JP4046970B2 - 液体吐出ヘッドならびにヘッドカートリッジおよび画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体を吐出するための吐出口を有する液体吐出ヘッドおよびこの液体吐出ヘッドを用いたヘッドカートリッジおよび画像形成装置に関する。
【0002】
なお、本明細書において「プリント」とは、文字や図形など有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広くプリント媒体上に画像,模様,パターンなどを形成したり、または媒体の加工を行う場合をも包含する。
【0003】
また、「プリント媒体」とは、一般的なプリント装置で用いられる紙のみならず、布,プラスチックフィルム,金属板,ガラス,セラミックス,木材,皮革などのインクを受容可能な物をも含むものである。
【0004】
さらに、「インク」(「液体」と記述する場合もある)とは、上記「プリント」の定義と同様に広く解釈されるべきであり、プリント媒体に付与されることによって、画像,模様,パターンなどの形成またはプリント媒体の加工あるいはインクの処理(例えばプリント媒体に付与されるインク中の色材の凝固や不溶化など)に供され得る液体を含み、従ってプリントに関して用いることが可能なあらゆる液体を包含している。
【0005】
【従来の技術】
近年、インターネットやでデジタルカメラの普及などにより、高階調のカラー印刷に対する需要も高まってきており、これに伴ってインクジェットプリンタの高性能化も進められつつある。高精細かつ高階調の高品位プリント画像を得る手段として、
▲1▼ インクを吐出するための吐出口の配列間隔を狭め、解像度の向上を図る。
▲2▼ 特定の色インクに対し、これに含まれる色剤の割合、つまり色剤の濃度が異なる複数(最低2つ)の色インクをそれぞれ吐出する複数のプリントヘッドを用意し、必要に応じて濃インクと淡インクとを選択的に重ね打ちすることにより階調性の向上を図る。
▲3▼ 吐出口から吐出されるインク滴の大きさ、すなわちインク量を可変にすることにより階調性の向上を図る。
などの方法が知られている。
【0006】
プリントヘッドの吐出口からインクを吐出させるための吐出エネルギーとして熱エネルギーを用い、インク中に気泡を発生させてその際の発泡圧力を利用する、いわゆるバブルジェット(登録商標)方式のプリンタにおいては、上述した▲3▼の方法が比較的困難であるので、▲1▼や▲2▼の方法が特に有効であると考えられる。
【0007】
しかしながら、▲2▼の方法を実現しようとすると、特定の色インクに対して2つ以上のプリントヘッドが必要となり、コスト高になってしまう。従って、バブルジェット方式のプリンタにおいては、▲1▼のように吐出口の配列間隔を狭め、各吐出口から吐出される個々のインク滴の大きさを小さく(例えば10ピコリットル以下)して解像度の向上を図る手法が、製造コストの上昇をほとんど伴わないことから最も望ましい簡便な方法と言えよう。
【0008】
このような小さなインク滴を吐出口から吐出させる場合、インクの加熱に伴って膜沸騰により成長する気泡を吐出口を介して大気に連通させる方式のものが、例えば特開平4−10940号公報,特開平4−10941号公報,特開平4−10742号公報などで開示され、膜沸騰により成長する気泡を大気に連通させずにインク滴を吐出する旧来のバブルジェット方式のものと区別するため、いわゆるバブルスルー方式と呼称される場合がある。
【0009】
膜沸騰により成長する気泡を大気に連通させずにインク滴を吐出する旧来のバブルジェット方式によるプリントヘッドにおいては、吐出口から吐出されるインク滴の大きさを小さくするに連れて吐出口に連通するインク流路の通路断面積を小さくしなければならず、吐出効率が低下して吐出口から吐出されるインク滴の噴射速度が低下してしまう不具合が生ずる。インク滴の噴射速度が低下すると、その吐出方向が不安定になる上、プリントヘッドの休止時に水分の蒸発に伴ってインクの増粘化が起こり、吐出状態がさらに不安定となって初期吐出不良などが発生し、信頼性の低下を来す可能性がある。
【0010】
この点、気泡が大気に連通するバブルスルー方式のプリントヘッドは、インク滴の大きさを吐出口の幾何学的形状のみで決定できるため、小インク滴を吐出するのに適しており、温度などの影響を受けにくく、インク滴の吐出量が旧来のバブルジェット方式のプリントヘッドと比較して非常に安定しているという利点があるため、高精細かつ高階調の高品位プリント画像を比較的容易に得ることが可能である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
高精細かつ高階調の高品位プリント画像を得るには、1つの吐出口から極めて少量のインク滴を吐出させてプリントを行うことが好ましい。この場合、プリント速度の高速化のためには吐出口からインク滴を短周期で吐出させる必要がある。しかも、プリントヘッドを搭載するキャリッジをプリント媒体に対してプリントヘッドの駆動周波数に同期して高速で走査移動させなければならない。このような観点から、インクジェットプリンタにおいては特にバブルスルー方式のものが適していると言える。
【0012】
