JP4049303B2 - インクジェット記録ヘッド - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクを小滴としてインクノズルより噴射させて記録するインクジェット記録装置に用いられるインクジェット記録ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
微小なノズルからインクを噴射させて紙などの記録媒体上に付着させて記録する方法は、インクジェット記録方法として知られている。このインクジェット記録方法の中の一方式として、記録箇所だけにインクを噴射させて記録するオンデマンド型のインクジェット記録ヘッドがある。
【0003】
オンデマンド型のインクジェット記録ヘッドは、米国のエドモンド・エル・カイザー氏およびステフアン・ビー・シアーズ氏によって1970年に提案されており、日本においても特許出願(特願昭46−47581号)され、昭和53年4月27日に出願公告(特公昭53−12138号)された。この記録ヘッドを用いた印刷装置は、構造が簡単である、メンテナンス費用が安価である、等の利点から、特に小型軽量が要求される卓上プリンタやファックス等の分野で多用されている。
【0004】
このオンデマンド型のインクジェット記録ヘッドは、構造により、さらにエッジシュータ型とサイドシュータ型とに分類される。これらエッジシュータ型およびサイドシュータ型のインクジェット記録ヘッドについて図を参照しつつ順次説明する。
【0005】
まず、エッジシュータ型のインクジェット記録ヘッドについて概略説明する。
図11はエッジシュータ型のインクジェット記録ヘッドの側断面図である。通常、シリコンウェハ、ガラス、金属板またはプラスチック材料等からなる流路基板100には、エッチング、機械加工または金型成形等によってインクノズル101、インク射出路102、インク加圧室103、フィルター流路104、インク供給路105などの溝が設けられる。
【0006】
このような流路基板100にガラス、金属板またはプラスチック材料等からなる振動板106が接合または接着されて各々のインク流路溝が構成される。そして、振動板106のインク加圧室103に接する面と反対側表面に、電気機械変換素子である圧電素子107が接着される。
【0007】
続いて、エッジシュータ型のインクジェット記録ヘッドの動作について説明する。
インクジェット記録ヘッドに図示しない外部のインク供給源からインクが供給され、インク加圧室103・インク射出路102まで充填される。
このような状態で圧電素子107にパルス状の電圧が印加されると、圧電素子107が変形するとともに振動板106がインク加圧室103側に急激に湾曲するように変形する。この湾曲によりその容積を急激に減少させ、その体積減少分に対応するインクがインク射出路102を経てインクノズル101から噴射され、図示していない記録媒体上に点状に付着し、その集積によって所定の記録が実行される。
エッジシュータ型のインクジェット記録ヘッドはこのようなものである。
【0008】
続いて、サイドシュータ型のインクジェット記録ヘッドについて説明する。
図12はサイドシュータ型のインクジェット記録ヘッドの側断面図である。
インクジェット記録ヘッドは、インクノズル101を有するインクノズル板108と、インク射出路102を有するインク通路板109と、インク加圧室103,フィルター流路104およびインク供給路105が設けられているキャビティ板110と、振動板106とを積層一体化する。
そして、振動板106のインク加圧室103に接する面と反対側表面に、電気機械変換素子である圧電素子107が接着される。
このインクジェット記録ヘッドの材料はガラス、金属またはプラスチック材料が適宜、選択される。また、そのインク噴射原理は上述したエッジシュータ型のインクジェット記録ヘッドと同様である。
【0009】
上述のように、エッジシュータ型・サイドシュータ型に分けて説明したオンデマンド型のインクジェット記録ヘッドは、構造が簡単で比較的安価に製造できるという利点をもっており、広く利用されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
このようなオンデマンド型のインクジェット記録ヘッドのインク噴射の応答性は、インク流路とそれぞれの部材形状が適切に設計・製造されている場合には、インクノズル101から噴射したインク量に相当するインクをインク加圧室103へ高速に供給できるか否かで支配される。
【0011】
しかしながら、上述したインクジェット記録ヘッドでは、エッジシュータ型・サイドシュータ型共に、インク加圧室103へ供給されるインクがフィルター流路104を経由する必要があった。このフィルター流路104は一の流路しかない上に、このフィルター流路104を経由するインク供給が高速になるほど、フィルター流路104におけるインクとの接触部分の流体抵抗が増大していくため、高速になるほどインク供給が困難になっていた。
【0012】
このような事情から、図11および図12に示したインクジェット記録ヘッドのインク噴射の応答性は高々10kHz止まり(つまり、1秒間に1万回インクを噴射する)であり、これ以上の速さで動作させるとインク供給が追随できず、正常なインク噴射が不能になるという欠点があった。
【0013】
さらに、一の流路しかないフィルター流路104が、インク供給中にゴミ等の侵入で閉塞してしまうと、インク加圧室103に対するインク供給とインク噴射が不能となって、インクジェット記録ヘッドとしての機能が喪失してしまう、という問題も抱えている。
また、閉塞しないまでもゴミ等の存在により、インク加圧室103へのインク供給量が減少すると、インク噴射が遅くなるという問題もあった。
【0014】
