JP4052245B2 - Corner cube retroreflective skin material - Google Patents
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本発明は、日射エネルギーを高効率に再帰反射可能なコーナーキューブ型再帰反射表皮材およびこのコーナーキューブ型再帰反射表皮材を用いた車両用内装材に関する。 The present invention relates to a corner cube type retroreflective skin material capable of retroreflecting solar energy with high efficiency and an interior material for a vehicle using the corner cube type retroreflective skin material.
光がどのような方向から当たっても光源に向かってそのまま反射するように光学的に設計されたコーナーキューブ型再帰反射表皮材が知られている。たとえば、特許文献1には、三角錐型コーナーキューブ型再帰反射シートが開示されている。
A corner-cube retroreflective skin material that is optically designed so as to reflect light directly toward a light source no matter what direction the light strikes is known. For example,
この三角錐型コーナーキューブ型再帰反射シートは、三角錐型のコーナーキューブを複数個にわたって最密充填状に配置した構成を有している。具体的には、三角錐型コーナーキューブ型再帰反射シートは、コーナーキューブを最密充填状に配置した形状に成形された再帰反射層支持樹脂層と、この支持樹脂層上に蒸着された金属層である鏡面反射性再帰反射層と、この再帰反射層上に被覆された光線透過性樹脂層とからなる。このように構成された再帰反射シートに光が入射すると、入射光は、光線透過性樹脂を透過し、鏡面反射性再帰反射層で再帰反射される。 This triangular pyramidal corner cube retroreflective sheet has a configuration in which a plurality of triangular pyramidal corner cubes are arranged in a close-packed manner. Specifically, the triangular pyramid-shaped corner cube retroreflective sheet is composed of a retroreflective layer supporting resin layer formed into a shape in which corner cubes are arranged in a close-packed form, and a metal layer deposited on the supporting resin layer. And a light-transmitting resin layer coated on the retroreflective layer. When light enters the retroreflective sheet configured as described above, the incident light is transmitted through the light transmissive resin and retroreflected by the specular reflective retroreflective layer.
しかしながら、従来のコーナーキューブ型再帰反射表皮材は、上記の三角錐型のコーナーキューブの表面の一部のみで再帰反射がなされる。具体的には、コーナーキューブの内接円を考えると、この内接円の外側部分に当たった光は再帰反射されない。 However, the conventional corner cube type retroreflective skin material is retroreflected only on a part of the surface of the triangular pyramid type corner cube. Specifically, when the inscribed circle of the corner cube is considered, the light hitting the outer portion of the inscribed circle is not retroreflected.
したがって、従来のコーナーキューブ型再帰反射表皮材では、エネルギーの再帰反射率は、最大でも50%程度に留まってしまう。このため、従来のコーナーキューブ型再帰反射表皮材は、夜間の表示視認性向上の目的には十分に有用であるものの、太陽光線のエネルギーを再帰反射して熱を遮断する目的を果たすためには不十分である。また、再帰反射率を高い水準で維持しつつ、再帰反射層支持樹脂層を薄くして樹脂の材料費を低減する構成も提案さていない。 Therefore, in the conventional corner cube type retroreflective skin material, the retroreflectance of energy remains at about 50% at the maximum. For this reason, the conventional corner cube retroreflective skin material is sufficiently useful for the purpose of improving display visibility at night, but in order to achieve the purpose of blocking heat by retroreflecting the energy of sunlight. It is insufficient. In addition, there is no proposal of a configuration that reduces the material cost of the resin by thinning the retroreflective layer supporting resin layer while maintaining the retroreflectance at a high level.
一方で、環境問題の高まりによって冷房負荷の低減が要望されている。一般に、夏季、炎天下に駐車した自動車の内装部品は、ウインドシールド、リアガラス、フロントサイドガラス、リアサイドガラスなどの窓ガラスからの太陽光線によって非常に高温となる。こうした状況で乗車したときの不快さは言うまでもないが、換気あるいは空調装置を作動させた後でも、内装部品温度は容易に下がらず、長時間にわたって乗員に輻射熱を放射し続け、快適性を大きく損なうとともに、冷房負荷の低減を図ることが難しくなるという問題もある。
本発明は、上記の課題に着目してなされたもので、車両用内装材に好適に適用でき、日射エネルギーを効果的に反射し、直射あるいはガラスを通した日射による内装材の表面温度上昇を抑制し得るコーナーキューブ型再帰反射表皮材を提供することを目的とする。 The present invention has been made paying attention to the above problems, and can be suitably applied to vehicle interior materials, effectively reflecting solar radiation energy, and increasing the surface temperature of interior materials due to direct sunlight or solar radiation through glass. An object of the present invention is to provide a corner cube retroreflective skin material that can be suppressed.
上記目的を達成するための本発明は、隣接する二面間の角度が略直角である3つの面を有するとともに同一平面に含まれる3つの辺によって等辺三角形の窓が区画される第1サイズのコーナーキューブが前記窓が重なることがないように最密充填的に配置され、前記第1サイズのコーナーキューブの前記窓に対応する等辺三角形の3つの頂点部分のうち少なくとも1つの頂点部分に、前記第1サイズのコーナーキューブよりも小さい第2サイズのコーナーキューブが形成されていることを特徴とするコーナーキューブ型再帰反射表皮材である。 In order to achieve the above object, the present invention has a first size in which an equilateral triangular window is defined by three sides having three surfaces whose angles between two adjacent surfaces are substantially right angles and included in the same plane . A corner cube is arranged in a close-packed manner so that the windows do not overlap , and at least one vertex portion of three vertex portions of an equilateral triangle corresponding to the window of the corner cube of the first size, A corner cube retroreflective skin material characterized in that a second size corner cube smaller than the first size corner cube is formed.