このようなインクジェット方式のプリントヘッドをキャリッジと共にプリント媒体に沿って高速で走査移動させつつすべての吐出口からインク滴を連続的に吐出させ、いわゆるべたプリントをプリント媒体に対して行う場合、この時のインク滴の吐出状態を図11に示す。プリントヘッド1の走査移動方向は、この図11の紙面に対して垂直な方向であり、図示しない吐出口は図の左右方向に配列した状態となっている。画像データがべたの場合には、各吐出口に対応するすべての吐出エネルギー発生部(図示せず)が高い駆動周波数で駆動される。このため、吐出口からプリント媒体2に向けて吐出するインク滴3の運動に伴い、その周囲に介在する粘性を持った空気もインク滴3の運動に引きずられて移動する。この結果、プリントヘッド1の吐出口が開口する吐出口面4近傍がプリントヘッド1の周囲よりも減圧傾向となり、特に吐出口の配列方向両端側に位置する吐出口から吐出されるインク滴3がその配列方向中央側に引き寄せられ、プリント媒体2に対して所期の位置に吐出されなくなることが判明した。
【0013】
このような現象の下で、べたプリントを複数回のキャリッジの走査移動によって行った場合、この時のプリント媒体に形成されるべたプリントの画像を図12に模式的に示す。キャリッジはプリントヘッドと共に図中、上方から下方に走査移動するが、この際に前回の走査移動によって形成されたべた画像5と次の走査移動によって形成されたべた画像6との間に白筋7が形成されてしまうことが理解されよう。
【0014】
このような不具合は、吐出口の配列間隔を狭く設定し、1回の駆動操作によって10ピコリットル以下の少量のインク滴を高周期で吐出できるバブルスルー方式のインクジェットプリンタにおいて特に顕著に現れる。
【0015】
かかる不具合を防止するため、吐出口の配列方向両端側に位置する吐出口から吐出されるインク滴の大きさを大きくし、すなわちインク滴の慣性質量を増大させることによって、この配列方向両端側に位置する吐出口から吐出されるインク滴の吐出軌跡の偏倚を抑制することも可能であるが、インク滴を大きくすることは、高精細かつ高階調の画像を形成する上での障害になる。さらに、プリント媒体に対するインク滴の浸透が遅れる上、プリント媒体の膨潤に伴ってプリント画像の劣化を招来する可能性が高い。
【0016】
また、吐出エネルギー発生部に対する駆動周波数を低く抑えることによって上述した不具合を緩和することも可能であるが、吐出エネルギー発生部に対する駆動周波数を低く設定した場合にはプリント速度が遅くなってしまい、高速でプリントアウトするというユーザのニーズに応えることができなくなってしまう。
【0017】
【発明の目的】
本発明の目的は、プリント媒体の搬送方向に対して交差する方向に走査しつつ高周期で液滴を吐出し得るインクジェットプリンタであっても、その配列方向両端側に位置する吐出口から吐出されるインク滴の偏倚を抑制し、べたプリントを形成した場合でも白筋が発生しないように配慮した液体吐出ヘッドならびに液体吐出ヘッドを用いたヘッドカートリッジおよび画像形成装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の形態は、プリント媒体の搬送方向に沿った第1の方向に配列する複数の吐出口と、これら吐出口から液体を吐出させてプリントを行うための複数の吐出エネルギー発生部とを有し、前記第1の方向に対して交差する第2の方向に前記プリント媒体に沿って走査移動する液体吐出ヘッドであって、ベースと、このベースの中央部に突設され、表面に前記複数の吐出口がそれぞれ開口する吐出口形成部材と、前記液体吐出ヘッドがプリントを行う方向に関して前記吐出口形成部材の前側に位置するように前記ベースに突設され、前記吐出口形成部材から離れた一端側が前記第1の方向に関する前記複数の吐出口の配列領域のうちの中央の領域に対応するように位置し、他端側が前記吐出口形成部材に隣接するように位置し、前記表面の側から見て前記第1の方向に関する幅が前記一端側から前記他端側に向かって拡がる案内部材であって、前記第2の方向に沿って前記吐出口形成部材から離れるほど前記ベースからの高さが漸減し、前記一端側から前記複数の吐出口が配列された領域に向かって放射状に拡がる複数のフィン、を有する当該案内部材とを具えたことを特徴とするものである。
【0019】
本発明の第2の形態は、本発明の第1の形態による液体吐出ヘッドと、この液体吐出ヘッドに供給される液体を貯溜する液体タンクの取り付け部とを具えたことを特徴とするヘッドカートリッジにある。
【0020】
本発明の第3の形態は、本発明の第1の形態による液体吐出ヘッドの取り付け部または本発明の第2の形態によるヘッドカートリッジの取り付け部と、前記液体吐出ヘッドの吐出口から吐出される液滴によって画像が形成されるプリント媒体の搬送手段とを具えたことを特徴とする画像形成装置にある。
【0021】