本発明は、上記した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、インク加圧室に対する高速でのインク供給を可能とし、インク噴射の高速化・高速印字を実現するインクジェット記録ヘッドを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、インク供給溝が配置されたインク分配板、および、インク室に連通する複数枝路が配置された他のインク分配板を組み合わせ、インク供給溝および複数の枝路を経由してインク噴射路(キャビティ板のインク加圧室等)へインク供給を行うようにした。
【0016】
インク分配板のインク室周囲に枝路を多数設ければインク噴射路へのインクは360°の方向から多数(少なくとも二以上)経路を通じて供給されることとなり、高速でのインク供給が可能となって、インクノズルからのインク噴射の高応答性を実現できることになる。
さらに、インク噴射路へ通じるインク供給路は複数経路となるために、一本のインク供給路に不具合が生じても、他のインク供給路を通じてインク供給ができるため記録ヘッドとしての致命的な欠陥を抑止できる。
【0017】
すなわち、請求項1記載の発明に係るインクジェット記録ヘッドによれば、
複数のインクノズルを有するインクノズル板と、
インクノズル板に固着され、インクノズル板の複数のインクノズルとそれぞれ連通する複数のインク通路を有するインク通路板と、
インク通路板に固着され、インク通路板の複数のインク通路とそれぞれ連通する複数のインク室および、これら複数のインク室の周囲に形成されるインク供給溝を有する第1インク分配板と、
第1インク分配板に固着され、第1インク分配板の複数のインク室とそれぞれ連通する複数のインク室、全てのインク室に設けられるものであって一のインク室に複数連通するとともに第1インク分配板のインク供給溝と連通する複数の枝路、および、第1インク分配板のインク供給溝と連通するインク供給孔を有する第2インク分配板と、
第2インク分配板に固着され、第2インク分配板の複数のインク室とそれぞれ連通する複数のインク室および、これら複数のインク室の周囲に形成されて第2インク分配板の複数の枝路と連通するインク供給溝を有する第3インク分配板と、
第3インク分配板に固着され、第3インク分配板の複数のインク室とそれぞれ連通する複数のインク加圧室および、第3インク分配板のインク供給溝と連通するインク供給孔を有するキャビティ板と、
キャビティ板に固着され、キャビティ板のインク加圧室内のインクを加圧する圧電素子、および、キャビティ板のインク供給孔と連通するインク注入口を有する振動板と、
を積層一体化して形成するオンデマンド型のインクジェット記録ヘッドであって、
振動板のインク注入口、キャビティ板のインク供給孔、第3インク分配板のインク供給溝、第2インク分配板の複数の枝路、および、第1インク分配板のインク供給溝を連通させてインク供給路とし、
キャビティ板のインク加圧室、第3インク分配板のインク室、第2インク分配板のインク室、第1インク分配板のインク室、インク通路板のインク通路、および、インクノズル板のインクノズルと連通させてインク噴射路とし、
インク供給路からインク噴射路へは、第1インク分配板のインク供給溝および第3インク分配板のインク供給溝から第2インク分配板の複数の枝路を介して複数のインク室へインクを供給し、
圧電素子がインク噴射路内を加圧してインクノズル板のインクノズルからインクジェット噴射した後に減圧したインク噴射路内へ、第1インク分配板のインク供給溝および第3インク分配板のインク供給溝に連通する複数の枝路を介して、インク供給路からインクの供給を行うことを特徴とする。
【0018】
また、請求項2記載の発明に係るインクジェット記録ヘッドによれば、
複数のインクノズルを有するインクノズル板と、
インクノズル板に固着され、インクノズル板の複数のインクノズルとそれぞれ連通する複数のインク通路を有するインク通路板と、
インク通路板に固着され、インク通路板の複数のインク通路とそれぞれ連通する複数のインク室、全てのインク室の周囲に設けられるものであって一のインク室の周囲に複数形成される複数のインク通流孔および、これら複数のインク通流孔の周囲に形成されるインク供給溝を有する第1インク分配板と、
第1インク分配板に固着され、第1インク分配板の複数のインク室とそれぞれ連通する複数のインク室、第1インク分配板の複数のインク通流孔とそれぞれ連通する複数のインク通流孔、これら複数のインク通流孔の全てにそれぞれ連通するとともに第1インク分配板のインク供給溝と連通する複数の枝路、および、第1インク分配板のインク供給溝と連通するインク供給孔を有する第2インク分配板と、
第2インク分配板に固着され、第2インク分配板の複数のインク室とそれぞれ連通する複数のインク室、第2インク分配板の複数のインク通流孔とそれぞれ連通する複数のインク通流孔および、これらインク通流孔の周囲に形成されて第2インク分配板の複数の枝路と連通するインク供給溝を有する第3インク分配板と、
第3インク分配板に固着され、第3インク分配板の複数のインク室とそれぞれ連通する複数のインク室、第3インク分配板の複数のインク通流孔とそれぞれ連通する複数のインク通流孔および、第3インク分配板のインク供給溝と連通するインク供給孔を有するキャビティ補助板と、
キャビティ補助板に固着され、キャビティ補助板の複数のインク室とそれぞれ連通するとともにキャビティ補助板の複数のインク通流孔ともそれぞれ連通する複数のインク加圧室および、キャビティ補助板のインク供給孔と連通するインク供給孔を有するキャビティ板と、
キャビティ板に固着され、キャビティ板のインク加圧室内のインクを加圧する圧電素子、および、キャビティ板のインク供給孔と連通するインク注入口を有する振動板と、
を積層一体化して形成するオンデマンド型のインクジェット記録ヘッドであって、
振動板のインク注入口、キャビティ板のインク供給孔、キャビティ補助板のインク供給孔、第3インク分配板のインク供給溝、第2インク分配板の複数の枝路、および、第1インク分配板のインク供給溝を連通させて第1のインク供給路とし、
