JP4050068B2 - 簡易帽子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、平板で柔軟な帽子本体と、この帽子本体を頭にかぶせたときに頭部側面になる周辺部分に環状に貼り付けた薄い金属テープとで形成され、この帽子本体を金属テープとともに周方向に集束して握り締め、金属テープを周方向に小さく屈曲させて帽子を形成させる簡易帽子の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
柔軟な帽子本体を平面に広げた状態で、帽子本体の周辺部に薄い可塑性の金属テープを環状に貼り付け、この帽子本体を束ねて金属テープを握り締め、金属テープを小さく屈曲させて帽子を形成させる簡易帽子は、実公平2−26901号に示されている。
また、前記金属テープの屈曲は、できるだけ均等に小さい屈曲部を形成させることが望ましい。このため、本出願人は特願2001−316533号により、前記の簡易帽子の金属テープの貼り付けを円滑にするとともに、屈曲させる時の不規則な屈曲を少なくできるように、帽子本体に貼り付ける金属テープに、あらかじめ放射方向に均等な屈曲部(しわ)を設けておくことを提案した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、使用に当たって金属テープを屈曲させて帽子の径を小さくし、これを頭にかぶせて屈曲部を広げることにより、金属テープの径を使用者各自の頭の大きさに合わせてフィットさせても、着脱を繰り返したり、脱いで畳んだものを再度かぶるときに、屈曲部が伸びて径が大きくなり、頭にかぶった感じが緩くなり易く、かぶり直す度に屈曲部を縮めて径を小さくする手間が必要になり、煩わしい欠点があった。
本発明は、繰り返してかぶっても頭とのフィット感を良好に保てるように改良したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
このため、柔軟な帽子本体の周辺部に薄い可塑性の金属テープを環状に貼り付け、この金属テープを屈曲させて頭の大きさに合わせる簡易帽子において、金属テープを屈曲させて頭の大きさに合わせた後に、この屈曲させた金属テープに、屈曲していない薄い可塑性の金属テープを重ねて貼りつけるようにしている。
また、頭の大きさに合わせて屈曲させた金属テープに、屈曲していない薄い可塑性の金属テープを重ねて貼り付けるときに、屈曲部が伸びて径が大きくなり易いので、重ねて貼り付けたのち、前記屈曲させた金属テープとともに、再度屈曲させて径を調節させる。
なお、屈曲していない金属テープの幅は、両端が重ならないように間隔を設けて貼り付けることが望ましい。
また、重ねて貼り付ける屈曲していない金属テープは、屈曲させた金属テープの幅より幾分大きくしておけば、貼り付けを容易にすることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
これを図に示す実施例について説明する。
図1は本発明の実施例を示す斜視図、図2は金属テープの重なり部分を示す一部断面図である。
1は和紙、布とくに不織布などの柔軟な帽子本体、2は薄い厚さたとえば25ないし50ミクロンのアルミニウムなどの金属テープで、図3のようにあらかじめ帽子本体1の周辺部に貼り付け、これを図4のように束ねたり、指で押し縮めて細かく屈曲させ、これを使用者の頭にかぶせて屈曲部の径をひろげ、図5に示すような帽子を形成している。3は前記金属テープ2と同様な金属テープで、幅を僅かに広くしたものを用いており、屈曲させないで前記屈曲させた金属テープ2に重ねて貼り付ける。4は前記金属テープ3の端部である。
【0006】
図3に示す状態の帽子本体1を図4のように束ねて握り締め、金属テープ2を屈曲させ、要すれば指で屈曲部5を修正して屈曲を小さくし、金属テープ2を小径の輪にした帽子本体1を、使用者の頭にかぶせて図5に示すような頭の大きさに合わせた帽子を形成させる。
このようにして金属テープ2の径を使用者の頭に合わせた後に、この金属テープ2の屈曲部5を伸ばさないようにして金属テープ3を重ねて貼り付ける。
【0007】
この場合、金属テープ3の幅を、金属テープ2の幅より僅かに大きくしておけば、貼り付けを容易に行わせることができ、あらかじめ接着剤を塗布し剥離紙を付けたテープを用い、剥離紙をはがしながら屈曲部5を金属テープ3の下に押し込む要領で径が大きくならないようにして貼り付ける。この場合、金属テープ3の両端部4、4を僅かな間隙、たとえば1ないし5cm程度の間隔を設けて重ならないように貼り付けることが好ましい。
【0008】