本発明においては、プリント媒体を第1の方向に所定量ずつ搬送する操作と、液体吐出ヘッドが第2の方向に沿って走査移動しながら複数の吐出口から液体をプリント媒体に吐出する操作とを交互に繰り返すことにより、プリント媒体に所定の画像が形成される。第2の方向に沿った液体吐出ヘッドの走査移動に伴い、液体吐出ヘッドの周囲には第2の方向に沿った相対的な空気の流れが形成される。これにより、ベース表面を通過する空気流は、案内部材の案内面によって第1の方向に導かれ、吐出口形成部材に衝突せずにその端縁部に沿って吐出口形成部材を通過し、この吐出口形成部材の端縁部近傍の空気流の流速が高まって減圧雰囲気となる。この吐出口形成部材の端縁部近傍を通過する空気流による減圧雰囲気と、配列方向中央部側の吐出口からの液体の連続的な吐出に伴って発生する気流による減圧雰囲気とが相殺され、第1の方向に沿った配列方向両端部に位置する吐出口から吐出される液体の直進性が保持されることとなる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の形態による液体吐出ヘッドにおいて、案内部材は、第2の方向に沿って吐出口形成部材から離れるほどベースからの高さが漸減しているものであってよい。この場合、ベースからの案内部材の最大突出高さがベースからの吐出口形成部材の突出高さ以下であることが好ましい。
【0024】
案内部材は、その他端側が吐出口形成部材に当接したものであってよい。
【0026】
液体吐出ヘッドは、吐出口から液体を吐出させるための吐出エネルギー発生部をさらに具えたものであってよい。この場合、吐出エネルギー発生部は、液体に膜沸騰を生じさせて吐出口から液体を吐出させるための熱エネルギーを発生する電気熱変換体を有するものであってよい。
【0027】
本発明の第3の形態による画像形成装置において、取り付け部が第2の方向に走査移動可能なキャリッジを有するものであってよい。この場合、液体吐出ヘッドまたはヘッドカートリッジは、着脱手段を介してキャリッジに対して着脱自在に搭載されるものであってよい。
【0028】
液体が、インクおよび/またはプリント媒体に対するインクのプリント性を調整するための処理液であってよい。
【0029】
【実施例】
本発明による画像形成装置をインクジェットプリンタに応用した一実施例について、その参考例と共に図1〜図10を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれらの参考例および実施例のみに限らず、これらをさらに組み合わせたり、この特許請求の範囲に記載された本発明の概念に包含されるあらゆる変更や修正が可能であり、従って本発明の精神に帰属する他の技術にも当然応用することができる。
【0030】
本実施例におけるインクジェットプリンタの機構部分の外観を図1に示し、このインクジェットプリンタに用いられるヘッドカートリッジおよびインクタンクの外観を図2に示し、この図2に示されたヘッドカートリッジの反対側の外観を参考例として図3に示す。すなわち、本実施例におけるインクジェットプリンタのシャシー10は、所定の剛性を有する複数の板状金属部材により構成され、このインクジェットプリンタの骨格をなす。シャシー10には、図示しないシート状のプリント媒体をインクジェットプリンタの内部へと自動的に給送する媒体給送部11と、この媒体給送部11から1枚ずつ給送されるプリント媒体を所望のプリント位置へ導くと共にこのプリント位置から媒体排出部12へとプリント媒体を導く媒体搬送部13と、プリント位置に搬送されたプリント媒体に所定のプリント動作を行うプリント部と、このプリント部の吐出回復処理を行うヘッド回復部14とが組み付けられている。
【0031】
プリント部は、キャリッジ軸15に沿って走査移動可能に支持されたキャリッジ16と、このキャリッジ16にヘッドセットレバー17を介して着脱可能に搭載されるヘッドカートリッジ18とを具えている。
【0032】
ヘッドカートリッジ18が搭載されるキャリッジ16には、このヘッドカートリッジ18のプリントヘッド19をキャリッジ16上の所定の装着位置に位置決めするためのキャリッジカバー20と、ヘッドカートリッジ18のタンクホルダ21と係合してプリントヘッド19を所定の装着位置に位置決めするように押圧する前述のヘッドセットレバー17とが設けられている。このヘッドセットレバー17は、キャリッジ16に対するヘッドカートリッジ18の着脱手段の一部として機能し、キャリッジ16の上部に設けられた図示しないヘッドセットレバー軸に対して回動可能に取り付けられ、またヘッドカートリッジ18との係合部には、ばね付勢される図示しないヘッドセットプレートが設けられ、このヘッドセットプレートのばね力によってプリントヘッド19を所定の装着位置に押圧しながらヘッドカートリッジ18をキャリッジ16に装着するようになっている。つまり、本実施例におけるプリントヘッド19は、キャリッジ16に対して着脱可能に搭載される、いわゆるカートリッジ方式を採用している。
【0033】
プリントヘッド19に対するキャリッジ16の別の係合部には、コンタクトフレキシブルプリントケーブル(以下、コンタクトFPCと称す)22の一端部が連結され、このコンタクトFPC22の一端部に形成された図示しないコンタクト部と、プリントヘッド19に設けられた外部信号入力端子であるコンタクト部23とが電気的に接触し、プリントのための各種情報の授受やプリントヘッド19への電力の供給などを行い得るようになっている。
【0034】