キャビティ板のインク加圧室、キャビティ補助板のインク通流孔、第3インク分配板のインク通流孔、第2インク分配板の複数の枝路と連通するインク通流孔、および、第1インク分配板のインク通流孔と連通させて第2のインク供給路とし、
キャビティ板のインク加圧室、キャビティ補助板のインク室、第3インク分配板のインク室、第2インク分配板のインク室、第1インク分配板のインク室、インク通路板のインク通路、および、インクノズル板のインクノズルと連通させてインク噴射路とし、
第1のインク供給路から第2のインク供給路へは、第1インク分配板のインク供給溝および第3インク分配板のインク供給溝から第2インク分配板の複数の枝路を介して複数のインク通流孔へインクを供給し、
第2のインク供給路からインク噴射路へは、キャビティ板のインク加圧室を介してインクを供給し、
圧電素子がインク噴射路内を加圧してインクノズル板のインクノズルからインクジェット噴射した後に減圧したインク噴射路内へ、キャビティ板のインク加圧室を介して、第2のインク供給路からインク供給を行い、さらに、第2のインク供給路内へ、第1インク分配板のインク供給溝および第3インク分配板のインク供給溝に連通する複数の枝路を介して、第1インク供給路からインクの供給を行うことを特徴とする。
【0019】
また、請求項3記載の発明に係るインクジェット記録ヘッドによれば、
請求項1または請求項2に記載のインクジェット記録ヘッドにおいて、
第1インク分配板または第3インク分配板には、くし歯状であって歯が少なくとも3本以上並行する形状のインク供給溝が形成され、隣接する2本の溝の間にインク室が配置されることを特徴とする。
【0020】
また、請求項4記載の発明に係るインクジェット記録ヘッドによれば、
請求項1または請求項2に記載のインクジェット記録ヘッドにおいて、
第1インク分配板または第3インク分配板には、直線状の溝が少なくとも3本以上並行する形状のインク供給溝が形成され、隣接する2本の溝の間にインク室が配置されることを特徴とする。
【0021】
また、請求項5記載の発明に係るインクジェット記録ヘッドによれば、
請求項1または請求項2に記載のインクジェット記録ヘッドにおいて、
第1インク分配板または第3インク分配板には、直線状の溝が少なくとも3本以上並行するとともに矩形波状に連接する溝であるインク供給溝が形成され、隣接する2本の溝の間にインク室が配置されることを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施形態のインクジェット記録ヘッドについて図を参照しつつ説明する。図1は本実施形態のインクジェット記録ヘッドの分解斜視図、図2は第2インク分配板のインク室と枝路とを説明する説明図、図3は第2インク分配板の枝路と第1,第3インク分配板のインク供給溝とによるインク供給路の形成を説明する説明図である。
【0023】
インクジェット記録ヘッドは、図1で示すように、インクノズル板1、インク通路板2、第1インク分配板3、第2インク分配板4、第3インク分配板5、キャビティ板6、振動板7を備えている。
このインクジェット記録ヘッドは、インクノズル板1の下側に配置された印刷用紙等の記録媒体に向けて下側(Z方向)へインクを噴射するような位置関係である。
【0024】
続いて各構成について説明する。
インクノズル板1は、複数(図1では8個)のインクノズル1aを有している。
インク通路板2は、複数(図1では8個)のインク通路2aを有している。
【0025】
第1インク分配板3は、複数(図1では8個)のインク室3a、および、複数列(図1ではX方向に三列)のインク供給溝3bを有している。これらインク供給溝3bは底がなく、下側まで開放している。
第2インク分配板4は、複数(図1では8個)のインク室4a、これらインク室4aの周囲に形成される枝路4b、および、複数(図1では2個)のインク供給孔4cを有している。
【0026】
特に、枝路4bは、図2で示すように、円形開口であるインク室4aの半径方向の線上に、インク室4aと枝路4bとが連通するように複数(図2では8個)形成されている。複数の枝路4bは放射状となる。
枝路4bの流路本数、流路幅、等は所要のインクジェット記録ヘッドの所要ヘッド仕様とその目的に応じて設計される。
【0027】
第3インク分配板5は、複数(図1では8個)のインク室5a、および、このインク室5aの周囲に形成されてくし歯形状(図1では歯に相当する溝がY方向に五列形成されているくし歯形状)のインク供給溝5bを有している。このインク供給溝5bは底がなく、下側まで開放している。
キャビティ板6は、複数(図1では8個)のインク加圧室6a、および、複数(図1では2個)のインク供給孔6bを有している。
振動板7は、複数(図1では8個)の圧電素子7aと複数(図1では2個)のインク注入口7bを有している。
【0028】
インクジェット記録ヘッドは、これら、インクノズル板1、インク通路板2、第1インク分配板3、第2インク分配板4、第3インク分配板5、キャビティ板6、振動板7(以下、これら板を総称する場合、構成板1〜7という。)を積層して一体に形成する。
このように形成した場合に、後に詳述されるインク噴射路とインク供給路とが形成される。
【0029】
前記した構成板1〜7は、金属、ガラス、プラスチック材料のいずれでも製作できるが、本発明では、耐インク性に優れ、かつインクノズル、インク供給溝および枝路、等を、微細かつ高精度に加工できるという観点から、金属ステンレス板を採用した。
【0030】
さらに、構成板1〜7の一体化は拡散接合、半田付け、ロー付け、または、接着、等が可能であるが、インク噴射路とインク供給路とにおける閉塞およびインクリークの防止並びに耐インク性の向上を狙いとして、各部材を積層した後に真空中で加熱加圧する方式の拡散接合方法を採用した。