本発明によれば、第1サイズのコーナーキューブの頂点部分のうち少なくとも1つの頂点部分に前記第1サイズのコーナーキューブよりも小さい第2サイズのコーナーキューブが形成されているので、エネルギーの再帰反射率を高めることができる。したがって、車両用内装材に好適に適用でき、日射エネルギーを効果的に反射して、直射あるいはガラスを通した日射による内装材の表面温度上昇を抑制することができる。 According to the present invention, the second size corner cube smaller than the first size corner cube is formed in at least one of the vertex portions of the first size corner cube. The rate can be increased. Therefore, it can be suitably applied to a vehicle interior material, and the solar radiation energy can be effectively reflected to suppress an increase in surface temperature of the interior material due to direct sunlight or solar radiation through glass.
以下、図面を参照しつつ、本発明の好適な実施の形態について説明する。 Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
(第1の実施の形態)
1.車両用内装材の全体構成
図1は、本発明に係るコーナーキューブ型再帰反射表皮材を適用した車両用内装材の実施形態の説明に供する図である。また、図2〜図4は、それぞれ図1に示されるインストルメントパネル2部分、リアパーセルシェルフ4部分、ドアウエスト6部分を模式的に示した図である。
(First embodiment)
1. Overall Configuration of Vehicle Interior Material FIG. 1 is a diagram for explaining an embodiment of a vehicle interior material to which a corner cube retroreflective skin material according to the present invention is applied. 2 to 4 are views schematically showing the
図1〜図4に示されるとおり、本実施の形態の車両用内装材は、窓ガラス近傍の内装部品上に、特有のコーナーキューブ型再帰反射表皮材100(以下、単に「再帰反射表皮材」とも言う。)を設けた構成を有する。特に、再帰反射表皮材は、傾斜して配置された窓ガラスの近傍の内装部品上に設けられる。ここで、窓ガラスには、ウインドシールド1、リアガラス3、サイドガラス5(フロントサイドガラス5aおよびリアサイドガラス5bの総称)などが含まれる。内装部品には、たとえばインストルメントパネル2、リアパーセルシェルフ4、およびドアウエスト6が含まれる。
As shown in FIGS. 1 to 4, the interior material for a vehicle according to the present embodiment has a unique corner cube type retroreflective skin material 100 (hereinafter simply referred to as “retroreflective skin material”) on interior parts near the window glass. It is also referred to as a). In particular, the retroreflective skin material is provided on an interior part in the vicinity of the window glass arranged at an inclination. Here, the window glass includes the
具体的には、図2に示されるとおり、傾斜して配置されたウインドシールド1の近傍のインストルメントパネル2上に再帰反射表皮材100が設けられている。また、図3に示される例では、傾斜して配置されたリアガラス3の近傍のリアパーセルシェルフ4上に再帰反射表皮材100が設けられている。さらに、図4に示される例では、傾斜して配置されたサイドガラス5の近傍のドアウエスト6上に再帰反射表皮材100が設けられている。
Specifically, as shown in FIG. 2, a
このように構成される車両用の内装材によれば、窓ガラス1、3、5を通じて太陽光線が差し込むと、再帰反射表皮材100によって太陽光線が再帰反射される。この結果、窓ガラスを通じて入射した太陽光線は、窓ガラスを通じて外部へ反射される。したがって、再帰反射表皮材100によって日射エネルギーを反射して、車室内の温度上昇を抑えることができる。
According to the vehicle interior material configured as described above, when sunlight is inserted through the
以上のように、本実施の形態の車両用内装材は、再帰反射表皮材100を用いて太陽光線を再帰反射させるように機能するが、以下、本実施の形態で用いられる再帰反射表皮材100について詳細に説明する。
As described above, the vehicle interior material according to the present embodiment functions to retroreflect sunlight using the
2.コーナーキューブ型再帰反射表皮材の構成
図5は、本発明の第1の実施の形態における再帰反射表皮材100の構成を示す上面図、図6は、図5の6−6線に沿う断面図である。また、図7は、本実施の形態の再帰反射表皮材100を理解するための比較例1の上面図を示しており、図8は、図7の8−8線に沿う断面図を示している。
2. Configuration of Corner Cube Type Retroreflective Skin Material FIG. 5 is a top view showing the configuration of the
図5に示されるとおり、本実施の形態の再帰反射表皮材100は、基本的には、図7に示される比較例1と同様に、三角錐型のコーナーキューブ101が最密充填状に配置された構成を有している。ここで、個々のコーナーキューブは、隣接する二面間の角度が略直角である3つの面より構成され、再帰反射表皮材100は、所定のサイズ(第1サイズに相当する)のコーナーキューブ101が同一平面上に最密充填的に配置されている。
As shown in FIG. 5, the
コーナーキューブ101は、同一平面に含まれる互いに60°の角度をなす辺L1、L2、L3によって等辺三角形の窓が区画されている。上面図である図5においては、辺L1、L2、L3は「山」をなし、内方の頂点は「谷」となる。
In the
