JP4046830B2 - ビデオカメラ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、オートフォーカス機能を有した静止画記録が可能なビデオカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ビデオカメラはAE(オートエクスポージャ)、AF(オートフォーカス)等あらゆる点で自動化、多機能化が図られ、良好な撮影が容易に行えるようになっている。また最近では、ビデオカメラは高性能化が進んできており、デジタルスチルカメラのように静止画記録が行えるものが増えてきており、パソコンの急速な普及によりますます静止画記録の需要が高まっている。また、より静止画をきれいに撮れるようにストロボを内蔵したり、あるいは外付けでストロボが装着可能なものも現れてきている。
【0003】
ところで、TVオートフォーカス等を搭載したカメラでは、被写体が暗い場合、画面中の被写体にコントラストがないためオートフォーカスができない。そのためにカメラ制御部はストロボのAF補助光を発光させて被写体を明るくするように制御するが、通常赤色LED(波長700nm)等が補助光光源として用いられているため、レンズの色収差によってピントがぼけてしまうことになり、カメラ制御部は赤色LED発光時はストロボメイン発光時にジャストピントになるようにピント補正を行う。
【0004】
このように、暗い中での静止画撮影にAF補助光を内蔵したストロボを用いるシステムでは、オートフォーカスによるピント合わせにAF補助光として赤外LEDを発光させ、ピント補正を行うものが提案されている。
【0005】
図3は上記のような従来のカメラ制御部の処理動作を示すフローチャートである。ステップ200はこのフローの始まりであり、所定のタイミング(ある一定の周期)でこの処理が繰り返され、開始される。
【0006】
まず、ステップ201では静止画記録中であるかを判断し、静止画記録中であればステップ219に移行し、何も処理をせずにこのフローを終了する。静止画記録中でなければステップ202に進む。
【0007】
ステップ202ではフォーカスロック状態(フォーカスロック中)であるかを判断し、フォーカスロック状態であればステップ214に移行し、フォーカスロック状態でなければステップ203に進む。
【0008】
ステップ203では2段階構成の静止画記録用スイッチが半押し状態であるかを判断し、半押し状態であればステップ204に進み、半押し状態でなければ上述のステップ219に移行して処理を終了する。
【0009】
ステップ204では上記静止画記録用スイッチの半押しに同期して露出をロックし、ステップ205に進む。
【0010】
ステップ205では現在のフォーカスモードがオートフォーカスであるか否かを判断し、オートフォーカスで動作していればステップ206に進み、またマニュアルフォーカスで動作していればステップ212に移行する。
【0011】
ステップ206では被写体の明るさが基準値以下であるかを判断し、基準値以下であればステップ207に進み、基準値より大きければオートフォーカスに補助光は不要と判断してステップ209に移行する。
【0012】
ステップ207は被写体が暗くオートフォーカス不能と判断してオートフォーカスのための赤外補助光を発光させ、ステップ208に進む。
【0013】
ステップ208では上記赤外補助光発光時のレンズ色収差を考慮してピント位置を補正し、ステップ209に進む。
【0014】
ステップ209では合焦しているか否かを判別し、合焦していればステップ210に進み、合焦していなければステップ219に移行して処理を終了する。
【0015】
ステップ210では合焦の判定を受けてフォーカスをロックし、ステップ211に進む。
【0016】
ステップ211ではフォーカスがジャストピントでロックされていてフォーカス用の補助光は不要なので補助光を消灯し、ステップ214に進む。
【0017】
ステップ212ではフォーカスリングの動作を監視してフォーカスリングが回っているか否かを判別し、回っていればステップ213に進み、回っていなければステップ214に移行する。
【0018】
ステップ213では上記フォーカスリングの回転方向に対応した方向にフォーカスレンズを駆動し、ステップ214に進む。
【0019】
ステップ214では上述の静止画記録用スイッチが全押し状態であるかを判断し、全押しされていればステップ215に進み、全押しされていなければステップ219に移行して処理を終了する。
【0020】
ステップ215では上記静止画記録用スイッチが全押しされたのを認識してメイン発光量を決定するためのプリ発光を行い、被写体の明るさを検出してステップ216に進む。
【0021】
ステップ216ではプリ発光の結果からメイン発光時に適正露光になるようにメイン発光量を演算して決定し、ステップ217に進む。