コンタクトFPC22のコンタクト部とキャリッジ16との間には、図示しないゴムなどの弾性部材が設けられ、この弾性部材の弾性力とヘッドセットプレートによる押圧力とによって、コンタクトFPC22のコンタクト部とプリントヘッド19のコンタクト部23との確実な接触を可能とするようになっている。コンタクトFPC22の他端部は、キャリッジ16の背面に搭載された図示しない配線基板に接続されている。
【0035】
本実施例におけるヘッドカートリッジ18は、インクを貯留するインクタンク24が着脱自在に装着される前述のタンクホルダ21と、インクタンク24から供給されるインクをプリント情報に応じてプリントヘッド19の吐出口25(図4参照)から吐出させる前述のプリントヘッド19とを有し、キャリッジ16に対して着脱可能に搭載される、いわゆるカートリッジ方式を採用している。
【0036】
本実施例では多階調の明度を持った高画質なカラープリントを可能とするため、例えば黒色,淡シアン色,淡マゼンタ色,シアン色,マゼンタ色および黄色の各色インクが独立した6個のインクタンク24を使用可能としている。各インクタンク24には、ヘッドカードリッジ18のタンクホルダ21に対して係止し得る弾性変形可能な取り外し用レバー26が設けられ、この取り外し用レバー26を操作することにより、図2に示すように、タンクホルダ21に対してインクタンク24をそれぞれ取り外し可能としている。つまり、これら取り外し用レバー26は、ヘッドカートリッジ18のタンクホルダ21に対するインクタンク24の着脱手段の一部として機能する。
【0037】
本実施例におけるプリントヘッド19は、ベース板27,ヘッド本体28,電気配線基板29などから構成されている。ヘッド本体28は、ベース板27に接着固定されており、ベース板27にはヘッド本体28側にインクを供給するための図示しないインク供給路が形成されている。このベース板27は、例えば厚さ0.5〜10mmのアルミナ(Al2O3)にて形成されるが、アルミナ以外であってもヘッド本体28と同等の膨張率を有し、かつヘッド本体28の熱伝導率と同等またはそれ以上の熱伝導率を有する材料であれば、これを用いてベース板27を構成することができる。
【0038】
本実施例におけるヘッド本体28の部分の破断構造を図4に示し、その断面構造を図5に示す。本実施例におけるヘッド本体28は、厚さが0.5mm〜1mmのシリコンウェハなどを用いた積層基板30の上に成膜技術を用いて後述する吐出エネルギー発生部としての電気熱変換体31や、共通インク室32,インク路33および前述の吐出口25などを形成したものである。すなわち、積層基板30には、これを貫通する長孔状のインク供給口34が形成されている。このインク供給口34の両側には、プリント媒体の搬送方向、つまりインク供給口34の長手方向に沿って所定間隔、本実施例ではそれぞれ300dpiで2列に並ぶ複数(本実施例では片側128個)の電気熱変換体31が相互に半ピッチずらした状態で形成され、それぞれ吐出エネルギー発生部を構成している。積層基板30には、これら電気熱変換体31の他、電気熱変換体31とプリンタ本体側との電気的接続を行うための電極端子35およびアルミニウムなどで形成される図示しない電気配線などが成膜技術によって形成されている。積層基板30上には、インク供給口34に連通する共通インク室32を介して電気熱変換体31とそれぞれ正対する複数の吐出口25を有する上板部材36が本発明の吐出口形成部材として形成される。すなわち、この上板部材36とヘッド本体28との間には、個々の吐出口25と共通インク室32とに連通するインク路33が形成され、隣接するインク路33の間には仕切り壁37が形成される。これら共通インク室32,インク路33および仕切り壁37などは、吐出口25と同様にフォトリソグラフィ技術により上板部材36と共に形成される。
【0039】
上述したように、本実施例では128個からなる一方の列の吐出口25、つまり電気熱変換体31の間隔が300dpi(84.6μm)間隔に設定されており、他方の列は、一方の列に対してこれらの吐出口25の配列間隔の1/2だけずらして配置されており、従って2列合わせた合計256個の吐出口25の配列密度は600dpi(42.3μm)となる。つまり、128個からなる一方の列の吐出口25の間隔を300dpi間隔に設定した場合には、2列合わせた合計256個の吐出口25の配列密度は600dpi(42.3μm)となる。
【0040】
インク供給口34から各インク路33内に供給される液体は、対応するインク路33に臨む電気熱変換体31に駆動信号が与えられることにより、電気熱変換体31の発熱に伴って沸騰し、これにより発生する気泡の圧力によって吐出口25から吐出される。
【0041】