再帰反射表皮材100においては、6個のコーナーキューブ101を、辺L2、L3を共有するように、ある基準点を中心として同心的に配置して、上面からみた全体形状が六角形をした単位領域(単位キューブ)102が構成されている。そして、再帰反射表皮材100は、この単位領域102が面方向に配列されて形成されている。
In the
第1の実施の形態では、図7に示される比較例1の場合と異なり、各コーナーキューブ101の頂点部分(コーナーキューブ101の窓に対応する等辺三角形の3つの頂点部分)のうち1つの頂点部分に第1サイズのコーナーキューブ101よりも小さい第2サイズのコーナーキューブ(小型コーナーキューブ)110が形成されている。そして、この小型コーナーキューブ110が集合するように6つのコーナーキューブ101が同心的に配置されて単位領域102が構成される。すなわち、単位領域102を構成する第1サイズの各コーナーキューブ101の頂点が集合している部分に、第1サイズのコーナーキューブ101よりも小さい第2サイズの小型コーナーキューブ110が形成されているといえる。
In the first embodiment, unlike the comparative example 1 shown in FIG. 7, one vertex among the vertex portions of each corner cube 101 (three vertex portions of an equilateral triangle corresponding to the window of the corner cube 101). A second size corner cube (small corner cube) 110 smaller than the first
小型コーナーキューブ110も、コーナーキューブ101と同様に、隣接する二面間角度が略直角である3つの面より構成されており、等辺三角形の窓を持つ。6つのコーナーキューブ101の夫々において頂点が集合する部分の頂点部分に小型コーナーキューブ110が形成されているので、6つの小型コーナーキューブ110も、同心的に配置されることとなる。
Similarly to the
また、図6に示されるとおり、各コーナーキューブ101および各小型コーナーキューブ110は、一体的に形成されている。具体的には、各コーナーキューブ101および各小型コーナーキューブ110は、再帰反射層支持樹脂層11(支持層に相当する)と、この再帰反射層支持樹脂層11上に蒸着された金属層である鏡面反射再帰反射層12(再帰反射層に相当する)とから構成される。そして、このコーナーキューブ101や小型コーナーキューブ110の上を被覆する透明樹脂層である光線透過性樹脂層13が設けられている。
Further, as shown in FIG. 6, each
前記再帰反射層支持樹脂層11は、例えば、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、およびポリカーボネート樹脂からなる群から選ばれた1以上の材料からなる。また、前記鏡面反射再帰反射層12は、アルミニウム、銀、および銅から選ばれた少なくとも1つ以上の金属を前記再帰反射層支持樹脂層11上に蒸着した反射膜である。さらに、前記光線透過性樹脂層13は、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、およびポリカーボネート樹脂からなる群から選ばれた少なくとも1つ以上の材料で形成されている。
The retroreflective layer
このように構成される本実施の形態の再帰反射表皮材100は、比較例1の場合と比べて、以下のような作用効果を奏する。
Compared with the case of the comparative example 1, the
比較例1に示される再帰反射表皮材では、コーナーキューブの等辺三角形の窓に内接する内接円(図7参照)の外側の部分は、再帰反射に寄与しない。たとえば、各コーナーキューブ101の頂点が集合する部分、すなわち上記基準点近傍の頂点部分も、内接円の外側に該当するため、再帰反射に寄与しない。
In the retroreflective skin material shown in Comparative Example 1, the portion outside the inscribed circle (see FIG. 7) inscribed in the equilateral triangular window of the corner cube does not contribute to the retroreflection. For example, the part where the vertices of each
一方、第1の実施の形態の再帰反射表皮材100では、各コーナーキューブ101の頂点が集合する部分、すなわち上記基準点近傍の頂点部分に、小型コーナーキューブ110が形成されているため、この部分も再帰反射に寄与する。
On the other hand, in the
したがって、第1の実施の形態の再帰反射表皮材100によれば、エネルギーの再帰反射率を高めることができ、太陽光線のエネルギーを再帰反射して熱を遮断することができる。後述する実験によれば(図16参照)、比較例1の再帰反射表皮材では、太陽光線の再帰反射率が52%であるのに対し、第1の実施の形態の再帰反射表皮材100では、太陽光線の再帰反射率が60%になる。
Therefore, according to the
(第2の実施の形態)
図9は、本発明の第2の実施の形態における再帰反射表皮材100aの構成を示す上面図である。なお、本実施の形態の再帰反射表皮材100aの断面は、コーナーキューブ101の等辺三角形状の窓の内接円の外側部分が削り取られたようになっている点を除いて、第1の実施の形態の図6の場合と同様である。なお、第1の実施の形態と同様の部材には同じ部材番号を用いて説明する。また、図10は、第2の実施の形態の再帰反射表皮材100aを理解するための比較例2の上面図を示している。
(Second Embodiment)
FIG. 9 is a top view showing the configuration of the retroreflective skin material 100a according to the second embodiment of the present invention. The cross section of the retroreflective skin material 100a of the present embodiment is the same as that of the first embodiment except that the outer part of the inscribed circle of the equilateral triangular window of the
第2の実施の形態では、第1の実施の形態の場合と比べて、再帰反射表皮材の構成が異なる。第1サイズのコーナーキューブ101の等辺三角形状の窓に内接する内接円の外側部分を削り落としたような形状の再帰反射表皮材100aを採用している。
In the second embodiment, the configuration of the retroreflective skin material is different from that in the first embodiment. A retroreflective skin material 100a having a shape in which the outer part of the inscribed circle inscribed in the equilateral triangular window of the
