JP4045924B2 - 価格表示確認システム - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明はスーパーマーケット等の小売店で行われている多種類の陳列台販売で、陳列商品に関するＰＯＰ広告（point of purchase advertising：購買時点広告）表示中の価格表示に誤りが無いかを確認する価格表示確認システムに関する。
【０００２】
【従来の技術】
スーパーマーケット等の小売店では、陳列棚の端に特売商品や嵩張る商品（例えば、６缶ケース入りのジュース、ビール等）の複数種類を、陳列台上に積み重ねて陳列し、その商品の種類毎に商品名や価格を印刷したＰＯＰ表示具を配置してワゴンセールを行っている。
このＰＯＰ表示具を配置する理由は、前記した陳列方式では手前側、奥側の前後位置で、商品種類の配置を異ならせたり、配置位置の境界が明確になり難いために、陳列商品の価格表示として使用されている電子棚札表示器を使用することができないためである。
【０００３】
しかし、商品の価格は一日の内でも販売状況等を見ながらしばしば変更されるものであるので、ＰＯＰ表示具の表示価格が正しいか、定期的に確認する必要がある。その確認作業は、具体的には、価格一覧表を店員が持って店内を見回り、各ＰＯＰ表示具に印刷表示された価格と価格一覧表の価格を比較している。
【０００４】
しかしながら、価格一覧表から該当商品の価格を探し出す作業は非常に面倒で、効率の悪い作業であり、その改善が求められていた。又、価格一覧表も常に最新のものにする必要があるなど、作業性が悪かった。
尚、上記した従来の確認作業に関する文献情報の存在について、出願人は不知です。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、ＰＯＰ表示具の表示価格の確認作業を容易に行うことが出来るシステムを提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する為に本発明が講じた技術的手段は、複数種類の商品を陳列する商品陳列台と、前記商品陳列台に陳列された商品の種類毎に価格等を印刷した複数のＰＯＰ表示具と、商品毎の価格を記憶した商品ファイルを記憶する管理装置と、前記管理装置から受信した価格データに基づいて商品の価格を表示する電子価格表示器と、前記商品陳列台近傍に配置され複数の電子価格表示器を掲示可能な掲示具と、を備えたことを特徴とする（請求項１）。
上記の手段によれば、商品ファイルの最新の価格を表示する電子価格表示器が、ＰＯＰ表示具の近傍に配置されるため、印刷されたＰＯＰ表示具の表示価格との比較確認を容易に行うことができる。そして、最新の正しい価格を表示する複数の電子価格表示器を掲示する掲示具を、店員が確認しやすい適宜の位置に容易に配置することができる。
【０００７】
又、上記商品陳列台に近接して多種の商品を陳列する商品陳列棚を配置し、その商品陳列棚に、前記管理装置から受信したデータに基づいて商品の価格を表示する商品種類毎の電子棚札表示器を備えてもよい（請求項２）。この場合は、電子棚札表示器と、掲示器における電子価格表示器の両方の価格データを管理装置が管理でき、管理の為の構成を簡素化することができる。
【０００８】
そして、上記管理装置と電子価格表示器、及び電子棚札表示器との通信は有線でもよいが、どちらも赤外線で行ってもよい（請求項３）。赤外線による通信とした場合は、管理装置側の通信装置を安価に構成できる。
又、上記掲示具は、前記商品陳列台の近傍に配置される商品陳列棚の側端面に設けるとよい（請求項４）。この構成により、掲示具を容易に見易い位置に設置することができる。
更に、前記掲示具は、電子価格表示器を掲示する掲示面と、この掲示面と略直角に交差する商品載置面を有し、前記商品載置面に商品を載せることで該掲示具が支持されるように構成するとよい（請求項５）。それにより、商品を高く積み上げて陳列する場合でも、別途支持部材を用いることなく、電子価格表示器を設置でき、価格確認を容易に行うことが出来る。
【０００９】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図１は、本発明に係る価格表示確認システムの一実施例を示す配置図で、図中、１は商品陳列棚、２は前記商品陳列棚１に近接して配置した商品陳列台で、その商品陳列台２には複数種類の商品ａ１，ａ２，ａ３，ａ４，ａ５が積み重ねられており、且つ商品陳列台２には前記陳列されている商品毎の価格等を印刷したＰＯＰ表示具３が取り付けられている。
更に、上記商品陳列棚１の側端面には、上記商品陳列台２に陳列してある商品ａ１，ａ２，ａ３，ａ４，ａ５の価格を表示する電子価格表示器４を掲示する掲示具５が取り付けられている。