前記した構成板1〜7を順次積層一体化し、さらに、キャビティ板6のインク加圧室6aの直上の位置であって振動板7の反対側表面に圧電素子7aを接着・接合することでインクジェット記録ヘッドとして完成させる。
【0031】
続いて、形成されたインク噴射路とインク供給路とについて説明する。
まずインク噴射路について説明する。
インク噴射路は、インクノズル板1のインクノズル1a、インク通路板2のインク通路2a、第1インク分配板3のインク室3a、第2インク分配板4のインク室4a、第3インク分配板5のインク室5a、キャビティ板6のインク加圧室6aが、図1の矢印Aのように連通して形成される。これらは円の中心軸が一致するような位置に配置される。他の開口でも同様に連通して8個のインク噴射路が形成される。
【0032】
インク噴射路の上には、先に説明したように、振動板7の圧電素子7aが位置するように配置されており、後述するが、圧電素子7aの圧力によりインク噴射路内を加圧し、インクノズル1aからインクを噴射する。
【0033】
一方、インク供給路は、インク噴射路と連通する経路であり、振動板7のインク注入口7b、キャビティ板6のインク供給孔6b、第3インク分配板5のインク供給溝5b、第2インク分配板4のインク供給孔4c、および、第1インク分配板3のインク供給溝3bが、図1の矢印B,Cのように連通して形成される。
【0034】
さらに、第2インク分配板4の枝路4bと第3インク分配板5のインク供給溝5bとが連通(図3(a)参照)し、また、第2インク分配板4の枝路4bと第1インク分配板3のインク供給溝3bとが連通(図3(b)参照)する。
このようなインク噴射路とインク供給路は、図2で示したように、第2インク分配板4のインク室4aと枝路4bとで連接している。
【0035】
続いて、インクジェット記録ヘッドにおけるインクの流れについて説明する。
図1で示すように、外部のインク供給源(図示せず)から、振動板7のインク注入口7bを経てインク供給路にインクを注入すると、インク供給孔6bを経て、インク供給溝5b・インク供給孔4c・インク供給溝3b全体に充填される。
【0036】
この場合、図3(a)で示すように、インク供給溝5b(図3(a)では点描部として図示されている)に接する複数の枝路4bを通じて、インクがインク室4a(インク噴射路)内に流入する。
また、図3(b)で示すように、インク供給溝3b(図3(b)では点描部として図示されている)に接する枝路4bを通じて、インクがインク室4a(インク噴射路)内に流入する。このようにインクは、枝路4bを介してインク噴射路に供給され、最終的にインク噴射路全域に供給される。
【0037】
続いて、インクジェット記録ヘッドの使用時におけるインクの流れについて説明する。振動板7の圧電素子7aにパルス状の電圧を印加すると、圧電素子7aはインク噴射路内を加圧する。インクノズル1aからインクが噴射され、図示していない印刷用紙等の記録媒体上に点状にインクを付着させて所定の記録を実行する。
【0038】
インク噴射路内のインクは減少するが、インク供給溝3b,5bから直ちに枝路4bへインクが流入し、インク噴射路内にインクが充填される。
この場合、複数の枝路4bを通じてインクが供給されるためインク供給の高速化を実現している。
【0039】
これらインク供給溝3b,インク供給溝5bは、図1で示すように、インク溜まりのような役割も果たしており、ある枝路4bからインクが流れても、インク供給溝3b,5bの全域には充分にインク残量があるため、インクが補充される。さらに、インク注入口7bを通じてインク供給源からインクが注入されて、インク供給路内もインクが補充される。
最終的にインク供給路およびインク噴射路の全体にインクが常時充填される状態を維持している。
【0040】
さてこのような本実施形態では、図1で示す構成板1〜7を積層一体化して組み合わせたものであるとして説明した。
しかしながら、このような構成は各種の変形が可能である。特に第1インク分配板3のインク供給溝3b、および、第3インク分配板5のインク供給溝5bを変形することが可能である。
続いて、本実施形態の他の形態について図を参照しつつ説明する。
【0041】
図4,図5,図6は、それぞれ第1,第3インク分配板のインク供給溝の他の例を説明する説明図である。
先に説明した図1では、第1インク分配板3のインク供給溝3bは、X方向に三列に並行して形成された直線上の複数の溝であり、また、第3インク分配板5のインク供給溝5bは、歯がY方向に伸びるくし歯状に形成された溝であった。
【0042】
しかしながら、例えば、図4で示すように、第1インク分配板3のインク供給溝3b、および、第3インク分配板5のインク供給溝5bともに、くし歯状に形成した溝としても良い。
くし歯状のインク供給溝3b,5bともに、溝が全部連通しているため、インクがインク供給溝内を高速に流れるという利点がある。
【0043】
この場合、可能な限り多くの枝路4bとインク供給溝3b,5bとを連通させるため、図4で示すように、くし歯の歯に相当する溝が伸びる方向を略直角方向に交差するように配置することが好ましいが、この配置に限定するという趣旨ではなく、例えば、ともに歯がY方向に伸びるくし歯状に形成されたインク供給溝を有する第1インク分配板3及び第3インク分配板5を使用しても枝路4bに接触するため、本発明を実施することができる。
【0044】
また、図5で示すように、第1インク分配板3のインク供給溝3b、および、第3インク分配板5のインク供給溝5bともに、並行する複数の直線状に形成した溝(図5で示す例では、第1インク分配板3ではX方向に伸びる3本の直線溝、また、第3インク分配板3ではY方向に伸びる5本の直線溝)としても良い。
【0045】
この場合、可能な限り多くの枝路4bとインク供給溝3b,5bとを連通させるため、図5で示すように、溝の伸びる方向を略直角方向に交差するように配置することが好ましいが、この配置に限定するという趣旨ではなく、例えばともにX方向に伸びる3本の直線溝のインク供給溝を有する第1インク分配板3・第3インク分配板5を使用しても枝路4bに接触するため、本発明を実施することができる。