図9において、コーナーキューブ101の等辺三角形状の窓に内接する内接円の外側部分、具体的には、各コーナーキューブ101の頂点部分や頂点部分に連続する辺の部分の再帰反射層支持樹脂層11の厚さが薄型化されている。そして、この薄型化部分103のうち、各コーナーキューブ101の頂点が集合する部分、すなわち上記の基準点近傍の頂点部分に、第1サイズのコーナーキューブ101よりも小さい第2サイズの小型コーナーキューブ110が形成されている。
In FIG. 9, the retroreflective layer supporting resin at the outer portion of the inscribed circle inscribed in the equilateral triangular window of the
なお、再帰反射層支持樹脂層11は、連続大量生産の可能なカレンダーロール方式の生産技術によって、廉価に製造しうる。例えば、第1サイズのコーナーキューブ101および第2サイズのコーナーキューブ110に対応して凸状の三角錐を配置したカレンダーロール金型を樹脂シートへ連続的に押し付けて転写する方法によって、再帰反射支持樹脂層11を形成することができる。
The retroreflective layer supporting
再帰反射支持樹脂層11が薄くなるほど、必要な樹脂材料が少量で済むため、再帰反射表皮材100aを安価に作製することができる。なお、図10に示される比較例2では、再帰反射支持樹脂層11を薄くする際に等辺三角形の窓に内接する内接円内に含まれる辺の部分が削り取られることになり、エネルギーの再帰反射率が低下するが、本実施の形態によれば、薄型化された内接円外の部分の空間を有効活用して小型コーナーキューブ110を形成することができるため、再帰反射率を高い水準で維持しつつ、再帰反射層支持樹脂層11を薄くして樹脂の材料費を低減することができる。
As the retroreflective
後述する実験によれば(図16参照)、比較例2の再帰反射表皮材では、太陽光線の再
帰反射率が51%であるのに対し、第2の実施の形態の再帰反射表皮材100aでは、太陽光線の再帰反射率が59%になる。また、夏季、炎天下放置車両のインストルメントパネルの全表面に再帰反射表皮材を設けた実験では、比較例2の場合69.4℃に達したのに対し、第2の実施の形態の場合には、65℃であった。これは、比較例2の場合に比べて第2の実施の形態の再帰反射表皮材100aの方が再帰反射率が大きいので、ウインドシールド1から入射する太陽光線のエネルギーをより多く車外に放出できるためである。
According to the experiment described later (see FIG. 16), the retroreflective skin material of Comparative Example 2 has a solar reflectance of 51%, whereas the retroreflective skin material 100a of the second embodiment has a retroreflectivity of 51%. , The retroreflectance of sunlight becomes 59%. Further, in the experiment in which the retroreflective skin material was provided on the entire surface of the instrument panel of the vehicle left in the sun in the summer, the temperature reached 69.4 ° C. in the case of the comparative example 2, but in the case of the second embodiment. Was 65 ° C. This is because the retroreflective skin material 100a of the second embodiment has a larger retroreflectivity than the case of the comparative example 2, and therefore, it is possible to release more energy of solar rays incident from the
(第3の実施の形態)
図11は、本発明の第3の実施の形態における再帰反射表皮材100bの構成を示す上面図である。
(Third embodiment)
FIG. 11 is a top view showing the configuration of the
第1および第2の実施の形態では、三角錐型のコーナーキューブの3つの頂点、すなわち等辺三角形状窓の3つの頂点のうち、1つの単位領域(単位キューブ)102を構成する第1サイズの各コーナーキューブ101の頂点が集合する部分、すなわち上記の基準点近傍の頂点部分に、第1サイズの各コーナーキューブ101よりも小さい第2サイズの小型コーナーキューブ110が形成されている場合を説明した。これに対し、第3の実施の形態では、第1サイズのコーナーキューブ101の3つのすべての頂点部分に、第1サイズのコーナーキューブ101よりも小さい第2サイズの小型コーナーキューブ102を形成する場合を説明する。
In the first and second embodiments, among the three vertices of the triangular pyramid-shaped corner cube, that is, among the three vertices of the equilateral triangular window, the first size of one unit region (unit cube) 102 is formed. A case has been described in which a
図11に示されるとおり、単位領域102を構成する第1サイズの各コーナーキューブ101の3つのすべての頂点において、小型コーナーキューブ110が形成されている。なお、他の構成は、第1の実施の形態の場合と同様であるので、詳しい説明を省略する。
As shown in FIG. 11,
後述する実験によれば(図16参照)、第3の実施の形態の再帰反射表皮材100bでは、太陽光線の再帰反射率が76%となり、上述した第1の実施の形態の場合の再帰反射率60%よりも、再帰反射率が向上する。これは、第1の実施の形態の場合では、各コーナーキューブ101の3つの頂点のうち1つにのみ小型コーナーキューブ110が形成されていたのに対し、第3の実施の形態では、3つの頂点のすべてに小型コーナーキューブ110が形成されているためである。
According to an experiment described later (see FIG. 16), in the
(第4の実施の形態)
図12は、本発明の第4の実施の形態における再帰反射表皮材100cの構成を示す上面図である。
(Fourth embodiment)
FIG. 12 is a top view showing the configuration of the