【００１０】
商品陳列台２に取り付けられるＰＯＰ表示具３は、商品に関する宣伝文字、品名及び商品の価格を印刷したもので、図示するように商品陳列台２の周面部分に引っ掛けて取り付けたり、或いは商品陳列台２の周壁にポール６を立て、このポール６にＰＯＰ表示具３を取り付けてもよい。
【００１１】
上記電子価格表示器４は、図２（ｂ）に示すように、ケース４’に、価格を表示する液晶表示器４ａ、赤外線送受信部４ｂが収容され、且つケース４’の外側に前記液晶表示器４ａと並んで貼付する品名や商品バーコード等を印刷したラベル４ｃで構成されている。
また、上記電子価格表示器４のケース４’の裏側には、図３に示すように該表示器４を掲示具５に対して着脱自在に係着する引掛け片７が設けられている。
【００１２】
電子価格表示器４を掲示する掲示具５は、前面の掲示面５’に前記電子価格表示器４の引掛け片７を引っ掛けるための取付杆５ａが上下方向に間隔をおいて複数本、平行に取り付けられており、裏面には該掲示具５を商品陳列棚1や商品陳列台２に対して取り付ける為の取付部材８が取り付けられている。又、上記取付杆５ａの相互間には該取付杆５ａに係着される電子価格表示器４の裏面を支えて該表示器４を略垂直に支持すると共に、電子価格表示器４が取付杆５ａに沿って移動するのを止める弾性部材（例えば、ゴム材、スポンジ材等）１８が取り付けられている。
上記取付部材８は、図示するような商品陳列棚１における側面の枠部材１’に対して着脱自在に係着し得る引っ掛け片タイプに限らず、マグネットを利用した吸着タイプ、挟んで吊り下げるクリップタイプ等、何れでもよい。
【００１３】
上記電子価格表示器４の液晶表示器４ａに表示される商品の価格は、図４のシステム図に示すように、商品ファイル等を記憶したサーバー機能のあるコンピュータからなるストアコントローラ９からＬＡＮ接続された棚札コントローラ１０及び送受信機１１径由で赤外線通信により価格データが供給表示されるように構成されている。
上記ストアコントローラ９に記憶される商品ファイル１２には、各商品毎に、商品コード、品名、価格等の商品データと、表示器番号（表示器としての識別番号）が設定されている。
又、前記ストアコントローラ９は各売り場に設置される各レジスター１３とＬＡＮで接続され、情報の授受を行うことが出来るようになっている。
【００１４】
また、上記した商品陳列棚１には陳列した商品の価格を表示する電子棚札表示器１４が取り付けられている。
この電子棚札表示器１４は、前記した電子価格表示器４とその構成は全く同じで、使用目的が異なるものである。
そして、この電子棚札表示器１４への価格データの供給表示は、前記した電子価格表示器４への価格表示システムと同様、図４に示すようにストアコントローラ９からＬＡＮ接続された棚札コントローラ１０及び送受信機１１径由で赤外線通信により価格データが供給表示されるように構成されている。
【００１５】
図５は電子価格表示器４を係着した掲示具５の他の実施例（第二実施例）を示すもので、台板状の商品陳列台１５上に複数種類の商品が積み重ねられ、その商品毎にＰＯＰ表示具３が、商品側面に貼り付け配置したり、ポールを立てて配置されている。
このような商品陳列を、周囲に商品陳列棚が存在しないフロアー上で行う場合、電子価格表示器４を掲示した掲示具５を取り付ける場所がない。このような場合でも、簡単に取り付けることができる掲示具１６を提供する。
【００１６】
その掲示具１６は、平面矩形状の金属平板を略Ｌ字形に屈曲形成して、鉛直の掲示面１６’の一側端部に商品載置面１７が一体に連設形成されており、この商品載置面１７を、比較的大型の商品の下に差し入れ、商品の重みで掲示具１６が支持されるようにする。掲示面１６’には前示実施例の掲示具５の掲示面５’と同様、複数本の取付杆１６ａが上下方向に間隔をおいて平行に架設され、更に取付杆１６ａの相互間には、該取付杆１６ａに係着される電子価格表示器４の裏面を支えて該表示器４を略垂直に支持すると共に、電子価格表示器４が取付杆１６ａに沿って移動するのを止める弾性部材１８が取り付けられている。尚、電子価格表示器４を係着した掲示具１６の掲示位置は、図示のようにＰＯＰ表示具３の表示向きに対して直交方向である側面に限らず、同じ向きに取り付けてもよい。
【００１７】
図６は、上記した掲示具１６の他の実施例（第三実施例）を示し、商品陳列台と商品陳列棚が一体化した陳列台１９に商品を陳列し、その陳列した商品毎のＰＯＰ表示具３を商品毎に配置すると共に、積み上げた商品を利用して上記掲示具１６を配置することが出来る。
【００１８】