【0022】
ステップ217では上記演算決定された値に基づいてメイン発光を行い、ステップ218に進む。
【0023】
ステップ218ではメイン発光に同期した映像の記録を開始し、映像データをメモリに記録し、またテープに記録する。そして、ステップ219にてこの処理を終了する。
【0024】
このように、従来ではカメラ制御部が被写体の明るさを判断し、暗い被写体でもピント合わせができるように内蔵されているAF用補助光(赤外LED)を照射してピント合わせを行うが、マニュアルフォーカスに切り替えて極めて暗い被写体を静止画撮影する場合、AF用補助光はオートフォーカス時のみ発光するため、マニュアル時には消灯したままである。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
従来のビデオカメラシステムは上記のように構成されているため、AF補助光付きストロボを用いて静止画記録を行う場合、暗い被写体のときはオートフォーカス制御ができるように内蔵されているAF用補助光を照射してピント合わせを行うが、マニュアルフォーカスに切り替えて極めて暗い被写体を静止画撮影する場合、AF用補助光が発光しないためファインダー等では被写体を認識できず、マニュアルフォーカスでピントを合わせて静止画撮影することが困難であった。
【0026】
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたもので、暗い被写体の静止画記録を行う場合、マニュアルフォーカスに設定を切り替えてもAF用補助光を発光させることで、容易にピント合わせを行うことができ、品位の高い静止画像を得ることができるビデオカメラを提供することを目的としている。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るビデオカメラは、次のように構成したものである。
【0028】
(1)補助光発光機能を持つ閃光装置を使用するビデオカメラであって、
撮像画の信号に基づいてフォーカスレンズを駆動するオートフォーカスか、ファインダで被写体のボケ具合を示しながらフォーカスリング又はフォーカススイッチの少なくともいずれか一方の操作入力に基づいてフォーカスレンズを駆動するマニュアルフォーカスかを切り替える切替手段と、
被写体の明るさを測定する測光手段と、
前記測光手段により測光された被写体の明るさに応じて前記補助光の発光を制御する制御手段と、
静止画記録を開始するための2段押圧式のレリーズスイッチとを備え、
前記制御手段は、前記切替手段によりマニュアルフォーカスにされたときに前記レリーズスイッチの1段目の押圧がされ、且つ、少なくとも前記フォーカスリング又は前記フォーカススイッチの操作入力がされている間は、被写体の明るさに応じて前記補助光の発光を行うように制御するようにした。
(2)上記(1)のビデオカメラにおいて、前記スイッチは、2段目の押圧がされたときに静止画撮影を行うようにした。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0033】
図1は本発明に係るビデオカメラの構成を示すブロック図であり、オートフォーカス用補助光発光機能を持つストロボ(閃光装置)を内蔵するか、あるいは装着可能で、静止画記録撮影が可能なビデオカメラの概略構成を示している。
【0034】
図1において、1は被写体18のピントを合わせるためのフォーカスレンズであり、フォーカスレンズ駆動用ドライバ17によって光軸方向に移動されて焦点合わせを行う。このフォーカスレンズ1を通った光は、絞り2で適切な光量に調節され、ズームレンズ3を通過する。ズームレンズ3は画角変倍率を可変させるための変倍レンズであり、絞り2で適切な光量に調節されて、ズームレンズ3を通った光は、CCD4の受光面上に結像し、電気信号に光電変換される。
【0035】
上記光電変換された信号は、CCD4より基準クロックによって読み出され、CDS回路5、AGC回路6でサンプル/ホールドされると同時に最適なゲインで増幅され、A/D変換機7で基準クロックに同期したデジタル信号に変換される。そしてBPF(バンドパスフィルタ)8によって特定の周波数成分のみ抽出され、GATE回路9により撮像画中の特定部分の信号が抽出される。このGATE回路9により出力された信号はカメラマイコン(制御部)11に入力され、信号値が最大となるようにオートフォーカス制御が行われる。
【0036】
ここでカメラマイコン11は、ストロボ13が装着されていればその発光量、補助光のON/OFF、充電状態等のデータを通信でやり取りし、オートフォーカス状態で静止画用2段スイッチ12が半押し状態でかつ被写体18が暗い場合には、ストロボ13に対しAF補助光を発光させるように通信する。この補助光によりピントが合えば、カメラマイコン11はフォーカスレンズ1をロックし、静止画用2段スイッチ12が全押しされるのを待つ。
