JP4052746B2 - カット食品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、切れ目を有し、ソースが塗布されている食品に関する。本発明の食品としては、ピザ、パン、パイ等を例示することができ、前記ソース上に載置されたトッピング具材が、切れ目を利用してピザ、パン、パイのいずれかの食品を分割する際に、脱落せずに切り離せるようにされたものである。さらに、本発明のピザ、パン、パイは切れ目を利用して分割された各部位を喫食する際、トッピング具材が分割された各部位ごとに一定数量平均的に乗り、バランス良く食品を摂取し、味わうことができるようにされたものである。
【0002】
【従来の技術】
ソースが塗布されその上に各種のトッピング具材が乗せられた、従来の切れ目を有するピザ、パン、パイのいずれかの食品は、ソースをベース部全面に塗布するか、ベース部の縁を残して全面に塗布した後、各種のトッピング具材が載置されている。また、このような切れ目の入ったピザ、パン、パイのいずれかの食品においては、食品全体に載置されるトッピング具材の使用量が定められているのが普通である。換言すれば分割される各部位に、一定数量のトッピング具材が平均的に載置されておらず、分割される各部位のトッピング具材の数量の合計が一定になるように載置されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような切れ目を含むベース部全面を覆うようにソースが塗布され、その上に各種トッピング具材が載置されたピザ、パン、パイのいずれかの食品を加熱調理後に切れ目を利用して分割すると、ソースの潤滑作用によりその上に載置されたトッピング具材が脱落する。また、ピザ、パン、パイのいずれかの食品を切れ目を利用して分割すると、必ずしも分割された各部位上に載置された各種のトッピング具材の構成割合や重量は一定ではなく、バランス良く食品を摂取し、味わうことができないといった問題がある。そこで、本発明は、ソースがベース部に塗布され、その上に各種のトッピング具材が載置されたピザ、パン、パイのいずれかの食品を切れ目を利用して分割する際に、上記のような問題が生じないようにした食品を提供することを課題とする。また、本発明は、分割される各部位に、一定数量のトッピング具材が平均的に載置されているピザ、パン、パイのいずれかの食品を提供することを課題とする。本発明において、切れ目とは、分割しやすいようにあらかじめ入れておく切れ目をいう。例えば、食品を加熱調理後、切れ目を利用して分割しやすいようにする一部つながった状態の切れ目等である。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討を重ねた結果、切れ目を有し、ソースが塗布され、その上に各種トッピング具材が乗せられたピザ、パン、パイのいずれかの食品において、食品の上面部上に、ソースが切れ目の全部もしくは、一部を覆わないように塗布することにより上記課題を解決することができることを見出した。また、切れ目を有し、チーズソース等の液状もしくは半固形状、固形状の各種トッピング具材が載置される食品において、分割される各部位にトッピング具材を平均的に載せることにより上記課題を解決することができることを見出した。これらにより本発明を完成させるに至った。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳しく説明する。本発明のピザ、パン、パイのいずれかの食品は、切れ目を有するベース部の上にソースを塗布し、半固形状または固形状のトッピング具材を載置したものである。そして、該ソースが切れ目の全部または一部を覆わないようにベース部の上に塗布されている。また、トッピング具材は、食品の分割される各部位に、好ましくはほぼ中央部に載置されている。この際、シュレッドチーズ、粉チーズのような加熱溶融性のある粉末乃至小片状のトッピング具材は、切れ目と関係なくベースの全体又は一部を覆っていてもよい。この加熱溶融性のトッピング具材が調理時の加熱によって相互に粘着し、その上に載置される成形されたトッピング具材の脱落を防止することができる。本発明のカット食品においては、加熱調理後にプリカットを利用して分割しても、トッピング具材が脱落しない。また、分割された各部位上の各種トッピング具材の構成や重量が一定数量平均的に存在しているのでバランス良く食品を摂取し、味わえることができる。
【0006】