図3に示したヘッドカートリッジ18の主要部の平面形状を図6に示し、その正面形状を図7に示す。すなわち、参考例におけるベース板27には、ヘッドカートリッジ18の走査移動方向に沿ってヘッド本体28を挟むように配設された角錐状をなす一対の案内部材38が突設されている。これら案内部材38は、吐出口25の配列方向に沿って延在する一対の案内面39と斜面40とを有し、ベース板27に対して垂直な一対の案内面39は、ヘッド本体28に対してその反対側を向くように形成されている。これら案内部材38は、ヘッドカートリッジ18の走査移動方向に沿ったその一端側がヘッド本体28に当接し、ヘッドカートリッジ18の走査移動方向に沿ってヘッド本体28から離れるほどベース板27からの高さが漸減している。本参考例では、ベース板27からの案内部材38の最大突出高さは、ベース板27からのヘッド本体28の突出高さと同じに設定されているが、ベース板27からのヘッド本体28の突出高さ以下であればよい。一対の案内面39は、ヘッドカートリッジ18の走査移動方向に沿ってヘッド本体28から離れた他端側が吐出口25の配列方向中央部の延長上に位置して一点で交わり、ヘッド本体28に近接する一端側が吐出口25の配列方向に離れてその配列方向端部側に位置しており、吐出口25の配列方向中央を中心として吐出口25の配列方向に対し対称に形成されている。吐出口25の配列方向に沿った案内部材38の最大幅は、ヘッド本体28の幅寸法と同じにまで設定することが可能である。
【0042】
案内部材38は、タンクホルダ21を構成する材料、例えばノリルなどの熱可塑性樹脂と同じか、ベース板27を構成する材料と同じものを使用することができる。本実施例では、ヘッドカートリッジ18を往復走査させてプリント作業を行うようにしているため、一対の案内部材38をヘッド本体28を挟むようにベース板27に突設しているが、片側だけの走査移動によってプリント作業を行う形式のものでは、その走査移動前側にのみ案内部材38を1つだけ設ければよい。
【0043】
一対の案内面39は、ヘッドカートリッジ18が走査移動した場合、これによって生ずる相対的な空気流の一部、つまりヘッド本体28にぶつかる空気流を吐出口25の配列方向に振り分け、吐出口25の配列方向両端部側を通過させることにより、配列方向両端部に位置する吐出口25から吐出されるインク滴の直進性を改善するためのものである。ヘッドカートリッジ18が走査移動に伴ってヘッド本体28に衝突する位置にある空気流を一対の案内面39によって吐出口25の配列方向両端部側に導くことにより、吐出口25の配列方向両端部の近傍をを流れる空気の流速を高めて減圧雰囲気にし、これによって配列方向両端部に位置する吐出口25から吐出されるインク滴がこの空気流側に引き寄せられるような傾向を持たせることにより、配列方向中央部側の吐出口25からの液体の連続的な吐出に伴って発生する気流による減圧雰囲気による影響を相殺させ、インク滴を直進させることができる。
【0044】
ヘッド本体28に対して電気的に接続される電気配線基板29は、ヘッド本体28にインクを吐出するための電気信号を印加するためのものであり、ヘッド本体28に対応する電気配線と、この電気配線端部に位置し、プリンタ本体からの電気信号を受け取るための前述したコンタクト部23とを有しており、このコンタクト部23は、タンクホルダ21の背面側に位置決め固定されている。つまり、電気配線基板29はベース板27およびタンクホルダ21に沿って折り曲げられ、コンタクト部23がタンクホルダ21に固定されている。
【0045】
インクタンク24を着脱可能に保持するタンクホルダ21には、ベース板27のインク供給路に連結される図示しないインク流路が形成されている。このインク流路のインクタンク24側の端部には、フィルタ41が設けられ、外部からの塵埃の侵入を防止し得るようになっている。タンクホルダ21に形成されたインクタンク24との連結部にはシールゴム42が装着され、これら連結部からのインクの蒸発を防止し得るようになっている。
【0046】
フィルタ41およびシールゴム42などが一体的に組み付けられるタンクホルダ21と、ベース板27,ヘッド本体28および電気配線基板29などから構成されるプリントヘッド19とを接着剤などを介して結合することにより、ヘッドカートリッジ18が構成される。
【0047】
従って、このようなプリントヘッド19をキャリッジ16と共にプリント媒体に沿って高速で走査移動させつつすべての吐出口25からインク滴を連続的に吐出させ、いわゆるべたプリントをプリント媒体に対して行った場合、具体的には上述したヘッドカートリッジ18を用い、プリント媒体と吐出口面との間隔を1.7mmに設定すると共にキャリッジ16の走査速度を317.5mm/sに設定した場合、本参考例のような案内部材38を持たない従来のプリントヘッドでは、図12に示す白筋7の間隔が40μm程度にも達するのに対し、本参考例では配列方向両端部に位置する吐出口25から吐出されるインク滴の直進性が案内部材38の案内面39によって改善されるため、これを19μmにまで抑えることができ、従来のような白筋を実質的になくすことができた。
【0048】
上述した参考例では、案内部材38を角錐形状に設定したが、ヘッドカートリッジ18が走査移動した場合、これによって生ずる相対的な空気流の一部を吐出口25の配列方向に振り分けて吐出口25の配列方向両端部側を通過させることができれば、任意の形状のものを採用することも当然可能である。その一例を図8〜図10に示すが、先の参考例と同一機能の要素にはこれと同一符号を記すに止め、重複する説明は省略するものとする。
【0049】