【0046】
また、図6で示すように、第1インク分配板3のインク供給溝3b、および、第3インク分配板5のインク供給溝5bともに、矩形波状に形成した溝としても良い。
この場合、可能な限り多くの枝路4bとインク供給溝3b,5bとを連通させるため、図6で示すように、略直角方向に交差する溝を増大するようなインク供給溝3b,5bとすることが好ましいが、この配置に限定するという趣旨ではなく、例えば、同一形状のインク供給溝(例えばインク供給溝5bの形状)が設けられた第1インク分配板3,第3インク分配板5を使用しても、枝路4bに接触するため、本発明を実施することができる。
【0047】
以上説明した本実施形態によれば、インク噴射路であるインク室4aへ通じる複数の枝路4bを形成したため、インクの高速供給を実現する。
また、複数の板を貼り合わせて製造するというものであり、製造が容易でコスト低減等も実現することができる。
【0048】
続いて本発明の第2実施形態について図を参照しつつ説明する。
図7は本実施形態のインクジェット記録ヘッドの分解斜視図、図8は第2インク分配板のインク室、インク通流孔および枝路を説明する説明図、図9はキャビティ補助板のインク室・インク通流孔とキャビティ板のインク加圧室との接続を説明する説明図、図10は第2インク分配板の枝路と第1,第3インク分配板のインク供給溝とによるインク供給路の形成を説明する説明図である。
【0049】
本実施形態のインクジェット記録ヘッドは、図7で示すように、インクノズル板11、インク通路板12、第1インク分配板13、第2インク分配板14、第3インク分配板15、キャビティ補助板16、キャビティ板17、振動板18を備えている。
このインクジェット記録ヘッドは、インクノズル板11の下側に配置された印刷用紙等の記録媒体に向けて下側(Z方向)へインクを噴射するような位置関係である。
【0050】
続いて各構成について説明する。
インクノズル板11は、複数(図7では8個)のインクノズル11aを有している。
インク通路板12は、複数(図7では8個)のインク通路12aを有している。
【0051】
第1インク分配板13は、複数(図7では8個)のインク室13a、複数(図7ではX方向に三列)のインク供給溝13b、および、複数(図7では1個のインク室13aの周りに8個、計64個)のインク通流孔13cを有している。
第2インク分配板14は、複数(図7では8個)のインク室14a、複数(図7では2個)のインク供給孔14b、複数の枝路14c、および、複数(図7では1個のインク室14aの周りに8個、計64個)のインク通流孔14dを有している。
【0052】
この枝路14cとは、図8で示すように、円形開口であるインク室14aおよびインク通流孔14dの共通する半径方向上に、インク通流孔14dと枝路14cとが連通するように形成されている。
枝路14cの流路本数、流路幅、等は所要のインクジェット記録ヘッドの所要のヘッド仕様とその目的に応じて設計される。
【0053】
第3インク分配板15は、複数(図7では8個)のインク室15a、くし歯形状(図7では歯に相当する溝がY方向に五列形成されているくし歯形状)のインク供給溝15b、および、複数(図7では1個のインク室15aの周りに8個、計64個)のインク通流孔15cを有している。
キャビティ補助板16は、複数(図7では8個)のインク室16a、複数(図7では2個)のインク供給孔16b、および、複数(図7では1個のインク室16aの周りに8個、計64個)のインク流路孔16cを有している。
【0054】
キャビティ板17は、複数(図7では8個)のインク加圧室17a、および、複数(図7では2個)のインク供給孔17bを有している。
このインク加圧室17aは、矢印Z方向へ見た場合、図9で示すように、キャビティ補助板16のインク室16aおよびインク通流孔16cと、連通する。
振動板18は、複数(図7では8個)の圧電素子18a、および、複数(図7では2個)のインク注入口18bを有している。
【0055】
インクジェット記録ヘッドは、これら、インクノズル板11、インク通路板12、第1インク分配板13、第2インク分配板14、第3インク分配板15、キャビティ補助板16、キャビティ板17、振動板18(以下、これらを総称して構成板11〜18という。)を積層して一体に形成する。
このように形成した場合に、後に詳述されるインク噴射路とインク供給路とが形成される。
【0056】
前記した構成板11〜18も、金属ステンレス板を採用し、インク噴射路とインク供給路との閉塞およびインクリークの防止並びに耐インク性の向上を実現する拡散接合方法を採用した。
前記した構成板11〜18を順次拡散接合により積層一体化し、インク加圧室17aに対応する振動板18の反対側表面に圧電素子18aを接着・接合することでインクジェット記録ヘッドとして完成する。
【0057】
続いて、形成されたインク噴射路とインク供給路とについて説明する。
まずインク噴射路について説明する。
インク噴射路は、図7で示すように、インクノズル板11のインクノズル11a、インク通路板12のインク通路12a、第1インク分配板13のインク室13a、第2インク分配板14のインク室14a、第3インク分配板15のインク室15a、キャビティ補助板16のインク室16a、キャビティ板17のインク加圧室17aが、図7の矢印Dのように連通して形成される。これらは円の中心軸が一致するような位置に配置される。他も同様に連通して8個のインク噴射路が形成される。
【0058】
インク噴射路の上には、振動板18の圧電素子18aが配置され、後述するが、圧電素子18aの圧力によりインク噴射路内を加圧し、インクノズル11aからインクを噴射する。
【0059】