本発明において、切れ目を有し、ソースがベース部表面に塗布された食品には、ピザ、パン、パイなどがある。このような切れ目の入ったピザ、パン、パイのベース部表面にソースを塗布し、半固形状または固体状のトッピング具材を載せることにより、加熱調理後、切れ目を利用して分割しても、分割部位の表面のトッピング具材は落下しないで、喫食時に官能的にもバランスが維持された製品を得ることができる。本発明はピザ、パン、パイ等いずれの食品でもよいが、以下ピザによる製法を例示する。なお、ピザクラストの製法は、大きく分けて直捏(ストレート・ドウ)法、中種(スポンジ・ドウ)法の二種があり、本発明においては、いずれの方法でもよいが、直捏法による製法を例示する。
【0007】
すなわち、ミキサーに、食塩、イーストフード及び砂糖の他、目的とする最終製品に合わせて、ベーキングパウダー、乳化剤等の添加物を添加し、さらに、水、小麦粉、イースト分散液を添加し、低速(150rpm)で2〜4分間軽く混合し、さらに油脂を添加して中速(260rpm)で5〜7分間混捏して、生地を調製する。次いで、得られた生地を発酵温度24〜30℃、相対湿度80〜90%で保持しながら、30〜60分間一次発酵させ、生地が膨張したところでガス抜きを行う。その後、ローラーで生地を厚さ2〜5mmに伸ばし、火膨れ(ブリスター)を防止するためにドッカーで多数の小さい孔を設け所望の大きさに裁断成形し、プリカットを入れ温度35〜40℃、相対湿度80〜90%に保持しながら、5〜30分間二次発酵させる。これを 160〜230 ℃に保持したオープンで5〜15分間焼成し、冷却してピザクラストを得る。
【0008】
ソースとしては、ピザの場合、通常はピザソースが用いられる。ピザソースは、トマト加工品に、食塩や調味料を 0.1〜2重量%添加し、加熱冷却して得られるが、これは、市販品を用いてもよい。またこれ以外の液状物としては、ホワイトソースやカレーソース、フルーツソース等を用いることができる。また、これらのソースに寒天、ゼラチンまたはキサンタンガム等の増粘剤を加え、半固形状としたものをピザソースとして用いることもできる。本発明ではこのようなソース状あるいは半固形状になったものをソースという。また、パン、パイの場合それぞれ必要に応じて適宜のソース(液状物)を用いることができる。本発明ではこれらの必要に応じた適宜のソースもソースという。
【0009】
トッピング具材としては、ナチュラルチーズやプロセスチーズ、もしくはチーズフードをスライス化、シュレット化、ダイス化したものや適度の大きさに予め成形されているプロセスチーズやチーズフードをそのまま載せて用いることが出来る。また、プロセスチーズやチーズフードを流動性を保たせながら直接載せて用いることが出来る。さらに、必要に応じて、ソーセージ、アンチョビー、エビ、マッシュルーム、ベーコン、ピーマン、オリーブ等を用いることができる。これらのトッピング具材のうち、シュレッドチーズのような加熱溶融性のある小片状トッピング具材や粉末チーズのような加熱溶融性のある粉末状のトッピング具材は、切れ目と関係なく、ベース部の全体又は一部を覆っていてもよい。しかし、ソーセージ、アンチョビー、エビ等の成形されたトッピング具材や中〜大片状のチーズのような加熱溶融性のあるトッピング具材は、切れ目をまたがないかあるいは覆わない様に載置することが好ましい。
【0010】
本発明においては、切れ目を有するピザクラストの上面部上に切れ目の全部もしくは一部を覆わない様にピザソースを塗布する。特に、切れ目を中心に幅5〜30mmの個所にピザソースを塗布しないことが好ましく、さらに、切れ目を中心に幅10〜20mmの個所にピザソースを塗布しないことがさらに好ましい。あるいは、切れ目の一部を覆わない様に、クラストの外周部分にピザソースを塗布し、他の切れ目はピザソースを塗布しない。このようにすることにより、加熱調理後、切れ目を利用して食品を分割する際に、分割部位上の各種トッピング具材の脱落を抑制しつつ、分割された各部位を喫食する際に、バランス良く摂取でき、味わうことが出来る。ピザソースをクラスト上面全部に塗布すると、各種トッピング具材の脱落防止効果が十分に得られない。あるいは、切れ目を中心に、ピザソースを塗布しない幅が30mmを越えて塗布した場合は、加熱調理後、分割された部位を食するとピザソースの味を感じられない箇所が多くなり、味のバランスが崩れ好ましくない。
【0011】