第3の実施の形態では、三角錐型のコーナーキューブの3つの頂点部分のすべてに、小型コーナーキューブ110を形成する場合を説明したが、第4の実施の形態では、第1サイズのコーナーキューブ101の3つの頂点部分のうち、2つの頂点部分において、小型コーナーキューブ110を形成する場合を説明する。
In the third embodiment, the case where the
図12に示されるとおり、単位領域102を構成する各コーナーキューブ101の基準面内の頂点部分、すなわちコーナーキューブ101の等辺三角形の窓の各頂点のうち、単位領域102を構成する各コーナーキューブ101の頂点が集合する部分、すなわち上記の基準点近傍の頂点部分を少なくとも含む2つの頂点部分に、小型コーナーキューブ110が形成されている。なお、他の構成は、第1の実施の形態の場合と同様であるので、詳しい説明を省略する。
As shown in FIG. 12, the
後述する実験によれば(図16参照)、第4の実施の形態の再帰反射表皮材100cでは、太陽光線の再帰反射率が68%となり、上述した第1の実施の形態の場合の再帰反射率60%よりも、再帰反射率が向上している。これは、第1の実施の形態の場合では、各
コーナーキューブ101の3つの頂点のうち1つにのみ小型コーナーキューブ110が形成されていたのに対し、第4の実施の形態では、3つの頂点のうち2つの頂点に小型コーナーキューブ110が形成されているためである。
According to the experiment described later (see FIG. 16), in the
(第5の実施の形態)
図13は、本発明の第5の実施の形態における再帰反射表皮材100dの構成を示す上面図である。なお、上記の第1〜第4の実施の形態と同様の部材には、同じ部材番号を用いて説明する。
(Fifth embodiment)
FIG. 13 is a top view showing a configuration of a
上記の第1〜第4の実施の形態では、6つの第1サイズのコーナーキューブ101によって1つの単位領域102が構成されて、この単位領域102が複数個面方向に配列されている場合であって、総ての単位領域102に小型コーナーキューブ110が形成されている場合を説明した。第5の実施の形態では、小型コーナーキューブ110が形成された単位領域102aと、小型コーナーキューブが形成されていない単位領域102bとが交互に組み合わされて再帰反射表皮材100dが形成されている場合を示す。
In the first to fourth embodiments described above, one
図13に示されるとおり、第5の実施の形態の再帰反射表皮材100dは、第2サイズの小型コーナーキューブ110が形成された第1サイズのコーナーキューブ101を複数個同心的に配列して構成された単位領域(以下、「形成領域102a」と言う)と、第2サイズの小型コーナーキューブ110が形成されていない第1サイズのコーナーキューブ101を複数個同心的に配列して構成された単位領域(以下、「非形成領域102b」と言う)とが組み合わされている。
As shown in FIG. 13, the
第5の実施の形態では、非形成領域102bの構成は、上述した比較例1の場合(図7参照)と同様であり、形成領域102aの構成は、上述した第3の実施の形態の場合(図11参照)と同様である。すなわち、形成領域102aでは、この形成領域102aに含まれる第1サイズの各コーナーキューブ101の総ての頂点部分において、第2サイズの小型コーナーキューブ110が形成されている。図13に示される例では、形成領域102aと、非形成領域102bとの含有比率は、1:1である。なお、その他の構成は、上記第1〜第4の実施の形態の場合と同様である。
In the fifth embodiment, the configuration of the
実験によれば(図16参照)、第5の実施の形態の再帰反射表皮材100dでは、太陽光線の再帰反射率が64%となり、小型コーナーキューブ110が形成されていない単位領域、すなわち非形成領域102bのみで構成されている比較例1の再帰反射表皮材の再帰反射率52%よりも、再帰反射率が向上している。これは、小型コーナーキューブ110が形成されていない単位領域102bと、小型コーナーキューブ110が形成されている単位領域102aとを混在させたためである。
According to the experiment (see FIG. 16), in the
なお、本実施の形態では、形成領域102aの構成として、第3の実施の形態で説明した構成を採用したが、第1、第2、第4の実施の形態のいずれの構成を採用することもできる。また、非形成領域102bと形成領域102aとの含有比率を1:1とする場合を説明したが、含有比率は適宜に変更することができる。この場合、形成領域102aの含まれる比率を高くすればするほど、再帰反射率が高くなる。
In this embodiment, the configuration described in the third embodiment is adopted as the configuration of the formation region 102a. However, any configuration of the first, second, and fourth embodiments is adopted. You can also. Moreover, although the case where the content ratio of the non-formation area |
(第6の実施の形態)
図14は、本発明の第6の実施の形態における再帰反射表皮材100eの構成を示す断面図である。
(Sixth embodiment)
FIG. 14 is a cross-sectional view showing a configuration of a
第6の実施の形態の再帰反射表皮材100eは、さらに、入射する光、および第1サイズおよび第2サイズのコーナーキューブ101、110によって反射した光を角度選択性
をもって透過または反射させる角度選択性透過層として機能するルーバー層20を含む。
The
なお、本明細書において、「光を角度選択性をもって透過または反射させる」とは、入射側の面の放線方向に対する入射光の角度に応じて、または、反射面側の面の放線方向に対する反射光の角度に応じて、所定の範囲の角度で光を選択的に反射または透過させる性質を意味する。 In the present specification, “transmitting or reflecting light with angle selectivity” means reflection according to the angle of incident light with respect to the ray direction of the incident side surface or with respect to the ray direction of the surface on the reflecting surface side. It means the property of selectively reflecting or transmitting light at an angle within a predetermined range depending on the angle of light.