一方、インク供給路であるが、本実施形態のインク供給路は、第1実施形態のインク供給路よりも長いため二経路に分けて説明する。まず、インク供給源からインク通流孔までの経路は、振動板18のインク注入口18b、キャビティ板17のインク供給孔17b、キャビティ補助板16のインク供給孔16b、第3インク分配板15のインク供給溝15b、第2インク分配板14のインク供給孔14b、第1インク分配板13のインク供給溝13bが、図7の矢印E,Fのように連通して形成される。
【0060】
さらに、第2インク分配板14の枝路14cと第3インク分配板15のインク供給溝15bとが連通(図10(a)参照)し、また、第2インク分配板14の枝路14cと第1インク分配板13のインク供給溝13bとが連通(図10(b)参照)する。
このようなインク通流孔とインク供給路は、図8で示したように、インク通流孔14dと枝路14cとで連接している。
【0061】
そして、インク通流孔からインク噴射路までの経路は、第1インク分配板13のインク通流孔13c、第2インク分配板14のインク通流孔14d、第3インク分配板15のインク通流孔15c、キャビティ補助板16のインク通流孔16c、キャビティ板17のインク加圧室17aが連通して形成される。
【0062】
続いて、インクジェット記録ヘッドにおけるインクの流れについて説明する。図7で示すように、外部のインク供給源(図示せず)から、振動板18のインク注入口18bを経てインク供給路にインクを注入すると、インク供給孔17b・インク供給孔16bを経てインク供給溝15b・インク供給孔14b・インク供給溝13bに充填される。
【0063】
この場合、図10(a)で示すように、インク供給溝15bに接する枝路14cを通じて、インクがインク通流孔14d内に流入する。また、図10(b)で示すように、インク供給溝13bに接する枝路14cを通じて、インクがインク通流孔14d内に流入する。
【0064】
このインクは、インク通流孔13c・インク通流孔14d・ インク通流孔15c・インク通流孔16cを通じて、インク加圧室17aに流入する。そしてインクは、インク加圧室17a・インク室16a・インク室15a・インク室14a・インク室13a・インク通路12a・インクノズル11aと流入していく。最終的にインク供給路およびインク噴射路の全体にインクが充填される。
【0065】
続いて、インクジェット記録ヘッドの使用時におけるインクの流れについて説明する。振動板18の圧電素子18aにパルス状の電圧を印加すると、圧電素子18aはインク噴射路内を加圧する。インクノズル11aからインクが噴射され、図示していない印刷用紙等の記録媒体上に点状にインクを付着させて所定の記録を実行する。
【0066】
インク噴射路内のインクは減少するが、インク通流孔16cを介してインク加圧室17aへインクが流入し、インク噴射路内にインクが充填される。
この場合、複数のインク通流孔16cを通じてインクが供給されるためインク供給の高速化を実現している。
【0067】
これらインク供給溝13b,インク供給溝15bは、図7で示すように、インク溜まりのような役割も果たしており、ある枝路14cからインクが流れても、インク供給溝13b,15bの全域には充分にインク残量があるため、インクが瞬時に補充され、インク供給は常時継続して行われる。さらに、インク注入口18bを通じてインク供給源からインクが注入されて、インク供給路内もインクが充填される。
【0068】
本実施形態では、図7で示すような構成であるものとして説明した。しかしながら、第1,第3にインク分配板において、先に図4,図5,図6を用いて説明したインク供給溝の他の形態を採用しても良い。このような構成は各種の変形が可能である。
【0069】
以上説明した本実施形態によれば、第1実施形態と同様なインク噴射特性を得ることができるが、第1実施形態よりインクノズル、インク流路溝、等をより精細に配置でき、インクノズル数をマルチ化できるという効果がある。
【0070】
【実施例】
続いて、より具体的な実施例について説明する。本実施例は、図1〜図6を用いて説明した第1実施形態に係るものである。
本実施例では、インクノズル板1、第1インク分配板3、第3インク分配板5、振動板7の板材の厚さは0.05mmとし、第2インク分配板4は0.03mmとし、キャビティ板6は0.1mmとした。
【0071】
インクノズル1aのノズル直径は0.035mmとし、プレス打ち抜き法で製作した。
第1インク分配板3のインク供給溝3b,第3インク分配板5のインク供給溝5bおよび第2インク分配板4の枝路4bはエッチング法によって所要の形状を得た。第2インク分配板4の枝路4bは流路幅を0.08mmとして、その流路本数は図2で示すように8本とした。
【0072】
このような構成板1〜7を全てを積層し、1×10−4torr(1.33×10−2 Pa)以下の真空雰囲気で、900℃の温度で0.2kg/mm(1.96×10Pa)の圧力を付加して2時間、保持して接合した。その後、炉内から取り出し、振動板7上に厚さ0.01mmの圧電素子7aをエポキシ系接着剤を使用して接着してインクジェット記録ヘッドを形成した。
【0073】
前記条件にて製作したインクジェット記録ヘッドに水性インクを供給し、種々の駆動条件でインク噴射試験を実施した。その結果、本発明のインクジェット記録ヘッドは以下の駆動条件範囲内では55kHzまでのインク吐出を実現できることを確認した。
【0074】
○55kHzの吐出を実現した駆動条件の範囲
・電圧波形 矩形波
・印加電圧 18〜45V
・パルス幅 18〜35μsec
・インク粘度 1.5〜5.0cps
【0075】
比較のため、第2インク分配板4の枝路4bを一本のみとしたインクジェット記録ヘッドも製作し、同様な条件でそのインク噴射特性を調査した。その結果、その吐出応答性は8kHzが限界で、それ以上の周波数では不吐出となった。
