JP4050647B2 - 現像方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式を利用した複写機、プリンタ、ファクシミリそれらの複合機などの画像形成装置に使用される現像方法に関するものであり、特に、トナーと磁性キャリアとからなる2成分現像剤を使用し、帯電されたトナーのみを磁気ブラシロールから現像ロール上に移行せしめ、該トナーを静電潜像上に飛翔させることで該潜像の現像を行う一成分非接触現像方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、トナーの色に対応した複数の感光体を用いて、転写紙の送りに同期させて各感光体上にカラートナー像を形成し、各カラートナー像を順次転写紙上に転写させ、転写紙上で色重ねを行うタンデム方式が注目されてきている。この方式では高速性に優れているとの利点があるものの、各色の電子写真プロセス部材を並べて配置しなければならないため、装置が大型化するとの欠点を有していた。この対策として、感光体どうしの間隔を狭くして小型化された画像形成ユニットを配置した小型タンデム式カラー画像形成装置(以下、単に小型タンデム式装置と呼ぶ)が提案されている。
【0003】
小型タンデム式装置では、画像形成ユニットの幅方向のサイズを極小にするため、現像装置を縦型とすることが有利である。すなわち、感光体の上部方向に現像装置を配置することがレイアウト上望ましい。また、従来の2成分現像剤を用いた現像方式では、このような縦型の現像装置では、現像剤を還流させるために、現像剤攪拌部から感光体に近接した現像ロールへの供給が複雑になり、装置の小型化には限界があり、感光体へのキャリアの付着、トナーの飛散が避けられない問題があった。
【0004】
また、キャリアを用いない一成分現像剤(トナー)を用いることも提案されているが、現像ロールを感光体に接触する接触式現像方式では、感光体のトルク変動をきたし、タンデムの弱点である色ずれを助長させてしまう欠点がある。また、現像ロールを感光体に非接触とする非接触方式では、トナーをチャージロールで帯電させ、弾性規制ブレードで現像ロール上のトナー層厚を規制することが必要であるため、トナーの添加剤がチャージロールに付着して帯電能力が低下したり、規制ブレードにトナーが付着し層形成が不均一になってしまい、画像欠陥をきたすことがあった。
【0005】
従って、このような小型タンデム式装置の問題を解決するためには、一旦キャリアを用いてトナーを帯電させ、その後感光体に対し非接触でトナーを飛翔させる一成分非接触現像方法が最も好適である。即ち、この方法では、トナーと磁性キャリアとを混合してトナーを帯電させ、このような帯電トナーを含む2成分現像剤を磁気ブラシの形で磁気ブラシローラ上に保持せしめ、帯電されたトナーのみを磁気ブラシロールから現像ロール上に移行して、現像ロール上に帯電トナーの薄層を形成し、該トナーを感光体表面に形成された静電潜像上に飛翔させることにより該潜像の現像を行うものである。
【0006】
ところで、現像ロール上のトナーを静電潜像上に飛翔させることにより現像を行う場合には、連続して画像形成を行うときに、前の画像の一部が次の画像に残像(ゴースト)として現れる所謂履歴現像を生じ易いという特有の問題がある。即ち、現像終了後には、現像ロール上には、現像によりトナーが消費された領域と、トナーが消費されていない領域とが発生する。従って、この状態で次の現像が行われると、トナー消費領域が画像濃度の低い部分として次の画像中に現れてしまうのである。
【0007】
このような一成分現像に特有の履歴現像を防止するための手段としては、種々の方法が提案されている(例えば特許文献1〜4参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開平7−128983号公報
【特許文献2】
特開平12−81788号公報
【特許文献3】
特開平6−67546号公報
【特許文献4】
特開平7−92804号公報
【0009】
特許文献1の方法は、磁気ロールの磁束密度の半値幅領域を広く設定することにより、現像ロール上のトナーの回収と供給を図り、特許文献2の方法は、専用の回収ロールを用いて現像ロール上からトナーを回収するというものである。また、特許文献3では、現像ロールと磁気ロール間に印加する高電圧を高周波数で切り替え、磁気ロールから現像ロールにトナーを供給する電界と現像ロールから磁気ロールにトナーを剥離する電界とを交互に形成するものであり、さらに、磁気ロールとは別にトナー剥離部材を設け、現像ロール上のトナーを電気的に剥離して回収し、その後、剥離回収されたトナーを電気的に磁気ロールに回収させるというものである。特許文献4では、画像形成時以外に現像ロールと磁気ロールが回転している状態で、磁気ロール側に逆電界を印加し一回転以上させることが提案されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような特許文献1〜4に開示されている方法では、複雑な機構が必要であり、小型の電子写真プロセスには実用化されていなかった。