【0037】
そして、撮影者がピントが合ったのを確認して静止画用2段スイッチ12を全押しすると、カメラマイコン11は被写体18が適正露光になるようにストロボ13の発光量を制御してメイン発光させる。この発光に同期した映像はレコーダ制御回路10内のメモリに書込まれ、静止画としてテープに6.5秒間書込まれる。
【0038】
なお、上記静止画用2段スイッチ12は2段押圧式のレリーズスイッチであり、該スイッチ12の1段目の押圧(半押し)でストロボ13によるオートフォーカス用補助光を発光させ、2段目の押圧(全押し)で静止画撮影を行うように構成されている。
【0039】
また、カメラマイコン11は、フォーカスの設定がマニュアルに切り替えられている場合でかつ被写体18の明るさが所定値以下のときは、静止画記録が開始されたとき、つまり静止画用2段スイッチ12が半押しされた状態のときにストロボ13によりオートフォーカス用補助光を発光させる。
【0040】
このように、AF補助光発光機能付きストロボ13を用いて極めて暗いシーンの静止画撮影を行う場合、フォーカス制御をマニュアルに切り替えても静止画記録用ボタンに合わせてオートフォーカス補助光を発光させるようにすることで、被写体18のボケの度合いを認識できるようになり、ファインダで認識できないような暗い被写体でもおおよそのピント合わせを行うことができ、ストロボ発光時の静止画撮影で品位の高い画像を記録することが可能となる。
【0041】
なお、図1中14は前述のフォーカスリング、15はズームレンズ駆動用ドライバ、16は絞り駆動用ドライバである。また図1の構成で、カメラマイコン11によりフォーカスの設定をオートフォーカスかマニュアルフォーカスかに切り替える切替手段及びストロボ13の制御手段が構成され、更にフォーカス状態をロックするフォーカスロック手段が構成されている。そしてフォーカス状態がロックされている場合は、上述のオートフォーカス用補助光の発光を禁止するように構成されている。また、静止画用2段スイッチ12は複数の出力(ここでは半押しと全押しの二つの出力)を持つ静止画記録開始手段となっている。
【0042】
図2は本実施例のビデオカメラの動作を示すフローチャートであり、このフローチャートに示す処理制御はカメラマイコン11により所定のプログラムに従って実行されるものである。
【0043】
ステップ100はこのフローの始まりであり、所定のタイミングで繰り返し開始される。まず、ステップ101では静止画記録中か否かを判別し、静止画記録中であれば何も処理をせずにステップ121に移行し、このフローを終了する。静止画記録中でなければステップ102に進む。
【0044】
ステップ102ではフォーカスロックされているかどうかを判別し、すでにフォーカスがロックされていればステップ112に飛び、全押しの判定を行う。フォーカスがロックされていなければステップ103に進み、静止画用2段スイッチ12が半押しの状態か否かを判別する。そして、半押し中でなければステップ121に移行して処理を終了し、半押し中であればステップ104に進む。
【0045】
ステップ104では露出をロックし、ステップ105に進み、被写体18の明るさが基準値以下であるかを判別し、基準値以下でない場合はステップ107に移行し、オートフォーカスか否かを判別する。基準値以下である場合はステップ106に進み、オートフォーカス用補助光を発光させる。ステップ107では上記のようにオートフォーカスか否かの判別を行い、オートフォーカスであればステップ108に進み、補助光によるピントずれを補正してステップ109に進む。オートフォーカスでなければステップ113に移行し、フォーカスリング14またはフォーカススイッチが操作されているかの判別を行う。
【0046】
ステップ109では合焦したか否かを判別し、合焦していればステップ110に進み、フォーカスをロックさせてステップ111に進む。合焦していなければステップ121に移行してこのフローを終了する。ステップ111では合焦しているため、補助光を消灯させてステップ112に進む。ステップ112では全押しされたかの判別を行い、全押しされていればステップ117に進み、プリ発光を行って被写体18の明るさを検出する。全押しされていなければステップ121に移行し、このフローを終了する。
【0047】
ステップ113では上記のようにフォーカスリングが操作されているかを判別し、操作されていればステップ114に進み、リング14の回転方向もしくはフォーカスボタンの操作方向にフォーカスレンズ1を駆動する。操作されていなければステップ115に移行する。ステップ115では静止画用2段スイッチ12が全押しされたかの判別を行い、全押しされていればステップ116に進み、オートフォーカス用補助光を消灯させる。全押しされていなければステップ121に移行してこのフローを終了する。