このような事実からも明らかなように、本発明が従来技術よりも優れている点が知見された。
【0076】
【発明の効果】
本発明の第1実施形態(図1参照)によれば、キャビティ板6のインク加圧室6aに対するインク供給は、第1インク分配板3・第3インク分配板5に配置されたインク供給溝3b,5bと第2インク分配板4の複数の枝路4bを経由して行う方式を採用した。
【0077】
第2インク分配板4のインク室4a周囲に枝路4bを多数設ければインク噴射路へのインク供給は360°の多方向から供給することができ、インク噴射路に高速でのインク供給が可能となって、インクノズルからのインク噴射の高応答性を実現できるという利点を確保できる。
【0078】
さらに、インク噴射路に対するインク供給の経路は複数となるために、仮にあるインク供給路に不具合が生じた(例えばある枝路4bが異物により閉塞された)ような場合でも、他の枝路を通じてインク供給ができるのでインクジェット記録ヘッドとしての致命的な欠陥を抑止できる、という利点も併せもっている。
【0079】
また、第2実施形態(図7参照)によれば、第1実施形態の利点に加え、インク通流孔13c,14d,15c,16cを通じてインク加圧室17aへインクを供給するため、例えばインク加圧室に供給された後で加圧状態から通常状態に戻る際にインク通流孔16cからインクが吸引されてインク加圧室17a内に確実に充填される等の利点も有している。
【0080】
総じて本発明によれば、インク加圧室に対する高速でのインク供給を可能とし、インク噴射の高速化・高速印字を実現するインクジェット記録ヘッドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のインクジェット記録ヘッドの分解斜視図である。
【図2】第2インク分配板のインク室と枝路とを説明する説明図である。
【図3】第2インク分配板の枝路と第1,第3インク分配板のインク供給溝とによるインク供給路の形成を説明する説明図である。
【図4】第1,第3インク分配板のインク供給溝の他の例を説明する説明図である。
【図5】第1,第3インク分配板のインク供給溝の他の例を説明する説明図である。
【図6】第1,第3インク分配板のインク供給溝の他の例を説明する説明図である。
【図7】本発明の第2実施形態のインクジェット記録ヘッドの分解斜視図である。
【図8】第2インク分配板のインク室、インク通流孔および枝路を説明する説明図である。
【図9】キャビティ補助板のインク室・インク通流孔とキャビティ板のインク加圧室との接続を説明する説明図である。
【図10】第2インク分配板の枝路と第1,第3インク分配板のインク供給溝とによるインク供給路の形成を説明する説明図である。
【図11】エッジシュータ型のインクジェット記録ヘッドの側断面図である。
【図12】サイドシュータ型のインクジェット記録ヘッドの側断面図である。
【符号の説明】
1 インクノズル板
1a インクノズル
2 インク通路板
2a インク通路
3 第1インク分配板
3a インク室
3b インク供給溝
4 第2インク分配板
4a インク室
4b 枝路
4c インク供給孔
5 第3インク分配板
5a インク室
5b インク供給溝
6 キャビティ板
6a インク加圧室
6b インク供給孔
7 振動板
7a 圧電素子
7b インク注入口
11 インクノズル板
11a インクノズル
12 インク通路板
12a インク通路
13 第1インク分配板
13a インク室
13b インク供給溝
13c インク通流孔
14 第2インク分配板
14a インク室
14b インク供給孔
14c 枝路
14d インク通流孔
15 第3インク分配板
15a インク室
15b インク供給溝
15c インク通流孔
16 キャビティ補助板
16a インク室
16b インク供給孔
16c インク通流孔
17 キャビティ板
17a インク加圧室
17b インク供給孔
18 振動板
18a 圧電素子
18b インク注入口

Claims (5)

  1. 複数のインクノズルを有するインクノズル板と、
    インクノズル板に固着され、インクノズル板の複数のインクノズルとそれぞれ連通する複数のインク通路を有するインク通路板と、
    インク通路板に固着され、インク通路板の複数のインク通路とそれぞれ連通する複数のインク室および、これら複数のインク室の周囲に形成されるインク供給溝を有する第1インク分配板と、
    第1インク分配板に固着され、第1インク分配板の複数のインク室とそれぞれ連通する複数のインク室、全てのインク室に設けられるものであって一のインク室に複数連通するとともに第1インク分配板のインク供給溝と連通する複数の枝路、および、第1インク分配板のインク供給溝と連通するインク供給孔を有する第2インク分配板と、
    第2インク分配板に固着され、第2インク分配板の複数のインク室とそれぞれ連通する複数のインク室および、これら複数のインク室の周囲に形成されて第2インク分配板の複数の枝路と連通するインク供給溝を有する第3インク分配板と、
    第3インク分配板に固着され、第3インク分配板の複数のインク室とそれぞれ連通する複数のインク加圧室および、第3インク分配板のインク供給溝と連通するインク供給孔を有するキャビティ板と、
    キャビティ板に固着され、キャビティ板のインク加圧室内のインクを加圧する圧電素子、および、キャビティ板のインク供給孔と連通するインク注入口を有する振動板と、
    を積層一体化して形成するオンデマンド型のインクジェット記録ヘッドであって、
    振動板のインク注入口、キャビティ板のインク供給孔、第3インク分配板のインク供給溝、第2インク分配板の複数の枝路、および、第1インク分配板のインク供給溝を連通させてインク供給路とし、
    キャビティ板のインク加圧室、第3インク分配板のインク室、第2インク分配板のインク室、第1インク分配板のインク室、インク通路板のインク通路、および、インクノズル板のインクノズルと連通させてインク噴射路とし、