また現像装置を小型化し高濃度の画像を連続して印刷する場合には、現像ロールに対するトナーの補給が追いつかず、画像濃度が薄くなったり、印刷速度が低下したりすることがあった。この問題を解消するために、掻き取り装置や特別な回収バイアスの印加も提案されているが、トナーのストレスが増し、耐久性能劣化の要因になっていた。
【0011】
従って本発明の目的は、現像装置を複雑にすることなく、連続現像時の残像の発生、即ち履歴現像を防ぎ、確実に帯電されたトナーを現像ロールに供給することが可能であり、タンデム方式のカラー画像形成装置、特に小型の装置に有効に適用し得る一成分非接触現像方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、複数の感光体ドラムがサイドバイサイドに配置され、
前記感光体ドラムの各々に併設し、第1の直流バイアスに交流バイアスを重畳したバイアスによって感光体ドラム上に形成された静電潜像を現像する現像ロールとトナーと、磁性キャリアとを含む2成分現像剤で磁気ブラシを形成し、第2の直流バイアスによって、現像ロールにトナー薄層を形成する磁気ロールとを供え、感光体ドラムに形成された静電潜像上にトナーを飛翔させて現像を行うタンデム式カラー画像形成装置に用いられる現像法において、
前記磁性キャリアの体積抵抗は、10 Ωcm〜10 Ωcmであり、前記磁気ロールの回転速度を現像ロールの速度に対し、1.0〜2.0倍に設定し、
前記トナーの磁気ロールから現像ロール上への移行を、磁気ロールと現像ロールとの間に300μA〜600μAの交流電流を流すことにより行うことを特徴とする現像方法が提供される。
【0013】
本発明においては、前記第1の直流バイアスと前記第2の直流バイアスの電位差が100〜250Vであることが好ましい。
【0014】
本発明では、磁気ロールから現像ロール上への帯電トナーの移行を、交流電流量が300μA以上となるように調節して行うことにより、後述する実施例の実験結果を示す表1から明らかな通り、連続して画像形成を行うときの履歴現像を有効に防止することが可能となる。この理由は明確ではないが、おそらく交流電流量が300μA以上のときには、磁気ロール上の磁気ブラシの振動が大きく、磁気ロールから現像ロールへのトナー供給が効率よく行われ、この結果、トナー消費領域に速やかにトナーが補給され、ゴーストの発生、即ち履歴現像が有効に防止されるものと思われる。尚、磁気ロールと現像ロールとの間に流れる交流電流値は、いわゆる実効電流値を意味するものである。
【0015】
また、本発明では、現像ロールへのトナー供給が効率よく行われるため、高濃度の画像を連続して印刷する場合においても、現像ロールに対するトナーの補給が有効に行われ、画像濃度の低下や印刷速度の低下も有効に回避することができる。
【0016】
このように本発明の一成分非接触現像方法は、複雑な機構を用いることなく、履歴現像を防止し且つトナー補給を効率よく行うことができるため、コンパクトなタンデム式カラー画像形成装置に有効に適用される。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一成分非接触現像方法が好適に適用されるタンデム式カラー画像形成装置の概略構造を示す図であり、
図2は、本発明の一成分非接触現像方法を実施するための現像器の構造を示す側断面図であり、
図3は、図2の現像器の平面断面図である。
【0018】
図1において、この画像形成装置においては、本体1内の画像形成領域には、現像器2が近傍に配置されている感光体ドラム3が複数(4個)サイドバイサイドに配置されており、各感光体ドラム3には、上記現像器2とともに、露光ユニット4が配置され、その下方には、転写紙を搬送するための搬送ベルト5が設けられている。
【0019】
感光体ドラム3は、アルミ等からなる導電性素管上に感光体層を形成させたものであり、該感光体は、アモルファスシリコン、単層或いは積層型の有機感光体、セレンなど、それ自体公知のものであってよい。
【0020】