本発明の食品は、上記のように各種のトッピング具材をトッピングし、その後、約−30℃で急速凍結し、品温−10〜−18℃に保持することにより冷凍ピザ、パン、パイのいずれかの食品とすることができる。本発明におけるソース及びトッピング具材の量は、ピザクラストに対し、重量比でそれぞれ30〜60%及び70〜200 %が好ましい。また切れ目は、一部連がった切れ目、底面が切断されていない切れ目、点線状の切れ目、ミシン目等通常切れ目で用いられているものであればどのようなものでも用いられる。
【0012】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
【実施例1】
ミキサー(竪型ケンウッドミキサー:愛工舎製作所社製)に、小麦粉1kg、砂糖20g、食塩5g、イースト20g及び水 500gを加え、低速(150rpm)で5分間混合し、次いで中速(260rpm)で3分間混合して生地を調製した。生地65gを発酵温度30℃、相対湿度85%で保持しながら、30分間、一次発酵させた。一次発酵後、ガス抜きを行い、リバースシーター(正木機械社製)を用いて、生地を 3mmのシート状とし、ハンドドッカー(ピン径 1.6mm、ピン長さ13mm) でドッキングした後、4等分割しやすいように破線状の切れ目のプリカットを入れ、直径15cmの丸型に型抜きした。丸型の生地をさらに発酵温度40℃、相対湿度80%で保持しながら、30分間、二次発酵させた。発酵後、上火 200℃、下火 200℃のオーブンで5分間焼成して厚さ8mmのピザクラストを調製した。
【0013】
このようにして、調製したピザクラストとトマトピューレ20g、シュレッドチーズ(雪印乳業社製)50g、セミドライソーセージ12gを用い、トマトピューレの塗布方法をそれぞれ下記試料1〜18のようにして、18種のピザを製造した。
【0014】
試料1;図1に示すようにピザクラストの上面部上に、トマトピューレを5gずつ4カ所に塗布した。塗布は、トマトピューレが塗布されない幅をプリカットを中心にして10mmとなるようにした。さらに、トマトピューレの上からシュレッドチーズをクラストの上面部全体にトッピングし、セミドライソーセージをプリカットにより分割される各部位の中心部に載置させた。
【0015】
試料2;図2に示すようにピザクラストの上面部上に、トマトピューレを5gずつ4カ所に塗布した。塗布は、トマトピューレが塗布されない幅をプリカットを中心にして10mmになるようにした。さらに、トマトピューレの上からシュレッドチーズをクラストの上面部全体にトッピングし、セミドライソーセージの中心部分がプリカット上を跨ぐように載置させた。
【0016】
試料3;図3に示すようにピザクラストの上面部上に、トマトピューレを5gずつ4カ所に塗布した。塗布は、トマトピューレが塗布されない幅をプリカットを中心にして15mmとなるようにした。さらに、トマトピューレの上からシュレッドチーズをクラストの上面部全体にトッピングし、セミドライソーセージをプリカットにより分割される各部位の中心部に載置させた。
【0017】
試料4;図4に示すようにピザクラストの上面部上に、トマトピューレを5gずつ4カ所に塗布した。塗布は、トマトピューレが塗布されない幅をプリカットを中心にして15mmとなるようにした。さらに、トマトピューレの上からシュレッドチーズをクラストの上面部全体にトッピングし、セミドライソーセージの中心部分がプリカット上を跨ぐように載置させた。
【0018】
試料5;図5に示すようにピザクラストの上面部上に、トマトピューレを5gずつ4カ所に塗布した。塗布は、トマトピューレが塗布されない幅をプリカットを中心にして20mmとなるようにした。さらに、トマトピューレの上からシュレッドチーズをクラストの上面部全体にトッピングし、セミドライソーセージをプリカットにより分割される各部位の中心部に載置させた。
【0019】
試料6;図6に示すようにピザクラストの上面部上に、トマトピューレを5gずつ4カ所に塗布した。塗布は、トマトピューレが塗布されない幅をプリカットを中心にして20mmとなるようにした。さらに、トマトピューレの上からシュレッドチーズをクラストの上面部全体にトッピングし、セミドライソーセージの中心部分がプリカット上を跨ぐように載置させた。
【0020】
試料7;図7に示すようにピザクラストの上面部上に、トマトピューレを5gずつ4カ所に塗布した。塗布は、トマトピューレが塗布されない幅をプリカットを中心にして30mmとなるようにした。さらに、トマトピューレの上からシュレッドチーズをクラストの上面部全体にトッピングし、セミドライソーセージをプリカットにより分割される各部位の中心部に載置させた。