すなわち、図8およびその正面形状を表す図9に示す参考例は、堰状の構成を有するものであり、吐出口25の配列方向に沿って延在する案内面39の両端部(図8中、上下部)に丸み部を形成し、ヘッドカートリッジ18を走査移動させることにより生ずる相対的な空気流のうち、案内面39に衝突する空気流をその両端部側に振り分けて丸み部から吐出口25の配列方向両端部側を通過させるようにしたものである。
【0050】
図10に示す本発明の実施例は、その正面形状が図7に示した参考例と同じであり、ヘッド本体28側ほど放射状に拡がる複数のフィン43が本発明の案内部材としてベース板27に突設されており、個々のフィン43の縦壁が本発明における案内面39として機能する。フィン43の一端部をヘッド本体28に当接させることにより、ヘッド本体28の発熱をフィン43に伝達してその放熱性を向上させることができる利点も有する。このような観点から、本実施例におけるフィン43を構成する材料としてアルミニウムや銅などを採用することも有効である。
【0051】
本発明は、液体の吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光など)を具え、この熱エネルギーにより液体の状態変化を生起させるインクジェット方式の液体吐出ヘッドやヘッドカートリッジまたは画像形成装置において優れた効果をもたらすものである。かかる方式によれば、プリントの高密度化および高精細化が達成できるからである。
【0052】
その代表的な構成や原理については、例えば米国特許第4723129号明細書や、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式は、いわゆるオンデマンド型およびコンティニュアス型の何れにも適用可能であるが、特にオンデマンド型の場合には、液体が保持されているシートや流路に対応して配置される電気熱変換体に、プリント情報に対応した核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することにより熱エネルギーを発生させ、液体吐出ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせ、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長および収縮により、吐出口を介して液体を吐出させ、少なくとも1つの液滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体の吐出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書や、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。
【0053】
なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れたプリントを行うことができる。
【0054】
液体吐出ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口と液路と電気熱変換体との組合せ構成(電気熱変換体が液路に沿って配置された直線状液路または電気熱変換体が液路を挟んで吐出口と正対する直角液路)の他に、熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書や、米国特許第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対し、共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や、熱エネルギーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示した特開昭59−138461号公報に基いた構成としても、本発明の効果は有効である。すなわち、液体吐出ヘッドの形態がどのようなものであっても、本発明によればプリントを確実に効率良く行うことができるようになるからである。
【0055】
上述した実施例の如きシリアルタイプのものでも、走査移動するキャリッジに対して一体的に固定された液体吐出ヘッドや、液体吐出ヘッド自体に液体を貯溜したタンクが一体的に設けられるヘッドカートリッジを用いた場合にも本発明は有効である。
【0056】
本発明の画像形成装置の構成として、液体吐出ヘッドからの液体の吐出状態を適正にするための回復手段や、予備的な補助手段などを付加することは本発明の効果を一層安定できるので、好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、液体吐出ヘッドに対するキャッピング手段,クリーニング手段,加圧あるいは吸引手段,電気熱変換体やこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手段,プリント作業とは別に吐出を行う予備吐出手段を挙げることができる。
【0057】