また、各感光体ドラム3の周囲には、番号は付されていないが、主帯電装置、転写装置、クリーニング装置も配置されており、更に、現像器2内には、感光体ドラム3の位置に応じて各色のトナー(例えば、ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー)が収容されており、感光体ドラム3毎で各色のトナー像が形成されるようになっている。
【0021】
即ち、感光体ドラム3を主帯電装置によって所定極性に一様に帯電する。この場合、アモルファスシリコン感光体ドラムを用いたときには、その表面電位(主帯電電位)は、150乃至300V程度とし、正帯電有機感光体ドラムを用いた場合には、300乃至500Vの範囲とするのがよい。次いで所定の画像情報に基づいて露光ユニット4からの光照射によって画像露光を行い、静電潜像を形成する。この静電潜像を所定の現像バイアス電界を印加することにより、現像器2によって現像し、所定の色のトナー像を形成する。このトナー像は、転写装置により、本体1に装着された給紙カセットなどから搬送ベルト5上に導入された転写紙上に転写される。このようにして各感光体ドラム3上に形成された各色のトナー像が、順次、転写紙上に転写され、転写紙上で色重ねされて、フルカラートナー像が形成される。このフルカラートナー像は、転写紙を搬送ベルト5から定着装置内に導入することによって、熱及び圧力により転写紙表面に定着され、定着画像を有する転写紙は装置外に排紙されることとなる。尚、感光体ドラム3から転写紙上にトナー像が転写された後は、クリーニング装置によって該ドラム3上に残存するトナーが除去され、次の画像形成サイクルが行われる。
【0022】
図1のようなタンデム式カラー画像形成装置において、これをコンパクトにするためには、各感光体ドラム3の間隔を小さくすることが必要であり、このためには、レイアウト上、図示されている如く、現像器2を縦型として感光体ドラム3の上部に配置することが最も好適である。この縦型の現像器3により、本発明の一成分非接触現像が実施される。
【0023】
上記の現像器2の構造を示す図2及び図3において、この現像器2は、現像ケース10内に、現像ロール20、磁気ロール21、パドルミキサー22及び攪拌ミキサー23が収容されている。
【0024】
現像ロール20は、現像ケース10の最下方において、所定の開口部を介して感光体ドラム3に対面するように配置されている。現像ロール20と感光体ドラム3との間隔は、非接触での現像を行うために、通常、150〜400μm、特に200〜300μmの間隔に設定されている。この間隔が、上記範囲よりも狭いとカブリを生じるおそれがあり、また上記範囲よりも大きいと、画像濃度の低下等を生じるおそれがある。
【0025】
磁気ロール21は、複数の磁極を備えたマグネットを内蔵しており、現像ロール20の上側に隣接して配置されている。また、図2に示されているように、磁気ロール21に近接して、所定のクリアランスで穂切りブレード24が設けられている。
【0026】
磁気ロール21のさらに上方には、パドルミキサー22が配置され、このパドルミキサー22に並列して攪拌ミキサー(例えばスパイラル)23が配置されている。また、攪拌ミキサー23が配置されている部分には、トナーセンサ25が設けられており、パドルミキサー22と攪拌ミキサー23との間は、中央部分で仕切り壁26によって仕切られている。
【0027】
かかる現像器3において、攪拌ミキサー23及びパドルミキサー22が配置されている室内に、トナーと磁性キャリアとからなる2成分現像剤が充填される。即ち、攪拌ミキサー23及びパドルミキサーでの磁性キャリアとの混合攪拌により、トナーは所定極性に摩擦帯電される(キャリアは反対極性に摩擦帯電される)。このようにして摩擦帯電されたトナーと磁性キャリアとは、パドルミキサー22から磁気ロール21上に供給される。尚、現像によりトナーが消費され、現像剤中のトナー濃度が低下した場合には、トナーセンサ25によりトナー濃度の低下が検知され、上方の開口部からトナーが補給される。
【0028】
磁気ロール21上では、帯電したトナー及びキャリアからなる磁気ブラシ27(図3参照)が形成され、この磁気ブラシ27は、穂切りブレード24によって一定の穂長に規制される。一般に、穂切りブレード24と磁気ロール21とのクリアランスは、0.3乃至1.5mmの範囲に設定される。また、この磁気ブラシ27の幅は、現像ロール20の幅よりも大きく設定することが好ましい。これは、磁気ブラシ27によって現像ロール20からトナーを確実に回収するためであり、これにより、現像ロール20からのトナー飛散などを有効に回避することができる。