ルーバー層20は、再帰反射表皮材100eがインストルメントパネル2などに配置されて自動車の内装材として用いられた場合に、コーナーキューブ101、110によって再帰反射された光が窓ガラスで反射されて乗員の目に入り、空中の景色などが窓ガラスに映り込んで見えるという問題(以下、単に「映り込みの問題」という)を解決するために用いられる。このようにルーバー層20を用いることを除いて、他の構成は、第1〜第5の実施の形態の場合と同様であるので、詳しい説明を省略する。また、同様の部材は、同様の部材番号を用いて説明する。
When the
上述した第1〜第5の実施の形態と同様に、複数のコーナーキューブ101および小型コーナーキューブ110は、一体的に形成されており、上述した再帰反射層支持樹脂層11と、この再帰反射層支持樹脂層10上に蒸着された金属層である鏡面反射再帰反射層12とから形成されている。そして、これらの複数のコーナーキューブ101および小型コーナーキューブ110は、透明樹脂層である光線透過性樹脂層13で被覆されている。
Similar to the first to fifth embodiments described above, the plurality of
なお、本実施の形態の単位領域102の構成としては、図5に示される第1の実施の形態と同様のものを用いている。したがって、単位領域102を構成する第1サイズの各コーナーキューブ101の3つの頂点、すなわち等辺三角形状窓の3つの頂点のうち、単位領域102を構成する各コーナーキューブ101の頂点が集合する部分、すなわち上記の基準点近傍の頂点部分に、このコーナーキューブ101よりも小さい第2サイズの小型コーナーキューブ110が形成されている。但し、単位領域102の構成として、第1の実施の形態以外の構成を採用することもできる。
Note that the configuration of the
そして、第6の実施の形態では、コーナーキューブ101および小型コーナーキューブ110の上、より具体的には、光線透過性樹脂層13の上にルーバー層20を含んでいる。このルーバー層20は、たとえば、光透過性のフィルム層の内部に、所定の高さを持った複数の薄いルーバー21(遮光壁に相当する)が配置されている。複数のルーバー21は、互いに所定の間隔で並べられており、それぞれが所定の角度でフィルム層内に固定されている。ルーバー21の基本機能は日射を遮断することであり、ルーバー21は、日射を遮断する成分を含む皮膜から形成されている。例えばカーボンを分散してなる黒色塗料を塗布することにより、ルーバー21を形成することができる。
In the sixth embodiment, the
第6の実施の形態ではさらに、ルーバー21は、一の面に光線反射面22が形成されるとともに他の面に光線吸収面23が形成されている。
In the sixth embodiment, the
ルーバー21の表裏両側のうち車外側を向く面つまり鏡面反射再帰反射層12に面する側は、鏡面反射再帰反射層12へ入射した日射の反射光や、直接の入射光を受けている。そこで、第6の実施形態では、ルーバー21は、表裏両側のうち鏡面反射再帰反射層12に面する側に光線反射面22を有している。かかる構成によれば、ルーバー21で遮られる光を反射して、日射の反射放出の効果を高めることができる。さらに、運転者から直接あるいは窓ガラスの反射から見て眩しくなく、映り込みがないようにするために、ルーバー21は、他方の側に光線吸収面23を有している。
Of the front and back sides of the
ここに、光線反射面22とは、例えば、鏡のような正反射特性をもつ表面を指し、この
ような表面を形成する手法は、特に限定するものではないが、アルミ箔のような金属箔や、金属を蒸着あるいはスパッタリングした光輝フィルムを好適に用いることができる。また、同様の効果を発揮するものとして、、アルミ顔料を用いた塗料を用いることもできる。また、正反射面に限らず散乱反射面とすることもできる。また、光線吸収面23は、運転者から直接あるいは窓ガラスの反射から見て眩しくなく、映り込みがなければよく、黒色塗料や黒色フィルムなどで形成することができる。
Here, the
このように、ルーバー層20を配置することによって、乗員の目に入射して映り込みの問題を発生させる原因となる角度の光を透過せず、乗員の目に入射しないような角度の光のみを透過させることができる。したがって、映り込みの問題を解決することができる。
In this way, by arranging the
実験によれば(図16参照)、第6の実施の形態の再帰反射表皮材100eでは、再帰反射率が58%であり、ルーバー層20を有していない第1の実施の形態の場合に比べれば再帰反射率が若干抑制されるものの、再帰反射率が52%である比較例1と比較して再帰反射率が向上する。このように、本実施の形態によれば、映り込みの問題を解決しつつ再帰反射率が比較的高い再帰反射表皮材を実現することができる。
According to the experiment (see FIG. 16), the
なお、入射する光、およびコーナーキューブ101、110によって反射した光を角度選択性をもって透過または反射させるものであれば、他の角度選択性透過層を採用することもできる。
It should be noted that other angle-selective transmission layers can be employed as long as they transmit or reflect incident light and light reflected by the
(第7の実施の形態)
図15は、本発明の第7の実施の形態における再帰反射表皮材100fの構成を示す上面図である。
(Seventh embodiment)
FIG. 15 is a top view showing the configuration of the
第1〜第6の実施の形態では、第1サイズのコーナーキューブ101の3つの頂点部分の少なくとも1つに、第1サイズのコーナーキューブ101よりも小さい第2サイズの小型コーナーキューブ110が形成されている場合を説明した。第7の実施の形態では、さらに、第2サイズの小型コーナーキューブ110の頂点部分、すなわち第2サイズの小型コーナーキューブ110の等辺三角形窓の頂点部分の少なくとも1つに、この第2サイズの小型コーナーキューブ110よりも小さい第3サイズの微小コーナーキューブ120が形成されている場合を説明する。なお、他の構成は、第3の実施の形態の場合と同様である。
In the first to sixth embodiments, a small-
第7の実施の形態においても、第3の実施の形態と同様に、コーナーキューブ101の3つのすべての頂点部分に、小型コーナーキューブ110が形成されている。そして、本実施の形態では、第2サイズの小型コーナーキューブ110の3つのすべての頂点部分に、この小型コーナーキューブ110よりも小さい微小コーナーキューブ(超小型コーナーキューブ)120が形成されている。この第3サイズの微小コーナーキューブ120も、第1サイズのコーナーキューブ101、第2サイズの小型コーナーキューブ110と同様に、隣接する二面間の角度が略直角である3つの面より構成される。