【0048】
ステップ117では被写体18の明るさを検知するためにプリ発光を行ってステップ118に進み、プリ発光により帰ってきた明るさデータからメイン発光量の演算を行う。次のステップ119ではそのプリ発光に応じた演算データによるメイン発光を行ってステップ120に進み、メイン発光に同期した静止画記録を開始する。そしてステップ121に進み、このフローを終了する。
【0049】
ここで、上記のカメラマイコン11のフローで重要なところは、静止画2段スイッチ12が半押し状態であるときフォーカス状態がオートフォーカス、マニュアルにかかわらず、被写体18の明るさが基準値以下である場合は補助光を発光させることにある。そして、全押しされた場合は補助光を消灯させ、静止画記録を開始する。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、静止画記録が開始されたとき、フォーカス状態がオートフォーカス、マニュアルフォーカスにかかわらず被写体の明るさが基準値以下であれば補助光を発光させるため、オートフォーカスが合わないような極めて暗い被写体を撮影するような場合でもマニュアルフォーカスに切り替えても補助光が発光して被写体を照射するので、容易にピント合わせを行うことができ、品位の高いジャストピントの静止画像を記録することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るビデオカメラシステムの構成を示すブロック図
【図2】 実施例の動作を示すフローチャート
【図3】 従来例の動作を示すフローチャート
【符号の説明】
1 フォーカスレンズ
4 CCD
10 レコーダ制御回路
11 カメラマイコン(フォーカスロック手段)
12 静止画用2段スイッチ(レリーズスイッチ)
13 ストロボ(閃光装置)
14 フォーカスリング
18 被写体
Claims (2)
- 補助光発光機能を持つ閃光装置を使用するビデオカメラであって、
撮像画の信号に基づいてフォーカスレンズを駆動するオートフォーカスか、ファインダで被写体のボケ具合を示しながらフォーカスリング又はフォーカススイッチの少なくともいずれか一方の操作入力に基づいてフォーカスレンズを駆動するマニュアルフォーカスかを切り替える切替手段と、
被写体の明るさを測定する測光手段と、
前記測光手段により測光された被写体の明るさに応じて前記補助光の発光を制御する制御手段と、
静止画記録を開始するための2段押圧式のレリーズスイッチとを備え、
前記制御手段は、前記切替手段によりマニュアルフォーカスにされたときに前記レリーズスイッチの1段目の押圧がされ、且つ、少なくとも前記フォーカスリング又は前記フォーカススイッチの操作入力がされている間は、被写体の明るさに応じて前記補助光の発光を行うように制御することを特徴とするビデオカメラ。 - 前記スイッチは、2段目の押圧がされたときに静止画撮影を行うように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のビデオカメラ。
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Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP02839798A JP4046830B2 (ja) | 1998-02-10 | 1998-02-10 | ビデオカメラ |
Publications (2)
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JPH11234548A JPH11234548A (ja) | 1999-08-27 |
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Family Applications (1)
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JP02839798A Expired - Fee Related JP4046830B2 (ja) | 1998-02-10 | 1998-02-10 | ビデオカメラ |
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1998
- 1998-02-10 JP JP02839798A patent/JP4046830B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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