【0029】
一方、磁気ロール21に対面して配置されている現像ロール20は、アルミ、ステンレスなどの導電性材料からなり、この現像ロール20と磁気ロール21とのクリアランスは、磁気ブラシ27による現像ロール20から磁気ロール21へのトナーの回収をブレードなどの部材を用いずに行うために、現像ロール20上に形成されるトナー層が磁気ブラシ27と接触するように設定されていることが好ましく、例えば、前述した穂切りブレード24と磁気ロール21とのクリアランスと同程度(0.3乃至1.5mmの範囲)に設定される。
【0030】
さらに、磁気ロール21には、直流電源DC31aが接続されており、所定の直流電位(以下、この直流電位をDC31aと呼ぶ)が印加されるようになっている。また、現像ロール20には、直流電位DC30a及び交流電位AC30bが接続され、直流電位(以下、DC30aと呼ぶ)に交流電位(以下、AC30bと呼ぶ)が重畳された交番電位(DC30a+AC30b)が印加されるようになっている。
【0031】
即ち、本発明では、磁気ロール21上に形成された磁気ブラシ27から帯電トナーのみを現像ローラ20上に移行して現像ローラ20上に帯電トナーの薄層を形成するが、この帯電トナーの移行は、磁気ロール21に上記の直流電位DC31aが印加され、且つ現像ロール20に交番電位(DC30a+AC30b)が印加された状態で行われる。尚、現像ロール20に印加される交番電位は、現像バイアス電位に相当するものである。
【0032】
本発明において、現像ロール20上への帯電トナーの移行は、現像ロール20と磁気ロール21との間の交流電流が300μA以上、特に300乃至600μAの範囲となるように、上記直流電位及び交番電位が調整される。即ち、交流電流が300μA未満であると、画像形成を繰り返し行ったときに履歴現像を発生してしまう。また、交流電流を過度に大きくしても、それ以上の効果を得ることはできず、むしろ、現像に悪影響を与えるおそれがあり、300μAを超えると放電が発生する。尚、この交流電流とは、バイアス印加時に現像ロール20から磁気ロール21に現像剤を介して流れ込む電流を意味する。
【0033】
また、現像ロール20上に形成されるトナー薄層の厚みは、現像剤の抵抗や現像ロール20および磁気ロール21の回転速度差などによっても左右されるが、磁気ロール21と現像ロール20間の電位差|DC31a−DC30a|(以下Δと表現する)によって制御することもでき、例えばΔを大きくすると現像ロール20上のトナーの層が厚くなり、Δを小さくすると薄い層になる。Δの範囲は一般的に100乃至250V程度が適切である。通常、トナー薄層の厚みは、6乃至70μm、特に30乃至50μmの範囲に調整するのがよい。この厚さはトナーの平均粒径を7μmとした場合にトナーの5層から10層程度に相当する値である。
【0034】
また、現像後に、現像ロール20から磁気ロール21上にトナーを回収し、トナーの入れ替えを効率よく行うためには、例えば現像ロール20と磁気ロール21との回転方向を互いに逆方向とし、且つ磁気ロール21の回転速度を現像ロール20の速度に対し、1.0乃至2.0倍に設定することが好適である。尚、このようなトナーの回収は、非現像時に行われ、現像ロール20及び磁気ロール21に印加される電位をゼロとすることにより行われる。
【0035】
現像は、反転現像により行われ、現像ロール20に上記の交番電位(DC30a+AC30b)、即ち現像バイアス電位を印加することにより、感光体ドラム3表面に形成された静電潜像(光照射により電位が低下した部分)に帯電トナーを飛翔させることにより行われる。
【0036】
このような現像バイアス電位は、用いる感光体の種類によって異なり、例えば、アモルファスシリコン感光体ドラムを用いた場合には、DC30aが150V以下、好ましくは0乃至100V、AC30bとしては、ピーク間電圧VP−Pが500〜2000V、周波数が1〜3kHzに設定されていることが好ましい。また、感光体3として、例えば正帯電の有機感光体(OPC)を用いた場合は、DC30aが400V以下、好ましくは50乃至300Vに設定することがトナーに強い電界をかけることを防止する意味で好ましい。
【0037】