Also in the seventh embodiment, as in the third embodiment,
本実施の形態では、第1サイズ、第2サイズ、および第3サイズの各コーナーキューブ101、110、120が自己相似性を有するように配置されている。すなわち、再帰反射表皮材100fの全体をいくつかの部分に分解したとき、その各部分は全体の縮小図になっており、さらにこの分解の操作が複数段階(本実施の形態では3段階)にわたってつづけられている。但し、第2サイズの小型コーナーキューブ110の1つの頂点部分、または2つの頂点部分に微小コーナーキューブ120を形成する構成を採用することもできる。
In the present embodiment, the
実験によれば(図16参照)、第7の実施の形態の再帰反射表皮材100fでは、太陽光線の再帰反射率が86%となり、上述した他の実施の形態の場合に較べても再帰反射率が最も高い。これは、小型コーナーキューブ110に加えて、さらに小さい微小コーナーキューブ120を加えているためである。すなわち、この微小コーナーキューブ120においても再帰反射が生じるため、再帰反射率がさらに向上している。
According to the experiment (see FIG. 16), the
(実施例)
第1〜第7の実施の形態で説明した各々の再帰反射表皮材100、100a〜100fを試作して太陽光線の再帰反射率を測定するとともに、自動車のインストルメントパネル2の全面に取り付けて夏季炎天下に放置した際のルメントパネル2の温度測定を行った。また、比較のために、上述した比較例1および比較例2の再帰反射表皮材についても同様の測定を行った。そして、第1〜第7の実施の形態の再帰反射表皮材100、100a〜100fに対応する試作品(以下、実施例1〜実施例7という)と、比較例1、2について、仕様、性能、評価結果、および製造コストを図16に表としてまとめた。なお、製造コストについては、実施例1における製造コストを「1」とした場合の比で表してある。
(Example)
Each of the
図16に示されるとおり、実施例1〜実施例7の再帰反射表皮材と、第1および比較例2の再帰反射表皮材は、すべて、ポリプロピレン樹脂製の再帰反射層支持樹脂層11にアルミニウムを蒸着して鏡面反射再帰反射層12を形成し、その上から光線透過性樹脂層13としてアクリル樹脂を被覆したものを用いた。
As shown in FIG. 16, the retroreflective skin material of Examples 1 to 7 and the retroreflective skin material of the first and comparative examples 2 are all aluminum on the retroreflective layer
なお、基本となる第1サイズのコーナーキューブ101の一辺の長さは、5.2mmとし、第2サイズの小型コーナーキューブ110の一辺の長さは、これより小さい1.7mmとした。また、実施例7において形成される第3サイズの微小コーナーキューブ120の一辺の長さは、0.6mmとした。
In addition, the length of one side of the
また、再帰反射部の厚さは、基本的には4mmとしたが、実施例2および比較例2では、再帰反射層支持樹脂層11の表面を削り取って1mm程度薄型化しているため、再帰反射部の厚さは、3mmとなる。また、ルーバー層20を有している実施例6では、隣接するルーバー21の間隔が1mm、ルーバー21の高さが1mm、およびルーバー21の傾斜角が45°であるルーバー層20を採用した。この場合、再帰反射部の厚さは、5mmとした。
The thickness of the retroreflective portion is basically 4 mm. However, in Example 2 and Comparative Example 2, the surface of the retroreflective layer supporting
なお、1つのコーナーキューブ101あたりに小型コーナーキューブ110が形成される数は、上述したとおりであるが、簡単に整理すれば、次に示すとおりである。実施例1、実施例2および実施例6は、三角錐型のコーナーキューブ101の等辺三角形状の窓の3つの頂点のうち1つの頂点部分のみに小型コーナーキューブ110が形成されたものであり、実施例4は、3つの頂点のうち2つの頂点部分に小型コーナーキューブ110が形成されたものであり、実施例3および実施例7は、3つの頂点のすべての頂点部分に小型コーナーキューブ110が形成されたものである。実施例5は、3つの頂点のすべての頂点部分に小型コーナーキューブ110が形成されている形成領域102aと、小型コーナーキューブ110が全く形成されていない非形成領域102bとを組み合わせて配列したものである。比較例1および比較例2は、ともに小型コーナーキューブ110を含まない。
Note that the number of
図16に示されるように、実施例1〜7のすべてが比較例1、2に較べて太陽光線の再帰反射率が高まり、インストルメントパネル2の温度が低くなった。これは、再帰反射率が高くなることにより、ウインドシールド1から入射する太陽光線のエネルギーの多くを車外に放出できるためである。したがって、これら実施例の再帰反射表皮材を窓ガラス近傍の内装部品上に設けて自動車用の車両用内装材を構成することによって、窓ガラスから
の太陽光線を高効率に再帰反射することができ、車両が炎天下に放置された際の室内温度環境を大幅に改善できることがわかった。
As shown in FIG. 16, all of Examples 1 to 7 have a higher retroreflectivity of sunlight compared to Comparative Examples 1 and 2, and the temperature of the
なお、実施例1、実施例4、および実施例3の順に、第1サイズのコーナーキューブ101の等辺三角形状の窓の3つの頂点のうちに形成される小型コーナーキューブ110の数が増えている。このように小型コーナーキューブ110の数が増えることによって、再帰反射率も、それぞれ60%、68%、76%と高まり、インストルメントパネル2の温度を64.4℃、59.9℃、および55.4℃というように、さらに低く抑えることができる。
Note that the number of
また、実施例2のように、再帰反射層支持樹脂層11を薄型化した場合であっても、この薄型化された部分の空間を有効活用して小型コーナーキューブ110を形成することによって、高い再帰反射率を維持することができる。なお、この試作品では、再帰反射層支持樹脂層11の表面を削り取って薄型化しているが、実際の製品製造段階では、再帰反射層支持樹脂層11を元々薄型に成形すればよいので、薄型化によって樹脂材料の節約になる。したがって、高い再帰反射率を維持しつつ、薄型化によって樹脂の節約になる。具体的には、図16に示されるように、1m2あたりの製造コストは、実施例1の場合の「1」に対し、0.8程度とすることができる。