    インク供給路からインク噴射路へは、第1インク分配板のインク供給溝および第3インク分配板のインク供給溝から第2インク分配板の複数の枝路を介して複数のインク室へインクを供給し、
    圧電素子がインク噴射路内を加圧してインクノズル板のインクノズルからインクジェット噴射した後に減圧したインク噴射路内へ、第1インク分配板のインク供給溝および第3インク分配板のインク供給溝に連通する複数の枝路を介して、インク供給路からインクの供給を行うことを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  2. 複数のインクノズルを有するインクノズル板と、
    インクノズル板に固着され、インクノズル板の複数のインクノズルとそれぞれ連通する複数のインク通路を有するインク通路板と、
    インク通路板に固着され、インク通路板の複数のインク通路とそれぞれ連通する複数のインク室、全てのインク室の周囲に設けられるものであって一のインク室の周囲に複数形成される複数のインク通流孔および、これら複数のインク通流孔の周囲に形成されるインク供給溝を有する第1インク分配板と、
    第1インク分配板に固着され、第1インク分配板の複数のインク室とそれぞれ連通する複数のインク室、第1インク分配板の複数のインク通流孔とそれぞれ連通する複数のインク通流孔、これら複数のインク通流孔の全てにそれぞれ連通するとともに第1インク分配板のインク供給溝と連通する複数の枝路、および、第1インク分配板のインク供給溝と連通するインク供給孔を有する第2インク分配板と、
    第2インク分配板に固着され、第2インク分配板の複数のインク室とそれぞれ連通する複数のインク室、第2インク分配板の複数のインク通流孔とそれぞれ連通する複数のインク通流孔および、これらインク通流孔の周囲に形成されて第2インク分配板の複数の枝 路と連通するインク供給溝を有する第3インク分配板と、
    第3インク分配板に固着され、第3インク分配板の複数のインク室とそれぞれ連通する複数のインク室、第3インク分配板の複数のインク通流孔とそれぞれ連通する複数のインク通流孔および、第3インク分配板のインク供給溝と連通するインク供給孔を有するキャビティ補助板と、
    キャビティ補助板に固着され、キャビティ補助板の複数のインク室とそれぞれ連通するとともにキャビティ補助板の複数のインク通流孔ともそれぞれ連通する複数のインク加圧室および、キャビティ補助板のインク供給孔と連通するインク供給孔を有するキャビティ板と、
    キャビティ板に固着され、キャビティ板のインク加圧室内のインクを加圧する圧電素子、および、キャビティ板のインク供給孔と連通するインク注入口を有する振動板と、
    を積層一体化して形成するオンデマンド型のインクジェット記録ヘッドであって、
    振動板のインク注入口、キャビティ板のインク供給孔、キャビティ補助板のインク供給孔、第3インク分配板のインク供給溝、第2インク分配板の複数の枝路、および、第1インク分配板のインク供給溝を連通させて第1のインク供給路とし、
    キャビティ板のインク加圧室、キャビティ補助板のインク通流孔、第3インク分配板のインク通流孔、第2インク分配板の複数の枝路と連通するインク通流孔、および、第1インク分配板のインク通流孔と連通させて第2のインク供給路とし、
    キャビティ板のインク加圧室、キャビティ補助板のインク室、第3インク分配板のインク室、第2インク分配板のインク室、第1インク分配板のインク室、インク通路板のインク通路、および、インクノズル板のインクノズルと連通させてインク噴射路とし、
    第1のインク供給路から第2のインク供給路へは、第1インク分配板のインク供給溝および第3インク分配板のインク供給溝から第2インク分配板の複数の枝路を介して複数のインク通流孔へインクを供給し、
    第2のインク供給路からインク噴射路へは、キャビティ板のインク加圧室を介してインクを供給し、
    圧電素子がインク噴射路内を加圧してインクノズル板のインクノズルからインクジェット噴射した後に減圧したインク噴射路内へ、キャビティ板のインク加圧室を介して、第2のインク供給路からインク供給を行い、さらに、第2のインク供給路内へ、第1インク分配板のインク供給溝および第3インク分配板のインク供給溝に連通する複数の枝路を介して、第1インク供給路からインクの供給を行うことを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  3. 請求項1または請求項2に記載のインクジェット記録ヘッドにおいて、
    第1インク分配板または第3インク分配板には、くし歯状であって歯が少なくとも3本以上並行する形状のインク供給溝が形成され、隣接する2本の溝の間にインク室が配置されることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  4. 請求項1または請求項2に記載のインクジェット記録ヘッドにおいて、
    第1インク分配板または第3インク分配板には、直線状の溝が少なくとも3本以上並行する形状のインク供給溝が形成され、隣接する2本の溝の間にインク室が配置されることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  5. 請求項1または請求項2に記載のインクジェット記録ヘッドにおいて、
    第1インク分配板または第3インク分配板には、直線状の溝が少なくとも3本以上並行するとともに矩形波状に連接する溝であるインク供給溝が形成され、隣接する2本の溝の間にインク室が配置されることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
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