【0021】
試料8;図8に示すようにピザクラストの上面部上に、トマトピューレを5gずつ4カ所に塗布した。塗布は、トマトピューレが塗布されない幅をプリカットを中心にして、30mmとなるようにした。さらに、トマトピューレの上からシュレッドチーズをクラストの上面部全体にトッピングし、セミドライソーセージの中心部分がプリカット上を跨ぐように載置させた。
【0022】
試料9;図9に示すようにピザクラストの上面部上に、トマトピューレを20g塗布した。塗布は、トマトピューレが塗布されない幅をプリカットを中心にして0mmとなるようにした。さらに、トマトピューレの上からシュレッドチーズをクラストの上面部全体にトッピングし、セミドライソーセージをプリカットにより分割される各部位の中心部に載置させた。
【0023】
試料10;図10に示すようにピザクラストの上面部上に、トマトピューレを20g塗布した。塗布は、トマトピューレが塗布されない幅をプリカットを中心にして、0mmとなるようにした。さらに、トマトピューレの上からシュレッドチーズをクラストの上面部全体にトッピングし、セミドライソーセージの中心部分がプリカット上を跨ぐように載置させた。
【0024】
試料11;図11に示すようにピザクラストの上面部上に、トマトピューレを5gずつ一部プリカットを覆うように4カ所に塗布した。塗布は、トマトピューレが塗布されない幅をプリカットを中心にして10mmとなるようにした。さらに、トマトピューレの上からシュレッドチーズをクラストの上面部全体にトッピングし、セミドライソーセージをプリカットにより分割される各部位の中心部に載置させた。
【0025】
試料12;図12に示すようにピザクラストの上面部上に、トマトピューレを5gずつ一部プリカットを覆うように4カ所に塗布した。塗布は、トマトピューレが塗布されない幅をプリカットを中心にして10mmとなるようにした。さらに、トマトピューレの上からシュレッドチーズをクラストの上面部全体にトッピングし、セミドライソーセージの中心部分がプリカット上を跨ぐように載置させた。
【0026】
試料13;図13に示すようにピザクラストの上面部上に、トマトピューレを5gずつ一部プリカットを覆うように4カ所に塗布した。塗布は、トマトピューレが塗布されない幅をプリカットを中心にして15mmとなるようにした。さらに、トマトピューレの上からシュレッドチーズをクラストの上面部全体にトッピングし、セミドライソーセージをプリカットにより分割される各部位の中心部に載置させた。
【0027】
試料14;図14に示すようにピザクラストの上面部上に、トマトピューレを5gずつ一部プリカットを覆うように4カ所に塗布した。塗布は、トマトピューレが塗布されない幅をプリカットを中心にして15mmとなるようにした。さらに、トマトピューレの上からシュレッドチーズをクラストの上面部全体にトッピングし、セミドライソーセージの中心部分がプリカット上を跨ぐように載置させた。
【0028】
試料15;図15に示すようにピザクラストの上面部上に、トマトピューレを5gずつ一部プリカットを覆うように4カ所に塗布した。塗布は、トマトピューレが塗布されない幅をプリカットを中心にして20mmとなるようにした。さらに、トマトピューレの上からシュレッドチーズをクラストの上面部全体にトッピングし、セミドライソーセージをプリカットにより分割される各部位の中心部に載置させた。
【0029】
試料16;図16に示すようにピザクラストの上面部上に、トマトピューレを5gずつ一部プリカットを覆うように4カ所に塗布した。塗布は、トマトピューレが塗布されない幅をプリカットを中心にして20mmとなるようにした。さらに、トマトピューレの上からシュレッドチーズをクラストの上面部全体にトッピングし、セミドライソーセージの中心部分がプリカット上を跨ぐように載置させた。
【0030】
試料17;図17に示すようにピザクラストの上面部上に、トマトピューレを5gずつ一部プリカットを覆うように4カ所に塗布した。塗布は、トマトピューレが塗布されない幅をプリカットを中心にして30mmとなるようにした。さらに、トマトピューレの上からシュレッドチーズをクラストの上面部全体にトッピングし、セミドライソーセージをプリカットにより分割される各部位の中心部に載置させた。
【0031】