In addition, even when the retroreflective layer supporting
さらに、実施例5のように、小型コーナーキューブ110が形成されている形成領域102aと、小型コーナーキューブ110がまったく形成されていない非形成領域102bとを組み合わせて配列した場合にも、小型コーナーキューブ110が形成されている形成領域102aの含有比率に応じて、再帰反射率を高めることができる。
Further, as in the fifth embodiment, even when the formation region 102a where the
また、映り込みの問題を解決するためにルーバー層20を含める構成を採用する場合であっても、実施例6のように、小型コーナーキューブ110を形成して予め再帰反射率を高めておくことによって、所望の水準の再帰反射率を維持することができる。したがって、映り込みを防ぎつつ、車両が炎天下に放置された際の室内温度環境を改善することができる。
Further, even when a configuration including the
また、より微細な成形が可能である場合には、実施例7のように、さらに小型コーナーキューブ110の等辺三角形状の窓の3つの頂点のいずれかに微細コーナーキューブ120を形成することによって、極めて高い水準の再帰反射率を得ることもでき、車両が炎天下に放置された際の室内温度環境を大幅に改善することができる。
Further, when finer molding is possible, as in Example 7, by forming the
以上のように、本発明の好適な実施の形態である再帰反射表皮材、およびこれを用いた車両用内装材について説明したが、本発明は、これらの場合に限られるものではなく、当業者によって種々の省略、追加および変更が可能であることは明らかである。例えば、日射を反射するという作用効果から、家具や住宅内装などに適用することも可能である。 As described above, the retroreflective skin material which is a preferred embodiment of the present invention and the vehicle interior material using the same have been described. However, the present invention is not limited to these cases, and those skilled in the art Obviously, various omissions, additions and modifications can be made. For example, it can be applied to furniture and home interiors because of the effect of reflecting solar radiation.
1 ウインドシールド、
2 インストルメントパネル、
3 リアガラス、
4 リアパーセルシェルフ、
5 サイドガラス、
6 ドアウエスト、
11 再帰反射層支持樹脂層(支持層)、
12 鏡面反射再帰反射層(再帰反射層)、
13 光線透過性樹脂層(透明樹脂層)、
20 ルーバー層(角度選択性透過層)、
21 ルーバー(遮光壁)、
22 光線反射面、
23 光線吸収面、
100、100a〜100f コーナーキューブ型再帰反射表皮材、
101 第1サイズのコーナーキューブ、
102 単位領域、
102a 形成領域、
102b 非形成領域、
110 第2サイズの小型コーナーキューブ、
120 第3サイズの微小コーナーキューブ。
1 Windshield,
2 Instrument panel,
3 Rear glass,
4 Rear parcel shelf,
5 Side glass,
6 Door waist,
11 Retroreflective layer support resin layer (support layer),
12 Specular reflection retroreflection layer (retroreflection layer),
13 Light transmissive resin layer (transparent resin layer),
20 louver layer (angle selective transmission layer),
21 louver (shading wall),
22 light reflecting surface,
23 light absorbing surface,
100, 100a to 100f Corner cube type retroreflective skin material,
101 Corner cube of the first size,
102 unit area,
102a forming region,
102b non-formation region,
110 Second size small corner cube,
120 Third corner micro corner cube.
Claims (12)
ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂からなる群から選ばれた1以上の材料からなる支持層(11)と、
アルミニウム、銀および銅から選ばれた少なくとも1つ以上の金属を前記支持層(11)上に蒸着した再帰反射層(12)と、を含んでいることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載のコーナーキューブ型再帰反射表皮材。 The corner cues (101, 110, 120) of each size are
A support layer (11) made of one or more materials selected from the group consisting of polypropylene resin, polyvinyl chloride resin, polyester resin, acrylic resin and polycarbonate resin;
A retroreflective layer (12) in which at least one metal selected from aluminum, silver and copper is deposited on the support layer (11), and the retroreflective layer (12) is included. A corner cube retroreflective skin material according to any one of the above.
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