搭載される液体吐出ヘッドの種類や個数についても、例えば単色のインクに対応して1個のみが設けられたものの他、色相や濃度(明度)を異にする複数種のインクに対応して複数個設けられるものであってもよい。すなわち、例えば画像形成装置のプリントモードとしては黒色などの主流色のみのプリントモードだけではなく、液体吐出ヘッドを一体的に構成するか、複数個の組み合わせによるか何れでもよいが、異なる色の複色カラーまたは混色によるフルカラーの各プリントモードの少なくとも一つを備えた画像形成装置にも本発明は極めて有効である。この場合、プリント媒体の種類やプリントモードに応じてインクのプリント性を調整するための処理液(プリント性向上液)を専用あるいは共通の液体吐出ヘッドからプリント媒体に吐出することも有効である。
【0058】
以上説明した本発明の実施例においては、室温やそれ以下で固化し、室温で軟化もしくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジェット方式では液体自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を行って液体の粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用プリント信号付与時に液状をなすものを用いてもよい。加えて、熱エネルギーによる昇温を、固形状態から液体状態への状態変化のエネルギーとして使用させることで積極的に防止するため、または液体の蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化するものを用いてもよい。何れにしても熱エネルギーのプリント信号に応じた付与によって液化し、液体が吐出されるものや、プリント媒体に到達する時点ではすでに固化し始めるものなどのような、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質のものを使用する場合も本発明は適用可能である。このような場合の液体は、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シートの凹部または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明においては、上述した各液体に対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0059】
本発明にかかる画像形成装置の形態としては、コンピュータなどの情報処理機器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダなどと組合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置や捺染装置、あるいはエッチング装置の形態を採るものなどであっても良く、プリント媒体としては、シート状あるいは長尺の紙や布帛、あるいは板状をなす木材や皮革,石材,樹脂,ガラス,金属などの他に、3次元立体構造物などを挙げることができる。
【0060】
【発明の効果】
本発明の液体吐出ヘッドによると、吐出口形成部材から離れた一端側が第1の方向に関する複数の吐出口の配列領域に対応するように位置し、他端側が吐出口形成部材に隣接するように位置し、表面の側から見て第1の方向に関する幅が一端側から他端側に向かって拡がる案内部材を液体吐出ヘッドがプリントを行う方向に関して吐出口形成部材の前側に位置するようにベースに突設したので、第2の方向に沿った液体吐出ヘッドの走査移動に伴い、ベース表面を通過する相対的な空気流が吐出口形成部材に衝突せずにその端縁部に沿って吐出口形成部材を通過し、この吐出口形成部材の端縁部近傍の空気流の流速が高まって減圧雰囲気を形成し、配列方向中央部側の吐出口からの液体の連続的な吐出に伴って発生する気流による減圧雰囲気と相殺される。また、第2の方向に沿った液体吐出ヘッドの走査移動に伴って生ずる相対的な空気流を吐出口形成部材に衝突させずに滑らかに吐出口形成部材の両端縁部に導くことができる。さらに、吐出口形成部材の両端縁部にて発生する減圧雰囲気を同程度に設定することができ、配列方向両端部に位置する吐出口から吐出される液体の直進性をほぼ同じ状態に保つことが可能である。特に、案内部材を第2の方向に沿って吐出口形成部材から離れるほどベースからの高さが漸減し、一端側から複数の吐出口が配列された領域に向かって放射状に拡がる複数のフィンで構成しているため、空気流が所望の方向に効率良く導かれる。
以上の結果、第1の方向に沿った配列方向両端部に位置する吐出口から吐出される液体の直進性を保つことができる。このため、べたプリントを行った場合でも白筋が発生しない高精細かつ高階調の高品位プリント画像を得ることができる。
【0061】
ベースからの案内部材の高さを第2の方向に沿って吐出口形成部材から離れるほど漸減させた場合には、第2の方向に沿った液体吐出ヘッドの走査移動に伴って生ずる相対的な空気流の乱れを少なくすることができる。
【0062】
ベースからの案内部材の最大突出高さをベースからの吐出口形成部材の突出高さ以下にした場合には、プリント媒体に対して案内部材が接触するような不具合を未然に防止することができる。
【0065】
案内部材の他端側を吐出口形成部材に当接させた場合には、第2の方向に沿った液体吐出ヘッドの走査移動に伴って生ずる相対的な空気流の乱れを少なくすることができる。
【0066】