本発明に係る電子価格表示器４を係着した掲示具５（及び１６）は、お客（購買者）に見せる為のものではなく、店員がＰＯＰ表示具３に表示された価格を照合確認のために見えればよいので、設置位置は実施例に限定されない。例えば、図７に示すように、電子価格表示器４を係着した掲示具５を商品陳列台２に取り付けてもよい。
【００１９】
本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、その発明の要旨を変えない限り変更可能である。
（１）電子価格表示器４は、品名や商品バーコードを印刷したラベルを貼付したものに限らず、これら品名、商品バーコードも含め全ての表示内容を液晶表示器に表示するものとしてもよい。
（２）図５に示した掲示具１６は、図５及び図６に図示のように掲示面１６’が商品載置面１７に対して鉛直下方に位置させる取付形態に限らず、掲示面１６’が商品載置面１７に対して鉛直上方に位置する取付形態（図５の逆の形態）としてもよい。
【００２０】
【発明の効果】
本発明の価格表示確認システムは請求項１記載の構成により、管理装置に記憶されている商品ファイルの最新価格情報を表示する電子価格表示器が、陳列されている商品に関するＰＯＰ表示具の近傍に配置されているため、印刷されたＰＯＰ表示具の価格内容の照合確認を容易に行うことができる。
しかも、正しい最新の価格情報を表示する複数の電子価格表示器を掲示する掲示具は、店員が確認しやすい適宜の位置に容易に配置することができる。
又、請求項２記載の構成により、商品陳列棚に取り付ける電子棚札表示器と、掲示具に係着する電子価格表示器の両方の価格データの管理を管理装置で集中管理でき、管理の為のシステム構成を簡素化できる。
そして、管理装置と電子棚札表示器、及び電子価格表示器との情報の授受を請求項３記載の構成とした場合は、管理装置側の通信装置を安価に構成することが出来る。
【００２１】
更に、請求項４記載の構成により、電子価格表示器を係着した掲示具を、見やすい位置に設置することが出来る。
また、請求項５記載の構成により、商品を高く積み上げて陳列する陳列台自体に掲示具を取り付ける為の部材が存在しない場合、或いは陳列台の近傍に商品陳列棚が配置されていない場合でも、電子価格表示器を係着した掲示具を見やすい位置に設置でき、印刷されたＰＯＰ表示具の価格内容の照合確認を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る価格表示確認システムの配置構成の一例を示す斜視図である。
【図２】電子価格表示器を係着した掲示具部分を示す拡大図で、（ａ）は正面図、（ｂ）は電子価格表示器の拡大正面図である。
【図３】図２（ａ）の（３）−（３）線に沿える拡大断面図である。
【図４】システムの概要を示す電気的構成図である。
【図５】掲示具の他の実施例（第二実施例）を示し、（ａ）は陳列商品に対する設置状態を示す斜視図、（ｂ）は同掲示具部分を示す拡大斜視図である。
【図６】掲示具の他の実施例（第三実施例）を示す斜視図である。
【図７】商品陳列台に対する掲示具の取付例を示す斜視図である。
【符号の説明】
１…商品陳列棚 ２、１５…商品陳列台
３…ＰＯＰ表示具 ４…電子価格表示器
５…掲示具 ９…ストアコントローラ
１２…商品ファイル １４…電子棚札表示器

Claims (5)

1. 複数種類の商品を陳列する商品陳列台と、
   前記商品陳列台に陳列された商品の種類毎に価格等を印刷した複数のＰＯＰ表示具と、
   商品毎の価格を記憶した商品ファイルを記憶する管理装置と、
   前記管理装置から受信した価格データに基づいて商品の価格を表示する電子価格表示器と、
   前記商品陳列台近傍に配置され複数の電子価格表示器を掲示可能な掲示具と、を備えたことを特徴とする価格表示確認システム。
2. 上記商品陳列台に近接して多種の商品を陳列する商品陳列棚を配置し、その商品陳列棚に、前記管理装置から受信したデータに基づいて商品の価格を表示する商品種類毎の電子棚札表示器を備えたことを特徴とする請求項１記載の価格表示確認システム。
3. 上記管理装置と電子価格表示器、及び電子棚札表示器との通信はどちらも赤外線によることを特徴とする請求項２記載の価格表示確認システム。
4. 上記掲示具は、前記商品陳列台の近傍に配置される商品陳列棚の側端面に設けたことを特徴とする請求項２記載の価格表示確認システム。
5. 前記掲示具は、電子価格表示器を掲示する掲示面と、この掲示面と略直角に交差する商品載置面を有し、前記商品載置面に商品を載せることで該掲示具が支持されることを特徴とする請求項１記載の価格表示確認システム。

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