このように、金属テープ2の径を使用者の頭に合わせた後に、この金属テープ2に重ねて金属テープ3を貼り付けるときに、屈曲させた金属テープ2が伸び易い。したがって、金属テープ3の両端4、4を適宜な間隔を設けて貼り付けたのちに、前記屈曲させた金属テープとともに、再度屈曲させて径を小さくしたものを頭にかぶせて寸法を調節させることができる。
【0009】
なお、図の実施例では、帽子本体1の内側に金属テープ2、3を重ねて貼り付けているが、外側に貼り付けるようにしてもよく、いずれか一方の金属テープを帽子本体の内側に貼り付け、他方を外側に重ねて貼り付けることもできる。
【0010】
【発明の効果】
このように本発明は、柔軟で平板な帽子本体の周辺部に、薄い可塑性の金属テープを環状に貼り付け、この金属テープを周方向に屈曲させて、金属テープが頭を囲むようにした帽子を形成させる簡易帽子において、使用者の頭に合わせて周方向に屈曲させた前記金属テープに、屈曲していない薄い可塑性の金属テープを重ねて貼り付けているので、屈曲させた金属テープの屈曲状態を、屈曲していない金属テープによって保持させ、脱いだりかぶったりを繰り返しても、屈曲部の伸びによる寸法の変化を生じなくなり、常に使用者の頭に合ったフィット感を得られる効果がある。
【0011】
また、頭の大きさに合わせて周方向に屈曲させた金属テープに、屈曲していない薄い可塑性の金属テープを貼り付けたのちに、屈曲させた金属テープとともに再度屈曲させることにより、屈曲しない金属テープを貼り付けるときに屈曲部が伸び易いが、再度の屈曲により、大きくなった径を小さくすることができ、フィット感を良好に保たせることができる。
【0012】
なお、屈曲していない金属テープの両端間に間隙を設けて重ならないように貼り付けるようにすれば、重ねて貼り付けるときに屈曲部を縮めて仕上がりの径が幾分小さくなったり、重ねて貼り付けた金属テープの屈曲によって帽子の径が小さくなっても、両端部間の間隙に残っている屈曲部が伸び縮みし、寸法の調整をすることができる。
【0013】
なお、使用者は、あらかじめ貼着された金属テープに沿って別の金属テープを貼り付ければよいので、貼り付け作業が容易であり、とくに屈曲していない金属テープの幅を、屈曲させた金属テープの幅より大きくしておけば、使用者が重ねて貼り付ける時に、屈曲していない金属テープが屈曲した金属テープを覆い、貼り付けを簡単にし体裁がよくなるとともに、金属テープの縁が帽子本体にも貼り付けられるので、貼り付け強度が増大する利点がある。
屈曲していない金属テープを、屈曲した金属テープに帽子本体を挟んで重ねる場合は、さらに貼着強度を大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す斜視図である。
【図2】屈曲部の一部断面を示す拡大図である。
【図3】使用前の状態を示す帽子の平面図である。
【図4】帽子を成形するために束ねた状態を示す側面図である。
【図5】成形された帽子の状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 帽子本体
2 金属テープ
3 金属テープ
4 端部
5 屈曲部
Claims (4)
- 柔軟で平板な帽子本体の周辺部に、薄い可塑性の金属テープを環状に貼り付け、この金属テープを周方向に屈曲させて、金属テープが頭を囲むようにした帽子を形成させる簡易帽子において、頭の大きさに合わせて周方向に屈曲させた前記金属テープに、屈曲していない薄い可塑性の金属テープを重ねて貼り付けたことを特徴とする簡易帽子。
- 前記屈曲していない金属テープが、両端間に間隙を設けて貼り付けられている請求項1の簡易帽子。
- 柔軟で平板な帽子本体の周辺部に、薄い可塑性の金属テープを環状に貼り付け、この金属テープを周方向に屈曲させて、金属テープが頭を囲むようにした帽子を形成させる簡易帽子において、前記金属テープを頭の大きさに合わせて周方向に屈曲させた後に、屈曲していない薄い可塑性の金属テープを屈曲させた金属テープに重ねて両端間に間隙を設けて貼り付け、この屈曲していない金属テープを、前記屈曲させた金属テープとともに、再度屈曲させることを特徴とする簡易帽子。
- 前記屈曲していない金属テープが、屈曲させた金属テープの幅より大きい幅をそなえている請求項1または2または3の簡易帽子。
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- 2002-02-19 JP JP2002040867A patent/JP4050068B2/ja not_active Expired - Fee Related
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