試料18;図18に示すようにピザクラストの上面部上に、トマトピューレを5gずつ一部プリカットを覆うように4カ所に塗布した。塗布は、トマトピューレが塗布されない幅をプリカットを中心にして30mmとなるようにした。さらに、トマトピューレの上からシュレッドチーズをクラストの上面部全体にトッピングし、セミドライソーセージの中心部分がプリカット上を跨ぐように載置させた。
【0032】
【試験例1】
・加熱試験
上記のように調製した試料1〜18の18種類のピザを−30℃で急速凍結した後、品温が−18℃になるように保持した。
これらの冷凍ピザを、 800W のオーブントースターで5分間加熱調理した。加熱調理後、プリカットを利用して分割し、直ちに、脱落したトッピング具材の重量を測定した。試料1〜18の脱落したトッピング具材の重量の測定結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【試験例2】
・官能評価
加熱調理後、直ちに16名の熟練パネラーに、上記試料1〜18のピザを1枚ずつプリカットを利用して分割し、喫食してもらい、官能評価をおこなった。評価はプリカットを利用して分割し、喫食した際のトッピングのバランスについて、以下に示す5段階で行い、その平均点で示した。結果を表2に示す。なお、平均点の小数点第2位以下を四捨五入した。
【0035】
(トッピングのバランス評価)
5点:トッピング具材とクラストのバランスが良く、大変好ましい、4点:トッピング具材とクラストのバランスが良く好ましい、3点:どちらとも言えない、2点:トッピング具材とクラストのバランスが悪く、やや好ましくない、1点:トッピング具材とクラストのバランスが悪く好ましくない。
【0036】
【表2】
【0037】
表1及び表2に示される結果から明らかなように、試料1,3,5,11,13,15はトッピング具材の脱落する量も少なく、トッピング具材とクラストのバランスが非常に好ましかった。試料 2, 4, 6, 8, 10, 12, 14, 16, 18 はソーセージの脱落が激しくトッピング具材とクラストのバランスが悪く、好ましくなかった。試料 7, 8, 17, 18 はトマトピューレの塗布されていない部分が広く官能上のバランスが悪く、好ましくなかった。試料 9, 10はチーズの脱落が激しく、構成が崩れ、官能上のバランスが悪く、好ましくなかった。
【0038】
以上、詳しく説明したように、本発明による切れ目の全部もしくは一部を覆わないようにソースが塗布された切れ目を有するピザ、パン、パイのいずれかの食品は、切れ目を利用して分割して喫食する際に、トッピングが脱落し、官能上のバランスを崩すといった問題を解決したものである。
【0039】
【発明の効果】
本発明による切れ目の全部もしくは一部を覆わないようにソースが塗布された切れ目を有するピザ、パン、パイのいずれかの食品は、切れ目を利用して分割する際に、トッピング具材の脱落が少なく、喫食時に官能上のバランスが維持された製品である。
【図面の簡単な説明】
トマトピューレとソーセージおよび、プリカットの位置関係を示す概念図。
〔図1〕試料1、〔図2〕試料2、〔図3〕試料3、〔図4〕試料4、〔図5〕試料5、〔図6〕試料6、〔図7〕試料7、〔図8〕試料8、〔図9〕試料9、〔図10〕試料10、〔図11〕試料11、〔図12〕試料12、〔図13〕試料13、〔図14〕試料14、〔図15〕試料15、〔図16〕試料16、〔図17〕試料17、〔図18〕試料18
【符号の説明】
1 トマトピューレ
2 プリカット
3 ソーセージ
Claims (3)
- 切れ目を有し、ソースがベース部の表面に塗布されたピザ、パン、パイのいずれかの食品において、該ソースが切れ目の全部または一部を覆わないように塗布されており、切れ目により分割される各部位にトッピング具材が載置されていることを特徴とするピザ、パン、パイのいずれかの食品。
- 切れ目を有し、ソースがベース部の表面に塗布されたピザ、パン、パイのいずれかの食品において、該ソースが切れ目の全部または一部を覆わないように塗布されており、さらに小片状または粉末状のチーズからなるトッピング具材がベース部表面を覆っており、その上に成形されたトッピング具材が切れ目により分割される各部位で切れ目をまたがないように載置されていることを特徴とするピザ、パン、パイのいずれかの食品。
- ソースが、切れ目から、切れ目を中心に幅5〜30mmの間塗布されていない請求項1又は2記載のピザ、パン、パイのいずれかの食品。
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