案内部材を複数のフィンで構成した場合には、空気流を所望の方向に効率良く導くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像形成装置をインクジェットプリンタに応用した一実施例の主要部の外観を表す斜視図である。
【図2】図1に示したインクジェットプリンタに用いられるヘッドカートリッジおよび液体タンクの外観を表す斜視図である。
【図3】 図2に示したヘッドカートリッジの参考例として異なる方向から見た斜視図である。
【図4】図3に示したヘッドカートリッジに組み込まれる液体吐出ヘッドの主要部の構造を表す破断斜視図である。
【図5】図4に示した液体吐出ヘッドの主要部の断面図である。
【図6】図3に示したヘッドカートリッジの破断平面図である。
【図7】図6に示したヘッドカートリッジの破断正面図である。
【図8】 本発明によるヘッドカートリッジの他の参考例の破断平面図である。
【図9】図8に示したヘッドカートリッジの破断正面図である。
【図10】 本発明によるヘッドカートリッジの一実施例の破断平面図である。
【図11】従来のインクジェットプリンタによるインクの吐出状態を模式的に表す概念図である。
【図12】図11に示されたインクの吐出形態によってプリント媒体に形成されるべた画像を模式的に表す概念図である。
【符号の説明】
10 シャシー
11 媒体給送部
12 媒体排出部
13 媒体搬送部
14 ヘッド回復部
15 キャリッジ軸
16 キャリッジ
17 ヘッドセットレバー
18 ヘッドカートリッジ
19 プリントヘッド
20 キャリッジカバー
21 タンクホルダ
22 コンタクトフレキシブルプリントケーブル
23 コンタクト部
24 インクタンク
25 吐出口
26 取り外し用レバー
27 ベース板
28 ヘッド本体
29 電気配線基板
30 積層基板
31 電気熱変換体
32 共通インク室
33 インク路
34 インク供給口
35 電極端子
36 上板部材
37 仕切り壁
38 案内部材
39 案内面
40 斜面
41 フィルタ
42 シールゴム
43 フィン
Claims (9)
- プリント媒体の搬送方向に沿った第1の方向に配列する複数の吐出口と、これら吐出口から液体を吐出させてプリントを行うための複数の吐出エネルギー発生部とを有し、前記第1の方向に対して交差する第2の方向に前記プリント媒体に沿って走査移動する液体吐出ヘッドであって、
ベースと、
このベースの中央部に突設され、表面に前記複数の吐出口がそれぞれ開口する吐出口形成部材と、
前記液体吐出ヘッドがプリントを行う方向に関して前記吐出口形成部材の前側に位置するように前記ベースに突設され、前記吐出口形成部材から離れた一端側が前記第1の方向に関する前記複数の吐出口の配列領域のうちの中央の領域に対応するように位置し、他端側が前記吐出口形成部材に隣接するように位置し、前記表面の側から見て前記第1の方向に関する幅が前記一端側から前記他端側に向かって拡がる案内部材であって、前記第2の方向に沿って前記吐出口形成部材から離れるほど前記ベースからの高さが漸減し、前記一端側から前記複数の吐出口が配列された領域に向かって放射状に拡がる複数のフィン、を有する当該案内部材と
を具えたことを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 前記ベースからの前記案内部材の最大突出高さは、前記ベースからの前記吐出口形成部材の突出高さ以下であることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記案内部材は、その他端側が前記吐出口形成部材に当接していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記吐出エネルギー発生部は、液体に膜沸騰を生じさせて前記吐出口から液体を吐出させるための熱エネルギーを発生する電気熱変換体を有することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
- 請求項1から請求項4の何れかに記載の液体吐出ヘッドと、
この液体吐出ヘッドに供給される液体を貯溜する液体タンクの取り付け部と
を具えたことを特徴とするヘッドカートリッジ。 - 請求項1から請求項4の何れかに記載の液体吐出ヘッドの取り付け部または請求項5記載のヘッドカートリッジの取り付け部と、
前記液体吐出ヘッドの吐出口から吐出される液滴によって画像が形成されるプリント媒体の搬送手段と
を具えたことを特徴とする画像形成装置。 - 前記取り付け部は、第2の方向に走査移動可能なキャリッジを有することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
- 前記液体吐出ヘッドまたは前記ヘッドカートリッジは、着脱手段を介して前記キャリッジに対して着脱自在に搭載されることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
- 液体が、インクおよび/またはプリント媒体に対するインクのプリント性を調整するための処理液であることを特徴とする請求項6から請求項8の何れかに記載の画像形成装置。
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