本発明において、現像剤として用いる磁性キャリアは、トナーとの混合により、該トナーを所定極性に摩擦帯電せしめるとともに、現像ロール20と磁気ロール21間のニップで、強固に静電的に付着したトナーを磁気ブラシで引き剥がし、現像に必要なトナーを供給するためのものである。かかる磁性キャリアは、それ自体公知のものでよく、例えばマグネタイト、Mn系フェライト、Mn−Mg系フェライトなどがあり、必要により表面処理して用いることも可能である。通常、その体積抵抗は、10Ωcm〜10Ωcmの抵抗のものが好ましい。10Ωcm未満では、現像ゴースト対策には有効であるが、正確な帯電をトナーに付与しカブリの発生の無い現像を維持することは困難となる傾向があり、さらに長期間運転した場合に現像ロール20表面からトナーが飛散し帯電器や露光ユニット4を汚染する不具合を発生させてしまうことがある。また、10Ωcmよりも高抵抗であると、帯電性能を付与することは可能であるが帯電が上昇しやすい問題がある。さらに、トナーとの接点を増やすために、その粒径は、40μm以下であることが好適である。
【0038】
トナーは、所定の結着樹脂中に、各色の着色剤、電荷制御剤及び離型剤(ワックス)を分散させたものであり、例えば正帯電して使用する場合には正帯電制御剤が配合され、負帯電して使用する場合には、負電荷制御剤が配合されたものである。この粒径は、通常、5乃至20μmの範囲にあることが好ましく、さらに、必要により、シリカ、アルミナ、酸化チタン等の外添剤が添加混合されていてもよい。
【0039】
トナーとキャリアとの混合割合は、キャリアおよびトナーの合計量に対しトナー2〜40重量%、好ましくは3〜30重量%、より好ましくは4〜25重量%である。トナーの混合割合が2重量%未満であると、トナー帯電量が高くなって、十分な画像濃度が得られなくなり、40重量%を超えると十分な帯電量が得られなくなるため、トナーが現像器から飛散し画像形成装置内を汚染したり、画像上にトナーカブリが生じるおそれがある。トナーとキャリアとの混合攪拌によって、トナーの帯電量は、通常、5〜20μC/gに制御される。
【0040】
【実施例】
図2に示すような現像器を備えた図1の構造のタンデム式カラー画像形成装置(感光体:アモルファスシリコン)を使用し、磁気ロールに印加する直流電位DC31a及び現像ロール20に印加する交番電位(DC30a+AC30b)を種々変更することにより、現像ロールと磁気ロールとの間に流れる交流電流値を種々変更して、連続してカラー画像形成を行った。尚、交流電流は、磁気ロール入力電源31aと磁気ロール21との間に抵抗を入れ抵抗値を変更することにより制御した。そのときの画像ゴーストの発生を目視で観察し、その結果を表1に示した。
◎:画像ゴーストの発生が全く無かった。
○:画像ゴーストの若干の発生はあるが問題無いレベルであった。
×:画像ゴーストが発生した。
【0041】
【表1】
Figure 0004050647
【0042】
【発明の効果】
本発明では、現像ロールと磁気ロールとの間の交流電流を300μA以上に制御して現像ロール上でのトナー供給を行うことにより、現像装置を複雑にすることなく、連続現像時の残像の発生、即ち履歴現像を防ぎ、確実に帯電されたトナーを現像ロールに供給することが可能となった。この現像方法は、タンデム方式のカラー画像形成装置、特に小型の装置に有効に適用し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一成分非接触現像方法が好適に適用されるタンデム式カラー画像形成装置の概略構造を示す図。
【図2】本発明の一成分非接触現像方法を実施するための現像器の構造を示す側断面図。
【図3】図2の現像器の平面断面図。
【符号の説明】
20:現像ロール
21:磁気ロール
27:磁気ブラシ

Claims (2)

  1. 複数の感光体ドラムがサイドバイサイドに配置され、
    前記感光体ドラムの各々に併設し、第1の直流バイアスに交流バイアスを重畳したバイアスによって感光体ドラム上に形成された静電潜像を現像する現像ロールとトナーと、磁性キャリアとを含む2成分現像剤で磁気ブラシを形成し、第2の直流バイアスによって、現像ロールにトナー薄層を形成する磁気ロールとを供え、感光体ドラムに形成された静電潜像上にトナーを飛翔させて現像を行うタンデム式カラー画像形成装置に用いられる現像法において、
    前記磁性キャリアの体積抵抗は、10 Ωcm〜10 Ωcmであり、前記磁気ロールの回転速度を現像ロールの速度に対し、1.0〜2.0倍に設定し、
    前記トナーの磁気ロールから現像ロール上への移行を、磁気ロールと現像ロールとの間に300μA〜600μAの交流電流を流すことにより行うことを特徴とする現像方法。
  2. 前記第1の直流バイアスと前記第2の直流バイアスの電位差が100〜250Vである請求項1に記載の現像方法。
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