristics and resist characteristics of the obtained film.
Fluorine-containing polymer: In Table 1, the release component “polymer B” is shown.
Hexafluoropropylene / vinyl acetate / fatty acid vinyl ester / monoethyl fumarate = 30/40/12/18 mol% carboxyl group-containing fluorine copolymer
Comparative Example 1
Film formation under the same conditions as in Example 1 except that the particles contained in the polyethylene terephthalate used in Example 1 are 1500 ppm of amorphous silica having an average particle size of 0.3 μm and the crosslinking agent component in the coating solution is not blended. did. Table 1 shows the film characteristics and resist characteristics of the obtained film. Since the crosslinking agent component was not blended, the coefficient of friction was increased, the releasability was inferior, and the peeled resist surface became a slightly rough surface.
[0030]
Comparative Example 2
The same conditions as in Example 1 except that the amorphous silica having an average particle diameter of 2 μm contained in the polyethylene terephthalate used in Example 1 is 5000 ppm, and the blending ratio of the crosslinking agent component in the coating solution is 40% by weight. A film was formed. Table 1 shows the film characteristics and resist characteristics of the obtained film. The surface roughness of the film exceeds the range of the present invention, the light scattering on the film surface increases, the exposure amount of ultraviolet rays decreases, the resolution is inferior, and the surface roughness of the resist peeled off by surface shape transfer increases, resulting in dryness. It was not preferable as a film for photoresist.
[0031]
Comparative Example 3
A film was formed under exactly the same conditions as in Example 1 except that the release agent component in the coating solution used in Example 1 was changed to the following. Table 1 shows the film characteristics and resist characteristics of the obtained film. Since the polymer component does not contain fluorine, the releasability from the resist is inferior, the resist surface after peeling has many scratches and irregularities, and the surface properties are extremely poor.
Polymer: Shown in Table 1 as mold release component “polymer C”.
Copolymer comprising dichloroethylene / vinyl acetate / fatty acid vinyl ester / monoethyl fumarate = 30/40/12/18 mol% (polymer component not containing fluorine)
[0032]
Comparative Example 4
A film was formed under exactly the same conditions as in Example 1 except that polyethylene terephthalate containing no particles in Example 1 was used. The obtained film had many surface scratches, and the end face was displaced and wrinkled during roll winding, and the roll formation was extremely poor. Also, as a result of resist characteristics using the film as a support, when a circuit pattern was printed by UV irradiation, the film surface flaw was a circuit defect, which was not preferable as a dry photoresist film.
Comparative Example 5
Except that the amorphous silica having an average particle diameter of 2 μm contained in the polyethylene terephthalate used in Example 1 is 3000 ppm and the release agent component in the coating liquid in the coating liquid is changed to the following, the same conditions as in Example 1 To form a film. Table 1 shows the film characteristics and resist characteristics of the obtained film. The coefficient of friction of the film is below the range of the present invention, and winding deviation occurs when the film is wound. Furthermore, the coatability was inferior, for example, repelling or coating defects occurred during resist coating.
Fluorine-containing polymer: Shown in Table 1 as release component “polymer D”.
Hexafluoropropylene / vinyl acetate / fatty acid vinyl ester / monoethyl fumarate = 55/25/10/10 mol% carboxyl group-containing fluorine copolymer
Figure 0004052891
[0034]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to provide a photoresist support that is free from defects during resist coating, has an appropriate slip property, is excellent in resist coating process suitability, and has excellent resist resolution and releasability from the resist. Yes, its industrial value is high.

Claims (3)

ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、分子内にフッ素を含有する重合体成分および架橋剤由来の成分を含有する塗布層を有するフィルムであって、前記架橋剤由来の成分の塗布層乾燥固形分中の割合が5〜80重量%であり、塗布層表面の粗さ(Ra)が5〜50nm、摩擦係数が0.20〜0.39であることを特徴とするドライフォトレジスト用フィルム。A film having a coating layer containing a polymer component containing fluorine in the molecule and a component derived from a crosslinking agent on at least one surface of the polyester film, the proportion of the component derived from the crosslinking agent in the dry solid content of the coating layer 5 to 80% by weight, the coating layer surface roughness (Ra) is 5 to 50 nm, and the friction coefficient is 0.20 to 0.39. 塗布層が水分散状態の塗布液をフィルム製膜工程中で塗設することにより形成されたものであることを特徴とする請求項1項記載のドライフォトレジスト用フィルム。The dry photoresist film according to claim 1, wherein the coating layer is formed by coating a coating solution in a water-dispersed state in a film forming process. フィルムヘーズ(厚さ25μm換算)が5.0以下であり、フィルム成分の80%以上がポリエチレンテレフタレートからなることを特徴とする請求項1項記載のドライフォトレジスト用フィルム。2. The dry photoresist film according to claim 1, wherein the film haze (converted to a thickness of 25 [mu] m) is 5.0 or less, and 80% or more of the film component is made of polyethylene terephthalate.
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